地点情報提示装置および地点情報提示プログラム
【課題】複数の地点から一部を選択すると共に選択した地点の情報をユーザに提示する地点情報表示の技術において、個々の地点に訪れることについてユーザが考える適切さを、情報提示の対象となる地点の選択に反映させる。
【解決手段】車両用ナビゲーション装置は、複数のメモリ地点のそれぞれについて、当該メモリ地点を訪問することの適切さについての付加情報(図2参照)の、ユーザによる入力を、グラフィカルユーザインターフェースを用いてインタラクティブに受け付け、受け付けた入力に係る付加情報を、当該メモリ地点を特定する情報と関連付けて、メモリ地点データの1つのレコードに記録する。また、複数の地点のそれぞれについての付加情報に基づいて、複数の地点のうち一部の地点を選択し、選択した当該一部の地点の情報をユーザに提示する。
【解決手段】車両用ナビゲーション装置は、複数のメモリ地点のそれぞれについて、当該メモリ地点を訪問することの適切さについての付加情報(図2参照)の、ユーザによる入力を、グラフィカルユーザインターフェースを用いてインタラクティブに受け付け、受け付けた入力に係る付加情報を、当該メモリ地点を特定する情報と関連付けて、メモリ地点データの1つのレコードに記録する。また、複数の地点のそれぞれについての付加情報に基づいて、複数の地点のうち一部の地点を選択し、選択した当該一部の地点の情報をユーザに提示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地点情報提示装置および地点情報提示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の地点に関する情報を記憶し、ユーザの要求に応じて、これら複数の地点のうち一部の地点の情報を選択して提示する地点情報提示装置が複数提案されている(例えば特許文献1〜6参照)。これらの地点情報提示装置は、ある地点がユーザの要求にどの程度合致しているかを、あらかじめその地点に付与された情報に基づいて特定している。
【特許文献1】2004―340757号公報
【特許文献2】2003―308407号公報
【特許文献3】2002―181576号公報
【特許文献4】2001―153672号公報
【特許文献5】2004―309368号公報
【特許文献6】2000―266551号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、それぞれの地点について、その地点にユーザが訪れることがどの程度適切であるか、またはどのようなときに適切であるかを、ユーザが独自に判断している場合がある。例えば、雨の日に行きたいレストランはレストランYであるとユーザが考える場合がある。また例えば、今一番興味のある地点はA地点で、次に興味のある地点がB地点である、とユーザが考える場合がある。また、恋人と一緒に訪れる遊園地は遊園地Dであると考える場合がある。
【0004】
このような、個々の地点に訪れることについてユーザが考える適切さを、提示する情報の選択に反映することは、従来の地図表示装置においてはできない。
【0005】
本発明は上記点に鑑み、複数の地点から一部を選択すると共に選択した地点の情報をユーザに提示する地点情報表示の技術において、個々の地点に訪れることについてユーザが考える適切さを、情報提示の対象となる地点の選択に反映させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明の特徴は、地点情報提示装置が、複数の地点のそれぞれについて、当該地点を訪問することの適切さについての訪問適切性情報の、ユーザによる入力を受け付け、受け付けた入力に係る訪問適切性情報を、当該地点を特定する情報と関連付けて記憶媒体に記録する。また、地点情報提示装置は、複数の地点のそれぞれについての訪問適切性情報に基づいて、複数の地点のうち一部の地点を選択し、選択した当該一部の地点の情報をユーザに提示する。
【0007】
このように、地点情報提示装置は、ユーザから、各地点を訪問することの適切さについての訪問適切性情報を受けて記録し、その訪問適切性情報に基づく地点の選択を行う。したがって、地点情報提示装置は、個々の地点に訪れることについてユーザが考える適切さを、情報提示の対象とする地点の選択に反映させることができる。
【0008】
また、訪問適切性情報は、地点を訪問することに対するユーザの欲求の高さの情報を含むようになっていてもよいし、地点を訪問することがより適切となるための条件を示す情報を含むようになっていてもよい。
【0009】
また、地点情報提示装置は、訪問適切性情報に対する絞り込み条件の入力を受け付けるようになっていてもよい。このとき、地点情報提示装置は、さらに受け付けた入力に係る絞り込み条件に基づいて、複数の地点のうち一部の地点を選択するようになっていてもよい。このようになっていることで、訪問地適切性情報の入力時、および、絞り込み条件の入力時の二度の機会において、ユーザは、訪問地点に対する自らの意向を直接入力することができる。
【0010】
また、地点情報提示装置は、自らの現在位置を特定する機能を有していてもよい。このとき、地点情報提示装置は、複数の地点のそれぞれの現在位置からの距離に基づいて、複数の地点のうち一部の地点を選択するようになっていてもよい。このようになっていることで、地点情報提示装置の所在位置に応じたより適切な地点の選択を行うことができるようになる。
【0011】
また、地点情報提示装置は、一部の地点の情報を、当該一部の地点のそれぞれについての訪問適切性情報と共に、ユーザに提示するようになっていてもよい。このようになっていることで、ユーザは、自らが過去に入力した訪問適切性情報を、再度確認することができるようになる。
【0012】
また、本発明の特徴は、複数の地点のそれぞれについて、当該地点を訪問することの適切さについての訪問適切性情報の、ユーザによる入力を受け付ける訪問適切性情報受付手段、当該訪問適切性情報受付手段が受け付けた入力に係る当該訪問適切性情報を、当該地点を特定する情報と関連付けて記憶媒体に記録する記録手段、当該複数の地点のそれぞれについての当該訪問適切性情報に基づいて、当該複数の地点のうち一部の地点を選択する選択手段、および、当該選択手段が選択した当該一部の地点の情報をユーザに提示する情報提示手段として、コンピュータを機能させる地点情報提示プログラムとしても、捉えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態に係る車両用ナビゲーション装置1のハードウェア構成を示す。この車両用ナビゲーション装置1は、位置検出器11、画像表示装置12、操作スイッチ群13、スピーカ14、RAM15、ROM16、地図データ取得部17、および制御回路18を有している。
【0014】
位置検出器11は、いずれも周知の図示しない地磁気センサ、ジャイロスコープ、車速センサ、およびGPS受信機等のセンサを有しており、これらセンサの各々の性質に基づいた、車両の現在位置や向きを特定するための情報を制御回路18に出力する。画像表示装置12は、制御回路18から出力された映像信号に基づいた映像を、ユーザが視認できるように表示する。
【0015】
操作スイッチ群13は、車両用ナビゲーション装置1に設けられた複数のメカニカルスイッチ、画像表示装置12の表示面に重ねて設けられたタッチパネル等の入力装置から成り、ユーザによるメカニカルスイッチの押下、タッチパネルのタッチに基づいた信号を制御回路18に出力する。
【0016】
地図データ取得部17は、HDD等の不揮発性の記憶媒体およびそれら記憶媒体に対してデータの読み出しおよび書き込みを行う装置から成り、制御回路18が実行するプログラム、経路案内用の地図データ、メモリ地点データ等を記憶している。
【0017】
地図データは、道路データおよび施設データを有している。道路データは、リンクの位置情報、種別情報、ノードの位置情報、種別情報、および、ノードとリンクとの接続関係の情報等を含んでいる。施設データは、施設毎のレコードを複数有しており、各レコードは、対象とする施設の名称情報、所在位置情報、地番情報、電話番号情報、郵便番号情報、施設種類情報等を示すデータを有している。
【0018】
メモリ地点データは、地図上の複数の地点のそれぞれについての各種情報を有している。具体的には、メモリ地点データは、それぞれが1つの地点(以下、メモリ地点という)に対応する複数の地点レコードを有している。各地点レコードは、対象とするメモリ地点の位置、名称情報、所在地番情報、施設種別(レストラン、書店、遊園地等の区分)情報、電話番号情報、アイコン種別情報、登録日時情報、付加情報(訪問適切性情報の一例に相当する)を含んでいる。
【0019】
なお、アイコン種別情報とは、当該メモリ地点を地図画像上に示すときの絵柄(すなわちアイコン)の種別を特定する情報である。地図データ取得部17は、複数の種別のそれぞれに対応する複数のアイコンのデータを有している。また、登録日時情報は、その地点レコードが新たにメモリ地点データに追加された日時を示す。
【0020】
付加情報は、当該メモリ地点を訪問することの適切さについてのユーザの評価を反映する情報である。1つの付加情報は、それぞれが1つの付加情報カテゴリに対応する複数のフィールドを有している。1つの付加情報カテゴリについてのフィールドは、当該付加情報カテゴリに対する値を有している。
【0021】
図2に、複数の付加情報カテゴリと、それら付加情報カテゴリについての評価値の例とを対応付けた表を示す。この図に示すように、付加情報カテゴリとしては、訪問欲求度、同行者条件、訪問目的条件、季節条件、天候条件、および期間条件がある。
【0022】
訪問欲求度の値は、1から5までの5段階の数値であり、その値が高いほど、ユーザが当該メモリ地点を訪問したい度合いが高いことを示す。この訪問欲求度は、地点を訪問することに対するユーザの欲求の高さの情報の一例に相当する。なお、訪問欲求度の取りうる値としては、1から5までのいずれにも属さないデフォルト値もある。
【0023】
同行者条件の値は、同行者の種別(同行者なし、デート相手、家族、友人等)を指定する値である。そして、その値が指定する同行者と車両に同乗する場合には、当該地点を訪問することがより適切となることを示している。なお、同行者条件の取りうる値としては、同行者を問わないこと、すなわち、同行者がいてもいなくても、どのような同行者があっても、当該地点を訪問することの適切さは変わらないことを示すデフォルト値もある。
【0024】
訪問目的条件の値は、訪問の目的(遊び、仕事、通院、買い物等)を指定する値である。そして、その値が指定する目的をユーザが持っている場合には、当該地点を訪問することがより適切となることを示している。なお、訪問目的条件の取りうる値としては、訪問目的を問わないこと、すなわち、どのような訪問目的があっても当該地点を訪問することの適切さは変わらないことを示すデフォルト値もある。
【0025】
季節条件の値は、訪問するときの季節を指定する値である。そして、その値が指定する季節においては、当該地点を訪問することがより適切となることを示している。なお、季節条件の取りうる値としては、季節を問わないこと、すなわち、どのような季節に訪問しても当該地点を訪問することの適切さは変わらないことを示すデフォルト値もある。
【0026】
天候条件の値は、訪問するときの天候を指定する値である。そして、その値が指定する天候下では、当該地点を訪問することがより適切となることを示している。なお、天候条件の取りうる値としては、天候を問わないこと、すなわち、どのような天候下で訪問しても当該地点を訪問することの適切さは変わらないことを示すデフォルト値もある。
【0027】
期間条件の値は、訪問する期間を指定する値である。そして、その値が指定する期間内においては、当該地点を訪問することがより適切となることを示している。なお、期間条件の取りうる値としては、期間を問わないこと、すなわち、どのような期間に訪問しても当該地点を訪問することの適切さは変わらないことを示すデフォルト値もある。
【0028】
同行者条件、訪問目的条件、季節条件、天候条件、および期間条件のそれぞれの値は、地点を訪問することがより適切となるための条件を示す情報に相当する。
【0029】
制御回路(コンピュータに相当する)18は、ROM16または地図データ取得部17から読み出した車両用ナビゲーション装置1の動作のためのプログラムを実行し、その実行の際にはRAM15、ROM16、および地図データ取得部17から情報を読み出し、RAM15および地図データ取得部17に対して情報の書き込みを行い、位置検出器11、画像表示装置12、操作スイッチ群13、およびスピーカ14と信号の授受を行う。
【0030】
制御回路18がプログラムを実行することによって行う具体的な処理としては、現在位置特定処理、目的地特定処理、誘導経路算出処理、経路案内処理、メモリ地点登録処理、メモリ地点編集処理、全般設定処理等がある。
【0031】
現在位置特定処理は、位置検出器11からの信号に基づいて、周知のマップマッチング等の技術を用いて車両の現在位置や向きを特定する処理である。
【0032】
目的地特定処理は、ユーザによる操作スイッチ群13の操作に基づいて、1つの地点を目的地として特定する処理である。この目的地特定処理の詳細については後述する。
【0033】
誘導経路算出処理は、現在位置特定処理によって特定した現在位置、および目的地特定処理によって特定した目的地に基づいて、当該現在位置から当該目的地までの最適な誘導経路を算出する処理である。
【0034】
経路案内処理は、地図データ取得部17から地図データを読み出し、算出された誘導経路、目的地、および現在位置等をこの地図データの示す地図上に重ねた画像を、画像表示装置12に出力し、案内交差点の手前に自車両が到達したとき等の必要時に、右折、左折等を指示する案内音声をスピーカ14に出力させる処理である。
【0035】
メモリ地点登録処理は、操作スイッチ群13に対するユーザの操作に基づいて、地図上の1点または1つの施設を特定してメモリ地点とし、上述のメモリ地点データに、当該メモリ地点の地点レコードを追加登録する処理である。具体的には、ユーザの操作に基づいて特定した1点または施設の位置情報、および施設データから取得可能であれば施設名称、施設の地番、施設種別を含む地点レコードを、地図データ取得部17中のメモリ地点データに追加記録する。
【0036】
メモリ地点編集処理は、操作スイッチ群13に対するユーザの操作に基づいて、登録されたメモリ地点のうち1つについて、そのメモリ地点の情報の編集(すなわち、変更、削除、または追加)を行う処理である。例えば、メモリ地点データ中の1つのレコードに、ユーザが入力した付加情報を追加する。
【0037】
全般設定処理は、車両用ナビゲーション装置1の作動の全般に対するユーザの設定を受け付けるための処理である。
【0038】
以下、メモリ地点編集処理の詳細について説明する。このメモリ地点編集処理のために、制御回路18は、図3に示すプログラム100を実行する。制御回路18は、ユーザが操作スイッチ群13を操作して、メモリ地点編集処理の開始の要求および編集対象のメモリ地点の指定を行ったことに基づいて、プログラム100の実行を開始する。
【0039】
ここで、編集対象のメモリ地点の指定は、操作スイッチ群13を用いて名称、地番、電話番号等のメモリ地点を特定する情報を入力することで実現してもよいし、制御回路18が画像表示装置12に複数のメモリ地点をリスト表示させ、ユーザがそれら複数のメモリ地点のうちの1つを操作スイッチ群13を用いて選択することで実現してもよいし、制御回路18が画像表示装置12に地図を表示させ、その地図上のメモリ地点に相当するアイコンを、操作スイッチ群13を用いて選択することで実現してもよい。
【0040】
そして制御回路18は、プログラム100の実行において、まずステップ110で、グラフィカルユーザインターフェースとして機能する登録受付画面を画像表示装置12に表示させる。
【0041】
図4に、この登録受付画面30を示す。この登録受付画面30は、ユーザが操作スイッチ群13を操作することによって選択可能なボタン31、32、36、37、38およびユーザが操作スイッチ群13を操作することによって文字入力を行うことができるフィールド33、34、35を有している。制御回路18は、編集対象のメモリ地点(以下、対象メモリ地点という)の名称情報がメモリ地点データに含まれていれば、当該名称を名称フィールド33に表示させる。また、対象メモリ地点の地番情報がメモリ地点データに含まれていれば、当該地番を地番フィールド34に表示させる。また、対象メモリ地点の電話番号情報がメモリ地点データに含まれていれば、当該電話番号を電話番号フィールド35に表示させる。また、対象メモリ地点のアイコン種別情報がメモリ地点データに含まれていれば、当該アイコン種別に相当する画像をアイコンボタン36に表示させる。
【0042】
続いてステップ120では、上記ボタン31、32、36、37、38およびフィールド33、34、35に対するユーザの操作に基づいて、対象メモリ地点の情報の編集を受け付ける。具体的には、ユーザが名称フィールド33に文字列を入力することに基づいて、当該文字列を対象メモリ地点の新たな名称として受け付ける。また、ユーザが地番フィールド34に文字列を入力することに基づいて、当該文字列を対象メモリ地点の新たな地番として受け付ける。また、ユーザが電話番号フィールド35に数字を示す文字列を入力することに基づいて、当該文字列を対象メモリ地点の新たな電話番号として受け付ける。
【0043】
また、ユーザがアイコンボタン36を選択することに基づいて、制御回路18は、アイコン種別の選択を受け付けるための表示を画像表示装置12に行わせ、さらに、その表示を利用してユーザが操作スイッチ群13を操作して特定のアイコン種別を選択したことに基づいて、当該特定のアイコン種別を対象メモリ地点の新たなアイコン種別として受け付ける。
【0044】
また、ユーザが付加情報カテゴリボタン37を選択することに基づいて、制御回路18は、付加情報カテゴリの選択を受け付けるための表示を画像表示装置12に行わせる。この表示は、図5に示すように、プルダウンメニュー371を、登録受付画面30に重ねるような形式で、かつ、付加情報カテゴリボタン37から下に伸びるような形式で、実現させる。このプルダウンメニュー371は、複数のメニュー項目371a〜fを含んでおり、それぞれが、付加情報カテゴリの1つに該当する。具体的には、“行きたい度”、“一緒に行く人のニーズ”、“行く目的”、“季節”、“天気”、“期限”の表示を有するメニュー項目371a〜fが、それぞれ、訪問欲求度、同行者条件、訪問目的条件、季節条件、天候条件、期間条件のカテゴリに相当する。
【0045】
ユーザが、操作スイッチ群13を用いてプルダウンメニュー371中のメニュー項目371a〜fのうちいずれか1つを選択することに基づいて、制御回路18は、選択されたメニュー項目に対応する付加情報カテゴリを、図6に示すように、付加情報カテゴリボタン37中に表示させることで、当該選択を受け付ける。
【0046】
また、付加情報カテゴリの選択に続いて、ユーザが付加情報値ボタン38を選択することに基づいて、制御回路18は、先に選択された付加情報カテゴリについての値の選択を受け付けるための表示を画像表示装置12に行わせる。この表示は、図7に示すように、プルダウンメニュー381を、登録受付画面30に重ねるような形式で、かつ、付加情報値ボタン38から下に伸びるような形式で、実現させる。このプルダウンメニュー381は、複数のメニュー項目381a〜eを含んでおり、それぞれが、選択された付加情報カテゴリの値の1つに該当する。
【0047】
ユーザが、操作スイッチ群13を用いてプルダウンメニュー381中のメニュー項目381a〜eのうちいずれか1つを選択することに基づいて、制御回路18は、選択されたメニュー項目に対応する付加情報の値を、図8に示すように、付加情報値ボタン38中に表示させることで、当該選択を受け付ける。
【0048】
また、制御回路18は、ユーザがOKボタン32を選択したことに基づいて、ステップ130を実行し、また、ユーザが戻るボタン31を選択したことに基づいて、受け付けた対象メモリ地点の情報の編集結果を、メモリ地点データに反映させないまま、その編集結果を破棄し、その後プログラム100の実行を終了する。
【0049】
ステップ130では、受け付けた対象メモリ地点の情報の編集結果を、メモリ地点データに反映させる。具体的には、メモリ地点データ中の対象メモリ地点の地点レコードに、受け付けた編集結果を上書き記録する。ステップ130の後、プログラム100の実行を終了する。
【0050】
以上のようなプログラム100を制御回路18に実行させることで、車両用ナビゲーション装置1は、複数のメモリ地点のそれぞれについて、当該メモリ地点を訪問することの適切さについての付加情報の、ユーザによる入力を、グラフィカルユーザインターフェースを用いてインタラクティブに受け付け(ステップ110、120参照)、受け付けた入力に係る付加情報を、当該メモリ地点を特定する情報と関連付けて、メモリ地点データの1つのレコードに記録する(ステップ130参照)。なお、ユーザによって設定されなかった付加情報値の値は、デフォルト値となる。
【0051】
また、全般設定処理において、制御回路18は、図9に示すような設定画面70を画像表示装置12に表示させる。設定画面70は、設定項目のリスト、および、リストの各項目中等に設けられた、ユーザが操作スイッチ群13を用いて選択可能なボタン71〜78を有している。ユーザがボタン72a、72b、または72cを選択することに基づいて、制御回路18は、地図と共に画像表示装置12に表示させる文字のサイズをそれぞれ大、中、小のサイズに変更する。また、ユーザがボタン73aまたは73bを選択することに基づいて、都市高速道路のマップの自動表示機能のオンまたはオフを行う。また、ユーザがボタン74a、74bを選択することに基づいて、レーンリスト自動表示機能のオンまたはオフを行う。また、ユーザがボタン75を選択することに基づいて、到着予想時刻表示のオン、オフを切り替える。また、ユーザがボタン77、78を選択することに基づいて、設定項目のリストを上または下にスクロールさせる。このとき、そのスクロールの結果に応じてスクロールインジケータ79の表示を変化させる。
【0052】
また、ユーザがボタン76aを選択したことに基づいて、制御回路18は画像表示装置12に図10に示す距離設定画面80を表示させる。この距離設定画面80は、表示部81、82、および、ユーザが操作スイッチ群13を用いて選択可能なボタン83〜85を有している。ユーザが、ボタン83または84を選択することに基づいて、制御回路18は、表示部81内の距離を示す数値を所定量(例えば100メートル)だけそれぞれ増加または減少させる。また、ユーザが、ボタン85を選択することに基づいて、現在表示部81に表示されている距離を、閾値距離として受け付け、続いて図9の設定画面70を再表示させ、ボタン76a内に、その受け付けた閾値距離を表示させ、さらに、この閾値距離を地図データ取得部17に記録する。
【0053】
また、ユーザがボタン76bを選択したことに基づいて、制御回路18は、ボタン76bをボタン76aよりも目立つように表示させ、さらに、地図データ取得部17に記録された閾値距離を消去するか、あるいは、閾値距離なしの旨のデータで当該閾値距離の値を上書きする。このような全般設定処理を制御回路18に行わせることで、車両用ナビゲーション装置1は、閾値距離のユーザによる入力を、グラフィカルユーザインターフェースを用いてインタラクティブに受け付け、受け付けた入力に係る閾値距離のデータ、または閾値距離がない旨のデータを記録する。
【0054】
また、ユーザが設定画面70のボタン71を選択することに基づいて、制御回路18は、全般設定処理を終了する。
【0055】
次に、目的地特定処理について説明する。制御回路18は、目的地特定処理の開始のための所定の操作が操作スイッチ群13に対して行われたことに基づいて、まず図11に示すような目的地設定画面49を、画像表示装置12に表示させる。目的地設定画面49は、ユーザが操作スイッチ群13を用いて選択することができるボタン50〜59を有している。ボタン51〜55のうちいずれかをユーザが選択したことに基づいて、制御回路18は、施設名称の50音入力に基づく施設検索、施設リスト表示を利用した施設検索、地番入力に基づく施設検索、または郵便番号に基づく施設検索を行うようになっている。なお、これらの場合の施設検索は、制御回路18中の地図データに記録された施設の検索である。
【0056】
また、ボタン57、58、59のうちいずれかをユーザが選択したことに基づいて、制御回路18は、過去に設定した目的地のリストに基づくユーザの地点選択のための処理、現在位置の周辺の地点リストに基づくユーザの地点選択のための処理、または、目的地特定処理の実行直前に画像表示装置12が表示していた地図に基づくユーザの地点選択のための処理を行うようになっている。
【0057】
また、ボタン56をユーザが選択したことに基づいて、制御回路18は、メモリ地点から検索した地点を目的地とするための処理を実行する。制御回路18は、この処理のために、図12に示すプログラム200を繰り返し実行する。このプログラム200の実行において、制御回路18は、まずステップ210で、ユーザによる操作スイッチ群13を用いた検索条件の入力を受け付ける。
【0058】
具体的には、まず図13に示すようなメモリ地点リスト表示画面60を画像表示装置12に表示させる。このメモリ地点リスト表示画面60は、ユーザが操作スイッチ群13を用いて選択することができるボタン61〜69に加え、スクロールインジケータ95、リスト項目96a〜eを有している。リスト項目96a〜eのそれぞれは、リスト表示中の1つのメモリ地点を示す。また、ユーザがボタン68、69を選択することに基づいて、メモリ地点のリスト96a〜eを上または下にスクロールさせる。このとき、そのスクロールの結果に応じてスクロールインジケータ95の表示を変化させる。
【0059】
また、ユーザが戻るボタン67を選択したことに基づいて、制御回路18は、目的地設定画面49を再度画像表示装置12に表示させる。また、ユーザが種別順ボタン63を選択したことに基づいて、メモリ地点のリスト表示の順序付けに用いる指標として、メモリ地点の施設種別の情報を採用する。また、ユーザがマーク順ボタン64を選択したことに基づいて、メモリ地点のリスト表示の順序付けに用いる指標として、メモリ地点のアイコン種別の情報を採用する。また、ユーザが登録順ボタン65を選択したことに基づいて、メモリ地点のリスト表示の順序付けに用いる指標として、メモリ地点の登録日時の情報を採用する。また、ユーザが距離順ボタン66を選択したことに基づいて、メモリ地点のリスト表示の順序付けに用いる指標として、メモリ地点の現在位置からの距離の情報を採用する。
【0060】
また、ユーザが付加情報カテゴリボタン61を選択したことに基づいて、制御回路18は、付加情報カテゴリの選択を受け付けるための表示を画像表示装置12に行わせる。この表示は、図14に示すように、プルダウンメニュー611を、メモリ地点リスト表示画面60に重ねるような形式で、かつ、付加情報カテゴリボタン61から下に伸びるような形式で、実現させる。このプルダウンメニュー611は、複数のメニュー項目611a〜e、それぞれが、付加情報カテゴリの1つに該当する。
【0061】
ユーザが、操作スイッチ群13を用いてプルダウンメニュー611中のメニュー項目611a〜eのうちいずれか1つを選択することに基づいて、制御回路18は、選択されたメニュー項目に対応する付加情報カテゴリを、図15に示すように、付加情報カテゴリボタン61中に表示させることで、当該選択を受け付ける。
【0062】
また、付加情報カテゴリの選択に続いて、付加情報値ボタン62を選択することに基づいて、制御回路18は、先に選択された付加情報カテゴリについての値の選択を受け付けるための表示を画像表示装置12に行わせる。この表示は、図16に示すように、プルダウンメニュー621として、メモリ地点リスト表示画面60に重ねるような形式で、かつ、付加情報値ボタン62から下に伸びるような形式で、実現させる。このプルダウンメニュー621は、複数のメニュー項目メニュー項目621a〜eを含んでおり、それぞれが、選択された付加情報カテゴリの値の1つに該当する。
【0063】
ユーザが、操作スイッチ群13を用いてプルダウンメニュー621中のメニュー項目621a〜eのうちいずれか1つを選択することに基づいて、制御回路18は、選択されたメニュー項目に対応する付加情報の値を、図17に示すように、付加情報値ボタン62中に表示させることで、当該選択を受け付ける。
【0064】
制御回路18は、ステップ220において、付加情報カテゴリと付加情報値の絞り込み条件の組の選択を受け付けた場合と、メモリ地点のリスト表示の順序付けに用いる指標を1つ採用した場合のいずれの場合にも、続いてステップ220を実行する。
【0065】
ステップ220では、現在選択を受け付けている付加情報カテゴリと付加情報値の絞り込み条件の組があれば、その組に基づいて、メモリ地点の絞り込みを行う。具体的には、図18に示すように、まずステップ212で、付加情報カテゴリが設定済みであるか否か、すなわち、付加情報カテゴリの選択を既に受け付けているか否かを判定する。設定済みであると判定すると、続いてステップ214で、付加情報値が設定済みであるか否か、すなわち、付加情報値の選択を既に受け付けているか否かを判定する。設定済みであると判定すると、続いてステップ216で、メモリ地点データ中の当該付加情報カテゴリについての値と、設定済みであると判定した付加情報値とを比較することで、メモリ地点を絞り込み、複数のメモリ地点を抽出する。
【0066】
例えば、選択を受け付けた付加情報カテゴリが訪問者欲求度であり、選択を受け付けた付加情報値が3である場合、抽出するメモリ地点は、訪問者欲求度の値が3となっているメモリ地点のみとしてもよい。あるいはこの場合、抽出するメモリ地点は、訪問者欲求度の値が3以上となっているメモリ地点のみとしてもよい。
【0067】
また例えば、選択を受け付けた付加情報カテゴリが同行者条件であり、選択を受け付けた付加情報値が“友達と行く”である場合、抽出するメモリ地点は、同行者条件の値が“友達と行く”となっているメモリ地点のみとする。
【0068】
また例えば、選択を受け付けた付加情報カテゴリが期間条件であり、選択を受け付けた付加情報値が“4月1日”である場合、抽出するメモリ地点は、同行者条件の値が4月1日を含む期間となっているメモリ地点のみとする。
【0069】
なお、ステップ212または214で判定結果が否定的である場合、制御回路18は絞り込みを行わずに続いて図12のステップ230を実行する。
【0070】
このようになっているので、選択を受け付けた付加情報カテゴリについての付加情報値がデフォルト値となっているメモリ地点は、絞り込み対象から除外され、選択されなくなる。
【0071】
続いてステップ230では、メモリ地点のリスト表示の順序付けに用いる指標として最も後に採用されたものに基づいて、ステップ220で絞り込まれた結果のメモリ地点の表示順序を決定する。例えば、メモリ地点のリスト表示の順序付けに用いる指標として最も後に採用されたものが、距離である場合、現在位置から近い順に、絞り込まれたメモリ地点を順位付けする。
【0072】
続いてステップ240においては、上述の全般設定処理によって距離閾値が設定されているか否かを、地図データ取得部17中に距離閾値の値が記録されているか否かに基づいて判定する。距離閾値が設定されていないと判定した場合、続いてステップ260において、ステップ220で絞り込まれた結果のメモリ地点群を、ステップ230で決定した順序で、メモリ地点リスト表示画面60のリスト項目96a〜eの部分に、スクロール可能にリスト表示する。
【0073】
ステップ240で、距離閾値が設定されていると判定した場合、続いてステップ250で、当該距離閾値に基づいて、さらにメモリ地点を絞り込む。具体的には、ステップ220で絞り込まれ、ステップ230で順序を決められたメモリ地点のうち、現在位置から当該距離閾値より離れているメモリ地点を除外し、その除外によって絞り込まれたメモリ地点のみで順序を詰める。そしてさらにステップ240では、このようにして絞り込まれて順序を詰めたメモリ地点群を、当該順序で、メモリ地点リスト表示画面60のリスト項目96a〜eの部分に、スクロール可能にリスト表示する。ステップ260の後、プログラム200の1回分の実行が終了する。
【0074】
以上のようなプログラム200を制御回路18に繰り返し実行させることで、車両用ナビゲーション装置1は、付加情報についてのメモリ地点の選択条件を受け付ける度に(ステップ210参照)、その選択条件を、メモリ地点データ中の付加情報等に適用することで、メモリ地点の一部を選択し(ステップ220参照)、その選択した一部をリスト表示形式でユーザに提示する(ステップ260参照)。また、そして、その表示順は、現在位置から近い順等、ユーザの設定する順序となる(ステップ230参照)。
【0075】
このように、車両用ナビゲーション装置1は、ユーザから、各地点を訪問することの適切さについての付加情報を受けて記録し、その付加情報に基づく地点の選択を行う。したがって、車両用ナビゲーション装置1は、個々の地点に訪れることについてユーザが考える適切さを、情報提示の対象とする地点の選択に反映させることができる。
【0076】
また、車両用ナビゲーション装置1は、付加情報に対する絞り込み条件の入力を受け付けるようになっている。したがって、車両用ナビゲーション装置1は、メモリ地点の編集時に受け付けた付加情報の入力に加え、さらに受け付けた絞り込み条件に基づいて、複数の地点のうち一部の地点を選択する。このようになっていることで、メモリ地点の編集のための付加情報の入力時、および、絞り込み条件の入力時の二度の機会において、ユーザは、訪問地点に対する自らの意向を直接入力することができる。
【0077】
また、距離閾値が設定されていれば(ステップ240参照)、付加情報に基づいて選択されたメモリ地点のうち、現在位置からその距離閾値以内にあるメモリ地点のみ表示する(ステップ250参照)。このようになっていることで、車両用ナビゲーション装置1の所在位置に応じたより適切な地点の選択を行うことができるようになる。例えば、過去に高い訪問欲求度を設定したメモリ地点のうち、たまたま近くにある地点を容易に探し出し、その地点に向かうことができるようになる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態においては、プログラム200のステップ210において、付加情報カテゴリと付加情報値の絞り込み条件の組を1つだけ設定できるようになっている。しかし、本実施形態では、付加情報カテゴリと付加情報値の絞り込み条件の組を複数設定できるようになっている。具体的には、本実施形態が第1実施形態と異なるのは、制御回路18が、プログラム200のステップ210において、図19、20に示すようなメモリ地点リスト表示画面60’および複合検索条件設定画面90を表示させ、さらに、プログラム200のステップ220において、図18に示した処理ではなく、図21に示すような処理を実行することである。
【0078】
より詳しくは、制御回路18は、まずプログラム200のステップ210で、図19に示すようなメモリ地点リスト表示画面60’を画像表示装置12に表示させる。このメモリ地点リスト表示画面60’が図13に示したメモリ地点リスト表示画面60と異なるのは、付加情報カテゴリボタン61および付加情報値ボタン62に変えて、ユーザが操作スイッチ群13を用いて選択できる付加情報条件設定ボタン97を有することである。
【0079】
ユーザが付加情報条件設定ボタン97を選択することに基づいて、制御回路18は続いて図20に示す複合検索条件設定画面90を画像表示装置12に表示させる。この複合検索条件設定画面90は、ユーザが選択可能なボタン91、92、93a〜f、および付加情報カテゴリ表示画像94a〜fを有している。付加情報値設定ボタン93a〜fのそれぞれは、訪問欲求度、同行者条件、訪問目的条件、季節条件、天候条件、および期間条件に対応したボタンである。
【0080】
付加情報値設定ボタン93a〜fのうち1つを選択したことに基づいて、制御回路18は、当該付加情報値設定ボタンが対応する付加情報カテゴリの値を示すプルダウンメニューを表示させ、そのプルダウンメニューのうちの1つの値をユーザが選択したことに基づいて、その選択された値を、当該付加情報カテゴリに関する絞り込み条件として受け付ける。複合検索条件設定画面90を利用して、このような付加情報値設定ボタンの選択受付、および当該付加情報カテゴリに関する絞り込み条件の受付を繰り返すことで、制御回路18は、一度に複数組の付加情報カテゴリと付加情報値の絞り込み条件の組の設定を受け付けることができる。なお、絞り込み条件の設定を受け付けなかった組についての付加情報値の絞り込み条件は、デフォルト値、すなわち、絞り込みを行わない旨の値となる。
【0081】
また、制御回路18は、ユーザがOKボタン92を選択したことに基づいて、この複合検索条件設定画面90を介して受け付けた1つ以上の付加情報カテゴリと付加情報値の組の情報を保持したまま、再度メモリ地点リスト表示画面60’を表示させ、続いてステップ220を実行する。また、ユーザが戻るボタン91を選択したことに基づいて、この複合検索条件設定画面90を介して受け付けた付加情報を破棄し、再度メモリ地点リスト表示画面60’を表示させる。
【0082】
ステップ220においては、図21に示すように、まずステップ310で、複数選択された組のうち、1つの付加情報カテゴリに対応する組を選択する。続いてステップ320では、選択された組についての付加情報値の絞り込み条件は、デフォルト値であるか否かを判定する。デフォルト値であれば、続いてステップ360を実行し、デフォルト値でなければ続いてステップ340を実行する。
【0083】
ステップ340では、選択された組についての付加情報値の絞り込み条件に従って、メモリ地点データのうち一部を選択する。続いてステップ350では、すべての付加情報カテゴリについての組を選択したか否かを判定し、選択していればステップ360を実行し、選択していなければステップ360を実行する。ステップ360では、まだ選択されていない付加情報カテゴリについての組を選択し、続いてステップ320を再度実行する。
【0084】
ステップ370では、ステップ320〜360の一連の繰り返しにおいて、ステップ340で絞り込まれた結果のメモリ地点をまとめる。まとめる方法としては、それらの絞り込みの積集合を抽出する方法を用いてもよいし、和集合を抽出する方法を用いてもよい。積集合を抽出する場合、絞り込みの結果のすべてにおいて含まれるメモリ地点のみ、選択されたメモリ地点とする。和集合を抽出する場合、絞り込みの結果のいずれか1つにでも含まれるメモリ地点を、選択されたメモリ地点とする。
【0085】
また、複数の絞り込み結果の和集合と積集合の組み合わせの結果の集合を抽出するようになっていてもよい。具体的には、訪問欲求度によって絞り込まれたメモリ地点と同行者条件によって絞り込まれたメモリ地点の積集合と、天候条件によって絞り込まれたメモリ地点と季節条件によって絞り込まれたメモリ地点の積集合と、の和集合を、選択されたメモリ地点としてもよい。また、複数の絞り込み結果をどのようにまとめるかについて、ユーザが設定することができるようになっていてもよい。ステップ370の後、プログラム200のステップ220の実行が終了する。
【0086】
以上のように、ステップ220では、複数選択された組のそれぞれについて(ステップ310、350、360参照)、当該組の付加情報値の絞り込み条件を特定し(ステップ320)、その絞り込み条件に従ってメモリ地点を絞り込む(ステップ340参照)。そして、複数の絞り込みの結果をまとめ、そのまとめた結果を、選択されたメモリ地点群とする(ステップ370参照)。
【0087】
なお、上記の各実施形態において、車両用ナビゲーション装置1が、地点情報提示装置の一例に相当し、プログラム100および200が地点情報提示プログラムの一例に相当する。また、車両用ナビゲーション装置1の制御回路18が、プログラム100のステップ110および120を実行することで訪問適切性情報受付手段の一例として機能し、ステップ130を実行することで記録手段の一例として機能し、プログラム200のステップ210を実行することで絞込条件受付手段の一例として機能し、ステップ220〜250を実行することで選択手段の一例として機能し、ステップ260を実行することで情報提示手段の一例として機能する。また、位置検出器11が、現在位置特定手段の一例として機能する。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の各発明特定事項の機能を実現し得る種々の形態を包含するものである。
【0088】
例えば、訪問欲求度については、付加情報値のデフォルト値が、1となっていてもよい。
【0089】
また、制御回路18は、メモリ地点登録処理において、メモリ地点の登録と共に、当該メモリ地点の付加情報の登録を受け付けるようになっていてもよい。
【0090】
また、制御回路18は、メモリ地点編集処理においても、第2実施形態における付加情報値の絞り込み条件のように、1度に複数の付加情報カテゴリについての付加情報値の入力を受け付けるようになっていてもよい。
【0091】
また、制御回路18は、目的地特定処理において、必ずしも、付加情報値の絞り込み条件のユーザによる設定を受け付けなくともよい。たとえば、ユーザが絞り込み条件を入力せずとも、自動的に訪問欲求度の高さで順位づけし、その上位を選択して画像表示装置12に表示させるようになっていてもよい。
【0092】
また、なお、付加情報を記録する記憶媒体は、地図データ取得部17でなくとも、例えば、図示しないEEPROMに記録されてもよい。
【0093】
また、制御回路18は、ステップ260において、選択されたメモリ地点の情報を、当該メモリ地点のそれぞれについての付加情報と共に、ユーザに提示するようになっていてもよい。このようになっていることで、ユーザは、自らが過去に入力した付加情報を、再度確認することができるようになる。
【0094】
また、付加情報カテゴリは、訪問欲求度、同行者条件、訪問目的条件、季節条件、天候条件、期限条件のみならず、対象となるメモリ地点を訪問することの適切さについての情報ならどのようなものでもよい。
【0095】
また、本発明の対象は、車両用ナビゲーション装置に限らない。地点の情報を表示する地点情報提示装置であれば、どのような装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用ナビゲーション装置1のハードウェア構成図である。
【図2】複数の付加情報カテゴリと、それら付加情報カテゴリについての評価値の例とを対応付けた図表である。
【図3】制御回路18が実行するプログラム100のフローチャートである。
【図4】登録受付画面30を示す図である。
【図5】登録受付画面30を示す図である。
【図6】登録受付画面30を示す図である。
【図7】登録受付画面30を示す図である。
【図8】登録受付画面30を示す図である。
【図9】設定画面70を示す図である。
【図10】距離設定画面80を示す図である。
【図11】目的地設定画面49を示す図である。
【図12】制御回路18が実行するプログラム200のフローチャートである。
【図13】メモリ地点リスト表示画面60を示す図である。
【図14】メモリ地点リスト表示画面60を示す図である。
【図15】メモリ地点リスト表示画面60を示す図である。
【図16】メモリ地点リスト表示画面60を示す図である。
【図17】メモリ地点リスト表示画面60を示す図である。
【図18】プログラム200のステップ220の処理の詳細を示すフローチャートである。
【図19】メモリ地点リスト表示画面60’を示す図である。
【図20】複合検索条件設定画面90を示す図である。
【図21】第2実施形態におけるプログラム200のステップ220の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0097】
1…車両用ナビゲーション装置、11…位置検出器、12…画像表示装置、
13…操作スイッチ群、14…スピーカ、15…RAM、16…ROM、
17…地図データ取得部、18…制御回路、30…登録受付画面、
31、67、91…戻るボタン、32、92…OKボタン、33…名称フィールド、
34…地番フィールド、35…電話番号フィールド、36…アイコンボタン、
37…付加情報カテゴリボタン、38…付加情報値ボタン、49…目的地設定画面、
50〜59、70〜78、83〜85…ボタン、
60、60’…メモリ地点リスト表示画面、61…付加情報カテゴリボタン、
62…付加情報値ボタン、63…種別順ボタン、64…マーク順ボタン、
65…登録順ボタン、66…距離順ボタン、68…上スクロールボタン、
69…下スクロールボタン、70…設定画面、79、95…スクロールインジケータ、
80…距離設定画面、81、82…表示部、90…複合検索条件設定画面、
93a〜f…付加情報値設定ボタン、94a〜f…付加情報カテゴリ表示画像、
96a〜e…リスト項目、97…付加情報条件設定ボタン、
100、200…プログラム、
371、381、611、621…プルダウンメニュー、
371a〜f、381a〜f、611a〜f、621a〜f…メニュー項目。
【技術分野】
【0001】
本発明は、地点情報提示装置および地点情報提示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の地点に関する情報を記憶し、ユーザの要求に応じて、これら複数の地点のうち一部の地点の情報を選択して提示する地点情報提示装置が複数提案されている(例えば特許文献1〜6参照)。これらの地点情報提示装置は、ある地点がユーザの要求にどの程度合致しているかを、あらかじめその地点に付与された情報に基づいて特定している。
【特許文献1】2004―340757号公報
【特許文献2】2003―308407号公報
【特許文献3】2002―181576号公報
【特許文献4】2001―153672号公報
【特許文献5】2004―309368号公報
【特許文献6】2000―266551号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、それぞれの地点について、その地点にユーザが訪れることがどの程度適切であるか、またはどのようなときに適切であるかを、ユーザが独自に判断している場合がある。例えば、雨の日に行きたいレストランはレストランYであるとユーザが考える場合がある。また例えば、今一番興味のある地点はA地点で、次に興味のある地点がB地点である、とユーザが考える場合がある。また、恋人と一緒に訪れる遊園地は遊園地Dであると考える場合がある。
【0004】
このような、個々の地点に訪れることについてユーザが考える適切さを、提示する情報の選択に反映することは、従来の地図表示装置においてはできない。
【0005】
本発明は上記点に鑑み、複数の地点から一部を選択すると共に選択した地点の情報をユーザに提示する地点情報表示の技術において、個々の地点に訪れることについてユーザが考える適切さを、情報提示の対象となる地点の選択に反映させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明の特徴は、地点情報提示装置が、複数の地点のそれぞれについて、当該地点を訪問することの適切さについての訪問適切性情報の、ユーザによる入力を受け付け、受け付けた入力に係る訪問適切性情報を、当該地点を特定する情報と関連付けて記憶媒体に記録する。また、地点情報提示装置は、複数の地点のそれぞれについての訪問適切性情報に基づいて、複数の地点のうち一部の地点を選択し、選択した当該一部の地点の情報をユーザに提示する。
【0007】
このように、地点情報提示装置は、ユーザから、各地点を訪問することの適切さについての訪問適切性情報を受けて記録し、その訪問適切性情報に基づく地点の選択を行う。したがって、地点情報提示装置は、個々の地点に訪れることについてユーザが考える適切さを、情報提示の対象とする地点の選択に反映させることができる。
【0008】
また、訪問適切性情報は、地点を訪問することに対するユーザの欲求の高さの情報を含むようになっていてもよいし、地点を訪問することがより適切となるための条件を示す情報を含むようになっていてもよい。
【0009】
また、地点情報提示装置は、訪問適切性情報に対する絞り込み条件の入力を受け付けるようになっていてもよい。このとき、地点情報提示装置は、さらに受け付けた入力に係る絞り込み条件に基づいて、複数の地点のうち一部の地点を選択するようになっていてもよい。このようになっていることで、訪問地適切性情報の入力時、および、絞り込み条件の入力時の二度の機会において、ユーザは、訪問地点に対する自らの意向を直接入力することができる。
【0010】
また、地点情報提示装置は、自らの現在位置を特定する機能を有していてもよい。このとき、地点情報提示装置は、複数の地点のそれぞれの現在位置からの距離に基づいて、複数の地点のうち一部の地点を選択するようになっていてもよい。このようになっていることで、地点情報提示装置の所在位置に応じたより適切な地点の選択を行うことができるようになる。
【0011】
また、地点情報提示装置は、一部の地点の情報を、当該一部の地点のそれぞれについての訪問適切性情報と共に、ユーザに提示するようになっていてもよい。このようになっていることで、ユーザは、自らが過去に入力した訪問適切性情報を、再度確認することができるようになる。
【0012】
また、本発明の特徴は、複数の地点のそれぞれについて、当該地点を訪問することの適切さについての訪問適切性情報の、ユーザによる入力を受け付ける訪問適切性情報受付手段、当該訪問適切性情報受付手段が受け付けた入力に係る当該訪問適切性情報を、当該地点を特定する情報と関連付けて記憶媒体に記録する記録手段、当該複数の地点のそれぞれについての当該訪問適切性情報に基づいて、当該複数の地点のうち一部の地点を選択する選択手段、および、当該選択手段が選択した当該一部の地点の情報をユーザに提示する情報提示手段として、コンピュータを機能させる地点情報提示プログラムとしても、捉えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態に係る車両用ナビゲーション装置1のハードウェア構成を示す。この車両用ナビゲーション装置1は、位置検出器11、画像表示装置12、操作スイッチ群13、スピーカ14、RAM15、ROM16、地図データ取得部17、および制御回路18を有している。
【0014】
位置検出器11は、いずれも周知の図示しない地磁気センサ、ジャイロスコープ、車速センサ、およびGPS受信機等のセンサを有しており、これらセンサの各々の性質に基づいた、車両の現在位置や向きを特定するための情報を制御回路18に出力する。画像表示装置12は、制御回路18から出力された映像信号に基づいた映像を、ユーザが視認できるように表示する。
【0015】
操作スイッチ群13は、車両用ナビゲーション装置1に設けられた複数のメカニカルスイッチ、画像表示装置12の表示面に重ねて設けられたタッチパネル等の入力装置から成り、ユーザによるメカニカルスイッチの押下、タッチパネルのタッチに基づいた信号を制御回路18に出力する。
【0016】
地図データ取得部17は、HDD等の不揮発性の記憶媒体およびそれら記憶媒体に対してデータの読み出しおよび書き込みを行う装置から成り、制御回路18が実行するプログラム、経路案内用の地図データ、メモリ地点データ等を記憶している。
【0017】
地図データは、道路データおよび施設データを有している。道路データは、リンクの位置情報、種別情報、ノードの位置情報、種別情報、および、ノードとリンクとの接続関係の情報等を含んでいる。施設データは、施設毎のレコードを複数有しており、各レコードは、対象とする施設の名称情報、所在位置情報、地番情報、電話番号情報、郵便番号情報、施設種類情報等を示すデータを有している。
【0018】
メモリ地点データは、地図上の複数の地点のそれぞれについての各種情報を有している。具体的には、メモリ地点データは、それぞれが1つの地点(以下、メモリ地点という)に対応する複数の地点レコードを有している。各地点レコードは、対象とするメモリ地点の位置、名称情報、所在地番情報、施設種別(レストラン、書店、遊園地等の区分)情報、電話番号情報、アイコン種別情報、登録日時情報、付加情報(訪問適切性情報の一例に相当する)を含んでいる。
【0019】
なお、アイコン種別情報とは、当該メモリ地点を地図画像上に示すときの絵柄(すなわちアイコン)の種別を特定する情報である。地図データ取得部17は、複数の種別のそれぞれに対応する複数のアイコンのデータを有している。また、登録日時情報は、その地点レコードが新たにメモリ地点データに追加された日時を示す。
【0020】
付加情報は、当該メモリ地点を訪問することの適切さについてのユーザの評価を反映する情報である。1つの付加情報は、それぞれが1つの付加情報カテゴリに対応する複数のフィールドを有している。1つの付加情報カテゴリについてのフィールドは、当該付加情報カテゴリに対する値を有している。
【0021】
図2に、複数の付加情報カテゴリと、それら付加情報カテゴリについての評価値の例とを対応付けた表を示す。この図に示すように、付加情報カテゴリとしては、訪問欲求度、同行者条件、訪問目的条件、季節条件、天候条件、および期間条件がある。
【0022】
訪問欲求度の値は、1から5までの5段階の数値であり、その値が高いほど、ユーザが当該メモリ地点を訪問したい度合いが高いことを示す。この訪問欲求度は、地点を訪問することに対するユーザの欲求の高さの情報の一例に相当する。なお、訪問欲求度の取りうる値としては、1から5までのいずれにも属さないデフォルト値もある。
【0023】
同行者条件の値は、同行者の種別(同行者なし、デート相手、家族、友人等)を指定する値である。そして、その値が指定する同行者と車両に同乗する場合には、当該地点を訪問することがより適切となることを示している。なお、同行者条件の取りうる値としては、同行者を問わないこと、すなわち、同行者がいてもいなくても、どのような同行者があっても、当該地点を訪問することの適切さは変わらないことを示すデフォルト値もある。
【0024】
訪問目的条件の値は、訪問の目的(遊び、仕事、通院、買い物等)を指定する値である。そして、その値が指定する目的をユーザが持っている場合には、当該地点を訪問することがより適切となることを示している。なお、訪問目的条件の取りうる値としては、訪問目的を問わないこと、すなわち、どのような訪問目的があっても当該地点を訪問することの適切さは変わらないことを示すデフォルト値もある。
【0025】
季節条件の値は、訪問するときの季節を指定する値である。そして、その値が指定する季節においては、当該地点を訪問することがより適切となることを示している。なお、季節条件の取りうる値としては、季節を問わないこと、すなわち、どのような季節に訪問しても当該地点を訪問することの適切さは変わらないことを示すデフォルト値もある。
【0026】
天候条件の値は、訪問するときの天候を指定する値である。そして、その値が指定する天候下では、当該地点を訪問することがより適切となることを示している。なお、天候条件の取りうる値としては、天候を問わないこと、すなわち、どのような天候下で訪問しても当該地点を訪問することの適切さは変わらないことを示すデフォルト値もある。
【0027】
期間条件の値は、訪問する期間を指定する値である。そして、その値が指定する期間内においては、当該地点を訪問することがより適切となることを示している。なお、期間条件の取りうる値としては、期間を問わないこと、すなわち、どのような期間に訪問しても当該地点を訪問することの適切さは変わらないことを示すデフォルト値もある。
【0028】
同行者条件、訪問目的条件、季節条件、天候条件、および期間条件のそれぞれの値は、地点を訪問することがより適切となるための条件を示す情報に相当する。
【0029】
制御回路(コンピュータに相当する)18は、ROM16または地図データ取得部17から読み出した車両用ナビゲーション装置1の動作のためのプログラムを実行し、その実行の際にはRAM15、ROM16、および地図データ取得部17から情報を読み出し、RAM15および地図データ取得部17に対して情報の書き込みを行い、位置検出器11、画像表示装置12、操作スイッチ群13、およびスピーカ14と信号の授受を行う。
【0030】
制御回路18がプログラムを実行することによって行う具体的な処理としては、現在位置特定処理、目的地特定処理、誘導経路算出処理、経路案内処理、メモリ地点登録処理、メモリ地点編集処理、全般設定処理等がある。
【0031】
現在位置特定処理は、位置検出器11からの信号に基づいて、周知のマップマッチング等の技術を用いて車両の現在位置や向きを特定する処理である。
【0032】
目的地特定処理は、ユーザによる操作スイッチ群13の操作に基づいて、1つの地点を目的地として特定する処理である。この目的地特定処理の詳細については後述する。
【0033】
誘導経路算出処理は、現在位置特定処理によって特定した現在位置、および目的地特定処理によって特定した目的地に基づいて、当該現在位置から当該目的地までの最適な誘導経路を算出する処理である。
【0034】
経路案内処理は、地図データ取得部17から地図データを読み出し、算出された誘導経路、目的地、および現在位置等をこの地図データの示す地図上に重ねた画像を、画像表示装置12に出力し、案内交差点の手前に自車両が到達したとき等の必要時に、右折、左折等を指示する案内音声をスピーカ14に出力させる処理である。
【0035】
メモリ地点登録処理は、操作スイッチ群13に対するユーザの操作に基づいて、地図上の1点または1つの施設を特定してメモリ地点とし、上述のメモリ地点データに、当該メモリ地点の地点レコードを追加登録する処理である。具体的には、ユーザの操作に基づいて特定した1点または施設の位置情報、および施設データから取得可能であれば施設名称、施設の地番、施設種別を含む地点レコードを、地図データ取得部17中のメモリ地点データに追加記録する。
【0036】
メモリ地点編集処理は、操作スイッチ群13に対するユーザの操作に基づいて、登録されたメモリ地点のうち1つについて、そのメモリ地点の情報の編集(すなわち、変更、削除、または追加)を行う処理である。例えば、メモリ地点データ中の1つのレコードに、ユーザが入力した付加情報を追加する。
【0037】
全般設定処理は、車両用ナビゲーション装置1の作動の全般に対するユーザの設定を受け付けるための処理である。
【0038】
以下、メモリ地点編集処理の詳細について説明する。このメモリ地点編集処理のために、制御回路18は、図3に示すプログラム100を実行する。制御回路18は、ユーザが操作スイッチ群13を操作して、メモリ地点編集処理の開始の要求および編集対象のメモリ地点の指定を行ったことに基づいて、プログラム100の実行を開始する。
【0039】
ここで、編集対象のメモリ地点の指定は、操作スイッチ群13を用いて名称、地番、電話番号等のメモリ地点を特定する情報を入力することで実現してもよいし、制御回路18が画像表示装置12に複数のメモリ地点をリスト表示させ、ユーザがそれら複数のメモリ地点のうちの1つを操作スイッチ群13を用いて選択することで実現してもよいし、制御回路18が画像表示装置12に地図を表示させ、その地図上のメモリ地点に相当するアイコンを、操作スイッチ群13を用いて選択することで実現してもよい。
【0040】
そして制御回路18は、プログラム100の実行において、まずステップ110で、グラフィカルユーザインターフェースとして機能する登録受付画面を画像表示装置12に表示させる。
【0041】
図4に、この登録受付画面30を示す。この登録受付画面30は、ユーザが操作スイッチ群13を操作することによって選択可能なボタン31、32、36、37、38およびユーザが操作スイッチ群13を操作することによって文字入力を行うことができるフィールド33、34、35を有している。制御回路18は、編集対象のメモリ地点(以下、対象メモリ地点という)の名称情報がメモリ地点データに含まれていれば、当該名称を名称フィールド33に表示させる。また、対象メモリ地点の地番情報がメモリ地点データに含まれていれば、当該地番を地番フィールド34に表示させる。また、対象メモリ地点の電話番号情報がメモリ地点データに含まれていれば、当該電話番号を電話番号フィールド35に表示させる。また、対象メモリ地点のアイコン種別情報がメモリ地点データに含まれていれば、当該アイコン種別に相当する画像をアイコンボタン36に表示させる。
【0042】
続いてステップ120では、上記ボタン31、32、36、37、38およびフィールド33、34、35に対するユーザの操作に基づいて、対象メモリ地点の情報の編集を受け付ける。具体的には、ユーザが名称フィールド33に文字列を入力することに基づいて、当該文字列を対象メモリ地点の新たな名称として受け付ける。また、ユーザが地番フィールド34に文字列を入力することに基づいて、当該文字列を対象メモリ地点の新たな地番として受け付ける。また、ユーザが電話番号フィールド35に数字を示す文字列を入力することに基づいて、当該文字列を対象メモリ地点の新たな電話番号として受け付ける。
【0043】
また、ユーザがアイコンボタン36を選択することに基づいて、制御回路18は、アイコン種別の選択を受け付けるための表示を画像表示装置12に行わせ、さらに、その表示を利用してユーザが操作スイッチ群13を操作して特定のアイコン種別を選択したことに基づいて、当該特定のアイコン種別を対象メモリ地点の新たなアイコン種別として受け付ける。
【0044】
また、ユーザが付加情報カテゴリボタン37を選択することに基づいて、制御回路18は、付加情報カテゴリの選択を受け付けるための表示を画像表示装置12に行わせる。この表示は、図5に示すように、プルダウンメニュー371を、登録受付画面30に重ねるような形式で、かつ、付加情報カテゴリボタン37から下に伸びるような形式で、実現させる。このプルダウンメニュー371は、複数のメニュー項目371a〜fを含んでおり、それぞれが、付加情報カテゴリの1つに該当する。具体的には、“行きたい度”、“一緒に行く人のニーズ”、“行く目的”、“季節”、“天気”、“期限”の表示を有するメニュー項目371a〜fが、それぞれ、訪問欲求度、同行者条件、訪問目的条件、季節条件、天候条件、期間条件のカテゴリに相当する。
【0045】
ユーザが、操作スイッチ群13を用いてプルダウンメニュー371中のメニュー項目371a〜fのうちいずれか1つを選択することに基づいて、制御回路18は、選択されたメニュー項目に対応する付加情報カテゴリを、図6に示すように、付加情報カテゴリボタン37中に表示させることで、当該選択を受け付ける。
【0046】
また、付加情報カテゴリの選択に続いて、ユーザが付加情報値ボタン38を選択することに基づいて、制御回路18は、先に選択された付加情報カテゴリについての値の選択を受け付けるための表示を画像表示装置12に行わせる。この表示は、図7に示すように、プルダウンメニュー381を、登録受付画面30に重ねるような形式で、かつ、付加情報値ボタン38から下に伸びるような形式で、実現させる。このプルダウンメニュー381は、複数のメニュー項目381a〜eを含んでおり、それぞれが、選択された付加情報カテゴリの値の1つに該当する。
【0047】
ユーザが、操作スイッチ群13を用いてプルダウンメニュー381中のメニュー項目381a〜eのうちいずれか1つを選択することに基づいて、制御回路18は、選択されたメニュー項目に対応する付加情報の値を、図8に示すように、付加情報値ボタン38中に表示させることで、当該選択を受け付ける。
【0048】
また、制御回路18は、ユーザがOKボタン32を選択したことに基づいて、ステップ130を実行し、また、ユーザが戻るボタン31を選択したことに基づいて、受け付けた対象メモリ地点の情報の編集結果を、メモリ地点データに反映させないまま、その編集結果を破棄し、その後プログラム100の実行を終了する。
【0049】
ステップ130では、受け付けた対象メモリ地点の情報の編集結果を、メモリ地点データに反映させる。具体的には、メモリ地点データ中の対象メモリ地点の地点レコードに、受け付けた編集結果を上書き記録する。ステップ130の後、プログラム100の実行を終了する。
【0050】
以上のようなプログラム100を制御回路18に実行させることで、車両用ナビゲーション装置1は、複数のメモリ地点のそれぞれについて、当該メモリ地点を訪問することの適切さについての付加情報の、ユーザによる入力を、グラフィカルユーザインターフェースを用いてインタラクティブに受け付け(ステップ110、120参照)、受け付けた入力に係る付加情報を、当該メモリ地点を特定する情報と関連付けて、メモリ地点データの1つのレコードに記録する(ステップ130参照)。なお、ユーザによって設定されなかった付加情報値の値は、デフォルト値となる。
【0051】
また、全般設定処理において、制御回路18は、図9に示すような設定画面70を画像表示装置12に表示させる。設定画面70は、設定項目のリスト、および、リストの各項目中等に設けられた、ユーザが操作スイッチ群13を用いて選択可能なボタン71〜78を有している。ユーザがボタン72a、72b、または72cを選択することに基づいて、制御回路18は、地図と共に画像表示装置12に表示させる文字のサイズをそれぞれ大、中、小のサイズに変更する。また、ユーザがボタン73aまたは73bを選択することに基づいて、都市高速道路のマップの自動表示機能のオンまたはオフを行う。また、ユーザがボタン74a、74bを選択することに基づいて、レーンリスト自動表示機能のオンまたはオフを行う。また、ユーザがボタン75を選択することに基づいて、到着予想時刻表示のオン、オフを切り替える。また、ユーザがボタン77、78を選択することに基づいて、設定項目のリストを上または下にスクロールさせる。このとき、そのスクロールの結果に応じてスクロールインジケータ79の表示を変化させる。
【0052】
また、ユーザがボタン76aを選択したことに基づいて、制御回路18は画像表示装置12に図10に示す距離設定画面80を表示させる。この距離設定画面80は、表示部81、82、および、ユーザが操作スイッチ群13を用いて選択可能なボタン83〜85を有している。ユーザが、ボタン83または84を選択することに基づいて、制御回路18は、表示部81内の距離を示す数値を所定量(例えば100メートル)だけそれぞれ増加または減少させる。また、ユーザが、ボタン85を選択することに基づいて、現在表示部81に表示されている距離を、閾値距離として受け付け、続いて図9の設定画面70を再表示させ、ボタン76a内に、その受け付けた閾値距離を表示させ、さらに、この閾値距離を地図データ取得部17に記録する。
【0053】
また、ユーザがボタン76bを選択したことに基づいて、制御回路18は、ボタン76bをボタン76aよりも目立つように表示させ、さらに、地図データ取得部17に記録された閾値距離を消去するか、あるいは、閾値距離なしの旨のデータで当該閾値距離の値を上書きする。このような全般設定処理を制御回路18に行わせることで、車両用ナビゲーション装置1は、閾値距離のユーザによる入力を、グラフィカルユーザインターフェースを用いてインタラクティブに受け付け、受け付けた入力に係る閾値距離のデータ、または閾値距離がない旨のデータを記録する。
【0054】
また、ユーザが設定画面70のボタン71を選択することに基づいて、制御回路18は、全般設定処理を終了する。
【0055】
次に、目的地特定処理について説明する。制御回路18は、目的地特定処理の開始のための所定の操作が操作スイッチ群13に対して行われたことに基づいて、まず図11に示すような目的地設定画面49を、画像表示装置12に表示させる。目的地設定画面49は、ユーザが操作スイッチ群13を用いて選択することができるボタン50〜59を有している。ボタン51〜55のうちいずれかをユーザが選択したことに基づいて、制御回路18は、施設名称の50音入力に基づく施設検索、施設リスト表示を利用した施設検索、地番入力に基づく施設検索、または郵便番号に基づく施設検索を行うようになっている。なお、これらの場合の施設検索は、制御回路18中の地図データに記録された施設の検索である。
【0056】
また、ボタン57、58、59のうちいずれかをユーザが選択したことに基づいて、制御回路18は、過去に設定した目的地のリストに基づくユーザの地点選択のための処理、現在位置の周辺の地点リストに基づくユーザの地点選択のための処理、または、目的地特定処理の実行直前に画像表示装置12が表示していた地図に基づくユーザの地点選択のための処理を行うようになっている。
【0057】
また、ボタン56をユーザが選択したことに基づいて、制御回路18は、メモリ地点から検索した地点を目的地とするための処理を実行する。制御回路18は、この処理のために、図12に示すプログラム200を繰り返し実行する。このプログラム200の実行において、制御回路18は、まずステップ210で、ユーザによる操作スイッチ群13を用いた検索条件の入力を受け付ける。
【0058】
具体的には、まず図13に示すようなメモリ地点リスト表示画面60を画像表示装置12に表示させる。このメモリ地点リスト表示画面60は、ユーザが操作スイッチ群13を用いて選択することができるボタン61〜69に加え、スクロールインジケータ95、リスト項目96a〜eを有している。リスト項目96a〜eのそれぞれは、リスト表示中の1つのメモリ地点を示す。また、ユーザがボタン68、69を選択することに基づいて、メモリ地点のリスト96a〜eを上または下にスクロールさせる。このとき、そのスクロールの結果に応じてスクロールインジケータ95の表示を変化させる。
【0059】
また、ユーザが戻るボタン67を選択したことに基づいて、制御回路18は、目的地設定画面49を再度画像表示装置12に表示させる。また、ユーザが種別順ボタン63を選択したことに基づいて、メモリ地点のリスト表示の順序付けに用いる指標として、メモリ地点の施設種別の情報を採用する。また、ユーザがマーク順ボタン64を選択したことに基づいて、メモリ地点のリスト表示の順序付けに用いる指標として、メモリ地点のアイコン種別の情報を採用する。また、ユーザが登録順ボタン65を選択したことに基づいて、メモリ地点のリスト表示の順序付けに用いる指標として、メモリ地点の登録日時の情報を採用する。また、ユーザが距離順ボタン66を選択したことに基づいて、メモリ地点のリスト表示の順序付けに用いる指標として、メモリ地点の現在位置からの距離の情報を採用する。
【0060】
また、ユーザが付加情報カテゴリボタン61を選択したことに基づいて、制御回路18は、付加情報カテゴリの選択を受け付けるための表示を画像表示装置12に行わせる。この表示は、図14に示すように、プルダウンメニュー611を、メモリ地点リスト表示画面60に重ねるような形式で、かつ、付加情報カテゴリボタン61から下に伸びるような形式で、実現させる。このプルダウンメニュー611は、複数のメニュー項目611a〜e、それぞれが、付加情報カテゴリの1つに該当する。
【0061】
ユーザが、操作スイッチ群13を用いてプルダウンメニュー611中のメニュー項目611a〜eのうちいずれか1つを選択することに基づいて、制御回路18は、選択されたメニュー項目に対応する付加情報カテゴリを、図15に示すように、付加情報カテゴリボタン61中に表示させることで、当該選択を受け付ける。
【0062】
また、付加情報カテゴリの選択に続いて、付加情報値ボタン62を選択することに基づいて、制御回路18は、先に選択された付加情報カテゴリについての値の選択を受け付けるための表示を画像表示装置12に行わせる。この表示は、図16に示すように、プルダウンメニュー621として、メモリ地点リスト表示画面60に重ねるような形式で、かつ、付加情報値ボタン62から下に伸びるような形式で、実現させる。このプルダウンメニュー621は、複数のメニュー項目メニュー項目621a〜eを含んでおり、それぞれが、選択された付加情報カテゴリの値の1つに該当する。
【0063】
ユーザが、操作スイッチ群13を用いてプルダウンメニュー621中のメニュー項目621a〜eのうちいずれか1つを選択することに基づいて、制御回路18は、選択されたメニュー項目に対応する付加情報の値を、図17に示すように、付加情報値ボタン62中に表示させることで、当該選択を受け付ける。
【0064】
制御回路18は、ステップ220において、付加情報カテゴリと付加情報値の絞り込み条件の組の選択を受け付けた場合と、メモリ地点のリスト表示の順序付けに用いる指標を1つ採用した場合のいずれの場合にも、続いてステップ220を実行する。
【0065】
ステップ220では、現在選択を受け付けている付加情報カテゴリと付加情報値の絞り込み条件の組があれば、その組に基づいて、メモリ地点の絞り込みを行う。具体的には、図18に示すように、まずステップ212で、付加情報カテゴリが設定済みであるか否か、すなわち、付加情報カテゴリの選択を既に受け付けているか否かを判定する。設定済みであると判定すると、続いてステップ214で、付加情報値が設定済みであるか否か、すなわち、付加情報値の選択を既に受け付けているか否かを判定する。設定済みであると判定すると、続いてステップ216で、メモリ地点データ中の当該付加情報カテゴリについての値と、設定済みであると判定した付加情報値とを比較することで、メモリ地点を絞り込み、複数のメモリ地点を抽出する。
【0066】
例えば、選択を受け付けた付加情報カテゴリが訪問者欲求度であり、選択を受け付けた付加情報値が3である場合、抽出するメモリ地点は、訪問者欲求度の値が3となっているメモリ地点のみとしてもよい。あるいはこの場合、抽出するメモリ地点は、訪問者欲求度の値が3以上となっているメモリ地点のみとしてもよい。
【0067】
また例えば、選択を受け付けた付加情報カテゴリが同行者条件であり、選択を受け付けた付加情報値が“友達と行く”である場合、抽出するメモリ地点は、同行者条件の値が“友達と行く”となっているメモリ地点のみとする。
【0068】
また例えば、選択を受け付けた付加情報カテゴリが期間条件であり、選択を受け付けた付加情報値が“4月1日”である場合、抽出するメモリ地点は、同行者条件の値が4月1日を含む期間となっているメモリ地点のみとする。
【0069】
なお、ステップ212または214で判定結果が否定的である場合、制御回路18は絞り込みを行わずに続いて図12のステップ230を実行する。
【0070】
このようになっているので、選択を受け付けた付加情報カテゴリについての付加情報値がデフォルト値となっているメモリ地点は、絞り込み対象から除外され、選択されなくなる。
【0071】
続いてステップ230では、メモリ地点のリスト表示の順序付けに用いる指標として最も後に採用されたものに基づいて、ステップ220で絞り込まれた結果のメモリ地点の表示順序を決定する。例えば、メモリ地点のリスト表示の順序付けに用いる指標として最も後に採用されたものが、距離である場合、現在位置から近い順に、絞り込まれたメモリ地点を順位付けする。
【0072】
続いてステップ240においては、上述の全般設定処理によって距離閾値が設定されているか否かを、地図データ取得部17中に距離閾値の値が記録されているか否かに基づいて判定する。距離閾値が設定されていないと判定した場合、続いてステップ260において、ステップ220で絞り込まれた結果のメモリ地点群を、ステップ230で決定した順序で、メモリ地点リスト表示画面60のリスト項目96a〜eの部分に、スクロール可能にリスト表示する。
【0073】
ステップ240で、距離閾値が設定されていると判定した場合、続いてステップ250で、当該距離閾値に基づいて、さらにメモリ地点を絞り込む。具体的には、ステップ220で絞り込まれ、ステップ230で順序を決められたメモリ地点のうち、現在位置から当該距離閾値より離れているメモリ地点を除外し、その除外によって絞り込まれたメモリ地点のみで順序を詰める。そしてさらにステップ240では、このようにして絞り込まれて順序を詰めたメモリ地点群を、当該順序で、メモリ地点リスト表示画面60のリスト項目96a〜eの部分に、スクロール可能にリスト表示する。ステップ260の後、プログラム200の1回分の実行が終了する。
【0074】
以上のようなプログラム200を制御回路18に繰り返し実行させることで、車両用ナビゲーション装置1は、付加情報についてのメモリ地点の選択条件を受け付ける度に(ステップ210参照)、その選択条件を、メモリ地点データ中の付加情報等に適用することで、メモリ地点の一部を選択し(ステップ220参照)、その選択した一部をリスト表示形式でユーザに提示する(ステップ260参照)。また、そして、その表示順は、現在位置から近い順等、ユーザの設定する順序となる(ステップ230参照)。
【0075】
このように、車両用ナビゲーション装置1は、ユーザから、各地点を訪問することの適切さについての付加情報を受けて記録し、その付加情報に基づく地点の選択を行う。したがって、車両用ナビゲーション装置1は、個々の地点に訪れることについてユーザが考える適切さを、情報提示の対象とする地点の選択に反映させることができる。
【0076】
また、車両用ナビゲーション装置1は、付加情報に対する絞り込み条件の入力を受け付けるようになっている。したがって、車両用ナビゲーション装置1は、メモリ地点の編集時に受け付けた付加情報の入力に加え、さらに受け付けた絞り込み条件に基づいて、複数の地点のうち一部の地点を選択する。このようになっていることで、メモリ地点の編集のための付加情報の入力時、および、絞り込み条件の入力時の二度の機会において、ユーザは、訪問地点に対する自らの意向を直接入力することができる。
【0077】
また、距離閾値が設定されていれば(ステップ240参照)、付加情報に基づいて選択されたメモリ地点のうち、現在位置からその距離閾値以内にあるメモリ地点のみ表示する(ステップ250参照)。このようになっていることで、車両用ナビゲーション装置1の所在位置に応じたより適切な地点の選択を行うことができるようになる。例えば、過去に高い訪問欲求度を設定したメモリ地点のうち、たまたま近くにある地点を容易に探し出し、その地点に向かうことができるようになる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態においては、プログラム200のステップ210において、付加情報カテゴリと付加情報値の絞り込み条件の組を1つだけ設定できるようになっている。しかし、本実施形態では、付加情報カテゴリと付加情報値の絞り込み条件の組を複数設定できるようになっている。具体的には、本実施形態が第1実施形態と異なるのは、制御回路18が、プログラム200のステップ210において、図19、20に示すようなメモリ地点リスト表示画面60’および複合検索条件設定画面90を表示させ、さらに、プログラム200のステップ220において、図18に示した処理ではなく、図21に示すような処理を実行することである。
【0078】
より詳しくは、制御回路18は、まずプログラム200のステップ210で、図19に示すようなメモリ地点リスト表示画面60’を画像表示装置12に表示させる。このメモリ地点リスト表示画面60’が図13に示したメモリ地点リスト表示画面60と異なるのは、付加情報カテゴリボタン61および付加情報値ボタン62に変えて、ユーザが操作スイッチ群13を用いて選択できる付加情報条件設定ボタン97を有することである。
【0079】
ユーザが付加情報条件設定ボタン97を選択することに基づいて、制御回路18は続いて図20に示す複合検索条件設定画面90を画像表示装置12に表示させる。この複合検索条件設定画面90は、ユーザが選択可能なボタン91、92、93a〜f、および付加情報カテゴリ表示画像94a〜fを有している。付加情報値設定ボタン93a〜fのそれぞれは、訪問欲求度、同行者条件、訪問目的条件、季節条件、天候条件、および期間条件に対応したボタンである。
【0080】
付加情報値設定ボタン93a〜fのうち1つを選択したことに基づいて、制御回路18は、当該付加情報値設定ボタンが対応する付加情報カテゴリの値を示すプルダウンメニューを表示させ、そのプルダウンメニューのうちの1つの値をユーザが選択したことに基づいて、その選択された値を、当該付加情報カテゴリに関する絞り込み条件として受け付ける。複合検索条件設定画面90を利用して、このような付加情報値設定ボタンの選択受付、および当該付加情報カテゴリに関する絞り込み条件の受付を繰り返すことで、制御回路18は、一度に複数組の付加情報カテゴリと付加情報値の絞り込み条件の組の設定を受け付けることができる。なお、絞り込み条件の設定を受け付けなかった組についての付加情報値の絞り込み条件は、デフォルト値、すなわち、絞り込みを行わない旨の値となる。
【0081】
また、制御回路18は、ユーザがOKボタン92を選択したことに基づいて、この複合検索条件設定画面90を介して受け付けた1つ以上の付加情報カテゴリと付加情報値の組の情報を保持したまま、再度メモリ地点リスト表示画面60’を表示させ、続いてステップ220を実行する。また、ユーザが戻るボタン91を選択したことに基づいて、この複合検索条件設定画面90を介して受け付けた付加情報を破棄し、再度メモリ地点リスト表示画面60’を表示させる。
【0082】
ステップ220においては、図21に示すように、まずステップ310で、複数選択された組のうち、1つの付加情報カテゴリに対応する組を選択する。続いてステップ320では、選択された組についての付加情報値の絞り込み条件は、デフォルト値であるか否かを判定する。デフォルト値であれば、続いてステップ360を実行し、デフォルト値でなければ続いてステップ340を実行する。
【0083】
ステップ340では、選択された組についての付加情報値の絞り込み条件に従って、メモリ地点データのうち一部を選択する。続いてステップ350では、すべての付加情報カテゴリについての組を選択したか否かを判定し、選択していればステップ360を実行し、選択していなければステップ360を実行する。ステップ360では、まだ選択されていない付加情報カテゴリについての組を選択し、続いてステップ320を再度実行する。
【0084】
ステップ370では、ステップ320〜360の一連の繰り返しにおいて、ステップ340で絞り込まれた結果のメモリ地点をまとめる。まとめる方法としては、それらの絞り込みの積集合を抽出する方法を用いてもよいし、和集合を抽出する方法を用いてもよい。積集合を抽出する場合、絞り込みの結果のすべてにおいて含まれるメモリ地点のみ、選択されたメモリ地点とする。和集合を抽出する場合、絞り込みの結果のいずれか1つにでも含まれるメモリ地点を、選択されたメモリ地点とする。
【0085】
また、複数の絞り込み結果の和集合と積集合の組み合わせの結果の集合を抽出するようになっていてもよい。具体的には、訪問欲求度によって絞り込まれたメモリ地点と同行者条件によって絞り込まれたメモリ地点の積集合と、天候条件によって絞り込まれたメモリ地点と季節条件によって絞り込まれたメモリ地点の積集合と、の和集合を、選択されたメモリ地点としてもよい。また、複数の絞り込み結果をどのようにまとめるかについて、ユーザが設定することができるようになっていてもよい。ステップ370の後、プログラム200のステップ220の実行が終了する。
【0086】
以上のように、ステップ220では、複数選択された組のそれぞれについて(ステップ310、350、360参照)、当該組の付加情報値の絞り込み条件を特定し(ステップ320)、その絞り込み条件に従ってメモリ地点を絞り込む(ステップ340参照)。そして、複数の絞り込みの結果をまとめ、そのまとめた結果を、選択されたメモリ地点群とする(ステップ370参照)。
【0087】
なお、上記の各実施形態において、車両用ナビゲーション装置1が、地点情報提示装置の一例に相当し、プログラム100および200が地点情報提示プログラムの一例に相当する。また、車両用ナビゲーション装置1の制御回路18が、プログラム100のステップ110および120を実行することで訪問適切性情報受付手段の一例として機能し、ステップ130を実行することで記録手段の一例として機能し、プログラム200のステップ210を実行することで絞込条件受付手段の一例として機能し、ステップ220〜250を実行することで選択手段の一例として機能し、ステップ260を実行することで情報提示手段の一例として機能する。また、位置検出器11が、現在位置特定手段の一例として機能する。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の範囲は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の各発明特定事項の機能を実現し得る種々の形態を包含するものである。
【0088】
例えば、訪問欲求度については、付加情報値のデフォルト値が、1となっていてもよい。
【0089】
また、制御回路18は、メモリ地点登録処理において、メモリ地点の登録と共に、当該メモリ地点の付加情報の登録を受け付けるようになっていてもよい。
【0090】
また、制御回路18は、メモリ地点編集処理においても、第2実施形態における付加情報値の絞り込み条件のように、1度に複数の付加情報カテゴリについての付加情報値の入力を受け付けるようになっていてもよい。
【0091】
また、制御回路18は、目的地特定処理において、必ずしも、付加情報値の絞り込み条件のユーザによる設定を受け付けなくともよい。たとえば、ユーザが絞り込み条件を入力せずとも、自動的に訪問欲求度の高さで順位づけし、その上位を選択して画像表示装置12に表示させるようになっていてもよい。
【0092】
また、なお、付加情報を記録する記憶媒体は、地図データ取得部17でなくとも、例えば、図示しないEEPROMに記録されてもよい。
【0093】
また、制御回路18は、ステップ260において、選択されたメモリ地点の情報を、当該メモリ地点のそれぞれについての付加情報と共に、ユーザに提示するようになっていてもよい。このようになっていることで、ユーザは、自らが過去に入力した付加情報を、再度確認することができるようになる。
【0094】
また、付加情報カテゴリは、訪問欲求度、同行者条件、訪問目的条件、季節条件、天候条件、期限条件のみならず、対象となるメモリ地点を訪問することの適切さについての情報ならどのようなものでもよい。
【0095】
また、本発明の対象は、車両用ナビゲーション装置に限らない。地点の情報を表示する地点情報提示装置であれば、どのような装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用ナビゲーション装置1のハードウェア構成図である。
【図2】複数の付加情報カテゴリと、それら付加情報カテゴリについての評価値の例とを対応付けた図表である。
【図3】制御回路18が実行するプログラム100のフローチャートである。
【図4】登録受付画面30を示す図である。
【図5】登録受付画面30を示す図である。
【図6】登録受付画面30を示す図である。
【図7】登録受付画面30を示す図である。
【図8】登録受付画面30を示す図である。
【図9】設定画面70を示す図である。
【図10】距離設定画面80を示す図である。
【図11】目的地設定画面49を示す図である。
【図12】制御回路18が実行するプログラム200のフローチャートである。
【図13】メモリ地点リスト表示画面60を示す図である。
【図14】メモリ地点リスト表示画面60を示す図である。
【図15】メモリ地点リスト表示画面60を示す図である。
【図16】メモリ地点リスト表示画面60を示す図である。
【図17】メモリ地点リスト表示画面60を示す図である。
【図18】プログラム200のステップ220の処理の詳細を示すフローチャートである。
【図19】メモリ地点リスト表示画面60’を示す図である。
【図20】複合検索条件設定画面90を示す図である。
【図21】第2実施形態におけるプログラム200のステップ220の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0097】
1…車両用ナビゲーション装置、11…位置検出器、12…画像表示装置、
13…操作スイッチ群、14…スピーカ、15…RAM、16…ROM、
17…地図データ取得部、18…制御回路、30…登録受付画面、
31、67、91…戻るボタン、32、92…OKボタン、33…名称フィールド、
34…地番フィールド、35…電話番号フィールド、36…アイコンボタン、
37…付加情報カテゴリボタン、38…付加情報値ボタン、49…目的地設定画面、
50〜59、70〜78、83〜85…ボタン、
60、60’…メモリ地点リスト表示画面、61…付加情報カテゴリボタン、
62…付加情報値ボタン、63…種別順ボタン、64…マーク順ボタン、
65…登録順ボタン、66…距離順ボタン、68…上スクロールボタン、
69…下スクロールボタン、70…設定画面、79、95…スクロールインジケータ、
80…距離設定画面、81、82…表示部、90…複合検索条件設定画面、
93a〜f…付加情報値設定ボタン、94a〜f…付加情報カテゴリ表示画像、
96a〜e…リスト項目、97…付加情報条件設定ボタン、
100、200…プログラム、
371、381、611、621…プルダウンメニュー、
371a〜f、381a〜f、611a〜f、621a〜f…メニュー項目。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の地点のそれぞれについて、当該地点を訪問することの適切さについての情報(以下、訪問適切性情報という)の、ユーザによる入力を受け付ける訪問適切性情報受付手段と、
前記訪問適切性情報受付手段が受け付けた入力に係る前記訪問適切性情報を、当該地点を特定する情報と関連付けて記憶媒体に記録する記録手段と、
前記複数の地点のそれぞれについての前記訪問適切性情報に基づいて、前記複数の地点のうち一部の地点を選択する選択手段と、
前記選択手段が選択した前記一部の地点の情報をユーザに提示する情報提示手段と、を備えた地点情報提示装置。
【請求項2】
前記訪問適切性情報は、地点を訪問することに対するユーザの欲求の高さの情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の地点情報提示装置。
【請求項3】
前記訪問適切性情報は、地点を訪問することがより適切となるための条件を示す情報を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の地点情報提示装置。
【請求項4】
前記訪問適切性情報に対する絞り込み条件のユーザによる入力を受け付ける絞込条件受付手段を備え、
前記選択手段は、さらに前記絞込条件受付手段が受け付けた入力に係る前記絞り込み条件に基づいて、前記複数の地点のうち前記一部の地点を選択することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の地点情報提示装置。
【請求項5】
自らの現在位置を特定する現在位置特定手段を備え、
前記選択手段は、さらに前記複数の地点のそれぞれについての、前記現在位置特定手段が特定した前記現在位置からの距離に基づいて、前記複数の地点のうち前記一部の地点を選択することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の地点情報提示装置。
【請求項6】
前記情報提示手段は、前記一部の地点の情報を、前記一部の地点のそれぞれについての前記訪問適切性情報と共に、ユーザに提示することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の地点情報提示装置。
【請求項7】
複数の地点のそれぞれについて、当該地点を訪問することの適切さについての情報(以下、訪問適切性情報という)の、ユーザによる入力を受け付ける訪問適切性情報受付手段、
前記訪問適切性情報受付手段が受け付けた入力に係る前記訪問適切性情報を、当該地点を特定する情報と関連付けて記憶媒体に記録する記録手段、
前記複数の地点のそれぞれについての前記訪問適切性情報に基づいて、前記複数の地点のうち一部の地点を選択する選択手段、および、
前記選択手段が選択した前記一部の地点の情報をユーザに提示する情報提示手段として、コンピュータを機能させる地点情報提示プログラム。
【請求項1】
複数の地点のそれぞれについて、当該地点を訪問することの適切さについての情報(以下、訪問適切性情報という)の、ユーザによる入力を受け付ける訪問適切性情報受付手段と、
前記訪問適切性情報受付手段が受け付けた入力に係る前記訪問適切性情報を、当該地点を特定する情報と関連付けて記憶媒体に記録する記録手段と、
前記複数の地点のそれぞれについての前記訪問適切性情報に基づいて、前記複数の地点のうち一部の地点を選択する選択手段と、
前記選択手段が選択した前記一部の地点の情報をユーザに提示する情報提示手段と、を備えた地点情報提示装置。
【請求項2】
前記訪問適切性情報は、地点を訪問することに対するユーザの欲求の高さの情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の地点情報提示装置。
【請求項3】
前記訪問適切性情報は、地点を訪問することがより適切となるための条件を示す情報を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の地点情報提示装置。
【請求項4】
前記訪問適切性情報に対する絞り込み条件のユーザによる入力を受け付ける絞込条件受付手段を備え、
前記選択手段は、さらに前記絞込条件受付手段が受け付けた入力に係る前記絞り込み条件に基づいて、前記複数の地点のうち前記一部の地点を選択することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の地点情報提示装置。
【請求項5】
自らの現在位置を特定する現在位置特定手段を備え、
前記選択手段は、さらに前記複数の地点のそれぞれについての、前記現在位置特定手段が特定した前記現在位置からの距離に基づいて、前記複数の地点のうち前記一部の地点を選択することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の地点情報提示装置。
【請求項6】
前記情報提示手段は、前記一部の地点の情報を、前記一部の地点のそれぞれについての前記訪問適切性情報と共に、ユーザに提示することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の地点情報提示装置。
【請求項7】
複数の地点のそれぞれについて、当該地点を訪問することの適切さについての情報(以下、訪問適切性情報という)の、ユーザによる入力を受け付ける訪問適切性情報受付手段、
前記訪問適切性情報受付手段が受け付けた入力に係る前記訪問適切性情報を、当該地点を特定する情報と関連付けて記憶媒体に記録する記録手段、
前記複数の地点のそれぞれについての前記訪問適切性情報に基づいて、前記複数の地点のうち一部の地点を選択する選択手段、および、
前記選択手段が選択した前記一部の地点の情報をユーザに提示する情報提示手段として、コンピュータを機能させる地点情報提示プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図9】
【図10】
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【図16】
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【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2008−8648(P2008−8648A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−176497(P2006−176497)
【出願日】平成18年6月27日(2006.6.27)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月27日(2006.6.27)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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