説明

基地局装置

【課題】ITSを使用することによって、渋滞発生を短期間に推定する技術を提供する。
【解決手段】処理部26は、車両に搭載された端末装置からの信号であって、かつ通過した道路を識別するための識別番号、当該道路の通過に要した期間、期間を計測した時刻に関する情報が含まれた信号を少なくともひとつ受信する。推定部44は、受信した信号をもとに、期間と時刻とを識別番号ごとに分類することによって、識別番号に対応した道路ごとに渋滞の発生を推定する。生成部46は、推定した渋滞の発生に関する情報が含まれた信号を報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術に関し、特に所定の情報が含まれた信号を送受信する基地局装置に関する。
【背景技術】
【0002】
交差点の出会い頭の衝突事故を防止するために、路車間通信の検討がなされている。路車間通信では、路側機と車載器との間において交差点の状況に関する情報が通信される。路車間通信では、路側機の設置が必要になり、手間と費用が大きくなる。これに対して、車車間通信、つまり車載器間で情報を通信する形態であれば、路側機の設置が不要になる。その場合、例えば、GPS(Global Positioning System)等によって現在の位置情報をリアルタイムに検出し、その位置情報を車載器同士で交換しあうことによって、自車両および他車両がそれぞれ交差点へ進入するどの道路に位置するかを判断する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−202913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
IEEE802.11等の規格に準拠した無線LAN(Local Area Network)では、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)と呼ばれるアクセス制御機能が使用されている。そのため、当該無線LANでは、複数の端末装置によって同一の無線チャネルが共有される。このようなCSMA/CAでは、キャリアセンスによって他のパケット信号が送信されていないことを確認した後に、パケット信号が送信される。ITS(Intelligent Transport Systems)のような車車間通信に無線LANを適用する場合、不特定多数の端末装置へ情報を送信する必要があるために、信号はブロードキャストにて送信されることが望ましい。さらに、車車間通信に加えて路車間通信が実行されれば、通信形態が多様になる。
【0005】
ITSを使用することによって、車両の衝突事故の低減が望まれるとともに、渋滞情報の早期の把握が望まれる。渋滞はある程度の距離にわたって発生するので、一般的に、渋滞情報は、広いエリアの情報を収集可能なサーバにて生成される。サーバは、広いエリアの情報を処理するので、渋滞発生を認識するまでに遅延が生じる。一方、ひとつの交差点が渋滞しているかの情報は、局所的なエリアに関連するので、サーバでなくても生成可能である。そのため、渋滞発生を認識するまでの期間の短縮も望まれる。
【0006】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ITSを使用することによって、渋滞発生を短期間に推定する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の基地局装置は、車両に搭載された端末装置からの信号であって、かつ通過した道路を識別するための識別番号、当該道路の通過に要した期間、期間を計測した時刻に関する情報が含まれた信号を少なくともひとつ受信する受信部と、受信部において受信した信号をもとに、期間と時刻とを識別番号ごとに分類することによって、識別番号に対応した道路ごとに渋滞の発生を推定する推定部と、推定部において推定した渋滞の発生に関する情報が含まれた信号を報知する報知部と、を備える。
【0008】
本発明の別の態様もまた、基地局装置である。この装置は、車両に搭載された端末装置からの信号であって、車両の位置情報が含まれた信号を少なくともひとつ受信する受信部と、受信部において受信した信号をもとに、渋滞の発生を推定する推定部と、推定部において推定した渋滞の発生をもとに、信号機に対して、各色の点灯期間を調節させる指示部と、指示部によって調節させた各色の点灯期間に関する情報が含まれた信号を報知する報知部と、を備える。
【0009】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ITSを使用することによって、渋滞発生を短期間に推定できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例に係る通信システムの構成を示す図である。
【図2】図1の基地局装置の構成を示す図である。
【図3】図3(a)−(d)は、図1の通信システムにおいて規定されるフレームのフォーマットを示す図である。
【図4】図4(a)−(b)は、図3(a)−(d)のサブフレームの構成を示す図である。
【図5】図5(a)−(b)は、図1の通信システムにおいて規定されるパケット信号に格納されるMACフレームのフォーマットを示す図である。
【図6】図5(a)のデータペイロードに含まれる情報を示す図である。
【図7】図1の車両に搭載された端末装置の構成を示す図である。
【図8】図7の通知部において表示される画面を示す図である。
【図9】図1の通信システムにおける通知手順を示すシーケンス図である。
【図10】本発明の変形例に係る基地局装置の構成を示す図である。
【図11】本発明の変形例に係る通信システムにおける変更手順を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明の実施例は、車両に搭載された端末装置間において車車間通信を実行するとともに、交差点等に設置された基地局装置から端末装置へ路車間通信も実行する通信システムに関する。車車間通信として、端末装置は、車両の速度や位置等の情報(以下、これらを「データ」という)を格納したパケット信号をブロードキャスト送信する。また、他の端末装置は、パケット信号を受信するとともに、データをもとに車両の接近等を認識する。ここで、基地局装置は、複数のサブフレームが含まれたフレームを繰り返し規定する。基地局装置は、路車間通信のために、複数のサブフレームのいずれかを選択し、選択したサブフレームの先頭部分の期間において、制御情報等が格納されたパケット信号をブロードキャスト送信する。
【0013】
制御情報には、当該基地局装置がパケット信号をブローキャスト送信するための期間(以下、「路車送信期間」という)に関する情報が含まれている。端末装置は、制御情報をもとに路車送信期間を特定し、路車送信期間以外の期間においてパケット信号を送信する。このように、路車間通信と車車間通信とが時間分割多重されるので、両者間のパケット信号の衝突確率が低減される。つまり、端末装置が制御情報の内容を認識することによって、路車間通信と車車間通信との干渉が低減される。ここで、端末装置は、路車送信期間以外の車車間通信を実行するための期間(以下、「車車送信期間」という)においてCSMA方式にてパケット信号を送信する。
【0014】
局所的なエリアであっても、渋滞の発生を迅速に認識したいという要求がある。これを実現するために、複数の基地局装置とネットワークを介して接続されたサーバではなく、各基地局装置において渋滞発生を推定することが望ましい。これに対応するために本実施例に係る端末装置は、道路を走行するために要した時間に関する情報を基地局装置へ報告する。基地局装置は、複数の端末装置からの情報を受けつけ、道路ごとに情報を整理することによって、渋滞の発生を推定する。基地局装置は、推定結果を端末装置へ報知する。さらに、端末装置は、受け取った推定結果を別の基地局装置へ報知してもよい。その結果、広いエリアにおいて渋滞の発生を知らしめることも可能になる。なお、以下の説明において、例えば、基地局装置は路側機に対応し、端末装置は車載器に対応する。
【0015】
図1は、本発明の実施例に係る通信システム100の構成を示す。これは、ひとつの交差点を上方から見た場合に相当する。通信システム100は、基地局装置10、車両12と総称される第1車両12a、第2車両12b、第3車両12c、第4車両12d、第5車両12e、第6車両12f、第7車両12g、第8車両12h、第1信号機16a、第2信号機16b、第3信号機16c、第4信号機16dと総称される信号機16、ネットワーク202を含む。なお、各車両12には、図示しない端末装置が搭載されている。また、エリア212は、基地局装置10の周囲に形成され、エリア外214は、エリア212の外側に形成されている。
【0016】
図示のごとく、図面の水平方向、つまり左右の方向に向かう道路と、図面の垂直方向、つまり上下の方向に向かう道路とが中心部分で交差している。ここで、図面の上側が方角の「北」に相当し、左側が方角の「西」に相当し、下側が方角の「南」に相当し、右側が方角の「東」に相当する。また、ふたつの道路の交差部分が「交差点」である。第1車両12a、第2車両12bが、左から右へ向かって進んでおり、第3車両12c、第4車両12dが、右から左へ向かって進んでいる。また、第5車両12e、第6車両12fが、上から下へ向かって進んでおり、第7車両12g、第8車両12hが、下から上へ向かって進んでいる。左から右へ進む車両12のために、第1信号機16aが設置され、右から左へ進む車両12のために、第2信号機16bが設置され、上から下へ進む車両12のために、第3信号機16cが設置され、下から上へ進む車両12のために、第4信号機16dが設置されている。基地局装置10は、信号機16に対応づけて配置されている。
【0017】
通信システム100は、交差点に基地局装置10を配置する。基地局装置10は、端末装置間の通信を制御する。基地局装置10は、図示しないGPS衛星から受信した信号や、図示しない他の基地局装置10にて形成されたフレームをもとに、複数のサブフレームが含まれたフレームを繰り返し生成する。ここで、各サブフレームの先頭部分に路車送信期間が設定可能であるような規定がなされている。基地局装置10は、複数のサブフレームのうち、他の基地局装置10によって路車送信期間が設定されていないサブフレームを選択する。基地局装置10は、選択したサブフレームの先頭部分に路車送信期間を設定する。基地局装置10は、設定した路車送信期間においてパケット信号を報知する。パケット信号に含まれるべきデータとして、複数種類のデータが想定される。例えば、渋滞情報や工事情報等のデータである。基地局装置10は、これらのデータが含まれたパケット信号としてRSUパケット信号を路車送信期間にて報知する。
【0018】
基地局装置10からのパケット信号には、設定された路車送信期間に関する情報も含まれており、当該情報が制御情報に相当する。端末装置は、受信したパケット信号に含まれた制御情報をもとに、フレームを生成する。その結果、複数の端末装置のそれぞれにおいて生成されるフレームは、基地局装置10において生成されるフレームに同期する。また、端末装置は、車車送信期間においてキャリアセンスにてパケット信号を報知する。ここで、端末装置は、データを取得し、データをパケット信号に格納する。データには、例えば、存在位置に関する情報が含まれる。
【0019】
また、端末装置は、制御情報もパケット信号に格納する。つまり、基地局装置10から送信された制御情報は、端末装置によって転送される。一方、基地局装置10からのパケット信号を受信できない端末装置、つまりエリア外214に存在する端末装置は、フレームの構成に関係なく、CSMA/CAを実行することによって、パケット信号を報知する。さらに、端末装置は、他の端末装置からのパケット信号を受信することによって、他の端末装置が搭載された車両の接近を運転者へ通知する。ここで、各道路を識別するための識別情報が予め規定されている。例えば、隣接した交差点間においてひとつの進行方向が、ひとつの道路として定義されている。そのため、同一の区間であっても、進行方向がことなれば別の道路として定義される。
【0020】
端末装置は、ひとつの道路を走行したときの要した期間を測定し、当該期間と識別番号との組合せをパケット信号に含めて基地局装置へ送信する。基地局装置は、識別番号から道路を特定できるので、期間と識別番号との組合せから速度を計算する。さらに、基地局装置は、識別番号ごとに速度を分類することによって、識別番号ごとに渋滞の発生を推定する。基地局装置は、渋滞の発生に関する情報(以下、「渋滞情報」という)が含まれたパケット信号をブロードキャスト送信する。端末装置は、渋滞の発生を運転者へ通知する。
【0021】
図2は、基地局装置10の構成を示す。基地局装置10は、アンテナ20、RF部22、変復調部24、処理部26、制御部30、IF部32、ネットワーク通信部80を含む。処理部26は、フレーム規定部40、選択部42、推定部44、生成部46、記憶部48を含む。RF部22は、受信処理として、図示しない端末装置や他の基地局装置10からのパケット信号をアンテナ20にて受信する。RF部22は、受信した無線周波数のパケット信号に対して周波数変換を実行し、ベースバンドのパケット信号を生成する。さらに、RF部22は、ベースバンドのパケット信号を変復調部24に出力する。一般的に、ベースバンドのパケット信号は、同相成分と直交成分によって形成されるので、ふたつの信号線が示されるべきであるが、ここでは、図を明瞭にするためにひとつの信号線だけを示すものとする。RF部22には、LNA(Low Noise Amplifier)、ミキサ、AGC、A/D変換部も含まれる。
【0022】
RF部22は、送信処理として、変復調部24から入力したベースバンドのパケット信号に対して周波数変換を実行し、無線周波数のパケット信号を生成する。さらに、RF部22は、路車送信期間において、無線周波数のパケット信号をアンテナ20から送信する。また、RF部22には、PA(Power Amplifier)、ミキサ、D/A変換部も含まれる。
【0023】
変復調部24は、受信処理として、RF部22からのベースバンドのパケット信号に対して、復調を実行する。さらに、変復調部24は、復調した結果を処理部26に出力する。また、変復調部24は、送信処理として、処理部26からのデータに対して、変調を実行する。さらに、変復調部24は、変調した結果をベースバンドのパケット信号としてRF部22に出力する。ここで、通信システム100は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式に対応するので、変復調部24は、受信処理としてFFT(Fast Fourier Transform)も実行し、送信処理としてIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)も実行する。
【0024】
フレーム規定部40は、図示しないGPS衛星からの信号を受信し、受信した信号をもとに時刻の情報を取得する。なお、時刻の情報の取得には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。フレーム規定部40は、時刻の情報をもとに、複数のフレームを生成する。例えば、フレーム規定部40は、時刻の情報にて示されたタイミングを基準にして、「1sec」の期間を10分割することによって、「100msec」のフレームを10個生成する。このような処理を繰り返すことによって、フレームが繰り返されるように規定される。なお、フレーム規定部40は、復調結果から制御情報を検出し、検出した制御情報をもとにフレームを生成してもよい。このような処理は、他の基地局装置10によって形成されたフレームのタイミングに同期したフレームを生成することに相当する。図3(a)−(d)は、通信システム100において規定されるフレームのフォーマットを示す。図3(a)は、フレームの構成を示す。フレームは、第1サブフレームから第Nサブフレームと示されるN個のサブフレームによって形成されている。例えば、フレームの長さが100msecであり、Nが8である場合、12.5msecの長さのサブフレームが規定される。図3(b)−(d)の説明は、後述し、図2に戻る。
【0025】
選択部42は、フレームに含まれた複数のサブフレームのうち、路車送信期間を設定すべきサブフレームを選択する。具体的に説明すると、選択部42は、フレーム規定部40にて規定されたフレームを受けつける。選択部42は、RF部22、変復調部24を介して、図示しない他の基地局装置10あるいは端末装置からの復調結果を入力する。選択部42は、入力した復調結果のうち、他の基地局装置10からの復調結果を抽出する。抽出方法は後述する。選択部42は、復調結果を受けつけたサブフレームを特定することによって、復調結果を受けつけていないサブフレームを特定する。これは、他の基地局装置10によって路車送信期間が設定されていないサブフレーム、つまり未使用のサブフレームを特定することに相当する。未使用のサブフレームが複数存在する場合、選択部42は、ランダムにひとつのサブフレームを選択する。未使用のサブフレームが存在しない場合、つまり複数のサブフレームのそれぞれが使用されている場合に、選択部42は、復調結果に対応した受信電力を取得し、受信電力の小さいサブフレームを優先的に選択する。
【0026】
図3(b)は、第1基地局装置10aによって生成されるフレームの構成を示す。第1基地局装置10aは、第1サブフレームの先頭部分に路車送信期間を設定する。また、第1基地局装置10aは、第1サブフレームにおいて路車送信期間につづいて車車送信期間を設定する。車車送信期間とは、端末装置がパケット信号を報知可能な期間である。つまり、第1サブフレームの先頭期間である路車送信期間において第1基地局装置10aはパケット信号を報知可能であり、かつフレームのうち、路車送信期間以外の車車送信期間において端末装置がパケット信号を報知可能であるような規定がなされる。さらに、第1基地局装置10aは、第2サブフレームから第Nサブフレームに車車送信期間のみを設定する。
【0027】
図3(c)は、第2基地局装置10bによって生成されるフレームの構成を示す。第2基地局装置10bは、第2サブフレームの先頭部分に路車送信期間を設定する。また、第2基地局装置10bは、第2サブフレームにおける路車送信期間の後段、第1サブフレーム、第3サブフレームから第Nサブフレームに車車送信期間を設定する。図3(d)は、第3基地局装置10cによって生成されるフレームの構成を示す。第3基地局装置10cは、第3サブフレームの先頭部分に路車送信期間を設定する。また、第3基地局装置10cは、第3サブフレームにおける路車送信期間の後段、第1サブフレーム、第2サブフレーム、第4サブフレームから第Nサブフレームに車車送信期間を設定する。このように、複数の基地局装置10は、互いに異なったサブフレームを選択し、選択したサブフレームの先頭部分に路車送信期間を設定する。図2に戻る。選択部42は、選択したサブフレームの番号を生成部46へ出力する。
【0028】
生成部46は、選択部42から受けつけたサブフレーム番号のサブフレームに路車送信期間を設定し、路車送信期間において報知すべきRSUパケット信号を生成する。図4(a)−(b)は、サブフレームの構成を示す。図4(a)は、路車送信期間が設定されたサブフレームを示す。図示のごとく、ひとつのサブフレームは、路車送信期間、車車送信期間の順に構成される。図4(b)は、路車送信期間におけるパケット信号の配置を示す。図示のごとく、路車送信期間において、複数のRSUパケット信号が並べられている。ここで、前後のパケット信号は、SIFS(Short Interframe Space)だけ離れている。
【0029】
ここでは、RSUパケット信号の構成を説明する。図5(a)−(b)は、通信システム100において規定されるパケット信号に格納されるMACフレームのフォーマットを示す。図5(a)は、MACフレームのフォーマットを示す。MACフレームは、先頭から順に、「MACヘッダ」、「LLCヘッダ」、「メッセージヘッダ」、「データペイロード」、「FCS」を配置する。データペイロードに含まれる情報については、後述する。図5(b)は、生成部46によって生成されるメッセージヘッダの構成を示す図である。メッセージヘッダには、基本部分が含まれている。基本部分は、「プロトコルバージョン」、「送信ノード種別」、「再利用回数」、「TSFタイマ」、「RSU送信期間長」を含む。プロトコルバージョンは、対応しているプロトコルのバージョンを示す。送信ノード種別は、MACフレームが含まれたパケット信号の送信元を示す。例えば、「0」は端末装置を示し、「1」は基地局装置10を示す。選択部42が、入力した復調結果のうち、他の基地局装置10からの復調結果を抽出する場合に、選択部42は、送信ノード種別の値を利用する。再利用回数は、メッセージヘッダが端末装置によって転送される場合の有効性の指標を示し、TSFタイマは、送信時刻を示す。RSU送信期間長は、路車送信期間の長さを示しており、路車送信期間に関する情報といえる。図2に戻る。
【0030】
ネットワーク通信部80は、図示しないネットワーク202に接続される。ネットワーク通信部80は、ネットワーク202から、工事情報や規制情報等を受けつける。記憶部48は、受けつけた工事情報や規制情報等を記憶する。IF部32は、図示しない信号機16に接続される。IF部32は、信号機16から信号機情報を受けつける。記憶部48は、受けつけた信号機情報を記憶する。信号機情報には、交差点情報、方路ごとの信号情報等が含まれている。交差点情報は、信号機16が設置されている交差点に関する情報であり、交差点の緯度、経度、方路数が示されている。
【0031】
方路数とは、交差点から延びる道路の数であり、図1の場合、北へ向かう道路、南へ向かう道路、東へ向かう道路、西へ向かう道路の「4」になる。また、道路ごとに、信号情報が規定される。信号情報は、信号灯色情報を含む。信号灯色情報は、信号機の灯色を示しているが、信号機の灯色は定期的に変わるので、ここではスケジュールの形式で示されている。例えば、12時00分00秒から12時02分59秒までは「赤色」であり、12時03分00秒から12時05分59秒までは「青色」であるように示されている。また、各道路を識別するための識別番号が付与されていてもよい。ここで、隣接した交差点間を単位として、ひとつの道路が規定される。また、ひとつの道路は、ひとつの進行方向に対応する。
【0032】
生成部46は、記憶部48に記憶された工事情報や規制情報等や信号機情報を抽出し、データペイロードに格納する。特に、信号機情報の内容の変更は、渋滞情報や工事情報等の内容の変更よりも短周期であるので、生成部46は、渋滞情報や工事情報等よりも高い頻度で信号機情報を抽出する。図6は、データペイロードに含まれる情報を示す。ここでは、信号機情報が含まれている場合を示す。データペイロードは、交差点情報と方路M信号情報を含む。交差点情報は前述の通りである。方路M信号情報は、M番目の方路に対する信号情報である。前述のごとく、各道路には識別番号が付与されており、各識別番号に対応した道路の方向も既知であるので、図1の第1信号機16aから第4信号機16dのいずれに対応した信号情報であるかが特定可能になる。図2に戻る。処理部26は、変復調部24、RF部22に対して、路車送信期間においてパケット信号をブロードキャスト送信させる。
【0033】
処理部26は、変復調部24を介して、少なくともひとつの端末装置からのパケット信号を受けつける。当該パケット信号には、端末装置を搭載した車両12が通過した道路を識別するための識別番号、当該道路の通過に要した期間(以下、「通過期間」という)、通過期間を計測した時刻に関する情報が含まれている。処理部26は、これらの情報を推定部44に出力する。
【0034】
推定部44は、処理部26から、情報を受けつける。推定部44は、通過期間と時刻とを識別番号ごとに分類する。次に、推定部44は、極端に短い通過期間や極端に長い通過期間を間引き、残った通過期間を平均することによって、平均の通過期間を導出する。極端に短い通過期間や極端に長い通過期間を特定するために、推定部44は、しきい値を予め定める。なお、計測した時刻が一定期間よりも古い通過期間も平均処理から除外される。また、推定部44は、記憶部48にアクセスすることによって、識別番号に対応した道路の距離を取得する。
【0035】
ここで、記憶部48は、識別番号と道路の距離との対応関係を予め記憶している。推定部44は、平均の通過期間によって距離を除算することによって、平均速度を導出する。推定部44は、平均速度が一定値よりも低い場合、当該道路において渋滞が発生していると推定する。つまり、推定部44は、識別番号に対応した道路ごとに渋滞の発生を推定する。推定部44は、推定結果を渋滞情報として生成部46に出力する。生成部46は、推定部44からの渋滞情報を格納したパケット信号を生成し、変復調部24等を介してパケット信号をブロードキャスト送信する。
【0036】
基地局装置10からブロードキャスト送信されたパケット信号であって、かつ渋滞情報が含まれたパケット信号を受信した端末装置は、渋滞情報を更新し、更新した渋滞情報が含まれたパケット信号をブロードキャスト送信してもよい。制御部30は、基地局装置10全体の処理を制御する。
【0037】
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0038】
図7は、車両12に搭載された端末装置14の構成を示す。端末装置14は、アンテナ50、RF部52、変復調部54、処理部56、制御部58を含む。処理部56は、生成部64、タイミング特定部60、転送決定部90、通知部70、取得部72、記憶部74を含む。また、タイミング特定部60は、抽出部66、キャリアセンス部94を含む。アンテナ50、RF部52、変復調部54は、図2のアンテナ20、RF部22、変復調部24と同様の処理を実行する。そのため、ここでは、差異を中心に説明する。
【0039】
変復調部54、処理部56は、図示しない他の端末装置14や基地局装置10からのパケット信号を受信する。なお、前述のごとく、変復調部54、処理部56は、路車送信期間において、基地局装置10からのパケット信号を受信する。前述のごとく、変復調部54、処理部56は、車車送信期間において、他の端末装置14からのパケット信号を受信する。
【0040】
抽出部66は、変復調部54からの復調結果が、図示しない基地局装置10からのパケット信号である場合に、路車送信期間が配置されたサブフレームのタイミングを特定する。その際、抽出部66は、図1のエリア212内に存在すると推定する。抽出部66は、サブフレームのタイミングと、パケット信号のメッセージヘッダの内容、具体的には、RSU送信期間長の内容をもとに、フレームを生成する。なお、フレームの生成は、前述のフレーム規定部40と同様になされればよいので、ここでは説明を省略する。その結果、抽出部66は、基地局装置10において形成されたフレームに同期したフレームを生成する。
【0041】
一方、抽出部66は、RSUパケット信号を受信していない場合、図1のエリア外214に存在すると推定する。抽出部66は、エリア212に存在していることを推定した場合、車車送信期間を選択する。抽出部66は、エリア外214に存在していることを推定すると、フレームの構成と無関係のタイミングを選択する。抽出部66は、車車送信期間を選択した場合、フレームおよびサブフレームのタイミング、車車送信期間に関する情報をキャリアセンス部94へ出力する。抽出部66は、フレームの構成と無関係のタイミングを選択すると、キャリアセンスの実行をキャリアセンス部94に指示する。
【0042】
キャリアセンス部94は、抽出部66から、フレームおよびサブフレームのタイミング、車車送信期間に関する情報を受けつける。キャリアセンス部94は、車車送信期間において、キャリアセンスを実行することによって、干渉電力を測定する。また、キャリアセンス部94は、干渉電力をもとに、車車送信期間における送信タイミングを決定する。具体的に説明すると、キャリアセンス部94は、所定のしきい値を予め記憶しており、干渉電力としきい値とを比較する。干渉電力がしきい値よりも小さければ、キャリアセンス部94は、送信タイミングを決定する。キャリアセンス部94は、抽出部66から、キャリアセンスの実行を指示された場合、フレームの構成を考慮せずに、CSMAを実行することによって、送信タイミングを決定する。キャリアセンス部94は、決定した送信タイミングを生成部64へ通知する。
【0043】
取得部72は、図示しないGPS受信機、ジャイロスコープ、車速センサ等を含んでおり、それらから供給されるデータによって、図示しない車両12、つまり端末装置14が搭載された車両12の存在位置、進行方向、移動速度等(以下、「位置情報」と総称する)を取得する。なお、存在位置は、緯度・経度によって示される。これらの取得には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。取得部72は、位置情報を生成部64へ出力する。
【0044】
転送決定部90は、メッセージヘッダの転送を制御する。転送決定部90は、パケット信号からメッセージヘッダを抽出する。パケット信号が基地局装置10から直接送信されている場合には、再利用回数が「0」に設定されているが、パケット信号が他の端末装置14から送信されている場合には、再利用回数が「1以上」の値に設定されている。転送決定部90は、抽出したメッセージヘッダから、転送すべきメッセージヘッダを選択する。ここでは、例えば、再利用回数が最も小さいメッセージヘッダが選択される。また、転送決定部90は、複数のメッセージヘッダに含まれた内容を合成することによって新たなメッセージヘッダを生成してもよい。転送決定部90は、選択対象のメッセージヘッダを生成部64へ出力する。その際、転送決定部90は、再利用回数を「1」増加させる。
【0045】
生成部64は、取得部72から位置情報を受けつけ、転送決定部90からメッセージヘッダを受けつける。生成部64は、図5(a)−(b)に示されたMACフレームを使用し、位置情報をデータペイロードに格納する。生成部64は、MACフレームが含まれたパケット信号を生成するとともに、キャリアセンス部94において決定した送信タイミングにて、変復調部54、RF部52、アンテナ50を介して、生成したパケット信号をブロードキャスト送信する。なお、送信タイミングは、車車送信期間に含まれている。
【0046】
通知部70は、路車送信期間において、図示しない基地局装置10からのパケット信号を取得するとともに、車車送信期間において、図示しない他の端末装置14からのパケット信号を取得する。通知部70は、取得したパケット信号に対する処理として、パケット信号に格納されたデータの内容に応じて、図示しない他の車両12の接近等を運転者へモニタやスピーカを介して通知する。通知部70は、図示しない基地局装置10からのパケット信号が渋滞情報を含んでいる場合、渋滞情報を通知する。図8は、通知部70において表示される画面を示す。図示のごとく、渋滞の発生が示されている。図7に戻る。
【0047】
記憶部74は、道路の識別番号ごとに、道路の経路に関する情報を記憶する。道路の経路は、道路の始点の位置情報と道路の終点の位置情報である。なお、道路の中間地点の位置情報が含まれていてもよい。取得部72は、取得部72から受けつけた位置情報をもとに、記憶部74を参照して、現在走行している道路を特定する。また、取得部72は、特定した道路に対する通過期間を測定する。生成部64は、識別情報、通過期間、時刻が示されたパケット信号を生成し、変復調部54等からパケット信号をブロードキャスト送信する。記憶部74が渋滞情報を記憶する場合、記憶部74は、新たな渋滞情報を受けつけると、新たな渋滞情報を記憶することによって、渋滞情報を更新してもよい。これは、基地局装置10での渋滞情報に同期することに相当する。制御部58は、端末装置14全体の動作を制御する。
【0048】
以上の構成による通信システム100の動作を説明する。図9は、通信システム100における通知手順を示すシーケンス図である。端末装置14は、通過した道路の情報を生成する(S10)。端末装置14は、情報が含まれたパケット信号を送信する(S12)。基地局装置10は、渋滞の発生を推定する(S14)。基地局装置10は、渋滞の発生が示されたパケット信号をブロードキャスト送信する(S16)。端末装置14は、渋滞の発生を通知する(S18)。
【0049】
次に、本発明の変形例を説明する。実施例に係る基地局装置は、端末装置からの情報をもとに渋滞の発生を推定すると、推定結果を渋滞情報として報知している。変形例に係る基地局装置も、渋滞の発生を推定すると、推定結果を渋滞情報として報知する。さらに、基地局装置は、交差点の一方の道が他方に対して渋滞している場合に、基地局装置に接続された信号機の青灯色の期間を延長することによって、交通流の安定化を図る。なお、青灯色の期間を延長にした信号機に隣接した信号機も、連動して信号機の青灯色の期間を延長する。本発明の変形例に係る通信システム100は、図1と同様のタイプであり、端末装置14は、図7と同様のタイプである。以下では差異を中心に説明する。
【0050】
図10は、本発明の変形例に係る基地局装置10の構成を示す。基地局装置10は、図2に示した基地局装置10に対して、指示部28が追加される。指示部28は、推定部44からの推定結果を受けつける。指示部28は、推定部44からの推定結果をもとに、IF部32を介して、図示しない信号機16に対して、各色の点灯期間を調節させる。具体的に説明すると、指示部28は、推定結果をもとに、渋滞が発生している道路を特定し、特定した道路に対応した信号機16を特定する。これは、図1に示された第1信号機16aから第4信号機16dのうちのいずれかを特定することに相当する。
【0051】
指示部28は、特定した信号機16と、特定した道路と反対の進行方向の道路に対応した信号機16とにおける青信号の期間を延長するように、IF部32を介して、信号機16へ指示する。例えば、通常より10秒程度、青信号の時間を延長する。しかしながら、そのような延長は、15分〜30分程度に制限する。一方、青信号の期間を延長させた信号機16と同一の交差点に設置された残りの信号機16に対して、指示部28は、IF部32を介して、青信号の期間を短縮させるように指示する。信号機16において灯色の期間が変更されると、IF部32は、信号機16から信号機情報を再度受けつける。記憶部48は、受けつけた信号機情報によって信号機情報を更新する。また、生成部46は、更新した信号機情報を含んだパケット信号をブロードキャスト送信させる。
【0052】
処理部26は、RF部22、変復調部24を介して、他の基地局装置10からのパケット信号であって、当該他の基地局装置10によって調節させた信号機情報が含まれたパケット信号も受けつける。前述のごとく、信号機情報には、各色の点灯期間に関する情報が含まれている。推定部44は、調節された信号機情報も反映させて、青信号の期間を延長すべき信号機16を特定する。例えば、推定部44は、青信号の期間が延長された信号機16であって、かつ別の交差点に設置された信号機16へ向かう道路に対応した信号機16を特定する。指示部28は、IF部32を介して、図示しない信号機16に対して、各色の点灯期間を調節させる。つまり、指示部28は、推定部44において特定した信号機16における青信号の期間を延長するように、IF部32を介して、信号機16へ指示する。その結果、青信号の期間を延長した信号機16の次の信号機16も連動して、青信号の期間が延長される。
【0053】
図11は、本発明の変形例に係る通信システム100における変更手順を示すシーケンス図である。端末装置14は、通過した道路の情報を生成する(S30)。端末装置14は、情報が含まれたパケット信号を送信する(S32)。第1基地局装置10aは、渋滞の発生を推定し(S34)、信号機16に点灯周期の変更を指示する(S36)。第1基地局装置10aは、点灯周期が示されたパケット信号をブロードキャスト送信する(S38、S40)。第2基地局装置10bは、信号機16に点灯周期の変更を指示する(S42)。端末装置14は、渋滞の発生を通知する(S44)。
【0054】
本発明の実施例によれば、道路ごとに付与された識別番号に対して、通過期間と時刻を整理することによって、平均速度を導出するので、道路ごとに渋滞の発生を推定できる。また、渋滞の発生の推定は、基地局装置においてなされるので、渋滞の発生を迅速に推定できる。また、平均速度を導出する際、極端に高速な車両と極端に低速な車両とを除外するので、渋滞発生の推定精度を向上できる。また、渋滞の発生は端末装置に通知されるので、運転者は渋滞の発生を予め認識できる。また、渋滞の発生に応じて信号機の点灯周期を変更するので、渋滞の規模を低減できる。また、信号機情報を更新して報知するので、周囲の基地局装置にも点灯周期の変更を通知できる。また、周囲の基地局装置にも点灯周期の変更が通知されるので、渋滞の規模を低減できる。
【0055】
また、他の基地局装置から直接受信したパケット信号だけではなく、端末装置から受信したパケット信号をもとに、他の基地局装置によって使用されているサブフレームを特定するので、使用中のサブフレームの特定精度を向上できる。また、使用中のサブフレームの特定精度が向上するので、基地局装置から送信されるパケット信号間の衝突確率を低減できる。また、基地局装置から送信されるパケット信号間の衝突確率が低減されるので、端末装置が制御情報を正確に認識できる。また、制御情報が正確に認識されるので、路車送信期間を正確に認識できる。また、路車送信期間が正確に認識されるので、パケット信号の衝突確率を低減できる。
【0056】
また、使用中のサブフレーム以外を優先的に使用するので、他の基地局装置からのパケット信号と重複したタイミングで、パケット信号を送信する可能性を低減できる。また、いずれのサブフレームも他の基地局装置によって使用されている場合に、受信電力の低いサブフレームを選択するので、パケット信号の干渉の影響を抑制できる。また、端末装置によって中継された制御情報の送信元になる他の基地局装置からの受信電力として、当該端末装置の受信電力を使用するので、受信電力の推定処理を簡易にできる。
【0057】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0058】
本発明の実施例において、フレーム規定部40は、フレーム中に、路車送信期間と車車送信期間とを含める。しかしながらこれに限らず例えば、フレーム規定部40は、路車送信期間と車車送信期間に加えて、端末装置14が基地局装置10へパケット信号を送信するための期間を設けてもよい。本変形例によれば、基地局装置10から端末装置14へのパケット信号、端末装置14間の通信のパケット信号、端末装置14から基地局装置10へのパケット信号間の衝突確率を低減できる。
【符号の説明】
【0059】
10 基地局装置、 12 車両、 14 端末装置、 16 信号機、 20 アンテナ、 22 RF部、 24 変復調部、 26 処理部、 28 指示部、 30 制御部、 32 IF部、 40 フレーム規定部、 42 選択部、 44 推定部、 46 生成部、 48 記憶部、 50 アンテナ、 52 RF部、 54 変復調部、 56 処理部、 58 制御部、 60 タイミング特定部、 64 生成部、 66 抽出部、 70 通知部、 72 取得部、 74 記憶部、 80 ネットワーク通信部、 90 転送決定部、 94 キャリアセンス部、 100 通信システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された端末装置からの信号であって、かつ通過した道路を識別するための識別番号、当該道路の通過に要した期間、期間を計測した時刻に関する情報が含まれた信号を少なくともひとつ受信する受信部と、
前記受信部において受信した信号をもとに、期間と時刻とを識別番号ごとに分類することによって、識別番号に対応した道路ごとに渋滞の発生を推定する推定部と、
前記推定部において推定した渋滞の発生に関する情報が含まれた信号を報知する報知部と、
を備えることを特徴とする基地局装置。
【請求項2】
車両に搭載された端末装置からの信号であって、車両の位置情報が含まれた信号を少なくともひとつ受信する受信部と、
前記受信部において受信した信号をもとに、渋滞の発生を推定する推定部と、
前記推定部において推定した渋滞の発生をもとに、信号機に対して、各色の点灯期間を調節させる指示部と、
前記指示部によって調節させた各色の点灯期間に関する情報が含まれた信号を報知する報知部と、
を備えることを特徴とする基地局装置。
【請求項3】
前記受信部は、他の基地局装置からの信号であって、当該他の基地局装置によって調節させた各色の点灯期間に関する情報が含まれた信号も受信し、
前記指示部は、前記受信部において他の基地局装置から受信した信号に含まれた情報も反映させて、信号機に対して、各色の点灯期間を調節させることを特徴とする請求項2に記載の基地局装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−3354(P2012−3354A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−135598(P2010−135598)
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】