説明

地図情報提供システム、端末装置、地図情報提供サーバ、地図情報表示装置、地図情報変換方法、および、プログラム

【課題】視覚的にわかりやすい3次元表示を行うために、曲線的な座標変換を行い、丸みを表現した奥行きのある地図情報を提供することができ、また、地図情報の段階変形をスムーズに行うことができる地図情報提供システム、端末装置、地図情報提供サーバ、地図情報表示装置、地図情報変換方法、および、プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、地図情報を取得し、取得した地図情報の変換前のx座標およびy座標について、x座標が同一の点を結んだ直線が、表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、中央線から表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、x座標については、表示領域の下の座標ほど中央線から離れるように変換し、座標変換した変換後のx座標およびy座標に基づいて、取得した地図情報を変換した変換地図情報を生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図情報提供システム、端末装置、地図情報提供サーバ、地図情報表示装置、地図情報変換方法、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、地図を変形して遠近図表示する技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の道路地図表示装置においては、変形の段階ごとに予め決められた係数を用いて台形変形の計算を行い、2次元座標の道路地図を台形変形したものを表示することにより、奥行きのある遠近図表示を実現する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3367523号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の道路地図表示装置においては、台形変形は、直線的な変形であるため、地球の形状とは異なることとなり、不自然さが生じるという問題点を有していた。例えば、直線的な変形であるため、地図の拡縮率を引いて(例えば、日本列島が全てみえるくらいまで)引いた時などに、地球の丸さに反する不自然さが生じてしまうことがあるという問題点を有していた。また、直線的な変形であるために、地図の描画範囲が狭い場合に、変形が視覚的に分かりにくいことがあるという問題点を有していた。
【0006】
また、特許文献1に記載の道路地図表示装置においては、変形の段階ごとに係数を予め定義して計算を行うため、スムーズな段階変形を行うことが困難であるという問題点を有していた。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、視覚的にわかりやすい3次元表示を行うために、曲線的な座標変換を行い、丸みを表現した奥行きのある地図情報を提供することができ、また、地図情報の段階変形をスムーズに行うことができる地図情報提供システム、端末装置、地図情報提供サーバ、地図情報表示装置、地図情報変換方法、および、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的を達成するため、本発明の地図情報提供システムは、制御部と記憶部とを少なくとも備えた地図情報提供サーバ、および、制御部を少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続した地図情報提供システムであって、上記地図情報提供サーバの上記記憶部は、2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段、を備え、上記地図情報提供サーバの上記制御部は、上記地図情報記憶手段に記憶された上記地図情報から、上記端末装置により要求された当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を上記端末装置へ送信する地図情報送信手段、を備え、上記端末装置の上記制御部は、上記地図情報提供サーバから上記地図情報送信手段により送信される上記地図情報を受信する地図情報取得手段と、上記地図情報取得手段により受信された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換手段と、上記座標変換手段により座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得手段により取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の地図情報提供システムは、上記記載の地図情報提供システムにおいて、上記座標変換手段は、y座標用の補正値を算出する補正値算出手段と、上記補正値算出手段により算出された上記y座標用の補正値を少なくとも用いてy座標を変換するy座標変換手段と、x座標を変換するx座標変換手段と、を更に備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の地図情報提供システムは、上記記載の地図情報提供システムにおいて、上記補正値算出手段は、以下の数式1を用いて、上記表示領域の中心となる中心y座標(cy)を変換することにより、変換後の中心y座標(cy’)を算出し、
cy’=cy*(cy+1)/2/h ・・・(数式1)
(ここで、「cy’」は、上記変換後の中心y座標であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「h」は、上記表示領域の高さである。)
以下の数式2を用いて、上記中心y座標(cy)および上記変換後の中心y座標(cy’)に対し、真上から見た地図が徐々に斜めから見た状態になるように変換するための係数であるスカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を算出し、
CY=(cy*(100−R))+(cy’*R) ・・・(数式2)
(ここで、「CY」は、上記スカイビュー率反映後の中心y座標であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「cy’」は、上記変換後の中心y座標である。)
以下の数式3を用いて、上記中心y座標(cy)から上記スカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を差し引くことにより、上記y座標用の補正値(K)を算出することを特徴とする。
K=cy−CY ・・・(数式3)
(ここで、「K」は、上記y座標用の補正値であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「CY」は、上記スカイビュー率反映後の中心y座標である。)
【0011】
また、本発明の地図情報提供システムは、上記記載の地図情報提供システムにおいて、上記y座標変換手段は、以下の数式4を用いて、上記変換前のy座標(y)を変換することにより、仮変換後のy座標(y’)を算出し、
y’=y*(y+1)/2/h ・・・(数式4)
(ここで、「y’」は、上記仮変換後のy座標であり、「y」は、上記変換前のy座標であり、「h」は、上記表示領域の高さである。)
以下の数式5を用いて、上記変換前のy座標(y)および上記仮変換後のy座標(y’)に対し、上記スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のy座標(Y)を算出し、
Y=(y*(100−R))+(y’*R) ・・・(数式5)
(ここで、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「y」は、上記変換前のy座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「y’」は、上記仮変換後のy座標である。)
以下の数式6を用いて、上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)に上記補正値算出手段により算出された上記y座標用の補正値(K)を足すことにより、上記変換後のy座標(Ay)に変換することを特徴とする。
Ay=Y+K ・・・(数式6)
(ここで、「Ay」は、上記変換後のy座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「K」は、上記y座標用の補正値である。)
【0012】
また、本発明の地図情報提供システムは、上記記載の地図情報提供システムにおいて、上記x座標変換手段は、以下の数式7を用いて、上記変換前のx座標(x)から上記表示領域の中心となる中心x座標(cx)を差し引くことにより、中心座標調整後のx座標(xx)を算出し、
xx=x−cx ・・・(数式7)
(ここで、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標である。)
以下の数式8を用いて、上記中心座標調整後のx座標(xx)を変換することにより、仮変換後のx座標(x’)を算出し、
x’=xx*(xx+1)/2/cx ・・・(数式8)
(ここで、「x’」は、上記仮変換後のx座標であり、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標である。)
以下の数式9を用いて、上記中心座標調整後のx座標(xx)および上記仮変換後のx座標(x’)に対し、上記スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のx座標(X)を算出し、
X=(xx*(100−R))+(x’*R) ・・・(数式9)
(ここで、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標であり、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「x’」は、上記仮変換後のx座標である。)
上記変換前のx座標(x)が上記中心x座標(cx)よりも大きい場合、以下の数式10を用いて、上記中心x座標(cx)に上記スカイビュー率反映後のx座標(X)を足すことにより、中心座標調整前のx座標(X’)を算出し、または、
上記変換前のx座標(x)が上記中心x座標(cx)よりも小さい場合、以下の数式11を用いて、上記中心x座標(cx)から上記スカイビュー率反映後のx座標(X)を差し引くことにより、上記中心座標調整前のx座標(X’)を算出し、
x>cxの場合: X’=cx+X ・・・(数式10)
(ここで、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標であり、上記「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「X」は上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
x<cxの場合: X’=cx−X ・・・(数式11)
(ここで、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標であり、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「X」は上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
上記中心座標調整前のx座標(X’)が0でない場合、以下の数式12を用いて、上記y座標変換手段により算出された対応する上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)、上記スカイビュー率反映後のx座標(X)、および、上記中心座標調整前のx座標(X’)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出し、または、
上記中心座標調整前のx座標(X’)が0である場合、以下の数式13を用いて、上記y座標変換手段により算出された対応する上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)、および、上記スカイビュー率反映後のx座標(X)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出し、
X’≠0の場合: XX=Y*X/X’ ・・・(数式12)
(ここで、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
X’=0の場合: XX=Y*X/1 ・・・(数式13)
(ここで、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
以下の数式14を用いて、上記変化幅調整後のx座標(XX)に上記変換前のx座標(x)を足すことにより、上記変換後のx座標(Ax)に変換することを特徴とする。
Ax=XX+x ・・・(数式14)
(ここで、「Ax」は、上記変換後のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「x」は、上記変換前のx座標である。)
【0013】
また、本発明の地図情報提供システムは、上記記載の地図情報提供システムにおいて、上記端末装置は、表示部を更に備え、上記端末装置の上記制御部は、上記変換地図情報生成手段により生成された上記変換地図情報を、上記表示部を介して表示する地図表示手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の地図情報提供システムは、上記記載の地図情報提供システムにおいて、上記地図表示手段は、上記スカイビュー率を連続的に変更した上記変換地図情報を、上記表示部を介して表示することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の地図情報提供システムは、上記記載の地図情報提供システムにおいて、上記端末装置は、外部機器に通信可能に接続され、上記端末装置の上記制御部は、上記変換地図情報生成手段により生成された上記変換地図情報を上記外部機器へ送信することにより、上記外部機器に上記変換地図情報を提供する通信手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の端末装置は、地図情報提供サーバに通信可能に接続された、表示部と制御部とを少なくとも備えた端末装置であって、上記制御部は、上記地図情報提供サーバから送信される2次元の地図情報のうち当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を受信する地図情報取得手段と、上記地図情報取得手段により受信された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記表示領域の上記中央線から外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換手段と、上記座標変換手段により座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得手段により取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成手段と、上記変換地図情報生成手段により生成された上記変換地図情報を、上記表示部を介して表示する地図表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の地図情報提供サーバは、表示部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えた地図情報提供サーバであって、上記記憶部は、2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段、を備え、上記制御部は、上記地図情報記憶手段に記憶された上記地図情報から当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を取得する地図情報取得手段と、上記地図情報取得手段により取得された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換手段と、上記座標変換手段により座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得手段により取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成手段と、上記変換地図情報生成手段により生成された上記変換地図情報を上記端末装置へ送信することにより、上記端末装置の上記表示部を介して表示させる地図表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の地図情報提供サーバは、上記記載の地図情報提供サーバにおいて、上記座標変換手段は、y座標用の補正値を算出する補正値算出手段と、上記補正値算出手段により算出された上記y座標用の補正値を少なくとも用いてy座標を変換するy座標変換手段と、x座標を変換するx座標変換手段と、を更に備えたことを特徴とする。
【0019】
また、本発明の地図情報提供サーバは、上記記載の地図情報提供サーバにおいて、上記補正値算出手段は、以下の数式1を用いて、上記表示領域の中心となる中心y座標(cy)を変換することにより、変換後の中心y座標(cy’)を算出し、
cy’=cy*(cy+1)/2/h ・・・(数式1)
(ここで、「cy’」は、上記変換後の中心y座標であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「h」は、上記表示領域の高さである。)
以下の数式2を用いて、上記中心y座標(cy)および上記変換後の中心y座標(cy’)に対し、真上から見た地図が徐々に斜めから見た状態になるように変換するための係数であるスカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を算出し、
CY=(cy*(100−R))+(cy’*R) ・・・(数式2)
(ここで、「CY」は、上記スカイビュー率反映後の中心y座標であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「cy’」は、上記変換後の中心y座標である。)
以下の数式3を用いて、上記中心y座標(cy)から上記スカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を差し引くことにより、上記y座標用の補正値(K)を算出することを特徴とする。
K=cy−CY ・・・(数式3)
(ここで、「K」は、上記y座標用の補正値であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「CY」は、上記スカイビュー率反映後の中心y座標である。)
【0020】
また、本発明の地図情報提供サーバは、上記記載の地図情報提供サーバにおいて、上記y座標変換手段は、以下の数式4を用いて、上記変換前のy座標(y)を変換することにより、仮変換後のy座標(y’)を算出し、
y’=y*(y+1)/2/h ・・・(数式4)
(ここで、「y’」は、上記仮変換後のy座標であり、「y」は、上記変換前のy座標であり、「h」は、上記表示領域の高さである。)
以下の数式5を用いて、上記変換前のy座標(y)および上記仮変換後のy座標(y’)に対し、上記スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のy座標(Y)を算出し、
Y=(y*(100−R))+(y’*R) ・・・(数式5)
(ここで、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「y」は、上記変換前のy座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「y’」は、上記仮変換後のy座標である。)
以下の数式6を用いて、上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)に上記補正値算出手段により算出された上記y座標用の補正値(K)を足すことにより、上記変換後のy座標(Ay)に変換することを特徴とする。
Ay=Y+K ・・・(数式6)
(ここで、「Ay」は、上記変換後のy座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「K」は、上記y座標用の補正値である。)
【0021】
また、本発明の地図情報提供サーバは、上記記載の地図情報提供サーバにおいて、上記x座標変換手段は、以下の数式7を用いて、上記変換前のx座標(x)から上記表示領域の中心となる中心x座標(cx)を差し引くことにより、中心座標調整後のx座標(xx)を算出し、
xx=x−cx ・・・(数式7)
(ここで、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標である。)
以下の数式8を用いて、上記中心座標調整後のx座標(xx)を変換することにより、仮変換後のx座標(x’)を算出し、
x’=xx*(xx+1)/2/cx ・・・(数式8)
(ここで、「x’」は、上記仮変換後のx座標であり、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標である。)
以下の数式9を用いて、上記中心座標調整後のx座標(xx)および上記仮変換後のx座標(x’)に対し、上記スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のx座標(X)を算出し、
X=(xx*(100−R))+(x’*R) ・・・(数式9)
(ここで、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標であり、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「x’」は、上記仮変換後のx座標である。)
上記変換前のx座標(x)が上記中心x座標(cx)よりも大きい場合、以下の数式10を用いて、上記中心x座標(cx)に上記スカイビュー率反映後のx座標(X)を足すことにより、中心座標調整前のx座標(X’)を算出し、または、
上記変換前のx座標(x)が上記中心x座標(cx)よりも小さい場合、以下の数式11を用いて、上記中心x座標(cx)から上記スカイビュー率反映後のx座標(X)を差し引くことにより、上記中心座標調整前のx座標(X’)を算出し、
x>cxの場合: X’=cx+X ・・・(数式10)
(ここで、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標であり、上記「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「X」は上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
x<cxの場合: X’=cx−X ・・・(数式11)
(ここで、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標であり、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「X」は上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
上記中心座標調整前のx座標(X’)が0でない場合、以下の数式12を用いて、上記y座標変換手段により算出された対応する上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)、上記スカイビュー率反映後のx座標(X)、および、上記中心座標調整前のx座標(X’)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出し、または、
上記中心座標調整前のx座標(X’)が0である場合、以下の数式13を用いて、上記y座標変換手段により算出された対応する上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)、および、上記スカイビュー率反映後のx座標(X)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出し、
X’≠0の場合: XX=Y*X/X’ ・・・(数式12)
(ここで、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
X’=0の場合: XX=Y*X/1 ・・・(数式13)
(ここで、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
以下の数式14を用いて、上記変化幅調整後のx座標(XX)に上記変換前のx座標(x)を足すことにより、上記変換後のx座標(Ax)に変換することを特徴とする。
Ax=XX+x ・・・(数式14)
(ここで、「Ax」は、上記変換後のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「x」は、上記変換前のx座標である。)
【0022】
また、本発明の地図情報表示装置は、表示部と制御部と記憶部とを少なくとも備えた地図情報表示装置であって、上記記憶部は、2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段、を備え、上記制御部は、上記地図情報記憶手段に記憶された上記地図情報から当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を取得する地図情報取得手段と、上記地図情報取得手段により取得された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換手段と、上記座標変換手段により座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得手段により取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成手段と、上記変換地図情報生成手段により生成された上記変換地図情報を、上記表示部を介して表示する地図表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0023】
また、本発明の地図情報表示装置は、上記記載の地図情報表示装置において、上記座標変換手段は、y座標用の補正値を算出する補正値算出手段と、上記補正値算出手段により算出された上記y座標用の補正値を少なくとも用いてy座標を変換するy座標変換手段と、x座標を変換するx座標変換手段と、を更に備えたことを特徴とする。
【0024】
また、本発明の地図情報表示装置は、上記記載の地図情報表示装置において、上記補正値算出手段は、以下の数式1を用いて、上記表示領域の中心となる中心y座標(cy)を変換することにより、変換後の中心y座標(cy’)を算出し、
cy’=cy*(cy+1)/2/h ・・・(数式1)
(ここで、「cy’」は、上記変換後の中心y座標であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「h」は、上記表示領域の高さである。)
以下の数式2を用いて、上記中心y座標(cy)および上記変換後の中心y座標(cy’)に対し、真上から見た地図が徐々に斜めから見た状態になるように変換するための係数であるスカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を算出し、
CY=(cy*(100−R))+(cy’*R) ・・・(数式2)
(ここで、「CY」は、上記スカイビュー率反映後の中心y座標であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「cy’」は、上記変換後の中心y座標である。)
以下の数式3を用いて、上記中心y座標(cy)から上記スカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を差し引くことにより、上記y座標用の補正値(K)を算出することを特徴とする。
K=cy−CY ・・・(数式3)
(ここで、「K」は、上記y座標用の補正値であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「CY」は、上記スカイビュー率反映後の中心y座標である。)
【0025】
また、本発明の地図情報表示装置は、上記記載の地図情報表示装置において、上記y座標変換手段は、以下の数式4を用いて、上記変換前のy座標(y)を変換することにより、仮変換後のy座標(y’)を算出し、
y’=y*(y+1)/2/h ・・・(数式4)
(ここで、「y’」は、上記仮変換後のy座標であり、「y」は、上記変換前のy座標であり、「h」は、上記表示領域の高さである。)
以下の数式5を用いて、上記変換前のy座標(y)および上記仮変換後のy座標(y’)に対し、上記スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のy座標(Y)を算出し、
Y=(y*(100−R))+(y’*R) ・・・(数式5)
(ここで、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「y」は、上記変換前のy座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「y’」は、上記仮変換後のy座標である。)
以下の数式6を用いて、上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)に上記補正値算出手段により算出された上記y座標用の補正値(K)を足すことにより、上記変換後のy座標(Ay)に変換することを特徴とする。
Ay=Y+K ・・・(数式6)
(ここで、「Ay」は、上記変換後のy座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「K」は、上記y座標用の補正値である。)
【0026】
また、本発明の地図情報表示装置は、上記記載の地図情報表示装置において、上記x座標変換手段は、以下の数式7を用いて、上記変換前のx座標(x)から上記表示領域の中心となる中心x座標(cx)を差し引くことにより、中心座標調整後のx座標(xx)を算出し、
xx=x−cx ・・・(数式7)
(ここで、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標である。)
以下の数式8を用いて、上記中心座標調整後のx座標(xx)を変換することにより、仮変換後のx座標(x’)を算出し、
x’=xx*(xx+1)/2/cx ・・・(数式8)
(ここで、「x’」は、上記仮変換後のx座標であり、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標である。)
以下の数式9を用いて、上記中心座標調整後のx座標(xx)および上記仮変換後のx座標(x’)に対し、上記スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のx座標(X)を算出し、
X=(xx*(100−R))+(x’*R) ・・・(数式9)
(ここで、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標であり、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「x’」は、上記仮変換後のx座標である。)
上記変換前のx座標(x)が上記中心x座標(cx)よりも大きい場合、以下の数式10を用いて、上記中心x座標(cx)に上記スカイビュー率反映後のx座標(X)を足すことにより、中心座標調整前のx座標(X’)を算出し、または、
上記変換前のx座標(x)が上記中心x座標(cx)よりも小さい場合、以下の数式11を用いて、上記中心x座標(cx)から上記スカイビュー率反映後のx座標(X)を差し引くことにより、上記中心座標調整前のx座標(X’)を算出し、
x>cxの場合: X’=cx+X ・・・(数式10)
(ここで、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標であり、上記「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「X」は上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
x<cxの場合: X’=cx−X ・・・(数式11)
(ここで、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標であり、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「X」は上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
上記中心座標調整前のx座標(X’)が0でない場合、以下の数式12を用いて、上記y座標変換手段により算出された対応する上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)、上記スカイビュー率反映後のx座標(X)、および、上記中心座標調整前のx座標(X’)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出し、または、
上記中心座標調整前のx座標(X’)が0である場合、以下の数式13を用いて、上記y座標変換手段により算出された対応する上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)、および、上記スカイビュー率反映後のx座標(X)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出し、
X’≠0の場合: XX=Y*X/X’ ・・・(数式12)
(ここで、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
X’=0の場合: XX=Y*X/1 ・・・(数式13)
(ここで、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
以下の数式14を用いて、上記変化幅調整後のx座標(XX)に上記変換前のx座標(x)を足すことにより、上記変換後のx座標(Ax)に変換することを特徴とする。
Ax=XX+x ・・・(数式14)
(ここで、「Ax」は、上記変換後のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「x」は、上記変換前のx座標である。)
【0027】
また、本発明の地図情報変換方法は、制御部と記憶部とを少なくとも備えた地図情報提供サーバ、および、制御部を少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続した地図情報提供システムにおいて実行される地図情報変換方法であって、上記地図情報提供サーバの上記記憶部は、2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段、を備え、上記地図情報提供サーバの上記制御部において実行される、上記地図情報記憶手段に記憶された上記地図情報から、上記端末装置により要求された当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を上記端末装置へ送信する地図情報送信ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記地図情報提供サーバから上記地図情報送信ステップにて送信される上記地図情報を受信する地図情報取得ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記地図情報取得ステップにて受信された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換ステップと、上記端末装置の上記制御部において実行される、上記座標変換ステップにて座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成ステップと、を含むことを特徴とする。
【0028】
また、本発明の地図情報変換方法は、地図情報提供サーバに通信可能に接続された、表示部と制御部とを少なくとも備えた端末装置において実行される地図情報変換方法であって、上記制御部において実行される、上記地図情報提供サーバから送信される2次元の地図情報のうち当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を受信する地図情報取得ステップと、上記地図情報取得ステップにて受信された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換ステップと、上記座標変換ステップにて座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成ステップと、上記変換地図情報生成ステップにて生成された上記変換地図情報を、上記表示部を介して表示する地図表示ステップと、を含むことを特徴とする。
【0029】
また、本発明の地図情報変換方法は、表示部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えた地図情報提供サーバにおいて実行される地図情報変換方法であって、上記記憶部は、2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段、を備え、上記制御部において実行される、上記地図情報記憶手段に記憶された上記地図情報から当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を取得する地図情報取得ステップと、上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換ステップと、上記座標変換ステップにて座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成ステップと、上記変換地図情報生成ステップにて生成された上記変換地図情報を上記端末装置へ送信することにより、上記端末装置の上記表示部を介して表示させる地図表示制御ステップと、を含むことを特徴とする。
【0030】
また、本発明の地図情報変換方法は、表示部と制御部と記憶部とを少なくとも備えた地図情報表示装置において実行される地図情報変換方法であって、上記記憶部は、2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段、を備え、上記制御部において実行される、上記地図情報記憶手段に記憶された上記地図情報から当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を取得する地図情報取得ステップと、上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換ステップと、上記座標変換ステップにて座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成ステップと、上記変換地図情報生成ステップにて生成された上記変換地図情報を、上記表示部を介して表示する地図表示ステップと、を含むことを特徴とする。
【0031】
また、本発明のプログラムは、表示部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えた地図情報提供サーバに実行させるためのプログラムであって、上記記憶部は、2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段、を備え、上記制御部において、上記地図情報記憶手段に記憶された上記地図情報から当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を取得する地図情報取得ステップと、上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換ステップと、上記座標変換ステップにて座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成ステップと、上記変換地図情報生成ステップにて生成された上記変換地図情報を上記端末装置へ送信することにより、上記端末装置の上記表示部を介して表示させる地図表示制御ステップと、を実行させることを特徴とする。
【0032】
また、本発明のプログラムは、表示部と制御部と記憶部とを少なくとも備えた地図情報表示装置に実行させるためのプログラムであって、上記記憶部は、2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段、を備え、上記制御部において、上記地図情報記憶手段に記憶された上記地図情報から当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を取得する地図情報取得ステップと、上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換ステップと、上記座標変換ステップにて座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成ステップと、上記変換地図情報生成ステップにて生成された上記変換地図情報を、上記表示部を介して表示する地図表示ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0033】
この発明によれば、地図情報提供サーバにおいて、2次元の地図情報を記憶部に記憶し、記憶部に記憶された地図情報から、端末装置により要求された当該地図情報が表示される所定の表示領域分の地図情報を端末装置へ送信し、端末装置において、地図情報提供サーバから送信される地図情報を受信し、受信された地図情報の変換前のx座標およびy座標について、x座標が同一の点を結んだ直線が、表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、中央線から表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、x座標については、表示領域の下の座標ほど中央線から離れるように変換し、座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、取得された地図情報を変換した変換地図情報を生成するので、曲線的な変形であるため、丸み(例えば、地球の丸みなど)を表現した変換地図情報を生成することできるという効果を奏する。また、本発明は、当該変換地図情報により、例えば柳状の曲線で表現することができるため、狭い表示領域(描画範囲)であっても利用者にとって分かりやすい地図を表現することできるという効果を奏する。
【0034】
また、この発明によれば、座標変換において、y座標用の補正値を算出し、算出されたy座標用の補正値を少なくとも用いてy座標を変換し、x座標を変換するので、より正確に座標変換することができるという効果を奏する。これにより、本発明は、x座標が同一の点を結んだ直線が、表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、中央線から表示領域の外側へ膨む曲線を描き、かつ、表示領域の下のx座標ほど中央線から離れる曲線となるように、より正確に座標変換することができるという効果を奏する。
【0035】
また、この発明によれば、補正値算出において、所定の数式を用いて、表示領域の中心となる中心y座標(cy)を変換することにより、変換後の中心y座標(cy’)を算出し、中心y座標(cy)および変換後の中心y座標(cy’)に対し、真上から見た地図が徐々に斜めから見た状態になるように変換するための係数であるスカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を算出し、中心y座標(cy)からスカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を差し引くことにより、y座標用の補正値(K)を算出するので、変換時に生じる表示領域の中心y座標のずれを補正するための補正値を得ることができるという効果を奏する。ここで、「スカイビュー率」とは、真上から見た地図が徐々に斜めに見る状態に変換するための率を意味し、例えば、スカイビュー率が0%の時には、真上から見た状態になり、スカイビュー率が100%の時は、ほぼ水平線上から見た状態となるものである。スカイビュー率は、従来技術における3次元座標変換等で用いる角度などのパラメータとは全く異なる概念であり、2次元座標を擬似的に3次元座標のように変換するための係数であるため、本発明は、例えば利用者が任意にスカイビュー率を0%から100%の値を指定することで、2次元座標から3次元座標への変換をスムーズ、かつ、利用者好みの変化量で表現することを、簡単に実現することができるという効果を奏する。
【0036】
また、この発明によれば、y座標変換において、所定の数式を用いて、変換前のy座標(y)を変換することにより、仮変換後のy座標(y’)を算出し、変換前のy座標(y)および仮変換後のy座標(y’)に対し、スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のy座標(Y)を算出し、スカイビュー率反映後のy座標(Y)に、算出されたy座標用の補正値(K)を足すことにより、変換後のy座標(Ay)に変換するので、y座標変換に用いる基本式として「a’=a*(a+1)/2」のような階差数列(二次関数)を採用することで、曲線的な変形を行うことができ、その結果、奥になればなるほど、地球が丸くなっている状態を表現しつつ地平線が見えるような表現となるよう、例えば柳状に少々大げさに変形することができるという効果を奏する。また、本発明は、変形の段階をスカイビュー率(0%〜100%(小数表現可))で段階変形を行うことができ、当該スカイビュー率を徐々に変化させることでスムーズなスカイビュー変換(例えば、0%の時に真上から見た状態となる)を行うことができるという効果を奏する。また、本発明は、補正値算出において算出されたy座標用の補正値を用いてy座標を変換することで、表示領域の中心座標(描画中心座標)を変換後も常に同じ座標位置におくことができ、その結果、変換時に生じる表示領域の中心座標がずれることを防止することができるという効果を奏する。
【0037】
また、この発明によれば、x座標変換において、所定の数式を用いて、変換前のx座標(x)から表示領域の中心となる中心x座標(cx)を差し引くことにより、中心座標調整後のx座標(xx)を算出し、中心座標調整後のx座標(xx)を変換することにより、仮変換後のx座標(x’)を算出し中心座標調整後のx座標(xx)および仮変換後のx座標(x’)に対し、スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のx座標(X)を算出し、変換前のx座標(x)が中心x座標(cx)よりも大きい場合、中心x座標(cx)にスカイビュー率反映後のx座標(X)を足すことにより、中心座標調整前のx座標(X’)を算出し、または、変換前のx座標(x)が中心x座標(cx)よりも小さい場合、中心x座標(cx)からスカイビュー率反映後のx座標(X)を差し引くことにより、中心座標調整前のx座標(X’)を算出し、中心座標調整前のx座標(X’)が0でない場合、y座標変換において算出された対応するスカイビュー率反映後のy座標(Y)、スカイビュー率反映後のx座標(X)、および、中心座標調整前のx座標(X’)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出し、または、中心座標調整前のx座標(X’)が0である場合、y座標変換において算出された対応するスカイビュー率反映後のy座標(Y)、および、スカイビュー率反映後のx座標(X)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出し、変化幅調整後のx座標(XX)に変換前のx座標(x)を足すことにより、変換後のx座標(Ax)に変換するので、x座標の変換時の基準を表示領域の縦方向の中央線とすることができ、x座標が同一の点を結んだ直線が、表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、中央線から表示領域の外側へ膨む曲線を描くように、座標変換させることができるという効果を奏する。また、本発明は、x座標変換に用いる基本式として「a’=a*(a+1)/2」のような階差数列(二次関数)を採用することで、曲線的な変形を行うことができ、その結果、奥になればなるほど、地球が丸くなっている状態を表現しつつ地平線が見えるような表現となるよう、例えば柳状に少々大げさに変形することができるという効果を奏する。また、本発明は、変形の段階をスカイビュー率(0%〜100%(小数表現可))で段階変形を行うことができ、当該スカイビュー率を徐々に変化させることでスムーズなスカイビュー変換(例えば、0%の時に真上から見た状態となる)を行うことができるという効果を奏する。また、本発明は、表示領域の下に行くほど変化の幅を広げてx座標を変換することで、表示領域の下のx座標ほど中央線から離れる曲線に変形できるので、その結果、表示領域の上部の曲線がより丸みを有することとなり、実際の地平線により近い形状とすることができるという効果を奏する。
【0038】
また、この発明によれば、生成された変換地図情報を、表示部を介して表示するので、丸み(例えば、地球の丸みなど)を表現した変換地図情報を表示することできるという効果を奏する。また、本発明は、例えば柳状の曲線で表現した変換地図情報を表示することにより、狭い表示領域(描画範囲)であっても利用者にとって分かりやすい地図を表示することできるという効果を奏する。
【0039】
また、この発明によれば、地図表示において、スカイビュー率を連続的に変更した変換地図情報を、表示部を介して表示するので、スカイビュー率(0%〜100%(小数表現可))を、0%(真上から見た状態)から100%(ほぼ水平線から見た状態)まで、例えば10%ごとに連続的に変更することによりスムーズな段階変形を実現し、その結果、アニメーション表示を実行することができるという効果を奏する。
【0040】
また、この発明によれば、生成された変換地図情報を外部機器へ送信することにより、外部機器に変換地図情報を提供するので、丸み(例えば、地球の丸みなど)を表現した変換地図情報を外部機器(例えば、他の端末装置など)に提供することできるという効果を奏する。また、本発明は、例えば柳状の曲線で表現した変換地図情報を他の端末装置などに提供することにより、狭い表示領域(描画範囲)であっても利用者にとって分かりやすい地図を提供することができるという効果を奏する。
【0041】
なお、上記において、本発明の地図情報提供システムを一例に効果の説明をしたが、端末装置、地図情報提供サーバ、地図情報表示装置、地図情報変換方法、および、プログラムにおいても同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図1は、第1の実施形態における地図情報提供システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図2は、第1の実施形態における地図情報提供システムの処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】図3は、本実施形態における表示領域の一例を示す図である。
【図4】図4は、本実施形態においてx座標の変換時に基準位置を表示領域の縦方向の中央線に変更する理由を説明する図である。
【図5】図5は、本実施形態において表示領域の下に行くほど曲線の変化の幅を広げる場合の一例を示す図である。
【図6】図6は、本実施形態における座標変換の概略の一例を従来技術の台形変換と比較して説明する図である。
【図7】図7は、本実施形態における変換前の地図情報と変換後の変換地図情報の一例を示す図である。
【図8】図8は、本実施形態におけるスカイビュー率を0%とした場合の変換地図情報の一例を示す図である。
【図9】図9は、本実施形態におけるスカイビュー率を10%とした場合の変換地図情報の一例を示す図である。
【図10】図10は、本実施形態におけるスカイビュー率を20%とした場合の変換地図情報の一例を示す図である。
【図11】図11は、本実施形態におけるスカイビュー率を30%とした場合の変換地図情報の一例を示す図である。
【図12】図12は、本実施形態におけるスカイビュー率を40%とした場合の変換地図情報の一例を示す図である。
【図13】図13は、本実施形態におけるスカイビュー率を50%とした場合の変換地図情報の一例を示す図である。
【図14】図14は、本実施形態におけるスカイビュー率を60%とした場合の変換地図情報の一例を示す図である。
【図15】図15は、本実施形態におけるスカイビュー率を70%とした場合の変換地図情報の一例を示す図である。
【図16】図16は、本実施形態におけるスカイビュー率を80%とした場合の変換地図情報の一例を示す図である。
【図17】図17は、本実施形態におけるスカイビュー率を90%とした場合の変換地図情報の一例を示す図である。
【図18】図18は、本実施形態におけるスカイビュー率を100%とした場合の変換地図情報の一例を示す図である。
【図19】図19は、第2の実施形態における地図情報提供サーバの構成の一例を示すブロック図である。
【図20】図20は、第2の実施形態における地図情報提供サーバの処理の一例を示すフローチャートである。
【図21】図21は、第3の実施形態における地図情報表示装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図22】図22は、第3の実施形態における地図情報表示装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下に、本発明にかかる地図情報提供システム、端末装置、地図情報提供サーバ、地図情報表示装置、地図情報変換方法、および、プログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0044】
以下、本発明の構成および処理について、第1の実施形態(地図情報提供システム)、第2の実施形態(地図情報提供サーバ(サーバ主導型))、第3の実施形態(地図情報表示装置)の順にて詳細に説明する。
【0045】
[第1の実施形態]
最初に、本発明の第1の実施形態(地図情報提供システム)について、図1から図18を参照して以下に説明する。
【0046】
[地図情報提供システムの構成]
まず、第1の実施形態における地図情報提供システムの構成の一例について、図1を参照して以下に説明する。ここで、図1は、第1の実施形態における地図情報提供システムの構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。
【0047】
図1に示すように、第1の実施形態の地図情報提供システムは、概略的に、地図情報の送信等を行う地図情報提供サーバ200、および、変換地図情報の生成や地図表示等を行う端末装置100、を通信可能に接続して構成される。ここで、図1に示すように、通信には、一例として、ネットワーク300を介した有線・無線通信等の遠隔通信等を含む。また、これら地図情報提供システムの各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0048】
そして、図1に示すように、第1の実施形態の地図情報提供システムにおいて、地図情報提供サーバ200は、概略的に、制御部202と記憶部206とを少なくとも備えて構成されており、端末装置100は、位置取得部112と表示部114および音声出力部(図示せず)と入力部116と制御部102と記憶部106とを少なくとも備えて構成されている。
【0049】
[地図情報提供サーバ200の構成]
ここで、図1において、地図情報提供サーバ200は、記憶部206に記憶された地図情報から、端末装置100により要求された当該地図情報が表示される所定の表示領域分の地図情報を端末装置100へ送信する等の機能を有する。地図情報提供サーバ200は、通信制御インターフェース部204を介してネットワーク300を経由し、端末装置100と相互に通信可能に接続されており、制御部202と記憶部206とを備えて構成される。制御部202は、各種処理を行う制御手段である。通信制御インターフェース部204は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、地図情報提供サーバ200とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部204は、端末装置100等と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。記憶部206は、HD(Hard Disk)等の固定ディスク装置やSSD(Solid State Drive)等のストレージ手段であり、各種のデータベースやテーブル(地図データベース206a等)を格納する。
【0050】
これら記憶部206の各構成要素のうち、地図データベース206aは、x座標およびy座標の2次元座標により構成される2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段である。ここで、地図データベース206aに記憶される地図情報は、本発明において、例えば、縮尺に従ってメッシュ化された地図情報(例えば、JIS規格の第1〜3次地域区画メッシュデータ、および、100mメッシュデータ等)等の屋外地図情報であってもよい。また、地図データベース206aは、全国および各地方の道路地図や路線図等の屋外地図情報を記憶してもよい。また、地図データベース206aは、例えば、建築物(例えば、立体駐車場、駅、デパート、および、学校等)に関するフロア案内地図等の屋内地図情報をさらに記憶してもよい。また、地図データベース206aに記憶される地図情報は、地図上に表示される地物(例えば、ビルや住宅や駅等の建造物、道路、線路、橋、トンネル、等高線、海岸線や湖岸線等の水涯線、海、河川、湖、池、沼、公園や屋外施設等の場地、行政界、行政区域、および、街区等)の形状についての形状データ、地図上に表示される注記(例えば、地名、住所、電話番号、店や公園や駅等の施設名称、名所や旧跡や河川や湖や湾や山や森林等の俗称を含む名称、道路や橋やトンネル等の名称、路線名称、地点情報、および、口コミ情報等)の注記データ、ならびに、地図上に表示される記号(例えば、山や史跡や寺社や学校や病院や工場や墓地等の地図記号、ガソリンスタンドやコンビニエンスストアやスーパーマーケットやレストランや銀行や郵便局等の店舗記号、道路上の信号や有料道路の出入口や料金所やサービスエリアやパーキングエリアやインターチェンジ等の記号、駐車場や駅やホテルや美術館や博物館等の施設記号、および、口コミ地点記号等)の記号データ等のデータを含んでいてもよい。また、屋外地図情報や屋内地図情報は、ラスタ形式、ベクタ形式等の地図描画用の画像データであってもよい。これら屋外地図情報や屋内地図情報は、地図データベース206aに予め記憶されており、地図情報提供サーバ200の制御部202は、定期的にネットワーク300を介して最新のデータを外部機器等からダウンロードして地図データベース206aに記憶された屋外地図情報および屋内地図情報をアップデートしてもよい。
【0051】
ここで、記憶部206は、交通網を規定するネットワークデータを記憶してもよい。ここで、記憶部206に記憶されるネットワークデータは、道路ネットワークデータ、路線網ネットワークデータ、および、施設内ネットワークデータを含んでいてもよい。これらネットワークデータは、記憶部206に予め記憶されており、地図情報提供サーバ200の制御部202は、定期的にネットワーク300を介して最新のデータを外部機器等からダウンロードして記憶部206に記憶されたネットワークデータをアップデートしてもよい。
【0052】
ここで、記憶部206に記憶される道路ネットワークデータは、道路網を規定するネットワークデータであり、例えば、交差点等の道路網表現上の結節点であるノードのノードデータと、ノード間の道路区間であるリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワークデータである。また、ノードデータには、ノード番号、緯度経度等の位置座標、ノード種別、接続するリンク本数、接続ノード番号、および、交差点名称等を含んでいてもよい。また、リンクデータには、リンク番号、接続する道路の種別、国道や県道や市道等の路線番号、重用する路線情報、リンクの存在する行政区域の属性情報、リンク長、道路供用状況、異常気象時通行規制区間、車重制限、車両高さ制限、幅員、道路幅員区分、車線数、制限速度など交通規制、高架やトンネルや橋等のリンク内属性、および、名称等を含んでいてもよい。また、道路ネットワークデータは、交通規制データや利用料金データ等を含んでいてもよい。ここで、交通規制データは、各種の交通規制を定義するデータであり、例えば、道路の損壊や道路工事等による車両通行止、交通の安全を確保するために設置されるコミュニティ・ゾーン等による一般車の進入禁止、および、私有地への接続路であることによる一般車の進入禁止等の情報などを含んでもよい。また、利用料金データは、自動車、オートバイ等で移動する場合に消費する燃料料金、高速自動車国道や自動車専用道路等の有料道路の通行料金等を表す情報等であってもよい。また、道路ネットワークデータは、自動車、オートバイ、自転車、徒歩等で移動する場合の経路上に存在する施設等の緯度経度情報などの位置情報等を記憶してもよい。
【0053】
また、記憶部206に記憶される路線網ネットワークデータは、電車、飛行機、バス、市電、ロープウェイ、モノレール、ケーブルカー、および、船等の各交通機関の路線網を規定するネットワークデータであり、例えば、駅、空港、港、および、停留所等の路線網表現上の結節点であるノードのノードデータと、ノード間を接続する鉄道路線、航空路線、航路、および、バス路線等のリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワークデータである。また、路線網ネットワークデータは、交通機関の時刻表データ、利用料金データ、および、乗車位置データ等を含んでいてもよい。ここで、時刻表データは、例えば、電車、飛行機、バス、市電、ロープウェイ、モノレール、ケーブルカー、および、船等の各公共交通機関の時刻表を表す情報等であってもよい。また、利用料金データは、例えば、電車、飛行機、バス、市電、ロープウェイ、モノレール、ケーブルカー、および、船等の各交通機関を利用した場合に生じる利用料金等を表す情報等であってもよい。また、乗車位置データは、例えば、電車、市電、モノレール、ならびに、ケーブルカー等の複数の車両が連結した交通機関の乗車位置(一例として、改札口に近い車両、乗換に便利な位置の車両、混雑率の低い車両、および、女性専用車両等)を表す情報等であってもよい。
【0054】
また、記憶部206に記憶される施設内ネットワークデータは、施設内の経路網を規定するネットワークデータであり、例えば、建造物内の店舗、会社、事務所、トイレ等の出入口、エレベータおよびエスカレータの乗降口、階段の出入口、駅のプラットホーム上の電車等の乗車位置、ならびに、駅の改札口等の、通路等を接続する結節点であるノードのノードデータと、ノード間を接続する通路、階段、動く歩道、エスカレータ、および、エレベータ等であるリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワークデータである。ここで、ノードデータには、ノード番号、緯度経度高度等の位置座標、ノード種別(例えば、出入口、乗降口、通路の曲がり角、および、通路の分岐点等)、接続するリンク本数、ならびに、接続ノード番号等を含んでいてもよい。また、リンクデータには、リンク番号、リンク長、幅員、ならびに、リンク種別(例えば、ノード間を接続する通路、階段、スロープ、エスカレータ、エレベータ、および、動く歩道等)を含んでいてもよい。ここで、施設とは、駅、オフィスビル、ホテル、デパート、スーパーマーケット、博物館、美術館、学校、地下通路、立体駐車場、地下駐車場、および、地下街等の屋内建造物、ならびに、公園、遊園地、キャンプ場、連絡通路、および、動物園等の屋外建造物であってもよい。
【0055】
また、記憶部206は、ターンバイターン形式の表示案内データを少なくとも記憶し、案内経路上において出力される案内データ(音声案内データや表示案内データ等)を記憶してもよい。ここで、記憶部206は、に記憶された表示案内データは、案内経路上の分岐点等における進行方向等に対応付けられた、右左折等の誘導を画面に表示する矢印ナビゲーションであるターンバイターン(TBT)や、現在位置が目標物に近づいた旨を知らせる文字データ等であり、例えば、端末装置100の制御部102が表示案内を実行する際に用いられる。また、記憶部206は、に記憶された音声案内データは、案内経路上の分岐点等における進行方向等に対応付けられた「次の交差点を左に曲がります」や、現在位置が目的地に近づいた場合に対応付けられた「まもなく目的地周辺です」等の音声データであり、例えば、端末装置100の制御部102が音声案内を実行する際に用いられる。
【0056】
また、制御部202は、OS(Operating System)等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部202は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部202は、機能概念的に、地図情報送信部202aを備えて構成される。
【0057】
このうち、地図情報送信部202aは、地図データベース206aに記憶された地図情報から、端末装置100により要求された当該地図情報が表示される所定の表示領域分の地図情報を端末装置100へ送信する地図情報送信手段である。
【0058】
ここで、制御部202は、端末装置100から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を受信してもよい。ここで、経路探索条件は、更に、経由地等を含んでいてもよい。
【0059】
また、制御部202は、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす出発地から目的地までの案内経路を、記憶部206に記憶されたネットワークデータを用いて探索し、案内経路データを生成してもよい。ここで、経路探索条件に経由地が更に含まれている場合、制御部202は、経由地を経由した案内経路を探索してもよい。
【0060】
また、制御部202は、案内経路データを少なくとも含む経路案内情報を端末装置100へ送信してもよい。ここで、経路案内情報は、更に、記憶部206に記憶されたターンバイターン形式の表示案内データを含んでいてもよい。また、経路案内情報は、更に、記憶部206に記憶された、案内経路を含む地図の地図情報を含んでいてもよい。また、経路案内情報は、更に、記憶部206に記憶された、案内経路上において出力されるTBT以外の表示案内データや音声案内データを含んでいてもよい。
【0061】
[端末装置100の構成]
また、図1において、端末装置100は、地図情報提供サーバ200から送信される地図情報を受信し、受信した地図情報の変換前のx座標およびy座標を座標変換し、座標変換した変換後のx座標およびy座標に基づいて、取得した地図情報を変換した変換地図情報を生成し、生成した、変換地図情報を表示部114に表示する等の機能を有する。端末装置100は、例えば、一般に市販されるデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置、携帯電話やPHSやPDA等の携帯端末装置、および、走行経路案内等を行なうナビゲーション端末等である。ここで、端末装置100は、インターネットブラウザ等を搭載していてもよく、経路案内アプリケーションや乗換案内アプリケーション等を搭載していてもよい。また、端末装置100は、リアルタイムに現在位置取得が行えるよう、GPS機能やIMES機能等を有する位置取得部112を備えている。また、端末装置100は、少なくとも表示部114と音声出力部(図示せず)とを備えている。ここで、表示部114は、表示案内データ等の表示画面を表示する表示手段(例えば、液晶や有機EL等から構成されるディスプレイやモニタ等)である。また、音声出力部(図示せず)は、地図情報提供サーバ200から受信した音声案内データ等を音声として出力する音声出力手段(例えば、スピーカ等)である。また、端末装置100は、地図情報の取得要求(例えば、地図情報を表示する表示部114の表示領域分の範囲や、位置取得部112により取得された利用者の現在位置を示す位置情報の周辺の所定の範囲を示す数値情報等)の入力や経路探索条件の入力等を行う入力部116(例えば、キー入力部、タッチパネル、キーボード、マイク等)を備えている。また、入出力制御インターフェース部108は、位置取得部112、表示部114、入力部116、および、音声出力部(図示せず)等の制御を行う。
【0062】
ここで、位置取得部112は、例えば、位置発信装置500から発信される位置情報信号を受信する位置取得手段であってもよい。ここで、位置発信装置500は、位置情報信号(GPS信号)を発信するGPS装置であってもよく、また、GPS信号と類似した特徴を持つ位置情報信号を用いて屋内測位を可能とするIMES(Indoor Message System)技術を実現するIMES装置であってもよい。なお、IMES技術は測位衛星システムである準天頂衛星の枠組みから発案されたシステムである。また、位置発信装置500は、屋外で受信したGPS信号を屋内で発信するGPSリピータであってもよい。また、位置発信装置500は、建物(例えば、立体駐車場等)内の各フロアや地下構造物(例えば、トンネル、地下駐車場等)の各所に任意に設置される小型発信装置であってもよい。なお、この小型発信装置には、設置場所に応じた自己位置情報(位置ID等)が割り振られている。そして、端末装置100が通信可能範囲に入ると、端末装置100は、小型発信装置から送信される自己位置情報を位置情報信号として受信する。この際の通信方式は、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)タグシステムやBluetooth(登録商標)等の各種近距離無線方式や、赤外線通信方式等であってもよい。また、位置発信装置500は、無線LANのアクセスポイントであってもよい。本実施形態において、位置取得部112は、無線LAN信号等を受信して、アクセスポイントの識別情報を取得してもよい。そして、制御部102は、位置取得部112にて取得したアクセスポイント固有の識別情報からアクセスポイントの位置を特定して位置情報を取得してもよい。また、本実施形態において、制御部102は、位置取得部112にて取得された位置情報信号から、緯度、経度、および、高さ情報を含む位置情報を算出してもよい。
【0063】
また、位置取得部112は、例えば、方位センサにて検出した端末装置100の進行方向等の方位情報、距離センサにて検出した距離情報、および、地図情報に基づいて端末装置100の利用者の現在位置を示す位置情報を取得してもよい。ここで、方位センサには、端末装置100の絶対走行方位を検出する地磁気センサおよび端末装置100の相対走行方位を検出する光ジャイロが使用されてもよい。また、方位センサは、地磁気センサと加速度センサを組み合わせることで方位や傾きに関する情報を取得できる電子コンパスであってもよい。
【0064】
また、通信制御インターフェース部104は、通信回線や電話回線等に接続されるアンテナやルータ等の通信装置(図示せず)に接続されるインターフェースであり、端末装置100とネットワーク300との間における通信制御を行う機能を有する。すなわち、通信制御インターフェース部104は、地図情報提供サーバ200等と通信回線を介してデータを通信する機能を有している。また、ネットワーク300は、端末装置100、地図情報提供サーバ200と外部機器(例えば、他の端末装置や外部の地図提供サーバなど)とを相互に接続する機能を有し、例えば、インターネット、電話回線網(携帯端末回線網および一般電話回線網等)、イントラネット、または、電力線通信(PLC)等であってもよい。
【0065】
また、記憶部106は、SRAM(Static Random Access Memory)等を用いて構成される小容量高速メモリ(例えば、キャッシュメモリ)等のストレージ手段であり、各種のファイル(端末側地図データベース106a等)を格納してもよい。ここで、記憶部106は、各種のファイル等を一時的に記憶するものであってもよい。また、記憶部106は、HDやSSD等の大容量のストレージ手段であってもよい。
【0066】
このうち、端末側地図データベース106aは、地図情報提供サーバ200から制御部102により受信された所定の表示領域分の地図情報を記憶する地図情報記憶手段である。また、端末側地図データベース106aは、制御部102により生成された変換地図情報を記憶してもよい。
【0067】
ここで、記憶部106は、地図情報提供サーバ200から制御部102により受信された経路案内情報を記憶してもよい。
【0068】
また、制御部102は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム(例えば、座標変換に用いる所定の数式を規定したプログラム等)、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部102は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部102は、機能概念的に、地図情報取得部102a、座標変換部102b、変換地図情報生成部102f、地図表示部102g、および、通信部102hを備えて構成される。ここで、座標変換部102bは、補正値算出部102c、y座標変換部102d、x座標変換部102eを更に備えて構成される。
【0069】
このうち、地図情報取得部102aは、地図情報提供サーバ200から地図情報送信部202aにより送信される地図情報を受信する地図情報取得手段である。
【0070】
また、座標変換部102bは、地図情報取得部102aにより受信された地図情報の変換前のx座標およびy座標について、x座標が同一の点を結んだ直線が、表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、中央線から表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、x座標については、表示領域の下の座標ほど中央線から離れるように変換する座標変換手段である。
【0071】
ここで、座標変換部102bは、y座標用の補正値を算出する補正値算出部102cと、補正値算出部102cにより算出されたy座標用の補正値を少なくとも用いてy座標を変換するy座標変換部102dと、x座標を変換するx座標変換部102eと、を更に備えている。
【0072】
座標変換部102bのうち、補正値算出部102cは、以下の数式1を用いて、表示領域の中心となる中心y座標(cy)を変換することにより、変換後の中心y座標(cy’)を算出し、
cy’=cy*(cy+1)/2/h ・・・(数式1)
(ここで、「cy’」は、変換後の中心y座標であり、「cy」は、中心y座標であり、「h」は、表示領域の高さである。)
以下の数式2を用いて、中心y座標(cy)および変換後の中心y座標(cy’)に対し、真上から見た地図が徐々に斜めから見た状態になるように変換するための係数であるスカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を算出する。
CY=(cy*(100−R))+(cy’*R) ・・・(数式2)
(ここで、「CY」は、スカイビュー率反映後の中心y座標であり、「cy」は、中心y座標であり、「R」は、スカイビュー率であり、「cy’」は、変換後の中心y座標である。)
【0073】
ここで、「スカイビュー率」とは、真上から見た地図が徐々に斜めに見る状態に変換するための率を意味する。例えば、スカイビュー率が0%の時には、真上から見た状態になる。また、スカイビュー率が100%の時は、ほぼ水平線上から見た状態となる。スカイビュー率は、従来技術における3次元座標変換等で用いる角度などのパラメータとは全く異なる概念であり、2次元座標を擬似的に3次元座標のように変換するための係数である。これにより、本実施形態において、例えば利用者が任意にスカイビュー率を0%から100%の値を指定することで、2次元座標から3次元座標への変換をスムーズなアニメーションで、かつ、利用者好みの変化量で表現することを、簡単に実現することができる。
【0074】
続いて、補正値算出部102cは、以下の数式3を用いて、中心y座標(cy)からスカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を差し引くことにより、y座標用の補正値(K)を算出する。
K=cy−CY ・・・(数式3)
(ここで、「K」は、y座標用の補正値であり、「cy」は、中心y座標であり、「CY」は、スカイビュー率反映後の中心y座標である。)
【0075】
また、座標変換部102bのうち、y座標変換部102dは、以下の数式4を用いて、変換前のy座標(y)を変換することにより、仮変換後のy座標(y’)を算出し、
y’=y*(y+1)/2/h ・・・(数式4)
(ここで、「y’」は、仮変換後のy座標であり、「y」は、変換前のy座標であり、「h」は、表示領域の高さである。)
以下の数式5を用いて、変換前のy座標(y)および仮変換後のy座標(y’)に対し、スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のy座標(Y)を算出し、
Y=(y*(100−R))+(y’*R) ・・・(数式5)
(ここで、「Y」は、スカイビュー率反映後のy座標であり、「y」は、変換前のy座標であり、「R」は、スカイビュー率であり、「y’」は、仮変換後のy座標である。)
以下の数式6を用いて、スカイビュー率反映後のy座標(Y)に補正値算出部102cにより算出されたy座標用の補正値(K)を足すことにより、変換後のy座標(Ay)に変換する。
Ay=Y+K ・・・(数式6)
(ここで、「Ay」は、変換後のy座標であり、「Y」は、スカイビュー率反映後のy座標であり、「K」は、y座標用の補正値である。)
【0076】
また、座標変換部102bのうち、x座標変換部102eは、以下の数式7を用いて、変換前のx座標(x)から表示領域の中心となる中心x座標(cx)を差し引くことにより、中心座標調整後のx座標(xx)を算出し、
xx=x−cx ・・・(数式7)
(ここで、「xx」は、中心座標調整後のx座標であり、「x」は、変換前のx座標であり、「cx」は、中心x座標である。)
以下の数式8を用いて、中心座標調整後のx座標(xx)を変換することにより、仮変換後のx座標(x’)を算出し、
x’=xx*(xx+1)/2/cx ・・・(数式8)
(ここで、「x’」は、仮変換後のx座標であり、「xx」は、中心座標調整後のx座標であり、「cx」は、中心x座標である。)
以下の数式9を用いて、中心座標調整後のx座標(xx)および仮変換後のx座標(x’)に対し、スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のx座標(X)を算出し、
X=(xx*(100−R))+(x’*R) ・・・(数式9)
(ここで、「X」は、スカイビュー率反映後のx座標であり、「xx」は、中心座標調整後のx座標であり、「R」は、スカイビュー率であり、「x’」は、仮変換後のx座標である。)
変換前のx座標(x)が中心x座標(cx)よりも大きい場合、以下の数式10を用いて、中心x座標(cx)にスカイビュー率反映後のx座標(X)を足すことにより、中心座標調整前のx座標(X’)を算出し、または、
変換前のx座標(x)が中心x座標(cx)よりも小さい場合、以下の数式11を用いて、中心x座標(cx)からスカイビュー率反映後のx座標(X)を差し引くことにより、中心座標調整前のx座標(X’)を算出し、
x>cxの場合: X’=cx+X ・・・(数式10)
(ここで、「x」は、変換前のx座標であり、「cx」は、中心x座標であり、「X’」は、中心座標調整前のx座標であり、「X」はスカイビュー率反映後のx座標である。)
x<cxの場合: X’=cx−X ・・・(数式11)
(ここで、「x」は、変換前のx座標であり、「cx」は、中心x座標であり、「X’」は、中心座標調整前のx座標であり、「X」はスカイビュー率反映後のx座標である。)
中心座標調整前のx座標(X’)が0でない場合、以下の数式12を用いて、y座標変換部102dにより算出された対応するスカイビュー率反映後のy座標(Y)、スカイビュー率反映後のx座標(X)、および、中心座標調整前のx座標(X’)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出し、または、
中心座標調整前のx座標(X’)が0である場合、以下の数式13を用いて、y座標変換部102dにより算出された対応するスカイビュー率反映後のy座標(Y)、および、スカイビュー率反映後のx座標(X)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出し、
X’≠0の場合: XX=Y*X/X’ ・・・(数式12)
(ここで、「X’」は、中心座標調整前のx座標であり、「XX」は、変化幅調整後のx座標であり、「Y」は、スカイビュー率反映後のy座標であり、「X」は、スカイビュー率反映後のx座標である。)
X’=0の場合: XX=Y*X/1 ・・・(数式13)
(ここで、「X’」は、中心座標調整前のx座標であり、「XX」は、変化幅調整後のx座標であり、「Y」は、スカイビュー率反映後のy座標であり、「X」は、スカイビュー率反映後のx座標である。)
以下の数式14を用いて、変化幅調整後のx座標(XX)に変換前のx座標(x)を足すことにより、変換後のx座標(Ax)に変換する。
Ax=XX+x ・・・(数式14)
(ここで、「Ax」は、変換後のx座標であり、「XX」は、変化幅調整後のx座標であり、「x」は、変換前のx座標である。)
【0077】
また、変換地図情報生成部102fは、座標変換部102bにより座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、地図情報取得部102aにより取得された地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成手段である。
【0078】
また、地図表示部102gは、変換地図情報生成部102fにより生成された変換地図情報を、表示部114を介して表示する地図表示手段である。ここで、地図表示部102gは、スカイビュー率を連続的に変更した変換地図情報を、表示部114を介して表示してもよい。なお、スカイビューを反映させた変換後の変換地図情報の表示の一例(図8〜図18)については後述する。
【0079】
また、通信部102hは、変換地図情報生成部102fにより生成された変換地図情報を外部機器へ送信することにより、外部機器に変換地図情報を提供する通信手段である。
【0080】
ここで、制御部102は、端末装置100の利用者の現在位置情報を取得してもよい。また、制御部102は、端末装置100の利用者の現在位置情報を所定周期ごと(例えば、1秒ごと等)に取得してもよい。また、制御部102は、位置取得部112にて位置発信装置500から受信した位置情報信号から算出した位置情報、および/または、位置取得部112の方位センサにて検出した端末装置100の進行方向等の方位情報を端末装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。また、制御部102は、利用者により入力部116を介して入力された現在位置についての位置座標等を端末装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。ここで、利用者により入力部116を介して入力された現在位置は、利用者が現実に存在する位置であってもよく、利用者により任意に選択された仮想の現在位置(一例として、東京にいる利用者により選択された大阪の駅や空港等の任意の地点)であってもよい。具体的には、制御部102は、入力部116を介して利用者に表示部114に表示された地図情報や変換地図情報等の表示画面上で指定(例えば、タッチパネル式の表示部114での指定操作等)させた座標、および/または、方位情報を端末装置100の利用者の現在位置情報として取得してもよい。
【0081】
また、制御部102は、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を地図情報提供サーバ200へ送信してもよい。ここで、出発地は、制御部102により取得される現在位置情報に基づく端末装置100の利用者の現在位置であってもよい。また、経路探索条件は、経由地を含んでいてもよい。
【0082】
また、制御部102は、地図情報提供サーバ200から送信される経路案内情報を受信してもよい。ここで、制御部102は、更に、受信した経路案内情報を記憶部106に格納してもよい。
【0083】
また、制御部102は、経路案内情報に基づく表示画面を表示部114に表示させてもよい。ここで、制御部102は、経路案内情報に含まれるターンバイターン形式の表示案内データの表示画面を表示部114に表示させてもよい。また、制御部102は、経路案内情報に含まれる、少なくとも案内経路データから構成される表示画面を表示部114に表示させてもよい。また、制御部102は、経路案内情報と端末装置100の利用者の現在位置情報とを表示部114および/または音声出力部を介して出力させることにより、経路案内を実行してもよい。また、制御部102は、地図情報や変換地図情報等の上に、案内経路データ、および/または、端末装置100の利用者の現在位置情報を重畳した表示画面を表示部114に表示させてもよい。また、制御部102は、案内データを表示部114および/または音声出力部を介して出力させることにより、経路案内を実行してもよい。具体的には、制御部102は、案内データに含まれる案内経路上の分岐点等の案内地点における進行方向等に対応付けられた音声案内データを、音声出力部(図示せず)を介して出力させることにより、経路案内を実行してもよい。
【0084】
以上で、本実施形態における地図情報提供システムの構成の一例の説明を終える。
【0085】
[地図情報提供システムの処理]
次に、このように構成された本実施形態における地図情報提供システムの処理の一例について、以下に図2から図18を参照して詳細に説明する。ここで、図2は、本実施形態における地図情報提供システムの処理の一例を示すフローチャートである。
【0086】
図2に示すように、まず、端末装置100の制御部102は、表示対象の地図範囲の指定を受け付けるために、利用者に入力部116を介して入力させた、地図情報の取得要求(例えば、地図情報を表示する表示部114の表示領域分の範囲や、位置取得部112により取得された利用者の現在位置を示す位置情報の周辺の所定の範囲を示す数値情報等)を地図情報提供サーバ200へ送信する(ステップSA−1)。
【0087】
ここで、図3を参照し、本実施形態における表示領域の一例について説明する。図3に示すように、地図情報を表示する表示部114の表示領域は、左上を原点(0,0)とした描画範囲である。図3において、「h」は、表示領域の高さを示し、「cx,cy」は、表示領域の中心となる中心座標を示す。
【0088】
再び図2に戻り、ステップSA−1において、端末装置100の制御部102は、利用者により入力部116を介して入力された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を地図情報提供サーバ200へ送信してもよい。ここで、出発地は、制御部102により取得される現在位置情報に基づく端末装置100の利用者の現在位置であってもよい。また、経路探索条件は、更に、経由地等を含んでいてもよい。
【0089】
そして、地図情報提供サーバ200の地図情報送信部202aは、地図データベース206aに記憶された地図情報から、端末装置100により要求された当該地図情報が表示される所定の表示領域分の地図情報を端末装置100へ送信する(ステップSA−2〜SA−3)。具体的には、地図情報送信部202aは、端末装置100の制御部102により送信された、地図情報の取得要求(例えば、地図情報を表示する表示部114の表示領域分の範囲や、位置取得部112により取得された利用者の現在位置を示す位置情報の周辺の所定の範囲を示す数値情報等)に基づいて、対応する範囲の地図情報(すなわち、所定の表示領域分の地図情報)を、地図データベース206aに記憶された地図情報から取得して(ステップSA−2)、取得した地図情報を端末装置100へ送信する(ステップSA−3)。
【0090】
ここで、ステップSA−2において、地図情報提供サーバ200の制御部202は、端末装置100から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を受信してもよい。
【0091】
また、ステップSA−3において、地図情報提供サーバ200の制御部202は、制御部202により受信された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす出発地から目的地までの複数または単数の案内経路を、記憶部206に記憶されたネットワークデータを用いて探索し、案内経路データを生成してもよい。ここで、経路探索条件に経由地が更に含まれている場合、制御部202は、経由地を経由した案内経路を探索してもよい。また、制御部202は、案内経路データを少なくとも含む経路案内情報を端末装置100へ送信してもよい。ここで、経路案内情報は、更に、記憶部206に記憶されたターンバイターン形式の表示案内データを含んでいてもよい。また、経路案内情報は、更に、記憶部206に記憶された、案内経路を含む地図の地図情報を含んでいてもよい。また、経路案内情報は、更に、記憶部206に記憶された、案内経路上において出力されるTBT以外の表示案内データや音声案内データを含んでいてもよい。
【0092】
ここで、端末装置100側の処理に戻り、ステップSA−1において表示対象の地図範囲の指定した後、端末装置100の制御部102は、利用者に入力部116を介してスカイビュー率(0%〜100%(小数表現可))を入力させることにより、スカイビュー率を指定する(ステップSA−4)。なお、スカイビュー率は、デフォルト設定されている値(例えば、80%)を用いてもよい。
【0093】
そして、端末装置100の制御部102は、ステップSA−1において指定された表示対象の地図範囲に基づいて、図3の中心座標(cx,cy)のような、表示領域の中心となる中心座標(描画中心座標)を算出する(ステップSA−5)。
【0094】
そして、端末装置100の地図情報取得部102aは、変換元の地図情報を取得するために、ステップSA−3において地図情報提供サーバ200から地図情報送信部202aにより送信された地図情報を受信する(ステップSA−6)。
【0095】
ここで、ステップSA−6において、端末装置100の制御部102は、地図情報提供サーバ200から送信される経路案内情報を受信してもよい。また、端末装置100の制御部102は、更に、受信した経路案内情報を記憶部106に格納してもよい。
【0096】
そして、端末装置100の座標変換部102bは、ステップSA−6において地図情報取得部102aにより受信された地図情報の変換前のx座標およびy座標について、x座標が同一の点を結んだ直線が、表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、中央線から表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、x座標については、表示領域の下の座標ほど中央線から離れるように変換する(ステップSA−7〜ステップSA−10)。
【0097】
具体的には、座標変換部102bにおいて、補正値算出部102cは、y座標用の補正値を算出する(ステップSA−7)。そして、y座標変換部102dは、補正値算出部102cにより算出されたy座標用の補正値を少なくとも用いてy座標を変換する(ステップSA−8)。そして、x座標変換部102eは、x座標を変換する(ステップSA−9)。そして、ステップSA−10において、端末装置100の制御部102により表示対象地図の全座標について変換済みであると判定されるまで、ステップSA−7〜ステップSA−9の処理を繰り返し実行する。
【0098】
以下、ステップSA−7における補正値算出部102cの座標変換処理、ステップSA−8におけるy座標変換部102dの座標変換処理、および、ステップSA−9におけるx座標変換部102eの座標変換処理について、適宜図4および図5を参照してより詳細に説明する。
【0099】
なお、本実施形態において、座標変換部102bは、x座標およびy座標は共に、以下の基本式に示す階差数列(二次関数)を用いて変換する。
a’=a*(a+1)/2 ・・・(基本式)
(ここで、「a」=0,1,2,3,4,5の場合、「a’」=0,1,3,6,10,15となる。)
【0100】
まず、ステップSA−7における補正値算出部102cの座標変換処理の詳細について説明する。
【0101】
ステップSA−7において、端末装置100の補正値算出部102cは、以下の数式1を用いて、表示領域の中心となる中心y座標(cy)を変換することにより、変換後の中心y座標(cy’)を算出する。すなわち、端末装置100の補正値算出部102cは、数式1の階差数列を用いて、中心y座標(cy)を変換しており、数式1に示すように、変換後の中心y座標(cy’)の大幅な値の変動を抑えるため、表示領域の高さ(h)で割る。
cy’=cy*(cy+1)/2/h ・・・(数式1)
(ここで、「cy’」は、変換後の中心y座標であり、「cy」は、中心y座標であり、「h」は、表示領域の高さである。)
【0102】
そして、端末装置100の補正値算出部102cは、以下の数式2を用いて、中心y座標(cy)および変換後の中心y座標(cy’)に対し、真上から見た地図が徐々に斜めから見た状態になるように変換するための係数であるスカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を算出する。すなわち、端末装置100の補正値算出部102cは、数式2を用いてスカイビュー率をかけており、数式2に示すように、元の中心y座標(cy)に対してスカイビュー率の逆(100−R)をかけた値と、変換後の中心y座標(cy’)に対してスカイビュー率(R)をかけた値とを足す。
CY=(cy*(100−R))+(cy’*R) ・・・(数式2)
(ここで、「CY」は、スカイビュー率反映後の中心y座標であり、「cy」は、中心y座標であり、「R」は、スカイビュー率であり、「cy’」は、変換後の中心y座標である。)
【0103】
そして、端末装置100の補正値算出部102cは、以下の数式3を用いて、中心y座標(cy)からスカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を差し引くことにより、y座標用の補正値(K)を算出する。すなわち、端末装置100の補正値算出部102cは、数式3に示すように、元の中心y座標(cy)からスカイビュー率反映後の中心y座標(CY)の差を取る。このように算出したKの値が、座標変換による描画全体のy座標のずれとなる。
K=cy−CY ・・・(数式3)
(ここで、「K」は、y座標用の補正値であり、「cy」は、中心y座標であり、「CY」は、スカイビュー率反映後の中心y座標である。)
【0104】
続いて、ステップSA−8におけるy座標変換部102dの座標変換処理の詳細について説明する。
【0105】
ステップSA−8において、端末装置100のy座標変換部102dは、以下の数式4を用いて、変換前のy座標(y)を変換することにより、仮変換後のy座標(y’)を算出する。すなわち、端末装置100のy座標変換部102dは、数式4の階差数列を用いて、変換前のy座標(y)を変換しており、数式4に示すように、仮変換後のy座標(y’)の大幅な値の変動を抑えるため、表示領域の高さ(h)で割る。
y’=y*(y+1)/2/h ・・・(数式4)
(ここで、「y’」は、仮変換後のy座標であり、「y」は、変換前のy座標であり、「h」は、表示領域の高さである。)
【0106】
そして、端末装置100のy座標変換部102dは、以下の数式5を用いて、変換前のy座標(y)および仮変換後のy座標(y’)に対し、スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のy座標(Y)を算出する。すなわち、端末装置100のy座標変換部102dは、数式5を用いてスカイビュー率をかけており、数式5に示すように、元の変換前のy座標(y)に対してスカイビュー率の逆(100−R)をかけた値と、仮変換後のy座標(y’)に対してスカイビュー率(R)をかけた値とを足す。
Y=(y*(100−R))+(y’*R) ・・・(数式5)
(ここで、「Y」は、スカイビュー率反映後のy座標であり、「y」は、変換前のy座標であり、「R」は、スカイビュー率であり、「y’」は、仮変換後のy座標である。)
【0107】
そして、端末装置100のy座標変換部102dは、以下の数式6を用いて、スカイビュー率反映後のy座標(Y)に補正値算出部102cにより算出されたy座標用の補正値(K)を足すことにより、変換後のy座標(Ay)に変換する。すなわち、端末装置100のy座標変換部102dは、数式6に示すように、スカイビュー率反映後のy座標(Y)に対して、ステップSA−7において補正値算出部102cにより算出した補正値(K)を足すことにより、描画全体のずれを補正する。
Ay=Y+K ・・・(数式6)
(ここで、「Ay」は、変換後のy座標であり、「Y」は、スカイビュー率反映後のy座標であり、「K」は、y座標用の補正値である。)
【0108】
このように、ステップSA−8において、y座標変換部102dにより上記数式6を用いて得られた「Ay」が、変換後のy座標となる。
【0109】
続いて、ステップSA−9におけるx座標変換部102eの座標変換処理の詳細について説明する。
【0110】
ステップSA−9において、端末装置100のx座標変換部102eは、以下の数式7を用いて、変換前のx座標(x)から表示領域の中心となる中心x座標(cx)を差し引くことにより、中心座標調整後のx座標(xx)を算出する。すなわち、端末装置100のx座標変換部102eは、数式7に示すように、表示領域の中心となる中心x座標(cx)を基準に考えるため、元の変換前のx座標(x)から中心x座標(cx)を引いた値を求める。
xx=x−cx ・・・(数式7)
(ここで、「xx」は、中心座標調整後のx座標であり、「x」は、変換前のx座標であり、「cx」は、中心x座標である。)
【0111】
ここで、図4を参照し、本実施形態においてx座標の変換時に基準位置を表示領域の縦方向の中央線(中心基準位置)に変更する理由について説明する。ステップSA−8において、y座標変換部102dによりy座標の変換値を算出する場合、図4(A)に示すように、左上の原点(0,0)を基準とする。しかし、ステップSA−9において、x座標変換部102eによりx座標の変換値を算出する場合は、図4(A)に示すように、中心x座標(cx)を基準とする。これは、x座標の変換時に中心x座標(cx)を基準とすると、図4(B)のように、中央線CLを対称として変換座標が曲線(すなわち、中央線から表示領域の外側へ膨らむ曲線)を描くことができるが、y座標の変換時と同様に左上の原点(0,0)を基準とすると、図4(C)に示すように、左上から膨らむ曲線を描くことになるからである。
【0112】
再び図2に戻り、ステップSA−9において、端末装置100のx座標変換部102eは、以下の数式8を用いて、中心座標調整後のx座標(xx)を変換することにより、仮変換後のx座標(x’)を算出する。すなわち、端末装置100のx座標変換部102eは、数式8の階差数列を用いて、中心座標調整後のx座標(xx)を変換しており、数式8に示すように、仮変換後のx座標(x’)の大幅な値の変動を抑えるため、表示領域の横幅の半分の値(すなわち、中心x座標(cx))で割る。
x’=xx*(xx+1)/2/cx ・・・(数式8)
(ここで、「x’」は、仮変換後のx座標であり、「xx」は、中心座標調整後のx座標であり、「cx」は、中心x座標である。)
【0113】
そして、端末装置100のx座標変換部102eは、以下の数式9を用いて、中心座標調整後のx座標(xx)および仮変換後のx座標(x’)に対し、スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のx座標(X)を算出する。すなわち、端末装置100のx座標変換部102eは、数式9を用いてスカイビュー率をかけており、数式9に示すように、元の中心座標調整後のx座標(xx)に対してスカイビュー率の逆(100−R)をかけた値と、仮変換後のx座標(x’)に対してスカイビュー率(R)をかけた値とを足す。
X=(xx*(100−R))+(x’*R) ・・・(数式9)
(ここで、「X」は、スカイビュー率反映後のx座標であり、「xx」は、中心座標調整後のx座標であり、「R」は、スカイビュー率であり、「x’」は、仮変換後のx座標である。)
【0114】
そして、端末装置100のx座標変換部102eは、変換前のx座標(x)が中心x座標(cx)よりも大きい場合、以下の数式10を用いて、中心x座標(cx)にスカイビュー率反映後のx座標(X)を足すことにより、中心座標調整前のx座標(X’)を算出する。また、端末装置100のx座標変換部102eは、変換前のx座標(x)が中心x座標(cx)よりも小さい場合、以下の数式11を用いて、中心x座標(cx)からスカイビュー率反映後のx座標(X)を差し引くことにより、中心座標調整前のx座標(X’)を算出する。すなわち、端末装置100のx座標変換部102eは、表示領域の中心となる中心x座標(cx)を基準に考えるために上記数式7を用いて元の変換前のx座標(x)から中心x座標(cx)を引いた値を求めたので、数式10または数式11を用いて、中心座標調整前に戻すために、中心x座標(cx)を足す。ここで、端末装置100のx座標変換部102eは、元の変換前のx座標(x)が中心x座標(cx)より大きい場合は(x>cx)、数式10を用い、元の変換前のx座標(x)が中心x座標(cx)より小さい場合は(x<cx)、数式11を用いる。
x>cxの場合: X’=cx+X ・・・(数式10)
(ここで、「x」は、変換前のx座標であり、「cx」は、中心x座標であり、「X’」は、中心座標調整前のx座標であり、「X」はスカイビュー率反映後のx座標である。)
x<cxの場合: X’=cx−X ・・・(数式11)
(ここで、「x」は、変換前のx座標であり、「cx」は、中心x座標であり、「X’」は、中心座標調整前のx座標であり、「X」はスカイビュー率反映後のx座標である。)
【0115】
そして、端末装置100のx座標変換部102eは、中心座標調整前のx座標(X’)が0でない場合(X’≠0)、以下の数式12を用いて、y座標変換部102dにより算出された対応するスカイビュー率反映後のy座標(Y)、スカイビュー率反映後のx座標(X)、および、中心座標調整前のx座標(X’)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出する。また、端末装置100のx座標変換部102eは、中心座標調整前のx座標(X’)が0である場合(X’=0)、以下の数式13を用いて、y座標変換102dにより算出された対応するスカイビュー率反映後のy座標(Y)、および、スカイビュー率反映後のx座標(X)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出する。すなわち、端末装置100のx座標変換部102eは、表示領域の下に行くほど曲線の変化の幅を広げるようにx座標を変換する。
X’≠0の場合: XX=Y*X/X’ ・・・(数式12)
(ここで、「X’」は、中心座標調整前のx座標であり、「XX」は、変化幅調整後のx座標であり、「Y」は、スカイビュー率反映後のy座標であり、「X」は、スカイビュー率反映後のx座標である。)
X’=0の場合: XX=Y*X/1 ・・・(数式13)
(ここで、「X’」は、中心座標調整前のx座標であり、「XX」は、変化幅調整後のx座標であり、「Y」は、スカイビュー率反映後のy座標であり、「X」は、スカイビュー率反映後のx座標である。)
【0116】
ここで、図5を参照し、本実施形態において表示領域の下に行くほど曲線の変化の幅を広げる場合の一例について説明する。図5(A)は、端末装置100のx座標変換部102eが、上記数式12、13を用いて演算しない場合の曲線を示す。一方、図5(B)は、端末装置100のx座標変換部102eが、上記数式12、13を用いて演算した場合の曲線を示す。図5(B)に場合、図5(A)と比べて、表示領域の下に行くほど曲線が広がるようにx座標を変換しているため、表示領域の下の座標ほど中央線から離れるようになる。その結果、表示領域の上部の曲線が丸みをより有することとなり、実際の地平線に近い形状となる。
【0117】
再び図2に戻り、ステップSA−9において、端末装置100のx座標変換部102eは、以下の数式14を用いて、変化幅調整後のx座標(XX)に変換前のx座標(x)を足すことにより、変換後のx座標(Ax)に変換する。すなわち、端末装置100の端末装置100のx座標変換部102eは、数式14に示すように、最後に元の変換前のx座標(x)を足す。
Ax=XX+x ・・・(数式14)
(ここで、「Ax」は、変換後のx座標であり、「XX」は、変化幅調整後のx座標であり、「x」は、変換前のx座標である。)
【0118】
このように、ステップSA−9において、x座標変換部102eにより上記数式14を用いて得られた「Ax」が、変換後のx座標となる。したがって、(Ax,Ay)が、座標変換部102bにより変換された変換後のx座標およびy座標となる。
【0119】
続いて、図2のステップSA−10において、端末装置100の制御部102は、ステップSA−7〜SA−9の座標変換処理により、表示対象地図の全座標について変換済みであるか否かを判定する(ステップSA−10)。
【0120】
そして、端末装置100の制御部102は、表示対象地図の全座標について変換済みでないと判定された場合(ステップSA−10:No)、次の変換対象となるx座標およびy座標について座標変換を行うよう、ステップSA−7の処理へ戻る。そして、ステップSA−10において表示対象地図の全座標について変換済みであると判定されるまで、端末装置100の座標変換部102bは、ステップSA−7〜ステップSA−9の処理を繰り返し実行する。一方、端末装置100の制御部102は、表示対象地図の全座標について変換済みであると判定された場合(ステップSA−10:Yes)、次のステップSA−11の処理へ進む。
【0121】
そして、端末装置100の変換地図情報生成部102fは、ステップSA−7〜ステップSA−9において座標変換部102bにより座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、ステップSA−6において地図情報取得部102aにより取得された地図情報を変換した変換地図情報を生成する(ステップSA−11)。なお、図示しないが、ステップSA−11において、端末装置100の通信部102hは、変換地図情報生成部102fにより生成された変換地図情報を外部機器(例えば、他の端末装置など)へ送信することにより、外部機器に変換地図情報を提供してもよい。
【0122】
ここで、図6を参照し、本実施形態における座標変換の概略の一例を従来技術の台形変換と比較して説明する。図6において、座標変換のイメージとして変換処理結果の概略を示す。図6左上に示す変換前の地図は、x座標およびy座標により構成される2次元の地図を表す。この変換前の地図に対して、従来の座標変換(例えば、特許文献1等)を行った場合、台形変換であるため、地平線が直線になる等、実際の地平線と異なる変換処理結果となる。一方、この変換前の地図に対して、本発明の座標変換を行った場合、変換前のx座標が同一の点を結んだ直線が、表示領域の縦方向の中央線を基準として対称で、表示領域の外側に膨らむ曲線を描くように座標変換させているので、変換後の座標値を繋げると柳状の曲線を描くこととなる。
【0123】
具体的には、図6に示す従来の座標変換の一例として、例えば特許文献1に記載の道路地図表示装置においては、所定の四角形の二次元座標の上辺の一端と下辺の他端を結ぶ対角線とx軸方向の適宜な分割位置にて交差するy軸に平行な直線により上下一対の三角形を規定し、これら三角形の比率に基づいて対角線の直線性を保持するように定めた変換式により複数段の台形変換パラメータを予め設定している。そして、設定して記憶した台形変換パラメータから選択的に取得した台形変換パラメータにより規定された台形座標に対応する逆台形座標に含まれる道路地図データを取得して台形座標に導入し、導入された道路地図データにより規定される道路地図を遠近図として描画している。
【0124】
一方、図6に示す本発明に座標変換においては、階差数列(二次関数)を基本式として採用した所定の数式と、真上から見た地図が徐々に斜めから見た状態になるように変換するための係数であるスカイビュー率を用いて座標変換を行っている。具体的には、所定の数式とスカイビュー率を用いて、地図情報を表示する表示領域分として取得した地図情報の変換前のx座標およびy座標について、x座標が同一の点を結んだ直線が、表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、中央線から表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、x座標については、表示領域の下の座標ほど中央線から離れるように変換している。
【0125】
このように、図6に示す従来の座標変換(例えば、特許文献1等)においては、台形変形は、直線的な変形であるため、地球の形状とは異なることとなり、不自然さが生じており、また、変形の段階ごとに係数を予め定義して計算を行うため、スムーズな段階変形を行うことが困難であった。一方、図6に示す本発明の座標変換においては、視覚的にわかりやすい3次元表示を行うために、曲線的な座標変換を行い、丸みを表現した奥行きのある地図情報を提供することができ、また、スカイビュー率を採用することにより、地図情報の段階変形をスムーズに行うことができる。
【0126】
再び図2に戻り、端末装置100の地図表示部102gは、ステップSA−11において変換地図情報生成部102fにより生成された変換地図情報を、表示部114を介して表示する(ステップSA−12)。
【0127】
ここで、図7を参照し、本実施形態における変換前の地図情報と変換後の変換地図情報の一例について説明する。図7(A)に示す変換前の2次元の地図情報は、スカイビュー率が0%の場合に対応する真上から見た地図である。図7(B)に示す変換後の変換地図情報は、スカイビュー率が80%の場合に対応する、2次元の地図を擬似的に3次元の地図のように表現した地図である。
【0128】
また、ステップSA−12において、端末装置100の地図表示部102gは、スカイビュー率を連続的に変更した変換地図情報を、表示部114を介して表示してもよい。
【0129】
ここで、図8〜図18は、本実施形態においてスカイビュー率を0%〜100%の間で10%ごとに連続的に変更した場合の変換地図情報の一例について説明する。図8〜図18に示すように、利用者がスカイビュー率を0%から100%の値を指定することで、2次元座標から3次元座標への変換をスムーズなアニメーションで、かつ、利用者好みの変化量(例えば、10%)で表現した変換地図情報を表示することができる。
【0130】
再び図2に戻り、ステップSA−12において、端末装置100の制御部102は、経路案内情報に基づく表示画面を表示部114に表示させてもよい。ここで、端末装置100の制御部102は、経路案内情報に含まれるターンバイターン形式の表示案内データの表示画面を表示部114に表示させてもよい。また、端末装置100の制御部102は、経路案内情報に含まれる、少なくとも案内経路データから構成される表示画面を表示部114に表示させてもよい。また、端末装置100の制御部102は、経路案内情報と端末装置100の利用者の現在位置情報とを表示部114および/または音声出力部を介して出力させることにより、経路案内を実行してもよい。また、端末装置100の制御部102は、地図情報や変換地図情報等の上に、案内経路データ、および/または、端末装置100の利用者の現在位置情報を重畳した表示画面を表示部114に表示させてもよい。また、端末装置100の制御部102は、案内データを表示部114および/または音声出力部を介して出力させることにより、経路案内を実行してもよい。具体的には、端末装置100の制御部102は、案内データに含まれる案内経路上の分岐点等の案内地点における進行方向等に対応付けられた音声案内データを、音声出力部を介して出力させることにより、経路案内を実行してもよい。
【0131】
以上で、第1の実施形態における地図情報提供システムの処理の一例の説明を終える。
【0132】
[第2の実施形態]
続いて、本発明の第2の実施形態(地図情報提供サーバ200(サーバ主導型))について、図19および図20を参照して以下に説明する。ここで、図19は、第2の実施形態における地図情報提供サーバ200の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。
【0133】
なお、第2の実施形態においては、地図情報提供サーバ200にて端末装置100の表示部114に表示させるデータ(変換地図情報等)を生成し、これらのデータを端末装置100へ送信することにより、当該端末装置100の表示部114を機能させている。このように、第2の実施形態は、地図情報提供サーバ200にてサーバ主導で処理を行う点がその他の実施形態と異なる。
【0134】
[地図情報提供サーバ200(サーバ主導型)の構成]
まず、第2の実施形態における地図情報提供サーバ200(サーバ主導型)の構成の一例について、図19を参照して以下に説明する。
【0135】
図19に示すように、本発明の第2の実施形態の地図情報提供サーバ200は、位置取得部112と表示部114および音声出力部(図示せず)と入力部116と制御部102とを少なくとも備えた端末装置100に通信可能に接続された、制御部202と記憶部206とを少なくとも備えて構成される。通信には、一例として、ネットワーク300を介した有線・無線通信等の遠隔通信等を含む。また、これら地図情報提供サーバ200および端末装置100の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0136】
図19において、地図情報提供サーバ200は、記憶部206から地図情報が表示される所定の表示領域分の地図情報を取得し、取得した地図情報の変換前のx座標およびy座標について座標変換し、座標変換した変換後のx座標およびy座標に基づいて、取得した地図情報を変換した変換地図情報を生成し、生成した変換地図情報を端末装置100へ送信することにより、端末装置100の表示部114を介して表示させる等の機能を有する。
【0137】
なお、地図情報提供サーバ200における通信制御インターフェース部204および記憶部206(地図データベース206a等)の機能、また、端末装置100における位置取得部112、表示部114、入力部116、および、音声出力部(図示せず)の機能は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0138】
また、図19において、制御部202は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部202は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部202は、機能概念的に、機能概念的に、地図情報取得部202b、座標変換部202c、変換地図情報生成部202g、地図表示制御部202h、および、通信部202iを備えて構成される。ここで、座標変換部202cは、補正値算出部202d、y座標変換部202e、x座標変換部202fを更に備えて構成される。
【0139】
なお、座標変換部202c、補正値算出部202d、y座標変換部202e、x座標変換部202f、変換地図情報生成部202g、および、通信部202iの機能は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0140】
このうち、地図情報取得部202bは、地図データベース206aに記憶された地図情報から当該地図情報が表示される所定の表示領域分の地図情報を取得する地図情報取得手段である。
【0141】
また、地図表示制御部202hは、変換地図情報生成部202gにより生成された変換地図情報を端末装置100へ送信することにより、端末装置100の表示部114を介して表示させる地図表示制御手段である。ここで、地図表示制御部202hは、スカイビュー率を連続的に変更した変換地図情報を、端末装置100へ送信することにより、端末装置100の表示部114を介して表示させてもよい。
【0142】
以上で、第2の実施形態における地図情報提供サーバ200の構成の一例の説明を終える。
【0143】
[地図情報提供サーバ200(サーバ主導型)の処理]
次に、このように構成された第2の実施形態における地図情報提供サーバ200の処理の一例について、以下に図20を参照して詳細に説明する。ここで、図20は、第2の実施形態における地図情報提供サーバ200の処理の一例を示すフローチャートである。
【0144】
図20に示すように、まず、端末装置100の制御部102は、表示対象の地図範囲の指定を受け付けるために、利用者に入力部116を介して入力させた、地図情報の取得要求(例えば、地図情報を表示する表示部114の表示領域分の範囲や、位置取得部112により取得された利用者の現在位置を示す位置情報の周辺の所定の範囲を示す数値情報、および、スカイビュー率の値を示す数値情報等)を地図情報提供サーバ200へ送信する(ステップSB−1)。
【0145】
ここで、ステップSB−1において、端末装置100の制御部102は、利用者により入力部116を介して入力された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を地図情報提供サーバ200へ送信してもよい。ここで、出発地は、制御部102により取得される現在位置情報に基づく端末装置100の利用者の現在位置であってもよい。また、経路探索条件は、更に、経由地等を含んでいてもよい。
【0146】
そして、地図情報提供サーバ200の制御部202は、ステップSB−1において端末装置100から送信された取得要求(例えば、地図情報を表示する表示部114の表示領域分の範囲や、位置取得部112により取得された利用者の現在位置を示す位置情報の周辺の所定の範囲を示す数値情報)に基づいて表示対象の地図範囲を設定する(ステップSB−2)。
【0147】
ここで、ステップSB−2において、地図情報提供サーバ200の制御部202は、端末装置100から送信される少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を受信してもよい。
【0148】
そして、地図情報提供サーバ200の制御部202は、ステップSB−1において端末装置100から送信された取得要求(例えば、スカイビュー率の値を示す数値情報)に基づいてスカイビュー率(0%〜100%(小数表現可)を指定する(ステップSB−3)。なお、スカイビュー率は、デフォルト設定されている値(例えば、80%)を用いてもよい。
【0149】
そして、地図情報提供サーバ200の制御部202は、ステップSB−2において設定された表示対象の地図範囲に基づいて、上述の図3の中心座標(cx,cy)のような、表示領域の中心となる中心座標(描画中心座標)を算出する(ステップSB−4)。
【0150】
そして、地図情報提供サーバ200の地図情報取得部202bは、変換元の地図情報を取得するために、ステップSB−2において設定された表示対象の地図範囲に基づいて、地図データベース206aに記憶された地図情報から当該地図情報が表示される所定の表示領域分の地図情報を取得する(ステップSB−5)。
【0151】
ここで、ステップSB−5において、地図情報提供サーバ200の制御部202は、制御部202により受信された少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす出発地から目的地までの複数または単数の案内経路を、記憶部206に記憶されたネットワークデータを用いて探索し、案内経路データを生成してもよい。ここで、経路探索条件に経由地が更に含まれている場合、地図情報提供サーバ200の制御部202は、経由地を経由した案内経路を探索してもよい。また、地図情報提供サーバ200の制御部202は、案内経路データを少なくとも含む経路案内情報を端末装置100へ送信してもよい。ここで、経路案内情報は、更に、記憶部206に記憶されたターンバイターン形式の表示案内データを含んでいてもよい。また、経路案内情報は、更に、記憶部206に記憶された、案内経路を含む地図の地図情報を含んでいてもよい。また、経路案内情報は、更に、記憶部206に記憶された、案内経路上において出力されるTBT以外の表示案内データや音声案内データを含んでいてもよい。
【0152】
そして、地図情報提供サーバ200の座標変換部202cは、ステップSB−5において地図情報取得部202bにより取得された地図情報の変換前のx座標およびy座標について、x座標が同一の点を結んだ直線が、表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、中央線から表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、x座標については、表示領域の下の座標ほど中央線から離れるように変換する(ステップSB−6〜ステップSB−9)。
【0153】
具体的には、座標変換部202cにおいて、補正値算出部202dは、y座標用の補正値を算出する(ステップSB−6)。そして、y座標変換部202eは、補正値算出部202dにより算出されたy座標用の補正値を少なくとも用いてy座標を変換する(ステップSB−7)。そして、x座標変換部202fは、x座標を変換する(ステップSB−8)。そして、ステップSB−9において、地図情報提供サーバ200の制御部202により表示対象地図の全座標について変換済みであると判定されるまで、ステップSB−6〜ステップSB−8の処理を繰り返し実行する。
【0154】
なお、ステップSB−6における補正値算出部202dの座標変換処理、ステップSB−7におけるy座標変換部202eの座標変換処理、および、ステップSB−8におけるx座標変換部202fの座標変換処理の詳細については、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0155】
続いて、図20のステップSB−9において、地図情報提供サーバ200の制御部202は、ステップSB−6〜SB−8の座標変換処理により、表示対象地図の全座標について変換済みであるか否かを判定する(ステップSB−9)。
【0156】
そして、地図情報提供サーバ200の制御部202は、表示対象地図の全座標について変換済みでないと判定された場合(ステップSB−9:No)、次の変換対象となるx座標およびy座標について座標変換を行うよう、ステップSB−6の処理へ戻る。そして、ステップSB−9において表示対象地図の全座標について変換済みであると判定されるまで、地図情報提供サーバ200の座標変換部202cは、ステップSB−6〜ステップSB−8の処理を繰り返し実行する。一方、地図情報提供サーバ200の制御部202は、表示対象地図の全座標について変換済みであると判定された場合(ステップSB−9:Yes)、次のステップSB−10の処理へ進む。
【0157】
そして、地図情報提供サーバ200の変換地図情報生成部202gは、ステップSB−6〜ステップSB−8において座標変換部202cにより座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、ステップSB−5において地図情報取得部202bにより取得された地図情報を変換した変換地図情報を生成する(ステップSB−10)。なお、図示しないが、ステップSB−10において、地図情報提供サーバ200の通信部202iは、変換地図情報生成部202gにより生成された変換地図情報を外部機器(例えば、他の端末装置など)へ送信することにより、外部機器に変換地図情報を提供してもよい。
【0158】
そして、地図情報提供サーバ200の地図表示制御部202hは、ステップSB−10において変換地図情報生成部202gにより生成された変換地図情報を端末装置100へ送信することにより(ステップSB−11)、端末装置100の表示部114を介して表示させる(ステップSB−12)。ここで、地図表示制御部202hは、スカイビュー率を連続的に変更した変換地図情報を、端末装置100へ送信することにより、端末装置100の表示部114を介して表示させてもよい。
【0159】
ここで、ステップSB−11およびステップSB−12において、地図情報提供サーバ200の制御部202は、経路案内情報に基づく表示画面を端末装置100へ送信することにより、端末装置100の表示部114に表示させてもよい。ここで、地図情報提供サーバ200の制御部202は、経路案内情報に含まれるターンバイターン形式の表示案内データの表示画面を端末装置100へ送信することにより、端末装置100の表示部114に表示させてもよい。また、地図情報提供サーバ200の制御部202は、経路案内情報に含まれる、少なくとも案内経路データから構成される表示画面を端末装置100へ送信することにより、端末装置100の表示部114に表示させてもよい。また、地図情報提供サーバ200の制御部202は、経路案内情報と端末装置100の利用者の現在位置情報とを端末装置100へ送信して、端末装置100の表示部114および/または音声出力部を介して出力させることにより、経路案内を実行してもよい。また、地図情報提供サーバ200の制御部202は、地図情報や変換地図情報等の上に、案内経路データ、および/または、端末装置100の利用者の現在位置情報を重畳した表示画面を端末装置100へ送信することにより、端末装置100の表示部114に表示させてもよい。また、地図情報提供サーバ200の制御部202は、案内データを端末装置100へ送信して、端末装置100の表示部114および/または音声出力部を介して出力させることにより、経路案内を実行してもよい。具体的には、地図情報提供サーバ200の制御部202は、案内データに含まれる案内経路上の分岐点等の案内地点における進行方向等に対応付けられた音声案内データを端末装置100へ送信して、端末装置100の音声出力部を介して出力させることにより、経路案内を実行してもよい。
【0160】
また、ステップSB−12において、端末装置100の制御部102は、地図情報提供サーバ200から送信される経路案内情報を受信してもよい。また、端末装置100の制御部102は、更に、受信した経路案内情報を記憶部106に格納してもよい。
【0161】
以上で、第2の実施形態における地図情報提供サーバ200(サーバ主導型)の処理の一例の説明を終える。
【0162】
[第3の実施形態]
続いて、本発明の第3の実施形態(地図情報表示装置400)について、図21および
図22を参照して以下に説明する。ここで、図21は、第3の実施形態における地図情報表示装置400の構成の一例を示すブロック図であり、該構成のうち本発明に関係する部分のみを概念的に示している。
【0163】
なお、第3の実施形態においては、全ての機能を地図情報表示装置400に集約し、地図情報提供サーバ200に接続することなく、記憶部406に記憶された地図情報から当該地図情報が表示される所定の表示領域分の地図情報を取得し、取得した座標変換し、座標変換した変換後のx座標およびy座標に基づいて、取得した地図情報を変換した変換地図情報を生成し、生成した変換地図情報を、表示部414を介して表示する。このように、第3の実施形態は、地図情報表示装置400が単独で処理を行う点がその他の実施形態と異なる。
【0164】
[地図情報表示装置400の構成]
まず、第3の実施形態における地図情報表示装置400の構成の一例について、図21を参照して以下に説明する。
【0165】
図21に示すように、本発明の第3の実施形態の地図情報表示装置400は、位置取得部412と表示部414および音声出力部(図示せず)と入力部416と制御部402と記憶部406とを少なくとも備えて構成される。これら地図情報表示装置400の各部は任意の通信路を介して通信可能に接続されている。また、地図情報表示装置400は、更に外部機器600(例えば、他の端末装置など)に通信可能に接続されてもよい。地図情報表示装置400は、例えば、PND(Portable Navigation Device)等の各種ナビゲーション装置、ノート型のパーソナルコンピュータ等の各種情報処理装置、または、携帯電話やPHSやPDA等の携帯端末装置等であってもよい。
【0166】
図21において、入出力制御インターフェース部408、位置取得部412、表示部414、入力部416、および、音声出力部の各機能は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。また、記憶部406の各部(地図データベース406a等)についても、地図情報提供サーバ200ではなく地図情報表示装置400に備えられている点を除き、各機能が第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0167】
また、制御部402の各部(地図情報取得部402a、座標変換部402b、変換地図情報生成部402f、地図表示部402g、および、通信部402h等)については、本実施形態の地図情報表示装置400が単独で処理を行う点を除き、各機能は第1の実施形態と基本的に同様である。
【0168】
また、図21において、制御部402は、OS等の制御プログラムや、各種の処理手順等を規定したプログラム、および、所要データを格納するための内部メモリを有する。そして、制御部402は、これらのプログラム等により、種々の処理を実行するための情報処理を行う。制御部402は、機能概念的に、地図情報取得部402a、座標変換部402b、変換地図情報生成部402f、地図表示部402g、および、通信部402hを備えて構成される。ここで、座標変換部402bは、補正値算出部402c、y座標変換部402d、x座標変換部402eを更に備えて構成される。
【0169】
なお、地図情報取得部402aは、第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。また、座標変換部402b、補正値算出部402c、y座標変換部402d、x座標変換部402e、変換地図情報生成部402f、地図表示部402g、および、通信部402hの機能は、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0170】
以上で、第3の実施形態における地図情報表示装置400の構成の一例の説明を終える。
【0171】
[地図情報表示装置400の処理]
次に、このように構成された第3の実施形態における地図情報表示装置400の処理の一例について、以下に図22を参照して詳細に説明する。ここで、図22は、第3の実施形態における地図情報表示装置400の処理の一例を示すフローチャートである。
【0172】
図22に示すように、まず、制御部402は、表示対象の地図範囲の指定を受け付けるために、利用者に入力部416を介して入力させた、地図情報の取得要求(例えば、地図情報を表示する表示部414の表示領域分の範囲や、位置取得部412により取得された利用者の現在位置を示す位置情報の周辺の所定の範囲を示す数値情報等)基づいて、表示対象の地図範囲を設定する(ステップSC−1)。
【0173】
ここで、ステップSC−1において、制御部402は、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を利用者により入力部416を介して入力させてもよい。ここで、出発地は、制御部402により取得される現在位置情報に基づく地図情報表示装置400の利用者の現在位置であってもよい。また、経路探索条件は、更に、経由地等を含んでいてもよい。
【0174】
そして、制御部402は、利用者に入力部416を介して入力させた、例えば、スカイビュー率の値を示す数値情報等に基づいて、スカイビュー率(0%〜100%(小数表現可)を指定する(ステップSC−2)。なお、スカイビュー率は、デフォルト設定されている値(例えば、80%)を用いてもよい。
【0175】
そして、制御部402は、ステップSC−1において設定された表示対象の地図範囲に基づいて、上述の図3の中心座標(cx,cy)のような、表示領域の中心となる中心座標(描画中心座標)を算出する(ステップSC−3)。
【0176】
そして、地図情報取得部402aは、変換元の地図情報を取得するために、ステップSC−1において設定された表示対象の地図範囲に基づいて、地図データベース406aに記憶された地図情報から当該地図情報が表示される所定の表示領域分の地図情報を取得する(ステップSC−4)。
【0177】
ここで、ステップSC−4において、制御部402は、ステップSC−1において入力された、少なくとも出発地と目的地とを含む経路探索条件を満たす出発地から目的地までの複数または単数の案内経路を、記憶部406に記憶されたネットワークデータを用いて探索し、案内経路データを生成してもよい。ここで、経路探索条件に経由地が更に含まれている場合、制御部402は、経由地を経由した案内経路を探索してもよい。また、制御部402は、案内経路データを少なくとも含む経路案内情報を生成してもよい。ここで、経路案内情報は、更に、記憶部406に記憶されたターンバイターン形式の表示案内データを含んでいてもよい。また、経路案内情報は、更に、記憶部406に記憶された、案内経路を含む地図の地図情報を含んでいてもよい。また、経路案内情報は、更に、記憶部406に記憶された、案内経路上において出力されるTBT以外の表示案内データや音声案内データを含んでいてもよい。また、制御部402は、生成した経路案内情報を記憶部406に格納してもよい。
【0178】
そして、座標変換部402bは、ステップSC−4において地図情報取得部402aにより取得された地図情報の変換前のx座標およびy座標について、x座標が同一の点を結んだ直線が、表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、中央線から表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、x座標については、表示領域の下の座標ほど中央線から離れるように変換する(ステップSC−5〜ステップSC−8)。
【0179】
具体的には、座標変換部402bにおいて、補正値算出部402cは、y座標用の補正値を算出する(ステップSC−5)。そして、y座標変換部402dは、補正値算出部402cにより算出されたy座標用の補正値を少なくとも用いてy座標を変換する(ステップSC−6)。そして、x座標変換部402eは、x座標を変換する(ステップSC−7)。そして、ステップSC−8において、制御部402により表示対象地図の全座標について変換済みであると判定されるまで、ステップSC−5〜ステップSC−7の処理を繰り返し実行する。
【0180】
なお、ステップSC−5における補正値算出部402cの座標変換処理、ステップSC−6におけるy座標変換部402dの座標変換処理、および、ステップSC−7におけるx座標変換部402eの座標変換処理の詳細については、第1の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0181】
続いて、図22のステップSC−8において、制御部402は、ステップSC−5〜SC−7の座標変換処理により、表示対象地図の全座標について変換済みであるか否かを判定する(ステップSC−8)。
【0182】
そして、制御部402は、表示対象地図の全座標について変換済みでないと判定された場合(ステップSC−8:No)、次の変換対象となるx座標およびy座標について座標変換を行うよう、ステップSC−5の処理へ戻る。そして、ステップSC−8において表示対象地図の全座標について変換済みであると判定されるまで、座標変換部402bは、ステップSC−5〜ステップSC−7の処理を繰り返し実行する。一方、制御部402は、表示対象地図の全座標について変換済みであると判定された場合(ステップSC−8:Yes)、次のステップSC−9の処理へ進む。
【0183】
そして、変換地図情報生成部402fは、ステップSC−5〜ステップSC−7において座標変換部402bにより座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、ステップSC−4において地図情報取得部402aにより取得された地図情報を変換した変換地図情報を生成する(ステップSC−9)。なお、図示しないが、ステップSC−9において、通信部402hは、変換地図情報生成部402fにより生成された変換地図情報を外部機器600(例えば、他の端末装置など)へ送信することにより、外部機器600に変換地図情報を提供してもよい。
【0184】
そして、地図表示部402gは、ステップSC−9において変換地図情報生成部402fにより生成された変換地図情報を表示部414を介して表示する(ステップSC−10)。ここで、地図表示部402gは、スカイビュー率を連続的に変更した変換地図情報を表示部414を介して表示してもよい。
【0185】
ここで、ステップSC−10において、制御部402は、経路案内情報に基づく表示画面を表示部414に表示させてもよい。ここで、制御部402は、経路案内情報に含まれるターンバイターン形式の表示案内データの表示画面を表示部414に表示させてもよい。また、制御部402は、経路案内情報に含まれる、少なくとも案内経路データから構成される表示画面を表示部414に表示させてもよい。また、制御部402は、経路案内情報と地図情報表示装置400の利用者の現在位置情報とを表示部414および/または音声出力部を介して出力させることにより、経路案内を実行してもよい。また、制御部402は、地図情報や変換地図情報等の上に、案内経路データ、および/または、地図情報表示装置400の利用者の現在位置情報を重畳した表示画面を表示部414に表示させてもよい。また、制御部402は、案内データを表示部414および/または音声出力部を介して出力させることにより、経路案内を実行してもよい。具体的には、制御部402は、案内データに含まれる案内経路上の分岐点等の案内地点における進行方向等に対応付けられた音声案内データを音声出力部を介して出力させることにより、経路案内を実行してもよい。
【0186】
以上で、第3の実施形態における地図情報表示装置400の処理の一例の説明を終える。
【0187】
[他の実施の形態]
さて、これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施の形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施の形態にて実施されてよいものである。
【0188】
また、実施の形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0189】
このほか、上記文献中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0190】
また、端末装置100、地図情報提供サーバ200、および、地図情報表示装置400に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。例えば、本発明は、ナビゲーション装置、地図情報を表示することができる携帯電話装置や、表示用の地図情報を配信するサーバ装置や、各種コンピュータ装置にも適用することができる。また、例えば、本実施例では、端末装置100側に経路探索部を持たない構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、端末装置100側に経路探索部を有してもよい。
【0191】
例えば、端末装置100、地図情報提供サーバ200、および、地図情報表示装置400の各装置が備える処理機能、特に制御部102、制御部202、および、制御部402にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現することができ、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現することも可能である。尚、プログラムは、後述する記録媒体に記録されており、必要に応じて端末装置100、地図情報提供サーバ200、および、地図情報表示装置400に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHD等の記憶部106、記憶部206、および、記憶部406等は、OSとして協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0192】
また、このコンピュータプログラムは、端末装置100、地図情報提供サーバ200、および、地図情報表示装置400に対して任意のネットワーク300を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0193】
また、本発明に係るプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM、EEPROM、CD−ROM、MO、DVD、Blu−ray Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」、あるいは、LAN、WAN、インターネットに代表されるネットワーク300を介してプログラムを送信する場合の通信回線や搬送波のように、短期にプログラムを保持する「通信媒体」を含むものとする。
【0194】
また、「プログラム」とは、任意の言語や記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードやバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成、読み取り手順、あるいは、読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0195】
記憶部106、記憶部206、ならびに、記憶部406に格納される各種のデータベース等(端末側地図データベース106a、地図データベース206a、および、地図データベース406a等)は、RAM、ROM等のメモリ装置、HD等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラムやテーブルやデータベースやウェブページ用ファイル等を格納する。
【0196】
また、地図情報提供サーバ200は、既知のパーソナルコンピュータ、ワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、該情報処理装置に任意の周辺装置を接続して構成してもよい。また、地図情報提供サーバ200は、該情報処理装置に本発明の方法を実現させるソフトウェア(プログラム、データ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0197】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じて、または、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0198】
以上詳述したように、本発明によれば、視覚的にわかりやすい3次元表示を行うために、曲線的な座標変換を行い、丸みを表現した奥行きのある地図情報を提供することができ、また、地図情報の段階変形をスムーズに行うことができる地図情報提供システム、端末装置、地図情報提供サーバ、地図情報表示装置、地図情報変換方法、および、プログラムを提供することができるので、ナビゲーションを支援する情報機器や情報処理分野などの様々な分野において極めて有用である。
【符号の説明】
【0199】
100 端末装置
102 制御部
102a 地図情報取得部
102b 座標変換部
102c 補正値算出部
102d y座標変換部
102e x座標変換部
102f 変換地図情報生成部
102g 地図表示部
102h 通信部
104 通信制御インターフェース部
106 記憶部
106a 端末側地図データベース
108 入出力制御インターフェース部
112 位置取得部
114 表示部
116 入力部
200 地図情報提供サーバ
202 制御部
202a 地図情報送信部
202b 地図情報取得部
202c 座標変換部
202d 補正値算出部
202e y座標変換部
202f x座標変換部
202g 変換地図情報生成部
202h 地図表示制御部
202i 通信部
204 通信制御インターフェース部
206 記憶部
206a 地図データベース
300 ネットワーク
400 地図情報表示装置
402 制御部
402a 地図情報取得部
402b 座標変換部
402c 補正値算出部
402d y座標変換部
402e x座標変換部
402f 変換地図情報生成部
402g 地図表示部
402h 通信部
404 通信制御インターフェース部
406 記憶部
406a 地図データベース
408 入出力制御インターフェース部
412 位置取得部
414 表示部
416 入力部
500 位置発信装置
600 外部機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部と記憶部とを少なくとも備えた地図情報提供サーバ、および、制御部を少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続した地図情報提供システムであって、
上記地図情報提供サーバの上記記憶部は、
2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段、
を備え、
上記地図情報提供サーバの上記制御部は、
上記地図情報記憶手段に記憶された上記地図情報から、上記端末装置により要求された当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を上記端末装置へ送信する地図情報送信手段、
を備え、
上記端末装置の上記制御部は、
上記地図情報提供サーバから上記地図情報送信手段により送信される上記地図情報を受信する地図情報取得手段と、
上記地図情報取得手段により受信された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換手段と、
上記座標変換手段により座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得手段により取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成手段と、
を備えたことを特徴とする、地図情報提供システム。
【請求項2】
請求項1に記載の地図情報提供システムにおいて、
上記座標変換手段は、
y座標用の補正値を算出する補正値算出手段と、
上記補正値算出手段により算出された上記y座標用の補正値を少なくとも用いてy座標を変換するy座標変換手段と、
x座標を変換するx座標変換手段と、
を更に備えたことを特徴とする、地図情報提供システム。
【請求項3】
請求項2に記載の地図情報提供システムにおいて、
上記補正値算出手段は、
以下の数式1を用いて、上記表示領域の中心となる中心y座標(cy)を変換することにより、変換後の中心y座標(cy’)を算出し、
cy’=cy*(cy+1)/2/h ・・・(数式1)
(ここで、「cy’」は、上記変換後の中心y座標であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「h」は、上記表示領域の高さである。)
以下の数式2を用いて、上記中心y座標(cy)および上記変換後の中心y座標(cy’)に対し、真上から見た地図が徐々に斜めから見た状態になるように変換するための係数であるスカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を算出し、
CY=(cy*(100−R))+(cy’*R) ・・・(数式2)
(ここで、「CY」は、上記スカイビュー率反映後の中心y座標であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「cy’」は、上記変換後の中心y座標である。)
以下の数式3を用いて、上記中心y座標(cy)から上記スカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を差し引くことにより、上記y座標用の補正値(K)を算出すること
K=cy−CY ・・・(数式3)
(ここで、「K」は、上記y座標用の補正値であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「CY」は、上記スカイビュー率反映後の中心y座標である。)
を特徴とする、地図情報提供システム。
【請求項4】
請求項3に記載の地図情報提供システムにおいて、
上記y座標変換手段は、
以下の数式4を用いて、上記変換前のy座標(y)を変換することにより、仮変換後のy座標(y’)を算出し、
y’=y*(y+1)/2/h ・・・(数式4)
(ここで、「y’」は、上記仮変換後のy座標であり、「y」は、上記変換前のy座標であり、「h」は、上記表示領域の高さである。)
以下の数式5を用いて、上記変換前のy座標(y)および上記仮変換後のy座標(y’)に対し、上記スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のy座標(Y)を算出し、
Y=(y*(100−R))+(y’*R) ・・・(数式5)
(ここで、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「y」は、上記変換前のy座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「y’」は、上記仮変換後のy座標である。)
以下の数式6を用いて、上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)に上記補正値算出手段により算出された上記y座標用の補正値(K)を足すことにより、上記変換後のy座標(Ay)に変換すること
Ay=Y+K ・・・(数式6)
(ここで、「Ay」は、上記変換後のy座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「K」は、上記y座標用の補正値である。)
を特徴とする、地図情報提供システム。
【請求項5】
請求項4に記載の地図情報提供システムにおいて、
上記x座標変換手段は、
以下の数式7を用いて、上記変換前のx座標(x)から上記表示領域の中心となる中心x座標(cx)を差し引くことにより、中心座標調整後のx座標(xx)を算出し、
xx=x−cx ・・・(数式7)
(ここで、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標である。)
以下の数式8を用いて、上記中心座標調整後のx座標(xx)を変換することにより、仮変換後のx座標(x’)を算出し、
x’=xx*(xx+1)/2/cx ・・・(数式8)
(ここで、「x’」は、上記仮変換後のx座標であり、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標である。)
以下の数式9を用いて、上記中心座標調整後のx座標(xx)および上記仮変換後のx座標(x’)に対し、上記スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のx座標(X)を算出し、
X=(xx*(100−R))+(x’*R) ・・・(数式9)
(ここで、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標であり、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「x’」は、上記仮変換後のx座標である。)
上記変換前のx座標(x)が上記中心x座標(cx)よりも大きい場合、以下の数式10を用いて、上記中心x座標(cx)に上記スカイビュー率反映後のx座標(X)を足すことにより、中心座標調整前のx座標(X’)を算出し、または、
上記変換前のx座標(x)が上記中心x座標(cx)よりも小さい場合、以下の数式11を用いて、上記中心x座標(cx)から上記スカイビュー率反映後のx座標(X)を差し引くことにより、上記中心座標調整前のx座標(X’)を算出し、
x>cxの場合: X’=cx+X ・・・(数式10)
(ここで、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標であり、上記「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「X」は上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
x<cxの場合: X’=cx−X ・・・(数式11)
(ここで、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標であり、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「X」は上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
上記中心座標調整前のx座標(X’)が0でない場合、以下の数式12を用いて、上記y座標変換手段により算出された対応する上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)、上記スカイビュー率反映後のx座標(X)、および、上記中心座標調整前のx座標(X’)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出し、または、
上記中心座標調整前のx座標(X’)が0である場合、以下の数式13を用いて、上記y座標変換手段により算出された対応する上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)、および、上記スカイビュー率反映後のx座標(X)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出し、
X’≠0の場合: XX=Y*X/X’ ・・・(数式12)
(ここで、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
X’=0の場合: XX=Y*X/1 ・・・(数式13)
(ここで、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
以下の数式14を用いて、上記変化幅調整後のx座標(XX)に上記変換前のx座標(x)を足すことにより、上記変換後のx座標(Ax)に変換すること
Ax=XX+x ・・・(数式14)
(ここで、「Ax」は、上記変換後のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「x」は、上記変換前のx座標である。)
を特徴とする、地図情報提供システム。
【請求項6】
請求項1から5のうちいずれか一つに記載の地図情報提供システムにおいて、
上記端末装置は、表示部を更に備え、
上記端末装置の上記制御部は、
上記変換地図情報生成手段により生成された上記変換地図情報を、上記表示部を介して表示する地図表示手段、
を更に備えたことを特徴とする、地図情報提供システム。
【請求項7】
請求項6に記載の地図情報提供システムにおいて、
上記地図表示手段は、
上記スカイビュー率を連続的に変更した上記変換地図情報を、上記表示部を介して表示すること
を特徴とする、地図情報提供システム。
【請求項8】
請求項1から7のうちいずれか一つに記載の地図情報提供システムにおいて、
上記端末装置は、外部機器に通信可能に接続され、
上記端末装置の上記制御部は、
上記変換地図情報生成手段により生成された上記変換地図情報を上記外部機器へ送信することにより、上記外部機器に上記変換地図情報を提供する通信手段、
を更に備えたことを特徴とする、地図情報提供システム。
【請求項9】
地図情報提供サーバに通信可能に接続された、表示部と制御部とを少なくとも備えた端末装置であって、
上記制御部は、
上記地図情報提供サーバから送信される2次元の地図情報のうち当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を受信する地図情報取得手段と、
上記地図情報取得手段により受信された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記表示領域の上記中央線から外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換手段と、
上記座標変換手段により座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得手段により取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成手段と、
上記変換地図情報生成手段により生成された上記変換地図情報を、上記表示部を介して表示する地図表示手段と、
を備えたことを特徴とする、端末装置。
【請求項10】
表示部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えた地図情報提供サーバであって、
上記記憶部は、
2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段、
を備え、
上記制御部は、
上記地図情報記憶手段に記憶された上記地図情報から当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を取得する地図情報取得手段と、
上記地図情報取得手段により取得された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換手段と、
上記座標変換手段により座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得手段により取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成手段と、
上記変換地図情報生成手段により生成された上記変換地図情報を上記端末装置へ送信することにより、上記端末装置の上記表示部を介して表示させる地図表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする、地図情報提供サーバ。
【請求項11】
請求項10に記載の地図情報提供サーバにおいて、
上記座標変換手段は、
y座標用の補正値を算出する補正値算出手段と、
上記補正値算出手段により算出された上記y座標用の補正値を少なくとも用いてy座標を変換するy座標変換手段と、
x座標を変換するx座標変換手段と、
を更に備えたことを特徴とする、地図情報提供サーバ。
【請求項12】
請求項11に記載の地図情報提供サーバにおいて、
上記補正値算出手段は、
以下の数式1を用いて、上記表示領域の中心となる中心y座標(cy)を変換することにより、変換後の中心y座標(cy’)を算出し、
cy’=cy*(cy+1)/2/h ・・・(数式1)
(ここで、「cy’」は、上記変換後の中心y座標であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「h」は、上記表示領域の高さである。)
以下の数式2を用いて、上記中心y座標(cy)および上記変換後の中心y座標(cy’)に対し、真上から見た地図が徐々に斜めから見た状態になるように変換するための係数であるスカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を算出し、
CY=(cy*(100−R))+(cy’*R) ・・・(数式2)
(ここで、「CY」は、上記スカイビュー率反映後の中心y座標であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「cy’」は、上記変換後の中心y座標である。)
以下の数式3を用いて、上記中心y座標(cy)から上記スカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を差し引くことにより、上記y座標用の補正値(K)を算出すること
K=cy−CY ・・・(数式3)
(ここで、「K」は、上記y座標用の補正値であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「CY」は、上記スカイビュー率反映後の中心y座標である。)
を特徴とする、地図情報提供サーバ。
【請求項13】
請求項12に記載の地図情報提供サーバにおいて、
上記y座標変換手段は、
以下の数式4を用いて、上記変換前のy座標(y)を変換することにより、仮変換後のy座標(y’)を算出し、
y’=y*(y+1)/2/h ・・・(数式4)
(ここで、「y’」は、上記仮変換後のy座標であり、「y」は、上記変換前のy座標であり、「h」は、上記表示領域の高さである。)
以下の数式5を用いて、上記変換前のy座標(y)および上記仮変換後のy座標(y’)に対し、上記スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のy座標(Y)を算出し、
Y=(y*(100−R))+(y’*R) ・・・(数式5)
(ここで、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「y」は、上記変換前のy座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「y’」は、上記仮変換後のy座標である。)
以下の数式6を用いて、上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)に上記補正値算出手段により算出された上記y座標用の補正値(K)を足すことにより、上記変換後のy座標(Ay)に変換すること
Ay=Y+K ・・・(数式6)
(ここで、「Ay」は、上記変換後のy座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「K」は、上記y座標用の補正値である。)
を特徴とする、地図情報提供サーバ。
【請求項14】
請求項13に記載の地図情報提供サーバにおいて、
上記x座標変換手段は、
以下の数式7を用いて、上記変換前のx座標(x)から上記表示領域の中心となる中心x座標(cx)を差し引くことにより、中心座標調整後のx座標(xx)を算出し、
xx=x−cx ・・・(数式7)
(ここで、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標である。)
以下の数式8を用いて、上記中心座標調整後のx座標(xx)を変換することにより、仮変換後のx座標(x’)を算出し、
x’=xx*(xx+1)/2/cx ・・・(数式8)
(ここで、「x’」は、上記仮変換後のx座標であり、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標である。)
以下の数式9を用いて、上記中心座標調整後のx座標(xx)および上記仮変換後のx座標(x’)に対し、上記スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のx座標(X)を算出し、
X=(xx*(100−R))+(x’*R) ・・・(数式9)
(ここで、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標であり、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「x’」は、上記仮変換後のx座標である。)
上記変換前のx座標(x)が上記中心x座標(cx)よりも大きい場合、以下の数式10を用いて、上記中心x座標(cx)に上記スカイビュー率反映後のx座標(X)を足すことにより、中心座標調整前のx座標(X’)を算出し、または、
上記変換前のx座標(x)が上記中心x座標(cx)よりも小さい場合、以下の数式11を用いて、上記中心x座標(cx)から上記スカイビュー率反映後のx座標(X)を差し引くことにより、上記中心座標調整前のx座標(X’)を算出し、
x>cxの場合: X’=cx+X ・・・(数式10)
(ここで、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標であり、上記「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「X」は上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
x<cxの場合: X’=cx−X ・・・(数式11)
(ここで、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標であり、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「X」は上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
上記中心座標調整前のx座標(X’)が0でない場合、以下の数式12を用いて、上記y座標変換手段により算出された対応する上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)、上記スカイビュー率反映後のx座標(X)、および、上記中心座標調整前のx座標(X’)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出し、または、
上記中心座標調整前のx座標(X’)が0である場合、以下の数式13を用いて、上記y座標変換手段により算出された対応する上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)、および、上記スカイビュー率反映後のx座標(X)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出し、
X’≠0の場合: XX=Y*X/X’ ・・・(数式12)
(ここで、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
X’=0の場合: XX=Y*X/1 ・・・(数式13)
(ここで、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
以下の数式14を用いて、上記変化幅調整後のx座標(XX)に上記変換前のx座標(x)を足すことにより、上記変換後のx座標(Ax)に変換すること
Ax=XX+x ・・・(数式14)
(ここで、「Ax」は、上記変換後のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「x」は、上記変換前のx座標である。)
を特徴とする、地図情報提供サーバ。
【請求項15】
表示部と制御部と記憶部とを少なくとも備えた地図情報表示装置であって、
上記記憶部は、
2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段、
を備え、
上記制御部は、
上記地図情報記憶手段に記憶された上記地図情報から当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を取得する地図情報取得手段と、
上記地図情報取得手段により取得された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換手段と、
上記座標変換手段により座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得手段により取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成手段と、
上記変換地図情報生成手段により生成された上記変換地図情報を、上記表示部を介して表示する地図表示手段と、
を備えたことを特徴とする、地図情報表示装置。
【請求項16】
請求項15に記載の地図情報表示装置において、
上記座標変換手段は、
y座標用の補正値を算出する補正値算出手段と、
上記補正値算出手段により算出された上記y座標用の補正値を少なくとも用いてy座標を変換するy座標変換手段と、
x座標を変換するx座標変換手段と、
を更に備えたことを特徴とする、地図情報表示装置。
【請求項17】
請求項16に記載の地図情報表示装置において、
上記補正値算出手段は、
以下の数式1を用いて、上記表示領域の中心となる中心y座標(cy)を変換することにより、変換後の中心y座標(cy’)を算出し、
cy’=cy*(cy+1)/2/h ・・・(数式1)
(ここで、「cy’」は、上記変換後の中心y座標であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「h」は、上記表示領域の高さである。)
以下の数式2を用いて、上記中心y座標(cy)および上記変換後の中心y座標(cy’)に対し、真上から見た地図が徐々に斜めから見た状態になるように変換するための係数であるスカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を算出し、
CY=(cy*(100−R))+(cy’*R) ・・・(数式2)
(ここで、「CY」は、上記スカイビュー率反映後の中心y座標であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「cy’」は、上記変換後の中心y座標である。)
以下の数式3を用いて、上記中心y座標(cy)から上記スカイビュー率反映後の中心y座標(CY)を差し引くことにより、上記y座標用の補正値(K)を算出すること
K=cy−CY ・・・(数式3)
(ここで、「K」は、上記y座標用の補正値であり、「cy」は、上記中心y座標であり、「CY」は、上記スカイビュー率反映後の中心y座標である。)
を特徴とする、地図情報表示装置。
【請求項18】
請求項17に記載の地図情報表示装置において、
上記y座標変換手段は、
以下の数式4を用いて、上記変換前のy座標(y)を変換することにより、仮変換後のy座標(y’)を算出し、
y’=y*(y+1)/2/h ・・・(数式4)
(ここで、「y’」は、上記仮変換後のy座標であり、「y」は、上記変換前のy座標であり、「h」は、上記表示領域の高さである。)
以下の数式5を用いて、上記変換前のy座標(y)および上記仮変換後のy座標(y’)に対し、上記スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のy座標(Y)を算出し、
Y=(y*(100−R))+(y’*R) ・・・(数式5)
(ここで、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「y」は、上記変換前のy座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「y’」は、上記仮変換後のy座標である。)
以下の数式6を用いて、上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)に上記補正値算出手段により算出された上記y座標用の補正値(K)を足すことにより、上記変換後のy座標(Ay)に変換すること
Ay=Y+K ・・・(数式6)
(ここで、「Ay」は、上記変換後のy座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「K」は、上記y座標用の補正値である。)
を特徴とする、地図情報表示装置。
【請求項19】
請求項18に記載の地図情報表示装置において、
上記x座標変換手段は、
以下の数式7を用いて、上記変換前のx座標(x)から上記表示領域の中心となる中心x座標(cx)を差し引くことにより、中心座標調整後のx座標(xx)を算出し、
xx=x−cx ・・・(数式7)
(ここで、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標である。)
以下の数式8を用いて、上記中心座標調整後のx座標(xx)を変換することにより、仮変換後のx座標(x’)を算出し、
x’=xx*(xx+1)/2/cx ・・・(数式8)
(ここで、「x’」は、上記仮変換後のx座標であり、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標である。)
以下の数式9を用いて、上記中心座標調整後のx座標(xx)および上記仮変換後のx座標(x’)に対し、上記スカイビュー率(R)を反映することにより、スカイビュー率反映後のx座標(X)を算出し、
X=(xx*(100−R))+(x’*R) ・・・(数式9)
(ここで、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標であり、「xx」は、上記中心座標調整後のx座標であり、「R」は、上記スカイビュー率であり、「x’」は、上記仮変換後のx座標である。)
上記変換前のx座標(x)が上記中心x座標(cx)よりも大きい場合、以下の数式10を用いて、上記中心x座標(cx)に上記スカイビュー率反映後のx座標(X)を足すことにより、中心座標調整前のx座標(X’)を算出し、または、
上記変換前のx座標(x)が上記中心x座標(cx)よりも小さい場合、以下の数式11を用いて、上記中心x座標(cx)から上記スカイビュー率反映後のx座標(X)を差し引くことにより、上記中心座標調整前のx座標(X’)を算出し、
x>cxの場合: X’=cx+X ・・・(数式10)
(ここで、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標であり、上記「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「X」は上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
x<cxの場合: X’=cx−X ・・・(数式11)
(ここで、「x」は、上記変換前のx座標であり、「cx」は、上記中心x座標であり、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「X」は上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
上記中心座標調整前のx座標(X’)が0でない場合、以下の数式12を用いて、上記y座標変換手段により算出された対応する上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)、上記スカイビュー率反映後のx座標(X)、および、上記中心座標調整前のx座標(X’)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出し、または、
上記中心座標調整前のx座標(X’)が0である場合、以下の数式13を用いて、上記y座標変換手段により算出された対応する上記スカイビュー率反映後のy座標(Y)、および、上記スカイビュー率反映後のx座標(X)から、変化幅調整後のx座標(XX)を算出し、
X’≠0の場合: XX=Y*X/X’ ・・・(数式12)
(ここで、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
X’=0の場合: XX=Y*X/1 ・・・(数式13)
(ここで、「X’」は、上記中心座標調整前のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「Y」は、上記スカイビュー率反映後のy座標であり、「X」は、上記スカイビュー率反映後のx座標である。)
以下の数式14を用いて、上記変化幅調整後のx座標(XX)に上記変換前のx座標(x)を足すことにより、上記変換後のx座標(Ax)に変換すること
Ax=XX+x ・・・(数式14)
(ここで、「Ax」は、上記変換後のx座標であり、「XX」は、上記変化幅調整後のx座標であり、「x」は、上記変換前のx座標である。)
を特徴とする、地図情報表示装置。
【請求項20】
制御部と記憶部とを少なくとも備えた地図情報提供サーバ、および、制御部を少なくとも備えた端末装置、を通信可能に接続した地図情報提供システムにおいて実行される地図情報変換方法であって、
上記地図情報提供サーバの上記記憶部は、
2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段、
を備え、
上記地図情報提供サーバの上記制御部において実行される、上記地図情報記憶手段に記憶された上記地図情報から、上記端末装置により要求された当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を上記端末装置へ送信する地図情報送信ステップと、
上記端末装置の上記制御部において実行される、上記地図情報提供サーバから上記地図情報送信ステップにて送信される上記地図情報を受信する地図情報取得ステップと、
上記端末装置の上記制御部において実行される、上記地図情報取得ステップにて受信された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換ステップと、
上記端末装置の上記制御部において実行される、上記座標変換ステップにて座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成ステップと、
を含むことを特徴とする、地図情報変換方法。
【請求項21】
地図情報提供サーバに通信可能に接続された、表示部と制御部とを少なくとも備えた端末装置において実行される地図情報変換方法であって、
上記制御部において実行される、
上記地図情報提供サーバから送信される2次元の地図情報のうち当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を受信する地図情報取得ステップと、
上記地図情報取得ステップにて受信された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換ステップと、
上記座標変換ステップにて座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成ステップと、
上記変換地図情報生成ステップにて生成された上記変換地図情報を、上記表示部を介して表示する地図表示ステップと、
を含むことを特徴とする、地図情報変換方法。
【請求項22】
表示部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えた地図情報提供サーバにおいて実行される地図情報変換方法であって、
上記記憶部は、
2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段、
を備え、
上記制御部において実行される、
上記地図情報記憶手段に記憶された上記地図情報から当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を取得する地図情報取得ステップと、
上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換ステップと、
上記座標変換ステップにて座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成ステップと、
上記変換地図情報生成ステップにて生成された上記変換地図情報を上記端末装置へ送信することにより、上記端末装置の上記表示部を介して表示させる地図表示制御ステップと、
を含むことを特徴とする、地図情報変換方法。
【請求項23】
表示部と制御部と記憶部とを少なくとも備えた地図情報表示装置において実行される地図情報変換方法であって、
上記記憶部は、
2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段、
を備え、
上記制御部において実行される、
上記地図情報記憶手段に記憶された上記地図情報から当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を取得する地図情報取得ステップと、
上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換ステップと、
上記座標変換ステップにて座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成ステップと、
上記変換地図情報生成ステップにて生成された上記変換地図情報を、上記表示部を介して表示する地図表示ステップと、
を含むことを特徴とする、地図情報変換方法。
【請求項24】
表示部を少なくとも備えた端末装置に通信可能に接続された、記憶部と制御部とを少なくとも備えた地図情報提供サーバに実行させるためのプログラムであって、
上記記憶部は、
2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段、
を備え、
上記制御部において、
上記地図情報記憶手段に記憶された上記地図情報から当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を取得する地図情報取得ステップと、
上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換ステップと、
上記座標変換ステップにて座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成ステップと、
上記変換地図情報生成ステップにて生成された上記変換地図情報を上記端末装置へ送信することにより、上記端末装置の上記表示部を介して表示させる地図表示制御ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項25】
表示部と制御部と記憶部とを少なくとも備えた地図情報表示装置に実行させるためのプログラムであって、
上記記憶部は、
2次元の地図情報を記憶する地図情報記憶手段、
を備え、
上記制御部において、
上記地図情報記憶手段に記憶された上記地図情報から当該地図情報が表示される所定の表示領域分の上記地図情報を取得する地図情報取得ステップと、
上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報の変換前のx座標およびy座標について、上記x座標が同一の点を結んだ直線が、上記表示領域の縦方向の中央線を基準として対称である、上記中央線から上記表示領域の外側へ膨らむ曲線を描くように座標変換させ、上記x座標については、上記表示領域の下の座標ほど上記中央線から離れるように変換する座標変換ステップと、
上記座標変換ステップにて座標変換された変換後のx座標およびy座標に基づいて、上記地図情報取得ステップにて取得された上記地図情報を変換した変換地図情報を生成する変換地図情報生成ステップと、
上記変換地図情報生成ステップにて生成された上記変換地図情報を、上記表示部を介して表示する地図表示ステップと、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2011−150386(P2011−150386A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−8711(P2010−8711)
【出願日】平成22年1月19日(2010.1.19)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】