説明

圧縮機

【課題】運転時の圧縮ガス圧および遠心力によるシャフトの撓みを抑制できる圧縮機を提供する。
【解決手段】第1、第2付勢部材71、72は、ローラ27が受けるシリンダ21内の圧縮ガス圧をキャンセルする方向に、ローラ27を付勢する。このため、運転時の圧縮ガス圧によるシャフト12の撓みを抑制できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばエアコンや冷蔵庫などに用いられる圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、圧縮機としては、圧縮要素と、圧縮要素をシャフトを介して駆動するモータとを備えたものがある(特開2009−2298号公報:特許文献1参照)。
【0003】
上記圧縮要素は、シリンダと、上記シャフトに外嵌され上記シリンダ内に配置されたローラとを有している。このローラには、ブレードが固定されている。
【0004】
しかしながら、上記従来の圧縮機では、上記ローラは、運転時に、上記シリンダ内の圧縮ガス圧を受けており、この圧縮ガス圧により、シャフトが撓む問題があった。なお、このとき、シャフトは、圧縮ガス圧に比べて非常に小さなローラの遠心力をも受けていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−2298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、この発明の課題は、運転時の圧縮ガス圧および遠心力によるシャフトの撓みを抑制できる圧縮機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、この発明の圧縮機は、
圧縮要素と、
上記圧縮要素をシャフトを介して駆動するモータと
を備え、
上記圧縮要素は、
シリンダと、
上記シャフトに外嵌され上記シリンダ内に配置されると共にブレードが固定された揺動するローラと、
上記ローラが受ける上記シリンダ内の圧縮ガス圧をキャンセルする方向に、上記ローラを付勢する第1付勢部材と
を有することを特徴としている。
【0008】
この発明の圧縮機によれば、上記第1付勢部材は、上記ローラが受ける上記シリンダ内の圧縮ガス圧をキャンセルする方向に、上記ローラを付勢するので、運転時の圧縮ガス圧によるシャフトの撓みを抑制できる。なお、このとき、圧縮ガス圧に比べて非常に小さなローラの遠心力によるシャフトの撓みをも、抑制できる。このため、モータのロータに取り付けるバランスウェイトの使用量を低減でき、曲げモーメントの負荷を低減できることで、モータのロータの振れ回りによる振動を低減できると共に、シャフトの片当たりを防止できる。
【0009】
また、一実施形態の圧縮機では、
上記ローラが受ける上記シリンダ内の圧縮ガス圧をキャンセルする方向に、上記ローラを付勢する第2付勢部材を有し、
上記第2付勢部材は、上記第1付勢部材が上記ローラに付勢する方向とは異なる方向に、上記ローラを付勢する。
【0010】
この実施形態の圧縮機によれば、上記第2付勢部材を有するので、運転時のシャフトの撓みを一層確実に抑制する。
【0011】
また、一実施形態の圧縮機では、上記第1付勢部材は、上記ローラによるガスの圧縮行程の一部において、上記ローラが受ける上記シリンダ内の圧縮ガス圧をキャンセルする方向とは反対方向に上記ローラを付勢する。
【0012】
この実施形態の圧縮機によれば、上記第1付勢部材は、上記ローラによるガスの圧縮行程の一部において、圧縮ガス圧のキャンセル方向とは反対方向に、上記ローラを付勢するので、第1付勢部材は、常に、ローラを一定方向に付勢する(例えば、ローラに対して引張作用を有する)必要がなく、第1付勢部材の選定や設置の設計範囲が広がる。
【0013】
また、一実施形態の圧縮機では、
上記圧縮要素は、上記シリンダの端面に取り付けられた端板を有し、
上記第1付勢部材は、上記端板に取り付けられている。
【0014】
この実施形態の圧縮機によれば、上記第1付勢部材を上記シリンダでなく上記端板に取り付けているので、第1付勢部材の設置が容易になる。
【発明の効果】
【0015】
この発明の圧縮機によれば、上記第1付勢部材は、上記ローラが受ける上記シリンダ内の圧縮ガス圧および遠心力をキャンセルする方向に、上記ローラを付勢するので、運転時の圧縮ガス圧によるシャフトの撓みを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の圧縮機の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】圧縮機の要部の平面図である。
【図3】ローラのシリンダに対する位置関係を説明する説明図である。
【図4】ローラの公転角度とローラが受ける荷重との関係を示すグラフである。
【図5】ローラが受けるX方向およびY方向の荷重を示すグラフである。
【図6】本発明の圧縮機の第2実施形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0018】
(第1の実施形態)
図1は、この発明の圧縮機の第1実施形態である縦断面図を示している。この圧縮機は、密閉容器1と、この密閉容器1内に配置された圧縮要素2と、上記密閉容器1内に配置され、上記圧縮要素2をシャフト12を介して駆動するモータ3とを備えている。
【0019】
この圧縮機は、いわゆる縦型の高圧ドーム型のロータリ圧縮機であって、上記密閉容器1内に、上記圧縮要素2を下に、上記モータ3を上に、配置している。このモータ3のロータ6によって、上記シャフト12を介して、上記圧縮要素2を駆動するようにしている。
【0020】
上記圧縮要素2は、アキュームレータ10から吸入管11を通して冷媒ガスを吸入する。この冷媒ガスは、この圧縮機とともに、冷凍システムの一例としての空気調和機を構成する図示しない凝縮器、膨張機構、蒸発器を制御することによって得られる。この冷媒は、例えば、二酸化炭素やHCやR410A等のHFC、R22等のHCFCである。
【0021】
上記圧縮機は、圧縮した高温高圧の冷媒ガスを、上記圧縮要素2から吐出して密閉容器1の内部に満たすと共に、上記モータ3のステータ5と上記ロータ6との間の隙間を通して、上記モータ3を冷却した後、上記モータ3の上側に設けられた吐出管13から外部に吐出するようにしている。
【0022】
上記密閉容器1内の高圧領域の下部には、潤滑油が溜められた油溜まり部9が形成されている。この潤滑油は、上記油溜まり部9から、上記シャフト12に設けられた(図示しない)油通路を通って、上記圧縮要素2や上記モータ3のベアリング等の摺動部に移動して、この摺動部を潤滑する。この潤滑油は、例えば、(ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等の)ポリアルキレングリコール油や、エーテル油や、エステル油や、鉱油である。
【0023】
上記モータ3は、上記ロータ6と、このロータ6の外周側を囲むように配置された上記ステータ5とを有する。
【0024】
上記ロータ6は、円筒形状のロータ本体610と、このロータ本体610に埋設された複数の磁石620とを有する。ロータ本体610は、例えば積層された電磁鋼板からなる。ロータ本体610の中央の孔部には、上記シャフト12が取り付けられている。磁石620は、平板状の永久磁石である。複数の磁石620は、ロータ本体610の周方向に等間隔の中心角度で、配列されている。
【0025】
上記ステータ5は、円筒形状のステータコア510と、このステータコア510に巻き付けられたコイル520とを有する。ステータコア510は、積層された複数の鋼板からなり、密閉容器1に、焼き嵌めなどによって、嵌め込まれている。コイル520は、ステータコア510の各ティース部にそれぞれ巻かれており、このコイル520は、いわゆる集中巻きである。
【0026】
上記圧縮要素2は、上記密閉容器1の内面に取り付けられるシリンダ21と、このシリンダ21の上下の開口端のそれぞれに取り付けられている上側の端板50および下側の端板60とを備える。上記シリンダ21、上記上側の端板50および上記下側の端板60によって、シリンダ室22を形成する。
【0027】
上記上側の端板50は、円板状の本体部51と、この本体部51の中央に上方へ設けられたボス部52とを有する。上記本体部51および上記ボス部52は、上記シャフト12に挿通されている。
【0028】
上記本体部51には、上記シリンダ室22に連通する吐出口51aが設けられている。上記本体部51に関して上記シリンダ21と反対側に位置するように、上記本体部51に吐出弁31が取り付けられている。この吐出弁31は、例えば、リード弁であり、上記吐出口51aを開閉する。
【0029】
上記本体部51には、上記シリンダ21と反対側に、上記吐出弁31を覆うように、カップ型のマフラカバー40が取り付けられている。このマフラカバー40は、(ボルト等の)固定部材35によって、上記本体部51に固定されている。上記マフラカバー40は、上記ボス部52に挿通されている。
【0030】
上記マフラカバー40および上記上側の端板50によって、マフラ室42を形成する。上記マフラ室42と上記シリンダ室22とは、上記吐出口51aを介して、連通されている。
【0031】
上記マフラカバー40は、孔部43を有する。この孔部43は、上記マフラ室42と上記マフラカバー40の外側とを連通する。
【0032】
上記下側の端板60は、円板状の本体部61と、この本体部61の中央に下方へ設けられたボス部62とを有する。上記本体部61および上記ボス部62は、上記シャフト12に挿通されている。
【0033】
上記シャフト12の一端側は、上記ロータ6に固定され、シャフト12の他端側は、軸受としての上下の端板50,60に支持されている。すなわち、上記シャフト12は、片持ちである。上記シャフト12の他端側(支持端側)は、上記シリンダ室22の内部に進入している。
【0034】
上記シャフト12の支持端側は、上記圧縮要素2の上記シリンダ室22内に配置された偏心部26を有する。この偏心部26には、ローラ27が外嵌されている。このローラ27は、上記シリンダ室22内で、公転可能(揺動可能)に配置され、このローラ27の公転運動で圧縮作用を行うようにしている。
【0035】
図2に示すように、上記ローラ27に固定されたブレード28で上記シリンダ室22内を仕切っている。すなわち、上記ブレード28の右側の室は、上記吸入管11が上記シリンダ室22の内面に開口して、吸入室(低圧室)22aを形成している。一方、上記ブレード28の左側の室は、(図1に示す)上記吐出口51aが上記シリンダ室22の内面に開口して、吐出室(高圧室)22bを形成している。
【0036】
上記ブレード28の両面には、半円柱状のブッシュ25,25が密着して、シールを行っている。上記ブレード28と上記ブッシュ25,25との間は、上記潤滑油で潤滑を行っている。
【0037】
上記偏心部26が、上記シャフト12と共に、偏心回転して、上記偏心部26に外嵌された上記ローラ27が、このローラ27の外周面を上記シリンダ室22の内周面に接して、公転する。
【0038】
上記ローラ27は、上記シリンダ室22内で公転するに伴って、上記ブレード28は、このブレード28の両側面を上記ブッシュ25,25によって保持されて進退動する。すると、上記吸入管11から低圧の冷媒ガスを上記吸入室22aに吸入して、上記吐出室22bで圧縮して高圧にした後、(図1に示す)上記吐出口51aから高圧の冷媒ガスを吐出する。この吐出口51aから吐出された冷媒ガスは、マフラ室42を経由して、マフラカバー40の外側に排出される。
【0039】
上記ローラ27は、ローラ27が受けるシリンダ21内の圧縮ガス圧をキャンセルする方向に、第1付勢部材71によって、付勢されている。第1付勢部材71は、例えば引張りばねである。第1付勢部材71の一端は、ブレード28の先端に取り付けられ、第1付勢部材71の他端は、シリンダ21に取り付けられている。第1付勢部材71は、例えば、シリンダ21に設けられた(図示しない)凹部に、配置される。第1付勢部材71は、シャフト12の軸に直交する平面方向に延在するように、上記凹部に配置される。
【0040】
上記ローラ27は、上記第1付勢部材71とは別の第2付勢部材72によって、ローラ27が受けるシリンダ21内の圧縮ガス圧をキャンセルする方向に、付勢されている。第2付勢部材72は、第1付勢部材71がローラ27に付勢する方向とは異なる方向に、ローラ27を付勢する。第2付勢部材72は、第1付勢部材71と同様に、シリンダ21およびブレード28に取り付けられる。
【0041】
ここで、図3に示すように、ローラ27のシリンダ21(シリンダ室22)に対する位置関係について、定義する。ローラ27が上死点の位置にあるときを、シリンダ室22の中心を中心としたローラ27の公転角度0°とし、ローラ27が上死点から公転して下死点の位置にあるときを、シリンダ室22の中心を中心としたローラ27の公転角度180°とする。ローラ27は、白抜きの矢印で示すように、順に、シリンダ21内を揺動する。なお、上死点と下死点とを結ぶ方向をY方向とし、Y方向に直交する方向をX方向とする。
【0042】
そして、ローラ27が180°の位置にあるとき、ローラ27は、圧縮ガス圧により、ブレード28がシリンダ室22に進入する方向(図中、下側方向)に力を受ける。このため、第1付勢部材71および第2付勢部材72は、ローラ27に対して、ブレード28がシリンダ室22から退出する方向(図中、上側方向)に付勢する。
【0043】
一方、ローラ27が0°の位置にあるとき、ローラ27は、圧縮ガス圧により、ブレード28がシリンダ室22から退出する方向(図中、上側方向)に力を受ける。このため、第1付勢部材71および第2付勢部材72は、ローラ27に対して、ブレード28がシリンダ室22に進入する方向(図中、下側方向)に付勢する。
【0044】
次に、圧縮機の運転中に上記ローラ27が受ける荷重についてのシミュレーションについて、説明する。
【0045】
図4に、ローラの公転角度が変化したときのローラが受ける荷重を示す。第1付勢部材71および第2付勢部材72としてのばねが有る場合を実線で示し、第1付勢部材71および第2付勢部材72としてのばねが無い場合を二点鎖線で示す。横軸は、ローラの公転角度(図3参照)を示し、縦軸は、ローラに掛かる荷重を示す。
【0046】
図4に示すように、ばねが無い場合は、ローラは、圧縮ガス圧や遠心力を受けて、例えば、公転角度220°のときに、1000Nを超える大きな荷重となる。なお、圧縮ガス圧は、遠心力よりも大きい。一方、ばねが有る場合は、ローラ27は、圧縮ガス圧や遠心力を受けるが、ばねのキャンセル方向の付勢により、例えば、公転角度220°のときに、800Nよりも小さな荷重となる。つまり、ばねが有る場合は、ばねが無い場合に比べて、ローラが受ける荷重を、平均的に、低減できる。
【0047】
図5に、ローラが受けるX方向およびY方向の荷重を示す。ばねが有る場合を実線で示し、ばねが無い場合を二点鎖線で示す。横軸は、ローラに掛かるX方向(図3参照)の荷重を示し、縦軸は、ローラに掛かるY方向(図3参照)の荷重を示す。
【0048】
図5に示すように、ばねが有る場合は、ばねが無い場合に比べて、X方向およびY方向においてローラが受ける荷重を、平均的に、低減できる。
【0049】
上記構成の圧縮機によれば、上記第1付勢部材71および上記第2付勢部材72は、上記ローラ27が受ける上記シリンダ21内の圧縮ガス圧をキャンセルする方向に、上記ローラ27を付勢するので、運転時の圧縮ガス圧によるシャフト12の撓みを抑制できる。なお、このとき、圧縮ガス圧に比べて非常に小さなローラの遠心力によるシャフトの撓みをも、抑制できる。このため、モータ3のロータ6に取り付けるバランスウェイトの使用量を低減でき、曲げモーメントの負荷を低減できることで、モータ3のロータ6の振れ回りによる振動を低減できると共に、シャフト12の片当たりを防止できる。
【0050】
また、上記第1付勢部材71および上記第2付勢部材72は、ローラ27によるガスの圧縮行程の一部において、ローラ27が受けるシリンダ21内の圧縮ガス圧をキャンセルする方向とは反対方向にローラ27を付勢するようにしてもよい。したがって、第1付勢部材71および第2付勢部材72は、常に、ローラ27を一定方向に付勢する(例えば、ローラ27に対して引張り作用を有する)必要がなく、第1付勢部材71および第2付勢部材72の選定や設置の設計範囲が広がる。
【0051】
なお、上記第2付勢部材72を省略して、上記第1付勢部材71のみを設けるようにしてもよく、この第1付勢部材71のみで、運転時のシャフト12の撓みを抑制できる。
【0052】
(第2の実施形態)
図6は、この発明の圧縮機の第2の実施形態を示している。上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第2の実施形態では、第1付勢部材の取り付け位置が相違する。なお、上記第1の実施形態と同一の符号は、上記第1の実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
【0053】
図6に示すように、第1付勢部材71は、圧縮要素2の上側の端板50Aに取り付けられている。この端板50Aには、ブレード28に対向する面に、凹部50aが設けられている。第1付勢部材71は、シャフト12の軸と同一方向に延在するように、凹部50aに配置されている。第1付勢部材71の一端は、凹部50aの底面に取り付けられ、第1付勢部材71の他端は、ブレード28に取り付けられている。
【0054】
したがって、上記第1付勢部材71をシリンダ21でなく上側の端板50Aに取り付けているので、第1付勢部材71の設置が容易になる。なお、第1付勢部材71を、上側の端板50Aでなく、下側の端板60に取り付けてもよい。なお、第2付勢部材72を省略しているが、第2付勢部材72を第1付勢部材71と同様に設置してもよい。
【0055】
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上記第1、上記第2の実施形態のそれぞれの特徴点を様々に組み合わせてもよい。また、第1、第2付勢部材を、ブレードでなく、ローラに直接に取り付けるようにしてもよい。また、第1、第2付勢部材は、引張りばね以外に、圧縮ガス圧をキャンセルする方向にローラを付勢すれば、圧縮ばねであってもよい。また、第1、第2付勢部材は、ばね以外に、ゴム等の弾性体であってもよい。また、第1、第2付勢部材は、圧縮ガス圧をキャンセルする方向にローラを付勢すれば、どのような位置であってもよい。また、付勢部材の数量を増加してもよい。また、付勢部材は、圧縮ガス圧にローラの遠心力を加えた力をキャンセルする方向に、ローラを付勢するようにしてもよい。また、圧縮要素として、ロータリタイプ以外に、スクロールタイプやレシプロタイプを用いてもよい。また、圧縮機として、縦置き型以外に、横置き型を用いてもよい。また、コイルを、複数のティース部にわたって巻いた、いわゆる分布巻きとしてもよい。
【符号の説明】
【0056】
1 密閉容器
2 圧縮要素
3 モータ
5 ステータ
510 ステータコア
520 コイル
6 ロータ
610 ロータ本体
620 コイル
12 シャフト
21 シリンダ
22 シリンダ室
26 偏心部
27 ローラ
28 ブレード
50,50A 上側の端板
50a 凹部
60 下側の端板
71 第1付勢部材
72 第2付勢部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮要素(2)と、
上記圧縮要素(2)をシャフト(12)を介して駆動するモータ(3)と
を備え、
上記圧縮要素(2)は、
シリンダ(21)と、
上記シャフト(12)に外嵌され上記シリンダ(21)内に配置されると共にブレード(28)が固定された揺動するローラ(27)と、
上記ローラ(27)が受ける上記シリンダ(21)内の圧縮ガス圧をキャンセルする方向に、上記ローラ(27)を付勢する第1付勢部材(71)と
を有することを特徴とする圧縮機。
【請求項2】
請求項1に記載の圧縮機において、
上記ローラ(27)が受ける上記シリンダ(21)内の圧縮ガス圧をキャンセルする方向に、上記ローラ(27)を付勢する第2付勢部材(72)を有し、
上記第2付勢部材(72)は、上記第1付勢部材(71)が上記ローラ(27)に付勢する方向とは異なる方向に、上記ローラ(27)を付勢することを特徴とする圧縮機。
【請求項3】
請求項1または2に記載の圧縮機において、
上記第1付勢部材(71)は、上記ローラ(27)によるガスの圧縮行程の一部において、上記ローラ(27)が受ける上記シリンダ(21)内の圧縮ガス圧をキャンセルする方向とは反対方向に上記ローラ(27)を付勢することを特徴とする圧縮機。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一つに記載の圧縮機において、
上記圧縮要素(2)は、上記シリンダ(21)の端面に取り付けられた端板(50a)を有し、
上記第1付勢部材(71)は、上記端板(50a)に取り付けられていることを特徴とする圧縮機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−102665(P2012−102665A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−251698(P2010−251698)
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】