説明

地図データ更新システムおよびアダプタ装置

【課題】ナビゲーション装置に地図データ更新用のUSBインタフェースを設けることなく地図データの更新を行う地図データ更新システムを提供する。
【解決手段】地図データ更新システムは、地図データに基づき経路探索を行うナビゲーション装置1と、最新の地図データを有する地図データ更新装置2とから成り、ナビゲーション装置1が主体的に動作する外部接続装置のスロットに接続され、一端が外部接続装置の接続インタフェース11(12)に、他端が地図データ更新装置2の接続インタフェース(USB)にそれぞれ準拠したコネクタ構造を有するケーブル(7、8)を備え、外部接続装置のインタフェース11(12)を介して地図データ更新装置2から最新の地図データを前記ナビゲーション装置へ転送するアダプタ装置3、を備えて構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、地図データに基づき経路検索を行うナビゲーション装置と、最新の地図データを有する地図データ更新装置とから成る地図データ更新システムおよびアダプタ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーションシステムは、自車の位置情報を検知して、表示モニタに、地図データとともに自車位置を示し、目的地誘導を行なうことができる。最近、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)の記録メディアに代わって大容量のハードディスクを搭載したナビゲーションシステムが普及してきた。
この場合、上記したナビゲーションシステムにおいて、建物や道路の情報は時間経過とともに変化するため、ハードディスクに記録された地図データを新しい地図データに更新する必要が生じる。
【0003】
ところで、ハードディスクを搭載したナビゲーションシステムの地図更新方法において、CDやDVDを搭載している場合は、最新の地図データが記録されたCDやDVDにより地図データの更新を実行する場合が殆どである(例えば、特許文献1参照)。
一方、近年、CDやDVDを搭載しないハードディスクのみ搭載した低価格なナビゲーション装置が販売され始めている。このように、CDやDVDを搭載しないナビゲーション装置の場合、ナビゲーション装置に地図データ更新専用のUSB(Universal Serial Bus)インタフェースを設け、USBインタフェース経由でPC等の地図データ更新装置と接続し、PCがインターネット等により取得した最新地図データをナビゲーション装置に転送することで地図データの更新を実行することが行なわれるようになった(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
上記した非特許文献1に開示された技術によれば、地図データ更新の際、通常、ホストとして動作するナビゲーション装置は受動的なデバイスとして動作し、PC等の地図データ更新装置は、ホストとして主体的に動作する。例えば、あるナビゲーション装置において、PCとナビゲーション装置とをUSBケーブルで接続する場合、その接続口として、ナビゲーション装置側に地図更新用のUSBインタフェースを設けている。そして、最新の地図データが記録されたメディアをPCのスロットの接続口に挿入し、PCからナビゲーション装置へ最新の地図データを転送し、ナビゲーション装置に搭載されたハードディスクの地図データを更新している。
【0005】
【特許文献1】特開2005−233930号公報
【非特許文献1】「カーナビゲーション年度更新版地図ソフトデータHDX300」<インターネットURL>http://panasonic.jp/car/navi/products/map/hdx300_flow.html2007年3月6日検索
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら上記した特許文献1に開示された技術によれば、最新の地図データが記録されたCD、あるいはDVDを要し、また、ナビゲーション装置にそのための接続インタフェースが必要となるため、地図データ記録用にハードディスクのみ搭載されたナビゲーション装置に採用することはできない。また、上記した非特許文献1に開示された技術によれば、上記した問題は解消されるが、PCのような地図データ更新装置をカーナビゲーション装置と接続するためには、ナビゲーション装置に地図データ更新専用のUSBインタフェースが必要となり、コストアップの要因になる。
【0007】
この発明は上記した課題を解決するためになされたものであり、ナビゲーション装置に地図データ更新用のUSBインタフェースを設けることなく地図データの更新を可能とする低価格な地図データ更新システムおよびアダプタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した課題を解決するためにこの発明の地図データ更新システムは、地図データに基づき経路検索を行うナビゲーション装置と、最新の地図データを有する地図データ更新装置とから成り、前記ナビゲーション装置が主体的に動作する外部接続装置のスロットに接続され、一端が前記外部接続装置の接続インタフェースに、他端が前記地図データ更新装置の接続インタフェースにそれぞれ準拠したコネクタ構造を有するケーブルを備え、前記外部接続装置のインタフェースを介して前記地図データ更新装置から前記最新の地図データを前記ナビゲーション装置へ転送するアダプタ装置、を備えたものである。
【0009】
また、この発明のアダプタ装置は、地図データに基づき経路検索を行うナビゲーション装置と、最新の地図データを有する地図データ更新装置とを接続し、前記ナビゲーション装置が主体的に動作する外部接続装置のスロットに接続され、一端が前記外部接続装置の接続インタフェースに、他端が前記地図データ更新装置の接続インタフェースにそれぞれ準拠したコネクタ構造を有するケーブルを備え、前記ナビゲーション装置が前記外部接続装置の接続インタフェースを介して前記地図データ更新装置から前記最新の地図データを取得する際のデータ転送路として動作するものである。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、ナビゲーション装置に地図データ更新用のUSBインタフェースを設けることなく地図データの更新を可能とする低価格な地図データ更新システムおよびアダプタ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る地図データ更新システムのシステム構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、この発明の実施の形態1に係る地図データ更新システムは、地図データに基づき経路検索を行なうナビゲーション装置1と、最新の地図データを有するPC等の地図データ更新装置2(以下、単にPC2と略称する)とが、アダプタ装置3を介して接続されている。
【0012】
ナビゲーション装置1は、通常、携帯電話接続専用インタフェース11(C I/F)を介して携帯電話4と接続され、また、モニタ接続専用インタフェース12(M I/F)を介して表示モニタ5と接続される。
また、ナビゲーション装置1は、ハードディスク13(HDD)のみを地図データ記録メディアとして備え、CPU等により構成される制御部10が、上記した携帯電話接続専用インタフェース11、モニタ接続専用インタフェース12を制御する他、地図更新検知部14により生成される地図更新信号にしたがいナビゲーション装置1の動作モード切替え制御(ナビゲーションモード/地図データ更新モード)を実行する。詳細は後述する。
【0013】
一方、PC2には、あらかじめインターネット等により、特定のサーバからダウンロード取得した最新の地図データが内蔵の記憶装置21に保持されており、また、地図データを更新するための地図更新ソフトウェア22、および、携帯電話の代わりにアダプタ装置3を介して接続されるPC2を擬似的な携帯電話として認識する擬似携帯デバイスドライバ23が実行可能な形式で有している。
また、アダプタ装置3は、ナビゲーション装置1がホストとして動作する外部接続装置のスロット(ここでは、携帯電話接続専用インタフェース11)とPC2の接続インタフェース(USB)にそれぞれ準拠したコネクタ構造を持つケーブルを備え、ナビゲーション装置1がPC2から最新の地図データを取得する際のデータ転送路として動作する。
【0014】
上記した構成において、ナビゲーション装置1と携帯電話4とを接続する場合、通常、ナビゲーション装置1に専用に設けられた携帯電話接続専用インタフェース11から携帯電話・ナビ接続ケーブル6を介して接続される。このように接続することにより、携帯電話4とナビゲーション装置1との間で必要なデータをやり取りすることができる。
一方、地図データの更新を行う場合は、携帯電話・ナビ接続ケーブル6をナビゲーション装置1から取り外し、携帯電話接続専用インタフェース11のスロットに、アダプタ・ナビ接続ケーブル7のコネクタを挿入してアダプタ装置3を接続する。このとき、アダプタ装置3は、アダプタ装置3の他方に接続されるUSBケーブル8を介してPC2に繋がっている。
【0015】
地図データの更新を行う際、ナビゲーション装置1の地図更新検知部14が動作することにより、通常のナビゲーションモードから地図データ更新モードへ移行することができる。地図更新検知部14を動作させる方法としては、例えば、以下の2つが考えられる。
一つは、アダプタ装置3をナビゲーション装置1に接続したことを検知したアダプタ装置3により生成される地図更新信号を地図更新検知部14へ供給することである。例えば、携帯電話接続専用インタフェース11には不使用のピンがあるため、アダプタ装置3は、そのピンに上記した地図更新信号を供給してもよい。地図更新検知部14は、そのピンに流れる電流を監視することにより地図データ更新モードへ移行させることが可能である。
他の一つは、ナビゲーション装置1のコンソールに専用のスイッチ15(SW)を取り付け、ユーザーが、地図データの更新を行うためにナビゲーション装置1にPC2を接続したときにこのスイッチ15をONし、このとき生成される地図更新信号を地図更新検知部14へ供給する方法である。
【0016】
図2は、この発明の実施の形態に係る地図データ更新システムの動作を示すフローチャートである。
以下、図2に示すフローチャートを参照しながら図1に示すこの発明の実施の形態1に係る地図データ更新システムの動作について詳細に説明する。
【0017】
まず、ユーザーは、ナビゲーション装置1のハードディスク13に記録された地図データを最新の地図データに更新するために、上記いずれかの方法により、地図更新検知部14が接続検知信号に基づいて地図データ更新のために制御部10を地図データ更新モードに切り替える(ステップST21)。
具体的に、地図更新検知部14は、ナビゲーション装置1にアダプタ装置3が接続されたことを検知し、あるいはスイッチ15がONされたことを検知して制御部10に通知することにより(ステップST22)、制御部10は、動作モードをナビゲーションモードから地図データ更新モードに移行させることができる(ステップST23)。
【0018】
地図データ更新モードにおいて、ナビゲーション装置1とPC2の間で最新の地図データの転送を行う場合、PC2は擬似携帯デバイスドライバ23により擬似的に携帯電話として動作し、このため、携帯電話接続専用インタフェース11に携帯電話4が接続されている場合と同じように、ナビゲーション装置1がホストとして主体的に動作することができる。
このため、ナビゲーション装置1の制御部10は、携帯電話4のデータを取得する場合と同じ様に、PC2の記憶装置21から最新の地図データをデータ転送により取得することができ(ステップST24)、ナビゲーション装置1のハードディスク13の地図データを最新の地図データに書き換えることができる(ステップST25)。最新の地図データへの更新が完了した場合(ステップST26“Yes”)、ユーザーはアダプタ装置3をスロットから抜くか、スイッチ15を切り替える(ON→OFF)かいずれかの操作を行なうことで(ステップST27“Yes”)、地図データの更新動作を終了させることができる。
【0019】
上記したこの発明の実施の形態1に係る地図データ更新システムによれば、ナビゲーション装置1の、普段、携帯電話4専用の接続インタフェース11として利用されているスロットにアダプタ装置3を接続することで、地図データ更新装置としてのPC2と接続することができる。また、ナビゲーション装置1に地図更新検知部14を付加することにより、アダプタ装置3が接続されたときにナビゲーション装置1を地図データ更新モードに移行させることができ、ナビゲーション装置1が内蔵するハードディスク13の地図データを最新の地図データに書き換えることができる。
また、PC2に擬似携帯デバイスドライバ23を備えることにより、ナビゲーション装置1はPC2を携帯電話として認識することができ、このとき、ナビゲーション装置1は、携帯電話4が接続されている場合と同じように、ホストとして主体的にPC2にアクセスすることが可能になる。
【0020】
このことにより、ナビゲーション装置1に比較的高価な地図データ更新用のUSBインタフェースを設けることなく地図データの更新を可能とする、低価格な地図データ更新システムを提供することができる。
【0021】
なお、上記した実施の形態1では、外部接続装置の接続インタフェースとして、携帯電話4が接続される携帯電話接続専用インタフェース11(C I/F)を使用したが、携帯電話4と同じように、ナビゲーション装置1がホストとして動作する、専用狭域無線通信(DSRC:Dedicated Short Range Communication)を用いたETCデバイス(自動料金収受システム)、あるいはTVチューナのそれぞれの接続専用インタフェースに対しても同様、一端がその外部接続装置の接続専用インタフェースに準拠したコネクタ構造を持つアダプタ装置3の接続ケーブル7を交換するだけでPC2を地図データ更新装置として用いることができる。
【0022】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2に係る地図データ更新システムのシステム構成を示すブロック図である。
図3に示されるように、この発明の実施の形態2に係る地図データ更新システムは、図1に示した実施の形態1と同様、地図データに基づき経路検索を行なうナビゲーション装置1と、最新の地図データを有する地図データ更新装置としてのPC2とが、アダプタ装置3を介して接続される。この実施の形態2において、実施の形態1との差異は、実施の形態1ではアダプタ装置3を携帯電話4が接続される外部接続装置専用のインタフェース11に接続したのに対し、ここでは、アダプタ装置3を表示モニタ5が接続されるモニタ接続専用インタフェース12(MI/F)に接続したことにある。
【0023】
また、実施の形態1では、ナビゲーション装置1がホストとして動作し、当該ナビゲーション装置1と、携帯電話4あるいはETCやTVチューナ等が接続される外部接続装置専用のインタフェース11にアダプタ装置3経由で接続されるPC2との間で双方向のデータ転送を行っていたが、この実施の形態2では、モニタ接続専用インタフェース12は通常ドライバとしてのみ動作し、ナビゲーション装置1から画像データを表示モニタ5に送信する単方向のデータ転送を行うインタフェースであるという点が異なる。
なお、モニタ接続専用インタフェース12のピンアサインの中には、全てがドライバとしてではなく、例えば、表示モード(夜間/昼間)がユーザーによって指定される信号線等、レシーバとして動作するものが含まれており、ここでは、このピンを使用することでレシーバとして動作させるものである。
【0024】
上記したモニタ接続専用インタフェース12を用いて地図データの更新を行う場合の一連の処理の流れが図4にフローチャートで示されている。
以下、図4に示すフローチャートを参照しながら図3に示したこの発明の実施の形態2に係る地図データ更新システムの動作について詳細に説明する。
【0025】
ナビゲーション装置1と表示モニタ5とを接続する場合、通常、表示モニタ接続専用にナビゲーション装置1に設けられたモニタ接続専用インタフェース12に、モニタ・ナビ接続ケーブル30を介して接続される。このように接続することにより、ナビゲーション装置1により生成される画像データは、表示モニタ5に表示することができる。
【0026】
一方、地図データの更新を行う場合は、モニタ・ナビ接続ケーブル30をナビゲーション装置1から取り外し、モニタ接続専用インタフェース12のスロットに、アダプタ・ナビ接続ケーブル7のコネクタを挿入してアダプタ装置3を接続する。このとき、アダプタ装置3は、アダプタ装置3の他方に接続されるUSBケーブル9を介してPC2に繋がっている(ステップST41)。
ナビゲーション装置1の動作モードを地図データ更新モードに移行させるためには、まず、地図更新検知部14に地図更新信号を送信する必要がある。このため、実施の形態1と同様、地図更新検知部14は、アダプタ装置3が接続されたことを検知したときに生成される地図更新信号を受信し、あるいはナビゲーション装置1のコンソールに取り付けられた専用のスイッチ15(SW)がONしたときに生成される地図更新信号を受信したことを契機に制御部10を起動し、ナビゲーション装置1を地図データ更新モードに移行させることができる。
【0027】
地図更新検知部14は、上記のいずれかの方法により地図更新信号を検知して(ステップST42)、制御部10を地図更新モードに切り替える。
モニタ専用インタフェース12は、普段は表示モニタ5に信号を送るドライバのみとして動作しているため、信号を受信できるレシーバに切り替える必要がある。このため、制御部10は、地図更新検知部14が地図更新信号を検知したときに、モニタ専用インタフェース12を、ドライバの状態からレシーバの状態へ切り替える(ステップST43)。モニタ専用インタフェース12をレシーバ状態に切り替えることでナビゲーション装置1は、通常のナビゲーションモードから地図データ更新モードへ移行することができる(ステップST44)。
【0028】
地図データ更新モードへ移行後、PC2から転送される最新の地図データ21は、ナビゲーション装置1に内蔵されたハードディスク13に送られ(ステップST45)、ハードディスク13に保持されてある地図データを最新の地図データに書き換えることができる(ステップST46)。
上記した地図の更新処理が完了した場合(ステップST47“Yes”)、制御部10は、モニタ接続専用インタフェース12をレシーバ状態からドライバ状態に切り替える(ステップST48)。そして、ユーザーは、アダプタ装置3をモニタ接続専用インタフェース12のスロットから抜くか、スイッチ15を切り替え操作(ON→OFF)することにより地図更新動作を終了させる(ステップST49“Yes”)。
【0029】
上記したこの発明の実施の形態2に係る地図データ更新システムによれば、普段はモニタ専用の接続インタフェース12として利用されているスロットにアダプタ装置3を介して地図データ更新装置としてのPC2を接続することができる。また、ナビゲーション装置1に地図更新検知部14を付加することにより、アダプタ装置3が接続されたときにナビゲーション装置1を地図データ更新モードに移行させることができ、ナビゲーション装置1が内蔵するハードディスク13の地図データを最新の地図データに書き換えることができる。このとき、制御部10は、普段はドライバとしてのみ機能するモニタ専用インタフェース12を、PC2から転送される最新の地図データ21を受信できるようにレシーバとして動作するように切り替える。レシーバに切り替えることによってPC2からナビゲーション装置1が内蔵するハードディスク13に最新の地図データを送信し、ハードディスク13が今まで保持していた地図データを最新の地図データに書き換えることができる。
【0030】
このことにより、ナビゲーション装置1に比較的高価な地図データ更新用のUSBインタフェースを設けることなく地図データの更新を可能とする、低価格な地図データ更新システムを提供することができる。
【0031】
なお、上記した実施の形態1および2において、アダプタ装置3は、地図データに基づき経路検索を行うナビゲーション装置1と、地図データの更新を行なうPC2とを接続するものであって、ナビゲーション装置1がホストとして動作する外部接続装置のスロットに接続され、一端が外部接続装置の接続インタフェース11(12)に、他端がPC2の接続インタフェース(USB)にそれぞれ準拠したコネクタ構造を有するケーブル(7と、8(9))を備え、ナビゲーション装置1が外部接続装置の接続インタフェース11(12)を介してPC2から最新の地図データを取得する際のデータ転送路として動作する
上記したアダプタ装置3を、ナビゲーション装置1と、地図データ更新装置としてのPC2の間に接続することにより、ナビゲーション装置1に比較的高価な地図データ更新用のUSBインタフェースを設けることなく地図データの更新を可能とする、低価格な地図データ更新システムを提供することができる。
【0032】
なお、上記したこの発明の実施の形態1、2では、地図データ更新装置としてPC2のみ例示したが、PCに限らず、フラッシュメモリ等の地図データ記録メディアを備えたPDA(Personal Digital Assistants)やゲーム機等で代替してもよい。
また、上記したナビゲーション装置1、地図データ更新装置としてのPC2が持つ各構成ブロックの機能は、全てをソフトウェアによって実現しても、あるいはその少なくとも一部をハードウェアで実現してもよい。例えば、ナビゲーション装置1における制御部10および地図更新検知部14のデータ処理は、1または複数のプログラムによりコンピュータ上で実現してもよく、また、その少なくとも一部をハードウェアで実現してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】この発明の実施の形態1に係る地図データ更新システムのシステム構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る地図データ更新システムの動作を示すフローチャートである。
【図3】この発明の実施の形態2に係る地図データ更新システムのシステム構成を示すブロック図である。
【図4】この発明の実施の形態2に係る地図データ更新システムの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0034】
1 ナビゲーション装置、2 地図データ更新装置(PC)、3 アダプタ装置、4 携帯電話、5 表示モニタ、11 携帯電話接続専用インタフェース、12 モニタ接続専用インタフェース、13 ハードディスク、14 地図更新検知部、15 スイッチ(SW)、6 携帯・ナビ接続ケーブル、7 アダプタ・ナビ接続ケーブル、8、9 USBケーブル、21 最新の地図データの記憶装置、22 地図更新ソフトウェア、23 擬似携帯デバイスドライバ、30 モニタ・ナビ接続ケーブル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図データに基づき経路検索を行うナビゲーション装置と、最新の地図データを有する地図データ更新装置とから成る地図データ更新システムであって、
前記ナビゲーション装置が主体的に動作する外部接続装置のスロットに接続され、一端が前記外部接続装置の接続インタフェースに、他端が前記地図データ更新装置の接続インタフェースにそれぞれ準拠したコネクタ構造を有するケーブルを備え、前記外部接続装置のインタフェースを介して前記地図データ更新装置から前記最新の地図データを前記ナビゲーション装置へ転送するアダプタ装置、
を備えたことを特徴とする地図データ更新システム。
【請求項2】
前記ナビゲーション装置は、
前記アダプタ装置が前記スロットに挿入されたことを契機に前記地図データ更新装置をアクセスして前記最新の地図データを取得することを特徴とする請求項1記載の地図データ更新システム。
【請求項3】
前記地図データ更新装置は、
前記アダプタ装置が前記スロットに挿入されたことを契機に自身を前記外部接続装置として擬似的に動作させることを特徴とする請求項1記載の地図データ更新システム。
【請求項4】
前記ナビゲーション装置は、
前記ナビゲーション装置が有する携帯電話、狭域無線装置、テレビチューナの少なくとも一つが接続される前記スロットに、前記アダプタ装置が挿入されたことを契機に前記地図データ更新装置をアクセスすることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の地図データ更新システム。
【請求項5】
前記ナビゲーション装置は、
前記ナビゲーション装置に取り付けられたスイッチの操作がなされたことを検知して前記地図データ更新装置をアクセスして前記最新の地図データを取得することを特徴とする請求項3または請求項4記載の地図データ更新システム。
【請求項6】
前記ナビゲーション装置は、
前記ナビゲーション装置が有するモニタ接続スロットに前記アダプタ装置が挿入されたことを契機にモニタ接続インタフェースを送信モードから受信モードに切替え使用することを特徴とする請求項1記載の地図データ更新システム。
【請求項7】
前記ナビゲーション装置は、
前記ナビゲーション装置に取り付けられたスイッチの操作がなされたことを検知して前記モニタ接続インタフェースを送信モードから受信モードに切替えることを特徴とする請求項6記載の地図データ更新システム。
【請求項8】
地図データに基づき経路検索を行うナビゲーション装置と、最新の地図データを有する地図データ更新装置とを接続するアダプタ装置であって、
前記ナビゲーション装置が主体的に動作する外部接続装置のスロットに接続され、一端が前記外部接続装置の接続インタフェースに、他端が前記地図データ更新装置の接続インタフェースにそれぞれ準拠したコネクタ構造を有するケーブルを備え、前記ナビゲーション装置が前記外部接続装置の接続インタフェースを介して前記地図データ更新装置から前記最新の地図データを取得する際のデータ転送路として動作するアダプタ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−256611(P2008−256611A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−100862(P2007−100862)
【出願日】平成19年4月6日(2007.4.6)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】