説明

圧力容器貫通ハウジングの補修方法

【目的】圧力容器貫通ハウジングの表面およびその溶接部近傍に発生する欠陥を未然に防止でき、その欠陥部の進展も抑制可能とする。
【構成】原子炉圧力容器15の底部に固定支持される圧力容器貫通ハウジングの補修方法において、旧圧力容器貫通ハウジングを除去した後、原子炉圧力容器15の貫通孔15aにスタブチューブと一体構造の圧力容器貫通ハウジング25を溶接する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子炉圧力容器の底部に固定支持される圧力容器貫通ハウジングの補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉は、例えば図6に示すように構成されたものがある。図6において、原子炉1は密閉された円筒状の原子炉圧力容器2がその長手方向に直立に設置され、この原子炉圧力容器2内には上部より蒸気乾燥機3、気水分離器4、燃料集合体5,5…、制御棒6,6…および制御棒駆動機構(CRD)7,7…が配置されている。
【0003】燃料集合体5はその内部に二酸化ウランが封入された柱状部材であり、これらがその長手方向に互いに所定の間隔をおいて配列されている。燃料集合体5の隙間にはその長手方向に移動自在の制御棒6,6…が挿入され、これら制御棒6,6…はロッド7a,7a…を介して原子炉圧力容器2の下部に設けられた制御棒駆動機構7,7…により上下方向に移動されるようになっている。
【0004】原子炉圧力容器2内には、燃料集合体5,5…の上方まで水8が満たされており、この水8は原子炉1の減速材および冷却材の機能を有している。そして、燃料集合体5の二酸化ウランの核分裂によって発生した熱は水8に伝達される。この水8は沸騰し、気水分離器4で水蒸気と水に分離された後、蒸気出口2aを経て図示しないタービンへ送られる。
【0005】また、炉心に対し制御棒6,6…を制御棒駆動機構7,7…により挿入・引き抜きを行うことで、制御棒6,6…は核分裂によって放出された中性子を適宜吸収することによって原子炉1の出力を制御している。制御棒駆動機構7は、原子炉圧力容器2の下部から貫通して延びた円筒状のハウジング(圧力容器貫通ハウジング)7b,7b…内に設けられたロッド7a,7a…を液圧により上下移動させる。そして、制御棒駆動機構7の下部には制御棒駆動機構本体を取り付けるために、ハウジング7bの外径よりも太いフランジ7cが形成されている。
【0006】図7は圧力容器貫通ハウジングであるハウジング7bを原子炉圧力容器2の底部に固定支持した状態を示す断面図である。図7に示すように原子炉圧力容器2の内面にステンレス肉盛部9が溶接により形成され、鏡面仕上げされている。原子炉圧力容器2の貫通孔2aの傾斜部には、耐熱・耐食合金であるインコネル材の溶接部11によりスタブチューブ10を溶接し、このスタブチューブ10で台を形成する。
【0007】このスタブチューブ10の頂部に開先部を形成し、この開先部をインコネル82やNb(ニオブ)入りのインコネル182などで溶接し、この溶接部12を介してハウジング7bをスタブチューブ10に固定させ、シールさせる。スタブチューブ10の溶接部12により、ハウジング7bは原子炉圧力容器2内の下方に位置するプレッシャバウンダリ13から区画され炉水環境から隔離している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ハウジング7bの外面には何等かの原因により錆やクラックなどの発生したり、あるいはハウジング7bの材料としてSUS304などのオーステナイト系ステンレス鋼管を使用しているので、応力、腐食環境、材料(クロム欠乏層の生成)の3つの条件が成立すると、原子炉圧力容器2との溶接部近傍で応力腐食割れ(SCC)が発生する恐れもある。この応力腐食割れは、上記3つの条件のうち1つでも欠落すれば発生しないので、この応力腐食割れ防止のために、種々の対策を講じる必要がある。
【0009】したがって、圧力容器貫通ハウジングであるハウジング7bは、ステンレス鋼(SUS)で形成されているため、上記応力腐食割れの3条件が成立すると、原子炉圧力容器2との溶接部分または溶接部近傍のハウジング7bの熱影響部で応力腐食割れが発生する恐れがある。この応力腐食割れが生じ、ハウジング7bに貫通性の欠陥が生じると、原子炉圧力容器2内の炉水がハウジング7bの貫通性欠陥部を通って原子炉圧力容器2外にリークする恐れがある。
【0010】すなわち、円筒状のハウジング7bを固定支持する原子炉圧力容器2の溶接部近傍に応力腐食割れが生じ、ハウジング7bに割れが発生すると、この割れがハウジング貫通性欠陥に進展し、炉水リークを招く恐れがある。
【0011】また、ハウジング7bの外面に何等かの原因により錆やクラックが発生し、これらを放置しておくと、一段と進行しハウジング7bに亀裂が生じたりすることがあり、原子炉の出力を制御するための制御棒駆動機構7がそのような状態になることは好ましくない。しかし、原子炉圧力容器2とハウジング7bとの溶接部近傍に貫通性欠陥が万一生じた場合、炉水漏洩に対する恒久的な補修方法は従来は未確立であった。
【0012】本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、圧力容器貫通ハウジングの表面およびその溶接部近傍に発生する欠陥を未然に防止でき、その欠陥部の進展も抑制可能な圧力容器貫通ハウジングの補修方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決するために、本発明の請求項1は、原子炉圧力容器の底部に固定支持される圧力容器貫通ハウジングの補修方法において、旧圧力容器貫通ハウジングを除去した後、上記原子炉圧力容器の貫通孔にスタブチューブと一体構造の圧力容器貫通ハウジングを溶接することを特徴とする。
【0014】請求項2は、請求項1記載の圧力容器貫通ハウジングの補修方法において、上記原子炉圧力容器の底部に肉盛り形成されるスタブチューブと上記圧力容器貫通ハウジングの上部ハウジングとを溶接するとともに、この溶接部と同一部分に上記圧力容器貫通ハウジングの下部ハウジングを溶接することを特徴とする。
【0015】請求項3は、請求項2記載の圧力容器貫通ハウジングの補修方法において、上記スタブチューブと上記上部ハウジングとの溶接部と、この上部ハウジングと上記下部ハウジングとの溶接部とを水平位置としたことを特徴とする。
【0016】請求項4は、請求項1記載の圧力容器貫通ハウジングの補修方法において、上記貫通孔にスタブチューブと一体構造の圧力容器貫通ハウジングを直接溶接することを特徴とする。
【0017】請求項5は、原子炉圧力容器の底部に固定支持される圧力容器貫通ハウジングの補修方法において、旧圧力容器貫通ハウジングを除去した後、上記原子炉圧力容器の底部に肉盛り形成されるスタブチューブを原子炉圧力容器の底面傾斜とほぼ平行に形成し、上記圧力容器貫通ハウジングが挿通固定されるスリーブを上記原子炉圧力容器の貫通孔に対して偏心させた状態で溶接することを特徴とする。
【0018】
【作用】上記の構成を有する本発明の請求項1においては、スタブチューブと圧力容器貫通ハウジングとを一体構造として溶接補修することにより、構成部材数を削減し、短時間に確実に補修作業を行うことができる。
【0019】請求項2においては、原子炉圧力容器の底部に肉盛り形成されるスタブチューブと圧力容器貫通ハウジングの上部ハウジングとを溶接するとともに、この溶接部と同一部分に圧力容器貫通ハウジングの下部ハウジングを溶接することにより、補修作業および試験検査を短時間に行え、作業員の放射線被曝量の大幅な低減を図ることができる。
【0020】請求項3においては、請求項2のスタブチューブと上部ハウジングとの溶接部と、この上部ハウジングと下部ハウジングとの溶接部とを水平位置としたことにより、これらの溶接部が容易に均一に形成されることとなり、溶接作業を短時間に確実に行うことができる。
【0021】請求項4においては、貫通孔にスタブチューブと一体構造の圧力容器貫通ハウジングを直接溶接することにより、原子炉圧力容器の底部に座、スタブチューブを設けず、圧力容器貫通ハウジングを補修することができ、その結果補修作業を短時間に確実に行うことができる。
【0022】請求項5においては、原子炉圧力容器の底部に肉盛り形成されるスタブチューブを原子炉圧力容器の底面傾斜とほぼ平行に形成し、圧力容器貫通ハウジングが挿通固定されるスリーブを原子炉圧力容器の貫通孔に対して偏心させた状態で溶接することにより、溶接後のスリーブと貫通孔との中心が一致し、変形の少ない精度の高い補修作業を行うことができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0024】図2は沸騰水型原子炉の下部構造を示す構成図である。図2に示すように、沸騰水型原子炉は原子炉容器として原子炉圧力容器15を備え、この原子炉圧力容器15はその支持ペデスタル16上に支持スカート17を介して支持される。原子炉圧力容器15の下部(下鏡)には、原子炉の炉心に制御棒の挿入・引き抜きを行う制御棒駆動機構(CRD)18が多数本林立状態で垂設されている。
【0025】制御棒駆動機構18のCRDハウジング20は、原子炉圧力容器15の下鏡に溶接され、CRDハウジング20にはSUS304などのステンレス鋼が用いられる。また、原子炉の出力表示や燃焼度の評価のために、原子炉炉心部で発生する中性子束は中性子束検出器21にて検出され、監視される。
【0026】中性子束検出器21は、各制御棒駆動機構18間における適宜空間に配置されており、その下部側は長尺ハウジングである中性子束モニタ案内管22や中性子モニタハウジング(インコアモニタハウジング:ICMハウジング)23を通って下方に延びている。
【0027】一方、中性子モニタハウジング23は、SUS304などのステンレス鋼が用いられ、この中性子モニタハウジング23の上部は炭素鋼を母材とする原子炉圧力容器15の貫通孔を挿通して原子炉圧力容器15の内側から溶接により固定される。
【0028】以下、本実施例ではCRDハウジング20および中性子モニタハウジング23を総称して圧力容器貫通ハウジング25という。
【0029】図1は本発明に係る圧力容器貫通ハウジングの補修方法の第1実施例を用いた溶接部を示す断面図である。この実施例の補修方法を行う場合には、図3に示すように圧力容器貫通ハウジング25の下部フランジ部に閉止蓋を冠着して炉水シールした状態で旧ハウジングを撤去(除去)した後、圧力容器貫通ハウジング25を筒状の補修作業用容器26で囲み、この補修作業用容器26の下端を溶接することにより、原子炉圧力容器15に部分的な空間(気中)を形成した状態で補修作業が行われる。
【0030】旧ハウジングの撤去作業が終了したら、図1R>1に示すように原子炉圧力容器15の底面にステンレス肉盛部27が溶接にて形成され、鏡面仕上げされる。そして、このステンレス肉盛部27の上部にスタブチューブ28をインコネル材による溶接肉盛りで形成していく。このスタブチューブ28の外周には、位置決め機能を有し外側への溶接のだれを防止するために鍔28aが形成される。
【0031】次いで、このスタブチューブ28を図示しない放電加工機などを用いて表面加工および溶接開先加工を行った後、スタブチューブと上部ハウジングを一体とした圧力容器貫通ハウジング25の一体形ハウジング(上部ハウジング)29をスタブチューブ28の上部に組み込む。この時、一体形ハウジング29の鍔29aはスタブチューブ28の上部外周に嵌り込んで位置決めされる。
【0032】その後、一体形ハウジング29の内側から溶接して溶接部30を形成することで、一体形ハウジング29をスタブチューブ28に固定する。なお、一体形ハウジング28の材料としてはインコネル材が用いられ、これを溶接する溶接棒にはインコネル82が用いられる。
【0033】最後に、原子炉圧力容器15の下方よりステンレス材(SUS316LC)からなる圧力容器貫通ハウジング25の下部ハウジング31を吊り上げ、この下部ハウジング31を原子炉圧力容器15の貫通孔15aに挿入した後、溶接部30と同一部分にインコネル82の溶接棒で溶接し、溶接部32を形成して下部ハウジング31を固定する。これにより、圧力容器貫通ハウジング25は原子炉圧力容器15内の下方に位置するプレッシャバウンダリ33から区画され炉水環境から隔離される。なお、予め下部ハウジング31の上部にはインコネル材の肉盛(バタリング)34を施すようにしてもよい。
【0034】このように本実施例によれば、比較的短時間の簡単な補修作業で確実な補修、修理を行うことができ、放射線被曝量を低減させ、信頼性を向上させることができる。したがって、圧力容器貫通ハウジング25の溶接部近傍の熱影響部は、健全に復旧され、炉水リークは確実且つ恒久的に防止することができる。また、本実施例によれば、スタブチューブと上部ハウジングを一体とした一体形ハウジング29を用いて溶接補修することにより、構成部材数を削減し、短時間且つ確実に補修作業を行うことができる。
【0035】さらに、スタブチューブ28と一体形ハウジング29との溶接部30と、一体形ハウジング29と下部ハウジング31との溶接部32を同一部分にしたことにより、補修作業および試験検査を短時間に行え、作業員の放射線被曝量を大幅に低減することができる。そして、溶接部30と溶接部32とを水平にしたことにより、溶接部30,32が容易に均一に形成されることとなり、溶接作業効率を高めることができる。
【0036】図4は本発明に係る圧力容器貫通ハウジングの補修方法の第2実施例を用いた溶接部を示す断面図である。なお、前記第1実施例と同一の部分には同一の符号を用いて説明する。この実施例では第1実施例と同様に、原子炉圧力容器15の底面にステンレス肉盛部27を溶接にて形成し、その上部にさらにステンレス肉盛部27aを形成した後、スタブチューブと上部ハウジングを一体とした一体形ハウジング35を組み込み、この一体形ハウジング35の外側を溶接により溶接部36を形成して固定する。なお、一体形ハウジング35は短尺で組み込んだ場合、下部ハウジング31を途中で溶接にて接続する。
【0037】このように本実施例によれば、原子炉圧力容器15に肉盛座やスタブチューブを設けることなく、圧力容器貫通ハウジングを補修することができるので、補修作業を簡略化し、短時間に行うことができる。その他の構成および作用は前記第1実施例と同様であるのでその説明を省略する。
【0038】図5は本発明に係る圧力容器貫通ハウジングの補修方法の第3実施例を用いた溶接部を示す断面図である。なお、前記第1実施例と同一の部分には同一の符号を用いて説明する。この実施例では、前記第1実施例と同様に、ステンレス肉盛部27の上部にスタブチューブ28を溶接にて肉盛り形成して、原子炉圧力容器15の底面傾斜とほぼ平行に肉盛部を加工した後、スタブチューブ28の形状に加工する。なお、このスタブチューブ28の外周には、位置決め機能を有し外側への溶接のだれを防止するための鍔28aが形成されている。
【0039】次に、先に加工されたスタブチューブ28の上部外周にスリーブ40の下端に形成された鍔40a嵌め込んで、スタブチューブ28にスリーブ40を組み込む。この時、原子炉圧力容器15の貫通孔15aの中心とスリーブ40の中心とは図5に示すようにスリーブ40の方が原子炉圧力容器15の中心側に位置するように、1.5〜5.0mmの寸法tだけ偏心させ、溶接部41で溶接して固定する。
【0040】最後に、原子炉圧力容器15の下方から図示しない圧力容器貫通ハウジングを挿入して溶接部42を溶接して固定する。以上により圧力容器貫通ハウジングの補修作業を終了する。
【0041】このように本実施例によれば、スタブチューブ28を原子炉圧力容器15の底面傾斜とほぼ平行に形成し、溶接後の収縮を見込んでスリーブ40を偏心位置で溶接することにより、溶接後の収縮が原子炉圧力容器15の底面に対して垂直方向に収縮し、溶接後はスリーブ40の中心と貫通孔15aの中心とが一致する。これにより、変形の少ない精度の高い補修作業を行うことができる。その他の構成および作用は前記第1実施例と同様であるのでその説明を省略する。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る圧力容器貫通ハウジングの補修方法の請求項1によれば、スタブチューブと圧力容器貫通ハウジングとを一体構造として溶接補修することにより、構成部材数を削減し、短時間に確実に補修作業を行うことができ、作業性を向上させることができる。
【0043】請求項2によれば、原子炉圧力容器の底部に肉盛り形成されるスタブチューブと圧力容器貫通ハウジングの上部ハウジングとを溶接するとともに、この溶接部と同一部分に圧力容器貫通ハウジングの下部ハウジングを溶接することにより、補修作業および試験検査を短時間に行え、作業員の放射線被曝量の大幅な低減を図ることができる。
【0044】請求項3によれば、請求項2のスタブチューブと上部ハウジングとの溶接部と、この上部ハウジングと下部ハウジングとの溶接部とを水平位置としたことにより、溶接作業を短時間に確実に行うことができる。
【0045】請求項4によれば、貫通孔にスタブチューブと一体構造の圧力容器貫通ハウジングを直接溶接することにより、原子炉圧力容器の底部に座、スタブチューブを設けず、圧力容器貫通ハウジングを補修することができ、その結果補修作業を簡略化し、短時間に確実に行うことができる。
【0046】請求項5によれば、原子炉圧力容器の底部に肉盛り形成されるスタブチューブを原子炉圧力容器の底面傾斜とほぼ平行に形成し、圧力容器貫通ハウジングが挿通固定されるスリーブを原子炉圧力容器の貫通孔に対して偏心させた状態で溶接することにより、溶接後のスリーブと貫通孔との中心が一致し、変形の少ない精度の高い補修作業を行うことができ、信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧力容器貫通ハウジングの補修方法の第1実施例を用いた溶接部を示す断面図。
【図2】沸騰水型原子炉の下部構造を示す構成図。
【図3】補修作業に際して圧力容器貫通ハウジングを補修作業用容器で囲んだ状態を示す概略図。
【図4】本発明に係る圧力容器貫通ハウジングの補修方法の第2実施例を用いた溶接部を示す断面図。
【図5】本発明に係る圧力容器貫通ハウジングの補修方法の第3実施例を用いた溶接部を示す断面図。
【図6】一般の沸騰水型原子炉の全体構成を示す構成図。
【図7】圧力容器貫通ハウジングの補修作業前の溶接部を示す断面図。
【符号の説明】
15 原子炉圧力容器
15a 貫通孔
18 制御棒駆動機構(CRD)
20 CRDハウジング
23 中性子モニタハウジング
25 圧力容器貫通ハウジング
27 ステンレス肉盛部
28 スタブチューブ
29 一体形ハウジング(上部ハウジング)
30 溶接部
31 下部ハウジング
35 一体形ハウジング
40 スリーブ
41 溶接部
42 溶接部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 原子炉圧力容器の底部に固定支持される圧力容器貫通ハウジングの補修方法において、旧圧力容器貫通ハウジングを除去した後、上記原子炉圧力容器の貫通孔にスタブチューブと一体構造の圧力容器貫通ハウジングを溶接することを特徴とする圧力容器貫通ハウジングの補修方法。
【請求項2】 請求項1記載の圧力容器貫通ハウジングの補修方法において、上記原子炉圧力容器の底部に肉盛り形成されるスタブチューブと上記圧力容器貫通ハウジングの上部ハウジングとを溶接するとともに、この溶接部と同一部分に上記圧力容器貫通ハウジングの下部ハウジングを溶接することを特徴とする圧力容器貫通ハウジングの補修方法。
【請求項3】 請求項2記載の圧力容器貫通ハウジングの補修方法において、上記スタブチューブと上記上部ハウジングとの溶接部と、この上部ハウジングと上記下部ハウジングとの溶接部とを水平位置としたことを特徴とする圧力容器貫通ハウジングの補修方法。
【請求項4】 請求項1記載の圧力容器貫通ハウジングの補修方法において、上記貫通孔にスタブチューブと一体構造の圧力容器貫通ハウジングを直接溶接することを特徴とする圧力容器貫通ハウジングの補修方法。
【請求項5】 原子炉圧力容器の底部に固定支持される圧力容器貫通ハウジングの補修方法において、旧圧力容器貫通ハウジングを除去した後、上記原子炉圧力容器の底部に肉盛り形成されるスタブチューブを原子炉圧力容器の底面傾斜とほぼ平行に形成し、上記圧力容器貫通ハウジングが挿通固定されるスリーブを上記原子炉圧力容器の貫通孔に対して偏心させた状態で溶接することを特徴とする圧力容器貫通ハウジングの補修方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開平7−218678
【公開日】平成7年(1995)8月18日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平6−9857
【出願日】平成6年(1994)1月31日
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)