在庫部品管理システム及び在庫部品管理方法
【課題】顧客が在庫として有する部品を事業者がより正確に把握することを目的とする。
【解決手段】在庫部品管理システム10は、顧客へ納品された部品20を識別するための部品IDと、該顧客が有する該部品20の数量とを関連付けて管理するための在庫管理テーブルを記憶したサーバ14、顧客へ部品を納入する事業者によって操作され、サーバ14との間で情報の送受信が可能とされている情報処理装置12A、及び顧客によって操作され、サーバ14との間で情報の送受信が可能とされている情報処理装置12Bと、を備える。そして、サーバ14は、情報処理装置12Bから部品IDに関連付けられた数量を受信した場合に、在庫管理テーブルで管理されている数量を、受信した数量に基づいて書き換える。
【解決手段】在庫部品管理システム10は、顧客へ納品された部品20を識別するための部品IDと、該顧客が有する該部品20の数量とを関連付けて管理するための在庫管理テーブルを記憶したサーバ14、顧客へ部品を納入する事業者によって操作され、サーバ14との間で情報の送受信が可能とされている情報処理装置12A、及び顧客によって操作され、サーバ14との間で情報の送受信が可能とされている情報処理装置12Bと、を備える。そして、サーバ14は、情報処理装置12Bから部品IDに関連付けられた数量を受信した場合に、在庫管理テーブルで管理されている数量を、受信した数量に基づいて書き換える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、在庫部品管理システム及び在庫部品管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プラント設備等の機器の定期的な検査時等に保守(メンテナンス)に用いる部品(所謂スペアパーツ)を供給するサービス業務において、供給する部品の種類や数量は,顧客からの要求や検査結果に応じて調達する。
しかし、顧客からの要求や検査結果に応じて部品を供給するのでは、準備に時間のかかる部品がある場合等に、メンテナンス期間の短縮の妨げとなっている。
【0003】
そこで、特許文献1には、メンテナンス部品の実在庫数及び過去におけるメンテナンス部品の使用数を所定の記憶部に記憶し、メンテナンス部品に関する所定の納入期間の実現に必要となるメンテナンス部品の必要在庫数を、記憶部から読み出したメンテナンス部品の使用数に基づいて予測計算した結果に基づいてメンテナンス部品の在庫を管理する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−164176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、過去のメンテナンスの履歴に基づいて部品の必要在庫数を算出し、算出した必要在庫数から部品の調達を行うこととなるが、必ずしも正しい数量が得られるとは限らない。そのため、顧客が在庫として有する部品の不足や余剰などが発生する場合がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、顧客へ部品を納入する事業者が、顧客が在庫として有する部品をより正確に把握することができる、在庫部品管理システム及び在庫部品管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の在庫部品管理システム及び在庫部品管理方法は以下の手段を採用する。
【0008】
すなわち、本発明に係る在庫部品管理システムは、顧客へ納品された部品を識別するための部品識別番号と該顧客が有する該部品の数量とを関連付けて管理するための在庫管理テーブルを記憶したサーバと、前記顧客へ部品を納入する事業者によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第1情報処理装置と、前記顧客によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第2情報処理装置と、を備え、前記サーバは、前記第2情報処理装置から前記部品識別番号に関連付けられた数量を受信した場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を、受信した数量に基づいて書き換える。
【0009】
本発明によれば、在庫部品管理システムは、顧客へ納品された部品を識別するための部品識別番号と、該顧客が有する該部品の数量とを関連付けて管理するための在庫管理テーブルを記憶したサーバ、顧客へ部品を納入する事業者によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第1情報処理装置、及び顧客によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第2情報処理装置、を備える。
【0010】
このため、顧客へ部品を納入する事業者は、第1情報処理装置を用いて、在庫管理テーブルの内容を確認することができる。
【0011】
そして、サーバは、第2情報処理装置から部品識別番号に関連付けられた数量を受信した場合に、在庫管理テーブルで管理されている数量を、受信した数量に基づいて書き換える。このため、顧客は、第2情報処理装置を用いて、在庫管理テーブルの内容を自身で書き換えることができる。
【0012】
以上のことから、本発明は、顧客が自身でサーバに記憶されている在庫管理テーブルを書き換えことができると共に、事業者が在庫管理テーブルの内容を確認できるので、顧客が在庫として有する部品を事業者がより正確に把握することができる。
【0013】
また、本発明の在庫部品管理システムは、前記顧客へ納品される前記部品は、該部品を識別するための識別標識が付され、前記部品を購入した前記顧客によって操作されると共に前記第2情報処理装置との間で情報の送受信が可能とされ、前記識別標識を読み取る読取装置、を備え、前記第2情報処理装置は、前記読取装置で前記識別標識を読み取ることにより得られた前記部品の数量を前記サーバへ送信し、前記サーバが、前記第2情報処理装置から送信された数量が、前記部品が前記顧客へ納品されたタイミングで送信された数量である場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を前記第2情報処理装置から送信された数量で加算し、前記第2情報処理装置から送信された数量が、前記部品を前記顧客が使用するタイミングで送信された数量である場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を前記第2情報処理装置から送信された数量で減算してもよい。
【0014】
本発明によれば、在庫部品管理システムは、顧客へ納品される部品に、該部品を識別するための識別標識が付され、部品を購入した顧客によって操作されると共に第2情報処理装置との間で情報の送受信が可能とされ、該顧客へ納品された部品に付された識別標識を読み取る読取装置、を備える。
そして、第2情報処理装置は、読取装置で識別標識を読み取ることにより得られた部品の数量をサーバへ送信する。なお、読取装置による識別標識の読み取りは、部品が顧客へ納品された場合と、顧客が在庫として管理している部品を使用する場合に読み取られる。
【0015】
サーバは、第2情報処理装置から送信された数量が、部品が顧客へ納品されたタイミングで送信された数量である場合に、在庫管理テーブルで管理されている数量を第2情報処理装置から送信された数量で加算する。また、サーバは、第2情報処理装置から送信された数量が、部品を顧客が使用するタイミングで送信された数量である場合に、在庫管理テーブルで管理されている数量を第2情報処理装置から送信された数量で減算する。
【0016】
従って、部品が顧客へ納品される毎及び納品された部品が使用される毎に、部品識別情報が読取装置で読み取られ、在庫管理テーブルで管理されている部品の数量が更新されることとなるので、本発明は、より正確に顧客が有する部品の数量を管理することができる。
【0017】
また、本発明の在庫部品管理システムは、前記在庫管理テーブルが、前記部品毎に、前記顧客が在庫として保管すべき数量が予め定められてもよい。
【0018】
本発明によれば、部品毎に、顧客が在庫として保管すべき数量が予め定められているので、顧客及び事業者は容易に必要な部品の数量を把握することができる。
【0019】
また、本発明の在庫部品管理システムは、前記サーバが、前記顧客へ納品された前記部品の前記部品識別番号及び数量を示した納品情報と、前記読取装置で読み取られた前記部品識別情報及び数量とが一致した場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を前記第2情報処理装置から送信された数量で加算してもよい。
【0020】
本発明によれば、事業者から顧客へ納品された部品の部品識別番号及び数量を示した納品情報と、読取装置で読み取られた部品識別情報及び数量とが一致した場合に、在庫管理テーブルで管理されている部品の数量が更新されることとなる。
従って、事業者から納品された部品及び部品の数量が正しい数量であることを容易に確認できると共に、顧客が有している部品の正しい数量を在庫管理テーブルに容易に反映させることができる。
【0021】
また、本発明の在庫部品管理システムは、前記サーバが、前記顧客が使用する前記部品の前記部品識別情報及び数量を示した払出情報と、前記読取装置で読み取られた前記部品識別情報及び数量とが一致した場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を前記第2情報処理装置から送信された数量で減算してもよい。
【0022】
本発明によれば、顧客が使用する部品の部品識別情報及び数量を示した払出情報と、読取装置で読み取られた部品識別情報及び数量とが一致した場合に、在庫管理テーブルで管理されている部品の数量が更新されることとなる。
従って、顧客が使用することによって在庫から失われる部品及び該部品の数量を容易に確認できると共に、顧客が有している部品の正しい数量を在庫管理テーブルに容易に反映させることができる。
【0023】
また、本発明の在庫部品管理システムは、前記サーバが、前記在庫管理テーブルで管理されている前記部品に関連付けられ、該部品に対する前記顧客の使用形態を示した固有情報を記憶してもよい。
【0024】
本発明によれば、顧客及び事業者が部品に関する詳細な情報を容易に把握することができる。
【0025】
また、本発明の在庫部品管理システムは、前記在庫管理テーブルが、前記事業者とは異なる事業者によって、前記顧客へ納入された前記部品と該部品の数量とを関連付けて更に管理してもよい。
【0026】
本発明によれば、部品を顧客へ納入した事業者にかかわらず、在庫管理テーブルを用いて顧客が有する部品及び部品の数量を管理することができる。
【0027】
一方、本発明に係る在庫部品管理方法は、顧客へ納品された部品を識別するための部品識別番号と該顧客が有する該部品の数量とを関連付けて管理するための在庫管理テーブルを記憶したサーバ、前記顧客へ部品を納入する事業者によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第1情報処理装置、及び前記顧客によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第2情報処理装置、を備えたシステムの在庫部品管理方法であって、前記サーバは、前記第2情報処理装置から前記部品識別番号に関連付けられた数量を受信した場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を、受信した数量に基づいて書き換える。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、顧客へ部品を納入する事業者が、顧客が在庫として有する部品をより正確に把握することができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1実施形態に係る在庫部品管理システムの構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る部品に付される2次元コードを示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る在庫管理テーブルの構成の一例を示す模式図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るパーツデータベースの構成の一例を示す模式図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るサーバが有する部品発注支援機能の構成を示す機能ブロック図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る部品発注支援機能における部品情報表示部及び購入数量入力部を動作させるための画面を示した図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る部品発注支援機能における照会情報入力部を動作させるための画面を示した図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係る部品発注支援機能における発注情報入力部を動作させるための画面を示した図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係る部品発注支援機能における顧客在庫情報表示部を動作させるための画面を示した図である。
【図10】本発明の実施形態に係る在庫部品管理システムを用いて行われる、顧客への部品の納品が行われる場合における在庫部品管理の流れの詳細を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態に係る部品の納品が行われる場合に、操作される2次元コードリーダの画面に表示される画像を示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係る在庫部品管理システムを用いて行われる、顧客が部品を使用する場合における在庫部品管理の流れの詳細を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第1実施形態に係る在庫払出リストの構成の一例を示す模式図である。
【図14】本発明の実施形態に係る部品の払い出しが行われる場合に、操作される2次元コードリーダの画面に表示される画像を示す図である。
【図15】本発明の第2実施形態に係る在庫部品管理システムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に、本発明に係る在庫部品管理システム及び在庫部品管理方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0031】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
【0032】
図1に本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10の構成を示す。
在庫部品管理システム10は、例えばパーソナルコンピュータである複数の情報処理装置12A,12B、及び大容量の記憶装置を備えたサーバ14が通信回線16を介して接続されている。
【0033】
情報処理装置12Aは、顧客への製品である部品20を納入する事業者である部品メーカが有する情報処理装置である。部品20とは、例えばボイラ等を備えたプラント設備で用いられる部品であり、例えば定期的に交換を必要とするようなスペアパーツである。
また、情報処理装置12Aは、サーバ14との間で情報の送受信が可能とされているので、部品メーカは、情報処理装置12Aを用いて、サーバ14が記憶している後述する在庫管理テーブル40等の内容を確認することができる。
【0034】
情報処理装置12Bは、部品メーカから部品20を購入する顧客が有する情報処理装置であり、サーバ14との間で情報の送受信が可能とされている。
【0035】
通信回線16は、所謂コンピュータネットワークであり、情報処理装置12A,12Bとサーバ14との間で情報の送受信が可能であれば、電気事業者によって提供される公衆回線又は在庫部品管理システム10専用の回線の何れであってもよい。
【0036】
ここで、部品20には、該部品を識別するための識別標識としての2次元コード22(所謂QRコード(登録商標))が付されている。2次元コード22は、部品20に直接付されていてもよいし、部品20を収納している容器(箱及び袋等)に付されてもよい。
また、図2に示されるように部品20には、2次元コード22と共に、目視で部品20を識別するための情報(文字や数値等)が付されている。この情報は、例えば、部品20の注文時の番号であるオーダー番号、該部品20が用いられる機器の識別するための機器コード、該部品20が用いられる機器の名称である機器名称、該部品20を識別するための部品ID、該部品20の名称である部品名称、該部品20が記載されている図面の番号である図面番号、該部品20の数量、該部品20の重量である。
【0037】
さらに、情報処理装置12Bは、部品20を購入した顧客によって操作されると共に情報処理装置12Bとの間で情報の送受信が可能とされ、該顧客へ納品された部品20に付された2次元コード22を読み取る2次元コードリーダ30が備えられている。2次元コードリーダ30には、各種情報を画像として表示する画面30Aが備えられている。
情報処理装置12Bと2次元コードリーダ30とは、有線又は無線の何れで各種情報の送受信を行ってもよい。
情報処理装置12Bと2次元コードリーダ30とが有線で各種情報の送受信を行う場合、2次元コードリーダ30は、情報処理装置12Bと有線で接続されていない状態でも、2次元コード22の読み取りが可能とされる。そして、2次元コードリーダ30が情報処理装置12Bと接続されていない状態で2次元コード22の読み取りを行った場合、その後、情報処理装置12Bと2次元コードリーダ30とが接続されたタイミングで、2次元コードリーダ30と情報処理装置12Bとの間で、読み取った情報を含む各種情報の送受信がされることとなる。
【0038】
サーバ14は、顧客へ納品された部品20を識別するための部品IDと、該顧客が有する該部品20の数量(実在庫量)とを関連付けて管理するための在庫管理テーブル40を記憶している。
図3は、本第1実施形態に係る在庫管理テーブル40の構成の一例を示す模式図である。なお、在庫管理テーブル40は、一例としてCSVファイルによって作成される。
【0039】
在庫管理テーブル40は、顧客毎に作成されており、部品ID及び数量の他に、一例として、部品名称、顧客によって部品20が管理されている棚の番号である棚番号、顧客が在庫として保管すべき数量である推奨保管在庫量、実在庫量と推奨保管在庫量との差である不足量が管理されている。
推奨保管在庫量は、部品20の使用頻度や使用数の他に、部品20の調達に要する期間に応じて部品20毎に異なっていてもよい。例えば、調達に要する期間が長い部品20は、調達に要する期間が短い部品20よりも推奨保管在庫量が多くされる。
【0040】
また、顧客が部品20を保管する棚には、棚番号を示した2次元コードが付されており、部品20に付された2次元コードにより示される部品IDと棚に付された2次元コードにより示される棚番号が関連付けられている。
【0041】
さらに、サーバ14は、在庫管理テーブル40で管理されている部品20に関連付けられ、該部品20に対する顧客の使用形態を示した固有情報であるパーツデータベース42を記憶している。
図4は、本第1実施形態に係るパーツデータベース42の構成を示す模式図である。
パーツデータベース42は、例えば、日本語及び英語の部品名称、部品ID、機器名称、機器コード、大区分、小区分、及び契約サービスカテゴリー等が登録されている。なお、大区分及び小区分は、部品20が用いられる対象(プラント設備の種類等)であり、階層化したものである。また、契約サービスカテゴリーは、プラント設備に取り付けられている部品20を取り替えるタイミング(所定月毎、所定年毎、及び定期点検毎等)等、部品20に対する部品メーカとの契約状況を示している。
【0042】
また、サーバ14は、顧客が部品メーカからの部品20の購入(発注)を簡易かつ効率的に行うための部品発注支援機能を有している。なお、部品発注支援機能に関連して、情報処理装置12A,12Bは、Webページを閲覧するためのプログラム(以下、「Webブラウザ」という。)が予め記憶(インストール)されている。
そして、サーバ14は、情報処理装置12A,12Bから通信回線16を介したアクセス、例えば、インターネットによる所定のWebページからのアクセスがあった場合に、部品発注支援機能を動作させるための画像データを、アクセス元の情報処理装置12A,12Bへ送信し、該情報処理装置12A,12Bが有する画像表示部18に表示させる。
【0043】
図5は、サーバ14が有する部品発注支援機能の構成を示す機能ブロック図である。
部品発注支援機能は、部品数量情報表示部44、購入数量入力部46、照会情報入力部48、発注情報入力部50、及び顧客在庫情報表示部52を備えている。
【0044】
部品数量情報表示部44は、顧客が部品20を購入する場合に用いられる機能であり、顧客が購入する部品20に関する情報(価格、納期、及び図面等)を情報処理装置12Bの画像表示部18に表示させる。
購入数量入力部46は、顧客が部品20を購入する場合に用いられる機能であり、購入する部品20の数量の入力を情報処理装置12Bから受け付ける。
【0045】
図6は、部品発注支援機能における部品数量情報表示部44及び購入数量入力部46を動作させるために、情報処理装置12Bの画像表示部18に表示されるWebページの画像の一例を示した図である。
【0046】
顧客は、図6に示される画像が表示されると、機器主系統であるシステム、機器号機であるユニット、及び機器副系統であるサブシステム、並びに機器コード、機器名称、部品ID、及び部品名称の少なくとも一つを、検索ワードとして対応する入力ボックス44Aに入力した後に、検索ボタン44Bをクリックする。これにより、入力された検索ワードに関連した部品20の情報が、表示された部品20の購入数量を入力する入力ボックス44Cと共に表示される。そして、入力ボックス44Cに購入数量が入力された後に、購入ボタン44Dがクリックされることによって、購入数量入力部46は、部品20の購入を受け付ける。
【0047】
照会情報入力部48は、部品20のより詳細な情報を顧客が求める場合に用いられる機能であり、詳細な情報を求める部品20が入力される。
図7は、部品発注支援機能における照会情報入力部48を動作させるために、情報処理装置12Bの画像表示部18に表示されるWebページの画像の一例を示した図である。
顧客によって、より詳細な情報を求める部品20を選択された後に、照会ボタン48Aがクリックされることで、より詳細な情報を求める部品20を示す照会部品情報が情報処理装置12Bから情報処理装置12Aへ送信される。情報処理装置12Aが照会部品情報を受信すると、部品メーカは、照会部品情報により示される部品20の詳細な情報を顧客へ通知する。
【0048】
発注情報入力部50は、顧客が部品20を購入(発注)する場合に用いられる機能であり、購入数量入力部46で受け付けた部品20の購入を確定させる。
図8は、部品発注支援機能における発注情報入力部50を動作させるために、情報処理装置12Bの画像表示部18に表示されるWebページの画像の一例を示した図である。
図8に示される画像は、購入数量入力部46で受け付けた部品20の情報及び購入数量と共に、購入する部品20の標準価格の合計金額が表示される。そして、発注ボタン50Aがクリックされることによって、部品20の購入が確定される。そして、サーバ14は、確定された部品20の数量を、部品メーカが有する情報処理装置12Aへ送信する。部品メーカは、情報処理装置12Aへ送信された部品20の数量を確認し、顧客へ該部品の納品を行うこととなる。
【0049】
顧客在庫情報表示部52は、顧客又は部品メーカによって、顧客が有している部品の数量(在庫量)を確認するために用いられる機能である。
図9は、部品発注支援機能における顧客在庫情報表示部52を動作させるために、情報処理装置12A又は情報処理装置12Bの画像表示部18に表示されるWebページの画像の一例を示した図である。
顧客又は部品メーカは、図9に示される画像が表示されると、システム、ユニット、及サブシステム、並びに機器コード、機器名称、部品ID、及び部品名称の少なくとも一つを、検索ワードとして対応する入力ボックス52Aに入力した後に、検索ボタン52Bをクリックする。これにより、顧客在庫情報表示部52は、入力された検索ワードに関連した部品20に関する情報を、顧客に対応した在庫管理テーブル40から読み出し、該部品20に関する情報として、部品ID、部品名称、棚番号、推奨保管在庫量、不足量、及び実在庫量を画像表示部18に表示させる。
【0050】
なお、不足が発生している部品20(図9の例ではボイラB型金物)には、不足していることが明確となるように、太字による表示、文字の着色、及び蛍光表示等の強調表示(以下、「警告表示」という。)がされる。また、サーバ14は、顧客が有する部品20に不足が生じた場合に、不足した部品20の部品名称、部品ID、不足量を示す不足情報を情報処理装置12A,12Bに送信することによって、顧客及び部品メーカに報知する。これにより、顧客は部品20の発注を部品メーカに迅速に行うことができ、部品メーカは顧客に部品20の発注を促すことができる。
【0051】
そして、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10は、以下のような在庫部品管理を行う。
顧客は、部品メーカから部品20が納品された場合や、部品20を使用する場合に、部品20に付された2次元コード22を、2次元コードリーダ30を用いて読み取る。そして、情報処理装置12Bが、2次元コード22を読み取ることにより得られた部品20の数量をサーバ14へ送信する。
サーバ14は、情報処理装置12Bから送信された数量が、部品20が顧客へ納品されたタイミングで送信された数量である場合、在庫管理テーブル40で管理されている数量を情報処理装置12Bから送信された数量で加算する。一方、情報処理装置12Bから送信された数量が、部品20を顧客が使用するタイミングで送信された数量である場合、サーバ14は、在庫管理テーブル40で管理されている数量を情報処理装置12Bから送信された数量で減算する。
【0052】
このように、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10は、部品20が顧客へ納品される毎及び納品された部品20が使用される毎に、部品IDが2次元コードリーダ30で読み取られ、在庫管理テーブル40で管理されている部品20の数量が更新されることとなるので、より正確に顧客が有する部品20の数量を管理することができる。
【0053】
図10は、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10を用いて行われる、顧客への部品20の納品が行われる場合における在庫部品管理の流れの詳細を示すフローチャートである。
【0054】
まず、ステップ100では、部品数量情報表示部44及び購入数量入力部46を用いて顧客による部品の選定・購入が行われる。
【0055】
次のステップ102では、部品メーカによる2次元コード22が貼り付けられた部品20の顧客への納品(入庫)が行われる。
このとき、部品メーカは、納品した部品20の部品ID及び数量を示した納品情報を、顧客の情報処理装置12Bへ送信する。そして、顧客は、情報処理装置12Bから2次元コードリーダ30へ納品情報を送信し、2次元コードリーダ30は、該納品情報を記憶する。
【0056】
次のステップ104では、顧客による2次元コードリーダ30を用いた、納品された部品20の2次元コード22の読み取りが行われる。
ここで、2次元コードリーダ30は、読み取った2次元コード22により示される部品IDと数量とが、納品情報により示される部品IDと数量とに一致するか否かを判定し、一致しない場合は、2次元コードリーダ30の画面30Aに警告を表示する。これにより、顧客は、部品20が正しく納品されているか否かを容易に確認することができる。
【0057】
次のステップ106では、納品された部品20の数量を在庫管理テーブル40に登録する。
具体的には、情報処理装置12Bが、納品された部品20の部品ID及び数量を示した納品情報と、2次元コードリーダ30で読み取られた部品20の部品ID及び数量とが一致した場合に、納品された部品20の部品IDに対応する数量をサーバ14へ送信する。そして、サーバ14は、在庫管理テーブル40で管理されている数量を情報処理装置12Bから送信された数量で加算する。
【0058】
例えば、納品情報に、部品ID「AA01BBCC001」及び数量「20」が記載されている場合、納品情報と2次元コードリーダ30で読み取られた部品20の部品ID及び数量とが一致すると、部品ID「AA01BBCC001」及び対応する数量「20」が情報処理装置12Bからサーバ14へ送信される。そして、サーバ14は、在庫管理テーブル40で管理されている部品ID「AA01BBCC001」の数量に対して、数量「20」を加算する。
【0059】
図11は、部品20の納品が行われる場合に、操作される2次元コードリーダ30の画面30Aに表示される画像を示す図である。
【0060】
図11(A)は、部品20に付された2次元コード22を読み取る目的を選択するための画像であり、部品20の納品時には、画面30Aに表示された「納品」を選択する。
【0061】
次に、2次元コードリーダ30の画面30Aには、図11(B)に示されるように、「在庫用の部品の読み取り」と記されたボタンが表示される。そこで、顧客は、2次元コードリーダ30を納入された部品20に付された2次元コード22へ向け、該ボタンを選択することによって、2次元コードリーダ30に2次元コード22を読み取らせる。2次元コード22の読み取りが行われている場合、画面30Aには、図11(C)に示されるように、2次元コード22の読み取り中であることを示す画像が表示される。
【0062】
次に、2次元コードリーダ30の画面には、図11(D)に示されるように、2次元コード22を読み取った結果(部品IDや部品名称等)が表示される。部品20の数量は、顧客によって入力される。読み取った結果及び入力された数量は、「Save」と記されたボタンが選択することによって、2次元コードリーダ30に記憶される。
【0063】
次に、図11(E)に示されるように、記憶された読取結果及び入力された数量と、納品情報により示される内容とが照合され、一致した場合に、情報処理装置12Bが、納品された部品20の部品IDに対応する数量をサーバ14へ送信する。
【0064】
このように、図10に示される在庫部品管理を行うことによって、顧客へ納品された部品20の部品ID及び数量を示した納品情報と、2次元コードリーダ30で読み取られた部品ID及び数量とが一致した場合に、在庫管理テーブル40で管理されている部品の数量が更新されることとなる。従って、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10は、部品メーカから納品された部品20及び部品20の数量が正しい数量であることを容易に確認できると共に、顧客が有している部品20の正しい数量を在庫管理テーブル40に容易に反映させることができる。
【0065】
図12は、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10を用いて行われる、顧客が部品20を使用(以下、「払い出し」という。)する場合における在庫部品管理の流れの詳細を示すフローチャートである。
【0066】
まず、ステップ200では、払い出しする部品20(以下、「払出部品」という。)の部品IDと数量とを示した在庫払出リスト54が顧客によって作成される。すなわち、在庫払出リスト54は、定期点検等において、顧客が自身でこれから使用する部品20及び該部品20の数量を示したものである。
図13は、本第1実施形態に係る在庫払出リスト54の構成の一例を示す模式図である。なお、在庫払出リスト54は、一例としてCSVファイルによって作成される。また、在庫払出リスト54には、部品ID及び数量と共に、部品名称及び棚番号等が示されてもよい。
【0067】
次のステップ202では、在庫払出リスト54が情報処理装置12Bからサーバ14へ送信される。
【0068】
次のステップ204では、在庫払出リスト54が情報処理装置12Bから2次元コードリーダ30へ送信される。
【0069】
次のステップ206では、顧客による2次元コードリーダ30を用いた、在庫払出リスト54に含まれる部品20の2次元コードの読み取りが行われる。
2次元コードリーダ30が有する画面30Aには、送信された在庫払出リスト54に示される部品ID、数量、部品名称、及び棚番号等が表示される。このため、顧客は、2次元コードリーダ30の画面30Aを見ながら、払出部品20を取り出し、該取り出した部品20の2次元コード22を2次元コードリーダ30を用いて読み取る。2次元コードリーダ30が、在庫払出リスト54に含まれない部品20の2次元コード22を読み取った場合、その画面30Aに警告を表示する。
【0070】
次のステップ208では、在庫管理テーブル40に数量減を反映させる。情報処理装置12Bは、在庫払出リスト54と2次元コードリーダ30で読み取られた払出部品の部品ID及び数量とが一致した場合に、在庫管理テーブル40の書き換えを指示するための書替指示情報をサーバ14へ送信する。サーバ14は、書替指示情報を受信すると在庫管理テーブル40で管理されている数量を情報処理装置12Bから送信された在庫払出リスト54により示される数量で減算する。
【0071】
次のステップ210では、サーバ14によって在庫部品の数量の不足が発生しているか否かが判定され、肯定判定の場合は、ステップ212へ移行し、否定判定の場合は、終了する。なお、該判定は、在庫管理テーブル40に登録されているステップ208で減算された部品20に対応する数量(実在庫量)と、推奨保管在庫量とを比較し、実在庫量が、推奨保管在庫量以下の場合に肯定と判定する。
【0072】
次のステップ212では、在庫管理テーブル40において、実在庫量が推奨保管在庫量以下となった部品20に対して警告表示をすると共に、情報処理装置12A,12Bへ実在庫量が推奨保管在庫量以下となった部品20に関する情報を報知する。
【0073】
図14は、部品20の払い出しが行われる場合に、操作される2次元コードリーダ30の画面30Aに表示される画像を示す図である。
【0074】
図14(A)は、部品20に付された2次元コード22を読み取る目的を選択するための画像であり、部品20の払い出し時には、画面30Aに表示された「払い出し」を選択する。
【0075】
次に、2次元コードリーダ30の画面30Aには、図14(B)に示されるように、「払出部品の読み取り」と記されたボタンが表示される。そこで、顧客は、2次元コードリーダ30を払出部品に付された2次元コード22へ向け、該ボタンを選択することによって、2次元コードリーダ30による2次元コード22を読み取らせる。2次元コード22の読み取りが行われている場合、画面30Aには、図14(C)に示されるように、2次元コード22の読み取り中であることを示す画像が表示される。
【0076】
次に、2次元コードリーダ30の画面には、図14(D)に示されるように、在庫払出リスト54が表示される。
【0077】
次に、図14(E)に示されるように、2次元コードリーダ30によって読み取った払出部品及び該払出部品の数量が、顧客によって入力される。そして、読み取った結果及び入力された数量は、「Save」と記されたボタンが選択されることによって、2次元コードリーダ30に記憶される。なお、「Save」と記されたボタンを選択した場合に、2次元コードリーダ30によって読み取った払出部品及び該払出部品の数量が、在庫払出リスト54の記載内容と異なっていると、画面30Aに警告が表示される。
【0078】
そして、在庫払出リスト54により示される全ての払出部品に付された2次元コード22の読み取り及び数量の入力が終了すると、書替指示情報が情報処理装置12Bからサーバ14へ送信される。
【0079】
このように、図12に示される在庫部品管理を行うことによって、顧客が使用する部品20の部品ID及び数量を示した在庫払出リスト54と、2次元コードリーダ30で読み取られた部品ID及び数量とが一致した場合に、在庫管理テーブル40で管理されている部品20の数量が更新されることとなる。従って、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10は、顧客が使用することによって在庫から失われる部品20及び該部品20の数量を容易に確認できると共に、顧客が有している部品20の正しい数量を在庫管理テーブル40に容易に反映させることができる。
【0080】
以上説明したように、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10は、顧客へ納品された部品20を識別するための部品IDと、該顧客が有する該部品20の数量とを関連付けて管理するための在庫管理テーブル40を記憶したサーバ14、顧客へ部品を納入する事業者によって操作され、サーバ14との間で情報の送受信が可能とされている情報処理装置12A、及び顧客によって操作され、サーバ14との間で情報の送受信が可能とされている情報処理装置12Bと、を備える。そして、サーバ14は、情報処理装置12Bから部品IDに関連付けられた数量を受信した場合に、在庫管理テーブル40で管理されている数量を、受信した数量に基づいて書き換える。
このように、顧客が自身でサーバ14に記憶されている在庫管理テーブル40を書き換えことができると共に、事業者が在庫管理テーブル40の内容を確認できる。従って、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10によれば、事業者が、顧客が在庫として有する部品をより正確に把握することができる。
【0081】
また、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10は、顧客へ納品される部品20に、該部品20を識別するための2次元コード22が付され、部品20を購入した顧客によって操作されると共に情報処理装置12Bとの間で情報の送受信が可能とされ、該顧客へ納品された部品20に付された2次元コード22を読み取る2次元コードリーダ30、を備える。そして、情報処理装置12Bは、2次元コードリーダ30で2次元コード22を読み取ることにより得られた部品20の数量をサーバ14へ送信する。サーバ14は、情報処理装置12Bから送信された数量が、部品20を顧客へ納品したタイミングで送信された数量である場合に、在庫管理テーブル40で管理されている数量を情報処理装置12Bから送信された数量で加算し、情報処理装置12Bから送信された数量が、部品20を顧客が使用するタイミングで送信された数量である場合に、在庫管理テーブル40で管理されている数量を情報処理装置12Bから送信された数量で減算する。
従って、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10は、より正確に顧客が有する部品20の数量を管理することができる。
【0082】
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
図15は、本第2実施形態に係る在庫部品管理システム10の構成を示す。なお、図15における図1と同一の構成部分については図1と同一の符号を付して、その説明を省略する。
本第2実施形態は、顧客が、部品メーカが部品20に付した2次元コード22によって、部品20を管理せずに、独自の管理システムによって部品20を管理する場合である。
このため、顧客は、サーバ60を有し、該サーバ60には、サーバ14と同様の在庫管理テーブルが記憶され、顧客によってサーバ60からサーバ14へ在庫管理テーブルが送信されることにより、サーバ14で記憶されている在庫管理テーブル40が更新される。
【0083】
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態について説明する。
なお、本第3実施形態に係る在庫部品管理システム10の構成は、図1に示す第1実施形態に係る在庫部品管理システム10の構成と同様であるので説明を省略する。
本第3実施形態に係る在庫管理テーブル40は、在庫部品管理システム10を構築した部品メーカとは異なる事業者によって、顧客へ納入された部品(以下、「他社部品」という。)と、該他社部品の数量とを関連付けて更に管理する。
本第3実施形態では、顧客が他社部品に付した部品IDを用いて、他社部品を在庫管理テーブル40に登録し、在庫部品管理システム10を構築した部品メーカで納入した部品20と同様に在庫を管理する。
【0084】
従って、本第3実施形態に係る在庫部品管理システム10は、部品20を顧客へ納入した事業者にかかわらず、在庫管理テーブル40を用いて顧客が有する部品20及び部品20の数量を管理することができる。
また、在庫管理テーブル40で管理されている他社部品の数量から使用数の変化を求め、グラフ化等することによって、在庫部品管理システム10を構築した部品メーカは、顧客に対する営業活動に利用してもよい。
【0085】
以上、本発明を、上記各実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記各実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0086】
例えば、上記各実施形態では、部品20に付す識別標識として2次元コードを用いる形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、識別標識として例えば1次元コード(所謂バーコード)やIDタグ等、他の識別標識を用いる形態としてもよい。
【0087】
また、顧客によって納入された部品20は、顧客によって独自の部品ID(以下、「顧客部品ID」という。)が定められてもよい。この場合、顧客によって、顧客部品IDを示す2次元コードが部品20に付され、2次元コードリーダ30で読み取り可能とされる。そして、部品メーカが定めた部品IDと顧客部品IDとが関連付けられて、在庫管理テーブル40に登録されてもよい。
【0088】
また、パーツデータベース42は、部品20の交換時期が示されているため、パーツデータベース42に示される交換時期と部品20を使用数とに基づいて、部品20の寿命の診断等を行ってもよい。また、パーツデータベース42の内容を2次元コードリーダ30の画面30Aに表示させてもよい。
【符号の説明】
【0089】
10 在庫部品管理システム
12A 情報処理装置
12B 情報処理装置
14 サーバ
20 部品
22 2次元コード
30 2次元コードリーダ
40 在庫管理テーブル
【技術分野】
【0001】
本発明は、在庫部品管理システム及び在庫部品管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プラント設備等の機器の定期的な検査時等に保守(メンテナンス)に用いる部品(所謂スペアパーツ)を供給するサービス業務において、供給する部品の種類や数量は,顧客からの要求や検査結果に応じて調達する。
しかし、顧客からの要求や検査結果に応じて部品を供給するのでは、準備に時間のかかる部品がある場合等に、メンテナンス期間の短縮の妨げとなっている。
【0003】
そこで、特許文献1には、メンテナンス部品の実在庫数及び過去におけるメンテナンス部品の使用数を所定の記憶部に記憶し、メンテナンス部品に関する所定の納入期間の実現に必要となるメンテナンス部品の必要在庫数を、記憶部から読み出したメンテナンス部品の使用数に基づいて予測計算した結果に基づいてメンテナンス部品の在庫を管理する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−164176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、過去のメンテナンスの履歴に基づいて部品の必要在庫数を算出し、算出した必要在庫数から部品の調達を行うこととなるが、必ずしも正しい数量が得られるとは限らない。そのため、顧客が在庫として有する部品の不足や余剰などが発生する場合がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、顧客へ部品を納入する事業者が、顧客が在庫として有する部品をより正確に把握することができる、在庫部品管理システム及び在庫部品管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の在庫部品管理システム及び在庫部品管理方法は以下の手段を採用する。
【0008】
すなわち、本発明に係る在庫部品管理システムは、顧客へ納品された部品を識別するための部品識別番号と該顧客が有する該部品の数量とを関連付けて管理するための在庫管理テーブルを記憶したサーバと、前記顧客へ部品を納入する事業者によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第1情報処理装置と、前記顧客によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第2情報処理装置と、を備え、前記サーバは、前記第2情報処理装置から前記部品識別番号に関連付けられた数量を受信した場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を、受信した数量に基づいて書き換える。
【0009】
本発明によれば、在庫部品管理システムは、顧客へ納品された部品を識別するための部品識別番号と、該顧客が有する該部品の数量とを関連付けて管理するための在庫管理テーブルを記憶したサーバ、顧客へ部品を納入する事業者によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第1情報処理装置、及び顧客によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第2情報処理装置、を備える。
【0010】
このため、顧客へ部品を納入する事業者は、第1情報処理装置を用いて、在庫管理テーブルの内容を確認することができる。
【0011】
そして、サーバは、第2情報処理装置から部品識別番号に関連付けられた数量を受信した場合に、在庫管理テーブルで管理されている数量を、受信した数量に基づいて書き換える。このため、顧客は、第2情報処理装置を用いて、在庫管理テーブルの内容を自身で書き換えることができる。
【0012】
以上のことから、本発明は、顧客が自身でサーバに記憶されている在庫管理テーブルを書き換えことができると共に、事業者が在庫管理テーブルの内容を確認できるので、顧客が在庫として有する部品を事業者がより正確に把握することができる。
【0013】
また、本発明の在庫部品管理システムは、前記顧客へ納品される前記部品は、該部品を識別するための識別標識が付され、前記部品を購入した前記顧客によって操作されると共に前記第2情報処理装置との間で情報の送受信が可能とされ、前記識別標識を読み取る読取装置、を備え、前記第2情報処理装置は、前記読取装置で前記識別標識を読み取ることにより得られた前記部品の数量を前記サーバへ送信し、前記サーバが、前記第2情報処理装置から送信された数量が、前記部品が前記顧客へ納品されたタイミングで送信された数量である場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を前記第2情報処理装置から送信された数量で加算し、前記第2情報処理装置から送信された数量が、前記部品を前記顧客が使用するタイミングで送信された数量である場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を前記第2情報処理装置から送信された数量で減算してもよい。
【0014】
本発明によれば、在庫部品管理システムは、顧客へ納品される部品に、該部品を識別するための識別標識が付され、部品を購入した顧客によって操作されると共に第2情報処理装置との間で情報の送受信が可能とされ、該顧客へ納品された部品に付された識別標識を読み取る読取装置、を備える。
そして、第2情報処理装置は、読取装置で識別標識を読み取ることにより得られた部品の数量をサーバへ送信する。なお、読取装置による識別標識の読み取りは、部品が顧客へ納品された場合と、顧客が在庫として管理している部品を使用する場合に読み取られる。
【0015】
サーバは、第2情報処理装置から送信された数量が、部品が顧客へ納品されたタイミングで送信された数量である場合に、在庫管理テーブルで管理されている数量を第2情報処理装置から送信された数量で加算する。また、サーバは、第2情報処理装置から送信された数量が、部品を顧客が使用するタイミングで送信された数量である場合に、在庫管理テーブルで管理されている数量を第2情報処理装置から送信された数量で減算する。
【0016】
従って、部品が顧客へ納品される毎及び納品された部品が使用される毎に、部品識別情報が読取装置で読み取られ、在庫管理テーブルで管理されている部品の数量が更新されることとなるので、本発明は、より正確に顧客が有する部品の数量を管理することができる。
【0017】
また、本発明の在庫部品管理システムは、前記在庫管理テーブルが、前記部品毎に、前記顧客が在庫として保管すべき数量が予め定められてもよい。
【0018】
本発明によれば、部品毎に、顧客が在庫として保管すべき数量が予め定められているので、顧客及び事業者は容易に必要な部品の数量を把握することができる。
【0019】
また、本発明の在庫部品管理システムは、前記サーバが、前記顧客へ納品された前記部品の前記部品識別番号及び数量を示した納品情報と、前記読取装置で読み取られた前記部品識別情報及び数量とが一致した場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を前記第2情報処理装置から送信された数量で加算してもよい。
【0020】
本発明によれば、事業者から顧客へ納品された部品の部品識別番号及び数量を示した納品情報と、読取装置で読み取られた部品識別情報及び数量とが一致した場合に、在庫管理テーブルで管理されている部品の数量が更新されることとなる。
従って、事業者から納品された部品及び部品の数量が正しい数量であることを容易に確認できると共に、顧客が有している部品の正しい数量を在庫管理テーブルに容易に反映させることができる。
【0021】
また、本発明の在庫部品管理システムは、前記サーバが、前記顧客が使用する前記部品の前記部品識別情報及び数量を示した払出情報と、前記読取装置で読み取られた前記部品識別情報及び数量とが一致した場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を前記第2情報処理装置から送信された数量で減算してもよい。
【0022】
本発明によれば、顧客が使用する部品の部品識別情報及び数量を示した払出情報と、読取装置で読み取られた部品識別情報及び数量とが一致した場合に、在庫管理テーブルで管理されている部品の数量が更新されることとなる。
従って、顧客が使用することによって在庫から失われる部品及び該部品の数量を容易に確認できると共に、顧客が有している部品の正しい数量を在庫管理テーブルに容易に反映させることができる。
【0023】
また、本発明の在庫部品管理システムは、前記サーバが、前記在庫管理テーブルで管理されている前記部品に関連付けられ、該部品に対する前記顧客の使用形態を示した固有情報を記憶してもよい。
【0024】
本発明によれば、顧客及び事業者が部品に関する詳細な情報を容易に把握することができる。
【0025】
また、本発明の在庫部品管理システムは、前記在庫管理テーブルが、前記事業者とは異なる事業者によって、前記顧客へ納入された前記部品と該部品の数量とを関連付けて更に管理してもよい。
【0026】
本発明によれば、部品を顧客へ納入した事業者にかかわらず、在庫管理テーブルを用いて顧客が有する部品及び部品の数量を管理することができる。
【0027】
一方、本発明に係る在庫部品管理方法は、顧客へ納品された部品を識別するための部品識別番号と該顧客が有する該部品の数量とを関連付けて管理するための在庫管理テーブルを記憶したサーバ、前記顧客へ部品を納入する事業者によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第1情報処理装置、及び前記顧客によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第2情報処理装置、を備えたシステムの在庫部品管理方法であって、前記サーバは、前記第2情報処理装置から前記部品識別番号に関連付けられた数量を受信した場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を、受信した数量に基づいて書き換える。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、顧客へ部品を納入する事業者が、顧客が在庫として有する部品をより正確に把握することができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1実施形態に係る在庫部品管理システムの構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る部品に付される2次元コードを示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る在庫管理テーブルの構成の一例を示す模式図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るパーツデータベースの構成の一例を示す模式図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るサーバが有する部品発注支援機能の構成を示す機能ブロック図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る部品発注支援機能における部品情報表示部及び購入数量入力部を動作させるための画面を示した図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る部品発注支援機能における照会情報入力部を動作させるための画面を示した図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係る部品発注支援機能における発注情報入力部を動作させるための画面を示した図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係る部品発注支援機能における顧客在庫情報表示部を動作させるための画面を示した図である。
【図10】本発明の実施形態に係る在庫部品管理システムを用いて行われる、顧客への部品の納品が行われる場合における在庫部品管理の流れの詳細を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態に係る部品の納品が行われる場合に、操作される2次元コードリーダの画面に表示される画像を示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係る在庫部品管理システムを用いて行われる、顧客が部品を使用する場合における在庫部品管理の流れの詳細を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第1実施形態に係る在庫払出リストの構成の一例を示す模式図である。
【図14】本発明の実施形態に係る部品の払い出しが行われる場合に、操作される2次元コードリーダの画面に表示される画像を示す図である。
【図15】本発明の第2実施形態に係る在庫部品管理システムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に、本発明に係る在庫部品管理システム及び在庫部品管理方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0031】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について説明する。
【0032】
図1に本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10の構成を示す。
在庫部品管理システム10は、例えばパーソナルコンピュータである複数の情報処理装置12A,12B、及び大容量の記憶装置を備えたサーバ14が通信回線16を介して接続されている。
【0033】
情報処理装置12Aは、顧客への製品である部品20を納入する事業者である部品メーカが有する情報処理装置である。部品20とは、例えばボイラ等を備えたプラント設備で用いられる部品であり、例えば定期的に交換を必要とするようなスペアパーツである。
また、情報処理装置12Aは、サーバ14との間で情報の送受信が可能とされているので、部品メーカは、情報処理装置12Aを用いて、サーバ14が記憶している後述する在庫管理テーブル40等の内容を確認することができる。
【0034】
情報処理装置12Bは、部品メーカから部品20を購入する顧客が有する情報処理装置であり、サーバ14との間で情報の送受信が可能とされている。
【0035】
通信回線16は、所謂コンピュータネットワークであり、情報処理装置12A,12Bとサーバ14との間で情報の送受信が可能であれば、電気事業者によって提供される公衆回線又は在庫部品管理システム10専用の回線の何れであってもよい。
【0036】
ここで、部品20には、該部品を識別するための識別標識としての2次元コード22(所謂QRコード(登録商標))が付されている。2次元コード22は、部品20に直接付されていてもよいし、部品20を収納している容器(箱及び袋等)に付されてもよい。
また、図2に示されるように部品20には、2次元コード22と共に、目視で部品20を識別するための情報(文字や数値等)が付されている。この情報は、例えば、部品20の注文時の番号であるオーダー番号、該部品20が用いられる機器の識別するための機器コード、該部品20が用いられる機器の名称である機器名称、該部品20を識別するための部品ID、該部品20の名称である部品名称、該部品20が記載されている図面の番号である図面番号、該部品20の数量、該部品20の重量である。
【0037】
さらに、情報処理装置12Bは、部品20を購入した顧客によって操作されると共に情報処理装置12Bとの間で情報の送受信が可能とされ、該顧客へ納品された部品20に付された2次元コード22を読み取る2次元コードリーダ30が備えられている。2次元コードリーダ30には、各種情報を画像として表示する画面30Aが備えられている。
情報処理装置12Bと2次元コードリーダ30とは、有線又は無線の何れで各種情報の送受信を行ってもよい。
情報処理装置12Bと2次元コードリーダ30とが有線で各種情報の送受信を行う場合、2次元コードリーダ30は、情報処理装置12Bと有線で接続されていない状態でも、2次元コード22の読み取りが可能とされる。そして、2次元コードリーダ30が情報処理装置12Bと接続されていない状態で2次元コード22の読み取りを行った場合、その後、情報処理装置12Bと2次元コードリーダ30とが接続されたタイミングで、2次元コードリーダ30と情報処理装置12Bとの間で、読み取った情報を含む各種情報の送受信がされることとなる。
【0038】
サーバ14は、顧客へ納品された部品20を識別するための部品IDと、該顧客が有する該部品20の数量(実在庫量)とを関連付けて管理するための在庫管理テーブル40を記憶している。
図3は、本第1実施形態に係る在庫管理テーブル40の構成の一例を示す模式図である。なお、在庫管理テーブル40は、一例としてCSVファイルによって作成される。
【0039】
在庫管理テーブル40は、顧客毎に作成されており、部品ID及び数量の他に、一例として、部品名称、顧客によって部品20が管理されている棚の番号である棚番号、顧客が在庫として保管すべき数量である推奨保管在庫量、実在庫量と推奨保管在庫量との差である不足量が管理されている。
推奨保管在庫量は、部品20の使用頻度や使用数の他に、部品20の調達に要する期間に応じて部品20毎に異なっていてもよい。例えば、調達に要する期間が長い部品20は、調達に要する期間が短い部品20よりも推奨保管在庫量が多くされる。
【0040】
また、顧客が部品20を保管する棚には、棚番号を示した2次元コードが付されており、部品20に付された2次元コードにより示される部品IDと棚に付された2次元コードにより示される棚番号が関連付けられている。
【0041】
さらに、サーバ14は、在庫管理テーブル40で管理されている部品20に関連付けられ、該部品20に対する顧客の使用形態を示した固有情報であるパーツデータベース42を記憶している。
図4は、本第1実施形態に係るパーツデータベース42の構成を示す模式図である。
パーツデータベース42は、例えば、日本語及び英語の部品名称、部品ID、機器名称、機器コード、大区分、小区分、及び契約サービスカテゴリー等が登録されている。なお、大区分及び小区分は、部品20が用いられる対象(プラント設備の種類等)であり、階層化したものである。また、契約サービスカテゴリーは、プラント設備に取り付けられている部品20を取り替えるタイミング(所定月毎、所定年毎、及び定期点検毎等)等、部品20に対する部品メーカとの契約状況を示している。
【0042】
また、サーバ14は、顧客が部品メーカからの部品20の購入(発注)を簡易かつ効率的に行うための部品発注支援機能を有している。なお、部品発注支援機能に関連して、情報処理装置12A,12Bは、Webページを閲覧するためのプログラム(以下、「Webブラウザ」という。)が予め記憶(インストール)されている。
そして、サーバ14は、情報処理装置12A,12Bから通信回線16を介したアクセス、例えば、インターネットによる所定のWebページからのアクセスがあった場合に、部品発注支援機能を動作させるための画像データを、アクセス元の情報処理装置12A,12Bへ送信し、該情報処理装置12A,12Bが有する画像表示部18に表示させる。
【0043】
図5は、サーバ14が有する部品発注支援機能の構成を示す機能ブロック図である。
部品発注支援機能は、部品数量情報表示部44、購入数量入力部46、照会情報入力部48、発注情報入力部50、及び顧客在庫情報表示部52を備えている。
【0044】
部品数量情報表示部44は、顧客が部品20を購入する場合に用いられる機能であり、顧客が購入する部品20に関する情報(価格、納期、及び図面等)を情報処理装置12Bの画像表示部18に表示させる。
購入数量入力部46は、顧客が部品20を購入する場合に用いられる機能であり、購入する部品20の数量の入力を情報処理装置12Bから受け付ける。
【0045】
図6は、部品発注支援機能における部品数量情報表示部44及び購入数量入力部46を動作させるために、情報処理装置12Bの画像表示部18に表示されるWebページの画像の一例を示した図である。
【0046】
顧客は、図6に示される画像が表示されると、機器主系統であるシステム、機器号機であるユニット、及び機器副系統であるサブシステム、並びに機器コード、機器名称、部品ID、及び部品名称の少なくとも一つを、検索ワードとして対応する入力ボックス44Aに入力した後に、検索ボタン44Bをクリックする。これにより、入力された検索ワードに関連した部品20の情報が、表示された部品20の購入数量を入力する入力ボックス44Cと共に表示される。そして、入力ボックス44Cに購入数量が入力された後に、購入ボタン44Dがクリックされることによって、購入数量入力部46は、部品20の購入を受け付ける。
【0047】
照会情報入力部48は、部品20のより詳細な情報を顧客が求める場合に用いられる機能であり、詳細な情報を求める部品20が入力される。
図7は、部品発注支援機能における照会情報入力部48を動作させるために、情報処理装置12Bの画像表示部18に表示されるWebページの画像の一例を示した図である。
顧客によって、より詳細な情報を求める部品20を選択された後に、照会ボタン48Aがクリックされることで、より詳細な情報を求める部品20を示す照会部品情報が情報処理装置12Bから情報処理装置12Aへ送信される。情報処理装置12Aが照会部品情報を受信すると、部品メーカは、照会部品情報により示される部品20の詳細な情報を顧客へ通知する。
【0048】
発注情報入力部50は、顧客が部品20を購入(発注)する場合に用いられる機能であり、購入数量入力部46で受け付けた部品20の購入を確定させる。
図8は、部品発注支援機能における発注情報入力部50を動作させるために、情報処理装置12Bの画像表示部18に表示されるWebページの画像の一例を示した図である。
図8に示される画像は、購入数量入力部46で受け付けた部品20の情報及び購入数量と共に、購入する部品20の標準価格の合計金額が表示される。そして、発注ボタン50Aがクリックされることによって、部品20の購入が確定される。そして、サーバ14は、確定された部品20の数量を、部品メーカが有する情報処理装置12Aへ送信する。部品メーカは、情報処理装置12Aへ送信された部品20の数量を確認し、顧客へ該部品の納品を行うこととなる。
【0049】
顧客在庫情報表示部52は、顧客又は部品メーカによって、顧客が有している部品の数量(在庫量)を確認するために用いられる機能である。
図9は、部品発注支援機能における顧客在庫情報表示部52を動作させるために、情報処理装置12A又は情報処理装置12Bの画像表示部18に表示されるWebページの画像の一例を示した図である。
顧客又は部品メーカは、図9に示される画像が表示されると、システム、ユニット、及サブシステム、並びに機器コード、機器名称、部品ID、及び部品名称の少なくとも一つを、検索ワードとして対応する入力ボックス52Aに入力した後に、検索ボタン52Bをクリックする。これにより、顧客在庫情報表示部52は、入力された検索ワードに関連した部品20に関する情報を、顧客に対応した在庫管理テーブル40から読み出し、該部品20に関する情報として、部品ID、部品名称、棚番号、推奨保管在庫量、不足量、及び実在庫量を画像表示部18に表示させる。
【0050】
なお、不足が発生している部品20(図9の例ではボイラB型金物)には、不足していることが明確となるように、太字による表示、文字の着色、及び蛍光表示等の強調表示(以下、「警告表示」という。)がされる。また、サーバ14は、顧客が有する部品20に不足が生じた場合に、不足した部品20の部品名称、部品ID、不足量を示す不足情報を情報処理装置12A,12Bに送信することによって、顧客及び部品メーカに報知する。これにより、顧客は部品20の発注を部品メーカに迅速に行うことができ、部品メーカは顧客に部品20の発注を促すことができる。
【0051】
そして、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10は、以下のような在庫部品管理を行う。
顧客は、部品メーカから部品20が納品された場合や、部品20を使用する場合に、部品20に付された2次元コード22を、2次元コードリーダ30を用いて読み取る。そして、情報処理装置12Bが、2次元コード22を読み取ることにより得られた部品20の数量をサーバ14へ送信する。
サーバ14は、情報処理装置12Bから送信された数量が、部品20が顧客へ納品されたタイミングで送信された数量である場合、在庫管理テーブル40で管理されている数量を情報処理装置12Bから送信された数量で加算する。一方、情報処理装置12Bから送信された数量が、部品20を顧客が使用するタイミングで送信された数量である場合、サーバ14は、在庫管理テーブル40で管理されている数量を情報処理装置12Bから送信された数量で減算する。
【0052】
このように、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10は、部品20が顧客へ納品される毎及び納品された部品20が使用される毎に、部品IDが2次元コードリーダ30で読み取られ、在庫管理テーブル40で管理されている部品20の数量が更新されることとなるので、より正確に顧客が有する部品20の数量を管理することができる。
【0053】
図10は、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10を用いて行われる、顧客への部品20の納品が行われる場合における在庫部品管理の流れの詳細を示すフローチャートである。
【0054】
まず、ステップ100では、部品数量情報表示部44及び購入数量入力部46を用いて顧客による部品の選定・購入が行われる。
【0055】
次のステップ102では、部品メーカによる2次元コード22が貼り付けられた部品20の顧客への納品(入庫)が行われる。
このとき、部品メーカは、納品した部品20の部品ID及び数量を示した納品情報を、顧客の情報処理装置12Bへ送信する。そして、顧客は、情報処理装置12Bから2次元コードリーダ30へ納品情報を送信し、2次元コードリーダ30は、該納品情報を記憶する。
【0056】
次のステップ104では、顧客による2次元コードリーダ30を用いた、納品された部品20の2次元コード22の読み取りが行われる。
ここで、2次元コードリーダ30は、読み取った2次元コード22により示される部品IDと数量とが、納品情報により示される部品IDと数量とに一致するか否かを判定し、一致しない場合は、2次元コードリーダ30の画面30Aに警告を表示する。これにより、顧客は、部品20が正しく納品されているか否かを容易に確認することができる。
【0057】
次のステップ106では、納品された部品20の数量を在庫管理テーブル40に登録する。
具体的には、情報処理装置12Bが、納品された部品20の部品ID及び数量を示した納品情報と、2次元コードリーダ30で読み取られた部品20の部品ID及び数量とが一致した場合に、納品された部品20の部品IDに対応する数量をサーバ14へ送信する。そして、サーバ14は、在庫管理テーブル40で管理されている数量を情報処理装置12Bから送信された数量で加算する。
【0058】
例えば、納品情報に、部品ID「AA01BBCC001」及び数量「20」が記載されている場合、納品情報と2次元コードリーダ30で読み取られた部品20の部品ID及び数量とが一致すると、部品ID「AA01BBCC001」及び対応する数量「20」が情報処理装置12Bからサーバ14へ送信される。そして、サーバ14は、在庫管理テーブル40で管理されている部品ID「AA01BBCC001」の数量に対して、数量「20」を加算する。
【0059】
図11は、部品20の納品が行われる場合に、操作される2次元コードリーダ30の画面30Aに表示される画像を示す図である。
【0060】
図11(A)は、部品20に付された2次元コード22を読み取る目的を選択するための画像であり、部品20の納品時には、画面30Aに表示された「納品」を選択する。
【0061】
次に、2次元コードリーダ30の画面30Aには、図11(B)に示されるように、「在庫用の部品の読み取り」と記されたボタンが表示される。そこで、顧客は、2次元コードリーダ30を納入された部品20に付された2次元コード22へ向け、該ボタンを選択することによって、2次元コードリーダ30に2次元コード22を読み取らせる。2次元コード22の読み取りが行われている場合、画面30Aには、図11(C)に示されるように、2次元コード22の読み取り中であることを示す画像が表示される。
【0062】
次に、2次元コードリーダ30の画面には、図11(D)に示されるように、2次元コード22を読み取った結果(部品IDや部品名称等)が表示される。部品20の数量は、顧客によって入力される。読み取った結果及び入力された数量は、「Save」と記されたボタンが選択することによって、2次元コードリーダ30に記憶される。
【0063】
次に、図11(E)に示されるように、記憶された読取結果及び入力された数量と、納品情報により示される内容とが照合され、一致した場合に、情報処理装置12Bが、納品された部品20の部品IDに対応する数量をサーバ14へ送信する。
【0064】
このように、図10に示される在庫部品管理を行うことによって、顧客へ納品された部品20の部品ID及び数量を示した納品情報と、2次元コードリーダ30で読み取られた部品ID及び数量とが一致した場合に、在庫管理テーブル40で管理されている部品の数量が更新されることとなる。従って、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10は、部品メーカから納品された部品20及び部品20の数量が正しい数量であることを容易に確認できると共に、顧客が有している部品20の正しい数量を在庫管理テーブル40に容易に反映させることができる。
【0065】
図12は、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10を用いて行われる、顧客が部品20を使用(以下、「払い出し」という。)する場合における在庫部品管理の流れの詳細を示すフローチャートである。
【0066】
まず、ステップ200では、払い出しする部品20(以下、「払出部品」という。)の部品IDと数量とを示した在庫払出リスト54が顧客によって作成される。すなわち、在庫払出リスト54は、定期点検等において、顧客が自身でこれから使用する部品20及び該部品20の数量を示したものである。
図13は、本第1実施形態に係る在庫払出リスト54の構成の一例を示す模式図である。なお、在庫払出リスト54は、一例としてCSVファイルによって作成される。また、在庫払出リスト54には、部品ID及び数量と共に、部品名称及び棚番号等が示されてもよい。
【0067】
次のステップ202では、在庫払出リスト54が情報処理装置12Bからサーバ14へ送信される。
【0068】
次のステップ204では、在庫払出リスト54が情報処理装置12Bから2次元コードリーダ30へ送信される。
【0069】
次のステップ206では、顧客による2次元コードリーダ30を用いた、在庫払出リスト54に含まれる部品20の2次元コードの読み取りが行われる。
2次元コードリーダ30が有する画面30Aには、送信された在庫払出リスト54に示される部品ID、数量、部品名称、及び棚番号等が表示される。このため、顧客は、2次元コードリーダ30の画面30Aを見ながら、払出部品20を取り出し、該取り出した部品20の2次元コード22を2次元コードリーダ30を用いて読み取る。2次元コードリーダ30が、在庫払出リスト54に含まれない部品20の2次元コード22を読み取った場合、その画面30Aに警告を表示する。
【0070】
次のステップ208では、在庫管理テーブル40に数量減を反映させる。情報処理装置12Bは、在庫払出リスト54と2次元コードリーダ30で読み取られた払出部品の部品ID及び数量とが一致した場合に、在庫管理テーブル40の書き換えを指示するための書替指示情報をサーバ14へ送信する。サーバ14は、書替指示情報を受信すると在庫管理テーブル40で管理されている数量を情報処理装置12Bから送信された在庫払出リスト54により示される数量で減算する。
【0071】
次のステップ210では、サーバ14によって在庫部品の数量の不足が発生しているか否かが判定され、肯定判定の場合は、ステップ212へ移行し、否定判定の場合は、終了する。なお、該判定は、在庫管理テーブル40に登録されているステップ208で減算された部品20に対応する数量(実在庫量)と、推奨保管在庫量とを比較し、実在庫量が、推奨保管在庫量以下の場合に肯定と判定する。
【0072】
次のステップ212では、在庫管理テーブル40において、実在庫量が推奨保管在庫量以下となった部品20に対して警告表示をすると共に、情報処理装置12A,12Bへ実在庫量が推奨保管在庫量以下となった部品20に関する情報を報知する。
【0073】
図14は、部品20の払い出しが行われる場合に、操作される2次元コードリーダ30の画面30Aに表示される画像を示す図である。
【0074】
図14(A)は、部品20に付された2次元コード22を読み取る目的を選択するための画像であり、部品20の払い出し時には、画面30Aに表示された「払い出し」を選択する。
【0075】
次に、2次元コードリーダ30の画面30Aには、図14(B)に示されるように、「払出部品の読み取り」と記されたボタンが表示される。そこで、顧客は、2次元コードリーダ30を払出部品に付された2次元コード22へ向け、該ボタンを選択することによって、2次元コードリーダ30による2次元コード22を読み取らせる。2次元コード22の読み取りが行われている場合、画面30Aには、図14(C)に示されるように、2次元コード22の読み取り中であることを示す画像が表示される。
【0076】
次に、2次元コードリーダ30の画面には、図14(D)に示されるように、在庫払出リスト54が表示される。
【0077】
次に、図14(E)に示されるように、2次元コードリーダ30によって読み取った払出部品及び該払出部品の数量が、顧客によって入力される。そして、読み取った結果及び入力された数量は、「Save」と記されたボタンが選択されることによって、2次元コードリーダ30に記憶される。なお、「Save」と記されたボタンを選択した場合に、2次元コードリーダ30によって読み取った払出部品及び該払出部品の数量が、在庫払出リスト54の記載内容と異なっていると、画面30Aに警告が表示される。
【0078】
そして、在庫払出リスト54により示される全ての払出部品に付された2次元コード22の読み取り及び数量の入力が終了すると、書替指示情報が情報処理装置12Bからサーバ14へ送信される。
【0079】
このように、図12に示される在庫部品管理を行うことによって、顧客が使用する部品20の部品ID及び数量を示した在庫払出リスト54と、2次元コードリーダ30で読み取られた部品ID及び数量とが一致した場合に、在庫管理テーブル40で管理されている部品20の数量が更新されることとなる。従って、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10は、顧客が使用することによって在庫から失われる部品20及び該部品20の数量を容易に確認できると共に、顧客が有している部品20の正しい数量を在庫管理テーブル40に容易に反映させることができる。
【0080】
以上説明したように、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10は、顧客へ納品された部品20を識別するための部品IDと、該顧客が有する該部品20の数量とを関連付けて管理するための在庫管理テーブル40を記憶したサーバ14、顧客へ部品を納入する事業者によって操作され、サーバ14との間で情報の送受信が可能とされている情報処理装置12A、及び顧客によって操作され、サーバ14との間で情報の送受信が可能とされている情報処理装置12Bと、を備える。そして、サーバ14は、情報処理装置12Bから部品IDに関連付けられた数量を受信した場合に、在庫管理テーブル40で管理されている数量を、受信した数量に基づいて書き換える。
このように、顧客が自身でサーバ14に記憶されている在庫管理テーブル40を書き換えことができると共に、事業者が在庫管理テーブル40の内容を確認できる。従って、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10によれば、事業者が、顧客が在庫として有する部品をより正確に把握することができる。
【0081】
また、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10は、顧客へ納品される部品20に、該部品20を識別するための2次元コード22が付され、部品20を購入した顧客によって操作されると共に情報処理装置12Bとの間で情報の送受信が可能とされ、該顧客へ納品された部品20に付された2次元コード22を読み取る2次元コードリーダ30、を備える。そして、情報処理装置12Bは、2次元コードリーダ30で2次元コード22を読み取ることにより得られた部品20の数量をサーバ14へ送信する。サーバ14は、情報処理装置12Bから送信された数量が、部品20を顧客へ納品したタイミングで送信された数量である場合に、在庫管理テーブル40で管理されている数量を情報処理装置12Bから送信された数量で加算し、情報処理装置12Bから送信された数量が、部品20を顧客が使用するタイミングで送信された数量である場合に、在庫管理テーブル40で管理されている数量を情報処理装置12Bから送信された数量で減算する。
従って、本第1実施形態に係る在庫部品管理システム10は、より正確に顧客が有する部品20の数量を管理することができる。
【0082】
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態について説明する。
図15は、本第2実施形態に係る在庫部品管理システム10の構成を示す。なお、図15における図1と同一の構成部分については図1と同一の符号を付して、その説明を省略する。
本第2実施形態は、顧客が、部品メーカが部品20に付した2次元コード22によって、部品20を管理せずに、独自の管理システムによって部品20を管理する場合である。
このため、顧客は、サーバ60を有し、該サーバ60には、サーバ14と同様の在庫管理テーブルが記憶され、顧客によってサーバ60からサーバ14へ在庫管理テーブルが送信されることにより、サーバ14で記憶されている在庫管理テーブル40が更新される。
【0083】
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態について説明する。
なお、本第3実施形態に係る在庫部品管理システム10の構成は、図1に示す第1実施形態に係る在庫部品管理システム10の構成と同様であるので説明を省略する。
本第3実施形態に係る在庫管理テーブル40は、在庫部品管理システム10を構築した部品メーカとは異なる事業者によって、顧客へ納入された部品(以下、「他社部品」という。)と、該他社部品の数量とを関連付けて更に管理する。
本第3実施形態では、顧客が他社部品に付した部品IDを用いて、他社部品を在庫管理テーブル40に登録し、在庫部品管理システム10を構築した部品メーカで納入した部品20と同様に在庫を管理する。
【0084】
従って、本第3実施形態に係る在庫部品管理システム10は、部品20を顧客へ納入した事業者にかかわらず、在庫管理テーブル40を用いて顧客が有する部品20及び部品20の数量を管理することができる。
また、在庫管理テーブル40で管理されている他社部品の数量から使用数の変化を求め、グラフ化等することによって、在庫部品管理システム10を構築した部品メーカは、顧客に対する営業活動に利用してもよい。
【0085】
以上、本発明を、上記各実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記各実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0086】
例えば、上記各実施形態では、部品20に付す識別標識として2次元コードを用いる形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、識別標識として例えば1次元コード(所謂バーコード)やIDタグ等、他の識別標識を用いる形態としてもよい。
【0087】
また、顧客によって納入された部品20は、顧客によって独自の部品ID(以下、「顧客部品ID」という。)が定められてもよい。この場合、顧客によって、顧客部品IDを示す2次元コードが部品20に付され、2次元コードリーダ30で読み取り可能とされる。そして、部品メーカが定めた部品IDと顧客部品IDとが関連付けられて、在庫管理テーブル40に登録されてもよい。
【0088】
また、パーツデータベース42は、部品20の交換時期が示されているため、パーツデータベース42に示される交換時期と部品20を使用数とに基づいて、部品20の寿命の診断等を行ってもよい。また、パーツデータベース42の内容を2次元コードリーダ30の画面30Aに表示させてもよい。
【符号の説明】
【0089】
10 在庫部品管理システム
12A 情報処理装置
12B 情報処理装置
14 サーバ
20 部品
22 2次元コード
30 2次元コードリーダ
40 在庫管理テーブル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客へ納品された部品を識別するための部品識別番号と該顧客が有する該部品の数量とを関連付けて管理するための在庫管理テーブルを記憶したサーバと、
前記顧客へ部品を納入する事業者によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第1情報処理装置と、
前記顧客によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第2情報処理装置と、
を備え、
前記サーバは、前記第2情報処理装置から前記部品識別番号に関連付けられた数量を受信した場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を、受信した数量に基づいて書き換える在庫部品管理システム。
【請求項2】
前記顧客へ納品される前記部品は、該部品を識別するための識別標識が付され、
前記部品を購入した前記顧客によって操作されると共に前記第2情報処理装置との間で情報の送受信が可能とされ、前記識別標識を読み取る読取装置、
を備え、
前記第2情報処理装置は、前記読取装置で前記識別標識を読み取ることにより得られた前記部品の数量を前記サーバへ送信し、
前記サーバは、前記第2情報処理装置から送信された数量が、前記部品が前記顧客へ納品されたタイミングで送信された数量である場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を前記第2情報処理装置から送信された数量で加算し、前記第2情報処理装置から送信された数量が、前記部品を前記顧客が使用するタイミングで送信された数量である場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を前記第2情報処理装置から送信された数量で減算する請求項1記載の在庫部品管理システム。
【請求項3】
前記在庫管理テーブルは、前記部品毎に、前記顧客が在庫として保管すべき数量が予め定められている請求項1又は請求項2記載の在庫部品管理システム。
【請求項4】
前記サーバは、前記顧客へ納品された前記部品の前記部品識別番号及び数量を示した納品情報と、前記読取装置で読み取られた前記部品識別情報及び数量とが一致した場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を前記第2情報処理装置から送信された数量で加算する請求項2又は請求項3記載の在庫部品管理システム。
【請求項5】
前記サーバは、前記顧客が使用する前記部品の前記部品識別情報及び数量を示した払出情報と、前記読取装置で読み取られた前記部品識別情報及び数量とが一致した場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を前記第2情報処理装置から送信された数量で減算する請求項2から請求項4の何れか1項記載の在庫部品管理システム。
【請求項6】
前記サーバは、前記在庫管理テーブルで管理されている前記部品に関連付けられ、該部品に対する前記顧客の使用形態を示した固有情報を記憶する請求項1から請求項5の何れか1項記載の在庫部品管理システム。
【請求項7】
前記在庫管理テーブルは、前記事業者とは異なる事業者によって、前記顧客へ納入された前記部品と該部品の数量とを関連付けて更に管理する請求項1から請求項6の何れか1項記載の在庫部品管理システム。
【請求項8】
顧客へ納品された部品を識別するための部品識別番号と該顧客が有する該部品の数量とを関連付けて管理するための在庫管理テーブルを記憶したサーバ、前記顧客へ部品を納入する事業者によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第1情報処理装置、及び前記顧客によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第2情報処理装置、を備えたシステムの在庫部品管理方法であって、
前記サーバは、前記第2情報処理装置から前記部品識別番号に関連付けられた数量を受信した場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を、受信した数量に基づいて書き換える在庫部品管理方法。
【請求項1】
顧客へ納品された部品を識別するための部品識別番号と該顧客が有する該部品の数量とを関連付けて管理するための在庫管理テーブルを記憶したサーバと、
前記顧客へ部品を納入する事業者によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第1情報処理装置と、
前記顧客によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第2情報処理装置と、
を備え、
前記サーバは、前記第2情報処理装置から前記部品識別番号に関連付けられた数量を受信した場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を、受信した数量に基づいて書き換える在庫部品管理システム。
【請求項2】
前記顧客へ納品される前記部品は、該部品を識別するための識別標識が付され、
前記部品を購入した前記顧客によって操作されると共に前記第2情報処理装置との間で情報の送受信が可能とされ、前記識別標識を読み取る読取装置、
を備え、
前記第2情報処理装置は、前記読取装置で前記識別標識を読み取ることにより得られた前記部品の数量を前記サーバへ送信し、
前記サーバは、前記第2情報処理装置から送信された数量が、前記部品が前記顧客へ納品されたタイミングで送信された数量である場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を前記第2情報処理装置から送信された数量で加算し、前記第2情報処理装置から送信された数量が、前記部品を前記顧客が使用するタイミングで送信された数量である場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を前記第2情報処理装置から送信された数量で減算する請求項1記載の在庫部品管理システム。
【請求項3】
前記在庫管理テーブルは、前記部品毎に、前記顧客が在庫として保管すべき数量が予め定められている請求項1又は請求項2記載の在庫部品管理システム。
【請求項4】
前記サーバは、前記顧客へ納品された前記部品の前記部品識別番号及び数量を示した納品情報と、前記読取装置で読み取られた前記部品識別情報及び数量とが一致した場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を前記第2情報処理装置から送信された数量で加算する請求項2又は請求項3記載の在庫部品管理システム。
【請求項5】
前記サーバは、前記顧客が使用する前記部品の前記部品識別情報及び数量を示した払出情報と、前記読取装置で読み取られた前記部品識別情報及び数量とが一致した場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を前記第2情報処理装置から送信された数量で減算する請求項2から請求項4の何れか1項記載の在庫部品管理システム。
【請求項6】
前記サーバは、前記在庫管理テーブルで管理されている前記部品に関連付けられ、該部品に対する前記顧客の使用形態を示した固有情報を記憶する請求項1から請求項5の何れか1項記載の在庫部品管理システム。
【請求項7】
前記在庫管理テーブルは、前記事業者とは異なる事業者によって、前記顧客へ納入された前記部品と該部品の数量とを関連付けて更に管理する請求項1から請求項6の何れか1項記載の在庫部品管理システム。
【請求項8】
顧客へ納品された部品を識別するための部品識別番号と該顧客が有する該部品の数量とを関連付けて管理するための在庫管理テーブルを記憶したサーバ、前記顧客へ部品を納入する事業者によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第1情報処理装置、及び前記顧客によって操作され、前記サーバとの間で情報の送受信が可能とされている第2情報処理装置、を備えたシステムの在庫部品管理方法であって、
前記サーバは、前記第2情報処理装置から前記部品識別番号に関連付けられた数量を受信した場合に、前記在庫管理テーブルで管理されている数量を、受信した数量に基づいて書き換える在庫部品管理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−248057(P2012−248057A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120286(P2011−120286)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】
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