説明

圧縮袋詰め方法、圧縮袋詰め装置及び圧縮袋詰め用袋

【課題】復元膨張を抑えながら圧縮状態のまま袋体に包装用容器を袋詰めすることができるようにする。
【解決手段】袋開口部10近傍に複数本の紐部材20を備えた袋体8を、その袋体形状を規制する規制枠6内に収容し、この袋体8内に圧縮する包装用容器Wを充填し、前記袋開口部10からさらに奥へ移動可能なプランジャ52を前進移動させて前記袋体8内の包装用容器Wを規制枠6にて規制しながら加圧圧縮し、前記プランジャ52による加圧状態を維持したまま、プランジャ52の前記包装用容器Wの加圧面52aに形成した溝開口部86aが溝奥部86bより狭く形成された複数条の紐通し溝86に前記紐部材20を挿通し、この各紐部材20によって加圧圧縮された前記包装用容器Wを固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂などで形成されたトレー、食品容器、ペットボトルなどの包装用容器を圧縮により減容させ、袋詰めするという作業を行うに際し、好適に採用することができる圧縮袋詰め方法、圧縮袋詰め装置及び圧縮袋詰め用袋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
包装用容器は、廃棄やリサイクル等するに際し、各店舗などで回収されたのち、これをリサイクルする工場へ移送させる必要がある。しかしながら、これらの容器、特に発泡させた包装用容器は嵩高となり易く、輸送効率が著しく悪くなってしまう。そのために減容した状態で袋詰めすることが必要とされている。
減容方法には、減容液を用いた溶解方法、破砕装置を用いた粉砕方法、プレスを用いた圧縮方法等があるが、このうち圧縮方法は、ランニングコスト性や装置メンテナンス性で優れているとされる。この圧縮方法の1つとして、廃プラスチック容器を圧縮し、この圧縮後の減容廃プラスチック容器を押圧板で押して圧縮位置から袋の保持位置まで移動させ、そのまま押圧板で袋内へ押しこみ、押圧板を退避させた後に袋口を絞り、袋口のまわりに粘着テープを巻き付けて袋口を閉鎖する方法が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−272614号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来の圧縮方法では、減容廃プラスチック容器を押圧板で圧縮位置から袋内まで押動させて圧縮するだけで、加圧状態を維持する手段がなく、圧縮後に袋体を閉口する際に、減容廃プラスチック容器の復元膨張が発生して作業がし難い。また、袋内に収納する減容廃プラスチック容器量を多くすることも困難になっている。しかも、袋の形状が一定せず、荷姿が悪くなるため、搬送用のトラックへの積載効率が悪くなるばかりか、荷崩れを起こす原因ともなる。
【0005】
そこで、本発明は、圧縮された廃プラスチック容器を収納した袋体を閉口する際の作業性を改善すると共に、圧縮率を向上して袋体内に収納される廃プラスチック容器量を多くし、荷姿が良く、トラックへの積載効率を向上するための圧縮袋詰め方法及び圧縮袋詰め装置並びに圧縮袋詰め用袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記目的を達成するために、プランジャで袋体内の包装用容器を袋体自体を規制枠で規制しながら加圧圧縮し、かつ加圧状態を維持したまま袋開口部から前記圧縮した容器が出ないように固定することにより、包装用容器の復元膨張を抑えながら袋詰めするという手間を改善し、かつより圧縮率を上げることができるようにした圧縮袋詰め方法とする。
【0007】
具体的には、本発明の圧縮袋詰め方法は、第1に、袋開口部近傍に複数本の紐部材を備えた袋体を、その袋体形状を規制する規制枠内に収容し、この袋体内に圧縮する包装用容器を充填し、前記袋開口部からさらに奥へ移動可能なプランジャを前進移動させて前記袋体内の包装用容器を規制枠にて規制しながら加圧圧縮し、前記プランジャによる加圧状態を維持したまま、プランジャの前記包装用容器の加圧面に形成した溝開口部が溝奥部より狭く形成された複数条の紐通し溝に前記紐部材を挿通し、この各紐部材によって加圧圧縮された前記包装用容器を固定することを特徴とする。
【0008】
本発明の圧縮袋詰め方法は、第2に、前記袋体内へ包装用容器を充填するために前記プランジャを充填案内筒で案内し、この充填案内筒へ供給手段で包装用容器を搬送し、この供給手段と前記充填案内筒の容器供給口との接続部での前記包装用容器のカミ込みをカミ込み防止手段で防止することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、前記目的を達成するために、充填案内筒で袋体内に落下供給された包装用容器を袋体自体を規制枠で規制しながらプランジャで加圧圧縮し、かつ加圧状態を維持したまま袋開口部から前記圧縮した容器が出ないように固定することにより、包装用容器の復元膨張を抑えながら袋詰めするという手間を改善し、かつより圧縮率を上げることができるようにした圧縮袋詰め装置とする。
【0010】
具体的には、本発明の圧縮袋詰め装置は、第1に、袋開口部近傍に複数本の紐部材を備えた袋体と、この袋体を収容してその袋体形状を規制する規制枠と、前記袋体内に包装用容器を落下供給する充填案内筒と、この充填案内筒内に昇降可能に設けられていて前記袋開口部まで下降し、さらに前記袋体内まで移動して包装用容器を加圧して圧縮可能なプランジャとを備えており、
前記プランジャはその下端の加圧面に、前記袋体内の包装用容器を規制枠にて規制しながら加圧圧縮した状態で前記複数本の紐部材を挿通可能な紐通し溝を設けており、この紐通し溝は溝開口部が溝奥部より狭く形成されていることを特徴とする。
【0011】
本発明の圧縮袋詰め装置は、第2に、前記プランジャを上昇させたときに前記充填案内筒の容器供給口から包装用容器を供給する供給手段と、この供給手段から前記充填案内筒の容器供給口との接続部に前記包装用容器のカミ込みを防止するカミ込み防止手段とを備えていることを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明は、前記目的を達成するために、4面の周壁と袋底とを備えて1面に袋開口部を形成した袋体に、対峙辺間で袋開口部を横切る紐部材を固定することにより、包装用容器を復元膨張を抑えながら袋詰めしても荷姿が良く、トラックへの積載効率を向上できるようにした圧縮袋詰め用袋とする。
【0013】
具体的には、本発明の圧縮袋詰め用袋は、4面の周壁と袋底とを備え、1面に袋開口部を形成した袋体において、周壁の前記袋開口部近傍の一辺に複数本の紐部材を設けるとともに、これと対峙する周壁の一辺に、前記袋開口部を横切る姿勢にて前記紐部材を固定するための紐連結部を設けていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る圧縮袋詰め方法によれば、包装用容器を復元膨張を抑えながら袋詰めする作業をより効率良くかつ圧縮率を上げて行うことができる。
本発明に係る圧縮袋詰め装置によれば、包装用容器を復元膨張を抑えながら袋詰めする作業をより効率良くかつ圧縮率を上げて行うことができる。
本発明に係る圧縮袋詰め用袋によれば、包装用容器を復元膨張を抑えながら作業効率良く、圧縮率を上げて袋詰めするのに適しており、袋体の形状が一定して荷姿が良く、トラックへの積載効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態の圧縮袋詰め装置及び袋の要部並びに圧縮袋詰め方法を説明する説明図である。
【図2】圧縮袋詰め装置の正面図である。
【図3】圧縮袋詰め装置の側面図である。
【図4】図3のX−X線断面図である。
【図5】袋の斜視図である。
【図6】規制枠の側面図である。
【図7】規制枠の正面図である。
【図8】規制枠の平面図である。
【図9】扉ロック機構の動作説明図である。
【図10】プランジャの紐通し溝の拡大正面図である。
【図11】プランジャの紐通し溝の第1変形例を示す拡大正面図である。
【図12】プランジャの紐通し溝の第2変形例を示す拡大正面図である。
【図13】カミ込み防止手段の変形例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1乃至図10は、包装用容器を圧縮して減容容器(ともに符号Wで示す。)にした状態で袋詰めする圧縮袋詰め装置1と、この圧縮袋詰め装置1に直接使用される袋5及び規制枠6を備えた圧縮収容器2を示している。
図1乃至図4において、包装用容器の圧縮袋詰め装置1は、圧縮収容器2を載置する受け台50と、圧縮収容器2内へ包装用容器(圧縮後は圧縮体)Wを供給する充填案内筒51と、この充填案内筒51内に設けられたプランジャ52とを有している。
【0017】
なお、本実施形態では、この圧縮袋詰め装置1の設置された床面Fに対して装置下方(充填案内筒51の真下)を通過する状態でレール55が敷設され、このレール55に沿って台車56を走行させることができるようにしてある。そして、この台車56上に圧縮収容器2を積載(規制枠6を固定)して圧縮袋詰め装置1に搬入したり搬出したりするものとしてある。
【0018】
受け台50は、充填案内筒51の下方に設置されており、昇降駆動部57によって昇降可能とされている。昇降駆動部57は、例えば空気圧や油圧等の流体圧アクチュエータによるジャッキや、流体圧アクチュエータ又は電動モータを駆動源としたパンタグラフ機構、送りネジ機構などにより構成されている。
充填案内筒51に対する圧縮収容器2の搬入位置には、図7及び図8に示したように、台車56を検出する搬入検知センサー58が設けられており、この搬入検知センサー58が台車56を検出しているときだけ、昇降駆動部57が動作可能となるように(即ち、受台50が昇降可能となるように)回路構成されている。この搬入検知センサー58は例えば近接スイッチなどの接触型センサーでもよいし、光電管スイッチなどの非接触型センサーでもよいが、設置環境や検出動作の確実性などの観点からは、接触型センサーとするのが好適である。
【0019】
図2、図7及び図8においては、搬入検知センサー58に接触型センサーを採用してあり、台車56の側面(レール55と平行する外面)に対して搬入検知センサー58の可動検出子を蹴るための被検出片59を設けてある。
本実施形態では、前記したように圧縮収容器2の規制枠6が台車56と一体化され、台車56と一緒に装置下方へ搬入される構成としてあるので、受け台50は、その上方に停車した台車56の底を押し上げて、この台車56ごと、圧縮収容器2を昇降させる構造としてある。
【0020】
なお、台車56の天板(圧縮収容器2を載せる面)に、圧縮収容器2は支持できるが、その内側に受け台50が昇降可能となるように貫通口を形成しておき、受け台50を上昇させる場合に、台車56に設けた貫通口を通り抜けて上昇させ、受け台50で直接、圧縮収容器2を支持させるようにしてもよい(台車56は昇降させない構造とする)。
図2乃至図4において、前記充填案内筒51は、複数本(4本)の支柱60によって櫓状に立設状態で設けられた機枠61により、筒孔が上下方向を向くように縦型に固定されたものであって、その筒孔内を介して圧縮収容器2の袋5内へ包装用容器Wを落下供給するようになっている。筒孔は、袋5の袋開口部10よりやや小さい開口形状及び開口大きさとされている。
【0021】
充填案内筒51の上下中途部には容器供給口63が形成され、この容器供給口63に対して、包装用容器Wを供給する供給手段64が接続されている。また、この供給手段64と容器供給口63との接続部にはカミ込み防止手段65が設けられている。
供給手段64は、例えばベルトコンベアなどであって、包装用容器Wを充填案内筒51内へ搬入可能となっている。なお、必ずしも搬送のための機械的な駆動が必要なわけではなく、単なるシュートとしたり、エヤーシュートを採用したりすることができる。
【0022】
カミ込み防止手段65は、供給手段64が包装用容器Wの供給を停止しているときに、容器供給口63の近傍位置に存在する包装用容器W、容器供給口63に一部が突っ込んだ包装用容器W等のカミ込みを防止するためのものである。
即ち、容器供給口63近傍に包装用容器Wが残っていると、プランジャ52が下降したときに、包装用容器Wがプランジャ52の上に載ったり、又はプランジャ52と充填案内筒51との間にカミ込んだりすることがあり、そのような可能性のある包装用容器Wをエ
ヤーで排除してカミ込みを防止する。
【0023】
本実施形態では、容器供給口63の外側(充填案内筒51の外面側)と供給手段64の搬送終端との境界部分に対し、一端部を閉塞したパイプ材66を供給手段64の搬送面より低位置となる状態で水平に保持させるようにしてある。パイプ材66には、その長手方向に沿って所定ピッチで供給手段64へ向けたエヤー噴射孔を形成させてあり、閉塞していない方の端部からエヤーを供給するものとしてある。
【0024】
前記カミ込み防止手段65は、パイプ材66に対してエヤーを供給することにより、各エヤー噴射孔から供給手段64へ向けてエヤーが勢いよく噴出し、容器供給口63から遠ざかる方向へ包装用容器Wを排除することができる。
プランジャ52は、平面視した状態で充填案内筒51の筒内を略満たす大きさを有しており、充填案内筒51の内面との間で包装用容器Wが挟まったり素通りしたりすることはないものとされている。このプランジャ52の下面が、圧縮収容器2の袋5内に侵入して充填された包装用容器Wを加圧するための容器加圧面52aとされている。
【0025】
プランジャ52の上部には梁部材69が設けられており、この梁部材69の両端部は、充填案内筒51を貫通して両外方へ突出している。また、この梁部材69の両端部にはそれぞれ、ブラケット部材70が延長状に連結されている。梁部材69においてプランジャ52の片側で突出する部分、及びこの突出部分に連結された一方のブラケット部材70により、アーム71が形成されている。即ち、プランジャ52には、その両側へ突出する一対のアーム71、71が設けられていることになる。
【0026】
ブラケット部材70の先端部にはスライダー73が設けられており、機枠61には、支柱60に沿って垂直に立設されたガイドバー74が設けられており、このガイドバー74にスライダー73が上下移動自在に案内され、充填案内筒51内でのプランジャ52の昇降が案内されている。
前記充填案内筒51には、アーム71(梁部材69の両端部)が上下動するのを許容させるために、プランジャ52の昇降ストロークに対応させてスリット76が形成されている。また、このスリット76から包装用容器Wが漏れ出ることがないようにするため、スリット76の両側から柔軟性のあるヒレ状に張り出して、アーム71の貫通部分以外を閉鎖するようになるカバー材77が取り付けられている。
【0027】
前記プランジャ52は、左右アーム71(ブラケット部材70)にロッド端を連結させて設けられた左右のエヤーシリンダ80により昇降可能となっている。
このエヤーシリンダ80は、下部が支柱60を取り付けている台部材に固定され、前記受け台50及び充填案内筒51の側方に配置されていて、プランジャ52を引き下げ下降させるようになっている。
【0028】
この左右各エヤーシリンダ80は、プランジャ52の上側に配置されたものでないので、圧縮袋詰め装置1の設置高さを低くし、支柱60間に配置されていて、機枠61内に立設されているので、設置面積もコンパクトにしている。
プランジャ52の昇降ストロークは、上は容器供給口63を超えた上方位置となり、下は充填案内筒51の下端よりプランジャ52の下部が下方突出するようになる位置となるように決められている。
【0029】
即ち、プランジャ52が容器供給口63を超えた上方位置まで上昇してから、容器供給口63から充填案内筒51内に包装用容器Wが供給され、その後、プランジャ52がその下部を充填案内筒51の下端より下方へ突出させる位置まで下降することにより、充填案内筒51の下方に設置された圧縮収容器2内で包装用容器Wを加圧し、この加圧により圧縮するようになっている。
【0030】
なお、本実施形態では、プランジャ52の昇降駆動にエヤーシリンダ80を採用していることから、エヤーシリンダ80の排出エヤーをカミ込み防止手段65のパイプ材66へ供給するエヤー配管82を設けてあり、プランジャ52の下降初期にエヤーシリンダ80から排出されるエヤーでカミ込みそうな包装用容器Wを容器供給口63から排除している。
【0031】
プランジャ52の下部、更に言えば、プランジャ52が充填案内筒51内を下降してそ
の下端部より下方突出するようになる部分に、後述する袋5の紐部材20を差し通すための紐通し手段85が設けられている。
この紐通し手段85は、プランジャ52の容器加圧面52aを横切りかつ容器加圧面52aから下方に開放された複数条の紐通し溝86で形成されている。各紐通し溝86は、図10に示すように、正面視略逆台形状であって、溝奥部86bから溝開口部86aまで幅が次第に狭く形成されており、溝開口部86aの溝奥部86bと接続する部分は末細まりの傾斜状の案内面86cとなっている。
【0032】
各紐通し溝86は溝開口部86aが溝奥部86bより幅狭に形成されているので、加圧するときに包装用容器Wが入り難く、溝奥部86bが溝開口部86aより幅広に形成されているので、溝長手方向に紐部材20が通り易くなっている。
紐通し溝86は、圧縮収容器2内に充填された包装用容器Wをプランジャ52が所定の下降位置として加圧した状態となっているときに、袋5の袋開口部10よりも高い位置に紐通し溝86の少なくとも溝奥部86bが外側方に露出するように、溝の深さを決めて形成されている。
【0033】
即ち、プランジャ52により袋5内の包装用容器Wを加圧した状態のままで、この紐通し溝86の溝開口部86aが袋開口部10を超えた位置で袋開口部10を横切る姿勢となるので、露出している溝奥部86bに袋開口部10に備えられた紐部材20を差し通すことができ、これにより紐部材20による袋5の袋開口部10の閉鎖が可能になる。
前記圧縮収容器2について説明する。この圧縮収容器2は、減容容器を収容する袋5(図1、5参照)と、この袋5を収容して包装用容器Wを圧縮する際にその袋体形状を規制する規制枠6(図6〜図9参照)とを具備している。
【0034】
袋5は布、プラスチック又は紙等で形成され、好ましくは、ポリエチレンやポリプロピレン等の丈夫な化学繊維で編まれたシートで製作される、いわゆるフレコンバッグ(Flexible Containers Bag)であり、長方形の角筒状の袋体8を有し、この袋体8は四角筒を形成する4面の周壁(8A〜8D)と、四角筒の一端側の袋底9とを備え、袋底9と反対側の筒他端側の面に袋開口部10が形成されている。
【0035】
袋体8は袋開口部10が長方形(例えば、520mm×600mm)であって、袋開口部10を開口させた形体にしたときある程度の保形性を有し、荷姿にしたとき、長方体形状であるので密接して並べかつ上下複数段に積み重ねることができ、柔軟性のある材料で形成されているので、未使用時は折り畳みが可能になっている。
袋体8の袋開口部10を形成する部分は、その外周部のうち1組の対峙する2辺がそれぞれ紐出し上縁部15及び孔開き上縁部16として設けられている。また袋開口部10における他の1組の対峙する2辺、即ち、両上縁部15、16の相互間に配置され、かつ袋開口部10を挟んで対向した配置となる外周部は、いずれも閉鎖上縁部17、18として設けられている。
【0036】
これら各上縁部15〜18の相互隣接位置(袋開口部10の四隅)には袋体8の深さ方向へ所定長さの切れ目が入れられており、これによって個々の上縁部15〜18は分断されて、袋体8に対して折曲(揺動)自在なフラップ15a〜18aを含んで形成されたものとなっている。切れ目の長さは、各上縁部15〜18がフラップ15a〜18aとして折れ曲げられたときに、袋開口部10を閉鎖可能となる寸法(対向辺へ届く寸法)となるようにしてある。
【0037】
本実施形態では、孔開き上縁部16に設けられるフラップ16aの突出寸法を、他のフラップ15a、17a、18aに比して半分程度に形成させてある。
なお、各上縁部15〜18は、袋体8において袋開口部10を形成する上周部近傍を言うものであって、フラップ15a〜18aを形成している部分だけを言うものではない。そもそも、各上縁部15〜18の隣接位置(袋開口部10の四隅)に切れ目が入れられること自体、限定されるものではない。
【0038】
紐出し上縁部15には、袋開口部10を横断して対辺側へ届く長さの紐部材20が延出されている。紐部材20はプランジャ52の容器加圧面52aの複数条の紐通し溝86に対応して複数本設けられており、紐部材20の基端は、紐出し上縁部15が袋体8に対し
てフラップ15aとして折曲する支点位置付近としてある。
そのため、紐出し上縁部15で袋開口部10を閉鎖する前の段階で、紐部材20を袋開口部10上へ引き出すようにすることが可能である。またこのとき紐部材20の基端側を、袋開口部10の開口周部(紐出し上縁部15におけるフラップ15aの折曲支点位置)に沿わせて保持できる。
【0039】
紐部材20は、3本設けているが、2本或いは4本以上でもよく、プラスチックや布などの可撓性を有しかつ引っ張り強度に優れた素材によって形成されている。この紐部材20の先端部の紐連結部21には、袋開口部10上へ引き出したときに袋開口部10内に向く面に、面ファスナの雄部材が設けられている。
孔開き上縁部16には、紐部材20を刺し通すための挿入孔23が設けられている。挿入孔23の配置及び形成数は、紐出し上縁部15に設けられる紐部材20の配置及び本数に対応させてある。
【0040】
前記挿入孔23は、孔開き上縁部16が袋体8に対してフラップ16aとして折曲する支点位置を境に、フラップ16a側に設けてもよいし袋体8側に設けてもよい。本実施形態では、フラップ16a側とし、かつ支点位置に近接させる配置とすることで、この挿入孔23へ通した紐部材20を下方へ引っ張ることができ、袋開口部10の開口周部に沿わせて保持できるものとしてある。
【0041】
袋体8の袋外面のうち、挿入孔23の下部となる位置には、この挿入孔23内を通って引き出された紐部材20の紐連結部21(面ファスナの雄部材)を固定する紐固定部24が設けられている。紐部材20の紐連結部21が面ファスナの雄部材とされる場合であれば、この紐固定部24は面ファスナの雌部材で形成される。当然に、紐部材20の紐連結部21が面ファスナの雌部材とされる場合であれば、この紐固定部24は面ファスナの雄部材で形成される。
【0042】
このようなことから、紐部材20の紐連結部21と紐固定部24とは、係合と離脱とを何度でも繰り返し行うことができ、また係合時には、圧縮した容器の復元力を抑えて確実で強固な係合状態が得られる。
閉鎖上縁部17、18は、前記したように、それぞれフラップ17a、18aとして折曲されたときに袋開口部10を閉鎖可能な大きさで形成されている。一方の閉鎖上縁部17ではその外面に対して外向き結合部材26が設けられ、他方の閉鎖上縁部18にはその内面に対して前記外向き結合部材26と結合可能となる内向き結合部材25が設けられている。
【0043】
外向き結合部材26と内向き結合部材25とは、一方を面ファスナの雄部材とし他方を雌部材とすればよい。なお、図例では、閉鎖上縁部17が袋体8に対してフラップ17aとして折曲する支点位置に近接させて外向き結合部材26を配置し、閉鎖上縁部18の先端位置に近接させて内向き結合部材25を配置してある。
前記フラップ15a、16aにも内外向き結合部材25、26を設けてもよい。その場合、フラップ16aは挿入孔23の近傍に外向き結合部材26を設け、フラップ15aの先端近傍に内向き結合部材25を設けることが好ましい。
【0044】
なお、袋5はフラップ15a、16a、17a、18aを設けて袋開口部10をより確実に閉鎖することが好ましいが、フラップ15a、16aを割愛したり、全フラップ15a、16a、17a、18aを割愛して、袋開口部10を複数本の紐部材20のみで閉鎖固定することも可能である。
図1、図6乃至図9に示すように、規制枠6は袋5の袋体8を収容保持するとともに、袋体8内で包装用容器Wを圧縮するときにその圧をバックアップして、袋体8の形状が膨張したり変形したりすることがないように規制するものである。
【0045】
規制枠6は袋体8の4面の周壁(8A〜8D)に対応してその周囲を取り囲むようにして4つの周壁11A〜11Dを有し、これら周壁11A〜11Dの上端側に収容した袋体8の袋開口部10を上方へ開放するための長方形の上部開放口を形成している。
規制枠6は金属、プラスチック、木材等で形成されており、規制枠6の容量を袋体8の容量として十分に活用できるように、袋体8の外周面に適合嵌合する形状となっている。
【0046】
この規制枠6は台車56の上に固定されている。規制枠6には、周壁11A〜11Dの下端側内方を閉塞するようにして底部12が設けられているが、この底部12の下部が台車56の天板でバックアップされ、二重構造を形成するようになっている。なお、規制枠6の底部12を台車56の天板で形成することも可能である。
前記周壁11A〜11Dのうち相隣関係にある2面の周壁11A、11Cが、それぞれ蝶番30、31を介して他の周壁11B、11Dと各別に連結されており、箱内外を側方へ開閉自在な状態に設けられている。
【0047】
これら開閉自在とされた周壁11A、11Cは、互いに離合する縦辺部へ向けた配置で一方の周壁11Cに設けられた扉ロック機構32によって係合離脱自在とされており、周壁11A、11Cを閉じた状態がこの扉ロック機構32の係合状態で保持されるようになっている。
この扉ロック機構32は、図9に示すように、水平方向に延びる操作レバー33を枢軸34の周りで手前側(図9下方)へ引き出すように揺動させたとき、この操作レバー33と一体で揺動するアーム35を介して、リンク36に連結されたフック37が他方の周壁11Aに対する係脱動作を生じるような構造となっている。
【0048】
なお、操作レバー33は規制枠6(台車56)の側方で立つ操作者にとって操作しやすい高さで1本だけ設けられているが、枢軸34は操作レバー33の上方及び下方へ延出され、その上下両端にアーム35、リンク36及びフック37が設けられている。そのため、操作レバー33の操作によって上下2カ所のフック37が周壁11Aに対する係脱動作を同時に行うようになり、係合状態では周壁11Aも反りや撓みを防止して、袋体8のはみ出しなどを阻止できるようになっている。
【0049】
規制枠6の周壁の1つ(図例では周壁11B)には、箱内外に貫通しかつ上方へ開放した開口38が形成されている。この開口38は、規制枠6内へ袋体8を収容させたときに、袋5に設けられた紐固定部24を開口38内に収めて外方へ晒すことができるように、紐固定部24の配置及び形成数に対応させて開口してある。
この開口38には、上端を周壁11Bの外方へ向けて揺動させるようにして開閉自在となるカバー39が、下部ヒンジ40を介して設けられている。カバー39にはその左右両側縁部に対して一対のカバーロック機構42が設けられており、これらのカバーロック機構42によって開口38を閉じた状態が強固に保持されるようになっている。
【0050】
即ち、カバー39が閉じられ、カバーロック機構42によって係合された状態では、規制枠6内に収容された袋5内で包装用容器Wを圧縮するときに、開口38に対応する部分で作用する圧をカバー39でバックアップできることになる。
このカバーロック機構42は、前記した扉ロック機構32(図9参照)とほぼ同様な機構を有したものであって、図7及び図8に示すように、水平方向に延びる操作レバー43を手前側(図8右方)へ引き出すように揺動させたとき、この操作レバー43に連動するフックが、周壁11Bの開口38の側方に設けられたフック受け突起44に対して係脱動作を生じるようになっている。
【0051】
本実施形態の規制枠6では、その他の付加構造として、1組の対向する周壁11C、11Dに、袋5の袋開口部10まわりの閉鎖上縁部17、18を挟持させることのできるクランプ45を設けている。クランプ45は、各周壁11C、11Dごとに一対(2個)設けてある。
これらクランプ45には、四節リンクによるトグル機構を採用してあり、操作レバー46を上下揺動することで、クランプ端47が周壁11C、11Dを押圧する状態と離反する状態とに切り替わるようになっている。
【0052】
このようなクランプ45を設けてあるため、規制枠6に対して袋体8を収容したときに規制枠6に対する袋開口部10の位置固定ができるので、袋体8内へ包装用容器Wを詰めるときや袋体8内の包装用容器Wを圧縮するときに、袋開口部10が規制枠6内へ押し込められてしまうことを防止できる。
次に、前記圧縮袋詰め装置1における包装用容器の袋詰め方法を説明する。
【0053】
まず、機枠61の外方に停車させた台車56上で、圧縮収容器2の規制枠6の周壁11
A、11Cを開いて袋5の袋体8を収容し、または、周壁11A、11Cを閉鎖しておいて規制枠6の上方開口から袋体8を挿入し、袋開口部10まわりのフラップ15a、16a、17a、18aを規制枠6の上縁外周部に沿って外折りし、この外折りしたフラップ17a、18aをクランプ45で規制枠6に挟持固定する。
【0054】
その後、この台車56をレール55に沿って走行させ、機枠61の内部下方(充填案内筒51の真下)で搬入検知センサー58が台車56に設けた被検出片59を検出した状態として台車56を停車させる。
この状態で昇降駆動部57を作動させ受け台50を上昇させる。これにより、圧縮収容器2は受け台50上に載置された状態となり、受け台50の更なる上昇で、規制枠6の上端は充填案内筒51に近づき、図2に符号Uで示す最上昇位置で、袋体8の袋開口部10が充填案内筒51の下端に外嵌する。
【0055】
ここまでの適当な段階でエヤーシリンダ80を伸出駆動させ、充填案内筒51内で容器供給口63を超える上方位置へとプランジャ52を上昇させておく。
次に、供給手段64を作動させ、容器供給口63から充填案内筒51内へ包装用容器Wを落下供給して、充填案内筒51を介して袋体8内へ包装用容器Wを充填する。
袋体8及び充填案内筒51の内部が包装用容器Wで一杯になった状態でエヤーシリンダ80を収縮駆動させ、プランジャ52の下端の容器加圧面52aが充填案内筒51の下端部から下方突出し、袋体8の袋開口部10内に嵌り、さらに奥までプランジャ52を下降させ、受け台50に対して対向移動するプランジャ52によって袋体8内の包装用容器Wを圧縮減容させる。
【0056】
その後、エヤーシリンダ80を伸出駆動させ、充填案内筒51内で容器供給口63を超える上方位置へとプランジャ52を上昇させてから、再び供給手段64を作動させ、容器供給口63から充填案内筒51内へ包装用容器Wを供給することで、充填案内筒51を介して規制枠6内へ包装用容器Wを再び充填する。
このような包装用容器Wの充填とプランジャ52による加圧とを所定回(おおよそ5回程度)繰り返し、袋体8内で包装用容器Wが十分に圧縮減容された状態にする。
【0057】
前記プランジャ52の前進を袋開口部10からさらに奥へ移動させることにより、プランジャ52の1往復による圧縮率を上げることができ、複数往復により袋5への充填率を上げることができる。
プランジャ52の容器加圧面52aで包装用容器Wを加圧する際、包装用容器Wが紐通し手段85の紐通し溝86内に入ろうとしても、溝開口部86aが溝奥部86bより幅狭に形成されているので、包装用容器Wの侵入が防止される。
【0058】
袋体8内では包装用容器Wが加圧され圧縮体となるが、そのときの圧は規制枠6でバックアップされ、袋体8が可撓性のものであっても、膨張変形することなく、袋体形状が規制され、その包装用容器Wに大きな圧を加えて圧縮率を高めることができる。
プランジャ52を上昇して充填案内筒51内へ包装用容器Wを供給した後、プランジャ52を下降させる際にはエヤーシリンダ80からの排気エヤーがカミ込み防止手段65へと供給され、パイプ材66の各エヤー噴射孔から供給手段64へ向けてエヤーを噴出し、容器供給口63近傍の包装用容器Wを排除する。これにより、プランジャ52は包装用容器Wをカミ込むことがなく、プランジャ52の上側に包装用容器Wが載ることもない。
【0059】
プランジャ52により所要回数の加圧(最終の加圧)をした後、プランジャ52の容器加圧面52aが充填案内筒51の下端から下方へ突出した状態で停止させ、加圧状態をそのまま維持させる。この段階で、昇降駆動部57を作動させ受け台50を少しだけ下降させる。このときの規制枠6の上部開口、即ち、袋開口部10の位置は、図2に符号Mで示す紐挿通位置にあり、充填案内筒51の下端から突出している容器加圧面52aの紐通し手段85が露出する高さとなる。
【0060】
そして、規制枠6のカバーロック機構42を解除操作して、カバー39を下方へ揺動させ、開口38を開放状態にし、紐固定部24を露出させる。
次に、図1(A)〜(B)に示すように、先端に紐連結部を有する紐引っ掛け棒89等をプランジャ52に設けられた紐通し手段85の紐通し溝86内へ挿入し、袋体8の紐出
し上縁部15に備えられた紐部材20を引っ掛けて、紐引っ掛け棒89を引き出すことにより紐部材20を紐通し溝86に挿通し、紐部材20の紐連結部21を基端と反対側まで移動し、孔開き上縁部16に設けられた挿入孔23へ通し、そして、挿入孔23から紐部材20の紐連結部21を引き出して、引き下げながら規制枠6の開口38に露出する紐固定部24へ固定する。
【0061】
前記紐通し溝86は溝奥部86bが溝開口部86aより幅広に形成されているので、紐引っ掛け棒89もそれに掛止された紐部材20も通り易くなり、通した紐部材20を引っ張ると、幅狭の溝開口部86aから袋開口部10側に引き出される。
引き出された3本の紐部材20は袋開口部10を横切る姿勢となっており、長方形の袋開口部10を間隔をおいて締結固定する。そして、紐部材20の紐連結部21と紐固定部24との固定は、面ファスナの雄部材と雌部材とによる係合にすることにより、極めて簡単かつ確実、強固に行える。
【0062】
このようにすることで、袋体8に対して圧縮体Wが紐部材20で押さえ込まれた状態になり、袋開口部10は閉鎖され、圧縮体Wが復元膨張することはない。このように、プランジャ52で圧縮体Wを加圧したまま、紐部材20で袋開口部10を横断して内部の圧縮体Wを押さえ込むので、圧縮体Wの復元膨張を抑えながら袋開口部10を閉じることができ、袋体8の容量いっぱいまで圧縮体Wを袋詰めすることが可能になる。
【0063】
その後、昇降駆動部57を作動させて受け台50を下降させて、規制枠6を充填案内筒51の下方へ離反し、台車56がレール55に乗る最下位置(図2に符号Dで示す)まで下降する。
その後は、レール55に沿って台車56を機枠61の外方まで走行させ、袋5の孔開き上縁部16と紐出し上縁部15とを折り畳み、次に閉鎖上縁部17を折曲し、最後に閉鎖上縁部18を折曲して、外向き結合部材26に対して内向き結合部材25を係合させ、その後、規制枠6の2つの周壁11A、11Cを開き、袋5を取り出す。
【0064】
規制枠6から取り出した袋5は、規制枠6によって規制されたままの長方体形状であるので、その荷姿が良好であり、トラック等に積載するとき、左右に多数列隙間なく配置しかつ上下多段に積み重ねることができ、積載効率を高くすることができる。
〔変形例〕
【0065】
図11は、プランジャ52の下端の紐通し溝86の第1変形例を示しており、紐通し溝86の溝奥部86b側部分を正面視四角形に形成し、溝開口部86a側部分を正面視略逆台形に形成しており、溝開口部86aの溝奥部86bと接続する部分は末細まりの傾斜面状の案内面86cとなっている。
図12は、プランジャ52の下端の紐通し溝86の第2変形例を示しており、紐通し溝86の溝奥部86b側部分を正面視円形に形成し、溝開口部86a側部分を円形の切欠で形成しており、溝開口部86aの溝奥部86bと接続する部分は末細まりの円弧面状の案内面86cとなっている。
【0066】
前記第1、第2変形例の紐通し溝86は、溝開口部86aが溝奥部86bより幅狭に形成されているので、加圧するときに包装用容器Wが入り難く、溝奥部86bが溝開口部86aより幅広に形成されているので、溝長手方向に紐部材20が通り易くなっており、挿通した紐部材20を溝奥部86bから溝開口部86aを経て溝外へ引き出すのも、傾斜面状又は円弧面状の案内面86cによって円滑にできるようになっている。
【0067】
図13はカミ込み防止手段65の変形例を示しており、充填案内筒51の外面側に容器供給口63を開閉するシャッタ90を設けている。このシャッタ90は、例えば、ラック及びピニオン91を介してモータで上昇させることにより容器供給口63を閉鎖するものであり、供給手段64から容器供給口63に臨んでいる包装用容器Wを下側からシャッタ90を上昇させて排除し、プランジャ52が下降するときに包装用容器Wをカミ込まないようにしている。
【0068】
前記シャッタ90は容器供給口63の上部まで完全な閉鎖状態にする必要はなく、また、シャッタ90を上昇させるとき、供給手段64による包装用容器Wの供給を停止しても継続してもよい。
供給手段64による包装用容器Wの供給を継続ながらシャッタ90を上昇させると、このシャッタ90で供給する包装用容器Wを滞留させることができ、次にプランジャ52が上昇したとき、シャッタ90を下降して容器供給口63を開き、滞留していた多量の包装用容器Wを一度に容器供給口63に供給することができる。
【0069】
図13では前記実施形態で示したエヤーシリンダ80とエヤー配管82を介して連通するエヤー排出用のパイプ材66も設けており、カミ込み防止手段65はこのパイプ材66と併設して、又はパイプ材66に代えてシャッタ90を設けることができる。
本発明は、上記実施形態及び変形例に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば、圧縮袋詰め装置1は、充填案内筒51を横に寝かせた状態で、プランジャ52を水平方向に移動させることによって圧縮動作を行わせるようにしてもよい。
【0070】
台車56の走行をガイドするレール55は必ずしも必要なわけではなく、省略することができる。また台車56自体も省略することができ、袋5を収容した規制枠6を機枠61の下方へ直接出し入れするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0071】
1 圧縮袋詰め装置
2 圧縮収容器
5 袋
6 規制枠
8 袋体
10 袋開口部
20 紐部材
50 受け台
51 充填案内筒
52 プランジャ
52a 容器加圧面
61 機枠
63 容器供給口
64 供給手段
65 カミ込み防止手段
85 紐通し手段
86 紐通し溝
86a 溝開口部
86b 溝奥部
W 包装用容器(圧縮体)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋開口部近傍に複数本の紐部材を備えた袋体を、その袋体形状を規制する規制枠内に収容し、この袋体内に圧縮する包装用容器を充填し、前記袋開口部からさらに奥へ移動可能なプランジャを前進移動させて前記袋体内の包装用容器を規制枠にて規制しながら加圧圧縮し、前記プランジャによる加圧状態を維持したまま、プランジャの前記包装用容器の加圧面に形成した溝開口部が溝奥部より狭く形成された複数条の紐通し溝に前記紐部材を挿通し、この各紐部材によって加圧圧縮された前記包装用容器を固定することを特徴とする圧縮袋詰め方法。
【請求項2】
前記袋体内へ包装用容器を充填するために前記プランジャを充填案内筒で案内し、この充填案内筒へ供給手段で包装用容器を搬送し、この供給手段と前記充填案内筒の容器供給口との接続部での前記包装用容器のカミ込みをカミ込み防止手段で防止することを特徴とする請求項1に記載の圧縮袋詰め方法。
【請求項3】
袋開口部近傍に複数本の紐部材を備えた袋体と、この袋体を収容してその袋体形状を規制する規制枠と、前記袋体内に包装用容器を落下供給する充填案内筒と、この充填案内筒内に昇降可能に設けられていて前記袋開口部まで下降し、さらに前記袋体内まで移動して包装用容器を加圧して圧縮可能なプランジャとを備えており、
前記プランジャはその下端の加圧面に、前記袋体内の包装用容器を規制枠にて規制しながら加圧圧縮した状態で前記複数本の紐部材を挿通可能な紐通し溝を設けており、この紐通し溝は溝開口部が溝奥部より狭く形成されていることを特徴とする圧縮袋詰め装置。
【請求項4】
前記プランジャを上昇させたときに前記充填案内筒の容器供給口から包装用容器を供給する供給手段と、この供給手段から前記充填案内筒の容器供給口との接続部に前記包装用容器のカミ込みを防止するカミ込み防止手段とを備えていることを特徴とする請求項3に記載の圧縮袋詰め装置。
【請求項5】
4面の周壁と袋底とを備え、1面に袋開口部を形成した袋体において、
周壁の前記袋開口部近傍の一辺に複数本の紐部材を設けるとともに、これと対峙する周壁の一辺に、前記袋開口部を横切る姿勢にて前記紐部材を固定するための紐連結部を設けていることを特徴とする圧縮袋詰め用袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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