基板処理装置
【課題】基板処理装置の稼動状態に対応して適切な処理を行うことができ、ひいては装置の稼働率の向上を実現することができる基板処理装置及び基板処理システムを提供する。
【解決手段】基板処理装置は、基板を処理する手順が記載された複数のレシピと、当該複数のレシピに対応するユーザの操作権限と、を記憶する記憶手段と、前記レシピに対する前記ユーザの操作権限を設定する権限設定画面400と、当該権限設定画面400を介して設定された操作権限に基づいて前記記憶手段に記憶されているレシピを編集するための編集画面と、を表示する表示手段18と、を有し、基板処理装置の稼動状態がオンライン時又はオフライン時それぞれの場合において、前記表示手段18により表示された前記権限設定画面400を編集して、前記レシピに対する操作権限の異なる設定が可能であるようになっている。
【解決手段】基板処理装置は、基板を処理する手順が記載された複数のレシピと、当該複数のレシピに対応するユーザの操作権限と、を記憶する記憶手段と、前記レシピに対する前記ユーザの操作権限を設定する権限設定画面400と、当該権限設定画面400を介して設定された操作権限に基づいて前記記憶手段に記憶されているレシピを編集するための編集画面と、を表示する表示手段18と、を有し、基板処理装置の稼動状態がオンライン時又はオフライン時それぞれの場合において、前記表示手段18により表示された前記権限設定画面400を編集して、前記レシピに対する操作権限の異なる設定が可能であるようになっている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハやガラス基板等を処理するための基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の基板処理装置では、複数のファイルが扱われる。例えばプロセスレシピは、基板を処理するための詳細な手順等が記述されたファイルである。基板処理装置は、稼動している間、所定のレシピに記述された手順に基づいて基板を処理する。
【0003】
一般に基板処理装置においては、ユーザの操作権限は、操作実行時に入力されるユーザ名及び当該ユーザに対応するパスワードで管理される。一方、基板処理装置を操作するユーザ(作業者)は、ライン担当者、メンテナンスエンジニア等があり、基板処理装置の稼動状態に応じて作業内容が異なる。例えばライン担当者は、オンライン時に基板処理装置を操作し、メンテナンスエンジニアは、オフライン時に基板処理装置を操作する。このように一般的に、半導体製造工場では、オンライン時に基板処理装置を操作するエンジニア(ライン担当者)とオフライン時に基板処理装置を操作する担当者(メンテナンスエンジニア、プロセスエンジニア)が区別されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の技術においては、基板処理装置の稼動状態に応じて操作権限を設定することができなかった。
【0005】
本発明は、上記従来の問題を解消し、基板処理装置の稼動状態に対応して適切な処理を行うことができ、ひいては装置の稼働率の向上を実現することができる基板処理装置及び基板処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の特徴とするところは、基板を処理する手順が記載された複数のレシピを含む種々のファイルと、当該複数のレシピに対応するユーザの操作権限と、を記憶する記憶手段と、基板処理装置の稼動状態がオンライン時又はオフライン時それぞれの場合において、前記各レシピに対する前記ユーザの操作権限を設定する権限設定画面と、前記記憶手段に記憶されているレシピを編集するための編集画面と、を表示する表示手段と、を有する基板処理装置にある。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、基板処理装置の稼動状態がオンライン時又はオフライン時である場合それぞれにおける各レシピに対する作業者の操作権限を設定することにより、基板処理装置の稼動状態に応じて適切な処理が行える。例えば、トラブルが発生した場合、ライン担当者に操作権限を与えず、メンテナンスエンジニアに操作権限を与えることで、トラブルの内容に応じた処理が行えるので、トラブル処理に費やす時間を短縮させ、もって生産性の向上を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は、本発明の実施形態に係る基板処理装置10を含む基板処理システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、基板処理システム1は、基板処理装置10及びホスト装置20を有する。基板処理装置10及びホスト装置20は、例えばLANなどのネットワーク12を介して接続されている。したがって、ホスト装置20からの指示は、基板処理装置10に対してネットワーク12を介して送信される。なお、基板処理システム1には、複数の基板処理装置10が含まれてもよい。
【0009】
基板処理装置10において、入出力装置16は、基板処理装置10と一体に、又はネットワーク12を介して設けられており、操作表示画面18を有する。操作表示画面18には、ユーザ(作業者)により所定のデータが入力される入力画面及び装置の状況等を示す表示画面が表示される。また、基板処理装置10内には、プロセス系コントローラ14が設けられ、該プロセス系コントローラ14により、基板処理装置10内の各装置が制御される。
【0010】
基板処理装置10は、一例として、半導体装置(IC)の製造方法を実施する半導体製造装置として構成されている。なお、以下の説明では、基板処理装置として基板に酸化、拡散処理やCVD処理などを行なう縦型の装置(以下、単に処理装置という)に適用した場合について述べる。図2は、本発明に適用される基板処理装置の斜視図として示されている。また、図3は図2に示す基板処理装置の側面透視図である。
【0011】
図2および図3に示されているように、シリコン等からなるウエハ(基板)200を収納したウエハキャリアとしてフープ(基板収容器。以下ポッドという。)110が使用されている本発明の基板処理装置10は、筐体111を備えている。筐体111の正面壁111aの正面前方部にはメンテナンス可能なように設けられた開口部としての正面メンテナンス口103が開設され、この正面メンテナンス口103を開閉する正面メンテナンス扉104、104がそれぞれ建て付けられている。なお、操作装置304については、後述するのでここでは省略する。
【0012】
筐体111の正面壁111aにはポッド搬入搬出口(基板収容器搬入搬出口)112が筐体111の内外を連通するように開設されており、ポッド搬入搬出口112はフロントシャッタ(基板収容器搬入搬出口開閉機構)113によって開閉されるようになっている。
ポッド搬入搬出口112の正面前方側にはロードポート(基板収容器受渡し台)114が設置されており、ロードポート114はポッド110を載置されて位置合わせするように構成されている。ポッド110はロードポート114上に工程内搬送装置(図示せず)によって搬入され、ロードポート114上から搬出されるようになっている。
【0013】
筐体111内の前後方向の略中央部における上部には、回転式ポッド棚(基板収容器載置棚)105が設置されており、回転式ポッド棚105は複数個のポッド110を保管するように構成されている。すなわち、回転式ポッド棚105は垂直に立設されて水平面内で間欠回転される支柱116と、支柱116に上中下段の各位置において放射状に支持された複数枚の棚板(基板収容器載置台)117とを備えており、複数枚の棚板117はポッド110を複数個宛それぞれ載置した状態で保持するように構成されている。
筐体111内におけるロードポート114と回転式ポッド棚105との間には、ポッド搬送装置(基板収容器搬送装置)118が設置されており、ポッド搬送装置118は、ポッド110を保持したまま昇降可能なポッドエレベータ(基板収容器昇降機構)118aと搬送機構としてのポッド搬送機構(基板収容器搬送機構)118bとで構成されており、ポッド搬送装置118はポッドエレベータ118aとポッド搬送機構118bとの連続動作により、ロードポート114、回転式ポッド棚105、ポッドオープナ(基板収容器蓋体開閉機構)121との間で、ポッド110を搬送するように構成されている。
【0014】
筐体111内の前後方向の略中央部における下部には、サブ筐体119が後端にわたって構築されている。サブ筐体119の正面壁119aにはウエハ200をサブ筐体119内に対して搬入搬出するためのウエハ搬入搬出口(基板搬入搬出口)120が一対、垂直方向に上下二段に並べられて開設されており、上下段のウエハ搬入搬出口120、120には一対のポッドオープナ121、121がそれぞれ設置されている。ポッドオープナ121はポッド110を載置する載置台122、122と、ポッド110のキャップ(蓋体)を着脱するキャップ着脱機構(蓋体着脱機構)123、123とを備えている。ポッドオープナ121は載置台122に載置されたポッド110のキャップをキャップ着脱機構123によって着脱することにより、ポッド110のウエハ出し入れ口を開閉するように構成されている。
【0015】
サブ筐体119はポッド搬送装置118や回転式ポッド棚105の設置空間から流体的に隔絶された移載室124を構成している。移載室124の前側領域にはウエハ移載機構(基板移載機構)125が設置されており、ウエハ移載機構125は、ウエハ200を水平方向に回転ないし直動可能なウエハ移載装置(基板移載装置)125aおよびウエハ移載装置125aを昇降させるためのウエハ移載装置エレベータ(基板移載装置昇降機構)125bとで構成されている。図2に模式的に示されているようにウエハ移載装置エレベータ125bは耐圧筐体111右側端部とサブ筐体119の移載室124前方領域右端部との間に設置されている。これら、ウエハ移載装置エレベータ125bおよびウエハ移載装置125aの連続動作により、ウエハ移載装置125aのツイーザ(基板保持体)125cをウエハ200の載置部として、ボート(基板保持具)217に対してウエハ200を装填(チャージング)および脱装(ディスチャージング)するように構成されている。
【0016】
移載室124の後側領域には、ボート217を収容して待機させる待機部126が構成されている。待機部126の上方には、処理炉202が設けられている。処理炉202の下端部は、炉口シャッタ(炉口開閉機構)147により開閉されるように構成されている。
【0017】
図2に模式的に示されているように、耐圧筐体111右側端部とサブ筐体119の待機部126右端部との間にはボート217を昇降させるためのボートエレベータ(基板保持具昇降機構)115が設置されている。ボートエレベータ115の昇降台に連結された連結具としてのアーム128には蓋体としてのシールキャップ219が水平に据え付けられており、シールキャップ219はボート217を垂直に支持し、処理炉202の下端部を閉塞可能なように構成されている。
ボート217は複数本の保持部材を備えており、複数枚(例えば、50〜125枚程度)のウエハ200をその中心を揃えて垂直方向に整列させた状態で、それぞれ水平に保持するように構成されている。
【0018】
図2に模式的に示されているように移載室124のウエハ移載装置エレベータ125b側およびボートエレベータ115側と反対側である左側端部には、清浄化した雰囲気もしくは不活性ガスであるクリーンエア133を供給するよう供給ファンおよび防塵フィルタで構成されたクリーンユニット134が設置されており、ウエハ移載装置125aとクリーンユニット134との間には、図示はしないが、ウエハの円周方向の位置を整合させる基板整合装置としてのノッチ合わせ装置が設置されている。
【0019】
クリーンユニット134から吹き出されたクリーンエア133は、ノッチ合わせ装置およびウエハ移載装置125a、待機部126にあるボート217に流通された後に、図示しないダクトにより吸い込まれて、筐体111の外部に排気がなされるか、もしくはクリーンユニット134の吸い込み側である一次側(供給側)にまで循環され、再びクリーンユニット134によって、移載室124内に吹き出されるように構成されている。
【0020】
次に、本発明の基板処理装置10の動作について説明する。
図2および図3に示されているように、ポッド110がロードポット114に供給されると、ポッド搬入搬出口112がフロントシャッタ113によって開放され、ロードポート114の上のポッド110はポッド搬送装置118によって筐体111の内部へポッド搬入搬出口112から搬入される。
【0021】
搬入されたポッド110は回転式ポッド棚105の指定された棚板117へポッド搬送装置118によって自動的に搬送されて受け渡され、一時的に保管された後、棚板117から一方のポッドオープナ121に搬送されて受け渡され、一時的に保管された後、棚板117から一方のポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載されるか、もしくは直接ポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載される。この際、ポッドオープナ121のウエハ搬入搬出口120はキャップ着脱機構123によって閉じられており、移載室124にはクリーンエア133が流通され、充満されている。例えば、移載室124にはクリーンエア133として窒素ガスが充満することにより、酸素濃度が20ppm以下と、筐体111の内部(大気雰囲気)の酸素濃度よりも遥かに低く設定されている。
【0022】
載置台122に載置されたポッド110はその開口側端面がサブ筐体119の正面壁119aにおけるウエハ搬入搬出口120の開口縁辺部に押し付けられるとともに、そのキャップがキャップ着脱機構123によって取り外され、ウエハ出し入れ口を開放される。
ポッド110がポッドオープナ121によって開放されると、ウエハ200はポッド110からウエハ移載装置125aのツイーザ125cによってウエハ出し入れ口を通じてピックアップされ、図示しないノッチ合わせ装置135にてウエハを整合した後、移載室124の後方にある待機部126へ搬入され、ボート217に装填(チャージング)される。ボート217にウエハ200を受け渡したウエハ移載装置125aはポッド110に戻り、次のウエハ110をボート217に装填する。
【0023】
この一方(上段または下段)のポッドオープナ121におけるウエハ移載機構125によるウエハのボート217への装填作業中に、他方(下段または上段)のポッドオープナ121には回転式ポッド棚105から別のポッド110がポッド搬送装置118によって搬送されて移載され、ポッドオープナ121によるポッド110の開放作業が同時進行される。
【0024】
予め指定された枚数のウエハ200がボート217に装填されると、炉口シャッタ147によって閉じられていた処理炉202の下端部が、炉口シャッタ147によって、開放される。続いて、ウエハ200群を保持したボート217はシールキャップ219がボートエレベータ115によって上昇されることにより、処理炉202内へ搬入(ローディング)されて行く。
【0025】
ローディング後は、処理炉202にてウエハ200に任意の処理が実施される。
処理後は、図示しないノッチ合わせ装置135でのウエハの整合工程を除き、概上述の逆の手順で、ウエハ200およびポッド110は筐体の外部へ払出される。
【0026】
次に、基板処理装置10の構成要素を制御する制御手段(メインコントローラ)について説明する。
図4は、制御手段(メインコントローラ)を中心としたハードウェア構成を示す。
メインコントローラは、プロセス系コントローラ14と入出力装置16とから構成される。プロセス系コントローラ14は、CPU140、ROM(read-only memory)142、RAM(random-access memory)144、入出力装置16との間でのデータの送受信を行う送受信処理部146、温度制御部150、ガス制御部152、圧力制御部154、搬送制御部156、及び温度制御部150等とのI/O制御を行うI/O制御部148を有する。CPU140は、上述した入出力装置16の操作表示画面18で作成又は編集され、RAM144等に記憶されているレシピに基づいて、基板を処理するための制御データ(制御指示)を、温度制御部150、ガス制御部152及び圧力制御部154に対して出力する。なお、CPU140は、搬送制御部156に対しても同様に制御指示を出力する。また、これら制御部より送信されるデータを受信する。
【0027】
ROM142又はRAM144には、シーケンスプログラム、複数のレシピや入出力装置16より入力される入力データ、レシピのコマンド及びレシピ実行時の履歴データ等が格納される。なお、プロセス系コントローラ14には、ハードディスクドライブ(HDD)等により実現される記憶装置(不図示)が含まれてもよく、この場合、該記憶装置には、RAM144に格納されるデータと同様のデータが格納される。このように、ROM142又はRAM144は基板を処理する手順が記載されているレシピを記憶する記憶手段として用いられる。入力指示(入力データ)は、入出力装置16の操作表示画面18からの指示をいう。入力指示(入力データ)は、レシピを実行させる指示のほか、各ユーザの操作権限を設定する指示などがその一例として挙げられるが、これに限定されない。
【0028】
入出力装置16は、操作表示画面18からのユーザ(作業者)の入力指示を受け付ける入力部160、RAM144等に格納されているデータ等を表示する表示部162、入力部160に受け付けられた入力指示が後述する表示制御部164により送受信処理部146に送信されるまでの間記憶する一時記憶部166、入力部160からの入力指示を受け付け、該入力指示を表示部162もしくは送受信処理部146に送信する表示制御部164を有する。なお、後述するように、表示制御部164は、送受信処理部146を介してROM142又はRAM144に格納された複数のレシピのうち任意のレシピをCPU140により実行させる指示(制御指示)を受け付けるようになっており、また表示部162は、表示制御部164からの指示により指示された任意のレシピを操作表示画面18に表示するようになっている。さらに表示部162は、後述するように、ユーザ(作業者)の操作権限を設定するための権限設定画面やレシピを編集するための編集画面等を操作表示画面18に表示する。
【0029】
温度制御部150は、上述した処理炉202の外周部に設けられたヒータ338により該処理室202内の温度を制御する。ガス制御部152は、処理炉202のガス配管340に設けられたMFC(マスフローコントローラ)342からの出力値に基づいて処理炉202内に供給する反応ガスの供給量等を制御する。圧力制御部154は、処理炉202の排気配管344に設けられた圧力センサ346の出力値に基づいてバルブ348を開閉することにより処理室202内の圧力を制御する。このように、温度制御部150等のサブコントローラは、CPU140からの制御指示に基づいて基板処理装置10の各部(ヒータ338、MFC342及びバルブ348等)の制御を行う。
【0030】
例えば、入出力装置16の操作表示画面18を介して入力部160により、レシピを設定する為のデータや該レシピに対するユーザ(作業者)の操作権限等のデータ(入力データ)が入力されると、該入力データ(入力指示)は、記憶部166に格納されると共に表示制御部164を介して表示部162に表示され、さらに表示制御部164によりPMC14の送受信処理部146に送信される。CPU140は、該入力データをRAM144に格納し、例えばROM142に格納されたレシピや該レシピに対するユーザ(作業者)の操作権限等の設定入力を確定させる。CPU140は、シーケンスプログラムを起動し、該シーケンスプログラムに従って、例えばRAM144に格納されたレシピのコマンドを呼び込み実行することで、ステップが逐次実行され、I/O制御部148を介して温度制御部150、ガス制御部152、圧力制御部154、及び搬送制御部156に対して基板を処理するための制御指示が送信される。温度制御部150等のコントローラは、CPU140からの制御指示に従って基板処理装置10内の各部(ヒータ338、MFC342及びバルブ348等)の制御を行う。これにより、上述したウエハ200の処理が行われる。
【0031】
本実施形態における基板処理装置においては、ファイルの種類毎に、ユーザ(作業者)の操作権限が設定される。また、ファイルの種類毎に、複数のユーザを登録したグループの操作権限が設定される。例えば、種々のレシピのうちプロセスレシピについていえば、プロセスレシピに対して所定のグループの操作権限が編集可能に設定された場合、当該グループに登録された各ユーザは、プロセスレシピであるファイルの参照、編集を行なうことができる。なお、操作権限は、管理者(マスターユーザともいう)などの所定の作業者により設定される。
【0032】
これら各ユーザの操作権限は、基板処理装置の稼動状態に対応して設定されることが好ましい。すなわち、オフライン時においては、ライン担当者等によるレシピ編集を許可し、オンライン時においては、ホストコンピュータからの指示により基板処理装置が稼動するのでレシピの内容を変更できないようにする必要がある。従い、ライン担当者等によるレシピ編集を禁止する。オンライン時であり且つトラブル発生時においては、例えばメンテナンスエンジニアによるレシピの編集を許可することが好ましい。
【0033】
次に、基板処理装置10に格納されている各レシピに対するユーザ(作業者)の操作権限の設定方法を図5乃至8に基づいて説明する。
【0034】
図5は、基板処理装置10の入出力装置16に操作表示画面18として表示され、例えば管理者により操作されるユーザ設定画面300を例示する図である。このユーザ設定画面300には、ユーザ名、各ユーザの属するグループ名及び各ユーザに対応するパスワードが表示され、各項目を編集(更新、修正、入力等)できる。
【0035】
図5に例示するように、ユーザ設定画面300には、テーブル選択表示部302と、ユーザ設定テーブル304とが含まれる。テーブル選択表示部302は、複数の選択部306を有し、いずれかの選択部306を選択(押下)すると該選択部306に対応する所定数のユーザ設定テーブル304が表示されるようになっている。
【0036】
ユーザ設定テーブル304には、グループ名と称されるユーザの属性を編集するためのグループ名設定部308、ユーザ名を編集するためのユーザ名設定部310及び各ユーザ名に対応するパスワードを入力するためのパスワード設定部312が含まれる。グループ名には、各ユーザの属するグループの名称、例えばプロダクト(Product)、エンジニア(Engineer)、メンテナンス(Maintenance)、リカバリー(Recovery)等が入力又は選択される。例えば、「プロダクト」にはライン担当者であるユーザが含まれ、「エンジニア」にはプロセスエンジニアであるユーザが含まれ、「メンテナンス」にはメンテナンスエンジニアであるユーザが含まれる。なお、グループ名の数は限定されず、グループ名の名称も必要に応じて任意に設定される。例えば、グループ名として、オンラインエンジニアや保守担当者等の名称を付与してもよい。ユーザ名は、ユーザの名称を表し、パスワードは、例えば英数字からなる文字列である。図5に示すように、例えば、管理者は、ユーザ名入力部310に「ユーザ1(USER1)」を入力し、グループ名入力部308に「プロダクト(Product)」を入力し、パスワード入力部312に「1」を入力する。
【0037】
図6は、基板処理装置10の入出力装置16に操作表示画面18として表示され、例えば管理者により操作される権限設定画面400を例示する図である。この権限設定画面400においては、各レシピに対するユーザ(グループ)の操作権限が設定される。
【0038】
図6に例示するように、権限設定画面400には、対象のグループ名を選択するグループ選択部402と、複数のレシピ等を表示するファイル一覧表示部404と、これら複数のレシピそれぞれに対する当該グループの操作権限を入力する権限入力部406とが含まれる。グループ選択部402には、上述したユーザ設定テーブル304において設定された複数のグループ名が表示され、対象のグループ名を選択することができるようになっている。
【0039】
ファイル一覧表示部404には、基板処理装置10にファイルとして格納されている複数のレシピ等が一覧表示されるようになっている。なお、レシピに限らず、所定の処理をするためのファイルを表示するようにしてもよい。例えば、このファイル一覧表示部404には、プロセスレシピ、サブレシピ及びアラームレシピ等が表示される。なお、ファイル一覧表示部404は、表示切替ボタン408を有しており、レシピの一覧が一画面に表示できない場合には、必要に応じて切替表示又はスクロール表示させることができるようになっている。
【0040】
権限設定部406には、オンライン権限設定部410と、オフライン権限設定部412とが含まれる。オンライン権限設定部410には、基板処理装置10の稼動状態がオンライン(オンラインリモート:ホスト装置20等の管理装置からの指示により処理対象の基板処理装置10が稼動する状態)である場合の各レシピに対するグループ(ユーザ)の操作権限が入力(選択)されるようになっている。オフライン権限設定部412には、基板処理装置10の稼動状態がオフライン(非オンラインリモート)である場合の各レシピに対するグループ(ユーザ)の操作権限が入力(選択)されるようになっている。グループ(ユーザ)の操作権限は、各レシピに対して設定され、例えば「禁止(Inhibit)」、「参照可(ReadOnly)」、「編集可(Edit)」及び「実行可(Exec)」のいずれかである。
【0041】
ここで、禁止(Inhibit)とはレシピ等のファイルを編集及び参照を禁止する権限であり、参照可(ReadOnly)とはレシピ等のファイルを編集を禁止し参照を許可する権限であり、編集可(Edit)とはレシピ等のファイルを編集及び参照を許可する権限であり、実行可(Exec)とはレシピ等の実行(スタート)を許可する権限である。
【0042】
また、権限設定画面400には複数のボタンからなるボタン群414が含まれる。このボタン群414には例えば編集ボタン416、コマンドボタン418等が配置されている。尚、図6は、編集ボタン416が押下されているときの図面である。コマンドボタン418が押下されると、図示しないがファイル一覧表示部404にはコマンドとして格納されている複数のファイルが表示される。そして、権限設定画面400上でコマンドボタンについても設定できるようになっている。
【0043】
図7に示すように、権限設定画面400において、編集ボタン412を選択し、さらに例えば所定のレシピに対応するオンライン権限入力部410又はオフライン権限入力部412を選択すると、選択画面420が表示されるようになっている。選択画面420において、例えば「禁止(Inhibit)」、「参照可(ReadOnly)」、「編集可(Edit)」及びキャンセルのいずれかを選択できるようになっている。
【0044】
例えば、管理者は、権限設定画面400において、グループ名選択部402で「Default」を選択し、編集ボタン416を選択し、プロセスレシピに対応するオフライン権限入力部412を選択し、選択画面420において「参照可(ReadOnly)」を選択する。これにより、「Default」のグループに属するユーザに対し、オフライン時における基板処理装置10側でのプロセスレシピの参照を許可する設定を行なうことができる。
【0045】
また、例えば、権限設定画面400において、グループ名選択部402で「エンジニア(Engineer)」又は「メンテナンス(Maintenance)」を選択し、選択画面420を介して所定のレシピに対応するオンライン権限設定部410に対し「編集可(Edit)」を選択すると、「エンジニア」又は「メンテナンス」のグループに属するユーザに対し、オンライン時における基板処理装置10側での所定のレシピの参照及び編集を許可する設定を行なうことができる。
【0046】
また、権限設定画面400において、ユーザは、例えば、グループ名選択部402で「プロダクト(Product)」を選択し、選択画面420を介し所定のレシピに対応するオンライン権限設定部410に「参照可(ReadOnly)」又は「禁止(Inhibit)」を選択する。これにより、「プロダクト」のグループに属するユーザに対し、オンライン時における基板処理装置10側での所定のレシピの編集を禁止する設定を行なうことができる。
【0047】
図8に示すように、権限設定画面400において、コマンドボタン418を選択し、さらに表示された所定のコマンドに対応するオンライン権限設定部410又はオフライン権限設定部412を選択すると、選択画面420が表示されるようになっている。選択画面420において、例えば「禁止(Inhibit)」、「実行可(Exec)」及びキャンセルのいずれかを選択できるようになっている。ここで、「プロダクト」のグループに属するユーザに対し、オンライン権限設定部410を選択して、所定のコマンドのうち搬送コマンドを「禁止((Inhibit)」することで、搬送コマンドボタンを表示させない(もしくは操作できない)ようにすることができる。これにより、オンライン時におけるフープ110の投入などを実施させないようにすることができる。
【0048】
例えば、管理者は、権限設定画面400において、グループ名選択部402で「Default」を選択し、コマンドボタン418を選択し、ファイルメンテナンスのコマンドに対応するオフライン権限設定部412を選択し、選択画面420において「実行可(Exec)」を選択する。これにより、「Default」のグループに属するユーザに対し、オフライン時における基板処理装置10側でのファイルメンテナンスの実行を許可する設定を行なうことができる。この場合、ファイルメンテナンスを実行するためのコマンドボタンが画面に表示される。
尚、ここでファイルメンテナンスとは、ハードディスク内とフロッピィディスク等の外部記憶メディアとの間のファイルコピーやシステムに設定されているファイルのバックアップ等、本装置で取り扱うファイルのメンテナンス作業を行うための機能である。
【0049】
以上のように、権限設定画面400は、ROM142又はRAM144に記憶された所定のレシピに対するユーザ(作業者)の操作権限を設定する設定画面として用いられる。
【0050】
図9は、基板処理装置10の入出力装置16に操作表示画面18として表示され、例えばユーザ(作業者)により操作されるメイン画面500を例示する図である。
【0051】
図9に示すように、メイン画面500には、ログインボタン502、編集ボタン504及びレシピや基板を処理するための諸条件(例えば温度条件、圧力条件など)を表示する条件表示部506a〜506gが含まれる。
【0052】
ログイン画面600は、ログインボタン502を選択(押下)することによりメイン画面500上に表示される。このログイン画面600には、ユーザ名を入力するためのユーザ名入力部602と、このユーザ名に対応するパスワードを入力するためのパスワード入力部604と、ログインを実行するためのログインボタン606と、ログインをキャンセルするためのキャンセルボタン608とが含まれる。ユーザは、ログイン画面600において、ユーザ名入力部602にユーザ名を入力し、パスワード入力部604にパスワードを入力し、ログインボタン606を押下することによりログインを行なう。
【0053】
ログイン後に編集ボタン504を選択すると、後述する編集メニュー画面700が表示される。したがって、所定のレシピを編集(又は参照)する毎にユーザ名とパスワードを入力する必要がなくなる。これにより、レシピを編集(又は参照)する際の操作時間が低減される。
【0054】
図10は、基板処理装置10の入出力装置16に操作表示画面18として表示され、例えばユーザ(作業者)により操作される編集メニュー画面700を例示する図である。この編集メニュー画面700は、上述したメイン画面500の編集ボタン504を選択すると表示される。
【0055】
編集メニュー画面700には、例えばレシピ選択部702、温度設定選択部704及び圧力設定選択部706等が含まれる。レシピ選択部702には、例えばプロセスレシピ選択ボタン710、サブレシピ選択部712及びアラームレシピ選択部714等が表示されている。これらプロセスレシピ選択ボタン710、サブレシピ選択部712及びアラームレシピ選択部714等は、上述した権限設定画面400の権限入力部406において、「参照可(ReadOnly)」、「編集可(Edit)」及び「実行可(Exec)」が選択されている場合に表示されるようになっている。すなわち、ROM142又はRAM144に記憶されている複数のレシピのうち、権限入力部406において「禁止(Inhibit)」が選択されているレシピは編集メニュー画面700上に表示されないようになっている。
【0056】
上述した編集メニュー画面700においてプロセスレシピ選択ボタン710を押下(選択)すると図示しないレシピ編集メニュー画面が表示される。
【0057】
レシピ編集メニュー画面には、例えばプロセスレシピボタン、バリアブルパラメータボタン及びレシピデータ範囲チェックパラメータボタン等が表示される。
【0058】
上述したレシピ編集メニュー画面800においてプロセスレシピボタンを選択すると図示しないプロセスレシピ一覧画面が表示される。
【0059】
プロセスレシピ一覧表示画面は、プロセスレシピに関する複数のレシピの一覧を表示し、それぞれのレシピに対するファイル名(レシピ名)、編集日時、編集者及びコメント等の属性を表示する。このプロセスレシピ一覧表示画面には、例えば、編集者ABCにより編集されたファイルAAA、編集者EFGにより編集されたファイルBBB等が表示されている。このプロセスレシピ一覧表示画面に表示されたファイル名を選択すると該ファイルに応じたレシピ編集画面900(図11を用いて後述)が表示されるようになっている。
【0060】
図11は、基板処理装置10の入出力装置16に操作表示画面18として表示され、例えばユーザ(作業者)により操作されるレシピ編集画面900を例示する図である。このレシピ編集画面900は、上述したプロセスレシピ一覧表示画面に表示された所定のファイル名(レシピ名)を選択すると表示される。このレシピ編集画面900においては、所定のレシピの詳細内容が表示され、また、所定のレシピの編集(更新)等の指示が入力されるようになっている。本図においては、上述したプロセスレシピ一覧表示画面850においてレシピ名AAAが選択された状態を示している。
【0061】
図11に示すように、レシピ編集画面900には、レシピ名表示部902、保存ボタン904及びレシピや基板を処理するための諸条件を編集する複数入力部、例えば、反応ガスなどの流量を設定する流量条件入力部906、炉内温度等を設定する温度条件入力部908、炉内圧力等を設定する圧力条件入力部910、レシピの各ステップを設定するステップ入力部912等が含まれる。ユーザは、レシピ編集画面900において、レシピ名表示部902に表示されたレシピ(例えばレシピAAA)における各条件やコマンド等を各入力部に入力し、保存ボタン902を押下することにより、該レシピを更新する。
【0062】
以上のように、レシピ編集画面900は、権限設定画面400を介して設定された操作権限に基づいてROM142又はRAM144に記憶されたレシピを編集する編集画面として用いられる。また、入出力装置16は、権限設定画面400とレシピ編集画面900とを表示する表示手段として用いられ、入出力装置16により表示された権限設定画面400を介して、基板処理装置10の稼動状態がオンライン時又はオフライン時それぞれの場合において操作権限を設定可能となっている。従って、オンライン時とオフライン時ではレシピ編集画面900上で編集できる項目が異なる。また、レシピ編集画面900では、レシピAAAを編集したユーザに設定されている操作権限によって、項目名(MFC、温度、圧力等)を表示するかどうかで区別しているが、操作権限がない項目については、画面に表示させないのが好ましい。
【0063】
次に、本発明の実施形態に係る基板処理装置10の制御方法を実現する制御プログラム80を説明する。図12は、基板処理装置10のプロセス系コントローラ14上で動作する制御プログラム80の構成を示す図である。
【0064】
図12に示すように、制御プログラム80は、ユーザインタフェース(UI)部82、画面表示部84、権限設定部86、表示制御部88、レシピ記憶部90、権限記憶部92及びユーザ情報記憶部94を有する。制御プログラム80は、例えば、ネットワークを介してホスト装置20からプロセス系コントローラ14に供給され、RAM144にロードされて、図示しないOS上でCPU140により実行される。なお、制御プログラム80は、FD、CD又はDVDなどの記憶媒体を介して供給されてもよいし、入出力装置16を介して入力されてもよい。
【0065】
制御プログラム80において、レシピ記憶部90は、ファイルとして実現され、基板を処理する手順が記載されている複数のレシピを記憶する。レシピ記憶部90は、RAM144及び図示しないHDDの少なくともいずれかにより実現される。
【0066】
ユーザ情報記憶部94は、ユーザ情報(ユーザ名、該ユーザの属するグループ名及びパスワード等)を記憶する。このユーザ情報記憶部94は、レシピ記憶部90と同様にして実現される。
【0067】
権限記憶部92は、レシピ記憶部90に記憶される各レシピに対する各ユーザの操作権限を記憶する。より具体的には、基板処理装置10の稼動状態がオンライン又はオフラインである場合それぞれにおける各レシピに対する各ユーザの操作権限を記憶する。この権限記憶部92は、レシピ記憶部90と同様にして実現される。
【0068】
画面表示部84は、入出力装置16により操作表示画面18にユーザ設定画面300(図5)を表示させ、このユーザ設定画面300を介した入力、すなわちユーザ情報(ユーザ名、該ユーザの属するグループ名及び該ユーザに対応するパスワード)を受け付けて、ユーザ情報記憶部94に出力する。また、画面表示部84は、入出力装置16により操作表示画面18に権限設定画面400(図6)を表示させ、この権限設定画面400を介した入力、すなわち各レシピに対する各ユーザの操作権限を受け付けて、権限記憶部86に出力する。また、画面表示部84は、後述する権限設定部86により設定された操作権限を権限設定画面400に表示する。
【0069】
表示制御部88は、入出力装置16により操作表示画面18にログイン画面600(図9)を表示させ、このログイン画面を介した入力、すなわちユーザ情報(ユーザ名及び該ユーザに対応するパスワード)を受け付けて、権限設定部92に出力する。
【0070】
権限設定部92は、表示制御部88より出力されたユーザ情報とユーザ情報記憶部94に記憶されているユーザ情報とを比較し、入力されたユーザ名がユーザ情報記憶部94に存在し、かつ入力されたパスワードが正しいか否かを判定する。さらに、権限設定部86は、判定した結果をユーザ照合情報として表示制御部88に出力する。
【0071】
また、権限設定部86は、レシピ記憶部90に記憶されたレシピと、権限記憶部92に記憶されている該ユーザ(該ユーザの属するグループ)の操作権限情報と、基板処理装置10の稼動状態とに基づいて、該ユーザの操作権限を設定する。より具体的には、権限設定部92は、画面表示部84により表示された権限設定画面400を介して入力された操作権限情報と、基板処理装置10の稼動状態がオンライン又はオフラインである場合とに基づいて、該ユーザの操作権限を設定し、権限設定情報として表示制御部88に出力する。すなわち、権限設定部86は、基板処理装置10の稼動状態がオンライン又はオフラインである場合、画面表示部84により表示された権限設定画面400を介して、それぞれの操作権限を設定可能としている。このようにして、権限設定部86は、レシピに対するユーザ(作業者)の操作権限を設定する操作権限設定手段を構成する。
【0072】
また、表示制御部88は、権限設定部86より出力された権限設定情報を受け付けると、該権限設定情報に基づいて、入出力装置16により操作表示画面18にレシピ編集画面900(図12)の表示を制御する。すなわち、表示制御部88は、権限設定部86により表示された権限設定画面400を介して設定された操作権限と、基板処理装置10の稼動状態がオンライン又はオフラインである場合とに基づいて、レシピ記憶部90に記憶されている所定のレシピの詳細な表示又は該レシピの編集を許可するか否かを決定する。
【0073】
また、表示制御部88は、権限設定部86より出力されたユーザ照合情報に基づいて、レシピ編集画面900の表示を制御する。具体的には、表示制御部88は、ログイン画面600に入力されたユーザ名又はパスワードがユーザ情報記憶部94に記憶されているユーザ情報と一致しない場合には、入出力装置16により操作表示画面18にレシピ編集画面900を表示させないようにする。このようにして、表示制御部88は、画面表示部84により表示された権限設定画面400を介して設定された操作権限に基づいて、レシピ記憶部90に記憶されているレシピを編集するためのレシピ編集画面900を表示する表示手段を構成する。
【0074】
UI部82は、入出力装置16に対するユーザの操作を受け入れ、制御プログラム80の各構成部分に対して出力する。また、UI部82は、制御プログラム80の各構成部分により作成された情報・データ及び各構成部分の処理内容などを、入出力装置16に対して出力する。
【0075】
次に、本発明の実施形態に係る基板処理装置10の制御処理を説明する。
図13は、本発明の実施形態に係る基板処理装置10によるユーザ(操作者)の操作権限に基づく表示制御処理S10を示すフローチャートである。
【0076】
図13に示すように、ステップ100(S100)において、PMC14上で動作する制御プログラム80の表示制御部88は、入出力装置16により操作表示画面18にログイン画面600を表示させる。表示制御部88は、このログイン画面600を介した入力、すなわち、ユーザ名及びこのユーザ名に対応するパスワードを受け付ける。
【0077】
ステップ102(S102)において、権限設定部86は、入力されたユーザ名が存在するか否かを判定する。具体的には、権限設定部86は、ログイン画面600を介して入力されたユーザ名がユーザ情報記憶部94に記憶されているものと同一か否かを判定し、同一であると判定した場合にはステップ104(S104)の処理に移行し、同一でないと判定した場合はステップ106(S106)の処理に移行する。
【0078】
ステップ104(S104)において、権限設定部86は、入力されたユーザ名に対して該当する操作権限をセットする。具体的には、権限設定部86は、ログイン画面600に入力されたユーザ名に対して権限記憶部92に記憶されたユーザ(ユーザの属するグループ)の操作権限を設定する。より具体的には、権限設定部86は、ログイン画面600に入力されたユーザ名に対して、基板処理装置10の稼動状態がオンライン時又はオフライン時である場合それぞれにおける各レシピに対するユーザの操作権限を設定する。
【0079】
ステップ106(S106)において、権限設定部86は、入力されたユーザ名に対して操作権限を「禁止(Inhibit)」にセットする。より具体的には、権限設定部804は、図6に示すように、入力されたユーザ名の属するグループを「デフォルト(Default)」に設定し、すべてのレシピに対する操作権限を「禁止(Inhibit)」とする。
【0080】
ステップ108(S108)において、表示制御部88は、権限設定部92により設定された操作権限に基づいてレシピ編集画面900の表示を制御する。より具体的には、表示制御部88は、権限設定部86により設定された各レシピに対するユーザ(グループ)の操作権限と、基板処理装置10の稼動状態がオンライン又はオフラインである場合とに基づいて、レシピ編集画面900を表示するか、又は表示したレシピの編集を許可するか否かを決定する。例えば、表示制御部88は、入力されたユーザ名の属するグループの操作権限が、プロセスレシピに対して、オンラインである場合に「禁止(Inhibit)」、オフラインである場合に「編集可(Edit)」が設定されている場合、基板処理装置10の稼動状態がオフラインである場合に限り、入出力装置16により操作表示画面18にレシピ編集画面900を表示させ、当該ユーザによるプロセスレシピの編集(更新)を許可する。
本実施形態では、「デフォルト(Default)」を設け、入力されたユーザ名の登録がない場合でもログイン処理を可能にしているが、「デフォルト(Default)」は必ずしも設ける必要はなく、ユーザ名の登録がない場合、ログイン処理を不可とする形態でも構わない。
【0081】
具体的な実施例を記述する。例えば、図8に示される所定のコマンドにおける権限設定画面400上で、ファイルメンテナンスの権限設定がオンライン時に「禁止(Inhibit)」、オフライン時に「実行可(Exec)」と設定することにより、オンライン時に基板処理装置10が自動運転されている最中に、基板の処理に全く関係のないファイルメンテナンス処理が行われることがない。つまり、メインコントローラに余計な負荷を掛けなくて済む。
例えば、ユーザAがライン担当者(オンライン担当者)であり、ユーザBがプロセスエンジニア(オフライン担当者)とする。ユーザAが図8に示される所定のコマンドにおける権限設定画面400上で、搬送コマンド及びPMコマンドの権限設定がオンライン時もオフライン時もそれぞれ「禁止(Inhibit)」と設定される。一方、ユーザBは、オンライン時は自動運転されており、ホスト装置20に指定されるプロセスレシピが実行されているので、「禁止(Inhibit)」と設定されるが、オフライン時には、「実行可(Exec)」と設定される。次に、ユーザAが図6に示される所定のレシピにおける権限設定画面400上で、プロセスレシピの権限設定がオンライン時もオフライン時もそれぞれ「禁止(Inhibit)」もしくは「参照可(Readonly)」と設定されるのに対し、ユーザBは、オンライン時は自動運転されているので「禁止(Inhibit)」もしくは「参照可(Readonly)」と設定されるが、オフライン時には、「編集可(Edit)」と設定される。このようにしておけば、オフライン時にマニュアルでのプロセスが可能(基板の搬送やレシピの実行が可能)となり、特に装置のセットアップ時に行うプロセスのテスト運転が権限のない人が操作を行えないようにしているので安全に行える。また、オンライン時にホスト装置20が指定したプロセスレシピをダウンロードしているのに関らず、操作表示画面18上でプロセスレシピを編集しダウンロードしてしまい発生するエラーを防止できる。
例えば、ユーザAがライン担当者(オンライン担当者)であり、ユーザBがメンテナンスエンジニア(オフライン担当者)であれば、ユーザAが図8に示される所定のコマンドにおける権限設定画面400上で、搬送コマンドの権限設定がオンライン時もオフライン時もそれぞれ「禁止(Inhibit)」と設定されるのに対し、ユーザBは、オンライン時は自動運転されているので「禁止(Inhibit)」と設定されるが、オフライン時には、「実行可(Exec)」と設定される。このように設定しておけば、メンテナンス時にボートや反応管の洗浄の為の交換や移載機のティーチングなどの作業を手動で安全に行うことができる。また、トラブル発生時に割れた基板の回収なとの復旧処理を手動で安全に行うことができる。
【0082】
以上のように、本発明によれば、入出力装置16の操作表示画面18を介して、基板処理装置10の稼動状態がオンライン時又はオフライン時である場合それぞれにおけるユーザ(操作者)の操作権限を設定することができる。これにより、基板処理装置10の稼動状態がオンラインであり且つトラブル発生時においても、所定のユーザ、例えばメンテナンスやエンジニア等のグループに属するユーザ(メンテナンスエンジニア、プロセスエンジニア)に対して通常は許可されていないレシピの編集やスタートを許可することが可能となる。したがって、トラブルにたいして基板処理装置10側で迅速に対応することができ、トラブル処理に費やす時間を短縮させ、もって生産性の向上を実現することができる。一方、基板処理装置10の稼動状態がオンラインである場合において、例えばプロダクトに属するユーザ(ライン担当者)のレシピの編集やスタートを禁止することも可能となり、誤操作等によるトラブルの発生を防止することができる。
【0083】
なお、本発明は、基板処理装置として、半導体製造装置だけでなくLCD装置のようなガラス基板を処理する装置でも適用することができる。成膜処理には、例えばCVD、PVD、酸化膜、窒化膜を形成する処理、金属を含む膜を形成する処理等を含む。また、本実施形態では、縦型処理装置について記載したが、枚葉装置についても同様に適用することができる。又、複数の基板処理装置と、各基板処理装置を管理する装置とを組み合わせたシステム又は管理装置にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、半導体ウエハやガラス基板等を処理するための基板処理装置において、トラブル発生時に費やす時間を短縮させる必要のあるものに利用することができる。
【0085】
なお、本発明は、特許請求の範囲に記載した以外に次の実施形態を含む。
(1)基板を処理する手順が記載された複数のレシピを含む種々のファイルと、当該複数のレシピに対応するユーザの操作権限と、を記憶する記憶手段と、基板処理装置の稼動状態がオンライン時又はオフライン時それぞれの場合において、前記各レシピに対する前記ユーザの操作権限を設定する権限設定画面と、前記記憶手段に記憶されているレシピを編集するための編集画面と、を表示する表示手段と、を有する基板処理システム。
(2)前記複数のレシピのうち製品基板を製造するためのレシピ(プロセスレシピ)については、オンライン時に編集できないように設定されている(1)の基板処理システム。
(3)基板処理装置における所定の機能を実行するためのコマンドと、当該コマンドに対応するユーザの操作権限と、を記憶する記憶手段と、基板処理装置の稼動状態がオンライン時又はオフライン時それぞれの場合において、前記コマンドに対する前記ユーザの操作権限を設定する権限設定画面と、当該権限設定画面を介して設定された操作権限に基づいて前記記憶手段に記憶されているコマンドを実行するための機能画面と、を表示する表示手段と、を有する基板処理システム。
(4)前記コマンドは、オンライン時に実行できないように設定されている(3)記載の基板処理システム。
(5)前記ユーザが所属するグループをユーザID及びパスワードに応じて予め設定したグループパラメータを有し、前記グループ毎に前記ユーザの権限を設定可能とすることを特徴とする(1)乃至(4)いずれか記載の基板処理システム。
(6)各レシピは、オンライン時とオフライン時でそれぞれ異なる設定がなされる(1)又は(2)記載の基板処理システム。
(7)前記コマンドは、オンライン時とオフライン時でそれぞれ異なる設定がなされる(3)又は(4)記載の基板処理システム。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の実施形態に係る基板処理装置を含む基板処理システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る基板処理装置の斜視図を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る基板処理装置の側面透視図を示す。
【図4】本発明の実施形態に係る基板処理装置の制御手段を中心としたハードウェア構成を示す。
【図5】基板処理装置の入出力装置に操作表示画面として表示されるユーザ設定画面を例示する図である。
【図6】基板処理装置の入出力装置に操作表示画面として表示される権限設定画面を例示する図である。
【図7】選択画面を介して権限設定画面における所定レシピの権限の設定を説明する図である。
【図8】選択画面を介して権限設定画面における所定コマンドの権限の設定を説明する図である。
【図9】基板処理装置の入出力装置に操作表示画面として表示されるログイン画面を例示する図である。
【図10】基板処理装置の入出力装置に操作表示画面として表示される編集メニュー画面を例示する図である。
【図11】基板処理装置の入出力装置に操作表示画面として表示されるレシピ編集画面を例示する図である。
【図12】基板処理装置のプロセス系コントローラ上で動作する制御プログラムの構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施形態に係る基板処理装置による操作権限に基づく表示制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0087】
10 基板処理装置
16 入出力装置
18 操作表示画面
142 ROM
144 RAM
400 権限設定画面
900 レシピ編集画面
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハやガラス基板等を処理するための基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の基板処理装置では、複数のファイルが扱われる。例えばプロセスレシピは、基板を処理するための詳細な手順等が記述されたファイルである。基板処理装置は、稼動している間、所定のレシピに記述された手順に基づいて基板を処理する。
【0003】
一般に基板処理装置においては、ユーザの操作権限は、操作実行時に入力されるユーザ名及び当該ユーザに対応するパスワードで管理される。一方、基板処理装置を操作するユーザ(作業者)は、ライン担当者、メンテナンスエンジニア等があり、基板処理装置の稼動状態に応じて作業内容が異なる。例えばライン担当者は、オンライン時に基板処理装置を操作し、メンテナンスエンジニアは、オフライン時に基板処理装置を操作する。このように一般的に、半導体製造工場では、オンライン時に基板処理装置を操作するエンジニア(ライン担当者)とオフライン時に基板処理装置を操作する担当者(メンテナンスエンジニア、プロセスエンジニア)が区別されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の技術においては、基板処理装置の稼動状態に応じて操作権限を設定することができなかった。
【0005】
本発明は、上記従来の問題を解消し、基板処理装置の稼動状態に対応して適切な処理を行うことができ、ひいては装置の稼働率の向上を実現することができる基板処理装置及び基板処理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の特徴とするところは、基板を処理する手順が記載された複数のレシピを含む種々のファイルと、当該複数のレシピに対応するユーザの操作権限と、を記憶する記憶手段と、基板処理装置の稼動状態がオンライン時又はオフライン時それぞれの場合において、前記各レシピに対する前記ユーザの操作権限を設定する権限設定画面と、前記記憶手段に記憶されているレシピを編集するための編集画面と、を表示する表示手段と、を有する基板処理装置にある。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、基板処理装置の稼動状態がオンライン時又はオフライン時である場合それぞれにおける各レシピに対する作業者の操作権限を設定することにより、基板処理装置の稼動状態に応じて適切な処理が行える。例えば、トラブルが発生した場合、ライン担当者に操作権限を与えず、メンテナンスエンジニアに操作権限を与えることで、トラブルの内容に応じた処理が行えるので、トラブル処理に費やす時間を短縮させ、もって生産性の向上を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は、本発明の実施形態に係る基板処理装置10を含む基板処理システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、基板処理システム1は、基板処理装置10及びホスト装置20を有する。基板処理装置10及びホスト装置20は、例えばLANなどのネットワーク12を介して接続されている。したがって、ホスト装置20からの指示は、基板処理装置10に対してネットワーク12を介して送信される。なお、基板処理システム1には、複数の基板処理装置10が含まれてもよい。
【0009】
基板処理装置10において、入出力装置16は、基板処理装置10と一体に、又はネットワーク12を介して設けられており、操作表示画面18を有する。操作表示画面18には、ユーザ(作業者)により所定のデータが入力される入力画面及び装置の状況等を示す表示画面が表示される。また、基板処理装置10内には、プロセス系コントローラ14が設けられ、該プロセス系コントローラ14により、基板処理装置10内の各装置が制御される。
【0010】
基板処理装置10は、一例として、半導体装置(IC)の製造方法を実施する半導体製造装置として構成されている。なお、以下の説明では、基板処理装置として基板に酸化、拡散処理やCVD処理などを行なう縦型の装置(以下、単に処理装置という)に適用した場合について述べる。図2は、本発明に適用される基板処理装置の斜視図として示されている。また、図3は図2に示す基板処理装置の側面透視図である。
【0011】
図2および図3に示されているように、シリコン等からなるウエハ(基板)200を収納したウエハキャリアとしてフープ(基板収容器。以下ポッドという。)110が使用されている本発明の基板処理装置10は、筐体111を備えている。筐体111の正面壁111aの正面前方部にはメンテナンス可能なように設けられた開口部としての正面メンテナンス口103が開設され、この正面メンテナンス口103を開閉する正面メンテナンス扉104、104がそれぞれ建て付けられている。なお、操作装置304については、後述するのでここでは省略する。
【0012】
筐体111の正面壁111aにはポッド搬入搬出口(基板収容器搬入搬出口)112が筐体111の内外を連通するように開設されており、ポッド搬入搬出口112はフロントシャッタ(基板収容器搬入搬出口開閉機構)113によって開閉されるようになっている。
ポッド搬入搬出口112の正面前方側にはロードポート(基板収容器受渡し台)114が設置されており、ロードポート114はポッド110を載置されて位置合わせするように構成されている。ポッド110はロードポート114上に工程内搬送装置(図示せず)によって搬入され、ロードポート114上から搬出されるようになっている。
【0013】
筐体111内の前後方向の略中央部における上部には、回転式ポッド棚(基板収容器載置棚)105が設置されており、回転式ポッド棚105は複数個のポッド110を保管するように構成されている。すなわち、回転式ポッド棚105は垂直に立設されて水平面内で間欠回転される支柱116と、支柱116に上中下段の各位置において放射状に支持された複数枚の棚板(基板収容器載置台)117とを備えており、複数枚の棚板117はポッド110を複数個宛それぞれ載置した状態で保持するように構成されている。
筐体111内におけるロードポート114と回転式ポッド棚105との間には、ポッド搬送装置(基板収容器搬送装置)118が設置されており、ポッド搬送装置118は、ポッド110を保持したまま昇降可能なポッドエレベータ(基板収容器昇降機構)118aと搬送機構としてのポッド搬送機構(基板収容器搬送機構)118bとで構成されており、ポッド搬送装置118はポッドエレベータ118aとポッド搬送機構118bとの連続動作により、ロードポート114、回転式ポッド棚105、ポッドオープナ(基板収容器蓋体開閉機構)121との間で、ポッド110を搬送するように構成されている。
【0014】
筐体111内の前後方向の略中央部における下部には、サブ筐体119が後端にわたって構築されている。サブ筐体119の正面壁119aにはウエハ200をサブ筐体119内に対して搬入搬出するためのウエハ搬入搬出口(基板搬入搬出口)120が一対、垂直方向に上下二段に並べられて開設されており、上下段のウエハ搬入搬出口120、120には一対のポッドオープナ121、121がそれぞれ設置されている。ポッドオープナ121はポッド110を載置する載置台122、122と、ポッド110のキャップ(蓋体)を着脱するキャップ着脱機構(蓋体着脱機構)123、123とを備えている。ポッドオープナ121は載置台122に載置されたポッド110のキャップをキャップ着脱機構123によって着脱することにより、ポッド110のウエハ出し入れ口を開閉するように構成されている。
【0015】
サブ筐体119はポッド搬送装置118や回転式ポッド棚105の設置空間から流体的に隔絶された移載室124を構成している。移載室124の前側領域にはウエハ移載機構(基板移載機構)125が設置されており、ウエハ移載機構125は、ウエハ200を水平方向に回転ないし直動可能なウエハ移載装置(基板移載装置)125aおよびウエハ移載装置125aを昇降させるためのウエハ移載装置エレベータ(基板移載装置昇降機構)125bとで構成されている。図2に模式的に示されているようにウエハ移載装置エレベータ125bは耐圧筐体111右側端部とサブ筐体119の移載室124前方領域右端部との間に設置されている。これら、ウエハ移載装置エレベータ125bおよびウエハ移載装置125aの連続動作により、ウエハ移載装置125aのツイーザ(基板保持体)125cをウエハ200の載置部として、ボート(基板保持具)217に対してウエハ200を装填(チャージング)および脱装(ディスチャージング)するように構成されている。
【0016】
移載室124の後側領域には、ボート217を収容して待機させる待機部126が構成されている。待機部126の上方には、処理炉202が設けられている。処理炉202の下端部は、炉口シャッタ(炉口開閉機構)147により開閉されるように構成されている。
【0017】
図2に模式的に示されているように、耐圧筐体111右側端部とサブ筐体119の待機部126右端部との間にはボート217を昇降させるためのボートエレベータ(基板保持具昇降機構)115が設置されている。ボートエレベータ115の昇降台に連結された連結具としてのアーム128には蓋体としてのシールキャップ219が水平に据え付けられており、シールキャップ219はボート217を垂直に支持し、処理炉202の下端部を閉塞可能なように構成されている。
ボート217は複数本の保持部材を備えており、複数枚(例えば、50〜125枚程度)のウエハ200をその中心を揃えて垂直方向に整列させた状態で、それぞれ水平に保持するように構成されている。
【0018】
図2に模式的に示されているように移載室124のウエハ移載装置エレベータ125b側およびボートエレベータ115側と反対側である左側端部には、清浄化した雰囲気もしくは不活性ガスであるクリーンエア133を供給するよう供給ファンおよび防塵フィルタで構成されたクリーンユニット134が設置されており、ウエハ移載装置125aとクリーンユニット134との間には、図示はしないが、ウエハの円周方向の位置を整合させる基板整合装置としてのノッチ合わせ装置が設置されている。
【0019】
クリーンユニット134から吹き出されたクリーンエア133は、ノッチ合わせ装置およびウエハ移載装置125a、待機部126にあるボート217に流通された後に、図示しないダクトにより吸い込まれて、筐体111の外部に排気がなされるか、もしくはクリーンユニット134の吸い込み側である一次側(供給側)にまで循環され、再びクリーンユニット134によって、移載室124内に吹き出されるように構成されている。
【0020】
次に、本発明の基板処理装置10の動作について説明する。
図2および図3に示されているように、ポッド110がロードポット114に供給されると、ポッド搬入搬出口112がフロントシャッタ113によって開放され、ロードポート114の上のポッド110はポッド搬送装置118によって筐体111の内部へポッド搬入搬出口112から搬入される。
【0021】
搬入されたポッド110は回転式ポッド棚105の指定された棚板117へポッド搬送装置118によって自動的に搬送されて受け渡され、一時的に保管された後、棚板117から一方のポッドオープナ121に搬送されて受け渡され、一時的に保管された後、棚板117から一方のポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載されるか、もしくは直接ポッドオープナ121に搬送されて載置台122に移載される。この際、ポッドオープナ121のウエハ搬入搬出口120はキャップ着脱機構123によって閉じられており、移載室124にはクリーンエア133が流通され、充満されている。例えば、移載室124にはクリーンエア133として窒素ガスが充満することにより、酸素濃度が20ppm以下と、筐体111の内部(大気雰囲気)の酸素濃度よりも遥かに低く設定されている。
【0022】
載置台122に載置されたポッド110はその開口側端面がサブ筐体119の正面壁119aにおけるウエハ搬入搬出口120の開口縁辺部に押し付けられるとともに、そのキャップがキャップ着脱機構123によって取り外され、ウエハ出し入れ口を開放される。
ポッド110がポッドオープナ121によって開放されると、ウエハ200はポッド110からウエハ移載装置125aのツイーザ125cによってウエハ出し入れ口を通じてピックアップされ、図示しないノッチ合わせ装置135にてウエハを整合した後、移載室124の後方にある待機部126へ搬入され、ボート217に装填(チャージング)される。ボート217にウエハ200を受け渡したウエハ移載装置125aはポッド110に戻り、次のウエハ110をボート217に装填する。
【0023】
この一方(上段または下段)のポッドオープナ121におけるウエハ移載機構125によるウエハのボート217への装填作業中に、他方(下段または上段)のポッドオープナ121には回転式ポッド棚105から別のポッド110がポッド搬送装置118によって搬送されて移載され、ポッドオープナ121によるポッド110の開放作業が同時進行される。
【0024】
予め指定された枚数のウエハ200がボート217に装填されると、炉口シャッタ147によって閉じられていた処理炉202の下端部が、炉口シャッタ147によって、開放される。続いて、ウエハ200群を保持したボート217はシールキャップ219がボートエレベータ115によって上昇されることにより、処理炉202内へ搬入(ローディング)されて行く。
【0025】
ローディング後は、処理炉202にてウエハ200に任意の処理が実施される。
処理後は、図示しないノッチ合わせ装置135でのウエハの整合工程を除き、概上述の逆の手順で、ウエハ200およびポッド110は筐体の外部へ払出される。
【0026】
次に、基板処理装置10の構成要素を制御する制御手段(メインコントローラ)について説明する。
図4は、制御手段(メインコントローラ)を中心としたハードウェア構成を示す。
メインコントローラは、プロセス系コントローラ14と入出力装置16とから構成される。プロセス系コントローラ14は、CPU140、ROM(read-only memory)142、RAM(random-access memory)144、入出力装置16との間でのデータの送受信を行う送受信処理部146、温度制御部150、ガス制御部152、圧力制御部154、搬送制御部156、及び温度制御部150等とのI/O制御を行うI/O制御部148を有する。CPU140は、上述した入出力装置16の操作表示画面18で作成又は編集され、RAM144等に記憶されているレシピに基づいて、基板を処理するための制御データ(制御指示)を、温度制御部150、ガス制御部152及び圧力制御部154に対して出力する。なお、CPU140は、搬送制御部156に対しても同様に制御指示を出力する。また、これら制御部より送信されるデータを受信する。
【0027】
ROM142又はRAM144には、シーケンスプログラム、複数のレシピや入出力装置16より入力される入力データ、レシピのコマンド及びレシピ実行時の履歴データ等が格納される。なお、プロセス系コントローラ14には、ハードディスクドライブ(HDD)等により実現される記憶装置(不図示)が含まれてもよく、この場合、該記憶装置には、RAM144に格納されるデータと同様のデータが格納される。このように、ROM142又はRAM144は基板を処理する手順が記載されているレシピを記憶する記憶手段として用いられる。入力指示(入力データ)は、入出力装置16の操作表示画面18からの指示をいう。入力指示(入力データ)は、レシピを実行させる指示のほか、各ユーザの操作権限を設定する指示などがその一例として挙げられるが、これに限定されない。
【0028】
入出力装置16は、操作表示画面18からのユーザ(作業者)の入力指示を受け付ける入力部160、RAM144等に格納されているデータ等を表示する表示部162、入力部160に受け付けられた入力指示が後述する表示制御部164により送受信処理部146に送信されるまでの間記憶する一時記憶部166、入力部160からの入力指示を受け付け、該入力指示を表示部162もしくは送受信処理部146に送信する表示制御部164を有する。なお、後述するように、表示制御部164は、送受信処理部146を介してROM142又はRAM144に格納された複数のレシピのうち任意のレシピをCPU140により実行させる指示(制御指示)を受け付けるようになっており、また表示部162は、表示制御部164からの指示により指示された任意のレシピを操作表示画面18に表示するようになっている。さらに表示部162は、後述するように、ユーザ(作業者)の操作権限を設定するための権限設定画面やレシピを編集するための編集画面等を操作表示画面18に表示する。
【0029】
温度制御部150は、上述した処理炉202の外周部に設けられたヒータ338により該処理室202内の温度を制御する。ガス制御部152は、処理炉202のガス配管340に設けられたMFC(マスフローコントローラ)342からの出力値に基づいて処理炉202内に供給する反応ガスの供給量等を制御する。圧力制御部154は、処理炉202の排気配管344に設けられた圧力センサ346の出力値に基づいてバルブ348を開閉することにより処理室202内の圧力を制御する。このように、温度制御部150等のサブコントローラは、CPU140からの制御指示に基づいて基板処理装置10の各部(ヒータ338、MFC342及びバルブ348等)の制御を行う。
【0030】
例えば、入出力装置16の操作表示画面18を介して入力部160により、レシピを設定する為のデータや該レシピに対するユーザ(作業者)の操作権限等のデータ(入力データ)が入力されると、該入力データ(入力指示)は、記憶部166に格納されると共に表示制御部164を介して表示部162に表示され、さらに表示制御部164によりPMC14の送受信処理部146に送信される。CPU140は、該入力データをRAM144に格納し、例えばROM142に格納されたレシピや該レシピに対するユーザ(作業者)の操作権限等の設定入力を確定させる。CPU140は、シーケンスプログラムを起動し、該シーケンスプログラムに従って、例えばRAM144に格納されたレシピのコマンドを呼び込み実行することで、ステップが逐次実行され、I/O制御部148を介して温度制御部150、ガス制御部152、圧力制御部154、及び搬送制御部156に対して基板を処理するための制御指示が送信される。温度制御部150等のコントローラは、CPU140からの制御指示に従って基板処理装置10内の各部(ヒータ338、MFC342及びバルブ348等)の制御を行う。これにより、上述したウエハ200の処理が行われる。
【0031】
本実施形態における基板処理装置においては、ファイルの種類毎に、ユーザ(作業者)の操作権限が設定される。また、ファイルの種類毎に、複数のユーザを登録したグループの操作権限が設定される。例えば、種々のレシピのうちプロセスレシピについていえば、プロセスレシピに対して所定のグループの操作権限が編集可能に設定された場合、当該グループに登録された各ユーザは、プロセスレシピであるファイルの参照、編集を行なうことができる。なお、操作権限は、管理者(マスターユーザともいう)などの所定の作業者により設定される。
【0032】
これら各ユーザの操作権限は、基板処理装置の稼動状態に対応して設定されることが好ましい。すなわち、オフライン時においては、ライン担当者等によるレシピ編集を許可し、オンライン時においては、ホストコンピュータからの指示により基板処理装置が稼動するのでレシピの内容を変更できないようにする必要がある。従い、ライン担当者等によるレシピ編集を禁止する。オンライン時であり且つトラブル発生時においては、例えばメンテナンスエンジニアによるレシピの編集を許可することが好ましい。
【0033】
次に、基板処理装置10に格納されている各レシピに対するユーザ(作業者)の操作権限の設定方法を図5乃至8に基づいて説明する。
【0034】
図5は、基板処理装置10の入出力装置16に操作表示画面18として表示され、例えば管理者により操作されるユーザ設定画面300を例示する図である。このユーザ設定画面300には、ユーザ名、各ユーザの属するグループ名及び各ユーザに対応するパスワードが表示され、各項目を編集(更新、修正、入力等)できる。
【0035】
図5に例示するように、ユーザ設定画面300には、テーブル選択表示部302と、ユーザ設定テーブル304とが含まれる。テーブル選択表示部302は、複数の選択部306を有し、いずれかの選択部306を選択(押下)すると該選択部306に対応する所定数のユーザ設定テーブル304が表示されるようになっている。
【0036】
ユーザ設定テーブル304には、グループ名と称されるユーザの属性を編集するためのグループ名設定部308、ユーザ名を編集するためのユーザ名設定部310及び各ユーザ名に対応するパスワードを入力するためのパスワード設定部312が含まれる。グループ名には、各ユーザの属するグループの名称、例えばプロダクト(Product)、エンジニア(Engineer)、メンテナンス(Maintenance)、リカバリー(Recovery)等が入力又は選択される。例えば、「プロダクト」にはライン担当者であるユーザが含まれ、「エンジニア」にはプロセスエンジニアであるユーザが含まれ、「メンテナンス」にはメンテナンスエンジニアであるユーザが含まれる。なお、グループ名の数は限定されず、グループ名の名称も必要に応じて任意に設定される。例えば、グループ名として、オンラインエンジニアや保守担当者等の名称を付与してもよい。ユーザ名は、ユーザの名称を表し、パスワードは、例えば英数字からなる文字列である。図5に示すように、例えば、管理者は、ユーザ名入力部310に「ユーザ1(USER1)」を入力し、グループ名入力部308に「プロダクト(Product)」を入力し、パスワード入力部312に「1」を入力する。
【0037】
図6は、基板処理装置10の入出力装置16に操作表示画面18として表示され、例えば管理者により操作される権限設定画面400を例示する図である。この権限設定画面400においては、各レシピに対するユーザ(グループ)の操作権限が設定される。
【0038】
図6に例示するように、権限設定画面400には、対象のグループ名を選択するグループ選択部402と、複数のレシピ等を表示するファイル一覧表示部404と、これら複数のレシピそれぞれに対する当該グループの操作権限を入力する権限入力部406とが含まれる。グループ選択部402には、上述したユーザ設定テーブル304において設定された複数のグループ名が表示され、対象のグループ名を選択することができるようになっている。
【0039】
ファイル一覧表示部404には、基板処理装置10にファイルとして格納されている複数のレシピ等が一覧表示されるようになっている。なお、レシピに限らず、所定の処理をするためのファイルを表示するようにしてもよい。例えば、このファイル一覧表示部404には、プロセスレシピ、サブレシピ及びアラームレシピ等が表示される。なお、ファイル一覧表示部404は、表示切替ボタン408を有しており、レシピの一覧が一画面に表示できない場合には、必要に応じて切替表示又はスクロール表示させることができるようになっている。
【0040】
権限設定部406には、オンライン権限設定部410と、オフライン権限設定部412とが含まれる。オンライン権限設定部410には、基板処理装置10の稼動状態がオンライン(オンラインリモート:ホスト装置20等の管理装置からの指示により処理対象の基板処理装置10が稼動する状態)である場合の各レシピに対するグループ(ユーザ)の操作権限が入力(選択)されるようになっている。オフライン権限設定部412には、基板処理装置10の稼動状態がオフライン(非オンラインリモート)である場合の各レシピに対するグループ(ユーザ)の操作権限が入力(選択)されるようになっている。グループ(ユーザ)の操作権限は、各レシピに対して設定され、例えば「禁止(Inhibit)」、「参照可(ReadOnly)」、「編集可(Edit)」及び「実行可(Exec)」のいずれかである。
【0041】
ここで、禁止(Inhibit)とはレシピ等のファイルを編集及び参照を禁止する権限であり、参照可(ReadOnly)とはレシピ等のファイルを編集を禁止し参照を許可する権限であり、編集可(Edit)とはレシピ等のファイルを編集及び参照を許可する権限であり、実行可(Exec)とはレシピ等の実行(スタート)を許可する権限である。
【0042】
また、権限設定画面400には複数のボタンからなるボタン群414が含まれる。このボタン群414には例えば編集ボタン416、コマンドボタン418等が配置されている。尚、図6は、編集ボタン416が押下されているときの図面である。コマンドボタン418が押下されると、図示しないがファイル一覧表示部404にはコマンドとして格納されている複数のファイルが表示される。そして、権限設定画面400上でコマンドボタンについても設定できるようになっている。
【0043】
図7に示すように、権限設定画面400において、編集ボタン412を選択し、さらに例えば所定のレシピに対応するオンライン権限入力部410又はオフライン権限入力部412を選択すると、選択画面420が表示されるようになっている。選択画面420において、例えば「禁止(Inhibit)」、「参照可(ReadOnly)」、「編集可(Edit)」及びキャンセルのいずれかを選択できるようになっている。
【0044】
例えば、管理者は、権限設定画面400において、グループ名選択部402で「Default」を選択し、編集ボタン416を選択し、プロセスレシピに対応するオフライン権限入力部412を選択し、選択画面420において「参照可(ReadOnly)」を選択する。これにより、「Default」のグループに属するユーザに対し、オフライン時における基板処理装置10側でのプロセスレシピの参照を許可する設定を行なうことができる。
【0045】
また、例えば、権限設定画面400において、グループ名選択部402で「エンジニア(Engineer)」又は「メンテナンス(Maintenance)」を選択し、選択画面420を介して所定のレシピに対応するオンライン権限設定部410に対し「編集可(Edit)」を選択すると、「エンジニア」又は「メンテナンス」のグループに属するユーザに対し、オンライン時における基板処理装置10側での所定のレシピの参照及び編集を許可する設定を行なうことができる。
【0046】
また、権限設定画面400において、ユーザは、例えば、グループ名選択部402で「プロダクト(Product)」を選択し、選択画面420を介し所定のレシピに対応するオンライン権限設定部410に「参照可(ReadOnly)」又は「禁止(Inhibit)」を選択する。これにより、「プロダクト」のグループに属するユーザに対し、オンライン時における基板処理装置10側での所定のレシピの編集を禁止する設定を行なうことができる。
【0047】
図8に示すように、権限設定画面400において、コマンドボタン418を選択し、さらに表示された所定のコマンドに対応するオンライン権限設定部410又はオフライン権限設定部412を選択すると、選択画面420が表示されるようになっている。選択画面420において、例えば「禁止(Inhibit)」、「実行可(Exec)」及びキャンセルのいずれかを選択できるようになっている。ここで、「プロダクト」のグループに属するユーザに対し、オンライン権限設定部410を選択して、所定のコマンドのうち搬送コマンドを「禁止((Inhibit)」することで、搬送コマンドボタンを表示させない(もしくは操作できない)ようにすることができる。これにより、オンライン時におけるフープ110の投入などを実施させないようにすることができる。
【0048】
例えば、管理者は、権限設定画面400において、グループ名選択部402で「Default」を選択し、コマンドボタン418を選択し、ファイルメンテナンスのコマンドに対応するオフライン権限設定部412を選択し、選択画面420において「実行可(Exec)」を選択する。これにより、「Default」のグループに属するユーザに対し、オフライン時における基板処理装置10側でのファイルメンテナンスの実行を許可する設定を行なうことができる。この場合、ファイルメンテナンスを実行するためのコマンドボタンが画面に表示される。
尚、ここでファイルメンテナンスとは、ハードディスク内とフロッピィディスク等の外部記憶メディアとの間のファイルコピーやシステムに設定されているファイルのバックアップ等、本装置で取り扱うファイルのメンテナンス作業を行うための機能である。
【0049】
以上のように、権限設定画面400は、ROM142又はRAM144に記憶された所定のレシピに対するユーザ(作業者)の操作権限を設定する設定画面として用いられる。
【0050】
図9は、基板処理装置10の入出力装置16に操作表示画面18として表示され、例えばユーザ(作業者)により操作されるメイン画面500を例示する図である。
【0051】
図9に示すように、メイン画面500には、ログインボタン502、編集ボタン504及びレシピや基板を処理するための諸条件(例えば温度条件、圧力条件など)を表示する条件表示部506a〜506gが含まれる。
【0052】
ログイン画面600は、ログインボタン502を選択(押下)することによりメイン画面500上に表示される。このログイン画面600には、ユーザ名を入力するためのユーザ名入力部602と、このユーザ名に対応するパスワードを入力するためのパスワード入力部604と、ログインを実行するためのログインボタン606と、ログインをキャンセルするためのキャンセルボタン608とが含まれる。ユーザは、ログイン画面600において、ユーザ名入力部602にユーザ名を入力し、パスワード入力部604にパスワードを入力し、ログインボタン606を押下することによりログインを行なう。
【0053】
ログイン後に編集ボタン504を選択すると、後述する編集メニュー画面700が表示される。したがって、所定のレシピを編集(又は参照)する毎にユーザ名とパスワードを入力する必要がなくなる。これにより、レシピを編集(又は参照)する際の操作時間が低減される。
【0054】
図10は、基板処理装置10の入出力装置16に操作表示画面18として表示され、例えばユーザ(作業者)により操作される編集メニュー画面700を例示する図である。この編集メニュー画面700は、上述したメイン画面500の編集ボタン504を選択すると表示される。
【0055】
編集メニュー画面700には、例えばレシピ選択部702、温度設定選択部704及び圧力設定選択部706等が含まれる。レシピ選択部702には、例えばプロセスレシピ選択ボタン710、サブレシピ選択部712及びアラームレシピ選択部714等が表示されている。これらプロセスレシピ選択ボタン710、サブレシピ選択部712及びアラームレシピ選択部714等は、上述した権限設定画面400の権限入力部406において、「参照可(ReadOnly)」、「編集可(Edit)」及び「実行可(Exec)」が選択されている場合に表示されるようになっている。すなわち、ROM142又はRAM144に記憶されている複数のレシピのうち、権限入力部406において「禁止(Inhibit)」が選択されているレシピは編集メニュー画面700上に表示されないようになっている。
【0056】
上述した編集メニュー画面700においてプロセスレシピ選択ボタン710を押下(選択)すると図示しないレシピ編集メニュー画面が表示される。
【0057】
レシピ編集メニュー画面には、例えばプロセスレシピボタン、バリアブルパラメータボタン及びレシピデータ範囲チェックパラメータボタン等が表示される。
【0058】
上述したレシピ編集メニュー画面800においてプロセスレシピボタンを選択すると図示しないプロセスレシピ一覧画面が表示される。
【0059】
プロセスレシピ一覧表示画面は、プロセスレシピに関する複数のレシピの一覧を表示し、それぞれのレシピに対するファイル名(レシピ名)、編集日時、編集者及びコメント等の属性を表示する。このプロセスレシピ一覧表示画面には、例えば、編集者ABCにより編集されたファイルAAA、編集者EFGにより編集されたファイルBBB等が表示されている。このプロセスレシピ一覧表示画面に表示されたファイル名を選択すると該ファイルに応じたレシピ編集画面900(図11を用いて後述)が表示されるようになっている。
【0060】
図11は、基板処理装置10の入出力装置16に操作表示画面18として表示され、例えばユーザ(作業者)により操作されるレシピ編集画面900を例示する図である。このレシピ編集画面900は、上述したプロセスレシピ一覧表示画面に表示された所定のファイル名(レシピ名)を選択すると表示される。このレシピ編集画面900においては、所定のレシピの詳細内容が表示され、また、所定のレシピの編集(更新)等の指示が入力されるようになっている。本図においては、上述したプロセスレシピ一覧表示画面850においてレシピ名AAAが選択された状態を示している。
【0061】
図11に示すように、レシピ編集画面900には、レシピ名表示部902、保存ボタン904及びレシピや基板を処理するための諸条件を編集する複数入力部、例えば、反応ガスなどの流量を設定する流量条件入力部906、炉内温度等を設定する温度条件入力部908、炉内圧力等を設定する圧力条件入力部910、レシピの各ステップを設定するステップ入力部912等が含まれる。ユーザは、レシピ編集画面900において、レシピ名表示部902に表示されたレシピ(例えばレシピAAA)における各条件やコマンド等を各入力部に入力し、保存ボタン902を押下することにより、該レシピを更新する。
【0062】
以上のように、レシピ編集画面900は、権限設定画面400を介して設定された操作権限に基づいてROM142又はRAM144に記憶されたレシピを編集する編集画面として用いられる。また、入出力装置16は、権限設定画面400とレシピ編集画面900とを表示する表示手段として用いられ、入出力装置16により表示された権限設定画面400を介して、基板処理装置10の稼動状態がオンライン時又はオフライン時それぞれの場合において操作権限を設定可能となっている。従って、オンライン時とオフライン時ではレシピ編集画面900上で編集できる項目が異なる。また、レシピ編集画面900では、レシピAAAを編集したユーザに設定されている操作権限によって、項目名(MFC、温度、圧力等)を表示するかどうかで区別しているが、操作権限がない項目については、画面に表示させないのが好ましい。
【0063】
次に、本発明の実施形態に係る基板処理装置10の制御方法を実現する制御プログラム80を説明する。図12は、基板処理装置10のプロセス系コントローラ14上で動作する制御プログラム80の構成を示す図である。
【0064】
図12に示すように、制御プログラム80は、ユーザインタフェース(UI)部82、画面表示部84、権限設定部86、表示制御部88、レシピ記憶部90、権限記憶部92及びユーザ情報記憶部94を有する。制御プログラム80は、例えば、ネットワークを介してホスト装置20からプロセス系コントローラ14に供給され、RAM144にロードされて、図示しないOS上でCPU140により実行される。なお、制御プログラム80は、FD、CD又はDVDなどの記憶媒体を介して供給されてもよいし、入出力装置16を介して入力されてもよい。
【0065】
制御プログラム80において、レシピ記憶部90は、ファイルとして実現され、基板を処理する手順が記載されている複数のレシピを記憶する。レシピ記憶部90は、RAM144及び図示しないHDDの少なくともいずれかにより実現される。
【0066】
ユーザ情報記憶部94は、ユーザ情報(ユーザ名、該ユーザの属するグループ名及びパスワード等)を記憶する。このユーザ情報記憶部94は、レシピ記憶部90と同様にして実現される。
【0067】
権限記憶部92は、レシピ記憶部90に記憶される各レシピに対する各ユーザの操作権限を記憶する。より具体的には、基板処理装置10の稼動状態がオンライン又はオフラインである場合それぞれにおける各レシピに対する各ユーザの操作権限を記憶する。この権限記憶部92は、レシピ記憶部90と同様にして実現される。
【0068】
画面表示部84は、入出力装置16により操作表示画面18にユーザ設定画面300(図5)を表示させ、このユーザ設定画面300を介した入力、すなわちユーザ情報(ユーザ名、該ユーザの属するグループ名及び該ユーザに対応するパスワード)を受け付けて、ユーザ情報記憶部94に出力する。また、画面表示部84は、入出力装置16により操作表示画面18に権限設定画面400(図6)を表示させ、この権限設定画面400を介した入力、すなわち各レシピに対する各ユーザの操作権限を受け付けて、権限記憶部86に出力する。また、画面表示部84は、後述する権限設定部86により設定された操作権限を権限設定画面400に表示する。
【0069】
表示制御部88は、入出力装置16により操作表示画面18にログイン画面600(図9)を表示させ、このログイン画面を介した入力、すなわちユーザ情報(ユーザ名及び該ユーザに対応するパスワード)を受け付けて、権限設定部92に出力する。
【0070】
権限設定部92は、表示制御部88より出力されたユーザ情報とユーザ情報記憶部94に記憶されているユーザ情報とを比較し、入力されたユーザ名がユーザ情報記憶部94に存在し、かつ入力されたパスワードが正しいか否かを判定する。さらに、権限設定部86は、判定した結果をユーザ照合情報として表示制御部88に出力する。
【0071】
また、権限設定部86は、レシピ記憶部90に記憶されたレシピと、権限記憶部92に記憶されている該ユーザ(該ユーザの属するグループ)の操作権限情報と、基板処理装置10の稼動状態とに基づいて、該ユーザの操作権限を設定する。より具体的には、権限設定部92は、画面表示部84により表示された権限設定画面400を介して入力された操作権限情報と、基板処理装置10の稼動状態がオンライン又はオフラインである場合とに基づいて、該ユーザの操作権限を設定し、権限設定情報として表示制御部88に出力する。すなわち、権限設定部86は、基板処理装置10の稼動状態がオンライン又はオフラインである場合、画面表示部84により表示された権限設定画面400を介して、それぞれの操作権限を設定可能としている。このようにして、権限設定部86は、レシピに対するユーザ(作業者)の操作権限を設定する操作権限設定手段を構成する。
【0072】
また、表示制御部88は、権限設定部86より出力された権限設定情報を受け付けると、該権限設定情報に基づいて、入出力装置16により操作表示画面18にレシピ編集画面900(図12)の表示を制御する。すなわち、表示制御部88は、権限設定部86により表示された権限設定画面400を介して設定された操作権限と、基板処理装置10の稼動状態がオンライン又はオフラインである場合とに基づいて、レシピ記憶部90に記憶されている所定のレシピの詳細な表示又は該レシピの編集を許可するか否かを決定する。
【0073】
また、表示制御部88は、権限設定部86より出力されたユーザ照合情報に基づいて、レシピ編集画面900の表示を制御する。具体的には、表示制御部88は、ログイン画面600に入力されたユーザ名又はパスワードがユーザ情報記憶部94に記憶されているユーザ情報と一致しない場合には、入出力装置16により操作表示画面18にレシピ編集画面900を表示させないようにする。このようにして、表示制御部88は、画面表示部84により表示された権限設定画面400を介して設定された操作権限に基づいて、レシピ記憶部90に記憶されているレシピを編集するためのレシピ編集画面900を表示する表示手段を構成する。
【0074】
UI部82は、入出力装置16に対するユーザの操作を受け入れ、制御プログラム80の各構成部分に対して出力する。また、UI部82は、制御プログラム80の各構成部分により作成された情報・データ及び各構成部分の処理内容などを、入出力装置16に対して出力する。
【0075】
次に、本発明の実施形態に係る基板処理装置10の制御処理を説明する。
図13は、本発明の実施形態に係る基板処理装置10によるユーザ(操作者)の操作権限に基づく表示制御処理S10を示すフローチャートである。
【0076】
図13に示すように、ステップ100(S100)において、PMC14上で動作する制御プログラム80の表示制御部88は、入出力装置16により操作表示画面18にログイン画面600を表示させる。表示制御部88は、このログイン画面600を介した入力、すなわち、ユーザ名及びこのユーザ名に対応するパスワードを受け付ける。
【0077】
ステップ102(S102)において、権限設定部86は、入力されたユーザ名が存在するか否かを判定する。具体的には、権限設定部86は、ログイン画面600を介して入力されたユーザ名がユーザ情報記憶部94に記憶されているものと同一か否かを判定し、同一であると判定した場合にはステップ104(S104)の処理に移行し、同一でないと判定した場合はステップ106(S106)の処理に移行する。
【0078】
ステップ104(S104)において、権限設定部86は、入力されたユーザ名に対して該当する操作権限をセットする。具体的には、権限設定部86は、ログイン画面600に入力されたユーザ名に対して権限記憶部92に記憶されたユーザ(ユーザの属するグループ)の操作権限を設定する。より具体的には、権限設定部86は、ログイン画面600に入力されたユーザ名に対して、基板処理装置10の稼動状態がオンライン時又はオフライン時である場合それぞれにおける各レシピに対するユーザの操作権限を設定する。
【0079】
ステップ106(S106)において、権限設定部86は、入力されたユーザ名に対して操作権限を「禁止(Inhibit)」にセットする。より具体的には、権限設定部804は、図6に示すように、入力されたユーザ名の属するグループを「デフォルト(Default)」に設定し、すべてのレシピに対する操作権限を「禁止(Inhibit)」とする。
【0080】
ステップ108(S108)において、表示制御部88は、権限設定部92により設定された操作権限に基づいてレシピ編集画面900の表示を制御する。より具体的には、表示制御部88は、権限設定部86により設定された各レシピに対するユーザ(グループ)の操作権限と、基板処理装置10の稼動状態がオンライン又はオフラインである場合とに基づいて、レシピ編集画面900を表示するか、又は表示したレシピの編集を許可するか否かを決定する。例えば、表示制御部88は、入力されたユーザ名の属するグループの操作権限が、プロセスレシピに対して、オンラインである場合に「禁止(Inhibit)」、オフラインである場合に「編集可(Edit)」が設定されている場合、基板処理装置10の稼動状態がオフラインである場合に限り、入出力装置16により操作表示画面18にレシピ編集画面900を表示させ、当該ユーザによるプロセスレシピの編集(更新)を許可する。
本実施形態では、「デフォルト(Default)」を設け、入力されたユーザ名の登録がない場合でもログイン処理を可能にしているが、「デフォルト(Default)」は必ずしも設ける必要はなく、ユーザ名の登録がない場合、ログイン処理を不可とする形態でも構わない。
【0081】
具体的な実施例を記述する。例えば、図8に示される所定のコマンドにおける権限設定画面400上で、ファイルメンテナンスの権限設定がオンライン時に「禁止(Inhibit)」、オフライン時に「実行可(Exec)」と設定することにより、オンライン時に基板処理装置10が自動運転されている最中に、基板の処理に全く関係のないファイルメンテナンス処理が行われることがない。つまり、メインコントローラに余計な負荷を掛けなくて済む。
例えば、ユーザAがライン担当者(オンライン担当者)であり、ユーザBがプロセスエンジニア(オフライン担当者)とする。ユーザAが図8に示される所定のコマンドにおける権限設定画面400上で、搬送コマンド及びPMコマンドの権限設定がオンライン時もオフライン時もそれぞれ「禁止(Inhibit)」と設定される。一方、ユーザBは、オンライン時は自動運転されており、ホスト装置20に指定されるプロセスレシピが実行されているので、「禁止(Inhibit)」と設定されるが、オフライン時には、「実行可(Exec)」と設定される。次に、ユーザAが図6に示される所定のレシピにおける権限設定画面400上で、プロセスレシピの権限設定がオンライン時もオフライン時もそれぞれ「禁止(Inhibit)」もしくは「参照可(Readonly)」と設定されるのに対し、ユーザBは、オンライン時は自動運転されているので「禁止(Inhibit)」もしくは「参照可(Readonly)」と設定されるが、オフライン時には、「編集可(Edit)」と設定される。このようにしておけば、オフライン時にマニュアルでのプロセスが可能(基板の搬送やレシピの実行が可能)となり、特に装置のセットアップ時に行うプロセスのテスト運転が権限のない人が操作を行えないようにしているので安全に行える。また、オンライン時にホスト装置20が指定したプロセスレシピをダウンロードしているのに関らず、操作表示画面18上でプロセスレシピを編集しダウンロードしてしまい発生するエラーを防止できる。
例えば、ユーザAがライン担当者(オンライン担当者)であり、ユーザBがメンテナンスエンジニア(オフライン担当者)であれば、ユーザAが図8に示される所定のコマンドにおける権限設定画面400上で、搬送コマンドの権限設定がオンライン時もオフライン時もそれぞれ「禁止(Inhibit)」と設定されるのに対し、ユーザBは、オンライン時は自動運転されているので「禁止(Inhibit)」と設定されるが、オフライン時には、「実行可(Exec)」と設定される。このように設定しておけば、メンテナンス時にボートや反応管の洗浄の為の交換や移載機のティーチングなどの作業を手動で安全に行うことができる。また、トラブル発生時に割れた基板の回収なとの復旧処理を手動で安全に行うことができる。
【0082】
以上のように、本発明によれば、入出力装置16の操作表示画面18を介して、基板処理装置10の稼動状態がオンライン時又はオフライン時である場合それぞれにおけるユーザ(操作者)の操作権限を設定することができる。これにより、基板処理装置10の稼動状態がオンラインであり且つトラブル発生時においても、所定のユーザ、例えばメンテナンスやエンジニア等のグループに属するユーザ(メンテナンスエンジニア、プロセスエンジニア)に対して通常は許可されていないレシピの編集やスタートを許可することが可能となる。したがって、トラブルにたいして基板処理装置10側で迅速に対応することができ、トラブル処理に費やす時間を短縮させ、もって生産性の向上を実現することができる。一方、基板処理装置10の稼動状態がオンラインである場合において、例えばプロダクトに属するユーザ(ライン担当者)のレシピの編集やスタートを禁止することも可能となり、誤操作等によるトラブルの発生を防止することができる。
【0083】
なお、本発明は、基板処理装置として、半導体製造装置だけでなくLCD装置のようなガラス基板を処理する装置でも適用することができる。成膜処理には、例えばCVD、PVD、酸化膜、窒化膜を形成する処理、金属を含む膜を形成する処理等を含む。また、本実施形態では、縦型処理装置について記載したが、枚葉装置についても同様に適用することができる。又、複数の基板処理装置と、各基板処理装置を管理する装置とを組み合わせたシステム又は管理装置にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、半導体ウエハやガラス基板等を処理するための基板処理装置において、トラブル発生時に費やす時間を短縮させる必要のあるものに利用することができる。
【0085】
なお、本発明は、特許請求の範囲に記載した以外に次の実施形態を含む。
(1)基板を処理する手順が記載された複数のレシピを含む種々のファイルと、当該複数のレシピに対応するユーザの操作権限と、を記憶する記憶手段と、基板処理装置の稼動状態がオンライン時又はオフライン時それぞれの場合において、前記各レシピに対する前記ユーザの操作権限を設定する権限設定画面と、前記記憶手段に記憶されているレシピを編集するための編集画面と、を表示する表示手段と、を有する基板処理システム。
(2)前記複数のレシピのうち製品基板を製造するためのレシピ(プロセスレシピ)については、オンライン時に編集できないように設定されている(1)の基板処理システム。
(3)基板処理装置における所定の機能を実行するためのコマンドと、当該コマンドに対応するユーザの操作権限と、を記憶する記憶手段と、基板処理装置の稼動状態がオンライン時又はオフライン時それぞれの場合において、前記コマンドに対する前記ユーザの操作権限を設定する権限設定画面と、当該権限設定画面を介して設定された操作権限に基づいて前記記憶手段に記憶されているコマンドを実行するための機能画面と、を表示する表示手段と、を有する基板処理システム。
(4)前記コマンドは、オンライン時に実行できないように設定されている(3)記載の基板処理システム。
(5)前記ユーザが所属するグループをユーザID及びパスワードに応じて予め設定したグループパラメータを有し、前記グループ毎に前記ユーザの権限を設定可能とすることを特徴とする(1)乃至(4)いずれか記載の基板処理システム。
(6)各レシピは、オンライン時とオフライン時でそれぞれ異なる設定がなされる(1)又は(2)記載の基板処理システム。
(7)前記コマンドは、オンライン時とオフライン時でそれぞれ異なる設定がなされる(3)又は(4)記載の基板処理システム。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の実施形態に係る基板処理装置を含む基板処理システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る基板処理装置の斜視図を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る基板処理装置の側面透視図を示す。
【図4】本発明の実施形態に係る基板処理装置の制御手段を中心としたハードウェア構成を示す。
【図5】基板処理装置の入出力装置に操作表示画面として表示されるユーザ設定画面を例示する図である。
【図6】基板処理装置の入出力装置に操作表示画面として表示される権限設定画面を例示する図である。
【図7】選択画面を介して権限設定画面における所定レシピの権限の設定を説明する図である。
【図8】選択画面を介して権限設定画面における所定コマンドの権限の設定を説明する図である。
【図9】基板処理装置の入出力装置に操作表示画面として表示されるログイン画面を例示する図である。
【図10】基板処理装置の入出力装置に操作表示画面として表示される編集メニュー画面を例示する図である。
【図11】基板処理装置の入出力装置に操作表示画面として表示されるレシピ編集画面を例示する図である。
【図12】基板処理装置のプロセス系コントローラ上で動作する制御プログラムの構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施形態に係る基板処理装置による操作権限に基づく表示制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0087】
10 基板処理装置
16 入出力装置
18 操作表示画面
142 ROM
144 RAM
400 権限設定画面
900 レシピ編集画面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する手順が記載された複数のレシピを含む種々のファイルと、当該複数のレシピに対応するユーザの操作権限と、を記憶する記憶手段と、
基板処理装置の稼動状態がオンライン時又はオフライン時それぞれの場合において、前記各レシピに対する前記ユーザの操作権限を設定する権限設定画面と、前記記憶手段に記憶されているレシピを編集するための編集画面と、を表示する表示手段と、を有する基板処理装置。
【請求項2】
前記複数のレシピのうち製品基板を製造するためのレシピ(プロセスレシピ)については、オンライン時に編集できないように設定されている請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
基板処理装置における所定の機能を実行するためのコマンドと、当該コマンドに対応するユーザの操作権限と、を記憶する記憶手段と、
基板処理装置の稼動状態がオンライン時又はオフライン時それぞれの場合において、前記コマンドに対する前記ユーザの操作権限を設定する権限設定画面と、当該権限設定画面を介して設定された操作権限に基づいて前記記憶手段に記憶されているコマンドを実行するための機能画面と、を表示する表示手段と、を有する基板処理装置。
【請求項4】
前記コマンドは、オンライン時に実行できないように設定されている請求項3記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記ユーザが所属するグループをユーザID及びパスワードに応じて予め設定したグループパラメータを有し、前記グループ毎に前記ユーザの権限を設定可能とする請求項1乃至4いずれか記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記各レシピは、オンライン時とオフライン時でそれぞれ異なる設定がなされる請求項1又は2記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記コマンドは、オンライン時とオフライン時でそれぞれ異なる設定がなされる請求項3又は4記載の基板処理装置。
【請求項1】
基板を処理する手順が記載された複数のレシピを含む種々のファイルと、当該複数のレシピに対応するユーザの操作権限と、を記憶する記憶手段と、
基板処理装置の稼動状態がオンライン時又はオフライン時それぞれの場合において、前記各レシピに対する前記ユーザの操作権限を設定する権限設定画面と、前記記憶手段に記憶されているレシピを編集するための編集画面と、を表示する表示手段と、を有する基板処理装置。
【請求項2】
前記複数のレシピのうち製品基板を製造するためのレシピ(プロセスレシピ)については、オンライン時に編集できないように設定されている請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
基板処理装置における所定の機能を実行するためのコマンドと、当該コマンドに対応するユーザの操作権限と、を記憶する記憶手段と、
基板処理装置の稼動状態がオンライン時又はオフライン時それぞれの場合において、前記コマンドに対する前記ユーザの操作権限を設定する権限設定画面と、当該権限設定画面を介して設定された操作権限に基づいて前記記憶手段に記憶されているコマンドを実行するための機能画面と、を表示する表示手段と、を有する基板処理装置。
【請求項4】
前記コマンドは、オンライン時に実行できないように設定されている請求項3記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記ユーザが所属するグループをユーザID及びパスワードに応じて予め設定したグループパラメータを有し、前記グループ毎に前記ユーザの権限を設定可能とする請求項1乃至4いずれか記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記各レシピは、オンライン時とオフライン時でそれぞれ異なる設定がなされる請求項1又は2記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記コマンドは、オンライン時とオフライン時でそれぞれ異なる設定がなされる請求項3又は4記載の基板処理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−258583(P2008−258583A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−29049(P2008−29049)
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】
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