地図表示装置、及び、プログラム
【課題】 タッチパネルを備えた地図表示装置において、容易な操作により地図スクロールと地図上のエリア指定とを実現する。
【解決手段】 地図スクロールモードにおいて、利用者の指の近接状態を検出し(S200:YES)、表示画面上の指位置を取得する(S210)。この指位置が変化しないまま所定時間が経過した場合(S220:YES,S230:YES)、地図スクロールモードの実行を停止し、エリア特定モードを実行する(240)。つまり、指のタッチ状態とは別に指の近接状態を検出し、地図スクロールモードからエリア特定モードへ移行させる。エリア特定モードでは、指位置の変化に基づく軌跡を算出し、当該軌跡により形成される閉領域をエリアとして特定する。
【解決手段】 地図スクロールモードにおいて、利用者の指の近接状態を検出し(S200:YES)、表示画面上の指位置を取得する(S210)。この指位置が変化しないまま所定時間が経過した場合(S220:YES,S230:YES)、地図スクロールモードの実行を停止し、エリア特定モードを実行する(240)。つまり、指のタッチ状態とは別に指の近接状態を検出し、地図スクロールモードからエリア特定モードへ移行させる。エリア特定モードでは、指位置の変化に基づく軌跡を算出し、当該軌跡により形成される閉領域をエリアとして特定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルを備えた地図表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地図表示装置には、表示画面をタッチすることで入力操作を可能にするタッチパネルを実装するものが多い。タッチパネルを用いると、直感的な入力操作が可能となるため、ユーザの操作性の向上に寄与する。
【0003】
近年、このようなタッチパネルを利用して表示画面に表示された地図上の領域を囲むようにタッチすることで、地図上の所望のエリアを指定することができる装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、当該地図上で指定したエリアにおいて、施設を検索できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−19573号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、地図表示装置では、表示画面をタッチすることで地図スクロールが行われることも一般的である。
しかしながら、このような地図スクロール機能を有する地図表示装置においては、エリアを指定しようとして表示画面をタッチすると、ユーザの意図に反して地図がスクロールしてしまうため、特許文献1に開示されるような地図上の所望のエリアの指定は困難となる。
【0006】
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、その目的は、タッチパネルを備えた地図表示装置において、容易な操作により地図スクロールと地図上のエリア指定とを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る地図表示装置は、地図を表示可能な表示画面への利用者の指のタッチ状態が、タッチ状態検出手段にて検出される。また、表示画面への利用者の指の近接状態が、近接状態検出手段にて検出される。
【0008】
そして、実行手段によって、地図スクロールモードが実行される。地図スクロールモードは、指のタッチ状態が検出された場合に、当該タッチ状態における利用者の指位置を取得し、当該取得した指位置に基づいて地図のスクロールを行うモードである。
【0009】
ここで、指の近接状態が検出された場合、エリア特定モードが実行される。エリア特定モードは、当該近接状態における利用者の指位置を取得し、当該取得した指位置に基づいて地図におけるエリアを特定するモードである。
【0010】
つまり、本発明に係る地図表示装置では、指のタッチ状態とは別に指の近接状態を検出するようにし、エリア特定モードを実行するようにしたのである。このようにすれば、タッチ状態とは異なる近接状態でエリアを指定することができる。その結果、タッチパネルを備えた地図表示装置において、容易な操作により地図スクロールと地図上のエリア指定とを実現することができる。
【0011】
ところで、エリア特定モードの開始タイミングについては、例えば、近接状態検出手段により表示画面への利用者の指の近接状態が所定時間以上検出された場合、エリア特定モードを実行することが考えられる。このようにすれば、たまたま地図上を指し示すような短時間の近接状態が除かれ、エリア特定モードが適切なタイミングで実行される。
【0012】
また、エリア特定モードの開始タイミングについては、例えば、近接状態検出手段により表示画面への利用者の指の近接状態が検出された状態で、所定距離以上の指位置の変化を取得した場合、エリア特定モードを実行することが考えられる。この場合も、たまたま地図上を指し示すような短時間の近接状態が除かれ、エリア特定モードが適切なタイミングで実行される。
【0013】
一方、エリア特定モードの終了タイミングについては、例えば、エリア特定モードにおいて地図におけるエリアが特定された場合に、エリア特定モードの実行を停止し、地図スクロールモードを実行することが考えられる。このようにすれば、エリアが特定された後は地図のスクロールが自動的に可能となり、ユーザはわざわざエリア特定モードの終了を指示する必要がなく利便性が向上する。
【0014】
また、エリア特定モードの終了タイミングについては、例えば、エリア特定モードにおいてタッチ状態検出手段により表示画面への利用者の指のタッチ状態が検出された場合に、エリア特定モードの実行を停止し、地図スクロールモードを実行することが考えられる。このようにすれば、利用者の意思によりエリア特定モードを終了させることができる。
【0015】
なお、エリアの特定について言えば、エリア特定モードにおいて、取得した指位置の変化に基づく指位置の軌跡が地図において閉領域を形成した場合に、当該閉領域を前記地図におけるエリアとして特定することが例示される。「閉領域」は、例えば円形状の軌跡であれば、当該円形状の軌跡の内側の領域となる。
【0016】
ただし、近接状態で地図上の領域を囲った場合、始点と終点とがずれることにより、閉領域が形成されない虞がある。そこで、指位置の軌跡からユーザが領域を囲もうとしていることが推測できる場合には、当該領域を閉領域とみなすようにしてもよい。例えば、二重、三重という具合に同じ領域を指で囲むという具合である。具体的には、二重、三重となった軌跡を部分的に比較し、その部分同士が所定閾値以内の近似度を有しているか否かを判断することが考えられる。この場合、その軌跡に囲まれる領域が閉領域となっていなくても、閉領域とみなしてエリアを特定する。このようにすれば、エリアの指定が容易になる。
【0017】
また、エリアの指定を容易にするという観点からは、指位置の軌跡を地図上に表示するようにしてもよい。すなわち、実行手段は、エリア特定モードにおいて、取得した指位置の変化に基づく指位置の軌跡を、地図上に表示することとしてもよい。このようにすれば、指位置の軌跡が地図上に表示されるため、ユーザは特定しようとするエリアを確認することができ、エリアの指定を確実に行なうことが可能となる。
【0018】
ところで、特定されたエリアは、利用者の興味の対象となっている領域であると考えられる。そこで、特定されたエリアを地図上に識別可能に表示し、タッチ状態検出手段により当該特定されたエリアへの利用者の指のタッチ状態が検出された場合に、当該特定されたエリアを拡大表示するようにしてもよい。ここで「識別可能に表示」とは、エリアの境界線を表示したり、エリア内部を外部と異なる色で表示したりすることが例示される。このようにすれば、容易な操作で、指定したエリアを拡大表示することができる。
【0019】
また、特定されたエリアを地図上に識別可能に表示するとともに、当該特定されたエリア内に位置する施設のうち所定条件を満たす施設の情報を表示することとしてもよい。このようにすれば、容易な操作で施設検索を行うことができる。
【0020】
以上は、地図表示装置の発明として説明してきたが、プログラムの発明として実現することもできる。すなわち、上記地図表示装置の実行手段としてコンピュータを機能させるプログラムである。このようなプログラムを実行することによって、上記地図表示装置と同様の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施形態のナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】地図スクロール処理を示すフローチャートである。
【図3】エリア特定モード移行処理を示すフローチャートである。
【図4】エリア特定モード移行のための操作を示す説明図である。
【図5】エリア特定処理を示すフローチャートである。
【図6】エリア特定のための操作を示す説明図である。
【図7】地図スクロールモード移行処理を示すフローチャートである。
【図8】別実施形態としてのエリア表示処理を示すフローチャートである。
【図9】別実施形態としてのエリア特定モード移行処理を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、実施形態としてのナビゲーション装置を図面に基づいて説明する。
図1は、ナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置は、制御部10を中心に構成されており、この制御部10には、入力部20、地図データ記憶部30、現在位置算出部40、通信部50、スピーカ60、及び、描画部70が接続されている。描画部70には、ディスプレイ71が接続されている。
【0023】
制御部10は、通常のコンピュータとして構成されている。制御部10の内部には、CPU、ROM、I/O、および、これらの構成を接続するバスラインなどが備えられている。この制御部10により、ナビゲーション装置全体の制御が行われる。
【0024】
入力部20は、近接センサ21と、タッチパネル22とを備えている。この入力部20は、システムに対する指示を行うためのものであり、ともに表示画面上での入力となるが、近接センサ21を介した近接状態での入力と、タッチパネル22を介したタッチ状態での入力とが可能となっている。
【0025】
近接センサ21は、例えば、低消費電力測距センサで構成される。近接センサ21は、例えばディスプレイ71の上下又は左右に取り付けられており、光又は電波を送受することにより、ディスプレイ71の表示画面に近接した際の利用者の指位置を検出する。タッチパネル22は、ディスプレイ71の表示画面と一体になり、ディスプレイ71の表示画面にタッチした際の利用者の指位置を検出する。
【0026】
地図データ記憶部30は、例えばハードディスク装置(HDD)として実現される記憶装置である。なお、本実施形態ではHDDを用いたが、DVD−ROMや、メモリカード等の他の媒体を用いても差し支えない。地図データ記憶部30は、位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データおよび経路を探索するための地図データを記憶している。
【0027】
地図データには、施設に関する施設情報が含まれる。具体的には施設を特定するIDと関連付けられて記憶されているPOI(Point Of Interest )情報が記憶されている。POI情報には、施設ID、住所、種別(ジャンル)を示すデータなどが含まれる。
【0028】
現在位置算出部40は、車両の現在位置を算出するものである。例えば、地磁気センサ、ジャイロスコープ、距離センサ、および、衛星からの電波を受信するGPS(Global Positioning System )受信機等を有している。これらは、各々が性質の異なる誤差を持っているため、相互に補完しながら使用される。
【0029】
通信部50は、外部との情報通信を行うための構成である。外部のセンタ装置(不図示)との通信を行うことで、センタ装置から種々の情報を取得する。また、スピーカ60は音声を出力するものであり、例えば経路の案内等を音声で行う場合に使用される。
【0030】
描画部70には、ディスプレイ71が接続されている。ディスプレイ71は、液晶などを用いて構成されるカラーディスプレイ装置である。かかる構成により、制御部10は、描画部70を介し、ディスプレイ71に、地図や情報を表示する。
【0031】
このような構成の下、制御部10は、地図スクロールモードを実行する。地図スクロールモードでは、上記タッチパネル22にてディスプレイ71の表示画面への利用者の指のタッチ状態が検出されると、当該タッチ状態における利用者の指位置を取得し、当該取得した指位置に基づいて地図のスクロールを行う。そこで次に、地図スクロール処理を説明する。
【0032】
図2は、地図スクロール処理を示すフローチャートである。この地図スクロール処理は、地図スクロールモードが実行されている間、繰り返し実行されるものである。
最初のS100では、表示画面への利用者の指のタッチ状態が検出されたか否かを判断する。この処理は、タッチパネル22からの信号に基づく判断処理である。ここでタッチ状態が検出されたと判断された場合(S100:YES)、S110へ移行する。一方、タッチ状態が検出されなかったと判断された場合(S100:NO)、以降の処理を実行せず、地図スクロール処理を終了する。
【0033】
S110では、指位置を取得する。この処理は、タッチパネル22からの信号に基づき、表示画面上の座標値として指位置を取得するものである。続くS120では、当該指位置に対応する地点が表示画面の中央へ来るように、地図をスクロールさせる。S120の処理実行後、地図スクロール処理を終了する。
【0034】
なお、本実施形態では地図上の地点をタッチすることで地図がスクロールされる構成を採用したが、例えば表示画面上で指をスライドさせるドラッグ操作によって、当該指に追従するように地図をスクロールさせる構成としてもよい。また、表示画面上を指ではじくフリック操作によって、地図を高速でスクロールさせるようにしてもよい。
【0035】
ここで特に本実施形態では、表示画面への利用者の指の近接状態が検出された場合、地図スクロールモードからエリア特定モードへ移行する。そこで次に、エリア特定モード移行処理を説明する。
【0036】
図3は、エリア特定モード移行処理を示すフローチャートである。
最初のS200では、表示画面への利用者の指の近接状態が検出されたか否かを判断する。この処理は、近接センサ21からの信号に基づく判断処理である。ここで近接状態が検出されたと判断された場合(S200:YES)、S210へ移行する。一方、近接状態が検出されなかったと判断された場合(S200:NO)、以降の処理を実行せず、エリア特定モード移行処理を終了する。
【0037】
S210では、指位置を取得する。この処理は、近接センサ21からの信号に基づき、表示画面上の座標値として指位置を取得するものである。
続くS220では、指位置が停止しているか否かを判断する。ここでは、指位置の変化がないかあるいは微小である場合に、肯定判断される。ここで指位置がそのままであると判断された場合(S220:YES)、S230へ移行する。一方、指位置が移動している場合(S220:NO)、S200からの処理を繰り返す。
【0038】
次のS230では、所定時間が経過したか否かを判断する。ここで所定時間が経過したと判断された場合(S230:YES)、S240へ移行し、エリア特定モードを実行する。S240の処理終了後、エリア特定モード移行処理を終了する。一方、所定時間が経過していないうちは(S230:NO)、S200からの処理を繰り返す。
【0039】
なお、図4中では、表示画面を記号Gで示した。以下、他の図面においても、適宜「表示画面G」と記述する。また、図4(b)では、指位置の変化に基づく指位置の軌跡を二点鎖線kで示した。
【0040】
上記エリア特定モードにおいては、近接状態における利用者の指位置が取得され、取得された指位置に基づいて地図におけるエリアが特定可能となる。そこで次に、エリア特定処理を説明する。
【0041】
図5は、エリア特定処理を示すフローチャートである。このエリア特定処理は、エリア特定モードにおいて、繰り返し実行される。
最初のS300では、近接状態にある指位置を取得する。この処理は、図3中のS210と同様、近接センサ21からの信号に基づき、表示画面上の座標値として指位置を取得するものである。
【0042】
続くS310では、指位置の変化を取得する。この処理は、S300で繰り返し取得される指位置に基づき、その変化を取得するものである。次のS320では、取得した指位置の変化に基づいて、表示画面上における指位置の軌跡を算出する。
【0043】
続くS330では、閉領域が形成されたか否かを判断する。この処理は、S320にて算出された軌跡によって、表示画面上に閉じた領域が形成されたか否かを判断するものである。具体的には、図6(a)に示すように、二点鎖線kで示す指位置の軌跡が表示画面G上で交差することにより、当該軌跡の内側に閉領域(記号Aで示す領域)が形成される。ここで閉領域が形成されたと判断された場合(S330:YES)、S350へ移行する。一方、閉領域が形成されていないと判断された場合(S330:NO)、S340へ移行する。
【0044】
閉領域が形成されていないと判断された場合に移行するS340では、ある領域が複数の軌跡で囲まれたか否かを判断する。具体的には、図6(b)に示すように、二点鎖線kで示す指位置の軌跡によって記号Bで示す領域が二重に囲まれているような場合に肯定判断される。例えば、二重、三重となった軌跡を部分的に比較し、その部分同士が所定閾値以内の近似度を有しているか否かを判断する。ここで複数の軌跡で囲まれたと判断された場合(S340:YES)、S350へ移行する。一方、複数の軌跡で囲まれていないと判断された場合(S340:NO)、S300からの処理を繰り返す。
【0045】
S350では、エリアを特定する。この処理は、指位置の軌跡の内側に形成される領域を特定するものである。図6(a)で言えば、記号Aで示す閉領域が特定されることになる。一方、図6(b)では、閉領域が形成されていないため、例えば最初の指位置(記号Sで示した)を延長させるなどして適当な閉領域を形成する。つまり、指位置の軌跡が複数回にわたって囲んでいる領域を、閉領域とみなすのである。
【0046】
エリアが特定されると、次のS360では、地図スクロールモード移行処理を実行する。ここで、図7のフローチャートに基づき、地図スクロールモード移行処理の詳細を説明する。最初のS361では、タッチ状態が検出されたか否かを判断する。この処理は、図2中のS100と同様の処理であり、タッチパネル22からの信号に基づく判断処理である。ここでタッチ状態が検出されたと判断された場合(S361:YES)、S362にてエリア特定モードの実行を停止し地図スクロールモードを実行して、その後、地図スクロールモード移行処理を終了する。一方、タッチ状態が検出されないうちは(S361:NO)、以降の処理を実行せず、地図スクロールモード移行処理を終了する。
【0047】
このようなエリア特定処理で特定されたエリアは、例えば目的地設定などの目的地候補となる施設の検索エリアとして使用される。例えば、特定されたエリアの情報が検索処理に渡され、当該エリア内の施設情報が検索されるという具合である。
【0048】
以上詳述したように、本実施形態では、地図スクロールモードにおいて、利用者の指の近接状態を検出すると(図3中のS200:YES)、エリア特定モードへ移行する。このエリア特定モードでは、表示画面上における指位置が取得され(図5中のS300)、指位置の変化に基づく軌跡が算出されて(S310,S320)、形成された閉領域がエリアとして特定される(S330:YES,S350)。
【0049】
つまり、指のタッチ状態とは別に指の近接状態を検出するようにし、地図スクロールモードに代えて、エリア特定モードを実行するようにしたのである。これにより、タッチ状態とは異なる近接状態でエリアを指定することができる。その結果、タッチパネルを備えた地図表示装置において、容易な操作により地図スクロールと地図上のエリア指定とを実現することができる。
【0050】
また、本実施形態では、利用者が指を表示画面に近接させた状態で所定時間指を動かさずにいた場合(図3中のS210,S220:YES)、エリア特定モードを実行する(S230)。これにより、たまたま地図上を指し示すような短時間の近接状態が除かれ、エリア特定モードが適切なタイミングで実行される。
【0051】
さらにまた、本実施形態では、エリアが特定された後、表示画面への利用者の指のタッチ状態が検出された場合に(図7中のS361:YES)、エリア特定モードの実行が停止されて、地図スクロールモードが実行される。これにより、利用者の意思により、しかも簡単に、エリア特定モードを終了させることができる。
【0052】
また、本実施形態では、近接状態における指位置の軌跡を算出し(図5中のS320)、この軌跡によって閉領域が形成された場合に(S330:YES)、当該閉領域がエリアとして特定される(S350)。ただし、近接状態で地図上の領域を囲った場合、始点と終点とがずれることにより、閉領域が形成されない虞がある。そこで、閉領域が形成されていない場合であっても(図3中のS330:NO)、ある領域が複数の軌跡で囲まれていた場合(S340:YES)、具体的には二重、三重となった軌跡を部分的に比較し、その部分同士が所定閾値以内の近似度を有している場合には、当該領域を閉領域とみなし、エリアを特定するようにした(S350)。これにより、利用者にとってエリア指定が容易になっている。
【0053】
なお、本実施形態におけるディスプレイ71が「表示手段」に相当し、タッチパネル22が「タッチ状態検出手段」に相当し、近接センサ21が「近接状態検出手段」に相当し、制御部10が「実行手段」に相当する。
【0054】
以上、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、その技術思想の範囲を逸脱しない限り、種々なる形態で実施できる。
(イ)特定したエリアについての種々の処理を可能としてもよい。具体的には、図5中のS360の地図スクロールモード移行処理に代え、例えば図8に示すエリア表示処理を実行するようにしてもよい。
【0055】
最初のS400では、特定されたエリアを表示する。この処理は、特定されたエリアを識別可能な態様で表示するものである。例えば、エリアの境界線を表示したり、エリア内の色を背景色とは異なる色で表示したりするという具合である。
【0056】
次のS410では、表示画面への利用者の指のタッチ状態が検出されたか否かを判断する。ここでタッチ状態が検出されたと判断された場合(S410:YES)、S420へ移行する。一方、タッチ状態が検出されないうちは(S410:NO)、以降の処理を実行せず、エリア表示処理を終了する。
【0057】
S420では、エリア内がタッチされたか否かを判断する。ここでタッチがエリア内であると判断された場合(S420:YES)、S430にてエリアの地図を拡大表示し、その後、エリア表示処理を終了する。一方、タッチがエリア外であると判断された場合(S420:NO)、S440にてエリア特定モードの実行を停止し地図スクロールモードを実行して、その後、エリア表示処理を終了する。尚、S430にてエリアを拡大表示した後、エリア表示処理を終了せずに、当該拡大表示されたエリア内を対象として、さらにエリア特定処理を行なうようにしてもよい。
【0058】
このようにすれば、容易な操作で、指定したエリアの地図を拡大表示することができる。なお、上記実施形態では、特定されたエリアを検索処理に渡すことについて述べたが、このエリア表示の段階で、当該特定されたエリア内に位置する施設のうち所定条件を満たす施設の情報を表示するようにしてもよい。所定条件の例としては、エリアが指定された際に表示させたい施設の情報、例えばコンビニ、ガソリンスタンド等の施設のジャンル等の情報が挙げられる。このような所定条件は、予めユーザが地図表示装置に登録しておいてもよいし、また、エリアが指定された際に、表示させたい施設のジャンル等をユーザにその都度選択させるようにしてもよい。このようにすれば、容易な操作で施設検索を行うことができる。
【0059】
(ロ)上記実施形態では、図4(a)に示すように、エリア特定モードへの移行タイミングを、近接状態にある指位置が変化しないまま所定時間が経過したか否かで判断しているが(図3中のS220,S230)、変形例として図4(b)に示すように、近接状態を保持したまま指位置が変化した場合でも、所定時間の経過が判断された場合には、エリア特定モードを実行するよう構成してもよい。
この場合、図3中のS210及びS220の処理を省略し、S230にて所定時間の経過だけを判断するように構成すればよい。
つまり、この構成では、近接状態を保持したまま指位置が変化した場合を、所定時間の経過で判断するのである。
【0060】
また、エリア特定モードへの移行に関し、例えば図3に示したエリア特定モード移行処理に代え、図9に示すようなエリア特定モード移行処理を実行するようにしてもよい。
まず、図3中のS200及びS210と同様、近接状態が検出されると、指位置を検出する(S500,S510)。このとき、指位置の変化を取得し(S520)、近接状態が保持された状態で指位置が所定距離以上変化した場合に(S530:YES)、エリア特定モードを実行する(S550)。
つまり、この構成では、近接状態を保持したまま指位置が変化した場合を、指位置の変化の距離で判断するのである。
【0061】
上記いずれの変形例においても、近接状態にあれば指位置に変化があっても、エリア特定モードへ移行することになる。したがって、指を一定箇所に留めた状態で所定時間の経過を待たなくてもよいという効果を有する。
【0062】
尚、後者のように所定距離の指位置の変化を判断する場合、エリア指定動作の一部がエリア特定モードへの移行条件となり得る。この場合、指位置の変化を記憶しておき(S540)、エリア特定処理(図5参照)において、モード移行前の指位置の変化を読み出すようにすれば、いきなりエリアを指で囲むという容易な動作によってエリア特定モードが実行されるため、地図表示画面における容易なエリア指定に寄与する。
【0063】
(ハ)上記実施形態では、指位置を取得し(図5中のS300)、指位置の変化に基づく指位置の軌跡を算出していた(S310,S320)。ここで、算出された指位置の軌跡を表示画面に表示するようにしてもよい。このようにすれば、指で囲む領域が一目瞭然となるため、利用者にとってエリア指定が容易になる。
【0064】
(ニ)上記実施形態では、図5に示したように、指位置を取得し(S300)、指位置の変化を取得し(S310)、指位置の軌跡を算出して(S320)、エリアを特定していた(S350)。
これに対し、指位置だけを取得して、この指位置に基づいてエリアを特定する構成としてもよい。具体的には、指位置が取得された場合、当該指位置から所定範囲の領域(例えば半径5kmの円形領域)をエリアとして特定したり、指位置を含む行政区画をエリアとして特定したり、指位置近傍の道路を検出し、当該道路沿いの例えば幅100m以内の領域をエリアとして特定したりするように構成すればよく、この場合、表示画面上を最小限指で指し示すのみの簡易な操作でユーザ所望のエリアを特定することが可能となる。
【0065】
(ホ)上記実施形態は本発明をナビゲーション装置の形態で実現したものであったが、地図表示装置を備えるものであればよく、例えば地図表示可能な携帯端末の形態として実現することもできる。
【符号の説明】
【0066】
10・・・制御部
20・・・入力部
21・・・近接センサ
22・・・タッチパネル
30・・・地図データ記憶部
40・・・現在位置算出部
50・・・通信部
60・・・スピーカ
70・・・描画部
71・・・ディスプレイ
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルを備えた地図表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地図表示装置には、表示画面をタッチすることで入力操作を可能にするタッチパネルを実装するものが多い。タッチパネルを用いると、直感的な入力操作が可能となるため、ユーザの操作性の向上に寄与する。
【0003】
近年、このようなタッチパネルを利用して表示画面に表示された地図上の領域を囲むようにタッチすることで、地図上の所望のエリアを指定することができる装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、当該地図上で指定したエリアにおいて、施設を検索できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−19573号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、地図表示装置では、表示画面をタッチすることで地図スクロールが行われることも一般的である。
しかしながら、このような地図スクロール機能を有する地図表示装置においては、エリアを指定しようとして表示画面をタッチすると、ユーザの意図に反して地図がスクロールしてしまうため、特許文献1に開示されるような地図上の所望のエリアの指定は困難となる。
【0006】
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、その目的は、タッチパネルを備えた地図表示装置において、容易な操作により地図スクロールと地図上のエリア指定とを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る地図表示装置は、地図を表示可能な表示画面への利用者の指のタッチ状態が、タッチ状態検出手段にて検出される。また、表示画面への利用者の指の近接状態が、近接状態検出手段にて検出される。
【0008】
そして、実行手段によって、地図スクロールモードが実行される。地図スクロールモードは、指のタッチ状態が検出された場合に、当該タッチ状態における利用者の指位置を取得し、当該取得した指位置に基づいて地図のスクロールを行うモードである。
【0009】
ここで、指の近接状態が検出された場合、エリア特定モードが実行される。エリア特定モードは、当該近接状態における利用者の指位置を取得し、当該取得した指位置に基づいて地図におけるエリアを特定するモードである。
【0010】
つまり、本発明に係る地図表示装置では、指のタッチ状態とは別に指の近接状態を検出するようにし、エリア特定モードを実行するようにしたのである。このようにすれば、タッチ状態とは異なる近接状態でエリアを指定することができる。その結果、タッチパネルを備えた地図表示装置において、容易な操作により地図スクロールと地図上のエリア指定とを実現することができる。
【0011】
ところで、エリア特定モードの開始タイミングについては、例えば、近接状態検出手段により表示画面への利用者の指の近接状態が所定時間以上検出された場合、エリア特定モードを実行することが考えられる。このようにすれば、たまたま地図上を指し示すような短時間の近接状態が除かれ、エリア特定モードが適切なタイミングで実行される。
【0012】
また、エリア特定モードの開始タイミングについては、例えば、近接状態検出手段により表示画面への利用者の指の近接状態が検出された状態で、所定距離以上の指位置の変化を取得した場合、エリア特定モードを実行することが考えられる。この場合も、たまたま地図上を指し示すような短時間の近接状態が除かれ、エリア特定モードが適切なタイミングで実行される。
【0013】
一方、エリア特定モードの終了タイミングについては、例えば、エリア特定モードにおいて地図におけるエリアが特定された場合に、エリア特定モードの実行を停止し、地図スクロールモードを実行することが考えられる。このようにすれば、エリアが特定された後は地図のスクロールが自動的に可能となり、ユーザはわざわざエリア特定モードの終了を指示する必要がなく利便性が向上する。
【0014】
また、エリア特定モードの終了タイミングについては、例えば、エリア特定モードにおいてタッチ状態検出手段により表示画面への利用者の指のタッチ状態が検出された場合に、エリア特定モードの実行を停止し、地図スクロールモードを実行することが考えられる。このようにすれば、利用者の意思によりエリア特定モードを終了させることができる。
【0015】
なお、エリアの特定について言えば、エリア特定モードにおいて、取得した指位置の変化に基づく指位置の軌跡が地図において閉領域を形成した場合に、当該閉領域を前記地図におけるエリアとして特定することが例示される。「閉領域」は、例えば円形状の軌跡であれば、当該円形状の軌跡の内側の領域となる。
【0016】
ただし、近接状態で地図上の領域を囲った場合、始点と終点とがずれることにより、閉領域が形成されない虞がある。そこで、指位置の軌跡からユーザが領域を囲もうとしていることが推測できる場合には、当該領域を閉領域とみなすようにしてもよい。例えば、二重、三重という具合に同じ領域を指で囲むという具合である。具体的には、二重、三重となった軌跡を部分的に比較し、その部分同士が所定閾値以内の近似度を有しているか否かを判断することが考えられる。この場合、その軌跡に囲まれる領域が閉領域となっていなくても、閉領域とみなしてエリアを特定する。このようにすれば、エリアの指定が容易になる。
【0017】
また、エリアの指定を容易にするという観点からは、指位置の軌跡を地図上に表示するようにしてもよい。すなわち、実行手段は、エリア特定モードにおいて、取得した指位置の変化に基づく指位置の軌跡を、地図上に表示することとしてもよい。このようにすれば、指位置の軌跡が地図上に表示されるため、ユーザは特定しようとするエリアを確認することができ、エリアの指定を確実に行なうことが可能となる。
【0018】
ところで、特定されたエリアは、利用者の興味の対象となっている領域であると考えられる。そこで、特定されたエリアを地図上に識別可能に表示し、タッチ状態検出手段により当該特定されたエリアへの利用者の指のタッチ状態が検出された場合に、当該特定されたエリアを拡大表示するようにしてもよい。ここで「識別可能に表示」とは、エリアの境界線を表示したり、エリア内部を外部と異なる色で表示したりすることが例示される。このようにすれば、容易な操作で、指定したエリアを拡大表示することができる。
【0019】
また、特定されたエリアを地図上に識別可能に表示するとともに、当該特定されたエリア内に位置する施設のうち所定条件を満たす施設の情報を表示することとしてもよい。このようにすれば、容易な操作で施設検索を行うことができる。
【0020】
以上は、地図表示装置の発明として説明してきたが、プログラムの発明として実現することもできる。すなわち、上記地図表示装置の実行手段としてコンピュータを機能させるプログラムである。このようなプログラムを実行することによって、上記地図表示装置と同様の効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】実施形態のナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】地図スクロール処理を示すフローチャートである。
【図3】エリア特定モード移行処理を示すフローチャートである。
【図4】エリア特定モード移行のための操作を示す説明図である。
【図5】エリア特定処理を示すフローチャートである。
【図6】エリア特定のための操作を示す説明図である。
【図7】地図スクロールモード移行処理を示すフローチャートである。
【図8】別実施形態としてのエリア表示処理を示すフローチャートである。
【図9】別実施形態としてのエリア特定モード移行処理を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、実施形態としてのナビゲーション装置を図面に基づいて説明する。
図1は、ナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置は、制御部10を中心に構成されており、この制御部10には、入力部20、地図データ記憶部30、現在位置算出部40、通信部50、スピーカ60、及び、描画部70が接続されている。描画部70には、ディスプレイ71が接続されている。
【0023】
制御部10は、通常のコンピュータとして構成されている。制御部10の内部には、CPU、ROM、I/O、および、これらの構成を接続するバスラインなどが備えられている。この制御部10により、ナビゲーション装置全体の制御が行われる。
【0024】
入力部20は、近接センサ21と、タッチパネル22とを備えている。この入力部20は、システムに対する指示を行うためのものであり、ともに表示画面上での入力となるが、近接センサ21を介した近接状態での入力と、タッチパネル22を介したタッチ状態での入力とが可能となっている。
【0025】
近接センサ21は、例えば、低消費電力測距センサで構成される。近接センサ21は、例えばディスプレイ71の上下又は左右に取り付けられており、光又は電波を送受することにより、ディスプレイ71の表示画面に近接した際の利用者の指位置を検出する。タッチパネル22は、ディスプレイ71の表示画面と一体になり、ディスプレイ71の表示画面にタッチした際の利用者の指位置を検出する。
【0026】
地図データ記憶部30は、例えばハードディスク装置(HDD)として実現される記憶装置である。なお、本実施形態ではHDDを用いたが、DVD−ROMや、メモリカード等の他の媒体を用いても差し支えない。地図データ記憶部30は、位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データおよび経路を探索するための地図データを記憶している。
【0027】
地図データには、施設に関する施設情報が含まれる。具体的には施設を特定するIDと関連付けられて記憶されているPOI(Point Of Interest )情報が記憶されている。POI情報には、施設ID、住所、種別(ジャンル)を示すデータなどが含まれる。
【0028】
現在位置算出部40は、車両の現在位置を算出するものである。例えば、地磁気センサ、ジャイロスコープ、距離センサ、および、衛星からの電波を受信するGPS(Global Positioning System )受信機等を有している。これらは、各々が性質の異なる誤差を持っているため、相互に補完しながら使用される。
【0029】
通信部50は、外部との情報通信を行うための構成である。外部のセンタ装置(不図示)との通信を行うことで、センタ装置から種々の情報を取得する。また、スピーカ60は音声を出力するものであり、例えば経路の案内等を音声で行う場合に使用される。
【0030】
描画部70には、ディスプレイ71が接続されている。ディスプレイ71は、液晶などを用いて構成されるカラーディスプレイ装置である。かかる構成により、制御部10は、描画部70を介し、ディスプレイ71に、地図や情報を表示する。
【0031】
このような構成の下、制御部10は、地図スクロールモードを実行する。地図スクロールモードでは、上記タッチパネル22にてディスプレイ71の表示画面への利用者の指のタッチ状態が検出されると、当該タッチ状態における利用者の指位置を取得し、当該取得した指位置に基づいて地図のスクロールを行う。そこで次に、地図スクロール処理を説明する。
【0032】
図2は、地図スクロール処理を示すフローチャートである。この地図スクロール処理は、地図スクロールモードが実行されている間、繰り返し実行されるものである。
最初のS100では、表示画面への利用者の指のタッチ状態が検出されたか否かを判断する。この処理は、タッチパネル22からの信号に基づく判断処理である。ここでタッチ状態が検出されたと判断された場合(S100:YES)、S110へ移行する。一方、タッチ状態が検出されなかったと判断された場合(S100:NO)、以降の処理を実行せず、地図スクロール処理を終了する。
【0033】
S110では、指位置を取得する。この処理は、タッチパネル22からの信号に基づき、表示画面上の座標値として指位置を取得するものである。続くS120では、当該指位置に対応する地点が表示画面の中央へ来るように、地図をスクロールさせる。S120の処理実行後、地図スクロール処理を終了する。
【0034】
なお、本実施形態では地図上の地点をタッチすることで地図がスクロールされる構成を採用したが、例えば表示画面上で指をスライドさせるドラッグ操作によって、当該指に追従するように地図をスクロールさせる構成としてもよい。また、表示画面上を指ではじくフリック操作によって、地図を高速でスクロールさせるようにしてもよい。
【0035】
ここで特に本実施形態では、表示画面への利用者の指の近接状態が検出された場合、地図スクロールモードからエリア特定モードへ移行する。そこで次に、エリア特定モード移行処理を説明する。
【0036】
図3は、エリア特定モード移行処理を示すフローチャートである。
最初のS200では、表示画面への利用者の指の近接状態が検出されたか否かを判断する。この処理は、近接センサ21からの信号に基づく判断処理である。ここで近接状態が検出されたと判断された場合(S200:YES)、S210へ移行する。一方、近接状態が検出されなかったと判断された場合(S200:NO)、以降の処理を実行せず、エリア特定モード移行処理を終了する。
【0037】
S210では、指位置を取得する。この処理は、近接センサ21からの信号に基づき、表示画面上の座標値として指位置を取得するものである。
続くS220では、指位置が停止しているか否かを判断する。ここでは、指位置の変化がないかあるいは微小である場合に、肯定判断される。ここで指位置がそのままであると判断された場合(S220:YES)、S230へ移行する。一方、指位置が移動している場合(S220:NO)、S200からの処理を繰り返す。
【0038】
次のS230では、所定時間が経過したか否かを判断する。ここで所定時間が経過したと判断された場合(S230:YES)、S240へ移行し、エリア特定モードを実行する。S240の処理終了後、エリア特定モード移行処理を終了する。一方、所定時間が経過していないうちは(S230:NO)、S200からの処理を繰り返す。
【0039】
なお、図4中では、表示画面を記号Gで示した。以下、他の図面においても、適宜「表示画面G」と記述する。また、図4(b)では、指位置の変化に基づく指位置の軌跡を二点鎖線kで示した。
【0040】
上記エリア特定モードにおいては、近接状態における利用者の指位置が取得され、取得された指位置に基づいて地図におけるエリアが特定可能となる。そこで次に、エリア特定処理を説明する。
【0041】
図5は、エリア特定処理を示すフローチャートである。このエリア特定処理は、エリア特定モードにおいて、繰り返し実行される。
最初のS300では、近接状態にある指位置を取得する。この処理は、図3中のS210と同様、近接センサ21からの信号に基づき、表示画面上の座標値として指位置を取得するものである。
【0042】
続くS310では、指位置の変化を取得する。この処理は、S300で繰り返し取得される指位置に基づき、その変化を取得するものである。次のS320では、取得した指位置の変化に基づいて、表示画面上における指位置の軌跡を算出する。
【0043】
続くS330では、閉領域が形成されたか否かを判断する。この処理は、S320にて算出された軌跡によって、表示画面上に閉じた領域が形成されたか否かを判断するものである。具体的には、図6(a)に示すように、二点鎖線kで示す指位置の軌跡が表示画面G上で交差することにより、当該軌跡の内側に閉領域(記号Aで示す領域)が形成される。ここで閉領域が形成されたと判断された場合(S330:YES)、S350へ移行する。一方、閉領域が形成されていないと判断された場合(S330:NO)、S340へ移行する。
【0044】
閉領域が形成されていないと判断された場合に移行するS340では、ある領域が複数の軌跡で囲まれたか否かを判断する。具体的には、図6(b)に示すように、二点鎖線kで示す指位置の軌跡によって記号Bで示す領域が二重に囲まれているような場合に肯定判断される。例えば、二重、三重となった軌跡を部分的に比較し、その部分同士が所定閾値以内の近似度を有しているか否かを判断する。ここで複数の軌跡で囲まれたと判断された場合(S340:YES)、S350へ移行する。一方、複数の軌跡で囲まれていないと判断された場合(S340:NO)、S300からの処理を繰り返す。
【0045】
S350では、エリアを特定する。この処理は、指位置の軌跡の内側に形成される領域を特定するものである。図6(a)で言えば、記号Aで示す閉領域が特定されることになる。一方、図6(b)では、閉領域が形成されていないため、例えば最初の指位置(記号Sで示した)を延長させるなどして適当な閉領域を形成する。つまり、指位置の軌跡が複数回にわたって囲んでいる領域を、閉領域とみなすのである。
【0046】
エリアが特定されると、次のS360では、地図スクロールモード移行処理を実行する。ここで、図7のフローチャートに基づき、地図スクロールモード移行処理の詳細を説明する。最初のS361では、タッチ状態が検出されたか否かを判断する。この処理は、図2中のS100と同様の処理であり、タッチパネル22からの信号に基づく判断処理である。ここでタッチ状態が検出されたと判断された場合(S361:YES)、S362にてエリア特定モードの実行を停止し地図スクロールモードを実行して、その後、地図スクロールモード移行処理を終了する。一方、タッチ状態が検出されないうちは(S361:NO)、以降の処理を実行せず、地図スクロールモード移行処理を終了する。
【0047】
このようなエリア特定処理で特定されたエリアは、例えば目的地設定などの目的地候補となる施設の検索エリアとして使用される。例えば、特定されたエリアの情報が検索処理に渡され、当該エリア内の施設情報が検索されるという具合である。
【0048】
以上詳述したように、本実施形態では、地図スクロールモードにおいて、利用者の指の近接状態を検出すると(図3中のS200:YES)、エリア特定モードへ移行する。このエリア特定モードでは、表示画面上における指位置が取得され(図5中のS300)、指位置の変化に基づく軌跡が算出されて(S310,S320)、形成された閉領域がエリアとして特定される(S330:YES,S350)。
【0049】
つまり、指のタッチ状態とは別に指の近接状態を検出するようにし、地図スクロールモードに代えて、エリア特定モードを実行するようにしたのである。これにより、タッチ状態とは異なる近接状態でエリアを指定することができる。その結果、タッチパネルを備えた地図表示装置において、容易な操作により地図スクロールと地図上のエリア指定とを実現することができる。
【0050】
また、本実施形態では、利用者が指を表示画面に近接させた状態で所定時間指を動かさずにいた場合(図3中のS210,S220:YES)、エリア特定モードを実行する(S230)。これにより、たまたま地図上を指し示すような短時間の近接状態が除かれ、エリア特定モードが適切なタイミングで実行される。
【0051】
さらにまた、本実施形態では、エリアが特定された後、表示画面への利用者の指のタッチ状態が検出された場合に(図7中のS361:YES)、エリア特定モードの実行が停止されて、地図スクロールモードが実行される。これにより、利用者の意思により、しかも簡単に、エリア特定モードを終了させることができる。
【0052】
また、本実施形態では、近接状態における指位置の軌跡を算出し(図5中のS320)、この軌跡によって閉領域が形成された場合に(S330:YES)、当該閉領域がエリアとして特定される(S350)。ただし、近接状態で地図上の領域を囲った場合、始点と終点とがずれることにより、閉領域が形成されない虞がある。そこで、閉領域が形成されていない場合であっても(図3中のS330:NO)、ある領域が複数の軌跡で囲まれていた場合(S340:YES)、具体的には二重、三重となった軌跡を部分的に比較し、その部分同士が所定閾値以内の近似度を有している場合には、当該領域を閉領域とみなし、エリアを特定するようにした(S350)。これにより、利用者にとってエリア指定が容易になっている。
【0053】
なお、本実施形態におけるディスプレイ71が「表示手段」に相当し、タッチパネル22が「タッチ状態検出手段」に相当し、近接センサ21が「近接状態検出手段」に相当し、制御部10が「実行手段」に相当する。
【0054】
以上、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、その技術思想の範囲を逸脱しない限り、種々なる形態で実施できる。
(イ)特定したエリアについての種々の処理を可能としてもよい。具体的には、図5中のS360の地図スクロールモード移行処理に代え、例えば図8に示すエリア表示処理を実行するようにしてもよい。
【0055】
最初のS400では、特定されたエリアを表示する。この処理は、特定されたエリアを識別可能な態様で表示するものである。例えば、エリアの境界線を表示したり、エリア内の色を背景色とは異なる色で表示したりするという具合である。
【0056】
次のS410では、表示画面への利用者の指のタッチ状態が検出されたか否かを判断する。ここでタッチ状態が検出されたと判断された場合(S410:YES)、S420へ移行する。一方、タッチ状態が検出されないうちは(S410:NO)、以降の処理を実行せず、エリア表示処理を終了する。
【0057】
S420では、エリア内がタッチされたか否かを判断する。ここでタッチがエリア内であると判断された場合(S420:YES)、S430にてエリアの地図を拡大表示し、その後、エリア表示処理を終了する。一方、タッチがエリア外であると判断された場合(S420:NO)、S440にてエリア特定モードの実行を停止し地図スクロールモードを実行して、その後、エリア表示処理を終了する。尚、S430にてエリアを拡大表示した後、エリア表示処理を終了せずに、当該拡大表示されたエリア内を対象として、さらにエリア特定処理を行なうようにしてもよい。
【0058】
このようにすれば、容易な操作で、指定したエリアの地図を拡大表示することができる。なお、上記実施形態では、特定されたエリアを検索処理に渡すことについて述べたが、このエリア表示の段階で、当該特定されたエリア内に位置する施設のうち所定条件を満たす施設の情報を表示するようにしてもよい。所定条件の例としては、エリアが指定された際に表示させたい施設の情報、例えばコンビニ、ガソリンスタンド等の施設のジャンル等の情報が挙げられる。このような所定条件は、予めユーザが地図表示装置に登録しておいてもよいし、また、エリアが指定された際に、表示させたい施設のジャンル等をユーザにその都度選択させるようにしてもよい。このようにすれば、容易な操作で施設検索を行うことができる。
【0059】
(ロ)上記実施形態では、図4(a)に示すように、エリア特定モードへの移行タイミングを、近接状態にある指位置が変化しないまま所定時間が経過したか否かで判断しているが(図3中のS220,S230)、変形例として図4(b)に示すように、近接状態を保持したまま指位置が変化した場合でも、所定時間の経過が判断された場合には、エリア特定モードを実行するよう構成してもよい。
この場合、図3中のS210及びS220の処理を省略し、S230にて所定時間の経過だけを判断するように構成すればよい。
つまり、この構成では、近接状態を保持したまま指位置が変化した場合を、所定時間の経過で判断するのである。
【0060】
また、エリア特定モードへの移行に関し、例えば図3に示したエリア特定モード移行処理に代え、図9に示すようなエリア特定モード移行処理を実行するようにしてもよい。
まず、図3中のS200及びS210と同様、近接状態が検出されると、指位置を検出する(S500,S510)。このとき、指位置の変化を取得し(S520)、近接状態が保持された状態で指位置が所定距離以上変化した場合に(S530:YES)、エリア特定モードを実行する(S550)。
つまり、この構成では、近接状態を保持したまま指位置が変化した場合を、指位置の変化の距離で判断するのである。
【0061】
上記いずれの変形例においても、近接状態にあれば指位置に変化があっても、エリア特定モードへ移行することになる。したがって、指を一定箇所に留めた状態で所定時間の経過を待たなくてもよいという効果を有する。
【0062】
尚、後者のように所定距離の指位置の変化を判断する場合、エリア指定動作の一部がエリア特定モードへの移行条件となり得る。この場合、指位置の変化を記憶しておき(S540)、エリア特定処理(図5参照)において、モード移行前の指位置の変化を読み出すようにすれば、いきなりエリアを指で囲むという容易な動作によってエリア特定モードが実行されるため、地図表示画面における容易なエリア指定に寄与する。
【0063】
(ハ)上記実施形態では、指位置を取得し(図5中のS300)、指位置の変化に基づく指位置の軌跡を算出していた(S310,S320)。ここで、算出された指位置の軌跡を表示画面に表示するようにしてもよい。このようにすれば、指で囲む領域が一目瞭然となるため、利用者にとってエリア指定が容易になる。
【0064】
(ニ)上記実施形態では、図5に示したように、指位置を取得し(S300)、指位置の変化を取得し(S310)、指位置の軌跡を算出して(S320)、エリアを特定していた(S350)。
これに対し、指位置だけを取得して、この指位置に基づいてエリアを特定する構成としてもよい。具体的には、指位置が取得された場合、当該指位置から所定範囲の領域(例えば半径5kmの円形領域)をエリアとして特定したり、指位置を含む行政区画をエリアとして特定したり、指位置近傍の道路を検出し、当該道路沿いの例えば幅100m以内の領域をエリアとして特定したりするように構成すればよく、この場合、表示画面上を最小限指で指し示すのみの簡易な操作でユーザ所望のエリアを特定することが可能となる。
【0065】
(ホ)上記実施形態は本発明をナビゲーション装置の形態で実現したものであったが、地図表示装置を備えるものであればよく、例えば地図表示可能な携帯端末の形態として実現することもできる。
【符号の説明】
【0066】
10・・・制御部
20・・・入力部
21・・・近接センサ
22・・・タッチパネル
30・・・地図データ記憶部
40・・・現在位置算出部
50・・・通信部
60・・・スピーカ
70・・・描画部
71・・・ディスプレイ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図を表示可能な表示画面を有する表示手段と、
前記表示画面への利用者の指のタッチ状態を検出するタッチ状態検出手段と、
前記表示画面への利用者の指の近接状態を検出する近接状態検出手段と、
前記指のタッチ状態が検出された場合に当該タッチ状態における利用者の指位置を取得し当該取得した指位置に基づいて前記地図のスクロールを行う地図スクロールモードを実行可能な実行手段と、を備え、
前記実行手段は、前記指の近接状態が検出された場合、当該近接状態における利用者の指位置を取得し、前記取得した指位置に基づいて前記地図におけるエリアを特定するエリア特定モードを実行すること
を備えたことを特徴とする地図表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記近接状態検出手段により前記表示画面への利用者の指の近接状態が所定時間以上検出された場合、前記エリア特定モードを実行すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記近接状態検出手段により前記表示画面への利用者の指の近接状態が検出された状態で、所定距離以上の前記指位置の変化を取得すると、前記エリア特定モードを実行すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記エリア特定モードにおいて前記地図におけるエリアが特定された場合に、前記エリア特定モードの実行を停止し、前記地図スクロールモードを実行すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項5】
請求項1〜3の何れか一項に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記エリア特定モードにおいて前記タッチ状態検出手段により前記表示画面への利用者の指のタッチ状態が検出された場合に、前記エリア特定モードの実行を停止し、前記地図スクロールモードを実行すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか一項に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記エリア特定モードにおいて、前記取得した指位置の変化に基づく指位置の軌跡が前記地図において閉領域を形成した場合に、当該閉領域を前記地図におけるエリアとして特定すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項7】
請求項6に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記指位置の軌跡を部分的に比較し、その部分同士が所定閾値以内の近似度を有している場合には、当該軌跡によって前記閉領域が形成されているものとみなすこと
を特徴とする地図表示装置。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか一項に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記エリア特定モードにおいて、前記取得した指位置の変化に基づく指位置の軌跡を、前記地図上に表示すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか一項に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記特定されたエリアを地図上に識別可能に表示し、前記タッチ状態検出手段により当該特定されたエリアへの利用者の指のタッチ状態が検出された場合に、当該特定されたエリアの地図を拡大表示すること
を特徴する地図表示装置。
【請求項10】
請求項1〜9の何れか一項に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記特定されたエリアを地図上に識別可能に表示するとともに、当該特定されたエリア内に位置する施設のうち所定条件を満たす施設の情報を表示すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか一項に記載の地図表示装置の実行手段としてコンピュータを機能させるプログラム。
【請求項1】
地図を表示可能な表示画面を有する表示手段と、
前記表示画面への利用者の指のタッチ状態を検出するタッチ状態検出手段と、
前記表示画面への利用者の指の近接状態を検出する近接状態検出手段と、
前記指のタッチ状態が検出された場合に当該タッチ状態における利用者の指位置を取得し当該取得した指位置に基づいて前記地図のスクロールを行う地図スクロールモードを実行可能な実行手段と、を備え、
前記実行手段は、前記指の近接状態が検出された場合、当該近接状態における利用者の指位置を取得し、前記取得した指位置に基づいて前記地図におけるエリアを特定するエリア特定モードを実行すること
を備えたことを特徴とする地図表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記近接状態検出手段により前記表示画面への利用者の指の近接状態が所定時間以上検出された場合、前記エリア特定モードを実行すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記近接状態検出手段により前記表示画面への利用者の指の近接状態が検出された状態で、所定距離以上の前記指位置の変化を取得すると、前記エリア特定モードを実行すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記エリア特定モードにおいて前記地図におけるエリアが特定された場合に、前記エリア特定モードの実行を停止し、前記地図スクロールモードを実行すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項5】
請求項1〜3の何れか一項に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記エリア特定モードにおいて前記タッチ状態検出手段により前記表示画面への利用者の指のタッチ状態が検出された場合に、前記エリア特定モードの実行を停止し、前記地図スクロールモードを実行すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか一項に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記エリア特定モードにおいて、前記取得した指位置の変化に基づく指位置の軌跡が前記地図において閉領域を形成した場合に、当該閉領域を前記地図におけるエリアとして特定すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項7】
請求項6に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記指位置の軌跡を部分的に比較し、その部分同士が所定閾値以内の近似度を有している場合には、当該軌跡によって前記閉領域が形成されているものとみなすこと
を特徴とする地図表示装置。
【請求項8】
請求項1〜7の何れか一項に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記エリア特定モードにおいて、前記取得した指位置の変化に基づく指位置の軌跡を、前記地図上に表示すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項9】
請求項1〜8の何れか一項に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記特定されたエリアを地図上に識別可能に表示し、前記タッチ状態検出手段により当該特定されたエリアへの利用者の指のタッチ状態が検出された場合に、当該特定されたエリアの地図を拡大表示すること
を特徴する地図表示装置。
【請求項10】
請求項1〜9の何れか一項に記載の地図表示装置において、
前記実行手段は、前記特定されたエリアを地図上に識別可能に表示するとともに、当該特定されたエリア内に位置する施設のうち所定条件を満たす施設の情報を表示すること
を特徴とする地図表示装置。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか一項に記載の地図表示装置の実行手段としてコンピュータを機能させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2011−215313(P2011−215313A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−82410(P2010−82410)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】
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