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基板処理装置及び基板処理方法
説明

基板処理装置及び基板処理方法

【課題】処理液による処理をウェーハの被処理面に対して均一に、且つ、処理の長時間化を抑制しながら行うことができる。
【解決手段】内部に処理液3を貯留し、処理液3によりウェーハ4の被処理面4aに対する処理が行われる処理槽2を備える。処理槽2内の処理液3に被処理面4aが浸漬されるように、被処理面4aを下向きにしてウェーハ4を保持する保持部5を備える。処理液3を処理槽2内へ供給する供給手段(例えば、循環ポンプ6及び供給配管7)と、回転することによって処理槽2内の処理液3を撹拌する回転部材(例えば、スターラ21)を備える。供給手段は、ウェーハ4の被処理面4aに向かう上向きの噴流20が処理槽2内に形成され、且つ、処理槽2の上端2aから処理液3がオーバーフローするように、処理液3を処理槽2内へ供給する。回転部材は、噴流20の経路を避けて配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置及び基板処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造において、現像工程は、素子を形成するために繰り返し行なわれる。近年、IC(Integrated Circuit)、トランジスタ或いはMEMS(メムス:Micro Electro Mechanical Systems)の形成において、厚膜レジストの使用頻度が増えており、それに伴い、厚膜レジストを現像する技術が必要とされている。
【0003】
一般的なレジスト(数μm以下)等の樹脂現像工程としては、キャリア内に1枚或いは複数枚のウェーハをセットし、現像液内に浸漬処理するデップ処理、ウェーハを回転させながら現像液を上方からスプレー処理するスプレースピン処理、ウェーハに現像液を載せて一定時間放置した後、ウェーハを回転させることにより現像液を除去するパドル処理がある。厚膜レジストの現像においてこれらの方式を用いた場合、レジストの抜け不良、ウェーハ面内での現像バラツキ、現像の長時間化による処理能力低下といった問題が生じる。
【0004】
図5及び図6はそれぞれ特許文献1に開示されている基板処理装置の構成を示す断面図である。
【0005】
このうち図5の基板処理装置は、処理液102を貯留する処理槽101と、処理槽101内の処理液102を撹拌するマグネットスターラ103と、ウェーハ104の被処理面を下向きにして保持する真空吸着チャック(図示略)と、を備える。マグネットスターラ103は、ウェーハ104の中央部の下方に配置されている。
【0006】
また、図6の基板処理装置は、処理液102を貯留する処理槽101と、処理槽101の外部で処理液102を循環させる循環経路105と、この循環経路105に設けられたフィルター106及びポンプ107と、を備える。ポンプ107によって処理液102を循環させることにより、処理液102を処理槽101の底面より噴出又はスプレーさせてウェーハ104に接触させる。使用済みの処理液は、フィルター106により浄化された後、再びポンプ107により処理槽101へ再供給される。
【0007】
図7は特許文献2に開示されている基板処理装置の構成を示す断面図である。図7に示す基板処理装置は、被処理面を上向きにして基板201を保持するチャック202と、基板201と対向するように基板201の上方に配置された蓋203と、蓋203の中央に形成された開口204から処理液205を蓋203と基板201との間隔に供給する手段と、蓋203の下面に形成された複数の羽根206と、蓋203を回転させて羽根206により処理液205を撹拌させる手段と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開昭60−189936号公報
【特許文献2】特開平9−213610号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1の技術のうち図5(特許文献1では図2)の技術では、処理液の入れ替わりがないので、処理を継続すると、処理槽101内の処理液102が次第に使用済みの処理液102ばかりとなってしまい、処理効率が低下する。また、マグネットスターラ103がウェーハ104の中央部の下方に位置するため、処理液102の流れは処理槽101内で1つの渦巻き状の流れになる。このため、ウェーハ104の周縁部では処理液102の流速が速いのに対して中心部では処理液102の流速が遅くなる。このようにウェーハ104の中央部と周縁部とで処理液102の流速が異なるため、ウェーハ104の被処理面に対して処理液102が均一に供給されない。その結果、ウェーハ104の中心部と周縁部とで処理の不均一(処理ムラ)が生じる。すなわち、中央部では処理を十分に行うことができず、処理の長時間化が生じる。
【0010】
特許文献1の技術のうち図6(特許文献1では図5)の技術では、ウェーハ104の被処理面に噴出又はスプレーされた処理液102は、処理槽101内に落下した後、再び、被処理面に向けて噴出又はスプレーされる。つまり、使用済みの処理液102が繰り返し被処理面に向けて噴出又はスプレーされるため、やはり、処理の不均一及び処理の長時間化が生じる。また、図6に示す滞留部108において処理液102が滞留し、処理液102の循環を効果的に行うことができないため、ウェーハ104の被処理面に供給される処理液102が不均一となり、このことによっても、処理の不均一及び長時間化が生じる。
【0011】
特許文献2の技術では、少量の処理液で処理を行うことに主眼を置いているため、厚膜レジストの現像等、大量の被処理物に対する処理が必要な場合、時間経過とともに処理液の処理能力が低下する。このため、処理の不均一及び長時間化を招く。
【0012】
このように、処理液による処理をウェーハの被処理面に対して均一に、且つ、処理の長時間化を抑制しながら行うことは困難だった。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上端が開口した容器形状に形成され、内部に処理液を貯留し、この処理液によりウェーハの被処理面に対する処理が行われる処理槽と、前記処理槽内の前記処理液に前記被処理面が浸漬されるように、前記被処理面を下向きにして前記ウェーハを保持する保持部と、前記処理液を前記処理槽内へ供給する供給手段と、回転することによって前記処理槽内の前記処理液を撹拌する回転部材と、を備え、前記供給手段は、前記ウェーハの前記被処理面に向かう上向きの噴流が前記処理槽内に形成され、且つ、前記処理槽の前記上端から前記処理液がオーバーフローするように、前記処理液を前記処理槽内へ供給し、前記回転部材は、前記噴流の経路を避けて配置されていることを特徴とする基板処理装置を提供する。
【0014】
この基板処理装置によれば、供給手段は、ウェーハの被処理面に向かう上向きの噴流が処理槽内に形成され、且つ、処理槽の上端から処理液がオーバーフローするように、処理液を処理槽内へ供給するので、ウェーハの被処理面に対して新たな処理液を供給することができる。よって、処理液の劣化に伴う処理の不均一化及び長時間化を抑制することができる。また、回転部材により処理槽内の処理液を撹拌することができるので、処理槽内の処理液を均一化させることができる。特に、回転部材は、噴流の経路から外れた位置の処理液を撹拌するので、噴流の経路から外れた位置における処理液のよどみを抑制することができる。よって、処理液の不均一化に伴う処理の不均一化及び長時間化を抑制することができる。また、回転部材は噴流の経路を避けて配置されているので、回転部材が噴流と干渉しないようにできる。よって、回転部材により処理液を均一化させる動作を好適に行うことができる。
【0015】
また、本発明は、上端が開口した容器形状に形成され、内部に処理液を貯留し、この処理液によりウェーハの被処理面に対する処理が行われる処理槽内の、前記処理液に前記被処理面が浸漬されるように、前記被処理面を下向きにして前記ウェーハを配置した状態で、前記ウェーハの前記被処理面に向かう上向きの噴流が前記処理槽内に形成され、且つ、前記処理槽の前記上端から前記処理液がオーバーフローするように、前記処理液を前記処理槽内へ供給する工程と、前記噴流の経路を避けて配置されている回転部材を回転させることによって、前記処理槽内の前記処理液を撹拌する工程と、を並行して行うことを特徴とする基板処理方法を提供する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、処理液による処理をウェーハの被処理面に対して均一に、且つ、処理の長時間化を抑制しながら行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】第1の実施形態に係る基板処理装置の構成を示す模式図であり、要部は断面構造を示している。
【図2】第1の実施形態に係る基板処理装置の要部の模式的な平面図である。
【図3】第1の実施形態に係る基板処理装置によるウェーハの保持態様の例を示す平断面図である。
【図4】第2の実施形態に係る基板処理装置の要部の模式的な平面図である。
【図5】特許文献1に開示されている第1の基板処理装置を示す断面図である。
【図6】特許文献1に開示されている第2の基板処理装置を示す断面図である。
【図7】特許文献2に開示されている基板処理装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
【0019】
〔第1の実施形態〕
図1は第1の実施形態に係る基板処理装置1の構成を示す模式図であり、要部は断面構造を示している。図2は基板処理装置1の要部の模式的な平面図である。
【0020】
本実施形態に係る基板処理装置1は、上端2aが開口した容器形状に形成され、内部に処理液3を貯留し、この処理液3によりウェーハ4の被処理面4aに対する処理が行われる処理槽2と、処理槽2内の処理液3に被処理面4aが浸漬されるように、被処理面4aを下向きにしてウェーハ4を保持する保持部5と、処理液3を処理槽2内へ供給する供給手段(例えば、循環ポンプ6及び供給配管7により構成される)と、回転することによって処理槽2内の処理液3を撹拌する回転部材(例えば、スターラ21)と、を備える。供給手段は、ウェーハ4の被処理面4aに向かう上向きの噴流20が処理槽2内に形成され、且つ、処理槽2の上端2aから処理液3がオーバーフローするように、処理液3を処理槽2内へ供給する。回転部材は、噴流20の経路を避けて配置されている。また、本実施形態に係る基板処理方法では、上端2aが開口した容器形状に形成され、内部に処理液3を貯留し、この処理液3によりウェーハ4の被処理面4aに対する処理が行われる処理槽2内の、処理液3に被処理面4aが浸漬されるように、被処理面4aを下向きにしてウェーハ4を配置した状態で、ウェーハ4の被処理面4aに向かう上向きの噴流20が処理槽2内に形成され、且つ、処理槽2の上端2aから処理液3がオーバーフローするように、処理液3を処理槽2内へ供給する工程と、噴流20の経路を避けて配置されている回転部材(例えば、スターラ21)を回転させることによって、処理槽2内の処理液3を撹拌する工程と、を並行して行う。以下、詳細に説明する。
【0021】
先ず、基板処理装置1の構成を説明する。
【0022】
本実施形態に係る基板処理装置1は、例えば、ウェーハ4に形成されているレジストの現像処理を行うための装置であり、処理液3としてレジスト現像用の薬液を用いる。また、基板処理装置1は、例えば、ウェーハ4に対する処理を枚葉式で行う。
【0023】
この基板処理装置1は、図1に示すように、処理槽2と、保持部5と、循環ポンプ6と、供給配管7と、フィルター8と、回収樋9と、回収配管10と、貯留槽11と、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)などの現像液供給弁12と、現像液供給配管14と、ヒータ16と、支流配管17と、濃度検出装置18と、スターラ21と、を備えて構成されている。また、レジストの種類に応じてレジスト現像に用いる現像液の種類を変更する場合、現像液供給弁12及び現像液供給配管14を介して供給する現像液とは別の種類の現像液の供給に用いられる現像液供給弁13及び現像液供給配管15を備えてもよい。
【0024】
保持部5は、例えば、1枚のウェーハ4の外周端を挟むようにして、該ウェーハ4をその被処理面4aを下向きにして水平状態で保持する複数の保持部材19(例えば、図3に示すように、3つの保持部材19)を備える。保持部5は、更に、例えば、この保持部材19を介してウェーハ4を処理槽2の上側から吊り下げるようにして保持する本体部23を備える。
【0025】
なお、保持部5は、図示しない保持部材開閉機構を備え、この保持部材開閉機構は、例えばモータからなる保持部材開閉アクチュエータを備えている。保持部材開閉機構は、保持部材開閉アクチュエータの動作に伴い複数の保持部材19どうしの間隔を広げたり(開いたり)狭めたり(閉じたり)する。このように複数の保持部材19を開閉することにより、ウェーハ4を放したり保持したりする動作をこれら複数の保持部材19に行わせる。保持部材19は、処理液3に浸るため、処理液3に対する耐性(耐薬品性)をもつ材質(例えば、フッ素樹脂)により構成されているか、或いは、その材質のコーティングが施されている。
【0026】
基板処理装置1は、更に、保持部5を水平面内において回転させる保持部回転機構(図示略)と、保持部5を上方及び下方に昇降させる保持部昇降機構(図示略)と、を備える。このうち保持部回転機構は、例えば、回転モータを備え、この回転モータの回転に伴わせて保持部5を回転させる。このように保持部5が回転するのに伴い、保持部材19により保持されたウェーハ4は、水平面内で回転する。また、保持部昇降機構は、例えばモータからなる保持部昇降アクチュエータを備える。保持部昇降機構は、この保持部昇降アクチュエータの動作に伴わせて保持部5を昇降させるとともに、該保持部5の保持部材19により保持されたウェーハ4も昇降させる。
【0027】
処理槽2は、上端2aが開口した容器形状に形成され、内部に処理液3を貯留する。処理槽2の上端2aは、例えば、1つの平面内に含まれるような形状に形成されている。そして、処理槽2は、例えば、その上端2aが水平となるように配置されている。また、処理槽2の平面形状は、例えば、ウェーハ4の外周に沿うような円形であり、処理槽2の上端2aも円形をなしている。処理槽2の上端2aの開口2bは、ウェーハ4よりも大径に形成されている。より詳細には、開口2bは、ウェーハ4を保持した保持部材19もこの開口2bの内側に入り込むことが可能な寸法に設定されている。
【0028】
処理槽2の下部(具体的には、例えば、下端)には、該処理槽2内へ処理液3を導入するための導入口2cが形成されている。この導入口2cは、平面視において、例えば、処理槽2の中央に配置されている。
【0029】
この導入口2cの下側には、中心軸が鉛直方向となるように配置された供給配管7が接続されている。この供給配管7を介して処理液3がある程度の勢いで導入口2cから処理槽2内へ導入されることにより、処理槽2内では処理液3の噴流20が上向きに形成される。なお、導入口2cが上述の配置とされていることにより、この噴流20が形成される位置は、例えば、平面視において処理槽2の中央部となる。
【0030】
ここで、保持部5は、例えば、平面視においてウェーハ4の中心と処理槽2の中心とがほぼ一致するように、ウェーハ4を保持するようになっている。このため、処理槽2の中央に形成される処理液3の噴流20は、例えば、ウェーハ4の中央部の下方から上に向かう流れとなり、ウェーハ4の被処理面4aのほぼ中央部に当たるようになっている。
【0031】
処理槽2へ供給される処理液3のうち、該処理槽2に貯留しきれない処理液3は、該処理槽2の上端2aから溢れ出る(オーバーフローする)。処理槽2からオーバーフローする処理液3は、具体的には、処理槽2の上端2aにおける外周端から処理槽2の外側に流れ出す。
【0032】
回収樋9は、このように処理槽2からオーバーフローする処理液3を回収する。この回収樋9は、例えば、処理槽2の上端2aの外周端におけるいずれの部位からオーバーフローする処理液3も回収できるように、処理槽2の周囲の全周を囲むように該処理槽2の外周面に設けられている。この回収樋9の下端部には、回収した処理液3を流下させる流下口9aが形成されている。この流下口9aの下側には、回収配管10が接続されている。
【0033】
貯留槽11は、処理槽2へ供給される処理液3を前段において貯留するものである。この貯留槽11は、例えば、回収樋9の下方に配置されている。回収樋9内に回収された処理液3は、流下口9a及び回収配管10をこの順に流下して貯留槽11内に流れ込むようになっている。
【0034】
ここで、処理液3として用いるレジスト現像用の薬液としては、例えば、TMAH薬液を用いる。このため、貯留槽11には、現像液供給配管14を介してTMAHが供給されるようになっている。
【0035】
また、例えば、貯留槽11の内部には、処理液3を所定温度に調温するためのヒータ16が配置されている。なお、ヒータ16の代わりに、或いはヒータ16に加えて、電子冷熱器を用いて処理液3の調温を行うようにしても良い。
【0036】
供給配管7は、貯留槽11の下部と処理槽2の導入口2cとを相互に接続している。この供給配管7を介して、貯留槽11内の処理液3が処理槽2へ供給されるようになっている。すなわち、供給配管7には、循環ポンプ6が介装され、この循環ポンプ6によって、貯留槽11内の処理液3を処理槽2内に圧送するようになっている。
【0037】
ここで、循環ポンプ6は、ウェーハ4の被処理面4aに向かう上向きの噴流20が処理槽2内に形成されるような圧送力で、処理液3を処理槽2へ供給する。また、処理槽2に貯留しきれない処理液3は、該処理槽2の上端2aからオーバーフローする。すなわち、供給手段(例えば、循環ポンプ6及び供給配管7からなる)は、ウェーハ4の被処理面4aに向かう上向きの噴流20が処理槽2内に形成され、且つ、処理槽2の上端2aから処理液3がオーバーフローするように、処理液3を処理槽2内へ供給する。
【0038】
供給配管7には、更に、該供給配管7内を流れる処理液3中の不純物(パーティクルなど)を除去するフィルター8が、例えば、循環ポンプ6の後段において介装されている。このため、処理槽2には、フィルター8によって不純物が除去された後の清浄な処理液3が供給されるようになっている。
【0039】
なお、基板処理装置1においては、例えば、次に説明するようにして、処理液3の成分を一定範囲に保つようにしている。先ず、供給配管7には、支流配管17が接続されている。この支流配管17は、処理液3中のTMAHの濃度検出用に、供給配管7を流れる処理液3の一部をサンプリングするためのものである。この支流配管17は、供給配管7から一旦分岐した後、その分岐部の下流側で供給配管7と合流するように、供給配管7に接続されている。この支流配管17には、処理液3中のTMAHの濃度を検出する濃度検出装置18が介装されている。この濃度検出装置18は、例えば導電率計からなる。濃度検出装置18による検出結果に応じて、図示しない制御部がTMAH供給弁12を動作制御することにより、処理液3中のTMAHの濃度が一定範囲となるよう、TMAHが貯留槽11へ随時に補充される。
【0040】
次に、スターラ21について詳細について説明する。
【0041】
スターラ21は、例えば、マグネットスターラである。
【0042】
図1及び図2に示すように、スターラ21は、導入口2cの直上に形成される噴流20(図1)の経路を避けて配置されている。より具体的には、スターラ21は、例えば、噴流20の周囲に配置されている。また、スターラ21は、例えば、処理槽2の底部付近に配置されている。
【0043】
また、基板処理装置1は、例えば、複数個のスターラ21を備えている。そして、これら複数のスターラ21の各々は、例えば、処理槽2の中心からの距離が互いに等しくなるような位置に配置されている。ここで、上述のように、保持部5はウェーハ4の中心と処理槽2の中心とがほぼ一致するように、ウェーハ4を保持する。このため、複数のスターラ21の各々は、ウェーハ4の被処理面4aからの距離が互いに等しくなるような位置に配置されている、とも言える。より具体的には、複数のスターラ21の各々は、例えば、図2に示す円22の外周上に配置されている。この円22は、ウェーハ4の面方向に対して直交する直線上に位置する点を中心とし且つウェーハ4の面方向と平行な円である。本実施形態の場合、基板処理装置1は、例えば、3つ以上(具体的には、例えば、3つ)のスターラ21を備えている。そして、これらスターラ21は、円22の外周上に、互いに等角度間隔(本実施形態の場合、例えば、120°間隔)で配置されている。
【0044】
また、本実施形態の場合、各スターラ21は、ウェーハ4の面方向に対して平行な方向における一方向に回転することにより処理液3を撹拌するものであり、且つ、各スターラ21の回転方向が互いに等しく設定されている。
【0045】
次に、動作を説明する。
【0046】
処理槽2でレジスト現像処理を行う前に、予め、貯留槽11内に処理液3を貯留しておき、この処理液3をヒータ16等により所定温度(例えば、25℃〜60℃)に調温しておく。そして、このように調温された処理液3を、循環ポンプ6によって供給配管7を介して処理槽2内に連続的に供給する。これにより、処理槽2内には、処理液3の噴流20が上向きに形成されるとともに、処理槽2に貯留しきれない処理液3が処理槽2の上端2aから常時オーバーフローする状態となる。また、各スターラ21を互いに同一方向に回転させておく。
【0047】
この状態で、処理槽2でのレジスト現像処理を行う。すなわち、先ず、処理槽2内の処理液3よりも上側において、保持部5の保持部材19によりウェーハ4を保持する。この保持は、被処理面(例えば、ウェーハ4の表側の面)4aを下向きにして行う。このように保持部5によりウェーハ4を保持した状態で、保持部5を所定の処理位置まで下降させることによって、該保持部5により保持されているウェーハ4も下降させ、ウェーハ4を処理槽2内の処理液3に浸漬させる。これにより、ウェーハ4の被処理面4aに形成されているレジストを現像するレジスト現像処理を行うことができる。なお、このように処理液3によって被処理面4aに対して行う処理は、例えば、保持部5及びウェーハ4を水平面内で回転させながら行う。
【0048】
ここで、処理槽2内には、ウェーハ4の被処理面4aに向かう上向きの噴流20が形成され、且つ、処理槽2の上端2aから処理液3がオーバーフローしているので、ウェーハ4の被処理面4aに対して常に新たな処理液3を供給することができる。よって、処理液3の劣化に伴うレジスト現像処理の不均一化及び長時間化を抑制することができる。また、スターラ21により処理槽2内の処理液3を撹拌することができるので、処理槽2内の処理液3を均一化させることができる。よって、処理液3の不均一化に伴うレジスト現像処理の不均一化及び長時間化を抑制することができる。また、スターラ21は噴流20の経路を避けて配置されているので、スターラ21が噴流20と干渉しないようにでき、スターラ21により処理液3を均一化させる動作を好適に行うことができる。特に、スターラ21は、噴流20の経路から外れた位置の処理液3を撹拌するので、噴流20の経路から外れた位置における処理液3のよどみを抑制することができる。
【0049】
ここで、本実施形態のように噴流20を形成し、処理液3をオーバーフローさせる構成では、噴流20の周囲、特に、処理槽2の底部付近では、処理液3の流れによどみが生じることがある。このような事情に対し、本実施形態では、スターラ21を噴流20の周囲に配置しているので、処理液3によどみが生じてしまうことを効果的に抑制することができる。特に、スターラ21は処理槽2の底部近傍に配置されているので、そのようなよどみの発生を一層効果的に抑制することができる。
【0050】
また、被処理面4aの近傍においては、例えば、被処理面4aの中央部から放射状に外に向かうような処理液3の流れが形成されている。被処理面4aに対する処理後の処理液3は、被処理面4aの近傍における処理液3の流れに伴い、処理槽2の上端2aからオーバーフローする。よって、処理によって処理液3中に混入する不純物(現像されたレジスト等)を処理液3とともにスムーズに処理槽2から排出することができる。
【0051】
また、処理槽2からオーバーフローした処理液3は、回収樋9内に回収された後、該回収樋9の流下口9aと、回収配管10と、をこの順に通って、貯留槽11へと流下する。貯留槽11内の処理液3には、現像したレジストや、ウェーハ4に付着していたパーティクル等の不純物が含まれるが、これらの不純物は、貯留槽11内の処理液3が循環ポンプ6により処理槽2へと圧送される過程でフィルター8を通過することにより、該処理液3から除去される。このため、処理槽2には、常に、フィルター8を通過することにより清浄化された処理液3が供給され続ける。よって、処理槽2内の処理液3の一部は、常時、この清浄な処理液3へと入れ替わり続ける。
【0052】
ウェーハ4の被処理面4aに対する処理が終わると、例えば、保持部5を上昇させて、保持部5の保持部材19を処理液3の液面3aよりも上側に位置させ、保持部材19どうしの間隔を広げ、ウェーハ4を保持部材19から放す。
【0053】
なお、現像液の種類を変更する場合には、例えば、一旦、処理槽2、供給配管7、回収樋9、回収配管10及び貯留槽11内より処理液3を排出(例えば、貯留槽11に形成されている図示しない排出口より排出)する。その後、別の種類の現像液である新たな処理液3を、現像液供給配管15及び現像液供給弁13を介して貯留槽11内に供給して該貯留槽11内に貯留した後、上述したのと同様の動作を行うと良い。
【0054】
以上のような第1の実施形態によれば、基板処理装置1は、上端2aが開口した容器形状に形成され、内部に処理液3を貯留し、この処理液3によりウェーハ4の被処理面4aに対する処理が行われる処理槽2と、処理槽2内の処理液3に被処理面4aが浸漬されるように、被処理面4aを下向きにしてウェーハ4を保持する保持部5と、処理液3を処理槽2内へ供給する供給手段としての循環ポンプ6及び供給配管7と、回転することによって処理槽2内の処理液3を撹拌する回転部材としてのスターラ21と、を備え、循環ポンプ6及び供給配管7は、ウェーハ4の被処理面4aに向かう上向きの噴流20が処理槽2内に形成され、且つ、処理槽2の上端2aから処理液3がオーバーフローするように、処理液3を処理槽2内へ供給し、スターラ21は噴流20の経路を避けて配置されているので、ウェーハ4の被処理面4aに対して新たな処理液3を供給することができる。よって、処理液3の劣化に伴う処理の不均一化及び長時間化を抑制することができる。また、スターラ21により処理槽2内の処理液3を撹拌することができるので、処理槽2内の処理液3を均一化させることができる。特に、スターラ21は、噴流20の経路から外れた位置の処理液3を撹拌するので、噴流20の経路から外れた位置における処理液3のよどみを抑制することができる。よって、処理液3の不均一化に伴う処理の不均一化及び長時間化を抑制することができる。また、スターラ21は噴流20の経路を避けて配置されているので、スターラ21が噴流20と干渉しないようにできる。よって、スターラ21により処理液3を均一化させる動作を好適に行うことができる。このように、処理液3による処理をウェーハ4の被処理面4aに対して均一に、且つ、処理の長時間化を抑制しながら行うことができる。
【0055】
また、スターラ21を噴流20の周囲に配置しているので、噴流20を形成し処理液3をオーバーフローさせる構成においてよどみが発生しやすい箇所をスターラ21により撹拌することができる。よって、処理液3によどみが生じてしまうことを効果的に抑制することができる。また、スターラ21は、特によどみが発生しやすい処理槽2の底部近傍に配置されているので、そのようなよどみの発生を一層効果的に抑制することができる。
【0056】
また、スターラ21を複数備えるので、処理槽2内の処理液3をより一層均一化させることができる。また、複数のスターラ21の各々は、ウェーハ4の被処理面4aからの距離が互いに等しくなるような位置に配置されているので、被処理面4aに供給される処理液3を一層均一化させることができる。また、複数のスターラ21の各々は、ウェーハ4の面方向に対して直交する直線上に位置する点を中心とし且つその面方向と平行な円22の外周上に配置されているので、被処理面4aに供給される処理液3を一層均一化させることができる。また、3つ以上のスターラ21を、その円22の外周上に、互いに等角度間隔の配置で備えるので、被処理面4aに供給される処理液3を一層均一化させることができる。
【0057】
また、複数のスターラ21の各々は、ウェーハ4の面方向に対して平行な方向における一方向に回転することにより処理液3を撹拌するものであり、且つ、複数のスターラ21の回転方向が互いに等しく設定されているので、各スターラ21の回転方向が揃っていない場合と比べて、処理液3を全体にバランス良く撹拌することができる。
【0058】
また、循環ポンプ6及び供給配管7は、ウェーハ4の中央部の下方から上に向かう流れとなるように噴流20を形成するので、ウェーハ4の被処理面4aの全面に対してなるべく均一に処理液3を供給することができる。
【0059】
〔第2の実施形態〕
図4は第2の実施形態に係る基板処理装置1の要部の模式的な平面図である。
【0060】
上述の第1の実施形態では、各スターラ21の回転方向が互いに同一である例を説明したが、スターラ21どうしの距離が近い場合には、互いに隣り合うスターラ21の中間位置では処理液3の動きの方向が互いに逆になり、撹拌作用が互いに相殺されることがある。そこで、第2の実施形態では、隣り合うスターラ21の回転方向を互いに逆方向にすることにより、このような撹拌作用の相殺を解消できるようにする。
【0061】
本実施形態の場合、図4に示すように、偶数個のスターラ21を備えている。各スターラ21の各々は、ウェーハ4の面方向に対して平行な方向における一方向に回転することにより処理液3を撹拌する。そして、互いに隣り合って配置されているスターラ21の回転方向が互いに逆方向に設定されている。これにより、互いに隣り合うスターラ21による撹拌作用が互いに相殺されないようにすることができる。
【0062】
なお、その他の点については、第2の実施形態は、上記の第1の実施形態と同様である。
【0063】
上記の各実施形態では、基板処理装置1で行う処理として、レジストの現像処理を例示したが、本発明は、この例に限らず、例えば、剥離処理、洗浄処理或いはエッチング処理を行うようにしても良い。
【0064】
また、上記の各実施形態では、枚葉式の基板処理装置1を説明したが、複数枚のウェーハ4に対して一度に処理を行う構成としても良い。具体的には、例えば、平面形状がドーナツ形状の処理槽2と、その処理槽2に沿って環状に配列された複数の保持部5と、を備え、処理槽2の外周端及び内周端からそれぞれ処理液3をオーバーフローさせるようにしても、上記と同様の効果が得られる。なお、各ウェーハ4毎に対応してスターラ21を配置(例えば、複数ずつ配置、或いは3つ以上ずつ配置)することが好ましい。ただし、処理槽2内の処理液3を清浄に保つという観点からは、枚葉式の方が好ましい。
【符号の説明】
【0065】
1 基板処理装置
2 処理槽
2a 上端
2b 開口
2c 導入口
3 処理液
3a 液面
4 ウェーハ
4a 被処理面
5 保持部
6 循環ポンプ
7 供給配管
8 フィルター
9 回収樋
9a 流下口
10 回収配管
11 貯留槽
12 現像液供給弁
13 現像液供給弁
14 現像液供給配管
15 現像液供給配管
16 ヒータ
17 支流配管
18 濃度検出装置
19 保持部材
20 噴流
21 スターラ
22 円
23 本体部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端が開口した容器形状に形成され、内部に処理液を貯留し、この処理液によりウェーハの被処理面に対する処理が行われる処理槽と、
前記処理槽内の前記処理液に前記被処理面が浸漬されるように、前記被処理面を下向きにして前記ウェーハを保持する保持部と、
前記処理液を前記処理槽内へ供給する供給手段と、
回転することによって前記処理槽内の前記処理液を撹拌する回転部材と、
を備え、
前記供給手段は、前記ウェーハの前記被処理面に向かう上向きの噴流が前記処理槽内に形成され、且つ、前記処理槽の前記上端から前記処理液がオーバーフローするように、前記処理液を前記処理槽内へ供給し、
前記回転部材は、前記噴流の経路を避けて配置されていることを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記回転部材は、前記噴流の周囲に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記回転部材は、前記処理槽の底部近傍に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記回転部材を複数備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記複数の回転部材の各々は、前記ウェーハの前記被処理面からの距離が互いに等しくなるような位置に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記複数の回転部材の各々は、
前記ウェーハの面方向に対して直交する直線上に位置する点を中心とし且つ前記面方向と平行な円、
の外周上に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項7】
3つ以上の前記回転部材を、前記円の前記外周上に、互いに等角度間隔の配置で備えることを特徴とする請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記複数の回転部材の各々は、前記ウェーハの面方向に対して平行な方向における一方向に回転することにより前記処理液を撹拌するものであり、且つ、前記複数の回転部材の回転方向が互いに等しいことを特徴とする請求項4乃至7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項9】
偶数個の前記回転部材を備え、
前記回転部材の各々は、前記ウェーハの面方向に対して平行な方向における一方向に回転することにより前記処理液を撹拌するものであり、
互いに隣り合って配置されている前記回転部材の回転方向が互いに逆方向であることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記供給手段は、前記ウェーハの中央部の下方から上に向かう流れとなるように前記噴流を形成することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記処理槽では、レジストの現像処理、剥離処理、洗浄処理又はエッチング処理が行われることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項12】
上端が開口した容器形状に形成され、内部に処理液を貯留し、この処理液によりウェーハの被処理面に対する処理が行われる処理槽内の、前記処理液に前記被処理面が浸漬されるように、前記被処理面を下向きにして前記ウェーハを配置した状態で、
前記ウェーハの前記被処理面に向かう上向きの噴流が前記処理槽内に形成され、且つ、前記処理槽の前記上端から前記処理液がオーバーフローするように、前記処理液を前記処理槽内へ供給する工程と、
前記噴流の経路を避けて配置されている回転部材を回転させることによって、前記処理槽内の前記処理液を撹拌する工程と、
を並行して行うことを特徴とする基板処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−212363(P2010−212363A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−55199(P2009−55199)
【出願日】平成21年3月9日(2009.3.9)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】