説明

垂直配向液晶パネル用位相差板

【課題】垂直配向液晶パネル(VA液晶パネル)のVA液晶におけるわずかな傾きに起因する複屈折及び偏光板の支持体に起因する複屈折の両者を補償することでコントラストを向上させる。
【解決手段】1軸性結晶の光学軸を光の入射面に対する法線方向に対し2〜20度傾けて作製した基板(傾斜切出1軸性結晶基板)と、光の入射面において直交する2つの方向の主屈折率が異なり、且つそれらの何れとも直交する方向の主屈折率(n)が、前2者の何れよりも小さい(第1の位相差板という)か、又は前記2つの小さい方とほぼ同じである位相差板(第3の位相差板という)及び光の入射面において直交する2つの方向の主屈折率が略同じで、且つ前記2つの主屈折率の何れの方向とも直交する方向の主屈折率が前記2つの主屈折率よりも小さい位相差板(第2の位相差板という)からなる群から選ばれる少なくとも1つの位相差板を積層した垂直配向液晶パネル用位相差板。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、垂直配向液晶パネルを用いた表示装置用の位相差板、特に垂直配向液晶パネルを用いたホームシアター用プロジェクター及びデータ用プロジェクター、リアプロジェクションテレビ等に有効な垂直配向液晶パネル用位相差板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶プロジェクター用には、従来配向膜としてポリイミドなどの有機高分子化合物を用いたねじれネマティック配向(TN:Twist Nematic)の液晶パネルが多用されていた。 しかし、TN配向液晶パネルでは液晶プロジェクターにおける高コントラスト化、高輝度化、小型化及び長寿命化の要望に十分に対応しきれないことから、近年配向膜としてSiO2など無機物質を用いた垂直配向(VA:Vertical Alignment)液晶パネルを用いたプロジェクターが提案され、実用化されてきている。
【0003】
垂直配向液晶パネルを使用した投射型投影装置は、図1に示すように液晶パネルの前後に第1偏光板(以下、偏光子という)と第2偏光板(以下、検光子という)を直交配置し直線偏光を制御している。そして、この垂直配向液晶パネル(以下VA液晶パネルともいう)においては、電圧無印加時に液晶分子を僅かに傾けて配向させ(図2参照)、黒表示をしている。電圧無印加時に光の入射面と直交する方向より僅かに傾いた液晶分子に直線偏光が入射すると液晶分子の複屈折性が起因して、直線偏光が楕円偏光となり本来であれば遮断されなければならない光が検光子を通過して投影される。これが垂直配向液晶パネルを使用した投射型投影装置の黒表示時における光漏れ(コントラスト悪化)の一因である(図3参照)。
そして、垂直配向液晶パネルの複屈折を補償するために位相差板が使用されている。
特許文献1には、VA液晶パネルを用いた投射型液晶装置における該液晶パネルの複屈折性を補償するための光学補償板として、熱伝導性の高いサファイア等の二軸の複屈折性を有する基体の表面に一軸の複屈折性を持った位相差板を形成したものが開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開2006−251447号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者の検討によれば、位相差板、例えば二軸性又は一軸性位相差板による補償は、電圧無印加時における液晶分子の僅かな傾きに起因する複屈折を充分に補償しているとは言えない。例えば、二軸性又は一軸性位相差板による補償では、図7及び図8に示すように、電圧無印加時における合成屈折率楕円体は、正面からの場合やや円形に近づくがまだ楕円形であり、更に斜めからの観察においてはやや細長いラグビーボール状の楕円形となっており、電圧無印加時における液晶分子の僅かな傾きを充分に補償しているとは言えず、満足のいくものでは無い。
【0006】
また、特許文献1等のように、位相差板を熱伝導性の良いサファイアなどの基体上に形成して、熱の放出性を良くすると共に、コントラスト比の向上を図る試みもなされているが、まだ満足のいくものでは無い。
また、更に、光漏れの原因は上記液晶分子の僅かな傾きの他に、前記した液晶パネルの前後に配置する偏光子及び検光子の支持層の複屈折も影響する。コントラスト比の更なる向上のためにはこれらの原因による光漏れの防止も望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題を解決するために種々検討の結果、一軸性結晶の光学軸を光の入射面に対する法線方向に対し2〜20度の範囲で、好ましくはVA液晶パネルの電圧無印加時における液晶分子の僅かな傾きに等しく傾けて作製した基板を用いることにより、正面から入射した光については、合成屈折率楕円体が円形となり、上記の液晶の僅かな傾きを十分に補償できることを見出した(図9)。
しかしながら斜めから入射した光については、上記の基板を用いても合成屈折率楕円体がラグビーボール状となり、これらの光については補償できていないことを見出した。そこで更に検討した結果、これらの斜めから入射した光についての補償(図9に示すラグビーボール状の屈折率楕円体の補償)は、三次元屈折率n 、n及びnにおいて、nが最も小さい値を取る位相差板、好ましくは、n =n>nの関係を有する位相差板、より好ましくは二軸性の位相差板、例えばネガティブ Cプレート(Negative C-Plate)等が有効であることを見出した(例えばネガティブ Cプレートの場合を図10に示す)。
従って、両者の組合せは光の表面からの入射及び斜めからの入射のいずれをも補償できるのでより好ましいことを見出した。
なお、上記において、n、及びnは光の入射面において直交する2つの方向の主屈折率を表し、nは前記の何れの方向とも直交する方向(厚み方向)の主屈折率を表す。
【0008】
また、本発明者の検討では、これだけでは液晶パネルの前後に配置されている偏光子及び検光子の支持層の複屈折は充分には補償できてない。本発明者は更に検討した結果、支持層の複屈折をより補償するには、三次元屈折率n 、n及びnにおいて、nが最も小さい値を取る位相差板を用いるのが好ましいことを見出した。例えば、好ましい態様の一つは、n >n>nの関係を有する位相差板、好ましくは二軸性の位相差板、具体的にはネガティブ バイアキシャル(Negative Biaxial)位相差板を単独で使用するか、又は、n>n≒nの関係を有する位相差板、好ましくは一軸性の位相差板、具体的にはポジティブ Aプレート(Positive A-Plate)、と共に、三次元屈折率n 、n及びnにおいて、nが最も小さい値を取る位相差板として、好ましくは、n =n>nの関係を有する位相差板、好ましくは二軸性の位相差板、具体的にはネガティブ Cプレート(Negative C-Plate)を併用する態様である。
従って、前記の液晶の傾きによる複屈折の補償と支持層の複屈折の補償を組み合わせることにより、更に好ましい補償が可能となる。
【0009】
上記の場合において、光が入射する面内での位相差値を正面位相差値(R0)とすると、偏光子及び検光子の支持層のR0を補償するには、光の入射面において直交する2つの方向の主屈折率が異なり、且つそれらの何れとも直交する方向の主屈折率(n)が、前記2つの何れよりも小さいか又は前記2つの小さい方とほぼ同じである位相差板のR0と支持層のR0の合成ベクトル(合成光学軸)を偏光膜の透過軸或いは吸収軸に合致させるのが好ましい。該位相差板の好ましい態様の一つは、n >n>nの関係を有する位相差板であり、より好ましくは二軸性の該位相差板であり、より具体的にはネガティブ バイアキシャル(Negative Biaxial)位相差板が挙げられる。また、他の好ましい該位相差板としてはn とnが異なり、その小さい方とnがほぼ同じである位相差板、より好ましくは一軸性の該位相差板であり、具体的にはポジティブ Aプレート(Positive A-Plate)を挙げることが出来る。従って、より好ましい態様の一つは、ネガティブ バイアキシャル(Negative Biaxial)位相差板のR0又はポジティブ Aプレート(Positive A-Plate)のR0と支持層のR0の合成ベクトル(合成光学軸)を偏光膜の透過軸或いは吸収軸に合致させた態様である。
なお、正面位相差値(R0)は、厚みをdとすると、R0=(n−n)×dで定義される。
【0010】
即ち本発明は、
(1) 一軸性結晶の光学軸を光の入射面に対する法線方向に対し2〜20度傾けて作製した基板(傾斜切出一軸性結晶基板)と、光の入射面において直交する2つの方向の主屈折率が異なり、且つそれらの何れとも直交する方向の主屈折率(n)が、前2者の何れよりも小さいか又は前2者の小さい方とほぼ同じである位相差板(前2者の何れよりも小さい位相差板を第1の位相差板、前2者の小さい方とほぼ同じである位相差板を第3の位相差板という)及び光の入射面において直交する2つの方向の主屈折率が略同じで、且つ前記2つの主屈折率の何れの方向とも直交する方向の主屈折率が前記2つの主屈折率よりも小さい位相差板(第2の位相差板という)からなる群から選ばれる少なくとも1つの位相差板を積層した垂直配向液晶パネル用位相差板、
(2) 位相差板が第1の位相差板であり、該第1の位相差板が、二軸性の位相差板である請求項1に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板、
(3) 位相差板が第3の位相差板であり、該第3の位相差板が、一軸性の位相差板である請求項1に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板、
(4) 第2の位相差板が、第1又は第3の位相差板と共に積層された請求項1に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板、
【0011】
(5) 第1の位相差板と第3の位相差板が、それぞれ少なくとも1つずつ積層されている請求項1に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板、
(6) 第1及び第2の位相差板が二軸性の位相差板、又は/及び第3の位相差板が一軸性の位相差板である請求項1、4及び5の何れか1項に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板、
(7) 第1〜第3の位相差板が傾斜切出一軸性結晶基板の何れか一方若しくは両面に積層されている請求項1〜6に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板、
(8) 傾斜切出一軸性結晶基板の何れか一方の面に、第3の位相差板、次いで第2の位相差板の順で、積層されている請求項1、4又は6の何れか一項に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板、
【0012】
(9) 第1及び第3の位相差板は10〜100nmの範囲内の正面位相差値(R0)を有するものであり、第1及び第2の位相差板は20〜450nmの範囲内の厚み方向の位相差値(Rth)を有するものである請求項1〜8に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板、但し、正面位相差値(R0)及び厚み方向の位相差値(Rth)は下記式(1)又は(2)
(式1)


(式2)


(上記式においてn 及びnは光の入射面内において直交する2つの方向の主屈折率、nはそれらの主屈折率の何れとも直交する方向の主屈折率、及びdは厚みをそれぞれ意味する)、
から算出される値とする、
【0013】
(10) 傾斜切出一軸性結晶基板が、ガラス支持体上に直接積層されている請求項1〜9に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板、
(11) 傾斜切出一軸性結晶基板が水晶基板又はサファイア基板である請求項1〜10に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板、
【0014】
(12) 垂直配向液晶パネルを用いた液晶表示装置において、コントラストの向上のために、一軸性結晶の光学軸を光の入射面に対する法線方向に対し2〜20度傾けて作製した基板(傾斜切一軸性結晶基板)と、光の入射面において直交する2つの方向の主屈折率が異なり、且つそれらの何れとも直交する方向の主屈折率(n)が、前2者の何れよりも小さいか又は前2者の小さい方とほぼ同じである位相差板(前2者の何れよりも小さい位相差板を第1の位相差板、前2者の小さい方とほぼ同じである位相差板を第3の位相差板という)及び光の入射面において直交する2つの方向の主屈折率が略同じで、且つ前記2つの主屈折率の何れの方向とも直交する方向の主屈折率が前記2つの主屈折率よりも小さい位相差板(第2の位相差板という)からなる群から選ばれる少なくとも1つの位相差板を、偏光板と垂直配向液晶パネルの間に、配したことを特徴とする垂直配向液晶パネルを用いた液晶表示装置、
【0015】
(13) 請求項1〜12の何れか一項に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板を使用した垂直配向液晶パネルを用いた液晶表示装置、
(14) 液晶表示装置が液晶プロジェクター又は液晶リアプロジェクションテレビである請求項12又は13に記載の垂直配向液晶パネルを用いた液晶表示装置、
に関する。
【発明の効果】
【0016】
一軸性結晶の光学軸を光の入射面に対する法線方向に対し2〜20度傾けて作製した基板(傾斜切出一軸性結晶基板)と二軸性の位相差板(場合により一軸性の位相差板)との両方を使用することにより、垂直配向液晶パネルにおける、液晶の傾きによる複屈折及び偏光板における支持体による複屈折の両者を適正に補償し、コントラストを著しく高めることが出来た。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明者は前記したように、垂直配向液晶パネルにおける、電圧無印加時の液晶分子の僅かな傾きによる複屈折が、一軸性結晶の光学軸を光の入射面に対する法線方向に対し2〜20度の範囲で傾けて作製した基板と、二軸の複屈折性を有し、三次元屈折率n 、n及びnにおいて、nが最も小さい値を取る位相差板を用いることにより、補償出来ること、更に、偏光板における支持体による複屈折も、二軸の複屈折性を有し、三次元屈折率n 、n及びnにおいて、nが最も小さい値を取る位相差板を単独で使用するか、若しくは、それと他の一軸性の位相差板を併用する、例えば、好ましくは、二軸の複屈折性を有し、三次元屈折率n 、n及びnにおいて、nが最も小さい値を取る位相差板として、n =n>nの関係を満たす位相差板と、一軸性の位相差板してn >n≒n の関係を満たす位相差板を併用することにより、補償出来ることを見出したものである。
【0018】
本発明において使用する一軸性結晶の光学軸を光の入射面に対する法線方向に対して2〜20度の範囲、好ましくは2度以上で、15度より小さい、より好ましくは10度より小さい角度、更に好ましくは3〜8度の範囲で傾けて作製した基板(以下「傾斜切出一軸性結晶基板」とも言う)は、一軸性結晶を、その光学軸が切り出す平面の法線方向に対して、上記の傾きの角度の範囲内で、目標とする傾きの角度、好ましくはVA液晶パネルの電圧無印加時における液晶分子の僅かな傾きに等しい角度で傾くように切り出すことにより得ることが出来る(図12参照)。より具体的には、例えば水晶単結晶の場合、図11に示すように、種結晶におけるZ軸(光学軸)を所定の角度に設定して切り出すことにより得ることができる。使用する目的の厚さに切り出すことができればそのまま使用することができる。また、より薄いものを使用するときは、切り出した後、研磨等の方法で目的とする厚さにすることもできる。通常は、あまり薄く切り出すことが難しいので、0.1mm〜0.4mm程度の厚さで切り出し、研磨等で、0.01〜0.09mm、より好ましくは0.01〜0.05mm程度の厚さにするのが好ましい。研磨に際しては、支持体として、複屈折性を有しないガラス、例えばホウケイ酸ガラス等を該切り出した基板に接着して研磨するのが好ましい。該支持体を有する一軸性結晶基板はそのまま本発明の傾斜切出一軸性結晶基板として使用することができる。該支持体は本発明のVA液晶パネル用位相差板における支持体としての役割も果たすことができるので、この支持体付き結晶基板はそのまま、VA液晶表示装置用に用いることができる。また、本発明で使用する特定の複屈折率を有する位相差板を積層するための結晶基板として使用することもできる。
ここで使用する一軸性結晶としては、光透過性のよい透明な一軸性結晶のものであれば何れも使用でき、正方晶系結晶、三方晶系結晶又は六方晶系結晶等を挙げることができ、三方晶系又は六方晶系の結晶が好ましく、より具体的には水晶またはサファイア等の結晶が好ましい。
【0019】
前記したように傾斜切出一軸性結晶基板は単独においても、VA液晶パネルにおける、黒表示時の液晶のわずかな傾きによる複屈折を補償出来るが、充分とは言えないこと、また、VA液晶パネルを用いた液晶表示装置(以下VA液晶表示装置とも言う)において、該液晶パネルと共に使用される偏光板における支持層による複屈折をも補償することが好ましいことから、該傾斜切出一軸性結晶基板と共に、特定な複屈折を有する位相差板を併用するのが好ましい。該特定な複屈折を有する位相差板としては、光の入射面において直交する方向の2つの主屈折率(n 及びn)が異なり、且つそれらの何れとも直交する方向の主屈折率(n)が、前記2つの何れよりも小さいか又は前記2つの小さい方とほぼ同じである位相差板(前記2つの何れよりも小さい位相差板を第1の位相差板、前記2つの小さい方と略同じである位相差板を第3の位相差板という)及び光の入射面において交差する2つの方向の主屈折率が略同じで、且つ前記2つの主屈折率の何れの方向とも直交する方向の主屈折率が前記2つの主屈折率よりも小さい位相差板(第2の位相差板という)からなる群から選ばれる位相差板を挙げることが出来る。該位相差板を少なくとも1つ以上を上記の傾斜切出一軸性結晶基板と共に併用するのが好ましい。
【0020】
なお、上記おける主屈折率に関して、「略同じ」とは、全く同一の場合を含めて、プラスマイナス0.0001以内、好ましくは同0.00005以内程度、より好ましくは同0.00003以内程度の範囲を意味する。以下においても同様とする。また、屈折率に関して同様な表現は同じ意味で使用されるものとする。
併用する場合、高分子化合物で出来たフィルム状の位相差板が使用されるのでその保護や使用上の利便性などから、該傾斜切出一軸性結晶基板と上記該特定な複屈折を有する位相差板とを積層して一体とした位相差板として使用するのが好ましい。しかし、場合により、両者をそれぞれバラバラに独立して、VA液晶表示装置に、使用してもよい。
【0021】
本発明で使用する上記特定の複屈折を有する位相差板は、上記の複屈折を有するものであれば、何れも使用することが出来る。通常はそれらは市場から容易に入手することも出来る。該位相差板を構成する材料は特に限定されない。代表的なものとして高分子フィルムが挙げられる。高分子フィルムとしては、例えばポリカーボネート、ポリオレフィン、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリレート、ポリイミド、ポリエーテルスルフォンなどを一軸延伸又は二軸延伸することにより位相差板とする。
高分子フィルムの他には、SiO、TiOなど無機物質の真空蒸着或いはスパッタ成膜、サファイア、水晶などの単結晶、フォトニック結晶等が挙げられる。
【0022】
上記特定の複屈折を有する位相差板として使用される第1の位相差板{光の入射面において直交する2つの方向の主屈折率(n 及びn)が異なり、且つそれらの何れとも直交する方向の主屈折率(n)が、前2者の何れよりも小さい}としてはこの条件を満たすものであれば何れも使用できるが、n >n>nの関係を満たすものが好ましい。一軸性の位相差板であっても、二軸性の位相差板であっても良いが、通常は二軸性の位相差板が好ましく、ネガティブ バイアキシャル(Negative Biaxial)位相差板が好ましい。このネガティブ バイアキシャル位相差板の屈折率楕円体(3次元屈折率)を図5に示す。
この第1の位相差板は光の入射面における位相差値(正面位位相差値:R0)が10〜100nmの範囲内、好ましくは10〜80nmの範囲内、より好ましくは10〜50nmの範囲内にあるものが好ましい。また、厚み方向の位相差値(Rth)は通常20〜450nmの範囲内、好ましくは100〜300nmの範囲が好ましい。
【0023】
また、前記第3の位相差板(光の入射面において直交する2つの方向の主屈折率(n 及びn)が異なり、且つそれらの何れとも直交する方向の主屈折率(n)が、前2者の小さい方と略同じ)としては、n >n≒nの関係を満たすものが好ましく、ポジティブ Aプレート(Positive A-Plate)と呼ばれるものが好ましい。ポジティブ Aプレートの屈折率楕円体(3次元屈折率)を図6に示す。
この第3の位相差板は光の入射面における位相差値(正面位位相差値:R0)が10〜100nmの範囲内、好ましくは10〜80nmの範囲内、より好ましくは10〜50nmの範囲内にあるものが好ましい。
また、前記第2の位相差板(光の入射面において直交する2つの方向の主屈折率が略同じで、且つ前記2つの主屈折率の何れの方向とも直交する方向の主屈折率が前記2つの主屈折率よりも小さい位相差板)としては、n≒ n>nの関係を満たすものが好ましく、ネガティブ Cプレート(Negative C-Plate)と呼ばれるものが好ましい。ネガティブ Cプレートの屈折率楕円体(3次元屈折率)を図4に示す。
この第3の位相差板は、厚み方向の位相差値(Rth)が通常20〜450nmの範囲内、好ましくは100〜300nmの範囲が好ましい。光の入射面における位相差値(正面位位相差値:R0)は0nmであるのが好ましい。
【0024】
本発明において、上記の位相差板は、1つであっても、複数個を一緒に使用しても良く、場合により複数個一緒に使用するのが好ましい。
例えば、上記の第1の位相差板及び第3の位相差板は、それぞれ単独で、前記の傾斜切出一軸性結晶基板と共に用いても、かなり好ましい結果を得ることができる。第2の位相差板は単独で該結晶基板と一緒に使用することもできるが、通常は第3の位相差板と併用することにより、より好ましい結果を得ることができる。
本発明において、複数個の位相差板を併用する場合の位相差板の代表的な組合せとして例えば以下に挙げる組合せを挙げることができる。
(1)第1の位相差板を複数個併用する。通常2枚程度が好ましい。
(2)第1の位相差板と第3の位相差板を併用する。両者はそれぞれ1つであってもまた、複数個であっても良い。通常はそれぞれ1つずつ併用するのが好ましい。より具体的にはネガティブ バイアキシャル位相差板とポジティブ Aプレートの併用である。
(3)第2の位相差板と第3の位相差板を併用する。両者はそれぞれ1つであってもまた、複数個であっても良い。通常はそれぞれ1つずつ併用するのが好ましい。より具体的にはネガティブ Cプレートとポジティブ Aプレートの併用である。
上記組合せにおいて、第1の位相差板を複数個併用する態様及び第2の位相差板と第3の位相差板を併用する態様はより好ましい態様であり、第2の位相差板と第3の位相差板を併用する態様、特にネガティブ Cプレートとポジティブ Aプレートの併用は最も好ましい態様である。
【0025】
本発明における前記傾斜切出一軸性結晶基板と上記の位相差板を、VA液晶表示装置に使用するとき、通常VA液晶パネルと偏光板との間に設置するのが好ましい。両者をそれぞれ独立に使用するときは、高分子フィルムを基材とする位相差板(フィルム)のままでは機械的、熱的に弱いため、複屈折性を有さない無機系ガラス等に粘着剤などを介して貼り合わせたものを使用するのが望ましい。また、該無機系ガラスの表面に反射防止(AR)層を設けても良い。AR層として、例えばSiO、TiOなどの無機物質を真空蒸着或いはスパッタ成膜することによって形成することができ、またフッ素系物質を薄く塗布することにより形成することもできる。
【0026】
通常は、上記傾斜切出一軸性結晶基板の何れかの面又は両面に、上記の位相差板を積層した位相差板として使用するのが好ましい。好ましくは上記結晶基板の1面、好ましくは上記支持体を有する該結晶基板の1面に、上記位相差板を1つ又は複数個積層するのが好ましい。このように該結晶基板に積層された本発明のVA液晶パネル用位相差板を、VA液晶表示装置に使用するときは、上記のように、通常偏光子とVA液晶パネルの間に、該結晶基板をVA液晶パネル側に、積層された位相差板を偏光子側にして設置して使用するのが好ましい。
なお、本発明のVA液晶パネル用位相差板は、VA液晶パネルのVA液晶におけるわずかな傾きから生じる複屈折ばかりでなく、偏光板における支持体の複屈折をも補償するものであるが、本発明においては便宜上、VA液晶パネル用位相差板という。
【0027】
上記傾斜切出一軸性結晶基板に、上記の位相差板を積層する方法は、両者が一体となるように積層されれば何れの方法でもよい。通常は、両者を粘着剤等の接着剤を介して貼り合せるのが好ましい。接着剤は両者を使用中にはがれることが無いように接着できるものであれば何れも使用しうる。例えばポリアクリル酸エステル系の粘着剤等が好ましい。
【実施例】
【0028】
次に本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、これらの実施例が本発明を限定するものではない。
なお実施例中で使用されているR0は正面位相差値を示し、光が入射する面内での位相差値であり、下記式(1)で算出される値である。
式(1)

(式中、n及びnは光が入射する面内で直交する主屈折率、dは厚さを表す)
で算出される値である。
また、実施例中で使用されているRthは厚み方向の位相差値を表し、下記の式(2)で算出される値である。
式(2)

(式中、n、n及びdは前記と同じであり、nはn、nの何れとも直交する方向の主屈折率を表す。)
【0029】
実施例1
図12に示すように、水晶の種結晶におけるZ軸(光学軸)を方位角度45°、傾斜角度5°で0.2mmの厚みで切り出し研磨して、正面位相差値:R0=14nmの水晶基板を作製した。
切り出した水晶とホウケイ酸ガラスとをUV硬化型接着剤であるUT−20(アーデル社製)を用いて接着後、水晶の厚みを0.03mmまで薄く研磨しR0=2nmの位相差板とした。なおホウケイ酸ガラスは水晶を薄く研磨するため、その際の支持体としての役割と実機に組み込んだ際も支持体としての役割を果たす。
研磨した水晶の表面に、ネガティブ バイアキシャル(Negative Biaxial)位相差板である株式会社ポラテクノ製HPO−B40N0(商品番号)(R0=40nm、Rth=140nm)を1枚、ポリアクリル酸エステル系粘着剤を介して貼り合わせた。
【0030】
実施例2
実施例1と同様に切り出し、研磨した水晶の表面にポジティブ Aプレート(Positive A-Plate)である株式会社ポラテクノ製HPO−40(商品番号)(R0=40nm、Rth=20nm)を1枚とネガティブ Cプレート(Negative C-Plate)である株式会社ポラテクノ製HPO−B00V0(商品番号)(R0=0nm、Rth=220nm)を1枚、ポリアクリル酸エステル系粘着剤を介して貼り合わせた。
【0031】
比較例1
実施例1に用いたネガティブ バイアキシャル位相差板である株式会社ポラテクノ製HPO−B40N0をポリアクリル酸エステル系粘着剤を介してホウケイ酸ガラスに貼り合わせた。
【0032】
比較例2
実施例2に用いたポジティブ Aプレート(Positive A-Plate)である株式会社ポラテクノ製HPO−40をポリアクリル酸エステル系粘着剤を介してホウケイ酸ガラスに貼り合わせた。
【0033】
比較例3
実施例1と同様に切り出し、研磨した水晶のみ(R0=2nm)をサンプルとした。
【0034】
比較例4
種結晶におけるZ軸(光学軸)を傾斜させず、その他は実施例1と同様のサンプルとした。
【0035】
実施例1〜2と比較例1〜4のサンプルを、垂直配向液晶パネルが搭載された液晶プロジェクターの図1の11Gの位置にそれぞれ組み込み赤(Rch)、青(Bch)を遮光し、緑(Gch)だけで投射画面の中央のコントラストを測定した。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】

【0037】
実施例はいずれも比較例よりもコントラストが上がった。
なお、比較例3は本発明で必須である二軸性或いは一軸性の位相差板を併用していないため、コントラストは低い。
また、比較例4は一軸性結晶の光学軸を光の入射面に対して傾けていないため、コントラストは低い。
【0038】
実施例1〜2と比較例1〜4のサンプルを、垂直配向液晶パネルが搭載された液晶プロジェクターの図1の11Bの位置にそれぞれ組み込み赤(Rch)、緑(Gch)を遮光し、青(Bch)だけで投射画面の中央のコントラストを測定した。結果を表2に示す。
【0039】
【表2】

【0040】
実施例はいずれも比較例よりもコントラストが上がった。
なお、比較例3は本発明で必須である二軸性或いは一軸性の位相差板を併用していないため、コントラストは低い。
また、比較例4は一軸性結晶の光学軸を光の入射面に対して傾けていないため、コントラストは低い。
【0041】
実施例3
実施例1と同様に切り出し、研磨した水晶の表面にポジティブ Aプレートである株式会社ポラテクノ製HPO−40を1枚、ポリアクリル酸エステル系粘着剤を介して貼り合わせた。
【0042】
実施例1〜3と比較例1〜4のサンプルを、垂直配向液晶パネルが搭載された液晶プロジェクターの図1の11Rの位置にそれぞれ組み込み青(Bch)、緑(Gch)を遮光し、赤(Rch)だけで投射画面の中央のコントラストを測定した。結果を表3に示す。
【0043】
【表3】

【0044】
実施例はいずれも比較例よりもコントラストが上がった。
なお、比較例3は本発明で必須である二軸性或いは一軸性の位相差板を併用していないため、コントラストは低い。
また、比較例4は一軸性結晶の光学軸を光の入射面に対して傾けていないため、コントラストは低い。
実施例3は水晶の上に貼った位相差板がポジティブ Aプレートであるため、ネガティブ バイアキシャル位相差板を貼った実施例1、ポジティブ Aプレートとネガティブ Cプレートをそれぞれ1枚貼った実施例2よりもコントラストは低い。
【産業上の利用の可能性】
【0045】
二軸性或いは一軸性の位相差板と一軸性結晶の光学軸を光の入射面に対して傾けて作製した基板の両方を使用することにより、垂直配向液晶パネルを適正に補償できることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】一般的な液晶プロジェクターの構成を概略的に示す図である。
【図2】垂直配向液晶パネルの液晶分子の配向を示す図である。
【図3】垂直配向液晶パネルにおいて、液晶分子の僅かな傾きが起因して光漏れが発生することを説明する図である。
【図4】Negative C−Plateの屈折率楕円体(三次元屈折率)を示す図である。
【図5】Negative Biaxialの屈折率楕円体(三次元屈折率)を示す図である。
【図6】ポジティブ Aプレートの屈折率楕円体(三次元屈折率)を示す図である。
【図7】垂直配向の液晶分子を二軸性の位相差板(Negative Biaxial)を用いて補償したときの原理を示す図である。
【図8】垂直配向の液晶分子を一軸性の位相差板(ポジティブ Aプレート)を用いて補償したときの原理を示す図である。
【図9】垂直配向の液晶分子を水晶の光学軸を光の入射面に対して傾けて作製した基板で補償したときの原理を示す図である。
【図10】ラグビーボール状の屈折率楕円体(垂直配向の液晶分子と水晶の光学軸を光の入射面に対して傾けて作製した基板の合成屈折率楕円体)をNegative C−Plateを用いて補償したときの原理を示す図である。
【図11】水晶において、その種結晶からZ軸(光学軸)が所定の角度に設定して切り出す状態を示す図である。
【図12】一軸性結晶において、その種結晶から光学軸を所定の方位角度、傾斜角度、厚みで切り出した基板を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
1 光源、
2 UV・IRカットフィルター
3 フライアイレンズ
4 偏光変換素子
5及び6 ダイクロイックミラー
7、8及び9 全反射ミラー
10、10R、 10G及び10B 第1偏光板(偏光子)
11R、11G及び11B 位相差板(液晶パネル補償板)
12R、12G及び12B 液晶パネル、
13、13R、13G及び13B 第2偏光板(検光子)
14 クロスダイクロイックプリズム
15 投射レンズ
16 スクリーン
17A及び17B 液晶パネル基板
18A及び18B 垂直配向液晶分子の傾斜方位
19 垂直配向液晶分子
20 垂直配向液晶分子屈折率楕円体
21 Negative Biaxial屈折率楕円体
22 ポジティブ Aプレート屈折率楕円体
23 水晶において、その光学軸を傾斜させて切断した時の屈折率楕円体、
24 垂直配向液晶分子屈折率楕円体と水晶において、その光学軸を傾斜させて切断した時の屈折率楕円体との合成屈折率楕円体
25 Negative C-Plate屈折率楕円体
26 垂直配向液晶分子屈折率楕円体と水晶において、その光学軸を傾斜させて切断した時の屈折率楕円体とNegative C-Plate屈折率楕円体との合成屈折率楕円体
27 光学軸
28 光学軸傾斜切断時の水晶基板形状
29 光学軸の方位角度
30 光学軸の傾斜角度
31 基板の厚み

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一軸性結晶の光学軸を光の入射面に対する法線方向に対し2〜20度傾けて作製した基板(傾斜切出一軸性結晶基板)と、光の入射面において直交する2つの方向の主屈折率が異なり、且つそれらの何れとも直交する方向の主屈折率(n)が、前2者の何れよりも小さいか又は前2者の小さい方とほぼ同じである位相差板(前2者の何れよりも小さい位相差板を第1の位相差板、前2者の小さい方とほぼ同じである位相差板を第3の位相差板という)及び光の入射面において直交する2つの方向の主屈折率が略同じで、且つ前記2つの主屈折率の何れの方向とも直交する方向の主屈折率が前記2つの主屈折率よりも小さい位相差板(第2の位相差板という)からなる群から選ばれる少なくとも1つの位相差板を積層した垂直配向液晶パネル用位相差板。
【請求項2】
位相差板が第1の位相差板であり、該第1の位相差板が、二軸性の位相差板である請求項1に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板。
【請求項3】
位相差板が第3の位相差板であり、該第3の位相差板が、一軸性の位相差板である請求項1に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板。
【請求項4】
第2の位相差板が、第1又は第3の位相差板と共に積層された請求項1に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板。
【請求項5】
第1の位相差板と第3の位相差板が、それぞれ少なくとも1つずつ積層されている請求項1に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板。
【請求項6】
第1及び第2の位相差板が二軸性の位相差板、又は/及び第3の位相差板が一軸性の位相差板である請求項1、4及び5の何れか1項に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板。
【請求項7】
第1〜第3の位相差板が、傾斜切出一軸性結晶基板の何れか一方若しくは両面に積層されている請求項1〜6に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板。
【請求項8】
傾斜切出一軸性結晶基板の何れか一方の面に、第3の位相差板、次いで第2の位相差板の順で、積層されている請求項1、4又は6の何れか一項に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板。
【請求項9】
第1及び第3の位相差板は10〜100nmの範囲内の正面位相差値(R0)を有するものであり、第1及び第2の位相差板は20〜450nmの範囲内の厚み方向の位相差値(Rth)を有するものである請求項1〜8に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板、但し、正面位相差値(R0)及び厚み方向の位相差値(Rth)は下記式(1)又は(2)、
式(1)


式(2)


(上記式においてn 及びnは光の入射面内において直交する2つの方向の主屈折率、nはそれらの主屈折率の何れとも直交する方向の主屈折率、及びdは厚みをそれぞれ意味する)、
から算出される値とする。
【請求項10】
傾斜切出一軸性結晶基板が、ガラス支持体上に直接積層されている請求項1〜9に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板。
【請求項11】
傾斜切出一軸性結晶基板が水晶基板又はサファイア基板である請求項1〜10に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板。
【請求項12】
垂直配向液晶パネルを用いた液晶表示装置において、コントラストの向上のために、一軸性結晶の光学軸を光の入射面に対する法線方向に対し2〜20度傾けて作製した基板(傾斜切一軸性結晶基板)と、光の入射面において直交する2つの方向の主屈折率が異なり、且つそれらの何れとも直交する方向の主屈折率(n)が、前2者の何れよりも小さいか又は前2者の小さい方とほぼ同じである位相差板(前2者の何れよりも小さい位相差板を第1の位相差板、前2者の小さい方とほぼ同じである位相差板を第3の位相差板という)及び光の入射面において直交する2つの方向の主屈折率が略同じで、且つ前記2つの主屈折率の何れの方向とも直交する方向の主屈折率が前記2つの主屈折率よりも小さい位相差板(第2の位相差板という)からなる群から選ばれる少なくとも1つの位相差板を、偏光板と垂直配向液晶パネルの間に、配したことを特徴とする垂直配向液晶パネルを用いた液晶表示装置。
【請求項13】
請求項1〜12の何れか一項に記載の垂直配向液晶パネル用位相差板を使用した垂直配向液晶パネルを用いた液晶表示装置。
【請求項14】
液晶表示装置が液晶プロジェクター又は液晶リアプロジェクションテレビである請求項12又は13に記載の垂直配向液晶パネルを用いた液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−169263(P2009−169263A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−9303(P2008−9303)
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【出願人】(594190998)株式会社ポラテクノ (30)
【Fターム(参考)】