説明

基板上の複数のフィールドをパターニングすること

複数のフィールドを備える基板をパターニングする方法であって、とりわけ、基板の複数のフィールドの第1の部分集合上に第1の容積の流体を分配することを含み、第1の容積の流体は、第1蒸発時間にさらされ、基板の複数のフィールドの第2の部分集合上に、第1の部分集合と異なる第2の容積の流体を分配することを含み、第2の容積の流体は、第1蒸発時間と異なる第2蒸発時間にさらされ、複数のフィールドの第1と第2の部分集合をパターニングすることを含み、複数のフィールドの第1の部分集合は、複数のフィールドの第2の部分集合がパターニングされる前にパターニングされ、複数のフィールドの第2の部分集合に関連する容積は、第1蒸発時間より大きい第2蒸発時間を補償するために、複数のフィールドの第1の部分集合に関連する容積より大きい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上の複数のフィールドをパターニングすることに関する。
【背景技術】
【0002】
ナノファブリケーションは、例えば、およそナノメートル以下のフィーチャを有する非常に小さな構造の作製を含む。ナノファブリケーションが大きな影響を及ぼした1つの領域は、集積回路の処理である。半導体処理産業は、基板上に形成される単位面積当たりの回路を増加させる一方、より大きな生産収率を求めて努力し続けるため、ナノファブリケーションは、益々重要になっている。ナノファブリケーションは、形成される構造の最小フィーチャ寸法をより低減させながら、より大きなプロセスコントロールを提供する。ナノファブリケーションが使用されてきた他の開発領域はバイオテクノロジ、光学技術、機械システムなどを含む。
【0003】
例示的なナノファブリケーション技法は、一般に、インプリント・リソグラフィと呼ばれる。例示的なインプリント・リソグラフィ・プロセスは、その全てが、本発明の譲受人に譲渡される、「Method and a Mold to Arranage Features on a Substrate to Replicate Features having Minimal Dimensional Variability」という名称の米国特許出願第10/264,960号として出願された米国特許出願公開公報第2004/0065976号、「Method of Forming a Layer on a Substrate to Facilitate Fabrication of Metrology Standards」という名称の米国特許出願第10/264,926号として出願された米国特許出願公開公報第2004/0065252号、「Functional Patterning Material for Imprint Lithography Processes」という名称の米国特許第6,936,194号などのいくつかの出版物で詳細に記載される。
【0004】
上述の米国特許出願出版物や米国特許のそれぞれに開示されるインプリント・リソグラフィ技法は、重合性の層内でレリーフ・パターンを形成し、レリーフ・パターンに相当するパターンを下の基板内へ転写することを含む。基板は、基板のパターニングを容易にするための所望の位置とるために、ステージ上に配置される。成形可能な液体がモールドと基板との間に存在する状態で、モールドが基板から離間して使用される。液体は、固化して、液体に接触したモールドの面の形状に一致するパターンが記録されたパターン化層が形成される。モールドは、その後、モールドと基板が離間するように、パターン化層から分離される。基板とパターン化層は、その後、パターン化層内のパターンに相当するレリーフ・イメージを基板内へ転写するためのプロセスを受ける。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
成形可能な液体のさまざまな蒸発時間が補償されるインプリント・リソグラフィ技法についての必要性が依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
複数のフィールドを備える基板をパターニングする方法であって、上記基板の複数のフィールドの第1の部分集合上に第1の容積の流体を分配し、上記基板の複数のフィールドの第2の部分集合上に、上記第1の部分集合と異なる第2の容積の流体を分配し、上記複数のフィールドの上記第1と第2の部分集合をパターニングすることを含み、上記複数のフィールドの第1の部分集合は、上記複数のフィールドの第2の部分集合がパターニングされる前にパターニングされ、上記複数のフィールドの上記第2の部分集合に関連する容積は、上記複数のフィールドの上記第1の部分集合に関連する容積より大きい。本方法は、上記第2の容積の流体の蒸発を補償する、すなわち、上記第1蒸発時間より大きい上記第2蒸発時間を補償するのに役立つ。
【0007】
本発明の好ましい実施態様は、従属請求項において特徴付けられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の実施形態が以下で図面を参照して述べられる。
【0009】
図1を参照すると、基板12上にレリーフ・パターンを形成するシステム10が示されている。基板12は、基板チャック14に結合されている。基板チャック14は、限定はしないが、参照により本明細書に組み込まれる、「High−Precision Orientation Alignment and Gap Control Stages for Imprint Lithography Processes」という名称の米国特許第6,873,087号に記載される、真空式、ピン・タイプ、溝タイプ、又は電磁式を含む任意のチャックである。基板12と基板チャック14は、ステージ16上に支持されている。さらに、ステージ16、基板12、基板チャック14は、ベース(図示せず)上に配置される。ステージ16は、x軸とy軸に関して移動することができる。
【0010】
基板12からテンプレート18が離れて配置されている。テンプレートは基板20の方へ延びるモールド20を有し、モールドの表面はパターニング面22とされている。メサ20が、モールド20と呼ばれることもある。また、メサ20はナノインプリント・モールド20と呼ばれてもよい。さらなる実施形態では、テンプレート18は、実質的にモールド20が存在しなくてもよい。テンプレート18及び/又はモールド20は、限定はしないが、溶融シリカ、石英、シリコン、有機ポリマ、シロキサン・ポリマ、ホウケイ酸ガラス、フルオロカーボン・ポリマ、金属、硬質サファイアを含む材料から形成される。図示するように、パターニング面22は、複数の離間した凹所24と突出部26からなるフィーチャを備えている。しかし、さらなる実施形態では、パターニング面22は、実質的に平滑である、かつ/又は、平坦であってよい。パターニング面20は、基板12上に形成されるパターンの基礎を形成するオリジナル・パターンを有している。
【0011】
テンプレート18は、テンプレート・チャック28に結合され、テンプレート・チャック28は、限定はしないが、「High−Precision Orientation Alignment and Gap Control Stages for Imprint Lithography Processes」という名称の米国特許第6,873,087号に記載されている、真空式、ピン・タイプ、溝タイプ、又は電磁式を含む任意のチャックである。テンプレート・チャック28は、テンプレート18とモールド20の移動を容易にするために、インプリント・ヘッド30に結合されている。
【0012】
システム10は、さらに、流体分配システム32を備えている。流体分配システム32は、ポリマ材料34を基板12上に堆積させるために、基板に流体連通される。システム10は、任意の数の流体分配器を備えてもよく、システム10内に複数の分配ユニットを備えてもよい。ポリマ材料34は、任意の知られている技法、例えば、液滴分配、スピンコーティング、ディップ・コーティング、化学気相堆積(CVD)、物理気相堆積(PVD)、薄膜堆積、厚膜堆積などを使用して基板12上に分配される。図示するように、ポリマ材料34は、複数の離間した小滴36として基板12上に堆積されてもよい。通常、ポリマ材料34は、モールド20と基板12との間に所望の容積が形成される前に、基板12上に堆積される。しかし、ポリマ材料34は、所望の容積が得られた後に、その容積に充填されてもよい。
【0013】
図1、図2を参照すると、システム10は、さらに、エネルギー40を経路42に沿って送るために結合されたエネルギー40の供給源38を備える。インプリント・ヘッド30とステージ16は、モールド20と基板12を、経路42内で重なり、かつ、配設するように、構成される。モールド20がポリマ材料34に接触し、かつ、所望の容積がポリマ材料34によって充填されるように、インプリント・ヘッド30か、ステージ16か、又はその両方が、モールド20と基板12との間の距離を変える。より具体的には、小滴36のポリマ材料34は、モールド20の凹所24に浸入し、凹所24を充填する。所望の容積がポリマ材料34で充填された後、供給源38は、エネルギー40、例えば、広帯域紫外放射を生成し、広帯域紫外放射は、ポリマ材料34が、基板12の面44とパターニング面22の形状に一致して固化し、かつ/又は、架橋結合させられ、基板12上にパターン化層46が形成される。パターン化層46は、残留層48を備え、かつ突出部50と凹所52として示される複数のフィーチャを備える。システム10は、ステージ16、インプリント・ヘッド30、流体分配システム32、供給源38、メモリ56に記憶されたコンピュータ読み取り可能プログラムに基づいて動作するプロセッサ54によって調節される。
【0014】
図1、3を参照すると、基板12は、フィールドa〜dとして示す複数のフィールドを備えている。しかし、さらなる実施形態では、基板12は、任意の数のフィールドを備えてもよい。基板12のフィールドa〜dはそれぞれ、上述したパターニング・プロセスを受ける。第1の実施形態では、基板12のフィールドa〜dは全て、流体分配システム32によって同時に基板12上に分配されたポリマ材料34を有する。さらなる実施形態では、ポリマ材料34は、流体分配システム32によって順次に基板12のフィールドa〜d上に分配されてもよい。基板12のフィールドa〜dは、流体分配システム32によって基板12上に分配された容積Vdispenseを有している。
【0015】
基板12のフィールドa〜dのそれぞれに分配されたポリマ材料34は、モールド20と基板12との間の所望の容積を充填し、より具体的には、上述したように、モールド20の凹所24に浸入し、凹所24を充填する。モールド20は、基板12のフィールドa〜dのそれぞれに順次に分配されたポリマ材料34に接触する。より具体的には、モールド20は、基板12のフィールドb〜dに接触する前に、基板12のフィールドa上に分配されたポリマ材料34に接触する。モールド20は、基板12のフィールドaに接触した後で、かつ、基板12のフィールドc〜dに接触する前に、基板12のフィールドb上に分配されたポリマ材料34に接触してもよい。モールド20は、基板12のフィールドbに接触した後で、かつ、基板12のフィールドdに接触する前に、基板12のフィールドc上に分配されたポリマ材料34に接触してもよい。モールド20は、基板12のフィールドcに接触した後に、基板12のフィールドd上に分配されたポリマ材料34に接触してもよい。さらなる実施形態では、基板12のフィールドa〜d上のポリマ材料34に接触する任意の所望のシーケンシャル順序が使用されてもよい。
【0016】
モールド20が、基板12のフィールドa〜d上に分配されたポリマ材料34に順次接触する結果として、基板12のフィールドa〜dはそれぞれ、さまざまな蒸発時間にさらされる。より具体的には、基板12のフィールドa〜d上にポリマ材料34を分配する時と、モールド20が基板12のフィールドa〜d上のポリマ材料34に接触する時との間の時間は、基板12のフィールドa〜d上に分配されたポリマ材料34の「蒸発時間」と呼ばれる。その結果、モールド20との接触時の、基板12のフィールドa〜d上に分配されたポリマ材料34の容積は、流体分配システム32によって基板12のフィールドa〜d上に分配されたポリマ材料34の容積と異なってもよい。これは、とりわけ、基板12のフィールドa〜dに関連する蒸発時間によって生じる。その結果、基板12のフィールドa上に分配されたポリマ材料34は、関連する第1の蒸発時間Taを有し、モールド20との接触時の、フィールドa上に分配されたポリマ材料34の容積がVevapAであることになり、VevapAはVdispenseより少なく、基板12のフィールドb上に分配されたポリマ材料34は、関連する第2の蒸発時間Tbを有し、モールド20との接触時の、フィールドb上に分配されたポリマ材料34の容積がVevapBであることになり、VevapBはVdispenseより少なく、基板12のフィールドc上に分配されたポリマ材料34は、関連する第3の蒸発時間Tcを有し、モールド20との接触時の、フィールドc上に分配されたポリマ材料34の容積がVevapCであることになり、VevapCはVdispenseより少なく、基板12のフィールドd上に分配されたポリマ材料34は、関連する第4の蒸発時間Tdを有し、モールド20との接触時の、フィールドd上に分配されたポリマ材料34の容積がVevapDであることになり、VevapDはVdispenseより少ない。
【0017】
上述したように、モールド20は、基板12のフィールドa〜dに順次接触する。そのため、モールド20が接触する、第1の部分集合と異なる基板12のフィールドa〜dの第2の部分集合上のポリマ材料34に続いて、基板12のモールド20が接触するフィールドa〜dの第1の部分集合上のポリマ材料34は、より大きな蒸発時間を有することになる。より具体的は、蒸発時間Tbは蒸発時間Taより大きく、蒸発時間Tcは蒸発時間Tbより大きく、蒸発時間Tdは蒸発時間Tcより大きい。要約すると、蒸発時間Ta、Tb、Tc、及びTdは、
d>Tc>Tb>Ta (1)
によって規定される。
【0018】
基板12のフィールドa〜dの上述した第2の部分集合上のポリマ材料34についての蒸発時間と比較して、基板12のフィールドa〜dの上述した第1の部分集合上のポリマ材料34についての蒸発時間が大きい結果として、モールド20との接触時の、基板12のフィールドa〜dの上述した第2の部分集合上のポリマ材料34の容積は、モールド20との接触時の、基板12のフィールドa〜dの上述した第1の部分集合上のポリマ材料34の容積より大きいことになる。より具体的には、モールド20との接触時の、基板12のフィールドa上のポリマ材料34の容積VevapAは、モールド20との接触時の、基板12のフィールドb上のポリマ材料34の容積VevapBより大きく、モールド20との接触時の、基板12のフィールドb上のポリマ材料34の容積VevapBは、モールド20との接触時の、基板12のフィールドc上のポリマ材料34の容積VevapCより大きく、モールド20との接触時の、基板12のフィールドc上のポリマ材料34の容積VevapCは、モールド20との接触時の、基板12のフィールドd上のポリマ材料34の容積VevapDより大きい。要約すると、モールド20との接触時の、基板12の、それぞれ、フィールドa、b、c、d上のポリマ材料34の容積VevapA、VevapB、VevapC、VevapDは、
evapA>VevapB>VevapC>VevapD (2)
として規定される。
【0019】
図1〜3を参照すると、その結果、モールド20との接触時の、基板12のフィールドa〜d上に分配されたポリマ材料34が、それぞれ、関連するさまざまな容積を有することは、パターン化層46内にポリマ材料34から形成されるフィーチャのパターン歪、パターン化層46内にポリマ材料34から形成されるフィーチャの低い忠実度、パターン化層46にわたる残留層48の不均一な厚さをもたらす可能性があり、これらは全て望ましくない。
【0020】
図1、3を参照すると、基板12のフィールドa〜d上に分配されたポリマ材料34の蒸発を補償するために、流体分配システム32によって、基板12のフィールドa〜dのそれぞれに分配される容積Vdispenseが変えられる。より具体的には、流体分配システム32によって、基板12のフィールドa〜dの上述の第1の部分集合上に分配された容積Vdispenseは、流体分配システム32によって、基板12のフィールドa〜dの上述の第2の部分集合上に分配された容積Vdispenseの容積に比較して増加する。結果として、モールド20との接触時に、基板12のフィールドa〜dはそれぞれ、実質的に同じ容積のポリマ材料34を有し、これは望ましい。
【0021】
より具体的には、流体分配システム32によって、基板12のフィールドd上に分配された容積VdispenseDは、流体分配システム32によって、基板12のフィールドc上に分配された容積VdispenseCより大きく、流体分配システム32によって、基板12のフィールドc上に分配された容積VdispenseCは、流体分配システム32によって、基板12のフィールドb上に分配された容積VdispenseBより大きく、流体分配システム32によって、基板12のフィールドb上に分配された容積VdispenseBは、流体分配システム32によって、基板12のフィールドa上に分配された容積VdispenseAより大きい。要約すると、流体分配システム32によって、基板12上に分配される、それぞれ、フィールドa、b、c、d上のポリマ材料34の容積VdispenseA、VdispenseB、VdispenseC、VdispenseDは、
dispenseD>VdispenseC>VdispenseB>VdispenseA (3)
として規定される。
【0022】
容積VdispenseAを有するポリマ材料32をフィールドa上に分配し、基板12のフィールドa上のポリマ材料32を蒸発時間Taにさらす結果として、モールド20との接触時の、基板12のフィールドa上のポリマ材料32の容積はVfinalAであり、容積VdispenseBを有するポリマ材料32をフィールドb上に分配し、基板12のフィールドb上のポリマ材料32を蒸発時間Tbにさらす結果として、モールド20との接触時の、基板12のフィールドb上のポリマ材料32の容積はVfinalBであり、容積VdispenseCを有するポリマ材料32をフィールドc上に分配し、基板12のフィールドc上のポリマ材料32を蒸発時間Tcにさらす結果として、モールド20との接触時の、基板12のフィールドc上のポリマ材料32の容積はVfinalCであり、容積VdispenseDを有するポリマ材料32をフィールドd上に分配し、基板12のフィールドd上のポリマ材料32を蒸発時間Tdにさらす結果として、モールド20との接触時の、基板12のフィールドd上のポリマ材料32の容積はVfinalDである。その結果、モールド20との接触時の、基板の、それぞれ、フィールドa、b、c、d上に分配されたポリマ材料32の容積VfinalA、VfinalB、VfinalC、VfinalDは、全て実質的に同じである。
【0023】
図1〜3を参照すると、基板12のフィールドa〜d上に分配されたポリマ材料34の容積VdispenseA、VdispenseB、VdispenseC、VdispenseDをそれぞれ決定するために、基板12の各フィールドa〜d上に分配された小滴40内のポリマ材料34の直接イメージングが使用されてもよい。さらなる実施形態では、パターン化層46の膜厚計測が使用されてもよい。
【0024】
図1を参照すると、さらなる実施形態では、モールド20が、基板12のフィールドa〜d上のポリマ材料34に接触した後、供給源38は、上述したように、ポリマ材料34が固化し、かつ/又は、架橋結合するためのエネルギー40を生成する。しかし、基板12の取り囲んでいるフィールドa〜d上に分配されたポリマ材料34は、エネルギー40に同時に暴露され、したがって、モールド20に接触する前に、固化し、かつ/又は、架橋結合する可能性があり、これは望ましくない。基板12の取り囲んでいるフィールドa〜d上に分配されたポリマ材料34の固化及び/又は架橋結合は、とりわけ、基板12の取り囲んでいるフィールドa〜d上でその後に配設される層の厚さの問題となる制御、及び基板12の取り囲んでいるフィールドa〜d上に形成される層内の有害なアーチファクトの形成をもたらす可能性があり、これは好ましくない。その結果、基板12の取り囲んでいるフィールドa〜d上でのポリマ材料32の好ましくない硬化及び/又は架橋結合を、防止できない場合には最小にするための、基板12をパターニングする方法が、以下でさらに述べられる。
【0025】
図1、4を参照すると、複数のフィールドw〜zを有する基板12が示される。基板12の各フィールドw〜zは、複数のサブフィールドを備える。すなわち、基板12のフィールドwはサブフィールドw1〜w4を備え、基板12のフィールドxはサブフィールドx1〜x4を備え、基板12のフィールドyはサブフィールドy1〜y4を備え、基板12のフィールドzはサブフィールドz1〜z4を備える。基板12のフィールドw〜zの各サブフィールドは、基板12の残りのフィールドw〜zによって、基板12のフィールドw〜zの残りのサブフィールドから離間している。より具体的には、基板12のフィールドwの各サブフィールドw1〜w4は、フィールドx〜zによって、基板12のフィールドwの残りのサブフィールドw1〜w4から分離され、基板12のフィールドxの各サブフィールドx1〜x4は、フィールドw、y、zによって、基板12のフィールドxの残りのサブフィールドx1〜x4から分離され、基板12のフィールドyの各サブフィールドy1〜y4は、フィールドw、x、zによって、基板12のフィールドyの残りのサブフィールドy1〜y4から分離され、基板12のフィールドzの各サブフィールドz1〜z4は、フィールドw〜yによって、基板12のフィールドzの残りのサブフィールドz1〜z4から分離されている。
【0026】
図1、4、5を参照すると、フィールドw〜zを有する基板12をパターニングするプロセス・フローが示される。ステップ100にて、ポリマ材料34は、上述した技法の任意の技法を使用してフィールドw上に分配される。ポリマ材料28は、流体分配システム32によってフィールドw上に同時に分配されてもよく、又は、さらなる実施形態では、ポリマ材料34は、流体分配システム32によって、基板12のフィールドwのサブフィールドw1〜w4上に順次に分配される。
【0027】
ステップ102で、フィールドw上へのポリマ材料34の分配に続いて、モールド20は、基板12のフィールドwの各サブフィールドw1〜w4上に分配されたポリマ材料34に接触する。モールド20は、基板12のサブフィールドw2〜w4に接触する前に、基板12のサブフィールドw1上に分配されたポリマ材料34に接触し、基板12のサブフィールドw1上のポリマ材料34は、その後、固化し、又は、架橋結合し、モールド20は、基板12のサブフィールドw1に接触した後で、かつ、基板12のサブフィールドw3〜w4に接触する前に、基板12のサブフィールドw2上に分配されたポリマ材料34に接触し、基板12のサブフィールドw2上のポリマ材料34は、その後、固化し、又は、架橋結合し、モールド20は、基板12のサブフィールドw2に接触した後で、かつ、基板12のサブフィールドw4に接触する前に、基板12のサブフィールドw3上に分配されたポリマ材料34に接触し、基板12のサブフィールドw3上のポリマ材料34は、その後、固化し、又は、架橋結合し、モールド20は、基板12のサブフィールドw3に接触した後に、基板12のサブフィールドw4上に分配されたポリマ材料28に接触し、基板12のサブフィールドw4上のポリマ材料34は、その後、固化し、又は、架橋結合しる。
【0028】
ステップ104にて、ポリマ材料34は、上述した技法の任意の技法を使用してフィールドx上に分配されてもよい。ポリマ材料28は、流体分配システム32によってフィールドx上に同時に分配されてもよく、又は、さらなる実施形態では、ポリマ材料34は、流体分配システム32によって、基板12のフィールドxのサブフィールドx1〜x4上に順次に分配されてもよい。
【0029】
ステップ106にて、フィールドx上へのポリマ材料34の分配に続いて、モールド20は、基板12のフィールドxの各サブフィールドx1〜x4上に分配されたポリマ材料34に接触する。モールド20は、基板12のサブフィールドx2〜x4に接触する前に、基板12のサブフィールドx1上に分配されたポリマ材料34に接触し、基板12のサブフィールドx1上のポリマ材料34は、その後、固化し、又は、架橋結合し、モールド20は、基板12のサブフィールドx1に接触した後で、かつ、基板12のサブフィールドx3〜x4に接触する前に、基板12のサブフィールドx2上に分配されたポリマ材料34に接触し、基板12のサブフィールドx2上のポリマ材料34は、その後、固化し、又は、架橋結合し、モールド20は、基板12のサブフィールドx2に接触した後で、かつ、基板12のサブフィールドx4に接触する前に、基板12のサブフィールドx3上に分配されたポリマ材料34に接触し、基板12のサブフィールドx3上のポリマ材料34は、その後、固化し、又は、架橋結合し、モールド20は、基板12のサブフィールドx3に接触した後に、基板12のサブフィールドx4上に分配されたポリマ材料28に接触し、基板12のサブフィールドx4上のポリマ材料34は、その後、固化し、かつ/又は、架橋結合される。
【0030】
ステップ108にて、ポリマ材料34は、上述した技法の任意の技法を使用してフィールドy上に分配される。ポリマ材料28は、流体分配システム32によってフィールドy上に同時に分配されてもよく、又は、さらなる実施形態では、ポリマ材料34は、流体分配システム32によって、基板12のフィールドyのサブフィールドy1〜y4上に順次に分配されてもよい。
【0031】
ステップ110にて、フィールドy上へのポリマ材料34の分配に続いて、モールド20は、基板12のフィールドyの各サブフィールドy1〜y4上に分配されたポリマ材料34に接触する。モールド20は、基板12のサブフィールドy2〜y4に接触する前に、基板12のサブフィールドy1上に分配されたポリマ材料34に接触し、基板12のサブフィールドy1上のポリマ材料34は、その後、固化し、又は、架橋結合し、モールド20は、基板12のサブフィールドy1に接触した後で、かつ、基板12のサブフィールドy3〜y4に接触する前に、基板12のサブフィールドy2上に分配されたポリマ材料34に接触し、基板12のサブフィールドy2上のポリマ材料34は、その後、固化し、又は、架橋結合し、モールド20は、基板12のサブフィールドy2に接触した後で、かつ、基板12のサブフィールドy4に接触する前に、基板12のサブフィールドy3上に分配されたポリマ材料34に接触し、基板12のサブフィールドy3上のポリマ材料34は、その後、固化し、又は、架橋結合し、モールド20は、基板12のサブフィールドy3に接触した後に、基板12のサブフィールドy4上に分配されたポリマ材料28に接触し、基板12のサブフィールドy4上のポリマ材料34は、その後、固化し、又は、架橋結合しる。
【0032】
ステップ112にて、ポリマ材料34は、上述した技法の任意の技法を使用してフィールドz上に分配される。ポリマ材料28は、流体分配システム32によってフィールドz上に同時に分配されてもよく、又は、さらなる実施形態では、ポリマ材料34は、流体分配システム32によって、基板12のフィールドwのサブフィールドz1〜z4上に順次に分配されてもよい。
【0033】
ステップ114にて、フィールドz上へのポリマ材料34の分配に続いて、モールド20は、基板12のフィールドzの各サブフィールドz1〜z4上に分配されたポリマ材料34に接触する。モールド20は、基板12のサブフィールドz2〜z4に接触する前に、基板12のサブフィールドz1上に分配されたポリマ材料34に接触し、基板12のサブフィールドz1上のポリマ材料34は、その後、固化し、又は、架橋結合し、モールド20は、基板12のサブフィールドz1に接触した後で、かつ、基板12のサブフィールドz3〜z4に接触する前に、基板12のサブフィールドz2上に分配されたポリマ材料34に接触し、基板12のサブフィールドz2上のポリマ材料34は、その後、固化し、又は、架橋結合し、モールド20は、基板12のサブフィールドz2に接触した後で、かつ、基板12のサブフィールドz4に接触する前に、基板12のサブフィールドz3上に分配されたポリマ材料34に接触し、基板12のサブフィールドz3上のポリマ材料34は、その後、固化し、又は、架橋結合し、モールド20は、基板12のサブフィールドz3に接触した後に、基板12のサブフィールドz4上に分配されたポリマ材料28に接触し、基板12のサブフィールドz4上のポリマ材料34は、その後、固化し、又は、架橋結合しる。
【0034】
上述した本発明の実施形態は例示的である。本発明の範囲内に留まったままで、先に引用した開示に対して、多くの変更及び修正が行われてもよい。したがって、本発明の範囲は、先の説明によって制限されるべきではなく、代わりに、添付特許請求の範囲の等価物の全範囲と一緒に、添付特許請求の範囲を参照して決められるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】基板から離間したテンプレートを有するリソグラフィ・システムの略側面図である。
【図2】上に分配されたパターン化層を有する図1に示す基板の略側面図である。
【図3】図1に示す基板のトップダウンビューであり、第1の実施形態における複数のフィールドを示す。
【図4】図1に示す基板のトップダウンビューであり、第2の実施形態における複数のフィールドを示す。
【図5】図4に示す基板の複数のフィールドをパターニングする方法を示すフロー図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のフィールドを備える基板をパターニングする方法であって、
前記基板の前記複数のフィールドの第1の部分集合上に第1の容積の流体を分配すること、
前記基板の前記複数のフィールドの第2の部分集合上に、前記第1の部分集合と異なる第2の容積の流体を分配すること、、
前記複数のフィールドの前記第1と第2の部分集合をパターニングすること
を含み、前記複数のフィールドの前記第1の部分集合は、前記複数のフィールドの前記第2の部分集合がパターニングされる前にパターニングされ、前記複数のフィールドの前記第2の部分集合に関連する容積は、前記複数のフィールドの前記第1の部分集合に関連する容積より大きい、方法。
【請求項2】
前記第1の容積の流体は、第1蒸発時間にさらされ、
前記第2の容積の流体は、前記第1蒸発時間と異なる第2蒸発時間にさらされ、
前記複数のフィールドの前記第1と第2の部分集合をパターニングすることは、前記第1蒸発時間より大きい前記第2蒸発時間を補償することである請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のフィールドの前記第1と第2の部分集合上に、それぞれ同時に、前記第1と第2の容積の流体を分配することをさらに含む請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のフィールドの前記第2の部分集合上に前記第2の容積の流体を分配する前に、前記複数のフィールドの前記第1の部分集合上に前記第1の容積の流体を分配することをさらに含む請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
パターニングするステップは、前記流体を、内部にパターンを有するモールドと接触させることをさらに含む請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
前記複数のフィールドの前記第1と第2の部分集合と異なる、前記複数のフィールドの第3の部分集合は、前記第3の部分集合が、実質的に流体が無い状態で、前記複数のフィールドの前記第1の部分集合を囲む請求項1又は2に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のフィールドの前記第1と第2の部分集合と異なる、前記複数のフィールドの第3の部分集合は、前記第3の部分集合が、実質的に流体が無い状態で、前記複数のフィールドの前記第2の部分集合を囲む請求項1又は2に記載の方法。
【請求項8】
分配するステップは、前記流体を複数の小滴として堆積させることをさらに含む請求項1又は2に記載の方法。
【請求項9】
前記流体は、ナノインプリント流体である前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
パターニングするステップは、前記流体を、ナノインプリント・モールド・アセンブリに接触させることを含む請求項9に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2009−532906(P2009−532906A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−504252(P2009−504252)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際出願番号】PCT/US2007/008198
【国際公開番号】WO2007/120537
【国際公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(503193362)モレキュラー・インプリンツ・インコーポレーテッド (94)
【Fターム(参考)】