説明

基板の処理装置及び処理方法

【課題】この発明は回転駆動される基板の周速度の異なる中心部と外周部とを超音波振動が付与されたな処理液によってほぼ均一に処理できる処理装置を提供することにある。
【解決手段】水平な状態で回転駆動される基板の上面を、超音波振動が付与された処理液によって処理する基板の処理装置であって、
回転する基板の上面の径方向中心部から周辺部にわたって処理液を供給する分岐路35a〜35c、合流部36、集合路37及び拡散溝38を有する本体32と、本体に設けられ基板の上面に供給される処理液に超音波振動を付与するとともに、基板の回転中心部から周辺部にゆくにつれて増加する周速度の変化に応じて処理液に対する超音波振動の付与面積を増加させる振動子34とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は超音波振動が付与された処理液によって基板を処理するための基板の処理装置及び処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置や液晶表示装置などの製造過程には、半導体ウエハやガラス基板などの基板に回路パタ−ンを形成するリソグラフィープロセスがある。このリソグラフィープロセスは、周知のように前記基板にレジストを塗布し、このレジストに回路パターンが形成されたマスクを介して光を照射する。
【0003】
ついで、レジストの光が照射されない部分(あるいは光が照射された部分)を除去し、除去された部分をエッチングするという、一連の工程を複数回繰り返すことで、前記基板に回路パターンを形成するようにしている。
【0004】
前記一連の各工程において、前記基板が汚染されていると回路パターンを精密に形成することができなくなり、不良品の発生原因となる。したがって、それぞれの工程で回路パターンを形成する際には、レジストや塵埃などの微粒子が残留しない清浄な状態に前記基板を処理液によって処理するということが行われている。
【0005】
前記基板を処理液によって処理する処理装置としてはスピン処理装置が知られている。スピン処理装置はカップ体を有する。このカップ体内には回転テーブルが設けられ、この回転テーブルには前記基板が着脱可能に保持される。
【0006】
前記回転テーブルの上方にはノズル体が設けられている。そして、前記回転テーブルを回転させながらノズル体から基板に向けて処理液を供給することで、この基板を処理するということが行われる。
【0007】
ノズル体から基板に処理液を単に供給するだけでは、基板に付着した汚れを十分に除去することができないことがある。そこで、基板に供給される処理液に超音波振動を与え、洗浄効果を高めるということが行われている。
【0008】
従来、処理液に超音波振動を与えるために前記ノズル体に振動板を設け、この振動板には振動子を設ける。そして、振動子に高周波電圧を印加することで、振動板を超音波振動させるようにしている。
【0009】
それによって、前記ノズル体内に処理液を供給すると、その処理液は振動板から超音波振動が与えられて先端のノズル孔から噴射して拡散するから、基板を超音波振動が付与された処理液で洗浄することができる。
【0010】
しかしながら、ノズル体のノズル孔から超音波振動が付与された処理液を噴射して拡散させて基板を洗浄処理する構成であると、基板の全面に処理液が均一に分散し難いから、基板は全面が均一に洗浄され難いということがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
そこで、基板の回転半径に沿う長さ寸法のスリットが形成された給液体を用いるということが行なわれている。前記スリットは下端を給液体の下面に開口させ、上端には振動子が設けられた振動板が上記スリットの上端開口を液密に閉塞して設けられている。そして、前記給液体は基板の上面に径方向に沿って配置され、前記スリットの下端開口から回転駆動される前記基板の上面に処理液を噴射する。
【0012】
それによって、振動板によって超音波振動が付与された処理液がスリットから基板の上面の半径方向に沿って噴射されるから、その基板を回転駆動させることで、全面にわたってほぼ均一に供給することができる。
【0013】
ところで、回転駆動される基板の中心部と、径方向の外方とでは回転半径の差に応じて周速度が異なる。そのため、基板の全面に処理液を単に均一に供給するようにしただけでは、周速度の小さな中心部に比べて周速度の大きい外周部がスリットの下方を通過する時間が短いから、その分、処理液から受ける超音波振動のエネルギが小さくなる。
【0014】
その結果、基板の上面全体に処理液を単に均一な量で供給しても、基板の中心部と外周部とでは周速度の差に応じて処理状態が異なり、均一な処理ができないということがある。つまり、基板の周辺部が中心部に比べて処理状態が劣るということがある。
【0015】
この発明は、基板を回転させながら処理液で処理する場合に、基板の中心部と周辺部とを同等に処理することができるようにした基板の処理装置及び処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この発明は、水平な状態で回転駆動される基板の上面を、超音波振動が付与された処理液によって処理する基板の処理装置であって、
回転する前記基板の上面の径方向中心部から周辺部にわたって前記処理液を供給する給液部を有する本体と、
この本体に設けられ前記基板の上面に供給される前記処理液に超音波振動を付与するとともに、前記基板の回転中心部から周辺部にゆくにつれて増加する周速度の変化に応じて処理液に対する超音波振動の付与面積を増加させる超音波付与手段と
を具備したことを特徴とする基板の処理装置にある。
【0017】
前記本体を前記基板と回転中心をほぼ同じにして回転させる第1の回転駆動部と、前記本体を前記基板の径方向外方の位置を回転中心として回転させる第2の回転駆動部とを備えていることが好ましい。
【0018】
前記本体は、上面と下面とを有するとともに前記基板の回転半径と対応する長さ寸法に形成されていて、
前記超音波付与手段は、前記上面に設けられ電圧が印加されることで前記本体を振動させる振動子であって、
前記本体の前記基板の回転中心部に対応する一端部には前記基板の上面の回転中心部から径方向外方に向けて前記処理液を供給する前記給液部が設けられていることが好ましい。
【0019】
前記超音波付与手段は振動子であって、この振動子は前記基板の回転中心部から径方向外方へゆくにつれて面積が次第に大きくなる形状であることが好ましい。
【0020】
この発明は、水平な状態で回転駆動される基板の上面を、超音波振動が付与された処理液によって処理する基板の処理方法であって、
回転する前記基板の上面の径方向中心部から周辺部にわたって前記処理液を供給する工程と、
前記処理液に超音波振動を付与するとともに、前記基板の回転中心部から周辺部にゆくにつれて増加する周速度の変化に応じて処理液に対する超音波振動の付与面積を増加させる工程と
を具備したことを特徴とする基板の処理方法にある。
【発明の効果】
【0021】
この発明によれば、基板の回転中心部から周辺部にゆくにつれて増加する周速度の変化に応じて処理液に対する超音波振動の付与面積を増加させるようにしたから、周速度の異なる基板の中心部と周辺部とをほぼ均一に処理することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0023】
図1乃至図4はこの発明の第1の実施の形態を示す。図1は基板の処理装置としてのスピン処理装置を示す。このスピン処理装置はカップ体1を備えている。このカップ体1の底部には複数の排出管2が周方向に所定間隔で接続されている。各排出管2は図示しない排気ポンプに連通している。
【0024】
前記カップ体1内には回転テーブル3が設けられている。この回転テーブル3は基部3aと、この基部3aに一端を連結した4本のアーム3b(2本のみ図示)とを有する。各アーム3bの先端部にはそれぞれ支持部4が設けられている。各支持部4は支持ピン5及び支持ピン5よりもアーム3bの先端側に設けられた一対の係合ピン6(1本のみ図示)からなる。係合ピン6は支持ピン5よりも背が高く設定されている。
【0025】
前記回転テーブル3には液晶表示装置を形成するガラス製の基板Wが供給される。回転テーブル3に供給された基板Wは周辺部の角部下面が前記支持ピン5によって支持され、角部の一対の側面が前記係合ピン6によって係合保持されるようになっている。
【0026】
前記回転テーブル3は制御モータ11によって回転駆動される。この制御モータ11は筒状の固定子12内に同じく筒状の回転子13が回転可能に挿入されてなり、この回転子13に前記回転テーブル3の基部3aが動力伝達部材13aを介して連結されている。
【0027】
前記制御モータ11は制御装置14によって回転が制御される。それによって、前記回転テーブル3は前記制御装置14によって所定の回転数で回転させることができる。
【0028】
前記回転子13内には中空状の固定軸15が挿通されている。この固定軸15の上端には前記回転テーブル3の上面側に位置するノズルヘッド16が設けられている。つまり、ノズルヘッド16は回転テーブル3と一緒に回転しない状態になっている。このノズルヘッド16には処理液を噴射する複数の第1のノズル17及び気体を噴射する第2のノズル18が設けられている。
【0029】
それによって、前記各ノズル17,18から回転テーブル3に保持された基板Wの下面の中央部分に向けて処理液や気体を選択的に噴射することができるようになっている。つまり、基板Wは下面を洗浄及び乾燥処理することができるようになっている。
【0030】
前記カップ体1の側方にはアーム体22が設けられている。このアーム体22の基端部は中空状の軸体23の上端に連結されている。この軸体23の下端は第2の回転駆動部を構成する第1の回転モータ24に連結されている。第1の回転モータ24は軸体23を所定の角度で回転駆動する。それによって、前記アーム体22は回転テーブル2の径方向に沿って揺動駆動可能となっている。
【0031】
前記回転モータ24は図示しないリニアガイドによって上下方向に沿って移動可能な可動板25に取付けられている。この可動板25は上下駆動シリンダ26によって上下方向に駆動される。
【0032】
前記アーム体22の先端には第1の回転駆動部を構成する第2の回転モータ27が設けられている。この第2の回転モータ27の回転軸28はアーム体22の先端部下面に突出している。この回転軸28には、前記回転テーブル3に保持された基板Wに向けて処理液を供給するための振動発生装置31が設けられている。
【0033】
なお、上記アーム体22が回転テーブル4に保持された基板Wの上方に回転してくると、上記第2の回転モータ27の回転軸28の軸線が上記基板Wの回転中心と一致するようになっている。
【0034】
上記振動発生装置31は図2と図3に示すように石英などの材料によって上記基板Wの回転半径とほぼ同等或いはわずかに長尺な直方体状に形成された本体32を有する。この本体32の下端面には、図3に示すように断面山形状の複数のガイド溝33が長手方向全長にわたり、しかも幅方向に並列に形成されている。前記ガイド溝33を形成する斜面33aの角度は7〜10度に設定されている。
【0035】
前記本体32の上面には、超音波付与手段を構成する帯状の振動子34が長手方向に沿って接着固定されている。この振動子34は、図4に示すように前記本体32の長手方向一端から他端にゆくにつれて幅寸法が次第に大きくなるテーパ形状になっている。この振動子34には図示しない超音波発振装置から高周波電圧が印加される。それによって、振動子34とともに前記本体32が超音波振動する。
【0036】
前記斜面33aの角度を7〜10度に設定すると、本体32の上面の振動子34の超音波振動が本体32の下面へ伝播したときに、その下面の斜面33aで全反射せずに透過する。
【0037】
前記本体32の長手方向一端部、つまり前記振動子34の幅寸法が小さい一端部に対応する部分には、上端面に一端を開口させて複数、この実施の形態では第1乃至第3の3つの分岐路35a〜35cが形成されている。各分岐路35a〜35cの他端は前記本体32の高さ方向中途部に形成された合流部36で集合している。この合流部36には1本の集合路37の一端が連通している。この集合路37は本体32の長手方向一端部から他端部に向かって傾斜しており、先端は前記本体32の長手方向一端部の下端面に幅方向ほぼ全長にわたって形成された拡散溝38に連通している。前記分岐路35a〜35c、合流部36、集合路37及び拡散溝38は、処理液を本体32の下端面に供給する供給部を形成している。
【0038】
前記本体32の一端部上面には接続ブロック39が下端面を液密に接合させて設けられている。この接続ブロック39には3つの連通路39a〜39cが形成されている。各連通路39a〜39cの一端はそれぞれ前記第1乃至第3の分岐路35a〜35cの一端に連通している。
【0039】
前記各連通路39a〜39cの他端にはそれぞれ処理液を供給する第1乃至第3の供給管41〜43が接続されている。この実施の形態では、第1の供給管41には硫酸が供給され、第2の供給管42には過酸化水素水が供給され、第3の供給管43には純水が供給されるようになっている。
【0040】
前記本体32の外周面の高さ方向中途部には鍔44が全周にわたって形成されている。本体32の側面の前記鍔44よりも上方の部分には冷却手段としての冷却体45が設けられている。この冷却体45には冷却水等の冷却媒体を流す流路46が形成されている。流路46に冷却媒体を流すことで、本体32を介してその上面に設けられた振動子34が冷却されるようになっている。なお、冷却体45は本体32の側面でなく上面に設けてもよく、少なくともどちらか一方に設けるようにすればよい。
【0041】
前記本体32の前記鍔44よりも上部は内カバー47によって覆われている。この内カバー47は外カバー49によって覆われている。この外カバー49は、両端部を前記鍔44の下面に図示しないパッキングを介して液密に接触させている。それによって、基板Wの処理時に、基板Wに供給された硫酸や過酸化水素水などの処理液がカップ体1内で飛散しても、その処理液及び雰囲気が振動子34などに付着するのを防止できるようになっている。
【0042】
なお、前記第2の回転モータ27の回転軸28は、前記カバー49の前記本体32の長手方向一端部に対応する部分に設けられた取り付け部51に連結固定されている。それによって、本体32は回転軸28を中心にして回転させることができるようになっている。
【0043】
つぎに、上記構成のスピン処理装置によってたとえば基板Wに設けられたレジストを剥離したり、有機性の汚れを除去するなどの処理を基板Wに行なう場合について説明する。レジストの剥離や有機性の汚れを除去する場合には、硫酸と過酸化水素水とを混合した処理液(略してSPM液と呼ばれている)が用いられる。
【0044】
まず、第1の回転モータ24によってアーム体22を回転し、アーム体22の先端部に設けられた第2の回転モータ27の回転軸28が基板Wの回転中心に一致するよう位置決めする。つまり、本体32の拡散溝38が形成された一端部を基板Wの中心部に一致させる。
【0045】
ついで、冷却体45の流路46に冷却媒体を流すとともに、アーム体22を下方向に駆動し、この本体32の下面を回転テーブル3に保持された基板Wの上面の中央部分にわずかな間隔、たとえば0.5〜2.0mmの間隔で対向させる。このように本体32を位置決めしたならば、回転テーブル4を回転させるとともに、第2の回転モータ27によって本体32を回転テーブル4と同方向或いは逆方向に回転させ、さらに振動子34に高周波電圧を印加し、本体32を超音波振動させる。なお、本体32は回転させなくともよい。
【0046】
そして、本体32の第1の分岐管35aには第1の供給管41から硫酸を供給し、第2の分岐管35bには第2の供給管42から過酸化水素水を供給する。第1の分岐管35aに供給された硫酸と、第2の分岐管35bに供給された過酸化水素水とは合流部36で混合し、SPM液となって集合路37を通り、本体32の下面の拡散溝38で本体32の幅方向ほぼ全長にわたって拡散して本体32の下面と基板Wの上面との間隙に流出する。
【0047】
本体32の下面と基板Wの上面との間隙に流出したSPM液は、前記集合路37が本体32の長手方向一端から他端に向かって傾斜しているため、図2に矢印Aで示すようにその傾斜方向に沿って本体32の拡散溝38から下面に流出する。下面に流出した処理液は、拡散溝38からガイド溝33にガイドされて流れる。つまり、基板Wの上面の径方向の中心部から外周部に向かって流れる。
【0048】
ガイド溝33を流れるSPM液は本体32から超音波振動が付与される。そのため、基板Wの上面は超音波振動が付与されたSPM液によって洗浄処理されることになる。基板Wの上面を洗浄処理したSPM液はガイド溝33に沿って径方向外方に向かって円滑に流れ、基板Wの上面から流出するから、SPM液によって除去された基板Wの汚れは、このSPM液とともに基板Wの上面から円滑かつ迅速に除去される。
【0049】
基板Wは回転テーブル3によって回転駆動され、本体32は一端を基板Wの回転の中心部に位置させて径方向に沿って配置されている。そして、本体32の一端部の拡散溝38から流出したSPM液は、基板Wの中心部から外周部に向かって流れる。そのため、SPM液は基板Wの上面全体にわたって均一に拡散することになる。
【0050】
一方、本体32の上面に設けられた振動子34は、この本体32の一端部から他端部、つまり基板Wの回転中心部から径方向外方にゆくにつれて幅寸法が次第に大きくなる扇形状となっている。つまり、振動子34は本体32の一端部から他端部にゆくにつれて面積が次第に大きくなっている。振動子34の面積が変化していれば、その面積の変化に応じてSPM液に超音波振動が付与される領域も変化する。つまり、基板Wの中心部から外周部にゆくにつれて超音波振動が付与される領域が大きくなる。
【0051】
そのため、SPM液を介して基板Wに超音波振動が付与される領域は、基板Wの周速度の変化に対応して増加することになる。その結果、上記振動子34の形状によって基板Wの周速度が遅い中心部分と、周速度が速い周辺部とが超音波振動が付与されたSPM液を介して受ける処理時間をほぼ等しくできるから、基板Wを回転させることで中心部と周辺部との周速度に差が生じても、その差によってSPM液による基板Wの処理状態が不均一になるのを防止することができる。
【0052】
このようにして基板WをSPM液によって所定時間処理したならば、SPM液の供給を停止して本体32には純水だけを供給する。それによって、基板Wの板面は純水によってリンス処理されることになる。
【0053】
基板Wのリンス処理が終了したならば、第1の回転モータ24を作動させて本体32を基板Wの上面から退避させれば、処理された基板Wを回転テーブル3からの取り出したり、未処理の基板Wの供給する際に、前記本体32が邪魔になることがない。
【0054】
図5はこの発明の第2の実施の形態を示す振動子の変形例である。この実施の形態は振動子34が複数、たとえば6つの振動子34a〜34fに分割されていて、これら振動子34a〜34fは本体32の一端部から他端部ゆくにつれて幅寸法が次第に大きくなっており、全体として第1の実施の形態と同様、扇形状をなしている。
【0055】
振動子34a〜34fを複数に分割することで、長尺な振動子を用いる場合に比べてその製作が容易となるから、実用的である。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】この発明の第1の実施の形態の処理装置としてのスピン処理装置を示す概略的構成図。
【図2】本体の一部断面した側面図。
【図3】図2のX−X線に沿う本体の縦断面図。
【図4】本体の振動体が設けられた上面を示す図。
【図5】この発明の第2の実施の形態を示す振動子が設けられた本体の平面図。
【符号の説明】
【0057】
24…第1の回転モータ(第2の回転駆動部)、32…本体(給液手段)、34…振動子(超音波付与手段)、27…第2の回転モータ(第1の回転駆動部)、35a〜35c…分岐路(供給部)、36…合流部(供給部)、37…集合路(供給部)、38…拡散溝(供給部)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平な状態で回転駆動される基板の上面を、超音波振動が付与された処理液によって処理する基板の処理装置であって、
回転する前記基板の上面の径方向中心部から周辺部にわたって前記処理液を供給する給液部を有する本体と、
この本体に設けられ前記基板の上面に供給される前記処理液に超音波振動を付与するとともに、前記基板の回転中心部から周辺部にゆくにつれて増加する周速度の変化に応じて処理液に対する超音波振動の付与面積を増加させる超音波付与手段と
を具備したことを特徴とする基板の処理装置。
【請求項2】
前記本体を前記基板と回転中心をほぼ同じにして回転させる第1の回転駆動部と、前記本体を前記基板の径方向外方の位置を回転中心として回転させる第2の回転駆動部とを備えていることを特徴とする請求項1記載の基板の処理装置。
【請求項3】
前記本体は、上面と下面とを有するとともに前記基板の回転半径と対応する長さ寸法に形成されていて、
前記超音波付与手段は、前記上面に設けられ電圧が印加されることで前記本体を振動させる振動子であって、
前記本体の前記基板の回転中心部に対応する一端部には前記基板の上面の回転中心部から径方向外方に向けて前記処理液を供給する前記給液部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の基板の処理装置。
【請求項4】
前記超音波付与手段は振動子であって、この振動子は前記基板の回転中心部から径方向外方へゆくにつれて面積が次第に大きくなる形状であることを特徴とする請求項1記載の基板の処理装置。
【請求項5】
水平な状態で回転駆動される基板の上面を、超音波振動が付与された処理液によって処理する基板の処理方法であって、
回転する前記基板の上面の径方向中心部から周辺部にわたって前記処理液を供給する工程と、
前記処理液に超音波振動を付与するとともに、前記基板の回転中心部から周辺部にゆくにつれて増加する周速度の変化に応じて処理液に対する超音波振動の付与面積を増加させる工程と
を具備したことを特徴とする基板の処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−40956(P2006−40956A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−214713(P2004−214713)
【出願日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】