説明

地図表示システム及びナビゲーション装置

【課題】
携帯電話等の電話番号が記憶された外部機器の電話帳に登録されている電話番号に対応する地点をユーザに負担をかけることなくナビゲーション装置のような地図表示システムに登録できるようにする。
【解決手段】
電話番号等が記憶された外部機器に接続する接続手段と、前記接続手段に外部機器が接続されたことを検出すると携帯電話と通信を行なって外部機器の電話帳データを読み込んで所定のメモリ領域に記録する電話帳データ記録手段と、電話番号や住所に対応した地点情報を格納した地点検索データベースから前記外部機器の電話帳データに含まれる電話番号や住所に該当する地点情報を抽出する抽出手段と、前記外部機器の電話番号や住所を含む電話帳データと前記抽出手段にて抽出した地点情報とを予め設けられた地点登録用のメモリ領域に格納する地点登録手段を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電話番号或いは住所情報を記憶した外部機器から転送される電話番号或いは住所情報から定まる所望地点の位置情報と共に、この地点に関連する付随情報を登録することができる地図表示システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
地図表示システム、例えば現在普及しているナビゲーション装置においては、タッチパネル等から入力される電話番号或いは住所からこれに該当する地点を検索してその地点を含む地図を表示し、更にその地点を登録したり目的地として設定したりできるようになっている。
【0003】
そして、検索にあたって電話番号を入力する場合や検索された地点に関する情報を登録する場合には、タッチパネルを兼ねた表示画面に数字キーや50音の文字、アルファベットを表示させ、該当する文字や数字に対応したタッチパネルを1文字づつ指で指定して入力する方法等が使われている。
【0004】
一方、現在の携帯電話には内蔵したメモリに電話番号自身の他にその電話番号に関連する情報として個人名や店舗名といった名称の他、その読みかな、Eメールアドレス、住所等といった付随情報も電話帳データとして登録できるようになっている。
ところが、このような携帯電話を有するユーザが携帯電話に登録した電話番号が示す目的地に車で行きたい場合、わざわざ携帯電話のメモリに構築した電話帳データベースから電話帳を携帯電話の表示画面上に呼び出し、この電話帳を見ながらナビゲーション装置にタッチパネル等を介して電話番号を入力して検索しなければならなかった。
【0005】
こうした煩わしさを解消する方法として、特開2000−205882号公報(特許文献1)には携帯電話をナビゲーション装置に接続し、この接続された携帯電話に記憶されている電話帳データベースから携帯電話の表示画面に電話帳を読み出して表示し、この中から所望の電話番号を選択してナビゲーション装置へ送出することが提案されている。
これにより、ナビゲーション装置自身が有する電話帳データベースから携帯電話で選択された電話番号に対応する地点を検索し、この地点を目的地として登録した後に誘導ルートを計算して目的地まで案内を行なうものである。
【0006】
ところが、この方法では携帯電話をナビゲーション装置に接続した後に携帯電話を操作して携帯電話の表示画面に電話帳を表示させ、その中から所望の電話番号を探すといった操作を携帯電話の画面を見て行なわなければならず、いくつかの電話番号に対応する地点をナビゲーション装置に登録したい場合にはこの操作を繰り返し行なわなければならないといった煩わしさがあった。
また、携帯電話の小さな画面を見て上記した操作を行なわなければならず、使い勝手が悪いという課題も有していた。
【特許文献1】特開2000−205882号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
こうした問題点を鑑み、本発明の目的はユーザに負担をかけることなく外部機器、例えば携帯電話等のメモリに構築された電話帳データに記憶されている電話番号や住所情報に対応する地点の登録を行なうことができる地図表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の特徴はナビゲーション装置のような地図表示システムに携帯電話等の外部機器との接続部を設け、この接続部に外部機器が接続されると外部機器と通信を行なって外部機器から電話帳データを所定のメモリ領域に転送して記憶させ、この記憶された電話帳データを1つずつ読み出し電話帳データに含まれる固定電話番号或いは住所に対応する地点情報を地図表示システムの地点検索用データベースから抽出し、少なくとも固定電話番号或いは住所と抽出した地点情報とを予め設けられた地点登録用のメモリ領域に格納するものである。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したような処理を行なうことで、接続された外部機器に登録されている電話帳データに対応する地点の登録が行なわれる。
また、電話番号だけでなくメールアドレスや画像データなど電話帳データとして登録した付随情報が地点情報と関連づけられて記録されている場合には、登録した地点を確認するときにこのような付随情報を利用することができる。
例えば、地図上でその地点を指定すると関連づけられた画像データを表示するといったことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の最良の実施形態は、
携帯電話を接続する接続手段と、書き込み/読み出し可能な記憶手段と、地点登録用の書き込み/読み出し可能な地点記憶手段と、前記接続手段に携帯電話が接続されたことを検出する接続検出手段と、前記接続検出手段にて携帯電話が接続されたことを検出すると携帯電話と通信を行なって前記携帯電話の電話番号を取得する手段と、前記携帯電話から電話帳データを読み出す電話帳データ取得手段と、読み出した電話帳データを前記記憶手段の所定メモリ領域に格納する電話帳データ格納手段と、電話番号や住所に対応した地点情報を格納した地点検索データベースと、前記地点検索データベースから前記電話帳データに含まれる固定電話の番号や住所に該当する地点情報を抽出する抽出手段と、前記固定電話番号や住所を含む電話帳データと前記抽出手段にて抽出した地点情報とを前記地点登録記憶手段のメモリ領域に格納する地点登録手段とを備えた地図表示システムにある。
【実施例1】
【0011】
以下本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に本発明の地図表示システムの1つであるナビゲーション装置1と携帯電話2との接続例を示している。
図にある通り、携帯電話2は本体にUSB(Universal Serial Bus)端子4aを持っており、同様にナビゲーション装置1にもUSB端子4bを備えており、両者はUSBケーブル3にて接続される。
【0012】
尚、USBケーブル3を使用しなくてもナビゲーション装置1に設けた携帯電話挿入用のスロットに携帯電話を挿入してUSBケーブル3と同等の働きをさせても良いし、更にブルートウース(Blue−Tooth)や赤外線等を使った無線方式で接続するようにしても良い。
【0013】
図2に地図表示装置の1つであるナビゲーション装置1の内部構成例を示している。
ナビゲーション装置1は演算処理部10、外部記憶装置20、センサ部30、表示部40、GPS受信部50、入出力部60等から構成されている。
演算処理部10はCPU(Central Processing Unit)11、Flash ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13から構成されている。
もちろん演算処理部10を構成する要素はこれら以外にもあるが、本発明の説明に関連のない構成要素の図示は省略してある。
【0014】
CPU11は後述するアプリケーションプログラムを実行するほか、種々の演算をするために用いられる。
例えばセンサ部30やGPS(Global Positioning System)信号受信部50からの情報に基づいて車両の現在位置を算出し、算出した現在位置情報から表示に必要な地図情報を外部記憶装置20から読み出して現在位置とともに表示部40に表示する。
【0015】
記憶装置12はナビゲーション装置1の各種機能のアプリケーションプログラムやその演算に必要なデータ或いは接続された携帯電話2の固有情報などを記憶しておく書き込み/読み出し可能な記憶手段で、ここではFlash ROM12を用いているがこれと同等の機能を有するEPROM等であってもよい。
【0016】
RAM13は演算処理中の作業エリアとして使用したり、地図データや電話番号等の種々の検索データを一時記憶したりするための書き込み/読み出し可能な一時次記憶手段である。
【0017】
外部記憶装置20は地図データ、道路種別、道路データを構成するノードやリンク構成情報等の経路計算用道路データ、座標値、電話番号及びこれの付随情報、住所等の施設情報等のナビゲーション処理に必要な情報をデータベースとして記憶している。
そして、外部記憶装置20は前述した情報を記憶しているDVD(Digital Versatile Disk)23が挿入されるDVDドライブ21及びHDD(Hard Disk Drive)22の一方或いは両方の組み合わせで構成されている。
【0018】
センサ部30は方位センサ31、ジャイロ32、車輪速センサ33を備え、車輪速センサ33は車輪の回転に伴って出力されるパルス信号をカウンタ35により計数することにより移動体の走行距離を検出する。この走行距離信号は内部バス70を介して演算処理部10に送られる。
【0019】
方位センサ31は地球が有している磁場を検出して移動体の向きを検出し、また、ジャイロ32は光ファイバジャイロや振動ジャイロ等が用いられ、移動体が回転した角度を検出する。
これらの方位センサ31及びジャイロ32の検出信号はアナログーディジタル変換器(A/D)34によりディジタル信号に変換されて内部バス70を介して演算処理部10に送られる。
【0020】
GPS信号受信部50はGPSアンテナ54を介してGPS衛星からの信号を受信し、移動体と衛星との間の距離および距離の変化率を測定することにより、移動体の現在位置、進行方向および進行方位を測定するもので、これらの測定データはSCI52から内部バス70を介して演算部10に送られる。
【0021】
表示部40は表示ドライバ41、コントローラ43、バッファ44等よりなる表示制御手段及び液晶パネルやCRT等の表示装置42から構成され、内部バス70を介して演算処理部10から送られてくるデータをバッファ44に格納し、これに基づいて表示装置42に地図、誘導ルート、自車位置などを表示させるものである。
【0022】
入出力部60はユーザによる指示を受け付けるハードスイッチやジョグスイッチなどで構成されるKey PAD62、ユーザの操作するリモコン65からの光信号を受信するリモコン受光部61、演算処理部10が生成したユーザへのメッセージをスピーカ(SP)66で音声信号に変換すると共にマイク68を介して入力される音声信号を取り込んで信号変換するCODEC63等により構成されている。
これらはPIO64及び内部バス70を介して演算処理部10とデータのやり取りが実行される。
【0023】
USBコントローラ80は本実施例の携帯電話2のようなUSB端子4aを持つ外部機器へ送信するデータを通信に適した信号に変換したり、受信した信号を内部で処理するのに適した信号に変換したりするものである。
更にナビゲーション装置1の端子4bでの端子電圧の変化をCPU11で監視することにより外部機器の接続有無の検出を行なっており、外部機器が接続された場合には割り込み信号としてCPU11に内部バス70を介して信号を伝送するようになっている。
尚、携帯電話以外の外部機器としては手のひらサイズの例えばパームコンピュータ等の情報機器が考えられ、この場合も電話帳や住所が内蔵されたメモリに記憶されている。
【0024】
次に地図表示装置としてナビゲーション装置を使用した場合の携帯電話を接続してから電話帳データに対応した地点が登録されるまでの処理について、図3(a)及び図3(b)を用いて説明する。
まず、図3(a)においてユーザによりUSBケーブル3を使って携帯電話2が接続されると、USBコントローラ80が携帯電話2の接続を検出してCPU11に内部バス70を介して割り込み信号として通知する。
この割り込み信号を受けたCPU11はステップ100(以下ステップをSと表記するが、他のステップも同様の表記とする。)でUSB割り込み処理を開始する。
【0025】
この割り込み処理S100が起動されると、S102でまず接続された外部機器の種類を特定する。これは接続された機器に予め割り与えられている識別コードを要求し、そのコードにより種別を判定することができる。
次にS104でその識別コードが携帯電話のものでなかった場合(S104で“N”の場合)には本処理を抜けて識別コードに応じた別の処理へ移行する。
【0026】
また、取得した識別コードが携帯電話2であった場合(S104で“Y”の場合)には、S106で接続された携帯電話2に対して接続要求を出し、接続された携帯電話の電話番号などの固有情報を取得する為の初期接続処理を行なう。
S106での初期接続処理終了後にS108でCPU11はUSBコントローラ80を制御して後述の通信フローに従って携帯電話2との間で通信を行ない携帯電話2のメモリから電話帳データを取得する。
【0027】
このS108で取得した電話帳データは、S110で一旦ナビゲーション装置1のRAM13に格納しておき、すべてのデータを取得した後に情報元の携帯電話番号、すなわち現在接続されている携帯電話の電話番号と取得日時情報を付加してナビゲーション装置1の電話帳データリストとしてFlashROM12に格納する。
【0028】
次に、S112でデータ更新があったかどうかを確認してデータ更新が無かった場合(S112で“N”の場合)、すなわち前回の電話帳データと何ら変更が無かった場合には既にFlashROM12に電話帳データが記憶されているのでこの割込み処理S100は終了される。
一方、S112でデータ更新があったかどうかを確認してデータ更新があった場合(S112で“Y”の場合)、図3(b)に示す地点登録処理に移行する。
尚、この地点登録処理は少なくとも(1)最初に携帯電話が接続されてナビゲーション装置1に電話帳データが記憶される場合と(2)データ変更があった場合に実行される。
【0029】
次に、図3(b)を用いて地点登録処理S200について説明する。
まず、S202で前述の電話帳取得処理によってFlashROM12に格納した電話帳データから登録日時情報を読み、前回の登録日と比較して更新されていれば、電話帳データを1つずつ読み出す処理を実行する。ここで、もし登録日が同じであれば地点登録処理は行なわずに処理を終了するようにされている。
【0030】
そして、S202で電話番号が読み出されるとS204で固定電話の電話番号が含まれているどうか判定する。
固定電話の電話番号かどうかは携帯電話やPHS、IP電話など固定電話以外の電話番号の特徴である3桁目の番号が“0”ではないかどうかで判定する。
つまり、3桁目の番号が“0”だった場合(S204で“N”の場合)には固定電話の電話番号ではないと判断してS206の処理に移行する。
【0031】
S206では電話帳データの抽出がすべて終了したかどうか判定するものであり、このステップでまだ電話帳データが残っているのであれば、S202に戻って電話帳データから次の電話番号の抽出処理を行って電話帳データの抽出がすべて終了したかどうか判定する。ここで電話帳データの電話番号抽出がすべて終了し、すべて固定電話番号でないと判断された場合(S206で“Y”の場合)にはこの地点登録処理を終了する。
【0032】
また、抽出した電話番号が固定電話の電話番号であった場合(S204で“Y”の場合)には、S208でハードディスク22に格納されている地点検索用データベースを参照して電話番号に対応した地点を検索する地点検索処理を実行する。
【0033】
S208の処理の後にS210で抽出した電話番号に対応するデータ、つまり対応する地点の座標値が存在するかどうかを判断する。そして対応するデータがあった場合(S210で“Y”の場合)、S212で対応する地点の座標値を抽出した後、残りの電話帳データを読み出す処理を実行する。
【0034】
最後にS214でS212の処理で読み出された電話番号及び座標値や地点名称等の地点情報を付随情報としてFlashROM12に格納する処理を実行する。
尚、S210で地点検索用データベースに該当する電話番号が見つからなかった場合(S210で“N”の場合)には、次の電話帳データを確認する為にS206へ戻り同様の処理を繰り返し実行する。
【0035】
図4には本実施例のナビゲーション装置1における地点検索用データベースの構成を示している。
ここで100は固定電話の電話番号、102は地点名称の読み、104は地点名称、例えば個人名や店舗名など地点に対する固有の地点名称、106は該地点の住所(実際には都道府県、市区町村などを示すコード)、108は該地点の経度及び緯度情報を示している。
【0036】
図5には図3で示した携帯電話の電話帳データを使ってナビゲーション装置に地点登録する地点登録処理を実行し地点登録データの格納例を示している。
まず基本情報200について説明する。
基本情報200として登録地点ID202で登録された順番が格納されている。次いで登録地点の名称204、登録地点の座標値206、登録地点の電話番号208が格納されるが、これらはナビゲーション装置1の検索用データベースに登録されている名称、座標値及び電話番号が格納される。
【0037】
また、地図上に登録地点であることを示すアイコンの種別210、基本情報200以外に登録される追加情報の項目数212が格納される。
通常この追加情報は0が格納されるが、電話帳データの読み込みによって地点登録が行なわれると電話帳データに登録されている情報の数が記録される。図5の例では、追加された電話帳データの項目数として、携帯電話の電話番号と画像データの2つなので、2が格納される。
【0038】
そしてそれ以降の部分に追加情報300の内容が格納される。
追加情報300の内容として、登録時に接続された携帯電話の電話番号と登録番号が追加情報ID302として格納され、携帯電話の電話番号、メールアドレス、住所、携帯電話で撮影した画像データなど追加情報の種別を示すコードが追加情報種別304に格納される。
なお、次の追加情報の種別が画像データの場合、データ本体310の前にそのデータフォーマット306とサイズ308といった画像情報が格納される。
【0039】
次に図6を用いて電話帳取得処理におけるナビゲーション装置と携帯電話との間の通信フロー例について説明する。
まず、S300でナビゲーション装置1から携帯電話2に対して電話帳データを含め携帯電話が保有しているデータを取得する為のデータ交換モードへの設定切替えの要求を出力する。
【0040】
この要求に対して、携帯電話2において対応可能な状態であれば、S302で携帯電話からモード設定して設定OKの応答を返信してくるので、S304でデータ交換の対象である電話帳への接続要求を携帯電話2に対して要求する。
【0041】
これに対応して携帯電話2から接続OKの応答を返してきたら、S306で予め設定したバッファサイズに応じた量のデータを携帯電話2に対して要求する。
ここで位置登録システムの識別コードや携帯電話に登録したパスワードなどによる認証処理が行なわれることになる。
【0042】
更に、S306での要求で携帯電話2は電話帳データがまだ残っているかどうかを示す情報(継続又は終了)と共に所定のデータを返してくるので、S308でデータ終了の応答が返ってくるまでこの処理を継続して行なう。
【0043】
すべてのデータ取得が完了したら、S310で携帯電話2に対して切り離し要求を出力し、S312で携帯電話2から切り離しOKの応答が返ってきたら、S314でデータ交換モード解除要求を送出する。
そして携帯電話2からS316で解除OKの応答が返ってきたら本処理を終了する。
【0044】
以上説明した実施例においては、少なくとも電話帳データに含まれる固定電話の電話番号により該当する地点を抽出するものだったが、固定電話の電話番号が含まれていなかった場合(例えば、携帯電話の電話番号だけが登録されている場合)は地点登録処理をそのまま終了していた。
【0045】
これに対して、携帯電話の電話帳データに携帯電話の電話番号に対応した住所データが格納されていないかどうか確認し、格納されていた場合には電話番号の代わりに住所データに該当する地点を検索用データベース(図4参照)から検索し、電話帳の住所データから位置を特定できた場合には、ナビゲーションの登録地点リストに対して、新規に追加登録するという方法を追加して採用できることは言うまでも無い。
【0046】
この場合には図3(b)のS204とS206の間に住所データが存在するかどうかを判断するステップを追加すれば良いものである。
そして、このステップで住所データが存在しない場合はS206に移行して上述した処理を実行し、住所データが存在する場合はS208に移行して上述した処理を実行すればよいものである。
【0047】
次に本発明の一実施例であるナビゲーション装置における電話帳データにより登録された地点登録データの活用例について説明する。
電話帳データを基に登録された地点を含む地図が表示された場合、図5に示した地点登録データの内、アイコン種別210で指定されたアイコンが登録された地点に表示される。
【0048】
ここでカーソルを登録地点の近くに持っていくと、基本情報のみが吹き出し表示され、さらに画面下部に詳細データを表示するかどうかを問い合わせるメッセージが表示される。
そこで、ユーザが詳細表示を希望するとさらに登録に使用した携帯電話の電話番号を問い合わせる表示がされ、所定の番号を入力すると追加情報ID(〔図5〕302)を参照し、合致すれば詳細データ(追加情報)が表示される。
【0049】
本実施例では誰が使用しても基本情報だけは表示されるようになっているが、地点登録の際に使用した携帯電話の電話番号ごとに登録データを管理し、対応する携帯電話が接続された場合、あるいは対応する携帯電話の電話番号が入力された場合にのみ、登録地点を示すアイコンや電話帳データが表示されるようにしても良いものである。また地図上での表示の他、これらの登録情報は、地点検索や目的地設定時にも参照できるようにしてもいい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の地点登録システムと携帯電話の接続例を示す図である。
【図2】本発明の地点登録システムの一実施例であるナビゲーション装置の内部構成を示す図である。
【図3】(a)(b)本発明の地点登録システムにおける地点登録処理の流れを示すフローチャート図例である。
【図4】本発明の地点登録システムにおける検索用データベースの構成例を示す図である。
【図5】本発明の地点登録システムにおける地点登録データの構成例を示す図である。
【図6】本発明の地点登録システムと携帯電話間の通信フロー例を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
1‥ナビゲーション装置、2‥携帯電話、3‥USBケーブル、4a、4b‥USBコネクタ(端子)、10‥演算処理部、11‥CPU、12‥Flash ROM、13‥RAM、20:外部記憶装置、30‥センサ部、31‥方位センサ、32‥ジャイロ、33‥車輪速センサ、34‥A−D変換器、35‥カウンタ、40‥表示部、50‥GPS信号受信部、60‥入出力部、70‥バス、80‥USBコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも電話帳データを記憶した外部機器と接続される接続手段と、
書き込み/読み出し可能な記憶手段と、
地点登録用の書き込み/読み出し可能な地点記憶手段と、
前記接続手段に前記外部機器が接続されたことを検出すると前記外部機器と通信を行なって前記外部機器の電話帳データを読み込んで前記記憶手段のメモリ領域に転送する電話帳データ転送手段と、
電話番号或いは住所に対応した地点情報を格納した地点検索データベースから前記外部機器の電話帳データに含まれる固定電話番号或いは住所に該当する地点情報を抽出する抽出手段と、
前記外部機器の電話帳データのうち少なくとも前記固定電話番号或いは住所と前記抽出手段にて抽出した地点情報とを前記地点登録記憶手段のメモリ領域に格納する地点登録手段と
を備えたこと特徴とする地図表示システム。
【請求項2】
携帯電話を接続する接続手段と、
書き込み/読み出し可能な記憶手段と、
地点登録用の書き込み/読み出し可能な地点記憶手段と、
前記接続手段に携帯電話が接続されたことを検出する接続検出手段と、
前記接続検出手段にて携帯電話が接続されたことを検出すると携帯電話と通信を行なって前記携帯電話の電話番号を取得する手段と、
前記携帯電話から電話帳データを読み出す電話帳データ取得手段と、
読み出した電話帳データを前記記憶手段の所定メモリ領域に格納する電話帳データ格納手段と、
電話番号や住所に対応した地点情報を格納した地点検索データベースと、
前記地点検索データベースから前記電話帳データに含まれる固定電話の番号や住所に該当する地点情報を抽出する抽出手段と、
前記固定電話番号や住所を含む電話帳データと前記抽出手段にて抽出した地点情報とを前記地点登録記憶手段のメモリ領域に格納する地点登録手段と
を備えることを特徴とする地図表示システム。
【請求項3】
少なくとも電話番号とこの電話番号に関連付けられた付随情報からなる電話帳データを記憶した外部機器と接続される接続手段と、
書き込み/読み出し可能な一時記憶手段と、
地点登録用の書き込み/読み出し可能な地点記憶手段と、
前記接続手段に前記外部機器が接続されたことを検出すると前記外部機器と通信を行なって前記外部機器の電話帳データを読み込んで前記一時記憶手段のメモリ領域に転送する電話帳データ転送手段と、
電話番号や住所に対応した地点情報を格納した地点検索データベースと、
前記地点検索データベースから前記電話帳データに含まれる固定電話番号或いは住所に該当する地点情報を抽出する抽出手段と、
少なくとも前記固定電話番号或いは住所、前記固定電話番号或いは住所と関連付けられた付随情報及び前記抽出手段にて抽出した地点情報とを前記地点登録記憶手段のメモリ領域に格納する地点登録手段と、
を備えることを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−23211(P2006−23211A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−202391(P2004−202391)
【出願日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(501348139)株式会社 エイチ・シー・エックス (86)
【Fターム(参考)】