基板塗布装置、及びプログラム

【課題】防湿剤を広範囲に効率的に塗布することと、塗布禁止領域への防湿剤の侵入を防止することとを両立できる基板塗布装置を提供する。
【解決手段】防湿剤を加圧状態で収容する第1の容器17と接続され、その防湿剤を基板上に吐出する第1の吐出手段と、防湿剤の吐出幅が第1の吐出手段よりも狭く、防湿剤を加圧状態で収容する第2の容器18と接続され、その防湿剤を基板上に吐出する第2の吐出手段と、を有する吐出部19と、吐出部19と基板とを相対的に3次元方向に移動させ、基板に垂直な軸において、吐出部19と基板とを相対的に回転させる移動部20と、吐出部19及び移動部20を制御することにより、基板上の防湿剤を塗布する領域である塗布領域に防湿剤を吐出させる制御部21と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出幅の異なる2個の吐出手段を用いて基板に防湿剤を塗布する基板塗布装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリント基板等の基板に防湿剤を塗布する装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−106934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
広い領域に防湿剤を塗布する際には、基板への吐出直後の防湿剤が少し流れるようにすることによって、広範囲に短時間で塗布することができる。しかし、塗布領域の細かい制御はできないため、塗布してはならない領域の近くを塗布することはできない。
【0005】
一方、吐出直後の防湿剤が流れないように防湿剤を塗布することによって、所望の領域への正確な防湿剤の塗布が可能となる。しかし、この方法は、広範囲に短時間で防湿剤を塗布することには適していない。
【0006】
本発明は、上記事情に応じてなされたものであり、広範囲に短時間で防湿剤を塗布することができる共に、防湿剤を塗布してはならない領域には、防湿剤が流れていかないようにすることができる基板塗布装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明による基板塗布装置は、基板に防湿剤を塗布する基板塗布装置であって、防湿剤を加圧状態で収容する第1の容器と接続され、第1の容器に収容されている防湿剤を基板上に吐出する第1の吐出手段と、防湿剤の吐出幅が第1の吐出手段よりも狭く、防湿剤を加圧状態で収容する第2の容器と接続され、第2の容器に収容されている防湿剤を基板上に吐出する第2の吐出手段と、を有する吐出部と、吐出部と基板とを相対的に3次元方向に移動させ、基板に垂直な軸において、吐出部と基板とを相対的に回転させる移動部と、吐出部及び移動部を制御することにより、基板上の防湿剤を塗布する領域である塗布領域に防湿剤を吐出させる制御部と、を備えたものである。
【0008】
このような構成により、第1の吐出手段によって広範囲に防湿剤を塗布することができると共に、第2の吐出手段によって細かい防湿剤の塗布の制御が可能となる。また、第1の吐出手段が吐出した防湿剤が、第2の吐出手段が吐出した防湿剤の位置でブロックされるようにすることができ、その結果、防湿剤が無制限に広がることを防止できる。
【0009】
また、本発明による基板塗布装置では、制御部は、防湿剤の塗布禁止領域に隣接する塗布領域において、第2の吐出手段が塗布禁止領域側を塗布するように制御してもよい。
このような構成により、塗布禁止領域に吐出後の防湿剤が流れていくことを防止することができうる。
【0010】
また、本発明による基板塗布装置では、(1)第2の容器に収容されている防湿剤は第1の容器に収容されている防湿剤よりも粘度が高い、(2)第2の容器の圧力は第1の容器の圧力よりも低い、(3)第2の容器に収容されている防湿剤は第1の容器に収容されている防湿剤よりも速乾性である、のいずれか1以上の要件を満たしていてもよい。
【0011】
このような構成により、第2の吐出手段が吐出した防湿剤の方が、第1の吐出手段が吐出した防湿剤よりも広がらないようにすることができ、第1の吐出手段が吐出した防湿剤が、第2の吐出手段が吐出した防湿剤の位置でブロックされるようにすることができる。
【0012】
また、本発明による基板塗布装置では、前記基板を撮影した画像である撮影画像が記憶される撮影画像記憶部と、前記撮影画像記憶部が記憶している撮影画像を表示する撮影画像表示部と、前記撮影画像表示部が表示した撮影画像上において、防湿剤の塗布禁止領域を示す情報である領域情報を受け付ける領域情報受付部と、前記第2の吐出手段が前記塗布禁止領域側を塗布するように、前記領域情報受付部が受け付けた領域情報を、前記吐出部の軌跡と、防湿剤の吐出の有無とを示す情報である軌跡情報に変換する変換部と、をさらに備え、前記制御部は、前記軌跡情報の示す軌跡及び吐出の有無に応じて防湿剤が塗布されるように制御してもよい。
このような構成により、撮影画像を見ながら防湿剤の塗布禁止領域を指定することができるため、その領域の指定が容易になる。また、そのようにして指定した塗布禁止領域側は、第2の吐出手段によって防湿剤が塗布されることになるため、塗布禁止領域に防湿剤が広がることを防止することができる。
【0013】
また、本発明による基板塗布方法は、基板に防湿剤を塗布する基板塗布方法であって、防湿剤を加圧状態で収容する第1の容器と接続され、第1の容器に収容されている防湿剤を基板上に吐出する第1の吐出手段と、防湿剤の吐出幅が第1の吐出手段よりも狭く、防湿剤を加圧状態で収容する第2の容器と接続され、第2の容器に収容されている防湿剤を基板上に吐出する第2の吐出手段とを有する吐出部と基板とを相対的に3次元方向に移動させ、基板に垂直な軸において、吐出部と基板とを相対的に回転させる移動ステップと、移動ステップにより、基板上の防湿剤を塗布する領域である塗布領域を吐出部が移動している際に、吐出部に防湿剤を吐出させる吐出ステップと、を備えたものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明による基板塗布装置等によれば、広範囲に効率よく防湿剤を塗布することができる共に、防湿剤を塗布してはならない領域には、防湿剤が流れていかないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態1による基板塗布装置の構成を示すブロック図
【図2】本実施の形態による吐出部について説明するための模式図
【図3】本実施の形態による吐出部による防湿剤の吐出について説明するための図
【図4】同実施の形態による基板塗布装置の動作を示すフローチャート
【図5】同実施の形態による基板塗布装置の動作を示すフローチャート
【図6】同実施の形態による基板塗布装置の動作を示すフローチャート
【図7】同実施の形態における撮影画像の一例を示す図
【図8】同実施の形態における表示の一例を示す図
【図9】同実施の形態における塗布禁止領域の周囲における軌跡の設定について説明するための図
【図10】同実施の形態における軌跡情報の一例を示す図
【図11】上記実施の形態におけるコンピュータシステムの構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明による基板塗布装置について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
【0017】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による基板塗布装置について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による基板塗布装置は、2個の吐出手段を用いて、基板に防湿剤をコーティングするものである。
【0018】
図1は、本実施の形態による基板塗布装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態による基板塗布装置1は、撮影画像受付部11と、撮影画像記憶部12と、撮影画像表示部13と、領域情報受付部14と、変換部15と、軌跡情報記憶部16と、第1の容器17と、第2の容器18と、吐出部19と、移動部20と、制御部21とを備える。
【0019】
撮影画像受付部11は、基板を撮影した画像である撮影画像を受け付け、後述する撮影画像記憶部12に蓄積する。ここで、基板は、通常、プリント基板であるが、防湿剤の塗布対象となるその他の基板(例えば、半導体基板等)であってもよい。プリント基板は、回路素子等の電子部品が固定され、配線されるための基板であり、回路基板と呼ばれることもある。この撮影画像のデータ形式は問わない。撮影画像は、例えば、JPEGのデータであってもよく、RAWやTIFFのデータであってもよい。また、撮影画像受付部11は、撮影画像(イメージデータ)と共に、その撮影画像上における寸法と、実際の基板の寸法とを対応付ける縮尺情報をも受け付けてもよく、そうでなくてもよい。縮尺情報とは、撮影画像での寸法(例えば、ピクセル数で記述されてもよく、ミリメートルによって記述されてもよい)と、実際の基板上での寸法(例えば、ミリメートルによって記述される)とを対応付けることができる情報(両長さを換算可能な情報)であれば、その内容を問わない。例えば、縮尺情報は、寸法の比率を示す情報であってもよく、撮影画像の縦の寸法や横の寸法に応じた基板の実寸を示す情報であってもよい。
【0020】
撮影画像受付部11は、例えば、撮影デバイス(例えば、デジタルカメラなど)から入力された撮影画像を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された撮影画像を受信してもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)から読み出された撮影画像を受け付けてもよい。なお、撮影画像受付部11は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、撮影画像受付部11は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0021】
撮影画像記憶部12では、基板を撮影した画像である撮影画像が記憶される。この撮影画像は、撮影画像受付部11が蓄積したものである。撮影画像記憶部12での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。撮影画像記憶部12は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0022】
撮影画像表示部13は、撮影画像記憶部12が記憶している撮影画像を表示する。なお、撮影画像表示部13は、それらの表示を行う表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、撮影画像表示部13は、撮影画像を、表示デバイスを有する装置に送信するものであってもよい。また、撮影画像表示部13は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは表示デバイスや通信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。本実施の形態では、撮影画像表示部13は、外部のディスプレイに撮影画像を表示するものとする。
【0023】
領域情報受付部14は、撮影画像表示部13が表示した撮影画像上において、領域情報を受け付ける。領域情報は、防湿剤を塗布してはならない領域、すなわち、防湿剤の塗布禁止領域を示す情報である。領域情報の示す領域は、通常、矩形の領域であるが、そうでなくてもよい。その矩形の領域は、例えば、その矩形の対角点を指定することによって特定されてもよい。例えば、基板上において、他の装置等と接続する必要のある素子(例えば、コネクタや入力端子、出力端子)等の領域が塗布禁止領域となる。また、基板において、塗布禁止領域以外の全ての領域は、防湿剤を塗布する領域である塗布領域となる。また、撮影画像における領域(すなわち、撮影画像の座標系で記述される領域)を示す情報をも、基板における領域(すなわち、基板の座標系で記述される領域)を示す情報をも領域情報と呼ぶことにする。後述するように、両者は変換可能であるため、実質的には同じ情報だからである。なお、本実施の形態では、領域情報受付部14は、撮影画像における領域を示す領域情報を受け付け、その領域情報を、基板における領域を示す領域情報に変換するものとする。また、この撮影画像における領域を示す領域情報を、基板における領域を示す領域情報に変換する処理は、別途、後述する変換部15による変換の処理の前に行われてもよい。また、領域情報受付部14は、撮影画像の任意の点に対応する基板上の点を特定することができる情報を受け付けてもよい。その情報は、例えば、前述の縮尺情報と、点対応情報とを含んでいてもよい。また、その情報には、撮影画像と、基板との向きを合わせるための情報(例えば、撮影画像を時計回りに90度回転させると、基板と同じ向きになるなどの情報)が含まれていてもよく、含まれていなくてもよい。ここで、点対応情報は、撮影画像上の少なくとも1点と、その点に対応する基板上の点とを対応付ける情報である。この点対応情報によって、撮影画像と基板との少なくとも1点の対応がとられることになるため、その点と、縮尺情報とを用いることによって、撮影画像上の任意の点に対応する基板上の点を特定することができるようになる。なお、撮影画像受付部11が縮尺情報をすでに受け付けている場合には、領域情報受付部14は、その縮尺情報を受け付けなくてもよい。また、撮影画像の任意の点に対応する基板上の点を特定することができる情報は、領域情報に含まれると考えてもよく、そうでなくてもよい。
【0024】
領域情報受付部14は、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された領域情報を受け付けてもよい。この場合には、例えば、領域情報受付部14は、マウス等で受け付けた表示画面上のスクリーン座標上の領域を、撮影画像上の領域に変換することによって、撮影画像上の領域に関する情報を受け付けることができる。また、本実施の形態では、前述のように、領域情報受付部14は、撮影画像の任意の点に対応する基板上の点を特定することができる情報を用いることによって、撮影画像における領域を示す領域情報を、基板における領域を示す領域情報に変換するものとする。なお、これらの方法はすでに公知であり、その詳細な説明を省略する。また、撮影画像表示部13が撮影画像を送信するものである場合には、領域情報受付部14は、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された領域情報を受信してもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)から読み出された情報を受け付けてもよい。なお、領域情報受付部14は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、領域情報受付部14は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
【0025】
変換部15は、領域情報受付部14が受け付けた領域情報を、後述する第2の吐出手段32が塗布禁止領域側を塗布するように、軌跡情報に変換する。軌跡情報とは、後述する吐出部19の軌跡と、防湿剤の吐出の有無とを示す情報である。なお、その変換の際に、撮影画像の任意の点に対応する基板上の点を特定することができる前述の情報を用いて、変換を行ってもよい。軌跡情報は、基板に対応した座標系での吐出部19の位置を示す情報である。
【0026】
領域情報を軌跡情報に変換する方法について、簡単に説明する。まず、塗布禁止領域の周囲の領域に対応する軌跡情報を生成する場合について説明する。矩形の塗布禁止領域の4つの辺のそれぞれに隣接する4つの帯状の領域を設定する。各帯状の領域の長さ方向の一辺は、塗布禁止領域のいずれかの辺と一致するものとする(なお、一致する代わりに、塗布禁止領域のいずれかの辺と平行であって、その辺よりも少しだけ外側に位置してもよい)。また、各帯状の領域の幅は一定であり、その幅は、後述する吐出部19の吐出幅に対応しているものとする。また、その各帯状の領域において、変換部15は、各帯状の領域の一方の端点を始点として、他方の端点を終点として、帯状の領域の塗布禁止領域の辺の側が後述する第2の吐出手段32の側となり、帯状の領域の塗布禁止領域と反対の辺の側が後述する第1の吐出手段31の側となり、帯状の領域の長さ方向(塗布禁止領域の辺の長さ方向)が吐出部19の走査方向となるように、始点から終点まで防湿剤を吐出しながら移動する軌跡情報を生成する。また、変換部15は、ある帯状の領域の終点から、次の帯状の領域の始点まで、防湿剤を吐出しないで移動するための軌跡情報を生成する。このようにして、ある塗布禁止領域の周囲の領域に対応する軌跡情報を生成することができる。この処理を、全ての塗布禁止領域について行うことによって、全ての塗布禁止領域の周囲に関する軌跡情報を生成できる。なお、塗布禁止領域の4つの辺のいずれかの部分が、他の塗布禁止領域にかかっている場合には、その部分については、軌跡情報を生成しなくてもよい。また、塗布禁止領域の4つの辺のいずれかの部分が、基板の周囲と一致する場合には、その部分についても、軌跡情報を生成しなくてもよい。
【0027】
次に、塗布禁止領域の周囲以外の領域に対応する軌跡情報を生成する場合について説明する。塗布禁止領域の周囲以外の領域に対応する軌跡情報の生成は、塗布禁止領域の周囲に関する軌跡情報を生成した後に行う。すなわち、変換部15は、基板上の領域であって、塗布禁止領域以外の領域であって、塗布禁止領域の周囲の帯状の領域以外の領域に対して軌跡情報を生成する。具体的には、変換部15は、基板上の領域であって、塗布禁止領域でなく、塗布禁止領域の周囲の帯状の領域でない領域を1以上の帯状の領域に分割する。その帯状の領域の幅は一定であり、その幅は、後述する第1の吐出手段31の吐出幅に対応しているものとする。塗布禁止領域の周囲以外は、第1の吐出手段31のみで防湿剤の塗布を行うからである。変換部15は、各帯状の領域の一方の端点を始点として、他方の端点を終点として、帯状の領域の長さ方向が吐出部19の走査方向となるように、始点から終点まで防湿剤を吐出しながら移動する軌跡情報を生成する。また、変換部15は、ある帯状の領域の終点から、次の帯状の領域の始点まで、防湿剤を吐出しないで移動するための軌跡情報を生成する。
【0028】
また、変換部15は、塗布禁止領域の周囲の領域における最後の終点から、塗布禁止領域でなく、塗布禁止領域の周囲の領域でもない領域における最初の始点まで、防湿剤を吐出しないで移動するための軌跡情報を生成してもよい。また、変換部15は、塗布領域に対応する軌跡情報を設定した場合に、その塗布領域を示す情報を一時的に記憶し、新たな軌跡情報を設定する場合には、その一時的に記憶している塗布領域と重ならないように、塗布領域に対応する軌跡情報を設定するようにしてもよい。このようにすることで、同じ領域に防湿剤を重ねて塗布することを回避できる。また、変換部15は、軌跡情報によって示される吐出部19の軌跡が最短距離となるように、領域情報を軌跡情報に変換してもよい。また、変換部15は、生成した軌跡情報を後述する軌跡情報記憶部に蓄積する。
【0029】
軌跡情報記憶部16では、軌跡情報が記憶される。この軌跡情報は、変換部15によって領域情報から変換されたものである。軌跡情報記憶部16での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。軌跡情報記憶部16は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
【0030】
第1の容器17は、防湿剤を加圧状態で収容する。この第1の容器17の内気圧は、調整可能であることが好適である。
第2の容器18は、防湿剤を加圧状態で収容する。この第2の容器18の内気圧は、第1の容器17の内気圧と独立して調整可能であることが好適である。
なお、第1の容器17及び第2の容器18については、防湿剤等の粘性流体を塗布する装置においてすでに公知であり、その詳細な説明を省略する。
【0031】
吐出部19は、図2で示されるように、第1の吐出手段31と、第2の吐出手段32とを有する。第1の吐出手段31は、第1の容器17と第1の流体通路33で接続され、その第1の容器17に収容されている防湿剤を基板上に吐出するものである。また、第2の吐出手段32は、第2の容器18と第2の流体通路34で接続され、その第2の容器18に収容されている防湿剤を基板上に吐出するものである。なお、第2の吐出手段32は、防湿剤の吐出幅が第1の吐出手段31よりも狭いものである。すなわち、第1の吐出手段31の方が、第2の吐出手段32よりも広い範囲に防湿剤を吐出するものである。また、第1の吐出手段31は、点状に防湿剤を吐出した際に、吐出された防湿剤が略楕円形状になる楕円ノズルである。また、第2の吐出手段32は、点状に防湿剤を吐出した際に、吐出された防湿剤が略楕円形状または略円盤形状になるノズルである。なお、防湿剤の吐出幅とは、通常、防湿剤の吐出のための走査方向に直交する方向の幅のことである。第1の吐出手段31の場合には、例えば、楕円形状の長手方向の長さが幅になる。吐出幅の広いノズルや、吐出幅の狭いノズルはすでに公知であり、それらの説明を省略する。第1の吐出手段31は、幅広く防湿剤を吐出することができるように、図2で示されるように、扇形状に防湿剤を塗布するものであってもよい。また、第1の吐出手段31や第2の吐出手段32による防湿剤の吐出は、間欠的なものであってもよい。防湿剤を塗布する幅に応じて、その間欠周波数を変化させてもよい。すなわち、広い幅で塗布する場合には、間欠周波数を高くして吐出量を多くし、狭い幅で塗布する場合には、間欠周波数を低くして吐出量を少なくしてもよい。防湿剤の吐出が間欠制御されることについても、すでに公知であり、その説明を省略する。また、図2で示されるように、第1の吐出手段31は基板の法線方向から防湿剤を吐出し、第2の吐出手段32は基板の法線方向から少し傾いた方向から防湿剤を吐出してもよい。また、吐出部19が回転する場合に、その回転中心の軸は、第1の吐出手段31のノズルと同軸であってもよく、そうでなくてもよい。本実施の形態では、後者の場合について説明する。吐出部19が回転することによって、第1の吐出手段31及び第2の吐出手段32が一括して回転することになる。
【0032】
なお、第1及び第2の容器17,18で収容されている防湿剤や、第1及び第2の容器17,18の内気圧については、次の3個の条件のうち、少なくとも1以上の条件を満たすことが好適である。これらの条件のいずれかが満たされることによって、第2の吐出手段32から吐出された防湿剤の方が、第1の吐出手段31から吐出された防湿剤よりも広がらないものとなるからである。
【0033】
(条件1)第2の容器18に収容されている防湿剤は、第1の容器17に収容されている防湿剤よりも粘度が高い。
(条件2)第2の容器18の圧力は、第1の容器17の圧力よりも低い。
(条件3)第2の容器18に収容されている防湿剤は、第1の容器17に収容されている防湿剤よりも速乾性である。
【0034】
第1の吐出手段31は、防湿剤を吐出する単一のノズルを有するものであってもよく、前述の特許文献1のように、複数のノズルを有するものであってもよい。また、第2の吐出手段32も、防湿剤を吐出する単一のノズルを有するものであってもよく、前述の特許文献1のように、複数のノズルを有するものであってもよい。
【0035】
移動部20は、吐出部19と基板とを相対的に3次元方向に移動させる。また、移動部20は、基板に垂直な軸において、吐出部19と基板とを相対的に回転させる。相対的に移動させるとは、吐出部19を移動させてもよく、基板を移動させてもよく、その両方を移動させてもよい、という意味である。また、相対的に回転させるとは、吐出部19を回転させてもよく、基板を回転させてもよく、その両方を回転させてもよい、という意味である。本実施の形態では、移動部20が吐出部19を移動させ、回転させる場合について説明する。その際の回転中心は、図3(a)で示されるように、吐出部19の吐出幅における中点であるとする。吐出部19の吐出幅とは、図3(a)の第1の吐出領域の左側の端点から、第2の吐出領域の右側の端点までの幅である。吐出部19の吐出幅は、第1の吐出手段31の吐出幅と、第2の吐出手段32の吐出幅と、第1及び第2の吐出領域の隙間の幅とを足したものである。また、3次元方向の移動とは、位置関係の移動であり、基板に平行な平面内での移動(「xy方向の移動」と呼ぶこともある)と、基板の法線方向に基板に接近し、離間する方向への移動(「z方向の移動」と呼ぶこともある)とを含むものである。また、第1の吐出手段31と、第2の吐出手段32とは、移動部20によって、一体として移動され、回転されるものとする。
【0036】
制御部21は、吐出部19及び移動部20を制御することにより、基板上の防湿剤を塗布する領域である塗布領域に防湿剤を吐出させる。具体的には、制御部21は、軌跡情報記憶部16で記憶されている軌跡情報の示す軌跡に応じて吐出部19が移動、回転するように移動部20を制御するものとする。また、制御部21は、軌跡情報の示す吐出の有無に応じて防湿剤が塗布されるように吐出部19を制御するものとする。その吐出部19の制御の際に、制御部21は、第1の吐出手段31と、第2の吐出手段32とを独立して制御してもよく、両者を一緒に制御してもよい。制御部21は、例えば、第1の吐出手段31のみに防湿剤を吐出させてもよく、第2の吐出手段32のみに防湿剤を吐出させてもよく、その両方に防湿剤を吐出させてもよい。軌跡情報を用いた制御は、防湿剤等の粘性流体を塗布する装置においてすでに公知であり、その詳細な説明を省略する。このような制御の結果、制御部21は、防湿剤の塗布禁止領域に隣接する塗布領域において、第2の吐出手段32が塗布禁止領域側を塗布するように制御することになる。
【0037】
なお、撮影画像記憶部12と、軌跡情報記憶部16とは、同一の記録媒体によって実現されてもよく、あるいは、別々の記録媒体によって実現されてもよい。前者の場合には、撮影画像を記憶している領域が撮影画像記憶部12となり、軌跡情報を記憶している領域が軌跡情報記憶部16となる。
【0038】
ここで、第1の吐出手段31及び第2の吐出手段32から吐出された防湿剤の吐出領域の拡大について図3を用いて説明する。図3(a)は、第1の吐出手段31及び第2の吐出手段32から一瞬の間だけ吐出された点状の防湿剤の吐出領域を示す図である。第1及び第2の吐出領域は、それぞれ第1及び第2の吐出手段31,32によって吐出された防湿剤の領域である。図3(b)は、走査後の吐出領域を示す図である。第1及び第2の吐出手段31,32が防湿剤を吐出しながら図中の矢印方向に走査すると、防湿剤の吐出領域が図中の破線で示される領域となる。図3(c)は、防湿剤が塗布されてから所定の時間が経過した後の防湿剤の塗布領域を示すものである。走査後の第1及び第2の吐出領域は、時間の経過と共に拡大する。ただし、前述の条件1〜3の少なくともいずれかが満たされることによって、図3(c)で示されるように、第2の吐出領域の方が、第1の吐出領域よりも拡大しないことになる。また、第1の吐出領域が拡大する際に、第2の吐出領域側への拡大は、第2の吐出領域によって阻止され、反対側ほどには拡大しないことになる。その結果、図3(c)において、第2の吐出領域の右側に塗布禁止領域が存在したとしても、その塗布禁止領域には防湿剤がかからないようにすることができると共に、その反対側については、広範囲を効率よく塗布することができるようになる。なお、第1の吐出手段31は、広範囲に防湿剤を塗布するものであり、第2の吐出手段32は、その第1の吐出手段31が吐出した防湿剤が流れることをブロックするために防湿剤を吐出するものである。したがって、第1の吐出手段31が吐出する防湿剤は、図3(c)で示されるように、吐出後に時間の経過に応じて広がっていく(流れていく)ものであることが好適である。それに対して、第2の吐出手段32が吐出する防湿剤は、図3(c)で示されるように、吐出後に広がらない(流れていかない)ものであることが好適である。
【0039】
次に、本実施の形態による基板塗布装置1の動作について、図4のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)撮影画像受付部11は、撮影画像を受け付けたかどうか判断する。そして、撮影画像を受け付けた場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、ステップS103に進む。
【0040】
(ステップS102)撮影画像受付部11は、受け付けた撮影画像を撮影画像記憶部12に蓄積する。そして、ステップS101に戻る。
【0041】
(ステップS103)撮影画像表示部13は、撮影画像を表示するかどうか判断する。そして、撮影画像を表示する場合には、ステップS104に進み、そうでない場合には、ステップS110に進む。撮影画像表示部13は、例えば、撮影画像を表示する旨の指示を受け付けた場合に、撮影画像を表示すると判断してもよい。
【0042】
(ステップS104)撮影画像表示部13は、撮影画像記憶部12から撮影画像を読み出し、その撮影画像を表示する。
【0043】
(ステップS105)領域情報受付部14は、領域情報を受け付けたかどうか判断する。そして、受け付けた場合には、ステップS106に進み、そうでない場合には、ステップS107に進む。なお、領域情報受付部14は、前述のように、撮影画像における領域を示す領域情報を、基板における領域を示す領域情報に変換する処理を行ってもよい。
【0044】
(ステップS106)領域情報受付部14は、受け付けた領域情報を図示しない記録媒体で一時的に記憶する。そして、ステップS105に戻る。
【0045】
(ステップS107)領域情報受付部14は、領域情報の受け付けを終了するかどうか判断する。そして、領域情報の受け付けを終了する場合には、ステップS108に進み、そうでない場合には、ステップS105に戻る。領域情報受付部14は、例えば、領域情報の入力を終了する旨の情報を受け付けた場合に、領域情報の受け付けを終了すると判断してもよく、軌跡情報への変換を行う旨の指示を受け付けた場合に、領域情報の受け付けを終了すると判断してもよい。
【0046】
(ステップS108)変換部15は、一時的に記憶されている領域情報を軌跡情報に変換する。なお、この処理の詳細については、図5のフローチャートを用いて後述する。
【0047】
(ステップS109)変換部15は、変換後の軌跡情報を軌跡情報記憶部16に蓄積する。そして、ステップS101に戻る。
【0048】
(ステップS110)制御部21は、防湿剤の塗布を行うかどうか判断する。そして、防湿剤の塗布を行う場合には、ステップS111に進み、そうでない場合には、ステップS101に戻る。制御部21は、例えば、軌跡情報の蓄積が終了した際に、防湿剤の塗布を行うと判断してもよく、あるいは、防湿剤の塗布を行う旨の指示を受け付けた場合に、防湿剤の塗布を行うと判断してもよい。
【0049】
(ステップS111)制御部21は、軌跡情報記憶部16で記憶されている軌跡情報を用い、吐出部19や移動部20を制御することによって、基板に防湿剤を塗布する。この処理の詳細については、図6のフローチャートを用いて後述する。
【0050】
なお、図4のフローチャートにおいて、領域情報を軌跡情報に変換した後に、その変換後の軌跡情報を蓄積する場合について説明したが、領域情報を軌跡情報に変換する途中において、順次、軌跡情報を軌跡情報記憶部16に蓄積していってもよい。また、図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0051】
図5は、図4のフローチャートにおける軌跡情報への変換の処理(ステップS108)の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS201)変換部15は、カウンタiを1に設定する。
【0052】
(ステップS202)変換部15は、領域情報によって示されるi番目の塗布禁止領域が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS203に進み、そうでない場合には、ステップS205に進む。
【0053】
(ステップS203)変換部15は、そのi番目の塗布禁止領域の周囲の領域について、塗布禁止領域側が第2の吐出手段32によって塗布されるように軌跡を設定する。この軌跡では、防湿剤の吐出が行われるように設定されるものとする。なお、(i−1)番目の塗布禁止領域が存在する場合には、その(i−1)番目の塗布禁止領域の周囲の領域における軌跡の終点から、i番目の塗布禁止領域の周囲の領域における軌跡の始点までの軌跡も同時に設定する。この軌跡では、防湿剤の吐出が行われないように設定されるものとする。また、吐出部19の始点位置から、1番目の塗布禁止領域の周囲の領域における軌跡の始点までの軌跡を設定してもよい。この軌跡でも、防湿剤の吐出が行われないように設定されるものとする。そのようにして設定した軌跡は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。
【0054】
(ステップS204)変換部15は、カウンタiを1だけインクリメントする。そして、ステップS202に戻る。
【0055】
(ステップS205)変換部15は、塗布禁止領域と、塗布禁止領域の周囲とでない領域が第1の吐出手段31によって塗布されるように軌跡を設定する。また、最後の塗布禁止領域の周囲の領域における軌跡の終点から、塗布禁止領域の周囲以外の領域における軌跡の始点までの軌跡を設定してもよい。この軌跡でも、防湿剤の吐出が行われないように設定されるものとする。そのようにして設定した軌跡は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよい。そして、図4のフローチャートに戻る。なお、図4のフローチャートに戻る際には、その時点における軌跡の終点から、あらかじめ決められている吐出部19の終点位置までの軌跡を設定してもよい。その軌跡では、防湿剤の吐出が行われないように設定されるものとする。
【0056】
図6は、図4のフローチャートにおける防湿剤を塗布する処理(ステップS111)の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS301)制御部21は、移動部20を制御することにより、吐出部19を初期位置に移動させる。その移動の際には、防湿剤の吐出は行われないものとする。
【0057】
(ステップS302)制御部21は、軌跡情報によって示される次の移動において、吐出部19を回転させる必要があるかどうか判断する。そして、回転させる必要がある場合には、ステップS303に進み、回転させる必要がない場合には、ステップS304に進む。
【0058】
(ステップS303)制御部21は、移動部20を制御することにより、必要な角度だけ吐出部19を回転させる。
【0059】
(ステップS304)制御部21は、軌跡情報によって示される次の移動において、防湿剤を吐出する必要があるかどうか判断する。そして、防湿剤を吐出する必要がある場合には、ステップS305に進み、そうでない場合には、ステップS306に進む。
【0060】
(ステップS305)制御部21は、移動部20と吐出部19を制御し、移動先まで吐出部19を移動させながら、防湿剤を吐出させる。
【0061】
(ステップS306)制御部21は、移動部20を制御し、移動先まで吐出部19を移動させる。この場合には、防湿剤の吐出は行われないように制御される。
【0062】
(ステップS307)制御部21は、軌跡情報によって次の移動が示されているかどうか判断する。そして、次の移動が示されている場合には、ステップS302に戻り、そうでない場合には、軌跡情報で示されるすべての移動が終了したため、図4のフローチャートに戻る。
【0063】
次に、本実施の形態による基板塗布装置1の動作について、具体例を用いて説明する。この具体例において、基板塗布装置1の第1の容器17、第2の容器18、吐出部19、移動部20以外の各構成は、パーソナルコンピュータ(PC)によって実現されるものとする。
【0064】
まず、基板塗布装置1のユーザは、防湿剤を塗布するプリント基板の写真をデジタルスチルカメラで撮影する。そして、その撮影画像をPCに取り込むと、撮影画像受付部11が、その撮影画像を受け付け、撮影画像記憶部12に蓄積する(ステップS101,S102)。図7は、そのようにして蓄積された撮影画像を示すものである。
【0065】
その後、ユーザが領域情報を入力する旨の指示を基板塗布装置1に入力したとする。すると、撮影画像表示部13は、撮影画像を表示するタイミングであると判断し、撮影画像をディスプレイに表示する(ステップS103,S104)。その表示の後に、ユーザは、基板の縦及び横の実寸を入力する。その基板の大きさの情報は領域情報受付部14で受け付けられ、図示しない記録媒体で一時的に記憶される(ステップS105,S106)。また、ユーザは、表示された撮影画像において、基板に対応する領域を矩形で囲むことによって、トリミングを行う。そして、そのトリミング後の撮影画像を用いて、領域情報の設定が行われることになる。なお、この具体例では、基板の所定の頂点(図7で示される基板の左下の頂点であるとする)と、ディスプレイに表示される撮影画像の左下の頂点とが対応する点であるとする。また、その基板上の所定の頂点が、基板上の座標系における原点であるとする。なお、その原点に対して、図7の右向きがx軸であり、上向きがy軸であるとする。したがって、その頂点の対応と、トリミング後の撮影画像の縦及び横のピクセル数と、基板の実寸の情報とを用いることにより、ディスプレイ上の撮影画像の任意の点に対応する基板上の座標値を知ることができることになる。
【0066】
その後、ユーザはマウスを操作することによって、図8で示されるように、撮影画像上において塗布禁止領域(図8の白い矩形の領域)を設定したとする。すると、その塗布禁止領域に対応する領域情報が領域情報受付部14で受け付けられ、図示しない記録媒体に蓄積される(ステップS105,S106)。厳密には、その塗布禁止領域に対応するスクリーン座標(ディスプレイに表示されている表示画面上の座標)が取得され、そのスクリーン座標を撮影画像上の座標(この座標をクライアント座標と呼ぶこともある)に変換し、その後、その座標を基板上の座標に変換することによって、領域情報受付部14は、入力された領域に対応する基板上の座標値を知ることができる。領域情報は、例えば、塗布禁止領域ごとに、その塗布禁止領域を識別する領域IDと、その塗布禁止領域の領域を示す対角点情報であってもよい。対角点情報は、基板上における領域を示す座標値であり、一方の座標値が領域の左下の座標値であり、他方の座標値が領域の右上の座標値である。対角点情報は、例えば、「(x1,y1)(x2,y2)」である。
【0067】
その後、図8の表示において、ユーザが「OK」ボタンをクリックすると、領域情報受付部14は、領域情報の受け付けを終了すると判断し、図示しない記録媒体で記憶されている領域情報を変換部15に渡す(ステップS107)。すると、変換部15は、領域情報を軌跡情報に変換する処理を開始する(ステップS108)。
【0068】
具体的には、変換部15は、領域情報で示される1番目の塗布禁止領域の対角点情報を読み出し、その1番目の塗布禁止領域の周囲に軌跡を設定する(ステップS201〜S203)。
【0069】
ここで、ある塗布禁止領域の周囲の領域における軌跡の設定方法について図9を用いて説明する。その塗布禁止領域の対角点情報は、(x1,y1)(x2,y2)であるとする。また、その塗布禁止領域の周囲に設けられる帯状の塗布領域の幅(すなわち、吐出部19の吐出幅)は、「2a」であるとする。また、軌跡は、図3(a)で示される回転中心の軌跡であるとする。
【0070】
まず、変換部15は、図9の第1の塗布領域に関する軌跡の設定を行うものとする。その軌跡は、(x1,y1−a)を始点として、(x2,y1−a)を終点とするものである。その軌跡では、防湿剤の吐出を行うように設定する。なお、その第1の塗布領域では、上側を第2の吐出手段32によって塗布するため、吐出部19の角度θを180°に設定する。なお、この具体例では、角度の単位は度(deg)であるとする。また、吐出部19の角度θは、図9において、第1の吐出手段31が上側であり、第2の吐出手段32が下側となる場合がθ=0°であり、その状態から時計回りに角度が設定されているものとする。したがって、角度θの範囲は、0≦θ<360°となる。
【0071】
次に、変換部15は、図9の第2の塗布領域に関する軌跡の設定を行うものとする。変換部15は、まず、第1の塗布領域の終点から第2の塗布領域の始点までの軌跡を設定する。その軌跡では、防湿剤の吐出を行わないように設定する。また、その軌跡での吐出部19の角度は問わない。次に、変換部15は、第2の塗布領域の軌跡を設定する。その軌跡は、(x2+a,y1)を始点として、(x2+a,y2)を終点とするものである。その軌跡では、防湿剤の吐出を行うように設定する。また、その第2の塗布領域では、左側を第2の吐出手段32によって塗布するため、吐出部19の角度θを90°に設定する。
【0072】
次に、変換部15は、図9の第3の塗布領域に関し、第2の塗布領域の終点から第3の塗布領域の始点までの防湿剤を吐出しない軌跡と、第3の塗布領域の始点(x2,y2+a)から終点(x1,y2+a)までの防湿剤を吐出する軌跡であって、角度が0°である軌跡とを設定する。最後に、変換部15は、図9の第4の塗布領域に関し、第3の塗布領域の終点から第4の塗布領域の始点までの防湿剤を吐出しない軌跡と、第4の塗布領域の始点(x1−a,y2)から終点(x1−a,y1)までの防湿剤を吐出する軌跡であって、角度が270°である軌跡とを設定する。
【0073】
このようにして、変換部15は、図示しない記録媒体で記憶されている領域情報で示される塗布禁止領域の周囲の領域に対応する軌跡を設定する(ステップS202〜S204)。なお、その塗布禁止領域の周囲の領域に対応する軌跡の設定において、ある塗布禁止領域の周囲の塗布領域が、他の塗布禁止領域と重なる場合や、すでに軌跡の設定を行った他の塗布禁止領域の周囲の塗布領域と重なる場合には、その領域について塗布領域の設定を行わず、軌跡の設定を行わなくてもよい。また、ある塗布禁止領域の周囲の領域における軌跡の終点から、次の塗布禁止領域の周囲の領域における軌跡の始点までの軌跡も設定する。
【0074】
その後、変換部15は、基板上の塗布禁止領域でもなく、その周囲の塗布領域でもない領域について、軌跡の設定を行う(ステップS205)。この領域は、第1の吐出手段31のみによって塗布されるものである。第1の吐出手段31による吐出幅が「b」であるとすると、変換部15は、基板上の塗布禁止領域でもなく、その周囲の塗布領域でもない領域を、幅がbである帯状の領域に分割し、その帯状の領域のそれぞれについて、一端から他端までの軌跡を設定する。この軌跡では、防湿剤を吐出するものとする。また、その軌跡での角度は、その帯状の領域の角度に応じて決定される。例えば、その帯状の領域の長さ方向の角度がφである場合には、吐出部19の角度θはφ+90°、あるいは、φ+270°となる。また、変換部15は、ある帯状の領域における終点から、次の帯状の領域の始点までの軌跡も設定する。その軌跡では、防湿剤を吐出しないものとする。なお、幅がbである帯状の領域を設定する対象となる領域の幅が、幅「b」の整数倍であればよいが、そうでない場合もある。その場合には、幅「b」に満たない幅の領域を、例えば、塗布の幅が可変であるのであれば、その領域の幅に合わせた塗布の幅で防湿剤を塗布してもよく、塗布の幅が可変でない場合には、それまでに塗布した領域と重なるようにして塗布してもよく、第2の吐出手段32のみを用いて塗布してもよく、吐出部19の角度を調整することによって、その幅になるように調整して塗布してもよい。そのようにして生成された軌跡情報は、軌跡情報記憶部16に蓄積される(ステップS109)。
【0075】
そのようにして蓄積された軌跡情報は、図10で示されるようになる。図10において、各レコードを識別するIDと、吐出部19の位置を示す基板上の座標(x,y)と、吐出部19の角度θと、防湿剤の吐出の有無を示す吐出フラグとが対応付けられている。吐出フラグが「0」の場合には防湿剤の吐出を行わず、吐出フラグが「1」の場合には防湿剤の吐出を行うものとする。図10の軌跡情報のID「0」のレコードによって、吐出部19は、角度θ=0°で、防湿剤の吐出なしに、基板上の(a1,b1)に移動することが示される。また、ID「1」のレコードによって、位置(a1,b1)から、位置(x1,y1−a)まで、角度θ=0°で、防湿剤の吐出なしに移動することが示される。また、ID「2」のレコードによって、位置(x1,y1−a)から、位置(x2,y1−a)まで、角度θ=180°で、防湿剤を吐出しながら移動することが示される。
【0076】
軌跡情報の設定が完了すると、制御部21は、防湿剤の塗布を開始すると判断し(ステップS110)、防湿剤を基板に塗布するための制御を行う(ステップS111)。具体的には、制御部21は、まず、移動部20を制御することによって、吐出部19をあらかじめ設定されている初期位置に移動させる(ステップS301)。
【0077】
次に、制御部21は、図10の軌跡情報のID「0」のレコードを読み出す。そして、それに応じて、吐出部19及び移動部20を制御する。すなわち、読み出したレコードの示す角度が「0度」であるため、制御部21は、吐出部19の角度が0度でない場合には、回転が必要であると判断して、移動部20を制御することによって吐出部19の角度を0度に回転させ、吐出部19の角度が0度である場合には、回転が不要であると判断して、回転に関する処理を行わない(ステップS302,S303)。また、読み出したレコードの吐出フラグが「0」であるため、制御部21は、防湿剤の吐出が必要ないと判断する(ステップS304)。そして、読み出したレコードの座標(x、y)が(a1,b1)であるため、制御部21は移動部20と吐出部19とを制御して、吐出部19をその位置に、防湿剤の吐出なしに移動させる(ステップS306)。その移動の際の吐出部19の角度は0度である。このように、吐出部19は、第2の吐出手段32が防湿剤を吐出したとすれば、その端点が(a1,b1)となる位置に移動されたことになる。
【0078】
次に、制御部21は、図10の軌跡情報の次のレコード、すなわち、ID「1」のレコードを読み出す(ステップS307)。そして、それに応じて、吐出部19及び移動部20を制御する。すなわち、読み出したレコードの示す角度が「0度」であり、前のレコードの角度と同じであるため、制御部21は、回転が不要であると判断する(ステップS302)。また、読み出したレコードの吐出フラグが「0」であるため、制御部21は、防湿剤の吐出が必要ないと判断する(ステップS304)。そして、読み出したレコードの座標が(x1,y1−a)であるため、制御部21は移動部20と吐出部19とを制御して、吐出部19をその位置に、防湿剤の吐出なしに移動させる(ステップS306)。
【0079】
次に、制御部21は、図10の軌跡情報の次のレコード、すなわち、ID「2」のレコードを読み出す(ステップS307)。そして、それに応じて、吐出部19及び移動部20を制御する。すなわち、読み出したレコードの示す角度が「180度」であり、前のレコードの角度と異なるため、制御部21は、回転が必要であると判断して、移動部20を制御することによって吐出部19の角度を180度に回転させる(ステップS302,S303)。また、読み出したレコードの吐出フラグが「1」であるため、制御部21は、防湿剤の吐出が必要であると判断する(ステップS304)。そして、読み出したレコードの座標が(x2,y1−a)であるため、制御部21は移動部20と吐出部19とを制御して、吐出部19をその位置に、防湿剤を吐出させながら移動させる(ステップS305)。その結果、図9の第1の塗布領域に対応する領域に防湿剤を塗布することができる。また、その塗布された領域のうち、塗布禁止領域の側は第2の吐出手段32によって塗布されるため、塗布領域の塗布禁止領域側の外縁に、流れにくい防湿剤を塗布して縁取りをすることができ、隣接する塗布禁止領域に防湿剤が流れていくことを防止することができる。
【0080】
このようにして、軌跡情報の各レコードに応じた吐出部19の移動や回転、防湿剤の吐出が行われることになり、順次、設定された塗布領域に防湿剤が塗布されていくことになる(ステップS302〜S307)。
【0081】
なお、この具体例では、軌跡情報にxy方向の位置に関する情報のみが含まれており、基板の法線方向、すなわちz方向の位置に関する情報が含まれていなかったが、その情報をも含むようにしてもよい。z方向の位置は、例えば、基本的に基板から一定の高さ(例えば、5mmや10mmなど)に設定しておき、基板上の背の高い回路素子等に応じて、適宜、手動で変更するようにしてもよい。なお、軌跡情報にz方向の移動に関する情報が含まれていない場合には、z方向の位置は、あらかじめ決められた位置であってもよい。
【0082】
また、この具体例では、塗布禁止領域の周囲の領域以外において防湿剤の吐出を行う際には、第1の吐出手段31のみを用いる場合についてのみ説明したが、そうでなくてもよい。塗布禁止領域の周囲の領域以外でも、第1の吐出手段31と第2の吐出手段32との両方を用いて防湿剤の吐出を行ってもよく、第2の吐出手段32のみを用いて防湿剤の吐出を行ってもよい。また、第1の吐出手段31と第2の吐出手段32とを切り替えて防湿剤の吐出を行う場合には、軌跡情報の各レコードに、どちらの吐出手段を用いて防湿剤を吐出するのかを示す情報が含まれていてもよい。また、防湿剤の吐出幅が可変である場合にも、軌跡情報の各レコードに、その吐出幅を示す情報が含まれていてもよい。
【0083】
また、この具体例では、吐出部19を吐出幅に直交する方向に走査する場合について説明したが、細かい箇所を塗布する場合には、吐出幅の方向に走査させながら防湿剤を吐出してもよい。そのようにすることで、細かい箇所の塗布を行うことができると共に、防湿剤の厚塗りを行うこともできる。
【0084】
また、この具体例で説明した領域情報を軌跡情報に変換する方法は単なる一例であり、これ以外の方法を用いてもよいことは言うまでもない。例えば、防湿剤の塗布対象となる各領域をあらかじめ複数の帯状の領域に分割し、その分割後の複数の帯状の領域の端点をつなぐことによって、最短の経路で防湿剤を塗布することができるように軌跡情報を生成してもよい。その場合でも、塗布禁止領域側は第2の吐出手段32によって塗布されるように軌跡情報を生成するものとする。
【0085】
また、この具体例では、吐出部19の吐出幅における中点を回転中心とし、また軌跡情報において、その中点の軌跡を示す場合について説明したが、回転中心は他の点であってもよい。また、軌跡情報において軌跡を示す位置も、他の点であってもよい。また、回転中心と、軌跡情報において軌跡を示す位置も異なっていてもよい。
【0086】
以上のように、本実施の形態による基板塗布装置1によれば、2個の吐出手段、すなわち、第1の吐出手段31と、第2の吐出手段32とを用いて防湿剤を塗布するため、防湿剤を広範囲に効率的に塗布することと、塗布禁止領域への防湿剤の侵入を防止することとを両立することができる。また、基板の撮影画像を用いて塗布禁止領域を設定することができるため、撮影画像なしにそれらの設定を行う場合よりも作業性よくそれらの設定を行うことができる。
【0087】
なお、本実施の形態では、撮影画像受付部11が撮影画像を受け付けて撮影画像記憶部12に蓄積する場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、撮影画像記憶部12自体が、着脱可能な記録媒体である場合には、撮影画像を記憶している着脱可能な記録媒体が基板塗布装置1に装着されることによって、撮影画像を記憶している撮影画像記憶部12が実現されてもよい。その場合には、基板塗布装置1は、撮影画像受付部11を備えていなくてもよい。
【0088】
また、本実施の形態では、領域情報を受け付け、その領域情報を軌跡情報に変換し、その軌跡情報を用いて防湿剤の塗布を行う場合について説明したが、そうでなくてもよい。すなわち、基板塗布装置1は、軌跡情報やCADデータ等に応じて、防湿剤の塗布を行うものであってもよく、オペレータによる操作に応じて防湿剤の塗布を行うものであってもよい。ただし、その軌跡情報やCADデータ等においても、第2の吐出手段32が防湿剤を塗布する側を指定することができるようになっているものとする。その指定は、例えば、前述の具体例のように、吐出部19の角度を指定することによって間接的になされるものであってもよい。そのように、軌跡情報の生成等の処理を行わない場合には、基板塗布装置1は、撮影画像受付部11、撮影画像記憶部12、撮影画像表示部13、領域情報受付部14、変換部15を備えていなくてもよい。また、軌跡情報を用いない場合には、基板塗布装置1は、軌跡情報記憶部16を備えていなくてもよい。
【0089】
また、本実施の形態では、基板塗布装置1が第1の容器17及び第2の容器18を備えている場合について説明したが、そうでなくてもよい。基板塗布装置1は、第1の容器17、第2の容器18を備えておらず、装置外に存在する第1の容器17、第2の容器18から供給される防湿剤を吐出部19が吐出するものであってもよい。
【0090】
また、本実施の形態では、吐出部19が第1の吐出手段31と第2の吐出手段32とを備える場合について説明したが、吐出部19は、3個以上の吐出手段を備えていてもよい。その場合であっても、そのうちの2個の吐出手段は、本実施の形態における第1の吐出手段31と、第2の吐出手段32と同様のものであるとする。
【0091】
また、本実施の形態において、基板の外側を塗布禁止領域に設定し、基板の外周についても、外側が第2の吐出手段32で塗布されるようにしてもよい。基板の外周において第2の吐出手段32を外側にして防湿剤を塗布する目的は、基板の外側に防湿剤が流れないようにすることであるため、例えば、基板の最外周において第2の吐出手段32のみを用いて防湿剤を塗布するようにしてもよい。
【0092】
また、本実施の形態では、基板上の塗布禁止領域以外の領域を塗布領域としたが、そうでなくてもよい。基板上に塗布禁止領域と、塗布領域との両方をユーザが設定できるようにしてもよい。その場合には、塗布禁止領域に隣接する塗布領域においては、第2の吐出手段32が塗布禁止領域側を塗布するように軌跡情報を設定することになる。
【0093】
また、狭い塗布領域の塗布を行う場合や、2以上の辺が塗布禁止領域に隣接する塗布領域の塗布を行う場合には、第2の吐出手段32のみを用いてもよい。また、塗布禁止領域のない場合や、基板の全面を塗布する場合などには、塗布幅の広い第1の吐出手段31のみを用いてもよい。
【0094】
また、説明の便宜上、例えば、「上」「下」「左」「右」等の方向を示す用語を用いたが、それらは視線の向きなどに応じて異なりうるものであり、絶対的な方向を示すために用いたものではない。
【0095】
また、上記実施の形態では、基板塗布装置1がスタンドアロンである場合について説明したが、基板塗布装置1は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、表示部や受付部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、画像を表示したりしてもよい。
【0096】
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0097】
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、上記実施の形態における基板塗布装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、基板に防湿剤を塗布する基板塗布装置1として機能させるためのプログラムであって、防湿剤を加圧状態で収容する第1の容器と接続され、第1の容器に収容されている防湿剤を基板上に吐出する第1の吐出手段と、防湿剤の吐出幅が第1の吐出手段よりも狭く、防湿剤を加圧状態で収容する第2の容器と接続され、第2の容器に収容されている防湿剤を基板上に吐出する第2の吐出手段と、を有する吐出部と、吐出部と基板とを相対的に3次元方向に移動させ、基板に垂直な軸において、吐出部と基板とを相対的に回転させる移動部とを制御することにより、基板上の防湿剤を塗布する領域である塗布領域に防湿剤を吐出させる制御部として機能させるためのプログラムである。
【0098】
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、制御部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
【0099】
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
【0100】
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0101】
図11は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による基板塗布装置1を実現するコンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図11において、コンピュータシステム900は、コンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905と、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906と、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
【0102】
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による基板塗布装置1の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0103】
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による基板塗布装置1の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0104】
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0105】
以上より、本発明による基板塗布装置等によれば、防湿剤を広範囲に効率的に塗布することと、塗布禁止領域への防湿剤の侵入を防止することとを両立でき、基板に防湿剤を塗布する装置等として有用である。
【符号の説明】
【0106】
1 基板塗布装置
11 撮影画像受付部
12 撮影画像記憶部
13 撮影画像表示部
14 領域情報受付部
15 変換部
16 軌跡情報記憶部
17 第1の容器
18 第2の容器
19 吐出部
20 移動部
21 制御部
31 第1の吐出手段
32 第2の吐出手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に防湿剤を塗布する基板塗布装置であって、
防湿剤を加圧状態で収容する第1の容器と接続され、当該第1の容器に収容されている防湿剤を基板上に吐出する第1の吐出手段と、防湿剤の吐出幅が前記第1の吐出手段よりも狭く、防湿剤を加圧状態で収容する第2の容器と接続され、当該第2の容器に収容されている防湿剤を基板上に吐出する第2の吐出手段と、を有する吐出部と、
前記吐出部と前記基板とを相対的に3次元方向に移動させ、前記基板に垂直な軸において、前記吐出部と前記基板とを相対的に回転させる移動部と、
前記吐出部及び前記移動部を制御することにより、前記基板上の防湿剤を塗布する領域である塗布領域に防湿剤を吐出させる制御部と、を備えた基板塗布装置。
【請求項2】
前記制御部は、防湿剤の塗布禁止領域に隣接する塗布領域において、前記第2の吐出手段が当該塗布禁止領域側を塗布するように制御する、請求項1記載の基板塗布装置。
【請求項3】
(1)前記第2の容器に収容されている防湿剤は前記第1の容器に収容されている防湿剤よりも粘度が高い、(2)前記第2の容器の圧力は前記第1の容器の圧力よりも低い、(3)前記第2の容器に収容されている防湿剤は第1の容器に収容されている防湿剤よりも速乾性である、のいずれか1以上の要件を満たしている、請求項1または請求項2記載の基板塗布装置。
【請求項4】
前記基板を撮影した画像である撮影画像が記憶される撮影画像記憶部と、
前記撮影画像記憶部が記憶している撮影画像を表示する撮影画像表示部と、
前記撮影画像表示部が表示した撮影画像上において、防湿剤の塗布禁止領域を示す情報である領域情報を受け付ける領域情報受付部と、
前記第2の吐出手段が前記塗布禁止領域側を塗布するように、前記領域情報受付部が受け付けた領域情報を、前記吐出部の軌跡と、防湿剤の吐出の有無とを示す情報である軌跡情報に変換する変換部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記軌跡情報の示す軌跡及び吐出の有無に応じて防湿剤が塗布されるように制御する、請求項1から請求項3のいずれか記載の基板塗布装置。
【請求項5】
コンピュータを、
基板に防湿剤を塗布する基板塗布装置として機能させるためのプログラムであって、
防湿剤を加圧状態で収容する第1の容器と接続され、当該第1の容器に収容されている防湿剤を基板上に吐出する第1の吐出手段と、防湿剤の吐出幅が前記第1の吐出手段よりも狭く、防湿剤を加圧状態で収容する第2の容器と接続され、当該第2の容器に収容されている防湿剤を基板上に吐出する第2の吐出手段と、を有する吐出部と、前記吐出部と前記基板とを相対的に3次元方向に移動させ、前記基板に垂直な軸において、前記吐出部と前記基板とを相対的に回転させる移動部とを制御することにより、前記基板上の防湿剤を塗布する領域である塗布領域に防湿剤を吐出させる制御部として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−50835(P2011−50835A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−201237(P2009−201237)
【出願日】平成21年9月1日(2009.9.1)
【出願人】(390000594)株式会社レクザム (64)
【Fターム(参考)】