説明

塗工装置における間欠給液方法及び装置

【課題】給液用のポンプ2を連続運転しながら、塗工液を間欠塗工による吐出使用状態に応じて、応答性よく間欠的に給液できるようにする。
【解決手段】ポンプ2と塗工ヘッド3の間の給液路5に容量可変の液溜め部10を設けておき、塗工ヘッド3での吐出使用状態及びポンプ吐出量に応じて液溜め部10の容量を変化させ、非塗工時は容量を増大させることによりポンプ2からの吐出量に相当する液量を液溜め部10に吸収して塗工ヘッドへの塗工液の給液を停止し、塗工時は液溜め部10の容量を減少させることにより液溜め部10に溜った塗工液を一定量ずつ給液路5に戻してポンプ2からの吐出液と共に塗工ヘッド3に給送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行するウェブに対して間欠塗工を行う塗工装置において、塗工ヘッドに塗工液を間欠的に給送するための間欠給液方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、走行するウェブに対して塗工を行う塗工装置において、塗工液は、塗工液タンク等から給液用のポンプにより塗工ヘッドに給送するが、ウェブに対して間欠的に塗工を行う所謂間欠塗工の場合には、前記塗工ヘッドのダイ等からの塗工液の吐出使用を間欠的に行う必要があり、そのため該塗工ヘッドに対して塗工液を間欠的に給送するようにしている。
【0003】
塗工液を塗工ヘッドに間欠的に給送する方法として、従来は、前記ポンプを間欠運転することとしていたが、これはポンプを間欠的に運転する必要があり、この間欠運転のために給液路内の圧力変動が大きくなって、塗工ヘッドからの塗工液の吐出使用量の精度を出し難いものである。また、塗工液を使用する塗工時と塗工液を使用しない非塗工時では給液路内の圧力が大きく変化して、該給液路の配管が変形する虞があり、このため、塗工液を吐出使用する塗工ヘッドでの応答性が悪くなるといった問題もある。
【0004】
そのため、塗工液を間欠的に給送する給液方法としては、前記ポンプの定常運転を連続することとして、塗工ヘッドでの塗工液の吐出使用を停止するときには、前記給液路に備えるバルブを切り換えることにより、該給液路の配管に分岐接続されているパイパス路に塗工液を導き、塗工ヘッドへ塗工液を給送しないようにして、塗工ヘッドに対する間欠給液を行うことも提案されている(特許文献1)。
【0005】
しかしながら、前記提案の場合、前記バルブの切り換えの際に、塗工液の流れや給液圧力に乱れが生じて脈動することがあり、塗工ヘッドからの吐出使用量の精度を出し難いものである。すなわち、給液時(塗工時)と給液停止時(非塗工時)で給液路内の液圧が変化し、この圧力変化に対応できず、塗工ヘッドからの吐出使用量に影響を及ぼし、吐出使用量の精度保持に限界がある。また、バイパスされた塗工液は、そのまま廃棄するか、あるいは再生利用する必要があり、そのための設備も必要になる。
【0006】
特に、間欠給液においては、塗工精度を上げるために、塗工ヘッド内の液圧の変動をできるだけ抑えることが望まれるが、前記のようにバルブ等の間欠給液のための手段が塗工ヘッドから離れた給液路に設けられていると、塗工ヘッド内の圧力保持に対する不確定要素が多くなり、変動が生じ易くなる。したがって、間欠給液のための手段は、塗工ヘッドにできるだけ近づけて設けておくのが好ましいものである。
【特許文献1】特開平5−111659号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の問題を解決するためになしたものであり、間欠塗工を行う塗工装置において、給液用のポンプを連続運転しながら、該ポンプから定量で連続吐出される塗工液を、間欠塗工による塗工ヘッドでの吐出使用状態に応じて、応答性よく、かつ給液路内に圧力変動を生じさせずに正確に間欠的に給送でき、しかも間欠給液のための手段を塗工ヘッドの近くに設定するのも容易に可能な間欠給液方法及び装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決する本発明は、走行するウェブに対して間欠塗工を行う塗工装置において、給液用のポンプより連続して吐出される塗工液を塗工ヘッドに間欠的に給送する間欠給液方法であって、前記ポンプと塗工ヘッドの間の給液路に容量可変の液溜め部を設けておき、塗工ヘッドでの塗工液の吐出使用状態及び前記ポンプの吐出量に応じて該液溜め部の容量を変化させ、塗工液を吐出使用しない非塗工時は前記容量を増大させることにより前記ポンプからの吐出量に相当する液量を該液溜め部に吸収して塗工ヘッドへの塗工液の給液を停止し、塗工液を使用する塗工時は前記容量を減少させることにより該液溜め部に溜った塗工液を一定量ずつ給液路に戻して前記ポンプからの吐出液と共に塗工ヘッドに給送することを特徴とする。
【0009】
これにより、給液用のポンプを連続運転しながら、該ポンプから連続吐出される塗工液を、間欠塗工による塗工ヘッドでの吐出使用状態に応じて正確に間欠的に給送できる。
【0010】
前記の間欠給液方法において、塗工液を使用する塗工時には、液溜め部に溜った塗工液を、溜まった液量と塗工区間の長さに応じて設定される一定量ずつを給液路に戻すようにする。これにより、ポンプ吐出量に前記液溜め部から戻した液量が加わって給送される液量(給液量)を該塗工区間の全長にわたって一定に保持できる。
【0011】
また、本発明の間欠給液装置は、走行するウェブに対して間欠塗工を行う塗工装置において、ポンプより連続して吐出される塗工液を塗工ヘッドに間欠的に給送する装置であって、前記ポンプと塗工ヘッドとの間の給液路に容量可変の液溜め部を備え、該液溜め部は、塗工ヘッドでの塗工液の吐出使用状態及び前記ポンプの吐出量に応じて該液溜め部の容量を変化させる制御可能な容量変化手段を有し、該容量変化手段が、塗工液を使用しない非塗工時は、該液溜め部の容量を増大させて前記ポンプからの吐出量に相当する液量を前記液溜め部に吸収し、塗工液を使用する塗工時は、該液溜め部の容量を減少させて該液溜め部に溜った塗工液を、溜まった液量と塗工区間の長さに応じて設定される一定量ずつ給液路に戻すように作動制御されることを特徴とする。これにより、本発明の間欠給液方法を良好に実施できる。
【0012】
前記の間欠給液装置において、前記容量可変の液溜め部は、前記容量変化手段として、シリンダー状の外郭体の内部に容量を増減する方向に変位移動可能なピストンを備えるとともに、該ピストンを変位移動させるアクチュエータを備え、該アクチュエータが塗工区間の長さ及び間隔に応じて前記ピストンを変位移動させるように作動制御可能に設けられてなるものとすることができる。
【0013】
また、前記容量可変の液溜め部は、前記容量変化手段として、周壁の少なくとも一部が一方向に変位可能な蛇腹状をなし、該蛇腹状部の軸方向変位により容量が変化するように設けられるとともに、該蛇腹状部の軸方向一端側の端壁に該端壁を変位させるアクチュエータが連結されてなり、該アクチュエータが塗工区間の長さ及び間隔に応じて前記端壁を変位移動させるように制御可能に設けられてなるものとすることもできる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の塗工装置における間欠給液方法及び装置によれば、給液用のポンプを連続運転しながら、該ポンプからを定量で連続して吐出される塗工液を、間欠塗工による塗工区間の長さや間隔等に応じて応答性よく給液でき、ひいては精度のよい間欠塗工ができる。
【0015】
また、間欠給液のための手段である前記液溜め部を塗工ヘッドの近くに設定するのも容易になり、このことにより、圧力変動による給液路内の容積変化を少なく抑えることができ、さらに精度よく塗工できる。また圧力変動による塗工ヘッドを含む給液路内容積把考慮した制御を組むことにより精度よく塗工できる。
【0016】
しかも、非塗工時には塗工液を液溜め部に溜めておき、塗工時に溜まった塗工液を徐々に給液路に戻してポンプからの吐出液と共に塗工ヘッドに給送するので、ポンプより吐出される塗工液の全量を効率よく塗工に使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次ぎに本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
【0018】
図1は本発明の塗工装置における給液システムの概略を示す給液経路の説明図、図2は同上のピストン式の容量変化手段を備える液溜め部の拡大説明図、図3及び図4は他の実施例の拡大説明図、図5は間欠塗工における塗工時と非塗工時の塗工液の給液量と塗工ヘッドでの吐出使用量の関係を示すパターン図である。
【0019】
図において、1は塗工液タンク、2は前記塗工液タンク1に接続された給液用のポンプ、3は前記ポンプ2と接続された塗工ヘッドであり、これらが給液路用の配管によって接続されることにより、前記塗工液タンク1からポンプ2を経て前記塗工ヘッド3に至る給液路が構成されている。4は前記ポンプ2より上流側の給液路、5は前記ポンプ2より下流側の給液路を示す。前記ポンプ2は,ギヤポンプ等の定量ポンプからなり、塗工ヘッド3での吐出使用量に応じて設定された一定量を吐出できるものからなる。
【0020】
前記ポンプ2より下流側の塗工ヘッド3に至る給液路5には、好ましくは塗工ヘッド3に高い位置に、容量可変の液溜め部10が設けられている。この液溜め部10は、塗工ヘッド3での塗工液の吐出使用状態及び前記ポンプ2の吐出量に応じて該液溜め部10の容量を変化させる制御可能な容量変化手段を有しており、該容量変化手段が、間欠塗工における塗工、非塗工に応じて、塗工液を使用しない非塗工時は該液溜め部10の容量を徐々に増大させて前記ポンプ2からの吐出量に相当する液量を前記液溜め部10に吸収し、また塗工液を使用する塗工時は該液溜め部10の容量を徐々に減少させて該液溜め部10に溜った塗工液を一定量ずつ給液路5に戻すように制御される。
【0021】
特に好ましくは、前記塗工時には、間欠塗工における各塗工区間毎に、その前の非塗工時に液溜め部10に溜まった塗工液の全量を次の塗工区間内に均等に戻せるように、溜まった液量と各塗工区間の長さに応じて演算され設定される一定量ずつを戻すように制御される。
【0022】
これにより、前記非塗工時は、前記ポンプ2から吐出される塗工液を該液溜め部10に溜めて塗工ヘッド3への塗工液の給液を停止し、前記塗工時は、該液溜め部10に溜った塗工液を前記のように設定される一定量ずつ給液路5に戻して前記ポンプ2からの吐出液と共に塗工ヘッド3に給送できる。すなわち、間欠塗工による塗工液の吐出使用状態に応じて塗工ヘッド3に間欠給液できる。
【0023】
図1及び図2の実施例の場合は、前記液溜め部10の容量変化手段として、シリンダー状をなす外郭体11の内部に、容量を増減する方向に変位移動可能なピストン12を備えるとともに、該ピストン12を変位移動させるアクチュエータ13を備えており、該アクチュエータ13が制御部20に接続され、該制御部20からの間欠塗工状態(塗工区間の長さや間隔)に応じた信号により作動制御され、間欠塗工における各塗工区間の長さ及び間隔に応じて前記ピストン12を変位移動させるように設けられている。
【0024】
前記ピストン12の変位移動は、間欠塗工における非塗工時には前記液溜め部10が前記ポンプ2の吐出量に相当する容量分を漸次増大させる速度で移動し、また、塗工時には、前記液溜め部10が前記のように演算され設定される一定量に相当する容量分を漸次減少させる速度で移動するように制御される。この制御は、前記アクチュエータ13に接続された制御部20により行われる。なお、前記のアクチュエータ13としては、サーボモータやピエゾ素子等を利用できる。
【0025】
図3及び図4は、前記の液溜め部10の容量変化手段の他の例を示しており、該液溜め部10の周壁の少なくとも一部が一方向に変位可能な可撓性材料等からなる蛇腹状をなしており、該蛇腹状部14の軸方向変位により容量が変化するように設けられ、該蛇腹状部14の軸方向の一端側、特に液流出入側とは反対側の端壁15に、該端壁15を蛇腹状部14の軸方向に変位させるアクチュエータ16が連結されてなり、該アクチュエータ16が、上記の実施例と同様に接続された制御部(図示省略)からの間欠塗工状態に応じた信号により作動制御され、間欠塗工における塗工区間の長さ及び間隔に応じて前記端壁15を変位移動させるように設けられている。
【0026】
この実施例においても、間欠塗工における非塗工時には、前記液溜め部10において前記ポンプ2の吐出量に相当する容量分を漸次増大させるように前記端壁15が移動し、これにより前記ポンプ吐出量に相当する液量を液溜め部10に吸収する。また、塗工時には、前記液溜め部10に溜まった塗工液を次の塗工区間内に戻せるように演算され設定される一定量に相当する容量分を漸次減少させるように前記端壁15が移動し、これにより、前記一定量ずつ給液路5に戻すように制御される。
【0027】
なお、前記の各実施例において、非塗工時に前記液溜め部10に溜まった塗工液を次ぎの塗工区間の全長にわたって一定量ずつ均等に戻すようにするのが好ましく、これにより、前記ポンプ2から定量で吐出される液量に前記液溜め部10からの戻し液量が加わることで、塗工へッド3へ給送される液量(給液量)の変動を抑制することができ、塗工区間の全長にわたって均等な給液量を保持できることになる。
【0028】
図5は、塗工時と非塗工時の塗工液の塗工ヘッドへの給液量と塗工ヘッドでの吐出使用量の関係を示している。同図に示すように、塗工ヘッドの吐出使用量については、間欠塗工における塗工時(塗工区間)に、塗工厚やウエブの面積等の塗工条件によって設定される所定量に保持されて吐出使用され、非塗工時(非塗工区間)には、吐出使用が停止される。一方、塗工ヘッドへの給液量については、ポンプの吐出量が常に一定に保持されているが、非塗工時には、給液路5に備える前記液溜め部10が、ポンプ吐出量に応じてその容量を漸次増大させるように作動制御されることにより、非塗工区間のポンプ吐出量に相当する液量(図中の斜線部a)を吸収して液溜め部に溜め、その間、塗工ヘッドへの給液を停止する。次ぎの塗工時には、前記液溜め部10が溜まった液量と塗工区間の長さに応じて設定される容量を減少させるように作動制御されることにより、前記液溜め部10に溜まった液を一定量ずつ給液路5に戻し、この戻し液量(図中の斜線部b)が前記ポンプ吐出量に加わった液量で塗工ヘッドへの給液が行われる。
【0029】
このように、本発明の間欠給液方法及び装置を利用することにより、給液用のポンプ2と塗工ヘッド3の間の給液路5に設けた容量可変の液溜め部10による一時的な液溜め機能を利用して、該ポンプ2を連続運転しながら、該ポンプ2からを定量で連続して吐出される塗工液を、間欠塗工による塗工区間の長さや間隔等に応じて、応答性よく正確に間欠給液できる。このため、塗工ヘッド3からの吐出使用量を均一化でき、以て精度よく間欠塗工できることになる。特に、前記液溜め部10が塗工ヘッド3の近くに設けられていると、塗工ヘッド3内の圧力変動による給液路内の容積変化を少なく抑えることができ、さらに精度よく塗工できる。
【0030】
さらに、前記液溜め部10は、容量変化手段により塗工ヘッド3からの塗工液の吐出使用状態に応じて応答性よく制御できるので、間欠塗工の際の塗工ヘッド3での歪みを容量変化手段の制御により補正することも可能になり、高精度塗工が可能になる。
【0031】
また、給液用のポンプ2を連続して定常運転できるので、ポンプ2の間欠運転や吐出量の変化による給液路内の圧力変動を抑制でき、配管変形による応答性の低下を生じさせる問題も生じないことになる。
【0032】
なお、上記した実施例においては、ポンプ2から塗工ヘッド3に至る給液路5に一つの液溜め部10を設けた場合を示したが、このほか、上記と同構成の複数の液溜め部10を給液路5に沿って並列あるいは給液路5を挟んで対向するように設けて実施することができる(図示省略)。
【0033】
この場合、各液溜め部は、それぞれに有する容量変化手段を、間欠塗工における塗工、非塗工に応じて同時に作動制御し、塗工液を使用しない非塗工時は、各液溜め部の容量をそれぞれ徐々に増大させてポンプ吐出量に相当する液量を全液溜め部に吸収し、また塗工液を使用する塗工時は、各液溜め部の容量を徐々に減少させて全液溜め部に溜った塗工液を一定量ずつ給液路に戻すように制御する。これにより上記と同様に間欠塗工できる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明の間欠給液方法及び装置は、走行するウェブに対して間欠塗工を行う塗工装置において、塗工ヘッドに塗工液を間欠的に給送するのに好適に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の塗工装置における給液システムの概略を示す給液経路の説明図である。
【図2】同上のピストン式の容量変化手段を備える液溜め部の拡大説明図である。
【図3】他の実施例の拡大説明図である。
【図4】他の実施例の拡大説明図である。
【図5】間欠塗工における塗工時と非塗工時の塗工液の給液量と塗工ヘッドでの吐出使用量の関係を示すパターン図である。
【符号の説明】
【0036】
1…塗工液タンク、2…給液用のポンプチャンバー、3…塗工ヘッド、4…ポンプより上流側の給液路、5…ポンプより下流側の給液路、10…液溜め部、11…外郭体、12…ピストン、13…アクチュエータ、14…蛇腹状部、15…端壁、16…アクチュエータ、20…制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行するウェブに対して間欠塗工を行う塗工装置において、給液用のポンプより連続して吐出される塗工液を塗工ヘッドに間欠的に給送する間欠給液方法であって、
前記ポンプと塗工ヘッドの間の給液路に容量可変の液溜め部を設けておき、塗工ヘッドでの塗工液の吐出使用状態及び前記ポンプの吐出量に応じて該液溜め部の容量を変化させ、塗工液を吐出使用しない非塗工時は前記容量を増大させることにより前記ポンプからの吐出量に相当する液量を該液溜め部に吸収して塗工ヘッドへの塗工液の給液を停止し、塗工液を使用する塗工時は前記容量を減少させることにより該液溜め部に溜った塗工液を一定量ずつ給液路に戻して前記ポンプからの吐出液と共に塗工ヘッドに給送することを特徴とする塗工装置における間欠給液方法。
【請求項2】
塗工液を使用する塗工時には、液溜め部に溜った塗工液を、溜まった液量と塗工区間の長さに応じて設定される一定量ずつを給液路に戻すようにする請求項1に記載の塗工装置における間欠給液方法。
【請求項3】
走行するウェブに対して間欠塗工を行う塗工装置において、給液用のポンプより連続して吐出される塗工液を塗工ヘッドに間欠的に給送する間欠給液装置であって、
前記ポンプと塗工ヘッドとの間の給液路に容量可変の液溜め部を備え、該液溜め部は、塗工ヘッドでの塗工液の吐出使用状態及び前記ポンプの吐出量に応じて該液溜め部の容量を変化させる制御可能な容量変化手段を有し、該容量変化手段が、塗工液を使用しない非塗工時は、該液溜め部の容量を増大させて前記ポンプからの吐出量に相当する液量を前記液溜め部に吸収し、塗工液を使用する塗工時は、該液溜め部の容量を減少させて該液溜め部に溜った塗工液を、溜まった液量と塗工区間の長さに応じて設定される一定量ずつ給液路に戻すように作動制御されることを特徴とする塗工装置における間欠給液装置。
【請求項4】
前記容量可変の液溜め部は、前記容量変化手段として、シリンダー状の外郭体の内部に容量を増減する方向に変位移動可能なピストンを備えるとともに、該ピストンを変位移動させるアクチュエータを備え、該アクチュエータが前記ピストンを変位移動させるように作動制御可能に設けられてなる請求項3に記載の塗工装置における間欠給液装置。
【請求項5】
前記容量可変の液溜め部は、前記容量変化手段として、周壁の少なくとも一部が一方向に変位可能な蛇腹状をなし、該蛇腹状部の軸方向変位により容量が変化するように設けられるとともに、該蛇腹状部の軸方向一端側の端壁に該端壁を変位させるアクチュエータが連結されてなり、該アクチュエータが前記端壁を変位移動させるように制御可能に設けられてなる請求項3に記載の塗工装置における間欠給液装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−149019(P2010−149019A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−328056(P2008−328056)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(000240341)株式会社ヒラノテクシード (58)
【Fターム(参考)】