説明

地図情報配信システム

【課題】自車の状態に合った更新情報を優先的に受け取ることができる地図情報配信システムを提供する。
【解決手段】ナビゲーション装置は、自車状態検出手段によって検出された自車の状態に基づいて地図情報の所定更新情報を要求する更新要求情報を地図情報配信センタに要求する。また、地図情報配信センタは、受信した該更新要求情報に基づいて該更新要求情報に対応する所定更新情報を抽出して配信する。また、地図情報配信センタは、この抽出した該所定更新情報のデータ量が、ナビゲーション装置が受信して所定時間内に地図情報を更新できる更新情報の最大データ量を超える場合には、この所定更新情報を該最大データ量毎に分割して配信する。そして、ナビゲーション装置は、所定更新情報を受信する毎に、この受信した所定更新情報に基づいて地図情報を所定時間内に更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図情報配信システムに関し、特に、地図情報を更新するための更新情報を地図情報配信センタからナビゲーション装置に配信する地図情報配信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、車両の走行案内を行い、運転者が所望の目的地に容易に到着できるようにしたナビゲーション装置が車両に搭載されていることが多い。ここで、ナビゲーション装置とは、GPS受信機などにより車両の現在位置を検出し、その現在位置に対応する地図データをDVD−ROMやHDDなどの記録媒体、又はネットワークを通じて取得して液晶モニタに表示することが可能な装置である。そして、車両の現在位置を含む地図データを記録媒体等から読み出し、地図データに基づいて車両の現在位置の周囲における地図画像を描画して表示装置に表示するとともに、車両位置マークを地図画像に重ね合わせて表示し、車両の移動に応じて地図画像をスクロールしたり、地図画像を画面に固定し車両位置マークを移動させることによって、車両が現在どの地点を走行しているのかを一目でわかるようにしている。
【0003】
ここで、日本全国においては毎年新しい道路(新設道路)が建設されている。また、これに伴って、既存の道路がなくなったり、既存の道路の形状が変更されたりする。従って、ナビゲーション装置に記憶させる地図データはある程度の時間間隔で更新することが必要となる。ここで、地図データの更新は、新しいDVDを購入して古いDVDと交換したり、店舗でHDDに地図データを書き込んだり、地図情報配信センタ等から配信された地図データに基づいてHDDの内容を書き換えることによって行われる。
そこで、ナビゲーション装置に記憶されている地図データを更新するための更新情報が、地図情報配信センタから当該ナビゲーション装置に自動的に配信される地図情報配信システムが種々提案されている。
【0004】
例えば、地図情報配信センタと、この地図情報配信センタから無線通信によって受信した受信情報とをディスプレイに表示させる制御手段を備えるナビゲーション装置とから構成される地図情報配信システムであって、このナビゲーション装置は、地図情報及び/または使用可能な地図情報の識別情報を記憶する記憶手段と、自車の現在位置及び自車の進行方向を検出する検出手段とを備え、前記制御手段は、前記地図情報配信センタとの無線通信を行っているときに、地図情報を自動的に受信し、その受信した地図情報により、前記記憶手段に記憶している地図情報の更新または追加を行い、該ナビゲーション装置は、地図情報の中から、前記検出手段によって検出した自車の現在位置付近の地図情報、より詳細縮尺の地図情報、前記ディスプレイに表示している地図縮尺と同一縮尺の地図情報、前記検出手段によって検出した自車の進行方向の地域の地図情報、或いは前記記憶手段に記憶している最も古い地図情報を更新可能な地図情報、の順に予め優先順位を付しておき、この優先順位に従って地図情報を要求するように構成した地図情報配信システムがある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−180187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記した特許文献1に記載された地図情報配信システムでは、自車の状態(例えば、ナビゲーション装置の目的地を設定して発進した状態や、ナビゲーション装置の目的地を設定せずに発進した状態等である。)に合わせて、地図情報配信センタからナビゲーション装置に配信する地図情報を更新する更新情報の優先順位を変更することができず、自車の状態に合った更新情報を優先的に受け取ることができないという問題がある。また、この更新情報のデータ量が、ナビゲーション装置で所定時間内(例えば、約20秒〜35秒以内である。)に更新することができない大きなデータ量の場合には、表示されている地図が更新されるまでに暫く待つ必要があるという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、更新情報のデータ量が、ナビゲーション装置で所定時間内(例えば、約20秒〜35秒以内である。)に更新することができない大きなデータ量の場合にも、順次地図が更新され、走行中においても有効な地図情報を早く提供することができる地図情報配信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため請求項1に係る地図情報配信システムは、受信した更新情報に基づいて地図情報を更新するナビゲーション装置(2)と、前記ナビゲーション装置に更新情報を配信する地図情報配信センタ(3)と、を備えた地図情報配信システム(1)において、前記ナビゲーション装置(2)は、自車の状態を検出する自車状態検出手段(23)と、前記自車状態検出手段によって検出された自車の状態に基づいて前記地図情報の所定更新情報を要求する更新要求情報を前記地図情報配信センタに送信する要求情報送信手段(23、27)と、を有し、前記地図情報配信センタ(3)は、前記更新要求情報を受信する要求情報受信手段(16)と、前記ナビゲーション装置が受信して所定時間内に地図情報を更新できる前記更新情報の最大データ量を記憶する最大データ量記憶手段(15)と、受信した該更新要求情報に基づいて対応する前記所定更新情報を抽出して配信するように制御すると共に、この抽出した該所定更新情報のデータ量が前記最大データ量を超える場合には、この所定更新情報を該最大データ量毎に分割して配信するように制御する配信制御手段(10)と、を有し、該ナビゲーション装置(2)は、前記所定更新情報を受信する毎に、この受信した所定更新情報に基づいて前記地図情報を前記所定時間内に更新することを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に係る地図情報配信システムは、請求項1に記載の地図情報配信システム(1)において、前記ナビゲーション装置(2)は、予め登録された更新地点を記憶する更新地点記憶手段(22)と、前記更新地点を中心とする第1領域を選択する第1領域選択手段(23)と、を有し、前記要求情報送信手段(23、27)は、前記自車状態検出手段によって検出された自車の状態がエンジン始動時の場合には、前記第1領域を選択して第1領域に対応する全道路区分に関する全道路区分更新情報を要求する第1領域更新要求情報を前記地図情報配信センタへ送信することを特徴とする。
【0010】
更に、請求項3に係る地図情報配信システムは、請求項1又は請求項2に記載の地図情報配信システム(1)において、前記ナビゲーション装置(2)は、目的地を設定する目的地設定手段(24)と、前記目的地を中心とする第2領域を選択する第2領域選択手段(23)と、を有し、前記要求情報送信手段(23、27)は、前記自車状態検出手段によって検出された自車の状態が目的地設定時の場合には、前記第2領域を選択して第2領域に対応する全道路区分に関する全道路区分更新情報を要求する第2領域更新要求情報を前記地図情報配信センタへ送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
前記構成を有する請求項1に係る地図情報配信システムでは、ナビゲーション装置は、自車状態検出手段によって検出された自車の状態に基づいて地図情報の所定更新情報を要求する更新要求情報を地図情報配信センタに要求する。また、地図情報配信センタは、受信した該更新要求情報に基づいて該更新要求情報に対応する所定更新情報を抽出して配信する。また、地図情報配信センタは、この抽出した該所定更新情報のデータ量が、ナビゲーション装置が受信して所定時間内に地図情報を更新できる更新情報の最大データ量を超える場合には、この所定更新情報を該最大データ量毎に分割して配信する。そして、ナビゲーション装置は、所定更新情報を受信する毎に、この受信した所定更新情報に基づいて地図情報を所定時間内に更新する。
これにより、ナビゲーション装置は、所定更新情報を受信する毎に、この受信した所定更新情報に基づいて地図情報を所定時間内(例えば、約20秒以内〜35秒以内である。)で更新することが可能となるため、自車の状態に合った更新情報を優先的に受け取ることが可能となると共に、エンジン始動時や移動中等の車両にとって有効な地図情報を迅速に提供することが可能となる。
【0012】
また、請求項2に係る地図情報配信システムでは、ナビゲーション装置は、自車の状態がエンジン始動時の場合には、予め登録された更新地点(例えば、自宅地点である。)を中心とする第1領域を選択して、地図情報配信センタに該第1領域に対応する全道路区分に関する全道路区分更新情報を要求して、この第1領域内の地図情報を更新する。
これにより、ナビゲーション装置は、自車がエンジン始動時には、登録された更新地点を中心とする第1領域内の地図の更新情報を優先的に取得することが可能となり、予め登録された更新地点周辺の経路探索を最新の地図情報に基づいて探索することが可能となる。従って、エンジン始動時における、ユーザの目的にあった地図の更新情報を効率的に配信することが可能となる。
【0013】
ここで、全道路区分とは、高速自動車国道、都市高速道路、自動車専用道路、一般有料道路、1桁又は2桁の国道、及び、3桁以上の国道、主要地方道、県道、市町村道の一般道路や細街路等を含む全道路に関する地図情報を意味する。
【0014】
更に、請求項3に係る地図情報配信システムでは、ナビゲーション装置は、自車の状態が目的地設定時の場合には、目的地を中心とする第2領域を選択して、地図情報配信センタに該第2領域に対応する全道路区分に関する全道路区分更新情報を要求して、この第2領域内の地図情報を更新する。
これにより、ナビゲーション装置は、目的地に到達した場合には、この目的地周辺の経路探索を最新の地図情報に基づいて探索することが可能となり、ユーザの目的にあった地図の更新情報を更に効率的に配信することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施例に係る地図情報配信システムを示したブロック図である。
【図2】地図情報配信システムのナビゲーション装置を示したブロック図である。
【図3】本実施例に係る地図情報配信システムが、ナビゲーション装置が起動された際に、ナビ側地図情報DBのナビ地図情報を自動更新する起動時地図情報更新処理を示すフローチャートで、現在地を含む中心区画領域の全道路区分を含む地図情報の更新処理を示すフローチャートである。
【図4】図3の続きを示すフローチャートで、中心区画領域の外側の第1外周区画領域の全道路区分を含む地図情報の更新処理を示すフローチャートである。
【図5】図4の続きを示すフローチャートで、第1外周区画領域の外側の第2外周区画領域の全道路区分を含む地図情報の更新処理を示すフローチャートである。
【図6】図5の続きを示すフローチャートで、地図情報の全領域に対応する高規格道路区分に関する地図情報の更新処理を示すフローチャートである。
【図7】ナビゲーション装置が起動された際に実行する地図情報の更新処理を説明する図で、(A)は地図情報の更新内容を模式的に示す図、(B)は登録自宅地点を中心とする中心区画領域、第1外周区画領域及び第2外周区画領域を模式的に示す図である。
【図8】本実施例に係る地図情報配信システムが、ナビゲーション装置で現在地から所定距離以上離れた遠距離の目的地が設定された際に、ナビ側地図情報DBのナビ地図情報を自動更新する目的地設定時地図情報更新処理を示すフローチャートで、全領域の高規格道路区分に関する地図情報の更新処理を示すフローチャートである。
【図9】図8の続きを示すフローチャートで、目的地を含む所定領域(例えば、約10km四方乃至約30km四方の領域である。)の全道路区分を含む地図情報の更新処理を示すフローチャートである。
【図10】ナビゲーション装置が現在地から所定距離以上離れた遠距離の目的地を設定された際に実行する地図情報の更新処理を説明する図で、(A)は地図情報の更新内容を模式的に示す図、(B)は目的地を中心とする所定領域を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る地図情報配信システムについて具体化した一実施例に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【実施例】
【0017】
先ず、本実施例に係る地図情報配信システム1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施例に係る地図情報配信システム1を示したブロック図である。
【0018】
図1に示すように本実施例に係る地図情報配信システム1は、ナビゲーション装置2と、ナビゲーション装置2に対して地図情報を更新する為の更新情報を配信する地図情報配信センタ3と、ネットワーク4から基本的に構成されている。そして、ナビゲーション装置2と地図情報配信センタ3は、ネットワーク4を介して各種の情報の送受信が可能となるように構成されている。尚、ナビゲーション装置2の構成に関しては後に図2を用いて詳細に説明する。
【0019】
地図情報配信センタ3は、図1に示すようにサーバ10と、サーバ10に接続された情報記録部としてのセンタ側地図情報DB14と、ナビ更新履歴情報DB15と、センタ側通信装置16とを備える。また、サーバ10は、サーバ10の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU11、並びにCPU11が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるRAM12、後述のようにナビゲーション装置2からの要求に基づいてナビゲーション装置2に記憶された地図情報の内、所定区画領域の地図情報を新たなバージョンの地図情報に更新する為の更新情報をセンタ側地図情報DB14から抽出し、ナビゲーション装置2に対して配信する地図情報更新処理等を行うための各種の制御プログラムが記録されたROM13等の内部記憶装置を備えている。尚、CPU11に代えてMPU等を使用することができる。
【0020】
また、センタ側地図情報DB14には、地図情報配信センタ3で作成され、ナビゲーション装置2に記憶された地図情報を更新する際の基本となる地図情報である更新用地図情報17がバージョン毎に区分されて記憶されている。更に、現在のナビゲーション装置2に記憶される地図情報の一部分(例えば、自車の現在位置又は予め登録されている自宅地点を中心とする30km四方の領域である。)又は全部を更新用地図情報17に更新する為の更新情報についても記憶されている。ここで、バージョンとは地図情報が作成された時期を特定する為の作成時期情報であり、バージョンを参照することによって地図情報が作成された時期を特定することが可能となっている。
【0021】
また、センタ側地図情報DB14に記憶された更新用地図情報17には、ナビゲーション装置2で経路案内及び地図表示を行うのに必要な各種情報が記録されており、例えば、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、ノード点に関するノードデータ、施設の一種である道路(リンク)に関するリンクデータ、経路を探索するための探索データ、施設の一種である店舗等のPOI(Point of Interest)に関する店舗データ、地点を検索するための検索データ等から構成されている。
【0022】
ここで、特に地図表示データとしては、10km×10kmで区画された2次メッシュをベースに4分割(長さ1/2)、16分割(1/4)、64分割(1/8)されたユニットで構成されており、各ユニットのデータ量が略同レベルになるように、各地のユニットが設定されている。最も小さい64分割サイズのユニットは、約1.25km四方の大きさである。
【0023】
また、ノードデータとしては、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等も含む)、各道路に曲率半径等に応じて所定の距離ごとに設定されたノード点の座標(位置)、ノードが交差点に対応するノードであるか等を表すノード属性、ノードに接続するリンクのリンク番号のリストである接続リンク番号リスト、ノードにリンクを介して隣接するノードのノード番号のリストである隣接ノード番号リスト、各ノード点の高さ(高度)等に関するデータ等が記録される。
【0024】
また、リンクデータとしては、道路を構成する各リンクに関してリンクの属する道路の幅員、勾(こう)配、カント、バンク、路面の状態、道路の車線数、車線数の減少する箇所、幅員の狭くなる箇所、踏切り等を表すデータが、コーナに関して、曲率半径、交差点、T字路、コーナの入口及び出口等を表すデータが、道路属性に関して、降坂路、登坂路等を表すデータが、道路種別に関して、国道、県道、細街路等の一般道のほか、高速自動車国道、都市高速道路、一般有料道路、有料橋等の有料道路を表すデータがそれぞれ記録される。更に、有料道路に関して、有料道路の入口及び出口の取付道(ランプウェイ)、料金所(インターチェンジ)等に関するデータが記録される。
【0025】
また、各道路種別の更新情報は、上記10km×10kmで区画された2次メッシュを16分割(1/4)する約2.5km四方の区画単位毎に、高速自動車国道、都市高速道路、自動車専用道路、一般有料道路、1桁又は2桁の国道から構成される高規格道路区分と、3桁以上の国道、主要地方道、県道、市町村道から構成される一般道路区分と、細街路から構成される細街路区分に区分されて、それぞれバージョン毎に更新用地図情報17に格納されて管理されている。
尚、以下、高速自動車国道、都市高速道路、自動車専用道路、一般有料道路、1桁又は2桁の国道を高規格道路という。また、3桁以上の国道、主要地方道、県道、市町村道を一般道路という。また、一般道路よりも狭い街中等の街路を細街路という。
【0026】
また、探索データとしては、設定された目的地までの経路を探索及び表示する際に使用されるデータについて記録されており、ノードを通過する際のコスト(以下、ノードコストという)や道路を構成するリンクのコスト(以下、リンクコストという)からなる探索コストを算出する為に使用するコストデータ、経路探索により選択された経路を液晶ディスプレイ25の地図上に表示するための経路表示データ等から構成されている。
【0027】
また、店舗データとしては、各地域のホテル、病院、ガソリンスタンド、駐車場、観光施設等のPOIに関するデータがPOIを特定するIDとともに記録される。なお、前記センタ側地図情報DB14には、所定の情報をナビゲーション装置2のスピーカ26によって出力するための音声出力データも記録される。
【0028】
そして、地図情報配信センタ3は、ナビゲーション装置2からの要求があったタイミングで、センタ側地図情報DB14に格納された更新用地図情報17の内、最もバージョンの新しい更新用地図情報17によってナビゲーション装置2に記憶された地図情報の更新を行う。具体的には、本実施例に係る地図情報配信システム1では、ナビゲーション装置2から所定区画領域内の更新用地図情報17の配信要求があった場合には、最もバージョンの新しい更新用地図情報17に更新する為の更新情報をナビゲーション装置2に対して配信することにより更新が行われる。ここで、ナビゲーション装置2に対して送信される更新情報としては、最もバージョンの新しい更新用地図情報17の新設道路を特定するための新設道路情報を含む全情報を送信することとしても良いし、現在のナビゲーション装置2に記憶される地図情報から最もバージョンの新しい更新用地図情報17に更新する為の必要最小限の情報(新設道路を特定するための新設道路情報を含む更新部分の情報のみ)を送信することとしても良い。
【0029】
一方、ナビ更新履歴情報DB15には、ナビゲーション装置2に記憶されている地図情報について現在までに更新を行った更新履歴に関する情報が、ナビゲーション装置2を特定するナビ識別IDとともに記憶される。更新履歴としては、具体的に地図情報を構成するリンクデータやノードデータ毎に、所定区画領域(例えば、自宅地点を中心とする30km四方の領域である。)にどのバージョンの地図情報が用いられているかが記憶されており、ナビゲーション装置2の地図情報の更新を行う毎に新たな更新履歴に書き換えられる。また、ナビ更新履歴情報DB15に格納された最大データ量情報18には、ナビゲーション装置2が所定時間内に地図情報を更新することが可能な更新情報の最大データ量が、ナビゲーション装置2を特定するナビ識別IDとともに記憶されている。
【0030】
尚、地図情報配信センタ3は、個人、企業、団体、地方自治体、政府関係機関等のいずれが運営していてもよく、VICS(登録商標:Vehicle Information and Communication System)センタが運営していてもよ
い。
【0031】
また、ネットワーク4としては、例えばLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット、携帯電話回線網、電話回線網、公衆通信回線網、専用通信回線網、インターネット等の通信回線網等の通信系を使用することができる。そして、放送衛星によるCS放送、BS放送、地上波ディジタルテレビ放送、FM多重放送等を利用する通信系を使用することもできる。更に、高度道路交通システム(ITS)において利用されるノンストップ自動料金支払いシステム(ETC)、狭域通信システム(DSRC)等の通信系を使用することもできる。
【0032】
次に、本実施例に係る地図情報配信システム1を構成するナビゲーション装置2の概略構成について図2を用いて説明する。図2は本実施例に係るナビゲーション装置2を示したブロック図である。
【0033】
図2に示すように本実施例に係るナビゲーション装置2は、自車の現在位置を検出する現在地検出処理部21と、予め登録された自宅地点の座標位置(例えば、緯度と経度である。)や各種のデータが記録されたデータ記録部22と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーション制御部23と、操作者からの操作を受け付ける操作部24と、操作者に対して地図等の情報を表示する液晶ディスプレイ25と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ26と、交通情報センタや地図情報配信センタ3等の情報センタとの間で通信を行う通信装置27と、から構成されている。また、ナビゲーション制御部23には自車の走行速度を検出する車速センサ28が接続される。
【0034】
以下に、ナビゲーション装置2を構成する各構成要素について説明すると、現在地検出処理部21は、GPS31、地磁気センサ32、距離センサ33、ステアリングセンサ34、方位検出部としてのジャイロセンサ35、高度計(図示せず)等からなり、現在の自車の位置、方位、目標物(例えば、交差点)までの距離等を検出することが可能となっている。
【0035】
具体的には、GPS31は、人工衛星によって発生させられた電波を受信することにより、地球上における自車の現在地及び現在時刻を検出し、地磁気センサ32は、地磁気を測定することによって自車方位を検出し、距離センサ33は、道路上の所定の位置間の距離等を検出する。ここで、距離センサ33としては、例えば、自車の車輪(図示せず)の回転速度を測定し、測定した回転速度に基づいて距離を検出するセンサ、加速度を測定し、測定した加速度を2回積分して距離を検出するセンサ等を使用することができる。
【0036】
また、ステアリングセンサ34は自車の舵(だ)角を検出する。ここで、ステアリングセンサ34としては、例えば、ステアリングホイール(図示せず)の回転部に取り付けられた光学的な回転センサ、回転抵抗センサ、車輪に取り付けられた角度センサ等が使用される。
【0037】
そして、ジャイロセンサ35は自車の旋回角を検出する。ここで、ジャイロセンサ35としては、例えば、ガスレートジャイロ、振動ジャイロ等が使用される。また、ジャイロセンサ35によって検出された旋回角を積分することにより、自車方位を検出することができる。
【0038】
また、データ記録部22は、外部記憶装置及び記憶媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記憶されたナビ側地図情報DB37、及び所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、本実施例においては、データ記録部22の外部記憶装置及び記憶媒体としてハードディスクが使用されるが、ハードディスクのほかに、フレキシブルディスク等の磁気ディスクを外部記憶装置として使用することができる。また、メモリーカード、磁気テープ、磁気ドラム、CD、MD、DVD、光ディスク、MO、ICカード、光カード等を外部記憶装置として使用することもできる。
【0039】
ここで、ナビ側地図情報DB37にはナビゲーション装置2の走行案内や経路探索に使用されるとともに地図情報配信センタ3による更新対象となるナビ地図情報38が格納されている。ここで、ナビ地図情報38には、更新用地図情報17と同様に経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されており、例えば、各新設道路を特定するための新設道路情報、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、ノード点に関するノードデータ、施設の一種である道路(リンク)に関するリンクデータ、経路を探索するための探索データ、施設の一種である店舗等のPOIに関する店舗データ、地点を検索するための検索データ等から構成されている。尚、各データの詳細については既に説明したので、ここではその詳細は省略する。
そして、ナビ側地図情報DB37の内容は、地図情報配信センタ3から通信装置27を介して配信された更新情報をダウンロードすることによって更新される。
【0040】
また、図2に示すように、ナビゲーション装置2を構成するナビゲーション制御部23は、ナビゲーション装置2の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU41、並びにCPU41が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM42、制御用のプログラムのほか、後述のようにエンジン始動時や目的地設定時に実行する地図情報更新処理プログラム(図3等参照)が記憶されたROM43、ROM43から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ44等の内部記憶装置を備えている。尚、前記RAM42、ROM43、フラッシュメモリ44等としては半導体メモリ、磁気コア等が使用される。そして、演算装置及び制御装置としては、CPU41に代えてMPU等を使用することも可能である。
【0041】
また、本実施例においては、前記ROM43に各種のプログラムが記憶され、前記データ記録部22に各種のデータが記憶されるようになっているが、プログラム、データ等を同じ外部記憶装置、メモリーカード等からプログラム、データ等を読み出して前記フラッシュメモリ44に書き込むこともできる。更に、メモリーカード等を交換することによって前記プログラム、データ等を更新することができる。
【0042】
更に、前記ナビゲーション制御部23には、操作部24、液晶ディスプレイ25、スピーカ26、通信装置27の各周辺装置(アクチュエータ)が電気的に接続されている。
【0043】
操作部24は、走行開始時の現在地を修正し、案内開始地点としての出発地及び案内終了地点としての目的地を入力する際や施設に関する情報の検索を行う際等に操作され、各種のキー、目的地設定ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、ナビゲーション制御部23は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部24としては、キーボード、マウス、バーコードリーダ、遠隔操作用のリモートコントロール装置、ジョイスティック、ライトペン、スタイラスペン等を使用することもできる。更に、液晶ディスプレイ25の前面に設けたタッチパネルによって構成することもできる。
【0044】
また、液晶ディスプレイ25には、操作案内、操作メニュー、キーの案内、現在地から目的地までの誘導経路、誘導経路に沿った案内情報、交通情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。尚、液晶ディスプレイ25の代わりに、CRTディスプレイ、プラズマディスプレイ等を使用したり、車両のフロントガラスにホログラムを投影するホログラム装置等を使用することも可能である。
【0045】
また、スピーカ26は、ナビゲーション制御部23からの指示に基づいて、選択された目的地である施設名称や、誘導経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスを出力する。ここで、案内される音声ガイダンスとしては、例えば、「○○スキー場への新しい道路が更新されました。」、「200m先、○○交差点を右方向です。」や「この先の国道○○号線が渋滞しています。」等がある。なお、スピーカ26より出力される音声としては、合成された音声のほかに、各種効果音、予めテープやメモリ等に録音された各種の案内情報を出力することもできる。
【0046】
そして、通信装置27は、地図情報配信センタ3と通信を行う通信手段であり、後述のように地図情報配信センタ3との間で所定区画領域内の最もバージョンの新しい更新地図情報等の送受信を行う。また、地図情報配信センタ3に加えて、例えば、VICSセンタ等から送信された渋滞情報、規制情報、駐車場情報、交通事故情報、サービスエリアの混雑状況等の各情報から成る交通情報を受信することも可能である。
【0047】
次に、前記構成を有する地図情報配信システム1において、当該ナビゲーション装置2が起動された際に、即ち、自車のエンジン始動時にナビゲーション装置2のCPU41及び地図情報配信センタ3のCPU11が実行する、ナビ側地図情報DB37のナビ地図情報38を自動更新する起動時地図情報更新処理について図3乃至図7に基づいて説明する。
図3は本実施例に係る地図情報配信システム1が、ナビゲーション装置2が起動された際に、即ち、自車のエンジン始動時に実行する、ナビ側地図情報DB37のナビ地図情報38を自動更新する起動時地図情報更新処理を示すフローチャートで、現在地を含む中心区画領域の全道路区分を含む地図情報の更新処理を示すフローチャートである。図4は図3の続きを示すフローチャートで、中心区画領域の外側の第1外周区画領域の全道路区分を含む地図情報の更新処理を示すフローチャートである。図5は図4の続きを示すフローチャートで、第1外周区画領域の外側の第2外周区画領域の全道路区分を含む地図情報の更新処理を示すフローチャートである。図6は図5の続きを示すフローチャートで、全領域の高規格道路区分に関する地図情報の更新処理を示すフローチャートである。尚、以下の図3乃至図6にフローチャートで示される各プログラムは、ナビゲーション装置2のROM43、地図情報配信センタ3のROM13に記憶されており、各CPU41、11により実行される。
【0048】
図3に示すように、先ず、ナビゲーション装置2のCPU41は、ステップ(以下、Sと略記する)11において、アクセサリースイッチ(ACC)がONにされたか、又は、イグニションスイッチがONになって自動車のエンジンが始動されたか否かを検知する検知処理を実行する。即ち、ナビゲーション装置2が起動されたか否かを検知する検知処理を実行する。そして、アクセサリースイッチ(ACC)がONにされたか、又はイグニションスイッチがONになって自動車のエンジンが始動された場合、即ち、ナビゲーション装置2が起動された場合には、まだ目的地が設定されていないため、CPU41は、S12の処理に移行する。
【0049】
S12において、ナビゲーション装置2のCPU41は、データ記録部22に予め登録されている自宅地点の位置情報(例えば、自宅地点の緯度と経度等である。以下、「登録自宅位置」という。)を読み出し、RAM42に記憶する。そしてCPU41は、登録自宅位置を中心とするXX3km四方(例えば、約100km四方である。)を地図情報の更新を行う所定領域(第1領域)として設定してRAM42に記憶する。また、CPU41は、この所定領域を登録自宅位置を中心とするXX1km四方(例えば、約30km四方である。)の中心区画領域と、この中心区画領域の外側を所定距離毎(例えば、約30km〜40km毎である。)に囲む第1外周区画領域と第2外周区画領域とに区画して各区画領域をRAM42に記憶する。また、CPU41は、中心区画領域から外側の第1外周区画領域→第2外周区画領域に行くに従って優先度が低くなるように順次優先順位を付してRAM42に記憶する。
そして、CPU41は、登録自宅位置データと、優先順位が1番目の中心区画領域の範囲情報とをRAM42から読み出し、これらのデータを該登録自宅位置を略中心とするXX1km四方の中心区画領域内の地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(区画領域更新要求情報)を地図情報配信センタ3に通信装置27を介して送信する。
【0050】
例えば、図7(A)に示すように、自宅でイグニションスイッチをONにした場合には、まだ目的地が設定されていないため、CPU41は、データ記録部22から登録自宅位置51を読み出して、RAM42に記憶する。また、CPU41は、登録自宅位置51の周辺約100km四方を地図情報の更新を行う所定領域52(第1領域)として設定してRAM42に記憶する。
そして、図7(B)に示すように、CPU41は、所定領域52のうちの登録自宅位置51を略中心とする約30km四方を優先順位が1番目の中心区画領域61として設定してRAM42に記憶する。また、CPU41は、この中心区画領域61の外側を約30kmの距離で囲む区画領域を優先順位が2番目の第1外周区画領域62として設定してRAM42に記憶する。更に、CPU41は、この第1外周区画領域62の外側を約40kmの距離で囲む区画領域を優先順位が3番目の第2外周区画領域63として設定してRAM42に記憶する。
続いて、CPU41は、登録自宅位置51の位置データと、中心区画領域61の範囲情報とをRAM42から読み出し、これらのデータを該登録自宅位置51を略中心とする約30km四方、即ち、中心区画領域61内の地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(区画領域更新要求情報)を地図情報配信センタ3に通信装置27を介して送信する。
【0051】
一方、図3に示すように、地図情報配信センタ3のCPU11は、S111において、センタ側通信装置16を介して、ナビゲーション装置2から送信された登録自宅位置を略中心とするXX1km四方の中心区画領域内の地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(区画領域更新要求情報)を受信した場合には、ナビ更新履歴情報DB15から当該ナビゲーション装置2の地図情報に格納されている登録自宅位置を略中心とするXX1km四方の中心区画領域の地図バージョンを読み出し、当該地図バージョンの地図情報と更新用地図情報17に格納されている当該中心区画領域内の最新バージョンの地図情報との高規格道路区分、一般道路区分及び細街路区分の全道路区分に関する更新情報を含む差分データ(全道路区分更新情報)を抽出する。
【0052】
例えば、図7(B)に示すように、地図情報配信センタ3のCPU11は、ナビ更新履歴情報DB15から登録自宅位置51を略中心とする約30km四方の中心区画領域61内の地図バージョンを読み出し、当該地図バージョンの地図情報と更新用地図情報17に格納されている当該中心区画領域61内の最新バージョンの地図情報との全道路区分に関する更新情報を含む差分データ(全道路区分更新情報)を抽出する。
【0053】
そして、S112において、CPU11は、当該地図バージョンの地図情報と更新用地図情報17に格納されている当該中心区画領域の最新バージョンの地図情報との差分データがあるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、差分データがない場合には(S112:差分なしの場合)、CPU11は、S115の処理に移行して、センタ側通信装置16を介して、ナビゲーション装置2へ、差分データが無い旨の情報データを送信する。
【0054】
一方、差分データがある場合には(S112:差分ありの場合)、CPU11は、S113の処理に移行する。S113において、CPU11は、当該差分データのデータ量が、ナビゲーション装置2が受信して所定時間T1秒以内(例えば、約20秒〜35秒以内である。)に地図情報を更新できる最大データ量以下であるか否かを判定する判定処理を実行する。
そして、当該差分データのデータ量が、ナビゲーション装置2が受信して所定時間T1秒以内(例えば、約20秒〜35秒以内である。)に地図情報を更新できる最大データ量以下の場合には(S113:YES)、CPU11は、S115の処理に移行して、当該差分データをナビゲーション装置2へセンタ側通信装置16を介して送信する。
【0055】
また一方、当該差分データのデータ量が、ナビゲーション装置2が受信して所定時間T1秒以内(例えば、約20秒〜35秒以内である。)に地図情報を更新できる最大データ量を超えている場合には(S113:NO)、CPU11は、S114の処理に移行する。S114において、CPU11は、当該差分データをこの最大データ量毎に分割して、RAM12に記憶する。例えば、S114において、CPU11は、中心区画領域を2.5km四方〜10km四方のメッシュに分割して、各メッシュ毎に全道路区分に関する更新情報を含む差分データを順番に抽出して、当該差分データを各メッシュ単位でこの最大データ量に近いデータ量毎に分割して、RAM12に記憶する。
続いて、S115において、CPU11は、この最大データ量毎に分割してRAM12に記憶した差分データを順番に読み出し、センタ側通信装置16を介してナビゲーション装置2へ順次配信する。例えば、S115において、CPU11は、各メッシュ単位でこの最大データ量に近いデータ量毎に分割された差分データを順番に読み出し、センタ側通信装置16を介してナビゲーション装置2へ順次配信する。
【0056】
また続いて、図3に示すように、ナビゲーション装置2のCPU41は、S13において、地図情報配信センタ3のCPU11が送信した上記全道路区分に関する更新情報を含む差分データを通信装置27を介して受信して、当該差分データをRAM42に記憶する。尚、上記差分データを2回以上受信した場合には、CPU41は、各回の差分データを受信した順番にそれぞれ識別番号を付してRAM42に記憶する。
そして、S14において、CPU41は、受信した差分データをRAM42から再度読み出し、差分データが無い旨のデータの場合には、S15の処理(図4参照)に移行する。
また、S14において、1回だけ上記差分データを受信した場合には、CPU41は、当該差分データをRAM42から再度読み出して、この差分データに基づいて中心区画領域の全道路区分等に関する地図情報を更新後、S15の処理(図4参照)に移行する。これにより、中心区画領域内の地図は最新バージョンの地図になり、これに基づいて中心区画領域内の経路探索等が実行される。
【0057】
また、S14において、2回以上差分データを受信した場合には、CPU41は、先ず、1回目に受信した差分データをRAM42から再度読み出して、この差分データに基づいて中心区画領域内の全道路区分等に関する地図情報を更新後、次に受信した差分データを順番に読み出し、この読み出した差分データに基づいて順次、中心区画領域内の全道路区分等に関する地図情報を更新後、S15の処理(図4参照)に移行する。
これにより、所定時間T1秒毎に(例えば、約20秒〜35秒毎である。)中心区画領域内の全道路区分等に関する地図情報を確実に順次更新して、液晶ディスプレイ25に更新された地図を表示することが可能となると共に、これに基づいて中心区画領域内の経路探索等を順次更新された地図情報に基づいて実行することが可能となる。
例えば、図7(B)に示すように、2.5km四方〜10km四方のメッシュ単位で構成された全道路区分等に関する差分データを2回以上受信した場合には、CPU41は、所定時間T1秒毎に中心区画領域61内の地図情報を2.5km四方〜10km四方のメッシュ単位で順次最新バージョンの地図情報に更新することが可能となる。
【0058】
続いて、図4に示すように、ナビゲーション装置2のCPU41は、S15において、上記S12で2番目の優先順位が付された第1外周区画領域の範囲情報をRAM42から読み出し、この第1外周区画領域の範囲情報を該第1外周区画領域内の地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(区画領域更新要求情報)を地図情報配信センタ3に通信装置27を介して送信する。
例えば、図7(B)に示すように、CPU41は、中心区画領域61の外側を約30kmの距離で囲む優先順位が2番目の第1外周区画領域62の範囲情報をRAM42から読み出し、第1外周区画領域62の範囲情報を該第1外周区画領域62内の地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(区画領域更新要求情報)を地図情報配信センタ3に通信装置27を介して送信する。
【0059】
一方、図4に示すように、地図情報配信センタ3のCPU11は、S116において、センタ側通信装置16を介して、ナビゲーション装置2から送信された第1外周区画領域内の地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(区画領域更新要求情報)を受信した場合には、ナビ更新履歴情報DB15から当該ナビゲーション装置2の地図情報に格納されている第1外周区画領域の地図バージョンを読み出し、当該地図バージョンの地図情報と更新用地図情報17に格納されている当該第1外周区画領域内の最新バージョンの地図情報との高規格道路区分、一般道路区分及び細街路区分の全道路区分に関する更新情報を含む差分データ(全道路区分更新情報)を抽出する。
【0060】
例えば、図7(B)に示すように、地図情報配信センタ3のCPU11は、ナビ更新履歴情報DB15から第1外周区画領域62内の地図バージョンを読み出し、当該地図バージョンの地図情報と更新用地図情報17に格納されている当該第1外周区画領域62内の最新バージョンの地図情報との全道路区分に関する更新情報を含む差分データ(全道路区分更新情報)を抽出する。
【0061】
そして、S117乃至S120において、CPU11は、上記S112乃至S115の処理を実行する。
尚、S118で当該差分データのデータ量が、ナビゲーション装置2が受信して所定時間T1秒以内(例えば、約20秒〜35秒以内である。)に地図情報を更新できる最大データ量を超えている場合には(S118:NO)、S119において、CPU11は、第1外周区画領域内を2.5km四方〜10km四方のメッシュに分割して、各メッシュ毎に全道路区分に関する更新情報を含む差分データを順番に抽出して、当該差分データを各メッシュ単位でこの最大データ量に近いデータ量毎に分割して、RAM12に記憶する。そして、S120において、CPU11は、各メッシュ単位でこの最大データ量に近いデータ量毎に分割された差分データを順番に読み出し、センタ側通信装置16を介してナビゲーション装置2へ順次配信する。
【0062】
また続いて、図4に示すように、ナビゲーション装置2のCPU41は、S16において、上記S13の処理を実行する。
そして、S17において、CPU41は、受信した差分データをRAM42から再度読み出し、差分データが無い旨のデータの場合には、S18の処理(図5参照)に移行する。
また、S17において、1回だけ上記差分データを受信した場合には、CPU41は、当該差分データをRAM42から再度読み出して、この差分データに基づいて第1外周区画領域の全道路区分等に関する地図情報を更新後、S18の処理(図5参照)に移行する。これにより、第1外周区画領域内の地図は最新バージョンの地図になり、これに基づいて第1外周区画領域内の経路探索等が実行される。
【0063】
また、S17において、2回以上差分データを受信した場合には、CPU41は、先ず、1回目に受信した差分データをRAM42から再度読み出して、この差分データに基づいて第1外周区画領域内の全道路区分等に関する地図情報を更新後、次に受信した差分データを順番に読み出し、この読み出した差分データに基づいて順次、第1外周区画領域内の全道路区分等に関する地図情報を更新後、S18の処理(図5参照)に移行する。
これにより、所定時間T1秒毎に(例えば、約20秒〜35秒毎である。)第1外周区画領域内の全道路区分等に関する地図情報を確実に順次更新して、液晶ディスプレイ25に更新された地図を表示することが可能となると共に、これに基づいて第1外周区画領域内の経路探索等を順次更新された地図情報に基づいて実行することが可能となる。
例えば、図7(A)に示すように、2.5km四方〜10km四方のメッシュ単位で構成された差分データを2回以上受信した場合には、CPU41は、所定時間T1秒毎に第1外周区画領域62内の全道路区分等に関する地図情報を2.5km四方〜10km四方のメッシュ単位で順次最新バージョンの地図情報に更新することが可能となる。
【0064】
続いて、図5に示すように、ナビゲーション装置2のCPU41は、S18において、上記S12で3番目の優先順位が付された第2外周区画領域の範囲情報をRAM42から読み出し、第2外周区画領域の範囲情報を該第2外周区画領域内の地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(区画領域更新要求情報)を地図情報配信センタ3に通信装置27を介して送信する。
例えば、図7(B)に示すように、CPU41は、第1外周区画領域62の外側を約40kmの距離で囲む優先順位が3番目の第2外周区画領域63の範囲情報をRAM42から読み出し、第2外周区画領域63の範囲情報を該第2外周区画領域63内の地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(区画領域更新要求情報)を地図情報配信センタ3に通信装置27を介して送信する。
【0065】
一方、図5に示すように、地図情報配信センタ3のCPU11は、S121において、センタ側通信装置16を介して、ナビゲーション装置2から送信された第2外周区画領域内の地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(区画領域更新要求情報)を受信した場合には、ナビ更新履歴情報DB15から当該ナビゲーション装置2の地図情報に格納されている第2外周区画領域の地図バージョンを読み出し、当該地図バージョンの地図情報と更新用地図情報17に格納されている当該第2外周区画領域内の最新バージョンの地図情報との高規格道路区分、一般道路区分及び細街路区分の全道路区分に関する更新情報を含む差分データ(全道路区分更新情報)を抽出する。
【0066】
例えば、図7(B)に示すように、地図情報配信センタ3のCPU11は、ナビ更新履歴情報DB15から第2外周区画領域63内の地図バージョンを読み出し、当該地図バージョンの地図情報と更新用地図情報17に格納されている当該第2外周区画領域63内の最新バージョンの地図情報との全道路区分に関する更新情報を含む差分データ(全道路区分更新情報)を抽出する。
【0067】
そして、S122乃至S125において、CPU11は、上記S112乃至S115の処理を実行する。
尚、S123で当該差分データのデータ量が、ナビゲーション装置2が受信して所定時間T1秒以内(例えば、約20秒〜35秒以内である。)に地図情報を更新できる最大データ量を超えている場合には(S123:NO)、S124において、CPU11は、第2外周区画領域内を2.5km四方〜10km四方のメッシュに分割して、各メッシュ毎に全道路区分に関する更新情報を含む差分データを順番に抽出して、当該差分データを各メッシュ単位でこの最大データ量に近いデータ量毎に分割して、RAM12に記憶する。そして、S125において、CPU11は、各メッシュ単位でこの最大データ量に近いデータ量毎に分割された差分データを順番に読み出し、センタ側通信装置16を介してナビゲーション装置2へ順次配信する。
【0068】
また続いて、図5に示すように、ナビゲーション装置2のCPU41は、S19において、上記S13の処理を実行する。
そして、S20において、CPU41は、受信した差分データをRAM42から再度読み出し、差分データが無い旨のデータの場合には、S21の処理(図6参照)に移行する。
また、S20において、1回だけ上記差分データを受信した場合には、CPU41は、当該差分データをRAM42から再度読み出して、この差分データに基づいて第2外周区画領域の全道路区分等に関する地図情報を更新後、S21の処理(図6参照)に移行する。これにより、第2外周区画領域内の地図は最新バージョンの地図になり、これに基づいて第2外周区画領域内の経路探索等が実行される。
【0069】
また、S20において、2回以上差分データを受信した場合には、CPU41は、先ず、1回目に受信した差分データをRAM42から再度読み出して、この差分データに基づいて第2外周区画領域内の全道路区分等に関する地図情報を更新後、次に受信した差分データを順番に読み出し、この読み出した差分データに基づいて順次、第2外周区画領域内の全道路区分等に関する地図情報を更新後、S21の処理(図6参照)に移行する。
これにより、所定時間T1秒毎に(例えば、約20秒〜35秒毎である。)第2外周区画領域内の全道路区分等に関する地図情報を確実に順次更新して、液晶ディスプレイ25に更新された地図を表示することが可能となると共に、これに基づいて第2外周区画領域内の経路探索等を順次更新された地図情報に基づいて実行することが可能となる。
例えば、図7(B)に示すように、約2.5km四方〜10km四方のメッシュ単位で構成された差分データを2回以上受信した場合には、CPU41は、所定時間T1秒毎に第2外周区画領域63内の全道路区分等に関する地図情報を約2.5km四方〜10km四方のメッシュ単位で順次最新バージョンの地図情報に更新して経路探索等を行うことが可能となる。
【0070】
続いて、図6に示すように、ナビゲーション装置2のCPU41は、S21において、地図情報の全領域、即ち、日本国内の全領域を地図情報の更新を行う所定領域として設定してRAM42に記憶する。そして、CPU41は、全領域内の高規格道路区分に関する地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(高規格道路区分更新要求情報)を地図情報配信センタ3に通信装置27を介して送信する。
【0071】
一方、図6に示すように、地図情報配信センタ3のCPU11は、S126において、センタ側通信装置16を介して、ナビゲーション装置2から送信された全領域内の高規格道路区分に関する地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(高規格道路区分更新要求情報)を受信した場合には、ナビ更新履歴情報DB15から当該ナビゲーション装置2の地図情報に格納されている当該全領域内の地図バージョンを読み出し、当該地図バージョンの地図情報と更新用地図情報17に格納されている当該全領域内の最新バージョンの地図情報との高規格道路区分に関する差分データを抽出する。
【0072】
例えば、図7(A)に示すように、地図情報配信センタ3のCPU11は、ナビ更新履歴情報DB15から全領域53内の地図バージョンを読み出し、当該地図バージョンの地図情報と更新用地図情報17に格納されている当該全領域53内の最新バージョンの地図情報との各高規格道路55、56、57に関する差分データを抽出する。
【0073】
そして、S127において、CPU11は、当該地図バージョンの地図情報と更新用地図情報17に格納されている当該全領域内の高規格道路区分に関する差分データがあるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、差分データがない場合には(S127:差分なしの場合)、CPU11は、S130の処理に移行して、センタ側通信装置16を介して、ナビゲーション装置2へ、高規格道路区分に関する差分データが無い旨の情報データを送信する。
【0074】
一方、高規格道路に関する差分データがある場合には(S127:差分ありの場合)、CPU11は、S128乃至S130において、上記S113乃至S115の処理を実行する。
尚、S128で当該差分データのデータ量が、ナビゲーション装置2が受信して所定時間T1秒以内(例えば、約20秒〜35秒以内である。)に地図情報を更新できる最大データ量を超えている場合には(S128:NO)、S129において、CPU11は、全領域内を2.5km四方〜10km四方のメッシュに分割して、更新すべき高規格道路に関するメッシュだけに限り、この各メッシュ毎に順番に差分データを抽出して、当該差分データを各メッシュ単位でこの最大データ量に近いデータ量毎に分割して、RAM12に記憶する。そして、S130において、CPU11は、各メッシュ単位でこの最大データ量に近いデータ量毎に分割された差分データを順番に読み出し、センタ側通信装置16を介してナビゲーション装置2へ順次配信する。
【0075】
また続いて、図6に示すように、ナビゲーション装置2のCPU41は、S22において、上記S13の処理を実行する。
そして、S23において、CPU41は、受信した差分データをRAM42から再度読み出し、差分データが無い旨のデータの場合には、当該処理を終了する。
また、S23において、1回だけ上記差分データを受信した場合には、当該差分データをRAM42から再度読み出して、この差分データに基づいて全領域内の高規格道路区分に関する地図情報を更新後、当該処理を終了する。これにより、全領域内、即ち、日本国内の高規格道路区分に関する地図は最新バージョンの地図になり、これに基づいて全領域内の経路探索等が実行される。
【0076】
また、S23において、2回以上差分データを受信した場合には、先ず、1回目に受信した差分データをRAM42から再度読み出して、この差分データに基づいて全領域内の高規格道路区分に関する地図情報を更新後、次に受信した差分データを順番に読み出し、この読み出した差分データに基づいて順次、全領域内の高規格道路区分に関する地図情報を更新後、当該処理を終了する。
これにより、所定時間T1秒毎に(例えば、約20秒〜35秒毎である。)全領域内、即ち、日本国内の地図情報を確実に順次更新して、液晶ディスプレイ25に高規格道路が更新された地図を表示することが可能となると共に、これに基づいて全領域内の経路探索等を順次更新された地図情報に基づいて実行することが可能となる。
【0077】
例えば、図7(A)に示すように、2.5km四方〜10km四方のメッシュ単位で構成された差分データを2回以上受信した場合には、CPU41は、所定時間T1秒毎に全領域53内の地図情報を2.5km四方〜10km四方のメッシュ単位で順次高規格道路区分に関する最新バージョンの地図情報に更新して、更新された各高規格道路55、56、57を液晶ディスプレイ25に他の道路と識別可能に表示すると共に、この更新された各高規格道路55、56、57に基づいて全領域内の経路探索を行うことが可能となる。
【0078】
次に、前記構成を有する地図情報配信システム1において、当該ナビゲーション装置2で現在地から所定距離以上(例えば、100km以上である。)離れた遠距離の目的地が設定された際に、ナビゲーション装置2のCPU41及び地図情報配信センタ3のCPU11が実行する、ナビ側地図情報DB37のナビ地図情報38を自動更新する目的地設定時地図情報更新処理について図8乃至図10に基づいて説明する。
【0079】
図8は本実施例に係る地図情報配信システム1が、ナビゲーション装置2で現在地から所定距離以上(例えば、100km以上である。)離れた遠距離の目的地が設定された際に、ナビ側地図情報DB37のナビ地図情報38を自動更新する目的地設定時地図情報更新処理を示すフローチャートで、全領域の高規格道路区分に関する地図情報の更新処理を示すフローチャートである。図9は図8の続きを示すフローチャートで、目的地を含む所定領域(例えば、約10km四方乃至約30km四方の領域である。)の全道路区分を含む地図情報の更新処理を示すフローチャートである。尚、以下の図8及び図9にフローチャートで示される各プログラムは、ナビゲーション装置2のROM43、地図情報配信センタ3のROM13に記憶されており、各CPU41、11により実行される。
【0080】
図8に示すように、先ず、ナビゲーション装置2のCPU41は、S31において、操作部24を介して目的地が指定された場合には、当該目的地をRAM42に記憶する。また、CPU41は、現在地検出処理部21の検出結果に基づいて自車の現在位置(以下、「自車位置」という。)(例えば、自宅で目的地を設定した場合には、自宅地点の緯度と経度等である。)を検出してRAM42に記憶する。そして、CPU41は、自車位置と目的地とを再度RAM42から読み出し、当該目的地が現在地、即ち自車位置から所定距離以上(例えば、100km以上である。)離れた遠距離の地点である場合には、S32の処理に移行する。
例えば、自宅で目的地が設定された場合には、CPU41は、上記S12で設定した第2外周区画領域の外側に目的地があれば、S32の処理に移行する。
【0081】
S32において、ナビゲーション装置2のCPU41は、地図情報の全領域、即ち、日本国内の全領域を地図情報の更新を行う所定領域として設定してRAM42に記憶する。そして、CPU41は、全領域内の高規格道路区分に関する地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(高規格道路区分更新要求情報)を地図情報配信センタ3に通信装置27を介して送信する。
【0082】
例えば、図10(A)に示すように、自車位置Sにおいて、該自車位置Sから100km以上離れた遠距離の目的地Gが設定された場合には、CPU41は、全領域内、即ち、日本国内の高規格道路区分に関する地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(高規格道路区分更新要求情報)を地図情報配信センタ3に通信装置27を介して送信する。
【0083】
一方、図8に示すように、地図情報配信センタ3のCPU11は、S211において、センタ側通信装置16を介して、ナビゲーション装置2から送信された全領域内の高規格道路区分に関する地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(高規格道路区分更新要求情報)を受信した場合には、ナビ更新履歴情報DB15から当該ナビゲーション装置2の地図情報に格納されている当該全領域内の地図バージョンを読み出し、当該地図バージョンの地図情報と更新用地図情報17に格納されている当該全領域内の最新バージョンの地図情報との高規格道路区分に関する差分データを抽出する。
【0084】
例えば、図10(A)に示すように、地図情報配信センタ3のCPU11は、ナビ更新履歴情報DB15から全領域53内の地図バージョンを読み出し、当該地図バージョンの地図情報と更新用地図情報17に格納されている当該全領域53内の最新バージョンの地図情報との各高規格道路55、56、57に関する差分データを抽出する。
【0085】
そして、S212において、CPU11は、当該地図バージョンの地図情報と更新用地図情報17に格納されている当該全領域内の高規格道路区分に関する差分データがあるか否かを判定する判定処理を実行する。そして、差分データがない場合には(S212:差分なしの場合)、CPU11は、S215の処理に移行して、センタ側通信装置16を介して、ナビゲーション装置2へ、高規格道路に関する差分データが無い旨の情報データを送信する。
【0086】
一方、高規格道路に関する差分データがある場合には(S212:差分ありの場合)、CPU11は、S213乃至S215において、上記S113乃至S115の処理を実行する。
尚、S213で当該差分データのデータ量が、ナビゲーション装置2が受信して所定時間T1秒以内(例えば、約20秒〜35秒以内である。)に地図情報を更新できる最大データ量を超えている場合には(S213:NO)、S214において、CPU11は、全領域内を2.5km四方〜10km四方のメッシュに分割して、更新すべき高規格道路に関するメッシュだけに限り、この各メッシュ毎に順番に差分データを抽出して、当該差分データを各メッシュ単位でこの最大データ量に近いデータ量毎に分割して、RAM12に記憶する。そして、S215において、CPU11は、各メッシュ単位でこの最大データ量に近いデータ量毎に分割された差分データを順番に読み出し、センタ側通信装置16を介してナビゲーション装置2へ順次配信する。
【0087】
また続いて、図8に示すように、ナビゲーション装置2のCPU41は、S33において、上記S13の処理を実行する。
そして、S34において、CPU41は、受信した差分データをRAM42から再度読み出し、差分データが無い旨のデータの場合には、S35の処理(図9参照)に移行する。
また、S34において、1回だけ上記差分データを受信した場合には、当該差分データをRAM42から再度読み出して、この差分データに基づいて全領域内の高規格道路区分に関する地図情報を更新後、S35の処理(図9参照)に移行する。これにより、全領域内、即ち、日本国内の高規格道路区分に関する地図は最新バージョンの地図になり、これに基づいて全領域内の経路探索等が実行される。
【0088】
また、S34において、2回以上差分データを受信した場合には、先ず、1回目に受信した差分データをRAM42から再度読み出して、この差分データに基づいて全領域内の高規格道路区分に関する地図情報を更新後、次に受信した差分データを順番に読み出し、この読み出した差分データに基づいて順次、全領域内の高規格道路区分に関する地図情報を更新後、S35の処理(図9参照)に移行する。
これにより、所定時間T1秒毎に(例えば、約20秒〜35秒毎である。)全領域内、即ち、日本国内の地図情報を確実に順次更新して、液晶ディスプレイ25に高規格道路が更新された地図を表示することが可能となると共に、これに基づいて全領域内の経路探索等を順次更新された地図情報に基づいて実行することが可能となる。
【0089】
例えば、図10(A)に示すように、2.5km四方〜10km四方のメッシュ単位で構成された差分データを2回以上受信した場合には、CPU41は、所定時間T1秒毎に全領域53内の地図情報を2.5km四方〜10km四方のメッシュ単位で順次高規格道路区分に関する最新バージョンの地図情報に更新して、更新された各高規格道路55、56、57を液晶ディスプレイ25に他の道路と識別可能に表示すると共に、この更新された各高規格道路55、56、57に基づいて全領域内の経路探索を行うことが可能となる。
【0090】
続いて、図9に示すように、ナビゲーション装置2のCPU11は、S35において、上記S31で設定した目的地データをRAM42から読み出し、この目的地を中心とするXXkm四方(例えば、約30km四方である。)を地図情報の更新を行う所定領域(第2領域)として設定してRAM42に記憶する。そして、CPU41は、目的地を中心とするXXkm四方の所定領域(第2領域)内の地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(第2領域領域更新要求情報)を地図情報配信センタ3に通信装置27を介して送信する。
例えば、図10(B)に示すように、CPU41は、目的地Gを略中心とする約30km四方を地図情報の更新を行う所定領域71として設定してRAM42に記憶する。そして、CPU41は、目的地Gの位置データと所定領域71の範囲情報とをRAM42から読み出し、これらのデータを該目的地Gを略中心とする約30km四方、即ち所定領域71内の地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(第2領域更新要求情報)を地図情報配信センタ3に通信装置27を介して送信する。
【0091】
一方、図9に示すように、地図情報配信センタ3のCPU11は、S216において、センタ側通信装置16を介して、ナビゲーション装置2から送信された目的地を中心とするXXkm四方(例えば、約30km四方である。)の所定領域(第2領域)内の地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(第2領域更新要求情報)を受信した場合には、ナビ更新履歴情報DB15から当該ナビゲーション装置2の地図情報に格納されている目的地を中心とするXXkm四方(例えば、約30km四方である。)の所定領域(第2領域)の地図バージョンを読み出し、当該地図バージョンの地図情報と更新用地図情報17に格納されている当該目的地を中心とするXXkm四方(例えば、約30km四方である。)の所定領域(第2領域)内の最新バージョンの地図情報との高規格道路区分、一般道路区分及び細街路区分の全道路区分に関する更新情報を含む差分データ(全道路区分更新情報)を抽出する。
【0092】
例えば、図10(B)に示すように、地図情報配信センタ3のCPU11は、ナビ更新履歴情報DB15から目的地Gを略中心とする約30km四方の所定領域71内の地図バージョンを読み出し、当該地図バージョンの地図情報と更新用地図情報17に格納されている当該所定領域71内の最新バージョンの地図情報との全道路区分に関する更新情報を含む差分データ(全道路区分更新情報)を抽出する。
【0093】
そして、S217乃至S220において、CPU11は、上記S112乃至S115の処理を実行する。
尚、S218で当該差分データのデータ量が、ナビゲーション装置2が受信して所定時間T1秒以内(例えば、約20秒〜35秒以内である。)に地図情報を更新できる最大データ量を超えている場合には(S218:NO)、S219において、CPU11は、目的地を中心とするXXkm四方(例えば、約30km四方である。)の所定領域(第2領域)内を2.5km四方〜10km四方のメッシュに分割して、各メッシュ毎に全道路区分に関する更新情報を含む差分データを順番に抽出して、当該差分データを各メッシュ単位でこの最大データ量に近いデータ量毎に分割して、RAM12に記憶する。そして、S220において、CPU11は、各メッシュ単位でこの最大データ量に近いデータ量毎に分割された差分データを順番に読み出し、センタ側通信装置16を介してナビゲーション装置2へ順次配信する。
【0094】
また続いて、図9に示すように、ナビゲーション装置2のCPU41は、S36において、上記S13の処理を実行する。
そして、S37において、CPU41は、受信した差分データをRAM42から再度読み出し、差分データが無い旨のデータの場合には、当該処理を終了する。
また、S37において、1回だけ上記差分データを受信した場合には、当該差分データをRAM42から再度読み出して、この差分データに基づいて目的地を中心とするXXkm四方(例えば、約30km四方である。)の所定領域(第2領域)内の全道路区分等に関する地図情報を更新後、当該処理を終了する。これにより、目的地を中心とするXXkm四方(例えば、約30km四方である。)の所定領域(第2領域)内の地図は最新バージョンの地図になり、これに基づいて目的地を中心とするXXkm四方(例えば、約30km四方である。)の所定領域(第2領域)内の経路探索等が実行される。
【0095】
また、S37において、2回以上差分データを受信した場合には、先ず、1回目に受信した差分データをRAM42から再度読み出して、この差分データに基づいて目的地を中心とするXXkm四方(例えば、約30km四方である。)の所定領域(第2領域)内の全道路区分等に関する地図情報を更新後、次に受信した差分データを順番に読み出し、この読み出した差分データに基づいて順次、目的地を中心とするXXkm四方(例えば、約30km四方である。)内の全道路区分等に関する地図情報を更新後、当該処理を終了する。
これにより、所定時間T1秒毎に(例えば、約20秒〜35秒毎である。)目的地を中心とするXXkm四方(例えば、約30km四方である。)の所定領域(第2領域)内の全道路区分等に関する地図情報を確実に順次更新して、液晶ディスプレイ25に更新された地図を表示することが可能となると共に、これに基づいて目的地を中心とするXXkm四方(例えば、約30km四方である。)の所定領域(第2領域)内の経路探索等を順次更新された地図情報に基づいて実行することが可能となる。
【0096】
例えば、図10(B)に示すように、約2.5km四方〜10km四方のメッシュ単位で構成された全道路区分等に関する差分データを2回以上受信した場合には、CPU11は、所定時間T1秒毎に目的地Gを中心とする約30km四方の所定領域71内の地図情報を約2.5km四方〜10km四方のメッシュ単位で順次最新バージョンの地図情報に更新して経路探索等を行うことが可能となる。
【0097】
以上詳細に説明した通り、本実施例に係る地図情報配信システム1では、アクセサリースイッチ(ACC)がONにされたか、又はイグニションスイッチがONになって自動車のエンジンが始動された場合、即ち、ナビゲーション装置2が起動されて、まだ目的地が設定されていない場合には、ナビゲーション装置2のCPU41は、先ず、登録自宅位置を中心とするXX3km四方(例えば、約100km四方の領域である。)を優先順位が1番目の登録自宅位置を中心とするXX1km四方(例えば、約30km四方である。)の中心区画領域と、この中心区画領域の外側を所定距離毎(例えば、約30km〜40km毎である。)に囲む第1外周区画領域と第2外周区画領域とに区画して、中心区画領域から外側の第1外周区画領域、第2外周区画領域の順番に、地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(区画更新要求情報)を地図情報配信センタ3に送信して、当該中心区画領域から外側の第1外周区画領域、第2外周区画領域の順番に各区画内の地図情報を更新するための全道路区分に関する更新情報を含む差分データを受信して、最新バージョンの地図情報に更新する(S11〜S20、S111〜S125)。そして、この更新後、更に、CPU41は、地図情報の全領域内、即ち、日本国内における高規格道路区分に関する地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(高規格道路区分更新要求情報)を地図情報配信センタ3に送信して、当該全領域内の高規格道路区分に関する地図情報を更新するための差分データを受信して、日本国内の高規格道路区分に関して最新バージョンの地図情報に更新する(S21〜S23、S126〜S130)。
【0098】
これにより、ナビゲーション装置2側で、自動車のエンジンが始動された場合には、地図情報配信センタ3は、登録自宅位置を略中心とする中心区画領域から順次外側の第1外周区画領域、第2外周区域領域の地図情報を更新するための全道路区分に関する更新情報を含む差分データを順次配信して、該ナビゲーション装置2の自車位置を略中心とする中心区画領域から順次外側の第1外周区画領域、第2外周区域領域の地図情報を最新バージョンの地図情報に更新することができるため、エンジン始動時等の自車の状態に合った更新情報を優先的に受け取ることが可能となり、ユーザの目的にあった最新バージョンの地図を配信することが可能となる。また、ナビゲーション装置2は、登録自宅位置から第2外周区画領域を超える外側の地域に走行する場合には、全領域、即ち日本国内の高規格道路区分に関する最新の地図情報を利用することが可能となり、ユーザの目的にあった地図の更新情報を更に効率的に配信することが可能となる。
【0099】
また、地図情報配信システム1では、ナビゲーション装置2で現在地から所定距離以上(例えば、100km以上である。)離れた遠距離の目的地が設定された場合には、ナビゲーション装置2のCPU41は、先ず、地図情報の全領域内、即ち、日本国内における高規格道路区分に関する地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(高規格道路区分更新要求情報)を地図情報配信センタ3に送信して、当該全領域内の高規格道路区分に関する地図情報を更新するための差分データを受信して、日本国内の高規格道路区分に関して最新バージョンの地図情報に更新する(S31〜S34、S211〜S215)。そして、更新後、更に、CPU41は、目的地を中心とするXXkm四方(例えば、約30km四方である。)の所定領域内の地図情報を更新するための差分データを要求する地図差分更新要求情報(第2領域更新要求情報)を地図情報配信センタ3に送信して、当該所定領域内の地図情報を更新するための全道路区分に関する更新情報を含む差分データを受信して、最新バージョンの地図情報に更新する(S35〜S37、S216〜S220)。
【0100】
これにより、ナビゲーション装置2側で、所定距離以上離れた遠距離の目的地が設定された場合には、地図情報配信センタ3は、先ず、地図情報の全領域内、即ち、日本国内における高規格道路区分に関する地図情報を更新するための差分データを配信して、該ナビゲーション装置2の全領域内の高規格道路に関する地図情報を最新バージョンの地図情報に更新することができるため、目的地までの高規格道路に関する経路探索を最新バージョンの地図情報に基づいて行うことが可能となり、遠距離の目的地を設定した場合等の自車の状態に合った更新情報を優先的に受け取ることが可能となり、ユーザの目的にあった最新バージョンの地図を配信することが可能となる。また、目的地に到達した場合には、ナビゲーション装置2は、この目的地を中心とするXXkm四方の所定領域内の全道路区分等に関する地図情報が更新されているため、目的地周辺の経路探索を最新の地図情報に基づいて探索することが可能となり、ユーザの目的にあった地図の更新情報を更に効率的に配信することが可能となる。
【0101】
更に、地図情報配信システム1では、地図情報配信センタ3は、ナビゲーション装置2の地図情報を更新するために抽出した差分データのデータ量が、ナビゲーション装置2が受信してT1秒(例えば、約25秒〜35秒である。)内に地図情報を更新できる最大データ量を超える場合には、当該差分データをこの最大データ量毎に分割して、ナビゲーション装置2へ順次配信する。また、ナビゲーション装置2は受信した差分データを順番に読み出し、この読み出した差分データに基づいて順次、ナビ地図情報38を更新する。
これにより、ナビゲーション装置2では、地図情報配信センタ3から差分データを受信する毎に、この受信した差分データに基づいて地図情報をT1秒内(例えば、約20秒〜35秒である。)に更新することが可能となるため、エンジン始動時や移動中の車両にとって有効な地図情報を迅速に提供することが可能となる。
【0102】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、以下のようにしてもよい。
【0103】
(A)例えば、ナビゲーション装置2が起動されて、まだ目的地が設定されていない場合には、ナビゲーション装置2のCPU41は、登録自宅位置データと、登録自宅位置周辺の地図差分更新要求情報(区画更新要求情報)とを地図情報配信センタ3に送信し、地図情報配信センタ3において、中心区画領域、第1外周区画領域、第2外周区画領域の全道路区分等に関する各地図情報を更新するための差分データを順番に作成して、順次各区画領域毎に、ナビゲーション装置2に配信するように構成してもよい。これにより、ナビゲーション装置2での処理負荷の軽減を図ることができる。
また更に、地図情報配信センタ3において、各区画領域の全道路区分等に関する各地図情報を更新するための差分データを配信後、地図情報の全領域内、即ち日本国内の高規格道路区分に関する差分データを抽出して、ナビゲーション装置2に配信するように構成してもよい。これにより、ナビゲーション装置2での処理負荷の更なる軽減を図ることができる。
【0104】
(B)例えば、ナビゲーション装置2で現在地から所定距離以上(例えば、100km以上である。)離れた遠距離の目的地が設定された場合には、自車位置データと目的地データとを地図情報配信センタ3に送信し、地図情報配信センタ3において、地図情報の全領域内、即ち日本国内の高規格道路区分に関する差分データを抽出して、ナビゲーション装置2に配信後、目的地を中心とするXXkm四方の所定領域内の全道路区分等に関する地図情報を更新するための差分データを作成して、ナビゲーション装置2に配信するように構成してもよい。これにより、ナビゲーション装置2での処理負荷の軽減を図ることができる。
【0105】
(C)上記ステップ15の処理において、ナビゲーション装置2のCPU41は、第1外周区画領域の範囲、即ち、登録自宅位置データと第1外周区画領域の外周部を表す境界データ(例えば、約60km四方等である。)を地図差分更新要求情報(区画更新要求情報)として地図情報配信センタ3に送信するようにしてもよい。この場合には、ステップ116において、地図情報配信センタ3のCPU11は、この第1外周区画領域の外周部を区画領域の外側境界線として、既に更新した中心区画領域を除く領域から該第1外周区画領域内の地図情報を更新するための差分データを抽出するように構成してもよい。
【0106】
(D)また、同様に、上記ステップ18において、ナビゲーション装置2のCPU41は、第2外周区画領域の範囲、即ち、登録自宅位置データと第2外周区画領域の外周部を表す境界データ(例えば、約100km四方等である。)を地図差分更新要求情報(区画更新要求情報)として地図情報配信センタ3に送信するようにしてもよい。この場合には、ステップ121において、地図情報配信センタ3のCPU11は、この第2外周区画領域の外周部を区画領域の外側境界線として、既に更新した中心区画領域及び第1外周区画領域を除く領域から該第2外周区画領域内の地図情報を更新するための差分データを抽出するように構成してもよい。
【0107】
(E)上記ステップ12において、登録自宅位置を中心とするXX3km四方(例えば、約100km四方である。)を地図情報の更新を行う所定領域として設定し、この所定領域を中心区画領域、第1外周区画領域及び第2外周区画領域のように登録自宅位置を囲む3個の区画領域に区画したが、3個以上の区画領域に区画するようにしてもよい。
【0108】
(F)上記ステップ211において、全領域内の全ての高規格道路に関する差分データを抽出したが、最新バージョンの地図情報に基づいて、この全領域における自車位置から目的地までの経路探索を行い、自車位置から目的地に到達する経路上の高規格道路区分に関する差分データだけを抽出するようにしてもよい。これにより、目的地を設定した場合に、より効率的な高規格道路区分に関する差分データを抽出することが可能となる。
【符号の説明】
【0109】
1 地図情報配信システム
2 ナビゲーション装置
3 地図情報配信センタ
4 ネットワーク
10 サーバ
11 CPU
12 RAM
13 ROM
14 センタ側地図情報DB
15 ナビ更新履歴情報DB
16 センタ側通信装置
17 更新用地図情報
18 最大データ量情報
22 データ記録部
23 ナビゲーション制御部
25 液晶ディスプレイ
27 通信装置
37 ナビ側地図情報DB
38 ナビ地図情報
41 CPU
42 RAM
43 ROM
51 登録自宅位置
52、71 所定領域
53 全領域
55、56、57 高規格道路
61 中心区画領域
62 第1外周区画領域
63 第2外周区画領域
G 目的地

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信した更新情報に基づいて地図情報を更新するナビゲーション装置と、
前記ナビゲーション装置に更新情報を配信する地図情報配信センタと、
を備えた地図情報配信システムにおいて、
前記ナビゲーション装置は、
自車の状態を検出する自車状態検出手段と、
前記自車状態検出手段によって検出された自車の状態に基づいて前記地図情報の所定更新情報を要求する更新要求情報を前記地図情報配信センタに送信する要求情報送信手段と、
を有し、
前記地図情報配信センタは、
前記更新要求情報を受信する要求情報受信手段と、
前記ナビゲーション装置が受信して所定時間内に地図情報を更新できる前記更新情報の最大データ量を記憶する最大データ量記憶手段と、
受信した該更新要求情報に基づいて対応する前記所定更新情報を抽出して配信するように制御すると共に、この抽出した該所定更新情報のデータ量が前記最大データ量を超える場合には、この所定更新情報を該最大データ量毎に分割して配信するように制御する配信制御手段と、
を有し、
該ナビゲーション装置は、前記所定更新情報を受信する毎に、この受信した所定更新情報に基づいて前記地図情報を前記所定時間内に更新することを特徴とする地図情報配信システム。
【請求項2】
前記ナビゲーション装置は、
予め登録された更新地点を記憶する更新地点記憶手段と、
前記更新地点を中心とする第1領域を選択する第1領域選択手段と、
を有し、
前記要求情報送信手段は、前記自車状態検出手段によって検出された自車の状態がエンジン始動時の場合には、前記第1領域を選択して第1領域に対応する全道路区分に関する全道路区分更新情報を要求する第1領域更新要求情報を前記地図情報配信センタへ送信することを特徴とする請求項1に記載の地図情報配信システム。
【請求項3】
前記ナビゲーション装置は、
目的地を設定する目的地設定手段と、
前記目的地を中心とする第2領域を選択する第2領域選択手段と、
を有し、
前記要求情報送信手段は、前記自車状態検出手段によって検出された自車の状態が目的地設定時の場合には、前記第2領域を選択して第2領域に対応する全道路区分に関する全道路区分更新情報を要求する第2領域更新要求情報を前記地図情報配信センタへ送信することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の地図情報配信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−123418(P2012−123418A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−55472(P2012−55472)
【出願日】平成24年3月13日(2012.3.13)
【分割の表示】特願2006−174560(P2006−174560)の分割
【原出願日】平成18年6月23日(2006.6.23)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】