説明

圧力調整装置

【課題】 装置自体の大幅なコンパクト化を図ると共に、流水路内を流れる水の摩擦損失を小さくする。
【解決手段】 同一軸線上に配置した流入口2aと流出口2bとの間に直線状の流水路Aを有し、当該流水路Aの途中に弁口2c及び弁座2dを形成した隔壁2eを設けてその上流側に一次側流水路A1を、又、その下流側に二次側流水路A2を夫々形成した筒状のボディ2と、ボディ2の一次側流水路A1内に気密状態で軸線方向へ移動自在に配設した略筒状のスライダー3と、スライダー3の下流側端部に設けられ、ボディ2の二次側流水路A2内に位置して弁座2dに当離座するスライダー3の受圧面積と同等の受圧面積を有する弁体4と、ボディ2とスライダー3との間に介設され、弁体4が弁座2dから離座する方向へスライダー3を附勢すると共に、その附勢力を調整可能な弾性体5とから構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主にビル等の建物内の壁面やトンネル内の壁面等に設置された消火栓装置に用いられるものであり、消火栓装置を構成する消火栓弁の一次側又は二次側に配設され、給水圧力を所定値に自動的に調整して放水ノズルからの放水圧力を適正な値にする圧力調整装置に関するものである。
【0002】
一般に、建物やトンネル内の壁面に設置された消火栓装置は、図示していないが、開閉可能な消火栓箱と、消火栓箱内に配設され、一次側が給水管に接続された消火栓弁と、消火栓弁の二次側に接続された消火用ホースと、消火用ホースの先端部に接続された放水ノズル等から構成されている。
ところで、前記消火栓装置は、給水管内の圧力が高圧であるため、放水ノズルから放水される消火用水の放水圧力が高くなり過ぎることがあり、操作者が放水ノズルに振り回されて消火活動を良好且つ円滑に行えないことがある。
【0003】
そこで、従来の消火栓装置に於いては、放水ノズルからの放水圧力を調整するため、消火栓弁の一次側(消火栓弁とこれに接続される給水管との間)又は消火栓弁の二次側(消火栓弁と消火用ホースとの間)に圧力調整用の減圧弁を介設し、当該減圧弁により給水圧力を調整して放水ノズルからの放水圧力を適正な値に調整することが行われている。
【0004】
従来、この種の圧力調整用の減圧弁としては、例えば、特開2003−199841号公報(特許文献1)や特開2004−254863号公報(特許文献2)に開示された構造のものが知られている。
【0005】
即ち、前記各減圧弁10は、図4乃至図6に示す如く、流入口11a、流出口11b、一次側圧力室11c、二次側圧力室11d、隔壁11e、弁口11f及び弁座11gを備えたボディ11と、ボディ11の上部開口部を覆うスプリングケース12と、ボディ11内に上下方向へ移動自在に配設された弁棒13と、弁棒13に設けられ、弁座11gに当離座する弁体14と、スプリングケース12内に配設されたスプリング受け15と、弁棒13とスプリング受け15との間に介設され、弁体14が弁座11gから離座する方向へ弁棒13を附勢する圧縮スプリング16と、スプリングケース12に設けられ、圧縮スプリング16の附勢力を調整する調整ボルト17等から構成されている。
【0006】
而して、前記各減圧弁10によれば、調整ボルト17により圧縮スプリング16の附勢力を予め調整して放水圧力が所定値になるように設定すると、二次側圧力室11dの水圧が上昇した場合には、弁体14及び弁棒13が圧縮スプリング16の附勢力に抗して押し上げられ、弁体14が閉弁方向へ移動して二次側圧力室11dへの給水量が制限され、これにより二次側圧力室11dに於ける水圧が一定の水圧に維持されることになる。
又、逆に二次側圧力室11dの水圧が小さ過ぎる場合には、圧縮スプリング16及び一次側圧力室11cの水圧により弁棒13及び弁体14が開弁方向へ移動し、水圧の変動に応じて二次側圧力室11dへの給水量が調整され、これにより二次側圧力室11dに於ける水圧が一定に維持されることになる。
【0007】
従って、前記各減圧弁10を用いた消火栓装置(図示省略)に於いては、減圧弁10により放水ノズルへ所定の圧力に調整された消火用水を給水することができ、放水ノズルからの放水圧力も所定の圧力となり、操作者が適正な消火活動を行うことができる。
【0008】
然し乍ら、前記各減圧弁11は、何れも弁棒13及び弁体14がボディ11内に一次側圧力室11cの流水方向と交差する姿勢で配設されているため、弁棒13及び弁体14を附勢する圧縮スプリング16も前記流水方向と交差する姿勢となり、圧縮スプリング16及びスプリング受け15等を収納するスプリングケース12がボディ11から外方へ大きく突出した格好になる。その結果、減圧弁10自体が大型化することになり、消火栓装置に設置する際には、広い設置スペースが必要になると共に、接続金具が回転式の場合には、ねじ込みのための回転スペースが必要になると云う問題があった。
又、各減圧弁10は、弁口11f及び弁座11gが一次側圧力室11cの流水方向と平行に配置されているため、水が一次側圧力室11cから二次側圧力室11dへ流れる際に流水方向が大きく曲げられることになり、ボディ11内の流水路を流れる水の摩擦損失が大きくなると云う問題があった。
【特許文献1】特開2003−199841号公報
【特許文献2】特開2004−254863号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は装置自体の大幅なコンパクト化を図れると共に、流水路内を流れる水の摩擦損失を小さくすることができる圧力調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の請求項1の圧力調整装置は、同一軸線上に配置した流入口と流出口との間に直線状の流水路を有し、当該流水路の途中に弁口及び弁座を形成した隔壁を設けてその上流側に一次側流水路を、又、その下流側に二次側流水路を夫々形成した筒状のボディと、ボディの一次側流水路内に気密状態で軸線方向へ移動自在に配設した略筒状のスライダーと、スライダーの下流側端部に設けられ、ボディの二次側流水路内に位置して弁座に当離座するスライダーの受圧面積と同等の受圧面積を有する弁体と、ボディとスライダーとの間に介設され、弁体が弁座から離座する方向へスライダーを附勢すると共に、その附勢力を調整可能な弾性体とから構成したことに特徴がある。
【0011】
本発明の請求項2の圧力調整装置は、ボディが、下流側端部に流出口を有し、内部に弁口及び弁座を形成した隔壁を備えた筒状の差口金具と、上流側端部に流入口を有し、下流側端部が差口金具の上流側端部に軸線方向へ移動調整自在に螺着された筒状の受口金具とから成り、前記受口金具の内周面に弾性体の一端部を受け止める環状の受け部を一体的に形成し、受口金具を差口金具に対して移動調整することによって、弾性体の附勢力を調整できるようにしたことに特徴がある。
【発明の効果】
【0012】
本発明の圧力調整装置は、流入口、流出口、直線状の流水路、弁口及び弁座等を備えた筒状のボディ内に、筒状のスライダーと、スライダーに設けられて弁座に当離座する弁体と、弁体が弁座から離座する方向へスライダーを附勢する弾性体とを夫々配設する構成としているため、ボディから外方へ大きく突出する部分がなくなり、装置自体の大幅なコンパクト化を図れることになる。その結果、本発明の圧力調整装置を消火栓装置に設置する際には、設置スペースが少なくて済むと共に、接続金具が回転式の場合でも、ねじ込みのための回転スペースが不要となる。
又、本発明の圧力調整装置は、流入口と流出口との間に形成した直線状の流水路の途中に弁口及び弁座を形成した隔壁を設け、隔壁の上流側を一次側流水路とすると共に、隔壁の下流側を二次側流水路としているため、一次側流水路と二次側流水路と弁口とが同一軸線上で且つ一直線状に配置されることになり、流水路内を流れる水の摩擦損失を小さくすることができる。
更に、本発明の圧力調整装置は、ボディが、流出口及び弁座等を備えた筒状の差口金具と、差口金具に軸線方向へ移動調整自在に螺着され、流入口及び弾性体の一端部を受け止める環状の受け部を備えた筒状の受口金具とから成り、受口金具を差口金具に対して移動調整することによって、弾性体の附勢力を調整できるようにしているため、ボディの一部である受口金具が従来の減圧弁に設けた調整ボルト及びスプリング受けの役目を果たすことになり、調整ボルト及びスプリング受けが不要になって部品点数の削減を図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2は本発明の実施の形態に係る圧力調整装置1を示し、当該圧力調整装置1は、主にビル等の建物内の壁面やトンネル内の壁面に設置された消火栓装置(図示省略)に用いられるものであり、消火栓装置を構成する消火栓弁の一次側(消火栓弁とこれに接続される給水管との間)又は消火栓弁の二次側(消火栓弁と消火用ホースとの間)に配設され、給水圧力を所定値に自動的に調整して放水ノズルからの放水圧力を適正な値に調整するものである。
【0014】
即ち、前記圧力調整装置1は、流入口2a、流出口2b、一次側流水路A1及び二次側流水路A2から成る直線状の流水路A、弁口2c及び弁座2d形成した隔壁2eを夫々備えた筒状のボディ2と、ボディ2の一次側流水路A1内に気密状態で軸線方向へ移動自在に配設した略筒状のスライダー3と、ボディ2の二次側流水路A2内に位置してスライダー3と一緒にボディ2の軸線方向へ移動し、弁座2dに当離座するスライダー3の受圧面積と同等の受圧面積を有する弁体4と、弁体4が弁座2dから離座する方向へスライダー3及び弁体4を附勢する弾性体5とから構成されている。
【0015】
前記ボディ2は、図2に示す如く、下流側端部に流出口2bを有し、内部に弁口2c及び弁座2dを形成した隔壁2eを備えた筒状の差口金具2′と、上流側端部に流入口2aを有し、下流側端部が差口金具2′の上流側端部に軸線方向へ移動調整自在に螺着された筒状の受口金具2″とから成り、流入口2aから流出口2bに亘って直線状の流水路Aが形成されている。
【0016】
具体的には、差口金具2′は、金属材により筒状に形成されており、上流側の端部内周面には、受口金具2″に着脱自在に螺着される雌ネジ2fが形成されていると共に、下流側の端部外周面には、消火栓弁の一次側(流入口側)又は消火用ホースの基端部に着脱自在に螺着される雄ネジ2gが形成されている。
又、差口金具2′の内周面には、ボディ2内に形成された直線状の流水路Aを一次側流水路A1と二次側流水路A2とに分ける隔壁2eが一体的に形成されている。この隔壁2eの中心部には、流水路Aの軸線に合致して一次側流水路A1と二次側流水路A2とを連通する弁口2cが形成されていると共に、当該弁口2cの二次側流水路A2側の内周縁部には、環状の弁座2dが形成されている。
更に、差口金具2′の一次側流水路A1の内周面には、Oリング6が嵌合される環状のOリング溝2hが形成されており、このOリング溝2hにOリング6を嵌合することによって、差口金具2′とスライダー3との間が気密状態に保持されている。
【0017】
一方、受口金具2″は、金属材により略二重筒構造に形成されており、上流側の端部内周面には、給水管又は消火栓弁の二次側(吐出口側)に着脱自在に螺着される雌ネジ2iが形成されていると共に、下流側の端部外周面には、差口金具2′の上流側の雌ネジ2fに着脱自在に螺着される雄ネジ2jが形成されている。この受口金具2″は、差口金具2′の上流側端部に軸線方向へ移動自在に螺着されて一次側流水路A1の一部を形成しており、差口金具2′の上流側の端部に挿着したビス7により回り止めされている。
又、受口金具2″の内周面には、弾性体5の一端部を受け止める環状の受け部2kが一体的に形成されていると共に、当該受け部2kの内周縁部には、スライダー3をボディ2の軸線方向へ摺動自在に支持する筒状の内筒部2lが下流側へ向って一体的に形成されている。
尚、図2に於いて、2mは受口金具2″の外壁部分に形成した空気抜き孔、8は受け部2kの一次側に配設したパッキンである。
【0018】
前記スライダー3は、図2及び図3に示す如く、ボディ2の一次側流水路A1内で且つ差口金具2′の内周面と受口金具2″の内筒部2lの外周面との間に気密状態で軸線方向へ移動自在に配設され、内周面にOリング6が嵌合される環状のOリング溝3dを形成した筒部3aと、筒部3aの下流側端面にスライダー3の直径方向に沿う姿勢で一体的に形成された角棒状の支持片3bと、支持片3bの中央部に下流側へ向って一体的に形成され、先端側に弁体4が取り付けられる軸部3cとから成り、角棒状の支持片3bが差口金具2′の隔壁2eの上流側面に当接することによって、スライダー3の下流側への移動が規制されるようになっている。
又、スライダー3の軸部3cは、ボディ2の軸線に合致し且つ弁口2cを通過して二次側流水路A2内に位置しており、その先端部には、弁体4を取り付けるための雄ネジ3eが形成されている。
【0019】
前記弁体4は、図2に示す如く、スライダー3の軸部3cの先端にワッシャー9を介して螺着されたディスクホルダー4aと、ディスクホルダー4aの上流側面に保持され、ボディ2の弁座2dに当離座する環状のディスク4bとから成り、スライダー3の軸部3cに取り付けたときにボディ2の軸線上で且つボディ2の二次側流水路A2内に位置している。
又、弁体4の一次側の受圧面積と弁体4の二次側の受圧面積は、夫々スライダー3の受圧面積(筒部3aの外径面積から筒部3aの内径面積を引いた面積)と同等に設定されている。
【0020】
前記弾性体5は、図2に示す如く、圧縮スプリングにより形成されており、スライダー3の筒部3aの上流側端面とボディ2の受口金具2″の受け部2kとの間に介設されている。この弾性体5は、受口金具2″を差口金具2′に対して軸線方向へ移動調整することによって、その附勢力を調整できるようになっている。
【0021】
この圧力調整装置1の構成に於いて、一次側流水路A1内の一次側圧力をP0、二次側流水路A2内の二次側圧力をP1、弁体4の一次側の受圧面積及び弁体4の二次側の受圧面積を夫々S1、スライダー3の外径面積(筒部3aの外径面積)をS2、スライダー3の内径面積(筒部3aの内径面積)をS3、弾性体5(圧縮スプリング)の反発力をFとすると、弁体4にかかる力は、
(P0−P1)×S1 …(1)
であり、スライダー3にかかる力は、
(S2−S3)×P0−F …(2)
である。そして、弁体4とスライダー3は、つながって一体化されているので、
(P0−P1)×S1=(S2−S3)×P0−F …(3)
となる。ここで、S1=(S2−S3)となるように各部の寸法を設計すると、
P1×S1=F …(4)
となる。
上記(4)式より二次側圧力P1は弾性体5の反発力に応じて変化し、一次側圧力P0の変動が二次側圧力P1には関係しないことが判る。
【0022】
以上のように構成された圧力調整装置1は、消火栓弁の一次側(消火栓弁とこれに接続される給水管との間)又は消火栓弁の二次側(消火栓弁と消火用ホースとの間に)に介設されており、給水圧力を調整して放水ノズルからの放水圧力を適正な値に調整するようにしている。
【0023】
即ち、前記圧力調整装置1によれば、ボディ2の差口金具2′に対して受口金具2″を移動調整し、弾性体5の附勢力を予め所定の大きさに調整して放水圧力が所定値になるように設定すると、二次側流水路A2の水圧が上昇した場合には、弁体4及びスライダー3が弾性体5の附勢力及び一次側圧力に抗して上流側へ移動し、弁体4と弁座2dとの間隙が狭められて二次側圧力室への給水量が制限され、これにより二次側流水路A2に於ける水圧が一定の値に維持されることになる。
又、逆に二次側流水路A2の水圧が小さ過ぎる場合には、弾性体5及び一次側流水路A1の水圧によりスライダー3及び弁体4が下流側へ移動して弁体4と弁座2dとの間隙が拡がり、水圧の変動に応じて二次側流水路A2への給水量が調整され、これにより二次側流水路A2に於ける水圧が一定の値に維持されることになる。
【0024】
その結果、この圧力調整装置1を消火栓装置に用いると、弾性体5の附勢力を予め所定の大きさに設定しておくことにより、一次側圧力が一定であるか変動するかに関係なく、二次側圧力が一定に保たれて良好な消火活動を行える。又、弾性体5の附勢力を変化させることによって、一次側圧力に関係なく二次側圧力を変化させることができる。
【0025】
特に、前記圧力調整装置1は、流入口2a、流出口2b、直線状の流水路A、弁口2c及び弁座2d等を備えた筒状のボディ2内に、筒状のスライダー3と、スライダー3に設けられて弁座2dに当離座する弁体4と、弁体4が弁座2dから離座する方向へスライダー3を附勢する弾性体5とを夫々配設する構成としているため、ボディ2から外方へ大きく突出する部分がなくなり、装置自体の大幅なコンパクト化を図れることになる。
又、この圧力調整装置1は、流入口2aと流出口2bとの間に形成した直線状の流水路Aの途中に弁口2c及び弁座2dを形成した隔壁2eを設け、隔壁2eの上流側を一次側流水路A1とすると共に、隔壁2eの下流側を二次側流水路A2としているため、一次側流水路A1と二次側流水路A2と弁口2cとが同一軸線上で且つ一直線状に配置されることになり、流水路A内を流れる水の摩擦損失を小さくすることができる。
更に、この圧力調整装置1は、ボディ2を、筒状の差口金具2′と、差口金具2′に軸線方向へ移動調整自在に螺着され、弾性体5の一端部を受け止める環状の受け部2kを備えた筒状の受口金具2″とから構成し、受口金具2″を差口金具2′に対して移動調整することによって、弾性体5の附勢力を調整できるようにしているため、ボディ2の一部である受口金具2″が従来の減圧弁に設けた調整ボルト及びスプリング受けの役目を果たすことになり、調整ボルト及びスプリング受けが不要になって部品点数の削減を図れる。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明の圧力調整装置1は、消火栓装置のみならず、他の分野で用いられる管路に介在する圧力調整装置1としても用いることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態に係る圧力調整装置の正面図である。
【図2】圧力調整装置の縦断面図である。
【図3】圧力調整装置のスライダー及び弁体の斜視図である。
【図4】従来の減圧弁の一例を示す縦断面図である。
【図5】従来の減圧弁の他の例を示す縦断面図である。
【図6】従来の減圧弁の更に他の例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0028】
1は圧力調整装置、2はボディ、2′はボディの差口金具、2″はボディの受口金具、2aは流入口、2bは流出口、2cは弁口、2dは弁座、2eは隔壁、2kは受け部、Aは直線状の流水路、A1は一次側流水路、A2は二次側流水路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一軸線上に配置した流入口(2a)と流出口(2b)との間に直線状の流水路(A)を有し、当該流水路(A)の途中に弁口(2c)及び弁座(2d)を形成した隔壁(2e)を設けてその上流側に一次側流水路(A1)を、又、その下流側に二次側流水路(A2)を夫々形成した筒状のボディ(2)と、ボディ(2)の一次側流水路(A1)内に気密状態で軸線方向へ移動自在に配設した略筒状のスライダー(3)と、スライダー(3)の下流側端部に設けられ、ボディ(2)の二次側流水路(A2)内に位置して弁座(2d)に当離座するスライダー(3)の受圧面積と同等の受圧面積を有する弁体(4)と、ボディ(2)とスライダー(3)との間に介設され、弁体(4)が弁座(2d)から離座する方向へスライダー(3)を附勢すると共に、その附勢力を調整可能な弾性体(5)とから構成したことを特徴とする圧力調整装置。
【請求項2】
ボディ(2)は、下流側端部に流出口(2b)を有し、内部に弁口(2c)及び弁座(2d)を形成した隔壁(2e)を備えた筒状の差口金具(2′)と、上流側端部に流入口(2a)を有し、下流側端部が差口金具(2′)の上流側端部に軸線方向へ移動調整自在に螺着された筒状の受口金具(2″)とから成り、前記受口金具(2″)の内周面に弾性体(5)の一端部を受け止める環状の受け部(2k)を一体的に形成し、受口金具(2″)を差口金具(2′)に対して移動調整することによって、弾性体(5)の附勢力を調整できるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の圧力調整装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−4593(P2007−4593A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−185240(P2005−185240)
【出願日】平成17年6月24日(2005.6.24)
【出願人】(390031554)株式会社横井製作所 (9)
【Fターム(参考)】