説明

基礎構造物

【課題】鋼製基礎梁で各鋼管基礎杭の間をつなぎ平面的な剛性を高めた1柱1杭基礎構造物において、コンクリートの圧壊のおそれのない鋼管基礎杭と鋼製基礎梁との連結構造を提供することを目的とする。
【解決手段】地盤に立設された複数の鋼管基礎杭と、地中に埋設され、かつ隣接する鋼管基礎杭同士を繋ぐ鋼製基礎梁20と、を備え、鋼製基礎梁20の先端に取り付けられた接続片22が、鋼管基礎杭の上端に接合された中空円筒状の接合ユニット12の内周面と所定の間隔を隔てて対向配置され、接続片22にねじ込まれたボルト25の先端が接合ユニット12の内周面に接して、所定の間隔が保持され、接続片22と内周面との間を含め、接合ユニット12内にコンクリートが充填されたことを特徴とする基礎構造物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基礎構造物に関し、特に、1柱1杭基礎構造物における基礎梁と基礎杭の接続方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
柱1本ごとに独立した基礎杭を持つ1柱1杭基礎構造物で、かつ重量バランスなどにより基礎部での剛性を必要とする場合は、鋼製基礎梁で各鋼管基礎杭の間をつなぎ平面的な剛性を高めるのが一般的である。例えば、特許文献1には、図13に示すように、上部構造物は地中に設けられた下部構造物61及び下部構造物61上に建つ上部構造物62において、地中に設置された複数の鋼管基礎杭63と、鋼管基礎杭63相互を連結する鋼製基礎梁64とから構成される建築構造物を開示している。
以上の建築構造物においては、鋼管基礎杭63の建て込み精度が必要となるとともに、鋼管基礎杭63の打設誤差が発生した場合には、鋼製基礎梁64の接合に関して多大な調整が必要であった。そこで、特許文献1では、鋼管基礎杭63と鋼製基礎梁64の接合構造を工夫して打設誤差を吸収することを提案している。
【0003】
鋼管基礎杭63と鋼製基礎梁64は、例えば図14に示すように、鋼管基礎杭63の杭頭部65に加工され取り付けられたメス継手金具66に、先端にオス継手金具67を加工した鋼製基礎梁64を挿入し、内部にコンクリート68を充填することで、接合することが示されている。また、他の例としては、図15に示すように、鋼管基礎杭69の杭頭部70の側面軸方向に入れたスリット71に、断面H形のオス継手金具73を先端に固着した鋼製基礎梁74を挿入し、鋼管基礎杭69の内部にコンクリート75を充填し、鋼管基礎杭69と鋼製基礎梁74を接合することが示されている。
【0004】
鋼管基礎杭と鋼製基礎梁の接合の仕方については、本発明者が特許文献2において以下の提案を行っている。すなわち、図16に示すように、特許文献2は、鋼製基礎梁82を支持するための基礎梁支持手段84が設けられているところに特徴がある。基礎梁支持手段84は、図示しない鋼管基礎杭の上端に設けられる接合ユニット80の側面に設けられた開口部85と、接続片86と、スプライスプレート87とを主たる要素として構成されている。
開口部85は、接合ユニット80の板厚方向に貫通する、平面視長方形状の孔であり、この開口部85を通して、接続片86の突部86aが、接合ユニット80の外側に突出するようになっている。また、接続片86と接合ユニット80との間には、図示しないシール部材が設けられており、接合ユニット80内に充填されたコンクリートが、突部86aと開口部85との間から漏れ出さないようになっている。
スプライスプレート87は、接続片86の突部86aと鋼製基礎梁82のウェブ83とを連結するものであり、スプライスプレート87の一端と接続片86の突部86a、およびスプライスプレート87の他端と鋼製基礎梁82のウェブ83はそれぞれ、隅肉溶接等の適宜の手段により接合される。
【0005】
特許文献2の構造によれば、接続片86の角度や、開口部85内における接続片86の突部86aの上下方向の位置を簡単に変更することができるので、鋼製基礎梁82を所望の高さに容易に据え付けることができる。また、接続片86の突部86aが貫通する開口部85が、地盤の表面近くに位置する接合ユニット80の側面に設けられており、鋼製基礎梁82が地盤の表面近くに位置することとなるので、鋼製基礎梁82の掘り込み深さを浅くすることができ、工期の短縮を図ることができるとともに、工費の削減を図ることができる。
【0006】
【特許文献1】特開2002−309591号公報
【特許文献2】特開2007−63854号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の提案(図11)は、オス継手金具67と鋼管基礎杭63の間にコンクリート75が充填されるが、鋼製基礎梁64から引張力が作用した場合、オス継手金具67と鋼管基礎杭63の間のコンクリート強度、クリアランスの設定によっては、コンクリート75が圧壊して、所定の性能を発揮できないおそれがあった。
コンクリートの圧壊の問題は、特許文献1の他の提案(図12)においても、オス継手金具73と鋼管基礎杭69の間で、また、特許文献2の提案においても、接続片86と鋼製基礎杭63の間で生ずる。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、鋼製基礎梁で各鋼管基礎杭の間をつなぎ平面的な剛性を高めた1柱1杭基礎構造物において、コンクリートの圧壊のおそれのない鋼管基礎杭と鋼製基礎梁との連結構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的のもと、本発明の基礎構造物は、地盤に立設された複数の鋼管基礎杭と、地中に埋設され、かつ隣接する鋼管基礎杭同士を繋ぐ鋼製基礎梁と、を備え、鋼製基礎梁の先端に取り付けられた係止体が、鋼管基礎杭の内周面と所定の間隔を隔てて対向配置され、係止体にねじ込まれたボルトの先端が鋼管基礎杭の内周面に接して、所定の間隔が保持され、係止体と内周面との間を含め、鋼管基礎杭内にコンクリートが充填されたことを特徴とする。
本発明の基礎構造物は、鋼製基礎梁の先端に取り付けられた係止体と鋼管基礎杭の内周面にコンクリートが充填されることにより、鋼製基礎梁と鋼管基礎杭とを接合する。この接合構造において、係止体と鋼管基礎杭の内周面との間にボルトが介在することにより、鋼製基礎梁に引張りの力が加わったとしても、係止体からの力はボルトを介して鋼管基礎杭の内周面に伝達されるので、係止体と鋼管基礎杭の内周面の間に充填されたコンクリートの圧壊が防止される。
【0009】
本発明の基礎構造物において、鋼製基礎梁が貫通する孔が鋼管基礎杭に形成され、かつこの孔を鋼製基礎梁が貫通して、係止体が鋼管基礎杭の内周面と対向配置される場合、孔の上側及び下側にリング状の補強リブが接合されたことが好ましい。鋼製基礎梁が貫通する孔の存在により、鋼管基礎杭の強度低下を補うためである。
本発明の基礎構造物において、ボルトの本数は限定されず、水平方向に所定間隔離れた位置に複数本配置することができるし、鉛直方向に水平方向に所定間隔離れた位置に複数本配置することもできる。
また本発明の基礎構造物において、鋼製基礎梁の先端部の鋼管基礎杭の鉛直方向における位置決めを行う鉛直方向位置決め手段を備えることが好ましい。鋼製基礎梁と鋼管基礎杭との接合状態を調整するためである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、コンクリートを介在して鋼管基礎杭に係止される係止体と鋼管基礎杭の内周面の間の力の伝達がボルトを介して行われるため、鋼製基礎梁に引張り力が生じてもコンクリートの圧壊のおそれがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
<第1実施形態>
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る1柱1杭基礎構造の側断面図である。この1柱1杭基礎構造10は、地盤Gに埋設された鋼管基礎杭11と、この鋼管基礎杭11の鉛直上方に配置された接合ユニット(接合部材)12とを主たる要素としている。接合ユニット12は、形態が鋼管と同様であり、かつ杭の一部として機能するから、本発明の鋼管基礎杭に該当する。
鋼管基礎杭11は、例えば、その下端部に翼(図示せず)を有しており、その先端部が支持層(図示せず)に到達するまで、圧入機等により地盤G中に回転圧入されている。
接合ユニット12は、鋼管基礎杭11と略同じ外径を有する例えば円筒状の部材であり、その上端は、柱脚13の底板13aを受容し易くするために開口されている。接合ユニット12の下端には、底板12aが設けられている。
これら鋼管基礎杭11と接合ユニット12とは、例えば溶接により接合されている。
【0012】
接合ユニット12の内部空間内には、位置決めされた、断面が例えば四辺形状を呈する柱脚13の下端部が収容されており、接合ユニット12と柱脚13とは、接合ユニット12の内部に充填されたコンクリート14により接合されている。
【0013】
図1に示した1柱1杭基礎構造10の施工方法について図2を用いて説明する。
まず、鋼管基礎杭11を埋設しようとする所定位置の地盤Gに穴15を掘る。穴15の径は、鋼管基礎杭11の径よりも大きくする。その穴15に鋼管基礎杭11を立てた後、鋼管基礎杭11の先端部が支持層に到達するまで、図示しない圧入機等を用いて地盤G中に回転圧入する(図2(a)参照)。
鋼管基礎杭11の杭頭部に接合ユニット12を載せ、鋼管基礎杭11の芯と接合ユニット12の芯とを一致させた後、これら鋼管基礎杭11と接合ユニット12とを例えば溶接により接合する。鋼管基礎杭11と接合ユニット12との接合が完了した後に穴15を一部埋め戻し、接合ユニット12の開口端のみが地盤Gの表面に現れるようにする(図2(b)参照)。
その後、鋼製基礎梁20を接合ユニット12に接合し、それが終了したならば、穴15を完全に埋め戻す。このとき、鋼製基礎梁20も埋められる。鋼製基礎梁20を接合ユニット12に接合する構造は後述する。
【0014】
次に、接合ユニット12の開口端を通して、柱脚13の先端部を接合ユニット12の内部空間内に挿入し、位置決め装置を用いて接合ユニット12の芯と柱脚13の芯とを一致させる(図2(c)参照)。
この状態で接合ユニット12の内部空間内にコンクリート14を充填し、接合ユニット12と柱脚13とを接合し、基礎構造の工事が完了する(図2(d)および図1参照)。なお、穴15の埋め戻しは、柱脚固定までの一連の作業完了後に行ってもよい。
【0015】
次に、図3〜図5を参照して、鋼製基礎梁20を接合ユニット12に接合する構造を説明する。なお、図3〜図5には、コンクリート14の記載は省略してある。また、接合ユニット12と鋼製基礎梁20の接合箇所を1箇所のみ記載してある。
本実施形態における1柱1杭基礎構造10は、鋼製基礎梁20を支持するための基礎梁支持手段21が設けられており、この基礎梁支持手段21に、打設されたコンクリート14の圧壊を防止する機能が付加されている点に特徴がある。
【0016】
基礎梁支持手段21は、接合ユニット12の側面に設けられた開口部23と、接続片22と、スプライスプレート24とを主たる要素として構成されている。
開口部23は、接合ユニット12の板厚方向に貫通する、平面視長方形状の孔であり、この開口部23を通して、接続片22の突部22aが、接合ユニット12の外側に突出するようになっている。また、接続片22と接合ユニット12との間には、図示しないシール部材が設けられており、接合ユニット12内に充填されたコンクリート14が、突部22aと開口部23との間から漏れ出さないようになっている。
スプライスプレート24は、接続片22の突部22aと鋼製基礎梁20のウェブ20aとを連結するものであり、スプライスプレート24の一端と接続片22の突部22a、およびスプライスプレート24の他端と鋼製基礎梁20のウェブ20aはそれぞれ、例えばボルト接合により接合される。接続片22、スプライスプレート24は、鋼製基礎梁20の一部を構成するものとみなすことができる。
【0017】
接続片22には、ボルト25と噛み合うねじ孔22bが接続片22を貫通して形成されている。このねじ孔22bは、接続片22の幅方向(水平方向)に所定の間隔を隔てて2箇所に形成されている。ボルト25は、このねじ孔22bを介して接続片22を貫通し、ねじ部の先端が接合ユニット12の内壁に接触している。したがって、鋼製基礎梁20に引張りの力が作用したとき、接続片22からの力がボルト25を経由して接合ユニット12へ伝達されるため、接合ユニット12内で接合ユニット12の内周面に対向配置される接続片22の板状の部分(係止体)と接合ユニット12の間に充填されたコンクリート14の圧壊が阻止される。
ボルト25は、接続片22の突部22aを境にして水平方向の両側にそれぞれ1本設置している。したがって、ボルト25の締め付け具合により、接続片22の水平方向の位置、回転方向を調整することが可能である。
【0018】
接合ユニット12の内周面には、補強リブ26が設けられている。補強リブ26は、開口部23の上側及び下側に一つずつ設けられている。補強リブ26は、鋼製のリング状部材を溶接により、接合ユニット12の内周面に接合する。
鋼製基礎梁20からの引張力に対して、接合ユニット12の上端が開口しているため、強度的に問題が発生する可能性がある。また、開口部23に部分的に強度が低下する可能性がある。そこで、開口部23の上・下にリング状の補強リブ26を溶接接合することにより補強する。また、この補強リブ26は、接合ユニット12の内部に充填されるコンクリート14の付着性能も向上させる効果も有している。
【0019】
また、本実施形態による1柱1杭基礎構造10によれば、接続片22の角度や、開口部23内における接続片22の突部22aの上下方向の位置を簡単に変更することができるので、鋼製基礎梁20を所望の高さに容易に据え付けることができる。
さらに、接続片22の突部22aが貫通する開口部23が、地盤Gの表面近くに位置する接合ユニット12の側面に設けられており、鋼製基礎梁20が地盤Gの表面近くに位置することとなるので、鋼製基礎梁20の掘り込み深さを浅くすることができ、工期の短縮を図ることができるとともに、工費の削減を図ることができる。
【0020】
<第2実施形態>
本発明による第2実施形態に係る1柱1杭基礎構造30を図6〜図9を参照して説明する。
第2実施形態は、第1実施形態と基本的な構成が一致しているため、以下では第1実施形態との相違点を中心にして説明する。なお、図6〜図9において、第1実施形態と同様部分には同一の符号を付している。
第2実施形態は、基礎梁支持手段31が、接合ユニット12の側面に設けられた開口部23と、接続片32と、鉛直方向支持板33と、スプライスプレート24とを主たる要素として構成されている。
接続片32は、T状の形態を有するが、突部32aの表裏両面から突部32bが垂設されている。
接続片32の突部32bと接合ユニット12の間に配設される鉛直方向支持板33には、接続片32の突部32aが貫通する孔33aと、孔33aを中心として対称の位置に貫通する2つのボルト孔33bが形成されている。ボルト孔33bが長孔とされているため、鉛直方向支持板33、つまり接続片32を鉛直方向の任意の位置に固定することができる。
【0021】
突部32aの先端部分が外部に突出するように接続片32を接合ユニット12に配置する。
ボルト34が鉛直方向支持板33のボルト孔33bを貫通し、ボルト34の先端は接合ユニット12に固定されたナット35にねじ込まれている。一方で、鉛直方向支持板33は、接続片32の突部32bの接合ユニット12側の面に接している。
【0022】
以上の第2実施形態によれば、鉛直方向支持板33の鉛直方向の位置を調整し、ボルト34を締め付けることにより、接続片32の位置決めを行うことができる。接続片32が位置決めされた状態で、ボルト25の締め付け具合により、接続片32の水平方向の位置、回転方向の位置を調整すれば、さらに精度の良い調整が可能となる。
【0023】
<第3実施形態>
本発明による第3実施形態に係る1柱1杭基礎構造50を図10〜図12を参照して説明する。
第1実施形態はボルト25を水平方向に2つ設けていたのに対して、第3実施形態はボルト25を鉛直方向にも2つ設けたところに特徴がある。なお、図10〜図12において、第1実施形態と同様部分には同一の符号を付している。
この構成により、鋼製基礎梁20と接合ユニット12の間を伝達可能な強度も向上する。さらに、接続片22の平面的な回転のみではなく、鉛直方向の回転の位置も調整可能となるので、施工上、鋼製基礎梁20に鉛直方向の傾きが若干生じた場合でも、強制的に外力を加えて調整するのではなく、施工過程に接続片22で調整が可能となる。
【0024】
上記実施形態では、接合ユニット12について説明したが、鋼管基礎杭11に対して本発明を適用することができる。これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択し、あるいは他の構成に適宜変更することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】第1実施形態による基礎構造物の概略構成を示す側断面図である。
【図2】第1実施形態による基礎構造物の施工工程を示す部分断面図である。
【図3】第1実施形態による基礎構造物の鋼製基礎梁と鋼管基礎杭の接合部分を示す図であって、図4のC−C矢視断面図である。
【図4】図3のA−A矢視断面図である。
【図5】図3のB−B矢視断面図である。
【図6】第2実施形態による基礎構造物の鋼製基礎梁と鋼管基礎杭の接合部分を示す平面図であって、図7のF−F矢視断面図である。
【図7】図6のD−D矢視断面図である。
【図8】図6のE−E矢視断面図である。
【図9】第2実施形態に用いる鉛直方向支持板及び接合片を示す斜視図であり、(a)が鉛直方向支持板を、(b)が接合片を示している。
【図10】第3実施形態による基礎構造物の鋼製基礎梁と鋼管基礎杭の接合部分を示す平面図であって、図11のI−I矢視断面図である。
【図11】図10のG−G矢視断面図である。
【図12】図10のH−H矢視断面図である。
【図13】特許文献1に開示された建築構造物を示す図である。
【図14】特許文献1に開示された建築構造物の鋼製基礎梁と鋼管基礎杭の接合例を示す断面図である。
【図15】特許文献1に開示された建築構造物の鋼製基礎梁と鋼管基礎杭の他の接合例を示す断面図である。
【図16】特許文献2に開示された建築構造物の鋼製基礎梁と鋼管基礎杭の接合例を示す図である。
【符号の説明】
【0026】
10,30,50…1柱1杭基礎構造、11…鋼管基礎杭、12…接合ユニット、13…柱脚、14…コンクリート、20…鋼製基礎梁、21,31…基礎梁支持手段、22,32…接続片、23…開口部、24…スプライスプレート、25,34…ボルト、26…補強リブ、33…鉛直方向支持板、35…ナット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤に立設された複数の鋼管基礎杭と、
地中に埋設され、かつ隣接する前記鋼管基礎杭同士を繋ぐ鋼製基礎梁と、を備え、
前記鋼製基礎梁の先端に取り付けられた係止体が、前記鋼管基礎杭の内周面と所定の間隔を隔てて対向配置され、
前記係止体にねじ込まれたボルトの先端が前記鋼管基礎杭の内周面に接して、前記所定の間隔が保持され、
前記係止体と前記内周面との間を含め、前記鋼管基礎杭内にコンクリートが充填されたことを特徴とする基礎構造物。
【請求項2】
前記鋼製基礎梁が貫通する孔が前記鋼管基礎杭に形成され、かつこの孔を前記鋼製基礎梁が貫通して、前記係止体が前記鋼管基礎杭の前記内周面と対向配置され、
前記孔の上側及び下側にリング状の補強リブが接合されたことを特徴とする請求項1に記載の基礎構造物。
【請求項3】
前記ボルトが、水平方向に所定間隔離れた位置に複数本配置されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の基礎構造物。
【請求項4】
前記ボルトが、鉛直方向に所定間隔離れた位置に複数本配置されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の基礎構造物。
【請求項5】
前記鋼製基礎梁の先端部の前記鋼管基礎杭の鉛直方向における位置決めを行う鉛直方向位置決め手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の基礎構造物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−121049(P2009−121049A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−293384(P2007−293384)
【出願日】平成19年11月12日(2007.11.12)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】