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基板処理装置および基板処理装置の清掃装置
説明

基板処理装置および基板処理装置の清掃装置

【課題】 処理液による処理中の基板への処理液の飛沫の付着を防止して清浄に保つことができる基板処理装置を提供する。
【解決手段】 気体吐出ノズル11は中心に開口11gを有する円環状で、本体11aの外側の側面11bには上下2列に並んだ多数の外側気体吐出穴11cが、開口11gの側面11dには1列に並んだ多数の内側気体吐出穴11eが形成される。処理中に、基板Wは外側気体吐出穴11c、内側気体吐出穴11eからの気体により覆われて液の飛沫が付着することがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、基板を処理する基板処理装置に関する。処理対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板などが含まれる。
【背景技術】
【0002】
半導体装置や液晶表示装置などの製造工程では、半導体ウエハや液晶表示装置用ガラス基板などの基板を処理するための基板処理装置が用いられる。基板を1枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置は、たとえば、隔壁で区画された処理室内に、基板を水平に保持して回転させるスピンチャックと、スピンチャックに保持された基板の上面に処理液を供給する処理液ノズルとを備えている。
【0003】
この基板処理装置による基板の処理では、たとえば、回転状態の基板の上面中央部に向けて処理液ノズルから処理液が吐出される。処理液ノズルから吐出された処理液は、基板の上面中央部に着液し、基板の回転による遠心力を受けて、基板の上面周縁部に向かって瞬時に広がっていく。これにより、基板の上面全域に処理液が供給され、基板の上面に処理液による処理が行われる。処理液による処理が行われた後は、スピンチャックによって基板を高速回転させて当該基板を乾燥させる乾燥処理(スピンドライ)が行われる。
【0004】
特許文献1に示されるようなこの種の基板処理装置においては、基板に対して塵埃を付着させないことがきわめて大切であり、そのためには処理室そのものを清浄に保つことが要求される。そのため、基板処理装置が設置されるクリーンルーム内の清浄なダウンフロー(下降気流)を処理室内に取り込み、また処理室の下方から排気するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−351805号公報
【特許文献2】特開2010−238758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、それでも処理室内の基板に微細な塵埃が付着してしまう可能性があり、特にこの種の基板処理装置では、処理室内で基板を回転させながら処理液を使用して処理するため、処理液の飛沫、ミストが発生して、それらが基板に付着して基板を汚染する可能性があった。
【0007】
それに対し、特許文献2には、処理室内に気体を吐出するノズルを設け、処理液による処理後のスピンドライ工程において、基板の表面を清浄な気流で覆うように気体を吐出して、基板に対する処理液の飛沫等の付着を抑制する技術が記載されている。しかしこの特許文献2に記載の技術では、気体を吐出するノズルには乾燥用のIPA(イソプロピルアルコール)を吐出するノズルはあるものの、基板に対してエッチングや洗浄の処理を施す処理液を供給することはできず、処理液を供給して基板を処理しながら、その基板に処理液の飛沫等の付着を抑制することはできなかった。
【0008】
この発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、処理液による処理中においても、基板への処理液の飛沫などの付着を防止して清浄に保つことができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、基板を保持する基板保持機構と、前記基板保持機構に保持される基板の上部に配置され、内側に開口を有する環状をなし、その外側面に気体吐出口が形成されて、放射状に気体を吐出する気体吐出ノズルと、前記気体吐出ノズルの前記開口に臨む位置に配置され、前記開口を介して前記基板に処理液を供給する液供給ノズルと、前記気体吐出ノズルと前記液供給ノズルとの位置関係を保ちながらそれらを前記基板に対して前記基板の表面に沿う方向に相対移動させる移動機構と、を備えたことを特徴とする基板処理装置である。
【0010】
請求項2に係る発明は、前記気体吐出ノズルの前記開口の内面にも気体吐出穴を形成したことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置である。
【0011】
請求項3に係る発明は、前記液供給ノズルを複数設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の基板処理装置である。
【0012】
請求項4に係る発明は、前記移動機構は、前記複数の液供給ノズルのうちいずれか1つを選択的に前記気体吐出ノズルの前記開口に臨ませるように移動させることを特徴とする請求項3記載の基板処理装置である。
【0013】
請求項5に係る発明は、前記基板保持機構を収容している処理室には、当該処理室内に下降気流を形成する機構が付設されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の基板処理装置である。
【0014】
請求項6に係る発明は、前記気体吐出ノズルと前記液供給ノズルの相対距離を調整する昇降機構をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の基板処理装置である。
【発明の効果】
【0015】
請求項1乃至5に係る発明によれば、処理液による基板の処理中に、気体吐出ノズルの外側面の気体吐出口から気体が放射状に気体が吐出されて基板表面をほぼ覆うように流れるので、処理室内の処理液の飛沫などが存在していても基板への付着を阻止または抑制できて、基板を清浄に保つことができる。基板への処理液の供給は気体吐出ノズルの開口からなされる。
【0016】
請求項2に係る発明によれば、気体吐出ノズルの開口にも気体が吐出されるので、この開口を処理液の飛沫などが通過して基板に付着するのを阻止または抑制でき、さらに基板を清浄に保つことができる。
【0017】
請求項3に係る発明によれば、液供給ノズルを複数設けて使用することができる。
【0018】
請求項4に係る発明によれば、複数の液供給ノズルのいずれかを選択して前記気体吐出ノズルの開口に望ませて使用することができる。
【0019】
請求項5に係る発明によれば、処理室内に下降気流を形成し、気体吐出ノズルによる基板表面の気流がより基板表面の近傍を流れるようにでき、両者があいまってより基板を清浄に保つことができる。
【0020】
請求項6に係る発明によれば、前記気体吐出ノズルと前記液供給ノズルの相対距離を調整することができ、ノズルの種類等に応じて気体吐出ノズルとの相対距離を適切に調整でき、さらに良好な処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】この発明の一実施形態が適用された基板処理装置1のレイアウトを示す模式的な平面図である。
【図2】基板処理装置1に備えられた処理ユニット6の中心部分の概略構成を示す模式図である。
【図3】気体吐出ノズル11の左半分を断面にした片側断面図である。
【図4】基板処理装置1による基板処理時における各ノズル等の動作の一例を示す模式的側面図である。
【図5】気体吐出ノズル11と液ノズル9の処理中の状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
<<基板処理装置1の全体構成>>
【0024】
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置1のレイアウトを示す模式的な平面図である。この基板処理装置1は、半導体ウエハ等の基板Wを1枚ずつ処理する枚葉式の装置である。基板処理装置1は、インデクサブロック2と、インデクサブロック2に結合された処理ブロック3とを備えている。
【0025】
インデクサブロック2は、キャリア保持部4と、インデクサロボットIRと、インデクサロボット移動機構5(以下では、「IR移動機構5」という。)とを備えている。キャリア保持部4には、複数枚の基板Wを収容できるキャリアCが保持される。キャリアCは、所定の配列方向U(以下「キャリア配列方向U」という。)に沿って配列された状態で、キャリア保持部4に保持される。また、IR移動機構5は、キャリア配列方向Uに沿ってインデクサロボットIRを水平に移動させることができる。
【0026】
インデクサロボットIRは、第1上アームの先端に取り付けられた第1上ハンドH1と、第1下アームの先端に取り付けられた第1下ハンドH2とを備えている。第1上ハンドH1および第1下ハンドH2は、互いに干渉しないように、上下方向に高さをずらして配置されている。図1では、第1上ハンドH1および第1下ハンドH2が上下に重なり合っている状態が示されている。インデクサロボットIRは、各ハンドH1,H2によって基板Wを保持することができる。また、インデクサロボットIRは、キャリアCに対向する位置で、当該キャリアCに対して処理済の基板Wを搬入する搬入動作、および未処理の基
板Wを当該キャリアCから搬出する搬出動作を行うことができる。
【0027】
一方、処理ブロック3は、基板Wを一枚ずつ処理する複数の処理ユニット6と、センターロボットCRとを備えている。本実施形態では、処理ユニット6がたとえば8つ設けられている。8つの処理ユニット6は、2つずつ上下に積層され、平面視においてセンターロボットCRを取り囲むように配置されている(図1では上段の4つの処理ユニット6が示されている。)。各処理ユニット6では、たとえば、洗浄、エッチング、剥離等の処理が1枚の基板Wに対して行われる。
【0028】
また、センターロボットCRは、第2上アームの先端に取り付けられた第2上ハンドH3と、第2下アームの先端に取り付けられた第2下ハンドH4とを備えている。第2上ハンドH3および第2下ハンドH4は、互いに干渉しないように、上下方向に高さをずらして配置されている。図1では、第2上ハンドH3および第2下ハンドH4が上下に重なり合っている状態が示されている。センターロボットCRは、各ハンドH3,H4によって基板Wを保持することができる。また、センターロボットCRは、各処理ユニット6に対して未処理の基板Wを搬入する搬入動作、および処理済の基板Wを各処理ユニット6から搬出する搬出動作を行うことができる。さらに、センターロボットCRは、インデクサロボットIRから未処理の基板Wを受け取ることができ、処理済の基板WをインデクサロボットIRに渡すことができる。
【0029】
キャリアCに収容された未処理の基板Wは、インデクサロボットIRによって搬出される。そして、インデクサロボットIRからセンターロボットCRに未処理の基板Wが受け渡され、センターロボットCRによって、何れかの処理ユニット6に未処理の基板Wが搬入される。センターロボットCRは、インデクサロボットIRから受け渡される基板Wを複数の処理ユニット6に順次搬入していく。
【0030】
一方、処理ユニット6で処理された処理済の基板Wは、センターロボットCRによって処理ユニット6から搬出される。そして、センターロボットCRからインデクサロボットIRに処理済の基板Wが受け渡され、インデクサロボットIRによって、処理済の基板WがキャリアC内に搬入される。センターロボットCRは、複数の処理ユニット6から処理済の基板Wを順次搬出していく。このようにして、複数枚の基板Wが処理される。
【0031】
<<処理ユニット6の構成>>
【0032】
図2は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置1に備えられた処理ユニット6の中心部分の概略構成を示す模式図である。
【0033】
各処理ユニット6は、図示しない隔壁で区画された処理室7内に、1枚の基板Wを水平に保持して回転させるスピンチャック8(基板保持機構)と、スピンチャック8に保持された基板Wの上面に処理液を供給するための第1液ノズル9および第2液ノズル10と、基板W上で気体を吐出する気体吐出ノズル11とを備えている。さらにスピンチャック8の側方には、基板Wの上面に処理液を供給するための第3液ノズル17を備えている。
【0034】
図示はしないが、処理ユニット6には、基板処理装置1が設置されるクリーンルーム内の清浄空気をさらに清浄化して処理室7内に取り込むためのFFU(ファン・フィルタ・ユニット)が取り付けられ、また処理室7の下部には図示しない排気機構が備えられ、これらによって、処理室7内には、このFFUから供給される清浄空気による下降気流(ダウンフロー)が形成されている。
【0035】
スピンチャック8は、鉛直な方向に延びる回転軸12と、回転軸12の上端に水平に取り付けられた円盤状のスピンベース13と、このスピンベース13上に配置された複数個の挟持部材14と、回転軸12に連結されたモータ15とを備えている。複数個の挟持部材14は、スピンベース13の上面周縁部において基板Wの外周形状に対応する円周上で適当な間隔を空けて配置されている。スピンチャック8は、各挟持部材14を基板Wの周端面に当接させることにより当該基板Wを挟持して、スピンベース13の上方で水平な姿勢で基板Wを保持することができる。複数個の挟持部材14によって基板Wが保持された状態で、モータ15の駆動力が回転軸12に入力されることにより、基板Wの中心を通る鉛直な軸線まわりに基板Wが回転する。モータ15は、制御部16により制御される。
【0036】
なお、スピンチャック8としては、このような構成のものに限らず、たとえば、基板Wの下面(裏面)を真空吸着することにより基板Wを水平な姿勢で保持して、さらにその状態で鉛直な軸線まわりに回転することにより、その保持した基板Wを回転させることができる真空吸着式のもの(バキュームチャック)が採用されてもよい。
【0037】
第1液ノズル9は、吐出口が下方に向けられた状態で、支持アーム21bによってスピンチャック8よりも上方の高さに支持されている。第1液ノズル9には、第1液バルブ24が介装された液供給管25を介して図示しない液供給源からのリンス液が供給される。
【0038】
また、第2液ノズル10は、吐出口が下方に向けられた状態で、支持アーム21cによってスピンチャック8よりも上方の高さに支持されている。第2液ノズル10には、第2液バルブ29が介装された液供給管30を介して図示しない液供給源からの処理液が供給される。
【0039】
また、第3液ノズル17は、処理室7を形成する前記隔壁の、スピンチャック8よりも上方の高さの位置に取り付け固定されている。第3液ノズル17には、第3液バルブ19が介装された液供給管18を介して図示しない液供給源からの処理液が供給される。
【0040】
前述した液供給源から第1液ノズル9、第2液ノズル10、第3液ノズル17に対して供給される処理液としては、燐酸、硫酸、酢酸、硝酸、塩酸、フッ酸、アンモニア水、過酸化水素水、有機酸(たとえばクエン酸、蓚酸など)、有機アルカリ(たとえば、TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドなど)、界面活性剤、腐食防止剤、乾燥処理に使用する有機溶剤(例えばIPA:イソプロピルアルコール、HMDS:ヘキサメチルジシラザン、HFE:ハイドロフルオロエーテル)などの薬液のうち少なくとも一つを含む液、あるいは純水(脱イオン水)、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水や、希釈濃度(たとえば、10〜100ppm程度)の塩酸水などのリンス用液などを例示することができる。この実施形態においては、例えば第1液ノズル9には純水が、第2液ノズル10には硫酸を含む処理液が、第3液ノズル17にはIPAが、それぞれ供給されるものとする。
【0041】
また、第1液ノズル9、第2液ノズル10、第3液ノズル17として用いるノズルも、直管ノズル、シャワーノズル、二流体スプレーノズルなど、適宜のものを選択して使用できる。この実施形態では、第2液ノズル10、第3液ノズル17には直管ノズルを、第1液ノズル9にはスプレーノズルを使用するものとする。これら第1液ノズル9、第2液ノズル10、第3液ノズル17に供給される処理液は、スピンチャック8に保持された基板Wの上面に向けて吐出され供給される。
【0042】
第1液ノズル9、第2液ノズル10を支持する支持アーム21b、21cは、スピンチャック8の側方に設けられた鉛直な揺動軸線まわりに個別に揺動可能に形成されており、ノズル揺動機構26によって所定の揺動軸線まわりに揺動される。ノズル揺動機構26が支持アーム21b、21cを揺動させることにより、第1液ノズル9、第2液ノズル10が水平移動する。これにより、スピンチャック8に保持された基板Wの上方に第1液ノズル9、第2液ノズル10を配置したり、スピンチャック8の上方から第1液ノズル9、第2液ノズル10を退避させたりすることができる。支持アーム21b、21cの揺動軸線は、第1液ノズル9、第2液ノズル10がスピンチャック8に保持された基板Wの中央部上方を通る所定の軌跡に沿って水平移動するように設定されている。
【0043】
また、支持アーム21b、21cには、その支持アーム21b、21cを鉛直方向に昇降させるノズル昇降機構(図示せず)が連結されている。ノズル昇降機構は、支持アーム21b、21cを鉛直方向に昇降させることにより、第1液ノズル9、第2液ノズル10を鉛直方向に昇降させることができる。したがって、第1液ノズル9、第2液ノズル10がスピンチャック8に保持された基板Wの中央部上方に位置する状態で、ノズル昇降機構が支持アーム21b、21cを昇降させることにより、第1液ノズル9、第2液ノズル10を基板Wの上面に対して、また後述する気体吐出ノズル11に対して、相対的に近接させたり、基板Wの上方に離間させたりすることができる。ノズル昇降機構は、例えば、第1液ノズル9、第2液ノズル10として使用するノズルの種類等に応じて、基板Wとの間隔を調節したり、例えば二流体ノズルを使用する場合には、後述する気体吐出ノズル11との間を近接させたり、あるいは気体吐出ノズル11の開口11g内に先端を挿入するなど、より適切な使用を可能にする。ノズル揺動機構26およびノズル昇降機構は、それぞれ、制御部16により制御される。
【0044】
<<気体吐出ノズル11の構成>>
【0045】
図3は気体吐出ノズル11の左半分を断面にした片側断面図である。気体吐出ノズル11は、中心に開口11gを有する円環状の本体11aよりなり、本体11aの外径はスピンチャック8に保持される基板Wよりも小さい。本体11aの内部は中空となっており気体流路11fを形成する。本体11aの外側の側面11bには上下2列に並んだ多数の外側気体吐出穴11cが形成され、また本体11aの円環の内側の側面11dすなわち中心開口11gの側面11dには1列に並んだ多数の内側気体吐出穴11eが形成されている。外側気体吐出穴11cと内側気体吐出穴11eとを比べると、両者の大きさは同じであるが、形成されている密度は外側気体吐出穴11cのほうが高くなっており、内側気体吐出穴11eから吐出される気体は外側気体吐出穴11cからの気体よりも少ない。
【0046】
そして、気体吐出ノズル11は、スピンチャック8の上方において基板と平行となる水平姿勢で支持アーム21aに支持されている。気体吐出ノズル11には、第1気体バルブ22が介装された第1気体供給管23(気体供給手段)が接続されている。気体吐出ノズル11には、第1気体供給管23を介して図示しない気体供給源からの気体が供給される。後述するように、気体吐出ノズル11は、スピンチャック8の上方において、基板Wの表面に対して垂直なほうこうからみたとき、外側気体吐出穴11cと内側気体吐出穴11eとから気体をその周囲に放射状に吐出できるように構成されている。気体吐出ノズル11に供給され吐出される気体としては、窒素ガスなどの不活性ガス、乾燥空気、清浄空気などを例示することができる。この実施形態では窒素ガスを吐出するものとする。
【0047】
また、支持アーム21aは、スピンチャック8の側方に設けられた鉛直な揺動軸線まわりに揺動可能に形成されている。支持アーム21aは、ノズル揺動機構26によって所定の揺動軸線まわりに揺動される。ノズル揺動機構26が支持アーム21aを揺動させることにより、気体吐出ノズル11が水平移動する。これにより、スピンチャック8に保持された基板Wの上方に気体吐出ノズル11を配置したり、スピンチャック8の上方から気体吐出ノズル11を退避させたりすることができる。支持アーム21aの揺動軸線は、気体吐出ノズル11の本体11aの中心(すなわちドーナツの中央の穴の中心)がスピンチャック8に保持された基板Wの中央部上方を通る所定の軌跡に沿って水平移動するように設定されている。そして、例えば気体吐出ノズル11の中心位置(すなわち開口11gの中心)の上方に第1液ノズル9または第2液ノズル10を臨ませ、その両者の位置関係を保ったままでスピンチャック8に支持された基板Wの表面をスキャンすることが可能となっている。
【0048】
また、支持アーム21aには、支持アーム21aを鉛直方向に昇降させるノズル昇降機構(図示せず)が連結されている。ノズル昇降機構は、支持アーム21aを鉛直方向に昇降させることにより、気体吐出ノズル11を鉛直方向に昇降させることができる。したがって、気体吐出ノズル11がスピンチャック8に保持された基板Wの上方に位置する状態で、ノズル昇降機構が支持アーム21aを昇降させることにより、気体吐出ノズル11を基板Wの上面に近接させたり、基板Wの上方に離間させたりすることができる。ノズル昇降機構は、気体吐出ノズル11が基板Wの上面に近接する近接位置と、近接位置よりも上方に位置する上方位置との間で気体吐出ノズル11を昇降させることができる。ノズル揺動機構26およびノズル昇降機構は、それぞれ、制御部16により制御される。
【0049】
<<処理ユニット6の動作>>
【0050】
図4は、基板処理装置1による基板処理時における処理ユニット6の各ノズル等の動作の一例を示す模式図である。これを参照して処理ユニット6の動作を説明する。
【0051】
(a)まず、未処理の基板Wを搬送してスピンチャック8に支持させる。
【0052】
(b)次に図4(b)に示すように、気体吐出ノズル11を基板Wの中心位置でかつ基板Wと近接する近接位置に位置させるとともに、第2液ノズル10を気体吐出ノズル11の中心の開口11gに望ませる。そして、スピンチャック8を回転駆動して基板Wを回転させながら、第2液ノズル10から硫酸を含む処理液を、また気体吐出ノズル11から気体を吐出させつつ、この気体吐出ノズル11と第2液ノズル10を、互いの位置関係を保ったまま基板W表面に沿って基板Wの中心から周辺まで揺動させる。これにより、吐出された処理液は気体吐出ノズルの中心の開口11gを通って基板Wの表面全体に至り、基板Wの表面を処理するとともに、基板Wの回転により処理室7内部に飛散する。またこのとき、気体吐出ノズル11の外側の側面11bの外側気体吐出穴11cから気体が略水平方向に吐出される。吐出された気体は処理室7内のダウンフローに押されながら若干斜め下向きに進み、基板Wの周縁に至るまで基板Wの表面に沿った気体の流れを作る。この気体の流れは基板Wをほぼ覆うように流れるので、処理室7内に飛散した薬液の飛沫が存在していても、その飛沫を基板W周縁方向に押し流すことによって、基板W表面への付着を阻止または抑制する。
【0053】
また、開口11g内の内側気体吐出穴11eからも気体が吐出される。吐出された気体は開口11g内で衝突し、一部は開口11gの上部からあふれ、気体吐出ノズル11の上を通って基板Wの上面に流れ、それに沿って上述の外側気体吐出穴11cからの気体とともに基板Wの周縁まで流れる。また他の一部は開口11gの下部に流れ、基板Wの表面に沿って基板Wの周縁まで流れる。これにより、第2液ノズル10から吐出された処理液の流れが開口11gを通過することは妨げられず、また処理室7内部に飛散した処理液の飛沫が気体吐出ノズル11の上方から開口11gを通って基板W表面側に侵入するのは阻止される。この状態は薬液処理が終了するまで所定時間行われる。
【0054】
(c)次に図4(c)に示すように、気体吐出ノズル11は基板Wの中心位置でかつ基板Wと近接する近接位置に位置させるとともに、第2液ノズル10に代わって、第1液ノズル9を気体吐出ノズル11の中心の開口11gに望ませる。なお、第2液ノズル10はその前にスピンチャック8の上方から退避させておく。そして、スピンチャック8を回転駆動して基板Wを回転させながら、第1液ノズル9から純水を、また気体吐出ノズル11から気体を吐出させつつ、この気体吐出ノズル11と第1液ノズル9を、互いの位置関係を保ったまま基板W表面に沿って基板Wの中心から周辺まで揺動させる。これにより、吐出された純水は気体吐出ノズルの中心の開口11gを通って基板Wの表面全体に至り、基板Wの表面をリンス処理するとともに、基板Wの回転により処理室7内部に飛散する。またこのときも、上記工程(b)と同様に気体吐出ノズル11の外側の側面11bの外側気体吐出穴11cから気体が略水平方向に吐出される。吐出された気体は処理室7内のダウンフローに押されながら若干斜め下向きに進み、基板Wの周縁に至るまで基板Wの表面に沿った気体の流れを作る。この気体の流れは基板Wをほぼ覆うように流れるので、処理室7内に飛散した純水の飛沫が存在していても、その飛沫を基板W周縁方向に押し流すことによって、基板W表面への付着を阻止または抑制する。
【0055】
また、開口11g内の内側気体吐出穴11eからも気体が吐出され、同様に、吐出された気体は開口11g内で衝突し、一部は開口11gの上部からあふれ、気体吐出ノズル11の上を通って基板Wの上面に流れ、それに沿って上述の外側気体吐出穴11cからの気体とともに基板Wの周縁まで流れる。また他の一部は開口11gの下部に流れ、基板Wの表面に沿って基板Wの周縁まで流れる。これにより、第1液ノズル9から吐出された純水の流れが開口11gを通過することは妨げられず、また処理室7内部に飛散した純水の飛沫が気体吐出ノズル11の上方から開口11gを通って基板W表面側に侵入するのは阻止される。この工程はリンス処理が終了するまで所定時間行われる。
【0056】
図5はこのときの気体吐出ノズル11と第1液ノズル9の処理中の状態を示す模式図である。気体吐出ノズル11の開口11gに臨ませた第1液ノズル9は純水を図中に破線で示す三角錐のように吐出し、その純水は図中に破線の矢印で示すように基板Wの表面を流れる。一方、気体吐出ノズル11は気体を図中に実線の矢印で示すように吐出する。外側気体吐出穴11cから吐出された気体は、ほぼ、気体吐出ノズル11を上面とする円錐台の側面の形状で基板Wの端縁に向って流れ、基板Wを覆うような気流を形成する。また内側気体吐出穴11eから吐出された気体は開口11gの上側と下側から流れ出る。
【0057】
(d)次に図4(d)に示すように、気体吐出ノズル11は基板Wの中心位置でかつ基板Wと近接する近接位置に位置させるとともに、第1液ノズル9をスピンチャック8の上方から退避させる。そして、基板Wを回転させた状態で、第3液ノズル17から基板Wに対してIPAが吐出される。第3液ノズル17から出たIPAは気体吐出ノズル11の中心の開口11gを通って基板W表面の中心付近に供給される。このとき、気体吐出ノズル11は揺動せず停止させる。吐出されたIPAは気体吐出ノズルの中心の開口11gを通って基板Wの表面全体に至り、基板Wの表面を処理するとともに、基板Wの回転により処理室7内部に飛散する。またこのときも、上記工程(b)と同様に気体吐出ノズル11の外側の側面11bの外側気体吐出穴11cから気体が略水平方向に吐出される。吐出された気体は処理室7内のダウンフローに押されながら若干斜め下向きに進み、基板Wの周縁に至るまで基板Wの表面に沿った気体の流れを作る。この気体の流れは基板Wをほぼ覆うように流れるので、処理室7内に飛散したIPAの飛沫が存在していても、その飛沫を基板W周縁方向に押し流すことによって、基板W表面への付着を阻止または抑制する。
【0058】
また、開口11g内の内側気体吐出穴11eからも気体が吐出され、同様に、吐出された気体は開口11g内で衝突し、一部は開口11gの上部からあふれ、気体吐出ノズル11の上を通って基板Wの上面に流れ、それに沿って上述の外側気体吐出穴11cからの気体とともに基板Wの周縁まで流れる。また他の一部は開口11gの下部に流れ、基板Wの表面に沿って基板Wの周縁まで流れる。これにより、第3液ノズル17から吐出されたIPAの流れが開口11gを通過することは妨げらえず、また処理室7内部に飛散したIPAの飛沫が気体吐出ノズル11の上方から開口11gを通って基板W表面側に侵入するのは阻止される。この工程は処理が終了するまで所定時間行われる。
【0059】
(e)次に図4(e)に示すように、気体吐出ノズル11はそのまま基板Wの中心位置でかつ基板Wと近接する近接位置に位置させるとともに、第3液ノズル17からのIPAの吐出を停止させ、基板Wを回転させてスピンドライ処理を行う。このとき、気体吐出ノズル11は揺動せず停止させるが、気体吐出ノズル11の外側の側面11bの外側気体吐出穴11cおよび内側気体吐出穴11eからの気体の吐出は継続され、吐出された気体は同様に基板Wの周縁に至るまで基板Wの表面を覆う気体の流れを作り、処理室7内に飛散して残留しているIPA等の飛沫が存在していても、その飛沫を基板W周縁方向に押し流すことによって、基板W表面への付着を阻止または抑制するとともに、また、気体吐出ノズル11の上方から開口11gを通って残留するIPA等の飛沫が基板W表面側に侵入するのを抑制、阻止する。この工程はスピンドライ処理が終了するまで所定時間行われる。スピンドライ処理が終了すると、気体吐出ノズル11はスピンチャック8の上方から退避し、基板Wが搬出されて、一連の処理を終了する。
【0060】
<<変形例>>
【0061】
気体吐出ノズル11の気体吐出口として、外側気体吐出穴11c、内側気体吐出穴11eを多数形成していたが、これに限らず、例えば気体吐出ノズル11の周囲に連続的に開口したスリット状の吐出口としてもよい。また気体吐出ノズル11としては円環形状にかぎらず、例えば多角形形状であってもよい。また、全周が一つに連続した気体流路11fを持つものにも限らず、実質的に基板Wの上面を覆うだけの気流を作ることができれば、例えば気体流路11fが連続していないもの、即ち一部が閉塞しているものであってもよい。
【0062】
<<効果>>
【0063】
以上のように上記の実施形態によれば、処理液による基板の処理中に、気体吐出ノズルの外側面の気体吐出穴から気体が放射状に気体が吐出されて基板表面をほぼ覆うように流れるので、処理室内の処理液の飛沫などが存在していても基板への付着を阻止または抑制できて、基板を清浄に保つことができる。基板への処理液の供給は気体吐出ノズルの開口からなされる。また、支持されている基板の直下空間の薬液雰囲気の置換も速やかに行うことができる。
【0064】
また、気体吐出ノズルの開口にも気体が吐出されるので、この開口を処理液の飛沫などが通過して基板に付着するのを阻止または抑制でき、さらに基板を清浄に保つことができる。
【0065】
また、液供給ノズルを複数設けて使用することができ、複数の液供給ノズルのいずれかを選択して前記気体吐出ノズルの開口に望ませて使用することができる。
【0066】
また、処理室内に下降気流を形成し、気体吐出ノズルによる基板表面の気流がより基板表面の近傍を流れるようにでき、両者があいまってより基板を清浄に保つことができる。
【0067】
また、気体吐出ノズルと液供給ノズルの相対距離を調整することができ、ノズルの種類等に応じて気体吐出ノズルとの相対距離を適切に調整でき、さらに良好な処理を行うことができる。
【符号の説明】
【0068】
1 基板処理装置
6 処理ユニット
7 処理室
8 スピンチャック
9 第1液ノズル
10 第2液ノズル
11 気体吐出ノズル
11c 外側気体吐出穴
11e 内側気体吐出穴
11g 開口
17 第3液ノズル
21a,21b,21c 支持アーム
26 ノズル揺動機構
W 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を保持する基板保持機構と、
前記基板保持機構に保持される基板の上部に配置され、内側に開口を有する環状をなし、その外側面に気体吐出口が形成されて、放射状に気体を吐出する気体吐出ノズルと、
前記気体吐出ノズルの前記開口に臨む位置に配置され、前記開口を介して前記基板に処理液を供給する液供給ノズルと、
前記気体吐出ノズルと前記液供給ノズルとの位置関係を保ちながらそれらを前記基板に対して前記基板の表面に沿う方向に相対移動させる移動機構と、
を備えたことを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記気体吐出ノズルの前記開口の内面にも気体吐出口を形成したことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記液供給ノズルを複数設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記移動機構は、前記複数の液供給ノズルのうちいずれか1つを選択的に前記気体吐出ノズルの前記開口に臨ませるように移動させることを特徴とする請求項3記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記基板保持機構を収容している処理室には、当該処理室内に下降気流を形成する機構が付設されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記気体吐出ノズルと前記液供給ノズルの相対距離を調整する将校機構をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−216624(P2012−216624A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79937(P2011−79937)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】