説明

地下室の浮き床と二重壁の換気構造

【課題】 地下室の換気を行うにあたり、地下室の二重壁内と床下を乾燥した状態に保つことが可能となる地下室の浮き床と二重壁の換気構造を提供する。
【解決手段】 地下室の天井部分に空気導入口を設けると共に、地下室の床のスラブ上に配置された浮き床と、壁を二重壁に構成し、浮き床には浮き床の下側に空気を導く為の複数の導入口が設けられると共に、前記、浮き床の下側の空気と二重壁の壁内部の空気とを建物外に排出する排気手段を設けたことを特徴とする地下室の浮き床と二重壁の換気構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、地下室を換気するための、地下室の浮き床と二重壁の換気構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
地下室は、建築基準法において容積率の緩和が認められているため、地価の高い土地や、または狭い土地に建物を建築する際、基準となる土地の容積率に対して建物の建築面積を大きく取ることが可能となると共に、音漏れが少ないので、夜遅くでも安心して大音量での楽器の練習や、音楽、DVD鑑賞が出来るようになるため、日本のような、特に都市部の地価が高い土地や、建ペい率が狭い土地に住宅を建設する際には、最も適している構造形態であるといえる。
【0003】
しかしながら、地下室は機密性が高く自然換気が期待できないため、接着剤に含まれるホルムアルデヒドや化学物質等のシックハウス症候群が問題となっている。そのため、地下室の換気に対する重要性は従来から指摘されている。
【0004】
このように、従来から地下室の換気を目的とした発明は、特許文献1に記載されたようなものがある。この特許文献1には、地下室と1階室との間で空気を循環させて、地下室の温度変化の少ない安定した空気を利用して、冬の寒期には1階室の気温よりも暖かい地下室の空気で1階室の気温を高めることができる一方、夏には1階室の気温より冷涼な地下室の空気を1階室に循環させて、1階室の温度を下げる工法が記載されている。
【0005】
ちなみに、地下の地温は年間を通してあまり変化せず、屋外気温と比較して、夏は低く、冬は高いことがよく知られている。例えば、東京都足立区の当社の地下室が構築されている地下3mの深さの地温は、当社が長年に渡り実測した結果として、夏場で約21度、冬場で約14度である。
【0006】
さらに、前記実施例とは別に、特許文献2には、地下室の床の鋼製床パネル上に根太を介して床仕上げをすると共に、床パネル内の空気と地下室の室内空間との空気を、換気装置で循環換気することにより、鋼製床パネルの下方の地温と近似した温度の床パネル内空間の空気を、地下室の室内空間に給気することになり、夏は戸外よりも冷たい空気が循環すると共に、冬には戸外よりも暖かい空気が室内空間に給気されるため、室内空間の空気は床パネル内空間に吸引排気されて夏は冷やされ冬は温められるものが記載されている。
【0007】
このような状況の中で、建築基準法が平成17年に改正され、居室の換気性能が強化された事により、地下室を居室として使用する場合、地下室内の空気を2時間で全て入換える能力が必要とされるため、地下室の換気に関する関心が高まってきている。
【0008】
しかしながら、このような特許文献1や特許文献2のような、従来のものは、現在の建築基準法に適合できないため、居室として使用することが困難であった。
【0009】
そこで、本出願人は特許文献3に記載された、建築基準法に対応できる地下室用床下換気構造を発明し出願した。この発明によれば、建物の地上部分の外壁に設けられた空気吸込み口と、地下室のスラブ上に一定間隔をおいて浮き床が配設され、その浮き床に地下室内から浮き床の下側に空気を導入する導入口が設けられ、外壁に設けられた空気吸込み口から導かれた外気が、地下室内から浮き床の下側に導かれ、その空気を排気通路を経由して地上部分の建物外壁より外に排気させている。
【特許文献1】特開平15−213809
【特許文献2】特開平17−127117
【特許文献3】特開平18−002385
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、本出願人の出願した特許においては、地下室の壁を二重壁としていないため、お客様が部屋に防音対策を希望したり、壁のクロス張りを希望した場合、対応に苦慮するといった問題が発生していた。
【0011】
そこで、この発明は、地下室の二重壁内と床下換気を構築するにあたり、構造が簡単で、地下室の二重壁内と床下を乾燥した状態に保つことが可能となる地下室の浮き床と二重壁の換気構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
かかる課題を達成するために、請求項1に記載の発明は、地下室の天井部分に空気導入口を設けると共に、地下室の床のスラブ上に配置された浮き床と、壁を二重壁に構成し、浮き床には浮き床の下側に空気を導く為の複数の排気取込口が設けられると共に、前記、浮き床の下側の空気と二重壁の壁内部の空気とを建物外に排出する排気手段を設けたことを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明は、地下室の床のスラブ上に配置された浮き床を壁に当接させると共に、複数の排気取込口を浮き床の角部に構成し、当接させた浮き床と二重壁の間に排気通路を設け、地下室内の空気を排気取込口を経由して浮き床の下側に導いた後、浮き床と二重壁の間の排気口を経由して建物外に排出させたことを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の発明は、請求項1叉は2に記載の構成に加え、地下室への空気取入口を上層階の室内部分の床と天井との概ね中間部分より上部に設けると共に、取入れた空気を地下室に設けた空気噴出口より噴出すように構成した事を特徴とする。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1叉は2に記載の構成に加え、地下室への空気取入口を上層階の階段室の床と、その上部階との概ね中間部分より上部に設けた事を特徴とする。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1叉は2に記載の構成に加え、地下室へ空気を導く吸気通路は地下室への階段通路を兼用した事を特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の構成に加え、地下室の排気を導く排気通路を地下室の二重壁内に設け、排気吸込口を二重壁の床下近傍に設けた事を特徴とする。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項2に記載の構成に加え、地下室の排気を導く排気通路を階段室の二重壁内に設けると共に、排気通路の先端の排気吸込口を二重壁の床下近傍に設けた事を特徴とする。
【0019】
請求項8に記載の発明は、請求項1叉は2に記載の構成に加え、浮き床の角部に構成した複数の排気取込口に湿度感知センサーを取付けると共に、その排気取込口に排気ファンと開閉式ダンパーを取付けた事を特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
請求項1に記載の発明によれば、地下室の天井部分に空気導入口を設けると共に、地下室の床のスラブ上に配置された浮き床と、壁を二重壁に構成し、浮き床には浮き床の下側に空気を導く為の複数の排気取込口が設けられると共に、前記、浮き床の下側の空気と二重壁の壁内部の空気とを建物外に排出する排気手段を設けたことにより、従来から自然換気が期待できない状態の地下室においても、地下室内の下部に溜まる、湿度の高い空気を換気することができ、浮き床や二重壁の内部のカビの発生や、結露を防ぐことが出来る。
【0021】
請求項2に記載の発明によれば、地下室の床のスラブ上に配置された浮き床を壁に当接させると共に、複数の排気取込口を浮き床の角部に構成し、当接させた浮き床と二重壁の間に排気通路を設け、地下室内の空気を排気取込口を経由して浮き床の下側に導いた後、浮き床と二重壁の間の排気口を経由して建物外に排出させたことにより、地下室内の空気を、一旦、浮き床内に取り込んだのち、二重壁を通って建物の外へ排出させるため、地下室内の浮き床下部の空気を効率よく排気することが可能となる。
【0022】
請求項3に記載の発明によれば、地下室への空気取入口を上層階の室内部分の床と天井との概ね中間部分より上部に設けると共に、取入れた空気を地下室に設けた空気噴出口より噴出すように構成したことにより、室内の温度と湿度が安定した空気を取込むことが出来るようになり、従来のように、梅雨の時期や夏場の湿度の高い時期に、建物の外部からの空気を直接、室内に取入れる事により発生していた、地下室内の温度上昇の問題や、湿度の高い空気を取込むことにより発生した結露の問題を解決することが出来る。この場合、上層階の室内部分においても、天井部に比べて床部は湿度が高いため、空気取入口を床部に近い場所に設置することは厳禁である。なお、空気取入口を設ける上層階の部屋の条件は、家族が常時使用しているリビング等の、温度、湿度が安定している部屋が望ましい。
【0023】
請求項4に記載の発明によれば、狭い敷地に自宅を建設することが多くなり、さらに、1階部分を駐車場にする場合が増えているため、建物の1階部分の居室が無くなる傾向にある。その場合には、地下室への空気取入口を1階の階段室の床と、その上部階との概ね中間部分より上部に設けることより、温度と湿度が安定した室内の空気を取込むことが重要である。さらに、この場合、天井部に比べて床部の湿度が高いので、空気取入口を床部に近い場所に設置することは厳禁である。
【0024】
請求項5に記載の発明によれば、地下室へ空気を導く吸気通路を地下室への階段通路と兼用したことにより、建物の構造上、防火区画が無く、地下室への階段通路が建物外の空気が直接流れ込まないような場所に設置されている場合は、空気取入口並びに吸気通路を地下室の階段によって代用することが可能となり、コストの削減と工期の短縮を図ることができる。
【0025】
請求項6に記載の発明によれば、室内の空気は、天井付近に比べて床付近の空気は水分を多く含み湿度が高い。そのため、地下室の排気を導く排気通路を地下室の二重壁内に設け、排気吸込口を二重壁の床下近傍に設けたことにより、二重壁の底部にたまった湿度の高い空気を吸出し、効率的に湿度の高い空気を排気することが可能となるため、床や壁の結露の問題を解決することができる。
【0026】
請求項7に記載の発明によれば、従来から、地下室を構築する際の床、壁、天井のコンクリートスラブは、水の浸入を防止するため、地下室階段のための開口部を除いて出来るだけ開口部を少なくして、コンクリート一体構造で作られている。そのため、地下室の排気を導く排気通路を階段室の二重壁内に設けると共に、排気通路の先端の排気吸込口を二重壁の床下近傍に設けたことにより、排気のための穴を新たに天井スラブに開口する必要が無くなり、天井スラブに排気通路を設ける際の防水工事を省略できると共に、工事を簡素化できる。
【0027】
請求項8に記載の発明によれば、浮き床の角部に構成した複数の排気取込口に湿度感知センサーを取付けると共に、その排気取込口に排気ファンと開閉式ダンパーを取付けたことにより、地下室内における、湿度の高い場所の空気を効果的に排気することが可能となる。
【実施例1】
【0028】
以下、この発明の実施の形態1について説明する。
[発明の実施の形態1]
【0029】
図1及至図7は、この発明の実施の形態1を示す。
【0030】
図1は防火区画が有る建物の斜視図である。この建物1は、1階に居室11と、その居室壁10が構成され、地下室2への階段部分は防火区画4で囲まれている。
【0031】
居室壁10には空気取入口12が設けられ、その居室壁10の内部に給気通路9が設けられ、地下室2の天井48には天井ガラリ13が取付けられ、さらに、地下室2の床14の四隅には、排気を取込むための床ガラリ5が設けられている。
【0032】
このように構成された居室11内の空気は矢印Aで示すように、空気取入口12から取込まれ、給気通路9を経由して天井ガラリ13より矢印Bで示すように地下室2の室内に送り込まれる。
【0033】
さらに、このように送り込まれた空気は、地下室2の床14の四隅に設けられた、排気を取込むための床ガラリ5より矢印Cで示すように床14内の床下排気通路31に導かれ、二重壁内に設けられた排気通路8を経由して矢印Fで示すように建物1外に排出される。
【0034】
図2及至図4は、浮き床26と二重壁30の構造と、地下室2内の排気方法を示す。
【0035】
図2aに示すように、地下室2の四隅に床ガラリ5が構成され、排気口33と対向する位置に浮き床から二重壁への排気口24が設けられている。さらに、図2cで示すように、浮き床26は支持脚28で支えられて床スラブ27との間に床下排気通路31を設けるように構成され、浮き床26は壁スラブ23と当接するように置かれ、その上部にフローリング27が施工される。なお、排気口33と浮き床から二重壁への排気口24の位置関係は、二重壁内を流れる排気の量を二重壁内の何れの位置でも一定にするために、地下室の相対向する位置に配置するのが望ましい。
【0036】
また、図3に示すように、二重壁30は、壁スラブ23にスクリューパッキン29を固定し、そのスクリューパッキン29に石膏ボード25を固定すると共に、該石膏ボード25の下部は浮き床26に当接するように置かれ浮き床26下の空気が二重壁30に直接流れ込まないように二重壁内排気通路36を構成する。
【0037】
図4は地下室内の空気を室外へ排気させるための構造に関する断面図である。
【0038】
床スラブ6の上に支持脚28を置くと共に、その上部に浮き床26を固定し、さらに、その上部にはフローリング27が構成される。石膏ボード25は図3に示すようにスクリューパッキン29により壁スラブ23に固定される。このようにして構成された二重壁内排気通路36の内部に排気ダクト8を取付けると共に、その排気ダクト8に排気ファン32を取付け、建物の外側に排気口33を取付ける。なお、排気通路カバー34は排気ダクト8を保護するためのものである。
【0039】
このように構成された、排気ファン32を駆動することにより、地下室内の空気は矢印Cで示すように、床ガラリ5から吸い込まれ、矢印Dで示すように、床下排気通路31を経由して浮き床から二重壁への排気口24を通過して二重壁内排気通路36に導かれ、排気ダクト吸込み口37より吸い込まれ、排気ダクト8を経由して排気口33より矢印Fで示すように建物外に排出される。
【0040】
なお、湿度の高い空気は二重壁内の下部に滞留するため、排気ダクト吸込み口37は、二重壁内排気通路36のできるだけ下部に設けることが好ましい。
【0041】
また、浮き床から二重壁への排気口24は、石膏ボード25と壁スラブ23との間の間隔が狭く、風切音が発生するため、横長にして開口面積を広く取ることが望ましい。実際に構成する場合においては、地下室内の広さにもよるが、浮き床から二重壁への排気口24は縦3〜4センチメートル、横40〜50センチメートルとすることが望ましい。
【0042】
図5は、地下室内の給気に関する地下室の断面図である。
【0043】
1階の居室壁10と石膏ボート53で囲まれた空間の、1階床47と1階天井46の、概ね中間部分より上部に空気取入口12を設けると共に、1階居室壁10と石膏ボート53で囲まれた空間に給気通路9を構成し、その給気通路9を地下室天井48部分まで延長し地下室天井48に天井ガラリ13を取付ける。
【0044】
このようにして構成された給気通路9に対して、居間11の室内空気が矢印Aで示すように空気取入口12より取込まれ給気通路9を経由して矢印Bで示すように地下室2に供給される。
【0045】
なお、湿度の高い空気や、汚れた空気は居室内の低い位置に停滞するため空気取入口12の位置は、居室の概ね中間部分より上部に設けることが望ましい。
【0046】
図7は、地下室内における湿度センサー付排気装置の断面図である。
【0047】
図1で示した床ガラリ5と同様に地下室2の四隅に排気口70を設けると共に、湿気センサー69と給気ファン68並びに開閉式ダンパー67で構成された排気装置66を取付ける。
【0048】
このように構成された湿度センサー付排気装置は、通常は、開閉式ダンパー67が閉口した状態で、なおかつ給気ファン68が停止した状態に置かれるが、湿気センサー69が一定以上の湿度を感知することにより、開閉式ダンパー67を開口し、給気ファン68が運転を開始して地下室内の空気は矢印Kで示すように給気ファン68により給気され矢印Lに示すように地下排気通路40に導かれる。
【実施例2】
【0049】
以下、この発明の実施の形態2について説明する。
[発明の実施の形態2]
【0050】
図8は、この発明の実施の形態2を示す。上記発明の実施の形態1では、防火区画で区切られた建物について説明したのに対して、この発明の実施の形態2では、防火区画が無い建物を示す。そのため上層階からの空気を地下室の階段部21を兼用して給気されるように構成される。この場合、図1で説明した空気取入口12、給気通路9、天井ガラリ13を省略することが可能となり、これらを地下室の階段室によって代用することができる。その他の構造は、この発明の実施の形態1と同様である。
【実施例3】
【0051】
以下、この発明の実施の形態3について説明する。
[発明の実施の形態3]
【0052】
図9は、この発明の実施の形態3を示す。上記発明の実施の形態1では、図5のように地下室2が1部屋で形成されていたのに対して、この発明の実施の形態3では地下室2の居室が複数構成された場合を示す。図9に示すように、居室11内の空気は矢印Gで示すように、空気取入口52から取込まれ、給気通路50を経由して天井ガラリ51より矢印Hで示すように地下室2の別々の室内に送り込まれる。その他の構造は、この発明の実施の形態1と同様である。
【実施例4】
【0053】
以下、この発明の実施の形態4について説明する。
[発明の実施の形態4]
【0054】
図10は、この発明の実施の形態4を示す。上記発明の実施の形態1では、図5のように空気取入口が1階の居室壁に設けられていたのに対して、この発明の実施の形態4では1階部分に車の駐車場が設けられ、1階部分に居室が無い場合に対応している。図10に示すように、1階の階段室の空気は矢印Iで示すように、空気取入口59から取込まれ、給気通路61を経由して天井ガラリ62より矢印Jで示すように地下室2に送り込まれる。その他の構造は、この発明の実施の形態1と同様である。
【0055】
以上、実施の形態に基づいて、本発明に係る地下室の浮き床と二重壁の換気構造について詳細に説明してきたが、本発明は、以上の実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において各種の改変をなしても、本発明の技術的範囲に属するのはもちろんである。
【0056】
図1において、床ガラリ5は四角型で図示したが、床ガラリ5の形状はこれにこだわることなく、丸型等でもかまわない。さらに、ダクト等を用いて矢印Cの取込口を二重壁30の下部の壁面に構成してもかまわない。
【0057】
図5において、空気取入口12並びに天井ガラリ13に、電動式給気ファンは記載されてないが、地下室の広さや複数の居室に対応させるためには、空気取入口12叉は天井ガラリ13に電動式給気ファンを取付けることも可能である。
【0058】
図7における排気装置66は、湿気センサー69と給気ファン68並びに開閉式ダンパー67で構成されているが、湿気センサー69の位置を室内床部や壁部に変更したり、開閉式ダンパー67をスライド式叉は回転式に変更することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】防火区画が有る建物の斜視図である。
【図2】地下室内の排気経路の説明図である。
【図3】地下室内の浮き床と二重壁の断面斜視図である。
【図4】地下室内の空気を室外へ排気させるための構造に関する断面図である。
【図5】地下室内の給気に関する地下室断面図である。
【図6】浮き床と二重壁との関係を示す地下室の部分断面図である。
【図7】地下室内における湿度センサー付排気装置の断面図である。
【図8】防火区画が無い建物の斜視図である。
【図9】地下室内の給気に関する地下室断面図である。
【図10】地下室内の給気に関する地下室断面図である。
【符号の説明】
【0060】
1 建物
2 地下室
3 地表面
4 防火区画
5 床ガラリ
6 床スラブ
7 地下室階段
8 排気通路
9 給気通路
10 居室壁
11 居間
12 空気取入口
13 天井ガラリ
14 床
20 地下室階段
21 階段部
22 階段室
23 壁スラブ
24 浮き床から二重壁への排気口
25 石膏ボード
26 浮き床
27 フローリング
28 支持脚
31 床下排気通路
32 排気ファン
33 排気口
34 排気通路カバー
36 二重壁内排気通路
37 排気ダクト吸込み口
38 捨てコンクリート
39 砕石
40 床下排気通路
41 外壁
46 1階天井
47 1階床
48 地下室天井
49 1階居室壁
50 給気通路
51 地下室壁ガラリ
52 地下室居室壁
59 給気ガラリ
60 1階階段室
61 給気通路
62 天井ガラリ
63 1階階段
66 排気装置
67 開閉式ダンパー
68 給気ファン
69 湿度センサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地下室の天井部分に空気導入口を設けると共に、地下室の床のスラブ上に配置された浮き床と、壁を二重壁に構成し、浮き床には浮き床の下側に空気を導く為の複数の排気取込口が設けられると共に、前記、浮き床の下側の空気と二重壁の壁内部の空気とを建物外に排出する排気手段を設けたことを特徴とする地下室の浮き床と二重壁の換気構造。
【請求項2】
地下室の床のスラブ上に配置された浮き床を壁に当接させると共に、複数の排気取込口を浮き床の角部に構成し、当接させた浮き床と二重壁の間に排気通路を設け、地下室内の空気を排気取入口を経由して浮き床の下側に導いた後、浮き床と二重壁の間の排気口を経由して建物外に排出させたことを特徴とする地下室の浮き床と二重壁の換気構造。
【請求項3】
地下室への空気取入口を上層階の室内部分の床と天井との概ね中間部分より上部に設けると共に、取入れた空気を地下室に設けた空気噴出口より噴出すように構成したことを特徴とする請求項1叉は2に記載の地下室の浮き床と二重壁の換気構造。
【請求項4】
地下室への空気取入口を上層階の階段室の床と、その上部階との概ね中間部分より上部に設けたことを特徴とする請求項1叉は2に記載の地下室の浮き床と二重壁の換気構造。
【請求項5】
地下室へ空気を導く吸気通路は地下室への階段通路を兼用したことを特徴とする請求項1叉は2に記載の地下室の浮き床と二重壁の換気構造。
【請求項6】
地下室の排気を導く排気通路を地下室の二重壁内に設け、排気吸込口を二重壁の床下近傍に設けたことを特徴とする請求項2に記載の地下室の浮き床と二重壁の換気構造。
【請求項7】
地下室の排気を導く排気通路を階段室の二重壁内に設けると共に、排気通路の先端の排気吸込口を二重壁の床下近傍に設けたことを特徴とする請求項2に記載の地下室の浮き床と二重壁の換気構造。
【請求項8】
浮き床の角部に構成した複数の排気取込口に湿度感知センサーを取付けると共に、その排気取込口に排気ファンと開閉式ダンパーを取付けたことを特徴とする請求項1叉は2に記載の地下室の浮き床と二重壁の換気構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−19691(P2008−19691A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−217517(P2006−217517)
【出願日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【出願人】(504196492)株式会社 ▲高▼▲橋▼監理 (33)
【Fターム(参考)】