説明

基板搬送装置及び転動ユニット

【課題】基板のサイズに応じて載置搬送することが可能な基板搬送装置及び基板搬送装置に用いられる転動ユニットを提供する。
【解決手段】従動筒614が突起613のガイド溝619内の滑り移動と共に回転軸612に相対して基板3側に向かって滑り移動されると、第1のローラー615が基板3に向かって前進する。第1のローラー615の前進運動により第1のローラー615は基板3と接触して基板3が載置される。そして、従動筒614が突起613のガイド溝619内の滑り移動と共に回転軸612に相対して基板3が離脱するように滑り移動されると、第1のローラー615が基板3から遠ざかるように後退する。第1のローラー615の後退運動により第1のローラー615は基板3から離脱して遠ざかる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体基板等の被処理体に例えばスパッタリングプロセス等の加熱成膜処理が施される際に真空チャンバーにて基板を載置搬送するための基板搬送装置及び該基板搬送装置に用いられる転動ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の基板搬送装置の一例として特許文献1の真空システム内に用いられた搬送装置が知られている。この特許文献1では、図11に示すように、搬送装置9は、真空チャンバー92における対向する両側に転動手段91が取り付けられており、各転動手段91は所定の回転軸に回転可能に設けられた複数のローラー911を有し、両側のローラー911の離間距離に対応するサイズを有する基板90の両側のエッジに近い部分がローラー911に接触した状態で基板90が載置されて搬送される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】台湾登録実用新案第M378220号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、基板90には色々なサイズがあり、それらに適応させるためにはローラー911の位置の変更手段や、専用ローラーを備えた他の搬送手段を用意しなければならない上、変更するときの作業も時間がかかるため、設備費用が高騰し、製造コストが上がる問題点がある。また、基板を他の真空チャンバーに移送する場合、転動手段91は相対的に移動退避して基板を他の搬送装置に引き渡すことができないため、移送する手間が掛かり、例えばスパッタリングプロセス等の処理効率が下がる問題点もある。
本発明は、基板のサイズに応じて載置搬送することが可能な基板搬送装置及び基板搬送装置に用いられる転動ユニットを提供することを一つの目的とする。
また、本発明は、基板の移送が必要であっても簡単に効率よく達成でき、移送作業の自由度及び適用性を高めることができる基板搬送装置及び基板搬送装置に用いられる転動ユニットを提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、基板を処理する処理空間を画成する真空チャンバーを有する真空システムにおける対向する長手方向に延びる2つの側壁に設けられ、前記側壁の長手方向に平行する搬送方向に沿って前記基板が載置搬送される基板搬送装置を提供する。本考案に係る基板搬送装置は、前記基板の搬送方向沿いの長手側部及び前記側壁の間に前記長手側部に平行に設けられたリンクフレームと、対応する前記リンクフレームが連動可能に前記リンクフレームと連結されるように、前記リンクフレームと対応する前記側壁との間に設けられた搬送手段とを備え、前記搬送手段は、前記側壁のそれぞれ及び対応する前記リンクフレームの間に互いに搬送方向間隔をおいて複数設けられた移動機構であって、前記リンクフレームが連動駆動されるように前記リンクフレームが対応する前記側壁に対して前記基板が載置されるロード位置と前記基板が離脱するアンロード位置との間に往復動可能に搬送方向と直交する前後方向に進退する移動機構と、前記側壁のそれぞれ及び対応する前記リンクフレームの間に、前記移動機構と搬送方向間隔をおいて前記リンクフレームの往復動に連動して進退するように前記リンクフレームと連結されて設けられた転動機構であって、前記側壁に搬送方向と直交な軸方向に貫通して設けられたベースと、前記ベースを軸方向に貫通して前記リンクフレーム側に向かって突き出るように搬送方向に直交する軸線を中心として回転可能に設けられた回転軸と、前記回転軸の突出端側且つ前記リンクフレームの前記基板側に前記回転軸の回転により回転可能に設けられた第1のローラーを有し、前記移動機構の駆動により前記リンクフレームの前記ロード位置への移動に連動して前進すると、前記第1のローラーが前記基板の長手側部と接触して前記基板が載置され、前記リンクフレームの前記アンロード位置への移動に連動して後退すると、前記基板から離脱して遠ざかる転動ユニットを有する転動機構とを備えていることを特徴とする。
【0006】
また、上記目的を達成するために、本発明は、本発明に係る基板搬送装置に用いられ、前記基板の搬送方向と直交する前後方向の進退運動をするように設けられる転動ユニットをも提供する。本発明に係る転動ユニットは、前記基板搬送装置に取り付けられるベースと、前記ベースを前後方向と平行に貫通して突き出るように搬送方向に直交する軸線を中心として回転可能に設けられた回転軸と、前記回転軸の突出端側に前記回転軸の回転により回転可能に設けられた第1のローラーと、前記回転軸に対して前後方向に滑り移動されるように前記回転軸の突き出た一端部が挿入されて設けられた従動筒と、前記回転軸に軸方向と垂直に直立すると共に前記従動筒より突き出るようにロッド状に形成された複数の突起とを備え、前記従動筒は、軸方向に突出されて前記第1のローラーが取り付けられた前端筒部と、前記回転軸の一端部が挿入される後端筒部とを有し、前記後端筒部は、前記突起が軸方向に沿って進退可能に挿通されるように軸方向沿いに延伸されるガイド溝が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、従動筒が突起のガイド溝内の滑り移動と共に回転軸に相対して基板側に向かって滑り移動されると、第1のローラーが基板に向かって前進する。第1のローラーの前進運動により第1のローラーは基板と接触して基板が載置される。そして、従動筒が突起のガイド溝内の滑り移動と共に回転軸に相対して基板が離脱する側に向かって滑り移動されると、第1のローラーが基板から遠ざかるように後退する。第1のローラーの後退運動により第1のローラーは基板から離脱して遠ざかる。従って、第1のローラーの前後方向の進退運動により搬送する基板のサイズに応じて載置搬送することができる。また、基板を他の真空チャンバーに移送する場合、第1のローラーは進退運動をして他の搬送装置に引き渡すことができるので、移送する手間が掛からずに済む。従って、製造コストを大幅に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明に係る基板搬送装置が真空システムに取り付けられて用いられる一構成例を概略的に示す平面図である。
【図2】図1の構成例の一部を拡大して、リンクフレームがロード位置に移動された状態を説明する平面図である。
【図3】本発明に係る基板搬送装置の一例を概略的に示す斜視図である。
【図4】リンクフレームがロード位置に移動された場合の移動機構の動作を概略的に示す説明断面図である。
【図5】リンクフレームがロード位置に移動された場合の転動機構の動作を概略的に示す説明断面図である。
【図6】リンクフレームがロード位置に移動された場合のフォロア機構の動作を概略的に示す説明断面図である。
【図7】図1の構成例の一部を拡大して、リンクフレームがアンロード位置に移動された状態を説明する平面図である。
【図8】リンクフレームがアンロード位置に移動された場合の移動機構の動作を概略的に示す説明断面図である。
【図9】リンクフレームがアンロード位置に移動された場合の転動機構の動作を概略的に示す説明断面図である。
【図10】リンクフレームがアンロード位置に移動された場合のフォロア機構の動作を概略的に示す説明断面図である。
【図11】従来の基板搬送装置の一例を概略的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る好適な実施の形態例について、添付図面を参照して説明する。
(実施の形態)
図1は、真空システムに取り付けられて用いられる本発明に係る基板搬送装置の一構成例を概略的に示す平面図、図2はこの構成例の一部を拡大して示す平面図である。図中、1は基板3を処理する処理空間11を画成する真空チャンバー12を有する真空システム、2は、真空チャンバー12における対向する長手方向に延びる2つの側壁121に設けられ、該側壁121の長手方向に平行する搬送方向に沿って基板3を載置搬送する基板搬送装置である。
【0010】
基板搬送装置2は、基板3の搬送方向沿いの長手側部31及び対応する側壁121の間に長手側部31に平行に設けられたリンクフレーム4、4と、各リンクフレーム4及び対応する側壁121の間に所定搬送方向間隔をおいて配置され、リンクフレーム4を対応する側壁121に対して基板3が載置されるロード位置と基板3が離脱するアンロード位置との間に搬送方向に直交する前後方向において往復運動可能に進退する搬送手段200、200とを備えている。基板3は両側の搬送手段200、200を跨ぐように載置される。
【0011】
搬送手段200は、リンクフレーム4と側壁121との間に連結されて設けられており、転動機構6と移動機構5とフォロア機構7とを備えている。なお、リンクフレーム4は、基板3の長手側部31に平行の長板部材であり、転動機構6と移動機構5とフォロア機構7とが取り付けられるための複数の取付孔41が互いに所定の間隔をおいて設けられている。側壁121には、各取付孔41に対応して複数の通孔120が設けられている。
【0012】
移動機構5は、図1〜3に示されているように、側壁121に固定され、側壁121からリンクフレーム4側に向かって突き出て延びた継ぎ筒511がある第2の駆動部51と、第2の駆動部51の継ぎ筒511に挿通されて設けられており、取付孔41の側壁121側の一側から取付孔41の基板3側の他側へ突き出て延びて筒柱状に形成されているリンク部52と、リンク部52の突き出た先端部52a側に基板3の移動搬送により回転可能に設けられた第2のローラー53とを有する。
【0013】
リンク部52は、第2の駆動部51によって搬送方向に直交な軸方向に沿って往復動可能に駆動されることにより、リンクフレーム4が側壁121に対して離れるように移動されて基板が載置されるロード位置と、リンクフレーム4が側壁121に対して近づくように移動されて基板が離脱するアンロード位置との間で前後方向に進退する。
【0014】
なお、第2の駆動部51は、この例では、油、空気などを用いる流体圧シリンダーであり、その個数は搬送する基板の数に応じて適宜増減することができる。
【0015】
転動機構6は、図1〜3に示されているように、基板3の搬送方向と直交する前後方向の進退運動をするように側壁121のそれぞれ及び対応するリンクフレーム4の間に移動機構5と搬送方向に間隔をおいて設けられた複数の転動ユニット61と、転動ユニット61を駆動する駆動ユニット62とを有する。
【0016】
駆動ユニット62は、駆動力を発生する第1の駆動部621と、転動ユニット61に駆動力を伝える伝達部622とを有する。第1の駆動部621は例えばモータであり、伝達部622は例えばエンドレスベルトであり、エンドレスベルトが隣接する転動ユニット61、61に周回されるように設けられ、エンドレスベルトの回転により転動ユニット61が連動して回転駆動される。
【0017】
転動ユニット61は、側壁121の通孔120に貫通して設けられており両端が開放された筒状に形成されたベース611と、伝達部622と連結されておりベース611を貫通してリンクフレーム4側に向かって突き出るように搬送方向に直交する軸線610を中心として回転可能に設けられた回転軸612と、リンクフレーム4の基板3側の一側に取り付けられており、回転軸612のベース611から突き出た一端部側に回転軸612の回転により回転可能に設けられた第1のローラー615とを有する。
【0018】
転動ユニット61は、この例では更に、回転軸612に対して前後方向に滑り移動可能に回転軸612の一端部が挿入されるように取付孔41に遊動可能に設けられた従動筒614と、従動筒614より突き出るように回転軸612に軸方向と垂直に植設され、ロッド状に形成された複数の突起613とを有する。従動筒614は、リンクフレーム4から突き出て第1のローラー615が取り付けられた前端筒部616と、回転軸612の一端部が挿入される収容空間618を画成した後端筒部617とを有し、後端筒部617は、軸方向沿いに延伸されるガイド溝619が収容空間618に空間的に連通するように形成されており、突起613が軸方向に沿って進退可能に挿通されている。従動筒614の前進運動により、第1のローラー615が連動して前進すると基板3の長手側部31と接触して基板3が載置され、また、従動筒614の後退運動により、第1のローラー615が基板3から離脱して遠ざかる。
【0019】
ガイド溝619は、この例では、後端筒部617に互いに対向するように2つ設けられ、突起613は各ガイド溝619に2つずつ挿通されるように4つ用いられているが、移動の安定性を考慮した上で適切な個数を配置することが可能である。なお、突起613として、ガイド溝619に挿通されて回転軸612に螺結されるねじ棒を用いてもよい。
【0020】
フォロア機構7は、図1〜3に示されているように、互いに搬送方向間隔をおいて側壁121とリンクフレーム4の間に設けられた複数の従動ユニット71を有する。従動ユニット71は、側壁121の通孔120のリンクフレーム4側に取り付けられている両端開口の筒状に形成されたブラケット711と、ブラケット711よりリンクフレーム4側に向かって突き出ると共にブラケット711内に入れ子状に嵌挿されるように筒状に形成されている可動筒712と、リンクフレーム4の基板3側の一側に取り付けられており、可動筒712のリンクフレーム4側の突出端部712a側に基板3の搬送移動により回転可能に設けられた第3のローラー713とを有する。可動筒712はリンクフレーム4の前後方向の往復動によりブラケット711に対して相対滑り移動される。なお、フォロア機構7は、基板3の数に応じて適宜増減することができる。
【0021】
この例では、第1のローラー615は、回転軸612の回転駆動により回転可能に転がる駆動ローラーであるが、第2のローラー53及び第3のローラー713は、基板3の搬送移動が順調に行われるために設けられ、基板3の搬送移動に連動されるように転がる従動ローラーである。
【0022】
次に、以上のように構成された基板搬送装置の動作を以下に説明する。
まず、電源投入により、第2の駆動部51が作動する。第2の駆動部51の駆動により、図4に示されているように、リンク部52が第2の駆動部51からリンクフレーム4に向かって突き出るように移動されると、リンクフレーム4が連動して基板3側に前進移動され、第2のローラー53が基板3の長手側部31と接触して基板3が載置される。そして、リンクフレーム4の基板3側の前進移動により、図5に示されているように、突起613がガイド溝619内を滑り移動されながら、従動筒614が回転軸612に相対して基板3側に移動されると、第1のローラー615が基板3の長手側部31と接触して基板3が載置される。そして、リンクフレーム4の前進移動により、図6に示されているように、可動筒712がブラケット711から突き出るように相対移動されると、第3のローラー713が基板3の長手側部31と接触して基板3が載置される。このようにすると、図2に示されているように、リンクフレーム4がロード位置に前進移動され、基板3は第2のローラー53、第1のローラー615及び第3のローラー713とに接触されて載置される。
【0023】
次に、第2の駆動部51の駆動により、図8に示されているように、リンク部52が側壁121側に近づくように移動されながら、リンクフレーム4が連動して側壁121側に後退するように移動される。リンクフレーム4の側壁121側への後退移動により、図9に示されているように、突起613がガイド溝619内を滑り移動されながら、回転軸612の一端部がリンクフレーム4側に向かって滑り移動されると共に、従動筒614が回転軸612に対して側壁121側に向かって相対移動される。また、リンクフレーム4の後退移動により、フォロア機構7は、図10に示されているように、可動筒712がブラケット711内に挿通されるように相対移動される。このようにすると、図7に示されているように、リンクフレーム4がアンロード位置に移動され、第2のローラー53、第1のローラー615及び第3のローラー713は基板3から離脱されて遠ざかる。
【0024】
また、基板3が第1のローラー53、第2のローラー615及び第3のローラー713に載置されている場合、第2の駆動部62が駆動すると、回転軸612が回転駆動される。回転軸612の回転により従動筒614及び第2のローラー615が連動して回転される。第1のローラー615の回転により、基板3が搬送方向に沿って移動されると、第2のローラー53及び第3のローラー713が連動して転動される。これによって、基板3をより順調に所定の処理位置に移動させるように搬送することができる。
【0025】
また、複数の第2のローラー53、第1のローラー615及び第3のローラー713によって基板3は安定して載置されながら、駆動ユニット62だけを用いて移動搬送されることができるので、多くの動力装置を使わずに済む。
【0026】
以上のように、移動機構5の駆動によりリンクフレーム4を前後方向に移動させると、従動筒614が突起613のガイド溝619内の滑り移動と共に、例えば回転軸612に相対して基板3側に向かって滑り移動されると、第1のローラー613が基板に向かって前進する。第1のローラー613の前進運動により第1のローラー613は基板3と接触して基板3が載置される。その一方、リンクフレーム4の進退移動により、例えば従動筒614が回転軸612に相対して基板3が離脱する側に向かって滑り移動されると共に、突起613がガイド溝619内を滑り移動されると、第1のローラー615が基板3から遠ざかるように後退する。第1のローラー615の後退運動により第1のローラー615は基板3から離脱して遠ざかる。従って、第1のローラー615の前後方向の進退運動により、搬送する基板3のサイズに応じて載置搬送することができる。また、基板3を他の真空チャンバーに移送する場合、第1のローラー615は進退運動をして他の搬送装置に引き渡すことができるので、移送にかかる手間を大幅に省くことができ、従って、製造コストを大幅に抑えることができる。また、第2のローラー53及び第3のローラー713は、基板3の搬送移動により回転されるので、基板3をより順調に搬送移動することができる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明に係る基板搬送装置及び転動ユニットは、半導体基板等の被処理体に例えばスパッタリングプロセス等の加熱成膜処理が施される際に真空チャンバーにて基板を載置搬送するための基板搬送装置に有用である。
【符号の説明】
【0028】
1 真空システム
11 処理空間
12 真空チャンバー
120 通孔
121 側壁
2 基板搬送装置
200 搬送手段
3 基板
31 長手側部
4 リンクフレーム
41 取付孔
5 移動機構
51 第2の駆動部
511 継ぎ筒
52 リンク部
52a 先端部
53 第2のローラー
6 転動機構
61 転動ユニット
610 軸線
611 ベース
612 回転軸
613 突起
614 従動筒
615 第1のローラー
616 前端筒部
617 後端筒部
618 収容空間
619 ガイド溝
62 駆動ユニット
621 第1の駆動部
622 伝達部
7 フォロア機構
71 従動ユニット
711 ブラケット
712 可動筒
712a 突出端部
713 第3のローラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を処理する処理空間を画成する真空チャンバーを有する真空システムにおける対向する長手方向に延びる2つの側壁に設けられ、前記側壁の長手方向に平行する搬送方向に沿って前記基板が載置搬送される基板搬送装置であって、
前記基板の搬送方向沿いの長手側部及び前記側壁の間に前記長手側部に平行に設けられたリンクフレームと、
対応する前記リンクフレームが連動可能に前記リンクフレームと連結されるように、前記リンクフレームと対応する前記側壁との間に設けられた搬送手段とを備え、
前記搬送手段は、
前記側壁のそれぞれ及び対応する前記リンクフレームの間に設けられた移動機構であって、前記リンクフレームが連動駆動されるように前記リンクフレームが対応する前記側壁に対して、前記基板が載置されるロード位置と前記基板が離脱するアンロード位置との間で往復動可能に搬送方向と直交する前後方向に進退する移動機構と、
前記側壁のそれぞれ及び対応する前記リンクフレームの間に、前記移動機構と搬送方向間隔をおいて前記リンクフレームの往復動に連動して進退するように前記リンクフレームと連結されて設けられた転動機構あって、前記側壁に搬送方向と直交な軸方向に貫通して設けられたベースと、前記ベースを軸方向に貫通して前記リンクフレーム側に向かって突き出るように搬送方向に直交する軸線を中心として回転可能に設けられた回転軸と、前記回転軸の突出端側且つ前記リンクフレームの前記基板側に前記回転軸の回転により回転可能に設けられた第1のローラーを有し、前記移動機構の駆動により前記リンクフレームの前記ロード位置への移動に連動して前進すると、前記第1のローラーが前記基板の長手側部と接触して前記基板が載置され、前記リンクフレームの前記アンロード位置への移動に連動して後退すると、前記基板から離脱して遠ざかる転動ユニットを有する転動機構と、を備えていることを特徴とする基板搬送装置。
【請求項2】
前記転動機構は更に、
前記回転軸の突き出た一端部が挿入され前記回転軸の回転により回転可能に設けられた従動筒と、
前記回転軸に軸方向と垂直に直立すると共に前記従動筒より突き出るようにロッド状に形成された複数の突起とを有し、
前記従動筒は、軸方向に前記リンクフレームを貫通して突出し前記第1のローラーが取り付けられた前端筒部と、前記回転軸の一端部が挿入される後端筒部とを有し、
前記後端筒部は、前記突起が軸方向に沿って進退可能に挿通されるように軸方向沿いに延伸されるガイド溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の基板搬送装置。
【請求項3】
前記移動機構は
前記側壁に設けられた第2の駆動部と、
前記リンクフレームが連動して進退可能に前記第2の駆動部により進退駆動されるように前記第2の駆動部に連結されると共に前記リンクフレーム側に突出されて設けられたリンク部と、
前記リンク部の突出された先端側に前記基板の搬送移動により回転可能に設けられた第2のローラーと、
を有することを特徴とする請求項1に記載の基板搬送装置。
【請求項4】
前記搬送手段は更に、前記移動機構及び前記転動機構と搬送方向間隔をおいて前記側壁と前記リンクフレームの間に設けられたフォロア機構を有し、
前記フォロア機構は、互いに搬送方向間隔をおいて設けられた複数の従動ユニットを有し、
個々の前記従動ユニットは、前記リンクフレームの前記基板側に取り付けられており、前記基板の搬送移動により回転可能に設けられた第3のローラーを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかの一項に記載の基板搬送装置。
【請求項5】
前記従動ユニットは更に、
前記側壁の前記リンクフレーム側に取り付けられている両端開口の筒状に形成されたブラケットと、
前記ブラケットより前記リンクフレーム側に向かって突き出ると共に前記ブラケット内に入れ子状に嵌挿されるように筒状に形成されている可動筒と、を有し、
前記第3のローラーは、前記可動筒の前記リンクフレーム側の突出端部側に回転可能に設けられることを特徴とする請求項4に記載の基板搬送装置。
【請求項6】
前記転動機構は更に、前記転動ユニットと連結されて前記転動ユニットを進退可能に駆動する駆動ユニットを有することを特徴とする請求項1に記載の基板搬送装置。
【請求項7】
前記駆動ユニットは、駆動力を発生する第1の駆動部と、前記転動ユニットに駆動力を伝える伝達部と、を有することを特徴とする請求項6に記載の基板搬送装置。
【請求項8】
前記突起は、前記回転軸に螺結されて設けられたねじ棒であることを特徴とする請求項2に記載の基板搬送装置。
【請求項9】
基板を載置して搬送移動する基板搬送装置に用いられ、前記基板の搬送方向と直交する前後方向の進退運動をするように設けられる転動ユニットであって、
前記基板搬送装置に取り付けられるベースと、
前記ベースを前後方向と平行に貫通して突き出るように搬送方向に直交する軸線を中心として回転可能に設けられた回転軸と、
前記回転軸の突出端側に前記回転軸の回転により回転可能に設けられた第1のローラーと、
前記回転軸に対して前後方向に滑り移動されるように前記回転軸の突き出た一端部が挿入されて設けられた従動筒と、
前記回転軸に軸方向と垂直に直立すると共に前記従動筒より突き出るようにロッド状に形成された複数の突起と、を備え、
前記従動筒は、軸方向に突出されて前記第1のローラーが取り付けられた前端筒部と、前記回転軸の一端部が挿入される後端筒部と、を有し、
前記後端筒部は、前記突起が軸方向に沿って進退可能に挿通されるように軸方向沿いに延伸されるガイド溝が形成されていることを特徴とする転動ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−84932(P2013−84932A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−206003(P2012−206003)
【出願日】平成24年9月19日(2012.9.19)
【出願人】(512243214)北儒精密股▲ふん▼有限公司 (1)
【Fターム(参考)】