地図更新処理用データ作成方法、地図更新方法及び装置
【目的】 ナビゲーション制御をしながら地図更新を行なうと共に、バックグラウンド更新を可能にする「地図更新処理用データ作成方法、地図更新方法及び装置」を提供する。
【構成】 地図更新処理用データ作成装置は、ファイル毎に旧地図ファイルを新地図ファイルに書き替えるための地図更新処理用ファイルを作成し、かつ、更新後の地図ファイルのシリアル番号を決定し、該シリアル番号に応じた位置にマークを記入したシリアル番号管理ファイルを作成し、これらファイルを地図更新処理用データとして出力する。ナビゲーション装置は、地図更新処理を行なうと共に、シリアル番号管理ファイルを参照して地図ファイルが更新済みであるか判定し、更新済みであれば該地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行し、更新済みでなければ、更新してナビゲーション制御を行なう。
【構成】 地図更新処理用データ作成装置は、ファイル毎に旧地図ファイルを新地図ファイルに書き替えるための地図更新処理用ファイルを作成し、かつ、更新後の地図ファイルのシリアル番号を決定し、該シリアル番号に応じた位置にマークを記入したシリアル番号管理ファイルを作成し、これらファイルを地図更新処理用データとして出力する。ナビゲーション装置は、地図更新処理を行なうと共に、シリアル番号管理ファイルを参照して地図ファイルが更新済みであるか判定し、更新済みであれば該地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行し、更新済みでなければ、更新してナビゲーション制御を行なう。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は地図更新処理用データ作成方法、地図更新方法及び装置に係わり、特に、ナビゲーション制御しながらバックグランドで地図更新する際に利用できる地図更新処理用データの作成方法、地図更新方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置は、車両の現在位置に応じた地図データをCD−ROM、DVD,HDD等の記録媒体から読み出してディスプレイ画面に描画すると共に、車両マークをディスプレイ画面の一定位置に固定表示し、走行に応じて地図をスクロ−ル表示する。地図データは、(1) ノ−ドデータや道路リンクデータ、交差点データ等からなる道路レイヤと、(2) 地図上のオブジェクトを表示するための背景レイヤと、(3) 市町村名などを表示するための文字レイヤなどから構成され、ディスプレイ画面に表示される地図画像は、背景レイヤと文字レイヤに基づいて発生され、マップマッチング処理や誘導経路の探索処理は道路レイヤに基づいて行われる。また、ナビゲーション装置は以上に加えて、出発地から目的地までの誘導経路を探索し、該誘導経路を地図上に表示する経路誘導機能や地図上に所定のPOIマーク(ランドマーク)を表示するPOI表示機能を備えている。
【0003】
ところで、新道路建設等による地形データの変更、施設のオープン/閉鎖、宅地整備その他の理由で記録媒体に記憶されている地図データは時間の経過と共に陳腐化する。このため、従来技術として更新地図データを地域毎にナビゲーション装置の不揮発性メモリに記憶し、地図データが更新されている地域の地図は該不揮発性メモリから読み取り、更新されていない地域の地図は記録媒体(CD−ROMなど)から読み取ってナビゲーション制御する技術がある(例えば特許文献1参照)。
この第1従来技術では、更新された地域(ブロック)の最新の地図データをメッシュ単位でリムーバブルメモリからハードディスク等の不揮発性メモリに書込み、ブロック管理情報を参照してブロックを構成する全メッシュの更新地図データが不揮発性メモリに存在するか調べ、存在しなければ記録媒体(CD−ROMなど)から地図情報を読み出し、存在する場合には不揮発性メモリから読み出し、該地図データを用いてナビゲーション制御する。しかし、かかる方法では、CD−ROM、DVDなどの記録媒体とハードディスク等の不揮発性メモリの両方を併用してナビゲーション制御を行なう必要があり、制御が複雑になる問題がある。又、第1従来技術ではナビゲーション制御のためにCD−ROM、DVDなどの地図記録媒体が常時必要であるため、音楽用CD再生機やDVD再生機を地図用再生機と別個に設ける必要がありハードウェアが大掛かりになる問題がある。
【0004】
このため、地図データをハードディスクHDD等の地図記憶部に記録しておき、地図データに変更があったとき該ハードディスクHDDの地図データを最新の地図データで書き替える方法が提案されている(特許文献2および特許文献3参照)。
第2従来技術(特許文献2)において、ユーザはセンターより新地図データと旧地図データの差分を取得し、あるいは新地図データと旧地図データの差分を記録した更新DVDを購入してハードディスクHDDの旧地図データを新地図データで更新するようにしている。このようにすれば、ハードディスクHDDに記録されている地図データを用いてナビゲーション制御ができ、しかも、音楽やビデオ観賞用のDVD再生機を地図用DVD再生機と兼用でき、しかも、ナビゲーション制御しながら音楽やビデオを鑑賞することが可能となる
【0005】
図20は地図差分データ作成装置による更新DVD作成の概略説明図である。
地図データは多数のファイルから構成されているから、地図差分データ作成装置(図示せず)は、ファイル毎に新バージョン(Ver 2)の新地図ファイルNFLと旧バージョン(Ver 1)の旧地図ファイルOFLの差分を抽出する処理を行なって差分データDFD1〜DFDNを作成し、しかる後、全差分データをまとめて更新データを作成し、該更新データをDVDに書込んで更新DVD 1を作成する。
図21は更新DVDを用いてハードディスクHDDの旧地図データを新地図データに更新するナビゲーション装置の更新処理説明図である。地図更新に際して、ナビゲーション装置のハードディスク読取部2はハードディスク3からバージョン1(Ver 1)の旧地図ファイルOFLを読み取って更新処理部4に入力し、DVD再生部5は更新DVD 1から差分データを読み取って更新処理部4に入力する。更新処理部4は、差分データとVer 1の旧地図ファイルOFLを用いてファイル毎にVer 2の新地図ファイルNFLを生成し、ハードディスク書込み部6は該新地図ファイルNFLで旧地図ファイルOLFを書き替える。
第3従来技術(特許文献3)では、DVD−ROMに更新すべき地図ファイル及び地図更新日時を記録する。そして、DVD−ROMから読み取った地図ファイルがハードディスクHDDに存在しなければ該地図ファイルをHDDに書込み、存在すれば、更新日時を比較し、HDDの更新日時が古ければDVD−ROMから読み取った地図ファイルでHDDの地図ファイルを更新する。
【特許文献1】特開2003−337027号公報
【特許文献2】特開2004−287705号公報
【特許文献2】特開2001−165675号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、第2従来技術の地図更新には1〜2時間以上の長時間を必要とする。これは、旧地図ファイルと差分データとから新地図ファイルを作成する処理や旧地図ファイルの読み込みに時間がかかる為である。このため、地図更新において、更新に必要な長時間、エンジンをかけたまま放置しておくか、あるいはHDDを取り外してディーラ備え付けの専用機で長時間かけて書き替えることになる。しかし、書き換えの間、ナビゲーション制御ができない問題がある。
一方、第3従来技術の地図更新は差分データを用いないため地図更新の時間が第2従来技術より短くなるが、更新すべき地図ファイルをそのままDVDに記録するため、差分データを記録する場合に比べてデータ量が大きくなり、1枚のDVDに更新すべき全地図ファイルを収容できなくなる場合がある。現在の地図データのデータ量は15Gバイト程度あり、DVDの容量は8.5Gバイトである。このため、半分以上の地図ファイルに変更があると1枚のDVDに更新すべき全地図ファイルを収容できなくなる。かかる場合には、地図更新中にDVDの交換を行なう必要があり、地図更新作業が面倒であり、しかも、更新の間、ナビゲーション制御ができない問題がある。
【0007】
第2、第3従来技術では、多数の地図ファイルで構成されている旧地図データを更新する際、地図ファイルが更新済みであるか否かを識別する必要がある。従来技術では、図22に示すように各地図ファイル21〜2Nにデータバージョン番号(MT001)を付し、更新する毎に全地図ファイル21〜2Nのデータバージョン番号をアップするようにし(MT001→MT002)、該データバージョン番号を参照することにより地図ファイルが最新の地図ファイルであるか否かを判定している。しかし、かかる判定法であると、地図データを更新しない地図ファイルであっても買い地図ファイルをハードディスクから読み取ってデータバージョン番号を書き替えてハードディスクに書込む処理が必要になり、地図ファイルが10万個程存在することを考慮すると地図更新時間が非常に長くなる問題がある。
以上から、本発明の目的は、ナビゲーション制御をしながら地図更新を行なえるようにすることである。
本発明の別の目的は、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新されていない場合、該地図ファイルを優先的に更新(バックグラウンド更新)することにより、最新の地図ファイルに基づいてナビゲーション制御を行なえるようにすることである。
本発明の別の目的は、ナビゲーション装置の地図記憶部に記録されている地図ファイルが最新の地図ファイル(書き換え不要の地図ファイルあるいは更新済み地図ファイル)であるか、否かを容易に識別できるようにすることである。
本発明の別の目的は、ナビゲーション装置の地図記憶部に記録されている地図ファイルのうち、更新する必要のない地図ファイルついて何ら書き替えをしなくても、該地図記憶部の各地図ファイルが最新の地図ファイルであるか、否かを識別できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
・課題を解決するための第1の手段
上記課題は本発明によれば、多数のファイルで構成されている旧地図データを新地図データに更新するための地図更新処理用データ作成方法及び装置により達成される。
本発明の地図更新処理用データ作成方法は、更新すべき旧地図ファイル毎に、該旧地図ファイルを新地図ファイルに書き替えるための地図更新処理用ファイルを作成するステップ、更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更しないものとし、かつ、更新される地図ファイルには、それまで付与している最大シリアル番号の次のシリアル番号を昇順に付与するものとして、更新後の地図ファイルのシリアル番号を決定するステップ、更新処理終了後の各地図ファイルの前記シリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを作成するステップ、前記地図更新処理用ファイルとシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用データとして出力するステップを有している。上記シリアル番号管理ファイルの作成ステップにおいて、所定地図ファイルの更新処理用ファイルの作成が終了したとき、該地図ファイルの旧シリアル番号に応じた位置のマークを消し、該地図ファイルの新シリアル番号に応じた位置にマークを記入する。
本発明の地図更新処理用データ作成装置は、旧地図ファイルと新地図ファイルを入力する地図ファイル入力部、更新すべき旧地図ファイル毎に、該旧地図ファイルを新地図ファイルに書き替えるための地図更新処理用ファイルを作成し、更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更しないものとし、かつ、更新される地図ファイルには、それまで付与している最大シリアル番号の次のシリアル番号を昇順に付与するものとして、更新後の地図ファイルのシリアル番号を決定して該シリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを作成する処理部、前記地図更新処理用ファイルとシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用データとして出力する地図更新処理用データ出力部を備えている。
【0009】
・課題を解決するための第2の手段
上記課題は本発明によれば、地図更新処理用データを用いて、地図記憶部に記憶されている旧地図ファイルを新地図ファイルに更新する地図更新方法およびナビゲーション装置により達成される。
本発明の地図更新方法は、前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なうステップ、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みであるか判定するステップ、更新済みであれば該地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行するステップ、更新済みでなければ、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新するステップ、更新した地図ファイルを用いてナビゲーション制御を行なうステップを有している。
上記地図更新において、ナビゲーション制御の空き時間において前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なう。
上記地図更新において、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みでなければ、前記順番に行なう地図更新処理を中断し、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新した後に前記順番に行なう地図更新処理を再開する。
更新処理終了後の全地図ファイルのシリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用ファイルと共に取得する。そして、更新しない地図ファイルのシリアル番号を変更せず、更新が完了した地図ファイルには、前記マークが記入されている新シリアル番号を付与する。ナビゲーション制御に際して、該ナビゲーション制御のために読み出した地図ファイルのシリアル番号に応じた前記シリアル番号管理ファイルの位置にマークが記入されているかチェックし、マークが記入されていれば該地図ファイルは更新済みであり、マークが記入されていなければ該地図ファイルは更新されていないと判定する。
上記地図更新において、地域あるいは所定の地点を特定し、前記地域、あるいは前記地点から設定距離範囲の地域に関連する地図ファイルを優先的に更新する。
本発明のナビゲーション装置は、旧地図データを記憶する地図データ記憶部、該地図データ記憶部から旧地図データを読み出すと共に、新地図データを該地図データ記憶部に書込む制御を行なう地図データ読み/書き制御部、地図更新処理用データを入力する地図更新処理用データ入力部、前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なうと共に、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みであるか判定し、更新済みであれば該地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行し、更新済みでなければ、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新し、更新した地図ファイルを用いてナビゲーション制御を行なう制御部を備えている。
前記制御部は、更新処理終了後の全地図ファイルのシリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用ファイルと共に取得して保存するシリアル番号管理ファイル記憶部を備え、更新しない地図ファイルのシリアル番号を変更せず、更新が完了した地図ファイルには、前記マークが記入されている新シリアル番号を付与する。ナビゲーション制御に際して、該ナビゲーション制御のために読み出した地図ファイルのシリアル番号に応じた前記シリアル番号管理ファイルの位置にマークが記入されているか否かで該地図ファイルが更新済みであるか否かを判定する。
【0010】
・課題を解決するための第3の手段
上記課題は本発明によれば、上記地図更新処理用データ作成方法と上記地図データ更新方法とを組み合せてなる地図更新方法により達成される。
また、上記課題は本発明によれば、上記地図更新処理用データ作成装置と上記ナビゲーション装置を備えた地図データ更新システムにより達成される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ナビゲーション制御をしながら地図更新を行なうことができる。
本発明によれば、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新されていない場合、該地図ファイルを優先的に更新(バックグランド更新)するようにしたから、更新後の新地図ファイルに基づいてナビゲーション制御を行なうことができる。
本発明によれば、地図ファイルにシリアル番号を付与することにより、ナビゲーション装置の地図記憶部に記録されている地図ファイルが最新の地図ファイル(書き換え不要の地図ファイルあるいは更新済み地図ファイル)であるか、否かを容易に識別することができる。
本発明によれば、更新処理用ファイルと共にシリアル番号管理ファイルを地図更新処理データとしてナビゲーション装置に入力するため、ナビゲーション装置の地図記憶部に記録されている地図ファイルのうち、更新する必要のない地図ファイルついて何ら書き替えをしなくても、該地図ファイルが最新の地図ファイルであるか、否かを識別することができる。
本発明によれば、地域あるいは所定の地点を特定し、前記地域、あるいは前記地点から設定距離範囲の地域に関連する地図ファイルから優先的に地図の更新を行なえるため、自宅、会社、目的地などユーザが必要とする地域の地図ファイルを最初に更新して使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
多数のファイルで構成されている旧地図データを新地図データに更新するために、地図更新処理用データ作成装置は、更新すべき旧地図ファイル毎に、該旧地図ファイルを新地図ファイルに書き替えるための地図更新処理用ファイルを作成し、かつ、更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更しないものとし、更新される地図ファイルには、前記付与している最大シリアル番号の次のシリアル番号を昇順に付与するものとして、更新後の地図ファイルのシリアル番号を決定し、更新処理終了後の各地図ファイルの前記シリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを作成し、前記地図更新処理用ファイルとシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用データとして出力する。
ナビゲーション装置は、前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行ない、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みであるか判定し、更新済みであれば該地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行し、更新済みでなければ、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新し、更新した地図ファイルを用いてナビゲーション制御を行なう。
【実施例1】
【0013】
(A)地図データ更新システム
図1は地図データ更新システムの構成図であり、旧地図データを新地図データに更新するための地図更新処理用データを作成する地図更新処理用データ作成装置10と地図更新処理用データを用いて地図を更新するナビゲーション装置20を有している。地図更新処理用データ作成装置10は、地図更新処理用データRNEWMPをDVD、CD、メモリカード等の記録媒体に記録してナビゲーション装置20に入力する。あるいは、地図更新処理用データ作成装置10とナビゲーション装置20間を、通信回線(無線回線、インタネット等)により通信可能に接続し、地図更新処理用データ作成装置10はナビゲーション装置からの要求により通信により地図更新処理用データRNEWMPをナビゲーション装置20に送信する。
【0014】
(B)地図更新処理用データ作成装置
図2は地図更新処理用データ作成装置10の構成図であり、地図更新処理用データRNEWMPをDVDに書込む例である。地図ファイル入力部11は旧地図ファイルOLDMと新地図ファイルNEWMを差分抽出/処理部12入力する。差分抽出/処理部12は、地図ファイル毎に旧地図ファイルOLDMと新地図ファイルNEWMの差分データを求め、該差分データに基づいて地図更新処理ファイルを作成して更新データ格納部13に格納する。この際、差分抽出/処理部12は、メモリ14に保存されているシリアル番号管理ファイルSNFを後述する手順で更新して該メモリ14に格納すると共に、更新データ格納部13に入力する。
更新データ格納部13は各地図更新処理用ファイルとシリアル番号管理ファイルSNFとを地図更新処理用データとして保存し、DVDレコーダ15からの要求により該地図更新処理用データをDVDレコーダに入力し、DVDレコーダ15は地図更新処理用データRNEWMPをDVD16に書込んで更新DVDを作成する。なお、DVDに替えてCD−ROM、半導体メモリ、メモリカード等任意の記録媒体を使用することができる。
【0015】
(C)ナビゲーション装置
図3はナビゲーション装置20の構成図であり、地図記憶部(例えばハードディスクHDD) 21にはナビゲーション用の地図データがファイル形式で記録されており、ハードディスクドライブ22はナビゲーション制御装置23からの指示に従ってハードディスク21から地図データを読み出し、かつ該ハードディスクに新地図データを書込めるようになっている。DVD再生部24は更新DVD 16から地図更新処理用データRNEWMPを読み取ってナビゲーション制御装置23に入力する。車両位置検出部25は自動車位置を検出してナビゲーション制御装置23に入力する。これによりナビゲーション制御装置は地図データを用いてナビゲーション制御が可能となる。データ入力部26は、タッチパネル、リモコンなどであり、各種コマンドやデータを入力し、外部通信インターフェース27は携帯電話、インターネット等を介して外部装置と通信する。なお、更新DVD 16から地図更新処理用データRNEWMPを読み取らないで、地図更新処理用データ作成部10と通信して地図更新処理用データRNEWMPを取得することもできる。モニター装置28はナビゲーション用の地図を表示したり、適宜操作メニュー画像を表示する。ナビゲーション音声案内部29は接近した交差点における案内(右左折方向、交差点までの距離等)を音声でユーザに通知する。
【0016】
ナビゲーション制御装置23はナビゲーション処理NAVIと地図更新処理MRNWをマルチタスク制御により同時並行して実行するが、優先度はナビゲーション処理の方が地図更新処理より高いため、図4に示すようにナビゲーション制御の空き時間に地図更新制御を行なう。
ナビゲーション制御装置23は、地図更新処理において更新DVD16から読み取った地図更新処理用データ(地図更新処理ファイル、シリアル番号管理ファイル)を用いてハードディスク21に記憶されている地図データ(旧地図データ)を更新する。地図更新処理は、地図更新処理用データを用いて、たとえば日本国の北から南に向けて、すなわち北海道から九州に向けて順番に行なうが(全更新処理)、ナビゲーション処理において更新済みでない地域の地図ファイルが要求された場合には全更新処理を一時中断て該地域の地図データを更新し(随時更新処理)、随時更新処理終了後に全更新処理を再開し、ナビゲーション制御は随時更新された新地図ファイルに基づいて行なう。
更新処理において、ナビゲーション制御装置23は、更新DVD16から読み取った地図更新処理用ファイルとハードディスク21から読み取った旧地図ファイルを用いて新地図ファイルを作成し、該新地図ファイルでハードディスク21に記憶されている旧地図データを更新する。また、ナビゲーション制御装置23は、更新しない地図ファイルのシリアル番号を変更せず、更新した地図ファイルのシリアル番号を新たなシリアル番号に変更する。新シリアル番号は、それまで付与している最大シリアル番号以降の最初の番号である。
【0017】
(D)差分データ
図5は地図更新処理用データ作成装置10の差分データ作成方法説明図であり、新地図ファイルNEWMと旧地図ファイルOLDMをバイト単位で比較し,(1)新地図データ領域と一致する旧地図データ領域を検索し、該旧地図データ領域の先頭アドレスとサイズ、(2)旧地図データと一致しない新地図データの組を順番に配列して差分データを作成する。図5において、矢印で双方を指し示している個所が新旧で同一の領域である。旧地図ファイルOLDMにおける不一致領域データDLTMは破棄され、新地図ファイルNEWMにおける不一致領域データA〜Dは差分データとして追加される。同一の旧地図データ領域は、該領域の先頭アドレスADiとサイズSiで特定される。図5の例では、差分データは図6に示すようになる。すなわち、
差分データの構成は、
・新地図ファイル:Aデータ
・旧地図ファイル:1データ指定(先頭アドレスAD1,サイズS1)
・新地図ファイル:Bデータ
・旧地図ファイル:3データ指定(先頭アドレスAD3,サイズS3)
・新地図ファイル:Cデータ
・旧地図ファイル:2データ指定(先頭アドレスAD2,サイズS2)
・新地図ファイル:Dデータ
となる。
【0018】
(E)シリアル番号
ナビゲーション装置20のハードディスクHDD 21に記憶されている各地図ファイルには初期時0から昇順に連続的にシリアル番号が付与されている。ナビゲーション装置20は、地図更新に際して、更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更せず、更新された地図ファイルには、それまでに付与している最大シリアル番号の次のシリアル番号を昇順に連続的に付与する。
図7は地図ファイルのシリアル番号説明図であり、説明を簡単にするために地図ファイル数は100であるとしているが、実際には10万個程存在する。
初期時、図7(A)に示すように100個の地図ファイルMF00〜MF99に順番に0,1,2,....99のシリアル番号が付与されている。かかる状態において、シリアル番号1と99の地図ファイルMF01,MF99を図7(B)に示す地図更新用ファイルRNF01,RNF99を用いて更新すれば、更新後の新地図ファイルのシリアル番号は図7(C)に示すようなる。すなわち、更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更せず、更新された地図ファイルMF01,MF99のシリアル番号を変更し、それまでに付与している最大シリアル番号(99)の次のシリアル番号100,101を昇順に連続的に付与する。
【0019】
(F) シリアル番号管理ファイル
図8は地図更新処理用データ作成装置が作成するシリアル番号管理ファイルSNFの説明図である。地図更新処理用データ作成装置10の差分抽出/処理部12は、図8に示すように新地図ファイルのシリアル番号100,101に対応するビット位置に"1"を書込み、更新前の地図ファイルのシリアル番号位置1,99に対応するビット位置に"0"を書込んでシリアル番号管理ファイルSNFを作成する。
シリアル番号管理ファイルSNFはNバイトのサイズを有するファイルであり、先頭バイトから第Nバイトまでの各バイトのビット位置をシリアル番号に応じた位置とし、地図ファイルのシリアル番号に応じたビット位置に"1"が記入される。図2には256Kバイトのシリアル番号管理ファイルSNFが示されている。1バイトで8個のシリアル番号が表現できるため、256Kの最後のビットはシリアル番号2,097,152(=256×1024×8)に応じた位置となる。なお、地図ファイルは10万個程存在するため、地図データの年次更新を数十回繰り返えすと、シリアル番号管理ファイルSNFの数が複数個になる。かかる場合のシリアル番号nに応じたシリアル番号管理ファイルNo.はnを2097152で割った時の商、ビット位置は余りである。
シリアル番号及びシリアル番号管理ファイルSNFは後述するように、ハードディスク装置に記憶されている地図ファイルが最新の地図ファイル(書き換え不要の地図ファイルあるいは更新済み地図ファイル)であるか、否かを識別するために利用できる。
【0020】
(G) 地図更新処理用データの作成処理
図9は地図更新処理用データ作成装置10の地図更新処理用データ作成処理の説明図である。
図9(A)に示すように地図ファイル数は100とし、100個の地図ファイルの初期シリアル番号は0〜99とする。また、(B)に示すようにシリアル番号管理ファイルSNFのシリアル番号0〜99に相当するビット位置に"1"が書込まれている。
地図更新処理用データ作成装置10の差分抽出/処理部12は、旧地図ファイルMP00〜MP99と新地図ファイルMP00′〜MP99′を比較する。旧地図ファイルMP01とMP01′および旧地図ファイルMP99とMP99′との間に差があるから、差分抽出/処理部12は、まず、旧地図ファイルMP01と新地図ファイルMP01′との差分データを求め、該差分データと新シリアル番号とに基づいて地図更新処理用ファイルRNF01を作成する。ただし、差分抽出/処理部12は、(C)に示すようにシリアル番号管理ファイルSNFのシリアル番号1に相当するビット位置に"0"を書込み、それまでに付与している最大シリアル番号(=99)の次のシリアル番号100に相当するビット位置に"1"を書込み、100を新シリアル番号とする。
ついで、差分抽出/処理部12は、旧地図ファイルMP99と新地図ファイルMP99′との差分データを求め、該差分データと新シリアル番号とに基づいて地図更新処理用ファイルRNF99を作成する。ただし、差分抽出/処理部12は、(D)に示すようにシリアル番号管理ファイルSNFのシリアル番号99に相当するビット位置に"0"を書込み、それまでに付与している最大シリアル番号(100)の次のシリアル番号101に相当するビット位置に"1"を書込み、101を新シリアル番号とする。以上により、地図更新処理用ファイルの作成とシリアル番号管理ファイルSNFの更新が完了する。
以後、地図更新処理用データ作成装置10は、上記シリアル番号管理ファイルSNFと地図更新用ファイルRNF01,RNF99を地図更新処理用データとしてナビゲーション装置20に入力する。
【0021】
(H) 地図更新処理データ作成処理フロー
図10は、地図更新処理用データ作成装置の地図作成処理フローである。
初期時、全地図ファイル(100個のファイル)に0〜99のシリアル番号が付されているから、シリアル番号管理ファイルSNFのシリアル番号0〜99に応じたビット位置に"1"を記入する(ステップ101、図9(B)参照)。
ついで、更新すべき旧地図ファイルと新地図ファイルを読み取る(ステップ102)。すなわち、新地図ファイルと旧地図ファイルを読み取って比較し、異なれば旧地図ファイルは更新すべきであると判断してステップ102の処理を終了する。しかし、一致していれば旧地図ファイルは更新すべきでないと判断して次の新地図ファイルと旧地図ファイルを読み取って比較し、新地図ファイルと旧地図ファイルが異なるまで繰返す。
更新すべき旧地図ファイルと新地図ファイルを取得すれば(図9(A)の旧地図ファイルMF01と新地図ファイルMF01′)、これらの地図ファイルの差分データを求め、該差分データを用いて更新処理用ファイルRNF01を作成する(ステップ103)。更新処理用ファイルRNF01には旧地図ファイル名(たとえば旧シリアル番号)を含める。
更新処理用ファイルの作成が完了すれば、該更新処理用ファイルにより更新される地図ファイルMF01の更新後のシリアル番号を決定する。すなわち、それまで付与している最大シリアル番号99の次の番号100を地図ファイルの更新後の新シリアル番号とし、シリアル番号管理ファイルSNFにおける該シリアル番号位置に"1"を記入し、地図ファイルの更新前のシリアル番号位置に"0"を記入する(ステップ104〜105、図9(C)参照)。また、該新シリアル番号100を更新処理用ファイルRNF01に追加する
しかる後、更新すべきファイルが存在するかチェックし(ステップ106)、存在すればステップ102以降の処理を繰返えす。更新すべきファイルが存在しなくなれば、更新処理用ファイルで構成された地図更新処理用データをDVDに書込んで更新DVD16を作成する(ステップ107)。
本発明の地図更新処理用データ作成方法によれば、地図更新処理用ファイルと共にシリアル番号管理ファイルを地図更新処理データとしてナビゲーション装置に入力するため、ナビゲーション装置は地図更新処理用ファイルを用いて更新した地図ファイルのシリアル番号を変更してハードディスクの旧地図を書き替えるだけで良く、更新する必要のない地図ファイルついて何ら書き替えをしなくても良い。
【0022】
(I)地図更新処理フロー
図11はナビゲーション制御装置の地図更新処理フローである。
更新DVD16をDVD再生装置24に装填し、地図更新を指示すれば(ステップ201)、ナビゲーション制御装置23は該更新DVD16より更新処理に必要な更新用管理ファイルを読み取って内蔵のメモリに記憶する(初期化処理、ステップ202)。更新用管理ファイルとは、更新の過程や更新終了判定などに利用するデータやシリアル番号管理ファイルSNF等である。図3の例では、シリアル番号管理ファイルSNFはシリアル番号管理ファイル記憶部23aに記憶される。
ついで、1つの地図更新処理用ファイル(図7の例ではRNF01)を更新DVDより読出し、かつ、該地図更新処理用ファイルで更新する旧地図ファイルMP01をハードディスク21から読み取る(ステップ203)。すなわち、地図更新処理用ファイルRNF01に含まれている地図ファイル名(旧シリアル番号)を参照してハードディスク21から更新する旧地図ファイルMP01を読み出す。
しかる後、シリアル番号管理ファイルSNF(図8)を参照して、該地図ファイルのシリアル番号1の位置に"1"が記入されているかチェックする(ステップ204)。"1"が記入されていれば更新済みであり、"0"が記入されていれば未更新である。なお、後述するバックグランド更新において順番によらずに優先的に地図ファイルが更新されると"1"が記入されている場合がある。
図7の例では未だ更新されていないから、地図更新処理用ファイルRNF01の差分データとハードディスク21から読み出した旧地図ファイルMP01とを用いて新地図ファイルを作成し(ステップ205)、該新地図ファイルのシリアル番号として地図更新処理ファイルに保持されている新シリアル番号100を付与する (ステップ206)。ついで、新地図ファイルでハードディスク21の旧地図ファイルを書き変え、更新済みファイル数をカウントアップする(ステップ207)。しかる後、該カウント数が更新DVD16からステップ202において読み取った更新用管理ファイルに含まれる総変更ファイル数と一致したかチェックし(ステップ208)、一致しなければステップ203に戻って以降の処理を繰り返し、一致すれば、更新終了をユーザに通知して地図更新処理を終了する(ステップ209)。
以上の本発明の地図更新処理によれば、地図ファイルにシリアル番号を付与し、該シリアル番号に基づいてシリアル番号管理ファイルを参照することにより、地図記憶部に記録されている地図ファイルが最新の地図ファイル(書き換え不要の地図ファイルあるいは更新済み地図ファイル)であるか、否かを容易に識別することができ、更新処理を速やかに行なうことができる。
また、本発明の地図更新処理によれば、地図更新処理用ファイルと共にシリアル番号管理ファイルを地図更新処理データとして入力されるため、ナビゲーション装置は更新した地図ファイルのシリアル番号を変更してハードディスクの旧地図を書き替えるだけで良い。すなわち、ナビゲーション装置は、ハードディスクに記録されている地図ファイルのうち更新する必要のない地図ファイルついてはシリアル番号を変える必要もないため何ら書き替えをしなくても良い。この結果、更新するかしないかに関係なく全地図ファイルのバージョン番号を書きかえる従来の地図更新方法に比べて地図更新時間を短縮することができる。
【0023】
(J)地図更新の別の処理フロー
地図更新に際しては、通常、日本の北から南へ向けて(北海道から九州に向けて)順番に更新する。かかる更新方法であると南地域の地図データの更新が遅くなり、該地域での新しい地図データによるナビゲーション制御の開始時間が遅れる。そこで、地域(たとえば九州)、あるいは自宅、会社、目的地等の所定の地点を特定し、前記地域、あるいは前記地点から設定距離範囲の地域に関連する地図ファイルを優先的に更新するようにする。
図12はユーザが指定した地域あるいは地点周辺の地域の地図を優先的に更新するナビゲーション制御装置23の地図更新処理フローである。
更新DVD16をDVD再生装置24に装填すれば(ステップ301)、ナビゲーション制御装置23は該更新DVD16より更新処理に必要な更新用管理ファイルを読み取って内蔵のメモリに記憶する(初期化処理、ステップ302)。
ついで、データ入力部26から優先的に地図更新したい地域、あるいは自宅、会社、目的地等の所定地点の経緯度(たとえば、自宅の経緯度)を入力して、地図更新を指示する(ステップ303)。
ナビゲーション制御装置23は、指定された地点より設定距離内に存在する地域(メッシュ)の地図更新処理用ファイルを更新DVDより読出し、かつ、該地図更新処理用ファイルで更新する地図ファイルをハードディスク21から読み取る(ステップ304)。なお、地図更新処理用データは、経緯度から所望の地図更新用ファイルが検索できるようになっている。
しかる後、地図更新処理用ファイルの差分データとハードディスク21から読み出した旧地図ファイルとを用いて新地図ファイルを作成し、該新地図ファイルのシリアル番号を変更し(ステップ305)、新地図ファイルでハードディスク21の旧地図ファイルを書き替える(ステップ306)。
書き替え完了後、設定距離内の全メッシュの地図ファイルについて更新処理を終了したかチェックし(ステップ307)、終了してなければステップ304に戻って以降の処理を繰り返し、終了していれば、図11のステップ203以降の順番による更新処理を実行する (ステップ308)。
【0024】
(K)バックグラウンド更新
マルチタスク処理により、ナビゲーション処理と地図更新処理を並行して行なっている時、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが未だ更新されていない場合がある。かかる場合、該地図ファイルを優先的に更新し、更新した新地図ファイルを用いてナビゲーション制御ができれば便利である。図13はかかる優先更新処理を行なう本発明の更新処理(バックグラウンド更新処理)フローである。
ナビゲーション制御装置23(図3)は、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルを読み取り(ステップ401)、該地図ファイルのシリアル番号を抽出する(ステップ402)。ついで、シリアル番号管理ファイルSNFを参照して、該地図ファイルのシリアル番号の位置に"1"が記入されているかチェックする(ステップ403)。"1"が記入されていれば更新済みであり、"0"が記入されていれば未更新である。
更新済みであれば、読み取った地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行する(ステップ404)。一方、更新済みでなければ、マルチタスク制御により並行して行なっている更新処理(図11の全更新処理)を中断し(ステップ405)、随時更新処理を実行する(ステップ406)。
随時更新処理において、ステップ401で読み取った地図ファイルを更新するための地図更新処理用ファイルを更新DVD16から読み取り、該地図更新処理用ファイルの差分データを用いて新地図ファイルを作成し(ステップ406a)、該新地図ファイルに新シリアル番号を付与する(ステップ406b)。すなわち、それまで付与している最大シリアル番号の次の番号を新地図ファイルのシリアル番号とする。ついで、新地図ファイルでハードディスク21の旧地図ファイルを書き替えて随時更新処理を終了し(ステップ406c)、中断していた全更新処理を再開する(ステップ407)。
又、ナビゲーション制御装置23は、ステップ406で更新された新地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行する(ステップ408)。
本発明のバックグラウンド更新処理によれば、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが未だ更新されていない場合であっても、該地図ファイルを優先的に更新し、更新した新地図ファイルを用いてナビゲーション制御できるため、常に新しい地図ファイルを用いたナビゲーション制御が可能となる。
又、本発明によれば、地図ファイルにシリアル番号を付与し、該シリアル番号に基づいてシリアル番号管理ファイルを参照することにより、地図記憶部に記録されている地図ファイルが最新の地図ファイル(書き換え不要の地図ファイルあるいは更新済み地図ファイル)であるか、否かを容易に識別することができ、バックグラウンド更新処理を容易に実現できる。
【0025】
(L)地図データ
図14、図15は地図データの説明図である。地図データは図14(A)に示すように、機能(DATA,FREEWAY,MAP,POI,RC,RG,STREET,TOLL,VICS)それぞれについて、レベル毎あるいはエリアや検索ツリー毎に細かく分割してディレクトリ構造で作成されてハードディスクHDD 21に記録されている。各機能において、DATAはランドマークやジャンクションマップデータ等、FREEWAYは高速道路データ、MAPは地図データ、POIは情報検索データ、RCは誘導経路探索データ、RGは経路誘導データ等である。
地図データMAPは、ディレクトリ構造になっており、詳細地図(レベル00)から広域地図(レベル06)まで7段階のレベルを有し、各レベルの地図をメッシュで分割した時、メッシュ毎に地図表示用データファイルMP XXXX.mba、RF XXX.mbaを備えている。図14(A)では、レベル06の地図(日本全国地図)が3つのメッシュに分割され、各メッシュの地図表示用データファイルがMP 0000.mba〜MP 0003.mba、RF 0000.mba〜RF 0003.mbaであることが示されている。
図14(B)は、レベル1が5個の1次メッシュに分割され、1次メッシュが更に6個の2次メッシュに分割され、所定の2次メッシュの表示用データファイルがMP 0000.mbaとRF 0000.mbaであることが示されている。以上より、Level01ディレクトリ→1st3927ディレクトリ→2nd0005ディレクトリの順に追って必要な地図表示データファイルMP 0000.mba、RF 0000.mbaを取得することができる。
【0026】
図15(A)は情報検索データPOIの構成例であり、住所検索、住所50音検索、建物検索、高速路線検索、施設検索、電話番号検索.....が可能となるようにそれぞれの検索項目毎にディレクトリ構造になっている。
図15(B)は高速路線検索データHFREEWAYの構造例であり、高速路線検索データHFREEWAYには2つの子ディレクトリLIST,P Tree00 mbaが接続されている。P Tree00 mbaは、検索ツリーを表現するファイルである。ディレクトリLISTには9個の地方(北海道、東北、関東、…、九州)に応じてList 000〜List 008が接続し、北海道リストList 000には10個の高速路線を示すファイルP list000.mba〜P list009.mbaが接続されている。
【0027】
(M)更新データ(地図更新処理用データ)
図16〜図19は更新データ説明図である。更新データ(差分)には図16(A)に示すように、更新をかけるファイルが接続される機能ディレクトリ(DATA,FREEWAY,MAP,POI,RC,RG,STREET,TOLL,VICS)とIndex.difファイルが接続されている。Index.difファイルは、(1)更新をかける必要が総更新ファイル数、(2)更新すべき機能ディレクトリの数、(3)シリアル番号管理ファイルSFFなどを特定する。
地図更新処理用ファイルは、機能毎にディレクトリ構造で指し示されるようになっている。図16(B)は、機能RG(経路誘導データ)のディレクトリ構造説明図であり、機能ディレクトリRGにディレクトリUP000とInfo0000.difが接続されている。UP000は更新実体ファイル(UP0000.dif〜UP0020.dif)を指し示すためのディレクトリであり、Info0000.dif は複数の下位の差分更新対応レコード#0〜#Nを指し示すディレクトリである。
【0028】
差分更新対応レコードは図17(A)に示すように、以下の情報
(1)処理状態(着目しているディレクトリ以下が処理済みであるか否か)、
(2)着目ディレクトリのディレクトリ名、
(3)サブディレクトリ(下位のディレクトリ)
(4)着目ディレクトリに存在するファイル数、
(5)サブディレクトリに対応する差分更新対応レコード番号、
(6)着目ディレクトリ下のファイルに対応する差分更新情報レコード番号
を有している。
図17(B)のディレクトリ構造を例にして説明すると、着目ディレクトリがMBA\RG\LEVEL01であるから、ディレクトリ名は“LEVEL01"である。また、サブディレクトリ数は3であり、ファイル数は0である。サブディレクトリ数が3であるから、3つの該サブディレクトリの差分更新対応レコード番号#X,#X+1,#X+2が特定されている。しかし、ファイル数は0であるため、差分更新情報レコード番号は一つも特定されていない。
【0029】
図18は差分更新対応レコードの別の例であり、サブディレクトリ数が0、ファイル数が2の例であり、ディレクトリ名は"1st3622"である。サブディレクトリ数が0であるから差分更新対応レコード番号は一つも特定されていない。しかし、ファイル数が2であるため、2つの差分更新情報レコード番号(地図更新処理用ファイルを特定する)が記入されている。
図19はファイル(地図更新処理用ファイル)を特定する差分更新情報レコード番号の例であり以下の情報
(1)処理状態(着目している地図更新処理用ファイルが処理済みであるか否か)、
(2)着目している地図更新処理用ファイルのファイル名、
(3)生データフラグ(地図更新処理用ファイルが新地図ファイルに基づいたファイルであるか差分データに基づいたファイルであるかの別)
(4)更新データ実体ファイルのファイル番号、
(5) 更新データ実体ファイルの先頭からのオフセット、
(6)更新データサイズ
を有している。
更新データ実体ファイル番号が示す更新実態ファイルは生データフラグがオンであれば、新地図ファイルであり、生データフラグがオフであれば差分データである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】地図データ更新システムの構成図である。
【図2】地図更新処理用データ作成装置の構成図である。
【図3】ナビゲーション装置の構成図である。
【図4】ナビゲーション処理と地図更新処理のマルチタスク制御説明図である。
【図5】地図更新処理用データ作成装置の差分データ作成方法説明図である。
【図6】差分データ説明図である。
【図7】地図ファイルのシリアル番号説明図である。
【図8】地図更新処理用データ作成装置が作成するシリアル番号管理ファイルSNFの説明図である。
【図9】地図更新処理用データの作成処理説明図である。
【図10】地図更新処理用データの作成処理フローである。
【図11】ナビゲーション制御装置の地図更新処理フローである。
【図12】ユーザが指定した地域あるいは地点周辺の地域の地図を優先的に更新するナビゲーション制御装置の地図更新処理フローである。
【図13】バックグラウンド更新処理フローである。
【図14】地図データの説明図である。
【図15】地図データの説明図である。
【図16】更新データ説明図である。
【図17】差分更新対応レコードの説明図である。
【図18】差分更新対応レコードの別の説明図である。
【図19】差分更新情報レコードの説明図である。
【図20】地図差分データ作成装置による更新DVD作成の概略説明図(従来技術)である。
【図21】更新DVDを用いてハードディスクHDDの旧地図データを新地図データにするナビゲーション装置の更新処理説明図(従来技術)である。
【図22】データバージョン番号で更新済みであるか否かを判定する従来技術の問題点説明図である。
【符号の説明】
【0031】
10 地図更新処理用データ作成装置
11 地図ファイル入力部
12 差分抽出/処理部
13 更新データ格納部
14 シリアル番号管理ファイルSNFを記憶するメモリ
15 DVDレコーダ
16 更新DVD
【技術分野】
【0001】
本発明は地図更新処理用データ作成方法、地図更新方法及び装置に係わり、特に、ナビゲーション制御しながらバックグランドで地図更新する際に利用できる地図更新処理用データの作成方法、地図更新方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置は、車両の現在位置に応じた地図データをCD−ROM、DVD,HDD等の記録媒体から読み出してディスプレイ画面に描画すると共に、車両マークをディスプレイ画面の一定位置に固定表示し、走行に応じて地図をスクロ−ル表示する。地図データは、(1) ノ−ドデータや道路リンクデータ、交差点データ等からなる道路レイヤと、(2) 地図上のオブジェクトを表示するための背景レイヤと、(3) 市町村名などを表示するための文字レイヤなどから構成され、ディスプレイ画面に表示される地図画像は、背景レイヤと文字レイヤに基づいて発生され、マップマッチング処理や誘導経路の探索処理は道路レイヤに基づいて行われる。また、ナビゲーション装置は以上に加えて、出発地から目的地までの誘導経路を探索し、該誘導経路を地図上に表示する経路誘導機能や地図上に所定のPOIマーク(ランドマーク)を表示するPOI表示機能を備えている。
【0003】
ところで、新道路建設等による地形データの変更、施設のオープン/閉鎖、宅地整備その他の理由で記録媒体に記憶されている地図データは時間の経過と共に陳腐化する。このため、従来技術として更新地図データを地域毎にナビゲーション装置の不揮発性メモリに記憶し、地図データが更新されている地域の地図は該不揮発性メモリから読み取り、更新されていない地域の地図は記録媒体(CD−ROMなど)から読み取ってナビゲーション制御する技術がある(例えば特許文献1参照)。
この第1従来技術では、更新された地域(ブロック)の最新の地図データをメッシュ単位でリムーバブルメモリからハードディスク等の不揮発性メモリに書込み、ブロック管理情報を参照してブロックを構成する全メッシュの更新地図データが不揮発性メモリに存在するか調べ、存在しなければ記録媒体(CD−ROMなど)から地図情報を読み出し、存在する場合には不揮発性メモリから読み出し、該地図データを用いてナビゲーション制御する。しかし、かかる方法では、CD−ROM、DVDなどの記録媒体とハードディスク等の不揮発性メモリの両方を併用してナビゲーション制御を行なう必要があり、制御が複雑になる問題がある。又、第1従来技術ではナビゲーション制御のためにCD−ROM、DVDなどの地図記録媒体が常時必要であるため、音楽用CD再生機やDVD再生機を地図用再生機と別個に設ける必要がありハードウェアが大掛かりになる問題がある。
【0004】
このため、地図データをハードディスクHDD等の地図記憶部に記録しておき、地図データに変更があったとき該ハードディスクHDDの地図データを最新の地図データで書き替える方法が提案されている(特許文献2および特許文献3参照)。
第2従来技術(特許文献2)において、ユーザはセンターより新地図データと旧地図データの差分を取得し、あるいは新地図データと旧地図データの差分を記録した更新DVDを購入してハードディスクHDDの旧地図データを新地図データで更新するようにしている。このようにすれば、ハードディスクHDDに記録されている地図データを用いてナビゲーション制御ができ、しかも、音楽やビデオ観賞用のDVD再生機を地図用DVD再生機と兼用でき、しかも、ナビゲーション制御しながら音楽やビデオを鑑賞することが可能となる
【0005】
図20は地図差分データ作成装置による更新DVD作成の概略説明図である。
地図データは多数のファイルから構成されているから、地図差分データ作成装置(図示せず)は、ファイル毎に新バージョン(Ver 2)の新地図ファイルNFLと旧バージョン(Ver 1)の旧地図ファイルOFLの差分を抽出する処理を行なって差分データDFD1〜DFDNを作成し、しかる後、全差分データをまとめて更新データを作成し、該更新データをDVDに書込んで更新DVD 1を作成する。
図21は更新DVDを用いてハードディスクHDDの旧地図データを新地図データに更新するナビゲーション装置の更新処理説明図である。地図更新に際して、ナビゲーション装置のハードディスク読取部2はハードディスク3からバージョン1(Ver 1)の旧地図ファイルOFLを読み取って更新処理部4に入力し、DVD再生部5は更新DVD 1から差分データを読み取って更新処理部4に入力する。更新処理部4は、差分データとVer 1の旧地図ファイルOFLを用いてファイル毎にVer 2の新地図ファイルNFLを生成し、ハードディスク書込み部6は該新地図ファイルNFLで旧地図ファイルOLFを書き替える。
第3従来技術(特許文献3)では、DVD−ROMに更新すべき地図ファイル及び地図更新日時を記録する。そして、DVD−ROMから読み取った地図ファイルがハードディスクHDDに存在しなければ該地図ファイルをHDDに書込み、存在すれば、更新日時を比較し、HDDの更新日時が古ければDVD−ROMから読み取った地図ファイルでHDDの地図ファイルを更新する。
【特許文献1】特開2003−337027号公報
【特許文献2】特開2004−287705号公報
【特許文献2】特開2001−165675号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、第2従来技術の地図更新には1〜2時間以上の長時間を必要とする。これは、旧地図ファイルと差分データとから新地図ファイルを作成する処理や旧地図ファイルの読み込みに時間がかかる為である。このため、地図更新において、更新に必要な長時間、エンジンをかけたまま放置しておくか、あるいはHDDを取り外してディーラ備え付けの専用機で長時間かけて書き替えることになる。しかし、書き換えの間、ナビゲーション制御ができない問題がある。
一方、第3従来技術の地図更新は差分データを用いないため地図更新の時間が第2従来技術より短くなるが、更新すべき地図ファイルをそのままDVDに記録するため、差分データを記録する場合に比べてデータ量が大きくなり、1枚のDVDに更新すべき全地図ファイルを収容できなくなる場合がある。現在の地図データのデータ量は15Gバイト程度あり、DVDの容量は8.5Gバイトである。このため、半分以上の地図ファイルに変更があると1枚のDVDに更新すべき全地図ファイルを収容できなくなる。かかる場合には、地図更新中にDVDの交換を行なう必要があり、地図更新作業が面倒であり、しかも、更新の間、ナビゲーション制御ができない問題がある。
【0007】
第2、第3従来技術では、多数の地図ファイルで構成されている旧地図データを更新する際、地図ファイルが更新済みであるか否かを識別する必要がある。従来技術では、図22に示すように各地図ファイル21〜2Nにデータバージョン番号(MT001)を付し、更新する毎に全地図ファイル21〜2Nのデータバージョン番号をアップするようにし(MT001→MT002)、該データバージョン番号を参照することにより地図ファイルが最新の地図ファイルであるか否かを判定している。しかし、かかる判定法であると、地図データを更新しない地図ファイルであっても買い地図ファイルをハードディスクから読み取ってデータバージョン番号を書き替えてハードディスクに書込む処理が必要になり、地図ファイルが10万個程存在することを考慮すると地図更新時間が非常に長くなる問題がある。
以上から、本発明の目的は、ナビゲーション制御をしながら地図更新を行なえるようにすることである。
本発明の別の目的は、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新されていない場合、該地図ファイルを優先的に更新(バックグラウンド更新)することにより、最新の地図ファイルに基づいてナビゲーション制御を行なえるようにすることである。
本発明の別の目的は、ナビゲーション装置の地図記憶部に記録されている地図ファイルが最新の地図ファイル(書き換え不要の地図ファイルあるいは更新済み地図ファイル)であるか、否かを容易に識別できるようにすることである。
本発明の別の目的は、ナビゲーション装置の地図記憶部に記録されている地図ファイルのうち、更新する必要のない地図ファイルついて何ら書き替えをしなくても、該地図記憶部の各地図ファイルが最新の地図ファイルであるか、否かを識別できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
・課題を解決するための第1の手段
上記課題は本発明によれば、多数のファイルで構成されている旧地図データを新地図データに更新するための地図更新処理用データ作成方法及び装置により達成される。
本発明の地図更新処理用データ作成方法は、更新すべき旧地図ファイル毎に、該旧地図ファイルを新地図ファイルに書き替えるための地図更新処理用ファイルを作成するステップ、更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更しないものとし、かつ、更新される地図ファイルには、それまで付与している最大シリアル番号の次のシリアル番号を昇順に付与するものとして、更新後の地図ファイルのシリアル番号を決定するステップ、更新処理終了後の各地図ファイルの前記シリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを作成するステップ、前記地図更新処理用ファイルとシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用データとして出力するステップを有している。上記シリアル番号管理ファイルの作成ステップにおいて、所定地図ファイルの更新処理用ファイルの作成が終了したとき、該地図ファイルの旧シリアル番号に応じた位置のマークを消し、該地図ファイルの新シリアル番号に応じた位置にマークを記入する。
本発明の地図更新処理用データ作成装置は、旧地図ファイルと新地図ファイルを入力する地図ファイル入力部、更新すべき旧地図ファイル毎に、該旧地図ファイルを新地図ファイルに書き替えるための地図更新処理用ファイルを作成し、更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更しないものとし、かつ、更新される地図ファイルには、それまで付与している最大シリアル番号の次のシリアル番号を昇順に付与するものとして、更新後の地図ファイルのシリアル番号を決定して該シリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを作成する処理部、前記地図更新処理用ファイルとシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用データとして出力する地図更新処理用データ出力部を備えている。
【0009】
・課題を解決するための第2の手段
上記課題は本発明によれば、地図更新処理用データを用いて、地図記憶部に記憶されている旧地図ファイルを新地図ファイルに更新する地図更新方法およびナビゲーション装置により達成される。
本発明の地図更新方法は、前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なうステップ、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みであるか判定するステップ、更新済みであれば該地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行するステップ、更新済みでなければ、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新するステップ、更新した地図ファイルを用いてナビゲーション制御を行なうステップを有している。
上記地図更新において、ナビゲーション制御の空き時間において前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なう。
上記地図更新において、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みでなければ、前記順番に行なう地図更新処理を中断し、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新した後に前記順番に行なう地図更新処理を再開する。
更新処理終了後の全地図ファイルのシリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用ファイルと共に取得する。そして、更新しない地図ファイルのシリアル番号を変更せず、更新が完了した地図ファイルには、前記マークが記入されている新シリアル番号を付与する。ナビゲーション制御に際して、該ナビゲーション制御のために読み出した地図ファイルのシリアル番号に応じた前記シリアル番号管理ファイルの位置にマークが記入されているかチェックし、マークが記入されていれば該地図ファイルは更新済みであり、マークが記入されていなければ該地図ファイルは更新されていないと判定する。
上記地図更新において、地域あるいは所定の地点を特定し、前記地域、あるいは前記地点から設定距離範囲の地域に関連する地図ファイルを優先的に更新する。
本発明のナビゲーション装置は、旧地図データを記憶する地図データ記憶部、該地図データ記憶部から旧地図データを読み出すと共に、新地図データを該地図データ記憶部に書込む制御を行なう地図データ読み/書き制御部、地図更新処理用データを入力する地図更新処理用データ入力部、前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なうと共に、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みであるか判定し、更新済みであれば該地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行し、更新済みでなければ、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新し、更新した地図ファイルを用いてナビゲーション制御を行なう制御部を備えている。
前記制御部は、更新処理終了後の全地図ファイルのシリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用ファイルと共に取得して保存するシリアル番号管理ファイル記憶部を備え、更新しない地図ファイルのシリアル番号を変更せず、更新が完了した地図ファイルには、前記マークが記入されている新シリアル番号を付与する。ナビゲーション制御に際して、該ナビゲーション制御のために読み出した地図ファイルのシリアル番号に応じた前記シリアル番号管理ファイルの位置にマークが記入されているか否かで該地図ファイルが更新済みであるか否かを判定する。
【0010】
・課題を解決するための第3の手段
上記課題は本発明によれば、上記地図更新処理用データ作成方法と上記地図データ更新方法とを組み合せてなる地図更新方法により達成される。
また、上記課題は本発明によれば、上記地図更新処理用データ作成装置と上記ナビゲーション装置を備えた地図データ更新システムにより達成される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ナビゲーション制御をしながら地図更新を行なうことができる。
本発明によれば、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新されていない場合、該地図ファイルを優先的に更新(バックグランド更新)するようにしたから、更新後の新地図ファイルに基づいてナビゲーション制御を行なうことができる。
本発明によれば、地図ファイルにシリアル番号を付与することにより、ナビゲーション装置の地図記憶部に記録されている地図ファイルが最新の地図ファイル(書き換え不要の地図ファイルあるいは更新済み地図ファイル)であるか、否かを容易に識別することができる。
本発明によれば、更新処理用ファイルと共にシリアル番号管理ファイルを地図更新処理データとしてナビゲーション装置に入力するため、ナビゲーション装置の地図記憶部に記録されている地図ファイルのうち、更新する必要のない地図ファイルついて何ら書き替えをしなくても、該地図ファイルが最新の地図ファイルであるか、否かを識別することができる。
本発明によれば、地域あるいは所定の地点を特定し、前記地域、あるいは前記地点から設定距離範囲の地域に関連する地図ファイルから優先的に地図の更新を行なえるため、自宅、会社、目的地などユーザが必要とする地域の地図ファイルを最初に更新して使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
多数のファイルで構成されている旧地図データを新地図データに更新するために、地図更新処理用データ作成装置は、更新すべき旧地図ファイル毎に、該旧地図ファイルを新地図ファイルに書き替えるための地図更新処理用ファイルを作成し、かつ、更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更しないものとし、更新される地図ファイルには、前記付与している最大シリアル番号の次のシリアル番号を昇順に付与するものとして、更新後の地図ファイルのシリアル番号を決定し、更新処理終了後の各地図ファイルの前記シリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを作成し、前記地図更新処理用ファイルとシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用データとして出力する。
ナビゲーション装置は、前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行ない、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みであるか判定し、更新済みであれば該地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行し、更新済みでなければ、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新し、更新した地図ファイルを用いてナビゲーション制御を行なう。
【実施例1】
【0013】
(A)地図データ更新システム
図1は地図データ更新システムの構成図であり、旧地図データを新地図データに更新するための地図更新処理用データを作成する地図更新処理用データ作成装置10と地図更新処理用データを用いて地図を更新するナビゲーション装置20を有している。地図更新処理用データ作成装置10は、地図更新処理用データRNEWMPをDVD、CD、メモリカード等の記録媒体に記録してナビゲーション装置20に入力する。あるいは、地図更新処理用データ作成装置10とナビゲーション装置20間を、通信回線(無線回線、インタネット等)により通信可能に接続し、地図更新処理用データ作成装置10はナビゲーション装置からの要求により通信により地図更新処理用データRNEWMPをナビゲーション装置20に送信する。
【0014】
(B)地図更新処理用データ作成装置
図2は地図更新処理用データ作成装置10の構成図であり、地図更新処理用データRNEWMPをDVDに書込む例である。地図ファイル入力部11は旧地図ファイルOLDMと新地図ファイルNEWMを差分抽出/処理部12入力する。差分抽出/処理部12は、地図ファイル毎に旧地図ファイルOLDMと新地図ファイルNEWMの差分データを求め、該差分データに基づいて地図更新処理ファイルを作成して更新データ格納部13に格納する。この際、差分抽出/処理部12は、メモリ14に保存されているシリアル番号管理ファイルSNFを後述する手順で更新して該メモリ14に格納すると共に、更新データ格納部13に入力する。
更新データ格納部13は各地図更新処理用ファイルとシリアル番号管理ファイルSNFとを地図更新処理用データとして保存し、DVDレコーダ15からの要求により該地図更新処理用データをDVDレコーダに入力し、DVDレコーダ15は地図更新処理用データRNEWMPをDVD16に書込んで更新DVDを作成する。なお、DVDに替えてCD−ROM、半導体メモリ、メモリカード等任意の記録媒体を使用することができる。
【0015】
(C)ナビゲーション装置
図3はナビゲーション装置20の構成図であり、地図記憶部(例えばハードディスクHDD) 21にはナビゲーション用の地図データがファイル形式で記録されており、ハードディスクドライブ22はナビゲーション制御装置23からの指示に従ってハードディスク21から地図データを読み出し、かつ該ハードディスクに新地図データを書込めるようになっている。DVD再生部24は更新DVD 16から地図更新処理用データRNEWMPを読み取ってナビゲーション制御装置23に入力する。車両位置検出部25は自動車位置を検出してナビゲーション制御装置23に入力する。これによりナビゲーション制御装置は地図データを用いてナビゲーション制御が可能となる。データ入力部26は、タッチパネル、リモコンなどであり、各種コマンドやデータを入力し、外部通信インターフェース27は携帯電話、インターネット等を介して外部装置と通信する。なお、更新DVD 16から地図更新処理用データRNEWMPを読み取らないで、地図更新処理用データ作成部10と通信して地図更新処理用データRNEWMPを取得することもできる。モニター装置28はナビゲーション用の地図を表示したり、適宜操作メニュー画像を表示する。ナビゲーション音声案内部29は接近した交差点における案内(右左折方向、交差点までの距離等)を音声でユーザに通知する。
【0016】
ナビゲーション制御装置23はナビゲーション処理NAVIと地図更新処理MRNWをマルチタスク制御により同時並行して実行するが、優先度はナビゲーション処理の方が地図更新処理より高いため、図4に示すようにナビゲーション制御の空き時間に地図更新制御を行なう。
ナビゲーション制御装置23は、地図更新処理において更新DVD16から読み取った地図更新処理用データ(地図更新処理ファイル、シリアル番号管理ファイル)を用いてハードディスク21に記憶されている地図データ(旧地図データ)を更新する。地図更新処理は、地図更新処理用データを用いて、たとえば日本国の北から南に向けて、すなわち北海道から九州に向けて順番に行なうが(全更新処理)、ナビゲーション処理において更新済みでない地域の地図ファイルが要求された場合には全更新処理を一時中断て該地域の地図データを更新し(随時更新処理)、随時更新処理終了後に全更新処理を再開し、ナビゲーション制御は随時更新された新地図ファイルに基づいて行なう。
更新処理において、ナビゲーション制御装置23は、更新DVD16から読み取った地図更新処理用ファイルとハードディスク21から読み取った旧地図ファイルを用いて新地図ファイルを作成し、該新地図ファイルでハードディスク21に記憶されている旧地図データを更新する。また、ナビゲーション制御装置23は、更新しない地図ファイルのシリアル番号を変更せず、更新した地図ファイルのシリアル番号を新たなシリアル番号に変更する。新シリアル番号は、それまで付与している最大シリアル番号以降の最初の番号である。
【0017】
(D)差分データ
図5は地図更新処理用データ作成装置10の差分データ作成方法説明図であり、新地図ファイルNEWMと旧地図ファイルOLDMをバイト単位で比較し,(1)新地図データ領域と一致する旧地図データ領域を検索し、該旧地図データ領域の先頭アドレスとサイズ、(2)旧地図データと一致しない新地図データの組を順番に配列して差分データを作成する。図5において、矢印で双方を指し示している個所が新旧で同一の領域である。旧地図ファイルOLDMにおける不一致領域データDLTMは破棄され、新地図ファイルNEWMにおける不一致領域データA〜Dは差分データとして追加される。同一の旧地図データ領域は、該領域の先頭アドレスADiとサイズSiで特定される。図5の例では、差分データは図6に示すようになる。すなわち、
差分データの構成は、
・新地図ファイル:Aデータ
・旧地図ファイル:1データ指定(先頭アドレスAD1,サイズS1)
・新地図ファイル:Bデータ
・旧地図ファイル:3データ指定(先頭アドレスAD3,サイズS3)
・新地図ファイル:Cデータ
・旧地図ファイル:2データ指定(先頭アドレスAD2,サイズS2)
・新地図ファイル:Dデータ
となる。
【0018】
(E)シリアル番号
ナビゲーション装置20のハードディスクHDD 21に記憶されている各地図ファイルには初期時0から昇順に連続的にシリアル番号が付与されている。ナビゲーション装置20は、地図更新に際して、更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更せず、更新された地図ファイルには、それまでに付与している最大シリアル番号の次のシリアル番号を昇順に連続的に付与する。
図7は地図ファイルのシリアル番号説明図であり、説明を簡単にするために地図ファイル数は100であるとしているが、実際には10万個程存在する。
初期時、図7(A)に示すように100個の地図ファイルMF00〜MF99に順番に0,1,2,....99のシリアル番号が付与されている。かかる状態において、シリアル番号1と99の地図ファイルMF01,MF99を図7(B)に示す地図更新用ファイルRNF01,RNF99を用いて更新すれば、更新後の新地図ファイルのシリアル番号は図7(C)に示すようなる。すなわち、更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更せず、更新された地図ファイルMF01,MF99のシリアル番号を変更し、それまでに付与している最大シリアル番号(99)の次のシリアル番号100,101を昇順に連続的に付与する。
【0019】
(F) シリアル番号管理ファイル
図8は地図更新処理用データ作成装置が作成するシリアル番号管理ファイルSNFの説明図である。地図更新処理用データ作成装置10の差分抽出/処理部12は、図8に示すように新地図ファイルのシリアル番号100,101に対応するビット位置に"1"を書込み、更新前の地図ファイルのシリアル番号位置1,99に対応するビット位置に"0"を書込んでシリアル番号管理ファイルSNFを作成する。
シリアル番号管理ファイルSNFはNバイトのサイズを有するファイルであり、先頭バイトから第Nバイトまでの各バイトのビット位置をシリアル番号に応じた位置とし、地図ファイルのシリアル番号に応じたビット位置に"1"が記入される。図2には256Kバイトのシリアル番号管理ファイルSNFが示されている。1バイトで8個のシリアル番号が表現できるため、256Kの最後のビットはシリアル番号2,097,152(=256×1024×8)に応じた位置となる。なお、地図ファイルは10万個程存在するため、地図データの年次更新を数十回繰り返えすと、シリアル番号管理ファイルSNFの数が複数個になる。かかる場合のシリアル番号nに応じたシリアル番号管理ファイルNo.はnを2097152で割った時の商、ビット位置は余りである。
シリアル番号及びシリアル番号管理ファイルSNFは後述するように、ハードディスク装置に記憶されている地図ファイルが最新の地図ファイル(書き換え不要の地図ファイルあるいは更新済み地図ファイル)であるか、否かを識別するために利用できる。
【0020】
(G) 地図更新処理用データの作成処理
図9は地図更新処理用データ作成装置10の地図更新処理用データ作成処理の説明図である。
図9(A)に示すように地図ファイル数は100とし、100個の地図ファイルの初期シリアル番号は0〜99とする。また、(B)に示すようにシリアル番号管理ファイルSNFのシリアル番号0〜99に相当するビット位置に"1"が書込まれている。
地図更新処理用データ作成装置10の差分抽出/処理部12は、旧地図ファイルMP00〜MP99と新地図ファイルMP00′〜MP99′を比較する。旧地図ファイルMP01とMP01′および旧地図ファイルMP99とMP99′との間に差があるから、差分抽出/処理部12は、まず、旧地図ファイルMP01と新地図ファイルMP01′との差分データを求め、該差分データと新シリアル番号とに基づいて地図更新処理用ファイルRNF01を作成する。ただし、差分抽出/処理部12は、(C)に示すようにシリアル番号管理ファイルSNFのシリアル番号1に相当するビット位置に"0"を書込み、それまでに付与している最大シリアル番号(=99)の次のシリアル番号100に相当するビット位置に"1"を書込み、100を新シリアル番号とする。
ついで、差分抽出/処理部12は、旧地図ファイルMP99と新地図ファイルMP99′との差分データを求め、該差分データと新シリアル番号とに基づいて地図更新処理用ファイルRNF99を作成する。ただし、差分抽出/処理部12は、(D)に示すようにシリアル番号管理ファイルSNFのシリアル番号99に相当するビット位置に"0"を書込み、それまでに付与している最大シリアル番号(100)の次のシリアル番号101に相当するビット位置に"1"を書込み、101を新シリアル番号とする。以上により、地図更新処理用ファイルの作成とシリアル番号管理ファイルSNFの更新が完了する。
以後、地図更新処理用データ作成装置10は、上記シリアル番号管理ファイルSNFと地図更新用ファイルRNF01,RNF99を地図更新処理用データとしてナビゲーション装置20に入力する。
【0021】
(H) 地図更新処理データ作成処理フロー
図10は、地図更新処理用データ作成装置の地図作成処理フローである。
初期時、全地図ファイル(100個のファイル)に0〜99のシリアル番号が付されているから、シリアル番号管理ファイルSNFのシリアル番号0〜99に応じたビット位置に"1"を記入する(ステップ101、図9(B)参照)。
ついで、更新すべき旧地図ファイルと新地図ファイルを読み取る(ステップ102)。すなわち、新地図ファイルと旧地図ファイルを読み取って比較し、異なれば旧地図ファイルは更新すべきであると判断してステップ102の処理を終了する。しかし、一致していれば旧地図ファイルは更新すべきでないと判断して次の新地図ファイルと旧地図ファイルを読み取って比較し、新地図ファイルと旧地図ファイルが異なるまで繰返す。
更新すべき旧地図ファイルと新地図ファイルを取得すれば(図9(A)の旧地図ファイルMF01と新地図ファイルMF01′)、これらの地図ファイルの差分データを求め、該差分データを用いて更新処理用ファイルRNF01を作成する(ステップ103)。更新処理用ファイルRNF01には旧地図ファイル名(たとえば旧シリアル番号)を含める。
更新処理用ファイルの作成が完了すれば、該更新処理用ファイルにより更新される地図ファイルMF01の更新後のシリアル番号を決定する。すなわち、それまで付与している最大シリアル番号99の次の番号100を地図ファイルの更新後の新シリアル番号とし、シリアル番号管理ファイルSNFにおける該シリアル番号位置に"1"を記入し、地図ファイルの更新前のシリアル番号位置に"0"を記入する(ステップ104〜105、図9(C)参照)。また、該新シリアル番号100を更新処理用ファイルRNF01に追加する
しかる後、更新すべきファイルが存在するかチェックし(ステップ106)、存在すればステップ102以降の処理を繰返えす。更新すべきファイルが存在しなくなれば、更新処理用ファイルで構成された地図更新処理用データをDVDに書込んで更新DVD16を作成する(ステップ107)。
本発明の地図更新処理用データ作成方法によれば、地図更新処理用ファイルと共にシリアル番号管理ファイルを地図更新処理データとしてナビゲーション装置に入力するため、ナビゲーション装置は地図更新処理用ファイルを用いて更新した地図ファイルのシリアル番号を変更してハードディスクの旧地図を書き替えるだけで良く、更新する必要のない地図ファイルついて何ら書き替えをしなくても良い。
【0022】
(I)地図更新処理フロー
図11はナビゲーション制御装置の地図更新処理フローである。
更新DVD16をDVD再生装置24に装填し、地図更新を指示すれば(ステップ201)、ナビゲーション制御装置23は該更新DVD16より更新処理に必要な更新用管理ファイルを読み取って内蔵のメモリに記憶する(初期化処理、ステップ202)。更新用管理ファイルとは、更新の過程や更新終了判定などに利用するデータやシリアル番号管理ファイルSNF等である。図3の例では、シリアル番号管理ファイルSNFはシリアル番号管理ファイル記憶部23aに記憶される。
ついで、1つの地図更新処理用ファイル(図7の例ではRNF01)を更新DVDより読出し、かつ、該地図更新処理用ファイルで更新する旧地図ファイルMP01をハードディスク21から読み取る(ステップ203)。すなわち、地図更新処理用ファイルRNF01に含まれている地図ファイル名(旧シリアル番号)を参照してハードディスク21から更新する旧地図ファイルMP01を読み出す。
しかる後、シリアル番号管理ファイルSNF(図8)を参照して、該地図ファイルのシリアル番号1の位置に"1"が記入されているかチェックする(ステップ204)。"1"が記入されていれば更新済みであり、"0"が記入されていれば未更新である。なお、後述するバックグランド更新において順番によらずに優先的に地図ファイルが更新されると"1"が記入されている場合がある。
図7の例では未だ更新されていないから、地図更新処理用ファイルRNF01の差分データとハードディスク21から読み出した旧地図ファイルMP01とを用いて新地図ファイルを作成し(ステップ205)、該新地図ファイルのシリアル番号として地図更新処理ファイルに保持されている新シリアル番号100を付与する (ステップ206)。ついで、新地図ファイルでハードディスク21の旧地図ファイルを書き変え、更新済みファイル数をカウントアップする(ステップ207)。しかる後、該カウント数が更新DVD16からステップ202において読み取った更新用管理ファイルに含まれる総変更ファイル数と一致したかチェックし(ステップ208)、一致しなければステップ203に戻って以降の処理を繰り返し、一致すれば、更新終了をユーザに通知して地図更新処理を終了する(ステップ209)。
以上の本発明の地図更新処理によれば、地図ファイルにシリアル番号を付与し、該シリアル番号に基づいてシリアル番号管理ファイルを参照することにより、地図記憶部に記録されている地図ファイルが最新の地図ファイル(書き換え不要の地図ファイルあるいは更新済み地図ファイル)であるか、否かを容易に識別することができ、更新処理を速やかに行なうことができる。
また、本発明の地図更新処理によれば、地図更新処理用ファイルと共にシリアル番号管理ファイルを地図更新処理データとして入力されるため、ナビゲーション装置は更新した地図ファイルのシリアル番号を変更してハードディスクの旧地図を書き替えるだけで良い。すなわち、ナビゲーション装置は、ハードディスクに記録されている地図ファイルのうち更新する必要のない地図ファイルついてはシリアル番号を変える必要もないため何ら書き替えをしなくても良い。この結果、更新するかしないかに関係なく全地図ファイルのバージョン番号を書きかえる従来の地図更新方法に比べて地図更新時間を短縮することができる。
【0023】
(J)地図更新の別の処理フロー
地図更新に際しては、通常、日本の北から南へ向けて(北海道から九州に向けて)順番に更新する。かかる更新方法であると南地域の地図データの更新が遅くなり、該地域での新しい地図データによるナビゲーション制御の開始時間が遅れる。そこで、地域(たとえば九州)、あるいは自宅、会社、目的地等の所定の地点を特定し、前記地域、あるいは前記地点から設定距離範囲の地域に関連する地図ファイルを優先的に更新するようにする。
図12はユーザが指定した地域あるいは地点周辺の地域の地図を優先的に更新するナビゲーション制御装置23の地図更新処理フローである。
更新DVD16をDVD再生装置24に装填すれば(ステップ301)、ナビゲーション制御装置23は該更新DVD16より更新処理に必要な更新用管理ファイルを読み取って内蔵のメモリに記憶する(初期化処理、ステップ302)。
ついで、データ入力部26から優先的に地図更新したい地域、あるいは自宅、会社、目的地等の所定地点の経緯度(たとえば、自宅の経緯度)を入力して、地図更新を指示する(ステップ303)。
ナビゲーション制御装置23は、指定された地点より設定距離内に存在する地域(メッシュ)の地図更新処理用ファイルを更新DVDより読出し、かつ、該地図更新処理用ファイルで更新する地図ファイルをハードディスク21から読み取る(ステップ304)。なお、地図更新処理用データは、経緯度から所望の地図更新用ファイルが検索できるようになっている。
しかる後、地図更新処理用ファイルの差分データとハードディスク21から読み出した旧地図ファイルとを用いて新地図ファイルを作成し、該新地図ファイルのシリアル番号を変更し(ステップ305)、新地図ファイルでハードディスク21の旧地図ファイルを書き替える(ステップ306)。
書き替え完了後、設定距離内の全メッシュの地図ファイルについて更新処理を終了したかチェックし(ステップ307)、終了してなければステップ304に戻って以降の処理を繰り返し、終了していれば、図11のステップ203以降の順番による更新処理を実行する (ステップ308)。
【0024】
(K)バックグラウンド更新
マルチタスク処理により、ナビゲーション処理と地図更新処理を並行して行なっている時、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが未だ更新されていない場合がある。かかる場合、該地図ファイルを優先的に更新し、更新した新地図ファイルを用いてナビゲーション制御ができれば便利である。図13はかかる優先更新処理を行なう本発明の更新処理(バックグラウンド更新処理)フローである。
ナビゲーション制御装置23(図3)は、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルを読み取り(ステップ401)、該地図ファイルのシリアル番号を抽出する(ステップ402)。ついで、シリアル番号管理ファイルSNFを参照して、該地図ファイルのシリアル番号の位置に"1"が記入されているかチェックする(ステップ403)。"1"が記入されていれば更新済みであり、"0"が記入されていれば未更新である。
更新済みであれば、読み取った地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行する(ステップ404)。一方、更新済みでなければ、マルチタスク制御により並行して行なっている更新処理(図11の全更新処理)を中断し(ステップ405)、随時更新処理を実行する(ステップ406)。
随時更新処理において、ステップ401で読み取った地図ファイルを更新するための地図更新処理用ファイルを更新DVD16から読み取り、該地図更新処理用ファイルの差分データを用いて新地図ファイルを作成し(ステップ406a)、該新地図ファイルに新シリアル番号を付与する(ステップ406b)。すなわち、それまで付与している最大シリアル番号の次の番号を新地図ファイルのシリアル番号とする。ついで、新地図ファイルでハードディスク21の旧地図ファイルを書き替えて随時更新処理を終了し(ステップ406c)、中断していた全更新処理を再開する(ステップ407)。
又、ナビゲーション制御装置23は、ステップ406で更新された新地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行する(ステップ408)。
本発明のバックグラウンド更新処理によれば、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが未だ更新されていない場合であっても、該地図ファイルを優先的に更新し、更新した新地図ファイルを用いてナビゲーション制御できるため、常に新しい地図ファイルを用いたナビゲーション制御が可能となる。
又、本発明によれば、地図ファイルにシリアル番号を付与し、該シリアル番号に基づいてシリアル番号管理ファイルを参照することにより、地図記憶部に記録されている地図ファイルが最新の地図ファイル(書き換え不要の地図ファイルあるいは更新済み地図ファイル)であるか、否かを容易に識別することができ、バックグラウンド更新処理を容易に実現できる。
【0025】
(L)地図データ
図14、図15は地図データの説明図である。地図データは図14(A)に示すように、機能(DATA,FREEWAY,MAP,POI,RC,RG,STREET,TOLL,VICS)それぞれについて、レベル毎あるいはエリアや検索ツリー毎に細かく分割してディレクトリ構造で作成されてハードディスクHDD 21に記録されている。各機能において、DATAはランドマークやジャンクションマップデータ等、FREEWAYは高速道路データ、MAPは地図データ、POIは情報検索データ、RCは誘導経路探索データ、RGは経路誘導データ等である。
地図データMAPは、ディレクトリ構造になっており、詳細地図(レベル00)から広域地図(レベル06)まで7段階のレベルを有し、各レベルの地図をメッシュで分割した時、メッシュ毎に地図表示用データファイルMP XXXX.mba、RF XXX.mbaを備えている。図14(A)では、レベル06の地図(日本全国地図)が3つのメッシュに分割され、各メッシュの地図表示用データファイルがMP 0000.mba〜MP 0003.mba、RF 0000.mba〜RF 0003.mbaであることが示されている。
図14(B)は、レベル1が5個の1次メッシュに分割され、1次メッシュが更に6個の2次メッシュに分割され、所定の2次メッシュの表示用データファイルがMP 0000.mbaとRF 0000.mbaであることが示されている。以上より、Level01ディレクトリ→1st3927ディレクトリ→2nd0005ディレクトリの順に追って必要な地図表示データファイルMP 0000.mba、RF 0000.mbaを取得することができる。
【0026】
図15(A)は情報検索データPOIの構成例であり、住所検索、住所50音検索、建物検索、高速路線検索、施設検索、電話番号検索.....が可能となるようにそれぞれの検索項目毎にディレクトリ構造になっている。
図15(B)は高速路線検索データHFREEWAYの構造例であり、高速路線検索データHFREEWAYには2つの子ディレクトリLIST,P Tree00 mbaが接続されている。P Tree00 mbaは、検索ツリーを表現するファイルである。ディレクトリLISTには9個の地方(北海道、東北、関東、…、九州)に応じてList 000〜List 008が接続し、北海道リストList 000には10個の高速路線を示すファイルP list000.mba〜P list009.mbaが接続されている。
【0027】
(M)更新データ(地図更新処理用データ)
図16〜図19は更新データ説明図である。更新データ(差分)には図16(A)に示すように、更新をかけるファイルが接続される機能ディレクトリ(DATA,FREEWAY,MAP,POI,RC,RG,STREET,TOLL,VICS)とIndex.difファイルが接続されている。Index.difファイルは、(1)更新をかける必要が総更新ファイル数、(2)更新すべき機能ディレクトリの数、(3)シリアル番号管理ファイルSFFなどを特定する。
地図更新処理用ファイルは、機能毎にディレクトリ構造で指し示されるようになっている。図16(B)は、機能RG(経路誘導データ)のディレクトリ構造説明図であり、機能ディレクトリRGにディレクトリUP000とInfo0000.difが接続されている。UP000は更新実体ファイル(UP0000.dif〜UP0020.dif)を指し示すためのディレクトリであり、Info0000.dif は複数の下位の差分更新対応レコード#0〜#Nを指し示すディレクトリである。
【0028】
差分更新対応レコードは図17(A)に示すように、以下の情報
(1)処理状態(着目しているディレクトリ以下が処理済みであるか否か)、
(2)着目ディレクトリのディレクトリ名、
(3)サブディレクトリ(下位のディレクトリ)
(4)着目ディレクトリに存在するファイル数、
(5)サブディレクトリに対応する差分更新対応レコード番号、
(6)着目ディレクトリ下のファイルに対応する差分更新情報レコード番号
を有している。
図17(B)のディレクトリ構造を例にして説明すると、着目ディレクトリがMBA\RG\LEVEL01であるから、ディレクトリ名は“LEVEL01"である。また、サブディレクトリ数は3であり、ファイル数は0である。サブディレクトリ数が3であるから、3つの該サブディレクトリの差分更新対応レコード番号#X,#X+1,#X+2が特定されている。しかし、ファイル数は0であるため、差分更新情報レコード番号は一つも特定されていない。
【0029】
図18は差分更新対応レコードの別の例であり、サブディレクトリ数が0、ファイル数が2の例であり、ディレクトリ名は"1st3622"である。サブディレクトリ数が0であるから差分更新対応レコード番号は一つも特定されていない。しかし、ファイル数が2であるため、2つの差分更新情報レコード番号(地図更新処理用ファイルを特定する)が記入されている。
図19はファイル(地図更新処理用ファイル)を特定する差分更新情報レコード番号の例であり以下の情報
(1)処理状態(着目している地図更新処理用ファイルが処理済みであるか否か)、
(2)着目している地図更新処理用ファイルのファイル名、
(3)生データフラグ(地図更新処理用ファイルが新地図ファイルに基づいたファイルであるか差分データに基づいたファイルであるかの別)
(4)更新データ実体ファイルのファイル番号、
(5) 更新データ実体ファイルの先頭からのオフセット、
(6)更新データサイズ
を有している。
更新データ実体ファイル番号が示す更新実態ファイルは生データフラグがオンであれば、新地図ファイルであり、生データフラグがオフであれば差分データである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】地図データ更新システムの構成図である。
【図2】地図更新処理用データ作成装置の構成図である。
【図3】ナビゲーション装置の構成図である。
【図4】ナビゲーション処理と地図更新処理のマルチタスク制御説明図である。
【図5】地図更新処理用データ作成装置の差分データ作成方法説明図である。
【図6】差分データ説明図である。
【図7】地図ファイルのシリアル番号説明図である。
【図8】地図更新処理用データ作成装置が作成するシリアル番号管理ファイルSNFの説明図である。
【図9】地図更新処理用データの作成処理説明図である。
【図10】地図更新処理用データの作成処理フローである。
【図11】ナビゲーション制御装置の地図更新処理フローである。
【図12】ユーザが指定した地域あるいは地点周辺の地域の地図を優先的に更新するナビゲーション制御装置の地図更新処理フローである。
【図13】バックグラウンド更新処理フローである。
【図14】地図データの説明図である。
【図15】地図データの説明図である。
【図16】更新データ説明図である。
【図17】差分更新対応レコードの説明図である。
【図18】差分更新対応レコードの別の説明図である。
【図19】差分更新情報レコードの説明図である。
【図20】地図差分データ作成装置による更新DVD作成の概略説明図(従来技術)である。
【図21】更新DVDを用いてハードディスクHDDの旧地図データを新地図データにするナビゲーション装置の更新処理説明図(従来技術)である。
【図22】データバージョン番号で更新済みであるか否かを判定する従来技術の問題点説明図である。
【符号の説明】
【0031】
10 地図更新処理用データ作成装置
11 地図ファイル入力部
12 差分抽出/処理部
13 更新データ格納部
14 シリアル番号管理ファイルSNFを記憶するメモリ
15 DVDレコーダ
16 更新DVD
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図更新処理用データを用いて、地図記憶部に記憶されている旧地図ファイルを新地図ファイルに更新するナビゲーション装置の地図更新方法において、
前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なうステップ、
ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みであるか判定するステップ、
更新済みであれば該地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行するステップ、
更新済みでなければ、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新するステップ、
更新した地図ファイルを用いてナビゲーション制御を行なうステップ、
を有することを特徴とする地図更新方法。
【請求項2】
ナビゲーション制御の空き時間において前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なうステップ、
を有することを特徴とする請求項1記載の地図更新方法。
【請求項3】
ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みでなければ、前記順番に行なう地図更新処理を中断するステップ、
前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新した後に前記順番に行なう地図更新処理を再開するステップ、
を有することを特徴とする請求項2記載の地図更新方法。
【請求項4】
更新処理終了後の全地図ファイルのシリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用ファイルと共に取得するステップ、
更新しない地図ファイルのシリアル番号を変更せず、更新が完了した地図ファイルには、前記マークが記入されているシリアル番号を付与するステップ、
を備え、前記判定ステップは、
前記ナビゲーション制御に必要な地図ファイルのシリアル番号に応じた前記シリアル番号管理ファイルの位置に前記マークが記入されているかチェックするステップ、
マークが記入されていれば該地図ファイルは更新済みであり、マークが記入されていなければ該地図ファイルは更新されていないと判定するステップ、
を有することを特徴とする請求項1記載の地図更新方法。
【請求項5】
前記シリアル番号管理ファイルは、Nバイトのファイルであり、先頭バイトから第Nバイトまでの各バイトのビット位置が前記シリアル番号に応じた位置であり、前記ビット位置に“1”を記入することにより、前記マークを記入する、
ことを特徴とする請求項4記載の地図更新方法。
【請求項6】
前記順番に行なう地図更新処理ステップは、
地図ファイルが更新済みであるか否かを該地図ファイルのシリアル番号と前記シリアル番号管理ファイルを参照して判定するステップ、
更新済みであれば、次の地図ファイルの更新処理を行なうステップ、
を有することを特徴とする請求項4記載の地図更新方法。
【請求項7】
前記順番に行なう地図更新処理ステップは、
地域あるいは所定の地点を特定するステップ、
前記地域、あるいは前記地点から設定距離範囲の地域に関連する地図ファイルを優先的に更新するステップ、
を有することを特徴とする請求項1記載の地図更新方法。
【請求項8】
多数のファイルで構成されている旧地図データを新地図データに更新するための地図更新処理用データ作成方法において、
更新すべき旧地図ファイル毎に、該旧地図ファイルを新地図ファイルに書き替えるための地図更新処理用ファイルを作成するステップ、
更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更しないものとし、更新される地図ファイルには、それまで付与している最大シリアル番号の次のシリアル番号を昇順に付与するものとして、更新後の地図ファイルのシリアル番号を決定するステップ、
各地図ファイルの前記シリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを作成するステップ、
前記地図更新処理用ファイルとシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用データとして出力するステップ、
を有することを特徴とする地図更新処理用データ作成方法。
【請求項9】
前記シリアル番号管理ファイルの作成ステップにおいて、所定の地図ファイルの更新処理用ファイルの作成が終了したとき、該地図ファイルの旧シリアル番号に応じた位置のマークを消し、該地図ファイルの新シリアル番号に応じた位置にマークを記入する、
ことを特徴とする請求項8記載の地図更新方法。
【請求項10】
前記シリアル番号管理ファイルを、Nバイトのファイルで構成し、先頭バイトから第Nバイトまでの各バイトのビット位置を前記シリアル番号に応じた位置とし、前記ビット位置に“1”を記入することにより前記マークを記入し、“0”を記入することにより前記マークを消す、
ことを特徴とする請求項9記載の地図更新方法。
【請求項11】
地図更新処理用データを用いて、地図記憶部に記憶されている旧地図ファイルを新地図ファイルに更新するナビゲーション装置において、
旧地図データを記憶する地図データ記憶部、
該地図データ記憶部から旧地図データを読み出すと共に、新地図データを該地図データ記憶部に書込む制御を行なう地図データ読み/書き制御部、
地図更新処理用データを入力する地図更新処理用データ入力部、
前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なうと共に、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みであるか判定し、更新済みであれば該地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行し、更新済みでなければ、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新し、更新した地図ファイルを用いてナビゲーション制御を行なう制御部、
を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項12】
前記制御部は、
前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なうと共に、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みでなければ、該ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新する地図更新部、
新地図ファイルに基づいてナビゲーション制御を行なうナビゲーション制御部、
を備えたことを特徴とする請求項11記載のナビゲーション装置。
【請求項13】
前記制御部は、ナビゲーション制御の空き時間において前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なう、ことを特徴とする請求項11記載のナビゲーション装置。
【請求項14】
前記制御部は、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みでなければ、前記順番に行なう地図更新処理を中断し、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新し、しかる後、前記順番に行なう地図更新処理を再開する、
ことを特徴とする請求項11記載のナビゲーション装置。
【請求項15】
前記制御部は、更新処理終了後の全地図ファイルのシリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用データとして取得して保存するシリアル番号管理ファイル記憶部、
を備え、
更新しない地図ファイルのシリアル番号を変更せず、更新が完了した地図ファイルには、前記マークが記入されているシリアル番号を付与し、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルのシリアル番号に応じた前記シリアル番号管理ファイルの位置にマークが記入されているか否かで地図ファイルが更新済みであるか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項11記載のナビゲーション装置。
【請求項16】
前記シリアル番号管理ファイルは、Nバイトのファイルであり、先頭バイトから第Nバイトまでの各バイトのビット位置が前記シリアル番号に応じた位置であることを特徴とする請求項15記載のナビゲーション装置。
【請求項17】
地域あるいは所定の地点を特定するデータ入力部を備え、
前記制御部は、前記地域、あるいは前記地点から設定距離範囲の地域に関連する地図ファイルを優先的に更新することを特徴とする請求項11記載のナビゲーション装置。
【請求項18】
多数のファイルで構成されている旧地図データを新地図データに更新するための地図更新処理用データを作成する地図更新処理用データ作成装置において、
旧地図ファイルと新地図ファイルを入力する地図ファイル入力部、
更新すべき旧地図ファイル毎に、該旧地図ファイルを新地図ファイルに書き替えるための地図更新処理用ファイルを作成し、更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更しないものとし、かつ、更新される地図ファイルには、それまで付与している最大シリアル番号の次のシリアル番号を昇順に付与するものとして、更新後の地図ファイルのシリアル番号を決定して該シリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを作成する処理部、
前記地図更新処理用ファイルとシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用データとして出力する地図更新処理用データ出力部、
を備えたことを特徴とする地図更新処理用データ作成装置。
【請求項19】
前記シリアル番号管理ファイルを保存するシリアル番号管理ファイル記憶部、
を備えたことを特徴とする請求項18記載の地図更新処理用データ作成装置。
【請求項20】
前記処理部は、前記シリアル番号管理ファイルの作成に際して、地図ファイルの更新処理用ファイルの作成が終了したとき、該地図ファイルの旧シリアル番号に応じた位置のマークを消し、該地図ファイルの新シリアル番号に応じた位置にマークを記入する、
ことを特徴とする請求項18記載の地図更新処理用データ作成装置。
【請求項21】
前記シリアル番号管理ファイルを、Nバイトのファイルで構成し、先頭バイトから第Nバイトまでの各バイトのビット位置を前記シリアル番号に応じた位置とし、前記ビット位置に“1”を記入することにより前記マークを記入し、“0”を記入することにより前記マークを消す、
ことを特徴とする請求項20記載の地図更新処理用データ作成装置。
【請求項22】
多数のファイルで構成されている旧地図データを新地図データに更新するための地図データ更新方法において、
更新すべき旧地図ファイル毎に、該旧地図ファイルを新地図ファイルに書き替えるための地図更新処理用ファイルを作成するステップ、
更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更しないものとし、かつ、更新される地図ファイルには、それまで付与している最大シリアル番号の次のシリアル番号を昇順に付与するものとして、更新後の地図ファイルのシリアル番号を決定するステップ、
更新処理が終了した後の各地図ファイルの前記シリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを作成するステップ、
前記地図更新処理用ファイルとシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用データとして出力するステップ、
前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なうステップ、
ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みであるか前記シリアル番号管理ファイルを参照して判定するステップ、
更新済みであれば該地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行するステップ、
更新済みでなければ、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新するステップ、
更新した地図ファイルを用いてナビゲーション制御を行なうステップ、
を有することを特徴とする地図データ更新方法。
【請求項23】
旧地図データを新地図データに更新する地図データ更新システムにおいて、
多数のファイルで構成されている旧地図データを新地図データに更新するための地図更新処理用データを作成する地図更新処理用データ作成装置と、
地図更新処理用データを用いて地図を更新するナビゲーション装置を備え、
前記地図更新処理用データ作成装置は、
旧地図ファイルと新地図ファイルを入力する地図ファイル入力部、
更新すべき旧地図ファイル毎に、該旧地図ファイルを新地図ファイルに書き替えるための地図更新処理用ファイルを作成し、更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更しないものとし、かつ、更新される地図ファイルには、それまで付与している最大シリアル番号の次のシリアル番号を昇順に付与するものとして、更新後の地図ファイルのシリアル番号を決定して該シリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを作成する処理部、
前記地図更新処理用ファイルとシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用データとして出力する地図更新処理用データ出力部、
を備え、前記ナビゲーション装置は、
旧地図データを記憶する地図データ記憶部、
該地図データ記憶部から旧地図データを読み出すと共に、新地図データを該地図データ記憶部に書込む制御を行なう地図データ読み/書き制御部、
地図更新処理用データを入力する地図更新処理用データ入力部、
前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なうと共に、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みであるか前記シリアル番号管理ファイルを参照して判定し、更新済みであれば該地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行し、更新済みでなければ、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新し、更新した地図ファイルを用いてナビゲーション制御を行なう制御部、
を備えた、
ことを特徴とする地図データ更新システム。
【請求項1】
地図更新処理用データを用いて、地図記憶部に記憶されている旧地図ファイルを新地図ファイルに更新するナビゲーション装置の地図更新方法において、
前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なうステップ、
ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みであるか判定するステップ、
更新済みであれば該地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行するステップ、
更新済みでなければ、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新するステップ、
更新した地図ファイルを用いてナビゲーション制御を行なうステップ、
を有することを特徴とする地図更新方法。
【請求項2】
ナビゲーション制御の空き時間において前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なうステップ、
を有することを特徴とする請求項1記載の地図更新方法。
【請求項3】
ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みでなければ、前記順番に行なう地図更新処理を中断するステップ、
前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新した後に前記順番に行なう地図更新処理を再開するステップ、
を有することを特徴とする請求項2記載の地図更新方法。
【請求項4】
更新処理終了後の全地図ファイルのシリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用ファイルと共に取得するステップ、
更新しない地図ファイルのシリアル番号を変更せず、更新が完了した地図ファイルには、前記マークが記入されているシリアル番号を付与するステップ、
を備え、前記判定ステップは、
前記ナビゲーション制御に必要な地図ファイルのシリアル番号に応じた前記シリアル番号管理ファイルの位置に前記マークが記入されているかチェックするステップ、
マークが記入されていれば該地図ファイルは更新済みであり、マークが記入されていなければ該地図ファイルは更新されていないと判定するステップ、
を有することを特徴とする請求項1記載の地図更新方法。
【請求項5】
前記シリアル番号管理ファイルは、Nバイトのファイルであり、先頭バイトから第Nバイトまでの各バイトのビット位置が前記シリアル番号に応じた位置であり、前記ビット位置に“1”を記入することにより、前記マークを記入する、
ことを特徴とする請求項4記載の地図更新方法。
【請求項6】
前記順番に行なう地図更新処理ステップは、
地図ファイルが更新済みであるか否かを該地図ファイルのシリアル番号と前記シリアル番号管理ファイルを参照して判定するステップ、
更新済みであれば、次の地図ファイルの更新処理を行なうステップ、
を有することを特徴とする請求項4記載の地図更新方法。
【請求項7】
前記順番に行なう地図更新処理ステップは、
地域あるいは所定の地点を特定するステップ、
前記地域、あるいは前記地点から設定距離範囲の地域に関連する地図ファイルを優先的に更新するステップ、
を有することを特徴とする請求項1記載の地図更新方法。
【請求項8】
多数のファイルで構成されている旧地図データを新地図データに更新するための地図更新処理用データ作成方法において、
更新すべき旧地図ファイル毎に、該旧地図ファイルを新地図ファイルに書き替えるための地図更新処理用ファイルを作成するステップ、
更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更しないものとし、更新される地図ファイルには、それまで付与している最大シリアル番号の次のシリアル番号を昇順に付与するものとして、更新後の地図ファイルのシリアル番号を決定するステップ、
各地図ファイルの前記シリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを作成するステップ、
前記地図更新処理用ファイルとシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用データとして出力するステップ、
を有することを特徴とする地図更新処理用データ作成方法。
【請求項9】
前記シリアル番号管理ファイルの作成ステップにおいて、所定の地図ファイルの更新処理用ファイルの作成が終了したとき、該地図ファイルの旧シリアル番号に応じた位置のマークを消し、該地図ファイルの新シリアル番号に応じた位置にマークを記入する、
ことを特徴とする請求項8記載の地図更新方法。
【請求項10】
前記シリアル番号管理ファイルを、Nバイトのファイルで構成し、先頭バイトから第Nバイトまでの各バイトのビット位置を前記シリアル番号に応じた位置とし、前記ビット位置に“1”を記入することにより前記マークを記入し、“0”を記入することにより前記マークを消す、
ことを特徴とする請求項9記載の地図更新方法。
【請求項11】
地図更新処理用データを用いて、地図記憶部に記憶されている旧地図ファイルを新地図ファイルに更新するナビゲーション装置において、
旧地図データを記憶する地図データ記憶部、
該地図データ記憶部から旧地図データを読み出すと共に、新地図データを該地図データ記憶部に書込む制御を行なう地図データ読み/書き制御部、
地図更新処理用データを入力する地図更新処理用データ入力部、
前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なうと共に、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みであるか判定し、更新済みであれば該地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行し、更新済みでなければ、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新し、更新した地図ファイルを用いてナビゲーション制御を行なう制御部、
を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項12】
前記制御部は、
前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なうと共に、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みでなければ、該ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新する地図更新部、
新地図ファイルに基づいてナビゲーション制御を行なうナビゲーション制御部、
を備えたことを特徴とする請求項11記載のナビゲーション装置。
【請求項13】
前記制御部は、ナビゲーション制御の空き時間において前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なう、ことを特徴とする請求項11記載のナビゲーション装置。
【請求項14】
前記制御部は、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みでなければ、前記順番に行なう地図更新処理を中断し、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新し、しかる後、前記順番に行なう地図更新処理を再開する、
ことを特徴とする請求項11記載のナビゲーション装置。
【請求項15】
前記制御部は、更新処理終了後の全地図ファイルのシリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用データとして取得して保存するシリアル番号管理ファイル記憶部、
を備え、
更新しない地図ファイルのシリアル番号を変更せず、更新が完了した地図ファイルには、前記マークが記入されているシリアル番号を付与し、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルのシリアル番号に応じた前記シリアル番号管理ファイルの位置にマークが記入されているか否かで地図ファイルが更新済みであるか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項11記載のナビゲーション装置。
【請求項16】
前記シリアル番号管理ファイルは、Nバイトのファイルであり、先頭バイトから第Nバイトまでの各バイトのビット位置が前記シリアル番号に応じた位置であることを特徴とする請求項15記載のナビゲーション装置。
【請求項17】
地域あるいは所定の地点を特定するデータ入力部を備え、
前記制御部は、前記地域、あるいは前記地点から設定距離範囲の地域に関連する地図ファイルを優先的に更新することを特徴とする請求項11記載のナビゲーション装置。
【請求項18】
多数のファイルで構成されている旧地図データを新地図データに更新するための地図更新処理用データを作成する地図更新処理用データ作成装置において、
旧地図ファイルと新地図ファイルを入力する地図ファイル入力部、
更新すべき旧地図ファイル毎に、該旧地図ファイルを新地図ファイルに書き替えるための地図更新処理用ファイルを作成し、更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更しないものとし、かつ、更新される地図ファイルには、それまで付与している最大シリアル番号の次のシリアル番号を昇順に付与するものとして、更新後の地図ファイルのシリアル番号を決定して該シリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを作成する処理部、
前記地図更新処理用ファイルとシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用データとして出力する地図更新処理用データ出力部、
を備えたことを特徴とする地図更新処理用データ作成装置。
【請求項19】
前記シリアル番号管理ファイルを保存するシリアル番号管理ファイル記憶部、
を備えたことを特徴とする請求項18記載の地図更新処理用データ作成装置。
【請求項20】
前記処理部は、前記シリアル番号管理ファイルの作成に際して、地図ファイルの更新処理用ファイルの作成が終了したとき、該地図ファイルの旧シリアル番号に応じた位置のマークを消し、該地図ファイルの新シリアル番号に応じた位置にマークを記入する、
ことを特徴とする請求項18記載の地図更新処理用データ作成装置。
【請求項21】
前記シリアル番号管理ファイルを、Nバイトのファイルで構成し、先頭バイトから第Nバイトまでの各バイトのビット位置を前記シリアル番号に応じた位置とし、前記ビット位置に“1”を記入することにより前記マークを記入し、“0”を記入することにより前記マークを消す、
ことを特徴とする請求項20記載の地図更新処理用データ作成装置。
【請求項22】
多数のファイルで構成されている旧地図データを新地図データに更新するための地図データ更新方法において、
更新すべき旧地図ファイル毎に、該旧地図ファイルを新地図ファイルに書き替えるための地図更新処理用ファイルを作成するステップ、
更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更しないものとし、かつ、更新される地図ファイルには、それまで付与している最大シリアル番号の次のシリアル番号を昇順に付与するものとして、更新後の地図ファイルのシリアル番号を決定するステップ、
更新処理が終了した後の各地図ファイルの前記シリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを作成するステップ、
前記地図更新処理用ファイルとシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用データとして出力するステップ、
前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なうステップ、
ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みであるか前記シリアル番号管理ファイルを参照して判定するステップ、
更新済みであれば該地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行するステップ、
更新済みでなければ、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新するステップ、
更新した地図ファイルを用いてナビゲーション制御を行なうステップ、
を有することを特徴とする地図データ更新方法。
【請求項23】
旧地図データを新地図データに更新する地図データ更新システムにおいて、
多数のファイルで構成されている旧地図データを新地図データに更新するための地図更新処理用データを作成する地図更新処理用データ作成装置と、
地図更新処理用データを用いて地図を更新するナビゲーション装置を備え、
前記地図更新処理用データ作成装置は、
旧地図ファイルと新地図ファイルを入力する地図ファイル入力部、
更新すべき旧地図ファイル毎に、該旧地図ファイルを新地図ファイルに書き替えるための地図更新処理用ファイルを作成し、更新されない地図ファイルのシリアル番号を変更しないものとし、かつ、更新される地図ファイルには、それまで付与している最大シリアル番号の次のシリアル番号を昇順に付与するものとして、更新後の地図ファイルのシリアル番号を決定して該シリアル番号に応じた位置にマークが記入されたシリアル番号管理ファイルを作成する処理部、
前記地図更新処理用ファイルとシリアル番号管理ファイルを地図更新処理用データとして出力する地図更新処理用データ出力部、
を備え、前記ナビゲーション装置は、
旧地図データを記憶する地図データ記憶部、
該地図データ記憶部から旧地図データを読み出すと共に、新地図データを該地図データ記憶部に書込む制御を行なう地図データ読み/書き制御部、
地図更新処理用データを入力する地図更新処理用データ入力部、
前記地図更新処理用データを用いて順番に地図更新処理を行なうと共に、ナビゲーション制御に必要な地図ファイルが更新済みであるか前記シリアル番号管理ファイルを参照して判定し、更新済みであれば該地図ファイルを用いてナビゲーション制御を実行し、更新済みでなければ、前記ナビゲーション制御に必要な未更新の地図ファイルを、前記地図更新処理用データを用いて更新し、更新した地図ファイルを用いてナビゲーション制御を行なう制御部、
を備えた、
ことを特徴とする地図データ更新システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公開番号】特開2006−220524(P2006−220524A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−33911(P2005−33911)
【出願日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【出願人】(500230347)株式会社エムビーエイ (22)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【出願人】(500230347)株式会社エムビーエイ (22)
【Fターム(参考)】
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