説明

地図表示装置、色覚検査方法及び色覚検査処理プログラム

【課題】表示内容に応じて分けられた複数の処理状態それぞれで表示すべき内容の表示態様を、利用者が視認しやすいように処理状態毎に最適化することができる地図表示装置、色覚検査方法及び色覚検査処理プログラムを提供する。
【解決手段】システム制御部18が、各実行モードにおける画面表示内容に適した色覚検査表をそれぞれ画面に表示させ、それぞれの色覚検査表を見た利用者から操作部15を用いてそれぞれ入力された、特定の文字を視認しやすい等の情報に基づいて、利用者の色覚の特徴を実行モード毎に検査し、各実行モードにおいて表示すべき内容を、実行モード毎に対応した検査によってそれぞれ特定された色覚の特徴を有する人が該内容を視認しやすいとされる態様でそれぞれ画面に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、画面に地図を表示する地図表示装置等の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユニバーサルデザインによって、画面に表示する地図情報等の配色等が利用者の色覚に配慮して設計された地図表示アプリケーションソフトが知られている。
【0003】
またその一方で、利用者の色覚の特徴に合った態様で情報を表示するために、利用者の色覚の特徴を事前にチェックする方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2)。この方法によれば、利用者が自身の色覚の特徴を事前に知らなくても、利用者の色覚の特徴に合った態様で、つまり利用者が視認しやすい態様で、画面表示を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−253583号公報
【特許文献2】特開2004−77828号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、地図表示アプリケーションソフトを情報処理装置が実行することにより画面に表示される地図は、通常、利用者からの操作等により様々な縮尺で表示することができるようになっている。また、表示画面が小さい、例えば携帯電話機等では、表示させたい地点を検索するための検索条件を入力するために、地図を表示する画面から検索専用の画面に切り替えるようになっている。更に、近年の地図表示アプリケーションソフトは多機能化しており、それぞれの機能に対応する処理状態において画面に表示される内容は、機能毎に異なっている場合が多い。
【0006】
このような、縮尺の違いを含む表示内容の違いが、その視認性に影響を及ぼすことが考えられる。例えば、或る人物が或る表示内容を見た場合には、その内容を問題なく視認することができるのに対し、同じような配色で別の表示内容を同一人物が見た場合にはその内容を視認しにくいという場合があり、その場合には配色を変えることで問題なく視認することができるようになることが考えられる。また例えば、或る色覚異常を持っている人物が、或る表示内容を見た場合にはその色覚異常の影響がまともに現れるのに対し、別の表示内容を見た場合にはその色覚異常の影響が現れないということも考えられる。
【0007】
しかしながら、上述した従来の方法では、表示内容の違いまでは考慮されていなかった。
【0008】
本願は、以上の点に鑑みてなされたものであり、その課題の一例は、表示内容に応じて分けられた複数の処理状態それぞれで表示すべき内容の表示態様を、利用者が視認しやすいように処理状態毎に最適化することができる地図表示装置、色覚検査方法及び色覚検査処理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、画面の表示内容に応じて複数に分けられた処理状態それぞれに対応した処理を実行し、少なくとも一つの前記処理状態において前記画面に地図を表示する地図表示装置であって、利用者からの回答を回答情報として入力するために用いられる入力手段と、色覚を検査するための色覚検査情報を前記画面に表示し、当該色覚検査情報を見た前記利用者から入力された前記回答情報に基づいて前記利用者の色覚の特徴を検査する検査手段であって、各前記処理状態における前記表示内容に適した前記色覚検査情報をそれぞれ前記画面に表示することによって前記色覚の特徴を各前記処理状態毎に検査する検査手段と、各前記処理状態において表示すべき内容を、当該処理状態毎に対応した前記検査によってそれぞれ特定された色覚の特徴を有する人が当該内容を視認しやすいとされる態様でそれぞれ前記画面に表示する表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項7に記載の発明は、画面の表示内容に応じて複数に分けられた処理状態それぞれに対応した処理を実行し、少なくとも一つの前記処理状態において前記画面に地図を表示する地図表示装置における色覚検査方法であって、色覚を検査するための色覚検査情報を前記画面に表示し、当該色覚検査情報を見た前記利用者から入力手段を用いて入力された回答を示す前記回答情報に基づいて、前記利用者の色覚の特徴を検査する検査工程であって、各前記処理状態における前記表示内容に適した前記色覚検査情報をそれぞれ前記画面に表示することによって前記色覚の特徴を各前記処理状態毎に検査する検査工程と、各前記処理状態において表示すべき内容を、当該処理状態毎に対応した前記検査によってそれぞれ特定された色覚の特徴を有する人が当該内容を視認しやすいとされる態様でそれぞれ前記画面に表示する表示制御工程と、を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項8に記載の発明は、画面の表示内容に応じて複数に分けられた処理状態それぞれに対応した処理を実行し、少なくとも一つの前記処理状態において前記画面に地図を表示する地図表示装置であって、利用者からの回答を回答情報として入力するために用いられる入力手段を備える地図表示装置を、色覚を検査するための色覚検査情報を前記画面に表示し、当該色覚検査情報を見た前記利用者から入力された前記回答情報に基づいて、前記利用者の色覚の特徴を検査する検査手段であって、各前記処理状態における前記表示内容に適した前記色覚検査情報をそれぞれ前記画面に表示することによって前記色覚の特徴を各前記処理状態毎に検査する検査手段、及び、各前記処理状態において表示すべき内容を、当該処理状態毎に対応した前記検査によってそれぞれ特定された色覚の特徴を有する人が当該内容を視認しやすいとされる態様でそれぞれ前記画面に表示する表示制御手段、として機能させることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】一実施形態に係る携帯電話機MPの概要構成の一例を示すブロック図である。
【図2】一実施形態に係る各実行モードにおける画面の表示内容の一例を示す図であり、(a)は、大縮尺表示モードであり、(b)は、小縮尺表示モードであり、(c)は、経路探索モードであり、(d)は、検索モードであり、(e)は、ハイウエイモードである。
【図3】一実施形態に係る色覚検査の概要の一例を示す図である。
【図4】一実施形態に係る配色パターンデータに設定される内容の一例を示す図である。
【図5】一実施形態に係る本実施形態に係る携帯電話機MPの制御部18における色覚検査処理の処理例を示すフローチャートである。
【図6】一実施形態に係る色覚検査画面100の表示例を示す図である。
【図7】一実施形態に係る携帯電話機MPの制御部18における実行モード対応処理の処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本願の最良の実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、携帯電話機に対して本願を適用した場合の実施形態である。
【0014】
図1は、本実施形態に係る携帯電話機MPの概要構成の一例を示すブロック図である。
【0015】
図1に示すように、携帯電話機MPは、基地局との電波送受信により移動体通信網に接続して、他の携帯電話機やインターネット等のネットワークに接続されたサーバ等との通信を制御する無線通信部11と、例えば、マイクロホン、D/A変換器等を有し、利用者の発話音声等をマイクロホンから入力すると当該音声に対応した音声データを生成して無線通信部11に出力する音声入力部12と、例えば、スピーカ、増幅回路等を有し、無線通信部11から供給された音声データに対応する音声を生成してスピーカにより拡声する音声出力部13と、を備え、他の携帯電話機との通話やサーバ等とのデータ通信が可能となっている。かかる通信方式には、例えば、PDC(Personal Digital Cellular)方式や、IMT(International Mobile Telecommunication)方式、PHS(Personal Handyphone System)方式等が採用されている。
【0016】
また、携帯電話機MPは、文字や画像等の情報を画面に表示する表示部14(例えば、液晶ディスプレイ等)と、利用者からの操作指示を受け付け、その指示内容を指示信号(回答情報の一例)としてシステム制御部18に出力する入力手段の一例としての操作部15(例えば、ダイヤルボタン、カーソルボタン等)と、各種プログラム(例えば、オペレーティングシステム、Webブラウザプログラム、地図表示アプリケーションプログラム(以下、「地図アプリ」という)等)及びデータ(例えば、ダウンロードした地図データ、色覚検査表の画像データ、配色パターンデータ等)等を記憶する記憶部16(例えば、フラッシュメモリ等)と、を備えている。なお、各種プログラム等は、例えば、所定のサーバ等からダウンロードされるようにしても良いし、メモリカード等の記録媒体から読み込まれるようにしても良い。
【0017】
更に、携帯電話機MPは、GPS衛星から発信された衛星軌道及び時刻データを含む電波を受信するとともに、この受信した電波に基づいて携帯電話機MPの現在位置(緯度経度)を算出するGPS測位部17を備えている。
【0018】
更にまた、携帯電話機MPは、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備える検査手段及び表示制御手段の一例としてのシステム制御部18を備え、システム制御部18と各部とはシステムバス19を介して相互に接続されている。
【0019】
システム制御部18は、CPUが、ROMや記憶部16に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより携帯電話機MP全体を制御するようになっており、また、地図アプリを実行することにより、検査手段及び表示制御手段として機能するようになっている。
【0020】
地図アプリは、地図を画面に表示するためのプログラムである。当該地図アプリの実行によって、システム制御部18は、無線通信部11を制御して所定のサーバにアクセスし、当該サーバから地図データをダウンロードする。そして、システム制御部18は、ダウンロードした地図データに基づいて、画面に地図を表示する。また、システム制御部18は、利用者が指定した目的地までの経路を探索するようにサーバにリクエストし、探索された経路を移動するように利用者を誘導する。このとき、利用者は、携帯電話機MPを、歩行者用のナビゲーション装置としてもカーナビゲーション装置としても利用することができる。
【0021】
ここで、システム制御部18が地図アプリを実行しているときの状態は、画面に表示される内容の違いによって、複数の処理状態に分けられている。このときの各処理状態を、例えばアプリケーションが処理する機能(機能モード)に着目して、アプリケーション実行モード(以下、「実行モード」という)に対応させることができ、当該モードとしては、例えば、大縮尺表示モード、小縮尺表示モード、経路誘導モード、検索モード、ハイウエイモード等の各種の機能モードが存在する。
【0022】
図2(a)乃至(e)は、各実行モードにおける画面の表示内容の一例を示す図である。
【0023】
大縮尺表示モード(地図表示処理状態の一例)は、例えば、図2(a)に示すように、地図を大きい縮尺(縮尺の分母が小さい)で表示する実行モードであり、例えば、縮尺が1/2万5千以上の場合に大縮尺表示モードとされる。大縮尺表示モードにおいては、例えば、道路や建造物等の細かな形状が表示し得る限りで描かれるとともに、施設の名称や施設の種類を示すアイコン等が表示される。
【0024】
小縮尺表示モード(地図表示処理状態の一例)は、例えば、図2(b)に示すように、地図を小さい縮尺(縮尺の分母が大きい)で表示する実行モードであり、例えば、縮尺が1/5万以上の場合に小縮尺表示モードとされる。小縮尺表示モードにおいては、例えば、国道等の道路の大まかな形状が描かれるとともに、市区町村等の名称が表示される。
【0025】
経路誘導モードは、目的地に至る経路を示しつつ利用者を目的地まで誘導する実行モードである。経路誘導モードにおいては、例えば図2(c)に示すように、現在位置周辺の地図が表示されるとともに、利用者が通るべき経路が、他の道路等よりも目立つように表示される。また、現在位置には、当該現在位置を示すマークが表示される。
【0026】
検索モードは、地図を表示させたい地点を検索したり、目的地を検索するための検索条件を利用者が設定し、設定された検索条件で検索を行うよう携帯電話機MPのシステム制御部18がサーバにリクエストするための実行モードである。検索モードにおいては、例えば図2(d)に示すように、検索キーワードを入力するための入力欄、ボタンやアイコン(図示せず)、検索条件を設定するためのプルダウンメニューやラジオボタン(図示せず)、検索モードの他の画面に切り替えるためのリンクを示す文字や検索履歴を示す文字等(図2(d)では横書き)が表示される。
【0027】
ハイウエイモードは、経路誘導モードにおいて利用者が自動車で高速道路を走行しているときに遷移する実行モードであり、高速道路における走行の案内を行うモードである。ハイウエイモードにおいては、例えば図2(e)に示すように、現在走行している高速道路とその周辺の地図が表示される。このときの地図は、画面の上方向が車両の進行方向となるように表示されるので、現在走行している高速道路は、画面上では縦長に表示される。また、地図より上方、画面の上端部には、利用者の指示や状況に応じて、この後通過する予定のレーンを示すアイコン群が表示されたり、サービスエリアが有する施設を示すアイコン群が表示されたり、文字情報が表示される。
【0028】
このような複数の実行モードを有する地図アプリは、利用者の視覚の特徴に配慮した表示を行うため、利用者の色覚検査を行うようにプログラミングされている。そして、各実行モードそれぞれで利用者が見やすい(表示されている情報を視認しやすい)態様で画面表示を行うために、実行モード毎にその実行モードにおける表示内容に適した色覚検査が実行される。
【0029】
図3は、色覚検査の概要の一例を示す図である。地図アプリによる色覚検査においては、実行モード毎の表示内容に適した色覚検査を行うために、色覚検査表(色覚検査情報の一例)が実行モード毎に用意される(例えば、画像データとして記憶部16に記憶される)。この色覚検査表は、例えば、石原式色覚検査表であり、それぞれが(白色、灰色及び黒色以外の)或る一色で表現された複数の丸、四角形等の多角形、直線、曲線等の図形が複数配置されて構成され、複数の色彩からなる図柄である。そして、色彩が互いに同一である複数の図形によって(1色であっても2色以上であっても良い)、特定の文字(何らかの意味ある絵でも良い)が表現されている(その他の色の図形の集合は背景となる)。
【0030】
こうした色覚検査表が、一つのモードに対して、例えば、色覚異常A(例えば、赤色の感受性に異常がある)用、色覚異常B(例えば、緑の感受性に異常がある)用及び色覚異常C(例えば、青の感受性に異常がある)用の3パターン用意される。ここで、色覚異常A用の色覚検査表は、色覚異常Aを有する利用者が当該色覚検査表を見ると、特定の文字を認識することができるが、色覚異常Bまたは色覚異常Cを有する利用者が当該色覚検査表を見ると、特定の文字を認識できない、または、認識しにくいように配色されている。また、色覚異常B用の色覚検査表は、色覚異常Bを有する利用者が当該色覚検査表を見ると、特定の文字を認識することができるが、色覚異常Aまたは色覚異常Cを有する利用者が当該色覚検査表を見ると、特定の文字を認識できない、または、認識しにくいように配色されている。同様に、色覚異常C用の色覚検査表は、色覚異常Cを有する利用者が当該色覚検査表を見ると、特定の文字を認識することができるが、色覚異常Aまたは色覚異常Bを有する利用者が当該色覚検査表を見ると、特定の文字を認識できない、または、認識しにくいように配色されている。なお、色の感じ方によっては見やすさに個人差が現れる場合もある。また、色覚検査表に如何なる色彩を用いるかについては公知であるので、詳細な説明は省略する。
【0031】
図3に示す(1)乃至(5)は、各実行モードに対応する色覚検査表の図柄のイメージの一例である。なお、図示した色覚検査表は、あくまでも図柄の大まかなイメージであって、図柄そのものの一例を表したものではない。
【0032】
大縮尺表示モード用の色覚検査表(1)及び小縮尺表示モード用の色覚検査表(2)は、丸や四角形等の様々な図形が適度に散りばめられて配置されている。これは、例えば、大縮尺表示モードや小縮尺表示モードにおいて、道路や施設等の図形、アイコン、名称の文字等の形状に対応している(類似している)とともに、これらが混在となって表示される地図表示の態様に対応している。そして、大縮尺表示モード用の色覚検査表の一つ一つの図形は、小縮尺表示モード用の色覚検査表の一つ一つの図形よりも小さくなっている。より厳密にいうと、大縮尺表示モード用の色覚検査表の図形の表示面積の平均は、小縮尺表示モード用の色覚検査表の図形の表示面積の平均よりも小さくなっている。これは、大縮尺表示モードが、小縮尺表示モードよりも、表示する個々の内容が細かくなっており、また、利用者としても、大まかな内容を確認するだけなら小縮尺表示モードで良いが、詳細な内容を確認するには大縮尺表示モードを利用する、という傾向に対応している。
【0033】
経路誘導モード用の色覚検査表(3)は、直線、曲線、折れ線等の線や、形状が線に近い細長い図形が、様々な方向に沿って描かれている。これは、経路誘導モードでは、利用者が見やすいよう目立つようにして表示される経路の形状に対応している。
【0034】
検索モード用の色覚検査表(4)は、検索モードの画面に表示される表示要素の形状に比較的近い形状の図形が、当該表示要素の表示位置と同じような位置に描かれている。例えば、検索キーワードを入力するための入力欄の表示位置に対応する位置には、当該入力欄の形状(例えば、横長の長方形)と同じような形状の図形が描かれている。また、ボタンやアイコンの表示位置に対応する位置には、当該ボタンやアイコン形状(例えば、横長の長方形、円形等)と同じような形状の図形が描かれている。また、文字情報の表示位置対応する位置には、真円や正多角形等の複数の図形が横並びで描かれている。
【0035】
ハイウエイモード用の色覚検査表(5)は、例えば、下半分には縦長の複数の長方形が描かれ、上半分には真円や正多角形等の複数の図形が横並びで描かれている。この前者の長方形は、ハイウエイモードにおいて画面に表示される高速道路に対応し、後者の図形は、ハイウエイモードにおいて画面の上部に表示されるアイコン群や文字情報に対応している。
【0036】
このように、各実行モードの色覚検査表は、例えば、その実行モードにおける画面表示の内容を一種の図柄として仮定して見た場合に、当該図柄と視覚的な特徴が類似した図柄を表現するように作成される。具体的には、例えば、色覚検査表の各図形と、対応する実行モードで表示される内容を構成する各表示要素(例えば、文字、アイコン、道路、建造物、ボタン等)との間において、形状、大きさ、配置、配列、向き等の傾向が一致する点が多くなるように色覚検査表を作成する。その際、色彩及び配色は考慮する必要はない。
【0037】
より詳細には、例えば、色覚検査表の各図形の形状の特徴を、対応する実行モードで表示される内容を構成する何れかの表示要素の形状の特徴と一致させる(例えば、アイコン、ボタン等に対応する図形は、当該アイコン、ボタン等と同一または同じような図形にする、道路に対応する図形は、線、細長い長方形等にする、文字に対応する図形は、真円、正多角形、バツ印当にする)。また、一の色覚検査表内の図形間における大きさの関係を、対応する実行モードで表示される内容を構成する表示要素間における大きさの関係と同じようにする。また、検索モードやハイウエイモードのように、図形の配置(色覚検査表上での表示位置)を、形状の特徴を一致させる表示要素の画面上における表示位置と対応させる。
【0038】
そして、或る実行モードに対応する色覚検査表と、当該実行モードにおける画面表示の内容との前記一致する点は、少なくとも、当該色覚検査表と他の実行モードにおける画面表示の内容との前記一致する点よりも多くなるように各色覚検査表を作成する。つまり、色覚検査表の図柄は、全実行モードのうち、対応する実行モードにおける画面表示の内容と最も類似するように作成する。なお、一のモードに対応する色覚異常A用、色覚異常B用及び色覚異常C用の各色覚検査表の図柄は、色彩を除いて同一の図柄として良い。
【0039】
このように実行モード毎に用意された色覚検査表を用いて、全てのモードに対して色覚検査が行われる。ここで、例えば、大縮尺表示モード用の色覚検査表の3パターンを画面に表示して、利用者が特定の文字を最も見やすい色覚検査表を選択すると、大縮尺表示モードにおいては、この選択された色覚検査表に対応する配色で地図が表示される。具体的に、色覚異常A用の色覚検査表が選択されると、色覚異常Aを有する人が見やすいとされる配色で地図が表示される。また、色覚異常B用の色覚検査表が選択されると、色覚異常Bを有する人が見やすいとされる配色で地図が表示される。また、色覚異常C用の色覚検査表が選択されると、色覚異常Cを有する人が見やすいとされる配色で地図が表示される。これは、他の実行モードに関しても同様である。
【0040】
この配色を規定する情報は、配色パターンデータとして記憶部16に記憶されている。図4は、配色パターンデータに設定される内容の一例を示す図である。図4に示すように、配色パターンデータは、配色のパターン毎に規定され、それぞれに識別情報としてのパターンIDが付与されている。そして、各配色パターンデータには、例えば、アイコンの種類毎にそのアイコンを表現する基調色を示す情報が設定されている。各配色パターンデータは、それぞれ何れかの実行モード及び色覚検査表(色覚異常のタイプ)の組み合わせに対応付けられている(複数の組み合わせに対応付けられても良い)。なお、配色の方法自体は公知であるので詳細な説明は省略する。
【0041】
なお、上述した色覚検査の説明においては、石原式色覚検査表を一例として挙げたが、これに限られるものではなく、採用する検査方法に応じて、画面に表示可能な情報であってこれを利用者が見ることによって色覚の特徴を判定することができるものであれば如何なるものであってもかまわない。
【0042】
また、一つのモードに対して用意する色覚検査表のパターン及び配色パターンは3パターンに限られるものではない。例えば、色覚健常者が特定の文字を最も見やすい色覚検査表を加えて4パターンとしても良い(配色も4パターン)。この場合、色覚健常者用の色覚検査表は、色覚異常A用、色覚異常B用及び色覚異常C用の色覚検査表よりも、特定の文字を最も見やすいと色覚健常者が感じるように配色される。
【0043】
また、単純に色覚異常であるか否かを判断するための色覚検査表1パターンのみを用意しても良い。この場合において、各実行モードの配色は、色覚健常者用と色覚異常者用との2パターンを用意する。また、配色を変えずに、色覚異常者用には、アイコンと背景との境界に境界線を入れたり、色覚健常者用の場合よりも境界線を太くしても良い。このときの境界線の色彩は、色覚異常者がアイコンと背景とを混同しないような色彩を選択する。
【0044】
更に、色覚検査としては、色覚が正常であるか異常であるかにかかわらず、どのような配色が利用者として見やすいかを検査するようにしても良い。
【0045】
次に、携帯電話機MPの動作について、図5乃至図7を用いて説明する。ここで、図5は、本実施形態に係る携帯電話機MPの制御部18における色覚検査処理の処理例を示すフローチャートである。また、図6は、色覚検査画面100の表示例を示す図である。また、図7は、本実施形態に係る携帯電話機MPの制御部18における実行モード対応処理の処理例を示すフローチャートである。
【0046】
図5に示す色覚検査処理は、例えば、利用者が地図アプリを初めて起動させたときに実行される。先ず、システム制御部18は、何れかの実行モードを検査対象として一つ選択し(ステップS1)、選択した実行モードに対応する色覚検査表群(色覚異常A用、色覚異常B用及び色覚異常C用の色覚検査表)を選択する(ステップS2)。
【0047】
次いで、システム制御部18は、色覚検査画面100を表示させるとともに、選択した色覚検査表群から最初の色覚検査表を当該画面上に表示させる(ステップS3)。
【0048】
図6に示すように、色覚検査画面100は、検査表表示エリア110、検査表切替ボタン120、選択ボタン130、検査対象モード切替ボタン140等により構成されている。検査表表示エリア110には、選択された色覚検査表の画像が表示される。また、検査表切替ボタン120は、検査表表示エリア110に表示されている色覚検査表を、現在検査対象となっている実行モード内で別の色覚検査表に切り替えるためのボタンである。また、選択ボタン130は、現在検査対象となっている実行モード内において、利用者が特定の文字を最も視認しやすい色覚検査表を選択するためのボタンである。また、検査対象モード切替ボタン140は、現在検査の実行モードを切り替えるためのボタンである。
【0049】
システム制御部18は、色覚検査表を表示した後、利用者がこの色覚検査表から特定の文字を視認しやすいと判断したか否かを判定する(ステップS4)。このとき、システム制御部18は、利用者が操作部15を用いて検査表切替ボタン120を選択した場合には、特定の文字を視認しやすいとは判断しなかったと判定し(ステップS4:NO)、選択した色覚検査表群から、現在表示していた色覚検査表とは別の色覚検査表を検査表表示エリア110に表示して(ステップS5)、再度判定を行う(ステップS4)。
【0050】
一方、システム制御部18は、利用者が操作部15を用いて選択ボタン130を選択した場合には、特定の文字を視認しやすいと判断したと判定し(ステップS:YES)、現在選択されている実行モードと現在表示している色覚検査表との組み合わせに対応する配色パターンデータのパターンIDを、現在選択されている実行モードの配色のパターンIDとして設定する(対応付けて記憶部16に記憶させる)(ステップS6)。
【0051】
次いで、システム制御部18は、全ての実行モードでパターンIDを設定したか否かを判定する(ステップS7)。このとき、システム制御部18は、設定していない実行モードが存在する場合には(ステップS7:NO)、未設定の実行モードの中から実行モードを一つ選択し(ステップS8)、当該選択した実行モードの色覚検査を実行する(ステップS2〜S6)。一方、システム制御部18は、全ての実行モードでパターンIDを設定した場合には(ステップS7:YES)、色覚検査処理を終了させる。
【0052】
図7に示す実行モード対応処理は、例えば、地図アプリが起動したとき(色覚検査処理が終了した後)や、利用者の操作等によって実行モードが遷移するとき等に実行される。先ず、システム制御部18は、(遷移後の)実行モードを判定する(ステップS11)。
【0053】
このとき、システム制御部18は、実行モードが大縮尺表示モードである場合には(ステップS11:大縮尺表示)、当該大縮尺表示モードの配色としてのパターンIDを設定して(ステップS12)、ステップS17に移行する。また、システム制御部18は、実行モードが小縮尺表示モードである場合には(ステップS11:小縮尺表示)、当該小縮尺表示モードの配色としてのパターンIDを設定して(ステップS13)、ステップS17に移行する。また、システム制御部18は、実行モードが経路誘導モードである場合には(ステップS11:経路誘導)、当該経路誘導モードの配色としてのパターンIDを設定して(ステップS14)、ステップS17に移行する。また、システム制御部18は、実行モードが検索モードである場合には(ステップS11:検索)、当該検索モードの配色としてのパターンIDを設定して(ステップS15)、ステップS17に移行する。また、システム制御部18は、ハイウエイモードが検索モードである場合には(ステップS11:ハイウエイ)、当該ハイウエイモードの配色としてのパターンIDを設定して(ステップS16)、ステップS17に移行する。
【0054】
ステップS17において、システム制御部18は、ステップS12〜S17の何れかの処理で設定されたパターンIDに対応する配色パターンデータに規定された配色(図4に示す例では、各アイコンの基調色を設定)で画面表示しつつ、現在の実行モードに対応する処理を実行する(ステップS18)。このとき、画面表示された内容を利用者が見て、現在の配色では情報を判別しにくいと感じた場合には、配色を変更することができる。具体的に、利用者が操作部15を用いて配色の変更を指示すると、システム制御部18は、現在使用している配色パターンデータとは別の配色パターンデータに基づいて、配色を変えて画面を再表示させる。
【0055】
その後、システム制御部18は、地図アプリを終了させるか否かを判定する(ステップS18)。このとき、システム制御部18は、例えば、利用者の操作等によって実行モードの切り替えが指示された場合等には、地図アプリを終了させないと判定し(ステップS18:NO)、ステップS1に移行する。一方、システム制御部18は、利用者から地図アプリの終了が指示された場合には(ステップS18:YES)、実行モード対応処理を終了させるとともに、地図アプリを終了させる。
【0056】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部18が、各実行モードにおける画面表示内容に適した色覚検査表をそれぞれ画面に表示させ、それぞれの色覚検査表を見た利用者から操作部15を用いてそれぞれ入力された、特定の文字を視認しやすい等の情報に基づいて、利用者の色覚の特徴を実行モード毎に検査し、各実行モードにおいて表示すべき内容を、実行モード毎に対応した検査によってそれぞれ特定された色覚の特徴を有する人が該内容を視認しやすいとされる態様でそれぞれ画面に表示させるので、複数の実行モードそれぞれで表示すべき内容の表示態様を、利用者が視認しやすいように実行モード毎に最適化することができる。
【0057】
例えば、全実行モードで共通の色覚検査を実行した場合、検査結果(利用者の視覚の特徴)は一つのみとなるが、この一つの検査結果に基づいて、全ての実行モードで同じような配色で画面表示したとしても、表示内容の違いによって視認しやすい場合と視認しにくい場合とが生じる可能性があるが、本実施形態であれば、実行モード毎に独立した検査結果が得られるので、利用者が視認しやすい配色等を実行モード毎に独立して最適化することができる。
【0058】
また、色覚検査表は、複数の色彩からなり且つ少なくとも一つの色彩によって意味ある内容を表現した図柄であって、対応する実行モードにおいて表示された内容を図柄として見た場合の当該図柄と類似する図柄であるので、各実行モードにおける表示内容に適した検査をそれぞれ行うことができる。
【0059】
また、色覚検査表は、それぞれが複数の色彩のうち何れか一つの色彩を有する図形の集合により構成された、当該複数の色彩を有する図柄であり、互いに同じ或る色彩を有する複数の図形により意味ある内容を表現した図柄であって、色覚検査表を構成する各図形の形状の特徴は、当該色覚検査表に対応する実行モードにおける表示内容に含まれる複数の表示要素のち少なくとも何れか一つの表示要素の形状の特徴と一致するので、各実行モードにおける表示内容に適した検査をそれぞれ行うことができる。
【0060】
また、検索モード及びハイウエイモードに対応する色覚検査表を構成する各図形の当該色覚検査表上における表示位置は、形状の特徴が一致する表示要素の画面上における表示位置と対応しているので、これらの実行モードにおける表示内容により適した検査をそれぞれ行うことができる。
【0061】
また、地図を表示する実行モードとして、大縮尺表示モードと小縮尺表示モードとが存在し、色覚検査表の図柄は、それぞれが複数の色彩のうち何れか一つの色彩で表現された複数の図形によって構成され、大縮尺表示モードに対応する色覚検査表の各図形の表示面積の平均は、小縮尺表示モードに対応する色覚検査表の各図形の表示面積の平均よりも小さいので、表示する内容の詳細さに対応した適切な検査を行うことができる。
【0062】
なお、上記実施形態においては、システム制御部18は、地図アプリが初めて起動したときに、全ての実行モードについて色覚検査を実行していたが、今まで一度も実行したことのない実行モードに初めて移行する際に、その実行モードに対応する色覚検査を実行するようにしても良い。この場合であれば、利用されない機能についての色覚検査は実行されないので、利用者の検査負担を軽減させることができる。
【0063】
また、上記実施形態においては、システム制御部18が地図アプリを実行しているときの複数の処理状態の各処理状態をアプリケーション実行モードに対応させて各種の機能モードとしたが、これに限定されることはない。例えば、各処理状態を、画面表示内容物の静的形態に着目して、画面に表示されている記号等の形態種別に対応させることができ、当該形態種別としては、例えば、文字中心の文字表示モード、アイコン等中心の操作ボタン表示モード等の各種の表示モードが存在する。例えば、文字中心の文字表示モードでは、画面表示内容物が主として文字である(例えば、画面に対する表示文字数などで判定することが可能である。)場合であるから、文字を認識することを考慮した色覚検査を行う。さらに、付加的に、文字が見やすいように文字フォントを大きくしたり、太字にしたりしてもよい。アイコン等中心の操作ボタン表示モードでは、画面表示内容物が主として操作ボタンであるから、操作ボタンを認識することを考慮した色覚検査を行う。
【0064】
また、昼夜の別又は屋内外の別を識別することが可能な光学的計測装置(例えば照度計)を備えておけば、配色の調整に加えて、輝度又はコントラストを調整することができる。
【0065】
さらに、一つのアプリケーション実行モードに対応させて色覚検査用のパターンを複数用意することについて説明したがこれに限ることはない。たとえば、一つのアプリケーション実行モードにおいて一番特徴的な図柄を有する表示内容の当該図柄の特徴に基づいた色覚検査用のパターンを一つ用意するようにしてもよい。
【0066】
また、上記実施形態においては、経路提示装置に携帯電話機を適用していたが、例えば、パーソナルコンピュータ等の他の情報処理装置を適用しても良い。
【符号の説明】
【0067】
11 無線通信部
12 音声入力部
13 音声出力部
14 表示部
15 操作部
16 記憶部
17 GPS測位部
18 システム制御部
19 システムバス
MP 携帯電話機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面の表示内容に応じて複数に分けられた処理状態それぞれに対応した処理を実行し、少なくとも一つの前記処理状態において前記画面に地図を表示する地図表示装置であって、
利用者からの回答を回答情報として入力するために用いられる入力手段と、
色覚を検査するための色覚検査情報を前記画面に表示し、当該色覚検査情報を見た前記利用者から入力された前記回答情報に基づいて前記利用者の色覚の特徴を検査する検査手段であって、各前記処理状態における前記表示内容に適した前記色覚検査情報をそれぞれ前記画面に表示することによって前記色覚の特徴を各前記処理状態毎に検査する検査手段と、
各前記処理状態において表示すべき内容を、当該処理状態毎に対応した前記検査によってそれぞれ特定された色覚の特徴を有する人が当該内容を視認しやすいとされる態様でそれぞれ前記画面に表示する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする地図表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の地図表示装置において、
前記検査手段は、過去に移行したことのない前記処理状態に移行する際に、当該処理状態に対応する前記検査を実行することを特徴とする地図表示装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の地図表示装置において、
各前記色覚検査情報は、複数の色彩からなり且つ少なくとも一つの色彩によって意味ある内容を表現した図柄であって、対応する前記処理状態の前記表示内容を図柄として見た場合の当該図柄と類似する図柄であり、
前記回答情報は、前記意味ある内容の前記利用者にとっての視認性に関する回答を示すことを特徴とする地図表示装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の地図表示装置において、
前記色覚検査情報は、それぞれが複数の色彩のうち何れか一つの色彩を有する図形の集合により構成された、当該複数の色彩を有する図柄であり、互いに同じ或る色彩を有する複数の前記図形により意味ある内容を表現した図柄であって、
前記回答情報は、前記意味ある内容の前記利用者にとっての視認性に関する回答を示し、
前記図柄を構成する各前記図形の形状の特徴は、当該図柄としての前記色覚検査情報に対応する前記処理状態の前記表示内容に含まれる複数の表示要素のち少なくとも何れか一つの表示要素の形状の特徴と一致することを特徴とする地図表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の地図表示装置において、
前記図柄を構成する各前記図形の当該図柄上における表示位置は、形状の特徴が一致する前記表示要素の前記画面上における表示位置と対応していることを特徴とする地図表示装置。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の地図表示装置において、
前記色覚検査情報は、それぞれが複数の色彩のうち何れか一つの色彩を有する図形の集合により構成された、当該複数の色彩を有する図柄であり、互いに同じ或る色彩を有する複数の前記図形により意味ある内容を表現した図柄であって、
前記回答情報は、前記意味ある内容の前記利用者にとっての視認性に関する回答を示し、
前記画面に地図が表示される前記処理状態は、表示される地図の縮尺に応じて複数の地図表示処理状態に分けられており、
各前記地図表示処理状態に対応する前記色覚検査情報の前記図形の表示面積の平均は、当該地図表示処理状態よりも縮尺の小さい地図が表示される他の前記地図表示処理状態に対応する前記色覚検査情報の前記図形の表示面積の平均よりも小さいことを特徴とする地図表示装置。
【請求項7】
画面の表示内容に応じて複数に分けられた処理状態それぞれに対応した処理を実行し、少なくとも一つの前記処理状態において前記画面に地図を表示する地図表示装置における色覚検査方法であって、
色覚を検査するための色覚検査情報を前記画面に表示し、当該色覚検査情報を見た前記利用者から入力手段を用いて入力された回答を示す前記回答情報に基づいて、前記利用者の色覚の特徴を検査する検査工程であって、各前記処理状態における前記表示内容に適した前記色覚検査情報をそれぞれ前記画面に表示することによって前記色覚の特徴を各前記処理状態毎に検査する検査工程と、
各前記処理状態において表示すべき内容を、当該処理状態毎に対応した前記検査によってそれぞれ特定された色覚の特徴を有する人が当該内容を視認しやすいとされる態様でそれぞれ前記画面に表示する表示制御工程と、
を備えることを特徴とする色覚検査方法。
【請求項8】
画面の表示内容に応じて複数に分けられた処理状態それぞれに対応した処理を実行し、少なくとも一つの前記処理状態において前記画面に地図を表示する地図表示装置であって、利用者からの回答を回答情報として入力するために用いられる入力手段を備える地図表示装置を、
色覚を検査するための色覚検査情報を前記画面に表示し、当該色覚検査情報を見た前記利用者から入力された前記回答情報に基づいて、前記利用者の色覚の特徴を検査する検査手段であって、各前記処理状態における前記表示内容に適した前記色覚検査情報をそれぞれ前記画面に表示することによって前記色覚の特徴を各前記処理状態毎に検査する検査手段、及び、
各前記処理状態において表示すべき内容を、当該処理状態毎に対応した前記検査によってそれぞれ特定された色覚の特徴を有する人が当該内容を視認しやすいとされる態様でそれぞれ前記画面に表示する表示制御手段、
として機能させることを特徴とする色覚検査処理プログラム。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−175710(P2010−175710A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−16705(P2009−16705)
【出願日】平成21年1月28日(2009.1.28)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(595105515)インクリメント・ピー株式会社 (197)
【Fターム(参考)】