説明

地上波デジタル放送受信装置

【課題】今まで受信していた地上波デジタル放送が受信できない状態になったとき、受信可能な放送局をすばやく見つけられるようにする。
【解決手段】地上波デジタル放送を受信する地上波デジタル放送受信手段4と、地上波アナログ放送を受信する地上波アナログ放送受信手段6とを備えた地上波デジタル放送受信装置において、チャンネルリスト生成手段12により、地上波デジタル放送受信手段で受信された周波数をスキャンして、チャンネルと対応させてチャンネルリストを生成し記憶する。地上波デジタル放送受信手段4で放送を受信中は、地上波アナログ放送受信手段6で周波数をスキャンして、受信された周波数の内、受信強度が所定値以上の周波数に対応するチャンネルを、前記チャンネルリストを参照して取得して記憶し、地上波デジタル放送が受信できない状態になったとき、そのチャンネルに切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地上波デジタルテレビ放送を受信する機能を備えた地上波デジタル放送受信装置に関するものであり、特に、地上波デジタル放送受信手段と地上波アナログ放送受信手段を備えた地上波デジタル放送受信装置において、地上波デジタル放送を受信中は、地上波アナログ放送受信手段を利用して、一定期間毎、または現在受信中の電波が受信しにくくなりかけたときに、地上波デジタル放送の周波数サーチを実行して、周波数候補を絞り込んでおき、今まで受信していた地上波デジタル放送が受信できない状態になったとき、受信可能な放送局をすばやく見つけられるようにした地上波デジタル放送受信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年では電子機器の小型化や低価格化が進み、種々の電子機器が自動車に搭載されるようになってきている。例えば、カーラジオやカーテレビなどの放送受信装置、MD・DVDプレイヤーなどのオーデオ・ビデオ装置、カーナビゲーション装置など種々の機器が多くの自動車に搭載されて利用されている。
【0003】
また、最近では地上波デジタル放送の商業放送が開始され、徐々に普及しつつあるが、地上波デジタル放送では、OFDMと呼ばれるゴーストに強い伝送方式が採用されており、自動車などの移動体においても地上波デジタル放送受信機が使用されようとしている。
【0004】
しかしながら、これらの車載用放送受信装置においては、移動体の宿命として移動とともに現在受信しているチャンネルの受信エリアから外れてしまい、受信できなくなるという現象が生じる。
【0005】
また、このような移動体に搭載される放送受信機は、地上波デジタル放送受信機に限らず地上波アナログ放送受信機においても、周波数サーチを行い受信機によって受信可能な一定の受信強度以上の周波数を検出し、受信可能なチャンネルリストを生成し、受信選択リストを表示し、利用者が簡単に視聴した放送を選局できるようにしている。
【0006】
例えば、下記の特許文献1(特開2004−172785号公報)には、1つのチューナーで番組表を作成し、ユーザの番組視聴を妨げることなく視聴中番組と同時に番組表を表示するようにした地上波デジタル放送受信機が開示されている。
【0007】
この特許文献1に開示された地上波デジタル放送受信機は、チューナー、分離部、番組情報解析部を備え、チューナーは、制御部によって設定された周波数に基づいて放送波を選局して復調し分離部へ復調したデータを送出するように構成されている。分離部は復調データを映像データと音声データと番組情報に分離する。映像データと音声データは復号部で復号され表示部で表示される。また番組情報解析部は番組情報から受信可能な番組情報を抽出し番組表データとして不揮発性メモリーに格納する。不揮発性メモリーへの格納が完了したら、その旨を制御部へ通知する。これにより、制御部は次の周波数設定タイミングを認識する。また、ユーザの操作により不揮発性メモリーに格納された番組表データをもとに番組表生成部にて番組表を作成し、表示部に視聴中番組と同時に表示されるようにされている。
【0008】
一般に放送局は、放送地域内の複数の場所に送信局を置局し、これら送信局から電波を送出して、放送局の受信可能エリアを広げている。これら送信局が同一周波数で電波を送信していれば(SFN:Single Frequency Network)、受信していた送信局の受信エリアから外れた場合でも、別の送信局の受信エリア内であれば視聴を続けることができる。しかし、異なる周波数で送信局が送信している場合(MFN:Multiple Frequency Network)もあり、この場合は、チャンネルスキャンをし直して、受信可能な送信局からの周波数を受信しないと、受信していた放送局の番組の視聴を継続できない。
【0009】
このチャンネルスキャンには数分間を要するのが一般的であり、この放送エリア間の移動が、テレビ放送などのサービスを受けている場合に発生すると、映像が数分間に渡ってフリーズするなどの障害を生じてしまう。さらに、移動したエリアにおいて今まで受信していた放送局の番組を受信し続けるためには、チャンネルスキャン後、再度選局しなければならないという不都合があった。
【0010】
このような問題を解消するため、例えば、下記の特許文献2には、放送地域をまたがって移動しても地域ごとのデジタル放送を継続的に選局する地上デジタル自動選局方法を有する車載用放送受信装置が開示されている。
【0011】
この特許文献2(特開2004−320406号公報)に開示された地上波デジタル放送受信装置は、ダブルチューナー搭載のダイバーシティアンテナ受信機を備え、2個のチューナーで状態の良い方の信号を用いて受信を行う。電波が安定しているときは、片方のチューナーを用いてチャンネルサーチを行い、受信地域の全チャンネル情報を受信機に記憶させる。また、放送で隣接地域のチャンネル情報を放送し、それを片方のチューナーで受信して、隣接地域のチャンネル情報を記憶させることにより、隣接地域に移動したときにその地域の放送チャンネルをサーチすることなく、シームレスな放送受信を可能としたものである。
【特許文献1】特開2004−172785号公報
【特許文献2】特開2004−320406号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記特許文献1に開示された1つのチューナーを備えた地上波デジタル放送受信機では、地上波デジタル放送を受信中に周波数スキャンを行うことができず、チャンネルリストが生成されていない状態で、受信中の電波の受信強度が低下して視聴できなくなった場合には、改めて受信可能な周波数強度の放送をスキャンしなければならなくなるという問題があった。
【0013】
すなわち、地上波デジタル放送受信機が自動車に搭載されるナビゲーションシステムに組み込まれたものとした場合、地上波デジタル放送受信中に車両が移動すると、それまで受信していた放送電波の受信強度が低くなり、受信できなくなる場合がある。この時には、周波数スキャンをし直して十分な受信強度の放送電波をサーチする。しかしながら、このサーチには数分間を要するのが一般的であり、この放送エリア間の移動が、テレビ放送などのサービスを受けている場合に発生すると、映像が数分間に渡ってフリーズするなどの障害を生じてしまうという問題点があった。
【0014】
また、上記特許文献2に開示された地上波デジタル放送受信機では、ダブルチューナー搭載のダイバーシティアンテナ受信機を備える必要があるという問題点があった。
【0015】
本願の発明者は、上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、地上波デジタル放送受信機を備えた現在の車載用ナビゲーション装置はまた、地上波アナログ放送受信機の機能を備えていることに着目し、地上波デジタル放送を受信中には、地上波アナログ放送受信機の受信手段を利用した周波数サーチを行っておけば上記の問題点を解消し得ることに想到して本発明を完成するに至ったものである。
【0016】
すなわち、本発明は、上記の問題点を解消することを課題とし、ダブルチューナー搭載のダイバーシティアンテナ受信機を備えることなく、今まで受信していた地上波デジタル放送が受信できない状態になったとき、受信可能な他の放送局をすばやく見つけることができるようにした地上波デジタル放送受信機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
地上波デジタル放送を受信する地上波デジタル放送受信手段と、地上波アナログ放送を受信する地上波アナログ放送受信手段と、前記地上波デジタル放送受信手段で周波数をスキャンして受信された周波数をチャンネルと対応させてチャンネルリストを生成し記憶するチャンネルリスト生成手段と、前記地上波デジタル放送受信手段で放送を受信中、前記地上波アナログ放送受信手段で周波数をスキャンして受信された周波数の内、受信強度が所定値以上の周波数に対応するチャンネルを、前記チャンネルリストを参照して取得して記憶する視聴可能チャンネル記憶手段と、を備えたことを特徴とする。
【0018】
また、本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、
地域別に、地上波デジタル放送の放送電波の周波数を記憶する地域データ記憶手段と、本装置の現在位置を検出する現在位置検出手段とを備え、前記地上波アナログ放送受信手段は、前記現在位置検出手段で検知された地域について前記地域データ記憶手段に記憶されている周波数のみに限定して周波数のスキャンを実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明の地上波デジタル放送受信装置は、次のような効果を奏する。
【0020】
すなわち、請求項1にかかる発明においては、地上波デジタル放送受信手段で放送を受信中は、地上波アナログ放送受信手段で周波数をスキャンして受信された周波数の内、受信強度が所定値以上の周波数に対応するチャンネルをチャンネルリストを参照して取得して記憶するようにした。その結果、ダブルチューナー搭載のダイバーシティアンテナ受信機を備えることなく、今まで受信していた地上波デジタル放送が受信できない状態になったとき、受信可能な他の放送局をすばやく見つけられるようになる。
【0021】
また、請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかる地上波デジタル放送受信装置において、現在位置検出手段で検知された地域について地域データ記憶手段に記憶されている周波数のみに限定して周波数のスキャンを実行するようにしたので、周波数のスキャンを効率的に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための地上波デジタル放送受信装置を例示するものであって、本発明をこの地上波デジタル放送受信装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の地上波デジタル放送受信装置にも等しく適用し得るものである。
【実施例1】
【0023】
図1は、本発明の実施例1にかかる地上波デジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。制御手段1は、RAM2、ROM3を備えたマイクロプロセッサから構成され、地上波デジタル放送受信装置の各部を制御する。地上波デジタル放送受信手段4は、アンテナ5で受信した地上波デジタル放送信号を選局、復調し、地上波アナログ放送受信手段6は、アンテナ7で受信した地上波アナログ放送信号を選局、復調する。このように、本発明の地上波デジタル放送受信装置は、地上波デジタルを受信する地上波デジタル放送受信手段4と地上波アナログを受信する地上波アナログ放送受信手段6の両方の受信手段を備えており、地上波デジタル放送が受信しにくくなった地域においては、地上波アナログ放送に切り替えて継続的に受信できるようにしている。
【0024】
現在位置検出手段8は、GPSアンテナ9からの信号、ジャイロセンサ、車速センサ等の出力に基づいて、本装置が搭載されている車両の現在位置を検出する。表示手段10は、地上波デジタル放送受信手段4、地上波アナログ放送受信手段6で受信した放送の映像等を表示する。入力手段11は地上波デジタル放送受信装置を操作するためのものであり、タッチパネル、キー、スイッチ、ダイヤルなどから構成される。
【0025】
チャンネルリスト生成手段12は、地上波デジタル放送を受信していないとき、前記地上波デジタル放送受信手段4で周波数をスキャンして受信された周波数を、チャンネル、放送局名等と対応させて、図2に示すようなチャンネルリストを生成しRAM2に保存する。受信強度検出手段13は、地上波デジタル放送受信手段4でスキャンした周波数の受信強度を検出し、上記チャンネルリストに格納する。地域データ記憶手段14には、放送局が放送サービスを提供している地域を示す地域識別コードに対応させて、放送局名、チャンネル、当該放送局の親局や中継局などの送信局が送信する放送電波の周波数等が記憶されている。
【0026】
本発明の地上波デジタル放送受信装置では、地上波デジタル放送を受信中は、地上波アナログ放送受信手段6を利用して、一定期間毎、または現在受信中の電波が受信しにくくなりかけたときに、地上波デジタル放送の周波数サーチを実行して、周波数候補を絞り込んでおく。
【0027】
図2を参照してその方法について説明する。地上波デジタル放送受信手段4で地上波デジタル放送を受信している間、地上波アナログ放送受信手段6で地上波デジタル放送の全周波数帯域について周波数スキャンを行う。そして、スキャンした周波数の受信強度を、受信強度検出手段13により検出し、図2に示すようなスキャン結果を得る。その際、地上波アナログ放送受信手段6では周波数のサーチはできても、その周波数に対応するチャンネルは分からない。そこで、スキャンした周波数の内、受信強度が所定値(例えば50)以上の周波数Y2,Y5,・・・について、上記チャンネルリストを参照して、その周波数に対応するチャンネルX2,X5,・・・を取得し、RAM2に記憶しておく。
【0028】
そのようにして、周波数候補を絞り込んでおき、今まで視聴していた地上波デジタル放送が受信できない状態になったとき、地上波アナログ放送受信手段6で絞り込んでおいた周波数に切り替えることにより、瞬時に周波数の切り替えができるようにしている。
【0029】
次に、図3のフローチャートを使って、本発明の地上波デジタル放送受信装置における周波数サーチ処理を説明する。この処理は、地上波デジタル放送受信装置の電源がオンになっている間、常に実行される。
【0030】
まず、地上波デジタル放送の受信中であるか否かを判別する(ステップS1)。地上波デジタル放送の受信中でなければ、地上波デジタル放送受信手段4による周波数スキャンが可能である。そこで、地上波デジタル放送受信手段4により周波数のスキャンを実行して(ステップS2)、スキャンした周波数の受信強度を、受信強度検出手段13により検出する(ステップS3)。そして、地上波デジタル放送信号中に含まれているチャンネル番号、周波数等を受信強度とともに、チャンネルリストとしてRAM2に記憶する(ステップS4)。
【0031】
ステップS1で地上波デジタル放送の受信中であれば、地上波デジタル放送受信手段4による周波数スキャンはできないので、地上波アナログ放送受信手段6により周波数のスキャンを実行して(ステップS5)、スキャンした周波数の受信強度を、受信強度検出手段13により検出し(ステップS6)、受信強度が所定値(例えば50)以上あるか否かを判別する(ステップS7)。
【0032】
その結果、受信強度が所定値以上あったら、ステップS4で生成したチャンネルリストを参照する(ステップS8)。そして、チャンネルリストの中から、当該周波数に対応するチャンネル番号を抽出し(ステップS9)、それをRAM2に記憶する(ステップS10)。
【0033】
上記チャンネルリストの内容は、例えば、図4に示すような形で画面に表示する。15は、液晶表示器等よりなる表示画面であり、タッチパネル式の各種ボタンを表示するボタン表示部16と、各種情報やTV画像を表示するための画像表示部17とを備えている。その画像表示部17は、表示切替ボタン18を操作することにより、画面の切り替えができるようになっている。ボタン表示部16には視聴するチャンネルを選択するためのチャンネル選択ボタン20を有している。
【0034】
図4では、表示切替ボタン18を操作することによりチャンネルリストの表示が選択されており、画像表示部17には、それぞれのチャンネル毎に、5段階で表された受信強度,放送周波数及び放送局名が表示されている。チャンネル選択ボタン20としては、受信強度が4以上で受信可能なチャンネルは、菱形で表示され、それ以外は四角形で表示されている。なお、受信可能なチャンネルを区別する方法としては、菱形以外の形状にしてもよく、形状でなく色で区別させてもよい。
【0035】
テレビを視聴する場合は、表示切替ボタン18を操作して図5に示すような、テレビ視聴画面に切り替える。そして、菱形のチャンネル選択ボタン20を押すことにより、視聴したいチャンネルを選択すると、そのチャンネルの画像が画像表示部17に表示されるとともに、図示しないスピーカから音声が出力される。そして、現在視聴中のチャンネル選択ボタン20の横には、表示灯21が点灯されて、そのチャンネルが視聴中であることを知らせる。なお、表示灯21を設ける代わりに、現在視聴中のチャンネル選択ボタン20の色を、他のものと違う色に変えるようにしてもよい。
【0036】
そのようにしてテレビを受信中に、車両の移動に伴って受信中の電波の受信強度が低下して視聴不可能になったとき、プリセットボタン19を押すと、制御手段1は、地上波アナログ放送受信手段6においてスキャンし記憶しておいたチャンネルをRAM2から読み出して、それらのチャンネルに該当するチャンネル選択ボタン20の形状あるいは色を受信可能であることを示す形状あるいは色に変えて表示し、その他のチャンネル選択ボタン20は、それ以外の形状あるいは色にして表示する。
【0037】
その際、周波数のスキャンはする必要がなく、RAM2からチャンネルを読み出すだけなので、チャンネル選択ボタン20の表示の切り替えは瞬間的に行うことができる。そして、ユーザは、受信可能であることを示す形状あるいは色に表示されているチャンネル選択ボタン20を押せば、良好な映像と音声の放送を視聴できる。
【実施例2】
【0038】
上記実施例1では、地上波デジタル放送受信手段4での周波数スキャン及び地上波アナログ放送受信手段6での周波数スキャンは、全周波数にわたってスキャンするようにしたが、地域データ記憶手段14により記憶されている情報を利用して、当該車両が現在走行中の地域で視聴可能な周波数のみに限定してスキャンすることもできる。
【0039】
すなわち、地域データ記憶手段14には、放送局が放送サービスを提供している地域毎に、地域を示す地域識別コード、放送局名、各放送局の親局や中継局などの送信局が送信する放送電波の周波数等が記憶されている。そこで、現在位置検出手段8で当該車両が現在走行中の地域を検知して、地域データ記憶手段14からその地域で放送されている全周波数を読み出し、それらの周波数のみに限定してスキャンを実行する。そのようにすれば、周波数スキャンを効率的に行うことができる。
【0040】
なお、地上波デジタル放送受信手段4において地上波デジタル放送を受信中、車両の移動に伴い異なる地域に移動したとき、この移動した地域におけるデータが地域データ記憶手段14に記憶されていないときは、地上波デジタル放送受信手段4で、この地域における地上波デジタル放送の全周波数帯域について周波数スキャンを行い検出された所定値以上の周波数に、チャンネル、放送局を対応させ、この地域のデータとして地域データ記憶手段14に記憶させる。
【0041】
これにより、予め地域データ記憶手段14に地域の情報が記憶されていない場合であっても、次回この地域に移動したとき、予め地域データ記憶手段14に記憶されたこの地域における所定値以上の周波数のみをスキャンすることで効率的なスキャンを行える。
【0042】
なお、上記実施例では、地上波デジタル放送受信手段4で地上波デジタル放送を受信中は、地上波アナログ放送受信手段6で地上波デジタル放送における周波数のスキャンを行うとしたがこれに限定されるものではなく、例えば、地上波アナログ放送停波後は、不要となる地上波アナログ放送受信手段6に替えて、単に周波数毎に電界強度を検出する手段を備えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の地上波デジタル放送受信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】周波数サーチ処理を説明するための図である。
【図3】周波数サーチ処理を示すフローチャートである。
【図4】チャンネルリスト表示画面を示す図である。
【図5】TV視聴画面を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
15…表示画面
16…ボタン表示部
17…画像表示部
18…表示切替ボタン
19…プリセットボタン
20…チャンネル選択ボタン
21…表示灯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上波デジタル放送を受信する地上波デジタル放送受信手段と、地上波アナログ放送を受信する地上波アナログ放送受信手段と、前記地上波デジタル放送受信手段で周波数をスキャンして受信された周波数をチャンネルと対応させてチャンネルリストを生成し記憶するチャンネルリスト生成手段と、前記地上波デジタル放送受信手段で放送を受信中、前記地上波アナログ放送受信手段で周波数をスキャンして受信された周波数の内、受信強度が所定値以上の周波数に対応するチャンネルを、前記チャンネルリストを参照して取得して記憶する視聴可能チャンネル記憶手段と、を備えたことを特徴とする地上波デジタル放送受信装置。
【請求項2】
地域別に、地上波デジタル放送の放送電波の周波数を記憶する地域データ記憶手段と、本装置の現在位置を検出する現在位置検出手段とを備え、前記地上波アナログ放送受信手段は、前記現在位置検出手段で検知された地域について前記地域データ記憶手段に記憶されている周波数のみに限定して周波数のスキャンを実行することを特徴とする請求項1に記載の地上波デジタル放送受信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−72267(P2008−72267A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−247458(P2006−247458)
【出願日】平成18年9月13日(2006.9.13)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】