説明

基板洗浄装置、基板洗浄方法および基板洗浄方法を実行するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体

【課題】基板の洗浄時間を短縮することができる基板洗浄装置を提供する。
【解決手段】本発明による基板洗浄装置1は、基板保持台20と、基板回転駆動部25と、基板保持台20に保持された基板Wの上面に対して洗浄液を供給するノズル30と、基板保持台20に保持された基板Wの上面を洗浄する第1洗浄具41および第2洗浄具42と、第1洗浄具41および第2洗浄具42が取り付けられた支持部材43と、を備えている。支持部材43は、第1洗浄具41を基板保持台20に保持された基板Wの中心部から基板Wの洗浄領域Wの周縁部に基板Wに沿って移動させるように、移動可能に構成されている。第1洗浄具41および第2洗浄具42は、第1洗浄具41が基板Wの洗浄領域Wの周縁部に配置されている場合に、第2洗浄具42が基板Wの洗浄領域Wの周縁部に配置されるように、支持部材43に取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄液を用いて基板を洗浄する基板洗浄装置、基板洗浄方法および基板洗浄方法を実行するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造プロセスにおいては、ウエハ(基板)をスピンチャックによって保持し、ウエハを回転させながら、ウエハに洗浄液を吐出してウエハを洗浄する基板洗浄装置が用いられている。このような基板洗浄装置として、ウエハに洗浄液を供給しながら、ブラシなどの洗浄具を、ウエハの上面に接触させながらウエハに沿って一定速度で移動させて(スキャンさせて)、ウエハの上面の洗浄を行い、ウエハ上に存在するパーティクルを除去する基板洗浄装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−9388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示す基板洗浄装置においては、ウエハの清浄度を向上させるために、洗浄具のスキャンを繰り返し行っている。このため、ウエハの洗浄に多くの時間が費やされるという問題がある。
【0005】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、基板の洗浄時間を短縮することができる基板洗浄装置、基板洗浄方法および基板洗浄方法を実行するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、基板を保持する基板保持台と、前記基板を保持した前記基板保持台を回転させる基板回転駆動部と、前記基板保持台に保持された前記基板の上面に対して洗浄液を供給するノズルと、前記基板保持台に保持された前記基板の上面を洗浄する第1洗浄具および第2洗浄具と、前記第1洗浄具および前記第2洗浄具が取り付けられた支持部材と、を備え、前記支持部材は、前記第1洗浄具を前記基板保持台に保持された前記基板の中心部から当該基板の洗浄領域の周縁部に当該基板に沿って移動させるように、移動可能に構成されており、前記第1洗浄具および前記第2洗浄具は、前記第1洗浄具が前記基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置されている場合に、前記第2洗浄具が当該基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置されているように、前記支持部材に取り付けられていることを特徴とする基板洗浄装置を提供する。
【0007】
本発明は、基板保持台に保持されて回転している基板の上面に対して洗浄液を供給して前記基板を洗浄する基板洗浄方法において、前記基板の上面を洗浄する第1洗浄具および第2洗浄具が取り付けられた支持部材を移動させることにより、前記第1洗浄具を前記基板の中心部に配置する工程と、前記支持部材を移動させることにより、前記第1洗浄具を前記基板の前記中心部から当該基板の洗浄領域の周縁部に当該基板に沿って移動させて、前記第1洗浄具を前記基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置する工程と、を備え、前記第1洗浄具が前記基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置された場合、前記第2洗浄具が当該基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置されることを特徴とする基板洗浄方法を提供する。
【0008】
本発明は、基板保持台に保持されて回転している基板の上面に対して洗浄液を供給して前記基板を洗浄する基板洗浄方法を実行するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体であって、前記基板洗浄方法は、前記基板の上面を洗浄する第1洗浄具および第2洗浄具が取り付けられた支持部材を移動させることにより、前記第1洗浄具を前記基板の中心部に配置する工程と、前記支持部材を移動させることにより、前記第1洗浄具を前記基板の前記中心部から当該基板の洗浄領域の周縁部に当該基板に沿って移動させて、前記第1洗浄具を前記基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置する工程と、を備え、前記第1洗浄具が前記基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置された場合、前記第2洗浄具が当該基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置されることを特徴とする記録媒体を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、基板の洗浄時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の実施の形態における基板洗浄装置の構成の一例を示す平面図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態における基板洗浄装置において、洗浄ユニットの概略を示す縦断面図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態における基板洗浄装置において、洗浄ユニットの概略を示す平面断面図である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態における基板洗浄装置において、洗浄具の回転駆動機構を示す概略図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態における基板洗浄方法を示すフローチャートである。
【図6】図6(a)は、本発明の実施の形態における基板洗浄方法において、一方の洗浄具がウエハWの中心部に配置された状態を示す図。図6(b)は、一対の洗浄具がウエハWの周縁部に配置された状態を示す図。
【図7】図7は、本発明の実施の形態における基板洗浄装置において、洗浄具の回転駆動機構の変形例を示す概略図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態における基板洗浄装置において、洗浄具の変形例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態における基板洗浄装置、基板洗浄方法、およびこの基板洗浄方法を実行するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体について説明する。
【0012】
まず、図1により、基板洗浄装置1の全体構成について説明する。
【0013】
図1に示すように、基板洗浄装置1は、前端部に設けられ、複数の基板(例えば、半導体ウエハ、以下単にウエハWと記す)を水平状態で収容するウエハキャリアCによって、ウエハWの搬入および搬出を行う基板搬入出部2と、基板搬入出部2の後部に隣接して設けられ、ウエハキャリアCに収容されたウエハWを搬送するための基板搬送部3と、基板搬送部3の後部に隣接して設けられ、ウエハWの洗浄を行うための基板洗浄部4と、を備えている。このうち基板搬入出部2は、4個のウエハキャリアCを基板搬送部3の前壁5に密着させた状態で左右に間隔をあけて載置できるように構成されている。なお、ウエハキャリアC内には、回路形成面が上面となるようにウエハWが収容されている。
【0014】
基板搬送部3は、ウエハWを搬送する第1搬送機構6と、ウエハWを基板洗浄部4に受け渡す基板受渡台7と、を有しており、第1搬送機構6によって、基板搬入出部2に載置されたウエハキャリアCと基板受渡台7との間でウエハWが搬送されるようになっている。
【0015】
基板洗浄部4は、ウエハWを洗浄する複数の洗浄ユニット70と、ウエハWを反転させる反転ユニット75と、ウエハWを搬送する第2搬送機構8と、を有している。このうち第2搬送機構8は、基板受渡台7と、洗浄ユニット70と、反転ユニット75との間で、ウエハWを搬送可能に構成されている。また、図1に示すように、複数の洗浄ユニット70は、反転ユニット75と共に、並列する2つの列をなすように配置されており、第2搬送機構8は、洗浄ユニット70の列の間に配置されている。
【0016】
次に、図2および図3を用いて、洗浄ユニット70について説明する。
【0017】
図2に示すように、洗浄ユニット70は、洗浄容器10と、この洗浄容器10内に設けられ、ウエハWを保持する回転自在なスピンチャック(基板保持台)20と、ウエハWを保持したスピンチャック20を回転させる基板回転駆動部25と、を備えている。このうち基板回転駆動部25は、例えば、モータにより構成することができる。
【0018】
洗浄容器10には、図3に示すように、ウエハWの搬入出口11が設けられている。搬入出口11には、開閉自在なシャッタ12が設けられており、ウエハWの搬入出時に開くようになっている。このシャッタ12は、洗浄容器10の内側に設けられており、洗浄容器10内の圧力が高くなった場合においても、洗浄容器10内の雰囲気が外方に漏洩することを防止している。なお、シャッタ12には、後述する制御部80が接続されており、シャッタ12は、制御部80からの制御信号に基づいて、開閉するようになっている。
【0019】
図2に示すように、スピンチャック20は、回転プレート21と、回転プレート21の周縁部に設けられ、ウエハWを保持する保持部材(チャック部材)22と、を有している。このうち、保持部材22は、図3に示すように、回転プレート21の周縁部において略等間隔に配置されて、ウエハWを略水平に保持するようになっている。ウエハWを保持している間、図3に示すように、ウエハWの上面の周縁部に、保持部材22の一部が位置している。
【0020】
基板回転駆動部25は、スピンチャック20の回転プレート21に、基板回転軸26を介して連結されている。また、基板回転駆動部25には、制御部80が接続されており、制御部80からの制御信号に基づいて基板回転駆動部25が駆動されることにより、回転プレート21を回転させ、保持部材22に保持されたウエハWが、その中心を回転中心として、略水平面内で回転するようになっている。
【0021】
スピンチャック20に保持されたウエハWの上方に、ウエハWの上面に対して純水などの洗浄液を供給するノズル30が設けられている。このノズル30には、ノズルアーム(図示せず)を介して、ノズル駆動部(図示せず)が連結されており、ノズル駆動部を駆動することにより、ノズル30は、ウエハWの上方において、略水平方向に移動できるようになっている。なお、ノズル駆動部には、制御部80が接続されており、制御部80からの制御信号に基づいてノズル駆動部は駆動されるようになっている。
【0022】
また、ノズル30には、洗浄液供給機構35が連結されており、ノズル30に純水が供給されるようになっている。洗浄液供給機構35は、ノズル30に洗浄液供給ライン36を介して連結された洗浄液供給源37と、洗浄液供給ライン36に設けられた洗浄液開閉弁38と、を有している。なお、洗浄液開閉弁38には、制御部80が接続されており、洗浄液開閉弁38は、制御部80からの制御信号に基づいて、開閉するようになっている。
【0023】
スピンチャック20の周囲には、ウエハWに供給された洗浄液を受けるためのカップ27が設けられている。このカップ27により、ウエハWに吐出された洗浄液が洗浄容器10内に飛散することを防止すると共に、使用された洗浄液を回収するようになっている。
【0024】
スピンチャック20に保持されたウエハWの上方に、当該ウエハWの上面を洗浄する一対の洗浄具(第1洗浄具41および第2洗浄具42)が設けられている。各洗浄具41、42は、例えばPVA(ポリビニルアルコール)やPP(ポリプロピレン)などの樹脂により形成された略円形柱状のスポンジや、あるいはナイロンブラシにより構成されている。
【0025】
第1洗浄具41および第2洗浄具42は、ウエハWの上方に設けられた支持アーム43(支持部材)に取り付けられている。この支持アーム43は、洗浄容器10内に略水平に設けられた直線状のガイドレール44に沿って移動自在になっている。そして、支持アーム43には、支持アーム43を略水平に移動(スキャン)させるスキャン駆動部45が連結されている。このスキャン駆動部45は、例えば、ボールねじとこのボールねじを回転させるモータとにより構成することができる。そして、このスキャン駆動部45により、支持アーム43は、スピンチャック20に保持されたウエハWの中心部に対応する中心位置(図3に示すP1位置)から、当該ウエハWの洗浄領域Wの周縁部に対応する周縁位置(図3に示すP2位置)に、ウエハWに沿って略水平に移動可能に構成されている。すなわち、支持アーム43は、第1洗浄具41を、スピンチャック20に保持されたウエハWの中心部からウエハWの洗浄領域Wの周縁部に移動させるように、移動可能に構成されている。ここで、ウエハWの洗浄領域Wとは、洗浄具41、42によってウエハWが洗浄される領域を意味しており、より具体的には、ウエハWを保持している保持部材22よりもウエハWの中心側の領域を意味している。
【0026】
支持アーム43が中心位置に位置している場合には、一方の第1洗浄具41がウエハWの中心部(洗浄領域Wの中心部、図6(a)の中心O)に配置される。また、支持アーム43が周縁位置に位置している場合には、各洗浄具41、42が、いずれもウエハWの洗浄領域Wの周縁部に沿って配置されるようになっている。すなわち、第1洗浄具41および第2洗浄具42は、第1洗浄具41がウエハWの洗浄領域Wの周縁部に配置されている場合に、第2洗浄具42がウエハWの洗浄領域Wの周縁部に配置されるように、支持アーム43に取り付けられている。なお、支持アーム43が周縁位置に位置している場合(第1洗浄具41がウエハWの洗浄領域Wの周縁部に位置している場合)、より具体的には、第1洗浄具41および第2洗浄具42の各々の周縁(外縁)が、平面視で、いずれもウエハWの洗浄領域Wの周縁(外縁)に内接するように配置される(図6(b)参照)。また、支持アーム43は、ウエハWの周縁外方に対応する退避位置(図3に示すP3位置)にも移動可能になっている。
【0027】
支持アーム43には、スピンチャック20に保持されたウエハWに対して、支持アーム43を昇降させるアーム昇降駆動部(支持部材昇降駆動部)46が設けられている。このアーム昇降駆動部46は、例えば、シリンダにより構成することができる。アーム昇降駆動部46と支持アーム43とは、第1連結部材47を介して連結されており、アーム昇降駆動部46とスキャン駆動部45とは、第2連結部材48を介して連結されている。そして、支持アーム43は、第1連結部材47、アーム昇降駆動部46および第2連結部材48と共に、ガイドレール44に対して移動可能に構成されている。
【0028】
次に、図4を用いて、第1洗浄具41および第2洗浄具42を回転させるための回転駆動機構について説明する。図4に示すように、支持アーム43上に、第1洗浄具41および第2洗浄具42を連動して回転させる洗浄具回転駆動部50が設けられている。この洗浄具回転駆動部50は、例えばモータにより構成することができる。また、洗浄具回転駆動部50には駆動回転軸51が連結され、当該駆動回転軸51には駆動プーリ52が設けられている。第1洗浄具41には第1洗浄具回転軸53が連結されており、当該第1洗浄具回転軸53には、第1プーリ54が設けられている。そして、駆動プーリ52と第1プーリ54とに無端状の第1ベルト55が巻き掛けられている。また、第1洗浄具回転軸53には第2プーリ56が設けられており、当該第2プーリ56は第1プーリ54の下方に配置されている。第2洗浄具42には第2洗浄具回転軸57が連結されており、当該第2洗浄具回転軸57には第3プーリ58が設けられている。そして、第2プーリ56と第3プーリ58とに、無端状の第2ベルト59が巻き掛けられている。このような構成によれば、洗浄具回転駆動部50の回転駆動力が、第1ベルト55を介して第1洗浄具41に伝達され、さらに第2ベルト59を介して第2洗浄具42に伝達され、第1洗浄具41および第2洗浄具42が、単一の洗浄具回転駆動部50により連動して回転するようになっている。
【0029】
第1洗浄具41および第2洗浄具42は、支持アーム43に対して昇降自在に構成され、ウエハWに対する各洗浄具41、42の押圧力が調整されるようになっている。すなわち、第1洗浄具41に連結された第1洗浄具回転軸53は、第1洗浄具昇降駆動部61を介して支持アーム43に取り付けられており、第1洗浄具昇降駆動部61を駆動することにより、第1洗浄具41は、支持アーム43に対して昇降するようになっている。同様に、第2洗浄具42に連結された第2洗浄具回転軸57は、第2洗浄具昇降駆動部62を介して支持アーム43に取り付けられており、第2洗浄具昇降駆動部62を駆動することにより、第2洗浄具42は、支持アーム43に対して昇降するようになっている。なお、第1洗浄具41および第2洗浄具42は、それぞれ対応する洗浄具昇降駆動部61、62により昇降自在に構成されているため、各洗浄具41、42のウエハWに対する押圧力を個別に調整することができ、洗浄力の最適化を図ることができる。
【0030】
基板洗浄装置1は、その全体の動作を統括制御する制御部80を有している。制御部80には、工程管理者等が基板洗浄装置1を管理するために、コマンドの入力操作等を行うキーボードや、基板洗浄装置1の稼働状況等を可視化して表示するディスプレイ等からなる入出力装置81が接続されている。また、制御部80は、基板洗浄装置1で実行される洗浄処理を実現するためのプログラム等が記録された記録媒体82にアクセス可能となっている。記録媒体82は、ROMおよびRAM等のメモリ、ハードディスク、CD−ROM、DVD−ROM、およびフレキシブルディスク等のディスク状記録媒体等、既知の記録媒体から構成され得る。このようにして、制御部80が、記録媒体82に予め記録されたプログラム等を実行することによって、基板洗浄装置1においてウエハWの洗浄が行われるようになっている。
【0031】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用、すなわち、本実施の形態による基板洗浄方法について図5を用いて説明する。なお、以下に説明する基板洗浄方法を実行するための各構成要素の動作は、予め記録媒体82に記録されたプログラムに基づいた制御部80からの制御信号によって制御される。
【0032】
まず、基板搬入出部2に載置されたウエハキャリアCから、洗浄前のウエハWが取り出される(ステップS1)。この場合、図1に示すように、第1搬送機構6によって、ウエハキャリアCからウエハWが取り出され、基板受渡台7に搬送されて載置される。この際、ウエハWは、回路形成面が上面となって基板受渡台7に載置される。
【0033】
続いて、ウエハWが反転される(ステップS2)。この場合、基板受渡台7に搬送されたウエハWが、第2搬送機構8によって反転ユニット75に搬送されて、反転ユニット75においてウエハWが反転される。すなわち、ウエハWの回路形成面が下面となるようにウエハWが反転される。
【0034】
次に、反転されたウエハWが、第2搬送機構8によって、所定の洗浄ユニット70に搬入されてスピンチャック20に保持される(ステップS3)。この際、シャッタ12(図3参照)が開けられて、第2搬送機構8に保持されたウエハWが、搬入出口11を通って洗浄容器10内に搬入されて、スピンチャック20の保持部材22(図2参照)に保持される。
【0035】
続いて、基板回転駆動部25を駆動して、ウエハWを保持したスピンチャック20を回転させ、ウエハWの回転を開始する(ステップS4)。
【0036】
次に、回転しているウエハWの上面にノズル30を介して洗浄液の供給(吐出)が開始される(ステップS5)。この場合、洗浄液開閉弁38が開き、洗浄液供給源37から洗浄液供給ライン36およびノズル30を介して、洗浄液がウエハWの上面の中心部に吐出される。吐出された洗浄液は、遠心力によりウエハWの上面全体に拡散され、ウエハWの上面に洗浄液の液膜が形成される。
【0037】
洗浄液が吐出されている間、第1洗浄具41および第2洗浄具42によって、ウエハWの上面が洗浄される。
【0038】
すなわち、洗浄液の吐出を開始した後、第1洗浄具41が、ウエハWの上面の中心部に配置される(ステップS6)。この場合、まず、退避位置(図3に示すP3位置)に退避していた支持アーム43が、スキャン駆動部45が駆動されることにより、中心位置(図3に示すP1位置)に移動する。続いて、洗浄具回転駆動部50が駆動されて、その回転駆動力が、第1ベルト55および第2ベルト59を介して第1洗浄具41および第2洗浄具42に伝達され、第1洗浄具41および第2洗浄具42が連動して回転する。次に、アーム昇降駆動部46が駆動されて、支持アーム43が、第1洗浄具41および第2洗浄具42と共に下降して、各洗浄具41、42がウエハWの上面に接触する。この際、図6(a)に示すように、第1洗浄具41は、ウエハWの上面の中心部に配置され、第2洗浄具42は、ウエハWの上面の中心部から少しずれた位置(図6(a)において中心Oの上方かつ少し右側)に配置される。その後、第1洗浄具昇降駆動部61および第2洗浄具昇降駆動部62により、各洗浄具41、42が支持アーム43に対して微小に昇降し、ウエハWに対する各洗浄具41、42の押圧力が、予め設定された押圧力となるように調整される。
【0039】
続いて、第1洗浄具41および第2洗浄具42を、ウエハWの上面に沿ってスキャンして、第1洗浄具41が、第2洗浄具42と共にウエハWの上面における洗浄領域Wの周縁部に配置される(ステップS7)。この場合、スキャン駆動部45によって、支持アーム43が、ガイドレール44に沿って、すなわちウエハWに沿って、中心位置から周縁位置(図3に示すP2位置)に移動する。このことにより、第1洗浄具41および第2洗浄具42は、ウエハWの上面に接触して回転しながら、ウエハWの洗浄領域Wの中心部から周縁部に向かって直線的に移動し、ウエハWの洗浄領域Wの周縁部に同時に達する。この場合、より具体的には、各洗浄具41、42の周縁(外縁)が、平面視で、いずれもウエハWの洗浄領域Wの周縁(外縁)に内接するように、2つの洗浄具41、42が配置される(図6(b)参照)。
【0040】
次に、支持アーム43が、その周縁位置において、第1洗浄具41および第2洗浄具42と共に上昇する(ステップS8)。このことにより、各洗浄具41、42が、ウエハWの上面から離れ、2つの洗浄具41、42によるウエハWの洗浄が終了する。そして、第1洗浄具41および第2洗浄具42の回転を停止させる。
【0041】
その後、支持アーム43が、退避位置に移動する(ステップS9)。この場合、スキャン駆動部45によって支持アーム43が周縁位置から退避位置に移動し、第1洗浄具41および第2洗浄具42が退避する。
【0042】
洗浄具41、42によるウエハWの洗浄が終了した後、ウエハWの上面に、所定時間、ノズル30を介して洗浄液が吐出され続けて、ウエハWの上面がリンス処理される(ステップS10)。その後、洗浄液の吐出を終了する(ステップS11)。
【0043】
洗浄液の吐出が終了した後、ウエハWの回転数を上昇させて、ウエハWの上面に存在している洗浄液を振り切り、スピン乾燥させ(ステップS12)、ウエハWの洗浄が終了する。
【0044】
洗浄が終了した後、ウエハWの回転を停止させ(ステップS13)、洗浄済みのウエハWは、洗浄ユニット70の洗浄容器10から搬出される(ステップS14)。この場合、シャッタ12(図3参照)が開けられて、第2搬送機構8(図1参照)によってウエハWが搬入出口11を通って洗浄容器10から搬出される。
【0045】
その後、洗浄済みのウエハWは、反転される(ステップS15)。この場合、第2搬送機構8によって、洗浄ユニット70から反転ユニット75に搬送されて、反転ユニット75においてウエハWが反転される。すなわち、ウエハWの回路形成面が上面となるようにウエハWが反転される。
【0046】
反転された洗浄済みのウエハWは、第2搬送機構8によって、反転ユニット75から基板受渡台7に搬送されて載置される。その後、載置された洗浄済みのウエハWは、第1搬送機構6によって基板受渡台7から所定のウエハキャリアCに搬送されて収容される(ステップS16)。この際、洗浄済みのウエハWは、回路形成面が上面となるようにウエハキャリアCに収容される。
【0047】
このように本実施の形態によれば、ウエハWの上面に洗浄液を吐出して洗浄する際、支持アーム43を中心位置から周縁位置に移動させることにより、2つの洗浄具41、42を、ウエハWの上面に接触させて回転させながら、ウエハWの洗浄領域Wの中心部から周縁部に移動(スキャン)させることができる。このことにより、1つの支持アーム43を移動させることによって、2つの洗浄具41、42をスキャンさせて、ウエハWの上面全体を洗浄することができる。すなわち、1つの洗浄具を用いて2度スキャンした場合と同様の洗浄効果を1度のスキャンで得ることができる。このため、ウエハWの上面全体からパーティクルを効率良く除去することができ、ウエハWの洗浄時間を短縮することができる。この場合、洗浄時間のスループットを向上させることができるため、基板洗浄装置1内の洗浄ユニット70の台数を減らし、基板洗浄装置1の小型化を図ることもできる。さらに、2つの洗浄具41、42を1つの支持アーム43によってスキャンさせるため、洗浄ユニット70の構成を簡素化することができる。
【0048】
また、本実施の形態によれば、第1洗浄具41がウエハWの洗浄領域Wの周縁部に配置されている場合、第2洗浄具42が、ウエハWの洗浄領域Wの周縁部に配置されている。ところで、ウエハWの洗浄領域Wの周縁部は、中心部に比べてウエハWの周速度が大きいため、ウエハWの上面を洗浄具が滑るようになり、洗浄力が低下して洗浄が困難になる傾向がある。これに対して本実施の形態によれば、上述したように、第1洗浄具41がウエハWの洗浄領域Wの周縁部に配置されている場合、第2洗浄具42が、ウエハWの洗浄領域Wの周縁部に配置されていることから、洗浄が比較的困難であったウエハWの上面における洗浄領域Wの周縁部を、2つの洗浄具41、42によって同時に洗浄することができ、ウエハW(とりわけその洗浄領域Wの周縁部)の清浄度を向上させることができる。なお、ウエハWの中心部は周速度が比較的小さいため、一つの洗浄具でも十分な洗浄力が得られ、第1洗浄具41のみの洗浄であっても所望の清浄度を得ることができる。
【0049】
また、本実施の形態によれば、第1洗浄具41および第2洗浄具42が洗浄領域Wの周縁部に配置された後、2つの洗浄具41、42が支持アーム43を介してアーム昇降駆動部46により同時に上昇する。このことにより、2つの洗浄具41、42によるウエハWの洗浄を同時に終了させることができる。ところで、2つの洗浄具41、42が、例えば、洗浄具41、42のスキャン方向(図6(a)における左右方向)に沿って支持アーム43に取り付けられている場合、ウエハWの洗浄領域Wの周縁部を2つの洗浄具41、42により洗浄するためには、スキャン方向の先頭側の洗浄具を、ウエハWの洗浄領域Wの周縁部より外方に移動させる必要が生じる。この場合、外方に移動した洗浄具はスピンチャック20の保持部材22に干渉するという問題がある。これに対して本実施の形態によれば、2つの洗浄具41、42は、ウエハWの洗浄領域Wの周縁部に配置され、その後、2つの洗浄具41、42が同時に上昇する。このことにより、洗浄具41、42が、保持部材22に干渉することを防止できる。また、この場合、洗浄具41、42による洗浄時間のスループットを向上させることができる。
【0050】
また、本実施の形態によれば、第1洗浄具41がウエハWの洗浄領域Wの周縁部に配置されている場合、各洗浄具41、42の周縁(外縁)が、平面視で、いずれもウエハWの洗浄領域Wの周縁(外縁)に内接している。このことにより、各洗浄具41、42が、スピンチャック20の保持部材22に干渉することをより一層防止できる。
【0051】
以上、本発明による実施の形態について説明してきたが、当然のことながら、本発明の要旨の範囲内で、種々の変形も可能である。以下、代表的な変形例について説明する。
【0052】
すなわち、本実施の形態においては、図4に示すように、駆動プーリ52と第1プーリ54とに第1ベルト55が巻き掛けられ、第2プーリ56と第3プーリ58とに第2ベルト59が巻き掛けられている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、駆動プーリ52と第3プーリ58とに第1ベルト55が巻き掛けられ、第2プーリ56が第2洗浄具回転軸57に設けられて、当該第2プーリ56と第1プーリ54とに第2ベルト59が巻き掛けられるようにしてもよい。
【0053】
また、本実施の形態においては、一対の洗浄具41、42を、単一の洗浄具回転駆動部50によって連動して回転させている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、一対の洗浄具41、42を、個別に回転させるようにしてもよい。すなわち、図7に示すように支持アーム43上に第1洗浄具回転駆動部91および第2洗浄具回転駆動部92が設けられて、第1洗浄具41を第1洗浄具回転駆動部91によって回転させると共に、第2洗浄具42を第2洗浄具回転駆動部92によって回転させてもよい。図7に示す形態においては、第1洗浄具回転駆動部91には第1駆動回転軸93が連結され、当該第1駆動回転軸93に第1駆動プーリ94が設けられている。第1洗浄具41に連結された第1洗浄具回転軸53に第1プーリ54が設けられ、第1駆動プーリ94と第1プーリ54とに第1ベルト55が巻き掛けられている。一方、第2洗浄具回転駆動部92には第2駆動回転軸95が連結され、当該第2駆動回転軸95に、第2駆動プーリ96が設けられている。第2洗浄具42に連結された第2洗浄具回転軸57に第3プーリ58が設けられ、第2駆動プーリ96と第3プーリ58とに、第2ベルト59が巻き掛けられている。このようにして、第1洗浄具回転駆動部91の回転駆動力が、第1ベルト55を介して第1洗浄具41に伝達され、第2洗浄具回転駆動部92の回転駆動力が、第2ベルト59を介して第2洗浄具42に伝達されて、第1洗浄具41および第2洗浄具42を個別に回転させることができる。この場合、第1洗浄具回転駆動部91および第2洗浄具回転駆動部92に要求される負荷を低減することができ、第1洗浄具41および第2洗浄具42を回転させる回転駆動機構の信頼性を向上させることができる。また、この場合、第1洗浄具41および第2洗浄具42の回転数を、個別に調整することができ、洗浄力の最適化を図ることができる。
【0054】
また、本実施の形態においては、支持アーム43が中心位置に位置している場合に、一対の洗浄具41、42のうち第1洗浄具41がウエハWの中心部に配置される例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、支持アーム43が中心位置に位置している場合に、第2洗浄具42がウエハWの中心部に配置されるようにしてもよい。
【0055】
また、本実施の形態においては、支持アーム43が周縁位置に位置している場合、各洗浄具41、42の周縁(外縁)が、平面視で、いずれもウエハWの洗浄領域Wの周縁(外縁)に内接している例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、スピンチャック20の保持部材22との干渉を回避可能であれば、支持アーム43が周縁位置に位置している場合、各洗浄具41、42の周縁(外縁)を、ウエハWの洗浄領域Wの周縁(外縁)から外方に突出させるようしてもよい。さらには、ウエハWの洗浄領域WがウエハWの全領域となる場合(洗浄領域Wの周縁とウエハWの周縁とが一致している場合)には、各洗浄具41、42をウエハW自体から外方にはみ出させるように配置させてもよい。
【0056】
また、本実施の形態においては、ウエハWを2つの洗浄具41、42を用いて洗浄する例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、3つ以上の洗浄具を用いてウエハWを洗浄するようにしてもよい。この場合、支持アーム43が中心位置に位置している場合に、いずれか一つの洗浄具がウエハWの中心部に配置され、支持アーム43が周縁位置に位置している場合に、全ての洗浄具がウエハWの洗浄領域Wの周縁部に配置されるようにすればよい。この場合、ウエハWの上面全体からパーティクルをより一層効率良く除去することができ、ウエハWの洗浄時間をより一層短縮することができる。
【0057】
また、本実施の形態においては、一対の洗浄具41、42が取り付けられた支持アーム43が、ガイドレール44に沿って直線的に移動して、一対の洗浄具41、42が、ウエハWの上面に沿って直線的に移動(スキャン)する例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、一対の洗浄具41、42が、ウエハWの上面に沿って旋回するようにしてもよい。すなわち、支持アーム43の基端に、支持アーム43を旋回させるアーム回転駆動部(図示せず)が設けられて、支持アーム43が、第1洗浄具41がウエハWの中心部に位置する中心位置と、第1洗浄具41および第2洗浄具42のいずれもがウエハWの洗浄領域Wの周縁部に位置する周縁位置と、ウエハWの周縁外方に対応する退避位置とを、旋回して移動するように構成されていてもよい。
【0058】
また、本実施の形態においては、図8に示すように、第1洗浄具41に、当該第1洗浄具41内を通ってウエハWに対して洗浄液を供給(吐出)する第1洗浄液供給路97(洗浄液供給部)が設けられると共に、第2洗浄具42に、当該第2洗浄具42内を通ってウエハWに対して洗浄液を供給する第2洗浄液供給路98(洗浄液供給部)が設けられていてもよい。この場合、第1洗浄液供給路97および第2洗浄液供給路98は、洗浄液供給ライン36に連結される。このような第1洗浄液供給路97および第2洗浄液供給路98を設けることにより、ウエハWの上面全体からパーティクルをより一層効率良く除去することができ、ウエハWの洗浄時間をより一層短縮することができると共に、ウエハWの清浄度をより一層向上させることができる。
【0059】
さらに、本実施の形態においては、反転ユニット75によってウエハWを反転させ、ウエハWの回路形成面を下面にして、回路形成面とは反対側の面を上面として当該上面を洗浄する例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、ウエハWを反転させることなく、ウエハWの回路形成面を上面にして、当該回路形成面を上面として洗浄するようにしてもよい。
【0060】
なお、以上の説明においては、本発明による基板洗浄装置、基板洗浄方法、およびこの基板洗浄方法を実行するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体を、半導体ウエハWの洗浄処理に適用した例を示している。しかしながらこのことに限られることはなく、LCD基板またはCD基板等、種々の基板(被処理体)等の洗浄に本発明を適用することも可能である。
【符号の説明】
【0061】
1 基板洗浄装置
20 スピンチャック
25 基板回転駆動部
30 ノズル
41 第1洗浄具
42 第2洗浄具
43 支持アーム
46 支持アーム昇降駆動部
50 洗浄具回転駆動部
70 洗浄ユニット
75 反転ユニット
80 制御部
82 記録媒体
91 第1洗浄具回転駆動部
92 第2洗浄具回転駆動部
97 第1洗浄液供給路
98 第2洗浄液供給路
W ウエハ
洗浄領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を保持する基板保持台と、
前記基板を保持した前記基板保持台を回転させる基板回転駆動部と、
前記基板保持台に保持された前記基板の上面に対して洗浄液を供給するノズルと、
前記基板保持台に保持された前記基板の上面を洗浄する第1洗浄具および第2洗浄具と、
前記第1洗浄具および前記第2洗浄具が取り付けられた支持部材と、を備え、
前記支持部材は、前記第1洗浄具を前記基板保持台に保持された前記基板の中心部から当該基板の洗浄領域の周縁部に当該基板に沿って移動させるように、移動可能に構成されており、
前記第1洗浄具および前記第2洗浄具は、前記第1洗浄具が前記基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置されている場合に、前記第2洗浄具が当該基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置されているように、前記支持部材に取り付けられていることを特徴とする基板洗浄装置。
【請求項2】
前記第1洗浄具が前記基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置されている場合、前記第1洗浄具および前記第2洗浄具の各々の周縁が、いずれも前記基板の前記洗浄領域の周縁に内接していることを特徴とする請求項1に記載の基板洗浄装置。
【請求項3】
前記第1洗浄具および前記第2洗浄具を連動して回転させる洗浄具回転駆動部を更に備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の基板洗浄装置。
【請求項4】
前記第1洗浄具を回転させる第1洗浄具回転駆動部と、
前記第2洗浄具を回転させる第2洗浄具回転駆動部と、を更に備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の基板洗浄装置。
【請求項5】
前記基板保持台に保持された前記基板に対して、前記支持部材を昇降させる支持部材昇降駆動部を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の基板洗浄装置。
【請求項6】
前記第1洗浄具に、当該第1洗浄具内を通って前記基板に対して洗浄液を供給する第1洗浄液供給部が設けられ、
前記第2洗浄具に、当該第2洗浄具内を通って前記基板に対して洗浄液を供給する第2洗浄液供給部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の基板洗浄装置。
【請求項7】
基板保持台に保持されて回転している基板の上面に対して洗浄液を供給して前記基板を洗浄する基板洗浄方法において、
前記基板の上面を洗浄する第1洗浄具および第2洗浄具が取り付けられた支持部材を移動させることにより、前記第1洗浄具を前記基板の中心部に配置する工程と、
前記支持部材を移動させることにより、前記第1洗浄具を前記基板の前記中心部から当該基板の洗浄領域の周縁部に当該基板に沿って移動させて、前記第1洗浄具を前記基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置する工程と、を備え、
前記第1洗浄具が前記基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置された場合、前記第2洗浄具が当該基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置されることを特徴とする基板洗浄方法。
【請求項8】
前記第1洗浄具が前記基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置された場合、前記第1洗浄具および前記第2洗浄具の各々の周縁が、いずれも前記基板の前記洗浄領域の周縁に内接することを特徴とする請求項7に記載の基板洗浄方法。
【請求項9】
前記第1洗浄具を前記基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置させる工程の後、前記支持部材を上昇させることを特徴とする請求項7または8に記載の基板洗浄方法。
【請求項10】
前記第1洗浄具および前記第2洗浄具による前記基板の洗浄は、同時に終了することを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の基板洗浄方法。
【請求項11】
基板保持台に保持されて回転している基板の上面に対して洗浄液を供給して前記基板を洗浄する基板洗浄方法を実行するためのコンピュータプログラムが記録された記録媒体であって、
前記基板洗浄方法は、
前記基板の上面を洗浄する第1洗浄具および第2洗浄具が取り付けられた支持部材を移動させることにより、前記第1洗浄具を前記基板の中心部に配置する工程と、
前記支持部材を移動させることにより、前記第1洗浄具を前記基板の前記中心部から当該基板の洗浄領域の周縁部に当該基板に沿って移動させて、前記第1洗浄具を前記基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置する工程と、を備え、
前記第1洗浄具が前記基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置された場合、前記第2洗浄具が当該基板の前記洗浄領域の前記周縁部に配置されることを特徴とする記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−69776(P2013−69776A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206205(P2011−206205)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】