説明

地図の更新において使用される、実世界の変化を検出するために複数の車両からのプローブ・データを使用する方法及びシステム

以下のステップを含む方法であって、道路及び他の走行可能な特徴を含むエリアにおける、プローブ・センサ・データを収集するステップと、前記プローブ・センサ・データを、複数の道路セグメントを含む地球空間地図データベースを生成するための第1の手法で処理するとともに、前記地球空間地図データベース内の少なくとも1つのセグメントに関連するデータであって、当該セグメントの属性を示すデータのサブセットを抽出するための第2の手法で処理するステップと、前記サブセットのデータを道路セグメントごとに統計的に処理することで、当該道路セグメントの1つ以上の推定された属性を決定するステップと、前記生成された地球空間地図データベース、特に、当該データベース内で特定される前記複数の道路セグメント及びそれらの前記推定された属性と、複数の道路セグメント及びそれらの属性を含む、以前から存在する地球空間地図データベースとを比較するステップであって、道路セグメントの存在若しくは不存在の不一致、道路セグメントのジオメトリ若しくはトポロジの不一致、又は道路セグメントの属性のうちの何れかについての不一致を特定するステップと、(a)変更通知の生成、(b)警告の生成、(c)変更要求の生成、のうちの1つである更なる動作を実行するステップとを含み、前記更なる動作の最終的な動作は、以前の属性を前記推定された属性で置き換えるように、前記以前から存在する地球空間地図データベースの最終的な更新を行うことと、ジオメトリ及びトポロジに関する限りで道路セグメントを挿入、削除、又は修正することとの少なくとも何れかであることを特徴とする方法について説明する。代替的な方法についても説明する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
経路選択、ナビゲーション、住所の検出、及び着目点等の、電子地図が使用がますますなされており、一般に、空間情報を含むあらゆる種類のクエリに回答する。新たな使用が絶えず出現しており、それらの一部はセーフティ・アプリケーションに関するものである。これら全ての地図の使用の結果、実世界における変化を識別し、当該変化を電子地図にタイムリーに反映させることがますます必要となってきている。
【0002】
従来、これは非常に難しく、多大な時間を要し、費用のかかる作業であり、一部の項目は即座に入力されることがなく、その他の項目が誤って入力されることがあった。それらは、何百、何百万もの個別の事実を表現する。人間と自然とは、その事実を絶えず変化又は増加させている。地図製作会社は、変化又は変化の示唆でさえも検出する新たな方法を絶えず求めており、それにより、地図製作会社はより効率的に問題を調査し、かつ電子地図を更新し得る。
【0003】
近年では、新たな技術が出現しており、当該新たな技術には、航空写真撮影、衛星写真撮影、モバイル・マッピング車両からの地上ベースの画像、GPS、及び他の位置判定装置、それらの機能強化版、GISプラットフォーム、変化の生成及び格納を促進する空間データベース・エンジン、ライダ、レーザスキャナ、並びにレーダが含まれ、当然ながらインターネットが含まれる。それらの技術は、地図の更新を、より高速に、より安価に、かつ、より安価に生成するのに役立っているとともに、3D建造物等の新たな形態の情報を地図が伝えることを可能にする。それでもなお、より高速かつより安価な更新の必要性が存在する。本発明の目的は、この問題を克服することである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
従って、本発明は、特許請求の範囲において提案されているように、改良された地図データベースを得るために地図データベースの生成及び更新の少なくとも何れかを行う方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】地図データベース更新システムに関する種々の構成部分を詳述するブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るシステムに関連する処理のフロー図である。
【図3】本発明の追加的な実施形態に係るシステムに関連する処理のフロー図である。
【図4】本発明の更に追加的な実施形態に係るシステムに関連する処理のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本発明は、位置、速度、ヘッディング(heading)、傾斜、時間等といった情報を収集するセンサ202を備える車両をプローブとして利用し、当該情報は、時間とともに道路ネットワーク108が変化する状態を推定するために使用され得る。実施形態において、本発明の原理に係るシステムは、第1の時間帯において道路ネットワーク108を行き来する複数の車両から、データを収集し得るとともに、その後、当該データを、第2の時間帯において同一の道路ネットワーク108を行き来する複数の車両から収集したデータと比較し得る。これら2つのデータのセットを比較することによって、移動(走行)パターン(travel patterns)の変化が、道路の状態の変化を推定するために使用され得る。例えば、複数の運転者が、第1の時間帯において、同一の又は近接して類似の複数の点の位置(道路のような)を北向き及び南向きの両方に移動し、かつ第2の時間帯において、同一の複数の点の位置を北向きへのみ移動する場合、このデータのコレクションを表現する道路上において許可される移動方向に大きな変化が生じていると推定され得るとともに、当該道路が一方通行の道路になっていると推定され得る。同様に、第1の時間帯においては、ほとんどの車両が特定の交差点に進入する前に単に減速しているにすぎないが、第2の時間帯においては、全ての車両が完全に停止している場合、新たな停止標識が当該交差点に設置されたと推定され得る。時間をかけて車両の挙動を追跡することによって、道路ネットワーク108の道路の変化に関するよりタイムリーなインジケータが地理データベース提供者にもたらされ得るとともに、このことは、地理データベース152のよりタイムリーな変化につながり得る。その結果、これらの変化は、道路ネットワーク108の現在の状態をより良好に反映するユーザ更新につながり得る。
【0007】
図1を参照すると、ナビゲーション装置102は、GPS、ディファレンシャルGPS、慣性航行システム(INS)等を含むナビゲーションシステム118、ローカル地理データベース124と、地理データベース管理設備104に対する接続用の通信システム114、道路特性の収集用の設備122等を含む。実施形態において、ナビゲーション装置102は、取り外せない状態で車両130内に取り付けられてもよい。例えば、車両のダッシュボード内に取り付けられてもよく、車両のダッシュボード上に取り付けられる等、車両130内に一時的に取り付けられてもよく、パーソナル132ハンドヘルド装置等、当該車両の何れの機構に対しても取り付けられずに車両内に位置付けられてもよく、携帯電話134の一部として車両内に位置付けられてもよい。実施形態において、ナビてーション装置102はまた、バイクの運転者、歩行者等の非車両の動きの移動パターンを追跡するために使用されてもよい。実施形態において、ナビゲーションシステム118は、内蔵のGPS120設備を使用して、ローカル地理データベース124と共同で、その位置、速度、ヘッディング、傾斜等を決定してもよく、現在の移動状態に関連する情報、例えば、ローカル地理データベース124に格納された地図に関連する位置、目的地、近接した着目点(points of interest)の位置、及びそれらの情報を前提とした、到着の推定時間等を、ナビゲーション装置102のユーザに提供してもよい。道路特性収集用の設備122は、前記情報をナビゲーションシステム118及びローカル地理データベース124からある期間にわたって収集してもよく、後の送信のために当該情報を格納するか、又はナビゲーション装置102の通信システム114を通じてリアルタイムに当該情報を送信してもよい。
【0008】
ナビゲーション装置102は、通信ネットワーク110及びデータネットワーク112を通じて、地理データベース管理設備104への通信を提供されてもよい。通信ネットワーク110は、携帯電話ネットワークを通じて提供されるような、サービスプロバイダを通じた無線154通信ネットワーク110でもよいし、Wi−Fiホットスポット又はWiMAXを通じて提供されるような、地域ネットワークを通じた無線154通信ネットワーク110であってもよいし、ホームパーソナルコンピュータに設けられるような、計算設備158への有線コネクションであってもよいし、その類であってもよい。実施形態において、通信ネットワーク110と地理データベース管理設備104との間に接続されたデータネットワーク112は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)、キャンパス・エリア・ネットワーク(CAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、グローバル・エリア・ネットワーク(GAN)、相互接続ネットワーク、イントラネット、エクストラネット、インターネット、及びその類であってもよい。
【0009】
地理データベース管理設備104は、複数のナビゲーション装置102、又は、トラック監視システム等の他の非ナビゲーションプローブ装置等から、道路特性122データを収集し得る収集設備138を含み得る。次に、このデータは、道路セグメント属性が当該収集されたプローブ・データから推定され得るプローブ推定属性設備144に対して、提供され得る。これにより、プローブ推定属性は、地理データベース152に格納された属性と比較148され得るとともに、ここで、差異が検出及び推定され得るとともに、地理データベース変更150の可能性のある生成用に、通知220が生成され得る。最終的に、データベース変更150は、地理データベース152に、及びローカル地理データベース124に対する更新機能(update facility)の一部としてユーザに、提供され得る。
【0010】
図2を参照すると、実施形態において、複数の車両は、位置、速度、ヘッディング、時間等のプローブ・データ208を、オンボード・センサ204(例えば、GPSベースのシステム)から収集し得る。収集されたプローブ・データ208は、地理データベース152から取り出され得る道路セグメントと、関連付けられ得る(210)。複数の車両212から収集されたデータは、格納され得るとともに(214)、ここでデータは、その後の解析のために十分なデータが収集されるまで収集され得る(218)。実施形態において、当該関連付け210は、車両202において、ナビゲーション装置102において、地理管理設備104において、中間位置において、その後の処理ステップにおいて、及びその類において、提供され得る。十分なデータが収集されると(218)、プローブ・データは、停止標識、優先通行標識(yield sign)、信号機、Uターン不可、左折不可、右折不可、警告灯の点滅、停止の点滅、速度制限標識、一方通行標識、迂回路、閉鎖された道路、合流、レーン数、新たなPOI等の存在可能性のような、セグメント属性に関する推定を行うために解析され得る。さらに、推定は、新たな道路等の存在のような、道路セグメントについて行われ得る。
【0011】
これらのプローブ属性推定がいったん行われると(222)、当該プローブ推定属性は、地理データベース152に格納された道路セグメント属性データと比較され得る。セグメントはまた、存在、ジオメトリ(geometry)、及び新たな道路又はその類に関連する属性を決定するために、解析及び比較されてもよく、これは実施形態において手動で実行されてもよい。推定によって特徴付けられた、道路セグメント属性の可能性値と、地理データベース152に格納された道路属性との比較224は、どこで任意の大きな差異が検出されたか(228)を判定するために実行され得る。実施形態において、当該比較224の結果により、大きな差異がないと判定することで、動作が、何もしないこと(230)になり得る。実施形態において、大きな差異が検出された場合(228)、変更通知232を生成すること、警告234を生成すること、データベース変更238を生成すること等の、複数の動作が続いて起こり得る。
【0012】
実施形態において、収集する処理208、及び地理データベース152からの道路セグメントデータと関連付けたプローブ・データを格納する処理214は、継続的に実行されてもよい。図3は、図2に関連して説明される処理フローの代替の処理フローを示し、ここでプローブ・データを収集する処理208が繰り返し(302)行われ得る。繰り返し302は、複数回、又は、セグメント属性222に関する収集及び推定を行うための継続的な処理として継続的に、実行され得る。繰り返し302は、プローブ・データのセット全体の関数であってもよいし、特定のセグメントに沿ったプローブ・データの関数であってもよい。さらに、図3は、プローブ推定属性が、所与の道路セグメントについて作成された第1のプローブ推定属性と、同一の道路セグメントについてその後の時間において作成された第2のプローブ推定属性との比較のような、以前に収集されたプローブ推定属性とのその後の比較のために、格納され得る(304)ことを示す。実施形態において、この処理は、継続的であり得るとともに、時間をかけて大きな差異を検出すること(228)を目的として、推定された属性に関する継続的な比較224を繰り返し得る。
【0013】
実施形態において、プローブ・データ208を収集する処理は、複数の道路セグメントと、それらの道路セグメントに関連するデータとを生成するために(402)、使用されてもよい。図4は、図2に関連して説明される処理フローの代替の処理フローを示し、ここで収集されたプローブ・データ208は、地理データベース124に対して最初に比較するよりも、当該プローブ・データを用いて道路セグメントを生成するために、使用されてもよい。この場合、当該プローブ・データは、格納された(214)ままであってもよく、十分なデータが収集された場合に、セグメント属性に関して推定を行う(222)ために転送されてもよいが、地理データベース152は、道路セグメントに対するプローブ・データの最初の関連付けに必要とならないであろう。
【0014】
実施形態において、車両プローブ・センサ・データは、車両202が道路を移動している間、又は駐車場及び着目点等、道路以外を移動する間に収集されて、地理データベース152に格納された道路セグメントに関連付けられ得る。エリアを移動中の複数の車両からのプローブ・センサ・データに関連付けられた道路セグメントは、プローブ・センサ・データに関連付けられた複数の道路セグメントが収集され得る収集設備に伝達され得る。実施形態において、プローブ・データは、最小限の数の道路セグメント当該プローブ・データと関連して収集された後に、収集設備に伝達され、さらに、解析及び格納のためのプローブ・データのセットを継続的に生成する継続中のプロセスを表し得る。次に、当該複数のデータは、プローブ特性について解析され、ここでプローブ推定属性は、当該プローブ特性から作成され、さらに当該プローブ推定属性の比較が、地理データベース152からの道路セグメントの属性と関連付けられ得る。当該比較により、プローブ推定属性と地理データベース152の属性との間で大きな差異が検出された場合(228)、データベースの属性の変更に関する警告、データベースの属性の変更、プローブ推定属性と整合した属性変更を含むデータベース属性の変更等のような、セグメント属性の変更が要求され得る。実施形態において、プローブ・センサ・データと道路セグメントデータとの関連付けは、プローブ・センサ・データが車載のナビゲーションシステム等から伝達された後に、車載のナビゲーションシステム内で達成され得る。実施形態において、収集設備への通信には、ナビゲーションシステムを車両から取り外して、当該ナビゲーションシステムからインターネットを通じて収集設備へ伝達することによって促進される、車両からの無線通信システムを通じてインターネットを介してプローブ・センサ・データを送信すること等が含まれてもよい。プローブ・データは、当業者に既知の様々な技術を使用してインターネットにアップロードすることが可能な、取り外し可能なメディアに格納されてもよい。
【0015】
実施形態において、プローブ・データを道路セグメントデータに関連付けるプロセスは、ナビゲーション装置102を通じて行われてもよく、関連付けられた情報は、収集設備138へ送信されてもよい。他の実施形態において、プローブ・データと(複数の)道路セグメントとの関連付けが他の場所で行われるように、プローブ・データは、ナビゲーション装置102から収集及び伝達されてもよい。例えば、プローブ・データは、収集設備138へ送信され、次に(複数の)道路セグメントに関連付けられてもよい。この場合、地理データベース152は、ローカル地理データベース124と一致していなくてもよい代わりに、推定上より新しい、地理データベース152の異なるバージョンであってもよい。実施形態において、一部の車両からの一部のプローブ・データは、車両内のローカル地理データベース124に関連付けられてもよく、他の車両からの他のプローブ・データは、地理データベース管理設備104に備わった地理データベース152のあるバージョンに関連付けられてもよい。実施形態において、道路セグメントに関連した十分なプローブ・データがいったん収集されると、プローブ推定属性設備144は、当該データのパターンについて推定してもよい。
【0016】
実施形態において、プローブ推定属性設備144は、交差点の制限、道路セグメントの制限、ジオメトリ等の、複数の異なる道路の状態を特徴付けることができる。交差点の制限には、停止標識、停止信号及び注意信号の点滅、迂回路、優先通行標識、左折不可標識、右折不可標識、Uターン不可標識等を含まれ得る。道路の制限には、速度制限、交通容量、一方通行セグメント等が含まれ得る。ジオメトリには、中央分離帯、道路幅、レーン数、位置座標(positional coordinates)、新たな道路等が含まれ得る。
【0017】
実施形態において、1つ以上のセグメントについての、交差点の制限に関連するプローブ推定属性に対して検出された変更は、停止標識の属性を追加することを含んでいてもよい。この場合、属性の当該変更は、以前のトラフィック・パターンから新たなトラフィック・パターンへのトラフィック・パターンの変更によって示唆され得る。以前のトラフィック・パターンから新たなトラフィック・パターンへのトラフィック・パターンの変化によって示唆され得る。例えば、図1で与えられた道路ネットワーク108を参照すると、以前のトラフィック・パターンでは、CからGへ到来するトラフィックが減速することなくGを通過し、EからGへ到来するトラフィックは常に停止している。それに基づくと、セグメントCGについてのプローブ推定属性は、「停止標識なし」である可能性がある。新たなトラフィック・パターンは、トラフィックが、現在、C又はEの何れから到来しようとGにおいて常に停止し得る。それに基づくと、セグメントCGについてのプローブ推定属性は、「停止標識」である可能性がある。この場合におけるこれら2つのプローブ推定属性を比較すると、Cから到来するトラフィックについて、Gにおいて停止標識が追加されている可能性がある。実施形態において、以前のトラフィック・パターンが停止標識を有しないため、「停止標識なし」の第1のプローブ推定属性である第1のプローブ推定属性と、新たなトラフィック・パターンが停止標識を含み、「停止標識」の第2のプローブ推定属性である第2のプローブ推定属性とが存在し、当該2つのプローブ推定属性の比較は、道路セグメント属性の差異を明らかにする。実施形態において、道路セグメント属性の当該差異は、道路セグメント属性について作成されたプローブ推定属性を、道路セグメントに関連付けられた地理データベース152の属性と比較することによって作成され得る。
【0018】
実施形態において、地理データベース152は、プローブ・データから推定され得る属性を有しなくてもよい。例えば、前の段落において、データベースのベンダは、そのデータベースに属性「停止標識」を取り入れていない可能性がある。この場合、「停止標識」の値を生成するプローブ推定セグメント属性について、地理データベース152との最初の比較が行われ、地理データベース152が想定された「停止標識なし」の属性を有さなかったことに基づいて、変更の警告又は他の処理の決定が生成される。
【0019】
実施形態において、1つ以上のセグメントについての、交差点の制限に関連したプローブ推定属性に対して検出された変更は、信号機を点滅させる属性の追加を含んでいてもよい。この場合、属性の当該変更は、以前のトラフィック・パターンから新たなトラフィック・パターンへのトラフィック・パターンの変更によって示唆され得る。例えば、図1で与えられた道路ネットワーク108を参照すると、以前のトラフィック・パターンでは、CからGへ到来するトラフィックが減速することなくGを通過し、EからGへ到来するトラフィックは常に停止している。これに基づくと、セグメントEG上の「停止標識」と、セグメントCG上の「停止標識なし」との第1のプローブ推定属性をもたらすであろう。新たなトラフィック・パターンは、現在、Cから到来する場合にGにおいて常に減速し、Eから到来する場合には依然として常に停止するものであってもよい。これに基づくと、セグメントEG上の「停止標識」と、セグメントCG上の「道を譲れ(YEILD)」又は「信号機が点滅」との第2のプローブ推定属性をもたらすであろう。実施形態において、セグメントEG上の属性における差異は、地理データベース152に対する警告のきっかけとなり得る。実施形態において、プローブ推定属性に関する第1のセットは、地理データベース152と比較した場合に差異を示さず、警告が生成され得ない一方で、プローブ推定属性に関する第2のセットは、地理データベース152と比較した場合に属性の差異を示し、その場合にデータベース警告が生成され得る。
【0020】
実施形態において、1つ以上のセグメントについての、交差点の制限に関連したプローブ推定属性に対して検出された変更は、3色の信号機の属性の追加を含んでいてもよい。この場合、属性の当該変更は、以前のトラフィック・パターンから新たなトラフィック・パターンへのトラフィック・パターンの変更によって示唆され得る。例えば、図1で与えられた道路ネットワーク108を参照して、以前のトラフィック・パターンでは、CからGへ到来するトラフィックが減速なしにGを通過しており、EからGへ到来するトラフィックが常に停止している。これに基づくと、セグメントCGについてのプローブ推定属性が、「3色の信号機なし」である可能性がある。新たなトラフィック・パターンは、トラフィックが、現在、C又はGの何れから到来しても、あるときは停止し、またあるときは減速なしで移動するものであってもよい。これに基づくと、セグメントCGについてのプローブ推定属性は、「3色の信号機」である可能性がある。この場合、これら2つのプローブ推定属性の比較は、Cから到来するトラフィックについて、信号機がGに追加された可能性があるものであろう。実施形態において、以前のトラフィック・パターンがCから移動しながら交差点Gを通じて移動するトラフィックに関連したトラフィック制限を有さないため、「3色の信号機なし」の第1のプローブ推定属性と、新たなトラフィック・パターンがGに信号機を含むために、「3色の信号機」の第2のプローブ推定属性である第2のプローブ推定属性とが存在し、当該2つのプローブ推定属性の比較は、道路セグメント属性の差異を明らかにする。実施形態において、道路セグメント属性の当該差異は、道路セグメント属性について作成されたプローブ推定属性を、道路セグメントに関連付けられた地球空間(geospatial)データベースの属性と比較することによって作成され得る。
【0021】
実施形態において、1つ以上のセグメントについての、交差点の制限に関連するプローブ推定属性に対して検出された変更は、迂回路の属性を追加することを含んでいてもよい。この場合、属性の当該変更は、以前のトラフィック・パターンから新たなトラフィック・パターンへのトラフィック・パターンの変更によって示唆され得る。例えば、図1で与えられた道路ネットワーク108を参照すると、以前のトラフィック・パターンでは、点Aと点Bとの間を進むほとんどのトラフィックが、Bを通過している。これに基づくと、当該セグメントについてのプローブ推定属性は、「迂回路なし」である可能性がある。新たなトラフィック・パターンでは、現在、AとDとの間を進む全てのトラフィックはBを通過することなしにAとDとの間を直接進み、AとCとの間を進むトラフィックは続いており、道路セグメントBD上にはトラフィックがない。これに基づくと、当該セグメントについてのプローブ推定属性は、「迂回路なし」である可能性がある。この場合、これら2つのプローブ推定属性の比較は、時間上の2つの事例の間で導かれる推定を比較し得る。ここで、この場合の当該差異は、道路セグメントBDが(少なくともBからDの方向において)閉鎖されている可能性があることと、迂回路が、道路セグメントADを通じてAとDとの間を進むトラフィックを受け入れていることとをを示唆し得る。実施形態において、道路属性の当該差異は、道路セグメントに関するプローブ推定属性を、道路セグメントに関連付けられた地球空間データベースの属性と比較することによって、作成され得る。
【0022】
実施形態において、1つ以上のセグメントについての、交差点の制限に関連するプローブ推定属性に対して検出された変更は、停止標識の属性から優先通行標識の属性への変更を含んでいてもよい。この場合、属性の当該変更は、以前のトラフィック・パターンから新たなトラフィック・パターンへのトラフィック・パターンの変更によって示唆され得る。例えば、図1で与えられた道路ネットワーク108を参照すると、以前のトラフィック・パターンでは、FからHへ進む全てのトラフィックがHで停止している。これに基づくと、セグメントFHについてのプローブ推定属性は、「停止標識」である可能性がある。新たなトラフィック・パターンでは、一部のトラフィックが依然として停止するが、現在では多くが進行する前に減速している。これに基づくと、セグメントFHについてのプローブ推定属性は、「優先通行標識」である可能性がある。実施形態において、以前のトラフィック・パターンが、道路セグメントFHの終端部に停止標識の制限を有しており、そのために「停止標識」の第1のプローブ推定属性である第1のプローブ推定属性と、新たなトラフィック・パターンが、道路セグメントFHの種多雨端部に優先通行標識の制限を有しており、そのために「優先通行標識」の第2のプローブ推定属性とが存在し得る。ここで、2つのプローブ推定属性の比較は、道路セグメント属性の差異を表す。実施形態において、道路属性の当該差異は、道路セグメントに関するプローブ推定属性を、道路セグメントに関連付けられた地球空間データベースの属性と比較することによって、作成され得る。
【0023】
実施形態において、1つ以上のセグメントについての、交差点の制限に関連するプローブ推定属性に対して検出された変更は、左折不可の標識の属性を追加することを含んでいてもよい。この場合、属性の当該変更は、以前のトラフィック・パターンから新たなトラフィック・パターンへのトラフィック・パターンの変更によって示唆され得る。例えば、図1で与えられた道路ネットワーク108を参照すると、以前のトラフィック・パターンでは、GからEへ進むトラフィックは、あるときはDに向かって曲がり、あるときはHに向かって曲がっている。これに基づくと、セグメントGEについてのプローブ推定属性は、「左折」である可能性がある。新たなトラフィック・パターンでは、現在、トラフィックはDに向かってのみ曲がり、道路セグメントDHに沿った両方向に移動し続けている。これに基づくと、セグメントGEについてのプローブ推定属性は、「左折不可」である可能性が高い。この場合、これら2つのプローブ推定属性の比較は、Eの交差点にGから到来するトラフィックに対して、Eの交差点について方向変換の制限はなかったことと、現在、Gから到来するトラフィックに対してEに設置された「左折不可の標識」が存在する第2のプローブ推定属性とであり、ここで2つのプローブ推定属性の比較は、道路セグメント属性の差異を表す。実施形態において、道路属性の当該差異は、道路セグメントに関するプローブ推定属性を、道路セグメントに関連付けられた地球空間データベースの属性と比較することによって、作成され得る。
【0024】
実施形態において、1つ以上のセグメントについての、交差点の制限に関連するプローブ推定属性に対して検出された変更は、Uターン不可の標識の属性を追加することを含んでいてもよい。この場合、属性の当該変更は、以前のトラフィック・パターンから新たなトラフィック・パターンへのトラフィック・パターンの変更によって示唆され得る。例えば、図1で与えられた道路ネットワーク108を参照すると、以前のトラフィック・パターンでは、トラフィックは、GからDへ移動した後、ある割合の時間、直ちにCからGへ移動している。これに基づくと、セグメントCGについてのプローブ推定属性は、「Uターン」である可能性がある。新たなトラフィック・パターンでは、この割合が大きく減少している。これに基づくと、セグメントCGについてのプローブ推定属性は、「Uターン不可」である可能性がある。この場合、これら2つのプローブ推定属性の比較は、Gから到来するトラフィックに対してCの交差点について方向変換の制限がなく、そのために「Uターン」の第1のプローブ推定属性であったことと、現在、Gから到来するトラフィックに対してCに設置されたUターン不可の標識が存在し、そのために「Uターン不可」の第2のプローブ推定属性である第2のプローブ推定属性との比較であり、ここで、これら2つのプローブ推定属性の比較は、道路セグメント属性の差異を表す。実施形態において、道路属性の当該差異は、道路セグメントに関するプローブ推定属性を、道路セグメントに関連付けられた地球空間データベースの属性と比較することによって、作成され得る。
【0025】
実施形態において、1つ以上のセグメントについての、交差点の制限に関連するプローブ推定属性に対して検出された変更は、速度制限の属性の減少を含んでいてもよい。この場合、属性の当該変更は、以前のトラフィック・パターンから新たなトラフィック・パターンへのトラフィック・パターンの変更によって示唆され得る。例えば、図1で与えられた道路ネットワーク108を参照すると、以前のトラフィック・パターンでは、道路セグメントCGに沿って移動するトラフィックが、両方向に平均速度Xで移動している。これに基づくと、当該セグメントについての推定属性は、「速度制限X」である可能性がある。新たなトラフィック・パターンでは、現在、Xから大きく減少している。これに基づくと、当該セグメントのプローブ推定属性は、「速度制限X(−)」である可能性がある。この場合、当該推定は、道路セグメントCG上にXの速度制限が存在し、そのために、「速度制限X」の第1のプローブ推定属性が存在したことと、現在、道路セグメントCG上でXより低い速度制限が存在し、そのために「速度制限X(−)」の第2のプローブ推定属性が存在することとであり、ここで2つのプローブ推定属性の比較は、道路セグメント属性の差異を表す。実施形態において、道路属性の当該差異は、道路セグメントに関するプローブ推定属性を、道路セグメントに関連付けられた地球空間データベースの属性と比較することによって、作成され得る。
【0026】
実施形態において、1つ以上のセグメントについての、交差点の制限に関連するプローブ推定属性に対して検出された変更は、一方通行についての属性のような、方向属性の変更が含んでいてもよい。この場合、属性の当該変更は、以前のトラフィック・パターンから新たなトラフィック・パターンへのトラフィック・パターンの変更によって示唆され得る。例えば、図1で与えられた道路ネットワーク108を参照すると、以前のトラフィック・パターンでは、トラフィックは、AからDの方向にのみ進んでいる。これに基づくと、セグメントADについてのプローブ推定属性は、「AからDへの一方通行」である可能性がある。新たなトラフィック・パターンでは、現在、トラフィックはDからAの方向にのみ移動している。これに基づくと、セグメントADについてのプローブ推定属性は、「DからAへの一方通行」である可能性がある。この場合の当該推定は、AからDの方向へ向かう一方通行の標識が存在し、そのために、「AからDへの一方通行」の第1のプローブ推定属性が存在したこと、及び、現在、DからAへの方向に向かう一方通行の標識が存在し、そのために、「DからAへの一方通行」の第2のプローブ推定属性が存在することであり、ここで、2つのプローブ推定属性の比較は、道路セグメント属性の差異を表す。実施形態において、道路属性の当該差異は、道路セグメントに関するプローブ推定属性を、道路セグメントに関連付けられた地球空間データベースの属性と比較することによって、作成され得る。
【0027】
実施形態において、1つ以上のセグメントについての、交差点の制限に関連するプローブ推定属性に対して検出された変更は、閉鎖された道路の属性を含んでいてもよい。この場合、属性の当該変更は、以前のトラフィック・パターンから新たなトラフィック・パターンへのトラフィック・パターンの変更によって示唆され得る。例えば、図1で与えられた道路ネットワーク108を参照すると、以前のトラフィック・パターンでは、トラフィックは、道路セグメントADに沿って両方向に進んでいる。これに基づくと、道路セグメントADについてのプローブ推定属性は、「両方向トラフィック」である可能性がある。新たなトラフィック・パターンでは、現在、道路セグメントADに沿って進むトラフィックが存在していない。これに基づくと、道路セグメントADについてのプローブ推定属性は、「道路閉鎖」である可能性がある。この場合、これら2つのプローブ推定属性の比較は、道路セグメントADについての方向の道路制限が存在せず、そのために「両方向トラフィック」の第1のプローブ推定属性が存在したことと、道路セグメントADに沿ってトラフィックが許可されていない第2の推定であり、そのために「道路閉鎖」の第2のプローブ推定属性が存在することとであり、ここで、これら2つのプローブ推定属性の比較は、道路セグメント属性の差異を表す。実施形態において、道路属性の当該差異は、道路セグメントに関するプローブ推定属性を、道路セグメントに関連付けられた地球空間データベースの属性と比較することによって、作成され得る。
【0028】
実施形態において、新たな道路セグメントが検出されてもよい。この場合、道路ネットワーク108において交差点DとGとの間で、地理データベース152において直接的に参照される道路セグメントが存在し得ない。実施形態において、地理データベース152で参照される道路セグメントDGなしでは、セグメントの割当てが存在し得ない。しかしながら、プローブ・データが、道路セグメントDGに沿って移動しているトラフィックについて現れ始めた場合、プローブ推定属性は、道路セグメントがDとGとの間に存在することを導き得る。実施形態において、地理データベースの参照が存在しない道路セグメントから導き出される推定は、新たな道路が存在することを示唆し得る。実施形態において、道路属性の差異は、道路セグメントについて作成されたプローブ推定属性を、道路セグメントと関連付けられた地球空間データベースの属性と比較することによって、作成され得る。
【0029】
プローブ・データに関しては、プローブ・データが生のセンサデータを含み、これは、速度、ヘッディング、傾斜、時間等のような、明確なプローブ特性及び代表的なプローブ特性の少なくとも何れかを導くために、オプションで予備的処理が施されているといえ、また、このようなプローブ・データは、例えば、パーソナル・ナビゲーション装置、車載の総合ナビゲーション・システム、種々のデジタル・マッピング機器及び装置を内蔵する専用マッピングの小型トラック又は類似の車両といった、任意の数のプラットホームから導かれ得るといえる。
【0030】
これまでの実施形態は、例示を意図しており、決して限定することを意図したものではない。当業者は、複数の他の道路の変化が、同様に、車両のプローブ・データに基づいて導き出された道路属性のプローブ推定属性から検出され得ることと、本発明がそのような変化の検出を同様に包含し得ることを、認識するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路及び他の走行可能な特徴を含むエリアにおける、プローブ・センサ・データを収集するステップと、
前記プローブ・センサ・データを、複数の道路セグメントを含む地球空間地図データベースを生成するための第1の手法で処理するとともに、前記地球空間地図データベース内の少なくとも1つのセグメントに関連するデータであって、当該セグメントの属性を示すデータのサブセットを抽出するための第2の手法で処理するステップと、
前記サブセットのデータを道路セグメントごとに統計的に処理することで、当該道路セグメントの1つ以上の推定された属性を決定するステップと、
前記生成された地球空間地図データベース、特に、当該データベース内で特定される前記複数の道路セグメント及びそれらの前記推定された属性と、複数の道路セグメント及びそれらの属性を含む、以前から存在する地球空間地図データベースとを比較するステップであって、道路セグメントの存在若しくは不存在の不一致、道路セグメントのジオメトリ若しくはトポロジの不一致、又は道路セグメントの属性のうちの何れかについての不一致を特定するステップと、
(a)変更通知の生成、(b)警告の生成、(c)変更要求の生成、のうちの1つである更なる動作を実行するステップと
を含み、
前記更なる動作の最終的な動作は、以前の属性を前記推定された属性のうちの少なくとも1つで置き換えるように、前記以前から存在する地球空間地図データベースの最終的な更新を行うことと、ジオメトリ及びトポロジに関する限りで道路セグメントを挿入、削除、又は修正することとの少なくとも何れかであること
を特徴とする方法。
【請求項2】
前記第1の処理方法は、前記複数の道路セグメントが存在することを複数のプローブ・センサ・データが示す場合にのみ、前記複数の道路セグメントが前記地球空間地図データベースに含まれるように、統計的な性質を有すること
を特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
道路及び他の走行可能な特徴を含むエリアにおける、プローブ・センサ・データを収集するステップと、
前記プローブ・センサ・データを収集設備に伝達するステップと、
前記プローブ・センサ・データを、地球空間データベースに格納された、1つ以上の属性を有する1つ以上の道路セグメントに関連付けるステップと、
前記地球空間データベースと独立して、前記道路セグメントに関連するプローブ・センサ・データを第1のデータセットとして格納するステップと、
第2のデータセットとオプションとして更なるデータセットとを提供するために、前記収集するステップ、前記伝達するステップ、前記関連付けるステップ、及び前記格納するステップを繰り返すステップと、
複数の道路セグメント及びそれらの属性の両方について、データセット間の差異を特定するために、1つのデータセットと別のデータセットとを比較するステップと、
それぞれの差異について、(a)変更通知の生成、(b)警告の生成、(c)変更要求の生成、のうちの1つである更なる動作を実行するステップと
を含み、
前記更なる動作の最終的な動作が、前記比較の結果として特定される複数の道路セグメント及びそれらの属性に関する前記地球空間データベースの最終的な更新であり、当該動作の結果として、
推定された属性によって以前の属性が置き換えられること、及び
道路セグメントの場合には、道路セグメントのジオメトリ及びトポロジに関する限りで挿入、削除又は修正すること
のうちの少なくとも1つが生じること
を特徴とする方法。
【請求項4】
前記プローブ・センサ・データを、地球空間データベースに格納された1つ以上の道路セグメントに関連付ける前記ステップにおいて、
1つ以上の属性を有する前記複数の道路セグメントは、プローブにおいて局所的に生じ、
前記地球空間データベースは、前記プローブの位置において局所的に提供され、又は前記プローブの範囲内で一体的に提供されること
を特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
道路及び他の走行可能な特徴を含むエリアにおける、プローブ・センサ・データを収集するステップと、
複数の道路セグメントを含む第1の地球空間地図データベースを生成するために前記プローブ・センサ・データを処理するとともに、前記プローブ・センサ・データから、前記地球空間地図データベース内の1つ以上のセグメントに関連し、かつ、当該セグメントの属性を示す、データの個別の主要部を抽出するステップと、
前記データの個別の主要部を道路セグメントごとに統計的に処理することで、当該道路セグメントの1つ以上の推定された属性を決定するステップと、
複数の道路セグメントに関する前記推定された属性と、前記第1の地球空間地図データベースとを結合することで、プローブ・データから生成された第1の地球空間地図データベースを生成するステップと、
前記生成された第1のプローブ・データ生成地球空間地図データベースと、以前から存在する第2のマスタ地球空間地図データベースとを合成することで、改良された第3のマスタ地球空間地図データベースを生成するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
道路及び他の走行可能な特徴を含むエリアで、第1の時間帯にプローブ・センサ・データを収集するステップと、
複数の道路セグメントを含む第1の地球空間地図データベースを生成するために前記プローブ・センサ・データを処理するとともに、前記プローブ・センサ・データから、前記地球空間地図データベース内の少なくとも1つのセグメントに関連し、かつ、当該セグメントの属性を示す、データの個別の主要部を抽出するステップと、
前記データの個別の主要部を道路セグメントごとに統計的に処理することで、当該道路セグメントの1つ以上の推定された属性を決定するステップと、
複数の道路セグメントに関する前記推定された属性と、前記第1の地球空間地図データベースとを結合することで、プローブ・データから生成された第1の地球空間地図データベースを生成するステップと、
プローブ・センサ・データから生成される第2の地球空間地図データベースを生成するために、第2の時間帯に収集されたプローブ・センサ・データについて、前記収集するステップ、前記抽出するステップ、及び前記合成するステップを繰り返すステップと、
生成された前記第1の地球空間地図データベースと前記第2の地球空間地図データベースとの間で第1の比較を実行して、前記第1の時間帯と前記第2の時間帯との間で変化している、複数の道路セグメント、及び、それらのジオメトリ、トポロジ又は複数の属性を特定するステップと、
時間とともに変化した、前記特定された複数の道路セグメント、及びそれらのジオメトリ、トポロジ又は複数の属性のみと、以前から存在するマスタ地球空間データベースとの間で第2の比較を実行するとともに、
前記第2の比較によって、前記マスタ地球空間地図データベース内の前記複数の道路セグメント、及び、それらのジオメトリ、トポロジ又は複数の属性が、前記特定された複数の道路セグメント、及び、それらのジオメトリ、トポロジ又は複数の属性と不一致であると判定された場合、
(a)変更通知の生成、(b)警告の生成、(c)変更要求の生成、のうちの1つである更なる動作を実行を実行するステップと
を含み、
前記更なる動作の最終的な動作は、
前記特定された複数の道路セグメント、及び、それらのジオメトリ、トポロジ又は複数の属性と不一致である、前記複数の道路セグメント、及び、それらのジオメトリ、トポロジ又は複数の属性のうちの少なくとも1つに関する、前記マスタ地球空間地図データベースの最終的な更新であり、
前記更新は、
以前のものが新しいもので置き換えられること、及び、特定された道路セグメントが前記マスタ地球空間地図データベースに存在しない場合に、当該道路セグメントを前記マスタ地球空間地図データベースに挿入することの少なくとも何れかであること
を特徴とする方法。
【請求項7】
前記方法の実行によって生じる前記地球空間地図データベースは、提供の結果として使用されるローカル地球空間地図データベースに対する更新機能の一部として、エンドユーザに提供されること
を特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法。
【請求項8】
道路セグメントに関する前記複数の属性は、以下のリストから任意に選択され、
前記リストは、
停止標識、様々な種類の信号機、停止ライト及び警告ライトの点滅、迂回路、優先通行標識、左折不可の標識、右折不可の標識、並びにUターン不可の標識とを含む、交差点の制限と、
速度制限、道路容量、及び一方通行道路セグメントを含む、道路セグメントの制限と、
中央分離帯の存在又は不存在、中央分離帯の詳細、道路幅、レーン数、位置座標、道路が新たに生成されたか否か及び道路に関する相対的な年数又は実際の年数の少なくとも何れか、並びに、傾斜を含む、ジオメトリの制限と
を含むことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−503639(P2011−503639A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−531472(P2010−531472)
【出願日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際出願番号】PCT/EP2008/009373
【国際公開番号】WO2009/059766
【国際公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【出願人】(507388889)テレ アトラス ノース アメリカ インコーポレイテッド (23)
【Fターム(参考)】