説明

地図・手書き情報入力・活用システム、方法およびそのプログラム

【課題】地理空間に関連付けられた情報の効率的な入力、および所望の情報の閲覧を可能とする。
【解決手段】本発明の地図・手書き情報活用システムSは、地図501の紙面上に書き込まれた手書き情報507を取得する手書き情報取得手段103、102、104、101と、取得された手書き情報507と該手書き情報507の紙面上での位置情報315とを対応付けて地図501と関連させて地図位置情報記憶手段115に記憶する情報記録手段113と、地図501および手書き情報507うちの少なくとも何れかをその属性312、313、316で地図位置情報記憶手段115から検索する検索手段124と、該属性で検索された地図501と手書き情報507のうちの少なくとも何れかを表示装置121で表示する表示手段120とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図の上のある特定の位置、若しくは、地図の特定の領域に関連付けられた情報を入力したり、検索したり、出力したり等する地図・手書き情報入力・活用装置、方法およびそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の建築や鉄道の敷設、道路の建設のための地図の作成や、土地被覆分類図の作成、火災や水害、地震などの自然災害の発生が起こりやすい地域を図示したハザードマップの作成などにおいては、現地での地図への手書きと、事務所でのその情報入力、およびその情報の活用が行われている。
具体的には、予め対象となる地域の地図を印刷しておき、情報収集員が現地にて正しい情報をその地図に手書きして、その情報を何らかの手段で電子化してコンピュータに入力し、再利用するということが行われている。
【0003】
また、マーケティングにおいては、出店予定の店付近の人や車の動線解析、交通機関の交通状況などを、情報収集員が現地に赴き情報を収集し、地図にその情報を書き込んで活用するというようなことが行われている。
また、企業の営業活動においては、営業員が顧客を訪問して得られた顧客情報は営業日報という形で記録として残す。そして、商品の購入契約に至るまでには、営業員が、複数回顧客先を訪問するのが通例である。
従って、営業日報には顧客の商品に対する趣向などの情報だけではなく、次回訪問するときに営業員が役に立つ情報(以下、顧客訪問参考情報と称す)を営業日報に記録しておくことが行われている。
【0004】
顧客訪問参考情報とは、例えば、顧客との打ち合わせは顧客の住居ではなく、顧客住居の近隣の○○喫茶店で行ったとか、マンションの503号室で打ち合わせたとか、マンションの入り口は敷地の南側にある等である。
これらの情報は位置情報(地理空間情報)と関連付けて記録されるべきであるが、営業員が記入する営業日報は通常テキスト形式で書かれるため、これらの情報を地理空間上の座標と関連付けて記録する別の手段が必要となっている。
このように、地図の上に情報を入力したり、情報を追加したり、情報を変更したり、閲覧したりする作業は、様々な業務で必要とされているが、そのような作業を効率よく行う手段が提供されていないという問題がある。
【0005】
そこで、例えば、PDA(Personal Digital Assistant)のような携帯型の電子機器を用いた地図情報を扱うシステムにおいて、当該機器のタッチセンサ付きの液晶パネルに地図を表示させ、ペンで地図の上をタップすることで、地図の上に情報を入力したりする手段が提供されている。
【特許文献1】特開2006−202023号公報
【特許文献2】特開2004−138823号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、PDAの画面は小さく効率的に地図情報を入力することが難しいという問題がある。また、携帯電話における人や車のナビゲーションシステムのように、現在地や目的地の地図を表示するサービスは提供されているものの、PDAと同様に画面が小さいため、情報の入力が困難であるという第1の問題がある。
一方、ノートパソコンの画面は大きいため、広域の地図の視認性に優れるものの、重量、大きさ等の点で携帯性に問題があり、現地の情報を現地で入力するのには適さないという第2の問題がある。
【0007】
また、ユーザの位置情報を入力する手段については、主として、衛星からの電波を受信し、現在位置を表示するGPS(Global Positioning System)が使われる。
特許文献1では、デジタルペンと携帯端末のGPSを用いて、発注業務を効率よくおこなうシステムが開示されている。これは、発注を行いたいユーザが所持している携帯端末機器のGPSからユーザの位置情報を得て、発注場所に近い得意先を発注先データベースからその所在を検索し、納品先を決定するものである。
【0008】
しかしながら、ビル等、周辺の地物の影響でGPS衛星の電波が正確に届かないところや、そもそも電波が届かない地下においては位置情報の入力ができない。また、携帯端末(機器)は、存在する場所を入力することを目的として設計されているため、位置情報を入力したい場所に情報収集員が向かってその場所で入力しないと位置情報を入力することができないという第3の問題がある。加えて、点ではなく線分や領域を入力するための手段が提供されていないという第4の問題がある。
【0009】
一方、携帯可能な紙地図を利用した方法では情報の入力手段が問題となる。
すなわち、紙に印刷した地図の上に書き込まれた手書き情報を、コンピュータに取り込む際には、例えば印刷した地図と、コンピュータのディスプレイに表示された地図とを見比べながら、マウスやキーボードを利用して書き込んだ情報の緯度・経度を指定してコンピュータに入力しなければならず、多大な手間がかかっている。
このような問題を解決する手段として、紙に印刷した地図と、当該地図に対して筆記具で記入を行い、当該記入内容および記入位置の緯度経度情報からなる地図情報を作成し、記入した地図上の位置を緯度・経度に変換して地図情報を入力するシステムが開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0010】
しかしながら、特許文献2に代表されるような従来技術では、地図の上に手書きされた情報をコンピュータに入力する手段のみであって、手書き情報を再利用したり更新したりといった情報の活用手段については開示されていない。
例えば、印刷した地図に書き込んだ手書き情報を、元の地図とは異なる縮尺で印刷した地図に重畳し印刷して再利用する場合、実際に手書き情報が書き込まれた位置とは異なる場所に印刷されてしまうという問題がある。この問題を問題点1とする。
【0011】
また、このシステムを複数のユーザが共有して使う場合、地図上の同一の座標、若しくは、近隣の座標に手書き情報を書き込むことがある。これらの手書き情報を地図に印刷すると、手書き情報同士が重なり合って印刷され、各々の手書き情報を視認しにくいという問題がある。
同様に、一人のユーザであっても複数の手書き情報を書き込んだ場合、同じ問題が起きる可能性がある。すなわち、地図上の同一の座標、若しくは、近隣の座標に手書き情報を書き込むことがある。これらの手書き情報を地図に印刷すると、手書き情報同士が重なり合って印刷され、各々の手書き情報を視認しにくいという問題がある。
さらに、手書き情報が、地図上の道路名称や建物名などと重なって印刷され視認しにくいという問題がある。これらの手書き情報が他の情報と重なって視認しにくくなるという問題を問題点2とする。
【0012】
また、書き込んだ情報の重要性は異なる場合でも一様に全て地図上に重畳され、どの情報が重要か把握しにくいという問題がある。この問題を問題点3とする。
さらに、書き込んだ情報は時間とともに変化していくことが予想されるが、手書き情報を追加していくだけで更新されないという問題点がある。この問題を問題点4とする。
本発明は上記実状に鑑み、地理空間に関連付けられた情報の効率的な入力、および所望の情報の閲覧が可能である地図・手書き情報入力・活用システム、方法およびそのプログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成すべく、第1の本発明に関わる地図・手書き情報活用システムは、地図情報が記載された地図の紙面上に書き込まれた手書き情報を活用するための地図・手書き情報活用システムであって、地図の紙面上に書き込まれた手書き情報を取得する手書き情報取得手段と、取得された手書き情報と該手書き情報の紙面上での位置情報とを対応付けて地図と関連させて地図位置情報記憶手段に記憶する情報記録手段と、地図および手書き情報のうちの少なくとも何れかをその属性で地図位置情報記憶手段から検索する検索手段と、属性で検索された地図と手書き情報のうちの少なくとも何れかを表示装置で表示する表示手段とを備えている。
【0014】
第2の本発明に関わる地図・手書き情報活用方法は、地図情報が記載された地図の紙面上に書き込まれた手書き情報を活用するための地図・手書き情報活用方法であって、コンピュータが、地図の紙面上に書き込まれた手書き情報を取得し、取得された手書き情報と該手書き情報の紙面上での位置情報とを対応付けて地図と関連させて地図位置情報記憶手段に記憶し、地図および手書き情報のうちの少なくとも何れかをその属性で地図位置情報記憶手段から検索し、属性で検索された地図と手書き情報のうちの少なくとも何れかを表示するように制御している。
【0015】
第3の本発明に関わるプログラムは、第2の本発明に関わる地図・手書き情報活用方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、地理空間に関連付けられた情報の効率的な入力、および所望の情報の閲覧が可能である地図・手書き情報入力・活用システム、方法およびそのプログラムを実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る実施形態の地図・手書き情報管理システムSを示す構成図である。
<<地図・手書き情報管理システムSの概要>>
実施形態の地図・手書き情報管理システムSは、印刷した地図の縮尺を管理する印刷地図管理DB(データベース)116と、地図上に手書きした情報の座標を管理する手書き情報DB115と、手書き情報の更新・抽出手段(DB更新・抽出手段113、手書き情報更新手段125)と、手書き情報の重み付け、選択等を行う手書き情報選択手段117を提供している。
【0018】
これにより、手書き情報を、地図・手書き重畳手段123を用いて、縮尺が異なる地図の正しい位置に重畳したり、手書き情報同士または手書き情報と地物が重ならないようにして、手書き情報の視認性を向上させたり、また、必要な手書き情報のみが地図に重畳されて手書き情報が視認し易くなる。
従って、地図上に手書き情報を効率的に入力したり、その活用が可能になる。
以下、地図・手書き情報管理システムSについて、詳細に説明する。
【0019】
<地図・手書き情報管理システムSの全体構成>
図1に示す地図・手書き情報管理システムSは、ユーザが地図上に手書きする際に用いるとともに記入された手書き情報をコンピュータに入力するためのデジタルペン103と、地図や手書き情報を更新・抽出等を行う地図・手書き情報管理手段101が格納されるサーバ100と、地図や手書き情報を表示・印刷したり、検索したりする際に用いられる入力・出力手段102と、該入力・出力手段102、サーバ100、およびデジタルペン103間のデータの送受信を担うネットワーク104とを備え構成されている。
なお、ネットワーク104は、LAN(Local Area Network)、WAN(WideN Area Network)、インターネット等であり、特に限定されない。
ここで手書き情報とは、地図等の紙の上に筆記具(デジタルペン103等)を用いて書かれた文字や、図形や、記号や、訂正線などである。
【0020】
<デジタルペン103>
図1に示すデジタルペン103は、紙の上に文字や図形などを書き込むボールペン芯や書き込んだ手書き情報を撮影し電子的にペンの中へ格納するCCDカメラ等の筆記手段133と、手書き情報を符号化する符号化手段132と、符号化された手書き情報をデジタルペン103の外へ送信するための通信手段131と、書き込んだ情報の時刻を取得する水晶振動子等の時間取得手段135と、ペンの所有者を識別するペンID134i等が記憶されるメモリ134とを有し構成されている。
ここで、デジタルペン103のメモリ134のROM(Read Only Memory)には製造番号が記憶されている。
【0021】
そして、ペンID134iをデジタルペン103に付す際には、デジタルペン103の使い始めに、デジタルペン103をUSBケーブル、後記する無線等で、入力・出力手段102に接続し、入力・出力手段102の表示装置121のディスプレイに表示される画面に所望のIDを入力することで、ペンID134iを製造番号と対応付けてデジタルペン103のメモリ134に記憶することができる。製造番号に対応付けられたペンID134iにより、各デジタルペン103をユニークに識別することが可能である。
ここで、ペンID134iを後記する記入者ID312(図3参照)として、誰が記入したかを特定することとしている。
なお、デジタルペン103は、例えば、Anoto(登録商標)社製のデジタルペンデバイスとデジタルペンペーパの技術を用いて実現することができる。
具体的には、デジタルペンペーパの紙面上には、所定のドットパターンが付してあり、このドットパターンをデジタルペン103のCCDカメラ(筆記手段133)が撮影することにより、紙面上のどの部分にペン先が位置しているかという位置情報、つまりは、位置情報が連続した軌跡情報(ストローク情報315)を取得することができる。
【0022】
このデジタルペン103は、紙に書く際にボールペン芯に加わる筆圧を検出してオンし、CCDカメラ等の筆記手段133で手書きの軌跡を撮影し、この撮影情報から符号化手段132で手書き情報が符号化されるとともに、書き込んだ時刻が水晶振動子等の時間取得手段135から取得され、符号化された手書き情報と書き込んだ時刻情報とがメモリ134に記憶される。
なお、書き込んだ時刻情報とは、デジタルペン103のペン先が紙に当接し筆圧をもって書き始めた書き込み開始時刻(オン時刻)と、ペン先からの筆圧が緩められ書き終わりオフされる書込み終了時刻であり、後記する手書き情報DB115(図3参照)の記入時刻314に記憶される。
【0023】
そして、デジタルペン103がUSBケーブルを用いて入力・出力手段102に接続され、符号化された手書き情報と書き込んだ時刻情報とが入力・出力手段102に送られる。
或いは、デジタルペン103から、無線、例えば、近距離の通信手段であるBlue Tooth(登録商標:近距離無線通信規格)を用いて、符号化された手書き情報と書き込んだ時刻情報とが入力・出力手段102に送信され、後記の処理が行われる。
ここで、デジタルペン103がネットワーク104等を介して送信するのは、ペンID134i、ストローク情報315(位置情報が連続して羅列されたもの)、時刻情報等である。
【0024】
デジタルペン103で地図に書き込みをするとき、デジタルペン103自体は、どの地図(どの縮尺の地図、どの後記する印刷地図ID(図4参照)の地図)に書き込んでいるのかは分からず、単に、地図の用紙に付されたドットパターンに基づく位置情報、その位置情報が羅列された軌跡情報を、サーバ100に送信してくる。
そこで、サーバ100は、用紙に付されたドットパターンと地図(印刷地図ID)との対応関係の情報を予め記憶しており、デジタルペン103から送信されてくる位置情報(ドットパターン)から、現在、デジタルペン103は、どの印刷地図ID(図4参照)の地図に書き込んでいるのかを判別する。
【0025】
なお、本実施形態では、手書き情報の入力手段としてデジタルペン103を用いた例で説明するが、勿論、デジタルペンデバイスとデジタルペンペーパの組み合わせに限定されるものではなく、紙の上に書かれた手書き情報がコンピュータに入力できる手段であれば他の手段でもよいのは勿論である。
例えば、超音波を発するデバイスを内蔵したデジタルペンでの筆記時に、センサでデジタルペンの超音波までの距離、すなわちデジタルペンの位置までの距離を、三角測量の原理で測定してペンの軌跡を得る手段や、通常の筆記具で書いた手書き情報等をスキャナで読み込む光学的文字認識(OCR:Optical Character Recognition)技術等を用いても実現できる。
【0026】
<入力・出力手段102>
図1に示す入力・出力手段102は、パソコン、ワークステーション等であり、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置と、HDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶装置と、キーボード、マウス等の入力装置と、液晶ディスプレイなどの表示装置121、プリンタなどの印刷装置122の出力装置とを有し構成されている。
地図・手書き情報管理システムSにおいて、出力装置である表示装置121は、ユーザの入力装置への入力操作により、地図や手書き情報やその両方をディスプレイに表示する一方、印刷装置122は、地図や手書き情報やその両方を紙に印刷し、プリントアウトする。
【0027】
補助記憶装置には、OS(Operating System)の他に、手書き情報をその座標に基づいて地図の上に重畳させる地図・手書重畳手段123と、どのような手書き情報や地図を印刷するかをユーザが入力したり選択したりする際に所望の情報を検索するための検索手段124と、ユーザによる手書き情報を更新するための手書き情報更新手段125と、これらの地図・手書重畳手段123、検索手段124、手書き情報更新手段125等の処理結果を受けて、表示装置121、印刷装置122で表示、印刷するために画面等のファイルを出力する出力手段120とが、例えば、C言語、JAVA(登録商標)等でソース・プログラムが記述され、機械語の目的プログラムの形で格納されている。なお、このソース・プログラムは、地図・手書き情報管理システムSのシステムプログラムの一部を構成している。
そして、中央処理装置が、地図・手書重畳手段123、検索手段124、手書き情報更新手段125、出力手段120等が記述された目的プログラムを主記憶装置にロードし、OS上で実行することにより、地図・手書重畳手段123、検索手段124、手書き情報更新手段125、出力手段120等が具現化される。
【0028】
<サーバ100>
図1に示すサーバ100は、中央処理装置(CPU)と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)等の主記憶装置と、HDD等の補助記憶装置とを具え構成されている。
サーバ100に格納される地図・手書き情報管理手段101は、地図上に書かれた手書き情報の紙の上における座標を地球の緯度および経度で表現される座標系に変換する手書き情報緯度経度変換手段111と、地図上の地名の所在を地球の緯度および経度に変換する地名緯度経度変換手段112と、既記憶された必要な手書き情報を選択する手書き情報選択手段117と、道路、鉄道、河川、建物、および、それらの名称を地球の緯度および経度とに対応付けて格納した地図コンテンツDB(データベース)114と、デジタルペン103によって入力された手書き情報を格納する手書き情報DB115と、紙に印刷した地図の発行履歴を管理する印刷地図管理DB116と、これらのDB114、115、116への書込み(write、rewrite)、読み取り、削除等を行うDB更新・抽出手段113とを有し構成されている。
【0029】
上記手書き情報緯度経度変換手段111、地名緯度経度変換手段112、手書き情報選択手段117、DB更新・抽出手段113は、例えば、C言語、JAVA(登録商標)等で地図・手書き情報管理システムSのシステムプログラムとして組まれ、補助記憶装置に機械語の形で格納されている。そして、該プログラムが、CPUによって、主記憶装置にロードされ実行されることにより、具現化される。
【0030】
なお、C言語、JAVA(登録商標)等のプログラム記述言語は、一例であり、他のプログラム記述言語を用いてもよいことは勿論である。
上記地図コンテンツDB114、手書き情報DB115、および印刷地図管理DB116は、補助記憶装置に、例えば、RDB(Relational DataBase)として格納され、DBMS(DataBase Management System)で管理されている。
以下、地図コンテンツDB114、手書き情報DB115、および印刷地図管理DB116の詳細について、説明する。
【0031】
<地図コンテンツDB114>
図2は、地図コンテンツDB114のデータ構造の構成例を示す図である。
地図コンテンツDB114は、元になる地図コンテンツDB本体201と、海岸線、道路縁等の線分領域に係る情報が記憶される線分領域DB202と、交差点、マンション等の地物に係る情報が記憶される地物DB203とを有し構成されている。
地図コンテンツDB本体201は、地図コンテンツを構成する要素を識別する要素ID211と、各々の構成要素がどのような種類であるかを示す要素種212と、要素の実体を格納する線分領域DB202乃至地物DB203へのポインタを格納する要素へのポインタ213と、それらの要素が存在した期間を格納する存在期間214とのデータフィールドを有し構成されている。
【0032】
ここで、地図コンテンツDB114における要素とは、海岸線や街区域や道路縁などのように線分ないしは領域で表現できる種類のものと、交差点や建物などのように地物の種類と地物の名称で表現できる種類のものを表している。
線分ないしは領域で表現できる種類のものを管理するのが線分・領域DB202(図2参照)であり、地物に係るものを管理するのが地物DB203(図2参照)である。
線分・領域DB202は、線分・領域を識別する線分・領域ID221と、線分や領域の種類を表す線分・領域種222と、線分や領域の座標、すなわち地球上の緯度と経度を表す緯度経度223とのデータフィールドを有し構成されている。
ここで、線分・領域種222における線分や領域の種類とは、例えば、海岸線、河川境界、街区域、道路縁、道路中心線、建物や敷地の境界などの線分状や領域状の地理の種類を表す。
【0033】
線分・領域DB202の緯度経度223は、地球上の緯度と経度の組で表される表現形式とすると説明したが、最初の座標は緯度と経度で表現し、続く座標は前の点からの相対距離と角度の組で表現するようにしてもよい。
地物に係る地物DB203(図2参照)は、地物を識別する地物ID231と、当該地物の種類を表す地物種232と、当該地物の名称を表す地物名称233と、地図上の当該地物の名称の位置を表す緯度経度234と、当該地物名称233をディスプレイの表示装置121(図1参照)や印刷手段121(図1参照)からプリントアウトされる紙の上に表示する際の文字列の向きを表す向き235とのデータフィールドを有し構成されている。
【0034】
ここで、地物種232とは、交差点や建物や敷地など地物の種類を表し、地物名称233はそれらの地物に付けられた名前を表し、例えば、図2に示すように、和泉町警察署前、和泉マンションなどであり、通常の地図に印刷された名前の文字列に相当する。
なお、本実施形態においては、地図コンテンツDB114の構成として図2に示す方法を例示したが、前記の線分や領域、地物名称が座標と関連付けられて管理されている形式であれば、図2に示す構成に限定されない。
【0035】
<手書き情報DB115>
図3は、手書き情報DB115のデータ構造の構成例を示す図である。
図3に示す手書き情報DB115は、手書き情報を識別する手書き情報ID311と、当該手書きを記入した記入者を示す記入者ID312と、営業活動においてどの顧客に関する情報を記入したかを示す顧客ID313と、当該手書きを記入した時刻である記入時刻314と、記入した文字等の軌跡の紙の上の座標であり、その緯度経度を示すストローク情報315と、地図を印刷した紙のIDを示す印刷地図ID316とのデータフィールドを有し構成されている。
【0036】
ユーザによって地図等の紙面に書かれた新しい手書き情報が、デジタルペン103から、入力・出力手段102、ネットワーク104等を介して、サーバ100に送信された場合には、この手書き情報DB115に、DB更新・抽出手段113によってレコードが追加されていく。
また、手書きID311や記入者ID312や顧客ID313や記入時刻314やストローク情報315や印刷地図ID316をもとに、情報の検索を行ったり、情報の修正が行えるようになっている。
ここで、記入時刻314は、前記したように、デジタルペン103が紙に接触し筆圧をもって書き始めた書き込み開始時刻(オン時刻)と、筆圧が緩められ書き終わった書込み終了時刻(オフ時刻)とが記録されている。
【0037】
<印刷地図管理DB116>
図4は、印刷地図管理DB116(図1参照)のデータ構造の構成例を示した図である。
図4に示す印刷地図管理DB116は、印刷装置122(図1参照)で地図が印刷される紙のIDを示す印刷地図ID411と、当該地図を印刷した人のIDである印刷者ID412と、当該地図を印刷した日時を表す印刷日時413、印刷した地図の大きさを示す印刷地図サイズ414と、印刷した地図領域の四隅の座標(経度・緯度)を示す印刷地図座標415とのデータフィールドを有し構成されている。
【0038】
<手書き情報が重畳された地図501>
図5は、手書き情報が重畳された地図501を示す図である。
図5に示す地図501の上には、鉄道の線路502や、鉄道の路線名503、道路504、道路名505等が表示されている。
また、営業員の営業活動において顧客訪問先の場所506の付近に、必要な手書き情報507が手書きされている。
ここでは、紙に印刷された実際の地図(501)上に手書き情報が書き込まれた場合と、これらの情報が電子的に扱われコンピュータのディスプレイ上に表示されている仮想の地図(501)である場合と、両方の意味で図5に示す地図501を用いている。
【0039】
<地図表示・印刷処理>
次に、前記した手段に基づいて、地図501(図5参照)を表示装置121(図1参照)のディスプレイに表示したり、地図501を印刷装置122(図1参照)で印刷したり、印刷した地図501の上に書き込んだ手書き情報をコンピュータのサーバ100(図1参照)に取り込む処理について、図6に従って説明する。
なお、図6は、地図を表示または印刷したりする地図表示・印刷処理フローの一例を示すフローチャートである。
【0040】
まず、図6のS101において、印刷したい地図、例えば地図501(図5参照)に地名を入力する。
地名の入力手段・方法としては、コンピュータである入力・出力手段102(図1参照)のキーボードでテキスト入力する方法や、表示装置121(図1参照)の画面上に地名の候補を表示してユーザに選択してもらう方法、デジタルペン103で入力してOCR(Optical Character Reader)で読み取る方法などがある。入力された地名は、入力・出力手段102(図1参照)の手書き情報更新手段125、サーバ100のDB更新・抽出手段113等によって、サーバ100の手書き情報DB115(図3参照)の各データ項目に記録される。
【0041】
続いて、図6のS102において、地図を印刷する紙の大きさも指定しておく。例えば、表示装置121(図1参照)に画面を表示し、該画面で表示されるサイズの選択肢のうちから選択する、或いは画面で地図を印刷する紙の大きさをテキスト入力する。
入力された紙の大きさは、入力・出力手段102(図1参照)のワークエリアに一時記憶されるか、または、サーバ100のDB更新・抽出手段113によって、サーバ100の印刷地図管理DB116の印刷地図サイズ414のデータフィールドに記録される。
続いて、図6のS103において、図6のS101で入力した地名の所在を、サーバ100の地名緯度経度変換手段112によって、緯度と経度に変換する。この変換は、カーナビゲーションなどで用いられているのと同様の地名と緯度・経度が関連付けられているデータベースを参照すること等で実現できる。
【0042】
続いて、図6のS104において、入力・出力手段102(図1参照)の検索手段124によって、地図コンテンツDB114(図2参照)の緯度経度223と緯度経度234を参照して、予め決めておいた地図の縮尺と図6のS102で入力した紙の大きさから、表示ないしは印刷する地図の領域内に入る地図コンテンツとして抽出する。
ここでは、地図の縮尺は予め決めておいた例について説明したが、図6のS602で紙の大きさを入力するのと同時に縮尺をユーザに、表示装置121(図1参照)で表示した画面で入力してもらうようにしてもよい。
なお、地名と緯度・経度とが関連付けられ、該緯度・経度に地図コンテンツDB114(図2参照)の要素ID211がさらに関連付けられ、入力された地名から、要素ID211を求め、地図コンテンツDB114(図2参照)から、表示ないしは印刷する地図の領域内に入る地図コンテンツを抽出する構成とすることも可能である。
【0043】
続いて、図6のS105において、入力・出力手段102(図1参照)の検索手段124によって、図6のS101で指定した地名付近の手書き情報を、手書き情報DB115のストローク情報315を参照して、抽出する。
すなわち、検索手段124によって、図6のS108で印刷する地図の四隅の緯度経度を算出し、手書き情報DB115内にある各々のストローク情報315(図3参照)のうち、当該ストローク情報315の緯度経度がその四隅の緯度経度範囲内にあるストローク情報315のみを抽出する。このようにして抽出された地図コンテンツと手書き情報は、ネットワーク104を介して入力・出力手段102へと送信される。なお、当該地図範囲内に手書き情報(ストローク情報315)が存在しない場合は、抽出された地図コンテンツのみが入力・出力手段102へと送信される。
【0044】
続いて、図6のS106において、入力・出力手段102(図1参照)の地図・手書重畳手段123によって、手書き情報を地図の上に重畳した画像を生成する。
続いて、図6のS107において、手書き情報が重畳された地図501を、図5に示すように、コンピュータの入力・出力手段102の表示装置121の画面上に表示する。ユーザは、目視により表示装置121の画面に表示された地図501を確認することができる。
【0045】
そして、図6のS108において、入力・出力手段102(図1参照)の表示装置121の画面に表示される印刷釦をマウス等でクリックして押下し、表示された地図501を出力手段120によって印刷装置122で印刷する。
印刷の際には、例えばAnoto社のデジタルペンペーパのようにドットパターンが印刷された紙に、印刷装置122で地図を印刷する。こうして、印刷された地図の背景に小さなドットパターンを形成し、地図の印刷後にデジタルペン103で書いたペンの軌跡を追跡できるようにしておく。
【0046】
<手書き情報格納処理>
次に、手書き情報格納処理について、図7に従って説明する。
なお、図7は、記入された手書き情報を手書き情報DB115(図3参照)に格納する手書き情報格納処理フローの一例を示すフローチャートである。
まず、図7のS201において、ドットパターンが背景にある紙に印刷装置122で印刷した地図上に、筆記具のデジタルペン103で文字や図形などを記入する。
図7のS202において、記入した文字や図形の軌跡は、デジタルペン103の符号化手段132(図1参照)によって所定の座標の集合として符号化され、メモリ134に記憶される。
【0047】
そして、符号化されたデータ(軌跡情報)は、図7のS203において、ユーザが、デジタルペン103をUSBのケーブルで入力・出力手段102(図1参照)に接続することで、入力・出力手段102に送信し、ネットワーク104を経由して、サーバ100の地図・手書き情報管理手段101に送信される。送信された情報は、DB更新・抽出手段113によって手書き情報DB115(図3参照)に追加記録される。
すなわち、DB更新・抽出手段113は、新しい手書きID311(図3参照)を持つレコードを作成し、手書き情報DB115のストローク情報315(図3参照)へ送信された軌跡情報を格納する。
【0048】
また、上述の文字や図形の軌跡のデータと同時に、デジタルペン103のメモリ134に記憶されるペンID134i(=記入者ID312)と時間取得手段135を参照して取得した記入の時刻情報も、同様に、図1に示す入力・出力手段102、ネットワーク104を経由して、地図・手書き情報管理手段101に送信される。送信された記入者の記入者ID312(=ペンID134i)、記入の時刻情報等の情報は、DB更新・抽出手段113によって、作成された新しい手書きID311のレコードにおける記入者ID312、記入時刻314へそれぞれ格納される。
【0049】
ここで、作成された新しい手書きID311(図3参照)のレコードの顧客ID313には、例えば、営業活動支援の場合は訪問した顧客のIDが入力される。この顧客のIDは、入力・出力手段102の印刷装置122で地図を印刷する際に、キーボードによって入力する構成としてもよいし、地図501(図5参照)に書かれた手書き情報を送信する際に、入力・出力手段102で指定する構成としてもよい。
なお、地図を印刷する際に顧客のIDを入力する構成とした場合、この顧客のIDを入力時に、DB更新・抽出手段113(図1参照)によって、新しい手書きID311のレコードを作成することになる。
【0050】
また、作成された新しい手書きID311のレコードの印刷地図ID316(図3参照)は、DB更新・抽出手段113によって、当該印刷された地図の紙のドットパターンから、印刷地図管理DB116(図4参照)の印刷地図ID411の値を複写する。
これは、前記したように、デジタルペン103とデジタルペンペーパとを利用することで実現できる。すなわち、地図(図5の地図501の手書き情報507が無い状態)を印刷する際に、各々の紙のID(印刷地図ID)をドットパターンと対応付けることで、デジタルペン103で筆記すると同時にどの紙に記入したのかを知ることができる。
そして、図7のS204において、サーバ100の手書き情報緯度経度変換手段111によって、手書き情報の所在を緯度経度に変換する。
【0051】
これは、手書き情報緯度経度変換手段111が、まずデジタルペン103(図1参照)の筆記手段133と符号化手段132によって得られた手書き情報の座標を、当該印刷地図ID411によって印刷地図管理DB116(図4参照)の印刷地図サイズ414を参照して、紙の端からの相対座標の系列に変換する。つぎに、印刷地図管理DB116(図4参照)の印刷地図座標415を参照することにより、地球上の緯度と経度の系列に変換することで実現できる。
【0052】
すなわち、図4に示す印刷地図管理DB116において、印刷地図ID411と印刷地図サイズ414と印刷地図座標415とが対応付けられており、手書き情報緯度経度変換手段111は、手書き情報を、印刷地図サイズ414と印刷地図座標415との対応関係を用いて、デジタルペン103からの軌跡情報を緯度経度に変換して、緯度経度で表現されたストローク情報315とする。
【0053】
ちなみに、図4に示す印刷地図管理DB116の印刷地図ID411が「1」であるレコードは、用紙サイズ414がA4(210mm×297mm)であり、印刷地図座標415から、反時計回りに、用紙の左上の座標は(x11,y11)、用紙の左下の座標は(x12,y12)、用紙の右下の座標は(x13,y13)、用紙の右上の座標は(x14,y14)に対応する。
【0054】
最後に、図7のS205において、こうして得られた手書き情報を、DB更新・抽出手段113によって、手書き情報DB115(図3参照)のストローク情報315に格納する。
このようにして、印刷した地図に書かれた手書き情報を、効率よくコンピュータのサーバ100に入力することができる。
【0055】
<問題点1を解決する異縮尺地図への手書き情報再印刷処理>
手書き情報を書き込んだ地図を再利用する際に、異なる縮尺で印刷する場合、前記した問題点1のように手書き情報が、縮尺が異なるため地図上の誤った位置に印刷される可能性がある。
図8は、手書き情報を書き込んだ地図とは異なる縮尺の地図801に手書き情報807を印刷した際、手書き情報807が誤った位置に印刷されてしまう例を示す図である。
図8に示すように、縮尺を小さくして地図801を印刷した場合、道路804や鉄道802、建物806は相対的に小さく印刷されるが、手書き情報807はもとの地図に記載されたときの位置を保持しているため、誤った場所に手書き情報807が印刷され、利用価値のない手書き情報807付きの地図801ができる。
そこで、この問題点1を解決する処理フローについて説明する。
【0056】
図9は、手書き情報を書き込んだ地図とは異なる縮尺の地図に、再度手書き情報を印刷する異縮尺地図上への手書き情報再印刷処理フローの一例を示すフローチャートである。
手書き情報を書き込んだ地図とは異なる縮尺の地図に、再度手書き情報を印刷する異縮尺地図上への手書き情報再印刷処理フローが、図6に示す地図を表示・印刷する地図表示・印刷処理フローと異なる点は、図9のS306において縮尺を計算している点である。
これ以外は、図6に示す地図表示・印刷処理フローと同様であるので、以下では、図6に示す地図表示・印刷処理フローと異なる点を中心に説明する。
【0057】
図9のS304の地図コンテンツの抽出と、図9のS305の手書き情報の抽出の後、図9のS306において、入力・出力手段102(図1参照)の地図・手書重畳手段123によって、地図の縮尺と指定された地図を印刷する紙の大きさ(図9のS302で指定)とを比較し、この比較から地図の縮尺に合わせて手書き情報を重畳させる位置を補正する。すなわち、元の地図の縮尺と新しく印刷する地図の縮尺とを比較し、元の地図の縮尺に対する新しく印刷する地図の縮尺の比を手書き情報の座標(緯度経度)に乗じてやることで正しい位置に手書き情報を重畳できるようになる。
【0058】
図10は、縮尺の異なる地図に手書き情報1007の重畳位置を調整して重畳させた地図1001の一例を示す図である。
図10に示すように、縮尺の異なる地図1001上に手書き情報1007が正しい位置に重畳表示される。
或いは、地図の上には手書き情報を表示することなく、手書き情報DB115(図3参照)の手書きID311若しくは顧客ID313だけを表示し、地図の欄外に手書き情報、すなわち、手書き情報DB115(図3参照)のストローク情報315を、手書きID311若しくは顧客ID313と組にして表示する。これにより、地図上の手書き情報が重なり合うことが少なくなり、手書き情報を視認し易くすることも可能である。
【0059】
或いは、図11に示すように、縮尺の異なる地図1801上には、手書き情報を示す符号A、Bを示し、地図の欄外に、符号A、Bが示す手書き情報1705、すなわち、手書き情報DB115(図3参照)のストローク情報315を表示し、手書き情報を視認し易くすることも可能である。

なお、図11は、縮尺の異なる地図1801上には手書き情報を示す符号A、Bを示し、地図1801の欄外に、符号A、Bが示す手書き情報1705、すなわち、手書き情報DB115(図3参照)のストローク情報315を表示した例を示す図である。
【0060】
<問題点2を解決する手書き情報位置調整処理>
次に、前記した問題点2、すなわち、複数の手書き情報が地図上に存在する場合、手書き情報同士が重なりあって視認しにくくなるという問題を解決する手段について述べる。
図12は、手書き情報1107、1108同士が重なり合って重畳された地図1101の一例を示す図である。
図12に示すように、手書き情報1107と手書き情報1108が重なりあって表示され、ユーザが視認しにくい。
【0061】
この問題点2を解決する手書き情報位置調整処理フローを以下、説明する。
図13は、手書き情報の位置を調整する手書き情報位置調整処理フローの一例を示すフローチャートである。
問題点2を解決する手書き情報位置調整処理は、図6に示した地図を表示・印刷する地図表示・印刷処理フローと図13のS406から図13のS409の一部が異なるため、図6に示す地図表示・印刷処理フローと異なる点を中心に説明を行う。
図6の地図表示・印刷処理フローと大きく異なる点は、図13のS407において、入力・出力手段102(図1参照)の地図・手書き重畳手段123によって、手書き情報が重畳された地図を作成し、図13のS408において、当該作成した地図を出力手段120によって表示装置121(図1参照)のディスプレイの上に表示させた後、図13のS409において、手書き情報の位置を調整する処理を付け加えている。
【0062】
すなわち、出力手段120によって表示装置121(図1参照)のディスプレイ上で表示された重畳表示ウィンドウ1805(図14参照)の手書き情報を、ユーザがコメント選択アイコン1807(図14参照)、マウスなどで選択可能にしておいて、ユーザがコメント移動ボタン1812、マウスなどを用いて、選択された手書き情報の位置を、入力・出力手段102(図1参照)の地図・手書重畳手段123によって、地図上で任意の位置に移動できるようにする。
なお、図14は、表示装置121(図1参照)のディスプレイに表示される地図・手書き情報管理システムSの画面1801の一例を示す図である。
【0063】
図14に示す画面1801おいて、1805が地図とコメントの重畳表示ウィンドウである。
図14において、1807がコメント選択アイコン、1808が必要がなくなったコメントをコメント選択アイコン1807で選択して消去する際に押下されるコメント消去アイコン、1809がコメントを追記する際に押下されるコメント追記アイコン、1810が重畳表示ウィンドウ1805に線分を追記する際に押下される線分追記アイコン、1811が重畳表示ウィンドウ1805に矩形を追記する際に押下される矩形追記アイコン、1812が重畳表示ウィンドウ1805内のコメントを移動する際に押下されるコメント移動ボタン、1814が、手書き情報の記入日時の表示ウィンドウ、1815が手書き情報の記入者表示ウィンドウ、1813が重畳表示ウィンドウ1805内の地図の拡大縮小調整アイコンである。
【0064】
或いは、前記の処理に代替して、図13のS407と図13のS409の順番を入れ替え、入れ替えた図13のS407において、入力・出力手段102(図1参照)の地図・手書き重畳手段123によって、手書き情報DB115(図3参照)のストローク情報315を参照しながら手書き情報がお互いに重ならないようにしてから、入れ替えた図13のS409において、出力手段120によって表示装置121(図1参照)のディスプレイに、手書き情報が重畳された地図を表示するようにしてもよい。具体的な実装方法としては、地図・手書重畳手段123(図1参照)が、各々の手書き情報について、そのストローク情報315(図3参照)から最小緯度、最大緯度、最小経度、最大経度を算出し、ストローク情報315の外接矩形座標を算出する。そして、それらの外接矩形同士が重ならないように手書き情報を上下左右に移動させる。
【0065】
前記の問題点1の解決方法と組み合わせて、図13のS406において、地図・手書重畳手段123(図1参照)が、地図の縮尺と指定された地図を印刷する紙の大きさ(図13のS402で指定)から地図の縮尺に合わせて手書き情報を重畳させる位置を補正する。すなわち、元の地図の縮尺に対する新しく印刷する地図の縮尺の比を手書き情報の座標に乗じることで縮尺を計算し、正しい位置に手書き情報を重畳できるようにしてもよい。
【0066】
図15は、図13に示す手書き情報位置調整処理によって手書き情報の位置を調整して重畳させた地図の一例を示す図である。
図15に示す地図1301において、手書き情報1307と手書き情報1308とが互いに重ならないような位置に配置されることにより、手書き情報を良好に視認できるようになっている。
図13に示す手書き情報位置調整処理は、手書き情報同士の位置を調整し、手書き情報の視認性を向上させたものであるが、同様な方法で手書き情報と地図情報の位置を調整することで、手書き情報や地図情報の視認性を向上させることもできる。
【0067】
すなわち、手書き情報緯度経度変換手段111(図1参照)で、各々の手書き情報について、そのストローク情報315(図3参照)から最小緯度、最大緯度、最小経度、最大経度を算出し、ストローク情報315の外接矩形座標を算出する。つぎに、線分・領域(地図情報)の緯度経度223(図2参照)も同様に、地名緯度経度変換手段112(図1参照)で、外接矩形座標を算出する。
【0068】
そして、地図・手書き重畳手段123(図1参照)で、ストローク情報315と線分・領域の223との外接矩形同士が重ならないように手書き情報を移動させる。
或いは、地物名称(地図情報)の緯度経度234(図2参照)から、地名緯度経度変換手段112(図1参照)で、地物名称の最小緯度、最大緯度、最小経度、最大経度を算出し、地物名称の外接矩形座標を算出する。そして、地図・手書重畳手段123(図1参照)で、手書き情報の外接矩形と地物名称の外接矩形同士が重ならないように手書き情報を移動させることで、手書き情報の視認性を向上させることもできる。
【0069】
さらに、地図・手書き重畳手段123(図1参照)で、地物名称(地図情報)の向き235(図2参照)を調整することで手書き情報と地物名称同士が重ならないように調整することもできる。
さらに、地物名称(地図情報)の文字の大きさを、地図・手書重畳手段123(図1参照)で、変えることで手書き情報と地物名称同士が重ならないように調整する構成としてもよい。
【0070】
<問題点3を解決する手書き情報・地図重畳処理>
次に、前記の問題点3、すなわち書き込んだ情報の重要性は異なる場合でも一様にすべて地図上に重畳され、どの情報が重要か把握しにくいという問題を解決する手段について説明する。
図16は、手書き情報を選択して地図の上に重畳する選択手書き情報・地図重畳処理フローの一例を示すフローチャートである。
図16に示す手書き情報・地図重畳処理フローは、図6に示す地図表示・印刷処理とほぼ同様なので、その違いを中心に説明する。
【0071】
図6に示す地図表示・印刷処理との大きな違いは、図16のS504で、地図コンテンツを抽出した後に、図16のS505において、印刷すべき手書き情報を選択する点である。
図16のS505では、例えば、本実施形態の技術を営業活動支援システムに適用する場合、手書き情報選択手段117(図1参照)によって、顧客の受注確度などの情報を保持する顧客管理DB(図17参照)を用いて、受注確度1507(図17参照)から受注の確度が高い顧客ID1502を求め、印刷すべき手書き情報を選択する。
なお、図17は、顧客情報管理DB1501のデータ構造の構成例を示す図である。
【0072】
図17に示す顧客情報管理DB1501は、顧客を識別する顧客ID1502、該顧客の住所を示す顧客住所1503、該顧客の顧客電話番号1504、該顧客との面談日を格納する面談日1505、該顧客と面談した営業員のIDを格納する面談者ID1506、顧客からの受注がとれそうな割合を定量化しランク付けした受注確度1507から構成される。
続いて、図16のS506において、DB更新・抽出手段113(図1参照)によって、
検索した顧客ID1502で、手書き情報DB115(図3参照))の顧客ID313を参照してストローク情報315を抽出し、受注の確度が高い顧客に関連する手書き情報のみを自動的に選択し、抽出することができる。
【0073】
そして、選択、抽出された手書き情報のみがネットワーク104(図1参照)を経由して印刷・表示手段102へ送信され、出力手段120によって表示装置121のディスプレイの画面に表示されたり(図16のS509)、出力手段120によって印刷装置122(図1参照)で印刷されたりする(図16のS510)。
これにより、表示する手書き情報に重み付けをして、表示するか、非表示とするかを自動的に判断し、手書き情報の視認性を向上させることができる。
例えば、上記手順では、顧客情報管理DB1501(図17参照)の受注確度1507を用いて、当該手書き情報を表示とするか、非表示とするか判断している。
【0074】
<問題点4を解決する手書き情報更新処理>
次に、前記の問題点4、すなわち書き込んだ情報は時間経過とともに変化していくことが予想されるが、手書き情報の更新がされないという問題点を解決する手段の手書き情報更新処理について説明する。
地図の上に重畳する手書き情報の件数が多過ぎるなどの理由で、一時的に地図上に重畳させる手書き情報を選択する場合も同様の手段で解決できる。
【0075】
図18は、手書き情報を更新する手書き情報更新処理フローの一例を示すフローチャートである。
以下では、図6に示す地図を印刷する地図表示・印刷処理フローとの違いを中心に説明する。
図6に示す地図表示・印刷処理フローとの大きな違いは、手書き情報が重畳された地図を表示装置121(図1参照)のディスプレイに表示する図18のS608の後に、図18のS609において、手書き情報を更新する点である。
【0076】
図18のS609において、出力手段120によって表示装置121(図1参照)のディスプレイに表示された手書き情報を、ユーザがコメント選択アイコン1807(図14参照)、マウスなどで選択し、コメント消去アイコン1808(図14参照)、削除釦等を押下して、手書き情報更新手段125(図1参照)により、不要な手書き情報は削除して、必要な手書き情報のみを再度、出力手段120によって表示装置121(図1参照)のディスプレイに表示する。
さらに、今後、継続して当該手書き情報が不要とユーザが判断する場合には、例えば確定釦1816を押下する、表示装置121のディスプレイに表示される削除選択画面(図示せず)で削除をユーザが選択する等で、手書き情報更新手段125で入力した結果が、ネットワーク104(図1参照)を介して、地図・手書き情報管理手段101に送り、DB更新・抽出手段113により、手書き情報DB115(図3参照)を更新する。こうして、手書き情報DB301の当該レコードを抹消する。
【0077】
これにより、次回以降は当該手書き情報が、出力手段120によって表示装置121(図1参照)のディスプレイに表示しないようにすることができる。
また、手書き情報が誤って登録されてしまった場合についても、同様の手順で手書き情報DB301(図3参照)の当該レコードを修正することで、手書き情報を訂正することができる。
さらに、図18のS608で手書き情報が重畳された地図を表示装置121(図1参照)のディスプレイで目視したあと、図14に示すコメント追記アイコン1809、線分追記アイコン1810、矩形追記アイコン1811や、入力・出力手段102のマウスやキーボードなどで情報を追記して地図を作成することもできる。
追記した情報を後で再利用する場合は、手書き情報更新手段125(図1参照)を、マウスやキーボードを介した情報の入力手段として利用し、手書き情報の管理と同様に、ネットワーク104を介して、手書き情報DB301(図3参照)に新規レコードを追記することで実現できる。
【0078】
<<まとめ>>
地図・手書き情報管理システムSでは、地図が記載された紙面上に書き込み可能なデジタルペンシステム(103)によって紙面上の手書き情報を取得する手段(入力・出力手段102、ネットワーク104、地図・手書き情報管理手段101等)と、手書き情報を緯度経度に変換する手書き情報緯度経度変換手段111と、地名を緯度経度に変換する地名緯度経度変換手段112と、手書き情報を選択する手書き情報選択手段117と、地図コンテンツDB114と、手書き情報DB115と、印刷地図管理DB116と、それらのDB(データベース)を更新するDB更新・抽出手段113と、手書き情報と地図情報を重畳する地図・手書重畳手段123と、手書き情報が重畳された地図を表示装置121で表示、または、印刷装置122で印刷する出力手段120とを備えることによって、ユーザが地理情報に関連する情報を簡便に入力したり、検索したり、更新したりできるようにしている。
【0079】
<<作用効果>>
上記構成によれば、紙に印刷した地図と、当該地図上に書き込まれた手書き情報を読み取り、読み取った情報を当該地図と関連づけて保存、活用することにより、地図に記入すると、記入内容から地図上の位置座標を含む地図情報データが生成できる。
そのため、PDAや携帯電話のような狭い画面で地図を確認したり、パソコンのキーボードやマウスなどを利用して改めて情報を入力する必要がない。
また、地図上の位置座標を緯度経度データに変換し、地理空間座標に関連する情報を地図上に重ね合わせて表示、印刷することが可能であることから、複数の情報収集員や営業員によって同じ地域の情報を収集した場合にも、当該地域に関する情報を一度に目視することができる。
同様に、複数の日時における情報収集の結果、得られた地図情報についても、当該地域に関する情報を一度に参照することが可能になる。
従って、前記した第1から第4の問題および問題1から問題4を解決でき、地理空間に関連づけられた情報の効率的な入力、および所望の情報の閲覧が可能となる。
【0080】
なお、前記実施形態においては、デジタルペン103の情報を、入力・出力手段102、ネットワーク104を介して、サーバ100に送る場合を説明したが、デジタルペン103の情報をネットワーク104を介して、直接サーバ100に送信する構成(図1中、二点鎖線で示す)としてもよい。
また、前記実施形態においては、サーバ100とパソコン、ワークステーション等の入力・出力手段102とを使用する場合を例示して説明したが、これらをパソコン、ワークステーション等の一つのコンピュータで構成することも可能である。
【0081】
なお、前記実施形態においては、手書き情報同士の重畳、手書き情報と地図情報との重畳等を防ぐ方法として、外接矩形座標を用いた場合を例示したが、外接する座標であれば、外接円形座標、外接楕円形座標、外接多角形座標等でもよく、外接矩形座標に限定されないのは勿論である。
また、前記実施形態においては、様々な構成を説明したが、これらの構成を適宜組み合わせることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明に係る実施形態の地図・手書き情報管理システムを示す構成図である。
【図2】実施形態の地図コンテンツDBのデータ構造の構成例を示す図である。
【図3】実施形態の手書き情報DBのデータ構造の構成例を示す図である。
【図4】実施形態の印刷地図管理DBのデータ構造の構成例を示した図である。
【図5】実施形態の手書き情報が重畳された地図を示す図である。
【図6】実施形態の地図を表示または印刷したりする地図表示・印刷処理フローの一例を示すフローチャートである。
【図7】実施形態の記入した手書き情報を手書き情報DBに格納する手書き情報格納処理フローの一例を示すフローチャートである。
【図8】手書き情報を書き込んだ地図とは異なる縮尺の地図に手書き情報を印刷した際、手書き情報が誤った位置に印刷されてしまう例を示す図である。
【図9】実施形態の手書き情報を書き込んだ地図とは異なる縮尺の地図に、再度手書き情報を印刷する異縮尺地図上への手書き情報再印刷処理フローの一例を示すフローチャートである。
【図10】実施形態の縮尺の異なる地図に手書き情報の重畳位置を調整して重畳させた地図の一例を示す図である。
【図11】実施形態の縮尺の異なる地図上には手書き情報を示す符号を示し、地図の欄外に符号が示す手書き情報を表示した例を示す図である。
【図12】手書き情報同士が重なり合って重畳された地図の一例を示す図である。
【図13】実施形態の手書き情報の位置を調整する手書き情報位置調整処理フローの一例を示すフローチャートである。
【図14】実施形態の表示手段のディスプレイに表示される地図・手書き情報管理システムの画面の一例を示す図である。
【図15】実施形態の手書き情報位置調整処理によって手書き情報の位置を調整して重畳させた地図の一例を示す図である。
【図16】実施形態の手書き情報を選択して地図の上に重畳する選択手書き情報・地図重畳処理フローの一例を示すフローチャートである。
【図17】実施形態の顧客情報管理DBのデータ構造の構成例を示す図である。
【図18】実施形態の手書き情報を更新する手書き情報更新処理フローの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0083】
100 サーバ(コンピュータ)
101 地図・手書き情報管理手段(手書き情報取得手段)
102 入力・出力手段(入力手段、追記手段、手書き情報取得手段、コンピュータ)
103 デジタルペン(手書き情報取得手段)
104 ネットワーク(手書き情報取得手段)
111 手書き情報緯度経度変換手段(第2調整表示手段)
112 地名緯度経度変換手段(第2調整表示手段)
113 DB更新・抽出手段(情報記録手段、検索手段、更新手段)
115 手書き情報DB(地図位置情報記憶手段)
117 手書き情報選択手段(選択手段)
120 出力手段(表示手段、印刷手段)
121 表示装置
122 印刷装置
123 地図・手書き重畳手段(比較手段、調節手段、第1調整表示手段、第2調整表示手段)
124 検索手段
125 手書き更新手段(更新手段)
131 通信手段(手書き情報取得手段)
132 符号化手段(手書き情報取得手段)
133 筆記手段(手書き情報取得手段)
134 ペンID(属性)
135 時間取得手段
233 地物名称(地図情報)、
311 手書きID
312 記入者ID(属性)
313 顧客ID(属性)
315 ストローク情報(手書き情報、位置情報)
316 印刷地図ID(属性)
411 印刷地図ID(属性)
501 手書き情報記入済み地図
502 鉄道の路線(地図情報)
503 鉄道路線名(地図情報)
504 道路(地図情報)
505 道路名称(地図情報)
506 顧客訪問先(地図情報)
507 手書き情報
801 縮尺の異なる地図上に手書き情報を重畳させた地図
802 鉄道の路線(地図情報)
803 鉄道の路線名(地図情報)
804 道路(地図情報)
805 道路名称(地図情報)
806 顧客訪問先(地図情報)
807 手書き情報
1001 地図縮尺にあわせて手書き情報を重畳表示した地図
1002 鉄道の路線(地図情報)
1003 鉄道名称(地図情報)
1004 道路(地図情報)
1005 道路名称(地図情報)
1006 顧客訪問先(地図情報)
1007 手書き情報
1101 複数の手書き情報が重畳表示された地図
1102 鉄道の路線(地図情報)
1103 鉄道路線名(地図情報)
1104 道路(地図情報)
1105 道路名称(地図情報)
1106 顧客訪問先(地図情報)
1107 手書き情報
1108 手書き情報
1301 手書き情報の位置を調整して重畳した地図
1302 鉄道の路線(地図情報)
1303 鉄道路線名(地図情報)
1304 道路(地図情報)
1305 道路名称(地図情報)
1306 顧客訪問先(地図情報)
1307 手書き情報
1308 手書き情報
1501 顧客情報管理DB
1502 顧客ID(属性)
1506 面談者ID(属性)
1507 受注確度(属性)
1701 地図
S 地図・手書き情報活用システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図情報が記載された地図の紙面上に書き込まれた手書き情報を活用するための地図・手書き情報活用システムであって、
前記地図の紙面上に書き込まれた手書き情報を取得する手書き情報取得手段と、
前記取得された手書き情報と該手書き情報の前記紙面上での位置情報とを対応付けて前記地図と関連させて地図位置情報記憶手段に記憶する情報記録手段と、
前記地図および前記手書き情報のうちの少なくとも何れかをその属性で前記地図位置情報記憶手段から検索する検索手段と、
前記属性で検索された前記地図と前記手書き情報のうちの少なくとも何れかを表示装置で表示する表示手段とを
備えることを特徴とする地図・手書き情報活用システム。
【請求項2】
請求項1に記載の地図・手書き情報活用システムにおいて、
前記地図に関連して情報を入力する入力手段と、
前記地図に関連して入力された情報を前記地図位置情報記憶手段に記憶する更新手段とを備え、
前記検索手段は、前記地図に関連して入力された情報をその属性で前記地図位置情報記憶手段から検索し、
前記表示手段は、該検索された前記地図に関連して入力された情報を表示する
ことを特徴とする地図・手書き情報活用システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の地図・手書き情報入力・活用システムにおいて、
前記手書き情報取得手段は、前記手書き情報を電子情報に変換するデジタルペンとデジタルペンペーパとのシステムを有する
ことを特徴とする地図・手書き情報入力・活用システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のうちの何れか一項に記載の地図・手書き情報入力・活用システムにおいて、
過去に前記手書き情報を書き込んだ前記地図の縮尺と、再印刷する地図の縮尺とを比較する比較手段と、
地図上の前記手書き情報を目視しやすいように、前記両地図の縮尺の違いに応じて前記手書き情報の表示位置、若しくは、表示サイズのうちの少なくとも一つを調節する調節手段を備える
ことを特徴とする地図・手書き情報入力・活用システム。
【請求項5】
請求項1から請求項4のうちの何れか一項に記載の地図・手書き情報入力・活用システムにおいて、
過去の複数の前記手書き情報を同一の地図に印字する際に、該地図上の手書き情報を目視しやすいように、当該手書き情報同士が重ならないように表示するように制御する第1調整表示手段を備える
ことを特徴とする地図・手書き情報入力・活用システム。
【請求項6】
請求項1から請求項5のうちの何れか一項に記載の地図・手書き情報入力・活用システムにおいて、
前記手書き情報を地図に印字する際に、該地図上の手書き情報を目視しやすいように、前記地図情報の上に前記手書き情報が重ならないように表示するように制御する第2調整表示手段を備える
ことを特徴とする地図・手書き情報入力・活用システム。
【請求項7】
請求項1から請求項6のうちの何れか一項に記載の地図・手書き情報入力・活用システムにおいて、
画面上で前記手書き情報を選択する選択手段と、
該選択された手書き情報を地図上に印刷装置で印刷する印刷手段とを
備えることを特徴とする地図・手書き情報入力・活用システム。
【請求項8】
請求項1から請求項7のうちの何れか一項に記載の地図・手書き情報入力・活用システムにおいて、
画面上で前記手書き情報に追記する追記手段と、
既存在の前記手書き情報に加えて、追記された手書き情報を地図に重畳して前記表示装置で表示または印刷装置で印刷する出力手段を備える
ことを特徴とする地図・手書き情報入力・活用システム。
【請求項9】
地図情報が記載された地図の紙面上に書き込まれた手書き情報を活用するための地図・手書き情報活用方法であって、
コンピュータが、
前記地図の紙面上に書き込まれた手書き情報を取得し、
前記取得された手書き情報と該手書き情報の前記紙面上での位置情報とを対応付けて前記地図と関連させて地図位置情報記憶手段に記憶し、
前記地図および前記手書き情報のうちの少なくとも何れかをその属性で前記地図位置情報記憶手段から検索し、
前記属性で検索された前記地図と前記手書き情報のうちの少なくとも何れかを表示するように制御する
ことを特徴とする地図・手書き情報活用方法。
【請求項10】
請求項9に記載の地図・手書き情報活用方法において、
コンピュータが、
前記地図に関連して入力された情報を前記地図位置情報記憶手段に記憶し、
前記地図に関連して入力された情報をその属性で前記地図位置情報記憶手段から検索し、
該検索された前記地図に関連して入力された情報を表示するように制御する
ことを特徴とする地図・手書き情報活用方法。
【請求項11】
請求項9または請求項10に記載の地図・手書き情報入力・活用方法において、
前記地図の紙面上に書き込まれた手書き情報を取得する際、該手書き情報を電子情報に変換するデジタルペンとデジタルペンペーパとのシステムを用いる
ことを特徴とする地図・手書き情報入力・活用方法。
【請求項12】
請求項9から請求項11のうちの何れか一項に記載の地図・手書き情報入力・活用方法において、
コンピュータが、
過去に前記手書き情報を書き込んだ前記地図の縮尺と、再印刷する地図の縮尺とを比較し、
地図上の前記手書き情報を目視しやすいように、前記両地図の縮尺の違いに応じて前記手書き情報の表示位置、若しくは、表示サイズのうちの少なくとも一つを調節する
ことを特徴とする地図・手書き情報入力・活用方法。
【請求項13】
請求項9から請求項12のうちの何れか一項に記載の地図・手書き情報入力・活用方法において、
コンピュータが、
過去の複数の前記手書き情報を同一の地図に印字する際に、該地図上の手書き情報を目視しやすいように、当該手書き情報同士が重ならないように表示する制御を行う
ことを特徴とする地図・手書き情報入力・活用方法。
【請求項14】
請求項9から請求項13のうちの何れか一項に記載の地図・手書き情報入力・活用方法において、
コンピュータが、
前記手書き情報を地図に印字する際に、該地図上の手書き情報を目視しやすいように、前記地図情報の上に前記手書き情報が重ならないように表示する制御を行う
ことを特徴とする地図・手書き情報入力・活用方法。
【請求項15】
請求項9から請求項14のうちの何れか一項に記載の地図・手書き情報入力・活用方法において、
コンピュータが、
画面上で選択された前記手書き情報を地図上に印刷する制御を行う
ことを特徴とする地図・手書き情報入力・活用方法。
【請求項16】
請求項9から請求項15のうちの何れか一項に記載の地図・手書き情報入力・活用方法において、
コンピュータが、
画面上で追記された手書き情報を、既存在の前記手書き情報に加えて、地図に重畳して表示または印刷する制御を行う
ことを特徴とする地図・手書き情報入力・活用方法。
【請求項17】
請求項9から請求項16のうちの何れか一項に記載の地図・手書き情報入力・活用方法を、コンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2010−134289(P2010−134289A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−311563(P2008−311563)
【出願日】平成20年12月5日(2008.12.5)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】