説明

堆積有機処理物搖動撹拌装置

【課題】 旧来の有機処理物堆積高より倍以上の堆積高さの有機処理物を、醗酵・乾燥・堆肥化する堆積有機物搖動撹拌装置提供すること。
走行撹拌装置の前進走行時において回動撹拌軸体を前後方向に搖動することにより、堆積有機処理物を回動撹拌軸体で下向きに掘削しつつ、後方に移動して跳ね上げて再度堆積させより混連撹拌効率を向上すること。
【解決手段】 堆積有機処理物を醗酵・乾燥を目的に撹拌するため、複数の走行車輪を有する走行枠体の上方部に位置する桁部の左右端下に搖動駆動を兼ねた枢支軸を有する搖動駆動体を固定して設け、左右の該枢支軸には進行方向に搖動自在な搖動支持体の軸受け部を固定して結合し、この搖動支持体の遥動軸心と適宜な間隔を離した位置に、多数の掘削杆を固定して備えた回動撹拌軸体を回動自在に搖動支持体に設けて成る構成による撹拌手段を採る。。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は堆積有機処理物を醗酵・乾燥・堆肥化を促進するための堆積有機物走行撹拌装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在用いられている走行撹拌装置はの堆積高さを概略半径とする多数の掘削杆を固定して備えた回動撹拌軸体を、走行枠体に枢支した支持枠に回動自在に設けてなる構成であった。
【0003】
この構成において、前進走行時において回動撹拌軸体を堆積有機処理物を下向きに掘削しつつ、後方に移動して跳ね上げて再度堆積させる一方向の撹拌動作法を採っていた。
【0004】
顧客からは、より深い高さに堆積した有機処理物を撹拌できる走行撹拌装置の需要要求が数多く寄せられていた。
【0005】
旧来の有機処理物を撹拌する走行撹拌装置は、その対象である有機処理物の堆積高さが1メートル位で設定されていたので、対象装置の代替時において、倍くらいの堆積高さを要求された場合には、旧来の撹拌装置の全高や建屋の天井部の高さ規制値を守る必要があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
旧来の有機処理物堆積高より倍以上の堆積高さの有機処理物を、醗酵・乾燥・堆肥化する堆積有機物搖動撹拌装置提供すること。
【0007】
有機処理物堆積ヤードに左右両壁あり、片壁あり、または壁なしの何れの形式にも有効な堆積有機物搖動撹拌装置提供すること。
【0008】
撹拌装置の代替時において、倍くらいの堆積高さを要求された場合には、旧来の撹拌装置の全高や建屋の高さ規制制限を守る堆積有機物搖動撹拌装置提供すること。
【0009】
走行撹拌装置の前進走行時において回動撹拌軸体を前後方向に搖動することにより、堆積有機処理物を回動撹拌軸体で下向きに掘削しつつ、後方に移動して跳ね上げて再度堆積させより混連撹拌効率を向上すること。
【課題を解決するための手段】
【0010】
堆積有機処理物を醗酵・乾燥を目的に撹拌するため、複数の走行車輪を有する走行枠体の上方部に位置する桁部の左右端下に搖動駆動を兼ねた枢支軸を有する搖動駆動体を固定して設け、左右の該枢支軸には進行方向に搖動自在な搖動支持体の軸受け部を固定して結合し、この搖動支持体の遥動軸心と適宜な間隔を離した位置に、多数の掘削杆を固定して備えた回動撹拌軸体を回動自在に搖動支持体に設けて成る構成による撹拌手段を採る。
【0011】
堆積有機処理物の醗酵・乾燥槽の左右擁壁の上端部に設けてた走行レールに合わせた位置に走行車輪を有する一文字状の走行枠体を形成して位置せしめ、走行枠体の上方部に位置する桁部の左右端下に搖動駆動を兼ねた枢支軸を有す搖動る駆動体を固定して設け、左右の該枢支軸には進行方向に搖動自在な搖動支持体の軸受け部を固定して結合し、この搖動支持体の搖動軸心と適宜な間隔を離した位置に、多数の掘削杆を固定して備えた回動撹拌軸体を回動自在に搖動支持体に設けて成る構成る構成による撹拌手段を採る。
【0012】
遥動支持体とその外方に存在する擁壁との間で形成する空間部位に、複数の掘削杆を固着して設けた、回転羽根状の撹拌羽根体を回動撹拌軸の端部に固着して設けた構成を、撹拌の補完機構として採用する。
【発明の効果】
【0013】
走行枠体の上方部に位置する桁部の左右端下に搖動駆動を兼ねた枢支軸を有する搖動駆動体を固定して設け、左右の該枢支軸には進行方向に搖動自在な搖動支持体の軸受け部を固定して結合し、この搖動支持体の搖動軸心と適宜な間隔を離した位置に、多数の掘削杆を固定して備えた回動撹拌軸体を回動自在に搖動支持体に設けて成る構成で、該装置全体を撹拌進行に前後方向に揺動することにより、多数の掘削杆を固定して備えた回動撹拌軸体の作動直径に比較して、より高く堆積する有機処理物を撹拌処理することが可能となった。
【0014】
撹拌進行を完了して該撹拌装置全体を撹拌開始位置に回送する場合は、支持体と搖動支持体に回動自在に設けた、多数の掘削杆を固定して備えた回動撹拌軸体とを、搖動駆動を兼ねた枢支軸を有する搖動駆動体の駆動により、回動撹拌軸体の外径下端が堆積有機処理物の上方規制面と乖離する位置まで上昇動作することによって、戻りの回送走行が支障なく行えるので、運動による装置伝体の全高さは旧来と同程度であるので、建屋等の規制がある現場でも容易に、堆積有機処理物撹拌装置の代替更新が可能。
【0015】
堆積有機処理物の醗酵・乾燥槽の左右擁壁の上端部に設けてた走行レールに合わせた位置に走行車輪を有する一文字状の走行枠体を形成して位置せしめた構成においても上記2項の効果を現出できる。
【0016】
上記の[0013]、[0014]、[0015]項の構成効果により、処理物堆積ヤードに左右両壁あり、片壁あり、または壁なしの何れの形式にも有効な堆積有機物搖動撹拌装置を提供することが可能な効果を得る。
【0017】
遥動支持体とその外方に存在する擁壁との間で形成する空間部位に、複数の掘削杆を固着して設けた、回転羽根状の撹拌羽根体を回動撹拌軸の軸端部に固着して設けた構成により、搖動支持体の壁側の狭さく空間に存在する未撹拌堆積有機物を補完撹拌する効果を得る。
【0018】
走行撹拌装置の適宜な前進速度での撹拌走行時において、回動撹拌軸体を前後方向に搖動することにより、堆積有機処理物を回動撹拌軸体で下向きに掘削しつつ、後方に移動して跳ね上げて再度堆積させる過程において、搖動二方向での大径の撹拌動作を行うので、より効果的な堆積有機処理物搖動撹拌の提供が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下本発明の実施の形態として実施例を[図1]、[図2]に基づいて説明する。
【0020】
[図1]は堆積有機物搖動撹拌装置の中心断面を示す「側面図」である。[図2]は堆積有機物搖動撹拌装置の進行方向から視た「正面図」である。
【0021】
堆積有機物搖動撹拌装置の走行機体として、左右に設ける走行枠体1と、上方部に位置する桁部2を固着して曽舞える構成である。
【0022】
走行枠体1の進行方向の下方前後には、堆積有機物搖動撹拌装置の安定走行・移動を司る走行用の複数の車輪3を備え、走行枠体1の適宜な位置に備えた複数のギヤードモータ5によるチエン駆動により、ギヤードモータ5の制御操作により車輪3を目的の方向に制御駆動する。
【0023】
堆積有機物搖動撹拌装置を確実に直進させるために車輪3に合った幅で床盤に設置した2のレール11の内法部に案内輪4を進行前後部に回転自在に備える。
【0024】
桁部2の左右端部下方には、搖動駆動を兼ねた枢支軸を有する搖動駆動体10を固定して設け、その枢支軸には後述の撹拌機構を結合機構で固定して、撹拌機構全体の搖動駆動を実現する。該搖動駆動体10は油圧式のロータリー型アクテェーターが、大きい駆動力の確保と小型で収まりが良い利点を有する。
【0025】
搖動支持体6は左右二の腕部とその連結軸部で構成される。その腕部の先端部に後述の回動撹拌軸体7を回動自在に枢支するため左右二の軸受け部を備えると共に、更に回動撹拌軸体7の軸位置より適宜に距離を離した位置に、回動撹拌軸体7を回動駆動するためのギヤードモーター9の据付部を設ける。より多くの回動駆動力を設定する場合は左右の腕部それどれにギヤードモーター9を備えることが出来る。
【0026】
回動撹拌軸体7は旋回軸部に撹拌に必要な適切な数量の掘削杆を、らせん状に配置して固着して備える。更に回動撹拌軸体7は掘削杆の数と固着組み付け精度を確保して回転バランスを確保する必要が有る。
【0027】
遥動支持体6とその外方に存在する擁壁Wとの間で形成する空間部位に、複数の掘削杆を固着して設けた、回転羽根状の撹拌羽根体8を回動撹拌軸7の左右の軸端部に固着して設けた構成により、搖動支持体6の壁側Wの狭さく空間に存在する未撹拌堆積有機物を補完撹拌することを得る。
【0028】
堆積有機処理物の醗酵・乾燥槽の左右擁壁の上端部に設けてた図示していない走行レールに合わせた位置に図示していない走行車輪を有する一文字状の桁部2を備える走行枠体を形成して位置せしめた構成において、その桁部2の左右端部下方には、搖動駆動を兼ねた枢支軸を有する搖動駆動体10を固定して設け、その枢支軸には後述の撹拌機構を結合機構で固定して、上述の本特許の構成を組み合わせることによって、左右の壁上を移動走行する堆積有機物搖動撹拌装置を具現化することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施例を示す装置断面側方図。
【図2】本発明の実施例を示す進行方向正面図。
【符号の説明】
【0030】
1 走行枠体 B 回送可動位置
2 桁部 F 進行方向
3 走行車輪 H 処理物堆積高さ
4 案内輪 M 撹拌稼動時位置
5 ギヤードモーター R 床盤
6 搖動支持体 W 側壁
7 回動撹拌軸体
8 撹拌羽根体
9 撹拌モーター
10 搖動駆動体
11 レール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
堆積有機処理物を醗酵・乾燥を目的に撹拌するため、複数の走行車輪を有する走行枠体の上方部に位置する桁部の左右端下に搖動駆動を兼ねた枢支軸を有する搖動駆動体を固定して設け、左右の該枢支軸には進行方向に搖動自在な搖動支持体の軸受け部を固定して結合し、この搖動支持体の搖動軸心と適宜な間隔を離した位置に、多数の掘削杆を固定して備えた回動撹拌軸体を回動自在に搖動支持体に設けて成る構成を特徴とする、堆積有機処理物搖動撹拌装置。
【請求項2】
搖動支持体とその外方に存在する擁壁との間で形成する空間部位に、複数の掘削杆を固着して設けた、回転羽根状の撹拌羽根体を回動撹拌軸の端部に固着して設けた構成を特徴とする、堆積有機処理物搖動撹拌装置。
【請求項3】
堆積有機処理物の醗酵・乾燥槽の左右擁壁の上端部に設けてた走行レールに合わせた位置に走行車輪を有する一文字状の走行枠体を形成して位置せしめ、走行枠体の上方部に位置する桁部の左右端下に搖動駆動を兼ねた枢支軸を有する搖動駆動体を固定して設け、左右の該枢支軸には進行方向に搖動自在な搖動支持体の軸受け部を固定して結合し、この搖動支持体の搖動軸心と適宜な間隔を離した位置に、多数の掘削杆を固定して備えた回動撹拌軸体を回動自在に搖動支持体に設けて成る構成を特徴とする、堆積有機処理物搖動撹拌装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−64581(P2013−64581A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220497(P2011−220497)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(597024094)
【Fターム(参考)】