説明

埋設型給電装置

【課題】給電中のトラブルを起こす惧れがないと共に、多数の車輌に同時に給電できて駐車スペースを有効に利用できるようにし、合わせて環境保全に役立つようにする。また、給電装置の設置場所や利用状況を容易に確認でき、車輌を設置場所に迷うことなく誘導し得るようにする。
【解決手段】地面に埋設するケーシング2上側に蓋枠3を設け、該蓋枠には表蓋4を上方に開放した位置に保持し得るように軸着し、ケーシング内の適所には通電制御装置25を設け、前記表蓋の内側には、開閉板12を具えていて表蓋の開閉時ケーシング内に出入りできる筐体10を設け、該筐体内には上記通電制御装置と接続している給電コンセント13,14を設けると共に、筐体下側には給電コードの配線口16,17を設けてある。更に、上記給電装置は、表蓋の開閉を車止め44に接続したり、車輌誘導システム50と連係させたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸送車輌、特に輸送トラック等の給電に利用して好適な埋設型給電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
輸送トラックを駐車場、物流センター等の駐車スペースに駐車して、長時間、仮眠、荷待ち等の休憩を取る際には、運転室内の冷暖房などのためにアイドリングを日常的に実施している。それにより、燃料費が嵩むと共に多量のCOを大気中に放出する事になり環境保全上大きな問題であった。
こうした現状に鑑み、車両に外部電源で作動する冷暖房装置等を搭載しておき、外部電源を利用して該装置を作動させるようにした、「外部電源式給電システム」を導入することで、こうした長時間のアイドリングを中止することが検討されている。
而して、現在一般的な給電システムとしては、駐車場の周辺部に立設した給電スタンド(外部電源供給装置)と、車輌の外部受電ボックスとを電源ケーブルで直接接続して行うことが考えられている。
【特許文献1】特開2008−228412号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来の給電システムを使用すると、接続に要する電源ケーブルが長くなり且つ地表に現れるために、車輌の通行や歩行の妨げになると共に、給電中に誤ってケーブルを破損といったトラブルが発生する惧れがある。
又、駐車スペースの広さに応じて多数の車輌に給電したい場合でも、車輌の出し入れの妨げになるため、駐車場の中央部に設置することが出来ない。よって、同時に給電できる車輌数が限定される共に、駐車スペースを有効に利用することができない難点がある。
【0004】
本発明は、上記難点を解決せんとして発明したものである。
即ち、車輌への給電装置を駐車スペースの地面に埋設すると共に、該給電装置と地上給電スタンドとを地中電源ケーブルで接続することにより、電源ケーブルが通行の妨げにならないようにして給電中のトラブルを起こす惧れがないと共に、上記給電装置を駐車場の中央部にも埋設することにより、多数の車輌に同時に給電できて駐車スペースを有効に利用できるようにし、合せて環境保全にも役立つようにしたものである。
また、利用者が給電装置の設置場所とその利用状況を容易に確認できると共に、車輌を設置場所に迷うことなく誘導し得るようにしたものである。
また、利用者が、給電装置に設けたインターネット端末とモバイルPC等とを
接続することにより、給電中に、他者との情報通信、テレビ鑑賞等を行う事ができるようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明に係る埋設型給電装置は、地面に埋設するケーシング内に、地上給電スタンドと地中電源ケーブルで接続できるようにした通電制御装置を設け、上記ケーシング上側には、表蓋を開閉可能に装着し、表蓋の内側には開蓋時開口面を覆う開閉板を具えており表蓋の開閉と共にケーシング内に出入りできる筐体を設け、該筐体内には上記通電制御装置と接続しているコンセントを突出させ、開閉板側には配線口を設けて構成してある。
また、地面に埋設するケーシング上側に蓋枠を設け、該蓋枠には表蓋を約90度開放した位置に保持し得るように軸着すると共に蓋枠の一側部内側には通電制御装置を設け、前記表蓋の内側には、開閉板を具えており表蓋の開閉と共にケーシング内に出入りできる筐体を設け、該筐体内には上記通電制御装置と接続している給電コンセントを設けると共に、筐体下側には給電コードの配線口を設けて構成する場合もある。
また、前記配線口の近傍に給電コードの検知センサーを設けると共に、前記筐体の開口部に開閉板の検知センサーを設けてあり、給電コードが配線口に装着され且つ開閉板が閉じられた時にコンセントに通電し得るように構成する場合がある。
また、前記ケーシング内の適所に浸水センサーを設け、前記筐体の上側部に通電表示灯を設けて構成する場合がある。
また、前記コンセントは100V用、200V用の2個を併設し、それに対応する通電表示灯及び給電コード検知センサーも夫々2個併設することも可能である。
更に、前記表蓋の開放と連動して地面より突出し、給電後、電気使用料金が支払われると、前記表蓋の閉鎖と連動して地面へ没入する車止めに接続することも可能である。
更に、給電装置にインターネット回線の接続口を設けて、給電中に他者との情報通信やテレビ鑑賞等を行う事も可能である。
また、給電装置に車輌誘導システムを連係させたものであって、上記車輌誘導システムは、携帯電話、カーナビなどの既設の通信回線を利用して、給電装置の設置場所、その利用状況等の情報の提供、及び設置場所への車輌の誘導ができるようにしてある。
【発明の効果】
【0006】
本発明では、地面に埋設するケーシング内に、地上給電スタンドと地中電源ケーブルで接続できるようにした通電制御装置を設け、上記ケーシング上側には、表蓋を開閉可能に装着し、表蓋の内側には開蓋時開口面を覆う開閉板を具えており表蓋の開閉と共にケーシング内に出入りできる筐体を設け、該筐体内には上記通電制御装置と接続しているコンセントを突出させ、開閉板側には配線口を設けてあるから、駐車スペースの広さに応じて、駐車場の中央部にも本装置を複数個所要間隔毎に埋設して、周辺部に立設した地上給電スタンドとを地中に埋設した電源ケーブルにより電源供給可能に接続できるので,車輌の通行や歩行に妨げとなることなく、安全に多くの車輌に同時に給電可能である。従って、駐車スペースを有効に利用できる。
また、地面に埋設するケーシング上側に蓋枠を設け、該蓋枠には表蓋を約90度開放した位置に保持し得るように軸着すると共に蓋枠の一側部内側には通電制御装置を設け、前記表蓋の内側には、開閉板を具えておりケーシング内に出入りできる筐体を設け、該筐体内には上記通電制御装置と接続している給電コンセントを設けると共に筐体下側には給電コードの配線口を設けた場合は、駐車スペースの広さに応じて、駐車場の中央部にも本装置を複数個所要間隔毎に埋設して、周辺部に立設した地上給電スタンドとを地中に埋設した電源ケーブルにより電源供給可能に接続できるので安全に多くの車輌に同時に給電可能である。
更に、装置全体を一段とコンパクトに構成できて設置場所を余り取らないと共に、設備費用を低減できる。又、表蓋を90度開放した位置で固定し得るようしてあるので、給電操作を頗る楽に行う事ができる特徴がある。
また、前記配線口の近傍に給電コードの検知センサーを設けると共に、前記筐体の開口部に開閉板の検知センサーを夫々設けてあり、給電コードが配線口に装着され且つ開閉板が閉じられた時にコンセントに通電し得るように構成してあるので、車輌への給電操作を安全かつ正確に行う事ができる。
また、ケーシング内の適所に浸水センサーを設けてあり、筐体上側部に通電表示灯を設けておくことにより、雨天時でも給電操作を安全に行うことが出来る。
また、コンセントを100V用、200V用の2個を併設し、それに対応する通電表示灯及び給電コードの検知センサーも夫々2個併設しておくことにより、使用目的に従って給電操作を容易に行う事が出来る利点がある。
また、表蓋の表面に標識用着色を施すと共に、枠上側にはLED自発光道路鋲を設けてあるので、昼夜の給電装置の空き場所の導入車輌を誘導し易い。
更に、前記表蓋の開放と連動して地面より突出し、給電後、電気使用料金が支払われると、前記表蓋の閉鎖と連動して地面へ没入する車止めを設けておくことにより、給電を安全に行う事ができる共に電気使用料金の不払いを防止する事ができる。
さらに、利用者が、給電装置に設けたインターネット端末とモバイルPC等とを接続することにより、給電中に、他者との情報通信、テレビ鑑賞等を行う事ができる。
また、利用者は、携帯電話、カーナビ等を利用した車輌誘導システムにより、給電装置の設置場所、その利用状況等の情報が容易に得られるので、給電装置を効率的に利用できる、
而して、本発明に係る装置を利用すると、駐車場において、輸送トラック等が長時間休憩を取る場合でも、従来のようなアイドリングを実施しなくてもよいので環境保全に役立つ。また、本発明に係る装置はアイドリングストップのための外部給電用以外に、一般のEV車輌に対する充電用にも使用することが出来る。
【実施例1】
【0007】
以下、図1乃至図7を参照して本発明の実施例を説明する。
1は本発明に係る埋設型給電装置を示し、2は駐車スペースの地面に埋設するようにした角枠状のケーシングであって、その内部には地上認証スタンド30と接続できるようにした防水性の通電制御装置25を設けてあり、ケーシング2の上側には蓋枠3を設けてある。
4は蓋枠3に後端部を軸着した鋼板製の表蓋であって、表面にアスファルトとは異なる標識用着色を施してある。表蓋4はその内側に回動可能に軸着された押圧アーム7の先端部と、蓋枠3の下側に取付けられたステー8の先端部とが係止することにより、約60度傾斜した状態で開口し得るようにしてある。また、表蓋4の開閉を検出する検知センサー5を適所に設けてある。6はケーシング上側部に設けた太陽光パネル搭載のLED自発光道路鋲を示す。
【0008】
10は、前記表蓋4の内側に設け、表蓋4の開閉に伴ってケーシング2に出入りできるようにした筐体であって、その前側には開蓋時開口11を閉塞し得る透明な開閉板12を設けると共に、筐体内上部には、上記通電制御装置25と接続している100V(車内暖房機器用)と200V(外部電源式クーラー用)の給電コンセント13、14を並設してある。15は前記開閉板12を引き上げるための取手を示す。
また、前記開閉板12の下側には、給電コードを装入するためのU状の配線口16、17を並設すると共に、各配線口の内側部には、給電コードが挿着されたことを検知するリミットスイッチ18、19を付設してある。なお、開閉板12の開閉を検出する検知センサー20を適所に設けてある。
【0009】
21は筐体10内の下側中央部に設けたセパレータであり、22、23は夫々100V用、200V用の通電表示灯であって、通電状態を視認出来るようにしてある。また、24は浸水センサーを示し、ケーシング2内が浸水した場合に、コンセント13、14への給電を停止するためのものである。
【0010】
上記通電制御装置25は、その1次側に、地上給電スタンド30からの100V及び200Vの各電源ケーブルと信号線を夫々接続してあり、2次側には、各コンセント13、14の配電線と 、各リミットスイッチ18、19、表蓋4の検知センサー5及び開閉板10の検知センサー20、通電表示灯22、23及びケーシング内に設けた浸水センサー24の各信号線を夫々接続してある。また、26は浸水センサーを示し、該通電制御装置が水を被った場合に、コンセント13、14への給電を遮断するためのものである。
而して、表蓋4の検知センサー20が表蓋が開かれたことを検出し、リミットスイッチ18、19が給電コード31、32が正確に配線口に挿入された事を検出し、更に検知センサー5で開閉板12が閉じられたことを検知したときに、両コンセント13、14に通電するように構成してある。
【0011】
前記地上認証スタンド30は、利用者の認証装置、電気使用量の表示装置等を具えており、地中に埋設した電源ケーブル40及び信号線41を介して、通電制御装置25に通電可能に接続してある。
【0012】
而して、本発明に係る埋設型給電装置1は、駐車場の周辺部等に白線Lを引いて仕切られた駐車スペース42に、所定間隔をおいて埋設して用いることが出来る。
また、電気使用料金の不払いを防止する車止めが設けられている駐車場においては、車止めの作動と表蓋4の開閉動作とを連動させて、給電後に電気使用料金を支払わないと車が移動できないように構成することが可能である。
さらに、給電装置にインターネット接続口43を設け、休憩中の運転手にTV、インターネット等のアメニティを提供する事も可能である。
なお、図6において、44は車止めを示し、表蓋4の開放と同時に地面より突出し、給電が終了して表蓋4が閉じられると同時に没入し得るように構成してある。
【0013】
図7は車輌誘導システムと連係させた埋設型給電装置の一例を示す説明図であって、車輌誘導システム50は、埋設型給電装置の設置してあるサービスステーションまたはパーキング場に設けた駐車場サーバー51と、利用者の携帯電話等の携帯端末機52及びカーナビ53とを双方向通信可能に連係し得るように構成してある。
而して、利用者は、携帯端末機で設置場所や給電装置の空き状況を確認することができる共に、カーナビ53に設けてある拡声器、モニター等でも確認することができる。
而して、利用する場合には、標識用着色や給電装置に設けてる自発光道路鋲6を点灯させて、車輌Cを速やかに指定位置に誘導するようにしてある。
【0014】
次に、本発明に係る埋設型給電装置の使用態様を図4、図6及び図7を参照して説明する。
利用者は、携帯電話等の携帯端末機52乃至はカーナビ53のモニター等を用いて、給電装置を設置している駐車場を調べ、給電装置の空き状況を確認する。
而して、利用者は、駐車場の空いている指定個所に、点灯している自発光道路鋲6を確認しながら進入し、その前部又は後部が給電装置1の近くに来たときに止め駐車させる。
先ず、地上認証スタンド30にて認証を受ける。
次に、給電装置1の表蓋4を引き上げると検知センサー5が作動して給電の準備に入ることができる。同時に車止め44が作動して車の移動を防止する。
次に、取手15を引き上げて開閉板12を開き、コンセント13、14と車輌の外部受電ボックスのコンセントとに別に用意した給電コード31、32のプラグ33、34を夫々差込む。その際、給電コード31、32の一部を配線口16、17に装着すると、リミットスイッチ18.19が作動して給電の準備が終わる。
而して、開閉板10を閉じると、検知センター20が作動して通電表示灯22、23が点灯し、地上認証スタンド30より給電が開始される。
給電中の車は車止め44により移動しないようにしてあるので、給電が安全に行われる。
また、開閉板12を開けると通電が停止されるので、給電コード31、32をコンセント13、14から抜けばよい。そして、電気使用料金を支払い、表蓋4を閉めると同時に車止め41が解除される。カーナビにETCが連動されている場合には、ETCから差し引かれた金額がカーナビのモニターに表示される。
なお、使用に際し、ケーシング2内が浸水しているような場合や通電制御装置25が水に浸っているような場合には、安全のために、浸水センサー24、26が作動してコンセント13、14への通電を遮断する。
又、浸水していない場合でも、コンセント部13、14に水が掛かり漏電を起こした場合には、地上配電スタンド30の漏電ブレーカーが働き、給電を中止する。
【実施例2】
【0015】
次に、図8乃至図12に従って、本発明の別実施例を説明する。
61は本実施例の埋設型給電装置あって、62はケーシングを示し、その底部に水抜孔63を設け、側壁下部には配線孔64を設けると共に、その上側開口部には蓋枠65を載設してある。66は上記蓋枠65一側部の内側に設けた太陽光パネル搭載のLED自発光道路鋲を示す。
67は前記蓋枠65の開口部68を塞ぐ鋼板製表蓋であって、上記道路鋲66側に位置する後端部をトルクヒンジ69により軸着して開放方向に付勢し得るようにしてあり、またその表面には標識用着色を施してある。
70は蓋枠の開口部68内に設けた収容ケースであり、71は表蓋67の裏側に設けた仕切板であって、表蓋67を開けた時に開口面68を塞ぎ、雨や枯葉、ゴミ等の異物がケーシング62内に入るのを防ぐために設けてある。
72は表蓋67を90度位縦向きに開いた位置で保持するストッパー機構であり、リングラッチ73、スライド杆74、固定ステー75及びステー支持板76とからなる。前記固定ステー75は、肉厚の平板からなり、その一側部を直角に屈曲して先端部に係止縁77を形成すると共に、該屈曲部にはピン溝78を設けてある。前記固定ステー75の上端部は表蓋67の裏面下側部にバネにより上方向に付勢し得るように軸着してある。また、前記ステー支持板76は、先端部に前記ピン溝78に嵌合し得るピン軸79を設けてあり、該ピン軸79が開口面68内に張り出すようにして蓋枠内面に固定してある。更に、前記スライド杆74は、表蓋67の長手方向に沿って延成して、その一端部をリングラッチ73に連結すると共に、他端部を上設け、記固定ステー75の軸支部に連結してある。
而して、図8及び図10に示すように、リングラッチ73を引いて表蓋67を開け、上方に90度回動させると、それに伴って固定ステー75のピン溝78は弾性を以ってステー支持板76のピン軸79に係止するので、表蓋67は略垂直に立った状態に保持される。又、表蓋67を閉じる場合には、リングラッチ73を引くとスライド杆74が下側にスライドして固定ステー75の軸着部を押圧するため、固定ステー75は弾力に抗して回動し、ピン溝78がピン軸79から外れるので、表蓋67を閉じることができるようになっている。
80は表蓋67の内側に設け、表蓋67の開閉に伴って前記収容ケース70内に出入りできるようにした筐体であって、その前側に透明な開閉板81を設けると共に、内部上側部には100V及び200Vの給電コンセント84、85を並設してある。また前記筐体80の下側には、給電コードを挿入するための配線口86、87を併設すると共に、各配線口の内部には、給電コードが挿着された事を検知するリミットスイッチ88、89を設けてある。また、90は開閉板の開閉を検知するマグネットスイッチを示す。上記給電コンセント84,85は夫々、図11及び図12に示すようにその基部を回動可能に軸着してある。
また、91、92は夫々100V、200Vの通電表示灯であり、93,94
は夫々浸水センサーを示す。
95は蓋枠に設けた自発光道路鋲下側に固定してある通電制御装置であって、前記実施例1と同様に、地上認証スタンド30、給電コンセント84,85、リミットスイッチ88,89、通電表示灯91,92、マグネットスイッチ90、浸水センサー93、94とを、配電線96、97及び信号線98により接続してある。
【0016】
本実施例に係る給電装置61は、前記実施例1に示した給電装置と同様に、車止め44と連係させると共に、車輌誘導システム50と連係させることができる。
【0017】
次に、本実施例に係る埋設型給電装置61の使用態様を説明する。なお、車止め及び車輌誘導システムとの連係については、前記実施例1の給電装置と同様であるから説明を省略する。
地上認証スタンド30にて認証を受けた後、表蓋67を引き上げると、検知センサー5が作動して給電の準備に入る。表蓋67を90度開放すると前記ストッパー機構72が働き、垂直に立った状態に保持される。
次に、図11及び図12に示すように、開閉板81を開け、給電コンセント84、85を回してその差込口を前方に向けて起し、給電プラグ100を取付けた後、給電コンセントを下方に倒し、給電コード101を配線口86、87内に挿着すると、リミットスイッチ88、89が作動して給電の準備が終わる。
而して、開閉板81を閉じると、マグネットスイッチ90が作動して通電表示灯91、92が点灯して通電が開始される。
給電が完了した場合、開閉板81を開けると通電が停止されるので、給電コードを給電コンセントから抜き開閉板81を閉じる。
而して、リングラッチ73を引くと、ストッパー機構72のロックが解除されるので表蓋67を閉じることができる。
なお、前記実施例1の給電装置と同様に、使用に際し、ケーシング2内が浸水しているような場合や通電制御装置95が水に浸っているような場合には、安全のために、浸水センサー93、94が作動して給電コンセント84、85への通電を遮断する。又、浸水していない場合でも、給電コンセントに水が掛かり漏電を起こした場合には、地上認証スタンド30の漏電ブレーカーが働き、給電を中止するようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】表蓋を閉じた状態の平面図である。
【図2】表蓋を開けた状態の正面参考図である。
【図3】表蓋を開けた状態の断面参考図である。
【図4】表蓋を開けた状態の要部斜視図である。
【図5】結線概略図である。
【図6】車輌への給電状態を示す参考図である。
【図7】車輌誘導システムの説明図である。
【図8】別実施例における表蓋を閉じた状態の断面参考図である。
【図9】表蓋を開けた状態の正面参考図である。
【図10】別実施例における表蓋を開けた状態の断面参考図である。
【図11】給電コードを取付ける状態の要部断面図である。
【図12】給電コードを取付けた状態の要部断面図である。
【符号の説明】
【0019】
1 埋設型給電装置
2 ケーシング
4 表蓋
5 表蓋の開閉検知センサー
6 自発光道路鋲
7 押圧アーム
8 ステー
10 筐体
11 開口
12 開閉板
13 給電コンセント
14 給電コンセント
16 配線口
17 配線口
18 リミットスイッチ
19 リミットスイッチ
20 開閉板の開閉検知センサー
22 通電表示灯
23 通電表示灯
24 浸水センサー
25 通電制御装置
26 浸水センサー
30 地上認証スタンド
40 電源ケーブル
41 信号線
42 駐車スペース
43 インターネット接続口
44 車止め
50 車輌誘導システム
51 駐車場サーバ
52 携帯端末機
53 カーナビ
61 埋設型給電装置
62 ケーシング
65 蓋枠
66 自発光道路鋲
67 表蓋
68 蓋枠開口部
72 表蓋のストッパー機構
80 筐体
81 開閉板
84 給電コンセント
85 給電コンセント
86 配線口
87 配線口
88 リミットスイッチ
89 リミットスイッチ
90 マグネットスイッチ
91 通電表示灯
92 通電表示灯
93 浸水センサー
94 浸水センサー
95 給電制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地面に埋設するケーシング内に、地上の認証スタンドと地中電源ケーブルで接続できるようにした通電制御装置を設け、上記ケーシング上側には、表蓋を開閉可能に装着し、表蓋の内側には開蓋時開口を覆う開閉板を具えており表蓋の開閉と共にケーシング内に出入りできる筐体を設け、該筐体内には上記通電制御装置と接続しているコンセントを突出させ、開閉板側には配線口を設けてあることを特徴とする埋設型給電装置。
【請求項2】
地面に埋設するケーシング上側に蓋枠を設け、該蓋枠には表蓋を縦向きに開放した位置に保持し得るように軸着すると共に蓋枠の一側部内側には通電制御装置を設け、前記表蓋の内側には、開閉板を具えており表蓋の開閉と共にケーシング内に出入りできる筐体を設け、該筐体内には上記通電制御装置と接続している給電コンセントを設けると共に、筐体下側には給電コードの配線口を設けてあることを特徴とする埋設型給電装置。
【請求項3】
前記配線口の近傍に給電コードの検知センサーを設けると共に、前記筐体の開口部に開閉板の検知センサーを夫々設けてあり、給電コードが配線口に装着され且つ開閉板が閉じられた時にコンセントに通電し得るように構成してあることを特徴とする請求項1又は2記載の埋設型給電装置。
【請求項4】
前記ケーシング内の適所に浸水センサーを設け、前記筐体の上側部に通電表示灯を設けてあることを特徴とする請求項1乃至3の何れかの項に記載の埋設型給電装置。
【請求項5】
前記コンセントは100V用、200V用の2個を併設し、それに対応する通電表示灯及び給電コードの検知センサーも夫々2個併設してあることを特徴とする請求項1乃至4の何れかの項に記載の埋設型給電装置。
【請求項6】
表蓋には表面に標識用着色を施すと共に、枠上側には太陽光パネル搭載のLED自発光道路鋲を設けてある事を特徴とする請求項1乃至5の何れかの項に記載の埋設型給電装置。
【請求項7】
更に、上記給電装置は車止めを接続したものであって、表蓋の開放と連動して地面より突出し、給電後電気使用料金が支払われ、前記表蓋が閉鎖されると、それに連動して地面へ没入する車止めが設けられていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかの項に記載の埋設型給電装置。
【請求項8】
前記埋設型給電装置には、インターネット回線の接続口が設けられていることを特徴とする前記請求項1乃至7の何れかの項に記載の埋設型給電装置。
【請求項9】
前記埋設型給電装置に車輌誘導システムを連係させたものであって、上記車輌誘導システムは、携帯電話、カーナビなどの既設の通信回線を利用して、給電装置の設置場所、その利用状況等の情報の提供及び設置場所へ車輌を誘導できるようにしてある請求項1乃至8の何れかの項に記載の埋設型給電装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−130609(P2011−130609A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−287862(P2009−287862)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【出願人】(000141060)株式会社関電工 (115)
【出願人】(000205661)大崎電気工業株式会社 (61)
【出願人】(000154370)株式会社富田電機製作所 (2)
【Fターム(参考)】