説明

地図情報処理システム、地図情報処理システムの制御方法、地図情報処理システムの制御プログラム、および地図情報処理システムの制御プログラムを記録した記録媒体

【課題】本願の課題の一例は、走行道路情報を最大限に活用することによって、現地調査を行なって新たな地図情報を作成するのではなく、ユーザからの走行情報を元に地図情報を更新し、地図情報のメンテナンス費用削減および更新地図データのユーザへの提供スピードを短縮することができる地図情報処理システム等を提供することことにある。
【解決手段】本実施形態に記載の地図情報処理システムは、ナビゲーション装置の記憶部に記憶されていない新たな道路を車両が走行している場合には、位置検出部において検出された生位置情報を表示部に表示するとともに記憶部に記憶し、車両がナビゲーション装置の記憶部に記憶されている道路へ到達した場合に、新たな道路を走行している間に検出された生位置情報等を、道路情報サーバ装置へ一度に送信し、道路情報サーバ装置は新しい道路に関する複数の生位置情報等をもとに新たな道路情報を作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ナビゲーション情報等の情報処理システムの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のカーナビゲーション装置としては、例えば、車両の走行に伴ってGPS等により現在位置を検出し、その現在位置をディスプレイ上に道路地図と共に表示することにより位置案内をし、現在地から目的地までの適切な目的地経路を設定し、その目的地経路に従って車両が走行できるように所定の経路案内を行う機能が知られている。
【0003】
そして、これらの案内機能は、HD(Hard Disc)およびDVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に記憶されている道路地図データが用いられて実現されている。
【0004】
しかし、道路は日々整備され、また新たな道路が設けられることもあり、HDおよびDVD等の記録媒体に記憶されている道路地図データは、それらの記録媒体をユーザが入手した時点から刻々と変化しているのが現状である。
【0005】
そこで、例えば携帯電話や自動車電話などの無線回線を介してインターネットなどの情報通信網と接続し、情報配信源に配信要求したデータをダウンロードできるようになっている通信型のカーナビゲーション装置がユーザに供給されつつある。この通信型のカーナビゲーション装置の場合には、道路地図データの配信サービスを行っている情報配信源から必要な道路地図データのみを配信してもらうことで、ユーザの手元にある装置において道路地図データを更新することができる構成となっている。(例えば、特許文献1および2に開示されている。)
【特許文献1】特開2005−62854号公報
【特許文献2】特開2005−283426号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来のナビゲーション装置では、道路地図データの供給元の調査・収集・データベース変換などの整備工程の煩雑さから、カーナビゲーション装置への配信までに相応の時間を要した。また、ナビゲーション機能を発揮しつつ、車両等の移動体からの走行道路情報を送信するために、移動体に搭載されたナビゲーション装置の処理負担が重くなるという課題があった。例えば、走行道路情報の送受信にエラーが発生して送受信時間がかかる場合、およびナビゲーション機能をリアルタイムに発揮することが困難になる場合(リアルタイム性を重視することで走行道路情報の送信を断念する場合)があった。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するものであり、走行道路情報を最大限に活用することによって、現地調査を行なって新たな地図情報を作成するのではなく、ユーザからの走行情報を元に地図情報を更新し、地図情報のメンテナンス費用削減および更新地図データのユーザへの提供スピードを短縮することができる地図情報処理システム、地図情報処理システムの制御方法、地図情報処理システムの制御プログラム、および地図情報処理システムの制御プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に記載の地図情報処理システムは、移動体に対する道路情報を案内するナビゲーション装置と、前記ナビゲーション装置との間で情報の送受信をする道路情報サーバ装置とを有する地図情報処理システムにおいて、前記ナビゲーション装置は、前記ナビゲーション装置を有する移動体の位置情報を検知する位置情報検知手段と、前記道路情報を記憶する道路情報記憶手段と、前記道路情報に関する情報を前記道路情報サーバ装置と送受信する送受信手段と、前記位置情報検知手段において検知された位置情報と、前記道路情報記憶手段に記憶された前記道路情報とに基づいて前記移動体の前記道路情報における対応関係情報を演算する演算手段とを備え、前記演算手段は、前記対応関係情報が予め定められた許容範囲を超えた場合には、前記ナビゲーション装置から前記道路情報サーバ装置に対して、前記検知された位置情報に対応する道路情報が、前記道路情報サーバ装置に記憶されているか否かを問い合わせる情報を前記送受信手段を介して、送信することを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項6に記載の地図情報処理システムの制御方法は、移動体に対する道路情報を案内するナビゲーション装置と、前記ナビゲーション装置との間で情報の送受信をする道路情報サーバ装置とを有する地図情報処理システムの制御方法において、前記ナビゲーション装置は、前記ナビゲーション装置を有する移動体の位置情報を検知する位置情報検知工程と、前記道路情報を記憶する道路情報記憶工程と、前記道路情報に関する情報を前記道路情報サーバ装置と送受信する送受信工程と、前記位置情報検知工程において検知された位置情報と、前記道路情報記憶工程において記憶された前記道路情報とに基づいて前記移動体の前記道路情報における対応関係情報を演算する演算工程とを備え、前記演算工程において、前記対応関係情報が予め定められた許容範囲を超えた場合には、前記ナビゲーション装置から前記道路情報サーバ装置に対して、前記検知された位置情報に対応する道路情報が、前記道路情報サーバ装置に記憶されているか否かを問い合わせる情報を前記送受信工程を介して、送信することを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項7に記載の地図情報処理システムのプログラムは、移動体に対する道路情報を案内するナビゲーション装置と、前記ナビゲーション装置との間で情報の送受信をする道路情報サーバ装置とを有する地図情報処理システムに含まれるコンピュータを、前記ナビゲーション装置を有する移動体の位置情報を検知する位置情報検知手段、前記道路情報を記憶する道路情報記憶手段、前記道路情報に関する情報を前記道路情報サーバ装置と送受信する送受信手段、前記位置情報検知手段において検知された位置情報と、前記道路情報記憶手段に記憶された前記道路情報とに基づいて前記移動体の前記道路情報における対応関係情報を演算する演算手段として機能させ、前記演算手段は、前記対応関係情報が予め定められた許容範囲を超えた場合には、前記ナビゲーション装置から前記道路情報サーバ装置に対して、前記検知された位置情報に対応する道路情報が、前記道路情報サーバ装置に記憶されているか否かを問い合わせる情報を前記送受信手段を介して送信する機能を有することを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項9に記載の移動体に対する道路情報を案内するナビゲーション装置は、前記ナビゲーション装置を有する前記移動体の位置情報を検知する位置情報検知手段と、前記道路情報を記憶する道路情報記憶手段と、前記道路情報に関する情報を外部情報記憶装置と送受信する送受信手段と、前記位置情報検知手段において検知された位置情報と、前記道路情報記憶手段に記憶された前記道路情報とに基づいて前記移動体の前記道路情報における対応関係情報を演算する演算手段とを備え、前記演算手段は、前記対応関係情報が予め定められた許容範囲を超えた場合には、前記ナビゲーション装置から前記外部情報記憶装置に対して、前記検知された位置情報に対応する道路情報が、前記外部情報記憶装置に記憶されているか否かを問い合わせる情報を前記送受信手段を介して、送信することを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本願に最適な実施の形態について、図1乃至図7に基づいて説明する。図1(a)は、本実施形態に係わるナビゲーション装置および道路情報サーバ装置を含む地図情報処理システムのシステム構成例である。図1(b)は、本実施形態に係わるナビゲーション装置の内部ブロック構成例である。図1(c)は、本実施形態に係わる道路情報サーバ装置の内部ブロック構成例である。図2(a)は、実施形態に係わる表示部に移動体の位置を示す加工前の位置データをプロットした例である。図2(b)は、実施形態に係わるマップマッチングの例である。図3は、実施形態に係わるマップマッチング後の軌跡データを表示部に表示した例である。図4は、実施形態に係わるGPSキャプチャーモードの様子を示した図である。
【0013】
図5は、道路情報サーバ装置において新期開通道路を演算する様子を示した図である。図6は、実施形態に係わる新設道路ネットワークが表示部に表示された様子である。図7は、実施形態に係わる移動体が新設道路ネットワークに移動体の位置をプロットする様子を示した図である。
【0014】
最初に、図1(a)に基づいて、本実施形態に係わるナビゲーション装置1および道路情報サーバ装置2を含む地図情報処理システムのシステム構成例を説明する。
【0015】
図1(a)に示すように、ナビゲーション装置1および道路情報サーバ装置2は通信回線網3を介して、相互に情報の送受信ができるように接続されている。ナビゲーション装置1は複数の移動体に搭載されており、随時、それらの移動体に搭載されたナビゲーション装置1と道路情報サーバ装置2との間で情報の送受信が行なわれている。ナビゲーション装置1内に記憶されていない道路情報がナビゲーション装置1において検出された場合には、あらかじめ定められたタイミングで検出された新しい道路情報が、通信回線網3を介してナビゲーション装置1から道路情報サーバ装置2に送信される。道路情報サーバ装置2は、受信された新しい道路情報に基づいて、新設道路ネットワークを作成する。
【0016】
また、道路情報サーバ装置2で作成された新設道路ネットワークは、新設道路ネットワークに対応する実際の道路を通行する移動体に搭載されたナビゲーション装置1からの要求に応じて、道路情報サーバ装置2からナビゲーション装置1に提供される。
【0017】
次に、図1(b)に基づいて、本実施形態に係わるナビゲーション装置1の内部ブロック構成例について説明する。
【0018】
本実施形態に係わるナビゲーション装置1は、記憶部4、表示部5、操作部6、位置検出部7、制御部8および送受信部9を備えている。
【0019】
記憶部4には、ナビゲーション機能を発揮するための道路情報等の情報が記憶されている。道路情報はCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)またはHD(Hard Disc)等の記憶媒体に記憶されてユーザに供給される場合があり、記憶部4はこれらの記憶媒体も含む記憶装置である。また、道路情報が、道路情報サーバ装置2から供給される場合には、通信回線網3、送受信部9を介して記憶部4に記憶される。また、記憶部4は、制御部8の制御機能における一時記憶装置としての機能も有している。
【0020】
位置検出部7は、移動体の位置が検出される部分である。例えば位置検出部7としては、GPS(Global Positioning System)装置、方位センサー、傾斜センサー、移動時間を計測するタイマー、移動体である車両のウィンカー、アクセル操作、ブレーキ操作などの各種情報取得装置が使用される。
【0021】
表示部5には、記憶部4に記憶された道路情報に基づいて道路等の情報が表示される。また、位置検出部7において検出された移動体位置情報に基づいて、現在位置が道路情報に重ねて表示部5に表示される。表示部5に表示される移動体の位置情報は、位置検出部7から検出された情報に対して制御部8においてあらかじめ定められた処理が行なわれた後の処理情報が表示部5に表示される。また、位置検出部7から検出された情報がそのまま使用され、表示部5に表示される場合もある。
【0022】
また、制御部8は、位置検出部7において検出された位置情報と、記憶部4に記憶された道路情報に基づき、道路情報に含まれる道路上に位置検出部7によって検出された移動体の位置を表示部5に表示するために、位置検出部7によって検出された位置情報を道路情報に含まれる近傍の道路に寄せる処理(マップマッチング処理)を行なう。
【0023】
さらに、制御部8は、記憶部4、表示部5、操作部6、位置検出部7、および送受信部9を統合的に制御する動作を行なう。
【0024】
送受信部9は、道路情報を道路情報サーバ装置2から受信する。また、移動体が記憶部4に記憶されていない道路を移動していると制御部5が判断した場合に、新たな地図情報を道路情報サーバ装置2に対して、送信要求する。さらに、道路情報サーバ装置2に記憶されていない道路を移動体が移動した後に、移動体が道路情報サーバ装置2に記憶されている道路に戻った場合には、道路情報サーバ装置2に記憶されていない道路を移動体が移動中に位置検出部7によって検出された生位置情報(加工されていない位置情報)を、道路情報サーバ装置2に送信する。
【0025】
操作部6には、ユーザがナビゲーション装置1の各種機能を発揮させるために操作するスイッチなどが設けられている。
【0026】
次に、図1(c)に基づいて、本実施形態に係わる道路情報サーバ装置2の内部ブロックについて説明する。
【0027】
道路情報サーバ装置2は、記憶部10、送受信部11、操作部12、および制御部13を備えている。
【0028】
記憶部10には、各種の道路情報が記憶されている。これらの道路情報は、移動体からの要求に応じて各種移動体に送信される。また、操作部12を介して、修正された道路情報および新たな道路情報が入力され、記憶部10に記憶される。
【0029】
送受信部11は、記憶部10に記憶された各種道路情報を移動体の要求に応じて送信する。また、記憶部10に記憶されていない道路情報について、移動体が位置検出部7において検出した生位置情報を受信する。
【0030】
操作部12には、ユーザが道路情報サーバ装置2の各種機能を発揮するために操作するスイッチなどが備えられている。また、道路情報サーバ装置2は操作部12を介して修正された道路情報および新たな道路情報が入力される。入力された道路情報は、記憶部10に記憶される。
【0031】
制御部13は、記憶部10、送受信部11、および操作部12を統合的に制御する。また、記憶部10に記憶されていない道路情報について、移動体から移動体の位置検出部7において検出された生位置情報を、送受信部11を介して受信した場合に、生位置情報に基づいて新たな道路情報を演算する機能を備えている。
【0032】
次に、図2(a)および(b)について説明する。
【0033】
図2(a)は、ナビゲーション装置1の表示部5に道路情報および位置検出部7としてのGPSから検出された位置情報を道路情報上にプロットした図である。
【0034】
図2(a)に表示されている線は道路を表示する。例えば線14、15および16は道路14、15および16を表示したものである。点17、18、19および20等の丸い枠により表示された点は移動体としての車両に搭載されたナビゲーション装置1の位置検出部7から検出された生位置情報をプロットしたものである。位置検出部7は図2(a)に表示された位置情報としての各点をあらかじめ定められた時間間隔で間欠的に検出している(例えば、3.5秒間隔である。)。
【0035】
点17、18、19および20等の丸い枠により表示された点は、位置検出部7から検出された生の位置情報(加工処理されていない)であるために、道路14、15および16上にプロットされていない。これは、例えばGPSの場合には、情報が送信される衛星からの情報がナビゲーション装置1の送受信部9に到着するまでに、大気状態等の原因のために時間がかかることなどが原因となり誤差が発生するからである。
【0036】
制御部8は、表示部5に表示される車両の位置情報を道路14、15および16上に位置するように前述したマップマッチングのための処理をする。
【0037】
マップマッチング処理の様子を図2(b)に示す。図2(b)において、位置検出部7から検出された生位置情報18および19が道路情報の一例としての地図に表示されている。生位置情報18および19は、道路15から少し離れた位置に表示されている。このように生位置情報18および19が道路15上に位置しないのは、位置検出部7において検出される生位置情報が誤差を含むためである。
【0038】
そのために、制御部8は、生位置情報18から最も近い道路15上の位置22に車両の位置をあらわす点を移動させて表示させるための処理(マップマッチング処理)を行なう。同様に、制御部8は、生位置情報19から最も近い道路15上の位置23に車両の位置をあらわす点を移動させて表示させる。このように図2(a)において表示されている生位置情報17、18、19、および20について、制御部8がマップマッチング処理を行なった結果を表示した図が図3である。点17はマップマッチング処理後の点21に対応し、点18はマップマッチング処理後の点22に対応し、点19はマップマッチング処理後の点23に対応し、点20はマップマッチング処理後の点24に対応する。マップマッチング処理後は、車両の位置が表示部5において図3のように道路上にプロットされる。通常のユーザは、マップマッチング処理後の表示部5の画像を確認しながら、ナビゲーション装置1を使用して車両を運転することになる。
【0039】
次に、移動体である車両が、記憶部4に記憶されていない道路上を走行している場合の表示部5に表示される車両の位置情報について図4を用いて説明する。
【0040】
図4において、車両が道路15上を位置25から位置26へ移動した様子が、マップマッチング処理された位置情報である位置25から26に至る点によって表示されている。車両は位置26において左折をして道路27の上を移動する。点27、28および29は、道路27に対してマップマッチング処理が行なわれた後の車両の位置を表示している。
【0041】
車両は、実際には、記憶部4に記憶されていない道路である図4に示された道路34上を移動している。道路34(図示せず。図6参照)は位置27と位置28の間で道路27から分岐している道路である。位置30は、位置検出部7において検出された生位置情報である。しかし、ナビゲーション装置1には、新しい道路である道路34の情報が記憶されていないので、制御部8は、生位置情報30において、道路27に対してマップマッチング処理を行い、マップマッチング処理後の位置として位置情報29(道路27上の位置情報)を表示部5に表示する。すなわち、車両が道路34に対応する生位置情報30に存在する場合には、制御部8は自動的にマップマッチング処理を行ない、車両の位置を道路27上の位置情報30として表示部5に表示する。
【0042】
マップマッチング処理の対象となる生位置情報は、道路からあらかじめ定められた範囲にある場合に制御部5によって行なわれる。例えば、図4における斜線で示した領域35に生位置情報がある場合には、生位置情報は道路15または27にマップマッチング処理される。
【0043】
生位置情報30は、このマップマッチング処理が行なわれる領域35の境界線上にあるので、制御部8は、半エラーであると判断して、マップマッチング処理を行ない、位置情報29とともに、生位置情報30を表示部5に表示する。そして、制御部8は、マップマッチング処理前の生位置情報30が半エラー状態であるとの付属情報を関連付けて、生位置情報30を記憶部4に記憶する。そして、次のあらかじめ定められたタイミングにおいて位置検出部7から検出された生位置情報が領域35の外側か内側かによってあらかじめ定められた処理をする。
【0044】
車両は道路34上を図4においてさらに下側に移動するので、生位置情報30の次に位置検出部7によって検出される生位置情報31は、図4において斜線で示されるマップマッチング処理可能な領域35の領域外となる。
【0045】
すると制御部8は、車両がマップマッチング処理を行える範囲外に存在すると判断してマップマッチング処理を中止する。
【0046】
そして、制御部8はマップマッチング処理を中止した後に、送受信部9、通信回線網3を介して、道路情報サーバ装置2に対して、新たな道路情報をナビゲーション装置1に送信するように指示する要求信号を送信する。
【0047】
この場合に、制御部8は生位置情報31とともに、道路情報サーバ装置2に対して、新たな道路34に対する道路情報だけをナビゲーション装置1に送信するように要求することができる。また、制御部8はマップマッチング処理を中止した後に、道路情報サーバ装置2に新たに記憶されている道路情報の全てを、道路情報をナビゲーション装置1に送信するように指示する要求信号を送信することもできる。
【0048】
制御部8が、道路情報サーバ装置2から新たな道路情報を送受信部9を介して受信しない場合(道路情報サーバ装置2に道路34に関する道路情報が記憶されていない場合)には、生位置情報31を表示部5に表示する。この場合には、ユーザはナビゲーション装置2の記憶部4に記憶されていない道路を車両が走行していることを、表示部5の領域35の外側に表示された生位置情報31を見ることにより確認することができる。
【0049】
制御部8は、生位置情報31が表示部5に表示された後も、位置検出部7から生位置情報が検出されるたびに、表示部5にマップマッチング処理を行なっていない生位置情報をプロットし続ける。図4において、道路34上を走行している車両は生位置情報31を表示部5に表示した後に、位置検出部7から検出された生位置情報をマップマッチング処理せずに、生位置情報32および生位置情報33としてプロットした状態をも示している。
【0050】
また、制御部8は、領域35の境界にある半エラー情報としての生位置情報30および領域35の境界の外側へ車両が移動した後に位置検出部7から検出された生位置情報(生位置情報31、32、33、、、)を加工せず(マップマッチング処理等の処理を行なわず)に、記憶部4に記憶する(GPSキャプチャモード)。
【0051】
道路34を走行している車両が、車両の記憶部4に記憶されている道路に戻った場合には、記憶部4に記憶されている半エラー情報としての生位置情報30および加工処理されていない生位置情報(生位置情報31、32、33、、、)を、一括して、送受信部9、通信回線網3を介して、道路情報サーバ装置2へ送信する。また、道路34を走行している車両は、記憶部4に記憶されている半エラー情報としての生位置情報30および加工処理されていない生位置情報(生位置情報31、32、33、、、)および各生位置情報を取得した時刻を記憶部4に生位置情報と共に記憶しておき、道路34を走行している車両が、車両の記憶部4に記憶されている道路に戻った場合には、生位置情報と生位置情報を取得した時刻を一括して、送受信部9、通信回線網3を介して、道路情報サーバ装置2へ送信する場合もある。
【0052】
このように、車両の記憶部4に記憶されていない道路を走行していると移動体である車両が判断した場合には、車両に搭載されているナビゲーション装置1は、道路情報サーバ装置2に対して、車両が走行している道路に関するあらたな道路情報を送信するように要求を一度行なう。しかし、道路情報サーバ装置2に車両が走行している道路に関するあらたな道路情報がない場合には、位置検出部7から検出される生位置情報を記憶部4に記憶するとともに、表示部5に生位置情報をプロットしていくのである。そして、車両が記憶部4に記憶されている道路に到達した場合に、記憶部4に記憶されている、道路情報サーバ装置2に記憶されていない生位置情報を、送受信部9、通信回線網3を介して道路情報サーバ装置2へ送信するのである。
【0053】
次に図5を用いて、道路情報サーバ装置2に送信された、生位置情報に基づいて、新たな道路情報を作成する手順について説明する。ここで説明する生位置情報は、位置検出部7が検出した加工されていないGPS情報である場合、およびGPS情報とGPS情報を取得した時刻情報の両方を含む場合とがある。
【0054】
図5は、2台の移動体である車両から道路情報サーバ装置2に送信された生位置情報に基づいてあらたな道路情報を作成する手順を示す。
【0055】
図5(a)におけるサンプル1は、ある一台の移動体である車両から送信された生位置情報をプロットした点を線で結んでいる。図5(a)におけるサンプル2は他の一台の移動体である車両から送信された生位置情報をプロットした点を線で結んでいる。
【0056】
図5(a)における実線であらわした新規開通道路34は、図4における道路34に対応する。サンプル1およびサンプル2は、新規開通道路34の上をプロットしていないが、これは位置検出部7から出力される生位置情報に誤差が含まれる為に、道路34の上に位置しないのである。
【0057】
したがって、道路情報サーバ装置2は、新規な道路情報を作成する場合には、複数の移動体である車両が新規な道路を走行した場合に送信する生位置情報から、それらの生位置情報を加工して新規な道路情報を作成する。
【0058】
図5(b)は、図5(a)における新規開通道路34を削除して、生位置情報であるサンプル1とサンプル2のみをプロットした図である。道路情報サーバ装置2の制御部13は、サンプル1とサンプル2とのプロットされた生位置情報を基に、2値近似曲線を演算する。2値近似曲線として作成された近似道路35を図5(c)に示す。
【0059】
このように、道路情報サーバ装置2は、道路情報サーバ装置2の記憶部10に記憶されていない道路情報について、記憶部10に記憶されていない道路情報に係わる道路を走行した複数の移動体から受信した生位置情報に基づいて、あらたな道路情報(近時道路35)を作成する。
【0060】
ここでは、近似道路35を求める方法として、2値近似曲線を使用して道路情報サーバ装置の制御部13は演算を実行したが、演算方法は2値近似曲線を求める方法に限定されるわけではない。例えば、複数の移動体からの生位置データに重みづけをして演算する方法、また最小二乗法等の様々な演算方法を用いて近似道路35を求めることが可能である。
【0061】
また、線形だけでなく、移動時間をプロットした時刻かを算出し、経路探索で使用する移動コストを求めることも可能である。
【0062】
このように、新たな道路情報が道路情報サーバ装置2において作成され、道路情報サーバ装置2の記憶部10に新たな道路情報が記憶される。すると、次に、新たな道路情報に係わる道路を走行した移動体である車両が、その新たな道路情報を道路情報サーバ装置2に送信を要求してきた場合には、その車両が走行する道路に係わる新たな道路情報が、通信回線網3を介して、車両のナビゲーション装置1に送信される。
【0063】
図6は、既存の道路ネットワーク(道路14、道路15および道路16等の実線で表された道路)に図5において作成された新規開通道路34(破線)を地図情報の一部としてのネットワークで表示した一例を示す。道路情報サーバ装置2の記憶部10には図6で示したネットワークの形となった道路情報が記憶されている。
【0064】
図7において、移動体である車両に搭載されたナビゲーション装置1の記憶部4に記憶されていない新たな道路を車両が走行する場合に、新たな道路情報が道路情報サーバ装置2から、ナビゲーション装置1に送信される場合について説明する。
【0065】
図7において、車両が道路15上を位置36から位置37へ移動した様子が、マップマッチング処理された位置情報である位置36から37に至る点によって表示されている。車両は位置37において左折をして道路27の上を移動する。点38、39および40は、道路27に対してマップマッチング処理が行なわれた後の車両の位置を表示している。
【0066】
車両は、実際には、記憶部4に記憶されていない道路である図7に示された道路34上を移動している。道路34は位置28と位置39の間で道路27から分岐している道路である。位置41は、位置検出部7において検出された生位置情報である。しかし、ナビゲーション装置1の記憶部4には、新しい道路である道路34の情報が記憶されていないので、制御部8は、生位置情報41において、道路27に対してマップマッチング処理を行い、マップマッチング処理後の位置として位置情報40(道路27上の位置情報)を表示部5に表示する。すなわち、車両が道路34に対応する生位置情報30に存在する場合には、制御部8は自動的にマップマッチング処理を行ない、車両の位置を道路27上の位置情報40として表示部5に表示する。
【0067】
マップマッチング処理の対象となる生位置情報は、道路からあらかじめ定められた範囲にある場合に制御部5によって行なわれる。例えば、図4における斜線で示した領域35に生位置情報がある場合には、生位置情報は道路15または27にマップマッチング処理される。
【0068】
生位置情報41は、このマップマッチング処理が行なわれる領域35の境界線上にあるので、制御部8は、半エラーであると判断して、マップマッチング処理を行ない、位置情報40を表示する。すなわち、制御部8は、位置情報40を表示するとともに、マップマッチング処理前の生位置情報41が半エラー状態であるとの付属情報を関連付けて、生位置情報41を記憶部4に記憶する。そして、次のあらかじめ定められたタイミングにおいて位置検出部7から検出された生位置情報が領域35の外側か内側かによってあらかじめ定められた処理をする。
【0069】
半エラー状態が発生した後に、車両が生位置情報42において、マップマッチング処理を行なおうとすると、領域35と道路27との間の反対側(領域35の外側)に車両が存在するので、ナビゲーション装置1は、送受信部9、通信回線網3を介して、道路情報サーバ装置2に新たな道路である道路34に関する道路情報をナビゲーション装置1へ送信するように要求する。
【0070】
また、半エラー状態とは、領域35の境界線上に車両が来た場合だけではなく、境界線近辺のあらかじめ定められた領域において、位置検出部7から生位置情報が検出された場合に、半エラー状態とすることも意味する。
【0071】
道路情報サーバ装置2においては、図5で説明したように、道路34を走行した車両から送信された道路34に関する生位置情報から近似道路35に関する情報を、道路情報サーバ装置2の制御部13において演算して、記憶部10に記憶している。従って、道路情報サーバ装置2はナビゲーション装置1の送信要求に対して、道路34に関する近似道路35に関する情報を、ナビゲーション装置1に、通信回線網3、送受信部9を介して送信する。
【0072】
近似道路35に関する情報を、受信したナビゲーション装置1は、近似道路35の情報に基づいて、表示部5に道路34を表示する。表示された道路34をユーザが視認することにより車両が走行している道路を確認することができる。
【0073】
新たに位置検出部7により検出された生位置情報はマップマッチング処理が行われて、位置情報43および44として道路34の上にプロットされる。
【0074】
また、あらたな道路34に関する情報がナビゲーション装置1の記憶部4に記憶された後に、ユーザがナビゲーション装置1に対して経路探索を行なった場合には、道路34は図6に示された道路ネットワークに組み込まれているので、道路34もナビゲーション装置1による探索対象の道路となる。
【0075】
なお、図4、5および7における動作手順を、フレキシブルディスク等の記録媒体に予め記録しておき、或いはインターネット等のネットワークを介して予め記録しておき、これを汎用のマイクロコンピュータ等により読み出して実行することにより、当該汎用のマイクロコンピュータ等を実施形態に係わるCPUとして機能させることも可能である。あるいは、複数の道路情報を取りためて、後に一括して処理することも可能である。
【0076】
以上述べてきたように本実施形態によれば、新たな道路が設けられた場合においても、道路情報を供給するベンダーが現地調査を行う必要がなくなり、道路情報サーバ装置において自動的に作成された新たな道路情報をユーザが容易に利用することができるようになる。品質確保のため、品質基準上現地調査が必要だとしても、未更新の場所を特定する上で有意義である。また、本実施形態による方法によれば、新たな道路を車両等に移動体が走行しながら新たな道路情報を道路情報サーバ装置に送信することにより、新たな道路情報を受信した道路情報サーバ装置が自動的に道路情報を作成するので、道路調査から道路情報サーバ装置にデータを入力するまでに多くの時間を必要としなくなった。そのために、ユーザにとっては、新規な道路に関する道路情報を利用するまでに時間がかからなくなり、不便な状態が長く続くという不具合も解消された。また、道路情報を提供する者にとっても、現地調査費用、新たな道路情報を作成費用、道路情報サーバ装置に新たな道路情報を入力する費用がかからなくなり、コストの削減が図ることができるようになった。
【0077】
また、新たな道路に係わる情報は、車両等の移動体が、マップマッチング処理ができなくなった後に、移動する車両が車両に搭載されたナビゲーション装置に記憶された道路とマップマッチング処理を開始する場合に、一度にマップマッチング処理ができなくなった生位置情報または生位置情報および生位置情報を取得した時刻を道路情報サーバ装置に送信するので、必要な情報が一度に道路情報サーバ装置に集まり、データ処理も効率的に行なうことができる。また、ユーザのナビゲーション操作により、新たな道路情報を送信するわけでなく、CPU使用率の低い時に送ればよいので、通信エラーが起きにくく、ナビゲーション装置および道路情報サーバ装置の制御部の負荷が軽くなる。従って、走行道路情報の送受信にエラーが発生して送受信時間がかかることがなくなり、ナビゲーション機能をリアルタイムに発揮することも可能になる。
【0078】
また、ナビゲーション装置から、道路情報サーバ装置に送信されるデータは、ナビゲーション装置の位置検出部(GPS等)によって得られた生情報なので、道路情報サーバ装置では、複数の車両等の移動体ユーザから生情報を利用して総合的、統計的判断、および整備を行なうことが可能となる。ここで、総合的、統計的判断、および整備とは、収集された複数ユーザの生情報からどのような道路があるのかを判断し、道路データを作成することを意味する。
【0079】
また、道路情報サーバ装置が新たな道路に関する道路情報を作成する場合には、ユーザからの情報だけではなく、DGPS(Differential GPS)で得られる環境的な外乱要因、天候などのスリップ要因を更に追加して、新たな道路に関する道路情報を作成することで、より正確な道路情報を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】(a)は、本実施形態に係わるナビゲーション装置および道路情報サーバ装置を含む地図情報処理システムのシステム構成例である。(b)は、本実施形態に係わるナビゲーション装置の内部ブロック構成例である。(c)は、本実施形態に係わる道路情報サーバ装置の内部ブロック構成例である。
【図2】(a)は、実施形態に係わる表示部に移動体の位置を示す加工前の位置データをプロットした例である。(b)は、実施形態に係わるマップマッチング処理の例である。
【図3】実施形態に係わるマップマッチング後の軌跡データを表示部に表示した例である。
【図4】実施形態に係わるGPSキャプチャーモードの様子を示した図である。
【図5】道路情報サーバ装置において新期開通道路を演算する様子を示した図である。
【図6】実施形態に係わる新設道路ネットワークが表示部に表示された様子である。
【図7】実施形態に係わる移動体が新設道路ネットワークに移動体の位置をプロットする様子を示した図である。
【符号の説明】
【0081】
1…ナビゲーション装置
2…道路情報サーバ装置
3…通信回線網
4、10…記憶部、記憶部
5…表示部
6、12…操作部
7…位置検出部
8、13…制御部
9、11…送受信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に対する道路情報を案内するナビゲーション装置と、前記ナビゲーション装置との間で情報の送受信をする道路情報サーバ装置とを有する地図情報処理システムにおいて、
前記ナビゲーション装置は、
前記ナビゲーション装置を有する前記移動体の位置情報を検知する位置情報検知手段と、
前記道路情報を記憶する道路情報記憶手段と、
前記道路情報に関する情報を前記道路情報サーバ装置と送受信する送受信手段と、
前記位置情報検知手段において検知された位置情報と、前記道路情報記憶手段に記憶された前記道路情報とに基づいて前記移動体の前記道路情報における対応関係情報を演算する演算手段とを備え、
前記演算手段は、前記対応関係情報が予め定められた許容範囲を超えた場合には、前記ナビゲーション装置から前記道路情報サーバ装置に対して、前記検知された位置情報に対応する道路情報が、前記道路情報サーバ装置に記憶されているか否かを問い合わせる情報を前記送受信手段を介して、送信することを特徴とする地図情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の地図情報処理システムにおいて、
前記ナビゲーション装置は、前記演算手段によって演算された前記対応関係情報が予め定められた前記許容範囲を超えた場合において、前記道路情報サーバ装置に前記許容範囲を超えた場合に対応する位置情報に基づく道路情報がない場合には、前記道路情報記憶手段に当該位置情報を記憶し、その後再び、前記対応関係情報が予め定められた許容範囲内になった場合には、前記対応関係情報が予め定められた許容範囲を超えた後に、再び前記対応関係情報が予め定められた許容範囲内に戻るまでに前記道路情報記憶手段に記憶された前記位置情報を、前記送受信手段を介して、前記道路情報サーバ装置へ送信することを特徴とする地図情報処理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の地図情報処理システムにおいて、
前記送受信手段を介して送信される情報は、前記対応関係情報が予め定められた許容範囲を超えた後に、再び前記対応関係情報が予め定められた許容範囲内に戻るまでに前記道路情報記憶手段に記憶された前記位置情報と当該位置情報が取得された時刻であることを特徴とする地図情報処理システム。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか一項に記載の地図情報処理システムにおいて、
前記ナビゲーション装置は、
前記道路情報サーバ装置に当該位置情報に対応する道路情報がない場合に、前記位置情報検知手段によって検知された前記位置情報を表示する表示手段を備え、
前記表示手段に表示される前記位置情報は、前記位置情報検知手段によって検知された前記位置情報に対応する道路情報がある場合とは異なった表示態様で表示されることを特徴とする地図情報処理システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の地図情報処理システムにおいて、
前記道路情報サーバ装置は、
前記ナビゲーション装置から送信される情報を受信し、前記ナビゲーション装置へ送信する情報を送信するサーバ送受信手段と、
少なくとも二つ以上の前記ナビゲーション装置から送信されてくる前記位置情報に基づいて、前記道路情報サーバ装置に記憶されていない道路情報を新たに作成する道路情報作成手段と、
前記ナビゲーション装置から、前記新たに作成された道路情報に対応する位置情報が受信された場合に、前記新たに作成された道路情報を前記ナビゲーション装置へ、前記サーバ送受信手段を介して送信することを特徴とする地図情報処理システム。
【請求項6】
移動体に対する道路情報を案内するナビゲーション装置と、前記ナビゲーション装置との間で情報の送受信をする道路情報サーバ装置とを有する地図情報処理システムの制御方法において、
前記ナビゲーション装置は、
前記ナビゲーション装置を有する移動体の位置情報を検知する位置情報検知工程と、
前記道路情報を記憶する道路情報記憶工程と、
前記道路情報に関する情報を前記道路情報サーバ装置と送受信する送受信工程と、
前記位置情報検知工程において検知された位置情報と、前記道路情報記憶工程において記憶された前記道路情報とに基づいて前記移動体の前記道路情報における対応関係情報を演算する演算工程とを備え、
前記演算工程において、前記対応関係情報が予め定められた許容範囲を超えた場合には、前記ナビゲーション装置から前記道路情報サーバ装置に対して、前記検知された位置情報に対応する道路情報が、前記道路情報サーバ装置に記憶されているか否かを問い合わせる情報を前記送受信工程を介して、送信することを特徴とする地図情報処理システムの制御方法。
【請求項7】
移動体に対する道路情報を案内するナビゲーション装置と、前記ナビゲーション装置との間で情報の送受信をする道路情報サーバ装置とを有する地図情報処理システムに含まれるコンピュータを、
前記ナビゲーション装置を有する移動体の位置情報を検知する位置情報検知手段、
前記道路情報を記憶する道路情報記憶手段、
前記道路情報に関する情報を前記道路情報サーバ装置と送受信する送受信手段、
前記位置情報検知手段において検知された位置情報と、前記道路情報記憶手段に記憶された前記道路情報とに基づいて前記移動体の前記道路情報における対応関係情報を演算する演算手段として機能させ、
前記演算手段は、前記対応関係情報が予め定められた許容範囲を超えた場合には、前記ナビゲーション装置から前記道路情報サーバ装置に対して、前記検知された位置情報に対応する道路情報が、前記道路情報サーバ装置に記憶されているか否かを問い合わせる情報を前記送受信手段を介して送信する機能を有することを特徴とする地図情報処理システムの制御プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の地図情報処理システムの制御プログラムがコンピュータに読み取り可能に記録されていることを特徴とする記録媒体。
【請求項9】
移動体に対する道路情報を案内するナビゲーション装置において、
前記ナビゲーション装置を有する前記移動体の位置情報を検知する位置情報検知手段と、
前記道路情報を記憶する道路情報記憶手段と、
前記道路情報に関する情報を外部情報記憶装置と送受信する送受信手段と、
前記位置情報検知手段において検知された位置情報と、前記道路情報記憶手段に記憶された前記道路情報とに基づいて前記移動体の前記道路情報における対応関係情報を演算する演算手段とを備え、
前記演算手段は、前記対応関係情報が予め定められた許容範囲を超えた場合には、前記ナビゲーション装置から前記外部情報記憶装置に対して、前記検知された位置情報に対応する道路情報が、前記外部情報記憶装置に記憶されているか否かを問い合わせる情報を前記送受信手段を介して、送信することを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2008−14681(P2008−14681A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−183921(P2006−183921)
【出願日】平成18年7月3日(2006.7.3)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(595105515)インクリメント・ピー株式会社 (197)
【Fターム(参考)】