説明

基板処理装置

【課題】本発明は、基板処理装置に関する。
【解決手段】本発明の実施例によると、第1外壁で取り囲まれ、処理液を噴射する上部チャンバと、上部チャンバの下部に形成され、第2外壁で取り囲まれており、第2外壁に平行に離隔されるように形成された隔壁を含み、上部チャンバから噴射された処理液を回収する下部チャンバと、上部チャンバと下部チャンバとの間に形成され、基板を進行方向に沿って移送する基板移送部と、を含み、下部チャンバの第2外壁間の幅が上部チャンバの第1外壁間の幅より大きい基板処理装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子を製造するためには、非常に多様な種類の工程が行われる。半導体素子を製造するための多様な種類の工程のうち表面処理工程は、洗浄水、エッチング液または現像液などの処理液を用いて、基板に洗浄(cleaning)、エッチング(etching)、現像(developing)またはストリッピング(stripping)を行う工程である。このような処理液を用いる湿式(Wet)設備は、洗浄、エッチング、現像またはストリッピングを行うためのそれぞれのゾーン(Zone)で構成され、各ゾーン毎にリンスゾーン(Rinse Zone)を備えている(特開2007−140953号公報)。各ゾーンで用いられる処理液はスプレー形態に噴射され、噴射された処理液は再度回収されて再使用される。しかし、噴射された処理液が該ゾーンの外部に流出される場合、工程が進むにつれて処理液の損失が発生する。このような処理液の損失を防止するために、従来には、それぞれのゾーンの両側面にバッファゾーンを形成し、それぞれのゾーンから流出する処理液をバッファゾーン(Buffer Zone)を利用して回収している。また、工程で用いられる処理液の温度が50℃程度の高温である場合がある。この場合、それぞれのゾーンまたはバッファゾーンを構成するチャンバの厚さが薄いと、チャンバの外形が変形される恐れがある。従って、上記のような工程を行う際に処理液の損失の防止するために、それぞれのゾーン及びバッファゾーンを備え、ゾーン及びバッファゾーンを構成するチャンバの厚さが厚く形成されるため、多くの空間を占めるようになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上部隔壁から噴射される処理液が上部チャンバ及び下部チャンバの外部に流出することを防止することができる基板処理装置を提供することをその目的とする。
【0004】
本発明は、処理液が外壁によって弾かれて外部に流出することを防止し、処理液の回収をより容易にすることができる基板処理装置を提供することをその目的とする。
本発明は、別のバッファゾーンを省略することにより、空間を節約することができる基板処理装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一側面によると、第1外壁で取り囲まれ、処理液を噴射する上部チャンバと、上部チャンバの下部に形成され、第2外壁で取り囲まれており、第2外壁に平行に離隔されるように形成された隔壁を含み、上部チャンバから噴射された処理液を回収する下部チャンバと、上部チャンバと下部チャンバとの間に形成され、基板を進行方向に沿って移送する基板移送部と、を含み、下部チャンバの第2外壁間の幅が上部チャンバの第1外壁間の幅より大きい基板処理装置が提供される。
下部チャンバの隔壁の高さは、下部チャンバの第2外壁の高さより低いことを特徴とする。
下部チャンバの隔壁は多数個に形成されることを特徴とする。
多数個の隔壁の高さは、下部チャンバの第2外壁の高さより低く、下部チャンバの内部に位置するほど高さがより低くなることを特徴とする。
下部チャンバの第2外壁と隔壁との間に形成された離隔空間に、上部チャンバから噴射された処理液が通過することを特徴とする。
下部チャンバの第2外壁と下部チャンバの下面とを連結する傾斜面をさらに含むことを特徴とする。
下部チャンバの下面に形成され、回収された処理液を外部に流出させる流出部をさらに含むことを特徴とする。
流出部と連結され、流出部により回収された処理液が流入されて貯蔵される貯蔵部をさらに含むことを特徴とする。
上部チャンバは、処理液が噴射されるノズルを含むことを特徴とする。
上部チャンバから噴射される処理液は、スプレー噴射されることを特徴とする。
基板移送部は、ローラ(Roller)を含むことを特徴とする。
本発明の特徴及び利点は添付図面に基づいた以下の詳細な説明によってさらに明らかになるであろう。
【0006】
本発明の詳細な説明に先立ち、本明細書及び請求範囲に用いられた用語や単語は通常的かつ辞書的な意味に解釈されてはならず、発明者が自らの発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に従って本発明の技術的思想にかなう意味と概念に解釈されるべきである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施例による基板処理装置によると、下部チャンバの外壁を上部チャンバの外壁より外部に突出されるように形成することで、上部チャンバから噴射される処理液が上部チャンバ及び下部チャンバの外部に流出することを防止することができる。
本発明の実施例による基板処理装置によると、処理液が外壁によって弾かれて外部に流出することを防止し、処理液の回収をより容易にすることができる。
本発明の実施例による基板処理装置によると、バッファゾーンを省略することができるため、空間を節約することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の目的、特定の長所及び新規の特徴は添付図面に係わる以下の詳細な説明及び好ましい実施例によってさらに明らかになるであろう。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付け加えるに際し、同一の構成要素に限っては、たとえ異なる図面に示されても、できるだけ同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。
【0009】
また、本発明を説明するにあたり、係わる公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にする可能性があると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。本明細書において、第1、第2などの用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別するために用いられるものであり、前記構成要素は前記用語によって限定されない。
以下、添付された図面を参照して本発明の実施例による基板処理装置について詳細に説明する。
図1は本発明の実施例による基板処理装置を図示した例示図である。
図1を参照すると、基板処理装置100は、上部チャンバ110と、下部チャンバ120と、基板移送部130と、を含む。
【0010】
上部チャンバ110は第1外壁111で取り囲まれており、処理液を噴射することができる。即ち、上部チャンバ110は、基板移送部130により移送される基板150に向って処理液をスプレー噴射することができる。上部チャンバ110は、処理液を噴射するためのノズル140を含むことができる。例えば、上部チャンバ110の上面116にノズル140が形成され、処理液がノズル140に介して基板150の上面に向ってスプレー噴射されることができる。
【0011】
下部チャンバ120は、上部チャンバ110の下側に形成され、第2外壁121で取り囲まれている。下部チャンバ120は、上部チャンバ110から噴射された処理液を回収することができる。下部チャンバ120は隔壁122を含むことができる。ここで、隔壁122は、下部チャンバ120の第2外壁121から離隔されて形成されるものである。即ち、隔壁122は、上部チャンバ110から噴射される処理液が通過するための回収路124を形成するために、第2外壁121から離隔されて形成されることができる。
【0012】
下部チャンバ120が第2外壁121だけでなく隔壁122を含むことにより、下部チャンバ120の厚さが厚くなることができる。このように下部チャンバ120が第2外壁121及び隔壁122によって厚くなることにより、工程時に用いられる高温溶液によってチャンバの外形が変形されることを防止することができる。
【0013】
下部チャンバ120には、第2外壁121と隔壁122との間の離隔空間である、上部チャンバ110から噴射された処理液が通過する回収路124が形成されることができる。即ち、上部チャンバ110から噴射された処理液が回収路124を介して流れ、下部チャンバ120の下面127に集まることができる。
【0014】
また、第2外壁121と隔壁122とは、下部チャンバ120の内部に向かって低くなる階段状に形成されることができる。例えば、第2外壁121の上端は、下部チャンバ120の内部に位置した隔壁122の上端より高く形成されることができる。このように階段状に位置した第2外壁121及び隔壁122により、上部チャンバ110からスプレー形態に噴射される処理液が、従来のように外壁にぶつかって外部に流出することを容易に防止することができる。
【0015】
また、下部チャンバ120の第2外壁121間の幅が上部チャンバ110の第1外壁111間の幅より大きいように上部チャンバ110及び下部チャンバ120を形成することができる。即ち、下部チャンバ120の第2外壁121及び隔壁122のうち少なくとも一つが上部チャンバ110の第1外壁111より外部に突出されるように形成することができる。ここで、第2外壁121及び隔壁122のうち少なくとも一つが第1外壁111より外部に突出される程度は、上部チャンバ110から噴射される処理液の噴射角度に応じて調節されることができる。
【0016】
基板移送部130は、上部チャンバ110と下部チャンバ120との間に形成されることができる。基板移送部130は、基板150を処理液が噴射される上部チャンバ110の下部に通過させることにより、基板150に処理液が塗布されるようにすることができる。基板移送部130はローラ(Roller)を含むことができる。即ち、基板移送部130は、ローラの回転により基板150を移送することができる。しかし、基板移送部130は、ローラを用いて基板150を移送する装置に限定されず、基板150を上部チャンバ110と下部チャンバ120との間に通過させることができる装置であれば使用可能である。
図2は本発明の他の実施例による基板処理装置を図示した例示図である。
図2を参照すると、基板処理装置200は、上部チャンバ210と、下部チャンバ220と、基板移送部230と、を含む。
【0017】
上部チャンバ210は、第1外壁211で取り囲まれており、処理液を噴射することができる。即ち、上部チャンバ210は、基板移送部230により移送される基板250に向って処理液をスプレー噴射することができる。例えば、上部チャンバ210の上面216にノズル240が形成され、処理液がノズル240を介して基板250の上面に向ってスプレー噴射されることができる。
【0018】
下部チャンバ220は、上部チャンバ210の下側に形成され、第2外壁221で取り囲まれている。下部チャンバ220は、上部チャンバ210から噴射された処理液を回収することができる。
【0019】
下部チャンバ220は隔壁222を含むことができる。下部チャンバ220が第2外壁221だけでなく隔壁222を含むことにより、下部チャンバ220の厚さが厚くなることができる。このように下部チャンバ220が第2外壁221及び隔壁222によって厚くなることにより、工程時に用いられる高温溶液によってチャンバの外形が変形されることを防止することができる。
【0020】
下部チャンバ220には、第2外壁221と隔壁222との間の離隔空間である、上部チャンバ210から噴射された処理液が通過する回収路224が形成されることができる。下部チャンバ220は隔壁222を含むことができる。ここで、隔壁222は、下部チャンバ220の第2外壁221から離隔されて形成されるものである。即ち、隔壁222は、上部チャンバ210から噴射される処理液が通過するための回収路224を形成するために、第2外壁221から離隔されて形成されることができる。即ち、上部チャンバ210から噴射された処理液が回収路224を介して流れ、下部チャンバ220の下面227に集まることができる。
【0021】
また、第2外壁221と隔壁222とは、下部チャンバ220の内部に向かって低くなる階段状に形成されることができる。例えば、第2外壁221の上端は、下部チャンバ220の内部に位置した隔壁222の上端より高く形成されることができる。このように階段状に位置した第2外壁221及び隔壁222により、上部チャンバ210からスプレー形態に噴射される処理液が、従来のように外壁にぶつかって外部に流出することを容易に防止することができる。
【0022】
また、下部チャンバ220の第2外壁221間の幅が上部チャンバ210の第1外壁211間の幅より大きいように上部チャンバ210及び下部チャンバ220を形成することができる。即ち、下部チャンバ220の第2外壁221及び隔壁222のうち少なくとも一つが上部チャンバ210の第1外壁211より外部に突出されるように形成することができる。ここで、第2外壁221及び隔壁222のうち少なくとも一つが第1外壁211より外部に突出される程度は、上部チャンバ210から噴射される処理液の噴射角度に応じて調節されることができる。
【0023】
また、下部チャンバ220は、第2外壁221と下面227とを連結し、所定の傾斜を有する傾斜面226を含むことができる。傾斜面226は、第2外壁221と隔壁222との間の離隔空間である回収路224を介して回収される処理液がより容易に下部チャンバ220の下面227に集まるようにすることができる。即ち、傾斜面226は、処理液が下部チャンバ220の下面227に集まるように、下部チャンバ220の内部方向に傾斜するように形成されることができる。
【0024】
基板移送部230は、上部チャンバ210と下部チャンバ220との間に形成されることができる。基板移送部230は、基板250を処理液が噴射される上部チャンバ210の下部に通過させることにより、基板250に処理液が塗布されるようにすることができる。基板移送部230はローラ(Roller)を含むことができる。即ち、基板移送部230は、ローラの回転により基板250を移送することができる。しかし、基板移送部230は、ローラを用いて基板250を移送する装置に限定されず、基板250を上部チャンバ210と下部チャンバ220との間に通過させることができる装置であれば使用可能である。
図3は本発明のさらに他の実施例による基板処理装置を図示した例示図である。
図3を参照すると、基板処理装置300は、上部チャンバ310と、下部チャンバ320と、基板移送部330と、を含む。
【0025】
上部チャンバ310は、第1外壁311で取り囲まれており、処理液を噴射することができる。即ち、上部チャンバ310は、基板移送部330により移送される基板350に向って処理液をスプレー噴射することができる。例えば、上部チャンバ310の上面316にノズル340が形成され、処理液がノズル340を介して基板350の上面に向ってスプレー噴射されることができる。
【0026】
下部チャンバ320は、上部チャンバ310の下側に形成され、第2外壁321で取り囲まれている。下部チャンバ320は、上部チャンバ310から噴射された処理液を回収することができる。
【0027】
下部チャンバ320は、多数個の隔壁322、323を含むことができる。下部チャンバ320が第2外壁321だけでなく多数個の隔壁322、323を含むことにより、下部チャンバ320の厚さを厚くすることができる。本発明の実施例では、下部チャンバ320は第1隔壁322及び第2隔壁323を含むことができる。ここで、第1隔壁322及び第2隔壁323は、処理液を回収するための回収路324、325を形成するためのものである。即ち、下部チャンバ320は、第2外壁321、第1隔壁322、第2隔壁323の間に、上部チャンバ310から噴射された処理液が通過する回収路324、325が形成されることができる。例えば、第2外壁321と第1隔壁322との間に離隔空間である第1回収路324が形成されることができる。また、第1隔壁322と第2隔壁323との間に離隔空間である第2回収路325が形成されることができる。本発明の実施例では二つの回収路を形成したが、回収路の数はこれに限定されない。即ち、下部チャンバ320の第2外壁321に平行に形成される隔壁の数を変更することにより、回収路の数も変更されることができ、これは当業者であれば必要に応じて容易に変更することができる。上部チャンバ310から噴射された処理液が第1回収路324及び第2回収路325を介して流れ、下部チャンバ320の下面327に集まることができる。
【0028】
また、多数個の隔壁322、323は、下部チャンバ320の内部に向かって低くなる階段状に位置するように形成されることができる。例えば、第2外壁321より内部に位置した第1隔壁322の上端は第2外壁321の上端より低く形成されることができる。また、第1隔壁322より内部に位置した第2隔壁323の上端は第1隔壁322の上端より低く形成されることができる。このように階段状に位置した隔壁322、323により、上部チャンバ310からスプレー形態に噴射される処理液が、従来のように外壁にぶつかって外部に流出することを容易に防止することができる。
【0029】
また、下部チャンバ320の第2外壁321間の幅が上部チャンバ310の第1外壁311間の幅より大きいように上部チャンバ310及び下部チャンバ320を形成することができる。即ち、下部チャンバ320の第2外壁321及び多数個の隔壁322、323のうち少なくとも一つが上部チャンバ310の第1外壁311より外部に突出されるように形成することができる。ここで、第2外壁321または多数個の隔壁322、323が第1外壁311より外部に突出される程度は、上部チャンバ310から噴射される処理液の噴射角度に応じて調節されることができる。
【0030】
また、下部チャンバ320は、第2外壁321と下面327とを連結し、所定の傾斜を有する傾斜面326を含むことができる。傾斜面326は、第2外壁321と第1隔壁322との間の離隔空間である第1回収路324を介して回収される処理液がより容易に下部チャンバ320の下面327に集まるようにすることができる。即ち、傾斜面326は、処理液が下部チャンバ320の下面327に集まるように、下部チャンバ320の内部方向に傾斜するように形成されることができる。
基板移送部330は、上部チャンバ310と下部チャンバ320との間に形成されることができる。
【0031】
基板移送部330は、基板350を処理液が噴射される上部チャンバ310の下部を通過させることにより、基板350に処理液が塗布されるようにすることができる。基板移送部330はローラ(Roller)を含むことができる。即ち、基板移送部330は、ローラの回転により基板350を移送することができる。しかし、基板移送部330は、ローラを用いて基板350を移送する装置に限定されず、基板350を上部チャンバ310と下部チャンバ320との間に通過させることができる装置であれば使用可能である。
図4は本発明のさらに他の実施例による基板処理装置を図示した例示図である。
図4を参照すると、基板処理装置400は、上部チャンバ410と、下部チャンバ420と、基板移送部430と、流出部460と、貯蔵部470と、を含む。
【0032】
上部チャンバ410は、第1外壁411で取り囲まれており、処理液を噴射することができる。即ち、上部チャンバ410は、基板移送部430により移送される基板450に向って処理液をスプレー噴射することができる。例えば、上部チャンバ410の上面416にノズル440が形成され、処理液がノズル440を介して基板450の上面に向ってスプレー噴射されることができる。
【0033】
下部チャンバ420は、上部チャンバ410の下側に形成され、第2外壁421で取り囲まれている。下部チャンバ420は、上部チャンバ410から噴射された処理液を回収することができる。
【0034】
下部チャンバ420は、多数個の隔壁422、423を含むことができる。下部チャンバ420が第2外壁421だけでなく多数個の隔壁422、423を含むことにより、下部チャンバ420の厚さが厚くなることができる。本発明の実施例では、下部チャンバ420は第1隔壁422及び第2隔壁423を含むことができる。ここで、第1隔壁422及び第2隔壁423は、処理液を回収するための回収路424、425を形成するためのものである。即ち、下部チャンバ420は、第2外壁421、第1隔壁422、第2隔壁423の間に、上部チャンバ410から噴射された処理液が通過する回収路424、425が形成されることができる。例えば、第2外壁421と第1隔壁422との間に離隔空間である第1回収路424が形成されることができる。また、第1隔壁422と第2隔壁423との間に離隔空間である第2回収路425が形成されることができる。本発明の実施例では二つの回収路を形成したが、回収路の数はこれに限定されない。即ち、下部チャンバ420の第2外壁421に平行に形成される隔壁の数を変更することにより、回収路の数も変更されることができ、これは当業者であれば必要に応じて容易に変更することができる。上部チャンバ410から噴射された処理液が第1回収路424及び第2回収路425を介して流れ、下部チャンバ420の下面427に集まることができる。
【0035】
また、多数個の隔壁422、423は、下部チャンバ420の内部に向かって低くなる階段状に位置するように形成されることができる。例えば、第2外壁421より内部に位置した第1隔壁422の上端は第2外壁421の上端より低く形成されることができる。また、第1隔壁422より内部に位置した第2隔壁423の上端は第1隔壁422の上端より低く形成されることができる。このように階段状に位置した隔壁422、423により、上部チャンバ410からスプレー形態に噴射される処理液が、従来のように外壁にぶつかって外部に流出することを容易に防止することができる。
【0036】
また、下部チャンバ420の第2外壁421間の幅が上部チャンバ410の第1外壁411間の幅より大きいように上部チャンバ410及び下部チャンバ420を形成することができる。即ち、下部チャンバ420の第2外壁421及び多数個の隔壁422、423のうち少なくとも一つが上部チャンバ410の第1外壁411より外部に突出されるように形成することができる。ここで、第2外壁421または多数個の隔壁422、423が第1外壁411より外部に突出される程度は、上部チャンバ410から噴射される処理液の噴射角度に応じて調節されることができる。
【0037】
また、下部チャンバ420は、第2外壁421と下面427とを連結し、所定の傾斜を有する傾斜面426を含むことができる。傾斜面426は、第2外壁421と第1隔壁422との間の離隔空間である第1回収路424を介して回収される処理液がより容易に下部チャンバ420の下面427に集まるようにすることができる。即ち、傾斜面426は、処理液が下部チャンバ420の下面427に集まるように、下部チャンバ420の内部方向に傾斜するように形成されることができる。
また、下部チャンバ420の下面427は流出部460と連結されることができる。
【0038】
流出部460は、下部チャンバ420と連結され、下部チャンバ420により回収された処理液を下部チャンバ420の外部に流出させることができる。例えば、流出部460の一端は下部チャンバ420の下面427と連結され、流出部460の他端は貯蔵部470と連結されることができる。このように連結された流出部460により、下部チャンバ420によって回収されて下部チャンバ420の下面427に集まった処理液が貯蔵部470に移動することができる。
貯蔵部470は、下部チャンバ420により回収された後、下部チャンバ420と連結された流出部460を介して流入された処理液を貯蔵することができる。
基板移送部430は、上部チャンバ410と下部チャンバ420との間に形成されることができる。
【0039】
基板移送部430は、基板450を処理液が噴射される上部チャンバ410の下部に通過させることにより、基板450に処理液が塗布されるようにすることができる。基板移送部430はローラ(Roller)を含むことができる。即ち、基板移送部430は、ローラの回転により基板450を移送することができる。しかし、基板移送部430は、ローラを用いて基板450を移送する装置に限定されず、基板450を上部チャンバ410と下部チャンバ420との間に通過させることができる装置であれば使用可能である。
図5は本発明の実施例による基板処理装置の下部チャンバの平面図である。
【0040】
図5を参照すると、下部チャンバ420は、多数個の隔壁422、423が下部チャンバ420の両側面に形成されることができる。即ち、隔壁422、423は、下部チャンバ420の第2外壁421から内部に向って低くなる階段状に形成されることができる。また、下部チャンバ420は、第2外壁421と第1隔壁422との間及び第1隔壁422と第2隔壁423との間に、処理液を回収する回収路424、425がそれぞれ形成されることができる。下部チャンバ420の下面427には、流出部(図4の460)と連結される流出口428を含むことができる。即ち、第2外壁421または隔壁422、423にぶつかって回収路424、425により回収された処理液が流出口428に流れ、流出部(図4の460)を介して移動して貯蔵部(図4の470)に貯蔵されることができる。
図6は本発明の他の実施例による基板処理装置の下部チャンバの平面図である。
【0041】
図6を参照すると、下部チャンバ420は、多数個の隔壁422、423が下部チャンバ420の全側面に形成されることができる。即ち、下部チャンバ420の四つの側面に、多数個の隔壁422、423が形成されることができる。また、多数個の隔壁422、423は、第2外壁421から下部チャンバ420の内部に向って低くなる階段状に形成されることができる。また、下部チャンバ420は、第2外壁421と第1隔壁422との間及び第1隔壁422と第2隔壁423との間に、処理液を回収する回収路424、425がそれぞれ形成されることができる。下部チャンバ420の下面427には、流出部(図4の460)と連結される流出口428を含むことができる。即ち、第2外壁421または隔壁422、423にぶつかって回収路424、425により回収された処理液が流出口428に流れ、流出部(図4の460)を介して移動して貯蔵部(図4の470)に貯蔵されることができる。
【0042】
このような本発明の実施例による基板処理装置によると、下部チャンバの外壁または隔壁を上部チャンバの外壁より外部に突出されるように形成することで、上部チャンバから噴射される処理液が上部チャンバ及び下部チャンバの外部に流出することを防止することができる。また、下部チャンバに多数個の隔壁を階段式に形成し、多数個の隔壁の間に離隔空間である回収路が形成されることにより、処理液が外壁により弾かれて外部に流出することを防止し、処理液の回収をより容易にすることができる。また、下部チャンバの外壁と下面とを連結し、所定の傾斜を有する傾斜面を形成することにより、回収された処理液を下部チャンバの下面に容易に集めることができる。また、多数個の隔壁により下部チャンバを厚くすることにより、工程時に用いられる溶液が高温である場合にも、チャンバの外形が変形されることを防止することができる。また、多数個の隔壁により、従来のバッファゾーンを省略することができるため、空間を節約することができる。
【0043】
以上、本発明を具体的な実施例に基づいて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明による基板処理装置はこれに限定されず、該当分野における通常の知識を有する者であれば、添付の特許請求範囲に記載された本発明の思想及び領域を外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であることを理解するであろう。
本発明の単純な変形乃至変更はいずれも本発明の領域に属するものであり、本発明の具体的な保護範囲は添付の特許請求の範囲により明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施例による基板処理装置を図示した例示図である。
【図2】本発明の他の実施例による基板処理装置を図示した例示図である。
【図3】本発明のさらに他の実施例による基板処理装置を図示した例示図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例による基板処理装置を図示した例示図である。
【図5】本発明の実施例による基板処理装置の下部チャンバの平面図である。
【図6】発明の他の実施例による基板処理装置の下部チャンバの平面図である。
【符号の説明】
【0045】
100、200、300、400 基板処理装置
110、210、310、320 上部チャンバ
111、211、311、411 第1外壁
116、216、316、416 上部チャンバの上面
120、220、320、420 下部チャンバ
121、221、321、421 第2外壁
122、222、322、422 第1隔壁
124、224、324、424 第1回収路
130、230、330、430 基板移送手段
140、240、340、440 ノズル
150、250、350、450 基板
226、326、426 傾斜面
127、227、327、427 下部チャンバの下面
323、423 第2隔壁
325、425 第2回収路
428 流出口
460 流出部
470 貯蔵部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1外壁で取り囲まれ、処理液を噴射する上部チャンバと、
前記上部チャンバの下部に形成され、第2外壁で取り囲まれており、前記第2外壁に平行に離隔されるように形成された隔壁を含み、前記上部チャンバから噴射された処理液を回収する下部チャンバと、
前記上部チャンバと下部チャンバとの間に形成され、基板を進行方向に沿って移送する基板移送部と、を含み、
前記下部チャンバの第2外壁間の幅が前記上部チャンバの第1外壁間の幅より大きいことを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記下部チャンバの隔壁の高さは前記下部チャンバの第2外壁の高さより低いことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記下部チャンバの隔壁は多数個に形成されることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記多数個の隔壁の高さは、前記下部チャンバの第2外壁の高さより低く、前記下部チャンバの内部に位置するほど高さがより低くなることを特徴とする請求項3に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記下部チャンバの第2外壁と前記隔壁との間に形成された離隔空間に、前記上部チャンバから噴射された処理液が通過することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記下部チャンバの第2外壁と前記下部チャンバの下面とを連結する傾斜面をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記下部チャンバの下面に形成され、前記回収された処理液を外部に流出させる流出部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記流出部と連結され、前記流出部により前記回収された処理液が流入されて貯蔵される貯蔵部をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記上部チャンバは、処理液が噴射されるノズルを含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記上部チャンバから噴射される前記処理液は、スプレー噴射されることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記基板移送部は、ローラ(Roller)を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−115420(P2013−115420A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−16270(P2012−16270)
【出願日】平成24年1月30日(2012.1.30)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】