説明

地中埋設用金属補強管の端末切り離し方法

【課題】 地中埋設された金属補強管の掘削地表から露出する端末金属補強管ユニットを資源回収することができるように切り離すこと。
【解決手段】 地中に埋設された金属補強管10の掘削地表から露出する端末金属補強管ユニット10A3を金属補強管10の本体から切り離す前に、この端末金属補強管10A3内の注入材40を破砕しつつ取り出し、その後、端末金属補強管ユニット10A3を本体から切り離す。このようにすると、切り離された端末金属補強管ユニット10A3は、曲げ等の変形を受けていてもそのまま金属資源として回収して再利用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、トンネルを掘削する際に、トンネルの切羽の前方地山を安定化するために埋設される金属補強管内に補強用注入材を注入し、金属補強管の吐出孔から外側に流出して金属補強管のまわりを補強し、地中掘削後、地表面から露出する端末金属補強管ユニットを金属補強管の本体から切り離す方法の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
トンネル等を掘削する際に、トンネルの切羽の前方地山を安定化する目的で注入式長尺先受け工法が採用されている。この工法は、削岩機のシャンクロッドに接続された削孔ロッドの先端に取り付けられた削孔ビットを削岩機によって回転力と打撃力とを与えつつ操作して地中を削孔し、削孔ロッドと共に金属補強管(金属埋設管)ユニットを順次継ぎ足しながら地中に打ち込むが、この際、削岩機からの水を削孔ロッド内部の中空部を介して削孔ビットから削孔水として噴射して地山を砕き、その際に発生するスライムを金属補強管と削孔ロッドとの空間を通して外部に排出し、このようにして金属補強管を打設した後、金属補強管及び削孔ビットの一部又は全部を地中に残して削孔ロッドを回収し、残された金属補強管内に樹脂、セメント等の補強用注入材を注入して固化する方法である。
【0003】
この工法において、金属補強管内に注入された補強用注入材は、金属補強管に設けられた多数の吐出孔から金属補強管の外側に流出して金属補強管のまわりも同時に補強材料で固めて金属補強管の埋設を強化している。
【0004】
無拡幅先受け工法において、金属補強管の埋設後、トンネルを掘削すると、金属補強管の最後に継ぎ足された端末金属補強管ユニットが地中の表面から露出するので、この端末金属補強管ユニットは、適宜の方法で除去されるが(特許文献1参照)、従来技術では、この端末金属補強管は、注入材が残ったまま除去されていた。しかし、切り離された端末金属補強管ユニットは、切り離し除去作業中に折り曲げなどの変形を受けるため、内部の注入材を取り出すことができないので、切り離し除去された端末金属補強管ユニットは、資源回収することができないで産業廃棄物として処理せざるを得なかった。
【0005】
【特許文献1】特開2003−155888号公報
【特許文献2】特表平08−504904号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、地中埋設された金属補強管の地表面から露出する端末金属補強管ユニットを資源回収することができるように切り離す方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の課題解決手段は、削岩機のシャンクロッドに接続された削孔ロッドの先端に取り付けられた削孔ビットを削岩機によって操作して地中を削孔しつつ複数の金属補強管ユニットを順次継ぎ足しながら地中に打ち込んで所定長の金属補強管を形成し、削孔ロッドを金属補強管から抜き出した後、金属補強管内に補強用注入材を注入し金属補強管の吐出孔から外側に流出して金属補強管のまわりを補強し、地中掘削後に地表面から露出する端末金属補強管ユニットを金属補強管の本体から切り離す地中埋設用金属補強管の端末切り離し方法において、金属補強管から抜き出された削孔ロッドに注入材クリーニングビットを取付け、削岩機を操作して注入材クリーニングビットで端末金属補強管ユニット内の注入材を破砕しつつ取り出し、注入材クリーニングビットを端末金属補強管ユニットから抜き出した後、端末金属補強管ユニットを切り離すことを特徴とする地中埋設用金属補強管の端末切り離し方法を提供することにある。
【0008】
本発明の課題解決手段において、補強用注入材が金属補強管内に排気チューブ付きインサート管が挿入された状態で金属補強管内に注入される場合には、注入材クリーニングビットによって端末金属補強管ユニット内の注入材と共に排気チューブ付きインサート管も破砕し取り出すことができ、補強用注入材が金属補強管内に挿入された注入管付きインサート管の注入管を介して注入される場合には、注入材クリーニングビットによって端末金属補強管ユニット内の注入材と共に注入管付きインサート管も破砕し取り出すことができ、更に、補強用注入材が金属補強管内に形成された複数のパッカーを利用して段階的に注入される場合には、注入材クリーニングビットによって端末金属補強管ユニット内の注入材と共にパッカーも破砕し取り出すことができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、地中に埋設された金属補強管のうち地中掘削後に地表面から露出する端末金属補強管ユニット内の注入材を破砕しつつ取り出した後に、この端末金属補強管ユニットを切り離すので、切り離された端末金属補強管ユニットは、曲げ等の変形を受けていてもそのまま金属資源として回収して再利用することができる。
【0010】
また、金属補強管内に注入材を注入する際に使用される排気チューブ、注入管、パッカー及びそれらの挿入用のインサート管の如き注入用部品も注入材とともに破砕して取り出すことができるので、補強用注入材の注入後、注入用部品を抜き出す必要がなく、作業性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に述べると、図示の形態では、金属補強管10は、図1及び図2に示すように、トンネル1等を掘削する際に予め坑内の奧の地盤を補強する目的で地山2を先受けするために切羽3の上縁3aに沿ってその上方の地山部分2aに斜めに打設される。図2に示すように、複数の金属補強管10がトンネル1の天井に沿って周方向に並べて打設される。
【0012】
各金属補強管10は、図3に示すように、数mの長さの複数の鋼管製の金属補強管ユニット10A1、−−−等を順次継ぎ足して所定の長さに形成される。図3の例では、3つの金属補強管ユニット10A1、10A2、10A3が順次継ぎ足されて所定の長さの金属補強管10が形成されているのが示されている。一例では、各金属補強管ユニットは、外径が略10数cmで長さが3m強であり、3つの金属補強管ユニットを接続して得られた金属補強管10は、略12.5mである。なお、金属補強管ユニット10A1、10A2及び10A3を総称して説明する際には単に符号10Aを使用する。先頭の金属補強管ユニット10A1には削孔ビット22にバヨネット式結合部22Bで結合されたビットアダプター22Aが係合して削孔ビット22の推進力を利用して金属補強管10が削孔ビット22によって引っ張られながら地中に埋設されるが、その詳細は図4を参照して後に述べる。
【0013】
図示の形態では、金属補強管10は、適宜の手段で相互に接続される3つの金属補強管ユニット(先頭管、中間管、端末管)10A1乃至10A3から成っているが、もちろん2つ又は4つ以上の金属補強管ユニット10Aから成っていてもよい。
【0014】
このように、金属補強管10は、複数の金属補強管ユニット10A1乃至10A3を適宜の接続手段によって順次継ぎ足しながら、図1及び図2に示すように、ジャンボ24に搭載された削岩機12によって切羽3の上縁3aに沿って埋設される。この場合、金属補強管10の先頭の金属補強管ユニット10A1が地山部分2aに押し込まれてその後端が切羽3に近づくと、次の金属補強管ユニット10A2が前の金属補強管ユニット10A1に接続されて地山部分2aに押し込まれ、以下同様にして更に次の(図示の例では最後の)端末金属補強管ユニット10A3が金属補強管ユニット10A2に接続されて地山部分2aに押し込まれる。
【0015】
金属補強管10を切羽3の前方に埋設するために、図3に示すように、削岩機12のシャンクロッド14に接続されて金属補強管10の中に挿入される中空の削孔ロッド(インナロッド)16が用いられる。この削孔ロッド16は、図3に示すように、複数の単位ロッド16A1乃至16A3をカップリング18を介して順次連結して形成される。削岩機12のシャンクロッド14は、シャンクロッド連結カップリング20を介して削孔ロッド16の後端に連結される。
【0016】
図3及び図4に示すように、削孔ビット22は、その後方にバヨネット式結合部22Bで結合されたビットアダプター22Aに削孔ロッド16の先端にねじ結合して削孔ロッド16に取り付けられ、この削孔ビット22は、削岩機12のシャンクロッド14から削孔ロッド16を介して打撃力と回転力とを受けて金属補強管10の先端開口より前方の地山部分2aを削孔し、また、図4に示すように、金属補強管10は、削孔ビット22のビットアダプター22Aの外面肩部22aが最先端の金属補強管ユニット10A1の内面肩部10aの後面に係合することによって削孔ビット22に接続されており、削孔ビット22のビットアダプター22Aが削岩機12から受ける推進力によって引っ張られながら削孔された部分を前進して埋設される。
【0017】
削岩機12及び金属補強管10は、図1に示すように、ジャンボ24のブーム26に保持されているフィーダ28の上に搭載され、削岩機12は、フィーダ28のフィード力(推進力)によって前進する。
【0018】
図4に示すように、削孔ロッド16の内部中空部16Hを通して削孔水が供給されており、削孔が進むにつれて生ずるスライムは、削孔ロッド16のこの内部中空部16H中を送給されてビットアダプター22Aの内部中空部22AH及び削孔ビット22の排水孔22Hから排出される削孔水によって金属補強管10の中を逆流して排出される。図1に示すように、金属補強管10が所定の長さで地山2に打設された後、削孔ロッド16に結合されたビットアダプター22Aを削孔ビット22から外し、削孔ロッド16を金属補強管10から引き抜いて削孔ロッド16とビットアダプター22Aを回収する。なお、図示の場合には、削孔ビット22全体(ビットアダプター22Aを除く)を先頭の金属補強管ユニット10A1に残したままとなるが、削孔ビット22の一部(リングビット部)が残って他の部分(削孔ビット部)を削孔ロッド16と共に金属補強管10から抜き出すことができるようにしてもよい(特許文献2参照)。
【0019】
その後、図5に示すように、端末金属補強管ユニット10A3の後端口元と地中2との間にコーキングを施して外部封止め部30を形成した後、端末金属補強管ユニット10A3の開口から排気チューブ31を添わせたインサート管33を金属補強管10内に挿入し、端末金属補強管ユニット10A3の口元に逆止弁34を有する内部封止ゴム栓35を液密に取り付け、この逆止弁34にシリカレジン、セメント等の注入材を注入する注入機(図示せず)を接続し、注入機から逆止弁34を介して金属補強管10内に補強用注入材40(図6参照)を注入する。排気チューブ31から注入材が逆流してきた時に注入を停止する。
【0020】
このようにして、金属補強管10内に注入された補強用注入材40(図6参照)は、この金属補強管10内に充填されるが、その一部は、金属補強管10の多数の吐出孔10Hを通して金属補強管10の外面のまわりに漏出し、この内外の注入材40を硬化して切羽3の前方の地山部分2aを先受けする。なお、図1及び図2において、符号4は、支保工を示す。
【0021】
本発明の方法は、金属補強管10内に補強用注入材40を注入した後、逆止弁34を有する内部封止栓35を金属補強管10から取り外し、図6に示すように、既に、金属補強管10から抜き出した削岩機12の削孔ロッド14にビットアダプター22Aに代えて注入材クリーニングビット42をねじ結合で取付け、削岩機12を操作して注入材クリーニングビット42で端末金属補強官ユニット10A3の開口から端末金属補強管ユニット10A3内に入り込ませて端末金属補強管10A3内の注入材40を破砕して注入材40を取り出す。破砕した注入材40のくり粉40Pは、削孔ロッド16の内部中空部16H(図4の破線参照)と注入材クリーニングビット42の内部中空部42IH(図9(A)参照)を通して注入材クリーニングビット42の前方に噴出する水を破砕部前面に吹き付け、注入材クリーニングビット42の排出孔42Hを介して削孔ロッド16と端末金属補強管ユニット10A3との間を逆流させて端末金属補強管ユニット10A3の口元から取り出される。この場合、注入材40を注入するために金属補強管10内に挿入された排気チューブ31とインサート管34も注入材40と同様に端末金属補強管10A3内で破砕されて取り出される。このようにして、端末金属補強管ユニット10A3から注入材40を排出した後、削孔ロッド16と共に注入材クリーニングビット42を端末金属補強管ユニット10A3から抜き出す。
【0022】
その後、図1に示すように、トンネル本体の切羽3から新しい切羽3'(図1の破線参照)に達するまで更にトンネルの掘削を続け、この位置で先に埋設した金属補強管10中、新たな切羽'まで掘削して地表に露出する端末金属補強管ユニット10A3を公知の適宜の切断手段で金属補強管10の本体から、即ち、図示の場合には、中間の金属補強管ユニット10A2から切り離す。
【0023】
図6の注入材取り出し工程で用いられる注入材クリーニングビット42は、図9(A)に示すように、削孔ロッド16に接続されるべきねじ付き接続筒部42Cとこの接続筒42Cに一体に形成された複数の排出孔42H付きヘッド42HDとから成り、多数のスポット状刃部42Bは、ヘッド42Hの湾曲状前面に取り付けられている。なお、くり粉40Pを排出する水が流れる内部中空部42IHは、ヘッド42HDの中央に設けられている。この注入材クリーニングビット42は、削孔ロッド16の回転と打撃力とによってスポット状刃部42Bが端末金属補強管10AE内の注入材40及び排気チューブ31付きインサート管33とを破砕し、その破砕物であるくり粉40Pは、ヘッド42HDの排出孔42Hを介して噴流水によって端末金属補強管ユニット10AEの開口から排出される。
【0024】
図5の形態では、補強用注入材40は、1つの注入機から逆止弁34を介して注入する所謂口元注入方式によって注入されたが、インサート管33に沿って挿入された長さの異なる複数の注入管44(図7参照)を用いて複数の注入機から注入する所謂同時注入方式によって注入してもよいし、金属補強管10内に複数のパッカー46(図8参照)を形成し、これらのパッカー46を利用して段階的に注入する所謂ステップ注入方式によって注入してもよい。図7は、同時注入方式によって注入された注入材を取り出す状態を示し、また図8は、ステップ方式で注入された注入材を取り出す状態を示す。これらの場合、注入管44やパッカー46やインサート管33も注入材40とともに、注入材クリーニングビット422、423によって破砕し、取り出すことができる。
【0025】
同時注入方式によって注入された注入材40を破砕するのに好適な注入材クリーニングビット422は、図9(B)(C)に示されている。この注入材クリーニングビット422は、接続筒部42Cに一体のヘッド42Hは、円筒状であり、このヘッド42HDの前端面に形成された前刃部42B1と円筒状ヘッド42HD内のフォーク部分42Fの前面に形成された後刃部42B2とを有する。
【0026】
ステップ注入方式によって注入された注入材40を破砕するのに好適な注入材クリーニングビット423は、図9(D)に示されており、この注入材クリーニングビット423は、接続筒部42Cに一体のヘッド42HDは、放射状アームを有し、このヘッド42HDの各アームの前面に断面三角形状の長刃部42B3を有する。
【0027】
これらの注入材クリーニングビット422、423も中央にくり粉40P排出用の水を送る内部中空部42IHを有し、この排出用の水の噴出によってくり粉40Pを排出する。これらの注入材クリーニングビット422、423は、図9(A)の注入材クリーニングビット42が被破砕物に付与する回転、打撃力の他に、切削性を付与する。
【0028】
上記の実施の形態では、金属補強管10がトンネルの先受補強に用いられる場合に本発明を適用した例について説明したが、切羽3の鏡面を補強する場合にも同様に本発明を適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明によれば、地中に埋設された金属補強管から露出する端末金属補強管ユニット内の注入材を破砕しつつ取り出した後に、地中の金属補強管からこの端末金属補強管を切り離すので、切り離された端末金属補強管は、曲げ等の変形を受けていてもそのまま金属資源として回収して再利用することができ、産業上の利用性が極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】金属補強管を地中埋設して先受する工法を示す概略側断面図である。
【図2】図1の状態を正面から示す概略正面図である。
【図3】図1の金属補強管の地中埋設工法を更に詳細に示す拡大側断面図である。
【図4】図1乃至図3の工法に用いられる削孔ロッドとビットアダプターと削孔ビットと最先端金属補強管ユニットとの関係を示す拡大縦断面図である。
【図5】地中埋設された金属補強管に補強用注入材を注入する口元注入方式の概略縦断面図である。
【図6】口元注入方式によって注入材が注入された金属補強管の端末切り離し方法を示す概略縦断面図である。
【図7】同時注入方式によって注入材が注入された金属補強管の端末切り離し方法を示す概略縦断面図である。
【図8】ステップ注入方式によって注入材が注入された金属補強管の端末金属補強管の切り離し方法を示す概略縦断面図である。
【図9】本発明に用いられる注入材クリーニングビットを示し、同図(A)(B)(D)は、それぞれ、図6乃至図8に用いられる注入材クリーニングビットの斜視図、同図(C)は、同図(B)のビットの正面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 トンネル
2 地山
2a 地山部分
3、3' 切羽
3a 上縁
4 支保工
10 金属補強管
10a 内面肩部
10A1、10A2、10A3 金属補強管ユニット
10H 吐出孔
12 削岩機
14 シャクロッド
16 削孔ロッド(インナロッド)
16A 内部中空部
18 カップリング
20 シャンクロッド連結カップリング
22 削孔ビット
22H 排水孔
22A ビットアダプター
22AH 内部中空部
22B バヨネット式結合部
24 ジャンボ
26 ブーム
28 フィーダ
30 外部封止め部
31 排気チューブ
33 インサート管
34 逆止弁
35 内部ゴム封止栓
40 補強用注入材
40P くり粉
42、422、423 注入材クリーニングビット
42C ねじ付き接続筒部
42H 複数の排水孔
42HD ヘッド
42B 多数のスポット状刃部
42B1 前刃部
42B2 後刃部
42B3 長刃部
42IH 内部中空部
42F フォーク部分
44 注入管
46 パッカー



【特許請求の範囲】
【請求項1】
削岩機のシャンクロッドに接続された削孔ロッドの先端に取り付けられた削孔ビットを前記削岩機によって操作して地中を削孔しつつ複数の金属補強管ユニットを順次継ぎ足しながら地中に打ち込んで所定長の金属補強管を形成し、前記削孔ロッドを前記金属補強管から抜き出した後、前記金属補強管内に補強用注入材を注入し前記金属補強管の吐出孔から外側に流出して前記金属補強管のまわりを補強し、地中掘削後に地表面から露出する端末金属補強管ユニットを金属補強管の本体から切り離す地中埋設用金属補強管の端末切り離し方法において、前記金属補強管から抜き出された前記削孔ロッドに注入材クリーニングビットを取付け、前記削岩機を操作して前記注入材クリーニングビットで前記端末金属補強管ユニット内の注入材を破砕しつつ取り出し、前記注入材クリーニングビットを前記端末金属補強管ユニットから抜き出した後、前記端末金属補強管ユニットを切り離すことを特徴とする地中埋設用金属補強管の端末切り離し方法。
【請求項2】
請求項1に記載の地中埋設用金属補強管の端末切り離し方法であって、前記補強用注入材は、前記金属補強管内に排気チューブ付きインサート管が挿入された状態で前記金属補強管内に注入され、前記注入材クリーニングビットによって前記端末金属補強管ユニット内の注入材と共に前記排気チューブ付きインサート管も破砕し取り出すことを特徴とする地中埋設用金属補強管の端末切り離し方法。
【請求項3】
請求項1に記載の地中埋設用金属補強管の端末切り離し方法であって、前記補強用注入材は、前記金属補強官内に挿入された注入管付きインサート管の注入管を介して注入され、前記注入材クリーニングビットによって前記端末金属補強管内の注入材と共に前記注入管付きインサート管も破砕し取り出すことを特徴とする地中埋設用金属補強管の端末切り離し方法。
【請求項4】
請求項1に記載の地中埋設用金属補強管の端末切り離し方法であって、前記補強用注入材は、前記金属補強管内に形成された複数のパッカーを利用して段階的に注入され、前記注入材クリーニングビットによって前記端末金属補強管ユニット内の注入材と共に前記パッカーも破砕し取り出すことを特徴とする地中埋設用金属補強管の端末切り離し方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−106611(P2010−106611A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−281244(P2008−281244)
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【出願人】(000201478)前田建設工業株式会社 (358)
【出願人】(300044816)新日高株式会社 (4)
【Fターム(参考)】