説明

地盤変位測定装置

【課題】従来の地盤変異測定装置は、基準点の不一致又は穿孔垂直度、傾斜管の歪み等によって生じていた測定誤差が問題となっていた。
【解決手段】本発明は地盤変位測定装置に関するものであり、地盤に垂直に掘削された傾斜管に挿入されてその長手方向に移動可能であり、傾斜管の内面の変位を接触式にて感知する地盤変位測定装置であって、傾斜管内でその長手方向に移動時、測定タイミングの度に3次元座標変位を測定するセンシング手段;前記測定タイミングを設定するタイミング設定手段;前記センシング手段で測定した3次元座標変位データを地盤変位量として演算する変位量演算手段;を含んで構成されたことを特徴とする。移動部が傾斜管内の移動中に測定タイミングに合わせて実時間で3次元(又は3軸)方向の変位を測定するため、最少測定間隔又は基準点等を考慮することなく測定過程が構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は地盤変位測定装置に関するものであり、より詳しくは地盤に垂直に掘削された傾斜管に挿入されてその長手方向に移動しながら接触式で地盤変位を感知し、かつ設定された測定タイミングに合わせて3次元座標変位を実時間で測定するように構成された地盤変位測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
地下施設物の施工のためには、掘削又は盛土の際に地下空洞の形状及び地下水位の変位量等の周辺からの影響による地盤の変位(土粒子の水平傾斜量の位置、方向、大きさ等)を測定することが必要である。
【0003】
例えば、地下鉄及び土留工事の掘削工事等においては、土留壁剛性又は土質により、掘土された方向に対して横方向の変位が発生し、これに伴う地盤沈下が誘発され、隣接する重要構造物等に深刻な被害を発生させるおそれがある。従って、施工者は施工地域内に傾斜管を掘削し、施工過程及び一定期間が経過した後に地盤変位測定装置(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)を用い、地盤弛緩に伴う傾斜管内の変位量を測定して安全度を予測することにしている。
【0004】
このような地盤変位測定装置には傾斜感知のためのセンシング手段を傾斜管内に挿入して移動式で計測する移動式と、多数個のセンシング手段を傾斜管内に測定深さ別に挿入設置して計測する埋設式とがある。移動式及び埋設式はそれぞれの長所・短所を考慮して選択的に使用される。例えば、移動式は測定データの正確性の面では埋設式に比べて限界はあるものの、安い費用で測定が可能であるとのメリットを有している。
【0005】
図1は、従来の地盤変位測定装置の一例を示した構成図である。例示された地盤変位測定装置は移動式であり、地下に掘削された傾斜管30の内周面に沿って垂直移動して地盤の変位を感知する移動部20と、垂直方向移動のための駆動力を提供するモーター10と、地上に位置して移動部20から伝送した測定値を利用して地盤変位を演算する計測部5とを含んで構成される。移動部20はプローブ(probe)とも呼ばれる。移動部20は外側に突出した複数の車輪22a、22bを具備しているので、モーター10の駆動時に傾斜管30の内周面に沿って接触状態を維持しながら垂直に上昇又は下降する。
【0006】
移動部20は傾斜管30に沿って上昇又は下降するが、地盤弛緩によって形成された傾斜管30の屈曲部(図面符号A)を通過する際、水平及び垂直傾斜度を自動測定してこれを地上の計測部5に伝送する。図面符号Fは地盤の変位方向を示す。
【0007】
計測部5は移動部20から受信された水平及び垂直傾斜感知信号を利用して地盤変位の位置、方向、大きさを演算してディスプレイし、作業者はこれを利用して当該地域内の地盤状態を確認することが可能となる。例示された移動部20には、上側と下側にそれぞれ一対の車輪22a、22bが支持部24の端にそれぞれ具備されており、支持部24が一定の傾斜角で設置されるので一側から他側に傾斜して設置される。
【0008】
図2は従来の地盤変位測定装置による地盤変位測定の例を示した使用状態図である。図1に例示した従来の地盤変位測定装置には水平及び垂直方向の加速度センサーが、例えば、50cm間隔で移動部20内に設置され、50cm間隔にて傾斜度を測定する。それぞれの測定地点(A1、B1、C1、D1、E1)で原点補正等を実施し、得られたデータに基づいて地盤変位量を測定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平11−304429号公報
【特許文献2】特開平11−304430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従来の地盤変位測定装置を用いた測定は、2軸(x、y)の傾斜度のみを測定して全体的な地盤変位を探知する方式を用いており、測定の誤差及び客観性が劣るというデメリットがある。
【0011】
移動部20の上下車輪22a、22b間の距離が、例えば50cmであれば、最小測定間隔が50cmになり、実際の傾斜測定は以下のように行われる。すなわち、図2の(a)に図示されたように、移動部20をA1、B1、C1、D1、E1の順に移動させながら角度の変化を測定するが, A1地点にて測定をした後、移動部20をB1地点に移動させると最初測定時の上部車輪(22a)の位置に2回目測定時の下部車輪(22b)が位置するので、その点を基準点にして2回目傾斜測定が実行され、このような過程を繰り返して全体傾斜管内の傾斜変位を測定する。
【0012】
しかし、図2の(b)に図示されたように、50cm以上の距離を移動させながら傾斜を測定する場合には基準点が一定にならないため、x、yの方向に非常に大きい測定誤差が発生し得る。
【0013】
したがって、上記のような方式を採用する従来の地盤変位測定装置は、次のような問題を抱えていた。

1) 2軸(x、y)の傾斜度のみを測定し、移動部の上下車輪間隔に該当する最小測定間隔(上例においては50cm)を有しているので、それ以下の曲率半径を有する急激かつ微細な傾斜の測定は不可能である。

2) 移動部の長さが一定の長さ(上例においては50cm)以上の値を有しないといけないので、急激な傾斜への移動部の投入は不可能である。

3) 最小測定間隔に合わせて移動させながら傾斜度を測定する場合(図2の(a))、基準点の微細な不一致によって測定誤差が発生する。

4) 最小測定間隔以上の間隔に移動させながら傾斜度を測定する場合(図2の(b))、基準点の不一致によりx、y方向の誤差が発生する。

5) それぞれの測定地点での傾斜度のみを測定して変位量を計算するので、穿孔垂直度又は傾斜管の歪みが発生する場合、相当な測定誤差が発生する。

6) 実際測定過程において測定する者及び方法によって結果が異なる可能性が高いため、データの客観性が劣る。
【0014】
本発明は前記のような問題点を勘案してなされたものである。すなわち、地盤に垂直に掘削された傾斜管に挿入されてその長手方向に移動しながら接触式で地盤変位を感知し、かつ設定された測定タイミングに合わせて3次元座標変位を実時間で測定するように構成された地盤変位測定装置を提供することをその目的とする。
【0015】
特に本発明は, 多様なセンサー組み合わせを利用し又は複数の測定タイミングを設定し、測定データに対する多様な補正処理が行われるため、測定基準点の不一致又は穿孔垂直度、傾斜管の歪み等によって発生していた従来の測定誤差問題を解決する地盤変位測定装置を提供することを他の目的とする。
【0016】
また本発明は、移動部の長さを従来の測定装置に比べて小さく制作することができ、従来測定装置の移動部の上下車輪間隔以下の曲率半径を有する急激かつ微細な傾斜も精密に測定することが可能であり、急激な傾斜にも移動部の投入が可能な地盤変位測定装置を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の地盤変位測定装置は、地盤に垂直に掘削された傾斜管に挿入されてその長手方向に移動可能であり、傾斜管内面の変位を接触式で感知する地盤変位測定装置であって、傾斜管内でその長手方向に移動時に、測定タイミングの度に3次元座標変位を測定するセンシング手段、測定タイミングを設定するタイミング設定手段、センシング手段で測定した3次元座標変位データを地盤変位量として演算する変位量演算手段、を含んで構成される。より好ましくは、センシング手段は3軸ジャイロセンサー又は3軸加速度センサーの何れか一方で構成される。
【0018】
他の観点からの本発明は,
センシング手段は2軸ジャイロセンサー又は2軸加速度センサーの中の何れか一方と、地盤垂直方向移動距離測定センサーとの組み合わせから構成される。より好ましくは、センシング手段は相互独立的な測定方式を有する複数のセンシング手段から構成され、各センシング手段が測定した3次元座標変位データを相互比較して補正する機能を具備する。
【0019】
より好ましくは、3次元座標変位データの相互比較及び補正は、一側センシング手段が測定した3次元座標変位データを基準に、他側センシング手段が測定した3次元座標変位データのなかで、既設定された誤差範囲を超える値を示した場合をエラーとして判断して処理するように構成される。また、より好ましくは、複数のセンシング手段は少なくとも2つのセンサーから構成され、3軸ジャイロセンサーと3軸加速度センサーを含む。
【0020】
また、他の観点からは、本発明の複数のセンシング手段は、少なくとも2つのセンサー組み合わせから構成され、センサーの組み合わせは2軸ジャイロセンサー及び地盤垂直方向移動距離測定センサーの組み合わせと、2軸加速度センサー及び地盤垂直方向移動距離測定センサーの組み合わせとを含む。
【0021】
より好ましくは、本発明は、地盤垂直方向移動距離測定センサー又は温度センサーの少なくとも何れか一方を補助センシング手段として更に具備して、センシング手段が測定した3次元座標変位データを補正する機能を具備する。
【0022】
他の観点からは、本発明のタイミング設定手段は、相互独立的な複数の周波数を測定タイミングに設定できるように具備され、各周波数別にセンシング手段が測定した3次元座標変位データを相互比較して補正する機能を具備する。
【0023】
また、他の観点からは、センシング手段は複数のセンシング手段から構成され、タイミング設定手段は各センシング手段に相互独立的な複数の周波数を測定タイミングに設定できるように具備され、各センシング手段が測定した3次元座標変位データを相互比較して補正する機能を具備する。
【0024】
より好ましくは、3次元座標変位データの相互比較及び補正は、1つの周波数を測定タイミングに設定して測定した3次元座標変位データを基準に、また他の周波数を測定タイミングに設定して測定した3次元座標変位データのなかから既設定された誤差範囲を超える値を示した場合をエラーとして判断して処理するように構成される。
【発明の効果】
【0025】
本発明の地盤変位測定装置は、移動部が傾斜管内の移動中に測定タイミングに合わせて実時間で3次元(又は3軸)方向の変位を測定するため、最小測定間隔又は基準点等を考慮することなく測定過程が構成され、基準点の不一致又は穿孔垂直度や傾斜管の歪み等によって発生していた従来の測定誤差問題を解決することができる。
【0026】
また、本発明は、移動部の長さを従来の移動部に比べて小さく制作することができる。移動部の上下車輪間隔以下の曲率半径を有する急激かつ微細な傾斜も精密に測定することが可能であり、急激な傾斜にも移動部の投入が可能なメリットがある。
【0027】
また、測定する者及び方法による測定誤差の問題も解決するので、データの客観性及び精密度を向上させるメリットを提供する。
【0028】
さらに、多様なセンサー組み合わせを利用し又は複数の測定タイミングを設定し、測定データに対する多様な補正処理を行うことで、測定誤差を最大限に減らすメリットを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は従来の地盤変位測定装置の一例を示した構成図である。
【図2】図2は従来の地盤変位測定装置の測定例を示した使用状態図である。
【図3a】図3aは本発明の一実施例の地盤変位測定装置の構成図である。
【図3b】図3bは本発明の一実施例の地盤変位測定装置の構成図である。
【図4】図4は本発明の一実施例による地盤変位測定装置の使用状態図である。
【図5a】図5aは本発明の一実施例による地盤変位測定装置の作動フローチャートである。
【図5b】図5bは本発明の他の実施例による地盤変位測定装置の作動フローチャートである。
【図6】図6は本発明の他の実施例による地盤変位測定装置の構成図である。
【図7】図7は本発明の他の実施例による地盤変位測定装置の作動フローチャートである。
【図8】図8は本発明の他の実施例による地盤変位測定装置の構成図である。
【図9】図9は本発明の他の実施例による地盤変位測定装置の作動フローチャートである。
【図10】図10は本発明の他の実施例による地盤変位測定装置の構成図である。
【図11】図11は本発明の他の実施例による地盤変位測定装置をの作動フローチャートである。
【図12】図12は本発明の他の実施例による地盤変位測定装置を用いた測定のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、 図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。
【0031】
図3a及び図3bは本発明の一実施例による地盤変位測定装置の構成図、図4は本発明の一実施例による地盤変位測定装置の使用状態図、図5aは本発明の一実施例による地盤変位測定装置の作動フローチャートである。
【0032】
本実施例の地盤変位測定装置は移動式であって、地下に掘削された傾斜管500の内周面に沿って垂直移動されて地盤の変位を感知する移動部400と、地上に位置して電線300(又は信号線)を介して連結され、移動部400から伝送した測定値を利用して地盤変位を演算する演算制御部200とを含んで構成される。
【0033】
移動部400はプローブ(probe)とも呼ばれ、モーター410又はこれと等しい機能をなす公知の駆動手段によって垂直方向移動を行う。このような駆動手段は自動又は手動方式を全て含む。
【0034】
移動部400は外側に突出された複数の車輪410a、410bを具備するので、モーター410の駆動時、傾斜管500の内周面に沿って接触状態を形成しながら略垂直に上昇又は下降される。
【0035】
このような構造は図1及び図2を参照して説明した従来の地盤変位測定装置と類似した構造として考えることができる。すなわち、本実施例の地盤変位測定装置は地盤に垂直に掘削された傾斜管500に挿入されてその長手方向(z方向)に移動可能であり、傾斜管内面の変位を接触式で感知するものであれば、接触部(本実施例では車輪410a、410bに該当)の構造又は移動部400の形状等が特に何れか一つの構成に制限されるものでない。
【0036】
移動部400内にはセンシング手段110が設置されたセンサー部100が具備されており、センシング手段110は移動部400が傾斜管内でその長手方向に移動する際に、タイミング設定手段210によって設定された測定タイミングの度に3次元座標変位を実時間で測定する。
【0037】
このようなセンシング手段110として、好ましくはMEMS(Micro Electro Mechanical System)技術にて具現された3軸ジャイロセンサー又は3軸加速度センサーの如く慣性センサーが使用される。
【0038】
近年、MEMS技術の発達によって、サイズが非常に小さく価格も安いジャイロセンサー(角速度センサー)や、加速度センサーの開発が活発に行われている。最近製品化された加速度センサーは体積が約((2-3)mm)3以下であり、年々その精密度が向上される傾向にある。
【0039】
本実施例のMEMSジャイロセンサーとしては、例えば、コリオリ力を利用する公知の振動型ジャイロセンサーが適用可能であり、MEMS加速度センサーとしては、例えば、質量体及びバネ等から構成された公知の静電容量型加速度センサー又はピエゾ(Piezo)抵抗変化を利用した加速度センサー等が適用可能である。
【0040】
本実施例ではこのようにMEMS技術で具現された3軸ジャイロセンサー又は3軸加速度センサーを使用することによって、センサー部100及び移動部400のサイズを最小限に小さく具現化する効果を提供することができる。
【0041】
基本的にある物の動き及び絶対座標の変化を独立に測定することは、3軸(x、y、z)の角速度又は3軸の加速度を検出し、これを積分処理する方法によって可能である。ジャイロセンサー又は加速度センサーは、全て動きを感知するために慣性力を利用するセンサーであり、センサー内に具備された質量に作用する慣性力を電気−機械的原理にて測定し、これを通じて角速度又は加速度値を求めるセンサーである。このように求められた角速度又は加速度値に対して運動方程式を考慮して積分処理をすると移動時の座標変位を求めることが出来る。例えば、加速度値を2回積分処理すれば座標変位値が求められる。
【0042】
本実施例によれば、移動部400が傾斜管内の長手方向の移動時に、タイミング設定手段210によって設定された測定タイミングの度にセンシング手段110が上述したような原理にて3次元座標変位を実時間で測定することになる。
【0043】
このようなセンシング手段110は加速度センサーの場合を例に挙げると、1軸加速度センサー3つをx、y、zの各方向に90度間隔で組み合わせて設置した構造であってよく、2軸加速度センサー及び1軸加速度センサーの組み合わせ構造であってもよく、単一パッケージング化された一つの3軸加速度センサーであってもよい。すなわち、3軸の角速度又は加速度を測定できるものであれば、センシング手段110の構造が特に何れか一つの構成に制限されるものでない。
【0044】
また、図面には図示していないものの、測定信号処理において通常的に使用される増幅増幅回路及びADコンバーター(converter)がセンサー部100内に具備される。増幅回路及びADコンバーター(converter)はそれぞれのユニットでセンサー部100内に設置することもでき、最近のセンサーモジュール化傾向に伴ってジャイロセンサー又は加速度センサーモジュール内に一体化された形態で具備されていてもよい。
【0045】
このようにセンシング手段110にて測定した3次元座標変位データは電線300 (又は信号線)を通じて地上に位置した演算制御部200に伝送され、演算制御部200内に具備された変位量演算手段220によって地盤変位量として演算されて作業者にディスプレイされる。作業者は、これを通じて地盤弛緩又はその変位の位置、方向及び大きさ等を把握できるようになる。このような全体過程は図5aのS520乃至S560段階からなる作動流れ図を通じてより詳細に理解することができる。
【0046】
より詳細にジャイロセンサー又は加速度センサーが3次元座標変位を測定する過程は次のように理解出来る。
【0047】
傾斜管500内で移動部400の出発地点を基準点として設定し、移動部400を上昇(又は下降)させると、設定された周波数時点毎にジャイロセンサー又は加速度センサーが寸前の測定時点での移動部400の位置を基準に現測定時点の移動部400の相対位置を測定する。このような方式で、最初出発地点である基準点に対する移動部400の連続的な相対変位を求めると、最初基準点位置を中心に傾斜管内面の全体3次元座標変位が求められる。この際、移動部400の移動速度は固定速度であることが好ましいが、移動中に速度が変わっても差し支えはない。
【0048】
3次元座標変位の演算をセンサー部100内で直接行うことも可能であり、地上の演算制御部200にて行うことも可能である。すなわち、移動部400内に設置されるセンサー部100をSoC(System on Chip)の形に作製し、3次元座標変位演算モジュールをSoC(System on Chip)内に一つのチップ形に作製することも可能であり、センサー部100にはジャイロセンサー(又は加速度センサー)及び増幅回路、ADコンバーターのみを設置し、3次元座標変位演算は地上の演算制御部200にて行われるように構成することも可能である。
【0049】
演算制御部200には電源230及びディスプレイ部(図示せず)等が具備され、通常的な計測装置に具備される付加的機能要素を追加的に具備することもできる。また、タイミング設定手段210は演算制御部200内に設置されるものとして例示したが、必要に応じてセンサー部100内に設置できることは言うまでもない。
【0050】
タイミング設定手段210を介して設定される測定タイミングは、センシング手段110がセンシング動作を遂行する測定時間の間隔を意味し、周波数概念として理解出来る。
【0051】
例えば、測定タイミングを周波数概念として25Hzに設定すると、1秒当たりセンシング手段110が25回のセンシング動作を遂行することとなる。移動部400の移動中にこのようなセンシング動作が行われることは、1秒当たり25回の座標変位測定が行われることを意味する。
【0052】
このように本発明に係る地盤変位測定装置は、周波数方式で座標変位測定をするため、従来とは異なり、最小測定間隔又は基準点等を考慮することを必要とせず、測定過程が実時間で連続的に行われることになり、基準点の不一致又は穿孔垂直度、傾斜管の歪み等によって発生していた従来の測定誤差問題を解決することができる。
【0053】
また、MEMS技術で具現された小型センサーを使用して移動部400の長さを従来に比べて小さく作成することができる。したがって、移動部400の上下車輪410a、410b間隔以下の曲率半径を有する急激であって微細な傾斜も精密に測定可能であり、急激な傾斜にも移動部の投入が可能であるメリットを提供する。
【0054】
一方、本実施例においてはMEMS技術で具現された3軸ジャイロセンサー又3軸加速度センサーを例示したが、移動部の移動過程中に測定タイミングに合わせて3次元座標変位に対するセンシング動作を遂行できるセンシング手段であれば、例示されたものに限定されることなく本発明の範疇に含まれることは言うまでもない。特に、小型のサイズの物であれば好ましく適用可能である。
【0055】
図5bは本発明のまた他の実施例による地盤変位測定装置の作動流れ図である。本実施例において、センシング手段は2軸ジャイロセンサー又は2軸加速度センサーの中の何れか一方と、地盤垂直方向移動距離測定センサーとの組み合わせによって構成される。
【0056】
上記の実施例においては3次元座標変位を測定するために3軸ジャイロセンサー又は3軸加速度センサーを使用するが、本実施例ではx、yの2軸方向のセンシングをする2軸ジャイロセンサー又は2軸加速度センサーと、地盤垂直方向(z方向)の移動距離測定センサーとを組み合わせて3次元座標変位を測定する。
【0057】
x、yの2軸と異なり、z軸は移動部400が傾斜管に沿って移動する方向であるので、移動経路中に物理的障害要因が発生した場合を考慮した場合、移動量を直接測定する地盤垂直方向(z方向)移動距離測定センサーを使用することが加速度等の慣性物理量を測定して変位を演算する方式より測定信頼度面から良好である場合があり得る。
【0058】
地盤垂直方向(z方向)移動距離測定センサーは電線300の移送量を通じて移動部400の移動量を測定する公知のセンシング手段が使用可能であり、例えば、次のような方式で地盤垂直方向を測定する。
【0059】
図4を参照して説明する。移動部400と連結された電線300に地盤の一地点に固定設置された測定用車輪とを接触させると、電線300の移動時測定用車輪は電線300との接触力によって回転する。
【0060】
この際、電線300の車輪回転量を測定してこれを電線300の移動距離として換算すると、電線300に連結された移動部400のz方向移動距離の絶対値を比較的簡単に測定することが出来る。測定用車輪は図4に図示された電線300支持用ローラー420を兼用して使用してもよく、電線300に接触可能な如何なる位置に設置されてもよい。また、接触式又は非接触式の如何に関わらず電線300の移動距離を測定することが出来るセンシング手段であれば公知された如何なる方式の ものも使用可能であることは言うまでもない。
【0061】
図1乃至図2に例示された従来の地盤変位測定装置は、測定間隔毎に静止を繰り返す方式であるので、z方向の誤差が必然的に発生することになり、z方向移動距離を認識して制御する過程が複雑にならざるを得なかった。
しかし、本実施例に係る地盤変位測定装置は一定の速度で移動部400を上昇又は下降させる方式であるので、簡単なアルゴリズムを用いてz方向の位置及び移動距離を正確に測定することが出来る。
【0062】
前記構成による測定過程は図5bのS522乃至S562段階からなる作動流れ図を通じてより詳細に理解できる。
【実施例】
【0063】
図面を参照して本発明の実施例について説明する。
【0064】
図6は本発明の実施例に係る地盤変位測定装置の構成図であり、図7は本発明の実施例に係る地盤変位測定装置の作動流れ図である。
【0065】
本実施例のセンシング手段は相互独立的な測定方式を有する複数のセンシング手段112、114から構成される。独立的な測定方式とは各センシング手段がお互いに異なる物理的測定原理を使用するとの意味であって、例えば、複数のセンシング手段は3軸ジャイロセンサー及び3軸加速度センサーの2つのセンサーで構成される。
【0066】
ジャイロセンサー又は加速度センサーは、全て動きを感知するために慣性力を利用するセンサーである。しかし、ジャイロセンサーは回転運動をする質量に作用するコリオリ力を利用して角速度を検出する方式であるのに対し、加速度センサーは直線運動をする質量に作用する力を測定し、運動方程式を利用して加速度を検出する方式である。
【0067】
このような2つの力は全く異なる物理量であるために、ジャイロセンサー及び加速度センサーで検出した座標変位はそれぞれ全く独立的に検出されるものであり、それぞれの座標変位を相互比較して補正することによって一つのセンサーのみで検出した座標変位に比べて非常に高い正確性を得ることが出来る。
【0068】
本実施例では変位量演算手段220を介して前記各センシング手段が測定した3次元座標変位データを相互比較して補正する機能がなされる。
【0069】
このような3次元座標変位データの相互比較及び補正は、各センシング手段の測定値の許容可能な誤差範囲を設定した後、一側センシング手段112が測定した3次元座標変位データを基準に、他側センシング手段114が測定した3次元座標変位データの中、誤差範囲を超える急激に異なる値を示した場合をエラーとして判断して処理する過程を通じて行われる。誤差範囲以内の各センシング手段の測定値らは平均をとって結果値として採用する。各センシング手段がこのような全体過程は図7のS710乃至S730段階からなる作動流れ図を通じてより詳細に理解できる。
【0070】
以上のようなセンシング手段112、114は、上述した実施例と同じく3軸の座標変位を測定可能であれば、センシング手段の構造が特に何れか一つの構成に制限されるものでない。また、必ずしも2つに制限される必要がなく、お互いに異なる物理的測定原理を使用するものであれば2つ以上で具備され得ることは言うまでもない。
【0071】
上述した実施例と類似した構成及び作動流れに対しては重複説明を省略する。
【0072】
図面を参照して本発明の他の実施例について説明する。図8は本発明の他の実施例に係る地盤変位測定装置の構成図、図9は本発明の他の実施例に係る地盤変位測定装置の作動流れ図である。
【0073】
本実施例では、移動部400が傾斜管内でその長手方向に移動時タイミング設定手段210によって設定された測定タイミングの度に3次元座標変位を実時間で測定するセンシング手段110と共に、補助センシング手段150が更に具備される。
【0074】
補助センシング手段150はセンシング手段110が測定した3次元座標変位データを補正する機能を提供し、地盤垂直方向(z方向)移動距離測定センサー154若しくは温度センサー156のいずれか一つ又はそれらの組み合わせから構成される。
【0075】
例えば、図5aに記載のフローで作動する実施例の場合は、センシング手段110は3軸ジャイロセンサー又は3軸加速度センサーからなるので、補助センシング手段150は地盤垂直方向(z方向)移動距離測定センサー154若しくは温度センサー156のいずれかの一つ又はそれらの組み合わせから構成される。
【0076】
補助センシング手段150は地盤垂直方向(z方向)移動距離測定センサー154及び温度センサー156の全てを具備することが好ましく、測定値の精密度を高めるのに効果的である。
【0077】
図5bに記載のフローで作動する実施例の場合は、センシング手段110が2軸ジャイロセンサー又は2軸加速度センサーの中の何れか一方と、地盤垂直方向移動距離測定センサーとの組み合わせからなるので、温度センサー156のみを補助センシング手段150として具備すればよい。
【0078】
このような構成によれば、例えば、ジャイロセンサー又は加速度センサーから構成されたセンシング手段110と共に、多様な方式で測定値を補正する補助センシング手段150を通じてより精密度の高い測定値を得ることが出来る。
【0079】
温度センサー156は測定過程の途中に外部温度環境によって発生し得るジャイロセンサー又は加速度センサーの測定誤差を補正する機能をなす。本実施例において使用されるジャイロセンサー又は加速度センサーは、例えば、シリコンウエハー或いは各種電極又は誘電体薄膜を利用した多層薄膜構造体で形成される。
【0080】
このような多層薄膜構造体において、多くの場合、各薄膜は全く異なる粒子格子定数(lattice constant)、結晶欠陥(crystal
defect)、熱膨張等の特性を有するので、室温ではそれほど違いがないが、高温では残留応力が発生して構造体に変位が発生する。薄膜構造体での残留応力の発生原因としては結晶欠陥又は格子定数等基本的な結晶粒子の違いによって発生する残留応力と、温度上昇時熱膨張係数が各材料別に異なることから発生する熱残留応力等がある。特に、温度上昇時発生する熱残留応力は温度によって非常に大きい値(数百GPa―order)を示すこともあり得るので、ジャイロセンサー又は加速度センサーの温度変化による誤差値をデータ化し、温度センサー156を通じて測定された温度値を利用して誤差を補正する方式を採用すれば、測定値の精密度を更に高めることができる。このような全体過程は図9のS910乃至S960段階からなる作動流れ図を通じてより詳細に理解できる。
【0081】
上述した実施例と類似した構成及び作動流れに対しては重複説明を省略する。
【0082】
さらに図面を参照して本発明の他の実施例について説明する。図10は本発明の他の実施例に係る地盤変位測定装置の構成図、図11は本発明の他の実施例に係る地盤変位測定装置の作動流れ図である。
【0083】
本実施例において、タイミング設定手段210は相互独立的な複数の周波数を測定タイミングに設定できるように具備され、複数の移動測定過程別にお互いに異なる周波数値を測定タイミングに設定し、各移動測定過程別にセンシング手段112、114が測定した3次元座標変位データを相互比較して補正する機能を具備する。
【0084】
例えば、移動部400を複数回移動させながら測定するが、1回目移動測定時にはセンシング手段112、114の測定タイミングを25Hzに設定して測定を実施し、2回目移動測定時にはセンシング手段112、114の測定タイミングを100Hzに設定して測定を実施して、1回目測定時及び2回目測定時の3次元座標変位を相互比較して補正するものである。
【0085】
同一の移動速度を維持した状態で1秒当たり25回測定する場合と、1秒当たり100回測定する場合とを比較すると、大きな曲率半径では1秒当たり25回の測定でも比較的に正確な値を得ることができる。一方、小さな曲率半径では1秒当たり100回の測定などの高い周波数を使用する場合により正確な値を得ることができる。
【0086】
曲率半径によって演算時データの信頼度(信頼度係数又は加重値)を調節して全体データの信頼性を向上させることも可能である。例えば、小さな曲率半径では高い周波数のデータに高い信頼度を付与し、それと反対の場合には低い周波数のデータに高い信頼度を付与して、変位演算にこのような信頼度を反映すれば、より正確な演算が可能になる。
【0087】
このような演算過程をより具体的に例示すれば次のとおりである。曲率半径の高低を決定する基準値を設定した後、高い周波数で得たデータ及び低い周波数で得たデータ(特定地点の座標変位値)をそれぞれA、Bとすると、曲率半径を反映した測定データの平均値(a)は次のように求めることが出来る。
【0088】
【数1】

【0089】
【数2】

【0090】
数1に示す数式では、nはデータの総数であり、ρA、ρBはそれぞれA値、B値の信頼度係数を示し、これは曲率半径を反映して決定される。
【0091】
たとえば、A値が110でありB値が90である場合平均値は100になるが、比較的小さい曲率半径の条件であれば、A値により高い信頼度を反映するためにρAを1.8、ρBを0.2に設定すれば結果値は108になる。ただし、信頼度係数の設定においては、数2に示す数式の条件を満たすようにする。
【0092】
上記の例においてA、B値はそれぞれ異なる周波数に設定された状態でそれぞれ測定された特定地点の座標変位値として、周波数設定状態によって測定地点が実際に一致する2つの測定値を直接比較することもできるが、全体測定経路に亘って各周波数別に離散データ形で得られた地盤変位値を補間演算を通じて連続データ形で求めた後、作業者によって設定された所定の地点別に比較する方式を採用することもできる。
【0093】
傾斜管500の傾斜変化は測定前には正確に知ることができないので、周波数を異にして複数回測定を実施し、上述したような方式で測定値を補正することによって誤差を減らし、正確度を高めることができる。
【0094】
測定タイミングに設定できる周波数は1Hzから100Hzの範囲が好ましく、タイミング設定手段210によって電子的に制御することが可能である。
【0095】
3次元座標変位データの相互比較及び補正は、一つの周波数を測定タイミングに設定して測定した3次元座標変位データを基準に、また他の周波数を測定タイミングに設定して測定した3次元座標変位データのなかから、既設定された誤差範囲を超える値を示した場合をエラーとして判断して処理する過程を通じて行われる。このような全体過程は図11のS1010乃至S1080段階からなる作動流れ図を通じてより詳細に理解することができる。
【0096】
一方、本実施例においても、地盤垂直方向移動距離測定センサー154又は温度センサー156の中の少なくても何れか一方を補助センシング手段150として更に具備して、センシング手段112、114が測定した3次元座標変位データを補正する機能を具備するようにして、測定精密度を更に高める効果を得ることができる。
【0097】
上述した実施例と類似した構成及び作動流れに対しては重複説明を省略する。
【0098】
図面を参照して本発明の他の実施例について説明する。図12は本発明の他の実施例に係る地盤変位測定装置の作動流れ図である。
【0099】
本実施例においてセンシング手段は複数のセンシング手段112、114から構成され、タイミング設定手段210は各センシング手段別に相互独立的な複数の周波数を測定タイミングに設定できるように具備され、各センシング手段112、114が測定した3次元座標変位データを相互比較して補正する機能を具備する。
【0100】
例えば、移動部400を移動させながら測定するが、第1センシング手段112の測定タイミングを25Hzに設定し、第2センシング手段114の測定タイミングはを100Hzに設定して測定を実施し、第1センシング手段112が測定した3次元座標変位及び第2センシング手段114が測定した3次元座標変位を相互比較して補正する。
【0101】
このような方式によれば、1回の測定でも上記の実施例と等しい複数の周波数測定効果を得ることができる。第1センシング手段112及び第2センシング手段114は必ずしも同一種類のセンサーを使用する必要はなく、異なる種類のセンサーを使用することもできる。
【0102】
このような3次元座標変位データの相互比較及び補正は、一つの周波数を測定タイミングに設定して測定した3次元座標変位データを基準に、また他の周波数を測定タイミングに設定して測定した3次元座標変位データのなかから、既設定された誤差範囲を超える値を示した場合をエラーとして判断して処理する過程を通じて行われる。このような全体過程は図12のS1210乃至S1280段階からなる作動流れ図を通じてより詳細に理解することができる。
【0103】
一方、本実施例においても、地盤垂直方向移動距離測定センサー154又は温度センサー156の中の少なくとも何れか一方を補助センシング手段150として更に具備して、センシング手段112、114が測定した3次元座標変位データを補正する 機能を具備するようにして、測定精密度を更に高める効果を得ることが出来る。
【0104】
上述した実施例と類似した構成及び作動流れに対しては重複説明を省略する。
【0105】
以上で説明した本発明はその技術的思想又は重要な特徴から逸脱せずに他の種々の形態でも実施できる。従って、前記実施例はあらゆる点で単純な例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。
【符号の説明】
【0106】
100:
センサー部
110、112、114: センシング手段
150:
補助センシング手段
154:
移動距離測定センサー
156:
温度センサー
200:
演算制御部
210:
タイミング設定手段
220:
変位量演算手段
230:
電源
300:
電線(又は信号線)
400:
移動部
410a、410b:
車輪
500:
傾斜管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤に垂直に掘削された傾斜管に挿入されてその長手方向に移動可能であり、傾斜管内面の変位を接触式で感知する地盤変位測定装置であって、傾斜管内でその長手方向に移動時、測定タイミングの度に3次元座標変位を測定するセンシング手段;
前記測定タイミングを設定するタイミング設定手段;
前記センシング手段で測定した3次元座標変位データを地盤変位量として演算する変位量演算手段;
を含んで構成されたことを特徴とする地盤変位測定装置。
【請求項2】
前記センシング手段は3軸ジャイロセンサー又は3軸加速度センサーの中の何れか一方であることを特徴とする請求項1に記載の地盤変位測定装置。
【請求項3】
前記センシング手段は2軸ジャイロセンサー又は2軸加速度センサーの中の何れか一方と、地盤垂直方向移動距離測定センサーとの組み合わせからなることを特徴とする請求項1に記載の地盤変位測定装置。
【請求項4】
前記センシング手段は相互独立的な測定方式を有する複数のセンシング手段から構成され、前記複数のセンシング手段が測定した3次元座標変位データを相互比較して補正する機能を具備したことを特徴とする請求項1に記載の地盤変位測定装置。
【請求項5】
前記3次元座標変位データを相互比較して補正する機能は,
一側センシング手段が測定した3次元座標変位データを基準に、他側センシング手段が測定した3次元座標変位データを、既設定された誤差範囲を超える値を示した場合にエラーとして判断して処理するように構成されたことを特徴とする請求項4に記載の地盤変位測定装置。
【請求項6】
前記複数のセンシング手段は、少なくとも2つのセンサーから構成され、3軸ジャイロセンサー及び3軸加速度センサーを含むことを特徴とする請求項5に記載の地盤変位測定装置。
【請求項7】
前記複数のセンシング手段は少なくとも2つのセンサーの組み合わせから構成され、前記センサーの組み合わせは2軸ジャイロセンサー及び地盤垂直方向移動距離測定センサーの組み合わせ、並びに2軸加速度センサー及び地盤垂直方向移動距離測定センサーの組み合わせを含むことを特徴とする請求項5に記載の地盤変位測定装置。
【請求項8】
前記タイミング設定手段は相互独立的な複数の周波数を測定タイミングに設定できるように具備され、各周波数別に前記センシング手段が測定した3次元座標変位データを相互比較して補正する機能を具備したことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一つに記載の地盤変位測定装置。
【請求項9】
前記センシング手段は複数のセンシング手段から構成され、
前記タイミング設定手段は各センシング手段別に相互独立的な複数の周波数を 測定タイミングに設定できるように具備され、
前記各センシング手段が測定した3次元座標変位データを相互比較して補正する機能を具備したことを特徴とする請求項1乃至7の何れか一つに記載の地盤変位測定装置。
【請求項10】
前記3次元座標変位データの相互比較及び補正は,
一つの周波数を測定タイミングに設定して測定した3次元座標変位データを基準に、また他の周波数を測定タイミングに設定して測定した3次元座標変位データの中の既設定された誤差範囲を超える値を示した場合をエラーとして判断して処理するように構成されたことを特徴とする請求項8又は9に記載の地盤変位測定装置。
【請求項11】
地盤垂直方向移動距離測定センサー又は温度センサーの中の少なくても何れか一方を補助センシング手段として更に具備して、前記センシング手段が測定した3次元座標変位データを補正する機能を具備したことを特徴とする請求項1、2、4、5、6、10の何れか一つに記載の地盤変位測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−101897(P2010−101897A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−245849(P2009−245849)
【出願日】平成21年10月26日(2009.10.26)
【出願人】(509296513)
【氏名又は名称原語表記】Lee Seung‐Mok
【住所又は居所原語表記】Namhyun‐dong 602‐185,Kwanak−ku,Seoul,Republic Korea
【Fターム(参考)】