説明

基板取り扱い技術

【解決手段】 基板取り扱い技術を開示する。一実施形態例によると、当該技術は、基板サポートとして実現されるとしてよい。当該基板サポートは、実装部分を備えるとしてよい。当該基板サポートはさらに、実装部分から延伸している壁を備えるとしてよい。尚、壁は、概して囲まれた領域を形成し、遠位端において接触面を有するとしてよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は概して、半導体製造に関する。特に、基板取り扱い技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の半導体製造では、製造プロセスのさまざまな工程において基板を自動で取り扱う必要が出てきている。この需要に応えるべく、多くの機械において基板を搬送するための自動アームまたはロボットアームが開発されてきた。典型的なロボットアームは、基板取り扱い装置を持つエンドエフェクタを備えるとしてよい。基板取り扱い装置は、基板を担持するための基板サポートを持つとしてよい。半導体産業全体のスループットは、このような自動基板取り扱い技術を利用することによって、高まってきた。
【0003】
現在の基板取り扱い方法の大半には、基板が滑ってしまうという問題や、裏面の粒子汚染を抑制する上で内在的に欠陥があるという問題がある。基板が滑ってしまうという問題は、自動基板取り扱い技術に関しては、関連技術分野では公知の問題である。動作中に基板を把持するために重力を用いる基板取り扱い装置では、基板と基板サポートの接触面との間の摩擦によって、基板が横方向に動かないようになっている。基板を移動させたり、または、基板の移動を停止させたりする場合には通常、運動量が突然変化する(例えば、衝撃)。この衝撃に耐えて基板をそのままの位置に把持しておくのに十分な程度まで摩擦が大きくない場合、基板が滑ってしまう可能性がある。基板サポートの接触面の面積を大きくすることによって、基板が滑らないようにすることもできるが、このように面積が増加すると、裏面の粒子汚染が増加してしまう可能性がある。
【0004】
裏面の粒子汚染は、半導体デバイスのサイズが小型化して集積密度が高くなる中、大きな問題となりつつある。基板の裏面における粒子汚染が高度超小型電子機器の製造において深刻な問題となるのには、いくつか理由がある。1つ目の理由は、基板の裏面の粒子によって、二次汚染が発生して、インターコネクト構造において電気的接触に障害が発生しえるためである。2つ目の理由は、このような汚染に関連して基板の平面度が変化してしまうためである。具体的には、基板の裏面に存在する粒子は、基板に反りを発生させてしまうので、リソグラフィープロセスにおけるクリティカルディメンション(限界寸法:CD)に対する制御に影響を与える可能性がある。サブハーフミクロンリソグラフィーにおける焦点深度は、約±0.5μmで、視野像曲率、回路構成、基板平坦度、および自動焦点エラー等の要因によって、利用可能なフォーカスマージンが小さくなってしまう。このため、リソグラフィープロセスにおける基板の平面度を保証することが、CDを厳しく制御するためには、より重要となってくる。
【0005】
現在の基板取り扱い方法の大半は、裏面の粒子汚染の問題についてあまり考慮していない。例えば、一般的に用いられている基板取り扱い装置の1つでは、基板サポートとして複数のゴムパッドを用いている。ゴムパッドは、Kalrez、シリコーン、またはPerlastといった材料から形成されるとしてよい。ゴムパッドの接触領域のサイズは、基板を把持するために必要な摩擦によって決まるとしてよい。このため、基板が滑らないようにするためには、基板を良好に把持するべく各ゴムパッドがある程度のサイズの接触領域を持つ必要がある場合がある。しかし、ゴムパッドの平坦な接触面の面積は、裏面の粒子汚染の原因である。塵の粒子がゴムパッドに集まってしまう可能性がある。そして、ゴムパッドが基板の裏面と接触すると、基板の裏面は塵の粒子によって汚染されてしまう。
【0006】
別のタイプの基板取り扱い装置では、基板の裏面と接触するための基板サポートとして、Oリングが利用される。Oリングは通常、所定のサイズの基板を把持することができるような所定の直径を持つ。Oリングもまた、略平坦な表面をもち、ちりが集まって基板の裏面を汚染してしまう。
【0007】
上記から、従来の基板取り扱い方法には、大きな問題および欠陥があるものと理解されたい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
基板取り扱い技術を開示する。一実施形態例によると、当該技術は基板サポートとして実現され得る。当該基板サポートは、実装部分を備えるとしてよい。当該基板サポートはさらに、実装部分から延伸している壁を備えるとしてよい。壁は、概して囲まれた領域を形成し、遠位端において接触面を有するとしてよい。
【0009】
本実施形態例の他の側面によると、壁は、円を形成するとしてよい。実装部分および壁は、円筒状の形状を形成するとしてよい。実装部分は、円筒面において丸みを帯びた突起を有するとしてよい。突起は、埋め込まれた部品を含むとしてよい。埋め込まれた部品は、金属製のリングまたは複数の金属製の帯状部材であってよい。基板サポートは、長さが、例えば、約0.080インチから1.010インチの範囲内にあり、直径が、例えば、約0.185インチから0.220インチの範囲内にあるとしてよい。
【0010】
本実施形態例の別の側面によると、壁の接触面は、略トロイダル状の端縁であるとしてよい。略トロイダル状の端縁は、断面が丸みを帯びていて、丸みを帯びている断面は、半径が約0.003インチから0.008インチの範囲内の半円を含むとしてよい。
【0011】
本実施形態例の追加の側面によると、実装部分は、矩形のブロックであるとしてよい。
【0012】
本実施形態例のさらに他の側面によると、実装部分は、ネジを収容するための開口を遠位端に有するとしてよい。
【0013】
本実施形態例のさらに別の側面によると、実装部分は、表面上に、基板サポートの実装を容易にするための溝を有するとしてよい。
【0014】
本実施形態例のさらに追加の側面によると、壁は、ポリマー材料から形成されているとしてよい。ポリマー材料はポリウレタンであるとしてよい。ポリウレタンの硬度は、約ショアA50からショアA70の範囲内であるとしてよい。
【0015】
本実施形態例のこれら以外の他の側面によると、壁は、複数の不連続な壁部分を有するとしてよい。
【0016】
本実施形態例のこれら以外の別の側面によると、壁は、長円形状を有するとしてよい。
【0017】
本実施形態例のこれら以外の追加の側面によると、接触面の断面は、三角形状のくさびの先端であるとしてよい。
【0018】
別の実施形態例によると、当該技術は、基板取り扱い装置として実現され得る。当該基板取り扱い装置は、アームを備えるとしてよい。当該基板取り扱い装置はさらに、アームに対して取り外し可能に実装された複数の基板サポートを備えるとしてよい。各基板サポートは、実装部分を有するとしてよい。各基板サポートはさらに、実装部分から延伸している壁を有するとしてよい。壁は、概して囲まれた領域を形成し、遠位端において接触面を持つ。
【0019】
本実施形態例の他の側面によると、アームは、複数の空洞を有し、複数の基板サポートは、複数の空洞に実装されているとしてよい。複数の空洞は、蟻継形状の孔であるとしてよい。
【0020】
別の実施形態例によると、当該技術は方法として実現され得る。当該方法は、基板の下方に基板取り扱い装置を位置させる段階を備えるとしてよい。基板取り扱い装置は、アームを備えるとしてよい。基板取り扱い装置はさらに、アームに対して取り外し可能に実装された複数の基板サポートを備えるとしてよい。各基板サポートは、実装部分を有するとしてよい。各基板サポートはさらに、実装部分から延伸している壁を有するとしてよい。壁は、概して囲まれた領域を形成し、遠位端において接触面を持つとしてよい。当該方法はさらに、基板取り扱い装置を上向きに移動させて基板を複数の基板サポートによって持ち上げる段階を備えるとしてよい。当該方法はさらに、基板を目的位置へと搬送する段階を備えるとしてよい。当該方法はさらに、基板を目的位置において配置する段階を備えるとしてよい。
【0021】
以下では、添付図面に図示されている実施形態例を参照しつつ、本開示をより詳細に説明する。以下では実施形態例を参照しつつ本開示を説明するが、本開示は実施形態例に限定されるものではないと理解されたい。当業者であれば、本明細書の教示内容を参照することによって、さらなる実装例、変形例、および実施形態例、同様にその他の利用分野に想到するものであり、そのような実装例、変形例、および実施形態例、同様にその他の利用分野は、本明細書に記載する本開示の範囲に含まれるものであり、本開示が重要な有用性を持ち得る基礎となり得る。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本開示をより良く説明するべく、添付図面を参照する。添付図面では、同様の構成要素は同様の参照番号を用いて指定する。これらの添付図面は、本開示を限定するものと解釈されるべきではなく、本発明を例示するものに過ぎないと理解されたい。
【0023】
【図1】本開示の一実施形態に係る基板取り扱い装置を示す斜視図である。
【0024】
【図2】本開示の一実施形態に係る基板サポートを示す斜視図である。
【0025】
【図3】本開示の一実施形態に係る図2の基板サポートをライン3−3に沿って示す断面図である。
【0026】
【図4A】本開示の一実施形態に係る図2の基板サポートをライン4−4に沿って示す断面図である。
【図4B】本開示の一実施形態に係る図2の基板サポートをライン4−4に沿って示す断面図である。
【0027】
【図5】本開示の一実施形態に係る基板取り扱い装置を示す立断面図である。
【0028】
【図6】本開示の一実施形態に係る基板サポートを示す斜視図である。
【0029】
【図7】本開示の一実施形態に係る図6の基板サポートをライン7−7に沿って示す断面図である。
【0030】
【図8】本開示の別の実施形態に係る基板取り扱い装置を示す立断面図である。
【0031】
【図9】本開示の別の実施形態に係る基板取り扱い装置を示す立断面図である。
【0032】
【図10】本開示の一実施形態に係る基板取り扱い方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、本開示の一実施形態に係る基板取り扱い装置100の一例を示す斜視図である。基板取り扱い装置100は、アーム102と、3つの基板サポート104a、104b、および104cとを備えるとしてよい。基板取り扱い装置100は、基板の下方に位置するように移動して、上方向に移動して3つの基板サポート104a、104b、および104cで基板を持ち上げるとしてよい。つまり、基板の裏面は、3つの基板サポート104a、104b、および104cに接触し、3つの基板サポート104a、104b、および104cによって支持され得る。基板取り扱い装置100の動作には、重力を利用する。つまり、重力が、基板サポート104a、104b、および104cの上側接触面から基板を下向きに押す。基板の裏面と基板サポート104a、104b、および104cの上側接触面との間の摩擦によって、基板取り扱い装置100と共に基板を移動させるための力が得られる。
【0034】
図2は、本開示の一実施形態に係る基板サポート200の一例を示す斜視図である。基板サポート200は、円筒状の形状を持つ。基板サポートは、第1の遠位端部202において、端縁204を有する。第2の遠位端部206には、円筒面から突出している突起208が設けられている。基板サポート200の実施形態例は、1つのポリマー材料、例えば、ポリウレタン、シリコーン、Kalrez、Perlastによって形成されるとしてよい。別の実施形態例によると、第1の遠位端部202は、1つの材料(例えば、ポリウレタン)から形成されるとしてよく、第2の遠位端部206は別の材料(例えば、金属)から形成されるとしてよい。
【0035】
本開示に係る基板サポートは、円筒状の形状に限定されない。例えば、本開示に係る基板サポートは、図2に図示する円筒形状とは異なる形状を持つとしてよい。さらに、第1の遠位端部202および第2の遠位端部206は、別の形状を持つとしてもよい。そのような複数の異なる形状については、本開示において後述する。
【0036】
図3は、ライン3−3に沿って、本開示の一実施形態に係る図2の基板サポート200を示す断面図である。基板サポート200の第1の遠位端部202は、第2の遠位端部206から延伸する壁であってよい。このように延伸している壁の形状を取ることによって、端縁204に可撓性が与えられるとしてよい。つまり、壁は力が加えられると傾斜し得る。このため、基板サポート200が基板を担持している場合、基板取り扱い装置によって運動量が変化すると(例えば、移動を開始したり、または、移動を停止すると)、この変化は、担持されている基板に力が伝わる前に、緩和され得る。このように、第1の遠位端部202は、衝撃を吸収する機能を持つとしてよい。
【0037】
第1の遠位端部202を傾斜させることによって、担持されている基板に対する衝撃が低減され、基板が滑りにくくなる。材料の硬度によって、力が加えられた場合に壁がどの程度傾斜するかが決まり得る。前述したように、基板サポート200はポリウレタンによって形成されるとしてよい。ポリウレタンの硬度は、ショアA50からショアA70の範囲内であるとしてよい(ショアAは、関連技術分野で公知の標準的な硬度の尺度である)。基板サポート200の実施形態例によると、ポリウレタンの硬度はショアA62である。
【0038】
基板サポート200の実施形態例によると、第1の遠位端部の端縁204は、略トロイダル状の形状を持つ。つまり、端縁204の断面の曲面は、半円304である。この半円304の半径は、例えば0.003インチから0.007インチの範囲内であるとしてよい。基板サポート200の実施形態例によると、半円304の半径は、0.005インチである。
【0039】
また、端縁204の略トロイダル形状は、直径306の円を描く。直径306は、基板サポートをどのように利用するかによって決まるとしてよい。基板サポート200の実施形態例は、図1に示す基板取り扱い装置が備える複数の基板サポートのうち1つとして利用されるとしてよい。複数の基板サポートが用いられる場合、直径306は、例えば、0.185インチから0.215インチの範囲内にあるとしてよい。基板サポート200の実施形態例では、直径306は0.2インチである。しかし、本開示の実施形態例に係る基板サポートは、基板取り扱い装置において1つで利用されるとしてよく、例えば、イオン注入装置のオリフラ合わせ機構が有する基板サポートは1つのみである。基板を支持するべく1つで利用される場合、本開示の実施形態に係る基板サポートの直径の値はさまざまであってよい。
【0040】
上述した端縁204の形状および寸法によって、裏面の粒子汚染が少なくなる。第一に、上述したような端縁204の形状および寸法によって、半円304の先端(例えば、接触面)に塵が容易には集まらない。第二に、基板サポート200と基板との間の接触面の面積が小さいので、動作中において(例えば、基板を担持している間において)塵粒子が通常は基板の裏面に付着しない。そして第三に、端縁204の接触面に塵粒子が集まったとしても、基板の裏面に接触すると通常、基板が端縁204から塵粒子を払い落とすことになる。このように、端縁204はインサイチュ・クリーニング機構を実現する。つまり、端縁204は、動作中におけるセルフクリーニング機能を持つ。
【0041】
基板サポート200はさらに、端縁204から第2の遠位端部206の終端までの長さ308を持つ。長さ308は、例えば、0.80インチから1.10インチの範囲内であってよい。基板サポート200の実施形態例では、長さ308は0.95インチである。図3にさらに図示するように、突起208の内部に部品302が埋め込まれている。部品302は、基板サポート200を基板取り扱い装置、例えば、基板取り扱い装置100に対して固定するための固定機構を実現するとしてよい。部品302はさらに、強化機構を実現するとしてよい。つまり、部品302は、自身の円筒形状内において、ポリマー材料を保持するとしてよい。このため、部品302は、硬質材料、例えば、これに限定されないが、金属によって形成される。基板サポート200の実施形態例では、部品302は断面が円形である。本開示の別の実施形態では、部品302の断面が異なる形状であってよく、例えば、矩形状であってよい。部品302は、単一の部材から成るリングであってもよいし、または、複数の部材から成るリングであってもよい。別の実施形態によると、部品302は、突起208の内部に埋め込まれるのではなく、円筒面に単に取り付けられて突起208を形成するとしてもよい。
【0042】
図4Aおよび図4Bは、図2のライン4−4に沿って、本開示の実施形態に係る基板サポート200を示す断面図である。図4Aの構成では、部品302は、C字形リング(例えば、Cリング)である。Cリングは、金属またはその他の硬質材料によって形成されるとしてよい。硬度の高いCリングによって、基板サポート200の強度が得られるとしてよい。図4Bの構成では、2つの埋め込み部品402aおよび402bが設けられている。これら2つの埋め込み部品402aおよび402bは、2つの金属製の帯状部材であってよく、図4Aに示した単一のCリング部品302と同様の機能を実現するとしてよい。
【0043】
図5は、本開示の実施形態に係る基板取り扱い装置100を示す立断面図である。基板サポート200は、基板取り扱い装置100のアーム102に形成されている空洞502に実装されているとしてよい。空洞502は、基板サポート100を収容する形状を持つとしてよい。図示されている実施形態例によると、空洞502は円形の孔であってよい。この孔は、貫通孔としては図示されておらず、つまり、アーム102において開口が1つのみである。この開口の半径は、孔の底面の半径より小さいとしてよい。空洞502の断面は、「蟻継」形状である。第2の遠位端部206は、アーム102内に基板サポート100を固定している。突起208が、空洞502に係合して、基板サポート100をアーム102へと固定している。
【0044】
図6は、本開示の実施形態に係る別の基板サポート600を示す斜視図である。前述したように、本開示に係る基板サポートは、異なる形状を持つとしてよい。図6は、本開示の実施形態に係る別の形状を持つ基板サポート600の一例を示す図である。基板サポート600は、矩形ブロックの実装部分604を備える。壁602は、実装部分604から延伸している。壁602は、3つの空隙を有しており、非連続的に設けられている。壁602の端縁は、これら3つの空隙によって、3つの部分、端縁606a、606b、606cに分割されている。図6に示す実施形態例によると、壁602は、円形状ではなく、楕円形状であってよい。また、端縁分割部分606a、606b、606cの先端は、略トロイダル状の曲線ではなく、三角形のくさびのような断面を持つとしてよい。先端を除き、基板サポート600の壁602および端縁分割部分606a、606b、606cの形状は、基板サポート200の壁202および端縁204の形状と同様である。基板サポート200の壁202および端縁204について記述した特徴は、基板サポート600についても同様である。前述したように、壁602は、例えば、硬度がショアA50からショアA70の範囲内にあるポリウレタンから形成されるとしてよい。実装部分604は、別の材料、例えば、これらに限定されないが、Kalrezまたは金属によって形成されるとしてよい。基板サポート600の実施形態例では、壁602は硬度がショアA62のポリウレタンによって形成されており、実装部分604がKalrezによって形成されているとしてよい。
【0045】
基板サポート600は、アーム上に載置された場合に、自身を位置決めするための4つの矩形状突起を有する。これら4つの矩形状突起のうち2つ(608a、608b)は、図6に示し、第3の突起(608c)を図7に示す。
【0046】
図7は、図6のライン7−7に沿って、本開示の一実施形態に係る基板サポート600を示す断面図である。図7に示すように、基板サポート600は、アーム702の矩形貫通孔704に実装されるとしてよい。基板サポート600は、矩形の実装部分604がアーム702の矩形の孔704に係合することによって、固定されるとしてよい。実装部分604は、図中では、矩形の突起608aおよび608cによって位置決めされている。
【0047】
図8は、本開示の別の実施形態に係る基板取り扱い装置800を示す立断面図である。図8に示すように、基板取り扱い装置800の一例は、実装部分806から延伸している壁802を有する基板サポート801を備える。壁802は、円を形成する端縁804を持つ。実装部分806は、遠位端に開口812を持つ。ネジ808の先端は、開口812を通過して、実装部分806を固定するとしてよい。基板サポート801は、ネジ808によってアーム810に実装される。
【0048】
図9は、本開示の別の実施形態に係る基板取り扱い装置900を示す立断面図である。図9に示すように、基板取り扱い装置900の一例は、実装部分906から延伸している壁902を有する基板サポート901を備える。壁902は、円を形成する端縁904を持つ。基板サポート901は、実装部分906の円筒面に溝908を有するとしてよい。溝908は、実装部分906の円筒面に、環状スロットを形成するとしてよい。基板サポート901は、基板サポート901の実装部分906を、アーム912の孔914に押し通すことによって、アーム912に実装されるとしてよい。実装部分906は、実装部分906の遠位端910を孔914へと押し通すように、軟質材料または可撓性材料(例えば、シリコーンまたはポリウレタン)から形成されるとしてよい。
【0049】
図10は、本開示の一実施形態に係る基板取り扱い方法の一例を示すフローチャートである。ステップ1002において、基板取り扱い装置が基板の下方に配置される。当該基板取り扱い装置は、例えば、基板取り扱い装置100であってよい。
【0050】
ステップ1004において、基板取り扱い装置を上向きに移動させて基板を持ち上げるとしてよい。例えば、基板取り扱い装置100は、3つの基板サポート104a、104b、および104cによって、基板を持ち上げるとしてよい。
【0051】
ステップ1006において、基板を目的位置まで搬送する。例えば、基板取り扱い装置100は、基板を処理位置に対して脱着するエンドエフェクタであってよい。基板の裏面と3つの基板サポート104a、104b、および104cとの間の摩擦によって、基板に対して横力がかかる。
【0052】
ステップ1008において、基板は目的位置に配置される。例えば、目的位置に到達すると、基板取り扱い装置100は、下向きに移動して、処理プラットフォームの基板サポートまたは装着ラックの基板サポートに基板を置くとしてよい。
【0053】
本開示の範囲は、本明細書に記載した具体的な実施形態に限定されるものではない。実際のところ、本開示について、本明細書に記載した内容に加えて、その他のさまざまな実施形態および変形例が存在することは、上述の説明および添付図面から、当業者には明らかである。このため、そのようなほかの実施形態および変形例は、本開示の範囲内に含まれるものとする。さらに、本明細書では特定の目的を実現するための特定の環境における特定の実装例に基づき本開示を説明したが、当業者には、本開示の有用性が上述の説明に限定されないことと、本開示は任意の数の目的を実現するべく任意の数の環境において効果を奏するべく実装され得ることとが明らかである。従って、特許請求の範囲は、本明細書に記載した本開示の範囲および精神を広く鑑みて解釈されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実装部分と、
前記実装部分から延伸している壁と
を備え、
前記壁は、概して囲まれた領域を形成し、遠位端において接触面を有する
基板サポート。
【請求項2】
前記壁は、円を形成する
請求項1に記載の基板サポート。
【請求項3】
前記実装部分および前記壁は、円筒状の形状を形成する
請求項2に記載の基板サポート。
【請求項4】
前記実装部分は、円筒面において丸みを帯びた突起を有し、前記突起は、埋め込まれた部品を含む
請求項3に記載の基板サポート。
【請求項5】
前記埋め込まれた部品は、金属製のCリングである
請求項4に記載の基板サポート。
【請求項6】
前記壁の前記接触面は、略トロイダル状の端縁である
請求項1に記載の基板サポート。
【請求項7】
略トロイダル状の端縁は、断面が丸みを帯びていて、丸みを帯びている前記断面は、半径が約0.003インチから0.008インチの範囲内の半円を含む
請求項6に記載の基板サポート。
【請求項8】
長さが、約0.080インチから1.010インチの範囲内にあり、直径が約0.185インチから0.220インチの範囲内にある
請求項3に記載の基板サポート。
【請求項9】
前記実装部分は、矩形のブロックである
請求項1に記載の基板サポート。
【請求項10】
前記実装部分は、ネジを収容するための開口を遠位端に有する
請求項1に記載の基板サポート。
【請求項11】
前記実装部分は、表面上に、前記基板サポートの実装を容易にするための溝を有する
請求項1に記載の基板サポート。
【請求項12】
前記壁は、ポリマー材料から形成されている
請求項1に記載の基板サポート。
【請求項13】
前記ポリマー材料はポリウレタンである
請求項12に記載の基板サポート。
【請求項14】
前記ポリウレタンの硬度は、約ショアA50からショアA70の範囲内である
請求項13に記載の基板サポート。
【請求項15】
前記壁は、複数の不連続な壁部分を有する
請求項1に記載の基板サポート。
【請求項16】
前記壁は、長円形状を有する
請求項1に記載の基板サポート。
【請求項17】
前記接触面の断面は、三角形状のくさびの先端である
請求項1に記載の基板サポート。
【請求項18】
前記埋め込まれた部品は、複数の金属製の帯状部材である
請求項4に記載の基板サポート。
【請求項19】
アームと、
前記アームに対して取り外し可能に実装された複数の基板サポートと
を備え、
各基板サポートは、
実装部分と、
前記実装部分から延伸している壁と
を有し、
前記壁は、概して囲まれた領域を形成し、遠位端において接触面を持つ
基板取り扱い装置。
【請求項20】
前記アームは、複数の空洞を有し、前記複数の基板サポートは、前記複数の空洞に実装されている
請求項19に記載の基板取り扱い装置。
【請求項21】
前記複数の空洞は、蟻継形状の孔である
請求項20に記載の基板取り扱い装置。
【請求項22】
基板の下方に基板取り扱い装置を位置させる段階と、
前記基板取り扱い装置を上向きに移動させて前記基板を複数の基板サポートによって持ち上げる段階と、
前記基板を目的位置へと搬送する段階と、
前記基板を前記目的位置において配置する段階と
を備える方法であって、
前記基板取り扱い装置は、
アームと、
前記アームに対して取り外し可能に実装された前記複数の基板サポートと
を備え、
各基板サポートは、
実装部分と、
前記実装部分から延伸している壁と
を有し、
前記壁は、概して囲まれた領域を形成し、遠位端において接触面を持つ
方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2010−532580(P2010−532580A)
【公表日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−514935(P2010−514935)
【出願日】平成20年6月9日(2008.6.9)
【国際出願番号】PCT/US2008/066309
【国際公開番号】WO2009/005959
【国際公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【出願人】(500324750)バリアン・セミコンダクター・エクイップメント・アソシエイツ・インコーポレイテッド (88)
【Fターム(参考)】