地下貯水槽ユニットおよび地下貯水槽ユニットに用いられる被包体
【課題】工事担当者の習熟具合に左右されることなく、確実に漏水を防止することができ、施工現場で貯水ブロック群を遮水シートで包み込む作業を経る必要のない地下貯水槽ユニットおよび地下貯水槽ユニットに用いられる被包体を提供すること。
【解決手段】合成樹脂製の貯水ブロック群を被包体で液密に被包して構成された地下貯水槽ユニットに用いられる被包体であって、前記被包体は、天側に開口を備え前記開口から内部に前記貯水ブロック群を搬入することのできる袋状の搬入袋と、前記搬入袋の開口の縁部に設けられ、折り返した際に前記搬入袋の蓋として機能する複数の折り返し部と、を備え、前記被包体の前記搬入袋の構造が、少なくとも漏水防止用の遮水シートと前記遮水シートの破れ防止用の保護シートとを交互に繰り返し積層して成り、前記保護シートが前記搬入袋の最外表面側に位置する多層構造であり、前記搬入袋の底面部分には、さらに補強板が備えられている。
【解決手段】合成樹脂製の貯水ブロック群を被包体で液密に被包して構成された地下貯水槽ユニットに用いられる被包体であって、前記被包体は、天側に開口を備え前記開口から内部に前記貯水ブロック群を搬入することのできる袋状の搬入袋と、前記搬入袋の開口の縁部に設けられ、折り返した際に前記搬入袋の蓋として機能する複数の折り返し部と、を備え、前記被包体の前記搬入袋の構造が、少なくとも漏水防止用の遮水シートと前記遮水シートの破れ防止用の保護シートとを交互に繰り返し積層して成り、前記保護シートが前記搬入袋の最外表面側に位置する多層構造であり、前記搬入袋の底面部分には、さらに補強板が備えられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雨水を地中に蓄え必要の際に蓄えた雨水を使用する際に用いる地下貯水槽ユニットおよびこの地下貯水槽ユニットに用いられる被包体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、雨水を地中に埋設した地下貯水槽内に蓄え、必要の際にこの地下貯水槽内に貯められた雨水をポンプで汲み上げて使用するようにした地下貯水構造体が知られている。
【0003】
例えば特許文献1に開示された地下貯水構造体100は、図12に示したように、地中に埋設された地下貯水槽102と、家屋104の屋根や地表に落下した雨水を集めて地下貯水槽102内に導く集水手段106と、地下貯水槽102内に貯められた雨水を取出すポンプなどの取水手段108と、を備えた構造となっている。
【0004】
地下貯水構造体100は、地震や津波などの緊急災害時における水の確保を目的として、例えば公園や商業施設など比較的大きな施設の敷地内に埋設されるのが一般的であるが、近年では緊急災害に対する個人の備えの高まりから、個人の住宅にも設置されるようになっており、この傾向は今後さらに増えて行くものと推測される。
【0005】
ところで、このような地下貯水構造体100は、まず施工現場に地下貯水槽102を形成するための埋設穴を掘っておき、ここに水漏れ防止を目的としたシート状の遮水シート110を配置する。
【0006】
そして、埋設穴内に配置された遮水シート110上に、複数の合成樹脂製の貯水ブロック群112を載置させ、その後、遮水シート110の周囲を立ち上げて貯水ブロック群112の周囲を遮水シート110で包囲し、さらに貯水ブロック群112の上面に遮水シート110の端部を載せて包み込むことで地下貯水槽102が形成されるようになっている。
【0007】
なお遮水シート110は、幅2mほどの長尺ロール状であるため、埋設穴に対して、この遮水シート110の端部が互いに重なり合うように列状に並べ、遮水シート110と遮水シート110との重ね合わされた箇所を、施工現場で接着または溶着させることで、埋設穴に合った大きな遮水シート110をその都度構成するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−309958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、遮水シート110と遮水シート110との重なり合った部分の接着または溶着は、施工現場ごとに工事担当者が行うため、工事担当者の習熟具合によっては接着または溶着が充分でなく、漏水が生じてしまうおそれがあった。
【0010】
このため、地下貯水槽102を埋設する前に遮水シート110の充分な漏水チェックが行われてはいるものの、やはり実際に雨水を地下貯水槽102内に貯水してみないと、確実に漏水が防止できているか否かの判断ができないのが現状である。
【0011】
本発明は、このような現状に鑑み、工事担当者の習熟具合に左右されることなく、確実に漏水を防止することができ、施工現場で貯水ブロック群を遮水シートで包み込む作業を経る必要のない地下貯水槽ユニットおよび地下貯水槽ユニットに用いられる被包体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、
本発明の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体は、
合成樹脂製の貯水ブロック群を被包体で液密に被包して構成された地下貯水槽ユニットに用いられる被包体であって、
前記被包体は、
天側に開口を備え前記開口から内部に前記貯水ブロック群を搬入することのできる袋状の搬入袋と、
前記搬入袋の開口の縁部に設けられ、折り返した際に前記搬入袋の蓋として機能する複数の折り返し部と、
を備え、
前記被包体の前記搬入袋の構造が、少なくとも漏水防止用の遮水シートと前記遮水シートの破れ防止用の保護シートとを交互に繰り返し積層して成り、前記保護シートが前記搬入袋の最外表面側に位置する多層構造であり、
前記搬入袋の底面部分には、さらに補強板が備えられていることを特徴とする。
【0013】
このように被包体が袋状に構成されていれば、予め袋状の被包体内に貯水ブロック群を搬入して地下貯水槽ユニットを作成しておき、この地下貯水槽ユニットを施工現場の埋設穴に埋設するだけで良いため、施工手順を簡素化して工期を早めることができる。
【0014】
また、従来のように埋設穴内で遮水シートを接着または溶接する必要がないため、工事担当者の習熟具合に左右されることなく確実に漏水の生ずることのない地下貯水槽ユニットを提供することができる。
【0015】
さらに、被包体の搬入袋の底面部分に補強板が備えられているため、施工時において被包体内に貯水ブロック群を搬入した状態の地下貯水槽ユニットを持ち上げた際にも、被包体内部の貯水ブロック群がぐらついたり、ばらけたりすることがなく、確実にユニット化された状態で埋設穴内へ地下貯水槽ユニットを運び入れることができる。
【0016】
また、本発明の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体は、
前記補強板が、
前記遮水シートと前記保護シートとの間に設けられていることを特徴とする。
【0017】
このような位置に補強板が設けられていれば、遮水シートと保護シートの役割を果たしつつ、被包体内に貯水ブロック群を搬入した状態で地下貯水槽ユニットを持ち上げても、内部の貯水ブロック群がぐらついたり、ばらけたりすることがなく、確実にユニット化された状態で埋設穴内へ地下貯水槽ユニットを運び入れることができる。
【0018】
また、本発明の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体は、
前記被包体の前記搬入袋が、
四角袋状に構成されていることを特徴とする。
【0019】
このように搬入袋が四角袋状であれば、内部に搬入される貯水ブロック群が四角状であるため、ぴったりと搬入袋内に貯水ブロック群を搬入することができる。
したがって、埋設穴に地下貯水槽ユニットを運び入れる際にも搬入袋の余剰箇所が埋設時の邪魔になったりすることがなく、施工工事を正確且つ確実に行うことができる。
【0020】
また、本発明の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体は、
前記被包体の上側から前記被包体を覆う逆さ袋状の防草袋をさらに備えることを特徴とする。
【0021】
このように防草袋を備えれば、埋設後に地表面から草の根が延びても草の根が被包体内に侵入してしまうことがなく、地下貯水槽ユニットとしての機能を長期間維持することができる。
【0022】
また、本発明の地下貯水槽ユニットは、
上記のいずれかに記載の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体内に、合成樹脂製の貯水ブロック群を液密に被包してなることを特徴とする。
【0023】
このようにして構成される地下貯水槽ユニットであれば、地下貯水槽の施工時において、予め製造された地下貯水槽ユニットを、施工現場の埋設穴内に運び入れて埋設するだけで良いため、工期を大幅に短縮させることができるとともに、工事担当者の習熟具合に左右されることなく確実に漏水を防止することのできる地下貯水構造体を提供することができる。
【0024】
また、本発明の地下貯水槽ユニットは、
前記被包体の天側に、前記地下貯水槽ユニット内に雨水を流入させるための流入管を備えることを特徴とする。
このように流入管を備えれば、雨水を確実に地下貯水槽ユニット内に取り入れることができる。
さらに、地下貯水槽の施工時における作業工程を減らすことができ、工期を大幅に短縮させることができる。
【0025】
また、本発明の地下貯水槽ユニットは、
前記被包体の天側に、前記地下貯水槽ユニット内に貯水された雨水の汲み上げ時に用いられる取水管を備えることを特徴とする。
【0026】
このように取水管を備えれば、必要の際に確実に雨水を地下貯水槽ユニット内から取り出すことができる。また、地下貯水槽の施工時における作業工程を減らすことができ、工期を大幅に短縮させることができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、予め被包体が袋状に構成され、施工現場以外の場所で地下貯水槽ユニットの製造が可能であり、施工時には予め製造しておいた地下貯水槽ユニットを施工現場に運んで埋設するだけで良いため、工事担当者の習熟具合に左右されることなく、確実に漏水を防止することができ、施工現場で貯水ブロック群を遮水シートで包み込む作業を経る必要のない地下貯水槽ユニットおよび地下貯水槽ユニットに用いられる被包体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、本発明の地下貯水槽ユニットを埋設してなる地下貯水構造体の概略図である。
【図2】図2は、本発明の地下貯水槽ユニットの斜視図である。
【図3】図3は、本発明の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体の斜視図である。
【図4】図4は、本発明の被包体の内部に貯水ブロック群を搬入した状態を示す斜視図である。
【図5】図5は、本発明の被包体の内部に貯水ブロック群を搬入し、折り返し部を折り返した状態を示す斜視図である。
【図6】図6は、本発明の被包体の内部に貯水ブロック群を搬入して折り返し部を折り返し、折り返し部の端部を接着または溶接して貯水ブロック群を被包体で液密に被包した状態を示す斜視図である。
【図7】図7は、図2に示した本発明の地下貯水槽ユニットのA−A線による断面図である。
【図8】図8は、図7のB部の拡大図である。
【図9】図9は、図7のC部の拡大図である。
【図10】図10は、本発明の地下貯水槽ユニットの上に、防草袋を配設した状態を示す斜視図である。
【図11】図11は、本発明の地下貯水槽ユニットの上から防草袋を覆った状態を示す斜視図である。
【図12】図12は、従来の地下貯水構造体の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
本発明の地下貯水槽ユニットは、地中に埋設されて雨水を内部に蓄え、必要の際に蓄えた雨水を取出して使用するために用いられるものであり、被包体はこの地下貯水槽ユニットにおいて、貯水ブロック群を液密に被包する際に用いられるものである。
まず、本発明の地下貯水槽ユニットを備えた地下貯水構造体について説明する。
【0030】
<地下貯水構造体10>
地下貯水構造体10は、図1に示したように、地面70の地下に埋設された地下貯水槽ユニット20と、家屋の屋根や地面70に落下した雨水を流入口60から流入管62を介して地下貯水槽ユニット20内に導く集水手段64と、地下貯水槽102内に貯められた雨水を、取水管52を介して連結されたポンプ50で外部に取出す取水手段54と、地下貯水槽102が満水になった際に、雨水を流出させるオーバーフロー管66と、を少なくとも備えた構造となっている。
このような地下貯水構造体10では、施工現場外で予め製造されてユニット化されてなる地下貯水槽ユニット20が用いられている。
【0031】
<地下貯水槽ユニット20>
ユニット化された本発明の地下貯水槽ユニット20は、図2に示したように、被包体26の内部に合成樹脂製の貯水ブロック群22を液密に被包してなるものである。
【0032】
被包体26は、図3に示したように天側に開口32を備え、この開口32から内部に合成樹脂製の貯水ブロック群22を搬入できる搬入袋28と、この搬入袋28の開口32の縁部に設けられた折り返し部30と、から構成されている。
【0033】
このような被包体26は、図3に示したように初めからシートを袋状に加工して構成されていることが好ましいが、例えば方形のシートを袋状となるように畳んで構成されたもの(図示せず)であっても良く特に限定されるものではないものである。
【0034】
なお、被包体26の内部に搬入される合成樹脂製の貯水ブロック群22は、施工現場の大きさに合わせて複数の貯水ブロック24を適宜連結してなるものであり、地下貯水槽ユニット20を地面70の地下に埋設した際に、例えば地面70から加わる乗用車やトラックなどの加重に耐え得る強度を有するとともに、適度な空隙によって所望の貯水能力を備え、腐食が生じないよう構成されたものであれば如何なるものでも良いものである。このような貯水ブロック群22の具体的な例としては、例えば秩父ケミカル株式会社製のプラダムくん(登録商標)が挙げられる。
【0035】
地下貯水槽ユニット20は、図4に示したように、上記した被包体26の搬入袋28の開口32から内部に貯水ブロック群22を搬入し、図5に示したように開口32の縁部の折り返し部30を内側に折り返し、最後に図6に示したように押し返し部30の重なり合った部分を接着または溶接することで完成される。
【0036】
ここで上記の接着または溶接の方法としては、特に限定されるものではなく、例えば市販の耐水性接着剤を用いたり、ハンディータイプの溶着機を用いることが挙げられる。
このような地下貯水槽ユニット20の縦断面を見ると、図7に示したように被包体26の内部にぴったりと貯水ブロック群22が整列配置されてユニット化されていることが分かる。
【0037】
被包体26の大きさや内部に搬入される貯水ブロック群22の数については、施工現場の大きさに合わせて適宜決めれば良いものであるが、例えば縦1500mm×横3000mm×高さ1200mm程度の容積量となる被包体26を用意し、この被包体26の内部に縦750mm×横750mm×高さ300mmの貯水ブロック24を32個、直方体となるように連結した貯水ブロック群22を搬入すれば、大凡5m3程度の雨水を貯水することができる。このような大きさは、個人の住宅向けに好適な寸法であるため、この大きさでまとめて製造するようにすれば、工期の短縮とともに製造コストを抑えることができる。
【0038】
なお、個人の住宅よりも大きな現場に対しては、上記した個人の住宅向けの大きさで製造された地下貯水槽ユニット20を複数用いることが好ましく、このようにすれば施工現場が広くても複数の地下貯水槽ユニット20を並べて埋設するだけで良いため、従来の施工方法よりも工期を短縮できるとともにコストを抑えることができる。また、このような施工方法であれば、一部の地下貯水槽ユニット20が破損しても、他の地下貯水槽ユニット20が正常に機能するため破損によるリスクを低減することができる。
【0039】
また、本発明の地下貯水槽ユニット20では、図8に示したように、被包体26の構造が、少なくとも漏水防止用の遮水シート36と、遮水シート36の破れ防止用の保護シート34とを、交互に繰り返し積層して成る多層構造となっており、搬入袋28の最外表面側に保護シート34が位置するよう構成されている。
【0040】
保護シート34としては、遮水シート36の破れを防止できるだけの強度があり、土砂の侵入,漏水,草の根の侵入を防ぐことができ、土中のバクテリア,酸,アルカリなどに侵食されず、シートの成分が溶出して、水,土壌を汚染しないものであれば如何なるものであっても良いものである。
【0041】
保護シート34の具体例としては、ポリエステル製不織布が挙げられる。
また遮水シート36については、地下貯水槽ユニット20内が満水となった際にも、雨水が外方に漏れ出さない程度の強度があれば如何なるものであっても良いものである。
遮水シート36の具体例としては、ポリエチレンシート,酢酸ビニールシートが挙げられる。
なお、被包体26の底部においては、図9に示したように、搬入袋28の最外表面側に位置する保護シート34の次に補強板38が備えられている。
【0042】
この補強板38は、被包体26内に貯水ブロック群22を搬入した状態で地下貯水槽ユニット20を持ち上げた際に、内部の貯水ブロック群22がぐらついたり、ばらけたりすることがなく、確実にユニット化された状態で埋設穴内へ地下貯水槽ユニット20を運び入れることができるようにするためのものである。
【0043】
補強板38としては、被包体26内に貯水ブロック群22を搬入した状態で地下貯水槽ユニット20を持ち上げても破損しないだけの強度を有すれば如何なるものであっても良いものである。
【0044】
補強板38の具体例としては、一般的に広く市販されているプラスチックダンボール(プラダン)が挙げられ、地下貯水槽ユニット20の重量に合わせて強度を調整すれば良いものである。
【0045】
本実施例においては、補強板38を搬入袋28の最外表面側から二層目に設けているが、この位置については特に限定されるものではなく、最外表面以外であれば如何なる位置にあっても良く、また枚数も特に限定されるものではないものである。さらに保護シート34と遮水シート36の枚数についても特に限定されず、同じシートが複数重なっていても良いものである。
【0046】
また、地下貯水槽ユニット20は、地下貯水槽ユニット20内に雨水を流入させるための流入管62や貯水された雨水を汲み上げる際に用いる取水管52を予め備えても良いものである。
【0047】
これらの管は、埋設穴に地下貯水槽ユニット20を搬入してから設置することもできるが、工期短縮や取り付けの確実性を鑑みれば、施工前に形成しておくことが好ましい。
また、図10に示したように、地下貯水槽ユニット20の上に防草袋40を配置し、これを図11に示したように地下貯水槽ユニット20の上から覆うようにしても良い。
【0048】
なお、図7に示したような保護シート34や遮水シート36の積層体であれば、地面70から延びる草の根が被包体26を破って内部に侵入するおそれはないが、防草袋40を用いればさらに確実性が増すため、より確かに浸水を防止することができる。
【0049】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能なものである。
【符号の説明】
【0050】
10・・・地下貯水構造体
20・・・地下貯水槽ユニット
22・・・貯水ブロック群
24・・・貯水ブロック
26・・・被包体
28・・・搬入袋
30・・・折り返し部
32・・・開口
34・・・保護シート
36・・・遮水シート
38・・・補強板
40・・・防草袋
50・・・ポンプ
52・・・取水管
54・・・取水手段
60・・・流入口
62・・・流入管
64・・・集水手段
66・・・オーバーフロー管
70・・・地面
100・・・地下貯水構造体
102・・・地下貯水槽
104・・・家屋
106・・・集水手段
108・・・取水手段
110・・・遮水シート
112・・・貯水ブロック群
【技術分野】
【0001】
本発明は、雨水を地中に蓄え必要の際に蓄えた雨水を使用する際に用いる地下貯水槽ユニットおよびこの地下貯水槽ユニットに用いられる被包体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、雨水を地中に埋設した地下貯水槽内に蓄え、必要の際にこの地下貯水槽内に貯められた雨水をポンプで汲み上げて使用するようにした地下貯水構造体が知られている。
【0003】
例えば特許文献1に開示された地下貯水構造体100は、図12に示したように、地中に埋設された地下貯水槽102と、家屋104の屋根や地表に落下した雨水を集めて地下貯水槽102内に導く集水手段106と、地下貯水槽102内に貯められた雨水を取出すポンプなどの取水手段108と、を備えた構造となっている。
【0004】
地下貯水構造体100は、地震や津波などの緊急災害時における水の確保を目的として、例えば公園や商業施設など比較的大きな施設の敷地内に埋設されるのが一般的であるが、近年では緊急災害に対する個人の備えの高まりから、個人の住宅にも設置されるようになっており、この傾向は今後さらに増えて行くものと推測される。
【0005】
ところで、このような地下貯水構造体100は、まず施工現場に地下貯水槽102を形成するための埋設穴を掘っておき、ここに水漏れ防止を目的としたシート状の遮水シート110を配置する。
【0006】
そして、埋設穴内に配置された遮水シート110上に、複数の合成樹脂製の貯水ブロック群112を載置させ、その後、遮水シート110の周囲を立ち上げて貯水ブロック群112の周囲を遮水シート110で包囲し、さらに貯水ブロック群112の上面に遮水シート110の端部を載せて包み込むことで地下貯水槽102が形成されるようになっている。
【0007】
なお遮水シート110は、幅2mほどの長尺ロール状であるため、埋設穴に対して、この遮水シート110の端部が互いに重なり合うように列状に並べ、遮水シート110と遮水シート110との重ね合わされた箇所を、施工現場で接着または溶着させることで、埋設穴に合った大きな遮水シート110をその都度構成するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−309958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、遮水シート110と遮水シート110との重なり合った部分の接着または溶着は、施工現場ごとに工事担当者が行うため、工事担当者の習熟具合によっては接着または溶着が充分でなく、漏水が生じてしまうおそれがあった。
【0010】
このため、地下貯水槽102を埋設する前に遮水シート110の充分な漏水チェックが行われてはいるものの、やはり実際に雨水を地下貯水槽102内に貯水してみないと、確実に漏水が防止できているか否かの判断ができないのが現状である。
【0011】
本発明は、このような現状に鑑み、工事担当者の習熟具合に左右されることなく、確実に漏水を防止することができ、施工現場で貯水ブロック群を遮水シートで包み込む作業を経る必要のない地下貯水槽ユニットおよび地下貯水槽ユニットに用いられる被包体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、
本発明の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体は、
合成樹脂製の貯水ブロック群を被包体で液密に被包して構成された地下貯水槽ユニットに用いられる被包体であって、
前記被包体は、
天側に開口を備え前記開口から内部に前記貯水ブロック群を搬入することのできる袋状の搬入袋と、
前記搬入袋の開口の縁部に設けられ、折り返した際に前記搬入袋の蓋として機能する複数の折り返し部と、
を備え、
前記被包体の前記搬入袋の構造が、少なくとも漏水防止用の遮水シートと前記遮水シートの破れ防止用の保護シートとを交互に繰り返し積層して成り、前記保護シートが前記搬入袋の最外表面側に位置する多層構造であり、
前記搬入袋の底面部分には、さらに補強板が備えられていることを特徴とする。
【0013】
このように被包体が袋状に構成されていれば、予め袋状の被包体内に貯水ブロック群を搬入して地下貯水槽ユニットを作成しておき、この地下貯水槽ユニットを施工現場の埋設穴に埋設するだけで良いため、施工手順を簡素化して工期を早めることができる。
【0014】
また、従来のように埋設穴内で遮水シートを接着または溶接する必要がないため、工事担当者の習熟具合に左右されることなく確実に漏水の生ずることのない地下貯水槽ユニットを提供することができる。
【0015】
さらに、被包体の搬入袋の底面部分に補強板が備えられているため、施工時において被包体内に貯水ブロック群を搬入した状態の地下貯水槽ユニットを持ち上げた際にも、被包体内部の貯水ブロック群がぐらついたり、ばらけたりすることがなく、確実にユニット化された状態で埋設穴内へ地下貯水槽ユニットを運び入れることができる。
【0016】
また、本発明の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体は、
前記補強板が、
前記遮水シートと前記保護シートとの間に設けられていることを特徴とする。
【0017】
このような位置に補強板が設けられていれば、遮水シートと保護シートの役割を果たしつつ、被包体内に貯水ブロック群を搬入した状態で地下貯水槽ユニットを持ち上げても、内部の貯水ブロック群がぐらついたり、ばらけたりすることがなく、確実にユニット化された状態で埋設穴内へ地下貯水槽ユニットを運び入れることができる。
【0018】
また、本発明の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体は、
前記被包体の前記搬入袋が、
四角袋状に構成されていることを特徴とする。
【0019】
このように搬入袋が四角袋状であれば、内部に搬入される貯水ブロック群が四角状であるため、ぴったりと搬入袋内に貯水ブロック群を搬入することができる。
したがって、埋設穴に地下貯水槽ユニットを運び入れる際にも搬入袋の余剰箇所が埋設時の邪魔になったりすることがなく、施工工事を正確且つ確実に行うことができる。
【0020】
また、本発明の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体は、
前記被包体の上側から前記被包体を覆う逆さ袋状の防草袋をさらに備えることを特徴とする。
【0021】
このように防草袋を備えれば、埋設後に地表面から草の根が延びても草の根が被包体内に侵入してしまうことがなく、地下貯水槽ユニットとしての機能を長期間維持することができる。
【0022】
また、本発明の地下貯水槽ユニットは、
上記のいずれかに記載の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体内に、合成樹脂製の貯水ブロック群を液密に被包してなることを特徴とする。
【0023】
このようにして構成される地下貯水槽ユニットであれば、地下貯水槽の施工時において、予め製造された地下貯水槽ユニットを、施工現場の埋設穴内に運び入れて埋設するだけで良いため、工期を大幅に短縮させることができるとともに、工事担当者の習熟具合に左右されることなく確実に漏水を防止することのできる地下貯水構造体を提供することができる。
【0024】
また、本発明の地下貯水槽ユニットは、
前記被包体の天側に、前記地下貯水槽ユニット内に雨水を流入させるための流入管を備えることを特徴とする。
このように流入管を備えれば、雨水を確実に地下貯水槽ユニット内に取り入れることができる。
さらに、地下貯水槽の施工時における作業工程を減らすことができ、工期を大幅に短縮させることができる。
【0025】
また、本発明の地下貯水槽ユニットは、
前記被包体の天側に、前記地下貯水槽ユニット内に貯水された雨水の汲み上げ時に用いられる取水管を備えることを特徴とする。
【0026】
このように取水管を備えれば、必要の際に確実に雨水を地下貯水槽ユニット内から取り出すことができる。また、地下貯水槽の施工時における作業工程を減らすことができ、工期を大幅に短縮させることができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、予め被包体が袋状に構成され、施工現場以外の場所で地下貯水槽ユニットの製造が可能であり、施工時には予め製造しておいた地下貯水槽ユニットを施工現場に運んで埋設するだけで良いため、工事担当者の習熟具合に左右されることなく、確実に漏水を防止することができ、施工現場で貯水ブロック群を遮水シートで包み込む作業を経る必要のない地下貯水槽ユニットおよび地下貯水槽ユニットに用いられる被包体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、本発明の地下貯水槽ユニットを埋設してなる地下貯水構造体の概略図である。
【図2】図2は、本発明の地下貯水槽ユニットの斜視図である。
【図3】図3は、本発明の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体の斜視図である。
【図4】図4は、本発明の被包体の内部に貯水ブロック群を搬入した状態を示す斜視図である。
【図5】図5は、本発明の被包体の内部に貯水ブロック群を搬入し、折り返し部を折り返した状態を示す斜視図である。
【図6】図6は、本発明の被包体の内部に貯水ブロック群を搬入して折り返し部を折り返し、折り返し部の端部を接着または溶接して貯水ブロック群を被包体で液密に被包した状態を示す斜視図である。
【図7】図7は、図2に示した本発明の地下貯水槽ユニットのA−A線による断面図である。
【図8】図8は、図7のB部の拡大図である。
【図9】図9は、図7のC部の拡大図である。
【図10】図10は、本発明の地下貯水槽ユニットの上に、防草袋を配設した状態を示す斜視図である。
【図11】図11は、本発明の地下貯水槽ユニットの上から防草袋を覆った状態を示す斜視図である。
【図12】図12は、従来の地下貯水構造体の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
本発明の地下貯水槽ユニットは、地中に埋設されて雨水を内部に蓄え、必要の際に蓄えた雨水を取出して使用するために用いられるものであり、被包体はこの地下貯水槽ユニットにおいて、貯水ブロック群を液密に被包する際に用いられるものである。
まず、本発明の地下貯水槽ユニットを備えた地下貯水構造体について説明する。
【0030】
<地下貯水構造体10>
地下貯水構造体10は、図1に示したように、地面70の地下に埋設された地下貯水槽ユニット20と、家屋の屋根や地面70に落下した雨水を流入口60から流入管62を介して地下貯水槽ユニット20内に導く集水手段64と、地下貯水槽102内に貯められた雨水を、取水管52を介して連結されたポンプ50で外部に取出す取水手段54と、地下貯水槽102が満水になった際に、雨水を流出させるオーバーフロー管66と、を少なくとも備えた構造となっている。
このような地下貯水構造体10では、施工現場外で予め製造されてユニット化されてなる地下貯水槽ユニット20が用いられている。
【0031】
<地下貯水槽ユニット20>
ユニット化された本発明の地下貯水槽ユニット20は、図2に示したように、被包体26の内部に合成樹脂製の貯水ブロック群22を液密に被包してなるものである。
【0032】
被包体26は、図3に示したように天側に開口32を備え、この開口32から内部に合成樹脂製の貯水ブロック群22を搬入できる搬入袋28と、この搬入袋28の開口32の縁部に設けられた折り返し部30と、から構成されている。
【0033】
このような被包体26は、図3に示したように初めからシートを袋状に加工して構成されていることが好ましいが、例えば方形のシートを袋状となるように畳んで構成されたもの(図示せず)であっても良く特に限定されるものではないものである。
【0034】
なお、被包体26の内部に搬入される合成樹脂製の貯水ブロック群22は、施工現場の大きさに合わせて複数の貯水ブロック24を適宜連結してなるものであり、地下貯水槽ユニット20を地面70の地下に埋設した際に、例えば地面70から加わる乗用車やトラックなどの加重に耐え得る強度を有するとともに、適度な空隙によって所望の貯水能力を備え、腐食が生じないよう構成されたものであれば如何なるものでも良いものである。このような貯水ブロック群22の具体的な例としては、例えば秩父ケミカル株式会社製のプラダムくん(登録商標)が挙げられる。
【0035】
地下貯水槽ユニット20は、図4に示したように、上記した被包体26の搬入袋28の開口32から内部に貯水ブロック群22を搬入し、図5に示したように開口32の縁部の折り返し部30を内側に折り返し、最後に図6に示したように押し返し部30の重なり合った部分を接着または溶接することで完成される。
【0036】
ここで上記の接着または溶接の方法としては、特に限定されるものではなく、例えば市販の耐水性接着剤を用いたり、ハンディータイプの溶着機を用いることが挙げられる。
このような地下貯水槽ユニット20の縦断面を見ると、図7に示したように被包体26の内部にぴったりと貯水ブロック群22が整列配置されてユニット化されていることが分かる。
【0037】
被包体26の大きさや内部に搬入される貯水ブロック群22の数については、施工現場の大きさに合わせて適宜決めれば良いものであるが、例えば縦1500mm×横3000mm×高さ1200mm程度の容積量となる被包体26を用意し、この被包体26の内部に縦750mm×横750mm×高さ300mmの貯水ブロック24を32個、直方体となるように連結した貯水ブロック群22を搬入すれば、大凡5m3程度の雨水を貯水することができる。このような大きさは、個人の住宅向けに好適な寸法であるため、この大きさでまとめて製造するようにすれば、工期の短縮とともに製造コストを抑えることができる。
【0038】
なお、個人の住宅よりも大きな現場に対しては、上記した個人の住宅向けの大きさで製造された地下貯水槽ユニット20を複数用いることが好ましく、このようにすれば施工現場が広くても複数の地下貯水槽ユニット20を並べて埋設するだけで良いため、従来の施工方法よりも工期を短縮できるとともにコストを抑えることができる。また、このような施工方法であれば、一部の地下貯水槽ユニット20が破損しても、他の地下貯水槽ユニット20が正常に機能するため破損によるリスクを低減することができる。
【0039】
また、本発明の地下貯水槽ユニット20では、図8に示したように、被包体26の構造が、少なくとも漏水防止用の遮水シート36と、遮水シート36の破れ防止用の保護シート34とを、交互に繰り返し積層して成る多層構造となっており、搬入袋28の最外表面側に保護シート34が位置するよう構成されている。
【0040】
保護シート34としては、遮水シート36の破れを防止できるだけの強度があり、土砂の侵入,漏水,草の根の侵入を防ぐことができ、土中のバクテリア,酸,アルカリなどに侵食されず、シートの成分が溶出して、水,土壌を汚染しないものであれば如何なるものであっても良いものである。
【0041】
保護シート34の具体例としては、ポリエステル製不織布が挙げられる。
また遮水シート36については、地下貯水槽ユニット20内が満水となった際にも、雨水が外方に漏れ出さない程度の強度があれば如何なるものであっても良いものである。
遮水シート36の具体例としては、ポリエチレンシート,酢酸ビニールシートが挙げられる。
なお、被包体26の底部においては、図9に示したように、搬入袋28の最外表面側に位置する保護シート34の次に補強板38が備えられている。
【0042】
この補強板38は、被包体26内に貯水ブロック群22を搬入した状態で地下貯水槽ユニット20を持ち上げた際に、内部の貯水ブロック群22がぐらついたり、ばらけたりすることがなく、確実にユニット化された状態で埋設穴内へ地下貯水槽ユニット20を運び入れることができるようにするためのものである。
【0043】
補強板38としては、被包体26内に貯水ブロック群22を搬入した状態で地下貯水槽ユニット20を持ち上げても破損しないだけの強度を有すれば如何なるものであっても良いものである。
【0044】
補強板38の具体例としては、一般的に広く市販されているプラスチックダンボール(プラダン)が挙げられ、地下貯水槽ユニット20の重量に合わせて強度を調整すれば良いものである。
【0045】
本実施例においては、補強板38を搬入袋28の最外表面側から二層目に設けているが、この位置については特に限定されるものではなく、最外表面以外であれば如何なる位置にあっても良く、また枚数も特に限定されるものではないものである。さらに保護シート34と遮水シート36の枚数についても特に限定されず、同じシートが複数重なっていても良いものである。
【0046】
また、地下貯水槽ユニット20は、地下貯水槽ユニット20内に雨水を流入させるための流入管62や貯水された雨水を汲み上げる際に用いる取水管52を予め備えても良いものである。
【0047】
これらの管は、埋設穴に地下貯水槽ユニット20を搬入してから設置することもできるが、工期短縮や取り付けの確実性を鑑みれば、施工前に形成しておくことが好ましい。
また、図10に示したように、地下貯水槽ユニット20の上に防草袋40を配置し、これを図11に示したように地下貯水槽ユニット20の上から覆うようにしても良い。
【0048】
なお、図7に示したような保護シート34や遮水シート36の積層体であれば、地面70から延びる草の根が被包体26を破って内部に侵入するおそれはないが、防草袋40を用いればさらに確実性が増すため、より確かに浸水を防止することができる。
【0049】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能なものである。
【符号の説明】
【0050】
10・・・地下貯水構造体
20・・・地下貯水槽ユニット
22・・・貯水ブロック群
24・・・貯水ブロック
26・・・被包体
28・・・搬入袋
30・・・折り返し部
32・・・開口
34・・・保護シート
36・・・遮水シート
38・・・補強板
40・・・防草袋
50・・・ポンプ
52・・・取水管
54・・・取水手段
60・・・流入口
62・・・流入管
64・・・集水手段
66・・・オーバーフロー管
70・・・地面
100・・・地下貯水構造体
102・・・地下貯水槽
104・・・家屋
106・・・集水手段
108・・・取水手段
110・・・遮水シート
112・・・貯水ブロック群
【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂製の貯水ブロック群を被包体で液密に被包して構成された地下貯水槽ユニットに用いられる被包体であって、
前記被包体は、
天側に開口を備え前記開口から内部に前記貯水ブロック群を搬入することのできる袋状の搬入袋と、
前記搬入袋の開口の縁部に設けられ、折り返した際に前記搬入袋の蓋として機能する複数の折り返し部と、
を備え、
前記被包体の前記搬入袋の構造が、少なくとも漏水防止用の遮水シートと前記遮水シートの破れ防止用の保護シートとを交互に繰り返し積層して成り、前記保護シートが前記搬入袋の最外表面側に位置する多層構造であり、
前記搬入袋の底面部分には、さらに補強板が備えられていることを特徴とする地下貯水槽ユニットに用いられる被包体。
【請求項2】
前記補強板が、
前記遮水シートと前記保護シートとの間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体。
【請求項3】
前記被包体の前記搬入袋が、
四角袋状に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体。
【請求項4】
前記被包体の上側から前記被包体を覆う逆さ袋状の防草袋をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体内に、合成樹脂製の貯水ブロック群を液密に被包してなることを特徴とする地下貯水槽ユニット。
【請求項6】
前記被包体の天側に、前記地下貯水槽ユニット内に雨水を流入させるための流入管を備えることを特徴とする請求項5に記載の地下貯水槽ユニット。
【請求項7】
前記被包体の天側に、前記地下貯水槽ユニット内に貯水された雨水の汲み上げ時に用いられる取水管を備えることを特徴とする請求項5または6に記載の地下貯水槽ユニット。
【請求項1】
合成樹脂製の貯水ブロック群を被包体で液密に被包して構成された地下貯水槽ユニットに用いられる被包体であって、
前記被包体は、
天側に開口を備え前記開口から内部に前記貯水ブロック群を搬入することのできる袋状の搬入袋と、
前記搬入袋の開口の縁部に設けられ、折り返した際に前記搬入袋の蓋として機能する複数の折り返し部と、
を備え、
前記被包体の前記搬入袋の構造が、少なくとも漏水防止用の遮水シートと前記遮水シートの破れ防止用の保護シートとを交互に繰り返し積層して成り、前記保護シートが前記搬入袋の最外表面側に位置する多層構造であり、
前記搬入袋の底面部分には、さらに補強板が備えられていることを特徴とする地下貯水槽ユニットに用いられる被包体。
【請求項2】
前記補強板が、
前記遮水シートと前記保護シートとの間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体。
【請求項3】
前記被包体の前記搬入袋が、
四角袋状に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体。
【請求項4】
前記被包体の上側から前記被包体を覆う逆さ袋状の防草袋をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の地下貯水槽ユニットに用いられる被包体内に、合成樹脂製の貯水ブロック群を液密に被包してなることを特徴とする地下貯水槽ユニット。
【請求項6】
前記被包体の天側に、前記地下貯水槽ユニット内に雨水を流入させるための流入管を備えることを特徴とする請求項5に記載の地下貯水槽ユニット。
【請求項7】
前記被包体の天側に、前記地下貯水槽ユニット内に貯水された雨水の汲み上げ時に用いられる取水管を備えることを特徴とする請求項5または6に記載の地下貯水槽ユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−79524(P2013−79524A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220097(P2011−220097)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(502436163)秩父ケミカル株式会社 (2)
【出願人】(500130162)物林株式会社 (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(502436163)秩父ケミカル株式会社 (2)
【出願人】(500130162)物林株式会社 (2)
【Fターム(参考)】
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