説明

基板搬送装置及び基板処理装置

【課題】組み立て時の調整時間を短縮できる基板搬送装置及び基板処理装置を提供する。
【解決手段】駆動部と、基板に当接することで搬送力を付与する搬送用コロを有する第1シャフトと、駆動部による駆動力を第1シャフトに伝達する第2シャフトと、第1シャフトを着脱可能に支持する支持部材と、第2シャフトに対して第1シャフトを着脱可能に連結する連結部材と、を備えた基板搬送装置に関する。連結部材は、第1シャフト及び第2シャフトにおける径方向に対する位置ズレを許容可能に構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板搬送装置及び基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶パネルや半導体デバイスの製造工程においては、各種基板に対する処理効率を向上させるため、基板の搬送ラインに沿って各種処理装置を配置し、複数の搬送ローラを有する基板搬送装置によって基板を搬送させながら基板について各種処理が行われている(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−56471号公報
【特許文献2】特開2008−246362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述の基板搬送装置においては基板に対する処理品質を確保するために複数の搬送ローラを組み込む際にそれぞれについて取付精度が要求される。しかしながら、上記従来技術では、搬送ローラの組み立て性が考慮されていないため、例えば搬送ローラの各々について1本ずつ水平出しを行う必要があり、調整時間を要するといった問題があった。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、組み立て時の調整時間を短縮できる基板搬送装置及び基板処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の基板搬送装置は、駆動部と、基板に当接することで搬送力を付与する搬送用コロを有する第1シャフトと、前記駆動部による駆動力を前記第1シャフトに伝達する第2シャフトと、前記第1シャフトを着脱可能に支持する支持部材と、前記第2シャフトに対して前記第1シャフトを着脱可能に連結する連結部材と、を備え、前記連結部材は、前記第1シャフト及び前記第2シャフトにおける径方向に対する位置ズレを許容可能に構成されることを特徴とする。
【0007】
本発明の基板搬送装置によれば、例えば支持部材として第1シャフトの取り付け部分の水平精度が高いものを用いることで、第1シャフトを支持部材に装着することで簡便に装置を組み立てることができる。また、第1シャフトとして長尺のものを用いた場合であっても、第2シャフトに対する径方向に対する位置ズレが連結部材によって許容されるので、径方向の位置ずれを考慮する必要が無くなることで第1シャフトの組み立て時の調整時間を短縮できる。
【0008】
上記基板搬送装置においては、前記連結部材は、前記第1シャフト及び前記第2シャフトの一端側にそれぞれ設けられたインナーギア部に係合するアウターギア部を有するのが好ましい。
この構成によれば、シャフト側のインナーギア部と連結部材側のアウターギア部とが係合することで駆動部の駆動力を第1シャフトに良好に伝達できる。
【0009】
上記基板搬送装置においては、複数の前記第1シャフトが前記支持部材に支持され、前記第1シャフトの各々は前記搬送用コロを複数有しており、前記支持部材に支持された隣り合う前記第1シャフトにおける前記搬送用コロは、前記基板の搬送方向において互いの位置が異なっているのが好ましい。
この構成によれば、搬送用コロが基板の搬送方向において互いの位置が異なっているので、基板の裏面に対して搬送用コロを均一に接触させることができる。よって、基板の表面に所定の処理を行った際に搬送用コロの接触ムラが処理面に悪影響を及ぼすことを防止できる。
【0010】
上記基板搬送装置においては、前記搬送用コロは、前記基板の搬送方向において千鳥状に配置されているのが好ましい。
この構成によれば、搬送用コロが基板の搬送方向において千鳥状に配置されるので、上述のように基板の裏面に対して搬送用コロが均一に接触させることができ、搬送用コロの接触ムラが基板の処理面に悪影響を及ぼすことを防止できる。
【0011】
上記基板搬送装置においては、前記支持部材には、前記第1シャフトの水平度を調整する水平度調整機構が設けられるのが好ましい。
この構成によれば、水平度調整機構によって支持部材に支持される第1シャフトの水平度を簡便に調整することができる。
【0012】
上記基板搬送装置においては、前記第1シャフトは、ベアリングを介して前記支持部材に支持されるのが好ましい。
この構成によれば、第1シャフトが支持部材にベアリングを介して良好に支持されるので、基板をスムーズに搬送することができる。
【0013】
上記基板搬送装置においては、前記支持部材には、前記ベアリングを支持する凹部が設けられるのが好ましい。
この構成によれば、凹部にベアリングをはめ込むことで第1シャフトを確実に支持することができる。
【0014】
上記基板搬送装置においては、前記支持部材は、前記第1シャフトを該第1シャフトの長さ方向における複数個所で支持するのが好ましい。
この構成によれば、支持部材が複数個所で第1シャフトを安定的に支持するので、基板を良好に搬送できる。
【0015】
本発明の基板処理装置は、上記基板搬送装置と、前記基板搬送装置により搬送される基板に対して所定の処理を行う処理部と、を備えることを特徴とする。
【0016】
本発明の基板処理装置によれば、上述のように組み立て性に優れた基板搬送装置を備えるので、例えば第1シャフトの着脱或いは取付作業を簡便に行うことができ、メンテナンス性に優れた基板処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、組み立て時の調整時間を短縮した基板搬送装置及び基板処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】基板処理装置の一例を示す図。
【図2】基板搬送装置の構成を示す平面図。
【図3】基板搬送装置をX方向から視た図。
【図4】基板搬送装置の要部構成を−Y方向から視た図。
【図5】連結部材の構成を示す断面図。
【図6】搬送ローラの着脱動作を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明の基板搬送装置及び基板処理装置に係る一実施形態について説明する。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。水平面内における基板の搬送方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。
【0020】
図1は、基板処理装置の一例を示す図である。
本実施例では、現像処理及び洗浄処理を行う処理装置に適用した例について説明する。基板処理装置100は、図1に示すように現像ユニット1と、洗浄ユニット2と、これら現像ユニット1及び洗浄ユニット2間において基板Gを搬送する基板搬送装置3と、を有している。基板処理装置100は、基板搬送装置3により搬送される基板Gが現像ユニット1及び洗浄ユニット2を通過する間に現像処理及び洗浄処理を行うようになっている。
【0021】
現像ユニット1は、現像チャンバ10を有し、現像チャンバ10内に配置される搬送ローラ50(図2参照)を挟んで上下に現像ノズル11が配置され、基板Gは搬送中に現像ノズル11から噴射される現像液により現像処理が施されるようになっている。
【0022】
洗浄ユニット2は、洗浄チャンバ20を有し、洗浄チャンバ20内において現像処理後の基板Gに対して洗浄処理を行う。洗浄チャンバ20内には、現像チャンバ10内に配置される搬送ローラ50を挟んで上下に複数の洗浄ノズル21が配置され、基板Gは搬送中に表面に残存する現像液が洗浄ノズル21から噴射される洗浄液によって洗浄されるようになっている。
【0023】
図2は基板搬送装置3の構成を示す図であり、+Z方向からみた平面図である。図3は基板搬送装置3の構成を示す図であり、同図(a)は+X方向から視た側面図であり、同図(b)は同図(a)中におけるA−A線矢視による位置において−Y方向から視た側断面図である。また、図4は基板搬送装置3の要部構成を示す図であり、図3(b)中におけるB−B線矢視による位置において、−Y方向からみた側断面図である。なお、図2乃至4においては、説明に関係のない部材については図示を省略している。
【0024】
図2に示されるように、基板搬送装置3は、基板Gを搬送する搬送部51と、搬送部51の各搬送ローラ50に対して駆動力を伝達する駆動機構61と、駆動機構61の駆動力を搬送部51に伝達する連結部71とを有する。
【0025】
搬送部51は、上記現像チャンバ10及び洗浄チャンバ20内に設置され、基板Gの搬送を行うためのものである。搬送部51は、基板Gの搬送方向であるX方向に沿って配置された複数の搬送ローラ50と、該搬送ローラ50を支持する支持部材49と、ベアリング部材(ベアリング)52と、水平調整機構55とを有する。
【0026】
搬送ローラ50は、第1シャフト53と、第1シャフト53に嵌合され、基板Gに当接することで搬送力を付与するコロ部54とを有する。
第1シャフト53は連結部71を介して駆動機構61に接続され、駆動機構61によって回転駆動する。第1シャフト53における駆動機構61側の端部には連結部71に係合可能なインナーギア部53aが設けられている(図5参照)。
【0027】
コロ部54は基板Gの裏面に当接し、摩擦力によって基板Gに対して搬送力を付与する。コロ部54は、複数の搬送用コロ54aと該搬送用コロ54aと一体に設けられる円筒状のベース部54bとを有し、ベース部54bが第1シャフト53に嵌合されることで複数の搬送用コロ54aが第1シャフト53に固定されている。ここで、搬送用コロ54aとはコロ部54のうち、基板Gの裏面に当接する部分を意味する。なお、コロ部54は、例えば耐薬品性を有する合成樹脂材料から構成される。
【0028】
第1シャフト53はベアリング部材52により支持部材49に対して回転自在に支持され、第1シャフト53に固定された搬送用コロ54aは基板Gに当接することで搬送力を付与することができる。なお、第1シャフト53は、支持部材49に対して着脱可能とされている。
【0029】
支持部材49は第1シャフト53の長さ方向に沿って配置された一対の部材から構成され、各々には第1シャフト53を支持ための凹部49aが形成されている。凹部49aは複数の第1シャフト53を所定の位置精度で良好に保持することができる加工精度を有している。
【0030】
図3(a)、(b)に示すように第1シャフト53は、ベアリング部材52を介して凹部49aに装着されている。これにより、ベアリング部材52を凹部49aに嵌め込むことで搬送ローラ50(第1シャフト53)を支持部材49に確実に支持することができる。
【0031】
また、第1シャフト53がベアリング部材52を介して支持部材49に良好に支持されるので、搬送ローラ50(第1シャフト53)は基板Gをスムーズに搬送することができる。
【0032】
なお、支持部材49は、基板処理装置100のベース100Aに固定されている。本実施形態においては、支持部材49が各第1シャフト53を2点で支持しているが、3点以上で支持する構成を採用しても構わない。第1シャフト53を支持する数を増加させることで第1シャフト53上に大型の基板Gを載置した場合に第1シャフト53(搬送ローラ50)に撓みが生じるのを防止できる。
【0033】
図2に示したように、支持部材49には複数の第1シャフト53が支持されている。支持部材49に支持された隣り合う第1シャフト53における搬送用コロ54aは、基板Gの搬送方向(X方向)において互いの位置が異なっている。すなわち、搬送用コロ54aは、基板Gの搬送方向において千鳥状に配置されている。これにより、基板Gの裏面に対し、複数の搬送用コロ54aが均一に当接させることが可能となっている。
【0034】
図3に示すように水平調整機構55は、支持部材49の水平度を調整することで該支持部材49に支持された搬送ローラ50(搬送用コロ54a)の水平出しを行うためのものである。水平調整機構55は、支持部材49を構成する一対の部材のそれぞれについてZ方向の位置を独立して調整可能となっている。
【0035】
駆動機構61は、第2シャフト62と、第2シャフト62を回転駆動させる駆動部64とを有する。なお、第2シャフト62は、第1シャフト53と同じ数だけ設けられている。第2シャフト62は、現像チャンバ10及び洗浄チャンバ20に接続される基板処理装置100のベース100Aに対して回転自在に支持されている。
【0036】
第2シャフト62は、連結部71を介して接続された第1シャフト53に駆動部64の駆動力を伝達する。第2シャフト62における駆動機構61側の端部には連結部71に係合可能なインナーギア部62aが設けられている。第2シャフト62における連結部71と反対側の端部にはギア62bが設けられている。
【0037】
図4に示すように駆動部64は、基板Gの搬送方向であるX方向と平行に配置された駆動用シャフト65と、駆動用シャフト65に複数取り付けられる駆動用ギア66と、駆動用シャフト65を回転駆動する駆動モータ67とを有する。駆動用シャフト65は、+X方向側における端部に設けられたギア68が駆動モータ67に連結されるギア67aと噛み合うことで駆動モータ67の駆動力が伝達されるようになっている。
【0038】
駆動用ギア66の各々は、第2シャフト62の一端部に設けられたギア62bと噛合することで駆動用シャフト65の回転力を第2シャフト62へと伝達可能とされている。なお、詳細については後述するが、第2シャフト62のギア62bと駆動用ギア66は精度良く位置合わせがされており、良好に噛み合った状態とされており、経時的なギアの摩耗が抑制されたものとなっている。
【0039】
連結部71は、上記第1シャフト53のインナーギア部53a及び上記第2シャフト62のインナーギア部62aに噛合(係合)することで第2シャフト62に対して第1シャフト53を着脱可能に連結する複数の連結部材72を有するものである。
【0040】
図5は連結部材72の構成を示す断面図である。
図5に示されるように、連結部材72は円筒状の部材から構成され、内面に第1シャフト53に設けられたインナーギア部53a及び第2シャフト62に設けられたインナーギア部62aが係合するアウターギア部72aが設けられている。
これにより、第2シャフト62側のインナーギア部62a及び第1シャフト53側のインナーギア部53aと連結部材72のアウターギア部72aが係合することで駆動部64の駆動力を第1シャフト53に良好に伝達することができる。
【0041】
各連結部材72は、第1シャフト53及び第2シャフト62における径方向に対する位置ズレを許容可能とされている。すなわち、連結部材72は、シャフト53,62同士をワンタッチで嵌め込み可能な所謂フローティングカップリングを用いて構成されている。
【0042】
続いて、搬送ローラ50の着脱動作について詳述する。なお、以下の説明では連結部材72が予め第2シャフト62に取り付けられた状態となっているものとする。
【0043】
搬送ローラ50の装着動作は、図6に示すように第1シャフト53のインナーギア部53aを第2シャフト62に取り付けられた連結部材72の内部に挿入するとともに、第1シャフト53に設けられたベアリング部材52を支持部材49に形成された凹部49aに挿入することで完了する。このように搬送ローラ50の装着動作は、連結部材72を用いることで簡便且つ確実にワンタッチで行うことができる。これにより、第1シャフト53のインナーギア部53aが連結部材72の内面に設けられたアウターギア部72aに係合した状態となる。
【0044】
一方、搬送ローラ50の取り外し動作は、第1シャフト53の一端側(第2シャフト62と反対側)を支持部材49の凹部49a内から持ち上げるとともに、第1シャフト53の他端側(第2シャフト62側)を連結部材72内から引き抜くことで完了する。このように搬送ローラ50の取り外し動作は、連結部材72を用いることで簡便且つ確実にワンタッチで行うことができる。
【0045】
ところで、複数の搬送ローラを用いて基板を搬送する従来の基板搬送装置においては、搬送曲りが生じないように搬送ローラを精度良く設置する必要があった。これは、搬送ローラの平面度が低いと基板に撓みが生じる可能性があるからである。また、搬送ローラは長尺状のものであることから、複数の搬送ローラと該搬送ローラに対して駆動力を伝達する駆動部との接続部分の位置合わせを精度良く行うことは難しく、仮に位置精度が僅かでもずれてしまうと、搬送ローラのギアと駆動部とのギアの噛合部分に負荷が加わることで経時的にギアが摩耗してしまい、駆動部の駆動力が搬送ローラに伝達できなくなり、搬送不良等の問題を生じるおそれがあった。
【0046】
本実施形態では、このような問題を解決すべく、上述した構成を採用している。具体的に基板処理装置100は、複数の搬送ローラ50を支持する支持部材49の水平度を水平調整機構55により調整することを可能としている。これにより、支持部材49に支持された複数の搬送ローラ50の水平度を簡便に調整することができる。
【0047】
また、基板処理装置100は、駆動部64の駆動部を伝達する第2シャフト62に対し、径方向に対する位置ズレを許容するフローティングカップリングからなる連結部材72を介して搬送ローラ50(第1シャフト53)が間接的に連結されている。
【0048】
第2シャフト62は第1シャフト53に対して短いため、駆動部64の駆動用シャフト65に取り付けられた駆動用ギア66に対してギア62bを精度良く配置されたものとなる。よって、第2シャフト62のギア62bと駆動用ギア66とは良好に噛み合った状態とされており、経時的なギアの摩耗を抑制することができる。
【0049】
また、搬送ローラ50(第1シャフト53)は、上記連結部材72を介して第2シャフト62に対して径方向の位置ズレが許容された状態で駆動部64の駆動用ギア66に接続できるので、搬送ローラ50と第2シャフト62との間に径方向の位置ズレが生じた場合であっても、この位置ズレによって第2シャフト62のギア62bと駆動用ギア66との噛み合わせ状態に負荷が加わるといった問題が生じることが無い。よって、第1シャフト53と第2シャフト62との径方向の位置ずれに起因した経時的なギア62b、66の摩耗を防止することができる。したがって、ギア62b、66の摩耗による搬送ローラ50の駆動不良が防止された信頼性の高い基板搬送装置3を提供できる。
【0050】
また、長尺状の搬送ローラ50を搬送部51に組み込む際、駆動部64との噛合部分の位置合わせを考慮する必要が無いので、長尺状の搬送ローラ50を組み込む際の調整時間を大幅に短縮できる。
【0051】
以上のように本実施形態に係る基板処理装置100によれば、現像ユニット1及び洗浄ユニット2の各チャンバ10,20内で基板Gを良好に搬送することで基板Gに対して現像処理及び洗浄処理を良好に行うことができる。また、上述のように搬送ローラ50の着脱或いは取付作業を簡便且つ短時間で行うことができるので、メンテナンス性に優れたものとなる。
【0052】
また、基板処理装置100が有する基板搬送装置3は、基板Gに接触する搬送用コロ54aが基板Gの搬送方向において千鳥状となるように各搬送ローラ50に設けられているので、基板Gの裏面に対し、複数の搬送用コロ54aを均一に当接させることができる。よって、基板Gの表面に対して現像処理を行った際又は洗浄処理を行った際に、搬送用コロ54aの接触ムラが処理面に悪影響を及ぼすことを防止できる。
【0053】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において適宜変更が可能である。例えば、上記実施形態では、基板処理装置100として、現像ユニット1及び洗浄ユニット2間において基板搬送装置3により基板Gを搬送する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されることはない。すなわち、基板Gに対してレジスト材料を塗布する塗布処理を行う基板処理装置等、搬送中の基板Gに対して所定の処理を行う種々の基板処理装置に本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0054】
3…基板搬送装置、49…支持部材、49a…凹部、52…ベアリング部材(ベアリング)、53…第1シャフト、53a…インナーギア部、54…コロ部、54a…搬送用コロ、55…水平調整機構、62…第2シャフト、62a…インナーギア部、64…駆動部、72…連結部材、72a…アウターギア部、100…基板処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動部と、
基板に当接することで搬送力を付与する搬送用コロを有する第1シャフトと、
前記駆動部による駆動力を前記第1シャフトに伝達する第2シャフトと、
前記第1シャフトを着脱可能に支持する支持部材と、
前記第2シャフトに対して前記第1シャフトを着脱可能に連結する連結部材と、を備え、
前記連結部材は、前記第1シャフト及び前記第2シャフトにおける径方向に対する位置ズレを許容可能に構成されることを特徴とする基板搬送装置。
【請求項2】
前記連結部材は、前記第1シャフト及び前記第2シャフトの一端側にそれぞれ設けられたインナーギア部に係合するアウターギア部を有することを特徴とする請求項1に記載の基板搬送装置。
【請求項3】
複数の前記第1シャフトが前記支持部材に支持され、
前記第1シャフトの各々は前記搬送用コロを複数有しており、
前記支持部材に支持された隣り合う前記第1シャフトにおける前記搬送用コロは、前記基板の搬送方向において互いの位置が異なっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板搬送装置。
【請求項4】
前記搬送用コロは、前記基板の搬送方向において千鳥状に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の基板搬送装置。
【請求項5】
前記支持部材には、前記第1シャフトの水平度を調整する水平度調整機構が設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板搬送装置。
【請求項6】
前記第1シャフトは、ベアリングを介して前記支持部材に支持されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板搬送装置。
【請求項7】
前記支持部材には、前記ベアリングを支持する凹部が設けられることを特徴とする請求項6に記載の基板搬送装置。
【請求項8】
前記支持部材は、前記第1シャフトを該第1シャフトの長さ方向における複数個所で支持することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の基板搬送装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の基板搬送装置と、
前記基板搬送装置により搬送される基板に対して所定の処理を行う処理部と、を備えることを特徴とする基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−110195(P2013−110195A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252456(P2011−252456)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000220239)東京応化工業株式会社 (1,407)
【Fターム(参考)】