説明

圧延ロールギャップ調整方法

【課題】圧延中における圧延ロールギャップの調整を渦電流式のギャップセンサの検出値を利用して高精度で行うことができる圧延ロールギャップ調整方法を提供する。
【解決手段】渦電流式のギャップセンサ17の検出値を利用して、圧延中における圧延ロールギャップの調整を行う方法において、圧延ロール14、15の温度上昇に伴って発生するギャップセンサ17の検出誤差を補正するための補正関数F(t)を、圧延開始時を起点とする時間関数として決定し、ギャップセンサ17の検出値を補正関数F(t)で補正して得られた演算値を用いて圧延ロールギャップの調整を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対となる圧延ロールの間の圧延ロールギャップの調整方法に関し、特に、渦電流式のギャップセンサの検出値を利用して圧延ロールギャップの調整を行う方法に関する。
【背景技術】
【0002】
対となる上圧延ロールと下圧延ロールで金属材料を挟んで圧延する作業では、上圧延ロールと下圧延ロールの間の圧延ロールギャップが圧延材の厚みとなるように設定される。圧延が開始されると、上圧延ロール及び下圧延ロールに作用する圧延反力によって各圧延ロールが変形し、圧延ロールギャップが増大する。このため、圧延ロールに作用する圧延反力を荷重計で検出し、検出された荷重値を圧延装置の推定ミル剛性で除して得られた値を圧延ロールギャップ増大量とする(例えば、特許文献1参照)。そして、この圧延ロールギャップ増大量が消失するように、上圧延ロールと下圧延ロールの位置を調整して、圧延材の厚みの変動を防止する。
【0003】
しかし、特許文献1に記載された板厚制御方法では、検出された荷重値を圧延装置の推定ミル剛性で除した値を圧延ロールギャップ増大量と推定するため、圧延ロールギャップ増大量が消失するように上圧延ロールと下圧延ロールを近づけると、圧延反力が増加して圧延ロールギャップ増大量が更に増大し、制御系が発散するおそれがある。このため、推定された圧延ロールギャップ増大量より小さい値で上圧延ロールと下圧延ロールの位置調整を行って制御系の発散を防止する必要があり、制御応答性が悪いという問題がある。
また、圧延装置の推定ミル剛性が非線形であるため、圧延ロールの荷重−変位関係がヒステリシス(履歴依存性)を有するものとなり、圧延ロールギャップ増大量に大きな誤差が生じ、圧延材の厚みを高精度で制御できないという問題がある。
【0004】
そこで、特許文献2では、圧延装置の圧延ロールの直下及び/又は直上に対向して配置され、該圧延ロールとの距離を測定するギャップセンサと、圧延装置の基台フレームに配置され、前記ギャップセンサを圧延ロールに対して進退可能に支持するエアシリンダと、前記ギャップセンサと前記基台フレームとの距離を測定する距離計と、前記ギャップセンサから出力される測定値と前記距離計から出力される測定値の和から前記基台フレームに対する圧延ロールの位置を求めて出力する演算手段とを有する圧延ロール位置測定装置及びそれを用いた圧延ロールギャップ調整方法の発明が開示されている。
この発明では、圧延ロールの位置が、ギャップセンサの測定値と距離計の測定値の和として得られるので、圧延ロールギャップ増大量を推定する従来の方法に比べて、圧延ロールの位置を正確に求めることができる。また、測定された圧延ロールの位置に基づいて圧延ロールを移動することにより、圧延中における圧延ロールギャップの調整を行うので、迅速かつ高精度で圧延ロールギャップの調整を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−288613号公報
【特許文献2】特開2009−248106号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、渦電流式のギャップセンサの検出値を利用して、圧延中における圧延ロールギャップの調整を行うと、検出精度が20〜30μmのギャップセンサにおいて100μmを超える検出誤差が発生する場合があり、圧延ロールの精確な位置の測定及び圧延ロールギャップの調整ができないことを本発明者等は発見した。
【0007】
渦電流式のギャップセンサは、精度が高く、応答速度が速いことに加え、埃や水、油などにも強いという特長を有している。本発明は、渦電流式のギャップセンサの特長を生かすべく、圧延中における圧延ロールギャップの調整を渦電流式のギャップセンサの検出値を利用して高精度で行うことができる圧延ロールギャップ調整方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者等は、渦電流式のギャップセンサの検出値を利用して圧延ロールギャップの調整を行った際に発生する検出誤差が圧延ロール表面近傍の温度上昇に起因することを見いだした。具体的には、圧延ロール表面近傍の温度が上昇して当該圧延ロール表面近傍の透磁率や導電率が変化することにより、渦電流式のギャップセンサの検出値に誤差が生じることが明らかとなった。
渦電流式のギャップセンサでは、センサヘッド内部のコイルに高周波電流を流し、高周波磁界を発生させている。この磁界内に測定対象物(導電体又は磁性体)が近づいたとき、測定対象物に渦電流が発生し、センサヘッド内部のコイルのインダクタンス(インピーダンス)が変化する。渦電流式のギャップセンサでは、このインダクタンスの変化に基づいて測定対象物との距離を検出している。測定対象物の透磁率や導電率が変化した場合、測定対象物に発生する渦電流が変化するため、センサヘッド内部のコイルのインダクタンスも変化し、検出値に誤差が生じることになる。
【0009】
そこで、本発明では、圧延ロールの温度上昇に伴って、渦電流式のギャップセンサに発生する検出誤差を補正するための補正関数を導入する。即ち、本発明は、渦電流式のギャップセンサの検出値を利用して、圧延中における圧延ロールギャップの調整を行う方法において、圧延ロールの温度上昇に伴って発生する前記ギャップセンサの検出誤差を補正するための補正関数を、圧延開始時を起点とする時間関数として決定し、前記ギャップセンサの検出値を前記補正関数で補正して得られた演算値を用いて前記圧延ロールギャップの調整を行うことを特徴としている。
ここで、「圧延ロールギャップ」とは、対となる上圧延ロールと下圧延ロールとの間の間隙のことである。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る圧延ロールギャップ調整方法では、渦電流式のギャップセンサの検出値を利用して、圧延中における圧延ロールギャップの調整を行う際に、圧延ロールの温度上昇に伴って発生する検出誤差を補正する補正関数によってギャップセンサの検出値を補正するので、渦電流式のギャップセンサが有する様々な特長を享受しつつ、圧延ロールギャップの調整を高精度で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施の形態に係る圧延ロールギャップ調整方法に使用する圧延ロール位置測定装置の断面図である。
【図2】(A)は、圧延中におけるギャップセンサの検出値の推移の一例を示すグラフ、(B)は、圧延中におけるギャップセンサの望ましい検出値の軌跡を表す模式図である。
【図3】圧延中における圧延ロール表面近傍の温度変化の一例を示したグラフである。
【図4】測定対象物の温度がギャップセンサの検出値に及ぼす影響を調べるために実施した試験の模式図であって、(A)は測定対象物である鋼板を加熱している様子を、(B)は加熱された鋼板をギャップセンサで測定している様子をそれぞれ示している。
【図5】図4の試験結果であって、鋼板の厚さが6mmの場合を示している。
【図6】補正関数の一例を示すグラフである。
【図7】本実施の形態に係る圧延ロールギャップ調整方法が適用される圧延装置の制御ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態に付き説明し、本発明の理解に供する。
【0013】
先ず、本発明の一実施の形態に係る圧延ロールギャップ調整方法に使用する圧延ロール位置測定装置について説明する。
金属材料の圧延に使用される圧延装置25は、対となる圧延ロール、即ち下圧延ロール14と上圧延ロール15を備えている(図7参照)。下圧延ロール14及び上圧延ロール15には、各圧延ロールの位置を測定するための圧延ロール位置測定装置が設置されている。下圧延ロール14の位置を測定するための圧延ロール位置測定装置10を図1に示す。なお、上圧延ロール15の位置を測定するための圧延ロール位置測定装置の構成も同様である。
【0014】
圧延ロール位置測定装置10は、下圧延ロール14の直下に配置され、下圧延ロール14の圧延面に対峙するギャップ測定部11と、圧延装置25のハウジング16に固定され、ギャップ測定部11を下圧延ロール14に対して進退可能に支持するエアシリンダ12と、ハウジング16に対するギャップセンサ17の相対変位を測定する変位計13とを備えている。
【0015】
ギャップ測定部11の上部には、下圧延ロール14の圧延面までの距離を測定するギャップセンサ17が内蔵されている。また、下圧延ロール14の圧延面に面する、ギャップ測定部11の上面には、圧延面に向けて流体を噴射する噴射孔18がギャップセンサ17の周囲に設けられている。下圧延ロール14の圧延面に向けて流体を噴射することにより、ギャップ測定部11は下向きの反力を受け、ギャップセンサ17と圧延面との間に間隙が形成される。噴射孔18から噴射される流体の圧力としては、例えば0.3〜0.5MPaとすることで、ギャップセンサ17と圧延面との間に5〜10mmの間隙が形成される。
【0016】
ギャップセンサ17には、精度が高く、応答速度が速いことに加え、埃や水、油などにも強い渦電流式変位計を使用する。渦電流式変位計の測定範囲は、一般に0〜10mm程度、検出精度は20〜30μmである。
【0017】
エアシリンダ12は、ピストンロッド19がピストンチューブ21から上方に向けて延出するように、圧延装置25のハウジング16上に立設されている。ピストンロッド19の上端部にはギャップ測定部11が接続され、ピストンロッド19の下端部には、ピストンチューブ21内を上下方向に摺動するピストン20が接続されている。ピストンチューブ21内は、ピストン20によって上側エア室と下側エア室に画成されており、上側エア室から排気し、下側エア室から給気することによりピストン20が上方に摺動し、上側エア室から給気し、下側エア室から排気することによりピストン20が下方に摺動する。
【0018】
ハウジング16に対するギャップ測定部11の相対変位を測定する変位計13には、接触式変位計を使用する。本実施の形態では、有底円筒状の筒状部13aと、筒状部13a内に挿入され、筒状部13aの軸方向に進退するロッド13bとを有する差動トランス式変位計を使用する。差動トランス式変位計は精度が高く、広い測定範囲(例えば0〜300mm)を有し、悪環境下でも使用することができる。
圧延ロール位置測定装置10では、ピストンチューブ21の底面にロッド13bの先端部が固定され、ピストンロッド19及びピストン20の中心軸に沿って形成された中空部に筒状部13aが挿入されている。ピストン20がピストンチューブ21内で摺動すると、ロッド13bに対して筒状部13aが相対移動することにより、ハウジング16に対するギャップセンサ17(ギャップ測定部11)の相対変位が検出される。
なお、変位計13として、磁歪式変位計など他の接触式変位計を使用しても良い。
【0019】
次に、渦電流式のギャップセンサに生じる検出誤差について説明する。
図2(A)は、圧延開始から圧延終了までに計測されたギャップセンサの検出値の推移の一例を示したものである。圧延開始と共にギャップセンサの検出値は10.52mm付近から9.7mm付近に急低下し、圧延が終了するとギャップセンサの検出値は10.40mm付近から徐々に10.54mm付近に戻っている。一方、図2(B)は、ギャップセンサが示すべき検出値の軌跡を示しており、ステップ関数的な軌跡とならなければならない。つまり、図2(A)と図2(B)の軌跡の差が、渦電流式のギャップセンサに発生した検出誤差であると考えられる。
【0020】
図3は、圧延中における圧延ロール表面近傍の温度変化の一例(出典:日本鉄鋼協会編「板圧延の理論と実際」の図6.12)を示したものである。圧延ロールに熱電対を埋め込んで測定した結果が示されており、測定時の圧延材入側温度は1230℃、圧延材入側板厚は90.4mm、圧延材出側板厚は69.9mmである。
図中の曲線Aは、ギャップセンサ近傍の温度を同図上にプロットしたものである。具体的には、渦電流式のギャップセンサからの高周波磁界によって圧延ロール表面に生じた渦電流の影響が及ぶ範囲(表皮効果による深さ。本例では、圧延ロールの表面から6.86mm程度までの位置)の温度曲線において、圧延ロール内に埋め込んだ熱電対の位置が最下点に達したとき、即ち、ギャップセンサ近傍に位置するときの温度を結んだものである。ここで、表皮効果とは、高周波電流が導体中を流れる時、電流密度が導体の表面で高く、表面から離れると低くなる現象のことである。周波数が高くなるほど電流が表面へ集中するので、導体の交流抵抗は高くなる。
同図より、圧延時におけるギャップセンサが最も近接するときのロール表面近傍の温度は50〜100℃程度であることがわかる。なお、温度が顕著に上昇するのは、圧延ロール表面近傍(10mm以下)に限られており、圧延ロール全体の温度はあまり変化していない。そのため、圧延時の温度変化により圧延ロール自体の膨張・収縮がギャップ計測に与える影響は小さいと考えられる。
【0021】
図4は、測定対象物の温度がギャップセンサの検出値に及ぼす影響を調べるために実施した試験を示したものである。熱電対36が取り付けられた鋼板35をヒータで80℃に加熱した後(図4(A)参照)、熱せられた鋼板35とギャップセンサ17との間に3mmの間隙を設けた状態で、鋼板35の温度を計測した((図4(B)参照))。
【0022】
鋼板35の厚さが6mmの場合の試験結果を図5に示す。この図から、鋼板35の温度が低下するにつれてギャップ(ギャップセンサ17による検出値)が増大すること、即ちギャップセンサ17の検出誤差(=|検出値−3mm|)が鋼板35の温度によって変化することがわかる。従って、測定対象物の温度がギャップセンサ17の検出値に影響を及ぼすことがわかる。
なお、試験に使用したギャップセンサ17の温度ドリフトは−1μm/℃であるが、ギャップセンサ17自身の温度上昇が観測されていない。従って、ギャップセンサ17自身の温度ドリフトの影響は無視することができる。
【0023】
そこで、本発明では、圧延ロールの温度上昇に伴って、渦電流式のギャップセンサに発生する検出誤差を補正するための補正関数を導入する。ここでは、補正関数の算出方法の一例を示す。
先ず、圧延開始時から圧延終了までの圧延ロール表面近傍の温度aを計測し、圧延ロール表面近傍の温度aの時刻歴変化をa=A(t)として求めておく。なお、tは圧延開始時からの時間である。
また、圧延ロールの圧延面とギャップセンサとの間の間隙等を設定し、例えば図4に示した試験方法を用いて、ギャップセンサの検出誤差(補正量e)と圧延ロール表面近傍の温度aとの相関関係をe=E(a)として求めておく。
(1)式に示すように、e=E(a)にa=A(t)を代入することにより、ギャップセンサの検出誤差を補正するための補正関数Fを、圧延開始時を起点とする時間関数として決定することができる。
e=E(A(t))=F(t) (1)
【0024】
圧延ロールの圧延面とギャップセンサとの間の間隙を10mmとして、上記方法によって決定した補正関数F(t)の一例を図6に示す。F(t)は(2)式で示され、F(t)の単位はmm、tの単位はsecである。
F(t)=5.1×10−5×t−4.2×10−3×t (2)
【0025】
続いて、本発明の一実施の形態に係る圧延ロールギャップ調整方法について説明する。
本実施の形態に係る圧延ロールギャップ調整方法が適用される圧延装置の制御ブロック図を図7に示す。なお、同図では、便宜上、圧延ロール位置測定装置10と圧延装置25が異なる位置に示されているが、圧延ロール位置測定装置10は圧延装置25に設置されている。また、シリンダ26による下圧延ロール14の制御のみ示しているが、シリンダ27による上圧延ロール15の制御の場合も同様である。
【0026】
(STEP−1)圧延開始前(上圧延ロール15及び下圧延ロール14が加熱されていない時点)において、圧延ロールギャップがゼロの状態、即ち上圧延ロール15と下圧延ロール14が接触している状態で、圧延ロール位置測定装置10のエアシリンダ12を起動させてギャップ測定部11を上昇させ、ギャップセンサ17を下圧延ロール14の圧延面に接触させる。
(STEP−2)ギャップ測定部11に設けられた噴射孔18から圧延面に向けて流体を噴射してギャップ測定部11を下方に移動させ、下圧延ロール14の圧延面とギャップセンサ17との間に間隙を設ける。なお、ギャップ測定部11には、下圧延ロール14の圧延面に向かう力がエアシリンダ12により常時作用している。
【0027】
(STEP−3)ギャップセンサ17の検出値Gと変位計13の検出値Lとの和Pをミルセンタ位置として求める。なお、この時点では、下圧延ロール14が加熱されていないので、ギャップセンサ17の検出値Gを補正する必要はない。
(STEP−4)圧延材Sを圧延するため、シリンダ26を作動させて下圧延ロール14を基準値Hだけ下方に移動させる。下圧延ロール14を下方に基準値Hだけ移動させる際、噴射孔18からの流体の噴出によりギャップ測定部11は下向きの力を受け下方に移動する。
【0028】
(STEP−5)圧延が開始されると、演算器31において、ギャップセンサ17の検出値Gと変位計13の検出値Lとの和Pが補正関数F(t)によって補正され、演算値Pが算出される(図7参照)。
(STEP−6)演算器30において、下圧延ロール14の実変位量HがP−Pとして算出され、基準値Hとの差ΔH(=H−H)が算出される。
(STEP−7)調節器29では、演算器30において算出されたΔHとシリンダ26の変位量との偏差に比例する指令信号を油圧サーボ弁28に出力して油圧サーボ弁28の開度を制御することにより、下圧延ロール14を上方にΔHだけ移動させる。
【0029】
以上、本発明の一実施の形態について説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、上記実施の形態では、圧延ロール位置測定装置として、エアシリンダによりギャップ測定部を移動させる方式としているが、これに限るものではなく、例えば浮力によってギャップ測定部を圧延ロールの圧延面に向けて押し付けるようにしてもよい。また、上記実施の形態では、ギャップセンサの検出値と変位計の検出値との和を補正しているが、ギャップセンサの検出値を補正した後に変位計の検出値と合算してもよい。
【符号の説明】
【0030】
10:圧延ロール位置測定装置、11:ギャップ測定部、12:エアシリンダ、13:変位計、13a:筒状部、13b:ロッド、14:下圧延ロール(圧延ロール)、15:上圧延ロール(圧延ロール)、16:ハウジング、17:ギャップセンサ、18:噴射孔、19:ピストンロッド、20:ピストン、21:ピストンチューブ、25:圧延装置、26、27:シリンダ、28:油圧サーボ弁、29:調節器、30、31:演算器、35:鋼板、36:熱電対、S:圧延材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
渦電流式のギャップセンサの検出値を利用して、圧延中における圧延ロールギャップの調整を行う方法において、
圧延ロールの温度上昇に伴って発生する前記ギャップセンサの検出誤差を補正するための補正関数を、圧延開始時を起点とする時間関数として決定し、
前記ギャップセンサの検出値を前記補正関数で補正して得られた演算値を用いて前記圧延ロールギャップの調整を行うことを特徴とする圧延ロールギャップ調整方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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