説明

基板処理装置および基板処理方法

【課題】処理液から引き上げられる複数の基板の全面を短時間で効率的に乾燥させることができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板保持具330は、基板Wの外周端部を保持する3本の保持アームx1,x2,x3を有する。中央に位置する保持アームx2は、外側に位置する保持アームx1,x3よりも少し低い高さに配置される。中央の保持アームx2は、棒状保持枠422、帯状保持片421,423、ボルトおよびナットからなる。棒状保持枠422の一方側には帯状保持片421が取り付けられ、棒状保持枠422の他方側には帯状保持片423が取り付けられる。この保持アームx2においては、一方側の帯状保持片421が棒状保持枠422の下端部から下方に突出せず、他方側の帯状保持片423が棒状保持枠422の下端部から下方に所定の高さD突出する。基板Wの乾燥処理時には、一方側から他方側にドライエアが供給される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に洗浄、乾燥等の種々の処理を行う基板処理装置および基板処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、半導体ウェハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等の基板に種々の処理を行うために、基板処理装置が用いられている。
【0003】
複数の基板を処理槽に貯留された処理液に浸漬し、洗浄処理を行う基板処理装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1の基板処理装置においては、処理槽内で基板の表面が薬液および純水により洗浄処理される。洗浄処理の施された基板は処理槽内から引き上げられる。
【0005】
洗浄処理後の基板に純水が付着していると、基板にパーティクルが付着し易くなる。また、基板に付着した純水が自然乾燥すると、基板にウォーターマークが形成される。したがって、特許文献1の基板処理装置においては、処理槽内から引き上げられた基板にドライエアが供給される。これにより、純水が付着した基板の表面が乾燥される(乾燥処理)。
【0006】
なお、特許文献1において、ドライエアとは極めて露点の低い気体をいい、基板に供給されるドライエアの露点は例えば約−70℃である。
【特許文献1】特開2006−310759号公報
【特許文献2】特開2007−36189号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、上記のような基板処理装置においては、複数の基板を処理槽に貯留された純水に浸漬するために、一度に複数の基板を保持する基板保持具が用いられる。この基板保持具は、各基板の外周端部の一部を支持することにより、複数の基板を起立姿勢でかつ平行に保持する。
【0008】
基板保持具の構造として、特許文献2に記載の基板保持具を説明する。図8は、特許文献2記載の基板保持具を示す図である。
【0009】
図8に示すように、この基板保持具912は、板状のリフタ部材926を備える。リフタ部材926の下端部分には、水平方向に延びる3本の基板保持枠927,928,929が取り付けられている。基板保持枠927,928,929は、この順で略水平に並んでいる。
【0010】
基板保持枠927,928,929には、それぞれ帯状の保持部材930a,930bが取り付けられている。保持部材930a,930bは、それらの上端部が上方へ突出するように、各基板保持枠927,928,929の両側面に取り付けられている。
【0011】
保持部材930a,930bの上端部には、図示しない複数の溝が形成されている。これらの溝に、それぞれ基板Wの外周端部が挿入される。これにより、1枚の基板Wが複数(本例では6本)の保持部材930a,930bにより保持される。
【0012】
具体的には、基板Wの下端部が基板保持枠928に取り付けられた保持部材930a,930bに当接し、下端部を中心として一定距離離間した基板Wの部分が基板保持枠927,929の各々に取り付けられた保持部材930a,930bに当接する。
【0013】
このように、基板Wが基板保持具912により保持される場合には、基板Wの外周端部の一部が複数の保持部材930a,930bと当接する。これにより、基板Wが純水から引き上げられる際には、基板Wと基板保持具912との当接部に純水が残留する。
【0014】
基板Wの引き上げ時には、引き上げられた基板Wから純水が下方に流れる。したがって、各基板Wとそれらの下端部を支持する2本の保持部材930a,930bとの当接部に、多量の純水が残留する。
【0015】
乾燥処理時において、基板保持具912に当接しない基板Wの部分は、ドライエアを供給することにより比較的短時間で乾燥する。しかしながら、基板Wの下端部と保持部材930a,930bとの当接部に残留する多量の純水を取り除くためには、基板W全体の乾燥処理が長時間化する。
【0016】
そこで、基板Wと基板保持具912との当接部に残留する純水を短時間で乾燥させるために、基板Wに供給するドライエアの温度を上昇させる方法が考えられる。しかしながら、この方法では、基板Wに供給するドライエアの温度が上昇することにより、基板Wの表面が酸化するおそれがある。また、基板保持具912に優れた耐熱性を有する材料を用いる必要が生じる。
【0017】
本発明の目的は、処理液から引き上げられる複数の基板の全面を短時間で効率的に乾燥させることができる基板処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
(1)本発明に係る基板処理装置は、基板に所定の処理を行う基板処理装置であって、処理液を貯留する処理槽と、基板の外周端部を支持し、基板を起立姿勢で保持する基板保持具と、処理槽内の処理液中と処理槽の上方位置との間で基板保持部により保持された基板を昇降させる基板昇降装置と、処理槽の上端に沿って、処理槽の一側方から他側方へ気体を供給して、基板昇降装置により処理槽から引き上げられる基板に気体を供給する気体供給部とを備え、基板保持具は、複数の保持部を有し、各保持部は、気体供給部から供給される気体の供給路に交差して略水平方向に延びるとともに、気体の供給路において上流側に位置する一方面および下流側に位置する他方面を有する棒状保持枠と、棒状保持枠の一方面に取り付けられ、基板の外周端部を支持する第1の帯状保持片と、棒状保持枠の他方面に取り付けられ、基板の外周端部を支持する第2の帯状保持片とを有し、棒状保持枠の他方面と第2の帯状保持片との間には隙間が形成され、複数の保持部のうち少なくとも1つの保持部において、第2の帯状保持片の下端部は、第1の帯状保持片および棒状保持枠の下端部よりも下方に突出するものである。
【0019】
この基板処理装置において、基板保持具の複数の保持部は、略水平方向に延びるとともに一方面および他方面を有する棒状保持枠と、その一方面に取り付けられる第1の帯状保持片と、その他方面に取り付けられる第2の帯状保持片とを有する。第1の帯状保持片および第2の帯状保持部材が基板の外周端部を支持することにより、基板が起立姿勢で保持される。
【0020】
基板保持具により保持された基板が、基板昇降装置により処理槽に貯留された処理液中と処理槽の上方位置との間で昇降される。
【0021】
基板が基板昇降装置により処理槽から引き上げられる際には、気体供給部により、処理槽の上端に沿って一側方から処理槽の他側方へ気体が供給される。これにより、基板に気体が供給され、基板に付着した処理液が気体により乾燥する。
【0022】
ここで、処理槽から引き上げられた基板が気体供給部から供給される気体の供給路に位置するときには、処理槽から引き上げられる基板の表面に付着する処理液は、気体の流れに沿って流れるとともに、基板の下端部に向かって流れ落ちる。これにより、基板と基板保持具との当接部に処理液が流れ込む。
【0023】
第2の帯状保持片は、第1の帯状保持片に比べて気体の供給路の下流側に位置する。そのため、基板と第2の帯状保持片との当接部には多量の処理液が残留しやすい。
【0024】
複数の保持部のうち少なくとも1つの保持部においては、第2の帯状保持片の下端部が、第1の帯状保持片および棒状保持枠の下端部よりも下方に突出する。また、棒状保持枠の他方面と第2の帯状保持片との間には隙間が形成される。
【0025】
これにより、少なくとも1つの保持部では、第2の帯状保持片の近傍を流れる気体が、第2の帯状保持片の下端部に衝突し、棒状保持枠の他方面と第2の帯状保持片との間の隙間に流れ込む。それにより、乾燥処理時に基板と第2の帯状保持片との当接部に残留する多量の処理液が、隙間を流れる気体により蒸発乾燥される。その結果、処理液から引き上げられる基板の全面を短時間で効率的に乾燥させることが可能となる。
【0026】
(2)少なくとも1つの保持部は、他の保持部よりも下方に位置してもよい。
【0027】
処理槽から引き上げられた基板が気体供給部から供給される気体の供給路に位置するときには、処理槽から引き上げられる基板の表面に付着する処理液は、気体の流れに沿って流れるとともに、基板の下端部に向かって流れ落ちる。これにより、複数の保持部のうち下方に位置する保持部においては、基板との当接部に処理液が多量に残留しやすくなる。
【0028】
したがって、少なくとも1つの保持部が他の保持部よりも下方に位置することにより、多量の処理液が残留しやすい保持部を短時間で効率的に乾燥させることができる。
【0029】
(3)複数の保持部において、第2の帯状保持片の下端部は、第1の帯状保持片および棒状保持枠の下端部よりも下方に突出してもよい。
【0030】
この場合、全ての保持部において、第2の帯状保持片の近傍を流れる気体が、第2の帯状保持片の下端部に衝突し、棒状保持枠の他方面と第2の帯状保持片との間の隙間に流れ込む。それにより、乾燥処理時に基板と第2の帯状保持片との当接部に残留する多量の処理液が、隙間を流れる気体により蒸発乾燥される。その結果、処理液から引き上げられる基板の全面をより短時間でより効率的に乾燥させることが可能となる。
【0031】
(4)第2の帯状保持片は、棒状保持枠の他方面に対向する取り付け面を有し、取り付け面には、凸状部および一対の通気ガイド部が形成され、第2の帯状保持片の凸状部が棒状保持枠の他方面に当接するように第2の帯状保持片が棒状保持枠に取り付けられることにより、棒状保持枠の他方面と第2の帯状保持片との間に隙間が形成され、一対の通気ガイドは、凸状部の両側でかつ凸状部から所定の距離離間した位置において略鉛直方向に延びるように形成され、各通気ガイドの上端部は、凸状部の上部に近づくように内側に湾曲して形成されてもよい。
【0032】
処理槽から引き上げられた基板が気体供給部から供給される気体の供給路に位置するときには、気体供給部から供給される気体が棒状保持枠の他方面と第2の帯状保持片との間の隙間に流れ込む。
【0033】
第2の帯状保持片の取り付け面には、凸状部の両側でかつ凸状部から所定の距離離間した位置において略鉛直方向に延びるように通気ガイドが形成されている。これにより、棒状保持枠の他方面と第2の帯状保持片との間の隙間に流れ込む気体は、略鉛直方向に延びるように形成された通気ガイドに沿って下方から上方に流れる。
【0034】
通気ガイドの上端は、凸状部の上部に近づくように内側に湾曲している。これにより、隙間を流れる気体は、通気ガイドに沿って凸状部の上面側に回り込む。その結果、凸状部の上側に処理液が残留する場合でも、その処理液が効率よく蒸発乾燥される。
【0035】
(5)棒状保持枠の一方面と第1の帯状保持片との間に隙間が形成されてもよい。
【0036】
この場合、乾燥処理時に、処理槽から引き上げられる基板から流れ落ちる処理液が、棒状保持枠の一方面と第1の帯状保持片との間の隙間、および棒状保持枠の他方面と第2の帯状保持片との間の隙間を通って円滑に流れ落ちる。その結果、基板と保持部との当接部に残留する処理液を低減することができる。
【0037】
(6)第1の帯状保持片および第2の帯状保持片は、疎水性の材料により形成されてもよい。
【0038】
この場合、第1の帯状保持片上および第2の帯状保持片上に残留する処理液が、気体により容易かつ迅速に吹き飛ばされる。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、処理液から引き上げられる複数の基板の全面を短時間で効率的に乾燥させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
本発明の一実施の形態に係る基板処理装置について説明する。以下の説明において、基板とは、半導体ウェハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等をいう。
【0041】
[1]第1の実施の形態
(1)基板処理装置の構成および動作
図1は、第1の実施の形態に係る基板処理装置の構成を示す模式的断面図である。図1に示すように、本実施の形態に係る基板処理装置100は、処理槽4、ダクト20、昇降機構30、処理液ミキシング装置50、ドライエア発生装置60、外気遮断部材70、制御部80、搬送駆動部300、搬送ロボット310、開閉駆動部700およびドライエア排出機構900を備える。
【0042】
ダクト20は、矩形の筒形状を有し、鉛直方向の軸に沿うように立設されている。ダクト20の上端部開口には外気遮断部材70が開閉自在に取り付けられている。
【0043】
外気遮断部材70は、上蓋部71、筒部72およびヒンジ部73を含む。外気遮断部材70の上蓋部71は、矩形の平板形状を有し、ヒンジ部73を中心として回動可能である。
【0044】
外気遮断部材70は、開閉駆動部700により駆動される。この場合、上蓋部71がヒンジ部73を中心として回動する。それにより、ダクト20の上端部開口が開放または閉塞される。
【0045】
筒部72は、ダクト20よりも小さい矩形の略筒形状を有する。この筒部72は上蓋部71の下面に形成されている。
【0046】
ダクト20の内部には、処理槽4が設けられている。処理槽4は複数の基板Wを収容可能な内槽40、およびその内槽40の上部外周を取り囲むように設けられた外槽43により形成されている。内槽40は略直方体形状を有する。
【0047】
内槽40の底部には、内槽40内に処理液を供給するための処理液供給管41の一端および内槽40内の処理液を排出するための処理液排出管42の一端が接続されている。処理液供給管41にはバルブV1が介挿され、処理液排出管42にはバルブV2が介挿されている。
【0048】
本実施の形態において、内槽40内では処理液により基板Wの洗浄処理が行われる。洗浄処理時に内槽40内に供給される処理液は、洗浄液またはリンス液である。
【0049】
内槽40内に洗浄液を供給し、内槽40内の洗浄液に基板Wを浸漬することにより、基板Wの表面を洗浄する。その後、内槽40内の洗浄液をリンス液で置換する。
【0050】
洗浄液としては、BHF(バッファードフッ酸)、DHF(希フッ酸)、フッ酸、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、シュウ酸またはアンモニア等の薬液が用いられる。リンス液としては、純水、炭酸水、水素水、電解イオン水等が用いられる。
【0051】
本実施の形態では、処理液供給管41の他端が処理液ミキシング装置50に接続されている。処理液ミキシング装置50には、例えば薬液および純水が供給されている。処理液ミキシング装置50は、供給される薬液および純水を所定の割合で混合することができる。したがって、処理液ミキシング装置50は、薬液、純水またはそれらの混合液を洗浄液またはリンス液として処理液供給管41を介して内槽40内に供給する。
【0052】
外槽43の底部には、内槽40の上部から溢れ出して外槽43内に流れ込む処理液を排出するための処理液排出管44の一端が接続されている。
【0053】
昇降機構30は、ダクト20の内部において複数の基板Wを保持する基板保持具330を内槽40の内部とその上方位置との間で上下方向に移動させる。これにより、複数の基板Wを内槽40内の処理液中に浸漬し、処理液から引き上げることができる。
【0054】
本実施の形態において、基板保持具330は3つの保持アームx1,x2,x3を有する。これにより、基板Wの下端部およびその下端部を中心として一定距離離間した基板Wの部分が3つの保持アームx1,x2,x3により保持される。基板保持具330の構造の詳細は後述する。
【0055】
ダクト20の対向する2つの側面における上端部近傍の位置に、それぞれドライエア供給ダクト62およびドライエア排出ダクト63が取り付けられている。
【0056】
ドライエア供給ダクト62には複数の通気ガイド62aが設けられている。ドライエア供給ダクト62は配管61を介してドライエア発生装置60と接続されている。ドライエア排出ダクト63には複数の通気ガイド63aが設けられるとともにドライエア排出機構900が取り付けられている。
【0057】
ドライエア発生装置60により発生されたドライエアDFが、配管61を通してドライエア供給ダクト62に送られる。それにより、昇降機構30により内槽40から引き上げられる基板WにドライエアDFが吹き付けられ、基板Wの乾燥処理が行われる。
【0058】
ドライエア排出機構900が取り付けられたドライエア排出ダクト63は、処理槽4上の雰囲気を吸引して外部へ排出する。これにより、基板Wに吹き付けられたドライエアDFおよび基板W周辺の雰囲気がドライエア排出ダクト63から排出される。
【0059】
なお、本実施の形態において、ドライエアDFとは、極めて露点の低い気体をいう。ドライエア供給ダクト62からダウンフローダクト20内に供給されるドライエアDFの露点は、例えば約−70℃である。
【0060】
外気遮断部材70の上方には、搬送エリアTEが設けられている。搬送エリアTEには、搬送ロボット310が移動可能に設けられている。
【0061】
搬送ロボット310は、アームヒンジ部311および2本のアーム312を備える。搬送ロボット310は、搬送駆動部300により駆動される。この場合、2本のアーム312がアームヒンジ部311を中心としてそれぞれ対称な方向に回動し、搬送ロボット310の下端部が開閉する。
【0062】
これにより、搬送ロボット310は、複数の基板Wを保持する基板保持具330を2本のアーム312の間に挟み込んで保持することができる。また、搬送ロボット310は、搬送駆動部300により駆動されることにより、搬送エリアTE内を移動する。
【0063】
制御部80は、例えばCPU(中央演算処理装置)および記憶装置またはマイクロコンピュータ等からなる。図1に示すように、制御部80は、昇降機構30、処理液ミキシング装置50、ドライエア発生装置60、搬送駆動部300、開閉駆動部700、ドライエア排出機構900およびバルブV1,V2と接続されている。
【0064】
制御部80が各構成部の動作を制御することにより、複数の基板Wを保持する基板保持具330の昇降動作、基板Wの洗浄処理、基板Wの乾燥処理、処理槽4に対する基板Wの搬入搬出動作、ダクト20の上端部開口の開閉動作、および処理槽4上の雰囲気の排出動作が制御される。
【0065】
(2)基板保持具の構造
(2−1)
以下の説明では、基板保持具330の基板Wが保持される側を正面と呼び、反対側を背面と呼ぶ。さらに、図1において、基板保持具330の中心を基準としてドライエア供給ダクト62側を一方側と呼び、基板保持具330の中心を基準としてドライエア供給ダクト62側を他方側と呼ぶ。
【0066】
図2は図1の基板保持具330の外観斜視図である。図3は基板保持具330が備える保持アームx1,x2,x3の拡大正面図であり、図4は中央の保持アームx2の組立図および保持アームx2を構成する帯状保持片の側面図である。
【0067】
図2に示すように、基板保持具330は、昇降軸331、支持板332、背板333および基板保持部340を備える。基板保持部340は、3本の保持アームx1,x2,x3および保持アーム固定片350を含む。
【0068】
基板保持具330において、昇降軸331は、図1の昇降機構30により昇降可能に保持される。昇降軸331の上端に支持板332が水平に取り付けられている。支持板332の一端面には、下方へ垂直に延びるように背板333が取り付けられている。
【0069】
背板333の正面の下端近傍には、一方側の側面近傍から他方側の側面近傍にかけて並ぶように3本の保持アームx1,x2,x3が取り付けられている。なお、背板333の中央(内側)に位置する保持アームx2は、背板333の両側面近傍(外側)に位置する保持アームx1,x3よりも少し低い高さに配置されている。
【0070】
各保持アームx1,x2,x3は、背板333に対して直交する方向に延びている。保持アームx1,x2,x3の先端には、保持アーム固定片350が取り付けられている。
【0071】
(2−2)中央の保持アームの構造
図3に示すように、中央の保持アームx2は、棒状保持枠422、帯状保持片421,423、ボルト420a、およびナット420bからなる。なお、図3では、保持アームx1,x2,x3の構造が明瞭となるように、保持アーム固定片350を点線で示している。
【0072】
図4(a)に中央の保持アームx2の組立図が示されている。図4(a)に示すように、棒状保持枠422は、鉛直方向に平行な一方面FSおよび他方面SSを有する。棒状保持枠422および帯状保持片421,423には、ボルト420aを挿入可能な貫通孔422h,421h,423hがそれぞれ形成されている。
【0073】
保持アームx2の組立て時には、まず棒状保持枠422の一方面FSおよび他方面SSにそれぞれ帯状保持片421,423を取り付ける。そして、帯状保持片421、棒状保持枠422および帯状保持片423の貫通孔421h,422h,423hにボルト420aを挿入し、ナット420bを取り付ける。
【0074】
これにより、帯状保持片421、棒状保持枠422および帯状保持片423が一体的に固定される。この状態で、棒状保持枠422の一端が図2の背板333に取り付けられる。
【0075】
上記保持アームx2においては、棒状保持枠422の一方側に取り付けられる帯状保持片421の形状と、棒状保持枠422の他方側に取り付けられる帯状保持片423の形状とが異なる。帯状保持片421,422の各形状について詳細を説明する。
【0076】
図4(b)に図4(a)の保持アームx2を矢印Aの方から見た側面図が示されている。図4(b)に示すように、帯状保持片421の上端部は、複数の溝Gが連続するようにくし状に形成されている。
【0077】
棒状保持枠422に対向する帯状保持片421の側面には、水平方向に並ぶように複数の凸状部PRが所定間隔で形成されている。また、帯状保持片421および各凸状部PRを貫通するように貫通孔421hが形成されている。
【0078】
各凸状部PRの両側方でかつ凸状部PRから所定の距離離間した箇所には、帯状保持片421の側面から突出するように略鉛直方向に延びる一対のストライプ状の通気ガイドFGが形成されている。
【0079】
通気ガイドFGの上端部は、凸状部PRの上端部とほぼ同じ高さに位置する。また、一対の通気ガイドFGの上端部は、近接する凸状部PRに近づくように内側に湾曲している。
【0080】
ここで、帯状保持片421の側面から突出する凸状部PRの高さ(水平方向)は、通気ガイドFGの高さよりも高く設定される。凸状部PRにより帯状保持片421と棒状保持枠422との間に隙間が形成される。なお、通気ガイドFGの高さは、例えば1mmに設定される。
【0081】
図4(c)に図4(a)の保持アームx2を矢印Bの方から見た側面図が示されている。図4(c)に示すように、帯状保持片423の上端部も、帯状保持片421と同様に、複数の溝Gが連続するようにくし状に形成されている。
【0082】
棒状保持枠422に対向する帯状保持片423の側面には、水平方向に並ぶように複数の凸状部PRが所定間隔で形成されている。また、帯状保持片423および各凸状部PRを貫通するように貫通孔423hが形成されている。
【0083】
各凸状部PRの両側方でかつ凸状部PRから所定の距離離間した箇所には、帯状保持片423の側面から突出するように略鉛直方向に延びる一対のストライプ状の通気ガイドFGが形成されている。
【0084】
通気ガイドFGの上端部は、凸状部PRの上端部とほぼ同じ高さに位置する。また、一対の通気ガイドFGの上端部は、近接する凸状部PRに近づくように内側に湾曲している。
【0085】
帯状保持片421と同様に、帯状保持片423の側面から突出する凸状部PRの高さ(水平方向)は、通気ガイドFGの高さよりも高く設定される。凸状部PRにより帯状保持片423と棒状保持枠422との間に隙間が形成される。なお、通気ガイドFGの高さは、例えば1mmに設定される。
【0086】
図4(b)および図4(c)に示すように、帯状保持片421,423は互いに高さH1,H2が異なる。本実施の形態では、帯状保持片423の下端部から貫通孔423hの中心までの高さJ2は、帯状保持片421の下端部から貫通孔421hの中心までの高さJ1よりも高い。
【0087】
したがって、図3および図4(a)に示すように、保持アームx2においては、一方側の帯状保持片421が棒状保持枠422の下端部から下方に突出せず、他方側の帯状保持片423が棒状保持枠422の下端部から下方に所定の高さD分突出する。この高さDは、例えば2mmに設定される。
【0088】
上記保持アームx2の構成において、帯状保持片421,423はともに棒状保持枠422の上端部から同じ高さ分突出している。
【0089】
ここで、帯状保持片421,423が棒状保持枠422に取り付けられた状態で、帯状保持片421,423の複数の溝Gは互いに対向するように形成されている。これにより、基板保持具330により複数の基板Wが保持される際には、各基板Wの下端部が帯状保持片421,423の対向する2つの溝Gに挿入される。
【0090】
(2−3)
基板保持具330の一方側に位置する保持アームx1は、以下の点を除き、中央に位置する保持アームx2とほぼ同様の構成を有する。
【0091】
図3に示される保持アームx1の棒状保持枠412および帯状保持片411,413は、それぞれ保持アームx2の棒状保持枠422および帯状保持片421,423に相当する。
【0092】
保持アームx1においては、中央の保持アームx2と異なり、一方側の帯状保持片411および他方側の帯状保持片413が、ともに棒状保持枠412の下端部から突出しないように形成されている。
【0093】
一方側の帯状保持片411は棒状保持枠412の上端部から大きく上方に突出し、他方側の帯状保持片413は棒状保持枠412の上端部からわずかに上方に突出している。
【0094】
基板保持具330により複数の基板Wが保持される際には、基板Wの下端部を中心として一方側に一定距離離間した基板Wの部分が帯状保持片411,413の2つの溝Gに挿入された状態で保持される。
【0095】
(2−4)
基板保持具330の他方側に位置する保持アームx3は、以下の点を除き、中央に位置する保持アームx2とほぼ同様の構成を有する。
【0096】
図3に示される保持アームx3の棒状保持枠432および帯状保持片431,433は、それぞれ保持アームx2の棒状保持枠422および帯状保持片421,423に相当する。
【0097】
保持アームx3においては、中央の保持アームx2と異なり、一方側の帯状保持片431および他方側の帯状保持片433が、ともに棒状保持枠432の下端部から突出しないように形成されている。
【0098】
一方側の帯状保持片431は棒状保持枠432の上端部からわずかに上方に突出し、他方側の帯状保持片432は棒状保持枠432の上端部から大きく上方に突出している。
【0099】
これにより、基板保持具330により複数の基板Wが保持される際には、基板Wの下端部を中心として他方側に一定距離離間した基板Wの部分が帯状保持片431,433の2つの溝Gに挿入された状態で保持される。
【0100】
(2−5)
上記保持アームx1,x2,x3において、帯状保持片411,413,421,423,431,433は、それぞれ疎水性の材料により形成される。疎水性の材料としては、例えばPTFE(四フッ化エチレン)、PFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PCTFE(三フッ化塩化エチレン)、またはポリエーテルエーテルケトン等のフッ素樹脂を用いることができる。
【0101】
(3)第1の実施の形態における効果
(3−1)
図5は、第1の実施の形態に係る基板処理装置100における効果を説明するための模式図である。
【0102】
本実施の形態に係る基板処理装置100において、基板Wの乾燥処理が行われる際には、図1のドライエア発生装置60により発生されたドライエアDFが、配管61を通してドライエア供給ダクト62に送られる。それにより、昇降機構30により内槽40から引き上げられる基板WにドライエアDFが吹き付けられ、基板Wの乾燥処理が行われる。
【0103】
図1および図5に示すように、内槽40から引き上げられた基板Wがドライエア供給ダクト62およびドライエア排出ダクト63の間に位置するとき、すなわち内槽40の内部から外部に引き上げられるときには、基板保持具330の一方側から他方側に向かってドライエアDFが供給される。
【0104】
これにより、内槽40から引き上げられる基板Wの表面に付着する処理液は、一方側から他方側に向かって流れるとともに、基板Wの下端部に向かって流れ落ちる。
【0105】
したがって、基板保持具330と基板Wとの当接部、すなわち6つの帯状保持片411,413,421,423,431,433と基板Wとの当接部のうち、基板Wの下端部でかつ棒状保持枠422の他方側に位置する帯状保持片423と基板Wとの当接部には最も処理液が残留しやすい。
【0106】
そこで、本実施の形態では、上述のように、保持アームx2における他方側の帯状保持片423を棒状保持枠422の下端部から下方に所定の高さD分突出するように構成する。
【0107】
これにより、図5に太い矢印で示すように、保持アームx2の近傍で基板保持具330の一方側から他方側に向かって流れるドライエアDFが、帯状保持片423の突出部分に衝突し、棒状保持枠422と帯状保持片423との間の隙間に流れ込む。
【0108】
それにより、乾燥処理時に帯状保持片423と基板Wとの当接部に残留する多量の処理液が、棒状保持枠422と帯状保持片423との間の隙間から上方に流れるドライエアDFにより蒸発乾燥される。その結果、処理液から引き上げられる複数の基板Wの全面を短時間で効率的に乾燥させることが可能となる。
【0109】
(3−2)
上述のように、各保持アームx1,x2,x3において、棒状保持枠412,422,432と一方側の帯状保持片411,421,431との間、および棒状保持枠412,422,432と他方側の帯状保持片413,423,433との間には、それぞれ隙間が形成されている。
【0110】
これにより、内槽40から基板Wが引き上げられる際に、引き上げられた基板Wから下方に流れる処理液が、上記の隙間を通って円滑に流れ落ちる。それにより、基板Wの乾燥効率が向上する。
【0111】
(3−3)
帯状保持片423において、棒状保持枠422の下端部から下方に突出する部分の高さDは、例えば2mmに設定される。このように、高さDは約2mm以下に設定されることが好ましく、2mmに設定されることがより好ましい。
【0112】
この場合、内槽40から基板Wが引き上げられる際に、内槽40に貯留された処理液の液面がドライエアDFにより乱れる場合でも、波立つ処理液が帯状保持片423の突出部分に沿って、棒状保持枠422と帯状保持片423との隙間に流れ込むことが防止される。
【0113】
(3−4)
保持アームx2において、帯状保持片423の側面には、凸状部PRおよび通気ガイドFGが形成されている。
【0114】
図6は、通気ガイドFGの機能を説明するための図である。図6(a)に示すように、基板Wの乾燥処理時において、棒状保持枠422(図4および図5)と帯状保持片423との隙間を上方に流れるドライエアDFは、凸状部PRの両側方に形成された通気ガイドFGに沿って帯状保持片423の側面上を流れる。
【0115】
ここで、通気ガイドFGの上端部は、凸状部PRに近づくように内側に湾曲している。これにより、凸状部PRの上側に残留する処理液LがドライエアDFにより効率よく蒸発乾燥される。
【0116】
一方、図6(b)に示すように、帯状保持片423の側面に通気ガイドFGが形成されない場合には、ドライエアDFが帯状保持片423の側面上を流れても、凸状部PRの上側に残留する処理液Lは乾燥されにくく、残留しやすい。
【0117】
(3−5)
帯状保持片411,413,421,423,431,433は、それぞれ疎水性の材料により形成される。これにより、基板Wの乾燥処理時に、基板Wと帯状保持片411,413,421,423,431,433との当接部にドライエアDFが供給されることにより、当接部に残留する処理液が容易かつ迅速に蒸発乾燥される。
【0118】
(4)変形例
上記では、保持アームx2の一方側の帯状保持片421が棒状保持枠422の下端部から下方に突出しない旨を説明したが、帯状保持片421は、棒状保持枠422の下端部から下方に突出するように形成されてもよい。
【0119】
ただし、この場合、他方側の帯状保持片423は、一方側の帯状保持片421の下端部よりも下方に所定の高さD分突出するように形成する。これにより、上記と同様の効果を得ることができる。
【0120】
また、本実施の形態において、基板Wは3本の保持アームx1〜x3により保持されるが、基板Wを保持する保持アームは4本であってもよいし、5本以上であってもよい。この場合、複数の保持アームのうち、最も低い位置に設けられる保持アームが、上記中央の保持アームx2と同様の構造を有する。
【0121】
[2]第2の実施の形態
第2の実施の形態に係る基板処理装置は、以下の点で第1の実施の形態に係る基板処理装置100と構成が異なる。
【0122】
図7は第2の実施の形態に係る基板処理装置の基板保持具が備える保持アームx1,x2,x3の拡大正面図である。
【0123】
図7に示すように、第2の実施の形態に係る基板処理装置においては、基板保持具330(図2)の一方側の保持アームx1、および他方側の保持アームx3の構造が第1の実施の形態と異なる。
【0124】
本実施の形態では、保持アームx1,x3に設けられる帯状保持片413,433が、それぞれ棒状保持枠412,432の下端部から下方に所定の高さD分突出する。
【0125】
これにより、基板Wの乾燥処理時には、保持アームx1においても、棒状保持枠412と帯状保持片413との隙間でドライエアDFの気流が発生する。また、保持アームx3においても、棒状保持枠432と帯状保持片433との隙間でドライエアDFの気流が発生する。
【0126】
それにより、乾燥処理時には、帯状保持片423と基板Wとの当接部のみならず、帯状保持片413,433と基板Wとの当接部に残留する処理液がドライエアDFにより吹き飛ばされる。その結果、処理液から引き上げられる複数の基板Wの全面をより短時間で効率的に乾燥させることが可能となる。
【0127】
[3] 請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
【0128】
上記第1および第2の実施の形態では、昇降機構30が基板昇降装置の例であり、ドライエアDFが気体の例であり、ドライエア供給ダクト62が気体供給部の例である。
【0129】
また、保持アームx1,x2,x3が保持部の例であり、帯状保持片411,421,431が第1の帯状保持片の例であり、帯状保持片413,423,433が第2の帯状保持片の例である。
【0130】
さらに、棒状保持枠412,422,432と帯状保持片413,423,433との間の隙間が隙間の例であり、棒状保持枠412,422,432に対向する帯状保持片413,423,433の側面が取り付け面の例である。
【0131】
なお、請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0132】
本発明は、半導体ウェハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等の基板の製造に有効に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0133】
【図1】第1の実施の形態に係る基板処理装置の構成を示す模式的断面図である。
【図2】図1の基板保持具の外観斜視図である。
【図3】基板保持具が備える保持アームの拡大正面図である。
【図4】中央の保持アームの組立図および保持アームを構成する帯状保持片の側面図である。
【図5】第1の実施の形態に係る基板処理装置における効果を説明するための模式図である。
【図6】通気ガイドの機能を説明するための図である。
【図7】第2の実施の形態に係る基板処理装置の基板保持具が備える保持アームの拡大正面図である。
【図8】特許文献2記載の基板保持具を示す図である。
【符号の説明】
【0134】
4 処理槽
30 昇降機構
62 ドライエア供給ダクト
100 基板処理装置
330 基板保持具
411,421,431,413,423,433 帯状保持片
412,422,432 棒状保持枠
DF ドライエア
FG 通気ガイド
FS 一方面
PR 凸状部
SS 他方面
W 基板
x1,x2,x3 保持アーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に所定の処理を行う基板処理装置であって、
処理液を貯留する処理槽と、
基板の外周端部を支持し、基板を起立姿勢で保持する基板保持具と、
前記処理槽内の処理液中と前記処理槽の上方位置との間で前記基板保持部により保持された基板を昇降させる基板昇降装置と、
前記処理槽の上端に沿って、前記処理槽の一側方から他側方へ気体を供給して、前記基板昇降装置により前記処理槽から引き上げられる基板に気体を供給する気体供給部とを備え、
前記基板保持具は、複数の保持部を有し、
各保持部は、
前記気体供給部から供給される気体の供給路に交差して略水平方向に延びるとともに、前記気体の供給路において上流側に位置する一方面および下流側に位置する他方面を有する棒状保持枠と、
前記棒状保持枠の前記一方面に取り付けられ、基板の外周端部を支持する第1の帯状保持片と、
前記棒状保持枠の前記他方面に取り付けられ、基板の外周端部を支持する第2の帯状保持片とを有し、
前記棒状保持枠の前記他方面と前記第2の帯状保持片との間には隙間が形成され、
前記複数の保持部のうち少なくとも1つの保持部において、前記第2の帯状保持片の下端部は、前記第1の帯状保持片および前記棒状保持枠の下端部よりも下方に突出することを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つの保持部は、他の保持部よりも下方に位置することを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記複数の保持部において、前記第2の帯状保持片の下端部は、前記第1の帯状保持片および前記棒状保持枠の下端部よりも下方に突出することを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記第2の帯状保持片は、前記棒状保持枠の前記他方面に対向する取り付け面を有し、
前記取り付け面には、凸状部および一対の通気ガイド部が形成され、
前記第2の帯状保持片の前記凸状部が前記棒状保持枠の前記他方面に当接するように前記第2の帯状保持片が前記棒状保持枠に取り付けられることにより、前記棒状保持枠の前記他方面と前記第2の帯状保持片との間に前記隙間が形成され、
前記一対の通気ガイドは、前記凸状部の両側でかつ前記凸状部から所定の距離離間した位置において略鉛直方向に延びるように形成され、
各通気ガイドの上端部は、前記凸状部の上部に近づくように内側に湾曲して形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記棒状保持枠の前記一方面と前記第1の帯状保持片との間に隙間が形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記第1の帯状保持片および前記第2の帯状保持片は、疎水性の材料により形成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−141257(P2009−141257A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−318472(P2007−318472)
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】