説明

地面画像表示システム

【課題】高い詳細度を有する地面画像を効率良く表示すること。
【解決手段】地面画像表示システムの記憶手段11は、所定の第一の詳細度の第一地表面画像を有する複数の第一地形ファイル21および第一の詳細度より高い詳細度である所定の第二の詳細度の第二地表面画像を有する複数の第二地形ファイル21を記憶する。位置情報生成手段33は、視点位置情報を生成する。表示データ生成手段36,57は、視点位置情報に基づいて視野内と判断される第一地形ファイル21および第二地形ファイル21を用いて、第一地表面画像と第二地表面画像とを組み合わせてなる地面画像データを生成する。表示手段58は、地面画像データに基づく地面画像を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地面画像表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、地図表示装置を開示する。この地図表示装置は、地図データ格納部に、地形、交差点や道路の接続状況やその座標・形状・属性・規制情報などの2次元地図データあるいは3次元地図データを格納し、そのデータに基づいて2次元または3次元景観の地図画面を生成し、表示する。特許文献1の地図表示装置では、2次元地図データあるいは3次元地図データを用いて、俯瞰画像を表示することができる。
【0003】
【特許文献1】特開2001−330453号公報(特許請求の範囲、発明の実施の形態、図30、図31、図32など)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、たとえば航空写真や衛星写真などに基づく複数の地表面画像を繋ぎ合わせることで、このような俯瞰画像に表示される地面の画像を生成しようとする場合、多くの地表面画像を使用する必要がある。特に、地平線が見える俯瞰画像を表示しようとする場合、その俯瞰画像の視野内の地域が非常に広大となるため、使用する地表面画像のデータ量は膨大な数となる。
【0005】
また、予め定められた平らな仮想平面に複数の地表面画像を貼り付けることで俯瞰画像用の地面画像を生成するのではなく、たとえば地表面画像毎の高さデータに応じた姿勢で各地表面画像を貼り付け、これにより立体的な俯瞰画像用の地面画像を表示しようとする場合、その貼り付け処理には膨大な処理負荷が発生してしまう。
【0006】
また、これらの地表面画像の数や処理負荷の問題は、生成する地面画像の表示詳細度が高くなればなるほど、深刻になる。一般的なコンピュータにおいて、高い詳細度の俯瞰画像用の地面画像を、たとえば視点の移動操作に応じてレスポンス良く切り替えて表示させることは容易なことではない。
【0007】
また、クライアントPC(Personal Computer)が、地表面画像などをネットワーク越しに取得し、俯瞰画像用の地面画像を生成する場合においては、ネットワークの通信速度が地表面画像などのデータの取得速度を制限することになり、表示レスポンスはさらに低下してしまう。ネットワークを使用する環境において、視点の移動操作に応じてレスポンス良く高詳細度の俯瞰画像を切り替えて表示することは極めて困難である。
【0008】
本発明は、高い詳細度を有する地面画像を効率良く表示することができる地面画像表示システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る地面画像表示システムは、所定の第一の詳細度の第一地表面画像を有する複数の第一地形ファイルおよび第一の詳細度より高い詳細度である所定の第二の詳細度の第二地表面画像を有する複数の第二地形ファイルを記憶する記憶手段と、視点位置情報を生成する位置情報生成手段と、視点位置情報に基づいて視野内と判断される第一地形ファイルおよび第二地形ファイルを用いて、第一地表面画像と第二地表面画像とを組み合わせてなる地面画像データを生成する表示データ生成手段と、地面画像データに基づく地面画像を表示する表示手段と、を有するものである。
【0010】
この構成を採用すれば、地面画像表示システムは、詳細度が異なる第一地表面画像と第二地表面画像とを組み合わせて地面画像を表示する。地面画像表示システムは、たとえば第二地表面画像のみよる地面画像を表示する場合に比べて、使用した第一地表面画像の分だけ少ない数の地表面画像を用いて効率良く短時間で表示する地形画像データを生成し、たとえば第一地表面画像のみよる地面画像を表示する場合に比べて、第二地表面画像による高い詳細度の地域を有する詳細な地形画像データを生成することができる。地面画像表示システムは、高い詳細度を有する地面画像を効率良く表示することができる。
【0011】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の構成に加えて、各第一地形ファイルおよび各第二地形ファイルが、それぞれの第一地表面画像あるいは第二地表面画像中の複数の地点の高さデータを有し、表示データ生成手段が、第一地表面画像あるいは第二地表面画像を、それぞれの複数の地点の高さデータに応じた姿勢にて組み合わせた地面画像データを生成するものである。
【0012】
この構成を採用すれば、地面画像表示システムは、高い詳細度を有し且つ立体的な地面画像を効率良く表示することができる。
【0013】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、複数の第一地表面画像および複数の第二地表面画像がそれぞれ、表示する地域をそれぞれの同一サイズの四角形により分割したものであり、各第一地形ファイルおよび各第二地形ファイルが、それぞれの第一地表面画像あるいは第二地表面画像中の、少なくとも四角形の外周の4つの角の地点を含む複数の地点の高さデータを有し、表示データ生成手段が、第一地表面画像あるいは第二地表面画像を、高さデータの地点を3つの頂点とする複数の三角形画像に分割した単位で、その3つの頂点の高さに応じた姿勢で貼り付けてなる地面画像データを生成するものである。
【0014】
この構成を採用すれば、地面画像表示システムは、高い詳細度を有し且つ立体的な地面画像を効率良く表示することができる。しかも、各第一地形ファイルおよび各第二地形ファイルは、外周の4つの角の地点の高さデータを有するので、少なくとも第一地表面画像による地域内と、少なくとも第二地表面画像による地域内では、地面画像のつなぎ目において、高さ位置のずれによる段差が生成され難い。表示データ生成手段は、第一地表面画像と第二地表面画像とにより滑らかな表面を有する地面画像を表示することができる。
【0015】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、各第二地表面画像の地域が、他の第二地表面画像の地域と組み合わせることで、各第一地表面画像の地域と一致するものであり、各第一地形ファイルが、その外周の地点の高さデータとして、隣接する地域の複数の第二地表面画像の境界となる地点の高さデータを有するものである。
【0016】
この構成を採用すれば、第一地表面画像の地域に隣接する地域の地面画像が複数の第二地表面画像を繋ぎ合わせることで生成されていたとしても、その詳細度が異なる2つの地域の境界において、高さ位置のずれによる大きな段差が生成され難くなる。表示データ生成手段は、解像度が互いに異なる第一地表面画像と第二地表面画像とのつなぎ目においても、段差が目立たない滑らかな表面を有する地面画像を表示することができる。
【0017】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、表示データ生成手段が、第一地表面画像と第二地表面画像との繋ぎ合わせよる接合箇所では、第一地表面画像において対応する地点が無い第二地表面画像の外周の地点の高さデータを使用しないで、第二地表面画像を複数の三角形画像に分割するものである。
【0018】
この構成を採用すれば、第一地表面画像の地域に隣接する地域の地面画像が複数の第二地表面画像を繋ぎ合わせることで生成されていたとしても、その詳細度が異なる2つの地域の境界において、高さ位置のずれによる段差が生成されなくなる。表示データ生成手段は、解像度が互いに異なる第一地表面画像と第二地表面画像とのつなぎ目においても、段差が無い滑らかな表面を有する地面画像を表示することができる。
【0019】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、各第二地表面画像の地域が、他の第二地表面画像の地域と組み合わせることで、各第一地表面画像の地域と一致するものであり、各第一地形ファイルが、それを分割する複数の第二地表面画像それぞれの外周の4つの角の地点の高さデータを有するものである。
【0020】
この構成を採用すれば、第一地表面画像に第二地表面画像を重ね合わせることで地面画像が生成されたとしても、その詳細度が異なる2つの地域の重ね合わせの境界において、高さ位置のずれによる大きな段差が生成され難くなる。表示データ生成手段は、解像度が互いに異なる第一地表面画像と第二地表面画像との重ね合わせのつなぎ目においても、段差が目立たない滑らかな表面を有する地面画像を表示することができる。
【0021】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、表示データ生成手段が、第一地表面画像と第二地表面画像との重ね合わせによる接合箇所では、第一地表面画像において対応する地点が無い第二地表面画像の外周の地点の高さデータを使用しないで、第二地表面画像を複数の三角形画像に分割するものである。
【0022】
この構成を採用すれば、第一地表面画像に第二地表面画像を重ね合わせることで地面画像が生成されたとしても、その詳細度が異なる2つの地域の境界において、高さ位置のずれによる段差が生成されなくなる。表示データ生成手段は、解像度が互いに異なる第一地表面画像と第二地表面画像とのつなぎ目においても、段差が無い滑らかな表面を有する地面画像を表示することができる。
【0023】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、第二地形ファイルに記憶される複数の頂点が、第二地表面画像の各外周辺について、その両端の頂点を含めて5つ以上の奇数個ずつであるものである。
【0024】
この構成を採用すれば、第二地表面画像を各辺において少なくとも4分割し、詳細な立体形状を有する地面画像を表示することができる。
【0025】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、記憶手段が、第二の詳細度より高い詳細度である所定の第三の詳細度の第三地表面画像を有する第三地形ファイルを記憶し、表示データ生成手段が、第三地形ファイルによる第三地表面画像の地域に、第一地表面画像により描画される地域が隣接する場合には、その第三地形ファイルを地面画像データの生成に使用しないものである。
【0026】
この構成を採用すれば、第一地表面画像と第三次面画像とが隣接して描画されてしまうことはなく、地面画像において詳細度は第一地表面画像から第三地表面画像にかけて段階的に変化する。第一地表面画像に第三地表面画像が隣接する場合のような急激な詳細度の変化を生じてしまうことはない。
【0027】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、記憶手段を有するサーバコンピュータと、位置情報生成手段、表示データ生成手段および表示手段とともに、視点位置情報に基づいて、少なくとも視野内と判断される第一地形ファイルおよび第二地形ファイルを記憶手段から取得する取得手段、および取得手段により取得された第一地形ファイルおよび第二地形ファイルを記憶する一次記憶手段を有し、サーバコンピュータとネットワークを介して接続されるクライアントコンピュータと、を有するものである。
【0028】
この構成を採用すれば、地面画像表示システムのクライアントコンピュータは、視点位置情報に基づいて、少なくとも視野内と判断される第一地形ファイルおよび第二地形ファイルをサーバコンピュータから取得し、詳細度が異なる第一地表面画像と第二地表面画像とを組み合わせた地面画像を表示する。地面画像表示システムは、高い詳細度を有する地面画像を効率良く表示することができる。
【0029】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、取得手段が、視野内を、視点位置情報に基づいて判断される詳細度レベルに応じて分割し、その詳細度レベルに応じた第一地形ファイルおよび第二地形ファイルの取得を実行し、表示データ生成手段が、一次記憶手段から、取得手段により取得された第一地形ファイルおよび第二地形ファイルを読み込んで地面画像データを生成するものである。
【0030】
この構成を採用すれば、取得手段は、視野内を詳細度レベルに応じて分割し、その詳細度レベルに応じた第一地形ファイルおよび第二地形ファイルの取得を実行する。取得手段は、視野内のすべての第一地形ファイルと、視野内のすべての第二地形ファイルを取得しようとしなくてよい。取得手段が取得しようとする地形ファイルの数が減り、取得手段が表示に使用する地形ファイルの取得処理を完了するまでの期間も、短くなる。その分、表示データ生成手段は、所定の詳細度を有する地面画像データを早く生成し、その地面画像が早く表示される。
【0031】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、第一地形ファイルが、その第一地表面画像と重なるすべての第二地表面画像の第二地形ファイルに関する情報を有し、取得手段が、第一地形ファイルを取得したら、取得した第一地形ファイルの第二地形ファイルに関する情報を用いて第二地形ファイルを取得するものである。
【0032】
この構成を採用すれば、取得手段は、予めすべての詳細度の地形ファイルに関する情報を知らなくとも、必要な詳細度の地形ファイルを取得することができる。
【0033】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、第一地形ファイルおよび第一地形ファイルが、それぞれに隣接する地域の同じ詳細度の地形ファイルに関する情報を有し、取得手段が、取得した地形ファイルにおいてそれに隣接する地域の地形ファイルに関する情報が記憶されていない場合には、その隣接する地域の地形ファイルの取得処理を実行しないものである。
【0034】
この構成を採用すれば、取得手段は、用意されていない地形ファイルの取得処理を無駄に実行しなくなる。
【0035】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、表示データ生成手段が、位置情報生成手段により視点位置情報が生成されたら、一次記憶手段から第二地形ファイルおよび第一地形ファイルを1つずつ読み込んで描画し、新たな地面画像データの生成処理を開始するものである。
【0036】
この構成を採用すれば、表示データ生成手段は、取得手段による地形ファイルの取得処理の完了を待つことなく、地面画像の生成処理を開始する。表示手段には、ネットワークの通信速度などにより制限されることなく、位置情報生成手段により視点位置情報が生成されたら直ちにそれに応じた新たな地面画像がレスポンス良く表示される。
【0037】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、表示データ生成手段が、一次記憶手段から読み込んだ第二地形ファイルに隣接する地域の第二地形ファイルが一次記憶手段に記憶されておらず且つ隣接する地域の第一地形ファイルが記憶されている場合には、その隣接側の外周の地点の内、第一地表面画像の地点と対応しない地点の高さデータを使用しないで、第二地表面画像を複数の三角形画像に分割するものである。
【0038】
この構成を採用すれば、表示データ生成手段は、一次記憶手段に記憶されている第一地形ファイルおよび第二地形ファイルによる整合性を確保して、隣接する第一地表面画像と第二地表面画像との境界において段差が目立たない滑らかな表面を有する地面画像を表示することができる。
【0039】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、表示データ生成手段が、一次記憶手段に、それと重なる地域の第二地形ファイルが記憶されている場合には、その第二地表面画像と重なる部分を切り欠いた画像を複数の三角形画像に分割するものである。
【0040】
この構成を採用すれば、表示データ生成手段は、一次記憶手段に記憶されている第一地形ファイルおよび第二地形ファイルによる整合性を確保して、重ね合わされる第一地表面画像と第二地表面画像との境界において段差が目立たない滑らかな表面を有する地面画像を表示することができる。
【0041】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、第一地形ファイルが、その第一地表面画像と重なるすべての第二地表面画像の第二地形ファイルに関する情報を有し、表示データ生成手段が、そのファイル情報を用いて、一次記憶手段に、第一地表面画像と重なる地域の第二地形ファイルが記憶されているか否かを判断するものである。
【0042】
この構成を採用すれば、表示データ生成手段は、一次記憶手段に記憶されていない第二地形ファイルに関する情報を、一次記憶手段に記憶されている第一地形ファイルから得て、第二地形ファイルの有無を判断することができる。
【0043】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、表示データ生成手段が、位置情報生成手段により生成される各視点位置情報に基づいて、地面画像の生成処理を複数回実行するものである。
【0044】
この構成を採用すれば、視点位置情報が生成されるとその新たな視点位置情報に応じた地面画像をレスポンス良く表示し、その後、取得手段が必要な第一地形ファイルおよび第二地形ファイルを取得した後には、その新たな視点位置に応じた所望の詳細度を有する地面画像を表示することができる。
【0045】
本発明に係る地面画像表示システムは、上述した発明の各構成に加えて、第一地表面画像、第二地表面画像を描画するための複数の描画コマンドであって、隣接する地域に描画される地表面画像の解像度および重ねて描画されるより詳細な地表面画像の有無に応じた複数の描画コマンドのリストを記憶するリスト記憶手段を有する。しかも、表示データ生成手段は、第一地形ファイルあるいは第二地形ファイルを読み込んだら、一次記憶手段にどのような隣接地域の地形ファイルが記憶されているかおよび重ねて描画される地形ファイルが記憶されているか否かを判断し、その判断に応じて描画コマンドのリストから選択した1つの描画コマンドを指定して、描画コマンドを実行する描画コマンド実行手段に実行させる。
【0046】
この構成を採用すれば、表示データ生成手段は、一次記憶手段から、第一地形ファイルおよび第二地形ファイルを1つずつ順番に読み込んで描画することで、一次記憶手段に記憶されている第一地形ファイルおよび第二地形ファイルによる整合性を確保する地面画像データを生成することができる。
【0047】
しかも、複数の描画コマンドは、隣接する地域に描画される地表面画像の解像度および重ねて描画されるより詳細な地表面画像の有無に応じたものとなっており、表示データ生成手段は、各地形ファイルについて1つの描画コマンドを選択して描画コマンド実行手段に実行させればよい。したがって、たとえば表示データ生成手段が第一地表面画像を4分割して4回に分けて描画コマンド実行手段に描画コマンドを実行させる場合に比べて、描画コマンド実行手段の処理速度を生かして高速に描画することができる。
【発明の効果】
【0048】
本発明では、高い詳細度を有する地面画像を効率良く表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
以下、本発明の実施の形態に係る地面画像表示システムを、図面に基づいて説明する。地面画像表示システムは、三次元都市情報配信システムを例として説明する。
【0050】
図1は、本発明の実施の形態に係る三次元都市情報配信システムを示す構成図である。三次元都市情報配信システムは、サーバコンピュータとしての三次元地図配信サーバ1と、クライアントコンピュータとしてのクライアントPC2と、を有する。三次元地図配信サーバ1およびクライアントPC2は、ネットワークとしてのインターネット3に接続される。
【0051】
図2は、図1中の三次元地図配信サーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。三次元地図配信サーバ1は、プログラムおよびデータを記憶する記憶手段としての記憶デバイス11と、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)12と、CPU12が実行するプログラムの記憶領域などとして利用するRAM(Random Access Memory)13と、インターネット3に接続される通信I/F(Interface)14と、これらを接続するシステムバス15と、を有する。
【0052】
三次元地図配信サーバ1の記憶デバイス11は、HTTP(HyperText Transfer Protocol)サーバプログラム17、ブラウザプラグインプログラム18、三次元地図データなどを記憶する。
【0053】
HTTPサーバプログラム17は、RAM13に読み込まれてCPU12に実行されることで、図3に示すように、HTTPサーバ部31を実現する。図3は、図1の三次元都市情報配信システムにおいて、クライアントPC2に三次元地図画像を表示するために実現される機能を示すブロック図である。
【0054】
HTTPサーバ部31は、通信I/F14を制御し、図3中のクライアントPC2内に実現されるHTTPクライアント部32との間で、HTTPに基づくデータ通信を実行する。たとえば、HTTPクライアント部32は、HTTPリクエストをHTTPサーバ部31へ送信し、HTTPサーバ部31は、そのリクエストに応じたデータをHTTPクライアント部32へ送信する。なお、このHTTPリクエストやデータは、三次元地図配信サーバ1の通信I/F14、インターネット3、クライアントPC2の通信I/F54を介して、送受される。
【0055】
ブラウザプラグインプログラム18は、ウェブブラウザに組み込まれて実行されるブログラムである。
【0056】
三次元地図データは、第一地形ファイル、第二地形ファイルおよび第三地形ファイルとしての複数の地形ファイル21からなる地形ファイル群、複数の広域管理ファイル22からなる広域管理ファイル群、複数の構造物ファイル23からなる構造物ファイル群、複数のポイントファイル24からなるポイントファイル群などを有する。
【0057】
図4は、図2中の1つの地形ファイル21のデータ構造を示す図である。1つの地形ファイル21は、自分のファイル名41、地表面画像データ42、頂点リスト43、隣接区域ファイル名リスト44、上位区域ファイル名45、下位区域ファイル名リスト46などを有する。
【0058】
図4は、レベル1第一区域地形ファイル21の例である。図4に示すファイルのファイル名は、「レベル1第一区域地形ファイル」である。複数の地形ファイル21のファイル名は、少なくとも三次元地図データ内において互いに異なるファイル名とされる。
【0059】
図5は、図4の地表面画像データ42による地表面画像を示す図である。地表面画像は、縦256ピクセル、横256ピクセルの解像度の正方形の画像である。地表面画像は、たとえば三次元地図を提供する地域の地表面の画像である。このような地表面の画像としては、たとえば航空写真に基づく画像であればよい。図5の地表面画像には、縦方向の道路と横方向の道路とが交差する交差点が描画されている。また、交差点の周りには、四角い複数のビルが描画されている。
【0060】
頂点リスト43は、地表面画像中の複数の地点のデータで構成される。図6は、図4の頂点リスト43に格納される複数の地点47の配置を示す図である。図6には、縦9本の等間隔の点線と、横9本の等間隔の点線とが互いに直角に交差する格子が図示されている。点線同士の交点に図示される各丸が、頂点リスト43に格納される各頂点の地点47である。この9×9=81個の頂点の地点47は、図5に示す点線の格子の交点の地点となる。各頂点のデータは、図5中の各交点の位置の、たとえば平面直角座標系における緯度、経度および高さ(標高)の3つのデータで構成される。地図の座標系には、平面直角座標系以外にもたとえばUTM(ユニバーサル横メルカトル)座標系などがある。頂点リスト43において、81個の頂点のデータは、所定の順番で格納される。なお、地表面画像の外周部の頂点は、それに隣接する地域の地形ファイル21にも、同様に含まれる。
【0061】
このように、各地形ファイル21には、256×256ピクセルの地表面画像データ42と、それを9×9に等分割する81個の頂点データとが格納される。三次元地図において地形の起伏を表現する頂点データのデータ構造としては、TIN(Triangulated Lrregular Network:三角形不規則ネットワーク)形式とDEM(Digtal Elevation Model:数値標高データ)形式とがあるが、この実施の形態の地形ファイル群は、DIM形式の一種である。このように頂点データ数および画像サイズを規格化することで、複数の地形ファイル21のデータ量を略同じにすることができる。地形ファイル21の転送時間などを略均一化することができる。
【0062】
また、複数の地形ファイル21は、地表面画像の詳細度に応じて、レベル1からレベル9までの9つのレベルに分類される。たとえば、レベル1の地形データは、レベル1第一区域地形ファイル21、・・・、レベル1第n(nは1以上の整数)区域地形ファイル21までのn個のファイルで構成される。レベル2の地形データは、レベル2第一区域地形ファイル21、・・・、レベル2第4n区域地形ファイル21までの4n個のファイルで構成される。レベル9の地形データは、レベル9第一区域地形ファイル21、・・・、レベル9第4n区域地形ファイル21までの4×n個のファイルで構成される。この例の場合、レベル1が網羅する地域と、レベル2が網羅する地域と、・・・、レベル9が網羅する地域とは同一地域とすることができる。
【0063】
なお、各レベルが網羅する地域は、他のレベルが網羅する地域と異なっていてもよい。また、たとえばレベル1の地形ファイル21を第一地形ファイルとした場合、レベル2の地形ファイル21が第二地形ファイルとなり、レベル3からレベル9の地形ファイル21の中のいずれか1つのレベルの地形ファイル21が第三地形ファイルとなる。
【0064】
図7は、複数の地表面画像の関係を示す図である。図7には、4つのレベル1の地表面画像と、4つのレベル2の地表面画像と、4つのレベル9の地表面画像と、が実線により図示されている。
【0065】
図7に示すように、レベル1の地表面画像を縦横に2等分ずつした各分割地域に、レベル2の各地表面画像が対応する。図7では、レベル1の地表面画像Aを縦横に2等分ずつした各分割地域に、レベル2の4つの地表面画像B,C,D,Eが対応している。
【0066】
同様に、レベル2の地表面画像を縦横に2等分ずつした各分割地域にレベル3の各地表面画像が対応し、レベル3の地表面画像を縦横に2等分ずつした各分割地域にレベル4の各地表面画像が対応し、レベル4の地表面画像を縦横に2等分ずつした各分割地域にレベル5の各地表面画像が対応し、レベル5の地表面画像を縦横に2等分ずつした各分割地域にレベル6の各地表面画像が対応し、レベル6の地表面画像を縦横に2等分ずつした各分割地域にレベル7の各地表面画像が対応し、レベル7の地表面画像を縦横に2等分ずつした各分割地域にレベル8の各地表面画像が対応し、レベル8の地表面画像を縦横に2等分ずつした各分割地域にレベル9の各地表面画像が対応する。
【0067】
このような対応付けとすることで、レベル1の地域を縦横に2等分ずつした各地域がレベル2の1つの地表面画像の地域となり、レベル2の地域を縦横に2等分ずつした各地域がレベル3の1つの地表面画像の地域となり、レベル3の地域を縦横に2等分ずつした各地域がレベル4の1つの地表面画像の地域となり、レベル4の地域を縦横に2等分ずつした各地域がレベル5の1つの地表面画像の地域となり、レベル5の地域を縦横に2等分ずつした各地域がレベル6の1つの地表面画像の地域となり、レベル6の地域を縦横に2等分ずつした各地域がレベル7の1つの地表面画像の地域となり、レベル7の地域を縦横に2等分ずつした各地域がレベル8の1つの地表面画像の地域となり、レベル8の地域を縦横に2等分ずつした各地域がレベル9の1つの地表面画像の地域となる。
【0068】
また、各地形ファイル21には、それぞれの地表面画像を9×9に分割する頂点データが格納される。そのため、たとえばレベル2の地形ファイル21の外周の頂点は、1つおきにレベル1の地形ファイル21の外周の頂点に対応する。その他のレベル間での頂点同士の関係も同様の対応関係となる。具体的にたとえば、レベル1の地形区域Aの左上の角の頂点データは、レベル2の地形区域Bの左上の角の頂点データに一致する。レベル1の地形区域Aの右上の角の頂点データは、レベル2の地形区域Cの右上の角の頂点データに一致する。レベル1の地形区域Aの左下の角の頂点データは、レベル2の地形区域Dの左下の角の頂点データに一致する。レベル1の地形区域Aの右下の角の頂点データは、レベル2の地形区域Eの右下の角の頂点データに一致する。
【0069】
また、各地形ファイル21は、この他にも図4に示すように隣接区域ファイル名リスト44、上位区域ファイル名45、下位区域ファイル名リスト46などを有する。たとえば、図7中のレベル2の地表面画像Bの地形ファイル21の隣接区域ファイル名リスト44には、同一レベルで隣接する地表面画像C,D,F,Gの4つの地形ファイル21のファイル名が格納される。図7中のレベル2の地表面画像Bの地形ファイル21の上位区域ファイル名45には、1つ上のレベル1の地表面画像Aの地形ファイル21のファイル名が格納される。図7中のレベル1の地表面画像Aの地形ファイル21の下位区域ファイル名リスト46には、1つ下のレベル2の地表面画像B,C,D,Eの地形ファイル21の4つのファイル名が格納される。
【0070】
各構造物ファイル23には、ある地域の複数の構造物の立体表示データが格納される。この地域は、地形区域の区画と一致していてもよいが、異なっていてもよい。実際には、たとえば市町村単位、番地単位、丁目単位などにするとよい。これにより、ファイル毎の色分け処理により、地域毎の色分けが可能となる。
【0071】
構造物には、たとえばビル、煙突、橋などがある。各構造物は、通常は1つの構造物データとして格納される。1つの構造物データには、たとえば構造物底面の四隅の頂点データ、高さデータなどを有する。1つの構造物データには、この他にもたとえば、その構造物の外観を切り出した所定のサイズのタイル画像のデータなどが含まれていてもよい。
【0072】
各ポイントファイル24には、ある地域について吹き出しにて表示する複数のポイントのデータが格納される。この地域は、地形区域の区画と一致していてもよいが、異なっていてもよい。実際には、たとえば市町村単位、番地単位、丁目単位などにするとよい。特に、構造物ファイル23の地域分けと一致させたり、対応付けたりするとよい。吹き出しにて表示するポイントとしては、たとえばビル名、交差点名、陸橋名などがある。1つのポイントデータには、たとえばそのポイントの座標データ、吹き出しに割り付けるテキストデータなどを有する。
【0073】
なお、この複数の構造物ファイル23および複数のポイントファイル24は、たとえばインターネット3を通じた送信時間を考慮して、たとえば数十kバイトから数百kバイトまでの範囲内などのある一定の範囲内のデータ量となるように地域を分割するようにするとよい。
【0074】
各広域管理ファイル22は、たとえばその広域管理ファイル22が担当する地域の位置情報(たとえば四角の緯度経度情報)、担当地域内の地形ファイル21のファイル名リスト、担当地域内の構造物のデータを有する構造物ファイル23のファイル名リスト、担当地域内のポイントのデータを有するポイントファイル24のファイル名リスト、隣接する地域を担当する広域管理ファイル22のファイル名リストなどを有する。
【0075】
以上の構成を有する三次元地図配信サーバ1は、図1および図3に示すように、インターネット3を介してクライアントPC2に接続される。
【0076】
図8は、図1中のクライアントPC2のハードウェア構成を示すブロック図である。クライアントPC2は、プログラムおよびデータを記憶する記憶デバイス51と、プログラムを実行するCPU52と、CPU52が実行するプログラムの記憶領域などとして利用するRAM53と、インターネット3に接続される通信I/F54と、これらを接続するシステムバス55と、を有する。システムバス55には、さらに、キーボード、ポインティングデバイスなどの入力デバイス56と、表示データ生成手段の一部および描画コマンド実行手段としてのビデオボード57と、が接続される。
【0077】
ビデオボード57には、液晶モニタなどの表示手段としての表示デバイス58が接続される。ビデオボード57は、システムバス55から所定の描画コマンドが入力されると、その描画コマンドを実行し、描画コマンドに基づく画像を表示デバイス58に表示させる。
【0078】
描画コマンドには、たとえば、三次元描画コマンドがある。三次元描画コマンドは、たとえば描画する画像およびその画像の頂点位置とを指定し、仮想空間内のその指定に基づいた位置に、画像を所定の姿勢で描画させるものである。ビデオボード57は、三次元描画コマンドが供給されると、三次元描画コマンドで指定された頂点の組合せに応じて画像を3つの頂点毎に三角形に分割し、描画空間にその分割した三角形の画像を描画する。ビデオボード57は、その画像を描画した後の描画空間の画像を表示データとして表示デバイス58へ出力する。表示デバイス58は、描画空間の画像を表示する。
【0079】
記憶デバイス51は、HTTPクライアントプログラム61、ウェブブラウザプログラム62などを記憶する。
【0080】
HTTPクライアントプログラム61は、RAM53に読み込まれてCPU52に実行されることで、図3に示すように、HTTPクライアント部32を実現する。
【0081】
ウェブブラウザプログラム62は、三次元地図配信サーバ1に記憶されるブラウザプラグインプログラム18とともにRAM53に読み込まれてCPU52に実行されることで、図3に示すように、位置情報生成手段としての操作判断部33と、表示リクエスト生成部34と、取得手段としてのファイル管理部35と、表示データ生成手段の一部としての描画コマンド生成部36と、を実現する。
【0082】
操作判断部33は、入力デバイス56がユーザ操作を検出して出力する入力データに基づいて、視点注視点情報を生成する。視点とは、描画空間におけるユーザの仮想的な位置である。注視点とは、描画空間におけるユーザの視線と、描画空間における仮想的な基準平面との交点である。
【0083】
表示リクエスト生成部34は、視点注視点情報に基づいて、表示リクエストを生成する。表示リクエストは、描画空間におけるユーザの視野内の、地形の表示解像度などを指定するものである。
【0084】
ファイル管理部35は、表示リクエストの表示を実現するために必要となるファイルを三次元地図配信サーバ1から取得する。ファイル管理部35は、取得したファイルを、たとえば記憶デバイス51内に確保した取得データ記憶領域37に保存する。取得データ記憶領域37には、ファイル管理部35により取得された複数の取得ファイル38が記憶可能である。取得データ記憶領域37は、三次元地図配信サーバ1から取得したファイルを記憶する一次記憶手段および、後述する描画コマンドのリストを記憶するリスト記憶手段として機能する。
【0085】
また、ファイル管理部35は、取得データ記憶領域37に保存しているファイルのファイル名を取得ファイルリスト39に登録する。ファイル管理部35は、取得データ記憶領域37が不足した場合あるいは不足しそうな場合、取得ファイルリスト39を参照し、取得データ記憶領域37から最も使用しなさそうなファイルを削除する。ファイル管理部35は、たとえば取得ファイルリスト39において最も古いファイルや、最も長い期間使用されていないファイルなどから順番に、必要な記憶領域が確保できるまでファイルを削除すればよい。
【0086】
描画コマンド生成部36は、表示リクエストに基づいて、描画コマンドを生成する。取得データ記憶領域37には、描画コマンドのリストとしての描画コマンドパターンリスト40が記憶される。描画コマンドパターンリスト40は、たとえば256通りの描画コマンドのパターンを記憶する。描画コマンド生成部36は、描画コマンドパターンリスト40の中から、表示リクエストに対応するパターンの描画コマンドを選択する。
【0087】
図9は、地形ファイル21の地表面画像の描画パターンの代表的な例を示す図である。図9(A)は、256×256ピクセルの正方形の地表面画像を、9×9個のすべての頂点を用いた三角形に分割して描画する標準的な描画パターンである。地表面画像は、三角形毎に分割されて描画される。分割された各三角形の画像は、その三角形の3つの頂点の緯度、経度および高さに基づいて、基準平面が所定の高さであるとして、描画空間に描画される。
【0088】
図9(B)は、図中左端列の頂点については1つ飛ばしで使用して三角形に分割して描画する描画パターンである。地表面画像の左端部分は、台形を2つの三角形に分けた形状にて分割される。各三角形は、その3つの頂点の緯度、経度および高さに基づいて描画空間に描画される。
【0089】
図9(C)は、図中右下4分の1の部分については描画しない描画パターンである。地形画像は、右下部分が欠けたL字型の地表面画像として、三角形毎に分割されて描画空間に描画される。
【0090】
このように各地形ファイル21の地表面画像は、その画像を4分割した単位で描画されたり、描画されなかったりする。これにより、地表面画像の描画パターンは、16(=2)通りになる。また、外周4辺の頂点は、そのすべてが三角形への分割に利用されたり、一つ飛ばしで利用されたりする。これにより、地表面画像の描画パターンは、16(=2)通りになる。以上の組合せにより、地表面画像の描画パターンは、合計で256(=16×16)通りとなる。描画コマンドパターンリスト40には、この256通りの描画パターンの1つ1つに対応する256個の描画コマンドが格納される。
【0091】
次に、以上の構成を有する三次元都市情報配信システムによる、三次元の地図表示処理について説明する。
【0092】
クライアントPC2のCUP52が、その記憶デバイス51に記憶されるブラウザプラグインプログラム18をRAM53に読み込んで実行し、さらに、三次元地図配信サーバ1に記憶されるブラウザプラグインプログラム18を取得して実行することで、クライアントPC2には、図3に示すように、操作判断部33と、表示リクエスト生成部34と、ファイル管理部35と、描画コマンド生成部36と、が実現される。また、表示デバイス58には、地図を三次元表示するための図示外の表示ウィンドウなどが表示される。
【0093】
なお、三次元地図配信サーバ1は、たとえばクライアントPC2からのブラウザプラグインプログラム18の取得要求があると、ユーザ名およびパスワードなどによる認証処理を実行し、正規のユーザとして認証された場合にブラウザプラグインプログラム18をクライアントPC2へ送信するようにしてもよい。
【0094】
クライアントPC2の入力デバイス56は、ユーザの操作に応じた入力データを操作判断部33へ供給する。操作判断部33は、視点あるいは注視点が移動したと判断すると、その移動後の視点の描画空間における位置情報と、注視点の描画空間における位置情報とを有する視点注視点情報を生成する。操作判断部33は、生成した視点注視点情報を表示リクエスト生成部34へ供給する。
【0095】
表示リクエスト生成部34は、供給された視点注視点情報に基づいて、表示リクエストを生成する。
【0096】
図10は、描画空間を示す図である。視点注視点情報に基づいて、図面中心のユーザの視点から、図面の左下方向を俯瞰していると判断される場合の例である。視線が基準平面に接する位置が、注視点となる。基準平面は、描画空間において、三次元の地形データの基準となる平面である。基準平面は、たとえば標高0mなどの所定の高さ属性を有する。
【0097】
図11は、クライアントPC2の表示デバイス58に表示される表示ウィンドウの一例を示す図である。図10の視点と注視点との関係では、図11に示すように注視点は、表示画面の中心より若干下側となる位置に設定される。なお、注視点は、ユーザの操作に応じた基準平面からの距離などに応じて、この表示画面内で自由に移動する。
【0098】
図11に示す表示ウィンドウと注視点との関係の場合、その表示ウィンドウによる視野には、図10に示すように、注視点から所定の範囲内の地形が表示地域として見えることになる。表示リクエスト生成部34は、この関係に基づいて、まず、表示ウィンドウ(視野)の四隅の地形の緯度経度を特定する。
【0099】
表示ウィンドウ(視野)の四隅の地形の緯度経度を特定した後、表示リクエスト生成部34は、その視野内の地形の表示詳細度レベル(Level of Detail)を判定する。
【0100】
三次元地図配信サーバ1は、レベル1からレベル9までの9段階の詳細度の地形データを有する。レベル1が最も詳細度が低いレベルである。そのため、表示リクエスト生成部34は、視点からの距離に応じて、描画空間内の地形の表示詳細度レベルを9段階に分割する。図10に示すように、表示リクエスト生成部34は、視点を中心する8(=9−1)個の所定の球体データにより、描画空間を9つの空間に分けることになる。最内側の球体の内側の範囲がレベル9で最も詳細度が高くなり、外側の球体の内側になるほどレベルが低下する。最外郭の球体の外側の範囲は、すべてレベル1となる。
【0101】
そして、表示リクエスト生成部34は、表示ウィンドウ(視野)内の地形の表示詳細度レベル(Level of Detail)を判定する。図10の視点および注視点の場合、図11に示すように、表示ウィンドウ(視野)内の地形の表示詳細度レベルは、レベル2からレベル5となる。表示ウィンドウの上側が低い詳細度のレベル2となり、表示ウィンドウの下側が高い詳細度のレベル5となる。表示ウィンドウの下側から上側にかけて詳細度が段階的に低くなる。
【0102】
視点注視点情報に基づいて視野内の地形の範囲および地形の表示詳細度レベルを特定すると、表示リクエスト生成部34は、それらの情報を有する表示リクエストを生成し、ファイル管理部35および描画コマンド生成部36へ供給する。
【0103】
ファイル管理部35は、表示リクエストが供給されると、三次元画像の表示に使用するファイルの取得処理を開始する。ファイル管理部35は、取得したファイルを取得ファイル38として取得データ記憶領域37に保存し、その保存したファイルのファイル名を取得ファイルリスト39に追加する。
【0104】
図12は、ファイル管理部35によるファイルの取得処理の流れを示すフローチャートである。
【0105】
ファイルの取得処理において、ファイル管理部35は、まず、表示リクエストにより表示指定された表示地域内の構造物ファイル23、ポイントファイル24、広域管理ファイル22などを取得する(ステップST1)。
【0106】
なお、ファイル管理部35は、たとえばレベル5より詳細度が高い範囲のみについて構造物ファイル23やポイントファイル24を取得するようにするとよい。これにより、視点に近い範囲の構造物やポイントのみが表示されるようになる。この他にもたとえば、ファイル管理部35は、地盤のレベル分けとは異なる指標により、すべての構造物ファイル23やポイントファイル24を取得する範囲と、一部の構造物ファイル23やポイントファイル24を取得する範囲と、構造物ファイル23やポイントファイル24を全く取得しない範囲とを分けるようにしてもよい。
【0107】
表示地域内の構造物ファイル23やポイントファイル24などを取得した後、ファイル管理部35は、表示地域内の最も低いレベルを特定する(ステップST2)。図11の表示ウィンドウでの表示リクエストでは、レベル2が最小レベルとして特定される。
【0108】
表示地域の最小レベルを特定した後、ファイル管理部35は、その最小レベルの表示地域ないの地形ファイル21の取得処理を開始する(ステップST3)。なお、ファイル管理部35は、表示地域より若干広い地域の地形ファイル21を取得するようにしてもよい。これにより、周辺区域の先読みが可能となる。
【0109】
具体的には、ファイル管理部35は、まず、表示地域の緯度経度情報に基づいて、その最小レベルの地形ファイル21のファイル名を特定する。ファイル管理部35は、たとえば広域管理ファイル22の情報や取得データ記憶領域37に取得済みの地形ファイル21の情報などを用いて、ファイル名を特定する。
【0110】
最小レベルの地形ファイル21のファイル名を特定したら、ファイル管理部35は、たとえば取得ファイルリスト39や取得データ記憶領域37そのものを参照し、その取得予定のファイル名のファイルが取得データ記憶領域37に記憶されているか否かを判断する。
【0111】
取得予定のファイル名の地形ファイル21が取得データ記憶領域37に記憶されていない場合、ファイル管理部35は、そのファイル名を指定し、ファイルの取得指示をHTTPクライアント部32へ供給する。HTTPクライアント部32は、そのファイル名を有するファイル送信リクエストを生成する。ファイル送信リクエストは、クライアントPC2の通信I/F54、インターネット3および三次元地図配信サーバ1の通信I/F14を経由して、HTTPサーバ部31へ送信される。
【0112】
HTTPサーバ部31は、ファイル送信リクエストに含まれるファイル名を用いて、三次元地図データを検索し、そのファイル名の地形ファイル21を読み込む。HTTPサーバ部31により読み込まれた地形ファイル21のデータは、三次元地図配信サーバ1の通信I/F14、インターネット3およびクライアントPC2の通信I/F54を経由して、HTTPクライアント部32へ送信される。
【0113】
HTTPクライアント部32は、受信したデータを有し、且つ、取得要求したファイル名を有する取得ファイル38を取得データ記憶領域37へ保存する。また、HTTPクライアント部32は、その取得したファイル名を取得ファイルリスト39に追加する。これにより、取得データ記憶領域37には、三次元地図配信サーバ1に記憶されていた地形ファイル21と同一データを有する取得ファイル38が記憶される。
【0114】
ファイル管理部35は、地形ファイル21を取得する度に、表示地域に重なる最小レベルのすべての地形ファイル21を取得し終えたか否かを判断する(ステップST4)。
【0115】
取得し終えていない場合、ファイル管理部35は、HTTPクライアント部32にファイル送信リクエストを生成させ、そのリクエストに応じてHTTPクライアント部32が受信した地形ファイル21のデータを、取得データ記憶領域37に保存する処理(ステップST3)を繰り返す。
【0116】
なお、ファイル管理部35は、2つ目以降の地形ファイル21を取得する場合、それまでに取得済みの地形ファイル21の隣接区域ファイル名リスト44などを参照し、次に取得する地形ファイル21のファイル名を特定すればよい。また、この隣接区域ファイル名リスト44にファイル名が含まれていない場合、ファイル管理部35は、その隣接方向の地形ファイル21が予め用意されていないと判断し、次のファイルの処理に移行する。これにより、ファイル管理部35は、取得済みのレベルの地形ファイル21を効率良く取得することができる。
【0117】
表示地域に重なる最小レベルのすべての地形ファイル21を取得し終えたと判断すると、ファイル管理部35は、それより高いレベルの地形ファイル21の取得処理を開始する。図11の場合、レベル3、レベル4、レベル5が最小レベルより大きいレベルとなる。
【0118】
具体的にはたとえば、ファイル管理部35は、まず、取得済みの最小レベルの地形ファイル21の下位区域ファイル名リスト46を参照し、最小レベルの1つ上のレベルの地形ファイル21のファイル名を特定する。ファイル管理部35は、特定したファイル名を三次元地図配信サーバ1へ送信し、そのファイル名の地形ファイル21を取得する。ファイル管理部35は、取得した地形ファイル21を取得データ記憶領域37に保存する。また、取得ファイルリスト39にそのファイル名を登録する(ステップST5)。
【0119】
また、ファイル管理部35は、地形ファイル21を取得する度に、すべてのレベルの地形ファイル21の取得処理が完了したか否かを判断する(ステップST6)。
【0120】
ファイル管理部35は、たとえば図11の場合でのレベル3の地形ファイル21を取得した後、レベル4の地形ファイル21を取得し、さらに、レベル5の地形ファイル21を取得する。そして、表示地域内の必要なレベル5の地形ファイル21を取得し終えると、ファイル管理部35は、すべてのレベルの地形ファイル21の取得処理が完了したと判断する。
【0121】
図13は、図11のレベル3の表示エリアと、それに対応するレベル3の複数の地表面画像の地域との対応関係を示す図である。図13の対応関係の場合、ファイル管理部35は、たとえば図13において斜線で塗りつぶした最上段中央部の4つの区域の地形ファイル21と、2段目の6つの区域の地形ファイル21とを1つずつ順番に取得する。また、ファイル管理部35は、この10個の地形ファイル21を取得すると、レベル3の地形ファイル21の取得処理が完了したと判断する。
【0122】
以上のファイル管理部35による地形ファイル21などの取得処理により、取得データ記憶領域37には、表示リクエストにより指定された表示地域と重なる地表面画像を有する複数レベルの地形ファイル21や、構造物ファイル23、ポイントファイル24などが記憶される。
【0123】
なお、図12を用いた以上の説明では、ファイル管理部35は、まず、表示指定された最小レベルのファイルを取得した後(ステップST3およびST4)、1つずつレベルを上げることで、表示リクエストに係るすべてのレベルの地形ファイル21を取得している。この他にもたとえば、ファイル管理部35は、表示指定された最大レベル(図11で言えばレベル5)のファイルを取得した後、1つずつレベルを下げて、表示リクエストに係るすべてのレベルの地形ファイル21を取得するようにしてもよい。
【0124】
また、ある地形ファイル21の地表面画像の地域が、あるレベルの表示エリアに重なるか否かは、たとえばその地表面画像の中心の地点(図13の×印)が、表示地域に含まれるか否かを判断すればよい。図13の場合であれば、ファイル管理部35は、たとえば図13の最上段中央部の4つの斜線の地域の地表面画像の地形ファイル21と、2段目中央部の4つの斜線の地域の地表面画像の地形ファイル21とを取得することになる。
【0125】
表示リクエスト生成部34が生成した表示リクエストは、ファイル管理部35へ供給されるとともに、描画コマンド生成部36にも供給される。描画コマンド生成部36は、表示リクエストが供給されると、表示データの生成処理を開始する。描画コマンド生成部36は、表示リクエスト生成部34からの表示リクエストに基づいて、描画コマンドを選択し、ビデオボード57へ出力する。ビデオボード57は、システムバスから所定の描画コマンドが入力されると、その描画コマンドを実行し、描画コマンドに基づく画像を表示デバイス58に表示させる。
【0126】
図14は、描画コマンド生成部36による描画コマンドの生成処理の流れを示すフローチャートである。
【0127】
描画コマンドの生成処理において、描画コマンド生成部36は、まず、取得データ記憶領域37から、1つの地形ファイル21あるいはそのファイルに関する情報を読み込む(ステップST11)。
【0128】
描画コマンド生成部36は、読み込んだ地形ファイル21が描画対象であるか否かを判断する(ステップST12)。描画コマンド生成部36は、たとえば、読み込んだ地形ファイル21の地域が、少なくともその一部において表示地域と重なる場合、描画対象であると判断すればよい。
【0129】
読み込んだ地形ファイル21が描画対象である場合、描画コマンド生成部36は、その地形ファイル21の地表面画像を描画するための1つの描画コマンドを、描画コマンドパターンリスト40から選択する(ステップST13)。
【0130】
図15は、取得データ記憶領域37に記憶されている複数の地形ファイル21の地表面画像と、それに応じて選択される描画コマンドとの第一の関係を示す図である。図15の取得データ記憶領域37には、読み込んだ地表面画像Aの地形ファイル21と、それと地域が重なる詳細度レベルが1つ高い地表面画像Bの地形ファイル21とが記憶されている。
【0131】
取得データ記憶領域37に記憶される複数の地形ファイル21が図15に示す状態である場合、地表面画像Aの地形ファイル21を読み込んだとき、描画コマンド生成部36は、図15の矢線の下に図示するように、読み込んだ地形ファイル21の地表面画像Aの描画コマンドとして、地表面画像Aの右下部分を欠いたL字型で描画する描画コマンドを、描画コマンドパターンリスト40から選択する。
【0132】
図16は、取得データ記憶領域37に記憶されている複数の地形ファイル21の地表面画像と、それに応じて生成される描画コマンドとの第二の関係を示す図である。図16の取得データ記憶領域37には、第一の詳細度レベルの3つの地表面画像B,C,Dの地形ファイル21と、それらの隣接し且つ第一の詳細度より詳細度が高い第二の詳細度レベルの地表面画像Aの地形ファイル21と、が記憶されている。
【0133】
取得データ記憶領域37に記憶される複数の地形ファイル21が図16に示す状態の場合において、地表面画像Aの地形ファイル21を読み込んだとき、描画コマンド生成部36は、図16の矢線の下に図示するように、読み込んだ地形ファイル21の地表面画像Aの描画コマンドとして、地表面画像Aの図面上辺および図面左辺の頂点を1つ飛ばしで使用する描画コマンドを、描画コマンドパターンリスト40から選択する。
【0134】
描画コマンドパターンリスト40には、このような隣接する地域の詳細度レベルと、重なって描画可能な地表面画像の有無の組合せに応じた256種類の描画コマンドが記憶されている。描画コマンド生成部36は、読み込んだ地形ファイル21に記憶される上位区域ファイル名45、隣接区域ファイル名リスト44および下位区域ファイル名リスト46のファイル名を使用し、隣接地域に描画される地域の詳細度レベルと、重なって描画可能な地表面画像の有無とを判断し、描画コマンドパターンリスト40から1つの描画コマンドを選択する。
【0135】
読み込んだ地形ファイル21の描画コマンドを選択したら、描画コマンド生成部36は、読み込んでいる地形ファイル21の地表面画像を、選択した描画コマンドにより描画する指示をビデオボード57へ出力する(ステップST14)。
【0136】
ビデオボード57は、指示された描画コマンドを実行する。ビデオボード57は、具体的には、まず、描画コマンド生成部36が読み込んだ地形ファイル21の地表面画像を、描画コマンドで描画に使用することを指定された複数の頂点で三角形の画像に分割し、その三角形に分割した画像をその3つの頂点の緯度、経度および高さに応じた姿勢で描画する。地表面画像の左辺の頂点を1つ飛ばしで使用する指定がなされた場合、ビデオボード57は、たとえば図9(B)に示すように地表面画像を複数の三角形の画像に分割して描画する。
【0137】
読み込んだ地形ファイル21の描画を指示した後、描画コマンド生成部36は、未処理の地形ファイル21が取得データ記憶領域37に残っているか否かを判断する(ステップST15)。
【0138】
なお、描画コマンド生成部36は、たとえば取得ファイルリスト39の最初から最後までの地形ファイル21名について処理をしたか否かなどに基づいて、未処理の地形ファイル21の有無を判断すればよい。
【0139】
そして、未処理の地形ファイル21が取得データ記憶領域37に残っている場合、描画コマンド生成部36は、新たな未処理の地形ファイル21を取得データ記憶領域37から読み込み、以上のステップST11からST15までの処理を繰り返す。
【0140】
未処理の地形ファイル21が取得データ記憶領域37に残っていない場合、描画コマンド生成部36は、次に、取得データ記憶領域37に記憶される構造物ファイル23およびポイントファイル24を読み込み、それらの中の所定の構造物の表示およびポイント名の吹き出し表示をビデオボード57に指示する(ステップST16)。
【0141】
ビデオボード57は、立体的な地面画像の上に、所定の構造物を立体的に描画し、ポイント名の吹き出しを描画する。ビデオボード57は、描画コマンドを実行した後の仮想空間を視点位置から見た画像を表示デバイス58に表示させる。
【0142】
また、所定の構造物およびポイント名の表示指示が完了すると、描画コマンド生成部36は、最新の表示リクエストが供給されてからの描画回数が、たとえば5回などの所定の回数以上であるか否かを判断する(ステップST17)。
【0143】
そして、描画回数が所定の回数以上になると、描画コマンド生成部36は、描画処理を終了する。逆に、描画回数が所定の回数より少ない場合、描画コマンド生成部36は、以上のステップST11からST16までの処理を繰り返す。
【0144】
取得データ記憶領域37には、表示リクエストの生成タイミングを基準として、ファイル管理部35により新たな地形ファイル21などが順次記憶される。したがって、描画コマンド生成部36がこのように描画処理を繰り返すことで、描画コマンド生成部36が生成する表示画像には、ファイル管理部35が新たに取得した地形ファイル21が使用され、表示リクエストにより要求された詳細度の分布に近い詳細度の画像へ順次変化してゆくことになる。
【0145】
描画コマンド生成部36が最後の描画処理をする前に、ファイル管理部35が表示リクエストに係るすべての地形ファイル21などを取得し終えた場合、最終的に表示デバイス58に表示される表示画像は、表示リクエストにより要求された詳細度の分布からなる好適な地面画像となる。また、表示デバイス58には、その好適な詳細度分布の立体的な地面画像の上に、構造物が立体的に描画され、ポイント情報が吹き出しにて描画される。好適な詳細度の三次元画像が表示される。
【0146】
以上のように、この実施の形態によれば、三次元地図配信サーバ1には、表示する地域の地表面画像を複数の地形ファイル21に分割して記憶し、クライアントPC2のファイル管理部35は、表示リクエスト(視点注視点情報)に基づいて表示地域の地形ファイル21を効率良く取得し、描画コマンド生成部36は、取得されて取得データ記憶領域37に記憶されている地形ファイル21を用いて立体的な地面画像を有する表示画像を生成し、表示デバイス58に表示させる。したがって、三次元地図配信サーバ1での地形ファイル21のデータ量が膨大であったとしても、インターネット3越しに地表面画像などを必要なものだけ効率良く取得し、表示リクエスト(視点注視点情報)に応じた更新画像を効率良く表示することができる。
【0147】
しかも、ファイル管理部35は、表示リクエスト(視点注視点情報)に基づいて、異なる詳細度レベルの地表面画像を組合せて取得し、描画コマンド生成部36は、取得されている地表面画像の組合せに応じた立体的な地面画像を生成する。したがって、たとえばレベル2の地表面画像のみよる地面画像を表示する場合に比べて、使用したレベル1の地表面画像の分だけ少ない数の地表面画像を用いて効率良く短時間で表示画像データを生成することができる。しかも、たとえばレベル1の地表面画像のみよる地面画像を表示する場合に比べて、レベル2の地表面画像による高い詳細度の地域を有する詳細な地形画像データを生成することができる。三次元都市情報配信システムは、高い詳細度を有する立体的な地面画像を効率良く表示することができる。
【0148】
また、この実施の形態では、9つのレベルのすべての地表面画像は、256×256ピクセルに統一された地表面画像を有する。また、すべての地表面画像に対応する頂点データは、縦に9つ且つ横に9つの81個の頂点データを有する。各列の頂点データは、地表面画像を8等分する等間隔に配列されている。さらに、上位レベルの地表面画像の地域を縦横に2等分ずつした地域は、その1つ下のレベルの各地表面画像の地域となっている。
【0149】
したがって、同一レベルの地表面画像同士を並べた接合部は当然のことながら、レベルの異なる地域を並べた接合部においても、地表面画像の角において段差が生じてしまうことはない。詳細度が高い地表面画像の角や、詳細度が低い地表面画像の角において段差が生じてしまうことはない。
【0150】
また、詳細度が低い地表面画像の一部に、それより詳細度が高い地表面画像を重ね合わせる場合での接合部においても、地表面画像の角において段差が生じてしまうことはない。詳細度が高い地表面画像の角や、詳細度が低い地表面画像の角において段差が生じてしまうことはない。
【0151】
また、この実施の形態では、描画コマンド生成部36は、読み込んだ地形ファイル21の地表面画像に隣接する地域の詳細度が低い場合、その接合部の頂点データを1つ飛ばしに使用する描画コマンドを生成する。したがって、表示地面の詳細度が変化する接合部の全体において段差が生じてしまうことはない。
【0152】
図17は、詳細度が異なる地域における頂点データの使用状態の一例を示す図である。図17(A)は、この実施の形態による頂点データの使用状態の図であり、図17(B)は、接合部の頂点データを1つ飛ばしとしなかった場合の頂点データの使用状態の図である。図17では、図の下側が上側より高い詳細度になっている。
【0153】
図17(A)に示すように、高い詳細度の地表面画像の接合部の頂点データを1つ飛ばしに使用することで、接合部には、段差が形成されない。逆に、図17(B)に斜線部として示すように、高い詳細度の地表面画像の接合部の頂点データをすべて使用すると、接合部には、段差が形成されてしまう。段差部分には、地表面画像が貼り付けられないので、画像が抜けてしまう。
【0154】
また、この実施の形態では、各地形ファイル21は、その下位区域ファイル名リスト46などを有し、ファイル管理部35は、表示レベルの中の最小レベル(最上位レベル)の地形ファイル21から順番にレベル毎に地形ファイル21を取得する。これにより、ファイル管理部35は、すべての地形ファイル21のファイル名を予め知らなくとも、必要な詳細度レベルの地形ファイル21を取得することができる。
【0155】
また、この実施の形態では、ファイル管理部35は、取得済みの地形ファイル21においてファイル名が記憶されていない地域の地形ファイル21の取得処理はしない。したがって、ファイル管理部35は、用意されていない地形ファイル21の取得処理を無駄に実行しなくなる。
【0156】
また、この実施の形態では、描画コマンド生成部36は、表示リクエスト生成部34から表示リクエストが供給されたら、ファイル管理部35によるファイル取得の完了を待つことなく、新たな表示画面の生成処理を開始する。表示デバイス58には、インターネット3の通信速度に制限されることなく、操作判断部33により視点注視点情報が生成されたら直ちに、新たな視点に応じた画像がレスポンス良く表示される。
【0157】
また、この実施の形態では、描画コマンド生成部36は、読み込んだ地形ファイル21毎に、256個の描画コマンドの中から選択した1つの描画コマンドを選択する。したがって、たとえば描画コマンド生成部36が、地形ファイル21毎に、その地表面画像を4分の1ずつ4回に分けて4つの描画コマンドを生成する場合などに比べて、ビデオボード57の描画処理速度を生かして高速に描画処理を実行することかできる。
【0158】
また、この実施の形態では、描画コマンド生成部36は、1つの表示リクエストに基づいて、描画処理を繰り返し実行する。描画コマンド生成部36は、表示リクエストが生成されるとその新たな表示リクエストに応じた最初の地面画像をレスポンス良く表示し、その後、ファイル管理部35による地形ファイル21などの取得の進捗に応じたより好適な詳細度の地面画像を表示することができる。そして、ファイル管理部35が必要な地形ファイル21を取得し終えた後には、その表示リクエストに応じた所望の詳細度を有する地面画像を表示することができる。
【0159】
なお、描画コマンド生成部36は、取得データ記憶領域37に記憶されていない地形ファイル21については、それに対応する描画コマンドを生成しない。したがって、描画コマンド生成部36は、基本的にファイル管理部35によるファイルの取得処理の完了を待つことなく、ファイル管理部35によるファイル取得処理と同時期に、描画処理を実行し、移動した視点および注視点に応じた地形画像を表示することができる。
【0160】
また、図14を用いた先の説明では、描画コマンド生成部36は、まず、表示指定された最小レベルの地形ファイル21に対応する描画コマンドを生成した後、1つずつレベルを上げることで、表示リクエストに係る複数のレベルの地形ファイル21に対応する描画コマンドを生成している。この他にもたとえば、描画コマンド生成部36は、表示指定された最大レベル(図11で言えばレベル5)の地形ファイル21に対応する描画コマンドを生成した後、1つずつレベルを下げることで、表示リクエストに係る複数のレベルの地形ファイル21に対応する描画コマンドを生成するようにしてもよい。
【0161】
以上の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
【0162】
たとえば上記実施の形態では、描画コマンド生成部36は、取得データ記憶領域37に記憶される複数の地形ファイル21について順番に、その地形ファイル21が表示範囲内であるか否かを判断し、表示範囲内であるときにはその地形ファイル21に対応する描画コマンドを生成している。また、描画コマンド生成部36は、高い詳細度の地表面画像が隣接する場合、読み込んだ地形ファイル21の頂点データを1つ飛ばしに使用する描画コマンドを選択している。
【0163】
この場合、図18に示すように、取得データ記憶領域37に同一区域の地形ファイル21が3レベル以上記憶されている場合、たとえば詳細度が最も高いレベルの地表面画像と詳細度が最も低いレベルの地表面画像とが接合される可能性があり、その2レベル以上の差の接合部において段差が描画されてしまう可能性がある。図18では、レベル1の地表面画像とレベル3の地表面画像とが繋ぎ合わされる接合部において、レベル3の頂点(図18において「○」で示す頂点)において段差が生じる可能性がある。
【0164】
このような2段以上のレベル差による段差を解消するためには、描画コマンド生成部36は、たとえば読み込んだ地表面画像の頂点と隣接して描画する地表面画像の頂点との対応関係を確認し、対応する頂点が無い外周の頂点を使用しない描画コマンドを生成するようにすればよい。この他にもたとえば、描画コマンド生成部36は、読み込んだ地表面画像と隣接する地表面画像のレベルとの間に2つ以上の低いレベルであるときには、その読み込んだ地表面画像が表示領域と重なるものであったとしても、描画対象ではないと判断するようにしてもよい。後者の変形例の場合、その読み込んだ地表面画像の替わりに、それより詳細度が低い地表面画像が描画されることとなり、その接合部において地面画像の詳細度が2段階以上に急激に変化してしまわなくなる。地面画像の詳細度が変化する接合部が目立たなくなる。
【0165】
上記実施の形態では、各地形データは、地表面画像を8等分する9つの頂点データを有する。この他にもたとえば、各地形データは、地表面画像を4等分する5つ以上の頂点データを有するものであってもよい。これにより、地表面画像を各辺において少なくとも4分割し、詳細度レベルが高くなるにつれて立体形状が詳細になる地面画像を表示することができる。
【産業上の利用可能性】
【0166】
本発明に係る地面画像表示システムは、インターネットなどのネットワークを介して、三次元の地図を表示するシステムなどに好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0167】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る三次元都市情報配信システムを示す構成図である。
【図2】図2は、図1中の三次元地図配信サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、図1の三次元都市情報配信システムにおいて、クライアントPCに三次元地図画像を表示するために実現される機能を示すブロック図である。
【図4】図4は、図2中の1つの地形ファイルのデータ構造を示す図である。
【図5】図5は、図4の地表面画像データによる地表面画像を示す図である。
【図6】図6は、図4の頂点リストに格納される複数の地点の配置を示す図である。
【図7】図7は、複数の地表面画像の関係を示す図である。
【図8】図8は、図1中のクライアントPCのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図9】図9は、地形ファイルの地表面画像の描画パターンの代表的な例を示す図である。
【図10】図10は、描画空間を示す図である。視点注視点情報に基づいて、図面中心のユーザの視点から、図面の左下方向を俯瞰していると判断される場合の例である。
【図11】図11は、クライアントPCの表示デバイスに表示される表示ウィンドウの一例を示す図である。
【図12】図12は、ファイル管理部によるファイルの取得処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】図13は、図11のレベル3の表示エリアと、それに対応するレベル3の複数の地表面画像の地域との対応関係を示す図である。
【図14】図14は、描画コマンド生成部による描画コマンドの生成処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】図15は、取得データ記憶領域に記憶されている複数の地形ファイルの地表面画像と、それに応じて選択される描画コマンドとの第一の関係を示す図である。
【図16】図16は、取得データ記憶領域に記憶されている複数の地形ファイル21の地表面画像と、それに応じて生成される描画コマンドとの第二の関係を示す図である。
【図17】図17は、詳細度が異なる地域における頂点データの使用状態の一例を示す図である。
【図18】3レベル以上の同一地域の地表面画像の地形ファィルが取得データ記憶領域に記憶されている場合の問題点を説明する図である。
【符号の説明】
【0168】
1 三次元地図配信サーバ1(サーバコンピュータ)
2 クライアントPC(クライアントコンピュータ)
3 インターネット(ネットワーク)
11 記憶デバイス(記憶手段)
21 地形ファイル(第一地形ファイル、第二地形ファイル、第三地形ファイル)
33 操作判断部(位置情報生成手段)
35 ファイル管理部(取得手段)
36 描画コマンド生成部(表示データ生成手段の一部)
37 取得データ記憶領域(一次記憶手段、リスト記憶手段)
40 描画コマンドパターンリスト(描画コマンドのリスト)
57 ビデオボード(表示データ生成手段の一部、描画コマンド実行手段)
58 表示デバイス(表示手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の第一の詳細度の第一地表面画像を有する複数の第一地形ファイルおよび上記第一の詳細度より高い詳細度である所定の第二の詳細度の第二地表面画像を有する複数の第二地形ファイルを記憶する記憶手段と、
視点位置情報を生成する位置情報生成手段と、
上記視点位置情報に基づいて視野内と判断される第一地形ファイルおよび第二地形ファイルを用いて、上記第一地表面画像と上記第二地表面画像とを組み合わせてなる地面画像データを生成する表示データ生成手段と、
上記地面画像データに基づく地面画像を表示する表示手段と、
を有することを特徴とする地面画像表示システム。
【請求項2】
前記各第一地形ファイルおよび前記各第二地形ファイルは、それぞれの前記第一地表面画像あるいは前記第二地表面画像中の複数の地点の高さデータを有し、
前記表示データ生成手段は、第一地表面画像あるいは第二地表面画像を、それぞれの複数の地点の高さデータに応じた姿勢にて組み合わせた地面画像データを生成すること、
を特徴とする請求項1記載の地面画像表示システム。
【請求項3】
前記複数の第一地表面画像および前記複数の第二地表面画像はそれぞれ、表示する地域をそれぞれの同一サイズの四角形により分割したものであり、
前記各第一地形ファイルおよび前記各第二地形ファイルは、それぞれの前記第一地表面画像あるいは前記第二地表面画像中の、少なくとも四角形の外周の4つの角の地点を含む複数の地点の高さデータを有し、
前記表示データ生成手段は、第一地表面画像あるいは第二地表面画像を、高さデータの地点を3つの頂点とする複数の三角形画像に分割した単位で、その3つの頂点の高さに応じた姿勢で貼り付けてなる地面画像データを生成すること、
を特徴とする請求項1記載の地面画像表示システム。
【請求項4】
前記各第二地表面画像の地域は、他の第二地表面画像の地域と組み合わせることで、前記各第一地表面画像の地域と一致するものであり、
前記各第一地形ファイルは、その外周の地点の高さデータとして、隣接する地域の複数の第二地表面画像の境界となる地点の高さデータを有するものであること、
を特徴とする請求項3記載の地面画像表示システム。
【請求項5】
前記表示データ生成手段は、前記第一地表面画像と前記第二地表面画像との繋ぎ合わせよる接合箇所では、前記第一地表面画像において対応する地点が無い前記第二地表面画像の外周の地点の高さデータを使用しないで、前記第二地表面画像を複数の三角形画像に分割すること、
を特徴とする請求項4記載の地面画像表示システム。
【請求項6】
前記各第二地表面画像の地域は、他の第二地表面画像の地域と組み合わせることで、前記各第一地表面画像の地域と一致するものであり、
前記各第一地形ファイルは、それを分割する複数の第二地表面画像それぞれの外周の4つの角の地点の高さデータを有するものであること、
を特徴とする請求項3記載の地面画像表示システム。
【請求項7】
前記表示データ生成手段は、前記第一地表面画像と前記第二地表面画像との重ね合わせによる接合箇所では、前記第一地表面画像において対応する地点が無い前記第二地表面画像の外周の地点の高さデータを使用しないで、前記第二地表面画像を複数の三角形画像に分割すること、
を特徴とする請求項6記載の地面画像表示システム。
【請求項8】
前記第二地形ファイルに記憶される複数の頂点は、第二地表面画像の各外周辺について、その両端の頂点を含めて5つ以上の奇数個ずつであることを特徴とする請求項5または7記載の地面画像表示システム。
【請求項9】
前記記憶手段は、前記第二の詳細度より高い詳細度である所定の第三の詳細度の第三地表面画像を有する第三地形ファイルを記憶し、
前記表示データ生成手段は、第三地形ファイルによる第三地表面画像の地域に、第一地表面画像により描画される地域が隣接する場合には、その第三地形ファイルを地面画像データの生成に使用しないことを特徴とする請求項1から8の中のいずれか1項記載の地面画像表示システム。
【請求項10】
前記記憶手段を有するサーバコンピュータと、
前記位置情報生成手段、前記表示データ生成手段および前記表示手段とともに、前記視点位置情報に基づいて、少なくとも視野内と判断される第一地形ファイルおよび第二地形ファイルを前記記憶手段から取得する取得手段、および上記取得手段により取得された前記第一地形ファイルおよび第二地形ファイルを記憶する一次記憶手段を有し、上記サーバコンピュータとネットワークを介して接続されるクライアントコンピュータと、
を有することを特徴とする請求項1記載の地面画像表示システム。
【請求項11】
前記取得手段は、視野内を、前記視点位置情報に基づいて判断される詳細度レベルに応じて分割し、その詳細度レベルに応じた第一地形ファイルおよび第二地形ファイルの取得を実行し、
前記表示データ生成手段は、前記一次記憶手段から、前記取得手段により取得された第一地形ファイルおよび第二地形ファイルを読み込んで地面画像データを生成すること、
を特徴とする請求項10記載の地面画像表示システム。
【請求項12】
前記第一地形ファイルは、その第一地表面画像と重なるすべての第二地表面画像の第二地形ファイルに関する情報を有し、
前記取得手段は、第一地形ファイルを取得したら、取得した第一地形ファイルの上記第二地形ファイルに関する情報を用いて第二地形ファイルを取得することを特徴とする請求項10または11記載の地面画像表示システム。
【請求項13】
前記第一地形ファイルおよび前記第一地形ファイルは、それぞれに隣接する地域の同じ詳細度の地形ファイルに関する情報を有し、
前記取得手段は、取得した地形ファイルにおいてそれに隣接する地域の地形ファイルに関する情報が記憶されていない場合には、その隣接する地域の地形ファイルの取得処理を実行しないことを特徴とする請求項10から12の中のいずれか1項記載の地面画像表示システム。
【請求項14】
前記表示データ生成手段は、前記位置情報生成手段により視点位置情報が生成されたら、前記一次記憶手段から前記第二地形ファイルおよび前記第一地形ファイルを1つずつ読み込んで描画し、新たな地面画像データの生成処理を開始すること、
を特徴とする請求項10から13の中のいずれか1項記載の地面画像表示システム。
【請求項15】
前記表示データ生成手段は、前記一次記憶手段から読み込んだ前記第二地形ファイルに隣接する地域の第二地形ファイルが前記一次記憶手段に記憶されておらず且つ隣接する地域の第一地形ファイルが記憶されている場合には、その隣接側の外周の地点の中、前記第一地表面画像の地点と対応しない地点の高さデータを使用しないで、前記第二地表面画像を複数の三角形画像に分割すること、
を特徴とする請求項14記載の地面画像表示システム。
【請求項16】
前記表示データ生成手段は、前記一次記憶手段に、それと重なる地域の第二地形ファイルが記憶されている場合には、その第二地表面画像と重なる部分を切り欠いた画像を複数の三角形画像に分割すること、
を特徴とする請求項14記載の地面画像表示システム。
【請求項17】
前記第一地形ファイルは、その第一地表面画像と重なるすべての第二地表面画像の第二地形ファイルに関する情報を有し、
前記表示データ生成手段は、そのファイル情報を用いて、前記一次記憶手段に、第一地表面画像と重なる地域の第二地形ファイルが記憶されているか否かを判断することを特徴とする請求項16記載の地面画像表示システム。
【請求項18】
前記表示データ生成手段は、前記位置情報生成手段により生成される各視点位置情報に基づいて、地面画像の生成処理を複数回実行することを特徴とする請求項14から17の中のいずれか1項記載の地面画像表示システム。
【請求項19】
第一地表面画像、第二地表面画像を描画するための複数の描画コマンドであって、隣接する地域に描画される地表面画像の解像度および重ねて描画されるより詳細な地表面画像の有無に応じた複数の描画コマンドのリストを記憶するリスト記憶手段を有し、
前記表示データ生成手段は、第一地形ファイルあるいは第二地形ファイルを読み込んだら、前記一次記憶手段にどのような隣接地域の地形ファイルが記憶されているかおよび重ねて描画される地形ファイルが記憶されているか否かを判断し、その判断に応じて上記描画コマンドのリストから選択した1つの描画コマンドを指定して、描画コマンドを実行する描画コマンド実行手段に実行させること、
を特徴とする請求項14から18の中のいずれか1項記載の地面画像表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2007−108202(P2007−108202A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−295938(P2005−295938)
【出願日】平成17年10月11日(2005.10.11)
【出願人】(500125272)株式会社キャドセンター (8)
【Fターム(参考)】