説明

基地局及び無線通信方法

【課題】下り物理制御チャネル(PDCCH)のEnhancementに対応している移動局と、PDCCHのEnhancementに対応していない移動局とが混在する場合でも、当該移動局に正しく下り物理制御チャネル及び下り物理共有チャネルを受信させることができる基地局及び無線通信方法を提供する。
【解決手段】基地局100は、複数の移動局をPDCCHにスケジューリングするスケジューリング処理部109と、複数の移動局が、CFI=1〜3のみに対応するOLD UE、CFI=1〜に対応するNEW UEの何れの種別であるかを判定するUE種別判定部107とを備える。スケジューリング処理部109は、第1サブフレームでは、CFI=1〜3の何れかを用いて、OLD UEをPDCCHにスケジューリングし、第1サブフレームと異なる第2サブフレームでは、CFI=1〜4の何れかを用いて、NEW UEをPDCCHにスケジューリングする

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サブフレームの所定領域に割り当てられる下り物理制御チャネルのフォーマットの何れかを用い、当該下り物理制御チャネルを介して複数の移動局と通信を実行する基地局及び無線通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3rd Generation Partnership Project(3GPP)において標準化されているLong Term Evolution(LTE)では、各サブフレームの先頭からN個のOFDMシンボルが、下り物理制御チャネル(PDCCH)として使用可能な領域として確保される。このNの値は、Control Format Indicator(CFI)と呼ばれており、CFIの値は、Physical Control Format Indicator Channel(PCFICH)によって基地局(eNB)から移動局(UE)に通知される(例えば、非特許文献1)。
【0003】
また、Nの値は、サブフレーム毎に変更することが可能である。このため、セル端に位置する移動局など、Channel Quality Indicator(CQI)の値が低く、多くのPDCCHリソースを必要とする場合にはNの値を大きくし、基地局の近傍に位置する移動局など、少ないPDCCHリソースで十分な場合にはNの値を小さくすることができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】3GPP TS 36.300 V10.3.0, 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network (E-UTRAN); Overall description; Stage 2 (Release 10)、2011年3月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、LTE-Advancedでは、ヘテロジニアスネットワーク(HetNet)やリレー機能に関する内容が追加されており、PDCCHリソースの必要量が増大することが想定されている。そこで、LTE-Advancedの改善として、Release-11でPDCCHリソース容量を拡大するPDCCH enhancementが検討されている。Release-10以下では、CFIとして2ビットが用いられており、Nの値として1〜3が規定されている。仮にCFIとして引き続き2ビットが用いられる場合、Release-11では、Nの値として、1〜3に加え、新たに「4」を追加することが考えられる。
【0006】
しかしながら、新たなNの値として「4」が追加されると、このようなPDCCH enhancementに対応していない移動局は、N=4の場合にサブフレームにおけるPDCCHの領域を正しく認識することができず、当該サブフレームにおける下り物理共有チャネル(PDSCH)を正しく受信することができない。
【0007】
具体的には、サブフレーム上では、複数のリソース・エレメントによって構成されるリソース・エレメント・グループ(REG)を最小単位として各移動局にPDCCHリソースが割り当てられ、REGの位置は、UE-IDやサブフレーム番号などによって一意に決定される。各移動局がスケジューリングされるPDCCHリソースの位置は、Nの値によって異なるため、例えば、N=3の場合におけるPDCCHリソースの位置と、N=4の場合におけるPDCCHリソースの位置とは異なる。したがって、新たなNの値として「4」が追加されると、PDCCH enhancementに対応していない移動局は、N=4の場合でも、N=1〜3の何れかであると誤判定するため、結果的に当該サブフレームにおけるPDSCHも正しく受信することができない。
【0008】
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、下り物理制御チャネル(PDCCH)のEnhancementに対応している移動局と、PDCCHのEnhancementに対応していない移動局とが混在する場合でも、当該移動局に正しく下り物理制御チャネル及び下り物理共有チャネルを受信させることができる基地局及び無線通信方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の特徴は、サブフレームの所定領域への下り物理制御チャネル(PDCCH)の複数の割当フォーマット(CFI)の何れかを用い、前記下り物理制御チャネルを介して複数の移動局(例えば、移動局200A)と通信を実行する基地局(基地局100)であって、前記複数の移動局を前記下り物理制御チャネルにスケジューリングするスケジューリング処理部(スケジューリング処理部109)と、前記複数の移動局が、第1所定数の前記割当フォーマットのみに対応する第1種別移動局、または前記第1所定数の前記割当フォーマットを含み、前記第1所定数より多い第2所定数の前記割当フォーマットに対応する第2種別移動局の何れの種別であるかを判定する移動局種別判定部(UE種別判定部107)とを備え、前記スケジューリング処理部は、第1サブフレームでは、前記第1所定数の割当フォーマットの何れかを用いて、前記第1種別移動局を前記下り物理制御チャネルにスケジューリングし、前記第1サブフレームと異なる第2サブフレームでは、前記第2所定数の割当フォーマットの何れかを用いて、前記第2種別移動局を前記下り物理制御チャネルにスケジューリングすることを要旨とする。
【0010】
本発明の第2の特徴は、サブフレームの所定領域への下り物理制御チャネルの複数の割当フォーマットの何れかを用い、前記下り物理制御チャネルを介して複数の移動局と通信を実行する無線通信方法であって、前記複数の移動局を前記下り物理制御チャネルにスケジューリングするステップと、前記複数の移動局が、第1所定数の前記割当フォーマットのみに対応する第1種別移動局、または前記第1所定数の前記割当フォーマットを含み、前記第1所定数より多い第2所定数の前記割当フォーマットに対応する第2種別移動局の何れの種別であるかを取得するステップとを備え、前記スケジューリングするステップでは、第1サブフレームでは、前記第1所定数の割当フォーマットの何れかを用いて、前記第1種別移動局を前記下り物理制御チャネルにスケジューリングし、前記第1サブフレームと異なる第2サブフレームでは、前記第2所定数の割当フォーマットの何れかを用いて、前記第2種別移動局を前記下り物理制御チャネルにスケジューリングすることを要旨とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の特徴によれば、下り物理制御チャネル(PDCCH)のEnhancementに対応している移動局と、PDCCHのEnhancementに対応していない移動局とが混在する場合でも、当該移動局に正しく下り物理制御チャネル及び下り物理共有チャネルを受信させることができる基地局及び無線通信方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る無線通信システムの全体概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る基地局100の機能ブロック構成図である。
【図3】本発明の実施形態に係る基地局100における移動局のPDCCHリソースへのスケジューリング動作フロー(その1)を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る基地局100における移動局のPDCCHリソースへのスケジューリング動作フロー(その2)を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るCFIの構成例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係るサブフレームにおけるPDCCHの領域の割当例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
【0014】
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0015】
(1)無線通信システムの全体概略構成
図1は、本実施形態に係る無線通信システムの全体概略構成図である。図1に示すように、本実施形態に係る無線通信システムは、Long Term Evolution(LTE)方式を採用しており、コアネットワーク50、基地局100(eNB)及び移動局200A, 200B(UE)を含む。
【0016】
基地局100は、コアネットワーク50に接続されている。基地局100は、セルC1を形成し、移動局200A(または、移動局200B、以下同)とLTE方式に従った無線通信を実行する。
【0017】
特に、本実施形態では、基地局100は、基地局100からセルC1に在圏する移動局に向けて繰り返し送信されるサブフレームの所定領域への下り物理制御チャネル(PDCCH)の複数の割当フォーマット(CFI)の何れかを用い、当該下り物理制御チャネルを介して複数の移動局と通信を実行する。
【0018】
(2)基地局の機能ブロック構成
次に、本実施形態に係る無線通信システムの機能ブロック構成について説明する。具体的には、基地局100の機能ブロック構成について説明する。図2は、基地局100の機能ブロック構成図である。
【0019】
図2に示すように、基地局100は、上り信号受信部101、下り信号送信部103、UE種別判定部107、スケジューリング処理部109及び制御チャネル生成部111を備える。
【0020】
上り信号受信部101は、移動局200Aから送信された上り無線信号を受信する。下り信号送信部103は、制御チャネル生成部111から出力されたPDCCHなどを多重した下り無線信号を送信する。
【0021】
UE種別判定部107は、セルC1に在圏する移動局200Aの種別を取得する。具体的には、移動局200AがどのControl Format Indicator(CFI)に対応しているかに応じた移動局の種別を取得する。
【0022】
UE種別判定部107は、セルC1に在圏する複数の移動局が、CFI=1〜3(第1所定数)の割当フォーマットのみに対応する移動局(第1種別移動局)であるかを判定する。このような移動局は、LTEのRelease-10以下に対応した移動局である。
【0023】
また、UE種別判定部107は、セルC1に在圏する複数の移動局が、CFI=1〜3の割当フォーマットを含み、CFI=1〜3より多いCFI=1〜4(第2所定数)の割当フォーマットに対応する移動局(第2種別移動局)であるかを判定する。このような移動局は、release-11に対応した移動局であることが考えられる。
【0024】
図5は、CFIの構成例を示す。図5に示すように、本実施形態では、CFIには2ビットが用いられている。Release-10以下に対応した移動局(第1種別移動局)の場合、CFI=1〜3(00, 01, 10)が用いられ、ビット11は用いられていない。一方、release-11に対応した移動局(第2種別移動局)の場合、PDCCH enhancementの導入により、CFI=1〜4(00, 01, 10, 11)が用いられる。
【0025】
なお、移動局200A(UE)のRelease情報は、呼接続時に移動局200Aから通知されるUE capability informationに含まれるAccessStratumReleaseという情報により判定できる。つまり、UE種別判定部107は、複数の移動局から通知されるUE capability informationに含まれるAccessStratumReleaseに基づいて、第1種別移動局(Release-10以下に対応する移動局、以下、OLD UE)、または第2種別移動局(Release-11に対応する移動局、以下NEW UE)の何れの種別であるかを取得する。
【0026】
スケジューリング処理部109は、各種チャネルに割り当てられる無線リソースのスケジューリング処理を実行する。特に、本実施形態では、スケジューリング処理部109は、
複数の移動局をPDCCHにスケジューリングする。
【0027】
図6は、サブフレームにおけるPDCCHの領域の割当例を示す。図6に示すように、サブフレームは、所定の周期で繰り返し送信され、サブフレームには、PDCCH(下り物理制御チャネル)及びPDSCH(下り物理共有チャネル)の領域が割り当てられる。Nの値は、上述したようにCFIによって示され、Nの値が大きいほど、各サブフレームの先頭からPDCCH用として確保されるOFDMシンボルの数が多くなる。
【0028】
なお、CFIの値は、Physical Control Format Indicator Channel(PCFICH)によって基地局100から移動局200Aに通知される。
【0029】
スケジューリング処理部109は、PDCCHへのスケジューリング対象となる移動局の中にOLD UEが1局でも含まれている場合、CFI=1〜3の何れかを用いて、複数の移動局をPDCCHにスケジューリングする。
【0030】
なお、スケジューリング処理部109は、PDCCHへのスケジューリング対象となる移動局がOLD UEまたはNEW UEの何れであるかを判断できない場合、当該スケジューリング対象となるUEをOLD UEと見なして、CFI=1〜3の何れかを用いるようにしてもよい。また、スケジューリング処理部109は、PDCCHへのスケジューリング対象となるUEがOLD UEまたはNEW UEの何れであるかがUE種別判定部107によって判定されるまで、当該スケジューリング対象となる移動局をOLD UEと見なして、CFI=1〜3の何れかを用いるようにしてもよい。
【0031】
さらに、スケジューリング処理部109は、以下のような処理を実行することもできる。具体的には、スケジューリング処理部109は、特定のサブフレーム(ここでは、第1サブフレームという)では、CFI=1〜3の何れかを用いて、OLD UEを下り物理制御チャネルにスケジューリングする。なお、スケジューリング処理部109は、第1サブフレームでは、OLD UEのみをスケジューリングすることが好ましいが、必ずしもOLD UEのみでなくてもよく、NEW UEが含まれていても構わない。
【0032】
一方、スケジューリング処理部109は、第1サブフレームと異なる第2サブフレームでは、CFI=1〜4の何れかを用いて、NEW UEをPDCCHにスケジューリングする。勿論、第2サブフレームでは、NEW UEのみをスケジューリングし、CFI=1〜3のみに対応するOLD UEではサポートされていないCFI=4を用いることが好ましい。
【0033】
具体的なサブフレームへのOLD UE及びNEW UEの割り当て方法としては、スケジューリング処理部109は、OLD UEとNEW UEとを、サブフレーム毎に交互にスケジューリングすることが考えられる。典型的な例としては、スケジューリング処理部109は、奇数番号のサブフレームではOLD UEのみをスケジューリングし、偶数番号のサブフレームではNEW UEのみをスケジューリング(またはその逆)することが考えられる。或いは、スケジューリング処理部109は、セルC1に在圏するOLD UE及びNEW UEの数に応じて、OLD UEのみがスケジューリングされるサブフレームと、NEW UEのみがスケジューリングされるサブフレームとの比率を調整してもよい。
【0034】
制御チャネル生成部111は、スケジューリング処理部109からの指示に基づいて、各種の制御チャネルを生成する、具体的には、制御チャネル生成部111は、Physical Downlink Control Channel(PDCCH)を生成する。
【0035】
(3)基地局の動作
次に、本実施形態に係る無線通信システムの動作について説明する。具体的には、基地局100による移動局のPDCCHリソースへのスケジューリング動作について説明する。
【0036】
(3.1)動作例1
図3は、基地局100における移動局のPDCCHリソースへのスケジューリング動作フロー(その1)を示す。本動作例では、スケジューリングされるOLD UEとNEW UEとがサブフレーム単位で完全に分離される。
【0037】
図3に示すように、基地局100は、送信対象のサブフレームが奇数番号か否かを判定する(S10)。
【0038】
当該サブフレームが奇数番号の場合、基地局100は、NEW UE、つまり、release-11に対応するUEのみをスケジューリングの対象とし、CFIの上限を「4」とする(S20)。一方、当該サブフレームが偶数番号の場合、基地局100は、OLD UE、つまり、Release-10以下に対応するUEのみをスケジューリングの対象とし、CFIの上限を「3」とする(S30)。なお、下りリンクにおける再送タイミングは任意であり、上りリンクにおける再送タイミングは8ms後であるため、このようにスケジューリングするサブフレームを分離しても何ら問題はない。
【0039】
基地局100は、スケジューリング対象のUEについて、スケジューリング計数を演算(S40)し、スケジューリング対象のUEを選択する(S50)。次いで、基地局100は、CFIによって決定されたPDCCH用のリソースが存在する限り、選択したUEを対象として、当該サブフレームにおいてスケジューリングを実行すると決定する(S60)。
【0040】
(3.2)動作例2
図4は、基地局100における移動局のPDCCHリソースへのスケジューリング動作フロー(その2)を示す。本動作例では、スケジューリング対象の移動局に1局でもOLD UEが含まれる場合には、CFIが1〜3以下に抑えられる。
【0041】
図4に示すように、基地局100は、従来の移動局のスケジューリング処理と同様に、まず全UEをスケジューリングの対象とする(S110)。
【0042】
基地局100は、スケジューリング対象の全UEについて、スケジューリング計数を演算(S120)し、スケジューリング対象のUEを選択する(S130)。
【0043】
次いで、基地局100は、選択したUEの中に1局でもOLD UE(LTE Release-10以下に対応する移動局)が存在するか否かを判定する(S140)。
【0044】
OLD UEが存在しない場合、基地局100は、CFIの上限を「4」とする(S150)。一方、OLD UEが1局でも存在する場合、基地局100は、CFIの上限を「3」とする(S160)。
【0045】
次いで、基地局100は、CFIによって決定されたPDCCH用のリソースが存在する限り、選択したUEを対象として、当該サブフレームにおいてスケジューリングを実行すると決定する(S170)。
【0046】
(4)作用・効果
基地局100によれば、PDCCHへのスケジューリング対象となる移動局の中にOLD UE(Release-10以下に対応する移動局)が含まれている場合、CFI=1〜3の何れかを用いて、移動局200A及び200BをPDCCHにスケジューリングすることができる。また、基地局100によれば、第1サブフレーム(例えば、奇数番号のサブフレーム)では、CFI=1〜3の何れかを用いて、OLD UEをPDCCHにスケジューリングし、第2サブフレーム(例えば、偶数番号のサブフレーム)では、CFI=1〜4の何れかを用いて、NEW UEをPDCCHにスケジューリングすることができる。
【0047】
このため、NEW UE、つまり、PDCCH Enhancementに対応しているUEと、OLD UE、つまり、PDCCH Enhancementに対応していないUEとが混在する場合でも、当該UEに正しくPDCCH及びPDSCH(下り物理共有チャネル)を受信させることができる。
【0048】
本実施形態では、基地局100は、OLD UEまたはNEW UEの何れであるかを判断できない場合、スケジューリング対象となるUEをOLD UEと見なして、CFI=1〜3の何れかを用いることができる。さらに、基地局100は、OLD UEまたはNEW UEの何れであるかがUE種別判定部107によって取得されるまで、スケジューリング対象となるUEをOLD UEと見なして、CFI=1〜3の何れかを用いることもできる。
【0049】
このため、NEW UEとOLD UEとが混在する場合において、UEの種別が判定できない場合でも、当該UEに正しくPDCCH及びPDSCHを受信させることができる。
【0050】
本実施形態では、基地局100は、NEW UEとOLD UEとを、サブフレーム毎に交互にスケジューリングすることができる。さらに、基地局100は、特定のサブフレーム(第1サブフレーム)では、OLD UEのみをスケジューリングすることができる。
【0051】
このため、NEW UEとOLD UEとが混在する場合でも、効率的に両種別のUEにPDCCH及びPDSCHを受信させることができる。
【0052】
(5)その他の実施形態
上述したように、本発明の一実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態が明らかとなろう。
【0053】
例えば、上述した実施形態では、CFIとして2ビットを用い、CFI=1〜4が適用される例について説明したが、CFIとして用いられるビット数を3ビット以上とし、CFIに適用される値(N)も5以上であっても構わない。
【0054】
また、上述した実施形態では、スケジューリングされるOLD UEとNEW UEとがサブフレーム単位で完全に分離される例(動作例1)と、スケジューリング対象の移動局に1局でもOLD UEが含まれる場合には、CFIが1〜3以下に抑えられる例(動作例2)について説明したが、両動作を所定の間隔や時間帯毎に切り替えるようにしてもよい。或いは、基地局100の状態に応じて両動作を切り替えるようにしてもよい。例えば、基地局100の負荷が所定の閾値を超えた場合には、比較的処理負荷が動作例2のみを実行するようにしてもよい。
【0055】
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0056】
50…コアネットワーク
100…基地局
101…上り信号受信部
103…下り信号送信部
107…UE種別判定部
109…スケジューリング処理部
111…制御チャネル生成部
200A, 200B…移動局
C1…セル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サブフレームの所定領域への下り物理制御チャネルの複数の割当フォーマットの何れかを用い、前記下り物理制御チャネルを介して複数の移動局と通信を実行する基地局であって、
前記複数の移動局を前記下り物理制御チャネルにスケジューリングするスケジューリング処理部と、
前記複数の移動局が、第1所定数の前記割当フォーマットのみに対応する第1種別移動局、または前記第1所定数の前記割当フォーマットを含み、前記第1所定数より多い第2所定数の前記割当フォーマットに対応する第2種別移動局の何れの種別であるかを判定する移動局種別判定部と
を備え、
前記スケジューリング処理部は、
第1サブフレームでは、前記第1所定数の割当フォーマットの何れかを用いて、前記第1種別移動局を前記下り物理制御チャネルにスケジューリングし、
前記第1サブフレームと異なる第2サブフレームでは、前記第2所定数の割当フォーマットの何れかを用いて、前記第2種別移動局を前記下り物理制御チャネルにスケジューリングする基地局。
【請求項2】
前記スケジューリング処理部は、前記第1種別移動局と前記第2種別移動局とを、サブフレーム毎に交互にスケジューリングする請求項1に記載の基地局。
【請求項3】
前記スケジューリング処理部は、前記第1サブフレームでは、前記第1種別移動局のみをスケジューリングする請求項1に記載の基地局。
【請求項4】
前記スケジューリング処理部は、前記下り物理制御チャネルのスケジューリング対象となる移動局が前記第1種別移動局または前記第2種別移動局の何れであるかを判断できない場合、前記スケジューリング対象となる移動局を前記第1種別移動局と見なして、前記第1所定数の前記割当フォーマットの何れかを用いる請求項1に記載の基地局。
【請求項5】
前記スケジューリング処理部は、前記下り物理制御チャネルのスケジューリング対象となる移動局が前記第1種別移動局または前記第2種別移動局の何れであるかが前記移動局種別判定部によって判定されるまで、前記スケジューリング対象となる移動局を前記第1種別移動局と見なして、前記第1所定数の前記割当フォーマットの何れかを用いる請求項1に記載の基地局。
【請求項6】
前記移動局種別判定部は、前記複数の移動局から通知されるUE capability informationに含まれるAccessStratumReleaseに基づいて、前記第1種別移動局または前記第2種別移動局の何れの種別であるかを取得する請求項1に記載の基地局。
【請求項7】
サブフレームの所定領域への下り物理制御チャネルの複数の割当フォーマットの何れかを用い、前記下り物理制御チャネルを介して複数の移動局と通信を実行する無線通信方法であって、前記複数の移動局を前記下り物理制御チャネルにスケジューリングするステップと、
前記複数の移動局が、第1所定数の前記割当フォーマットのみに対応する第1種別移動局、または前記第1所定数の前記割当フォーマットを含み、前記第1所定数より多い第2所定数の前記割当フォーマットに対応する第2種別移動局の何れの種別であるかを判定するステップとを備え、
前記スケジューリングするステップでは、第1サブフレームでは、前記第1所定数の割当フォーマットの何れかを用いて、前記第1種別移動局を前記下り物理制御チャネルにスケジューリングし、前記第1サブフレームと異なる第2サブフレームでは、前記第2所定数の割当フォーマットの何れかを用いて、前記第2種別移動局を前記下り物理制御チャネルにスケジューリングする無線通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−59005(P2013−59005A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−197609(P2011−197609)
【出願日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】