説明

埋設ケーブルまでの距離を推定する推定方法、及び試掘方法

【課題】埋設ケーブルまでの距離を簡単かつ正確に推定する。
【解決手段】埋設ケーブルまでの距離を推定する推定方法であって、埋設ケーブル上方の第一地点と、前記第一地点から距離Δ離れた第二地点の2地点で磁束密度Bをそれぞれ測定し、測定した2地点の磁束密度Bの比を計算することによって前記第一地点における磁束密度Bの変化率Wを算出し、算出した磁束密度Bの変化率Wに基づいて前記第一地点から埋設ケーブルまでの距離Lを推定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、埋設ケーブルまでの距離を推定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
変電所などの電力設備では構内に埋設ケーブルが埋設されているから、基礎の作り変えなど土木工事を行う際に、誤って損傷させないように、工事前に試掘して埋設ケーブルの位置を確認しておく必要がある。通常、試掘は作業者が手掘りで行っており、効率が悪かった。効率を上げるには、試掘の始めは重機で掘削し、埋設ケーブルに近づいてきたら、その地点で手掘りに切り替えればよい。一方、埋設ケーブルの埋められている深さは、図面に記載されているものの、図面に記載された深さに埋められている保証はなく、仮に、図面に記載された深さを信じて重機で掘削を行うと、埋設ケーブルが浅い場所に埋められている場合には、重機が接触して、埋設ケーブルを傷付けてしまう。そのため、埋設ケーブルまでの距離を正確に推定することが求められていた。
【0003】
一方、下記特許文献1には、設置高さが異なる2個の磁気センサーを使用して、埋設ケーブルの発生する磁界を同時に計測し、得られた計測値をデータベースに参照することで、埋設ケーブルの埋設深さを求めるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4289578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の方法を用いれば、埋設ケーブルの深さを正確に特定することが可能である。しかし、データベースを構築することが必須となり、コスト高である。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、埋設ケーブルの埋設深さを、簡単かつ正確に推定できるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、埋設ケーブルまでの距離Lを推定する推定方法であって、埋設ケーブル上方の第一地点と、前記第一地点から距離Δ離れた第二地点の2地点で磁束密度Bをそれぞれ測定し、測定した2地点の磁束密度Bの比を計算することによって、前記第一地点における磁束密度Bの変化率Wを算出し、算出した磁束密度Bの変化率Wに基づいて、前記第一地点から埋設ケーブルまでの距離Lを推定する。
【0007】
出願人の知見によると、磁束密度の変化率Wは、埋設ケーブルまでの距離Lによって変化し、電流値の大きさでは変化しない。従って、埋設ケーブルまで距離Lを、正確に推定することが可能となる。
【0008】
本発明は、埋設ケーブルの位置を特定するために行う試掘方法であって、地面を掘削機械で掘削しながら、請求項1の推定方法を用いて、埋設ケーブルまでの距離Lを推定し、埋設ケーブルまでの距離Lが切替距離に達することを条件に、地面の掘削を掘削機械から手堀りに切り替える。尚、ここで言う地面とは、地表面及び掘削面の双方を含む概念である。
【0009】
このようにすれば、試掘を効率よく行うことが可能である。また、掘削機械の接触によって、埋設ケーブルを傷付けることがない。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、埋設ケーブルまでの距離を、簡単かつ正確に推定できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】一実施形態において埋設ケーブルの配置を示す図
【図2】ケーブル周りの磁界密度の測定方法を説明する図
【図3】距離Lと磁束密度Bの関係を示す図
【図4】磁束密度の変化率の測定方法を示す図
【図5】距離Lと磁束密度の変化率Wとの関係を示す図
【図6】無限に長い線状電流と磁束密度との関係を示す図
【図7】埋設ケーブルまでの距離Lの推定方法を説明する図
【図8】距離Lと磁束密度の変化率Wとの関係を示す図
【図9】磁界密度の分布を示す図
【図10】試掘作業を示す図
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の一実施形態を図1ないし図10によって説明する。
<埋設ケーブルまでの距離Lを推定する推定方法>
変電所構内には、図1に示すように、配電用(6.6kV級)の埋設ケーブル1a〜1cが埋設されている。埋設ケーブル1a〜1cは3相3線式であり、単芯ケーブルとなっている。埋設ケーブル1a〜1cは通常、放熱を考慮し、距離を500mm程度離して横並び状に埋設されている。尚、変電所の構内に埋設された埋設ケーブル1a〜1cは、法律により埋設深さが定められており車両等の重量物の圧力を受ける場合であれば、埋設深さは1200mm以上に決められている。
【0013】
出願人は、地面から埋設ケーブル1a〜1cまでの距離Lを推定する推定方法を確立するにあたり、まず、ケーブル周囲の磁束密度Bに着目した。そして、埋設ケーブル周囲の磁束密度Bを測定する代わりに、図2に示すように、地表面GLに置かれた電力ケーブル10a〜10c周囲の磁束密度Bを磁界測定器20にて測定した。尚、電力ケーブル10a〜10cは、埋設ケーブル1a〜1cと同じく、距離を500mm程度離して横並び状に配置されている。
【0014】
測定に使用した磁界測定器20はX軸検出コイル、Y軸検出コイル、Z軸検出コイルを備えたものである。係る磁界測定器20は、各検出コイルにて検出した各軸方向の磁束密度Bx、By、Bzを表示すると共に、各軸方向の磁束密度Bx、By、Bzを合成した合成値を表示する。以下、磁束密度Bとは、Bx、By、Bzの合成値を指すものとする。
【0015】
出願人は上記の磁界測定器20にて、電力ケーブル10a〜10cのうち中央に位置する電力ケーブル10aから上方に100mmづつ離れた地点において磁束密度Bを計測し、そのような計測を電力ケーブル10a〜10cに流れる電流値が異なる状況下でそれぞれ行った。
【0016】
図3は、測定結果をまとめたグラフであり、横軸がケーブル10a〜10cからの距離L、縦軸が磁束密度Bとなっている。磁束密度Bは、距離Lが800mm以上では、概ね収束する傾向となり、電流値に関係なくほぼ同じ数値となった。一方、ケーブル10a〜10cからの距離Lが600mm以下では、電流値が大きくなるに連れ、磁束密度Bは大きくなった。従って、距離Lが600mm以下の領域では、磁束密度Bだけでは、電力ケーブル10までの距離を推定出来ないことが分かった。
【0017】
次に、出願人は、ケーブル10a〜10c上方の各地点における磁束密度Bの変化率Wを、以下の(1)式に従って算出した。
X=B1/B2・・・・・(1)
B1・・・・距離Lmmにおける磁束密度(図4参照)
B2・・・・距離L+Δmmにおける磁束密度(図4参照)
尚、ここではΔを100mmとした。
【0018】
図5は、距離Lと磁束密度Bの変化率Wの関係をグラフ化したものであり、横軸が距離L、縦軸が磁束密度Bの変化率Wとなっている。磁束密度Bの変化率Wは、電力ケーブル10a〜10cからの距離Lが短くなるに連れ増加する傾向となった。そして、磁束密度の変化率Wは、電流値に関係なく、距離Lが同じであれば概ね同じ数値となった。
【0019】
距離Lが同じであれば、磁束密度の変化率Wが電流値に関係なく概ね同じ数値となる理由は、次のように考えられる。
【0020】
一般に、無限に長い線状電流Iから距離Lの地点における磁束密度B1は、電流値をIとすると以下の(2)式となる。また、距離L+Δの地点における強る磁束密度B2は、電流値をIとすると以下の(3)式となる(図6を参照)。
B1=μI/(2π×L)・・・・・・(2)
B2=μI/{2π×(L+Δ)}・・・(3)
μ・・・透磁率
Δ・・・定数
【0021】
そのため、(1)式を用いて、線状電流Iから距離Lの地点における磁束密度Bの変化率Wを求めると、下記(4)式に示すように距離Lのみを変数に持つ数式となる。
W=(L+Δ)/L・・・・・・・・・(4)
【0022】
そして、電流が3相であったとしても、各相それぞれを発生源とする磁界の磁束密度Bの変化率Wが、電流値に関係なく、距離Lにのみ依存することに変わりはない。従って、図4に示すように、ケーブル10a〜10cからの距離が同じであれば、磁束密度の変化率Wは定数になるものと、考えられる。
【0023】
以上のことから、次の方法で、3相3線の埋設ケーブルまでの距離Lを推定することが可能となる。
(a)埋設ケーブル上方の第一地点と前記第一地点からΔmm離れた第二地点の2地点で磁束密度Bをそれぞれ測定する。
(b)測定した2地点の磁束密度Bの比を計算することによって前記第一地点における磁界の変化率Wを算出する。
(c)算出した磁束密度変化率Wに基づいて前記第一地点から埋設ケーブルまでの距離を推定する。
【0024】
例えば、図7に示すように地面(第一地点)と、地面からΔmm上方に離れた地点(第二地点)で、磁束密度B1、B2をそれぞれ測定する。そして、測定した2地点の磁束密度B1、B2の比を計算する。これにて、地面(第一地点)における磁束密度Bの変化率Wが求まる。
【0025】
あとは、図5のグラフ(距離Lと磁束密度Bの変化率Wの相関特性)から、埋設ケーブル1a〜1cまでの距離Lを推定できる。すなわち、求めた変化率Wが、例えば「1.2」であれば、埋設ケーブル1a〜1cまでの距離Lは「約750」mmと推定出来る。また、求めた変化率Wが、「1.3」であれば、距離Lは「約500」mmと推定出来る。
【0026】
また、磁束密度Bの計測場所は、図7に示すA範囲内にあれば、距離Lの推定に影響を与えない。というのも、磁束密度Bの計測場所を、図4に示す電力ケーブル10bの真上と電力ケーブル10cの真上に変えて、磁束密度Bの変化率Wを調査したところ、距離Lと変化率Wの相関特性曲線は、計測場所が違っても、図8に示すように概ね一致する結果が得られたからである。
【0027】
尚、図5のグラフ(距離Lと変化率Wの相関特性)は、電力ケーブル10a、10b、10cの配置が500mmずつ間隔を空けて水平に配置された時のものである。電力ケーブル10a、10b、10cの配置が異なれば、3相電流を発生源とする各磁界の相対関係(影響の及ぼし方)が変わる。
【0028】
従って、電力ケーブル10a〜10cの配置が異なる場合には、事前試験を行って、その配置に対応する図5のグラフ(距離Lと変化率Wの相関特性)を得ておき、それに基づいて埋設ケーブル1a〜1cまでの距離Lを推定することが好ましい。
【0029】
以上説明したように、本推定方法では、埋設ケーブル1a〜1cまでの距離Lを、電流値の影響を受けずに推定できる。そのため、埋設ケーブル1a〜1cまでの距離Lを正確に推定できる。
【0030】
また、本推定方法では、2地点の磁束密度Bを測定し、その比から磁束密度Bの変化率Wを求めるだけで、埋設ケーブル1a〜1cまでの距離Lを推定できる。よって、高価な測定器を用いた測定や、高価な演算装置を用いた複雑な計算をする必要がなく、埋設ケーブル1a〜1cまでの距離Lを、簡単かつ安価に推定できる。
【0031】
<埋設ケーブルの位置を特定するために行う試掘方法>
次に、変電所構内に埋設された埋設ケーブル1a〜1cを例にとって、本発明の試掘方法について説明を行う。
本試掘方法は、油圧ショベル等の掘削機械により地面を掘削し、埋設ケーブル1a〜1cまでの距離Lが切替距離(一例として500mm)に達したら、スコップ等を使用した手堀りに切り替える方法をとっている。
【0032】
このように、掘削機械と手堀りの2段階作業にしているのは、掘削面Fから埋設ケーブル1a〜1cがある程度離れている間は、掘削機械を使用して効率的に掘削作業を進め、埋設ケーブル1a〜1cが近くなったら、埋設ケーブル1a〜1cを傷付けないように手掘りで少しずつ掘削作業を進めるためである。
【0033】
そして、本掘削方法では、以下説明するように、埋設ケーブル1a〜1cまでの距離が切替距離に達したかどうかを、磁界密度Bの変化率Wを利用して判定する。
【0034】
さて、試掘を開始するにあたり、埋設ケーブル1a〜1cが、図1のX方向(埋設ケーブルを横断する方向)のどこに埋設されているのか特定する必要がある。これには地表面GLの磁界密度BをX方向に沿って複数点計測し、X方向における磁界密度Bの分布Qを求めてやればよい。
【0035】
磁界密度Bの分布Qは、図9に示すように山形の曲線になり、ピーク位置Pは中央の埋設ケーブル1aの真上に概ね位置する。そのため、分布QのピークPの位置からX方向における埋設ケーブル1a〜1cの位置を特定できる。
【0036】
次に、X方向における埋設ケーブル1a〜1cの位置が特定出来たら、地表面GLから埋設ケーブル1a〜1cまで距離Lを計測(推定)する。これは、埋設ケーブル1a〜1bが、何らかの理由で地表面GLの近くに埋まっていると、試掘を行った際に、掘削機械が埋設ケーブル1a〜1cを傷付ける恐れがあるからである。
【0037】
地表面GLから埋設ケーブル1a〜1cまで距離Lを計測(推定)するには、図10の(a)に示すように、埋設ケーブル1a〜1cの真上の位置にて、地表面GLにおける磁束密度Bの変化率Wを算出する。具体的には、地表面GLと地表面GLからΔmm離れた地点で、磁束密度B1、B2をそれぞれ測定し、磁束密度B1、B2の比を計算する。これにて、地表面GLにおける磁束密度Bの変化率Wが求まる。尚、Δ=100mmとしている。以下に行う計測も同様。
【0038】
あとは、求めた変化率Wと図5のグラフ(距離Lと変化率Wの相関特性)から、地表面GLから埋設ケーブル1a〜1cまでの距離Lが推定できる。通常であれば、埋設ケーブル1a〜1bは1200mm〜1400mmに埋まっており、磁束密度の変化率Wは「1.1」となる。ここでは、埋設ケーブル1a〜1bが1200mm〜1400mmに埋まっているものとして説明を続ける。
【0039】
埋設ケーブル1a〜1cまでの距離Lが確認できたら、試掘を開始し、埋設ケーブル1a〜1cの真上の地表面GLを掘削機械にて掘削する。そして、掘削機械による試掘の途中で、掘削面Fから埋設ケーブル1a〜1cまで距離Lを計測(推定)する。すなわち、図10の(b)に示すように、掘削面Fと、掘削面FからΔmm離れた地点で磁束密度B1、B2をそれぞれ測定し、磁束密度B1、B2の比を計算する。
【0040】
これにて、掘削面Fにおける磁束密度Bの変化率Wが求まる。あとは、求めた変化率Wと図5のグラフ(距離Lと変化率Wの相関特性)から、掘削面Fから埋設ケーブル1a〜1cまでの距離Lが推定できる。
【0041】
そして、掘削面Fから埋設ケーブル1a〜1cまでの距離Lが、切替距離(一例として500mm)より長ければ、更に、掘削機械による掘削を進める。そして、一定距離(一例として200mm)堀り込む度に、掘削面Fと掘削面FからΔmm離れた地点で磁束密度B1、B2をそれぞれ測定し、磁束密度B1、B2の比を計算して掘削面Fにおける磁束密度の変化率Wを求める。
【0042】
このように、一定距離堀り進む度に、磁束密度Bの変化率Wを求めて、距離Lを推定しているのは、精度を上げるためである。すなわち、図5に示すように、磁束密度Bの変化率Wは、埋設ケーブル1a〜1cに遠い領域Lfでは横ばいになるのに対して、埋設ケーブル1a〜1cに近い領域Lnでは立ち上がる。そのため、埋設ケーブル1a〜1cに近い領域で磁束密度Bの変化率Wを調べれば、距離Lの推定精度が高くなる。
【0043】
そして、掘削機械により地面を掘り進めてゆくと、埋設ケーブル1a〜1cまでの距離Lが次第に短くなってゆく。そのため、磁束密度の変化率Wは「1.1」から次第に大きくなってゆき、やがて「1.3」になる。
【0044】
図5のグラフ(距離Lと変化率Wの相関特性)から明らかなように、変化率Wが「1.3」であれば、掘削面Fから埋設ケーブルLまでの距離Lは「500」であると推定できる。よって、切替距離(一例として500mm)に達したと判断できる。
【0045】
かくして、切替距離に達したと判断できたら、あとは、作業者の手掘りにより掘削が行われ、試掘が続けられる。やがて、埋設ケーブル1a〜1bは露出する。これにて、変電所の構内に埋設された埋設ケーブル1a〜1cの位置を特定することが出来る。
【0046】
以上説明したように、本試掘方法では、掘削機械と手堀りの2段階作業にしているので作業効率がよい。また、磁束密度Bの変化率Wに基づいて距離Lを推定しているので、切替距離に達したかどうかを正確に判断できる。よって、埋設ケーブル1a〜1cに対する掘削機械の接触を確実に回避することが可能となる。
【0047】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0048】
(1)上記実施形態では、変電所構内に埋設された埋設ケーブルを例示したが、単心の埋設ケーブルであれば適用可能であり、例えば、発電所構内等、電力の発受送変電設備設置箇所において埋設された埋設ケーブルに適用することが可能である。尚、埋設ケーブルには3線をよりあわせたトリプレックス型のケーブルがあるが、係るケーブルは磁束が打ち消されるので、適用できない。
【0049】
(2)上記実施形態では、距離Lと変化率Wの相関特性(図5のグラフ)を、埋設ケーブル1a〜1cを模擬した電力ケーブル10a〜10cを用いて、その周囲の磁界密度Bを実測することにより得たが、これを計算により算出することも無論可能である。
【0050】
(3)上記実施形態では、Δ=100mmとした例を挙げたが、例えば200mmなど決められた数値であればよく、100mmに限定されない。尚、Δを変更した場合には、距離Lと変化率Wの相関特性について、変更したΔに対応したものを使用して判定を行う必要がある。
【符号の説明】
【0051】
1a、1b、1c…埋設ケーブル
10a、10b、10c…電力ケーブル
20…磁界測定器
B…磁束密度
F…掘削面(地面の一例)
GL…地表面(地面の一例)
W…磁束密度の変化率

【特許請求の範囲】
【請求項1】
埋設ケーブルまでの距離Lを推定する推定方法であって、
埋設ケーブル上方の第一地点と、前記第一地点から距離Δ離れた第二地点の2地点で磁束密度Bをそれぞれ測定し、
測定した2地点の磁束密度Bの比を計算することによって、前記第一地点における磁束密度Bの変化率Wを算出し、
算出した磁束密度Bの変化率Wに基づいて、前記第一地点から埋設ケーブルまでの距離Lを推定することを特徴とする推定方法。
【請求項2】
埋設ケーブルの位置を特定するために行う試掘方法であって、
地面を掘削機械で掘削しながら、請求項1の推定方法を用いて、埋設ケーブルまでの距離Lを推定し、
埋設ケーブルまでの距離Lが切替距離に達することを条件に、地面の掘削を掘削機械から手堀りに切り替えることを特徴とする試掘方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−58190(P2012−58190A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−204389(P2010−204389)
【出願日】平成22年9月13日(2010.9.13)
【出願人】(000213297)中部電力株式会社 (811)
【Fターム(参考)】