説明

地図表示装置

【課題】 運転中の経路案内時でも使用者に対しての経路案内の妨げにならずに、自動的に音楽メディアを排出することができるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】 ナビゲーション装置Aのハードディスク4に音楽CDの音楽データが全て保存されるとナビゲーション装置Aの経路案内の状況をシステム制御部5が判断し、経路案内において利用者に経路を通知しているときは経路案内を優先させ、経路案内の通知を行っていないときに、ハードディスク4に音楽データが保存されたことを利用者に通知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CD等の音楽メディアの情報をハードディスク等に録音が完了したことを通知するナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車に搭載されるHDD(ハードディスクドライブ)型のナビゲーション装置は、CDやDVD等の音楽メディアの音楽データをHDD等の記録媒体に保存(録音)できるように構成されている。CD等の音楽メディアをHDDに保存すると、ナビゲーション装置に音楽メディアの入れ替えを行わず連続して再生することができ、また、HDDに保存された大量の音楽から使用者が自由に選曲して音楽を楽しむことができるナビゲーション装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
このようなHDDを搭載したナビゲーション装置としては、例えば、筺体の内部にナビゲーション装置を動作させるアプリケーションや地図データ及びCDから録音した音楽データを保存するHDDと、地図データ等の表示を行う表示装置と、CDを再生するCD再生装置と、MDを再生するMD再生装置と、地図等を表示し筺体に対して開閉可能な表示装置が設けられ、CDやMDをナビゲーション装置の内部から排出する際に表示装置を開閉させることができるように構成された2DINタイプといわれるナビゲーション装置がある(例えば、特許文献2)。また、このようなナビゲーション装置にCDの録音が完了した時に、使用者がナビゲーション装置に設けられたCDのイジェクトボタンを押さずに内部に挿入されたCDを自動的に排出させるように構成することができる(例えば、特許文献3)。
【特許文献1】特開2001−143369号公報(第4−5頁、第1図)
【特許文献2】特開平9−45062号公報(図4)
【特許文献3】特開2000−315350号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ハードディスク等に音楽CDを保存が完了後、音楽CDをナビゲーション装置から取り出すためには、運転者や助手席にいる人がイジェクトボタンを押さなければ排出することが出来ないという問題があった。また、HDDへCDの録音が完了した後にナビゲーション装置の内部から自動的にCDを排出するようにすると、経路案内中に表示されている地図や経路情報等の表示画面が見えにくくなる恐れがあった。特に、右左折中にナビゲーション装置の内部からCDが排出されることで、運転手の集中力が低下する恐れがあった。
【0005】
そこで本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、運転中の経路案内時でも使用者に対しての経路案内の妨げにならずに、自動的に音楽メディアの音楽データが保存されたことを通知することができるナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のナビゲーション装置は、機器本体と、この機器本体内部に設けられ音楽メディアの音楽データを読み出し再生する再生手段と、前記音楽データを格納する格納手段と、
前記機器本体前面に設けられた表示手段と、この表示手段に連結され、この表示手段を駆動して前記再生手段の前記音楽メディア挿脱口を閉塞/開放する駆動手段を有し、現在置から目的地を設定し少なくとも地図表示及び/又は音声を用いて経路案内を行うナビゲーション装置において、前記格納手段に前記音楽データが全て保存されたことを通知する通知手段と、前記経路案内の状況に応じて前記通知手段の動作を制御する制御手段とを備えて構成されている。
【0007】
このように構成されたナビゲーション装置は、音楽メディアの音楽データを録音再生機能を使って格納手段に音楽データを格納すると共に、格納手段に音楽データが全て保存されたことを利用者(使用者)に通知(認知)させるために通知手段を備えている。この通知手段は、ナビゲーション装置の経路案内の状況に応じて制御手段で制御することができ、例えば、車線変更等の重要度の高い経路案内を表示手段で表示しているときや、右左折を行う交差点案内を表示しているとき、音楽データが格納手段に全て保存された場合でも、制御手段を用いて通知手段を制御するので、曲がるべき交差点の拡大地図、車線変更を促す指示表示、進行方向に対する渋滞情報表示等の表示及び/又は音声による経路案内を優先し、案内終了後に全ての音楽データが格納手段に保存されたことを利用者に通知することができるので、利用者は運転に集中することができる。
なお、ここで、音楽メディアとは、例えば、CD(コンパクトディスク)、MD(ミニディスク)、DVD等に音楽データが保存されたものである。また、格納手段とは、大量データを保存することができる、例えば、HDD(ハードディスクドライブ)、DVD−RAM、SDカード等のフラッシュメモリ等の記録媒体を用いることができる。なお、格納手段は、ナビゲーション装置の地図データを一緒に保存して使用する構成にしてもよい。
【0008】
本発明のナビゲーション装置の前記制御手段は、前記ナビゲーション装置の操作時に前記通知手段を制御するように構成されている。
【0009】
このように構成されたナビゲーション装置は、音楽メディアが全て格納手段に格納されたときに、利用者がナビゲーション装置の操作を行っているときは、ナビゲーション装置の操作が終了した後に音楽メディアが全て格納手段に格納されたことを通知するように制御しているので、利用者の操作を優先させることができる。
【0010】
本発明のナビゲーション装置の前記制御手段は、経路案内中に右左折を行う交差点の接近時に通知手段を制御することができるように構成されている。
【0011】
このように構成されたナビゲーション装置は、経路案内中に右左折を行う交差点に接近したときに全ての音楽データが格納手段に格納された場合でも、制御手段を用いて経路案内の右左折が終了したあとに通知手段を用いて通知することができる。このため、利用者は右左折を行う際の情報を間違えずに認識することができる。
【0012】
本発明のナビゲーション装置の前記表示手段を駆動手段で駆動させて前記音楽メディア挿脱口を開放し、前記再生手段から前記音楽メディアを排出して通知するように構成されている。
【0013】
このように構成されたナビゲーション装置は、格納手段に全ての音楽データが格納されると、駆動手段を駆動させて表示手段を動かしナビゲーション装置のメディア挿脱口を開放してナビゲーション装置の内部の再生手段から音楽メディアを排出して、利用者に終了したことを通知させることができる。なお、音楽メディアの排出は、曲がるべき交差点の拡大地図、車線変更を促す指示表示、進行方向に対する渋滞情報表示等の表示及び/又は音声による経路案内が行われていないときに排出するので、経路案内の妨げになるのを防
止することができる。
【0014】
本発明のナビゲーション装置の前記通知手段は、音又は音声を用いて通知するように構成されている。
【0015】
このように構成されたナビゲーション装置は、格納手段に全ての音楽データが格納されたことを利用者に通知する通知手段として、音又は音声を用いて通知することができる。なお、経路案内中の案内を行うタイミングと、全ての音楽データが格納手段に保存され音又は音声で通知するタイミングが一致した場合でも、制御手段で経路案内を優先するので、利用者が経路案内を認識した後に音又は音声を用いて、全ての音楽データが格納手段に保存されたことを通知することができる。
【0016】
本発明のナビゲーション装置の前記通知手段は、前記音楽メディアの全ての音楽データを前記格納手段に保存したことを通知するか否かを選択する選択手段を備えるように構成されている。
【0017】
このように構成されたナビゲーション装置は、音楽データが全て格納手段に保存されたあと、通知手段を用いて利用者に通知するか否かを選択できるように選択手段を備えているので、利用者が必要に応じて自由に通知するか否かを選択することができる。例えば、格納手段に音楽データが全て保存されても選択手段で通知しなように選択することで、格納手段に音楽データが保存されたあとは、音楽メディアをリピート再生することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、ナビゲーション装置の格納手段に音楽データが保存されたことを利用者に通知をする際に、経路案内の状況を判断して経路案内の邪魔にならないときを判断して音楽データが保存された事を通知するので、運転を妨げることなく確実に音楽メディアの録音完了を通知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施の形態のナビゲーション装置について、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態におけるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。図2(a)は、ナビゲーション装置の構成を示す斜視図であり、図2(b)は、(a)で示したナビゲーション装置のディスプレイが開いた状態を示す斜視図。なお、音楽メディアとして音楽が録音されている音楽CD(コンパクトディスク)を用いて説明する。
【0020】
図1、図2に示すように、本発明のナビゲーション装置Aは、筺体Xの内部に配置された音楽CDを再生するCDデッキ1と、ミニディスク(MD)を再生するMDデッキ2と、ラジオやテレビの受信再生に使うチューナー3と、地図データや音楽データ及びナビゲーション用のアプリケーションを保存するハードディスク4と、ナビゲーション装置Aの全体を制御するシステム制御部5と、筺体Xの前面に設けられた地図データや経路案内を表示するディスプレイ6と、筺体Xの前面に設けられ、CDデッキ1及びMDデッキ2に各メディアを挿脱することができる挿脱口1a、2aと、CDデッキ1やMDデッキ2の内部に挿入されたメディアを排出するためのCDイジェクトボタン1bとMDイジェクトボタン2bと、筺体Xの前面に設けられたディスプレイ6の表示角度や挿脱口1a、2aを開放するためにディスプレイ6を移動させるディスプレイ駆動部7とで構成されている。また、ナビゲーション装置Aには、自車位置を検出するGPS(グローバル・ポジショニング・システム)8と、外部から送信されてくる渋滞情報を受信するVICS9,FM
,AM,テレビ等の電波を受信するアンテナ10と、ナビゲーション装置Aの音声案内やラジオ、テレビ、CD、MD等のソースを音を出力するスピーカ11等が接続されている。
【0021】
ここで、CDデッキ1は、一般に市販されているCD(コンパクトディスク)に記録された音楽データを再生し、音楽データを出力することができるように構成されている。
また、MDデッキ2は、音楽CDや個人的にMD(ミニディスク)に録音した音楽データを再生することができるように構成されている。
また、チューナー3は、外部のAM・FM等のラジオや、テレビ等の電波から周波数を選択して再生することができるように構成されている。
ハードディスク4は、経路案内を行う地図データやナビゲーション装置Aで使用するアプリケーション等が保存されていると共に、CDデッキ1で音楽CDを再生した際に音楽データを保存することができるように構成されている。
【0022】
また、システム制御部5は、図1に示すように、ナビゲーション装置Aの全体を制御することができるものであり、例えば、ディスプレイ6から目的地が入力されると、現在地から目的地まで渋滞情報や走行道路等の情報を考慮して検索することができるように構成されている。また、音楽CDに含まれている全ての音楽データがハードディスク4に保存されたときに、CDデッキ1、ディスプレイ駆動部7の動作を制御することができるように構成されている。
【0023】
また、ディスプレイ6は、地図データの表示や、経路案内表示や、CDデッキ1、MDデッキ2、チューナー3、エアコン等の操作スイッチ等を表示して操作することができるタッチパネル式の入力装置を備えて構成されている。また、ディスプレイ駆動手段7を用いてディスプレイ6の表示角度や、CDデッキ1、MDデッキ2に各メディアを挿入するための挿脱口1a、2aを開放するように構成されている。なお、ディスプレイ6は、特に限定されるものではなく、TFT液晶、有機EL液晶、プラズマ、LEDディスプレイ等を用いることができる。また、ディスプレイ6の表示画面に表示された操作スイッチを用いて操作するとしたが、本発明を限定するものではなく、ディスプレイ6の表示域以外のパネル部分に例えば、音量スイッチ、機能切替えスイッチ、音楽ソース切替えスイッチ等の各スイッチを備えるように構成してもよい。
【0024】
また、ディスプレイ駆動部7は、ディスプレイ6の表示角度やCDデッキ1、MDデッキ2の挿脱口1a、2aを開放するためにディスプレイ6を移動させることができるように構成され、ディスプレイ駆動手段7は、システム制御部5の指示に基いて動作するように構成されている。
【0025】
次に、このように構成されたナビゲーション装置Aの動作について図面を用いて詳細に説明する。
図2(a)に示すように、ディスプレイ6に設けられたディスプレイ開放ボタン6aを押すと、システム制御部5からディスプレイ駆動部7に指示が送られ、図2(b)に示すようにディスプレイ6が移動し、ディスプレイ6の背面と、筺体Xの前面の間に隠れていた挿脱口1a、2aが現れる。
【0026】
筺体Xの前面の挿脱口1aからCDデッキ1に音楽CDが挿入すると、システム制御部5がハードディスク4に同じ音楽CDの音楽データが保存されているか否かを判断する。このとき、挿入された音楽CDがハードディスク4に保存されていない場合、ハードディスク4に音楽CDの音楽データの保存を始める。なお、音楽CDから音楽データを保存しているとき、ディスプレイ6に例えば「REC」や「R」等のマークを表示し、視覚的に判断するように構成してもよい。
【0027】
その後、ハードディスク4に音楽CDの全ての音楽データが保存されると、ナビゲーション装置Aが経路案内中か否かをシステム制御部5が判断する。ここで、システム制御部5で経路案内中と判断すると、音声案内や交差点案内や車線変更案内や拡大地図表示案内等の経路案内を行っているか否かを判断する。また、システム制御部5が経路案内中でないと判断すると、ディスプレイ駆動部7を用いてディスプレイ6を(図2(b)参照)移動させ、CDデッキ1の内部から音楽CDを排出し、利用者に音楽データが保存されたことを通知する。
【0028】
また、ハードディスク4に音楽CDの全ての音楽データが保存されたときにナビゲーション装置Aが経路案内中であり、音声案内や交差点案内や車線変更案内や拡大地図表示案内等の経路案内を行っている場合、システム制御部5は音声案内や交差点等の拡大地図表示による案内が終了した後、ディスプレイ駆動部7を用いてディスプレイ6を移動させ、CDデッキ1の内部から音楽CDを排出し、利用者に音楽データが保存されたことを通知する。
【0029】
このように構成されたナビゲーション装置Aは、CDデッキ1に挿入された音楽CDの音楽データがハードディスク4に全て保存されると、ナビゲーション装置Aが経路案内中でなければ、すぐに音楽CDをCDデッキ1から排出することで、利用者がハードディスク4に音楽データが全て保存されたことを視覚的に通知することができる。また、ナビゲーション装置Aが経路案内中であり、音声案内や交差点や車線変更等の拡大地図表示による案内を行っている場合は、音声案内や交差点や車線変更等の拡大地図表示による案内が終了したあと、音楽CDをCDデッキ1から排出するように構成しているので、経路案内中における重要な音声案内や車線変更等の拡大地図表示による案内がディスプレイ6に表示され利用者が経路案内を確認した後、音楽CDをCDデッキ1から自動的に排出するので、経路案内等のナビゲーション機能を阻害することなく、音楽CDが全て保存されたことを視覚的に簡単に通知することができる。
【0030】
次に、ナビゲーション装置Aの動作についてフローチャートを用いて詳細に説明する。図3は、ナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
図3に示すように、CDデッキ1に音楽CDが挿入(S1)されると、システム制御部5がハードディスク4に挿入された音楽CDがハードディスク4に保存済みか否かを判断する(S2)。
【0031】
S2で挿入された音楽CDがハードディスク4に保存されていない(S2、No)と判断されると、ハードディスク4に音楽CDの音楽データを保存(録音)を始める(S3)。
【0032】
そして、システム制御部5は、音楽データがハードディスク4に全て保存されたか否かを判断する(S4)。システム制御部5は、ハードディスク4に全ての音楽データが保存されたと判断されると(S4、Yes)、ナビゲーション装置Aが経路案内中であるか否かを判断する(S5)。
【0033】
S5でナビゲーション装置Aが経路案内中でないと判断されると(S5、NO)、CDデッキ1から音楽CDを排出する(S8)。また、S5でナビゲーション装置Aが経路案内中と判断されると(S5、YES)、経路案内において音声案内中または拡大地図表示中か否か判断する(S6)。
【0034】
ここで、システム制御部5で音声案内中または拡大地図表示中ではないと判断されると(S6、NO)、CDデッキ1から音楽CDを排出する(S8)。また、S6システム制
御部5が音声案内中または拡大地図表示中と判断されると(S6、YES)、音声案内中または拡大地図表示中が終了するまで音楽CDの排出を待機させ(S7)、音声案内または拡大地図表示中の終了後にディスプレイ駆動部7を用いてディスプレイ6を移動させてCDデッキから音楽CDを排出させる。
【0035】
また、S2に挿入された音楽CDの音楽データがハードディスク4に保存されているとシステム制御部5が判断すると(S2、YES)、CDデッキに挿入した音楽CDを再生するか否かをディスプレイ6に表示して判断させる(S10)。S10でCDデッキに挿入された音楽CDを再生しないと選択されると(S10、NO)、CDデッキに挿入さえれた音楽CDは、CDデッキ1の内部から排出される(S8)。また、S10でCDデッキ1に挿入された音楽CDを再生すると選択すると(S10、YES)、ナビゲーション装置Aは、音楽CDを再生する(S11)。S11において音楽CDの再生が終了すると、その音楽CDをリピート再生するか否かディスプレイ6に表示して選択させる(S12)。S12で音楽CDのリピート再生をしない(S12、NO)が選択されると、CDデッキ1に挿入された音楽CDが排出される(S8)。
また、S12でリピート再生が選択されると(S12、YES)、ナビゲーション装置AのCDデッキ1は、リピート再生を行う(S13)。
【0036】
このように構成された第1の実施の形態のナビゲーション装置Aは、CDデッキ1に音楽CDが挿入されると、ハードディスク4に音楽CDの音楽データが保存されているかいないかシステム制御部5が確認する。システム制御部5が音楽データが保存されていないと判断したときはハードディスク4に保存する。また、ハードディスク4に音楽CDの音楽データが全て保存されると、システム制御部5は、ナビゲーション装置Aが経路案内中でかつ音声案内又は拡大表示地図表示を行っているか否かを判断し、音声案内又は拡大地図表示を行っているときは音声案内又は拡大表示地図表示が終わるまで音楽CDを排出するのを待機させ、終了後にディスプレイ駆動部7を用いてディスプレイ6を移動させてCDデッキ1の内部から音楽CDを排出することができる。このため、挿入した音楽CDの全ての音楽データがハードディスク4に保存されたことを簡単に通知することができる。
【0037】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態について図を用いて詳細に説明する。
第1の実施の形態では音楽CDが排出されるまでのナビゲーション装置Aの動作について説明したが、音楽CDが排出されたあとの処理について第2の実施形態で説明する。なお、第1の実施の形態と同様なフローチャートの処理に関しては、同一の符号を付し詳細な説明は省略する。
【0038】
図4は、第1の実施の形態に音楽CDが排出されたあとの処理を加えたナビゲーション装置のフローチャートである。なお、第2の実施の形態のS8までの処理は、第1の実施の形態で示した処理と同様であるため、S8以降の処理について説明をする。
【0039】
図4に示すように、ナビゲーション装置AのCDデッキ1から音楽CDが排出されたあと(S8)、システム制御部5は、ユーザが音楽CDをCDデッキ1(ナビゲーション装置A)から取り外したか否かを判断する(S21)。音楽CDが取り外されたと判断したときは(S21、YES)、ディスプレイ6を移動させて元の表示位置に戻す(S22)。また、音楽CDが取り外されていないと判断したときは(S21、NO)、システム制御部5が音楽CDがCDデッキ1から排出されてから一定時間経過したかどうか判断する(S23)。ここで、一定時間とは、例えば、1分、3分、5分とナビゲーション装置Aの初期設定やユーザが予め設定することができるものであり、特に限定されるものではない。なお、ここでは、一定時間を3分としてS23以降について説明する。
【0040】
S23においてシステム制御部5によって音楽CDが排出されてから3分経過していないと判断されると(S23、NO)、システム制御部5が判断する場所をS21に戻す。そして、システム制御部5は、ユーザによって音楽CDが取り外されるか、音楽CDが排出されてから3分経過するまで繰返す。そして、音楽CDが排出されてから3分が経過した場合(S23、YES)、システム制御部5は、音楽CDを再度CDデッキ内に格納し(S24)、ディスプレイ6を閉じる(S22)。
【0041】
このように構成された第2の実施の形態のナビゲーション装置Aのシステム制御部5は、CDデッキ1に音楽CDが挿入されると、挿入された音楽CDがハードディスク4に保存されていないかをシステム制御部5が確認する。挿入された音楽CDがハードディスク4に保存されていない場合はハードディスク4に保存し、ハードディスク4に音楽CDの音楽データが全て保存され、ナビゲーション装置Aが経路案内中でかつ音声案内又は拡大表示地図表示を行っているとシステム制御部4が判断したときは、音声案内又は拡大表示地図表示が終わるまで音楽CDの排出を待機させ、終了後にディスプレイ駆動部7を用いてディスプレイ6を移動させてCDデッキ1の内部から音楽CDを排出する。また、音楽CDを排出した後、一定の時間経過しても音楽CDが取り外されないとシステム制御部5が判断したとき、再度音楽CDをCDデッキ1の内部に格納することができる。このため、音楽CDがCDデッキ1から排出していることでナビゲーション装置Aのディスプレイ6に表示されている画面が見えにくくなることを防止することができる。なお、経路案内中でディスプレイ6で表示する案内等がある場合には、自動的に音楽CDをCDデッキ1の内部に格納するように構成してもよい。
【0042】
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態についてフローチャートを用いて詳細に説明する。
なお、第3の実施の形態では、ディスプレイ6に音楽データが保存されたことを表示して通知する動作について説明する。また、第1実施形態及び第2実施形態と同様な箇所の説明は省略する。
図5は、第3の実施の形態のナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。第3の実施の形態は、第1実施形態及び第2実施形態で示したS7までの処理と同様であり、詳細な説明は諸略する。
【0043】
図5に示すように、S7で音声案内又は地図拡大表示が終了すると(S7)、ディプレイ6の表示画面に音楽CDの音楽データが全てハードディスクに保存されたことを表示する(S70)。そして、CDデッキから音楽CDを排出するように構成している。
【0044】
このように構成さえた第3の実施形態のナビゲーション装置は、音楽CDをナビゲーション装置AのCDデッキ1に挿入してハードディスク4に全て保存されると、音楽CDの音楽データが全てハードディスク4に保存されたことをディスプレイ6に表示し、その後、CDデッキ1から音楽CDを排出することで、利用者に簡単に通知させることができる。
【0045】
(第4の実施の形態)
次に第4の実施の形態についてフローチャートを用いて詳細に説明する。
図6は、第3の実施の形態に示した音楽CDが排出された後のナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
なお、第4の実施の形態は、第3の実施形態で示したS8までの処理と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0046】
図6に示すように、CDデッキ1から音楽CDが排出されると(S8)、システム制御部5は、ユーザが音楽CDをCDデッキ1(ナビゲーション装置A)から取り外したか否
かを判断する(S21)。音楽CDが取り外されたと判断したときは(S21、YES)、ディスプレイ6を移動させて元の表示位置に戻す(S22)。また、音楽CDが取り外されていないと判断したときは(S21、NO)、システム制御部5が音楽CDがCDデッキ1から排出されてから一定時間経過したかどうか判断する(S23)。ここで、一定時間とは、例えば、1分、3分、5分とナビゲーション装置Aの初期設定やユーザが予め設定することができるものであり、特に限定されるものではない。なお、ここでは、一定時間を3分としてS23以降について説明する。
【0047】
S23においてシステム制御部5によって音楽CDが排出されてから3分経過していないと判断されると(S23、NO)、システム制御部5が判断する場所をS21に戻す。そして、システム制御部5は、ユーザによって音楽CDが取り外されるか、音楽CDが排出されてから3分経過するまで繰返す。そして、音楽CDが排出されてから3分が経過した場合(S23、YES)、システム制御部5は、音楽CDを再度CDデッキ内に格納し(S24)、ディスプレイ6を閉じる(S22)。
【0048】
このように構成された第4の実施の形態のナビゲーション装置Aのシステム制御部5は、CDデッキ1に音楽CDが挿入されると、挿入された音楽CDがハードディスク4に保存されていないかをシステム制御部5が確認する。挿入された音楽CDがハードディスク4に保存されていない場合は、ハードディスク4に音楽CDの音楽データを全て保存し、音楽データの保存が完了したときにナビゲーション装置Aが経路案内中でかつ音声案内又は拡大表示地図表示を行っているとシステム制御部5が判断すると、音声案内又は拡大表示地図表示が終わったあと、音楽CDの音楽データが全てハードディスク4に保存されたことをディスプレイ6に表示し、CDデッキ1の内部から音楽CDを排出する。
また、音楽CDを排出した後、一定の時間経過しても音楽CDが取り外されていないとシステム制御部5が判断したとき、再度音楽CDをCDデッキ1の内部に格納することができる。
【0049】
(第5の実施の形態)
次に第5の実施の形態についてフローチャートを用いて詳細に説明する。
図7は、音楽CDが排出されるまでのナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。なお、第5の実施の形態は、第3の実施の形態で示したS7までのフローと同じであり、第3実施の形態では音楽CDが保存完了したときにディスプレイに表示するとしたが(S70)、第5の実施の実施形態では、音楽CDが保存完了したときに、少なくとも音声とディスプレイ6を用いて通知(S71)するように構成したものである。
【0050】
図7に示すように、S7で音声案内又は地図拡大表示が終了すると(S7)、ディプレイ6の表示画面に音楽CDの音楽データが全てハードディスクに保存されたことを表示すると共に、音声案内を用いて音楽CDが全てハードディスクに保存されたことを通知する(S71)。そして、CDデッキ1から音楽CDを排出する。
【0051】
このように構成さえた第5の実施の形態のナビゲーション装置は、音楽CDをナビゲーション装置AのCDデッキ1に挿入してハードディスク4に全て保存されると、音楽CDの音楽データが全てハードディスク4に保存されたことをディスプレイ6の表示及び音声案内で通知し、その後、CDデッキ1から音楽CDを排出することで、利用者に簡単に通知させることができる。
【0052】
(第6の実施の形態)
次に第6の実施の形態についてフローチャートを用いて詳細に説明する。
図8は、第5の実施の形態に音楽CDが排出されたあとの処理を加えたナビゲーション装置の動作を示すフローチャートである。
なお、第6の実施の形態は、第5の実施形態で示したS8までの処理と同様であり、詳細な説明は省略する。
【0053】
図8に示すように、CDデッキ1から音楽CDが排出されると(S8)、システム制御部5は、ユーザが音楽CDをCDデッキ1(ナビゲーション装置A)から取り外したか否かを判断する(S21)。音楽CDが取り外されたと判断したときは(S21、YES)、ディスプレイ6を移動させて元の表示位置に戻す(S22)。また、音楽CDが取り外されていないと判断したときは(S21、NO)、システム制御部5が音楽CDがCDデッキ1から排出されてから一定時間経過したかどうか判断する(S23)。ここで、一定時間とは、例えば、1分、3分、5分とナビゲーション装置Aの初期設定やユーザが予め設定することができるものであり、特に限定されるものではない。なお、ここでは、一定時間を3分としてS23以降について説明する。
【0054】
S23においてシステム制御部5によって音楽CDが排出されてから3分経過していないと判断されると(S23、NO)、システム制御部5が判断する場所をS21に戻す。そして、システム制御部5は、ユーザによって音楽CDが取り外されるか、音楽CDが排出されてから3分経過するまで繰返す。そして、音楽CDが排出されてから3分が経過した場合(S23、YES)、システム制御部5は、音楽CDを再度CDデッキ内に格納し(S24)、ディスプレイ6を閉じる(S22)。
【0055】
このように構成された第6の実施の形態のナビゲーション装置Aは、CDデッキ1に音楽CDが挿入されると、挿入された音楽CDがハードディスク4に保存されていないかをシステム制御部5が確認する。挿入された音楽CDがハードディスク4に保存されていない場合は、ハードディスク4に音楽CDの音楽データを全て保存し、音楽データの保存が完了したときにナビゲーション装置Aが経路案内中でかつ音声案内又は拡大表示地図表示を行っているとシステム制御部5が判断すると、音声案内又は拡大表示地図表示が終わったあと、音楽CDの音楽データが全てハードディスク4に保存されたことをディスプレイ6に表示すると共に音声案内で通知したあと、CDデッキ1の内部から音楽CDを排出する。また、音楽CDを排出した後、一定の時間経過しても音楽CDが取り外されていないとシステム制御部5が判断したとき、再度音楽CDをCDデッキ1の内部に格納することができる。
【0056】
以上、第1の実施の形態から第6の実施の形態まで説明したが、本発明は記載した実施の形態にに限定されるものではなく、適時変更し利用することができるものである。
実施の形態において音楽CDを用いて説明したが本発明を限定するものではなく、例えば、音楽DVDや、MDや、メモリカード(磁気記録媒体)等も使用することができる。
【0057】
また、図9(a)に示すように、ディスプレイ6に音楽CDがハードディスク4に全て保存されたことを音声でアナウンスを行うか否かの設定をするためにディスプレイ6に「ON」又は「OFF」の画面を表示して利用者に選択させるように構成してもよい。また、音楽CDがハードディスク4に全て保存されたときに、CDデッキ1から音楽CDを自動的に排出させるオートイジェクトを、行うか否かの設定をディスプレイ6に「ON」又は「OFF」の画面を表示して利用者に選択させるように構成してもよい。
【0058】
また、図9(b)に示すように、保存完了通知時間設定を行うようにしてもよい。この保存完了通知時間設定とは、音楽CDがハードディスク4に全て保存されたとき、ディスプレイ6に保存完了を表示して通知する時間や、CDデッキ1から排出することで保存の完了を通知する場合には、音楽CDの排出されていた時間(フォローチャートS23)など、保存完了を通知する時間を自由に設定するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施の形態におけるナビゲーション装置の構成を示すブロック図
【図2】(a)は、ナビゲーション装置の構成を示す斜視図 (b)は、(a)で示したナビゲーション装置のディスプレイが開いた状態を示す斜視図
【図3】ナビゲーション装置の動作を示すフローチャート
【図4】第1の実施の形態に音楽CDが排出されたあとの処理を加えたナビゲーション装置の動作を示すフローチャート
【図5】第3の実施の形態のナビゲーション装置の動作を示すフローチャート
【図6】第3の実施の形態に音楽CDが排出されたあとの処理を加えたナビゲーション装置の動作を示すフローチャート
【図7】音楽CDが排出されるまでのナビゲーション装置の動作を示すフローチャート
【図8】第5の実施の形態に音楽CDが排出されたあとの処理を加えたナビゲーション装置の動作を示すフローチャート
【図9】(a)は、ディスプレイ上に表示される保存完了通知設定の設定画面を示す模式図 (b)は、ディスプレイ上に表示される保存完了通知時間設定の設定画面を示す模式図
【符号の説明】
【0060】
1 CDデッキ
1a 挿脱口
1b CDイジェクトボタン
2 MDデッキ
2a 挿脱口
2b MDイジェクトボタン
3 チューナー
4 ハードディスク
5 システム制御部
6 ディスプレイ
7 ディスプレイ駆動部
8 GPS
9 VICS
10 アンテナ
11 スピーカ
A ナビゲーション装置
X 筺体
CD 音楽CD

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器本体と、この機器本体内部に設けられ音楽メディアの音楽データを読み出し再生する再生手段と、前記音楽データを格納する格納手段と、前記機器本体前面に設けられた表示手段と、この表示手段に連結され、この表示手段を駆動して前記再生手段の前記音楽メディア挿脱口を閉塞/開放する駆動手段を有し、現在置から目的地を設定し少なくとも地図表示及び/又は音声を用いて経路案内を行うナビゲーション装置において、前記格納手段に前記音楽データが全て保存されたことを通知する通知手段と、前記経路案内の状況に応じて前記通知手段の動作を制御する制御手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記ナビゲーション装置の操作時に前記通知手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記制御手段は、経路案内中の右左折を行う交差点の接近時に通知手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
前記通知手段は、前記表示手段を駆動手段で駆動させて前記音楽メディア挿脱口を開放し、前記再生手段から前記音楽メディアを排出して通知することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
前記通知手段は、音又は音声を用いて通知することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
前記通知手段は、前記音楽メディアの全ての音楽データを前記格納手段に保存したことを通知するか否かを選択する選択手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−35110(P2007−35110A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−213684(P2005−213684)
【出願日】平成17年7月25日(2005.7.25)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】