圧縮流体車両
上記車両のモータに供給される圧縮流体を格納する屈曲性チューブのコアを備えており、上記コアは、車両コンポーネントの空洞を占有するような形状および大きさを有している、圧縮流体車両用の圧縮流体格納装置を提供する。上記圧縮流体は、圧力制御システムを介して、連続的にエンジン出力を生成する上記エンジンに輸送される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮流体車両に関する。より具体的には、本発明は、このような車両の圧縮流体格納装置、および、車両に圧縮流体を格納する圧縮流体網状設備に関する。
【0002】
本発明は、圧縮空気車両に対して特に有効に適用できるものと期待されている。したがって、本明細書を考慮する際に、このような適用は特に留意されるべきであるが、これに限定されるものではない。
【背景技術】
【0003】
圧縮空気車両は、圧縮空気によって駆動されるモータを使用しており、空気単独、および、圧縮空気、燃料および回生ブレーキのハイブリッドな組合せの何れかによって駆動される。圧縮空気は、周囲圧力と実質的に異なる圧力にて空気を保持するように設計された圧縮空気圧力容器において、高圧(例えば300バール)にて格納されている。空気圧力容器(またはタンク)は高圧にて破裂しやすく、それ故、破裂の安全性リスクを課している。容器の耐え得る圧力の大きさは、容器の表面積に関連しており、それ故、容器の破裂を防止するように容器のサイズに制限を設けている。結果として、約300バールの圧力での圧縮空気車両のタンクは、圧縮空気を200から300リットルの間に保持するために容量に制限が設けられている。このような空気は、従来、単一のタンクに格納されている。破裂の危険性を低減させるために、このようなタンクは、タンク内の亀裂がタンクの壁面を通して増大するように設計されている破裂前に漏出するタイプのタンクであってもよく、動作の際に、タンクの壁面が増大し過ぎて結果的に破裂する前に圧縮空気を放出する(それ故、圧力が減少する)。カーボンファイバは、貫通されると、亀裂を生じるが破片を生成しないので、重量を軽くしつつ強度を増すために、格納タンクはカーボンファイバから成ることが多い。低圧にて格納され得る従来のガソリンと比べた場合、圧縮空気は、エネルギーを格納する方法である。例えば、30MPa(4,500psi)での空気は、1リットルあたり約50Whのエネルギーを有する一方、ガソリンは、1リットルあたり約9411Whのエネルギーを有している。
【0004】
本発明者は、より大きな体積の圧縮空気が、圧縮空気の格納および使用の安全性を維持しながら圧縮空気車両に格納され得るメカニズムに対するニーズを確認している。また、単一の格納領域が故障することにより設備全体が危険に曝されることを回避するために、圧縮空気車両は、複数の離れた格納領域を有することが好ましい。更に、格納設備は、車両の使用可能な空間を妨げることなく、使用可能ではない空間を利用することによって車両に配置されていることが好ましい。本発明は、従来技術に関連した欠点を少なくとも部分的に改善することを探求している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に幅広く関連して、車両のモータに供給される圧縮流体を保持する屈曲性チューブのコアを備えている、圧縮流体車両の圧縮流体格納装置が提供される。上記コアは、車両コンポーネントの空洞を占有するような形状および大きさを有している。上記コンポーネントは、既存の空洞を有していてもよく、または、上記コンポーネントは、内部の内容物が上記チューブに交換されていてもよい。それ故に、上記コンポーネントは、上記車両のチューブの体積を増大させつつ、上記コンポーネントの外部一体化を維持している。例えば、車の座席の裏地は、部分的にチューブに交換されていてもよい。本発明の他の幅広い側面によれば、上記車両のエンジンに供給される圧縮流体を格納する多孔質物質から製造された、動力車の何れか1つ以上の内部コンパートメントおよびコンポーネントを備えている、圧縮流体車両の圧縮流体格納装置が提供される。
【0006】
より具体的には、本発明の一側面によれば、動力車のモータに供給される圧縮流体を保持する屈曲性チューブのコアを備えており、上記コアは、車両のコンパートメントの内部、コンポーネントの内部、または、その両方を占有するような形状および大きさを有しており、上記チューブは、自チューブの体積に対する高相対表面積を有しており、圧縮流体の上記コアへの流入を可能にするために、または、圧縮流体の上記エンジンへの輸送を可能にするために、もしくは、これら両方のために、上記コアを上記動力車のエンジンの圧縮流体供給ラインに流体接続する第1の開口部を規定している、上記チューブの少なくとも一方の端部を更に備えている、圧縮流体車両の圧縮流体格納装置が提供される。
【0007】
車両のコンパートメントは、客室、荷物室、エンジン室の何れか1つ以上を含んでいてもよいが、これに限定されるものではない。車両のコンパートメントは、屋根かトランクの蓋かエンジンボンネットのような本体部分、座席、シャシー、および、ドアの何れか1つ以上を含んでいてもよいが、これに限定されるものではない。上記格納装置は、使用の際に、圧縮流体によって駆動される車両に配置され得ることが理想的であるが、当該格納装置は、圧縮流体によって駆動される車両によって牽引されるトレーラーのような第2の車両にも配置され得ることは当然である。
【0008】
上記装置は、屈曲性チューブの上記コアの流体圧力を制御する流体圧力制御システムを含んでいてもよい。流体圧力制御システムは、最小流体圧力レベルおよび最大流体圧力レベルを有している。当該システムは、使用の際に、上記最大流体圧力レベルに到達するまで、入口流体の流れを第1の開口部を介して上記コアに自動的に流入させることができ、その後、当該入口流体の流れは止まり、上記最小流体圧力レベルに到達するまで、圧縮流体を当該第1の開口部を介して圧縮流体車両のモータに自動的に輸送することができるように構成されている。
【0009】
この目的のために、上記流体圧力制御システムは、上記コアの上記屈曲性チューブへの流体の流れを制御するために、上記第1の開口部に取り付けられている制御手段を備えていてもよい。当該制御手段は、上記コアの上記チューブへの入口流体の流れおよび出口流体の流れ、および、上記コアの上記チューブからの入口流体の流れおよび出口流体の流れを制御するための、ソレノイドバルブのような制御バルブを備えていてもよい。
【0010】
上記第1の開口部が、上記装置を上記エンジンの上記圧縮流体供給ラインに接続するための、上記チューブの少なくとも一方の端部に取り付けられたコネクタを伴って設けられることは自然である。当該供給ラインは、当該供給ラインを外部コンプレッサに接続するための燃料補給コネクタを伴って設けられていてもよく、これにより、使用の際に、当該コンプレッサが上記装置を圧縮流体で充満させる。
【0011】
上記装置は、圧縮流体を上記装置の上記コアへの流入させるために、上記チューブの少なくとも他方の端部によって規定されている第2の開口部を備えていてもよい。本発明の本実施形態では、当該第2の開口部は、圧縮流体の流れを上記チューブへ流入させるための入口開口部であるように構成されており、上記第1の開口部は、圧縮流体の流れを上記動力車の上記エンジンの上記供給ラインへ流出させるための出口開口部であるように構成されている。
【0012】
上記第2の開口部は、圧縮空気供給を上記装置に接続するために、上記チューブの上記他方の端部に取り付けられているコネクタを伴って設けられていてもよいことは自然である。本実施形態では、流体圧力制御システムは、使用の際に、上記最大流体圧力レベルに到達するまで、入口流体の流れを第2の開口部を介して上記コアに流入させ、その後、当該入口流体の流れは止まり、上記最小圧力に到達するまで、圧縮流体を上記第1の開口部を介して上記動力車の上記エンジンの上記供給ラインへ自動的に輸送するように構成されている。
【0013】
上記制御手段は、上記コアの上記チューブへの流体の流れを制御するために、上記第2の開口部に取り付けられている入口制御手段を含んでいてもよい。上記制御手段は、上記コアの上記チューブから上記エンジンの上記供給ラインへの出口流体の流れを制御するために、上記第1の開口部に取り付けられている出口制御手段を含んでいてもよい。
【0014】
一実施形態では、入口開口部であるように構成されている上記第2の開口部は、上記装置を圧縮流体で充満させるための、上記入口開口部をコンプレッサに接続する燃料補給コネクタを備えていてもよい。本実施形態では、使用の際、および、上記圧縮流体車両を運転する前に、上記装置は、上記最大流体圧力レベルに到達するまで、上記入口開口部であるように構成されている上記第2の開口部にコンプレッサを接続し、上記コアを充満することによって、圧縮流体で充満されている。使用の際、および、上記圧縮流体車両を運転している際に、上記コアの上記圧縮流体は、上記最小圧力レベルに到達するまで、上記エンジンへの上記供給ラインに流体接続されている上記出口開口部であるように構成されている上記第1の開口部を介して上記エンジンへ輸送される。
【0015】
上記入口開口部および上記出口開口部が、上記入口開口部および上記出口開口部の両方と一体化しているコネクタであって、上記エンジンの上記供給ラインまで延伸している、T字形状コネクタのようなコネクタを伴って設けられ得ることは有用である。
【0016】
便宜上、上記装置は、上記車両の電源に接続されている適切な電気回路を備えていてもよい。
【0017】
上記装置の一実施形態では、上記屈曲性チューブは、軟性のナイロン物質であってもよい。他の実施形態では、上記車両のコンポーネントは、上記圧縮流体を格納する多孔質物質であってもよい。上記チューブは、加圧されて過度の圧力が加えられた際に、チューブの破裂を回避するために、チューブ壁面の構造的欠陥により流体が放出されるように、破裂する前に漏出するように設計されていてもよい。
【0018】
上記圧縮流体格納装置は、燃料補給のために上記車両から適宜取り除かれてもよいように、例えば、上記車両の上記座席または上記荷物室に配置され得るキャリーケース型装置のような可搬式で有り得ることは当然である。
【0019】
本発明の他の側面によれば、車両に圧縮流体を格納する圧縮流体網状設備が提供される。当該設備は、2つ以上の上述の圧縮流体格納装置を備えており、当該装置は、車両に設置されており、上記装置の上記コネクタが動力車のエンジンの圧縮流体供給ラインに流体接続されるように、並列に、または、直列に、もしくは、並列および直列に流体接続されている。
【0020】
上記圧縮流体網状設備は、上記装置内部の1つ以上の最大圧力に到達するまで、入口流体の流れを上記エンジンの上記供給ラインを介して上記流体接続されている装置の上記コアに自動的に流入させるために、2つ以上の装置のコアの流体圧力を制御する流体圧力制御システムを備えていてもよい。
【0021】
上記圧力制御システムは、上記装置内部の1つ以上の最小圧力に到達するまで、すなわち、何れか1つ以上の装置の加圧流体が消耗されるまで、加圧流体を上記エンジンの上記供給ラインに輸送するように構成されていてもよい。
【0022】
上記流体圧力制御システムは、上記2つ以上の装置における流体圧力を制御するプログラマブル制御装置を備えていてもよい。当該プログラマブル制御装置は、何れか1つ以上の装置における流体圧力を決定するように制御可能であってもよく、何れか1つ以上の装置における当該流体圧力に基づいていてもよく、加圧流体を上記流体網状設備から上記車両の上記エンジンへ連続的に流入させるために、1つ以上の装置の制御手段を実現してもよい。この目的のために、当該プログラマブル制御装置は、上記2つ以上の装置のそれぞれの流体圧力を決定するために、当該2つ以上の装置の流体圧力を走査するように制御可能であってもよい。
【0023】
本発明は、添付の図面を参照し、非限定的な例を用いて以下に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の1つの側面に係る圧縮流体網状設備の概略的なブロック図である。
【図2】本発明の他の側面に係る、車両のドアおよび車両のシャシーの圧縮流体格納装置の概略的な側断面図および概略的な断面図である。
【図3】本発明の他の側面に係る、車両のシートの圧縮流体格納装置の概略的な側断面図である。
【図4】本発明の他の側面に係る、車両のエンジンボンネットの圧縮流体格納装置の概略的な正面断面図である。
【図5】ジェット式エンジンに設置される圧縮流体網状設備の概略的なブロック図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る、図2の圧縮流体格納装置の概略的な断面図である。
【0025】
特に明記しない限り、同様の符号は同様の部分を示している。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1を参照すると、符号10が一般に圧縮流体網状設備を表している。装置10は、(以下において、より明白になるように)車両の内部コンパートメントおよび車両コンポーネントの片方または両方を占有するような形状および大きさを有する幾つかの圧縮流体格納装置12、14、16、18、20、22、24、28、32および30を備えている。各装置は、車両(図示なし)に流体接続されつつ設置されている。本実施形態では、圧縮流体車両は圧縮空気自動車である。
【0027】
装置12は、車両の後方座席の内部を形成しつつ充満させるような形状および大きさを有している。装置12は、マニホールド26の形状である、車両のエンジンの供給ラインに直に流体接続されている。同様に、装置20は、車両の前方座席の内部を形成しつつ充満させるような形状および大きさを有している。装置12は、マニホールド26の形状である供給ラインに流体直接接続されている。装置14は、車両のトランクの蓋を構成するような形状および大きさを有している。装置16は、車両の屋根の内部に適合するような形状および大きさを有している。装置18は、車両のエンジンボンネットを構成するような形状および大きさを有している。装置14、16および18は、マニホールド26を介してエンジンに圧縮流体、すなわち圧縮空気を供給するために、並列に流体接続されている。装置22、24、30および32は、車両の4つのドアの構造を形成しており、マニホールド26に流体接続されている。装置28は、車両のシャシーの内部に配置されており、車両のシャシーに酷似するような形状および大きさを有している。装置28は、マニホールド26に直に流体接続されている。
【0028】
各装置は、圧縮空気車両のエンジンのマニホールド26に供給される圧縮空気を保持する(図6においてはっきりと見られるような)屈曲性ナイロンチューブのコアを有している。各装置は、第1の開口部を規定している、チューブの少なくとも一方の端部を有している。当該第1の開口部は、圧縮流体を各コアへ流入させるため、および、圧縮流体をエンジンに輸送するために、装置12、14、16、18、20、22、24、28、30および32のコアを、マニホールド26の形状であるエンジンの供給ラインに流体接続させている。
【0029】
図1の各装置は、装置の屈曲性チューブへの流体の流れ、および、装置の屈曲性チューブからの流体の流れを、ソレノイドバルブの形状にて制御するための、第1の開口部に取り付けられた制御手段を有している。
【0030】
設備10は、コンプレッサのように、入口流体の流れを自動的に燃料給油口からコネクタを介して接続された装置のコアに流入させ、圧縮流体を自動的に出口コネクタを介してマニホールド26に輸送するために、当該装置のコアの空気圧を制御するための流体圧力制御システムを備えている。この目的のために、圧力制御システムは、使用の際に、当該装置における可能な圧力を走査し、利用可能な空気圧を調達するためのそれらの制御手段を実現するプログラマブル論理制御装置(PLC)を含んでいる。
【0031】
図2を参照すると、図1の装置22および28がより詳細に示されており、一般に符号40によって表されている。具体的には、車両のドア46の側断面図48および車両のシャシー42の断面図44と、上述の圧縮空気装置を備えているドア46およびシャシー42の内部とによって表されている。当該圧縮空気装置は、ドア46およびシャシー42の内部を形成しつつ占有するような形状および大きさを有している。車両のシャシー42のx−x断面図では、装置のコアの集合的なチューブが44に見られ得る。ドア46のy−y断面図では、装置の屈曲性チューブが断面図48のように見られ得る。
【0032】
図3では、図1の装置20がより詳細に示されており、一般に符号50により表されている。具体的には、x−xによって切り取られた、車両の座席52の側断面図54によって表されている。座席52の内部が、座席52の内部を形成しつつ占有するような形状および大きさを有している、上述の装置を備えているように示されている。
【0033】
図4の符号60は、圧縮空気格納装置の他の実施形態を示している。ここで、当該装置は車両のエンジンボンネットにしたがった形状および大きさを有している。
【0034】
図5を参照すると、上述の圧縮流体網状設備が、ジェットエンジン式の車両に取り付けられており、符号70によって表されている。図1のエンジンマニホールド26、および、隣接するエンジンが、例示のためだけに破線部において92によって示されている。図面において、符号72から86は、圧縮空気格納装置の様々な実施形態(幾つかは図2から4に及んでいる)を表している。実施形態の制御手段が示されており、この内の1つが90として記されている。当該設備は、当該装置のコネクタとソレノイドバルブとの間に遮断バルブを便宜上備えており、この内の1つが88として記されている。図5の圧縮流体網状設備を簡単に見せるために、圧縮空気のエンジンマニホールドへの供給は省略されている。
【0035】
図6を参照すると、図2の圧縮流体格納措置が本発明の他の実施形態にしたがって示されており、一般に符号100によって表されている。当該装置は、車両のモータに供給される圧縮空気を保持するための屈曲性チューブ102のコアを有している。当該コアは、車両のドア46の内部を占有しつつ車両のドア46の内部に適合するような形状および大きさを有している。本実施形態では、チューブの端部104および106は、圧縮流体をコアに流入させ、圧縮流体をエンジンに輸送するために、コア102をT字形状のコネクタ(図示なし)を介してエンジンの供給ラインに流体接続させるための単一の開口部を規定している。
【0036】
上述の圧縮空気車両用の圧縮流体格納装置および圧縮流体網状設備は、圧縮空気車両において用いられる従来の圧縮空気タンクに比べて、典型的には1000リットル以上もの実質的により大きな体積の圧縮空気を格納することができる。当該装置の複数のチューブの各々の体積に比べて、その表面領域が大きい結果として、圧縮空気が、従来の圧力タンクでの圧力限界300バールに対して600バールにて格納され得る。結果として、車両の走行範囲が劇的に増大する。また、このような設備における圧縮空気の格納においては、1つの装置における潜在的なリークにより他の装置における圧縮空気の中身が危険に曝されないようにように、格納領域が離れている。また、本出願人は、上述の本発明は、燃料補給所にて車両に燃料補給する際の、コストの掛かるコンプレッサの作動に対して経済的な効果を奏すると信じている。このような格納装置を用いている大きな圧縮空気格納容器では、800バールにて空気を格納することができ、これにより、車両に燃料がより速く補給され、複数の小型コンプレッサを使用せずともよくなる。
【0037】
圧縮空気が、任意の物質から製造された軟性のチューブまたは硬性の多孔質物質に格納されてもよいことは当然である。チューブまたは多孔質格納物質が、車両の空洞または容器に格納され、様々なタイプの車両、すなわち、陸、空および海の車両を前進させるために用いられ得ることが本発明の目的である。これらには、自転車、自動二輪車、自動車、飛行機、船舶、電車、トラムおよびトラックが含まれている。
【0038】
請求項および本発明の概要が、発明の記載に不可欠な側面を形成している。
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮流体車両に関する。より具体的には、本発明は、このような車両の圧縮流体格納装置、および、車両に圧縮流体を格納する圧縮流体網状設備に関する。
【0002】
本発明は、圧縮空気車両に対して特に有効に適用できるものと期待されている。したがって、本明細書を考慮する際に、このような適用は特に留意されるべきであるが、これに限定されるものではない。
【背景技術】
【0003】
圧縮空気車両は、圧縮空気によって駆動されるモータを使用しており、空気単独、および、圧縮空気、燃料および回生ブレーキのハイブリッドな組合せの何れかによって駆動される。圧縮空気は、周囲圧力と実質的に異なる圧力にて空気を保持するように設計された圧縮空気圧力容器において、高圧(例えば300バール)にて格納されている。空気圧力容器(またはタンク)は高圧にて破裂しやすく、それ故、破裂の安全性リスクを課している。容器の耐え得る圧力の大きさは、容器の表面積に関連しており、それ故、容器の破裂を防止するように容器のサイズに制限を設けている。結果として、約300バールの圧力での圧縮空気車両のタンクは、圧縮空気を200から300リットルの間に保持するために容量に制限が設けられている。このような空気は、従来、単一のタンクに格納されている。破裂の危険性を低減させるために、このようなタンクは、タンク内の亀裂がタンクの壁面を通して増大するように設計されている破裂前に漏出するタイプのタンクであってもよく、動作の際に、タンクの壁面が増大し過ぎて結果的に破裂する前に圧縮空気を放出する(それ故、圧力が減少する)。カーボンファイバは、貫通されると、亀裂を生じるが破片を生成しないので、重量を軽くしつつ強度を増すために、格納タンクはカーボンファイバから成ることが多い。低圧にて格納され得る従来のガソリンと比べた場合、圧縮空気は、エネルギーを格納する方法である。例えば、30MPa(4,500psi)での空気は、1リットルあたり約50Whのエネルギーを有する一方、ガソリンは、1リットルあたり約9411Whのエネルギーを有している。
【0004】
本発明者は、より大きな体積の圧縮空気が、圧縮空気の格納および使用の安全性を維持しながら圧縮空気車両に格納され得るメカニズムに対するニーズを確認している。また、単一の格納領域が故障することにより設備全体が危険に曝されることを回避するために、圧縮空気車両は、複数の離れた格納領域を有することが好ましい。更に、格納設備は、車両の使用可能な空間を妨げることなく、使用可能ではない空間を利用することによって車両に配置されていることが好ましい。本発明は、従来技術に関連した欠点を少なくとも部分的に改善することを探求している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に幅広く関連して、車両のモータに供給される圧縮流体を保持する屈曲性チューブのコアを備えている、圧縮流体車両の圧縮流体格納装置が提供される。上記コアは、車両コンポーネントの空洞を占有するような形状および大きさを有している。上記コンポーネントは、既存の空洞を有していてもよく、または、上記コンポーネントは、内部の内容物が上記チューブに交換されていてもよい。それ故に、上記コンポーネントは、上記車両のチューブの体積を増大させつつ、上記コンポーネントの外部一体化を維持している。例えば、車の座席の裏地は、部分的にチューブに交換されていてもよい。本発明の他の幅広い側面によれば、上記車両のエンジンに供給される圧縮流体を格納する多孔質物質から製造された、動力車の何れか1つ以上の内部コンパートメントおよびコンポーネントを備えている、圧縮流体車両の圧縮流体格納装置が提供される。
【0006】
より具体的には、本発明の一側面によれば、動力車のモータに供給される圧縮流体を保持する屈曲性チューブのコアを備えており、上記コアは、車両のコンパートメントの内部、コンポーネントの内部、または、その両方を占有するような形状および大きさを有しており、上記チューブは、自チューブの体積に対する高相対表面積を有しており、圧縮流体の上記コアへの流入を可能にするために、または、圧縮流体の上記エンジンへの輸送を可能にするために、もしくは、これら両方のために、上記コアを上記動力車のエンジンの圧縮流体供給ラインに流体接続する第1の開口部を規定している、上記チューブの少なくとも一方の端部を更に備えている、圧縮流体車両の圧縮流体格納装置が提供される。
【0007】
車両のコンパートメントは、客室、荷物室、エンジン室の何れか1つ以上を含んでいてもよいが、これに限定されるものではない。車両のコンパートメントは、屋根かトランクの蓋かエンジンボンネットのような本体部分、座席、シャシー、および、ドアの何れか1つ以上を含んでいてもよいが、これに限定されるものではない。上記格納装置は、使用の際に、圧縮流体によって駆動される車両に配置され得ることが理想的であるが、当該格納装置は、圧縮流体によって駆動される車両によって牽引されるトレーラーのような第2の車両にも配置され得ることは当然である。
【0008】
上記装置は、屈曲性チューブの上記コアの流体圧力を制御する流体圧力制御システムを含んでいてもよい。流体圧力制御システムは、最小流体圧力レベルおよび最大流体圧力レベルを有している。当該システムは、使用の際に、上記最大流体圧力レベルに到達するまで、入口流体の流れを第1の開口部を介して上記コアに自動的に流入させることができ、その後、当該入口流体の流れは止まり、上記最小流体圧力レベルに到達するまで、圧縮流体を当該第1の開口部を介して圧縮流体車両のモータに自動的に輸送することができるように構成されている。
【0009】
この目的のために、上記流体圧力制御システムは、上記コアの上記屈曲性チューブへの流体の流れを制御するために、上記第1の開口部に取り付けられている制御手段を備えていてもよい。当該制御手段は、上記コアの上記チューブへの入口流体の流れおよび出口流体の流れ、および、上記コアの上記チューブからの入口流体の流れおよび出口流体の流れを制御するための、ソレノイドバルブのような制御バルブを備えていてもよい。
【0010】
上記第1の開口部が、上記装置を上記エンジンの上記圧縮流体供給ラインに接続するための、上記チューブの少なくとも一方の端部に取り付けられたコネクタを伴って設けられることは自然である。当該供給ラインは、当該供給ラインを外部コンプレッサに接続するための燃料補給コネクタを伴って設けられていてもよく、これにより、使用の際に、当該コンプレッサが上記装置を圧縮流体で充満させる。
【0011】
上記装置は、圧縮流体を上記装置の上記コアへの流入させるために、上記チューブの少なくとも他方の端部によって規定されている第2の開口部を備えていてもよい。本発明の本実施形態では、当該第2の開口部は、圧縮流体の流れを上記チューブへ流入させるための入口開口部であるように構成されており、上記第1の開口部は、圧縮流体の流れを上記動力車の上記エンジンの上記供給ラインへ流出させるための出口開口部であるように構成されている。
【0012】
上記第2の開口部は、圧縮空気供給を上記装置に接続するために、上記チューブの上記他方の端部に取り付けられているコネクタを伴って設けられていてもよいことは自然である。本実施形態では、流体圧力制御システムは、使用の際に、上記最大流体圧力レベルに到達するまで、入口流体の流れを第2の開口部を介して上記コアに流入させ、その後、当該入口流体の流れは止まり、上記最小圧力に到達するまで、圧縮流体を上記第1の開口部を介して上記動力車の上記エンジンの上記供給ラインへ自動的に輸送するように構成されている。
【0013】
上記制御手段は、上記コアの上記チューブへの流体の流れを制御するために、上記第2の開口部に取り付けられている入口制御手段を含んでいてもよい。上記制御手段は、上記コアの上記チューブから上記エンジンの上記供給ラインへの出口流体の流れを制御するために、上記第1の開口部に取り付けられている出口制御手段を含んでいてもよい。
【0014】
一実施形態では、入口開口部であるように構成されている上記第2の開口部は、上記装置を圧縮流体で充満させるための、上記入口開口部をコンプレッサに接続する燃料補給コネクタを備えていてもよい。本実施形態では、使用の際、および、上記圧縮流体車両を運転する前に、上記装置は、上記最大流体圧力レベルに到達するまで、上記入口開口部であるように構成されている上記第2の開口部にコンプレッサを接続し、上記コアを充満することによって、圧縮流体で充満されている。使用の際、および、上記圧縮流体車両を運転している際に、上記コアの上記圧縮流体は、上記最小圧力レベルに到達するまで、上記エンジンへの上記供給ラインに流体接続されている上記出口開口部であるように構成されている上記第1の開口部を介して上記エンジンへ輸送される。
【0015】
上記入口開口部および上記出口開口部が、上記入口開口部および上記出口開口部の両方と一体化しているコネクタであって、上記エンジンの上記供給ラインまで延伸している、T字形状コネクタのようなコネクタを伴って設けられ得ることは有用である。
【0016】
便宜上、上記装置は、上記車両の電源に接続されている適切な電気回路を備えていてもよい。
【0017】
上記装置の一実施形態では、上記屈曲性チューブは、軟性のナイロン物質であってもよい。他の実施形態では、上記車両のコンポーネントは、上記圧縮流体を格納する多孔質物質であってもよい。上記チューブは、加圧されて過度の圧力が加えられた際に、チューブの破裂を回避するために、チューブ壁面の構造的欠陥により流体が放出されるように、破裂する前に漏出するように設計されていてもよい。
【0018】
上記圧縮流体格納装置は、燃料補給のために上記車両から適宜取り除かれてもよいように、例えば、上記車両の上記座席または上記荷物室に配置され得るキャリーケース型装置のような可搬式で有り得ることは当然である。
【0019】
本発明の他の側面によれば、車両に圧縮流体を格納する圧縮流体網状設備が提供される。当該設備は、2つ以上の上述の圧縮流体格納装置を備えており、当該装置は、車両に設置されており、上記装置の上記コネクタが動力車のエンジンの圧縮流体供給ラインに流体接続されるように、並列に、または、直列に、もしくは、並列および直列に流体接続されている。
【0020】
上記圧縮流体網状設備は、上記装置内部の1つ以上の最大圧力に到達するまで、入口流体の流れを上記エンジンの上記供給ラインを介して上記流体接続されている装置の上記コアに自動的に流入させるために、2つ以上の装置のコアの流体圧力を制御する流体圧力制御システムを備えていてもよい。
【0021】
上記圧力制御システムは、上記装置内部の1つ以上の最小圧力に到達するまで、すなわち、何れか1つ以上の装置の加圧流体が消耗されるまで、加圧流体を上記エンジンの上記供給ラインに輸送するように構成されていてもよい。
【0022】
上記流体圧力制御システムは、上記2つ以上の装置における流体圧力を制御するプログラマブル制御装置を備えていてもよい。当該プログラマブル制御装置は、何れか1つ以上の装置における流体圧力を決定するように制御可能であってもよく、何れか1つ以上の装置における当該流体圧力に基づいていてもよく、加圧流体を上記流体網状設備から上記車両の上記エンジンへ連続的に流入させるために、1つ以上の装置の制御手段を実現してもよい。この目的のために、当該プログラマブル制御装置は、上記2つ以上の装置のそれぞれの流体圧力を決定するために、当該2つ以上の装置の流体圧力を走査するように制御可能であってもよい。
【0023】
本発明は、添付の図面を参照し、非限定的な例を用いて以下に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の1つの側面に係る圧縮流体網状設備の概略的なブロック図である。
【図2】本発明の他の側面に係る、車両のドアおよび車両のシャシーの圧縮流体格納装置の概略的な側断面図および概略的な断面図である。
【図3】本発明の他の側面に係る、車両のシートの圧縮流体格納装置の概略的な側断面図である。
【図4】本発明の他の側面に係る、車両のエンジンボンネットの圧縮流体格納装置の概略的な正面断面図である。
【図5】ジェット式エンジンに設置される圧縮流体網状設備の概略的なブロック図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る、図2の圧縮流体格納装置の概略的な断面図である。
【0025】
特に明記しない限り、同様の符号は同様の部分を示している。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1を参照すると、符号10が一般に圧縮流体網状設備を表している。装置10は、(以下において、より明白になるように)車両の内部コンパートメントおよび車両コンポーネントの片方または両方を占有するような形状および大きさを有する幾つかの圧縮流体格納装置12、14、16、18、20、22、24、28、32および30を備えている。各装置は、車両(図示なし)に流体接続されつつ設置されている。本実施形態では、圧縮流体車両は圧縮空気自動車である。
【0027】
装置12は、車両の後方座席の内部を形成しつつ充満させるような形状および大きさを有している。装置12は、マニホールド26の形状である、車両のエンジンの供給ラインに直に流体接続されている。同様に、装置20は、車両の前方座席の内部を形成しつつ充満させるような形状および大きさを有している。装置12は、マニホールド26の形状である供給ラインに流体直接接続されている。装置14は、車両のトランクの蓋を構成するような形状および大きさを有している。装置16は、車両の屋根の内部に適合するような形状および大きさを有している。装置18は、車両のエンジンボンネットを構成するような形状および大きさを有している。装置14、16および18は、マニホールド26を介してエンジンに圧縮流体、すなわち圧縮空気を供給するために、並列に流体接続されている。装置22、24、30および32は、車両の4つのドアの構造を形成しており、マニホールド26に流体接続されている。装置28は、車両のシャシーの内部に配置されており、車両のシャシーに酷似するような形状および大きさを有している。装置28は、マニホールド26に直に流体接続されている。
【0028】
各装置は、圧縮空気車両のエンジンのマニホールド26に供給される圧縮空気を保持する(図6においてはっきりと見られるような)屈曲性ナイロンチューブのコアを有している。各装置は、第1の開口部を規定している、チューブの少なくとも一方の端部を有している。当該第1の開口部は、圧縮流体を各コアへ流入させるため、および、圧縮流体をエンジンに輸送するために、装置12、14、16、18、20、22、24、28、30および32のコアを、マニホールド26の形状であるエンジンの供給ラインに流体接続させている。
【0029】
図1の各装置は、装置の屈曲性チューブへの流体の流れ、および、装置の屈曲性チューブからの流体の流れを、ソレノイドバルブの形状にて制御するための、第1の開口部に取り付けられた制御手段を有している。
【0030】
設備10は、コンプレッサのように、入口流体の流れを自動的に燃料給油口からコネクタを介して接続された装置のコアに流入させ、圧縮流体を自動的に出口コネクタを介してマニホールド26に輸送するために、当該装置のコアの空気圧を制御するための流体圧力制御システムを備えている。この目的のために、圧力制御システムは、使用の際に、当該装置における可能な圧力を走査し、利用可能な空気圧を調達するためのそれらの制御手段を実現するプログラマブル論理制御装置(PLC)を含んでいる。
【0031】
図2を参照すると、図1の装置22および28がより詳細に示されており、一般に符号40によって表されている。具体的には、車両のドア46の側断面図48および車両のシャシー42の断面図44と、上述の圧縮空気装置を備えているドア46およびシャシー42の内部とによって表されている。当該圧縮空気装置は、ドア46およびシャシー42の内部を形成しつつ占有するような形状および大きさを有している。車両のシャシー42のx−x断面図では、装置のコアの集合的なチューブが44に見られ得る。ドア46のy−y断面図では、装置の屈曲性チューブが断面図48のように見られ得る。
【0032】
図3では、図1の装置20がより詳細に示されており、一般に符号50により表されている。具体的には、x−xによって切り取られた、車両の座席52の側断面図54によって表されている。座席52の内部が、座席52の内部を形成しつつ占有するような形状および大きさを有している、上述の装置を備えているように示されている。
【0033】
図4の符号60は、圧縮空気格納装置の他の実施形態を示している。ここで、当該装置は車両のエンジンボンネットにしたがった形状および大きさを有している。
【0034】
図5を参照すると、上述の圧縮流体網状設備が、ジェットエンジン式の車両に取り付けられており、符号70によって表されている。図1のエンジンマニホールド26、および、隣接するエンジンが、例示のためだけに破線部において92によって示されている。図面において、符号72から86は、圧縮空気格納装置の様々な実施形態(幾つかは図2から4に及んでいる)を表している。実施形態の制御手段が示されており、この内の1つが90として記されている。当該設備は、当該装置のコネクタとソレノイドバルブとの間に遮断バルブを便宜上備えており、この内の1つが88として記されている。図5の圧縮流体網状設備を簡単に見せるために、圧縮空気のエンジンマニホールドへの供給は省略されている。
【0035】
図6を参照すると、図2の圧縮流体格納措置が本発明の他の実施形態にしたがって示されており、一般に符号100によって表されている。当該装置は、車両のモータに供給される圧縮空気を保持するための屈曲性チューブ102のコアを有している。当該コアは、車両のドア46の内部を占有しつつ車両のドア46の内部に適合するような形状および大きさを有している。本実施形態では、チューブの端部104および106は、圧縮流体をコアに流入させ、圧縮流体をエンジンに輸送するために、コア102をT字形状のコネクタ(図示なし)を介してエンジンの供給ラインに流体接続させるための単一の開口部を規定している。
【0036】
上述の圧縮空気車両用の圧縮流体格納装置および圧縮流体網状設備は、圧縮空気車両において用いられる従来の圧縮空気タンクに比べて、典型的には1000リットル以上もの実質的により大きな体積の圧縮空気を格納することができる。当該装置の複数のチューブの各々の体積に比べて、その表面領域が大きい結果として、圧縮空気が、従来の圧力タンクでの圧力限界300バールに対して600バールにて格納され得る。結果として、車両の走行範囲が劇的に増大する。また、このような設備における圧縮空気の格納においては、1つの装置における潜在的なリークにより他の装置における圧縮空気の中身が危険に曝されないようにように、格納領域が離れている。また、本出願人は、上述の本発明は、燃料補給所にて車両に燃料補給する際の、コストの掛かるコンプレッサの作動に対して経済的な効果を奏すると信じている。このような格納装置を用いている大きな圧縮空気格納容器では、800バールにて空気を格納することができ、これにより、車両に燃料がより速く補給され、複数の小型コンプレッサを使用せずともよくなる。
【0037】
圧縮空気が、任意の物質から製造された軟性のチューブまたは硬性の多孔質物質に格納されてもよいことは当然である。チューブまたは多孔質格納物質が、車両の空洞または容器に格納され、様々なタイプの車両、すなわち、陸、空および海の車両を前進させるために用いられ得ることが本発明の目的である。これらには、自転車、自動二輪車、自動車、飛行機、船舶、電車、トラムおよびトラックが含まれている。
【0038】
請求項および本発明の概要が、発明の記載に不可欠な側面を形成している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮流体車両用の圧縮流体格納装置であって、
上記車両のモータに供給される圧縮流体を格納する屈曲性チューブのコアを備えており、
上記コアは、車両コンポーネントの空洞を占有するような形状および大きさを有している、
ことを特徴とする圧縮流体格納装置。
【請求項2】
少なくとも450バールの圧力にて流体を安全に格納するための、体積に対する相対的な表面積を有する屈曲性チューブのコアを備えており、
上記チューブの端部が、上記コアを、車両のエンジンの圧縮流体供給ラインに流体接続するための第1の開口部を規定しており、
これにより、使用の際に、圧縮流体の上記コアへの流入を可能にするか、または、圧縮流体の上記エンジンへの輸送を可能にする、
ことを特徴とする請求項1に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項3】
上記車両コンポーネントは、客室、荷物室、エンジン室か屋根やトランクの蓋のような密閉された本体部分かエンジン室、座席、シャシー、および、ドアの何れか1つを備えている、
ことを特徴とする請求項2に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項4】
上記車両コンポーネントは、使用時に、圧縮流体の上記車両への移送を可能にするために、上記車両に流体接続されている第2の車両を備えている、
ことを特徴とする請求項2に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項5】
上記装置は、上記屈曲性チューブの上記コアの流体圧力を制御する流体圧力制御システムを備えており、
上記流体圧力制御システムは、最小流体圧力レベルおよび最大流体圧力レベルを有しており、
上記システムは、使用の際に、上記最大流体圧力レベルに到達するまで、入口流体の流れを第1の開口部を介して上記コアに自動的に流入させ、その後、上記入口流体の流れは止まり、上記最小流体圧力レベルに到達するまで、圧縮流体を上記第1の開口部を介して上記圧縮流体車両の上記モータに自動的に輸送するように構成されている、
ことを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項6】
制御手段が、上記コアの上記屈曲性チューブへの流体の流れを制御するために、上記第1の開口部に取り付けられている、
ことを特徴とする請求項5に記載の流体圧力制御システム。
【請求項7】
上記制御手段は、上記コアの上記チューブへの入口流体の流れおよび出口流体の流れ、および、上記コアの上記チューブからの入口流体の流れおよび出口流体の流れを制御するための制御バルブを備えている、
ことを特徴とする請求項6に記載の流体圧力制御システム。
【請求項8】
上記第1の開口部は、
上記装置を上記エンジンの上記圧縮流体供給ラインに接続するための、上記チューブの少なくとも一方の端部に取り付けられたコネクタと、
上記供給ラインを外部コンプレッサに接続するための燃料補給コネクタと、
を備えており、
ことを特徴とする請求項2から7の何れか1項に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項9】
第2の開口部が、圧縮流体を上記装置の上記コアへ流入させるために、上記チューブの少なくとも他方の端部によって規定されており、
上記第2の開口部は、圧縮流体の流れを上記チューブへ流入させるための入口開口部を規定するように構成されており、
上記第1の開口部は、圧縮流体の流れを動力車の上記エンジンの上記供給ラインへ流出させるための出口開口部を規定するように構成されている、
ことを特徴とする請求項2から8の何れか1項に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項10】
上記屈曲性チューブは、軟性のナイロン物質から成り、流体を当該流体の破裂圧力未満の圧力にて漏出するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項11】
上記格納装置は、上記車両に着脱可能に固定される、
ことを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項12】
コアは、上記エンジンに供給するための圧縮流体を格納できる多孔質物質を少なくとも部分的に含んでいる、
ことを特徴とする請求項1から11の何れか1項に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項13】
複数の格納装置が流体接続されている、
ことを特徴とする請求項1から12の何れか1項に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項14】
上記装置内部の1つ以上の最大圧力に到達するまで、入口流体の流れを上記エンジンの上記供給ラインを介して上記流体接続されている装置の上記コアに自動的に流入させるために、または、上記装置内部の1つ以上の最小圧力に到達するまで、加圧流体を上記エンジンの上記供給ラインに輸送するために、上記装置の上記コアの上記流体圧力を制御するための流体圧力制御システムを備えている、
ことを特徴とする請求項13に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項15】
上記装置の何れか1つにおける上記流体圧力を規定することが可能であり、これにより、流体網状設備から上記車両の上記エンジンへの加圧流体の連続的な流れを実現する、
ことを特徴とする請求項14に記載の流体圧力制御システム。
【請求項16】
請求項1から15に記載の装置を利用している圧縮流体車両を前進させる方法であって、
自入口チューブを通して上記コアが最大圧力容量以下の圧縮空気で充満される入口チューブにコンプレッサを接続するステップと、
その後、最小エンジン圧力に到達し、エンジン出力が生成されるまで、上記流体を上記エンジンの上記供給ラインに輸送するステップと、
を含んでいる、
ことを特徴とする方法。
【請求項1】
圧縮流体車両用の圧縮流体格納装置であって、
上記車両のモータに供給される圧縮流体を格納する屈曲性チューブのコアを備えており、
上記コアは、車両コンポーネントの空洞を占有するような形状および大きさを有している、
ことを特徴とする圧縮流体格納装置。
【請求項2】
少なくとも450バールの圧力にて流体を安全に格納するための、体積に対する相対的な表面積を有する屈曲性チューブのコアを備えており、
上記チューブの端部が、上記コアを、車両のエンジンの圧縮流体供給ラインに流体接続するための第1の開口部を規定しており、
これにより、使用の際に、圧縮流体の上記コアへの流入を可能にするか、または、圧縮流体の上記エンジンへの輸送を可能にする、
ことを特徴とする請求項1に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項3】
上記車両コンポーネントは、客室、荷物室、エンジン室か屋根やトランクの蓋のような密閉された本体部分かエンジン室、座席、シャシー、および、ドアの何れか1つを備えている、
ことを特徴とする請求項2に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項4】
上記車両コンポーネントは、使用時に、圧縮流体の上記車両への移送を可能にするために、上記車両に流体接続されている第2の車両を備えている、
ことを特徴とする請求項2に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項5】
上記装置は、上記屈曲性チューブの上記コアの流体圧力を制御する流体圧力制御システムを備えており、
上記流体圧力制御システムは、最小流体圧力レベルおよび最大流体圧力レベルを有しており、
上記システムは、使用の際に、上記最大流体圧力レベルに到達するまで、入口流体の流れを第1の開口部を介して上記コアに自動的に流入させ、その後、上記入口流体の流れは止まり、上記最小流体圧力レベルに到達するまで、圧縮流体を上記第1の開口部を介して上記圧縮流体車両の上記モータに自動的に輸送するように構成されている、
ことを特徴とする請求項2から4の何れか1項に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項6】
制御手段が、上記コアの上記屈曲性チューブへの流体の流れを制御するために、上記第1の開口部に取り付けられている、
ことを特徴とする請求項5に記載の流体圧力制御システム。
【請求項7】
上記制御手段は、上記コアの上記チューブへの入口流体の流れおよび出口流体の流れ、および、上記コアの上記チューブからの入口流体の流れおよび出口流体の流れを制御するための制御バルブを備えている、
ことを特徴とする請求項6に記載の流体圧力制御システム。
【請求項8】
上記第1の開口部は、
上記装置を上記エンジンの上記圧縮流体供給ラインに接続するための、上記チューブの少なくとも一方の端部に取り付けられたコネクタと、
上記供給ラインを外部コンプレッサに接続するための燃料補給コネクタと、
を備えており、
ことを特徴とする請求項2から7の何れか1項に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項9】
第2の開口部が、圧縮流体を上記装置の上記コアへ流入させるために、上記チューブの少なくとも他方の端部によって規定されており、
上記第2の開口部は、圧縮流体の流れを上記チューブへ流入させるための入口開口部を規定するように構成されており、
上記第1の開口部は、圧縮流体の流れを動力車の上記エンジンの上記供給ラインへ流出させるための出口開口部を規定するように構成されている、
ことを特徴とする請求項2から8の何れか1項に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項10】
上記屈曲性チューブは、軟性のナイロン物質から成り、流体を当該流体の破裂圧力未満の圧力にて漏出するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項11】
上記格納装置は、上記車両に着脱可能に固定される、
ことを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項12】
コアは、上記エンジンに供給するための圧縮流体を格納できる多孔質物質を少なくとも部分的に含んでいる、
ことを特徴とする請求項1から11の何れか1項に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項13】
複数の格納装置が流体接続されている、
ことを特徴とする請求項1から12の何れか1項に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項14】
上記装置内部の1つ以上の最大圧力に到達するまで、入口流体の流れを上記エンジンの上記供給ラインを介して上記流体接続されている装置の上記コアに自動的に流入させるために、または、上記装置内部の1つ以上の最小圧力に到達するまで、加圧流体を上記エンジンの上記供給ラインに輸送するために、上記装置の上記コアの上記流体圧力を制御するための流体圧力制御システムを備えている、
ことを特徴とする請求項13に記載の圧縮流体格納装置。
【請求項15】
上記装置の何れか1つにおける上記流体圧力を規定することが可能であり、これにより、流体網状設備から上記車両の上記エンジンへの加圧流体の連続的な流れを実現する、
ことを特徴とする請求項14に記載の流体圧力制御システム。
【請求項16】
請求項1から15に記載の装置を利用している圧縮流体車両を前進させる方法であって、
自入口チューブを通して上記コアが最大圧力容量以下の圧縮空気で充満される入口チューブにコンプレッサを接続するステップと、
その後、最小エンジン圧力に到達し、エンジン出力が生成されるまで、上記流体を上記エンジンの上記供給ラインに輸送するステップと、
を含んでいる、
ことを特徴とする方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【公表番号】特表2013−511430(P2013−511430A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−540181(P2012−540181)
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際出願番号】PCT/ZA2010/000070
【国際公開番号】WO2011/063429
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(512131254)
【氏名又は名称原語表記】WIENAND,HENRY LEMONT
【住所又は居所原語表記】17 van der Stel Street,8130 Lamberts Bay,South Africa
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際出願番号】PCT/ZA2010/000070
【国際公開番号】WO2011/063429
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(512131254)
【氏名又は名称原語表記】WIENAND,HENRY LEMONT
【住所又は居所原語表記】17 van der Stel Street,8130 Lamberts Bay,South Africa
【Fターム(参考)】
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