説明

地図画像表示装置、地図画像表示方法、および、コンピュータプログラム

【課題】出発地から目的地に至る経路を誘導する経路誘導情報とともに、経路を含む地図上の所定領域内において享受可能な対象物に関する案内情報を得る際のユーザの利便性を向上させる。
【解決手段】携帯電話機の現在地PPから目的地GPに至る経路RTに対応する経路ネットワークデータと、経路RTを含む地図上の所定領域に含まれる複数のメッシュ内において享受可能な対象物の件数と、を用いて、表示画面SCRに表示される地図画像上に、経路ネットワークデータに基づいて、経路RTの少なくとも一部を表示するとともに、上記複数のメッシュのそれぞれについて、上記対象物の件数に基づいて、それぞれのメッシュを3次元的に表示し、かつ、上記対象物の件数が多いほど、メッシュの少なくとも一部の体積を大きく表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出発地から目的地に至る経路を誘導する経路誘導情報とともに、経路を含む地図上の所定領域内において享受可能な対象物に関する案内情報を提供する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、出発地から目的地に至る経路探索および経路誘導を行うナビゲーションシステムが普及している。このようなナビゲーションシステムでは、画像表示装置の表示画面上に、経路誘導情報、すなわち、地図および出発地から目的地に至る経路を表示するとともに、例えば、商品やサービスの宣伝・広告のための情報等を表示することによって、ナビゲーションシステムのユーザに対して、種々の情報を提供する技術が提案されている。
【0003】
例えば、下記特許文献1では、出発地から目的地に至る経路の近傍に存在する販売店に関する情報を、外部局からナビゲーション装置に送信することによって、ナビゲーション装置のユーザに、販売店に関する情報を提供する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−241379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ナビゲーション装置や、ナビゲーションシステムのユーザが、経路誘導情報とともに得たい情報は多様化している。例えば、上記ユーザは、経路誘導情報とともに、上記特許文献1に記載されているような販売店情報以外に、飲食店、アミューズメント施設、名所、観光スポット等、種々のジャンル、カテゴリの情報、換言すれば、出発地から目的地までの移動中に享受可能な種々の対象物に関する案内情報を所望する。
【0006】
さらに、上記ユーザは、地図上のどのエリアにどのようなジャンル、カテゴリのスポットがどの程度存在するのかを大まかに知りたい場合もある。しかし、このような情報を上記ユーザが得るための技術は、従来、提案されておらず、上記ユーザの利便性をさらに向上させる余地があった。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、出発地から目的地に至る経路を誘導する経路誘導情報とともに、経路を含む地図上の所定領域内において享受可能な対象物に関する案内情報を得る際のユーザの利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0009】
[適用例1]地図画像表示装置であって、複数の単位領域で構成された地図画像、および、出発地から目的地に至る経路の少なくとも一部を表示する表示部と、前記表示部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記経路を含む地図上の所定領域に含まれる複数の単位領域内において享受可能な対象物の属性を用いて、前記地図画像上に、前記複数の所定領域のそれぞれについて、前記対象物の属性に基づいて、それぞれの前記単位領域を3次元的に表示し、かつ、前記対象物の属性に含まれる対象物が多いほど、前記単位領域の少なくとも一部の体積を大きく表示する、地図画像表示装置。
【0010】
適用例1の地図画像表示装置では、地図画像上に、出発地から目的地に至る経路の少なくとも一部が表示される。さらに、地図画像上に、上記経路を含む地図上の所定領域に含まれる複数の単位領域(いわゆる「メッシュ」)のそれぞれについて、上記対象物の属性に基づいて、それぞれの単位領域が3次元的に表示される。ここで、「対象物の属性」とは、例えば、対象物の件数や、対象物に関する口コミ情報の件数、対象物に対する評価、その他のデータが含まれる。さらに、適用例1の地図画像表示装置では、地図画像上に、上記対象物の属性に含まれる対象物が多いほど、単位領域の少なくとも一部の体積が大きく表示される。したがって、地図画像表示装置のユーザが、経路誘導情報とともに案内情報を得る際に、地図上のどのエリア(単位領域)にどのようなジャンル、カテゴリのスポットがどの程度存在するのか等を、視覚的、感覚的に、大まかに視認することが可能になる。この結果、地図画像表示装置のユーザの利便性を向上させることができる。
【0011】
ここで、「経路を含む地図上の所定領域」とは、「経路から所定距離以内の地図上の領域」を意味している。したがって、「経路を含む地図上の所定領域に含まれる複数の単位領域」は、例えば、「経路を含む複数の単位領域」および「経路から所定距離以内の複数の単位領域」を含んでいる。
【0012】
なお、本明細書において、「享受可能な対象物」とは、有体物および無体物を含んでいる。このような「享受可能な対象物」としては、例えば、先に例示した、販売店や、飲食店や、アミューズメント施設や、名所や、観光スポット等が挙げられる。また、本明細書において、「案内情報」という文言は、狭義には、上記対象物、例えば、飲食店の店名、住所、電話番号など、上記対象物の属性情報を意味し、広義には、単位領域内に存在する対象物の件数を表す情報も意味している。さらに、単位領域内に存在する対象物の件数を表す情報は、上記対象物の具体的な数であってもよいし、上記対象物が存在するか否か、あるいは、上記対象物が存在する場合には、その対象物が多いか少ないかをユーザが視認可能な情報であってもよい。
【0013】
また、上記単位領域を3次元的に表示する態様としては、例えば、単位領域全体を3次元的にブロック状に表示する態様や、単位領域内の所定の位置(例えば、単位領域内の中央地点)に、例えば、上記対象物の属性に応じた大きさのバルーン等の球体等を表示させる態様等が挙げられる。また、上記対象物の属性が多いほど、上記単位領域の少なくとも一部の体積を大きく表示する態様としては、例えば、上記対象物の件数や、上記対象物に関する口コミ情報の件数の増加に伴って、上記体積が連続的に大きくなるように表示するようにしてもよいし、上記体積が段階的に大きくなるように表示するようにしてもよい。
【0014】
[適用例2]適用例1記載の地図画像表示装置であって、前記属性は、前記対象物の件数であることを特徴とする、地図画像表示装置。
【0015】
適用例2の地図画像表示装置によって、地図画像表示装置のユーザが、経路誘導情報とともに案内情報を得る際に、地図上のどのエリア(単位領域)にどのようなジャンル、カテゴリのスポットがどの程度存在するのかを、視覚的、感覚的に、大まかに視認することが可能になる。
【0016】
[適用例3]適用例21記載の地図画像表示装置であって、前記制御部は、前記地図画像上に、前記それぞれの単位領域を3次元的に表示する際に、前記対象物の件数が多いほど、前記単位領域の高さを高く表示する、地図画像表示装置。
【0017】
適用例3の地図画像表示装置によって、ユーザは、3次元的に表示された単位領域内に上記対象物が存在することを、容易に視認することができる。さらに、3次元的に表示された単位領域が複数存在する場合には、それらの高さを比較することによって、上記対象物の件数の多少を容易に視認することができる。
【0018】
[適用例4]適用例3記載の地図画像表示装置であって、前記対象物は、複数種類の前記対象物を含み、前記制御部は、前記単位領域内に前記複数種類の対象物が存在する場合に、さらに、該単位領域を、前記対象物の種類ごとの前記対象物の件数に基づいてそれぞれ定められた高さを有する複数のブロックを前記高さ方向に重ねて、前記地図画像上に表示する、地図画像表示装置。
【0019】
適用例4の地図画像表示装置によって、ユーザは、ある単位領域内に複数種類の上記対象物が存在することを容易に認識することができる。
【0020】
[適用例5]適用例3記載の地図画像表示装置であって、前記対象物は、複数種類の前記対象物を含み、前記制御部は、さらに、前記単位領域内に前記複数種類の対象物が存在する場合に、該単位領域を、前記対象物の種類ごとの前記対象物の件数に基づいてそれぞれ定められた高さを有する複数のブロックを水平方向に並べて、前記地図画像上に表示する、地図画像表示装置。
【0021】
適用例5の地図画像表示装置によっても、適用例3の地図画像表示装置と同様に、ユーザは、ある単位領域内に複数種類の上記対象物が存在することを容易に認識することができる。
【0022】
[適用例6]適用例4記載の地図画像表示装置であって、前記制御部は、さらに、前記複数種類の対象物が存在する前記単位領域を、ユーザの嗜好に基づいて定められた前記対象物の種類についての優先順位に従って、前記複数のブロックを前記高さ方向に重ねて、前記地図画像上に表示する、地図画像表示装置。
【0023】
適用例6の地図画像表示装置によって、ユーザは、上記優先順位の高い種類の上記対象物の存在を表すブロックを、上記優先順位の低い種類の上記対象物の存在を表すブロックよりも視認し易くすることができる。
【0024】
なお、適用例6の地図画像表示装置において、上記優先順位は、種々の態様で定めることができる。例えば、地図画像表示装置に、上記対象物についての案内情報を検索する機能を備えるようにし、その検索履歴に基づいて、上記優先順位を定めるようにすることができる。一般に、ある種類の上記対象物についての検索回数が多いほど、ユーザは、その種類の上記対象物に対する関心が、他の種類の上記対象物に対する関心よりも高いものと判断することができる。したがって、このような態様によれば、ユーザに意識させることなく、ユーザの関心が比較的高いであろう種類の上記対象物についての上記優先順位を高くすることができる。
【0025】
また、上記優先順位は、ユーザによって指定されるものとしてもよい。このような態様によれば、ユーザが意識的に指定した上記優先順位に確実に従った表示を行うことができる。
【0026】
また、適用例4または5記載の地図画像表示装置において、複数種類の上記対象物の中から、上記単位領域の3次元的な表示に利用する上記対象物を、ユーザが選択可能としてもよい。このような態様によれば、ユーザによって選択された種類の上記対象物の件数のみを用いて、換言すれば、ユーザによって選択されなかった種類の上記対象物の件数を用いずに、上記単位領域の3次元的な表示を行うことができる。したがって、上記単位領域の3次元的な表示に要する処理時間を短縮することができる。また、ユーザが不要と判断した上記対象物が存在する単位領域は、3次元的に表示されないので、ユーザによる上記対象物についての視認性を向上させることができる。
【0027】
また、適用例4ないし6のいずれかに記載の地図画像表示装置において、上記3次元的に表示される前記単位領域の表示色が、上記対象物の種類ごとに異なるようにすることが好ましい。こうすることによって、ユーザによる上記対象物の種類についての視認性を向上させることができる。
【0028】
[適用例7]適用例1ないし6のいずれかに記載の地図画像表示装置であって、前記制御部は、さらに、前記少なくとも一部の体積を大きく表示する単位領域に隣接する単位領域を、他の単位領域よりも低い彩度で表示する、地図画像表示装置。
【0029】
ある単位領域を3次元的に表示した場合、この3次元的に表示した単位領域が、隣接する単位領域の表示物(建物等)と重なった場合などには、3次元的に表示した単位領域のユーザによる視認性を損ねる場合がある。適用例7の地図画像表示装置では、少なくとも一部の体積を大きく表示する単位領域に隣接する単位領域を、他の単位領域よりも低い彩度で表示するので、少なくとも一部の体積が大きく表示された単位領域(3次元的に表示した単位領域)のユーザによる視認性を損ねることを抑制することができる。
【0030】
[適用例8]適用例1ないし7のいずれかに記載の地図画像表示装置であって、前記画像表示装置の現在地を検出する現在地検出部を備え、前記制御部は、前記検出された前記現在地を前記出発地として、前記現在地から前記目的地への進行に応じて、前記地図画像上に表示する前記複数の単位領域を切り換える、地図画像表示装置。
【0031】
適用例8の地図画像表示装置によって、ユーザは、現在地から目的地への進行中に、現在地の近傍に上記対象物が存在するエリアが存在することを、随時、視認することができる。
【0032】
本発明は、上述した種々の特徴を必ずしも全て備えている必要はなく、その一部を省略したり、適宜、組み合わせたりして構成することができる。また、本発明は、上述の地図画像表示装置としての構成の他、表示部に地図画像を表示する地図画像表示方法の発明として構成することもできる。また、これらを実現するコンピュータプログラム、および、そのプログラムを記録した記録媒体、そのプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号など種々の態様で実現することが可能である。なお、それぞれの態様において、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
【0033】
本発明をコンピュータプログラムまたはそのプログラムを記録した記録媒体等として構成する場合には、地図画像表示装置の動作を制御するプログラム全体として構成するものとしてもよいし、本発明の機能を果たす部分のみを構成するものとしてもよい。また、記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置などコンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の一実施例としての情報提供ナビゲーションシステム1000の概略構成を示す説明図である。
【図2】情報提供ナビゲーションサーバ100の概略構成を示す説明図である。
【図3】地図サーバ150の概略構成を示す説明図である。
【図4】案内情報サーバ180の概略構成を示す説明図である。
【図5】携帯電話機200の概略構成を示す説明図である。
【図6】表示データ生成処理の流れの概略を示すフローチャートである。
【図7】情報提供ナビゲーションサーバ100から受信した表示画像データに基づいて、携帯電話機200の主制御部210が表示パネル202に表示する電子地図の表示画面SCRの一例を示す説明図である。
【図8】情報提供ナビゲーションサーバ100から受信した表示画像データに基づいて、携帯電話機200の主制御部210が表示パネル202に表示する電子地図の表示画面SCRの一例を示す説明図である。
【図9】電子地図の表示画面SCR上に表示された飲食店に関する情報の一例を示す説明図である。
【図10】電子地図の表示画面SCR上に表示された飲食店に関する詳細な情報の一例を示す説明図である。
【図11】変形例としての表示画像データに基づいて、携帯電話機200の表示パネル202に表示される電子地図の表示画面SCRの一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.情報提供ナビゲーションシステムの構成:
B.情報提供ナビゲーションサーバの構成:
C.地図サーバの構成:
D.案内情報サーバの構成:
E.携帯電話機の構成:
F.表示画像データ生成処理、および、その他の処理:
G.実施例の効果:
H.変形例:
【0036】
A.情報提供ナビゲーションシステムの構成:
図1は、本発明の一実施例としての情報提供ナビゲーションシステム1000の概略構成を示す説明図である。この情報提供ナビゲーションシステム1000は、情報提供ナビゲーションサーバ100と、地図サーバ150と、案内情報サーバ180と、携帯電話機200とを備えている。これらは、インターネットINT、および、図示しない中継局を介して、互いに接続されている。
【0037】
本実施例の情報提供ナビゲーションシステム1000では、後述するように、情報提供ナビゲーションサーバ100は、携帯電話機200からの要求に応じて、携帯電話機200の現在地から目的地に至る経路探索を行い、この経路探索によって得られた経路に基づいて、地図サーバ150、および、案内情報サーバから、携帯電話機200の現在地から目的地への進行に応じて、種々のデータを取得して、経路誘導情報と案内情報とを含む表示画像データを生成し、この表示画像データを、表示パネル202を備える携帯電話機200に送信する。経路誘導情報と案内情報とを含む表示画像データについては、後から詳述する。なお、情報提供ナビゲーションサーバ100は、後述するように、経路情報を含み、案内情報を含まない表示画像データを生成し、これを携帯電話機200に送信することも可能である。
【0038】
携帯電話機200は、情報提供ナビゲーションサーバ100から、経路誘導情報と案内情報とを含む表示画像データを受信し、この表示画像データに基づいて、経路誘導情報と案内情報とを含む電子地図を表示パネル202に表示する。携帯電話機200のユーザは、表示パネル202に表示された電子地図によって、経路誘導情報と案内情報とを得ることができる。また、携帯電話機200のユーザは、表示パネル202に表示された経路誘導情報と案内情報とを含む電子地図から、案内情報の詳細についての検索を行うこともできる。
【0039】
なお、本実施例において、経路誘導情報とは、携帯電話機200の現在地から目的地に至る経路を誘導するための情報である。また、案内情報とは、携帯電話機200の現在地から目的地に至る経路を含む所定領域において、携帯電話機200のユーザが享受可能な対象物に関する情報である。このような案内情報としては、例えば、飲食店に関する情報、や、アミューズメント施設に関する情報や、名所、観光スポットに関する情報等、種々のジャンル、カテゴリの情報が挙げられる。また、案内情報には、単位領域内に存在する上記対象物の件数を表す情報も含まれる。さらに、単位領域内に存在する上記対象物の数を表す情報は、上記対象物の具体的な数や、上記対象物が存在するか否か、あるいは、上記対象物が存在する場合には、その対象物が多いか少ないかをユーザが視認可能な情報を含む。
【0040】
B.情報提供ナビゲーションサーバの構成:
図2は、情報提供ナビゲーションサーバ100の概略構成を示す説明図である。情報提供ナビゲーションサーバ100は、通信部110と、制御部120と、経路ネットワークデータ記憶部130とを備えている。
【0041】
通信部110は、インターネットINTを介して、地図サーバ150や、案内情報サーバ180や、携帯電話機200との通信を行う。
【0042】
経路ネットワークデータ記憶部130は、経路探索に用いられるノードデータ、アークデータ、および、コストデータと、マップマッチングを含む経路誘導に用いられるノードデータ、および、アークデータを記憶している。ノードデータは、地図上における通路の端点(例えば、交差点や、行き止まりなど)を表すデータであり、各端点の位置を表す座標データ(緯度、経度)や、各端点に関する属性情報を含んでいる。また、アークデータは、地図上における通路を表すデータであり、通路の始点および終点を表すノードと関連付けられている。また、コストデータは、各通路の平均旅行時間などの評価値を表すデータであり、経路探索用のアークデータと対応付けられている。経路ネットワークデータ記憶部130において、これらの各データは、地図上の単位領域(メッシュ)ごとに記憶されている。本実施例では、メッシュの形状は、正方形であるものとしたが、他の形状(例えば、矩形形状、六角形等の多角形、楕円形状)としてもよい。
【0043】
なお、各メッシュには、それぞれを識別するためのIDが割り当てられている。また、各ノードデータ、および、各アークデータにも、それぞれを識別するためのIDが割り当てられている。また、経路探索用のノードデータと経路誘導用のノードデータ、および、経路探索用のアークデータと経路誘導用のアークデータは、それぞれ、上記IDによって、互いに対応付けられている。
【0044】
制御部120は、CPUや、RAMや、ROMを備えており、経路探索部122や、表示画像データ生成部124や、案内情報検索部126や、検索履歴記憶部128として機能する。また、表示画像データ生成部124は、優先順位記憶部124aと、生成モード記憶部124bとを備えている。
【0045】
経路探索部122は、経路ネットワークデータ記憶部130を参照し、携帯電話機200から受信した携帯電話機200の現在地および目的地に基づいて、携帯電話機200の現在地から目的地に至る経路探索を行う。本実施例では、周知のダイクストラ法によって、上記経路探索を行うものとした。なお、携帯電話機200の現在地や、目的地は、地図上の座標データ(緯度、経度)や、電子地図上のxy座標値や、住所等から特定することができる。
【0046】
表示画像データ生成部124は、上記経路探索の結果に基づいて、携帯電話機200に送信すべき経路誘導を行うための表示画像データを生成する。本実施例では、経路誘導情報と案内情報とを含む表示画像データを生成する第1の表示画像生成モードと、経路誘導情報を含み、案内情報を含まない表示画像データを生成する第2の表示画像生成モードとの2種類の表示画像生成モードが用意されている。これらの表示画像生成モードの設定は、情報提供ナビゲーションシステム1000を利用する携帯電話機200の個体番号ごとに、生成モード記憶部124bに記憶され、各携帯電話機200からのモード切換指示によって切り換え可能である。
【0047】
情報提供ナビゲーションサーバ100にアクセスした携帯電話機200について、生成モード記憶部124bに記憶された表示画像生成モードが、第1の表示画像生成モードである場合には、表示画像データ生成部124は、経路探索部122による経路探索によって得られた経路に基づいて、この経路に対応する経路ネットワークデータ(経路誘導用のノードデータ、および、アークデータ)を、経路ネットワークデータ記憶部130から取得する。また、表示画像データ生成部124は、上記経路を含む所定領域に含まれる複数のメッシュにそれぞれ対応する地図画像データを、後述する地図サーバ150から、通信部110を介して取得する。また、表示画像データ生成部124は、上記所定領域に含まれる複数のメッシュにそれぞれ対応する案内情報を、後述する案内情報サーバ180から、通信部110を介して取得する。そして、表示画像データ生成部124は、取得した経路ネットワークデータと地図画像データと案内情報とを用いて、経路誘導情報および案内情報を含む表示画像データを生成する。なお、本実施例では、表示画像データ生成部124は、上記所定領域に含まれる複数のメッシュにそれぞれ対応する案内情報を、後述する案内情報サーバ180から、通信部110を介して取得する際に、上記経路から所定距離(例えば、500m)以内のメッシュに対応する案内情報のみを取得し、上記経路から所定距離よりも離れたメッシュに対応する案内情報は取得しないものとした。
【0048】
また、表示画像データ生成部124が、経路誘導情報および案内情報を含む表示画像データを生成する際には、後述するように、表示画像データ生成部124は、携帯電話機200の個体番号ごとに、優先順位記憶部124aに記憶されている案内情報の表示順序についての優先順位に従って、経路誘導情報および案内情報を含む表示画像データを生成する。本実施例では、後述するように、案内情報検索部126は、ユーザによって指定された案内情報の検索を行うことが可能であり、その検索履歴は、携帯電話機200の個体番号ごとに、検索履歴記憶部128に記憶される。そして、優先順位記憶部124aに記憶される、携帯電話機200の個体番号ごとの案内情報の表示順序についての優先順位は、検索履歴記憶部128に記憶されている案内情報についての各検索履歴に基づいて決定されるものとした。検索履歴(検索回数)が多いジャンルほど、案内情報の表示に関する優先順位が高くなる。優先順位記憶部124aに記憶される各優先順位は、各携帯電話機200からのユーザによる指示によって設定することも可能である。
【0049】
情報提供ナビゲーションサーバ100にアクセスした携帯電話機200について、生成モード記憶部124bに記憶された表示画像生成モードが、第2の表示画像生成モードである場合には、表示画像データ生成部124は、上記経路探索によって得られた経路に基づいて、この経路に対応する経路ネットワークデータ(経路誘導用のノードデータ、およびアークデータ)を、経路ネットワークデータ記憶部130から取得する。また、表示画像データ生成部124は、上記経路を含む所定領域に含まれる複数のメッシュにそれぞれ対応する地図画像データを、後述する地図サーバ150から、通信部110を介して取得する。なお、表示画像データ生成部124は、案内情報サーバ180から案内情報を取得しない。そして、表示画像データ生成部124は、取得した経路ネットワークデータと地図画像データとを用いて、経路誘導情報を含み、案内情報を含まない表示画像データを生成する。
【0050】
C.地図サーバの構成:
図3は、地図サーバ150の概略構成を示す説明図である。地図サーバ150は、通信部152と、制御部154と、地図画像データ記憶部156とを備えている。
【0051】
通信部152は、インターネットINTを介して、情報提供ナビゲーションサーバ100と通信を行う。地図画像データ記憶部156は、情報提供ナビゲーションサーバ100の表示画像データ生成部124が表示画像データを生成するために用いられる地図画像データを、メッシュごとに記憶している。地図画像データは、地図上の道路や建物やその他の地物の画像データである。本実施例では、地図画像データとして、情報提供ナビゲーションサーバ100の表示画像データ生成部124における加工が比較的容易なベクトルデータを用いるものとした。制御部154は、CPUや、RAMや、ROMを備えており、情報提供ナビゲーションサーバ100からの要求に応じて、地図画像データを、通信部152を介して、情報提供ナビゲーションサーバ100に送信する。
【0052】
D.案内情報サーバの構成:
図4は、案内情報サーバ180の概略構成を示す説明図である。案内情報サーバ180は、通信部182と、制御部184と、案内情報記憶部186とを備えている。制御部184は、CPUや、RAMや、ROMを備えており、例えば、案内情報収集部184aや、登録部184bとして機能する。通信部182は、インターネットINTを介して、情報提供ナビゲーションサーバ100や、図示しない他のWebサーバと通信を行う。
【0053】
案内情報記憶部186は、メッシュごとに、案内情報を記憶している。図4中に、案内情報記憶部186に記憶されている案内情報データベースの一例を、模式的に示した。本実施例では、案内情報記憶部186は、飲食店に関する案内情報データベースを記憶するものとする。なお、案内情報記憶部186は、飲食店に関する案内情報データベース以外に、例えば、先に説明した、アミューズメント施設に関する情報や、名所、観光スポットに関する情報等、種々のジャンル、カテゴリの情報に関する案内情報データベースを記憶し得る。
【0054】
図示するように、案内情報データベースには、メッシュIDごとに、飲食店のジャンルや、店名や、位置情報(緯度、経度)や、属性情報(住所、電話番号、営業時間、メニュー、評価等の口コミ情報、ジャンルやカテゴリにおけるアクセスランキング等)が登録されている。これらの情報は、案内情報収集部184aが、他のWebサーバ上のブログ(Weblog)や、グルメ情報サイトから収集する。そして、登録部184bは、案内情報収集部184aが収集した各情報に含まれる住所や、電話番号から、その飲食店がどのメッシュ内に存在するのかを判断し、メッシュIDごとに振り分けて、案内情報データベースに登録する。
【0055】
E.携帯電話機の構成:
図5は、携帯電話機200の概略構成を示す説明図である。携帯電話機200は、現在地検出部201と、表示パネル202と、音声出力部203と、振動機構204と、通信部205と、コマンド入力部206と、時計部209と、主制御部210と、通話制御部220とを備えている。
【0056】
現在地検出部201は、携帯電話機200の現在位置を検出する。本実施例では、現在地検出部201として、GPSユニットを用いるものとした。GPSユニットは、GPS(Grobal Positioning System/全地球測位システム)の人工衛星からの電波を受信するためのGPSアンテナを含むユニットであり、図示しないGPSアンテナが受信する人工衛星からの電波に基づいて、携帯電話機200の現在位置を検出する。なお、携帯電話機200の現在位置の検出は、DGPS(ディファレンシャルGPS)を利用した方法や、携帯電話、PHS等の無線基地局からの電波を利用した方法や、ジャイロセンサを利用もしくは併用した方法などを適用するものとしてもよい。
【0057】
表示パネル202は、画像を表示する装置である。表示パネル202としては、例えば、液晶パネルや、有機ELパネルが挙げられる。音声出力部203は、スピーカを含む装置であり、経路案内などのユーザへのメッセージやメロディなどを音声で出力する装置である。振動機構204は、所定のパターンの振動でユーザの注意を促すことができる装置である。
【0058】
通信部205は、インターネットINTを介して、情報提供ナビゲーションサーバ100と通信を行い、情報を送受信する。コマンド入力部206は、テンキー206aや、カーソルキー206bを含む(図1参照)。また、コマンド入力部206は、表示パネル202にタッチセンサを設け(タッチパネル)、このタッチセンサの出力を入力するようにしてもよい。携帯電話機200のユーザは、テンキー206aや、カーソルキー206bや、タッチパネルを操作することによって、携帯電話機200に情報や指示を入力する。
【0059】
時計部209は、主制御部210からの要求に応じて、現在時刻を表す現在時刻情報を出力する。通話制御部220は、通話のための着信呼出、音声/電気信号の変換などを行う回路である。
【0060】
主制御部210は、携帯電話機200の各部を制御するための制御ユニットである。主制御部210は、携帯電話機200の各部の制御に使用されるCPU、RAM、ROMを備えている。主制御部210は、例えば、CPUがナビゲーション用のアプリケーションソフトウェアを実行することによって、携帯電話機200の各部を制御し、情報提供ナビゲーションサーバ100から、現在位置から目的地に至る経路誘導情報を含む表示画像データを取得して、その表示画像データに基づいて、電子地図を表示パネル202に表示することができる。
【0061】
F.表示画像データ生成処理、および、その他の処理:
図6は、表示データ生成処理の流れの概略を示すフローチャートである。図6の左側に、携帯電話機200によって実行される処理の流れを示した。また、図6の右側に、情報提供ナビゲーションサーバ100によって実行される処理の流れを示した。なお、図6では、情報提供ナビゲーションサーバ100の生成モード記憶部124bに記憶されている表示画像データ生成モードが第1の表示画像データ生成モードである場合の処理について示す。そして、表示画像データ生成モードが第2の表示画像データ生成モードである場合の処理については、図示および説明を省略する。
【0062】
携帯電話機200において、ナビゲーション用のアプリケーションソフトウェアが起動されると、現在地検出部201は、携帯電話機200の現在地の座標を検出する(ステップS100)。そして、携帯電話機200のユーザによって、目的地が指定され、現在地から目的地に至る経路探索の指示が入力されると、携帯電話機200は、現在地の座標データ(緯度、経度)、および、目的地の位置を特定するための情報を情報提供ナビゲーションサーバ100に送信する(ステップS110)。なお、目的地の位置を特定するための情報としては、例えば、目的地の名称、住所や電話番号、あるいは、予め取得した電子地図データ上のxy座標値を利用可能することができる。また、必要に応じて経由地を指定することもできる。また、出発地となる現在位置は、入力指定することもできる。
【0063】
情報提供ナビゲーションサーバ100は、携帯電話機200から、携帯電話機200の現在地の座標データ、および、目的地の位置を特定するための情報を受信すると(ステップS200)、経路探索部122によって、経路ネットワークデータ記憶部130に記憶されている経路探索用のデータ(ノードデータ、アークデータ、コストデータ)を参照して、携帯電話機200の現在地からユーザによって指定された目的地に至る経路探索処理を実行する(ステップS210)。この経路探索処理によって、携帯電話機200の現在地から目的地に至る経路が得られる。
【0064】
次に、表示画像データ生成部124は、先に説明したように、経路探索処理によって得られた経路に対応する経路誘導用データと、上記経路を含む所定領域に含まれる複数のメッシュにそれぞれ対応する地図画像データと、上記経路を含む所定領域に含まれる複数のメッシュにそれぞれ対応する案内情報とを、それぞれ、経路ネットワークデータ記憶部130、地図サーバ150、案内情報サーバ180から取得する(ステップS230)。なお、表示画像データ生成モードが第2の表示画像データ生成モードである場合には、表示画像データ生成部124は、先に説明したように、経路探索処理によって得られた経路に対応する経路誘導用データと、上記経路を含む所定領域に含まれる複数のメッシュにそれぞれ対応する地図画像データとを、それぞれ、経路ネットワークデータ記憶部130、地図サーバ150から取得し、案内情報サーバ180からの案内情報の取得は行わない。
【0065】
そして、表示画像データ生成部124は、取得した各データを用いて、経路誘導情報と案内情報とを含む表示画像データを生成する(ステップS240)。そして、情報提供ナビゲーションサーバ100は、表示画像データ生成部124によって生成された表示画像データを、携帯電話機200に送信する(ステップS250)。
【0066】
携帯電話機200は、情報提供ナビゲーションサーバ100から表示画像データを受信すると(ステップS120)、この表示画像データに基づいて、表示パネル202に電子地図を表示する(ステップS130)。
【0067】
図7は、情報提供ナビゲーションサーバ100から受信した表示画像データに基づいて、携帯電話機200の主制御部210が表示パネル202に表示する電子地図の表示画面SCRの一例を示す説明図である。なお、図7では、携帯電話機200の現在地から目的地に至る全経路が描画された電子地図の表示画面SCRの一例を示した。現在地から目的地への経路誘導が行われているときには、図8に示すように、現在地PPが、表示画面SCRの中央下部に描画され、現在地PPから進行方向への経路RTが、現在地PPから真上に延びるように描画される。図8に示した経路誘導時の電子地図は、携帯電話機200の主制御部210が、地図画像データ等を、適宜、回転・加工することによって表示される。
【0068】
図7に示すように、本実施例において、表示画面SCRに表示される電子地図は、2次元地図の鳥瞰図である。図中に破線で示した各領域は、メッシュを表している。図示した例では、電子地図には、現在地PPと、目的地GPと、現在地PPから目的地GPに至る経路RTとが示されている。なお、図7に示した電子地図では、理解を容易にするために、道路や建物等の地物の描画は省略されている。また、先に説明したように、各メッシュの地図画像データは、ベクトルデータであり、比較的加工が容易であるので、情報提供ナビゲーションサーバ100の表示画像データ生成部124は、図示した2次元地図の鳥瞰図を表示するための表示画像データを、比較的容易に生成することができる。
【0069】
この電子地図において、符号を付して示したメッシュMaと、メッシュMbとは、3次元的に描画されている。これは、メッシュMa内、および、メッシュMb内に、携帯電話機200のユーザが享受可能な対象物が存在していることを表している。本実施例では、メッシュMa上、および、メッシュMb上に、それぞれ、立体的なブロックを描画することによって、メッシュMa,Mbを3次元的に表示するものとした。そして、メッシュMa上には、ブロックBLa1とブロックBLa2とが、高さ方向に重ねて表示されている。ブロックBLa1は、メッシュMa内に和食を提供する飲食店が存在することを表している。また、ブロックBLa2は、メッシュMa内にイタリア料理を提供する飲食店が存在することを表している。また、メッシュMb上に描画されたブロックBLb1は、メッシュMb内にフランス料理を提供する飲食店が存在することを表している。
【0070】
なお、各ブロックBLa1,BLa2,BLb1の高さh1,h2,h3は、それぞれ、各ジャンルの飲食店の大まかな件数を表している。すなわち、ブロックの高さが高いほど、そのブロックが描画されたメッシュ内に存在する飲食店の件数が多いことを表している。また、飲食店のジャンルを指定した場合に、そのジャンルに含まれる店の口コミ数、評価等により、同様な表示の仕方をすることもできる。各ブロックBLa1,BLa2,BLb1の高さh1,h2,h3は、それぞれ、情報提供ナビゲーションサーバ100の表示画像データ生成部124が表示画像データを生成するときに、案内情報サーバ180から取得したメッシュごとの案内情報の件数等に応じて決定される。表示画像データ生成部124は、これらの高さを、例えば、案内情報の件数の増加に伴って、連続的に高くなるように決定するようにしてもよいし、段階的に高くなるように決定するようにしてもよい。
【0071】
また、メッシュMaにおいて、イタリア料理を提供する飲食店が存在することを表すブロックBLa2は、和食を提供する飲食店が存在することを表すブロックBLa1よりも上に描画されている。これは、情報提供ナビゲーションサーバ100の表示画像データ生成部124における優先順位記憶部124aにおいて、イタリア料理を提供する飲食店の存在の表示についての優先順位が、和食を提供する飲食店の存在の表示についての優先順位よりも高く設定されているからである。表示画像データ生成部124は、優先順位記憶部124aに記憶されている優先順位に従って、ブロックBLa1,BLa2を積み重ねる順序を決定している。
【0072】
また、本実施例の電子地図では、各ブロックBLa1,BLa2,BLb1の表示色をそれぞれ異なる表示色としている。図7では、各ブロックBLa1,BLa2,BLb1に付されたハッチングの種類をそれぞれ異ならせることによって、各表示色が異なっていることを表している。このような各表示色は、表示画像データ生成部124が決定している。また、本実施例の電子地図では、図示の都合上、省略しているが、3次元的に表示されたメッシュMa,Mbに隣接するメッシュにおける地図画像は、他のメッシュにおける地図画像よりも低い彩度で表示されている。
【0073】
さらに、本実施例では、上述した電子地図の表示画面SCR上に、3次元的に表示されたいずれかのメッシュ内に存在する飲食店に関する情報を表示させることもできる。この処理では、まず、携帯電話機200のユーザは、電子地図の表示画面SCR上において、例えば、カーソルキー206bを操作して、いずれかのブロック上に、カーソルCURを移動させ、そのブロックが描画されたメッシュ内に存在する、そのブロックに対応した飲食店に関する情報を取得すべき指示を、携帯電話機200のコマンド入力部206に入力する。すると、携帯電話機200は、そのメッシュ内に存在する、そのブロックに対応した飲食店に関する情報の要求を情報提供ナビゲーションサーバ100に送信する。この要求を受信した情報提供ナビゲーションサーバ100は、要求された飲食店に関する情報を案内情報検索部126によって検索するとともに、後に優先順位記憶部124aに記憶される案内情報の表示に関する優先順位を決定するために、その検索履歴を検索履歴記憶部128に記憶し、検索した飲食店に関する情報を携帯電話機200に送信する。そして、携帯電話機200は、情報提供ナビゲーションサーバ100から取得した、ユーザによって指定されたメッシュ内に存在する、指定されたブロックに対応した飲食店に関する情報を、表示画面SCR上に表示させる。
【0074】
図9は、電子地図の表示画面SCR上に表示された飲食店に関する情報の一例を示す説明図である。図9では、図7に示した電子地図の表示画面SCRにおいて、カーソルCURがブロックBLa1上に移動され、メッシュMa内に存在する和食を提供する飲食店に関する情報を取得すべき指示が入力された場合の表示画面SCRの一例を示している。本実施例では、図示するように、表示画面SCR上に、グラフィカル・ユーザ・インターフェースGUI1が表示されるものとした。そして、このグラフィカル・ユーザ・インターフェースGUI1には、メッシュMa内に存在する和食を提供する飲食店名の一覧とともに、「決定」ボタンBT1と、「戻る」ボタンBT2とが表示される。
【0075】
携帯電話機200のユーザは、さらに、このグラフィカル・ユーザ・インターフェースGUI1を用いて、所望の飲食店に関する詳細な情報を得ることもできる。例えば、図示した飲食店名の一覧において、携帯電話機200のユーザが、ハッチングが付された「3.△△屋」を選択し、「決定」ボタンBT1を押下すると、「△△屋」に関する詳細な情報を取得すべき指示がコマンド入力部206に入力される。すると、携帯電話機200は、「△△屋」に関する詳細な情報の要求を情報提供ナビゲーションサーバ100に送信する。この要求を受信した情報提供ナビゲーションサーバ100は、「△△屋」に関する詳細な情報を携帯電話機200に送信する。携帯電話機200は、「△△屋」に関する詳細な情報を情報提供ナビゲーションサーバ100から受信し、これを表示画面SCR上に表示させる。なお、グラフィカル・ユーザ・インターフェースGUI1において、「戻る」ボタンBT2が押下されると、図7に示した表示画面SCRの表示に戻る。
【0076】
図10は、電子地図の表示画面SCR上に表示された飲食店に関する詳細な情報の一例を示す説明図である。図10では、図9に示したグラフィカル・ユーザ・インターフェースGUI1において、携帯電話機200のユーザによって、「3.△△屋」が選択され、「決定」ボタンBT1が押下された場合の表示画面SCRの一例を示している。本実施例では、図示するように、表示画面SCR上に、グラフィカル・ユーザ・インターフェースGUI2が表示されるものとした。そして、このグラフィカル・ユーザ・インターフェースGUI2には、飲食店名、住所、電話番号、営業時間と、さらに詳細な情報を取得可能な項目(図示した例では、「メニュー」、「口コミ情報」)と、「決定」ボタンBT1と、「戻る」ボタンBT2と、「ここに行く」ボタンBT3が表示される。
【0077】
「メニュー」または「口コミ情報」を選択して「決定」ボタンBT1が押下されると、対応する情報を情報提供ナビゲーションサーバ100から取得して表示する。「戻る」ボタンBT2が押下されると、図9に示した表示画面SCRに戻る。なお、本実施例では、グラフィカル・ユーザ・インターフェースGUI2において、「メニュー」または「口コミ情報」が選択され、「決定」ボタンBT1が押下された場合の表示例については、図示および説明を省略する。また、「ここに行く」ボタンBT3が押下されると、「△△屋」が経由地として指定され、「△△屋」が経由地として指定されたことが、携帯電話機200から情報提供ナビゲーションサーバ100に送信される。情報提供ナビゲーションサーバ100は、携帯電話機200において「△△屋」が経由地として指定されたことを受信すると、図6に示した処理と同様の処理を実行する。そして、携帯電話機200の表示パネル202に表示される表示画面SCRには、現在地PPから「△△屋」を経由して目的地GPに至る経路RTが表示される(図示省略)。
【0078】
G.実施例の効果:
以上説明した本実施例の情報提供ナビゲーションシステム1000によれば、図7に示したように、携帯電話機200の表示パネル202(表示画面SCR)には、携帯電話機200の現在地PPから目的地GPに至る経路RTの少なくとも一部が表示される。さらに、表示画面SCRには、経路RTを含む地図上の所定領域に含まれる複数のメッシュのそれぞれについて、案内情報の件数に基づいて、それぞれのメッシュがブロックによって3次元的に表示される。さらに、表示画面SCRには、各メッシュにおける案内情報の件数が多いほど、その体積が大きく表示される。こうすることによって、携帯電話機200のユーザは、経路誘導情報とともに案内情報を得る際に、地図上のどのエリア(メッシュ)にどのようなジャンル、カテゴリのスポットがどの程度存在するのかを、視覚的、感覚的に、大まかに知ることが可能になる。この結果、携帯電話機200のユーザ、すなわち、情報提供ナビゲーションシステム1000のユーザの利便性を向上させることができる。
【0079】
また、図7に示したように、表示画面SCRには、それぞれのメッシュが3次元的に表示される際に、案内情報の件数が多いほど、メッシュ上のブロックの高さが高く表示される。こうすることによって、携帯電話機200のユーザは、3次元的に表示されたメッシュ内に上記対象物が存在することを、容易に視認することができる。さらに、3次元的に表示されたメッシュが複数存在する場合には、それらの高さを比較することによって、上記対象物の件数の多少を容易に視認することができる。
【0080】
また、図7に示したように、表示画面SCRには、あるメッシュに複数種類の案内情報が存在する場合に、さらに、そのメッシュは、案内情報の種類ごとの案内情報の件数に基づいてそれぞれ定められた高さを有する複数のブロックを高さ方向に重ねて表示される。こうすることによって、携帯電話機200のユーザは、あるメッシュ内に複数種類の対象物が存在することを容易に認識することができる。
【0081】
また、図7におけるメッシュMaに示したように、表示画面SCRには、複数種類の対象物が存在するメッシュは、携帯電話機200のユーザの嗜好に基づいて定められた対象物の種類についての優先順位に従って、複数のブロックを高さ方向に重ねて表示される。こうすることによって、携帯電話機200のユーザは、優先順位の高い種類の対象物の存在を表すブロックを、優先順位の低い種類の対象物の存在を表すブロックよりも視認し易くすることができる。
【0082】
また、上記優先順位は、携帯電話機200のユーザによって指定された案内情報の検索履歴に基づいて決定される。したがって、携帯電話機200のユーザに意識させることなく、ユーザの関心が比較的高いであろう種類の案内情報についての上記優先順位を高くすることができる。
【0083】
また、先に説明したように、情報提供ナビゲーションサーバ100において、優先順位記憶部124aに記憶される上記優先順位は、携帯電話機200のユーザによる指示によって変更可能である。こうすることによって、情報提供ナビゲーションサーバ100の表示画像データ生成部124は、ユーザが意識的に指定した上記優先順位に確実に従った表示を行うことができる。
【0084】
また、先に説明したように、表示画面SCRにおいて、ブロックの表示色が、上記対象物の種類ごとに異なるように表示される。こうすることによって、携帯電話機200のユーザによる上記対象物の種類についての視認性を向上させることができる。
【0085】
また、先に説明したように、表示画面SCRにおいて、3次元的に表示されたメッシュMa,Mbに隣接するメッシュにおける地図画像は、他のメッシュにおける地図画像よりも低い彩度で表示されている。こうすることによって、3次元的に表示したメッシュが、隣接するメッシュの表示物(建物等)と重なった場合に、3次元的に表示されたメッシュのユーザによる視認性を損ねることを抑制することができる。
【0086】
また、図2に示したように、情報提供ナビゲーションサーバ100の表示画像データ生成部124は、生成モード記憶部124bを備えており、表示画像モードを、携帯電話機200からの指示に応じて、第1の表示画像生成モード、または、第2の表示画像生成モードに切り換えることができる。こうすることによって、携帯電話機200のユーザは、情報提供ナビゲーションシステム1000の利用目的に応じて、表示パネル202に表示される電子地図の表示態様を、適宜、切り換えることができる。
【0087】
H.変形例:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
【0088】
H1.変形例1:
上記実施例では、あるメッシュに複数種類の案内情報が存在する場合に、携帯電話機200の表示パネル202には、そのメッシュは、案内情報の種類ごとの案内情報の件数に基づいてそれぞれ定められた高さを有する複数のブロックを高さ方向に重ねて表示されるものとしたが、本発明は、これに限られない。例えば、上記複数のブロックが水平方向に並べて表示されるようにしてもよい。また、表示されるメッシュ内の所定の位置(例えば、メッシュ内の中央地点)に、例えば、上記対象物の件数に応じた大きさの複数のバルーン等の球体等を表示させることによって、そのメッシュ内に複数種類の上記対象物が存在すること、さらには、上記対象物の多少を表すようにしてもよい。
【0089】
図11は、変形例としての表示画像データに基づいて、携帯電話機200の表示パネル202に表示される電子地図の表示画面SCRの一例を示す説明図である。本変形例において、表示画面SCRに表示される電子地図は、上記実施例と同様に(図7参照)、2次元地図の鳥瞰図である。
【0090】
この電子地図において、符号を付して示したメッシュMaの中央地点、および、メッシュMbの中央地点には、それぞれ、バルーンBa1,Ba2、および、バルーンBb1が3次元的に描画されている。これは、メッシュMa内、および、メッシュMb内に、携帯電話機200のユーザが享受可能な対象物が存在していることを表している。そして、メッシュMaには、バルーンBa1とバルーンBa2とが積み重ねて表示されている。バルーンBa1は、上記実施例におけるメッシュMaと同様に、は、メッシュMa内に和食を提供する飲食店が存在することを表している。また、バルーンBa2は、上記実施例におけるメッシュMaと同様に、メッシュMa内にイタリア料理を提供する飲食店が存在することを表している。また、バルーンBb1は、上記実施例におけるメッシュMbと同様に、メッシュMb内にフランス料理を提供する飲食店が存在することを表している。
【0091】
なお、3次元的に描画された各バルーンBa1,Ba2,Bb1の大きさ(直径)は、それぞれ、各ジャンルの飲食店の大まかな件数を表している。すなわち、3次元的に描画されたバルーンの大きさが大きいほど、そのメッシュ内に存在する飲食店の件数が多いことを表している。各バルーンBa1,Ba2,Bb1の大きさは、それぞれ、情報提供ナビゲーションサーバ100の表示画像データ生成部124が、本変形例の表示画像データを生成するときに、案内情報サーバ180から取得したメッシュごとの案内情報の件数に応じて決定される。また、メッシュMaにおいて、イタリア料理を提供する飲食店が存在することを表すバルーンBa2は、和食を提供する飲食店が存在することを表すバルーンBa1よりも上に描画されている。これは、情報提供ナビゲーションサーバ100の表示画像データ生成部124における優先順位記憶部124aにおいて、イタリア料理を提供する飲食店の存在の表示についての優先順位が、和食を提供する飲食店の存在の表示についての優先順位よりも高く設定されているからである。また、本変形例の電子地図では、各バルーンBa1,Ba2,Bb1の表示色をそれぞれ異なる表示色としている。図11では、各バルーンBa1,Ba2,Bb1に付されたハッチングの種類をそれぞれ異ならせることによって、各表示色が異なっていることを表している。このような態様によっても、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
【0092】
H2.変形例2:
上記実施例では、表示画面SCRには、情報提供ナビゲーションサーバ100の優先順位記憶部124aに記憶されている上記優先順位に基づいて、3次元的に表示されるメッシュが、上記対象物の種類ごとに表示されるものとしたが、本発明は、これに限られない。例えば、複数種類の上記対象物の中から、メッシュの3次元的な表示に利用する上記対象物を、ユーザが選択可能としてもよい。このような態様によれば、ユーザによって選択された種類の上記対象物の件数のみを用いて、換言すれば、ユーザによって選択されなかった種類の上記対象物の件数を用いずに、メッシュの3次元的な表示を行うことができる。したがって、メッシュの3次元的な表示に要する処理時間を短縮することができる。また、ユーザが不要と判断した上記対象物が存在するメッシュは、3次元的に表示されないので、ユーザによる上記対象物についての視認性を向上させることができる。
【0093】
また、経路探索部122による経路探索によって得られた経路を含むメッシュ内に存在する上記対象物に関する案内情報のみを用いて、換言すれば、上記経路を含まないメッシュ内に存在する上記対象物に関する案内情報を用いずに、表示画像データを生成するようにしてもよい。こうすることによって、情報提供ナビゲーションサーバ100の表示画像データ生成部124は、表示画像データの生成時に参照する案内情報の数を減少させることができるので、表示画像データの生成に要する処理時間をさらに短縮することができる。
【0094】
H3.変形例3:
上記実施例では、情報提供ナビゲーションサーバ100の表示画像データ生成部124が、上述した表示画像データを生成するに際し、情報提供ナビゲーションサーバ100と、地図サーバ150と、案内情報サーバ180とが分散処理を行うものとしたが、本発明は、これに限られない。例えば、情報提供ナビゲーションサーバ100が、地図サーバ150、および、案内情報サーバ180の少なくとも一方の機能を備えるようにしてもよい。
【0095】
また、上記実施例では、情報提供ナビゲーションサーバ100が表示画像データを生成するものとしたが、本発明は、これに限られない。例えば、情報提供ナビゲーションサーバ100は、携帯電話機200の現在地から目的地に至る経路誘導用の経路ネットワークデータと、案内情報サーバ180から取得した案内情報(例えば、各メッシュに対応する案内情報の件数)とを対応付けて、携帯電話機200に送信するようにしてもよい。この場合、携帯電話機200が、経路誘導時に、適宜、地図サーバ150から、必要な地図画像データを取得して、表示画像データを生成し、図7,8に示した電子地図を表示画面SCRに表示するようにすればよい。このような表示画像データは、携帯電話機200の主制御部210のCPUが、ナビゲーション用のソフトウェアを実行することによって生成する。これは、上記実施例の情報提供ナビゲーションサーバ100の一部の機能を、携帯電話機200が備える態様である。なお、この場合、携帯電話機200は、情報提供ナビゲーションサーバ100から取得した案内情報を用いずに、経路誘導用の経路ネットワークデータと地図画像データとを用いて、表示画像データの生成を行うようにしてもよい。これは、先に説明した、情報提供ナビゲーションサーバ100における第2の表示画像生成モードに相当する。
【0096】
また、携帯電話機200の代わりに、GPSユニットや、表示パネルや、ナビゲーション用のアプリケーションソフトウェアを実行する制御部等を備える携帯情報端末や、車両に搭載される、いわゆるカーナビゲーション装置や、PND(Personal Navigation Device,Portable Navigation Device)を用いるようにしてもよい。また、例えば、パーソナルコンピュータが、情報提供ナビゲーションサーバ100、地図サーバ150、案内情報サーバ180の機能と、携帯電話機200の電子地図の表示に関する機能とを備えるようにしてもよい。
【0097】
H4.変形例4:
上記実施例では、情報提供ナビゲーションサーバ100の経路探索部122は、携帯電話機200の現在地から目的地に至る経路探索を行うものとしたが、本発明は、これに限られない。携帯電話機200の現在地の代わりに、携帯電話機200のユーザによって指定された出発地を適用し、出発地から目的地に至る経路探索を行うようにしてもよい。また、情報提供ナビゲーションサーバ100の経路探索部122が、携帯電話機200の現在地あるいは出発地から目的地に至る経路探索を行うに際し、さらに、経由点を設けることができるようにしてもよい。なお、この経由点は、1ヶ所であってもよいし、2ヶ所以上であってもよい。
【0098】
H5.変形例5:
上記実施例の情報提供ナビゲーションシステム1000において、例えば、図8に示した携帯電話機200の現在地PPから目的地GPに至る経路RTの一部を含む所定領域の電子地図を表示画面SCRに表示する場合には、携帯電話機200のユーザが経路に沿って移動するシミュレーションを行うことができるようにしてもよい。こうすることによって、携帯電話機200のユーザは、事前に、目的地までの移動経路の近傍のどのエリア(メッシュ)にどのようなジャンル、カテゴリのスポットがどの程度存在するのかを知ることができる。
【0099】
H6.変形例6:
上記実施例では、携帯電話機200は、GPSを利用して現在地の検出を行うものとしたが、本発明は、これに限られない。例えば、GLONASS(Global Navigation Satellite System)や、GalileoなどのGPS以外の他の衛星測位システム(Satellite Navigation System)、言い換えれば、世界的航法衛星システム(GNSS:Global Navigation System)を利用するようにしてもよい。
【0100】
H7.変形例7:
上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、携帯電話機200が備えるアプリケーションソフトウェアの機能の一部を制御回路が実行するようにすることもできる。
【符号の説明】
【0101】
1000…情報提供ナビゲーションシステム
100…情報提供ナビゲーションサーバ
110…通信部
120…制御部
122…経路探索部
124…表示画像データ生成部
124a…優先順位記憶部
124b…生成モード記憶部
126…案内情報検索部
128…検索履歴記憶部
130…経路ネットワークデータ記憶部
150…地図サーバ
152…通信部
154…制御部
156…地図画像データ記憶部
180…案内情報サーバ
182…通信部
184…制御部
184a…案内情報収集部
184b…登録部
186…案内情報記憶部
200…携帯電話機
201…現在地検出部
202…表示パネル
203…音声出力部
204…振動機構
205…通信部
206…コマンド入力部
206a…テンキー
206b…カーソルキー
209…時計部
210…主制御部
220…通話制御部
INT…インターネット
SCR…表示画面
Ma,Mb…メッシュ
PP…現在地
GP…目的地
RT…経路
CUR…カーソル
BLa1,BLa2,BLb1…ブロック
Ba1,Ba2,Bb1…バルーン
GUI1,GUI2…グラフィカル・ユーザ・インターフェース
BT1…「決定」ボタン
BT2…「戻る」ボタン
BT3…「ここに行く」ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図画像表示装置であって、
複数の単位領域で構成された地図画像、および、出発地から目的地に至る経路の少なくとも一部を表示する表示部と、
前記表示部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記経路を含む地図上の所定領域に含まれる複数の単位領域内において享受可能な対象物の属性を用いて、
前記地図画像上に、前記複数の所定領域のそれぞれについて、前記対象物の属性に基づいて、それぞれの前記単位領域を3次元的に表示し、かつ、前記対象物の属性に含まれる対象物が多いほど、前記単位領域の少なくとも一部の体積を大きく表示する、
地図画像表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の地図画像表示装置であって、
前記属性は、前記対象物の件数であることを特徴とする、地図画像表示装置。
【請求項3】
請求項2記載の地図画像表示装置であって、
前記制御部は、前記地図画像上に、前記それぞれの単位領域を3次元的に表示する際に、前記対象物の件数が多いほど、前記単位領域の高さを高く表示する、
地図画像表示装置。
【請求項4】
請求項3記載の地図画像表示装置であって、
前記対象物は、複数種類の前記対象物を含み、
前記制御部は、さらに、前記単位領域内に前記複数種類の対象物が存在する場合に、該単位領域を、前記対象物の種類ごとの前記対象物の件数に基づいてそれぞれ定められた高さを有する複数のブロックを前記高さ方向に重ねて、前記地図画像上に表示する、
地図画像表示装置。
【請求項5】
請求項3記載の地図画像表示装置であって、
前記対象物は、複数種類の前記対象物を含み、
前記制御部は、さらに、前記単位領域内に前記複数種類の対象物が存在する場合に、該単位領域を、前記対象物の種類ごとの前記対象物の件数に基づいてそれぞれ定められた高さを有する複数のブロックを水平方向に並べて、前記地図画像上に表示する、
地図画像表示装置。
【請求項6】
請求項4記載の地図画像表示装置であって、
前記制御部は、さらに、前記複数種類の対象物が存在する前記単位領域を、ユーザの嗜好に基づいて定められた前記対象物の種類についての優先順位に従って、前記複数のブロックを前記高さ方向に重ねて、前記地図画像上に表示する、
地図画像表示装置。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の地図画像表示装置であって、
前記制御部は、さらに、前記少なくとも一部の体積を大きく表示する単位領域に隣接する単位領域を、他の単位領域よりも低い彩度で表示する、
地図画像表示装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載の地図画像表示装置であって、
前記画像表示装置の現在地を検出する現在地検出部を備え、
前記制御部は、前記検出された前記現在地を前記出発地として、前記現在地から前記目的地への進行に応じて、前記地図画像上に表示する前記複数の単位領域を切り換える、
地図画像表示装置。
【請求項9】
表示部に複数の単位領域で構成された地図画像、および、出発地から目的地に至る経路の少なくとも一部を表示する地図画像表示方法であって、
前記経路を含む地図上の所定領域に含まれる複数の単位領域内において享受可能な対象物の属性を準備する工程と、
前記地図画像上に、前記複数の所定領域のそれぞれについて、前記対象物の属性に基づいて、それぞれの前記単位領域を3次元的に表示し、かつ、前記対象物の属性に含まれる対象物が多いほど、前記単位領域の体積を大きく表示する工程と、
を備える地図画像表示方法。
【請求項10】
コンピュータによって実行され、表示部に複数の単位領域で構成された地図画像、および、出発地から目的地に至る経路の少なくとも一部を表示するためのコンピュータプログラムであって、
前記経路を含む地図上の所定領域に含まれる複数の単位領域内において享受可能な対象物の属性を準備する機能と、
前記地図画像上に、前記複数の所定領域のそれぞれについて、前記対象物の属性に基づいて、それぞれの前記単位領域を3次元的に表示し、かつ、前記対象物の属性に含まれる対象物が多いほど、前記単位領域の体積を大きく表示する機能と、
をコンピュータに実現させるためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−2290(P2011−2290A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−144170(P2009−144170)
【出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(500578216)株式会社ゼンリンデータコム (231)
【Fターム(参考)】