説明

圧縮衣料及び製造方法

【課題】筋肉の嵩が増大しても、静的圧縮時と同程度の圧縮を維持できる圧縮衣料の提供。
【解決手段】下胴と脚等の体部を覆う隠すための圧縮衣料(50)を提供する。体部には大臀筋(49)の側縁等の筋肉稜が含まれる。圧縮衣料(50)はシーム(32)で接合される第1のパネルと第2のパネルを有する。シーム(32)の少なくとも一部は、大臀筋(49)の縁部である筋肉稜の少なくとも一部と対応するようになっている。また、サイズの変更を計算して所望圧縮を生成するアルゴリズムを用いる、圧縮衣料の製造方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は圧縮衣料及び製造方法に関する。特に、この発明は単一衣料として、又はスーツとして着用する衣料組み合わせとしてのショーツ、ロングタイツ及びトップ等の圧縮衣料に関する。
【背景技術】
【0002】
筋肉及び筋肉活動に関する従来技術及び研究の詳細な考察はオーストラリア国予備特許出願第2004995456(以下、「予備出願」と云う)に含まれており、その内容を引用により本明細書に導入する。
【0003】
従来の圧縮衣料は体にぴったりとフィットするように設計されているが、活動中に筋肉の嵩と質量が増大することまでは考慮されていない。そのような従来の衣料はこの意味では非静力学的であるか、又は反傾斜性である。静力学的圧縮衣料を着用する人の筋肉の質量が活動で増大すると、この衣料は体積が3〜5%程増大する筋肉の近くではきつくなる。これにより、静的圧縮の効果が変わってしまい不快にきつく、悪い箇所がより圧縮されると云う望ましくない効果がもたらされる。同様に、これにより血液の循環が妨げられ、リンパ排液の効果が低減する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、少なくともその実施態様によっては、たとえ筋肉の嵩が増大しても、同程度の圧縮を維持できる圧縮衣料を提供することにより従来技術の圧縮衣料を改善することにある。
【0005】
本発明のもう1つの目的は、少なくともその実施態様によっては、活動及び静止中の何れにおいても適切な圧縮を提供できる圧縮衣料を提供することにある。実施態様においては、活動後の血液中乳酸及びクレアチンキナーゼの増大からの有効な回復を助けることができる圧縮衣料を提供することも本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一側面において本発明は、筋肉稜(筋肉隆起)を含む体部を覆い隠すための圧縮衣料であって、該衣料は第1の伸縮性材料パネルとこれにシーム(継ぎ目、縫い目)で接合する第2の伸縮性材料パネルとを有し、該シームの少なくとも一部が筋肉稜の少なくとも一部に対応するようにして成る圧縮衣料を提供する。
【0007】
体部とは、腕、脚、上部胴、下部胴又はそれ等の組み合わせで良い。例えば、本発明の圧縮衣料は単一衣料としての、又はスーツとして着用する衣料組み合わせとしてのショーツ、ロングタイツ及びトップ等で良い。
【0008】
筋肉稜は通常、覆う体部の主筋肉又は筋肉群の稜であろう。以下に記載の図面に関連して筋肉稜の例をいくつか示す。また、予備出願におけるステッチング情報シート及び関連する記載に言及する。筋肉稜は筋肉群における谷で表すことができる。
【0009】
筋肉稜の例は、前鋸筋群の側縁、前鋸及び外三角筋群の側縁、広背筋群を通る側縁、大腿直筋群の長頭と半腿様筋群間の稜、ハムストリング腱の稜、大転子近傍の大臀筋側縁、仙骨近傍の大臀筋側縁及び内外腓腹筋の頭間の膝窩筋膜上の区域、及び外広筋の稜及び中広筋の稜である。本発明の圧縮衣料は筋肉の全てを完全に覆う必要は無く、シームは本発明の衣料が覆うべき筋肉稜の全長に対応する必要は無い。
【0010】
本発明の圧縮衣料は単一エラストマー材料から成るようにしても良く、或いはまた数種の異なるエラストマー材料から成るようにしても良い。
【0011】
本発明の圧縮衣料を構成する材料は、広範な種々の布地、異なる布地で良い。だが、本発明の衣料は好ましくは、エラスタン布地又は同様の伸縮性材料の複数のパネルから、多くはナイロン又はポリエステル又はデニール40、60又は上限120材等の同様の伸縮性材料との組み合わせで成るようにすると良い。布地は好ましくは、特定の伸縮性と復元率のものが良い。布地のワープ(曲がり)に沿う伸びが120〜225%、且つ復元率が10〜25%のものが極めて良い。
【発明の効果】
【0012】
材料は好ましくは「ウィッキング(吸上げ)」効果をもち、体から湿分を吸い上げるものが良い。そのような材料は公知である。
【0013】
本発明の圧縮衣料は、圧縮値5mmHg〜25mmHgをもたらせるものが良い。本発明の圧縮衣料は治療に用いられることも予想され、その場合、圧縮レベルは例えば上限40mmHgまでと高くして良い。本発明の圧縮衣料の殆どの実施態様において、圧縮は活動用衣類では25mmHg下、下限5mmHgと低グレードのもの、非活動又は非スポーツ用では30mmHg,下限8mmHgのものが良い。
【0014】
圧縮衣料が可変圧縮性布地のパネルを、他の圧縮布地のパネル内に、又は上に加えて有することも本発明の範囲内である。
【0015】
本発明の実施態様の1つによれば、圧縮を特定の関節や筋肉に位置付けることができる。また、増分的圧縮が、関節上の強度及び安定性を増大すると共に筋肉を支持する衣料のパネルで達せられるようにしても良い。これは、能動状態及び受動状態の何れかを選ぶ着用者が支持を頼るようにする既存技術の変形である。
【0016】
従って、第2の側面において本発明は、体部を覆い隠すための圧縮衣料であって、該衣料は第1の伸縮性材料パネルとこれにシームで接合する第2の伸縮性材料パネルと第1又は第2パネルの一部内又はそれらの上の第3の伸縮性材料とを有し、上記衣料が第3パネルの圧縮を増大する手段を含んで成る圧縮衣料を提供する。
【0017】
本発明の第1又は第2の側面のパネルは適宜の形状何れかで良い。これ等は以下に、本発明の方法に関して更に記載される。
【0018】
シームは好ましくは、エラストマー材料のパネルを接合するフラットステッチドシームとすると良い。だが、シームはこれに限らない。例えば、シームは圧縮衣料の囲繞部より厚さの大きい線又は稜のもので良い。従って、シームはグルーイング、ステッチング又は他の任意の手段で良い。
【0019】
ステッチングは好ましくは、4又は6ニードル工程を用いるフラットステッチングとすると良い。
【0020】
シームの一部が使用中に筋肉稜1つ又は複数に沿って位置すると共に、シームの他の部分が他の解剖学的適宜位置に位置して体部の筋肉及び/又は関節を支持するようにすることも本発明の範囲内である。
【0021】
本発明の圧縮衣料のシームが筋肉群と交差しないようにして衝撃や不必要な圧力を生じないようにするのが特に好ましい。好ましくは、シームの実質部は衣料着用時に垂直になる。
【0022】
パネルは可能な場合、筋肉又は筋肉群の形状とするのが好ましい。例えばステッチングによるシームは筋肉隆起に沿って、筋肉形状と同一方向に動くようにすべきである。
【0023】
臀部の筋肉を支持する場合、それ等筋肉に衝突又は交差せず、筋肉が自然形状で機能、作動するようにすると性能が促進される。臀部の周りに体形状のパネルを作る利点は、筋肉群の基部が活動時に垂直方向に動かないようにすることである。ステッチング(縫合)は強過ぎる動きに対して、特に跳躍がなされるとき、アンカーとして作用し得る。
【0024】
臀部を覆うように設計された本発明の圧縮衣料では、後縫いが臀部を囲み、次いでハムストリング腱の稜に沿って進むようにするのが好ましい。
【0025】
大腿の上位の場合には、卵円窩に圧力を生じる縫合はない方が良い。筋肉と大伏在静脈の周りに、それに直接圧力がかからないようにパネルを設けるのが好ましい。
【0026】
鼠径部にはリンパ節が多く集まっているので、側方内側シームをする代わりに前縫いを用い、この部分から圧力を除くようにするのが好ましい。
【0027】
体の中で最長の筋肉である縫工筋に関して、前縫いにより縫工筋に跨って垂直に、その上位のみであって、且つその上前腸骨棘への付着部、そして大腿直二頭筋の直上にて切断するのが好ましい。前/後縫いはこれ等の筋肉の性能には干渉しないようにする。
【0028】
膝及び脹脛部の筋肉に関して、腓腹筋の二等筋の中心を通る後縫いを行い、筋肉本体を支持すると共に、そこから筋肉を圧縮できる安定したアンカーを生成するのが有利である。
【0029】
胴の下部及び脚部を覆おうとする本発明の圧縮衣料の場合、衣料の前縫いは腸骨稜に近い位置の体の腰部に近い位置で開始できる。腰部(ウエスト)は衣料のモデルによっては高くしても良いが、優先位置は衣料が臍下の適切な位置で納まるようにする。
【0030】
衣料のサイドパネルと、ヨーク又は中央パネルの縫合は、それが縫工筋の頭部を交差し、次いで大腿直二頭筋の生成する稜に納まる上前腸骨棘から、解剖学的に追従し、その溝に従って脚の前部を下方に向かうようして良い。活動中に、この溝が目立つようになる。
【0031】
縫合は膝部にて次の二つの内のいずれかとするのが好ましい。縫合は、腸骨經骨靭帯系に接続する膝蓋骨の直上を通り、脛骨との接合部で脛骨筋の前側に位置するようにするか、膝蓋骨の周りを、膝蓋骨の動きと干渉せず、側方アンカーとして助けになりそうな位置に移動するようにすることができる。このアンカー化はパネルの接合により達成される。この縫合は両ケース共、経膝靭帯及び膝十字靭帯と交差する足首まで下方に続く。縫合はそこで終了するか、又は衣料のスタイルが要する場合、フートピース又はスターラップに接合することができる。
【0032】
ショーツに関しては、前縫合を膝上方の縫合終了点まで行うことにより、同じルートを取っても良い。
【0033】
本発明の圧縮衣料は、T字交差正中線を形成する2つのサイドパネルを結合して、腰部で接合することができる。この衣料はまた、前部にて三角形を形成するガセット又は前部から後部に至る長方形又は類似の形状のフルガセットを含んで構成しても良い。そのようなガセットが置かれるとき、縫合は外斜腱膜に沿って自然に納まるような、即ち鼠径チャネル内に収まるが伏在静脈口上に圧力を直接生ぜず、且つ鼠径部のリンパ管群に衝撃を生じないような位置で行われるべきである。
【0034】
本発明の衣料の後縫いは好ましくは、臀部を囲み、次いでハムストリング(膝窩の外側、内側に付着している腱)腱の稜に沿った位置を取るのが良い。この縫合は内側ヨークパネルを外側脚パネルに接合するが、両パネル共接合前に、脚の形状、大きさ及び寸法に形作られている。ハムストリング腱の稜上を通過した後、縫合は膝上を通り、膝に交差し、僅かにこの襞の片側まで至って膝の後部の小伏在静脈への圧力を阻止するようにすることができる。縫合は次いで、腓腹二頭筋の腹面が生成する稜線の中央に沿って移動しても良い。
【0035】
肩及び腕部の筋肉に関して、これ等の筋肉の動きを助けるため衣料の最上部を最良位置に固定することが重要となる。縫合の接合箇所は肩部に跨って切断するのではなく、筋肉群全体に跨って圧縮を生じるのに有効であるのが好ましい。本発明の衣料最上部の縫合は、大円筋の稜及び腕の上腕三頭筋の長頭から広背筋の稜に沿って進むのが好ましい。この縫合は関節部の皮膚、血流又は関節接合を阻害してはならない。それは、背中の中央中間部まで広背筋に沿うようにするのが好ましい。
【0036】
本発明の好適な実施態様において、パネルを接合する縫合並びに縫合線が衣料に縫い込まれたパネルを用いて筋肉を支持し、筋肉を「固定」し、縫合の固定により余分の圧縮が与えられることにより、筋肉腹がその大きさを増大するのを助けることができる。また、同じ縫合を用いて、膝などの関節部の支持や膝蓋骨の位置の支えを助成することができる。もう1つの好適な実施態様における他の位置での縫合では、脹脛筋肉又はハムストリングの支えを助成することができる。
【0037】
圧縮及び支持「タブ」を衣料の選ばれた位置に設けることができる。タブは、エラストマー材料とは別個の既存のパネルに取り付けられ、筋肉を機能で助け、可変圧縮効果を生成する所定位置にタブを移動させることによる「引っ張り」圧力により、変化する圧縮と支持を生成すると良い。
【0038】
圧縮衣料は好ましくは、多くの異なる活動に対して利点を生む。アスリート又は着用者は特定の仕事を実行し、その仕事の期間中に異なる(通常、より強い)レベルの圧縮を要することがある。パネルに巧妙に位置付けられる「タブ」を用いることにより、本発明の衣料には、圧縮と機能を増大するため増分が可能である。
【0039】
ウエイトリフティングの選手はトレーニングをし、訓練し、より重い重量を持ち上げることにより、性能を上げ、筋肉質量を改善し、有効に練習するものである。圧縮値が特定の衣料を着用するだけでは、この仕事が行われる間に(パネルの)特定箇所では十分ではないであろう。彼/彼女は一連のより軽い重量で訓練し、一連のより重い重量で終える。本発明の一実施態様では、より大きい所望の圧縮値に係わる特定のマークまで「引っ張られ」、即ちよりきつくできる、パネルの一定箇所への付属物が提供される。これは治療のためではなく、訓練又は練習のためである。一例を後に図面に挙げる。
【0040】
本発明の方法に関連して以下に論議されるように、本発明の種々の製品のためパネルを種々の寸法に切断するとき、サイジング(寸法取り)を演繹するアルゴリズム法とは、パネルを合相応設計的に接合でき、一定体部に対する圧縮の増分的強化を可能にすることを意味する。その圧縮強化の効果は、活動後など要するとき緩めることもできる。圧縮の増大及び減少は、パネル自体の寸法と、調整されたより高いレベルの圧縮を与えるようになされなければならないパネルの減少量からなる要素である。これは、単にパネルをよりきつくする問題ではない。存在する圧縮値及び圧縮を増大し、次いで減少する安全な方法が衣料に適切なものでなければならない。この調整可能なパネルの周りには、縫合で生成される固定(アンカー)点がある。この縫合は水平モードでも、垂直モードででも良く、圧縮面積が要するその間のどんな角度ででも良い。
【0041】
これ等の可変圧縮点は脚上にあっても良く、上部胴の腕にあっても良く、また支持と圧縮の増大を要するどんな箇所上にあっても良い。また、圧縮増大は特定の筋肉群を、筋肉自己受容性を増大するための筋肉学習及び反復動作等の特定目的のために保持するためでも良い。
【0042】
そのような実施態様の1つは、ある筋肉群に沿って特別な材料のパネルを作製し、パネルに縫い込むか又は付加して縫工筋等の特定筋肉を残りの脚筋肉から強調できるようにしても良い。ワコールによる製造の従来技術製品では、材料パネルにバンディングを付加し、活動中の膝等の関節に支持を提供している。既存の布地層へこれ等バンドは付加支持をなすが、移動不能なものに過ぎない。これ等は全体が縫合中の衣料に取り付けられる。
【0043】
本発明はまた、付加バンディングを、布地(通常、基材より強い又は堅い)から成り、そのバンド内の圧縮を手で調整して増大、次いで減少できる固定点に導く、その構成のどこかに用いることができる。この付加圧縮は関節及び骨格に対して利益をもたらす。
【0044】
増分的圧縮は、或る種の活動中に限って印加するようにできる。本発明の衣料は、パネルに利用可能な種々のレベルの支持又は圧縮を印加するために、脱ぐ必要はない。
【0045】
殆どの圧縮製品は、ストッキングであろうが、サポートタイツであろうが、水平面に90°の角度で圧縮を提供する。本発明は実施態様によっては水平面に圧縮を加えるが、支持筋肉に対して斜めに、水平面に90°ではなく、ワープに対して45°前後の角度で置かれた基材にも圧縮を加える。これは、パネルの後縁から、織り目(wales)がこの後縁に対してパネルの前縁における他端より解剖学的に低い位置に位置付けられることを意味する。ワープは実施例によっては、水平面でのみならず、後縁において90°〜135°の角度ででも伸び、かつ復元する。布地のこの「アングルワーピング」は、その線に沿う伸びと復元を引き起こし、覆われた筋肉が重力の作用で骨格に向かって「持ち上げられる」のを可能にする、より良い圧縮を生成する。これは、筋肉の平坦化を改善する。
【0046】
パネル複数を本発明のために切断するとき、好ましくはそれ等を一緒に切断し、対応するサイドパネルとヨークパネルの「アングルワーピング」が同一になるようにするのが良い。水平ワーピングが生じるのは、設計された圧縮を要しない箇所においてである。
【0047】
本発明の圧縮衣料は2つ利点をもたらすだろう。第1に、関係する筋肉を収容するために正確な形状と寸法に切断され、筋肉本体上に設計され又は一定傾きの圧縮を生成し、血液を表在静脈からより深い流路に送るパネルに支持されて、圧縮が筋肉の自己受容性を助け、圧力下の筋肉を維持し、且つ活動中の筋肉床中の血液乳酸を維持するであろう。これは持久力、パワー及びスタミナを助成する。
【0048】
第2に、本発明で用いられる材料の圧縮性は、呼吸調整エイド及びトレーナとして用いることができる。
【0049】
本発明はまた、本発明の圧縮衣料を製造する方法に関する。つまるところ、本発明は体部を覆い隠すための圧縮衣料を製造する方法であって、次の工程、即ち
a)第1のパネルを体部に似せて切断する
b)体質量インデックスに基づくアルゴリズムを用いて、体部に対して選ばれた静的又は傾斜圧縮を生成するのに適した第1のパネルのサイズを計算する
c)第1のパネルのサイズを計算されたサイズに従って調整する
を含んで成る方法を提供する。
【0050】
好ましくは、体質量インデックス計算は、実施態様によっては、外肢及び体部についての既存の計測と組み合わされ、特定の体部に対する静的圧縮又は傾斜圧縮をもたらすことができ、活動又は受動の期間中に有効な圧縮範囲をもつ大きさの異なる衣料一式を得るようにされる。
【0051】
衣料のサイジングは、体寸法の計算を助けるため伸び復元仕様の布地を用いることにより達成される。アルゴリズムは、適切な伸び及び復元範囲外の布地を用いたときのサイジングを正確に減少又は増大することを許容する。スポーツ中の衝撃により体質量変化の効果と共に、活動中の筋肉自己受容性、持久力及びスタミナの向上を助成し、活動後の血液中ラクテート(乳酸)及びクレアチンキナーゼレベルの低下を助成できる特定圧縮を用いることによる復元増強の要求も考慮される。
【0052】
本発明に用いられるアプローチは、先ず所望の肢又は体部の推定体形状に擬してパネルを切断し、次いでアルゴリズムを用いて、完成衣料における均一に減少したパネルのサイジングが、覆われる体部に静的又は傾斜圧縮を生成するのをつきとめると云うものである。サイジングはユーザの使用(あつらえ)毎に個々に、又は1つの性(ジェンダー)又は両方の性の群サイズデータから生成すれば良い。パネルの関節接合は脇の下、臀部、膝又は肘等の特定機能を要する部位に対する特定圧縮の区域を生成するための固定(アンカー)点を用いて作ることができる。
【0053】
静的圧縮の使用は、活動及び負荷の下で最も良い。静的圧縮衣料を受動的に着用することには利点は無い。このことを考慮すると、活動前に静的圧縮を提供する衣料は、着用者がそれを着用し、活動を開始するまでは、僅かに可変な圧縮傾斜を提供しなければならないことを意味する。肢に至るまでより高い圧力を僅かに減少することは、大きさの増大が考慮され、衣料は負荷の下でのみ静的になり、血液循環やリンパ排液を阻害する作用をもたないことを意味する。このため、パネルが切断され、縫い合わされて衣料を形成する場合、これ等のパネルは体又は肢形状に擬して縫合される前に切断で「成形」され、そのためパネルが寸法の減少無しに切断されても、パネルは均一に体部にフィットし、それが覆うどんな点でもどんな特定圧縮も窮屈さも感じさせないようにすべきである。その場合、用いられる周囲の減少は、特定の圧縮がパネルの任意に部分に印加されるようにパネルを減少するができ、その結果、縫合されるパネルが成形された肢又は体部形状を形成するようにすることができる。
【0054】
勾配圧縮又は傾斜圧縮に関しても、同じ原理説明が用いられる。衣料がそのより低い部分で圧縮がより高くなり、衣料を持ち上げる圧縮がより低くなるようにするため、衣料が活動用に用いられるとき、同じ効果が実感されねばならない。筋肉質量は場所によって増大するので、これをサイジングが考慮して、圧縮のバランスが保持されていなければならない。
【0055】
静的圧縮の場合と同じ基材パネルから出発し、縫合前のパネルが体又は肢形状を擬するようにすることにより、適切な圧縮をパネル化した衣料に加えることができる。そのような圧縮特性は、コンピュータ制御丸編みストッキングでは成形とサイジングがより容易であるが、本発明の以前にはサイズ範囲に亘って実効果をもたらすため、体形状を考慮する必要があったため、適切な圧縮を引き起こすことは常に困難であった。
【0056】
従来技術の圧縮ストッキングと圧縮衣料はユーザの脹脛、大腿及び踝の大きさに関係して通常、寸法が決められている。通常、血栓症の治療や予防に用いられる膝下衣料では、大きさ取りが重要である。アスリートの努力によっては、膝下衣料を着用することは深刻な問題を引き起こす。先ず、膝下衣料は長肢の筋肉のみを支持でき、従って自己受容性を僅かに与えられるに過ぎない。第2に、衣料の最上部のバンディングは、血栓症の危険を増大する浅静脈の狭窄を起こすことがある。本発明の衣料は足首から腰部まで延びる衣料及び短又は長袖の衣料を含むことができる。
【0057】
レディーメイドの観点からは、本発明はユーザが踝、脹脛又は大腿寸法を含む種々のパラメタを考慮できるようにする。体質量インデックス(BMI)、即ち体寸法計算基準は身長に対して体重が特定のひとを医学用語で測定し、体質量に関して正しい体重であるか、その上、下であるかを判断する。
【0058】
このBMIアルゴリズムを用い、それを、重量から質量への変換ができるようにする他のアルゴリズムに橋渡しすることにより、本発明は95%までの意図したユーザに体の蓋然的質量と体幹及びその四肢の形状、寸法及び大きさを算定するのと同等の適宜のサイジングの提供を可能にする。
【0059】
米国でバリク等(Bulik et al: Int J Obes Relat Metab Discord, Oct 2001; 25(10); 1517-24)により行われた研究から、標準身体図式算定に用いられるシルエットに関する性ベース規格の確立はBMIへの関連付けが可能になる。望まれる体サイズの点及び女性が小さいサイズを好む等の相違点からの、女性と男性間の差異が観測された。
【0060】
外形的刺激は個人を肥満か痩せかに分類するための概ね正しい技術である。バリクは、55年データ期間に亘り集められた米国の、3347の双子を含む28000人を超える白人の人口を検討した。
【0061】
その研究は、男性及び女性に対して9種の体形を示した。体形毎の男性の平均BMIを次の表1に示した。身長が極めて高いひとの身長に関しては例外があるが、これ等例外も考慮することができる。女性のサイジングを下の表2に示す。
【0062】
【表1】

【0063】
【表2】

【0064】
本発明は、男性と女性の通常のサイジングチャートに関してBMIの関連性を突き止めた。図面の図25は、BMIがどうこれ等既存のサイズに係わっているかを示すBMIインデックスシートである。
【0065】
データを成人人口における肥満者の概算として用いるのではなく、データから身長と体重に係わる体質量の量に付いて一個体群の個々の体形を算定できるのである。それより、外肢及び/又は体部周縁に付いてのBMI/平均体割合及び寸法及び適切な低減を変換するためのアルゴリズムが発展され、mmHgで表される衣料内の工学的圧縮を得る。その圧縮は同一の圧縮値を全体部に亘って適用しようとする場合には静的であり、起立時の体部に沿って圧縮度が低から高に傾く場合には傾斜圧縮となろう。
【0066】
この関係の重要なことは、それが成人人口の95%と多くに対応できることから分かる。体形とBMIに付いての異なるソース情報を用いることに関して人種的影響があるものの、結果は同じである。特定寸法を要求体部で決定し、任意の体部上の圧縮の「円滑線」設計を呼び出すことができる。
【0067】
図25で、質量を算定するのに用いられる既存のアルゴリズムからBMIとの関連を演繹する。これ等はいまや、サイジングをもたらすため特定の圧縮(静的又は傾斜)を式に加えてことにより演繹される質量との比較はどうか、そしてそれがどうBMIインデックスと関係するかを示すことに関して関連付けられている。これ等の計算に関して検討されるデータと計算結果は統計的に有意なことが示されている。(2テール)ANOVAのP値はP<0.0001であり、相関は95%信頼区間0.8671〜0.9957で有意であった。
【0068】
この算定及び測定及び/又はBMI及び体重/質量計算に基づくサイジングの構築法の目的は大衆市場のためである。個々の製品の誂え製造に取って代わることを意味しない。
【0069】
完成縫製パネル又は製品の寸法が脚の形状等の体部の大きさに合うことは、衣料の構築時に脚の形状を作る特定ミシンで丸編みから作るか、あるいは切断し次いで縫い合わせたパネルから作るかに拘わらず、衣料の設計上重要である。
【0070】
脚の形状の、例えば形状が長方形の基本パターンからパネルを縫い合わせる場合、布地が着用時の体に跨って適切に伸びるのを期待することはできない。そのように縫い合わされたパネルは体部に圧縮を加えることはできても、そのような圧縮は実際には無用のものであり、ことによると危険でさえある。縫い合わされた殆どの衣料は、体部の周りの寸法を測り、次いでそれを縮小して体部の周りでよりぴったり合う衣料を作る「肢縮小構造」効果で働く。
【0071】
火傷治療衣料は一般に、約5mmHg〜8mmHgのレベルの圧縮を体に加える20%低減レベルとして知られたものを用いる。塞栓性血栓症防止ストッキングは足首や脹脛等の所定体部の大きさで働き、圧縮を引き起こすためストッキングの大きさを小さくするが、これ等製品の多くのものは実際には、循環を助ける利点のため傾斜形式で圧力を印加する小さな長方形の編み製品である。これ等の強いストッキングは強すぎる場合、リンパ流を制限する傾向がある。
【0072】
本発明の目的の1つはパネルに体又は肢形を作り、次いでそれを他のパネルと縫い合わせ、実際の体部と比べて寸法が小さく、且つ完成衣料の全長に沿って特定の圧縮を加える体部又は肢部の正確なレプリカを作ることである。と云うことは、体に加わる静的圧縮が足首、脹脛、膝及び腿で同じの圧縮であり、肢寸法及び体質量に関して厳密になる。
【0073】
本発明は、静的圧縮の場合でも、活動中の効果のために圧縮のパラメタが構築前の衣料パネルに考慮され、巧みに処理されなければならないと云う、及び活動製品では、最初の着用時でない活動及び負荷下時に静的圧縮ファクタが加えられなければならないと云う原則を圧縮が反映しなければならないと云う従来技術では考慮されていなかったことの解決に供するものである。このことは要するに、本発明には工学的逆圧縮ファクタがあって、これで負荷の下に静的圧縮を加えようとすることを意味する。
【0074】
静的圧縮衣料をサイジングするためのアルゴリズムは「負荷下」応答に対して、肢(手/足)寸法の増大を考慮しなければならない。
【0075】
脚や腕を傾斜圧縮するストッキング、包帯又は衣料の製造科学は多年知られている。下方部で最強、上方部でより軽い種々の圧縮を加えることの効果は循環を助けるものとして知られている。治療として、また予防法としての従来技術には通常、塞栓症防止ストッキング(医療用TED)、サポート用の、また脚の痛み及び疲れを軽減するストッキングがあった。圧縮の利点はスポーツ熱中者において分かっており、様々な研究が血液乳酸、クレアチンキナーゼの低下並びに遅延初期筋肉痛(DOMS)の逸話的低下に関して利点を有することが分かった。
【0076】
本発明で用いられるアルゴリズムは、その静的圧縮の処理と同様に傾斜圧縮を取り扱う。着用者の要求に従って、特定の衣料はその使用が確認され、特に具体的な圧縮の位置が定められる。用いられる傾斜はスポーツ等の適用毎に異なっても良い。ある衣料を重量挙げやトレーニングに用いる着用者は、トレーニングに使用する1つの衣料に付き異なる圧縮値を求めることもある。
【0077】
本発明のアルゴリズムは動的活動の変化を考慮し、必要な機能を果たすため適切な圧縮を維持することができる。
【0078】
さて、圧縮を要する肢又は体部の1つの寸法から別の寸法への変換に付いて述べる。静的又は傾斜圧縮の何れが要求されるかにも拘わらず、パネル、即ち目的体部又は肢寸法と一致する形状を作らねばならない。他のところで表された体質量の関連データと、肢又は体部に合う要求寸法と同一の寸法整数を用いる体重から質量への計算を考慮に入れることが重要である。
【0079】
本発明はこのファクタを確認し、それを達成する方法を示す。小さくせずに縫い合わされるパネルは、体寸法と同種なもの以外のどんな圧縮値を加えずとも、海水面での肢又は体部に合うだろう。そのときBMIによる寸法補正と、体重/質量比較を決定するアルゴリズムを用いることにより、傾斜覆いされる目的部の全長に沿って傾斜圧縮を引き起こす寸法が決定される。
【0080】
最初の寸法は肢の周囲である(ソースユニット)。減少パネルの所望寸法を演繹する(所望ユニット)。次いで、その計算の結果を更に演繹して、パネルに沿う特定接合点での要求圧縮値を提供する。活動によっては、着用者の使い方の性質も考慮する。また、種々の標高で活動を行う人々に着用される製品等に付いては、標高差も考慮する。
【0081】
このソースユニット(ユニットs)を所望ユニット(ユニットd)に改造する。qをソースユニットで表される数値量、qSIを標準(SI)システムにおける等価量、qを所望ユニットにおける量とする。f=ファクタ(ユニットs)をソースユニットの変換率、f=ファクタ(ユニットd)を所望ユニットの変換率とする。そうすると、次の式が得られる。
【0082】
・f=q・f…数1
【0083】
=q・f/f…数2
【0084】
従って、所望ユニットへの変換はソース量にファクタfを掛けることにより得られる。ここで、
【0085】
f=f/f=ファクタ(ユニットs)/ファクタ(ユニットd)…数3
【0086】
変換関数は独立変数としてソースユニットと所望ユニットを取り、変換が未定義又は不正確なら、変換ファクタfを元に又は0に戻す。次いで、計算が繰り返される。寸法縮小は百分率での減少である。本発明の衣料における縮小のパラメタは、覆おうとする肢又は体部の35%〜15%である。
【0087】
IEEE Transactions on Software Engineering, Vol. 21, no. 8 (August 1995), pp. 651 − 661 において、Novak はソースユニットと目標ユニットが異なる場合のユニット変換と寸法解析を説明している。これは、寸法整数と寸法ベクトルの変換に係わる。
【0088】
体重と質量をBMI計算に対するチェック機構として用いることは決定的に重要である。整数ファクタ1/9.80665を用いることにより、kgでの体重を質量のニュートン力に変換し、布地強度値と性能を算定することができる。布地はニュートンでの特定の「力」特性を提供できるので、布地の特性と効果の間の当該関係の決定を助ける。
【0089】
多くの性能布地は、衣料を構成する布地が働く仕方での利点を提供する。それ等はウィッキング、即ち体に対して一方の側から他方の側への汗の輸送を行う。同じ方法はまた、体からの熱輸送のために使用できる。また、布地を消毒等で衛生的にし抗微生物保護をする。本発明は任意の伸縮性布地を用いて、その圧縮ファクタ(率)を得る。既存の技術では特定の伸性と復元性の布地を用いる。実際、ワープ縫いされた伸縮性布地はワープに沿う伸びが90%〜225%以上である。その伸びから0〜100%の復元となる。ウェフト伸びは0〜200%以上で良く、復元はワープと同じで良い。実際、どんな量の伸び及び復元も布地に、その構造により引き出すことができる。
【0090】
圧縮衣料では、伸びと復元が極めて重要である。体に逆らって伸び、筋肉を支持し且つ循環を助けようとする布地は通常、タイトフィットし、その伸び軸に沿ったある点で停止し、復元が望まれる点に達しなければならない。また、その復元力が重要である。伸び後に伸び前の位置に戻る点まで復元しないか、復元し過ぎる布地で作られる製品は余り快適でない。
【0091】
グレーン(布目:織り目)で切断され、ワープに対する一般の工業標準規格(150〜225%)まで伸びる布地、通常、布地のグレーンで切断され、着用者の身長で縦に伸びる布地を既存技術は用いている。本発明のもののように、布地のグレーンに跨って切断され、ワープ及びウェフト伸びを異なった仕方で用いるパネル及び衣料を用いて製造される既存の衣料もあるが、本発明の以前には、そのような布地仕様を評価し、マーカー(切断マーク)に対して正確に変更及び修正して正確な圧縮を引き出すことはできなかった。
【0092】
衣料がグレーンに跨って切断される場合、理想的なワープ伸びは通常160〜195%又はその辺りであり、その復元能力は10〜20%である。これ等伸びパラメタの平均は伸びがどちらか1方向に10%、復元もどちらか1方向に50%であり、平均が15%である。パターンの問題は、衣料が通常セット設計に切断され、寸法間の格付けの工業標準規格に従って格付けされることである。既知の勾配が小と中及び中と大の間にある。これ等の既存の格付け一定の布地供給に頼っている。
【0093】
本発明の衣料は好ましくは、好適なワープ伸びが160〜195%で、グレーンに跨って切断された布地を用いる。これ等のパネルを同一仕様の他のパネルと縫い合わしても良い。通例必ずしも信頼できないのが伸縮性布地の製造者である。工業標準規格として、何れか一方向に5%許容差は適当と見られている。即ち、サイジングの伸び又は復元方法は10%では誤りであり得る。体の特定点に特定の圧縮値又は圧縮度を加える衣料では、そのような変動が完成品の圧縮ファクタ並びに全有効性に及ぼす影響は大きい。各々がサイジングで10%の変動のある2つ以上のパネルを縫い合わせると、重大な問題が生ずる。このサイジング問題を克服し、圧縮値を不変に留めるため、本発明はアルゴリズムを用いて使用布地の差を計算する。
【0094】
本発明は、ワープ編み又は丸編みを問わず布地の伸びと復元を算定し、要求パネル又は体片の適切なサイジングを演繹するための計算を提供する。マーカーの作成時になされる複雑な計算は、極めて重要である布地の伸び及び復元を算定でき、要求圧縮値を得るのに用いることができるのである。本発明の以前には、布地は衣料の使い方に特に合うように作られねばならず、もしそうでなければ異なる布地で異なる要求条件に合うように圧縮を変えることはできなかった。
【0095】
布地の好適なワープ仕様は平均177.5%(160%+196%÷2=177.5)である。伸びがこの平均より大きい布地を用いるとき、次の計算が用いられる。
【0096】
Sf(用いる布地%)÷Sp(好適な平均%)x π…数4
=−R(サイジング減少%)
従って、
Sf(225)÷Sp(177.5)x3.15=+R%
−R%=1.285x3.14
−R%=4.039(マーカーのパネルサイズ4%減少)
【0097】
布地のワープ伸びが平均177.5%下であれば、次の計算が用いられる。
【0098】
Sf(用いる布地%)÷Sp(好適な平均%)x π…数5
=−R(サイジング%増加)
従って、
Sf(150)÷Sp(177.5)x3.15=R%
+R%=0.845x3.14
+R%=2.65(マーカーのパネルサイズ%増加)
【0099】
パネルサイズの減少又は増加はサイジングの第1の計算後に計算され、布地を要求パネルに切断するために作成される計算機生成マーカーに影響を及ぼす。この減少又は増加は、パネルの横でない縦の縁上の各パネル縁に影響する。パネルは起立体に対して縦に切断されるので、サイジング計算はパネル毎に2倍になる。従って、パネル増大2.65%が縁毎に生じ、そのパネルに対して全増大5.3%になる。
【0100】
パネルを小さくするときも、同じことが起こる。これ等の増大及び減少はCAD,ガーバー、ツカテク又は他の同様のシステム等のコンピュータマーキングシステムを用いると簡単になる。マーカーはまた既存の厚紙パターンから作成することもできるが、適切に増減した一連のパターンが必要になろう。手動でする格付けが能率的であるとも、経済的であるとも思われない。
【0101】
本発明に用いる布地の重量は好ましくは、170〜200gsmである。これ等布地はスウェード/ブラシ加工したものでも、そうでないものでも良く、ライクラ等のエラステインとナイロン又はポリエステルのマイクロファイバを混ぜたものとの混合物で良い。エラストマー混合物におけるエラステインの比は少なくともエラステイン(ライクラ等)18%、好ましくは22%以上であるべきである。1つの衣料内の全てのパネルが同じ材料である必要は無く、本発明の変更例は、固定又は関節点等の異なる機能を果すため異なる重量と含有率のエラステイン組成物を含んでも良い。また、衣料内の様々なパネルを種々の材料で構成し、必要な圧縮を引き出させるようにしても良い。
【0102】
好適な布地は、デニール範囲が40〜120デニールで、ナイロン又はポリエステル又は両者の混合物等の伸縮性材料と混ぜ合わせたライクラ等のエラストマー材料から成るエラストマー材料である。快適さを増すため、スウェード加工した又はしないマイクロファイバ材又は12フィラメント材でも良い。
【0103】
本発明は製品の使い方に応じて、膝及び股関節の種々の関節部を含むことができる。既存技術には、フィッティング性を改善しようとするパネルの適用や衣料の構築が多数ある。標準的な切断方法や布地へのパターン設置方法を用いると、体が曲がったり、伸びたりする部分でギャザリングやフィッティング不良が生ずる。
【0104】
布地のグレーンに関して水平面で切断されたパネルに付き構築された衣料において、本発明は同様のグレーン伸び又は復元性の布地インサートの関節点を用いる。或いはまた、より高い伸び及び復元性を有利に用いて、このフィット不良を低減することができる。フィッティング不良パネルとは、圧縮値がそれ等の部分で要求されるとき失われることを意味する。この克服のために、本発明は、布を布目に跨って異なる角度及び程度に切断することにより伸びと復元が逆になる「角度ワーピング」で切断されたパネルを用いることができる。通常、既存技術では、このフィット不良を低減する仕方で丸編み布地が衣料全体に用いられるが、丸編みは本発明の全機能要求に応ずることはできない。
【0105】
膝及び股関節に関係するこれ等関節点は好ましくは、膝や股関節自体には位置付けられず、その近傍のパネル上に位置付けられ、関節部の周りの伸びと復元を改善している。
【0106】
関節が存在し、且つフィットがピッタリして、適切な圧縮度で機能し続ける亜場合には、本発明の構築方法は股関節及び膝の部分の形状を、減少アルゴリズムを用いてその点のパネルを、フィットを得るための所望量だけ小さくすることにより、考慮できるようにする。異なるバイアスで(吊るすのに用いられる布地が形状によりピッタリとフィットするようにするため作られるバイアスではなく、負荷下の体活動の機能を改善するためのバイアス関節で)切断されるパネルを組み込むことにより、圧縮を特にこれ等の関節点に固定することができ、体と衣料とが均一にフィットできるようにする。
【0107】
圧縮衣料のサイズを含む衣料のサイズに関して既存技術に見られるサイズ格付けの問題は、ランニングの際に機能する筋肉の質量が増大する問題が考慮されていないことである。本発明のサイジングアルゴリズムはこれを考慮する、これは、サイジングの正常な格付け差は通常現在の既知技術には従わないことを意味する。
【0108】
脚の硬直に関しては適切なサイジングを、中長距離ランナー等の、異なる圧縮値を、従って正しいサイジングを演繹するためのアルゴリズムを要する小さいアスリートに対して突き止める必要がある。本発明のアルゴリズムはこれを演繹することができる。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明によるロングスリーブ上体衣料である圧縮衣料の第1の実施態様の前面図である。
【図2】図1の実施態様をショートスリーブ化した第2の実施態様の前面図である。
【図3】本発明のショートスリーブ圧縮衣料である第3の実施態様の前面図である。
【図4】圧縮衣料の第4実施態様の背面図を示す。
【図5】ショートスリーブ圧縮衣料であるもう1つの実施態様の前面図である。
【図6】圧縮衣料のもう1つの実施態様の背面図を示す。
【図7】ロングパンツである圧縮衣料の一実施態様の部分を形成する脚の前面図。
【図8】図7の脚の拡大図を示す。
【図9】図7及び8の圧縮衣料の拡大背面図を示す。
【図10】図7〜9の圧縮衣料の変形の一部である脚の背面図を示す。
【図11】図7〜10の衣料の脚の一部の背面図を示す。
【図12】図7〜10の衣料の脚の一部の前面図を示す。
【図13】ロングパンツである圧縮衣料のもう1つの実施態様の前面図を示す。
【図14】図13の圧縮衣料の背面図である。
【図15】ロングパンツである圧縮衣料のもう1つの実施態様の前面図である。
【図16】ロングパンツである圧縮衣料のもう1つの実施態様の背面図である。
【図17】ショーツである圧縮衣料のもう1つの実施態様の前面図である。
【図18】ショーツである圧縮衣料のもう1つの実施態様の背面図を示す。
【図19】ショーツである圧縮衣料のもう1つの実施態様の背面図を示す。
【図20】圧縮衣料(パンツ)の脚部の周辺の断面図である。
【図21】ロングパンツである圧縮衣料のもう1つの実施態様の側面図である。
【図22】ショートパンツである圧縮衣料のもう1つの実施態様の側面図である。
【図23】一構成において可変圧縮手段をもつショーツである圧縮衣料の実施態様の側面図である。
【図24】もう1つの構成の図23のショーツの側面図である。
【図25】本発明の製造方法のためのBMIインデックスシートである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0110】
本発明の理解を助けるため、添付図面に示す非限定実施態様に付いて述べる。
【0111】
図面を詳細に参照して、図1は、4又は6ニードルフラットベッド縫い2が衣料に沿って解剖学的位置にある、即ち前鋸筋群に沿って位置する本体1を有する衣料10を示す。腋窩の下の部分3は、圧縮度が本体1のものとは異なる又はより高い布地(伸びがより高いエラスタン化合物を含む)を用いている。部分3に用いられるものと同様の布地が、伸び縮みをよりし易くする衣料10の側部に沿って延びるサイドパネル4に用いられている。衣料10の下縁5は、伸張を許容し、且つ側方圧力稜ができないように縁取り(ヘム)されている。手首ヘム6も同様の設計と構造であり、圧力が着用者の手首(図示せず)にかからないようにしている。
【0112】
衣料10のスリーブには、外側パネル7と内側パネル8がある。これ等は衣料本体1と同様の構成及び仕様で良く、また筋肉の自己受容性を異にしても良い。外側パネル7と内側パネル8間の縫合2は筋肉に跨る切断を回避するように設計され、その長さの少なくとも一部が上腕二等筋の稜に沿って延びている。
【0113】
図2は、ショートスリーブである点を除いて図1に示したものと同じ圧縮上着を示す。この図以降、同一部分を示すのに同一参照番号が用いられる。
【0114】
図3はショートスリーブ上着の前面図を示す。パネル13及び14は布地の「アングルワープ」として、即ちこれ等の部分の布地が衣料本体11の布地とは異なって、即ちグレーンに対して角度をもって切断されている。パネル13と14に用いられる衣料本体11の布地とは異なる伸びの布地、又はバイアスして切断される布地間で、縫合12が固定点となっている。外側パネル17は図1及び2における外側パネル7に対応する。内側パネル18は図1及び2における内側パネル8に対応する。
【0115】
図4は、サイドパネル22が下部ヘム19までずっと延びている点を除いて、図1〜3の衣料と類似した構造のショートスリーブ上着の背面図を示す。スリーブ21は縫合12で分離された内側及び外側パネル18、17を含まない。
【0116】
図5では、衣料25はパネル14が前鋸筋群及び外三角筋群の周りにある。
【0117】
図6に示す衣料26はサイドパネル27が腋窩パネル13から腰部23までの広背筋群の側縁を覆い、支持している。
【0118】
図7はロングパンツである圧縮衣料30の一脚28の前面図を示す。図7は、内側パネル31がフラットベッド縫い32を用いて外側パネル29に接合されるかを、及び縫合32がどのように衣料30の解剖学的位置おける前筋膜に解剖学的稜及び床部に沿って適合するかを示す。図7はまた、他の2つの好ましい特徴を示している。ガセットパネル34は着用者の鼠径領域下に位置している。縫合線33がガセットパネル34の側部又は上部に取り付けられ、フロントパネル35をガセットパネル34及び内側パネル31に固定する。縫合線33は鼠径襞に着座することや、浅鼠径腺に当たるのを回避するように位置付けられる(図8参照)。縫合腺32の上部は着用者の脚の内側にある大伏在静脈から離れた位置に位置し、着用者の大腿直筋の稜に位置する位置にある。
【0119】
図8は図7の部分を拡大したものであるが、縫合腺33が回避する着用者の鼠径腺の位置を破線37で示している。
【0120】
図9は衣料30の脚部28の一部の背面図であり、ガセットパネル34がどのように幅広く衣料30の前部から後部に至るかを示している。縫合38は脚部28の後部を下に降り、着用者の大転子39の近傍の着用者の臀筋肉の側方縁上にある。
【0121】
図10は図7〜9の衣料の変形を示す。衣料40では一方の脚部28が示され、縫合線39は着用者の大臀筋の他の側に移動されており、仙骨41の近くの臀筋の付着側にある。
【0122】
図11は図7〜9又は図10の実施態様の後部を示す。図11において、縫合線32は着用者の大腿骨及び半腱様筋(破線輪郭で図示)の長頭の稜に沿って続いている。着用者の膝において、縫合線32は着用者の内側及び側方腓腹筋(破線輪郭で図示)の頭部間で着用者の膝窩上を通り、次いで2つの筋肉44及び45の中心にある筋肉本体上を通っている。
【0123】
図12は図7〜11の左脚28の一部の前面の図を示す。縫合線32は着用者の膝蓋骨44(点線輪郭で図示)の外周の周りを通っている。縫合線も膝蓋骨44から、着用者の脛骨45の側部と着用者の前脛骨筋46(点線輪郭で図示)の縁部との接合部の形成する稜を下方に進む。
【0124】
図13は圧縮衣料のもう1つの実施態様の前面図である。この図では、衣料50は前記実施態様と同様に解剖学的縫い目32を有するのみならず、縫合線33から移転し、膝蓋骨44の周りに支持部を形成する縫合線48を含む。縫合線48はパネルを接合しないが、着用者の筋肉と関節のアンカー支持部を形成するようにパネルに縫い込まれている。
【0125】
図14は衣料50の背面図を示し、着用者の臀筋49及びハムストリング51の部分がどのように縫合線32及び52により支持されるかを明示する。これ等はハムストリング51の支持を生成し、筋肉を所定位置に留め、その膨らみを減少する。
【0126】
図15はロングパンツである圧縮衣料60の更なる実施態様の前面図である。この実施態様では、図14の実施態様とは異なり、長い縫合線48が短い縫合線54で置き換えられる。縫合線54はパネルを接合しないものの、筋肉及び関節の支持を生成し、特に膝蓋骨44を支持するアンカー縫い目として作用する。図13の実施態様の縫合線33は縫合線55で置き換えられている。
【0127】
図16は、図13の実施態様と比べて縫合線56が短く、衣料61の全長を実質的に通らずに着用者のハムストリング51を支持できる衣料61の背面図を示す。衣料61にはスターラップ(あぶみ)57が含まれている。
【0128】
図17は図13の衣料50のショートバーションといえるショーツ62の前面図であり、アンカー縫い32が縫合線48と組み合わさって着用者の大腿直筋上に大きな筋肉支持パネル58を生成している。縫合32は一方の側で着用者の外広筋と他方の側で着用者の内広筋に沿って進む。ここでも、縫合線33はガセット34に結び付き、着用者の鼠径部と当たらないようにしている。
【0129】
図18はショーツ63の背面の図を示す。ショーツ63では、シーム32と縫合線48がパネル59の部分にて着用者のハムストリングを囲繞している。
【0130】
図19は本発明のもう1つの実施態様の背面図を示す。ショーツ64には、縫合線66を用いて衣料64に付加された伸縮性材料の付加パネル65がある。この付加パネル65は、必要部に、且つ必要筋肉群上に圧縮層を付加することにより筋肉群を支持することができる。
【0131】
図20は圧縮衣料71で囲繞された着用者の肢70の断面図であり、通常(従来技術)の縫合シーム72を示す。シーム73(従来技術のように)はより大きな輪郭にするため2度縫い込まれ、サイクリストやランナーのために衣料71の前部での空気力学的最適性状を助けるようにしている。だが、衣料71の目的のため、本発明に従い、縫合線73は、本明細書で図面に関して記載される正確な解剖学的位置となる位置74に移動している。
【0132】
図21は、シーム75で縫い込まれた可変圧縮点パネル76を含む圧縮衣料80を側面図で示している。衣料80はまたスターラップ57を含む。可変圧縮パネル76は衣料80の布地77と類似の伸び及び復元特性の布を含む布地作りで成るようにできるが、異なるアングル(アングルワーピング:アングル曲がり)で切断されたか、又はより高いグレードの圧縮又は伸縮性布地を用いて固定(アンカー)点として作用させることもできる。パネル76の目的は、特に治療又は怪我をした後の着用者のヒップに支持を提供することである。パネル76は現存の布地77上に設置しても良く、また後者に切り込んでも良い。
【0133】
図22は、同じ可変圧縮パネル76を備える、衣料80に類似する圧縮ショーツ81を示す。
【0134】
図23及び24は、図22の実施態様のパネル76並びに可変圧縮パネル78を含むショーツ85の実施態様を示す。パネル78には2つのタブ79が、パネル82に取り付けられるベルクロテープを用いて取り付けられ、パネル78の方が小さくなるようにされる。(用いられるタブ79の数は2つより多くても少なくても良い。)これは、衣料85の張力又は圧縮力を増大する効果があり、この効果は活動後に、又は活動中の怪我を減少する助けとして、特に有用となる。図24は、タブ79が閉じられ、衣料85がよりきつく伸ばされた状態でタブ79がどう見えるかを示している。
【0135】
次に、図25のBMIインデックスシートに付いて述べる。
【0136】
本発明の圧縮衣料は、特に図面に示されているような好適な実施例では、選ばれたワープ(曲がり)及びウェフト(横系)伸び及び復元特性を備えた選定されたエラストマー布地の組み合わせたものであると云うことが当業者には理解されよう。エラストマーワープ及びウェフト伸び及び復元特性は、衣料内の部分に戦略的に配置された適切な圧縮を得るように選ばれる。衣料パネルは、特定のパネルが覆う又は包む所定の体部、外肢、躯幹又は胴に付いて設計される。パネルデザインは、パネルが包む体部と同様に成形される。特定の筋肉及び/又は筋肉群の囲みは寸法が計算され、囲まれた筋肉、筋肉群又は体部の特定設計圧縮が発生される。本発明は、BMI(体質量インデックス)を用いて計算される、従ってBMIアルゴリズムと呼ばれるアルゴリズムサイジングシステムを用い、これがパネル寸法計算及び設計進展において考慮される。
【0137】
好適な実施態様において、このように技術的に設計されたパネルが特定のアングルで縫い合わされ、各パネルが体部、外肢、躯幹、筋肉及び/又は筋肉群の囲みを形成するようにされる。パネルの縫い合わせは垂直方向に、又は垂直方向に対して変化して、特定の筋肉又は筋肉群を横断することなく行われ、衣料内に囲まれた体の筋肉構造の効果とエネルギーの低下を回避する。パネルは主としてフラットロック(扁平)縫いで縫われが、衣料の分割された部分のパネル内に設計された圧縮度でパネルが機能し得るようにする、同じ性能の固定縫合する他の非貫入性縫いを用いて縫い合わせても良い。
【0138】
筋肉ラッピング(包囲)は衣料の設計に重要であり、垂直性又は垂直性の変型に反するように設計されるべきでない。この垂直性の変型は、筋肉又は筋肉群を横断しないように2つ以上のパネルを縫い合わせる衣料の部分として定義される。筋肉、腱又は靭帯をくるむ、覆う又は包むため、何れかの方向に曲がっても南北方法をとる。
【0139】
衣料は改変設計において、アンカーとして役立つ他の布地片を組み入れることができる。他の布地片はまた、図7〜24に図示のもののように、下体衣料の構築に用いられる股当て片にみられるような特定の圧縮を要しない衣料設計の非重要部に設置することもできる。
【0140】
衣料は静的及び/又は傾斜圧縮を含み、衣料の全機能を達成するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0141】
本発明の衣料は広範囲のスポーツ及び活動に亘って、エリートの及びリクリエーションとしてのアスリートに強化された性能と回復をもたらすことができる。本発明の衣料は航空機飛行での重大な静脈血栓症の回避、またジェット機旅行による疲れの回避軽減を助けるであろう。
【0142】
本衣料は酸素の循環及び流れを高め、乳酸の蓄積を低下し、体温の制御を助け、筋肉の振動を軽減するだろう。
【0143】
本発明の方法は多種の体形に対して正確な圧縮の印加を可能にする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筋肉稜を含む体部を覆うための圧縮衣料であって、該衣料は第1の伸縮性材料パネルとこれにシームで接合する第2の伸縮性材料パネルとを有し、該シームの少なくとも一部が筋肉稜の少なくとも一部に対応するようにして成る圧縮衣料。
【請求項2】
シームの実質部が衣料の着用時に垂直である請求項1の圧縮衣料。
【請求項3】
第1又は第2パネルが実質的に筋肉群を画成して成る請求項1又は2の圧縮衣料。
【請求項4】
衣料が上半身衣料であり、筋肉稜が次のもの、即ち
a)前鋸筋群の側縁
b)前鋸及び外三角筋群の側縁
c)広背筋群の側縁
d)上腕二頭筋の稜
から選ばれたものである請求項1〜3の何れか1つの圧縮衣料。
【請求項5】
第1又は第2パネルが
a)前鋸筋群
b)前鋸及び外三角筋群
c)広背筋群
d)上腕二頭筋の一部
から選ばれた筋肉群を実質的に画成して成る請求項3の圧縮衣料。
【請求項6】
衣料が下半身衣料であり、筋肉稜が次のもの、即ち
a)大腿直筋の長頭と半腿様筋群間の稜
b)大転子近傍の大臀筋側縁
c)仙骨近傍の大臀筋側縁
d)内外腓腹筋の頭間の膝窩筋膜上の区域
e)外広筋の稜及び中広筋の稜
から選ばれたものである請求項1〜3の何れか1つの圧縮衣料。
【請求項7】
第1又は第2パネルが
a)前脛骨筋群
b)ハムストリング腱筋群
c)大臀筋
から選ばれた筋肉群を画成して成る請求項3の圧縮衣料。
【請求項8】
シームが次のもの、即ち
a)上前腸骨棘
b)大伏在静脈
c)細鼠径腺
d)小伏在静脈
e)卵円窩
の何れか1つを回避するようにして成る請求項6又は7の圧縮衣料。
【請求項9】
シームがステッチドシームである請求項1〜8の何れか1つの圧縮衣料。
【請求項10】
シームがフラットステッチドシームである請求項9の圧縮衣料。
【請求項11】
シームが4または6ニードル工程を用いたフラットステッチドシームである請求項10の圧縮衣料。
【請求項12】
パネルを接合せずにアンカー点を提供する縫合線を含んで成る請求項1〜11の何れか1つの圧縮衣料。
【請求項13】
圧縮荷重5mmHg〜40mmHgをもたらす請求項1〜12の何れか1つの圧縮衣料。
【請求項14】
圧縮荷重が5mmHg〜25mmHgである請求項13の圧縮衣料。
【請求項15】
第1又は第2パネルの一部内又は上に可変圧縮布地のパネルを含んで成る請求項1〜14の何れか1つの圧縮衣料。
【請求項16】
第1又は第2パネル又は第3パネルの圧縮を増大する手段を含んで成る請求項1〜15の何れか1つの圧縮衣料。
【請求項17】
夫々第1、第2又は第3パネルの一方の側に取り付けられ、且つ第1、第2又は第3パネルの他方の側に着脱自在に取り付け可能なタブを含んで成る請求項16の圧縮衣料。
【請求項18】
タブを複数含んで成る請求項17の圧縮衣料。
【請求項19】
静的圧縮が可能な請求項1〜18の何れか1つの圧縮衣料。
【請求項20】
傾斜圧縮が可能な請求項1〜19の何れか1つの圧縮衣料。
【請求項21】
前記材料がワープストレッチ160%〜195%の布地であり、布地グレーンに跨って切断される請求項1〜20の何れか1つの圧縮衣料。
【請求項22】
ワープストレッチが平均177.5%である請求項21の圧縮衣料。
【請求項23】
前記材料がデニール範囲40〜120のエラストマー材料をナイロン、ポリエステル又はナイロンとポリエステルの混合物と組み合わせたものである請求項1〜22の何れか1つの圧縮衣料。
【請求項24】
前記材料がマイクロファイバ又は12フィラメント材料である請求項23の圧縮衣料。
【請求項25】
少なくとも1つのパネルが材料のワープに対して約45°傾斜した材料から成る請求項1〜24の何れか1つの圧縮衣料。
【請求項26】
体部を覆うための圧縮衣料であって、該衣料は第1の伸縮性材料パネルとこれにシームで接合する第2の伸縮性材料パネルと第1又は第2パネルの一部内又は上の第3伸縮性材料パネルとを有し、上記衣料が第3パネルの圧縮を増大する手段を含んで成る圧縮衣料。
【請求項27】
第3パネルの一方の側に取り付けられ、且つ第3パネルの他方の側に着脱自在に取り付け可能なタブを含んで成る請求項26の圧縮衣料。
【請求項28】
タブを複数含んで成る請求項27の圧縮衣料。
【請求項29】
体部を覆うための圧縮衣料を製造する方法であって、次の工程、即ち
a)第1のパネルを体部に似せて切断する
b)体質量インデックスに基づくアルゴリズムを用いて、体部に対して選ばれた静的又は傾斜圧縮を生成するのに適した第1のパネルのサイズを計算する
c)第1のパネルのサイズを計算されたサイズに従って調整する
を含んで成る方法。
【請求項30】
アルゴリズムが本明細書で説明のものから選ばれる請求項25(29)の圧縮衣料。
【請求項31】
図1〜24の何れか1つに付いて本明細書に記載の圧縮衣料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2012−31564(P2012−31564A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−225941(P2011−225941)
【出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【分割の表示】特願2007−532725(P2007−532725)の分割
【原出願日】平成17年9月23日(2005.9.23)
【出願人】(508212635)スキンズ・キャピタル・プロプライエタリー・リミテッド (1)
【Fターム(参考)】