説明

地下タンク貯蔵装置

【課題】 地下タンク及び地下タンクを収容する収容体を小型化することができ、地下タンクの設置スペースを小さくすることができる地下タンク貯蔵装置を提供する。
【解決手段】 設置現場に設けられた設置穴内には地下タンク13を収容する収容体12が配設される。収容体12は地下タンク13の周囲を取り囲むように立設される四角枠状の周壁15と、その底部に設けられる基礎台14と、周壁15のコーナ部に設けられる支柱16と、それら支柱16の上端部に支持される上部スラブとを備えている。基礎台14上には地下タンク13が据付けられた状態で地下タンク13の周囲にコンクリートが打設されて固化される。地下タンク13は両端部が閉塞された四角筒状をなして横置きに配置され、その側壁が前記収容体12の周壁15と平行に設置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガソリン、灯油、重油等を貯蔵するための地下タンク貯蔵装置に関するものである。更に詳しくは、コンクリートパーツを工場で製造し、設置現場で組立て施工するプレキャストタイプの地下タンク貯蔵装置において、地下タンク及び地下タンクを収容する収容体を小型化することができる地下タンク貯蔵装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種の地下タンク貯蔵装置としては、特許文献1に開示されている地下タンク貯蔵装置が知られている。この地下タンク貯蔵装置は、設置穴の底部の捨てコンクリート上に設置される枠体状の躯体と、躯体に一体形成されたタンク据付部と、タンク据付部に据え付けられる地下タンクと、躯体に設けられる支柱部と、支柱部上に据え付けられる上盤とにより構成されている。そして、地下タンク貯蔵装置を設置穴に設置する場合には、まず設置穴の底部にグリ石を敷くと共に捨てコンクリートを打設する。その捨てコンクリート上に躯体を設置し、その躯体のタンク据付部に地下タンクを据え付ける。その後、躯体内にコンクリートを打設して地下タンクの周囲をコンクリートにて包囲する。さらに、躯体の支柱部上に上盤を据え付け、設置穴を埋め戻すことによって地下タンク貯蔵装置の設置が完了する。
【特許文献1】特開平6−73919号公報(第2頁及び第3頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、消防法によれば、この種の地下タンクは四角箱状をなす収容体の周壁から内方へ一定距離(離間間隔)だけ離間した位置に据え付けるように定められている。一方、従来の地下タンクは円筒形状に形成されていることから、収容体の幅は地下タンクの直径と離間間隔の2倍を加えた長さを必要とする。この場合、地下タンクの中心を通る水平面より上又は下では、収容体の周壁から内方への間隔は前記離間間隔以上であるにもかかわらず、地下タンクとして利用されてはいないのである。このため、その分だけ地下タンクを大きくしなければならず、更に地下タンクを収容する収容体も大きくしなければならず、余分な設置スペースを必要とするという問題があった。
【0004】
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、地下タンク及び地下タンクを収容する収容体を小型化することができ、地下タンクの設置スペースを小さくすることができる地下タンク貯蔵装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の地下タンク貯蔵装置は、設置現場に設けられた設置穴内には地下タンクを収容する収容体が配設され、該収容体は地下タンクの周囲を取り囲むように設けられる四角枠状の周壁と、該周壁の底部に設けられ地下タンクを支持する基礎台と、周壁に沿って立設される支柱と、それら支柱の上端部に支持される上部スラブとを備え、前記基礎台上に地下タンクが据付けられた状態で収容体内の地下タンクの周囲にコンクリートを打設して固化させるように構成した地下タンク貯蔵装置であって、前記地下タンクは両端部が閉塞された四角筒状をなして横置きに配置され、その側壁が前記収容体の周壁と一定の離間間隔をおいて平行に設置されていることを特徴とするものである。
【0006】
請求項2に記載の発明の地下タンク貯蔵装置は、請求項1に係る発明において、前記地下タンクの内部には少なくとも前記コンクリートの打設時にコンクリートの打設圧に耐えるための補強材が架設されているものである。
【0007】
請求項3に記載の発明の地下タンク貯蔵装置は、請求項2に係る発明において、前記補強材は取外し可能であり、コンクリートの硬化後には地下タンク内から取り出しできるように構成されているものである。
【0008】
請求項4に記載の発明の地下タンク貯蔵装置は、請求項1から請求項3のいずれかに係る発明において、前記地下タンクの両端部には収容体の周壁に沿って立設された支柱による張出し部から一定の離間間隔を確保するための突出部が先端ほど幅狭になるテーパ状に設けられているものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
請求項1に記載の発明の地下タンク貯蔵装置では、地下タンクは両端部が閉塞された四角筒状に形成され、その側壁が前記収容体の周壁と一定の離間間隔をおいて平行に設置されている。このため、地下タンクは消防法に規定された離間間隔を遵守して最も外形寸法を小さくすることができる。従って、地下タンク及び地下タンクを収容する収容体を小型化することができ、地下タンクの設置スペースを小さくすることができる。
【0010】
請求項2に記載の発明の地下タンク貯蔵装置では、地下タンクの内部に補強材が架設されているため、コンクリートの打設時にコンクリートの打設圧に耐えることがでいる。
請求項3に記載の発明の地下タンク貯蔵装置では、前記補強材は取外し可能であり、コンクリートの硬化後には地下タンク内から取り出しできるように構成されている。このため、請求項2に係る発明の効果に加え、補強材を地下タンク内から取り出すことにより、地下タンク内を容易に点検することができると共に、補強材を再利用することができる。
【0011】
請求項4に記載の発明の地下タンク貯蔵装置では、地下タンクの両端部に収容体の支柱による張出し部から一定の離間間隔を確保するための突出部が設けられている。従って、請求項1から請求項3のいずれかに係る発明の効果に加え、地下タンクの両端部に設けられた突出部が収容体の張出し部に対して一定の離間間隔を保持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態につき、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図3に示すように、地下タンク貯蔵装置10は、設置現場の設置穴11内に設けられる長四角枠状をなす収容体12(図8を参照)の内部に地下タンク13が収容されて構成される。収容体12は、四角枠状の周壁15と、その底部に位置し略長四角柱状をなす基礎台14と、周壁15に沿って立設される支柱16及び中間支柱16aと、これら支柱16及び中間支柱16aに支持された略長四角板状の上部スラブ17とより構成されている。
【0013】
この地下タンク貯蔵装置10は、前記収容体12の周壁15、支柱16、中間支柱16a、上部スラブ17及び地下タンク13の各パーツが、パーツ毎別々に工場内で製造された後、設置現場まで運搬して組立てることによって設置するように構成されたプレキャストタイプの製品である。前記収容体12の底部には縦筋18aと横筋18bとよりなる格子状鉄筋18のみが架設された状態で設置現場まで運搬される。収容体12の底部の4箇所には、略長四角柱状をなす基礎台14が短手方向に平行に延びるように架設されている。基礎台14の上面中央には、地下タンク13の下端部外周面に沿うように側面凹状に窪んだ据付け凹部14aが設けられ、地下タンク13を安定状態で据付けることができるように構成されている。
【0014】
収容体12の周壁15は、基礎台14上に据付けられる地下タンク13を取り囲むように四角枠状に形成されている。収容体12の周壁15の四隅には、鉄筋コンクリートにより略円柱状に形成された支柱16を包むように三角柱状の張出し部15aが形成されている。更に、収容体12を構成する周壁15の長手方向の両側中央部には、一対の円柱状をなす中間支柱16aが立設されている。尚、支柱16及び中間支柱16aは、周壁15に沿ってその下端から上端まで延びている。
【0015】
地下タンク13は、地下タンク本体19と、その上端部に設けられた一対のマンホール部20とから構成され、マンホール部20には図示しない油面計取付部が設けられている。マンホール部20の周囲は、周囲の土砂がマンホール部20等に侵入しないようにするためのプロテクター21が被せられている。地下タンク本体19は、鋼材により四角筒状に形成されると共に、その両端部が横四角錐台状に形成された突出部22で閉塞されている。両端部を横四角錐台状の突出部22で形成することにより、収容体12の張出し部15aとの間の離間間隔D3を所定値に保持することができる。また、この地下タンク13は、鋼材又はFRPにより側面Ω字状に形成されたタンク固定バンド23により基礎台14の両端部にタンク固定用ボルト24で固定されている。このタンク固定バンド23は、その中央部で2分割され、その端部が断面L字状に形成された接続部25となっている。接続部25には貫通孔が透設され、両接続部25が対向した状態で接続部25の貫通孔に調節用ボルト26が挿通され、調節用ナット27が螺合されることにより長さ調節をして締付けることができるように構成されている。
【0016】
地下タンク13の側壁28は収容体12の周壁15から内方へ一定の離間間隔D、具体的には300mm以上離間した位置に配設されるように消防法に定められている。従って、地下タンク13の両側壁28と収容体12の周壁15との第1離間間隔D1は317mmに設定され、地下タンク13の両端面と収容体12の周壁15との第2離間間隔D2は331mmに設定され、地下タンク13の突出部22のテーパ部分と収容体12の張出し部15aとの間の第3離間間隔D3は331mmに設定されている。また、図1に示すように、地下タンク13の両側壁28は下部から上部まで同じ離間間隔Dに設定されている。そして、この地下タンク13内にはガソリン、灯油、重油等の燃料を貯蔵できるようになっている。
【0017】
図4〜図7に示すように、地下タンク13内の上部及び下部のコーナ部には、補強材として地下タンク13の軸線方向と直交する面内で斜め45度方向に延びる方杖29が地下タンク13の軸線方向に一定間隔をおいて架設されている。地下タンク13内の頂壁30及び底壁31には各々頂部支持アングル32及び底部支持アングル33が各2列に軸線方向に延びるように固着されている。これら対向する頂部支持アングル32と底部支持アングル33との間には、補強材としての垂直補強材34が取付ボルト35及び取付ナット36により取外し可能に連結されている。また、両側壁28の内面中央部には側部支持アングル37が軸線方向に延びるように固着されている。これら対向する側部支持アングル37間には、補強材としての水平補強材38が取付ボルト35及び取付ナット36により取外し可能に連結されている。更に、図4〜図6に示すように、地下タンク13両端部の突出部22には、補強材としての複数の補強板39が地下タンク13の軸線方向に延びるように設けられている。
【0018】
そして、地下タンク13内で垂直補強材34と水平補強材38とが架設された状態で、収容体12内の地下タンク13との間の隙間にコンクリートが打設され、その打設圧に対して垂直補強材34と水平補強材38とが地下タンク13の側壁28、頂壁30及び底壁31を補強して打設圧に耐え得るようにしている。コンクリートの硬化後には、垂直補強材34及び水平補強材38は全て取り外され、地下タンク13内の点検を行うことができると共に、取り外された垂直補強材34及び水平補強材38は別の地下タンク13を設置する場合に利用することができるようになっている。
【0019】
図2中の二点鎖線で示されるように、前記収容体12の上端には長四角板状に形成された上部スラブ17が、その下面に設けられた嵌合穴40に前記収容体12の支柱16及び中間支柱16aが嵌合されることにより収容体12に支持されている。上部スラブ17の左右には一対のマンホール41が貫設され、その上端部には鋼材により円板状に形成されたマンホール蓋42が被せられ、マンホール41の上端部が開閉可能になっている。そして、上部スラブ17は収容体12内に地下タンク13を収容した状態で、収容体12の上端開口部を閉鎖するようになっている。また、各マンホール41の下部には、前記プロテクター21が嵌合されるようになっている。
【0020】
次に、地下タンク貯蔵装置10の設置方法について、作用とともに説明する。
この地下タンク貯蔵装置10は、前記収容体12を構成する格子状鉄筋18、周壁15、上部スラブ17及び地下タンク13等を工場内で製造した後、設置現場に運搬して組立て設置される。この地下タンク貯蔵装置10を設置現場で組立て設置する際には、まず、図9に示すように、設置現場の設置場所に設置穴11を掘削した後、その設置穴11の底部にグリ石43を敷設するとともに、捨てコンクリート44を打設して固化させる。続いて、クレーン車45を用いて前記収容体12を設置穴11底部の捨てコンクリート44上に置く。
【0021】
次いで、クレーン車45のフック46に地下タンク13の係止部47の孔に係止されたワイヤ48を吊り下げ、その状態で地下タンク13を収容体12の上方位置まで移動させる。その後、地下タンク13を下降させて基礎台14の据付け凹部14aに嵌め込んで設置する。このとき、地下タンク13の両側壁28と収容体12の周壁15との第1離間間隔D1が317mm、地下タンク13の突出部22の両端面と収容体12の周壁15との第2離間間隔D2が331mm、地下タンク13の突出部22のテーパ部分と収容体12の張出し部15aとの間の第3離間間隔D3が331mmとなるように間隔を調整して設置される。
【0022】
続いて、タンク固定バンド23の端部をタンク固定用ボルト24により基礎台14に締付け固定する。その状態でタンク固定バンド23を地下タンク13の周面に巻き付けるようにして、タンク固定バンド23の接続部25を対向させ、それらの貫通孔に調節用ボルト26を貫通させて調節用ナット27で締付ける。これにより、地下タンク13が基礎台14に固定される。その後、収容体12とその内部に収容された地下タンク13との隙間にコンクリートを打設して硬化させる。
【0023】
次に、クレーン車45により上部スラブ17を吊り下げて収容体12の上方位置まで移動させ、その位置から下降させ、その下面に設けられた嵌合穴40に前記収容体12の各支柱16及び中間支柱16aを嵌合させる。続いて、上部スラブ17を図示しないボルト及びナットで収容体12上に固定した後、モルタル又はコンクリートでそれらの接合部を覆う。尚このとき、地下タンク13上端部に位置する一対のプロテクター21の上端部は、上部スラブ17のマンホール41内に配置されている。
【0024】
最後に、この地下タンク貯蔵装置10が設置された設置穴11に上部スラブ17の下端面の高さまで土を埋め戻した後、設置穴11内に水を流し込んで水締めを行う。尚、前記埋め戻し前に、地下タンク貯蔵装置10の図示しない基部配管の先端に燃料管を接続させる。
【0025】
このようにして、地下タンク貯蔵装置10が所定の設置現場に設置される。設置された地下タンク貯蔵装置10は、その地下タンク13が四角筒状に形成され、その両側壁28が収容体12の周壁15と一定の第1離間間隔D1、第2離間間隔D2及び第3離間間隔D3をおいて平行に設置されている。このため、地下タンク13の側壁28は下部から上部まで収容体12の周壁15と平行であり、空間を有効に利用することができる。これに対して、従来のように地下タンクを円筒状に形成した場合には、その中心を通る水平面より上又は下では、地下タンクの周壁は収容体の周壁から離れて前記離間間隔以上の間隔になり、それらの部分が地下タンクとして利用されてはいないため、その分地下タンクを大きくしなければならず、余分な設置スペースを必要としていたのである。その差は約30%にもなり、相当なる小型化を図ることができるのである。地下タンク13の外形寸法だけではなく、収容体12も小さくすることができるのである。
【0026】
以上の実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 実施形態の地下タンク貯蔵装置10では、地下タンク13は両端部が閉塞された四角筒状に形成され、その側壁28全周が前記周壁15と一定の離間間隔D1をおいて平行に設置されている。このため、地下タンク13は消防法に規定された離間間隔を遵守して最も外形寸法を小さくすることができる。従って、地下タンク13及び地下タンク13を収容する収容体12を小型化することができ、地下タンク13の設置スペースを小さくすることができる。具体的には、円筒状をなす地下タンクに比べて約30%の小型化を図ることができる。
【0027】
その結果、地下タンク13を設置する設置穴11が小さくて済み、設置穴11を掘るときの掘削土量を少なくすることができる。更に、地下タンク13を設置した後の埋め戻し土量及び残土土量も少なくすることができる。加えて、打設するコンクリート量(セメント量、砂利量及び砂量)、鉄筋量等の材料を少なくすることができ、それらの資源の浪費を抑制することができる。
【0028】
そのうえ、地下タンク13の平面寸法が小さくなるため、狭い場所でも地下タンク13を設置することができる。しかも、地下タンク13が小さくなる分だけ軽くなるため、地下タンク13の据付け時におけるクレーン車45の大きさや運搬コストを軽減することができる。
【0029】
加えて、地下タンク13はプレキャスト製品であることから、見込み生産が可能で、即納体制をとることができ、工期を大幅に短縮することができる。以上のように、地下タンク貯蔵装置10の建造コストを大幅に節約することができる。
【0030】
尚、地下タンク13は一般的には土圧や水圧に耐えるため円筒状に形成されるが、本実施形態のように四角筒状に形成しても地下タンク13がその周囲の収容体12及びその中に打設されたコンクリートで保護されていることから、その性能は円筒状の場合と全く変わらない。
【0031】
・ また、コンクリート打設時の圧力に対して地下タンク13を補強するための前記補強材のうち垂直補強材34及び水平補強材38は取外し可能であり、コンクリートの硬化後には地下タンク13内から取り出しできるように構成されている。このため、垂直補強材34及び水平補強材38を取外した後に地下タンク13内の点検を行うことができると共に、垂直補強材34及び水平補強材38を再利用することができ、材料の節約を図ることができる。
【0032】
・ 更に、地下タンク13の両端部には四角錐台状をなす突出部22が設けられている。従って、地下タンク13の両端部に設けられた突出部22のテーパ部分が収容体12の張出し部15aに対して一定の第3離間間隔D3を保持することができる。しかも、突出部22によって地下タンク13の両端部の強度を向上させることもできる。
【0033】
尚、本実施形態は、次のように変更して実施することも可能である。
・ 地下タンク13両端部の形状を四角錐台状から、その他の多角錐台状、円錐台状等の錐台状、部分球状、平坦状に変更することも可能である。特に、平坦状にした場合には、地下タンク貯蔵装置10を更に小型化することができる。
【0034】
・ 地下タンク13両端部における突出部22の形状を、断面台形状をなす四角柱状に形成し、係る突出部22が上下方向に延びるようにすることもできる。
・ 地下タンク13内の垂直補強材34及び水平補強材38のいずれか一方又は双方を省略することも可能である。
【0035】
・ 収容体12の張出し部15aの内周面を、横断面が円弧状等の形状になるように変更することも可能である。
更に、前記実施形態又は別例より把握できる技術的思想について以下に記載する。
【0036】
・ 地下タンクの両端部に設けられた突出部は、錐台状に形成されている請求項4に記載の地下タンク貯蔵装置。このように構成した場合、突出部が収容体の張出し部に対して一定の離間間隔を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】実施形態の地下タンク貯蔵装置を示す平面図。
【図2】図1の2−2線における断面図。
【図3】図1の3−3線における断面図。
【図4】図2の4−4線における断面図。
【図5】図2の5−5線における断面図。
【図6】図1の6−6線における断面図。
【図7】図2の7−7線における断面図。
【図8】収容体を示す斜視図。
【図9】地下タンクをクレーン車で設置穴の収容体内に設置する状態を示す部分破断正面図。
【符号の説明】
【0038】
10…地下タンク貯蔵装置、11…設置穴、12…収容体、13…地下タンク、14…基礎台、15…周壁、15a…張出し部、16…支柱、17…上部スラブ、22…突出部、28…側壁、29…補強材としての方杖、34…補強材としての垂直補強材、38…補強材としての水平補強材、39…補強材としての補強板、D…離間間隔、D1…第1離間間隔、D2…第2離間間隔、D3…第3離間間隔。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設置現場に設けられた設置穴内には地下タンクを収容する収容体が配設され、該収容体は地下タンクの周囲を取り囲むように設けられる四角枠状の周壁と、該周壁の底部に設けられ地下タンクを支持する基礎台と、周壁に沿って立設される支柱と、それら支柱の上端部に支持される上部スラブとを備え、前記基礎台上に地下タンクが据付けられた状態で収容体内の地下タンクの周囲にコンクリートを打設して固化させるように構成した地下タンク貯蔵装置であって、前記地下タンクは両端部が閉塞された四角筒状をなして横置きに配置され、その側壁が前記収容体の周壁と一定の離間間隔をおいて平行に設置されていることを特徴とする地下タンク貯蔵装置。
【請求項2】
前記地下タンクの内部には少なくとも前記コンクリートの打設時にコンクリートの打設圧に耐えるための補強材が架設されている請求項1に記載の地下タンク貯蔵装置。
【請求項3】
前記補強材は取外し可能であり、コンクリートの硬化後には地下タンク内から取り出しできるように構成されている請求項2に記載の地下タンク貯蔵装置。
【請求項4】
前記地下タンクの両端部には収容体の周壁に沿って立設された支柱による張出し部から一定の離間間隔を確保するための突出部が先端ほど幅狭になるテーパ状に設けられている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の地下タンク貯蔵装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−8235(P2006−8235A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−191769(P2004−191769)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【出願人】(391057638)株式会社チカタン (3)
【Fターム(参考)】