説明

基板処理装置およびこれを備える塗布現像システム

【課題】基板に薬液を滴下し、基板を回転することによって基板を処理する基板処理装置であって、当該基板処理装置内の環境を大きく乱すことなく浮遊ミストを低減することが可能な基板処理装置およびこれを備える塗布現像システムを提供する。
【解決手段】基板に薬液を滴下し、基板を回転して基板を処理する基板処理装置が開示される。この基板処理装置は、基板の裏面を保持する基板保持部と、基板保持部を回転する基板回転部と、基板保持部に保持される基板に薬液を滴下する薬液滴下部と、凹形状を有し、基板保持部に保持される基板を囲むように設けられるカップ部と、基板保持部に保持される基板とカップ部の内周面との間に配置される吸気ポートと、基板回転部により駆動されるとともに、吸気ポートと連通して吸気ポートより吸引される気体を基板保持部の下方の空間に吐出する気体吐出部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に薬液を供給し、基板を回転することによって所定の処理を行う基板処理装置およびこれを備える塗布現像システムに関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置やフラットパネルディスプレイ(FPD)を製造する場合、フォトリソグラフィー工程を欠くことはできない。フォトリソグラフィー工程においては、まず、いわゆるスピンコータにおいて半導体ウエハやガラス基板などの基板にレジストを滴下し、基板を回転することによりレジスト膜が形成される。このとき、基板の回転に伴って、ミスト(たとえばミクロンまたはサブミクロン程度の大きさを有する微粒子)が発生し、スピンコータ内を浮遊する。このような浮遊ミストが基板上のレジスト膜に吸着すると、マスクパターンに欠陥が生じる場合がある。基板の大型化に伴って基板エッジ付近における線速度が増大し、浮遊ミストが発生し易くなっているため、浮遊ミストによる欠陥の増大が問題になっている。
【0003】
また、レジスト塗布時だけでなく、レジスト膜の露光後の現像工程において現像液をリンスする場合においても、浮遊ミストが発生する。今後、多用されることが見込まれる液浸露光においては、現像後のリンス工程での基板回転速度が高くなる傾向にあり、より多くのミストが発生することが懸念される。
【0004】
このような問題を解決するため、気流発生装置を設けて浮遊ミストを除去する塗布装置等が開示されている(たとえば特許文献1から3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−238667号公報
【特許文献2】特開2002−239443号公報
【特許文献3】特開2009−32777号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、スピンコータ内では、プロセスの安定化のため温湿度管理されたダウンフローを定常的に形成することにより環境を一定に維持しているが、浮遊ミスト除去のために気流を発生させると、この気流によってダウンフローが乱される場合がある。そうすると、温度かつ/または湿度が変動したり、気流が偏ったりして、たとえばレジスト膜の膜厚の不均一化という問題が生じるおそれがある。
【0007】
たとえば特許文献1には、半導体ウエハを保持して回転するスピンチャックにファンを設け、スピンチャックとともにファンを回転することによって気流を発生させ、これにより、半導体ウエハの裏面へレジストが回り込むのを防止できる処理液塗布装置が開示されている。しかし、特許文献1には、ウエハの表面への浮遊ミストの付着を防止する構成は開示されていないし、ファンの回転により生じる気流は、半導体ウエハを囲むように配置されるカップの外側からもたらされるため、処理液塗布装置内の環境が乱される可能性が高い。
【0008】
また、特許文献2および3には、ウエハの周りを囲むように配置された羽根またはファンにより気流を発生させてミストが基板の表面への付着するのを防止する処理装置が開示されているが、発生する気流によって処理装置内の環境に乱れが生じる。
【0009】
本発明は、基板に薬液を滴下し、基板を回転することによって基板を処理する基板処理装置であって、当該基板処理装置内の環境を変動させることなく浮遊ミストを低減することが可能な基板処理装置およびこれを備える塗布現像システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様は、基板に薬液を滴下し、基板を回転することによって基板を処理する基板処理装置を提供する。この基板処理装置は、基板の裏面を保持する基板保持部と、基板保持部を回転する基板回転部と、基板保持部に保持される基板に薬液を滴下する薬液滴下部と、凹形状を有し、基板保持部に保持される基板を囲むように設けられるカップ部と、基板保持部に保持される基板とカップ部の内周面との間に配置される吸気ポートと、基板回転部により駆動されるとともに、吸気ポートと連通して吸気ポートから吸引される気体を基板保持部の下方の空間に吐出する気体吐出部と、を備える。
【0011】
本発明の第2の態様は、第1の態様の基板処理装置を含む塗布現像システムを提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の実施形態によれば、基板に薬液を滴下し、基板を回転することによって基板を処理する基板処理装置であって、当該基板処理装置内の環境を大きく乱すことなく浮遊ミストを低減することが可能な基板処理装置およびこれを備える塗布現像システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態による塗布現像システムを示す平面図である。
【図2】図1の塗布現像システムの斜視図である。
【図3】図1の塗布現像システム内の処理ユニットブロックを示す斜視図である。
【図4】図1の塗布現像システムの側面図である。
【図5】図1の塗布現像システム内に設けられる本発明の他の実施形態による塗布ユニットを示す模式図である。
【図6】図5の塗布ユニットを示す上面図である。
【図7】図5の塗布ユニットに設けられる渦巻きポンプの一例を示す斜視図である。
【図8】図5の塗布ユニットに設けられるミストトラップの一例を示す斜視図である。
【図9】図5の塗布ユニットに設けられる吐出部の変形例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態による塗布現像システムを説明する。以下の説明において、同一または対応する部品または部材には同一または対応する参照符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
図1は、本実施形態による塗布現像システムを示す平面図である。図示のとおり、塗布現像システム1は、たとえば13枚の半導体ウエハ(以下、ウエハという)Wを収容可能なウエハキャリア20を搬入出するキャリアブロックS1と、処理装置群B,U1、棚ユニットU2,U3、およびメインアームAが配置される処理ブロックS2と、処理ブロックS2および露光装置S4の間に配置されるインターフェイスブロックS3とを備える。
【0016】
キャリアブロックS1には、複数個のウエハキャリア20を載置可能な載置台21と、載置台21の背後の壁に設けられる開閉部22と、開閉部22を通してウエハWをウエハキャリア20から取り出し、ウエハキャリア20へ収容する搬送アームCとが設けられている。この搬送アームCは、ウエハキャリア20と、後述する処理ブロックS2の棚ユニットU2との間でウエハWを受け渡すことができるように、昇降自在、鉛直軸回りに回転自在、ウエハキャリア20の配列方向(X軸方向)に移動自在、およびウエハキャリア20の方向(Y軸方向)伸縮自在に構成されている。
【0017】
キャリアブロックS1の背面(開閉部22が設けられた壁と反対側の面)には処理ブロックS2が接続されている。処理ブロックS2には、種々の処理ユニットを含む処理装置群Bと、処理ブロックS2においてキャリアブロックS1側に配置される棚ブロックU2と、処理ブロックS2においてインターフェイスブロックS3側に配置される棚ブロックU3と、棚ブロックU2およびU3との間において移動自在に構成されるメインアームAと、処理装置群Bと同様に種々の処理ユニットを含む処理装置群U1とが配置されている。
【0018】
処理装置群Bは、図2に示すように、積層された5個の単位ブロックB1からB5を含む。各単位ブロックB1からB5は、たとえばレジスト塗布ユニット、現像処理ユニット、加熱ユニット、疎水化処理ユニット、冷却ユニットなどを有することができる。たとえば、単位ブロックB1およびB2は、レジスト膜が露光された後のウエハWを加熱する露光後加熱ユニットと、露光後加熱ユニットにより加熱されたウエハWを所定温度に調整する冷却ユニットと、露光されたレジスト膜を現像する現像処理ユニットと、現像後のウエハWを乾燥のために加熱するベーキングユニットといった処理ユニットを有することができる。一方、単位ブロックB3からB5は、後述する塗布ユニットを有することができる。たとえば、図3を参照すると、単位ブロックB3には塗布ユニット50Aおよび反射防止膜塗布ユニット50B,50Cが設けられている。塗布ユニット50においては、ウエハW上にレジスト液が滴下され、ウエハWが回転されて、レジスト膜が形成される。また、反射防止膜塗布ユニット50B,50Cにおいては、ウエハW上に反射防止膜用の薬液が滴下され、ウエハWが回転されて、反射防止膜が形成される。
【0019】
処理装置群U1は、図3に示すように、後述する搬送アームA3の移動可能領域を介して単位ブロックB3に対向するように配置される。図示のとおり、処理装置群U1は、本実施形態においては、冷却ユニットCOL31からCOL33、加熱ユニットCHP31からCHP33、疎水化処理ユニットADH、および周縁露光ユニットWEE等の種々の処理ユニットを含んでいる。これにより、単位ブロックB3の反射防止膜塗布ユニット50Bにおいて反射防止膜を形成する前に、たとえば冷却ユニットCOL31にてウエハWを所定の温度に調整したり、たとえば反射防止膜が形成されたウエハWを加熱ユニットCHP31にて加熱処理したりすることができる。また、ウエハW上にレジスト液を塗布する前に、レジスト液とウエハWとの密着性を向上させるため、疎水化処理ユニットADHにて疎水化処理を行うことも可能である。さらに、レジスト膜が形成されたウエハWを露光装置S4へ搬送する前に、ウエハWの周縁部のみを周縁露光ユニットWEEにて選択的に露光してもよい。
【0020】
なお、処理装置群U1の各処理ユニットと単位ブロックB3の塗布ユニット50との間のウエハWの受け渡しは、図3に示すように、単位ブロックB3に対応して設けられた搬送アームA3により行われる。搬送アームA3は、ウエハWを保持可能な2つのフォーク61,62を有し、Y軸方向に延びるレール65に沿って移動可能である。このようにメインアームAには、単位ブロックB1からB5に対応して設けられた搬送アームA1からA5が含まれる(図4参照)。搬送アームA1,A2,A4,A5もまた搬送アームA3と同様に2つのフォークを有し、Y軸方向に沿って移動可能である。
また、処理装置群U1と同様の構成を有する処理装置群を単位ブロックB4,B5に対して設けてもよい。
【0021】
図4を参照すると、棚ユニットU2は、単位ブロックB1からB5に対応して設けられるステージTRS1からTRS5を有している。たとえば、単位ブロックB1に対応して2つのステージTRS1が設けられ、各ステージTRS1は単位ブロックB1の搬送アームA1によりアクセス可能に配置されており、搬送アームA1により搬入されるウエハWを保持することができる。これにより、たとえば単位ユニットB1の処理ユニットで処理されたウエハWは、その処理ユニットから搬送アームA1により取り出され、2つのステージTRS1の一方に搬入され保持される。そのステージTRS1により保持されるウエハWは、たとえば、キャリアブロックS1の搬送アームCによってウエハキャリア20へ収容される。なお、図1に示すように、棚ユニットU2に隣接して搬送アームD1が設けられている。搬送アームD1は進退自在および昇降自在に構成されている。これにより、棚ユニットU2のステージTRS1からTRS5の間でウエハWを受け渡すことができる。
【0022】
また、棚ユニットU2にはステージTRS−Fが設けられている。ステージTRS−Fは、主として、キャリアブロックS1の搬送アームCによってウエハキャリア20から取り出されたウエハWを一時的に保持するために利用される。
【0023】
棚ユニットU3は、単位ブロックB1からB5に対応して設けられるステージTRS6からTRS10を有している。たとえば、棚ユニットU3には、単位ブロックB5に対応して2つのステージTRS10が設けられ、各ステージTRS10は単位ブロックB5の搬送アームA5によりアクセス可能に配置されており、搬送アームA5により搬入されるウエハWを保持することができる。これにより、たとえば単位ユニットB5の処理ユニットで処理されたウエハWは、その処理ユニットから搬送アームA5により取り出され、2つのステージTRS10の一方に搬入され保持される。そのステージTRS10により保持されるウエハWは、たとえば、インターフェイスブロックS3のインターフェイスアームE(後述)によって取り出され、露光装置S4(図1)へ搬出される。なお、図1に示すように、棚ユニットU3に隣接して搬送アームD2が設けられている。搬送アームD2は進退自在および昇降自在に構成され、これにより、棚ユニットU3のステージTRS5からTRS10の間でウエハWを受け渡すことができる。
【0024】
再び図1を参照すると、処理ブロックS2のキャリアブロックS1と反対側にはインターフェイスブロックS3が接続されている。インターフェイスブロックS3は、処理ブロックS2の棚ユニットU3と露光装置S4とに対してウエハWの受け渡しを行うためのインターフェイスアームEと、複数枚のウエハWをそれぞれ保持する複数の棚を有するバッファ83とを含む。インターフェイスアームEは、処理ブロックS2と露光装置S4との間のウエハWの搬送機構として機能する。本実施形態においては、インターフェイスアームEは、昇降自在、鉛直軸回りに回転自在、X軸方向に進退自在に構成され、これにより、単位ブロックB1からB5に対応する棚ユニットU3のステージTRS6からTRS10とバッファ83の各棚との間でウエハWの受け渡しが行われる。
【0025】
なお、バッファ83は、露光装置S4と処理ブロックS2との間のスループットの調整や、露光条件の変更の際に、たとえばレジスト膜が形成されたウエハWを一時的に保管しておき、露光装置S4に順次搬送する場合に好適に用いられる。このようにすると、処理ブロックS2における処理を露光装置S4の処理速度に合わせることができ、またロット毎に、露光強度やレチクル等を適宜変更して露光処理を行なうことができる。
【0026】
次に、図5から図8を参照しながら、処理ブロックS2の単位ブロックB3に設けられる塗布ユニット50について説明する。
図5を参照すると、塗布ユニット50は、ウエハWの裏面中央部を吸引により保持するチャック51と、チャック51に結合される回転シャフト51aを介してチャック51を回転するモータ52と、チャック51に保持されるウエハWにレジスト液等の薬液を滴下するディスペンサ55と、凹形状を有し、チャック51に保持されるウエハWを取り囲むように設けられるカップ部53と、チャック51に保持されるウエハWとカップ部53の内周面との間に配置される吸気ポート56と、吸気ポート56に接続されるダクト57を介して吸気ポート56と連通する渦巻きポンプ59と、渦巻きポンプ59に接続される連接管589を介して渦巻きポンプ59と連通する吐出部58とを有している。
【0027】
カップ部53はアップーカップ53U、ボトムカップ53B、およびカップベース53Eを有している。アッパーカップ53Uは、ディスペンサ55からウエハWに滴下され、回転によりウエハWから吹き飛ばされる薬液を受け取ることができるように、ボトムカップ53Bの上端に配置されている。ボトムカップ53Bの底部には廃液管54aが接続されている。これにより、アッパーカップ53Uにより受け取られてボトムカップ53Bへ流れ落ちた薬液が廃液管54aを通してカップ部53から排出される。また、ボトムカップ53Bの底部には複数の排気管54bが接続されており、排気管54bには、図示しない排気部に接続されている。排気部は、たとえば、塗布現像システム1が設置されるクリーンルームに備わる排気処理設備であってよい。これにより、排気管54bを通してカップ部53内の空気が排気され、ウエハW上に滴下されるレジスト液等の薬液から蒸発する有機溶剤等が排気される。すなわち、排気管54bを通した排気により、塗布現像システム1内における有機溶剤等によるクロスコンタミネーションを低減することができる。
【0028】
また、吸気ポート56は、図5に示すような溝状の断面形状と、図6に示すようなリング状の上面形状を有している。本実施形態においては、吸気ポート56の底部に8個の下部開口56aが形成され、各下部開口56aにダクト57が接続されている。ダクト57はカップベース53Eを上下方向に貫通し、ボトムカップ53Bの内側へ抜けて、カップベースEの下方で合流している。合流したダクト57は、ミストトラップMTを介して渦巻きポンプ59の吸気口59aに接続されている。なお、図6においては、便宜上、アッパーカップ53Uおよびチャック51を省略している。
【0029】
図7を参照すると、渦巻きポンプ59は、扁平な円筒形状を有するケーシング59cの円形面59fにおいて中央からずれた位置に設けられた吸気口59aと、ケーシング59cの側面59gに設けられた排気口59bと、ケーシング59c内において回転可能な羽根車59dとを有している。羽根車59dの回転軸59eは、ケーシング59cの2つの円形面59fのほぼ中央においてケーシング59cから密閉可能かつ回転可能に突出している。本実施形態では、回転軸59eは、モータ52とチャック51とを繋ぐ回転シャフト51aと共通化されている。したがって、回転シャフト51aを介してモータ52によりチャック51を回転すると、渦巻きポンプ59の回転軸59eもまた回転する。これにより、羽根車59dが回転し、この回転により吸気口59a側において減圧状態が実現される。このため、吸気口59aから空気が吸引され排気口59bから排気される。すなわち、吸気ポート56から、複数のダクト57およびミストトラップMTを通してカップ部53内の空気が渦巻きポンプ59により吸引され、吸引された空気は渦巻きポンプ59から排出される。
【0030】
渦巻きポンプ59の排気口59bと連接管589を介して接続される吐出部58は、図5に示すように、上部が開口した有底円筒状の形状を有し、カップベース53Eの裏面に取り付けられている。カップベース53Eには、チャック51に保持されるウエハWの下方において、4つの開口部60が形成されている(図6参照)。吐出部58は、4つの開口部60、連接管589の取り付け口、および回転シャフト51aのための貫通孔を除いて、カップベース53Eの裏面とともに密閉された空間を形成している。これにより、渦巻きポンプ59の排気口59bから排出される空気は、連接管589を通して吐出部58へ至り、開口部60を通してウエハWの裏面に向けて吐出される。吐出された空気は、ウエハWとカップベース53Eとの間の空間を外向きに流れ、カップベース53EとウエハWとの間の空間を通って、ボトムカップ53Bの方へ流れていく。
【0031】
ミストトラップMTは、ほぼ円筒形の形状を有し、図8(a)に示すように、円筒の下面に形成される流入口MTiと、上面に形成される流出口MToとを有している。また、内部には複数のバッフル板MTbが形成されている。流入口MTiから流入した空気は、ミストトラップMTの内部において複数のバッフル板MTbに何度も衝突する。このため、空気中に含まれるミストはバッフル板MTbにより捕獲され除去される。したがって、ミストが除去された空気がミストトラップMTの流出口MToから流出し、渦巻きポンプ59へ供給される。なお、ミストトラップMTは、バッフル板MTbに代わって、図8(b)および(c)に示すように、内部にメッシュプレートMTpを含んでいてもよい。これによれば、ミストトラップMTの内部に流入した空気がメッシュプレートMTpのメッシュを通り抜ける際に、空気中のミストがメッシュにより捕獲されるため、ミストトラップMTは、ミストが除去された空気を渦巻きポンプ59へ提供することができる。
【0032】
図5を再び参照すると、塗布ユニット50の天井部には送風口50bが取り付けられており、図示しない送風装置から送風口50bを通して、温度および湿度が管理された空気が一定の流量で下向きに送出される。また、送風口50bから送出される温湿度管理された空気は、塗布ユニット50の筐体50aの底部に形成される排気口(図示せず)を介して排気されるとともに、カップ部53のボトムカップ53Bの底部に接続される排気管54bによっても排気される。これにより、塗布ユニット50の内部空間には定常的なダウンフローが形成され、塗布ユニット50内の環境(温度、湿度、気流など)が一定に維持される。
【0033】
図6を参照すると、ディスペンサ55は、ガイドレール55bに摺動可能に設けられた基部55aに取り付けられている。チャック51に保持されるウエハW(図5)上にレジスト液等の薬液を滴下する場合、ウエハWの中央の上方へ移動し、図示しない薬液供給管から薬液をウエハW上に滴下する。また、図6に示すとおり、塗布ユニット50の筐体50aにはウエハ搬送口50cが設けられ、ウエハ搬送口50cを通してウエハWが搬送アームA3(図3)により塗布ユニット50に搬入出される。なお、筐体50aには、ウエハ搬送口50cを開閉する扉50dが設けられている。
【0034】
なお、図1に示すように、本実施形態による基板処理装置は制御部100を備えている。制御部100は、たとえば中央演算処理装置(CPU)を含み、目的とする処理に応じて用意されるプログラムを実行することにより、搬送アームC,A1からA5,D1,D2、インターフェイスアームE、各処理ユニットを制御する。また、制御部100は、プログラムを記憶するメモリ(図示せず)を含み、このメモリには、プログラムが格納されるコンピュータ記憶媒体100aから所定の入出力(I/O)装置(図示せず)を通してプログラムが読み込まれる。
【0035】
次に、これまでに参照した図面を参照しながら、塗布現像システム1の動作(ウエハWの処理)の一例を説明する。
まず、たとえば13枚のウエハWが収容されたウエハキャリア20がキャリアブロックS1の載置台21(図4参照)に載置される。次に、ウエハキャリア20内のウエハWが搬送アームCにより取り出され、処理ブロックS2の棚ユニットU2のステージTRS−Fに搬入される。次いで、ウエハWは、搬送アームD1により棚ユニットU2のステージTRS3へ移され、単位ブロックB3の搬送アームA3によってステージTRS3から取り出される。この後、ウエハWは搬送アームA3によって冷却ユニットCOL31(図3参照)へ搬入されて、ここで所定の温度に設定され、続けて反射防止膜塗布ユニット50Bへ搬入される。
【0036】
この塗布ユニット50Bにおいて、反射防止膜用の薬液がウエハW上に滴下され、ウエハWが回転されてウエハW上に下層反射防止(BARC)膜が形成される。BARC膜が形成されたウエハWは、搬送アームA3によって、塗布ユニット50から加熱ユニットCHP31(図3)へ搬送されて加熱され、続けて冷却ユニットCOL32へ搬送されて、所定の温度に維持される。
【0037】
次に、搬送アームA3によって冷却ユニットCOL32から疎水化処理ユニットADHへウエハWが搬送されて、ここで疎水化処理が行われる。疎水化処理は、たとえばウエハWを約80°から約150°といった温度に加熱し、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)等のシリル化剤を用いて行われる。次いで、ウエハWは、搬送アームA3により冷却ユニットCOL33へ搬送されて、ここで所定の温度に冷却される。
【0038】
所定の温度に冷却されたウエハWは、搬送アームA3によって塗布ユニット50Aへ搬送され、ウエハW上にレジスト膜が形成される。具体的には、ウエハWは、搬送アームA3からチャック51(図5)により受け取られて保持され、ディスペンサ55からウエハWの表面中央部にレジスト液が滴下される。次いで、モータ52が回転し、チャック51に保持されたウエハWが回転すると、回転によりレジスト液がウエハWの外周からとばされるとともに、ウエハW上に残留したレジスト液からレジスト膜が形成される。このとき、カップ部53のカップベース53Eの下方に配置された渦巻きポンプ59もまたモータ52により駆動され、レジスト液がとばされることにより発生した浮遊ミストが吸気ポート56から吸引される。したがって、浮遊ミストがレジスト膜に付着することは殆ど無い。
【0039】
以上のようにしてレジスト膜が形成された後、ウエハWは搬送アームA3によって加熱ユニットCHP32(図3)へ搬送され、ここで加熱される。次いで、ウエハWが搬送アームA3により冷却ユニットCOL31へ搬入されて、ここで所定の温度に冷却される。この後、反射防止膜塗布ユニット50Cへ搬送されてレジスト膜上に上層反射防止(UARC)膜が形成される。以降、ウエハWは、搬送アームA3によって、加熱ユニットCHP31、および周縁露光ユニットWEEの順に搬送されて、各ユニットで所定の処理が行われ、棚ユニットU3のステージTRS8(図4)に収容される。
次いで、ウエハWは、インターフェイスアームEによって棚ユニットU3のステージTRS8から露光装置S4へ搬送され、ここでウエハW上のレジスト膜が露光される。
露光後、ウエハWは、インターフェイスアームEによって棚ユニットU3のステージTRS6(図4)に搬送され、続けて搬送アームA1によって、単位ブロックB1の加熱ユニット、冷却ユニット、現像処理ユニット、および加熱ユニットの順に搬送され、各ユニットにおいて所定の処理が行われる。加熱ユニットにおける加熱処理の後、ウエハWは搬送アームA1により棚ユニットU2のステージTRS1(図4)へ搬送される。そして、キャリアブロックS1の搬送アームCによって、ステージTRS1からウエハキャリア20へ収容されて、塗布現像システム1におけるウエハWに対する一連の処理が終了する。
【0040】
本実施形態の塗布現像システム1においては、これに備わる塗布ユニット50によって以下の効果が発揮される。
塗布ユニット50において、チャック51に保持されたウエハW上にレジスト液が滴下され、モータ52によりウエハWが回転されると、ウエハW上のレジスト液が回転によりウエハWの外周からカップ部53の内周面へとばされる。また、モータ52の回転により、モータ52のスピンドルに連結された渦巻きポンプ59の回転軸59eひいては羽根車59dも同時に回転される。そうすると、ウエハWとカップ部53の内周面との間に配置された吸気ポート56から空気が吸引され、吸引された空気は渦巻きポンプ59および吐出部58を通してウエハWの裏面に向けて吐出される。このため、レジスト液がウエハWからとばされて発生した浮遊ミストが空気とともに吸気ポート56から吸引されてウエハW上に付着するのが防止される。したがって、浮遊ミストによる欠陥を低減することができる。
【0041】
しかも、吸気ポート56から吸気された空気が、ウエハWの下方に配置された渦巻きポンプ59を通して吐出部58からウエハWの裏面に吐出されるから、塗布ユニット50内には、吸気ポート56から吸引されて吐出部58から吐出される準循環気流が形成される。このため、カップ部53の外部の空気(かつ塗布ユニット50の内部の空気)が吸気ポート56によって吸引されることは殆どない。したがって、カップ部53の上方に設けられた送風口50bからのダウンフローが乱されることがなく、発生した浮遊ミストを除去しつつ、塗布ユニット50内の環境(温度、湿度、気流など)を一定に維持することができる。よって、ウエハW上に形成されるレジスト膜の面内均一性および面間均一性を高く維持することが可能となる。
【0042】
また、渦巻きポンプ59は、モータ52のスピンドルに連結されて駆動されるため、ウエハWの回転速度に応じた吸気力で浮遊ミストを吸気することができる。たとえばウエハWの回転速度が大きい場合には多量の浮遊ミストが発生する傾向にあるが、渦巻きポンプ59の吸気力も大きくなるため、浮遊ミストを十分に吸引することができる。また、渦巻きポンプ59は、ウエハ回転用のモータ52により駆動されるから、渦巻きポンプ59用の駆動部を別途設ける必要がない。このため、塗布ユニット50を簡素に構成することができる。また、渦巻きポンプ59自体が簡素に構成され、ウエハ回転用のモータ52により駆動されるため、省電力化にもつながる。たとえば、ボトムカップ53Bの底部に接続された排気管54bのみにより浮遊ミストを排気しようとすれば、浮遊ミストを十分に除去するために、排気管54bに接続される排気部の排気能力を高くする必要がある。そうすると、排気部による消費電力が増大してしまう。しかし、本実施形態による塗布ユニット50では、排気管54bに接続される排気部として定常的に稼働する排気処理設備を利用することができ、浮遊ミストの吸引のために排気能力を高くする必要がないため、省電力化を図ることができる。しかもミストが発生するときのみ渦巻きポンプ59が動作するので、余分な電力を消費することがない。
【0043】
さらに、吐出部58からウエハWの裏面に向けて空気が吐出されるため、浮遊ミストがウエハWの裏面に回り込むのを防ぐことができる。ウエハWの裏面に向けて空気が吐出されない場合には、ウエハWの回転によってウエハの下方の空間はウエハ周辺の空間に比べて圧力が低下するため、浮遊ミストがウエハの下方の空間に回り込み、ウエハWの裏面に付着し易くなる。ウエハWの裏面に浮遊ミストが付着すると、後続の工程においてウエハWの載置台を介してウエハWの汚染が生じるおそれがある。しかし、本実施形態による塗布ユニット50によれば、ウエハWの裏面への浮遊ミストの付着を低減できるため、そのようなウエハ汚染を予防することが可能となる。
【0044】
さらにまた、吸気ポート56と渦巻きポンプ59との間のダクト57にはミストトラップMTが設けられ、吸気ポート56から吸気される空気中の浮遊ミストが捕捉され、清浄化された空気をウエハの裏面に向けて吐出することができる。したがって、吐出部58から吐出される空気によるウエハの裏面の汚染の心配はない。また、ミストトラップMTが渦巻きポンプ59の上流側に設けられているため、渦巻きポンプ59内のミストによる汚染を低減することが可能となる。このため、渦巻きポンプ59のメンテナンスの頻度を低減することができる。
【0045】
また、ミストが発生するのは、主として、回転するウエハWとカップ部53の内周面との間の空間においてであるので、ここに吸気ポート56が配置されると、発生した浮遊ミストを速やかに効率よく吸引することができる。なお、吸気ポート56は、チャック51によりウエハWが保持される場合にカップ部53を上から見たときにウエハWとカップ部53の内周面との間に位置していればよく、上下方向は適宜調整してよい。たとえば、チャック51に保持されるウエハWの上面と同じか又は低い位置に吸気ポート56が開口していると好適である。
【0046】
さらに、吐出部58がカップベース53Eの裏面に取り付けられてほぼ密閉された空間を形成するとともに、カップベース53Eに形成された開口60から空気を吐出するように構成されるため、チャック51に保持されるウエハWの裏面に空気を吐出する構成をコンパクト化することができる。
【0047】
以上、実施形態を参照しながら本発明を説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されることなく、添付の特許請求の範囲に照らし種々の変形・変更が可能である。
【0048】
たとえば、上記の実施形態においては、羽根車59dの回転軸59eが、モータ52とチャック51とを繋ぐ回転シャフト51aと共通化されているが、他の実施形態においては、回転軸59eの一端とモータ52(のスピンドル)とを一つのシャフトにより結合し、回転軸59eの他端とチャック51とを他のシャフトにより結合してもよい。
【0049】
また、上記の実施形態においては吸気ポート56の底部に8個の下部開口56aが形成されているが、下部開口56aの数は任意に決定されてよい。また、吸気ポート56の溝の深さもまたカップ部53のサイズ等に応じて任意に決定されてよい。言い換えると、下部開口56aの数および溝部の深さは、吸気ポート56の全周に沿ってほぼ均一に空気が吸引されるように決定すると好ましい。また、ほぼ均一に空気を吸引できる限りにおいて、吸気ポート56は、たとえば、チャック51により保持されるウエハWとカップ部53の内周面との間の空間に複数のダクト57を配置することにより構成してもよい。
【0050】
カップベース53Eに形成される開口部60の数および位置は適宜変更してよいことは言うまでもない。また、開口部60は、吐出部58から吐出される空気をチャック51に保持されるウエハWのエッジ方向にガイドするため、鉛直方向から傾いた角度でカップベース53Eを貫通するように形成してもよい。
【0051】
また、吐出部58内には、図9(a)に示すように複数の開口hを有する整流板FCPを図9(b)に示すように吐出部58の内部に設けて、複数の開口部60のそれぞれから吐出される空気の量を均一化してもよい。
【0052】
また、上記の実施形態においては、渦巻きポンプ59、連接管589、吐出部58、およびカップベース53Eにより、チャック51に保持されるウエハの裏面に対して吸気ポート56から吸引した空気を吐出する吐出部が構成されたが、これに限定されることはない。たとえば、渦巻きポンプ59に代わり、ファン(プロペラ)を利用できることは明らかである。また、ファンを利用する場合であっても、チャック51とモータ52とを結合する回転シャフト51aと、ファンの回転軸を共通化してよい。また、ファンを回転可能に収容する筐体の下面に吸気口を設けるとともに、上面に排気口を設け、この排気口と吐出部58とを所定の連接管により接続してよい。さらに、ファンの筐体の下面に吸気口を設けるとともに、筐体の上面を開口し、この筐体をカップベース53Eの裏面に取り付けてもよい。この場合には、吐出部58を設ける必要はなく、省スペース化に資する。
【0053】
なお、上記の実施形態における塗布ユニット50には送風口50bが設けられ、所定の送風装置(図示せず)から送風口50bを通して温湿度管理された空気が送風され、塗布ユニット50内の環境を一定に維持しているが、他の実施形態においては、送風機を設けなくてもよい。この場合、塗布ユニット内の環境はたとえばクリーンルーム内のエアフローにより一定に維持されることとなるが、このような場合であっても、本発明の実施形態によれば、浮遊ミストの吸引に伴う環境の乱れを低減することができる。
【0054】
また、半導体ウエハにレジスト液を滴下し、半導体ウエハを回転してレジスト膜を形成する塗布ユニット50を例に本発明を説明したが、本発明は、反射防止膜塗布ユニット50B,50Cにも適用可能である。また、露光されたレジスト膜を現像する現像処理ユニットにも適用可能である。この場合、露光されたレジスト膜を現像する場合にも、現像液をリンスする場合にも、現像ユニット内の環境を大きく乱すことなくウエハの回転により発生する浮遊ミストを効率よく除去することができる。さらにまた、ウエハ上に洗浄等を供給するとともにウエハを回転することにより、ウエハを洗浄するウエハ洗浄装置へも本発明を適用することができる。これによれば、洗浄液のミストが洗浄後のウエハ上に付着することによる欠陥の発生を低減することが可能となる。
【0055】
さらに、本発明の実施形態による基板処理装置は、半導体ウエハに限らず、FPD用のガラス基板を処理する場合にも利用可能である。さらに、レジスト膜や反射防止膜をウエハ上に形成する場合だけでなく、ポリイミド膜や、低誘電率(low-k)誘電体膜などのいわゆるSpin-on-Dielectric(SOD)膜を基板上に形成する場合にも本発明を適用することができる。
【0056】
また、本発明の実施形態による塗布現像システムは、図示の例に限定されることなく、使用する基板、製造する半導体デバイス、スループット等に応じて種々に変形してよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0057】
1・・・塗布現像システム、S1・・・キャリアブロック、S2・・・処理ブロック、S3・・・インターフェイスブロック、S4・・・露光装置、B,U1・・・処理装置群、U2,U3・・・棚ブロック、50・・・塗布ユニット、50a・・・送付機、51・・・チャック、52・・・モータ、53・・・カップ部、56・・・吸気ポート、57・・・ダクト、58・・・吐出部、59・・・渦巻きポンプ、60・・・開口部、MT・・・ミストトラップ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に薬液を滴下し、該基板を回転して当該基板を処理する基板処理装置であって、
前記基板の裏面を保持する基板保持部と、
前記基板保持部を回転する基板回転部と、
前記基板保持部に保持される前記基板に薬液を滴下する薬液滴下部と、
凹形状を有し、前記基板保持部に保持される前記基板を囲むように設けられるカップ部と、
前記基板保持部に保持される前記基板と前記カップ部の内周面との間に配置される吸気ポートと、
前記基板回転部により駆動されるとともに、前記吸気ポートと連通して前記吸気ポートから吸引される気体を前記基板保持部の下方の空間に吐出する気体吐出部と、
を備える基板処理装置。
【請求項2】
前記基板回転部および前記基板保持部を結合する回転シャフトを更に備え、
前記気体吐出部が、回転軸が前記回転シャフトに連結されて前記基板回転部により駆動される渦巻きポンプを含む、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記吸気ポートと前記気体吐出部との間に設けられ、前記吸気ポートから吸引される気体中に含まれるミストを除去するミスト回収器を更に備える、請求項1または2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記吸気ポートが、前記基板保持部に保持される前記基板を取り囲むように配置される環状上面形状を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記気体吐出部が前記カップ部の一部を含み、当該一部において気体の流通を許容する開口が形成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の基板処理装置を含む塗布現像システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−222685(P2011−222685A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−89235(P2010−89235)
【出願日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】