説明

圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器、及び電波時計

【課題】部品点数の増加や製造効率の低下を抑制した上で、衝撃を効果的に吸収して、振動腕部の破損等を抑制できる圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器、及び電波時計を提供する。
【解決手段】幅方向に並んで配置された一対の振動腕部24,25と、一対の振動腕部24,25における延在方向の基端側が接続された基部26と、を備えた圧電振動片5において、振動腕部24,25のうち延在方向における一部には、他の部位に比べて剛性が低く、振動腕部24,25への厚さ方向の衝撃を吸収可能な緩衝部31,32が振動腕部24,25に一体的に形成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器、及び電波時計に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、携帯電話や携帯情報端末には、時刻源や制御信号などのタイミング源、リファレンス信号源などとして水晶等を利用した圧電振動子を用いる場合が多い。この種の圧電振動子として、キャビティが形成されたパッケージ内に音叉型の圧電振動片を気密封止したものがある。
【0003】
パッケージは、一対のガラス基板のうちの一方に凹部を形成した状態で互いに重ね合わせ、両者を直接接合することにより、凹部をキャビティとして機能させる構造になっている。また、圧電振動片は、幅方向に並んで配置された一対の振動腕部と、これらの両振動腕部の基端側を連結する基部と、を備えており、両振動腕部が、基端側を起点として接近、離間する方向に、所定の共振周波数で振動(揺動)する構成となっている。
【0004】
ところで、上述した圧電振動子にあっては、携帯電話や携帯情報端末機器の小型化に伴い、更なる小型、薄型化が望まれている。そのため、圧電振動片とパッケージの内面との厚さ方向でのクリアランスが非常に狭いものとなっている(例えば、20μm〜100μm程度)。
この場合、圧電振動子を落下させる等、衝撃が加わり、振動腕部が厚さ方向に振動することで、振動腕部の先端部がパッケージの内面に接触する虞がある。すると、振動腕部がパッケージの内面に接触する際の衝撃により、振動腕部が破損する等という問題がある。
【0005】
そこで、例えば、特許文献1には、パッケージの内面のうち、振動腕部の先端部に対応する部分にシリコン系接着剤等からなる緩衝部を形成する構成が記載されている(第1従来技術)。
また、第2従来技術としては、パッケージの底面に対して高く形成された段差部分に、圧電振動片の基部をマウントし、振動腕部とパッケージの底面との間の隙間を確保する構成が検討されている。
さらに、第3従来技術としては、パッケージの内面のうち、振動腕部の先端部に対応する部分に、振動腕部の先端部を避けるための凹部を形成する構成についても検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−60475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した各従来技術にあっては、以下のような問題がある。
すなわち、第1従来技術にあっては、パッケージの内面に別体で緩衝部を形成するため、部品点数の増加や製造効率の低下を招く原因となる。
また、第2従来技術にあっては、特に段差部分を設けることでパッケージの厚みが増す等という問題がある。
さらに、第3従来技術にあっては、凹部を形成することで、パッケージの板厚が薄くなり強度が低下する虞がある。また、第2,3従来技術にあっては、振動腕部とパッケージの内面との接触を避ける構成であるが、より強い衝撃を受けた場合等、振動腕部とパッケージの内面との接触を完全に防止することはできない。
【0008】
そこで、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、部品点数の増加や製造効率の低下を抑制した上で、衝撃を効果的に吸収して、振動腕部の破損等を抑制できる圧電振動片、圧電振動子、発振器、電子機器、及び電波時計を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明に係る圧電振動片は、幅方向に並んで配置された一対の振動腕部と、前記一対の振動腕部における延在方向の基端側が接続された基部と、を備えた圧電振動片において、前記振動腕部のうち前記延在方向における一部には、前記振動腕部のうちの他の部位に比べて剛性が低く、前記振動腕部への衝撃を吸収可能な緩衝部が前記振動腕部に一体的に形成されていることを特徴としている。
【0010】
この構成によれば、振動腕部のうち緩衝部が他の部位よりも剛性が低く形成されているため、例えば圧電振動片をパッケージ内に気密封止し、外部衝撃等によって圧電振動片(振動腕部)が厚さ方向に振動した際等に、振動腕部の先端部がパッケージの内面に接触すると、緩衝部が速やかに厚さ方向に沿って速やかに弾性変形する。これにより、仮に振動腕部がパッケージの内面に接触した場合等であっても、振動腕部への衝撃を速やかに吸収して、圧電振動片の破損等を抑制できる。ここで振動腕部への衝撃とは、主に振動腕部の厚さ方向の衝撃を想定できる。
また、特に、振動腕部に緩衝部を一体的に形成するので、上述した第1従来技術のように、別体で緩衝部を設ける必要がない。そのため、部品点数の増加や製造効率の低下を抑えることができる。
また、上述した第2従来技術ように、パッケージに段差部分を設ける必要もないので、パッケージの厚みが増加するのを抑え、パッケージの薄型化を図ることができる。
さらに、上述した第3従来技術のように、パッケージに凹部を形成することもないので、パッケージの強度も維持できる。
【0011】
また、前記緩衝部は、前記振動腕部の先端部に形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、振動腕部の先端部に緩衝部を形成することで、振動腕部が厚さ方向に振動した際に緩衝部がパッケージの内面に真っ先に接触して、振動腕部の振動を吸収できる。これにより、圧電振動片の破損等を確実に抑制できる。
【0012】
また、前記緩衝部は、前記振動腕部の前記厚さ方向両側から前記延在方向に沿って互い違いに切込まれたばね形状に形成されていることを特徴としている。
この構成によれば、緩衝部をばね形状に形成することで、振動腕部が厚さ方向に振動した際に緩衝を効率的に吸収することができる。
【0013】
また、本発明に係る圧電振動子は、上記本発明の圧電振動片がパッケージに気密封止されてなることを特徴としている。
この構成によれば、上記本発明の圧電振動片がパッケージに気密封止されているため、薄型化を図った上で、十分な強度を有し、信頼性の高い圧電振動子を提供できる。
【0014】
また、本発明の発振器は、上記本発明の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴としている。
【0015】
また、本発明の電子機器は、上記本発明の圧電振動子が、計時部に電気的に接続されていることを特徴としている。
【0016】
また、本発明の電波時計は、上記本発明の圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴としている。
【0017】
本発明に係る発振器、電子機器及び電波時計においては、上記本発明の圧電振動子を備えているため、薄型化を図った上で、信頼性の高い高品質な発振器、電子機器及び電波時計を提供することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の圧電振動片によれば、部品点数の増加や製造効率の低下を抑制した上で、衝撃を効果的に吸収して、振動腕部の破損等を抑制できる。
本発明の圧電振動子によれば、薄型化を図った上で、十分な強度を有し、信頼性の高い圧電振動子を提供できる。
本発明の発振器、電子機器及び電波時計においては、薄型化を図った上で、信頼性の高い高品質な発振器、電子機器及び電波時計を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に係る圧電振動子を示す外観斜視図である。
【図2】図1に示す圧電振動子の内部構成図であって、リッド基板を取り外した状態の平面図である。
【図3】図2のA−A線における断面図である。
【図4】図1に示す圧電振動子の分解斜視図である。
【図5】図3に相当する断面図であって、圧電振動片の作用を説明するための説明図である。
【図6】圧電振動片における緩衝部の他の構成を示す側面図である。
【図7】第1変形例の圧電振動片を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。
【図8】第2変形例の圧電振動片を示す平面図である。
【図9】第3変形例の圧電振動片を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C線に沿う断面図である。
【図10】第4変形例の圧電振動片を示す平面図である。
【図11】第5変形例の圧電振動片を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D線に沿う断面図である。
【図12】圧電振動片の他の構成を示す平面図である。
【図13】本発明の実施形態における発振器の概略構成図である。
【図14】本発明の実施形態における携帯情報機器の概略構成図である。
【図15】本発明の実施形態における電波時計の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
(圧電振動子)
図1は、本実施形態における圧電振動子をリッド基板側から見た外観斜視図である。また図2は圧電振動子の内部構成図であって、リッド基板を取り外した状態で圧電振動片を上方から見た図ある。また、図3は図2に示すA−A線に沿った圧電振動子の断面図であり、図4は圧電振動子の分解斜視図である。
図1〜4に示すように、本実施形態の圧電振動子1は、ベース基板2及びリッド基板3が図示しない接合材を介して陽極接合された箱状のパッケージ10と、パッケージ10のキャビティC内に収納された圧電振動片5と、を備えた表面実装型の圧電振動子1である。そして、圧電振動片5とベース基板2の第1面2a(図3中下面)に設置された外部電極6,7が、ベース基板2を貫通する一対の貫通電極8,9によって電気的に接続されている。
【0021】
ベース基板2は、ガラス材料、例えばソーダ石灰ガラスからなる透明な絶縁基板で板状に形成されている。ベース基板2には、一対の貫通電極8,9が形成される一対の貫通孔21,22が形成されている。
【0022】
リッド基板3は、ベース基板2と同様に、ガラス材料、例えばソーダ石灰ガラスからなる透明の絶縁基板であり、ベース基板2に重ね合わせ可能な大きさの板状に形成されている。そして、リッド基板3の第1面3b(図3中下面)側には、圧電振動片5が収容される矩形状の凹部3aが形成されている。この凹部3aは、ベース基板2及びリッド基板3が重ね合わされたときに、圧電振動片5を収容するキャビティCを形成する。そして、リッド基板3は、凹部3aをベース基板2側に対向させた状態でベース基板2に対して接合材を介して陽極接合されている。すなわち、リッド基板3の第1面3b側は、中央部に形成された凹部3aと、凹部3aの周囲に形成され、ベース基板2との接合面となる額縁領域3cと、を構成している。なお、本実施形態の接合材はSi膜で形成されているが、接合材をAlで形成することも可能である。また接合材として、ドーピング等により低抵抗化したSiバルク材で形成することも可能である。
【0023】
圧電振動片5は、水晶、タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム等の圧電材料から形成された音叉型の振動片であり、所定の電圧が印加されたときに振動するものである。
この圧電振動片5は、互いに平行に延在する一対の振動腕部24,25と、一対の振動腕部24,25の延在方向に沿う基端側を一体的に固定する基部26と、からなる音叉型である。一対の振動腕部24,25の外表面上には、振動腕部24,25を互いに接近または離間する方向(幅方向)に所定の共振周波数で振動させる一対の励振電極(不図示)が形成されている。また、基部26の外表面上には、一対のマウント電極が形成され、図示しない引き出し電極を介して一対の励振電極にそれぞれ電気的に接続されている。
【0024】
このように構成された圧電振動片5は、図2,3に示すように、金等のバンプB(図3参照)を利用して、ベース基板2の第2面2b(図3中上面)に形成された引き回し電極27,28上にバンプ接合されている。より具体的には、圧電振動片5の各励振電極のうち一方の励振電極が、一方のマウント電極及びバンプBを介して一方の引き回し電極27上にバンプ接合され、第2の励振電極が他方のマウント電極及びバンプBを介して他方の引き回し電極28上にバンプ接合されている。これにより、圧電振動片5は、ベース基板2の第2面2bから浮いた状態で支持されるとともに、各マウント電極と引き回し電極27,28とがそれぞれ電気的に接続された状態となる。
【0025】
ここで、本実施形態の各振動腕部24,25における延在方向に沿う先端部には、基端部に比べて剛性が低く、振動腕部24,25の厚さ方向に沿う衝撃を吸収可能な緩衝部31,32がそれぞれ形成されている。この緩衝部31,32は、厚さ方向の両側から延在方向に沿って互い違いに複数の凹部33が切り込み形成されたものであり、延在方向に沿って蛇行するように形成されている。すなわち、緩衝部31,32は、側面視でバネ形状に形成されており、厚さ方向に沿って弾性変形可能に構成されている。
【0026】
外部電極6,7は、ベース基板2の第1面2aにおける長手方向の両側に設置されており、各貫通電極8,9及び各引き回し電極27,28を介して圧電振動片5に電気的に接続されている。より具体的には、一方の外部電極6は、一方の貫通電極8及び一方の引き回し電極27を介して圧電振動片5の一方のマウント電極に電気的に接続されている。また、他方の外部電極7は、他方の貫通電極9及び他方の引き回し電極28を介して、圧電振動片5の他方のマウント電極に電気的に接続されている。
【0027】
貫通電極8,9は、貫通孔21,22に対して一体的に固定された導電性の芯材であり、両端が平坦で、かつベース基板2の厚みと略同じ厚さとなるように形成されている。各貫通電極8,9は、貫通孔21,22を完全に塞いでキャビティC内の気密を維持しているとともに、外部電極6,7と引き回し電極27,28とを導通させる役割を担っている。具体的に、一方の貫通電極8は、外部電極6と基部26との間で引き回し電極27の下方に位置しており、他方の貫通電極9は、外部電極7と振動腕部25との間で引き回し電極28の下方に位置している。
【0028】
このように構成された圧電振動子1を作動させる場合には、ベース基板2に形成された外部電極6,7に対して、所定の駆動電圧を印加する。これにより、圧電振動片5の各励振電極に電流を流すことができ、一対の振動腕部24,25を接近・離間させる方向に所定の周波数で振動させることができる。そして、この一対の振動腕部24,25の振動を利用して、時刻源、制御信号のタイミング源やリファレンス信号源等として利用することができる。
【0029】
また、上述した圧電振動片5を製造するには、まず、フォトリソグラフィ技術によって図示しないウエハの両面に、振動腕部24,25及び基部26を有する圧電振動片5の外形パターンを形成する。なお、この際、ウエハ上に複数の外形パターンを形成する。
次いで、外形パターンをマスクとして、ウエハの両面をそれぞれエッチング加工する。これにより、外形パターンでマスクされていない領域を選択的に除去して、圧電振動片5の外形形状を形作ることができる。なお、この状態で各圧電振動片5は、図示しない連結部を介してウエハに連結された状態となっている。
【0030】
ここで、一対の振動腕部24,25の先端部に緩衝部31,32を形成する。具体的には、フォトリソグラフィ技術によって、上述した外形パターンに対して緩衝部31,32の凹部33に相当する領域を開口させる。すなわち、振動腕部24,25のうち、両主面上で延在方向の異なる位置に互い違いに外形パターンの開口を形成する。そして、このように形成された外形パターンをマスクとして、ウエハの両面をそれぞれエッチング加工(ハーフエッチング)を施す。これにより、振動腕部24,25の先端部には、厚さ方向の両側から延在方向に沿って互い違いに凹部33を有する緩衝部31,32が形成される。
【0031】
その後は、公知の方法により、圧電振動片5の外表面上に電極膜をパターニングして、励振電極、引き出し電極、及びマウント電極を形成する。
そして、最後にウエハと圧電振動片5とを連結していた連結部を切断して、複数の圧電振動片5をウエハから切り離して個片化する切断工程を行う。これにより、1枚のウエハから、音叉型の圧電振動片5を一度に複数製造することができる。
【0032】
ここで、図5は、図3に相当する断面図であって、圧電振動片の作用を説明するための説明図である。
図5に示すように、圧電振動子1が外部衝撃等を受け、圧電振動片5の振動腕部24,25が厚さ方向に沿って振動すると、振動腕部24,25の先端部がパッケージ10の内面(ベース基板2の第2面2bまたはリッド基板3の凹部3aの内面)に接触する虞がある。
【0033】
この場合、本実施形態における振動腕部24,25の先端部には、他の部位に比べて剛性が低い緩衝部31,32が形成されている。そのため、振動腕部24,25の先端部がパッケージ10の内面に接触すると、振動腕部24,25のうち緩衝部31,32が厚さ方向に沿って速やかに弾性変形し、振動腕部24,25への厚さ方向の衝撃を吸収するようになっている。そして、振動腕部24,25の振動が除々に減衰するとともに、緩衝部31,32が復元することで、圧電振動片5がパッケージ10の内面との間に所望のクリアランスをあけた状態で復元することになる。
【0034】
このように、本実施形態によれば、振動腕部24,25の先端部に、他の部位に比べて剛性が低く、振動腕部24,25への厚さ方向の衝撃を吸収可能な緩衝部31,32を配設したため、外部衝撃等により仮に振動腕部24,25がパッケージ10の内面に接触したとしても、その衝撃を吸収することができる。これにより、圧電振動片5の破損等を抑制できる。
特に、本実施形態では、圧電振動片5の先端部に緩衝部31,32を一体的に形成するので、上述した第1従来技術のように、別体で緩衝部を設ける必要がない。そのため、部品点数の増加や製造効率の低下を抑えることができる。
また、上述した第2従来技術ように、パッケージに段差部分を設ける必要もないので、パッケージ10の厚みが増加するのを抑え、パッケージ10の薄型化を図ることができる。
さらに、上述した第3従来技術のように、パッケージに凹部を形成することもないので、パッケージ10の強度も維持できる。
【0035】
しかも、本実施形態では、圧電振動片5の先端部に緩衝部31,32を配設することで、振動腕部24,25が厚さ方向に振動した際に緩衝部31,32がパッケージ10の内面に真っ先に接触して、振動腕部24,25の振動を吸収できる。これにより、圧電振動片5の破損等を確実に抑制できる。
さらに、緩衝部31,32をばね形状に形成することで、振動腕部24,25が厚さ方向に振動した際に緩衝を効率的に吸収することができる。
したがって、部品点数の増加や製造効率の低下を抑制した上で、衝撃を効果的に吸収して、振動腕部24,25の破損等を抑制できる圧電振動片5を提供できる。そして、本実施形態の圧電振動子1では、上述した圧電振動片5を備えているため、薄型化を図った上で、十分な強度を有し、信頼性の高い圧電振動子1を提供できる。
【0036】
なお、上述した実施形態では、振動腕部24,25の先端部をばね形状に形成したが、これに限らず、図6に示すように、振動腕部24,25の先端部を厚さ方向の両側から切除し、基端部に比べて薄肉にして緩衝部31,32を形成する構成でも構わない。何れにしても、緩衝部31,32は、振動腕部24,25の他の部位に比べて剛性が低くなるように形成すれば、適宜設計変更が可能である。
また、上述した実施形態では、振動腕部24,25の先端部に緩衝部31,32を形成する場合について説明したが、これに限らず、振動腕部24,25の延在方向における一部に緩衝部31,32を形成すれば構わない。
【0037】
(第1変形例)
図7は、第1変形例の圧電振動片を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。なお、以下に説明する各変形例では、上述した実施形態と同様の構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図7に示すように、本変形例の圧電振動片5には、振動腕部24,25の両主面上に厚さ方向に沿って窪んだ溝部41,42がそれぞれ形成されている。これら溝部41,42は、平面視において、振動腕部24,25の延在方向を長手方向とする長方形状に形成され、振動腕部24,25の基端側から略中間付近まで形成されている。
【0038】
この構成によれば、溝部41,42を形成することで、溝部41,42の両側で、振動腕部24,25において対となる励振電極同士が対向するので、その対向方向に電界を効率良く作用させることができる。これにより、振動腕部24,25の幅を狭くしても、電界効率を高めることができ、品質を高めながら小型化を図ることが可能となっている。
【0039】
ところで、溝部41,42を形成することで、振動腕部24,25のうち、溝部41,42の形成部分は、他の部分に比べて薄肉となる。そのため、外部衝撃等によって振動腕部24,25がパッケージ10の内面等に接触した場合には、溝部41,42の形成部分を起点にして圧電振動片5が破損し易い。
これに対して、上述したように、本実施形態の圧電振動片5は、振動腕部24,25の先端部に緩衝部31,32を備えているので、振動腕部24,25が厚さ方向に振動した際に緩衝を効率的に吸収して、溝部41,42を起点にして振動腕部24,25が破損する等を抑制できる。
【0040】
(第2変形例)
図8は、第2変形例の圧電振動片を示す平面図である。
ところで、圧電振動片5の小型化を図るためには、基部26の長さも短くすることが有効であるが、振動漏れ(振動エネルギーの漏洩)が発生してしまうという問題がある。すなわち、基部26を短くすると、基部26のうち振動腕部24.25との接続部と、バンプBとのマウント部と、の距離が接近してしまう。すると、振動が基部26において十分に減衰されずにマウント部を通じて、例えばパッケージ10に漏れてしまい、その結果、共振周波数がシフトしてしまう。このような現象が振動漏れとされ、この振動漏れが生じると、共振周波数がシフトする問題に加え、電気信号から機械振動への変換時の損失が大きくなるので、等価直列抵抗値(Crystal Impedance:CI値)が上昇し、品質が低下する問題も生じる。
【0041】
そこで、図8に示すように、本変形例の圧電振動片5は、基部26において、振動腕部24,25との接続部の近傍(接続部とマウント部との間)に、幅方向の両側面からそれぞれ幅方向の中心に向かって切り欠かれた切欠き部(ノッチ)43が形成されている(いわゆる、ノッチタイプ)。これら切欠き部43は、それぞれ幅方向の外側に向けて開口するとともに、基部26の厚さ方向に貫通している。したがって、基部26において、振動腕部24,25との接続部の近傍は、他の部分に比べて幅狭部とされたくびれ形状をなしている。
【0042】
この構成によれば、切欠き部43によって形成された幅狭部により、振動腕部24,25によって励起された振動が基部26に伝わってしまうルートを狭くできるので、振動腕部24,25側に振動を閉じ込めて、基部26側に漏れてしまうのを抑制しやすい。これにより、振動漏れを効果的に抑制でき、CI値が上昇するのを抑え、出力信号の品質が低下するのを抑えることができる。
【0043】
(第3変形例)
図9は、第3変形例の圧電振動片を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C線に沿う断面図である。
図9に示すように、本変形例の圧電振動片5は、振動腕部24,25の先端部に、基端部に比べて幅を拡大したハンマー部44,45が形成されている(いわゆる、ハンマーヘッドタイプ)。本変形例においては、上述した緩衝部31,32は、ハンマー部44,45に形成されている。
【0044】
この構成によれば、ハンマー部44,45を形成することで、振動腕部24,25の先端部をより重くすることができ、振動時における慣性モーメントを増大できる。そのため、振動腕部24,25を振動しやすくすることができ、その分、振動腕部24,25の長さを短くすることができ、さらなる小型化を図り易い。
【0045】
(第4変形例)
図10は、第4変形例の圧電振動片を示す平面図である。
図10に示すように、本変形例の圧電振動片5は、基部26が、振動腕部24,25との接続部側(先端側)から、基端部側に向かうに従い、多段に拡大されている。具体的に、本変形例の基部26は、先端側の第1基部51と、第1基部51に対して基端部側に連設され、第1基部51に比べて幅広とされた第2基部52と、を有している(いわゆる、二段基部タイプ)。また、第1基部51と振動腕部24,25の基端部との接続部分、および各基部51,52間の接続部分は、延在方向に沿う先端部側から基端部側に向かうに従い幅が漸次拡大する傾斜面51a,52aとなっている。
【0046】
この構成によれば、幅狭とされた第1基部51により、振動腕部24,25によって励起された振動が第2基部52側に伝わってしまうルートを狭くできるので、振動腕部24,25側に振動を閉じ込めて、第2基部52側に漏れてしまうのを抑制しやすい。これにより、振動漏れを効果的に抑制でき、CI値が上昇するのを抑え、出力信号の品質が低下するのを抑えることができる。
また、基部26の延在方向に沿う長さを増やすことなく、基部26の体積を増やすことができる上、幅広とされた第2基部52を利用してマウントできるので、マウント性についても向上できる。
【0047】
(第5変形例)
図11は、第5変形例の圧電振動片を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D線に沿う断面図である。
図11に示すように、本変形例の圧電振動片5は、基部26の幅方向両側に、振動腕部24,25の延在方向に沿って延在する一対のサイドアーム53が基部26に一体的に形成されている(いわゆる、サイドアームタイプ)。具体的に、各サイドアーム53は、基部26の基端部側から幅方向の両側に向けてそれぞれ延在するとともに、その外側端部から延在方向に沿う振動腕部24,25側に向けて延在している。すなわち、各サイドアーム53は、基部26、及び振動腕部24,25の基端部の幅方向両側に位置するとともに、その先端部が延在方向における振動腕部24,25の中間部分に位置している。
この場合、サイドアーム53の先端部をマウント部として機能させることができ、このマウント部を介してパッケージ10に実装できる。
【0048】
この構成によれば、基部26において、振動腕部24,25との接続部と、マウント部(サイドアーム53の先端部)と、の距離を長く確保することができる。その結果、圧電振動片5の全長を増大させることなく、振動漏れを抑制してCI値が上昇するのを抑え、出力信号の品質が低下するのを抑えることが可能となる。
【0049】
なお、上述した各変形例を適宜組み合わせることも可能である。例えば、図12に示すように、上述した各変形例のうち、を全て組み合わせる構成としても構わない。
【0050】
(発振器)
次に、本発明に係る発振器の一実施形態について、図13を参照しながら説明する。
本実施形態の発振器100は、図13に示すように、圧電振動子1を、集積回路101に電気的に接続された発振子として構成したものである。この発振器100は、コンデンサ等の電子部品102が実装された基板103を備えている。基板103には、発振器用の上述した集積回路101が実装されており、この集積回路101の近傍に、圧電振動子1の圧電振動片5が実装されている。これら電子部品102、集積回路101及び圧電振動子1は、図示しない配線パターンによってそれぞれ電気的に接続されている。なお、各構成部品は、図示しない樹脂によりモールドされている。
【0051】
このように構成された発振器100において、圧電振動子1に電圧を印加すると、この圧電振動子1内の圧電振動片5が振動する。この振動は、圧電振動片5が有する圧電特性により電気信号に変換されて、集積回路101に電気信号として入力される。入力された電気信号は、集積回路101によって各種処理がなされ、周波数信号として出力される。これにより、圧電振動子1が発振子として機能する。
また、集積回路101の構成を、例えば、RTC(リアルタイムクロック)モジュール等を要求に応じて選択的に設定することで、時計用単機能発振器等の他、当該機器や外部機器の動作日や時刻を制御したり、時刻やカレンダー等を提供したりする機能を付加することができる。
【0052】
上述したように、本実施形態の発振器100によれば、薄型化を図った上で、十分な強度を有し、信頼性の高い圧電振動子1を備えているので、薄型化を図った上で、信頼性の高い高品質な発振器100を提供できる。さらにこれに加え、長期にわたって安定した高精度な周波数信号を得ることができる。
【0053】
(電子機器)
次に、本発明に係る電子機器の一実施形態について、図14を参照して説明する。なお電子機器として、上述した圧電振動子1を有する携帯情報機器110を例にして説明する。始めに本実施形態の携帯情報機器110は、例えば、携帯電話に代表されるものであり、従来技術における腕時計を発展、改良したものである。外観は腕時計に類似し、文字盤に相当する部分に液晶ディスプレイを配し、この画面上に現在の時刻等を表示させることができるものである。また、通信機として利用する場合には、手首から外し、バンドの内側部分に内蔵されたスピーカ及びマイクロフォンによって、従来技術の携帯電話と同様の通信を行うことが可能である。しかしながら、従来の携帯電話と比較して、格段に小型化及び軽量化されている。
【0054】
(携帯情報機器)
次に、本実施形態の携帯情報機器110の構成について説明する。この携帯情報機器110は、図14に示すように、圧電振動子1と、電力を供給するための電源部111とを備えている。電源部111は、例えば、リチウム二次電池からなっている。この電源部111には、各種制御を行う制御部112と、時刻等のカウントを行う計時部113と、外部との通信を行う通信部114と、各種情報を表示する表示部115と、それぞれの機能部の電圧を検出する電圧検出部116とが並列に接続されている。そして、電源部111によって、各機能部に電力が供給されるようになっている。
【0055】
制御部112は、各機能部を制御して音声データの送信及び受信、現在時刻の計測や表示等、システム全体の動作制御を行う。また、制御部112は、予めプログラムが書き込まれたROMと、このROMに書き込まれたプログラムを読み出して実行するCPUと、このCPUのワークエリアとして使用されるRAM等とを備えている。
【0056】
計時部113は、発振回路、レジスタ回路、カウンタ回路及びインターフェース回路等を内蔵する集積回路と、圧電振動子1とを備えている。圧電振動子1に電圧を印加すると圧電振動片5が振動し、この振動が水晶の有する圧電特性により電気信号に変換されて、発振回路に電気信号として入力される。発振回路の出力は二値化され、レジスタ回路とカウンタ回路とにより計数される。そして、インターフェース回路を介して、制御部112と信号の送受信が行われ、表示部115に、現在時刻や現在日付或いはカレンダー情報等が表示される。
【0057】
通信部114は、従来の携帯電話と同様の機能を有し、無線部117、音声処理部118、切替部119、増幅部120、音声入出力部121、電話番号入力部122、着信音発生部123及び呼制御メモリ部124を備えている。
無線部117は、音声データ等の各種データを、アンテナ125を介して基地局と送受信のやりとりを行う。音声処理部118は、無線部117又は増幅部120から入力された音声信号を符号化及び複号化する。増幅部120は、音声処理部118又は音声入出力部121から入力された信号を、所定のレベルまで増幅する。音声入出力部121は、スピーカやマイクロフォン等からなり、着信音や受話音声を拡声したり、音声を集音したりする。
【0058】
また、着信音発生部123は、基地局からの呼び出しに応じて着信音を生成する。切替部119は、着信時に限って、音声処理部118に接続されている増幅部120を着信音発生部123に切り替えることによって、着信音発生部123において生成された着信音が増幅部120を介して音声入出力部121に出力される。
なお、呼制御メモリ部124は、通信の発着呼制御に係るプログラムを格納する。また、電話番号入力部122は、例えば、0から9の番号キー及びその他のキーを備えており、これら番号キー等を押下することにより、通話先の電話番号等が入力される。
【0059】
電圧検出部116は、電源部111によって制御部112等の各機能部に対して加えられている電圧が、所定の値を下回った場合に、その電圧降下を検出して制御部112に通知する。このときの所定の電圧値は、通信部114を安定して動作させるために必要な最低限の電圧として予め設定されている値であり、例えば、3V程度となる。電圧検出部116から電圧降下の通知を受けた制御部112は、無線部117、音声処理部118、切替部119及び着信音発生部123の動作を禁止する。特に、消費電力の大きな無線部117の動作停止は、必須となる。さらに、表示部115に、通信部114が電池残量の不足により使用不能になった旨が表示される。
【0060】
すなわち、電圧検出部116と制御部112とによって、通信部114の動作を禁止し、その旨を表示部115に表示することができる。この表示は、文字メッセージであっても良いが、より直感的な表示として、表示部115の表示面の上部に表示された電話アイコンに、×(バツ)印を付けるようにしても良い。
なお、通信部114の機能に係る部分の電源を、選択的に遮断することができる電源遮断部126を備えることで、通信部114の機能をより確実に停止することができる。
【0061】
上述したように、本実施形態の携帯情報機器110によれば、上述した圧電振動子1を備えているので、薄型化を図った上で、信頼性の高い高品質な携帯情報機器110を提供できる。さらにこれに加え、長期にわたって安定した高精度な時計情報を表示することができる。
【0062】
(電波時計)
次に、本発明に係る電波時計の一実施形態について、図15を参照して説明する。
本実施形態の電波時計130は、図15に示すように、フィルタ部131に電気的に接続された圧電振動子1を備えたものであり、時計情報を含む標準の電波を受信して、正確な時刻に自動修正して表示する機能を備えた時計である。
日本国内には、福島県(40kHz)と佐賀県(60kHz)とに、標準の電波を送信する送信所(送信局)があり、それぞれ標準電波を送信している。40kHz若しくは60kHzのような長波は、地表を伝播する性質と、電離層と地表とを反射しながら伝播する性質とを併せもつため、伝播範囲が広く、上述した2つの送信所で日本国内を全て網羅している。
【0063】
以下、電波時計130の機能的構成について詳細に説明する。
アンテナ132は、40kHz若しくは60kHzの長波の標準電波を受信する。長波の標準電波は、タイムコードと呼ばれる時刻情報を、40kHz若しくは60kHzの搬送波にAM変調をかけたものである。受信された長波の標準電波は、アンプ133によって増幅され、複数の圧電振動子1を有するフィルタ部131によって濾波、同調される。 本実施形態における圧電振動子1は、上述した搬送周波数と同一の40kHz及び60kHzの共振周波数を有する水晶振動子部138,139をそれぞれ備えている。
【0064】
さらに、濾波された所定周波数の信号は、検波、整流回路134により検波復調される。続いて、波形整形回路135を介してタイムコードが取り出され、CPU136でカウントされる。CPU136では、現在の年、積算日、曜日、時刻等の情報を読み取る。読み取られた情報は、RTC137に反映され、正確な時刻情報が表示される。
搬送波は、40kHz若しくは60kHzであるから、水晶振動子部138、139は、上述した音叉型の構造を持つ振動子が好適である。
【0065】
なお、上述の説明は、日本国内の例で示したが、長波の標準電波の周波数は、海外では異なっている。例えば、ドイツでは77.5KHzの標準電波が用いられている。従って、海外でも対応可能な電波時計130を携帯機器に組み込む場合には、さらに日本の場合とは異なる周波数の圧電振動子1を必要とする。
【0066】
上述したように、本実施形態の電波時計130によれば、上述した圧電振動子1を備えているので、薄型化を図った上で、信頼性の高い高品質な電波時計130を提供できる。さらにこれに加え、長期にわたって安定して高精度に時刻をカウントすることができる。
【0067】
なお、本発明の技術範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、表面実装型の圧電振動子1に本発明の圧電振動片5を採用しているが、これに限らず、シリンダパッケージタイプの圧電振動子に本発明の圧電振動片5を採用しても良い。
【符号の説明】
【0068】
1…圧電振動子 5…圧電振動片 10…パッケージ 24,25…振動腕部 26…基部 31,32…緩衝部 33…凹部 100…発振器 101…集積回路 110…携帯情報機器(電子機器) 113…計時部 130…電波時計 131…フィルタ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅方向に並んで配置された一対の振動腕部と、
前記一対の振動腕部における延在方向の基端側が接続された基部と、を備えた圧電振動片において、
前記振動腕部のうち前記延在方向における一部には、前記振動腕部のうちの他の部位に比べて剛性が低く、前記振動腕部への衝撃を吸収可能な緩衝部が前記振動腕部に一体的に形成されていることを特徴とする圧電振動片。
【請求項2】
前記緩衝部は、前記振動腕部の先端部に形成されていることを特徴とする請求項1記載の圧電振動片。
【請求項3】
前記緩衝部は、前記振動腕部の前記厚さ方向両側から前記延在方向に沿って互い違いに切込まれたばね形状に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の圧電振動片。
【請求項4】
請求項1記載の圧電振動片がパッケージに気密封止されてなることを特徴とする圧電振動子。
【請求項5】
請求項4に記載の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする発振器。
【請求項6】
請求項4に記載の圧電振動子が、計時部に電気的に接続されていることを特徴とする電子機器。
【請求項7】
請求項4に記載の圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする電波時計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−78080(P2013−78080A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−218237(P2011−218237)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】